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JP6396076B2 - 音波を用いた探知方法および非接触音響探知システム - Google Patents

音波を用いた探知方法および非接触音響探知システム Download PDF

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Description

本発明は、音波を用いた探知方法および非接触音響探知システムに関する。
近年、コンクリート構造物の劣化が問題になっており、その内部の診断が必要とされている。従来、コンクリート内部の診断手法として、超音波を利用する方法が種々提案されてきた。このほか、地中に埋設された物品を検出する目的で、地表面に音波を照射する方法が提案されている。
特許文献1には、エアーシリンダを使用したハンマでコンクリート製品を軽打し、この時発生する音波の音圧レベルを騒音計で検出して良品か欠陥品かを判別する方法が開示されている。
特許文献2には、コンクリート構造物の内部に、鋼球を所定の高さから被検査対象物の表面に落下させることによって超音波を入射し、伝搬する超音波をこの構造物の表面に接触させた加速度計を用いて受信し、この受信した超音波の周波数スペクトルを分析することによってコンクリート構造物内部における空洞発生の有無を検査する方法が開示されている。
しかし、これらの方法では検査対象物に接触して計測する必要があり種々の問題が生じる。
一方、検査対象物に接近する必要の無い非接触音響検査法として、特許文献3による方法や、本発明者らによる非特許文献1による方法も知られている。
これらの非接触音響検査法は、遠方から、音波あるいは超音波により非検査対象物を加振し、印加された対象物の振動を、遠方において光学的に検出する検査手法である。
特開平7−20097号公報 特開2000−2692号公報 特開平8−248006号公報
杉本恒美,歌川紀之,他2名,「SLDVとLRADを用いた非破壊検査のための非接触音響映像法に関する研究」,日本音響学会2012年春季研究発表会講演論文集 1-5-7, March 2012
本発明者は鋭意研究開発を推し進め、被照射体の表面の状況によっては受光レベルが悪くなり、得られる振動速度のデータの信頼性に問題がある可能性があることを見出した。
本発明は、残響および受光漏れ等による光学ノイズに起因する探知対象物(欠陥部等)の検出の信頼性の低下を抑制した、音波を用いた探知方法および非接触音響探知システムを提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討し、上記課題を解決する方法を見出し、本発明を完成させた。
本発明は次の(i)〜(iii)である。
(i)探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定箇所において振動速度を測定して、前記探知対象物の位置を判断する音波を用いた探知方法であって、
音波発信源から音波を照射し、前記被照射体の表面を振動させて、各測定箇所における振動速度を測定する工程と、
得られた振動速度を測定結果に基づいて、各測定箇所における周波数と振動速度との関係を表す振幅スペクトル(Sf)を求めた後、さらに周波数と振動エネルギー(PSD)との関係を求め、得られた周波数と振動エネルギー(PSD)との関係について特定範囲で積分値を求め、その積分値が最も小さい値であった測定箇所を最小PSD部とする工程と、
下記式(I)に基づいて、前記最小PSD部に対するその他の測定箇所の振動エネルギーの比である振動エネルギー比(VER(1))を求め、その値が閾値以下であった測定箇所を、前記探知対象物が存在しない部位と判断する工程と、
(式(I)中のPSDminは、前記最小PSD部における、周波数と振動エネルギー(PSD)との関係についての積分値(積分範囲:f1〜f2)を意味し、式(I)中のPSDxは、前記最小PSD部以外の測定箇所における、周波数と振動エネルギー(PSD)との関係についての積分値(積分範囲:f1〜f2)を意味する。)
下記式(II)に基づいて、前記振幅スペクトル(Sf)からスペクトルエントロピー(H)を求め、前工程において、前記探知対象物が存在しない部位と判断した測定箇所以外の測定箇所において、前記最小PSD部よりも低いスペクトルエントロピー(H)を示す測定箇所を、前記探知対象物が存在する部位と判断し、逆に、前記最小PSD部以上のスペクトルエントロピー(H)を示す測定箇所を、計測不良箇所と判断する工程と、
を備える探知方法。
(式(II)においてSfは振幅スペクトルを意味する。)
(ii)さらに、前記被照射体の表面のn箇所(n≧2)の測定箇所を、各々、P1、P2・・・Px・・Pn(Xは1〜nの整数)とし、測定箇所Pxにおける振動エネルギー比(VER(1))を、前記計測不良箇所を除いて、実際のP1、P2・・・Px・・Pnの位置と相似関係の位置に配置して示す振動エネルギー比の分布図を作成する工程を備える、上記(i)に記載の探知方法。
(iii)探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定箇所において振動速度を測定して、前記探知対象物の位置を判断する非接触音響探知システムであって、
前記被照射体の表面を振動させ得る音波を発生させる音響発信源と、
前記被照射体の表面の振動速度を測定する計測器と、
得られた振動速度の測定結果を用いて、前記探知対象物が存在する部位および存在しない部位ならびに前記計測不良箇所を特定する解析装置と、を有し、
上記(i)または(ii)に記載の探知方法を行うことができる、非接触音響探知システム。
本発明によれば、光学ノイズに起因する探知対象物(欠陥部等)の検出の信頼性の低下を抑制した、音波を用いた探知方法および非接触音響探知システムを提供することができる。
本発明の非接触音響探知システムの好適態様を示す概略図である。 特定の情報処理の代表例を示すフローチャートである。 小型のコンクリート試験片に音響加振を加えない状況でレーザドップラー振動計で計測した場合の振動速度波形例を示す図である。 図3の振動速度波形のフーリエ変換結果を示す図である。 事前試験で用いた装置の概略図である。 欠陥部の深さと振動エネルギー比との関係を示す図である。 振動エネルギー比の測定結果を示す図である。 振動速度の測定結果を例示した図である。 振幅スペクトル(Sf)の代表例を示す図である。 振動エネルギー比の測定結果を示す図である。 スペクトルエントロピー(H)の結果を示す図である。 健全部、欠陥部および計測不良部の位置をマッピングした図である。 振動エネルギー比の分布図である。
本発明について説明する。
本発明は探知方法および非接触音響探知システムである。本発明の探知方法および本発明の非接触音響探知システムによれば、被照射体の内部の探知対象物の位置を正確に把握することができる。被照射体としては、例えば、コンクリート構造物、地面(土、砂、石、アスファルト等)、木、液体、人体が挙げられる。具体的には、本発明の探知方法および本発明の非接触音響探知システムによれば、例えば、地面に埋められている地雷の位置を正確に把握することができる。この場合、地雷が探知対象物である。また、コンクリート構造物の内部の欠陥部の位置を正確に把握することができる。この場合、欠陥部が探知対象物である。また、人体の内部に存在する腫瘍等の位置を正確に把握することができる。この場合、腫瘍等が探知対象物である。また、各種製品等の内部の欠陥部の位置を正確に把握することができる(すなわち、非破壊検査することができる)。この場合、欠陥部が探知対象物である。また、池、海、湖等の液面の近くに位置する探知対象物(周囲の液体と音響インピーダンスが異なる物体)の位置を正確に把握することができる。
本発明の探知方法は、本発明の非接触音響探知システムによって実現することが好ましい。本発明の非接触音響探知システムは、探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定箇所において振動速度を測定して、前記探知対象物の位置を判断する非接触音響探知システムであって、前記被照射体の表面を振動させ得る音波を発生させる音響発信源と、前記被照射体の表面の振動速度を測定する計測器と、得られた振動速度の測定結果を用いて、前記探知対象物が存在する部位および存在しない部位ならびに前記計測不良箇所を特定する解析装置とを有し、前記解析装置によって特定の情報処理を行うことができる。本発明の非接触音響探知システムとして、具体的には、例えば図1に示す装置が挙げられる。
図1は、被照射体1の表面を振動させ得る音波を発生させる音響発信源11と、被照射体1の表面の振動速度を測定する計測器13と、被照射体1の内部の探知対象物3の位置を特定するために用いる解析装置151を含むコンピュータ15とを有する装置10を示す概略図である。図1に示す装置10は、さらに、任意波形発生装置17およびアンプ19を有しており、加えて、コンピュータ15は制御装置152および表示部153を含んでおり、制御装置152によって任意波形発生装置17を制御して、所望の周波数の音波を音響発信源11から発生することができる。任意波形発生装置17が発生するトリガ信号に制御装置152を同期させて計測することもできる。表示部153には、後に説明する振動速度分布図等を表示することができる。表示部とはディスプレイ画面等を意味する。
図1に示す本発明の非接触音響探知システム(装置10)において、音響発信源11はフラットスピーカである。本発明の非接触音響探知システムにおいて音響発信源の数やスピーカの角度等は特に限定されない。
音響発信源はフラットスピーカの他、パラメトリックスピーカも好ましく用いることができ、また、具体的に、アメリカンテクノロジー社製のLRAD(登録商標)を好ましく用いることができる。また、ラウドスピーカを用いることもできるが、この場合は、音響発信源と被照射体との距離を比較的近くする。その他に用いることができる音響発信源としては、パルスレーザ、高圧ガスガン、衝撃波管が挙げられる。
また、音響発信源から被照射体へ照射される音波は、所望の周波数(ω)に調整することができ、かつ、被照射体の表面をその振動速度が計測器によって測定できる程度に、表面に平行方向ではない方向(好ましくは、表面に垂直方向)へ振動させることができる音波であればよく、空気中で振動振幅が減衰し難い可聴帯域の音波(音響波)が好ましい。なお、超音波は用い難い。超音波は空気中で振動振幅の減衰が大きいからである。
また、被照射体の共振周波数帯が不明な場合には、音響発信源から被照射体へ照射される音波は、ホワイトノイズであることが好ましい。全ての周波数を含んでいるからである。
音響発信源から被照射体へ音波を照射することで、被照射体の表面に90dB以上の音圧を発生させることが好ましく、100dB程度の音圧を発生させることがより好ましい。
図1に示す本発明の非接触音響探知システム(装置10)において、計測器13はレーザドップラー振動計であることが好ましく、レーザ131を被照射体1に照射して、その表面の振動速度を測定することができる。得られた振動速度のデータは解析装置151で解析するために用いられる。
なお、本発明の非接触音響探知システムにおいて計測器は、被照射体の表面の振動速度を非接触で測定できるものであれば特に限定されず、例えばレーザ変位計を用いることができ、レーザドップラー振動計であることが好ましい。被照射体と計測器とが比較的離れていても、被照射体の表面の振動を正確に測定することができるからである。
また、1度に1点の振動計測が可能なシングルレーザタイプのレーザ振動計を用いることは可能であるが、スキャニングレーザタイプのレーザ振動計を用いることが好ましい。スキャニング振動計であるレーザドップラー振動計としては、具体的に、ポリテックジャパン社製のPSV400−H4が挙げられる。このレーザドップラー振動計は解析装置の一部および制御装置を含むものである。
図1に示す本発明の非接触音響探知システム(装置10)において、解析装置151は、被照射体1における探知対象物3の位置を特定するための特定の情報処理を行うことができるものであれば特に限定されない。この特定の情報処理は本発明の探知方法が備えるものであり、後に詳細に説明する。
図1に示す本発明の非接触音響探知システム(装置10)において、任意波形発生装置17は、制御装置152の指令によって所望の周波数の音波を音響発信源11から発生させることができる装置である。例えば、ノイズ波やバースト波を発生可能な市販のファンクションジェネレータ等を用いることができる。送信する音波の波形は通常この任意波形発生装置により制御することができる。通常は簡単のために手動で制御するが、解析装置側から制御するようにシステムを構成することも可能である。任意波形発生装置17が発生するトリガ信号に制御装置152を同期させて計測することもできる。
また、アンプ19は特に限定されず、例えば、市販オーディオアンプ等を用いることができる。
本発明の非接触音響探知システムは、本発明の探知方法を実施することができる構成を備えている。
次に、本発明の探知方法について説明する。
本発明の探知方法は、探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定箇所において振動速度を測定して、前記探知対象物の位置を判断する音波を用いた探知方法である。
そして、音波発信源から音波を照射し、前記被照射体の表面を振動させて、各測定箇所における振動速度を測定する工程を備える。
この工程は、例えば前述の本発明の非接触音響探知システムを用い、音響発信源から被照射体へホワイトノイズを照射し、レーザドップラー振動計などの計測器を用いて、その表面の各測定箇所における振動速度を測定して行うことができる。振動速度は測定時間(時刻)との関係として得ることができる。
なお、ここでの計測結果についてゲート処理を施して、目的信号のみを抽出することが好ましい。ゲート処理とは、時間的、周波数的に計測したい信号を取り出す処理であり、本発明者が既に行った特願2012−258888号に記載の処理が例示される。
本発明の探知方法は、さらに、以下に説明する特定の情報処理を行う各工程を備える。
本発明の探知方法は、特定の情報処理を行う工程として、前工程によって得られた振動速度を測定結果に基づいて、各測定箇所における周波数と振動速度との関係を表す振幅スペクトル(Sf)を求めた後、さらに周波数と振動エネルギー(PSD)との関係を求め、得られた周波数と振動エネルギー(PSD)との関係について特定範囲で積分値を求め、その積分値が最も小さい値であった測定箇所を最小PSD部とする工程を備える。
この工程では、前工程によって得られた振動速度の測定結果をフーリエ変換して振幅スペクトル(Sf)を求め、さらに周波数と振動エネルギー(PSD)との関係を求める。
振動エネルギー(PSD)は、振動速度の2乗に比例する値である。
また、レーザドップラー振動計などの計測器に共振周波数が存在する場合および多重反射による影響が無視できない場合には、一度、フーリエ変換後、周波数領域で指定範囲内のエネルギーを計算することが好ましい。
次に、得られた周波数と振動エネルギー(PSD)との関係について、特定範囲で積分値を求める。
積分する範囲は特に限定されないが、計測器の共振周波数を含まない範囲で積分することが好ましい。例えばレーザドップラー振動計等の共振周波数のノイズが存在する場合、そのノイズを含まない範囲を積分する範囲としてもよい。具体的には、例えばレーザドップラー振動計等の共振周波数のノイズが1kHz以下に存在する場合、1350Hz〜8000Hzの範囲を積分する範囲としてもよい。
このようにして、各測定箇所について、上記の積分値が得られる。そして、その積分値が最も小さい値であった測定箇所を、最小PSD部とする。
最小PSD部と判断された測定箇所は、探知対象物が存在しない箇所の1つと考えられる。
次に、本発明の探知方法は、特定の情報処理を行う工程として、前記最小PSD部に対するその他の測定箇所の振動エネルギーの比である振動エネルギー比(VER(1))を求め、その値が閾値以下であった測定箇所を、前記探知対象物が存在しない部位と判断する工程を備える。
振動エネルギー比(VER(1))は、前記最小PSD部に対するその他の測定箇所の振動エネルギーの比であり、次の式(I)から算出される。
すなわち、式(I)における分母(式(I)中の「PSDmin」)が、前記最小PSD部における、周波数と振動エネルギー(PSD)との関係についての積分値(積分範囲:f1〜f2)である。そして、式(I)における分子(式(I)中の「PSDx」)が、前記最小PSD部以外の測定箇所における、周波数と振動エネルギー(PSD)との関係についての積分値(積分範囲:f1〜f2)である。
そして、求められた振動エネルギー比(VER(1))の値が閾値以下であるか否かを検討する。
閾値は、被照射体の材質等によって概ね決まる値である。例えば、後述する事前試験に記す方法で求めることができる。例えば、非照射体がコンクリートである場合、閾値は、3.6〜4dB程度である。
振動エネルギー比(VER(1))の値が閾値以下であった測定箇所を、前記探知対象物が存在しない部位と判断することができる。
次に、本発明の探知方法は、特定の情報処理を行う工程として、前記振幅スペクトル(Sf)からスペクトルエントロピー(H)を求め、前工程において、前記探知対象物が存在しない部位と判断した測定箇所以外の測定箇所において、前記最小PSD部よりも低いスペクトルエントロピー(H)を示す測定箇所を前記探知対象物が存在する部位と判断し、逆に、前記最小PSD部以上のスペクトルエントロピー(H)を示す測定箇所を計測不良箇所と判断する。
各測定箇所におけるスペクトルエントロピー(H)は、次の式(II)より算出する。
ここで、Sfは振幅スペクトルである。また、スペクトルエントロピー(H)の周波数計算範囲は特に限定されないが、前述の、周波数と振動エネルギー(PSD)との関係について積分値を求める範囲と同一とすることが好ましい。
次に、前工程において、前記探知対象物が存在しない部位と判断した測定箇所以外の測定箇所において、前記最小PSD部よりも低いスペクトルエントロピー(H)を示す測定箇所を、前記探知対象物が存在する部位と判断する。また、逆に、前記最小PSD部以上のスペクトルエントロピー(H)を示す測定箇所を計測不良箇所と判断する。
上記のような一連の処理についての代表例を図2にフローチャートとして表す。図2は、コンクリート構造物内の欠陥部と健全部とを判断するフローチャートである。すなわち、探知対象物が欠陥部である。
図2に示すように、最初に、各計測点結果についてゲート処理(時間、周波数)を施し、目的信号のみを抽出する。次に振動エネルギーを計算する(レーザドップラー振動計に共振周波数が存在する場合には一度FFT(フーリエ変換)後周波数領域で指定範囲内のエネルギーを計算することが好ましい。)。次に計測点中の最も低い値を示したエネルギーを健全部の基準とし、エネルギー比を計算する。計算されたエネルギー比を閾値により判定する。ここで閾値以下のものについては計測データ自体に問題はなく、かつ健全部であると判定する。閾値以上のものは欠陥部か、あるいは計測不良点である可能性があるため、次にスペクトルエントロピーを計算する。計測不良点は周波数スペクトルの白色性が高いため、スペクトルエントロピーの計算値も高い値を示すはずである。健全部のスペクトルエントロピーの最低値を基準とした閾値を用いることで、計測不良点が明確に判定可能になる。
本発明の探知方法は、さらに、前記被照射体の表面のn箇所(n≧2)の測定箇所を、各々、P1、P2・・・Px・・Pn(Xは1〜nの整数)とし、測定箇所Pxにおける振動エネルギー比(VER(1))を、前記計測不良箇所を除いて、実際のP1、P2・・・Px・・Pnの位置と相似関係の位置に配置して示す振動エネルギー比の分布図を作成する工程を備えることが好ましい。このような分布図を作成すると、探知対象物の位置を特定しやすい。
具体的な方法は、後述する実施例において説明する。
本発明者が、上記のようなスペクトルエントロピー(H)を用いた判定を含む本発明に至った経緯について記す。
本発明者が鋭意、研究開発を推し進めたところ、被照射体の表面の状況により受光レベルが悪くなり、得られる振動速度のデータの信頼性に問題がある可能性があることを見出した。特に、レーザドップラー振動計などの計測器と、被照射体との距離が長くなると(例えば5m程度(往復で10m程度))となると、その傾向が強まる傾向があることを見出した。例えば、実際に5mの離隔において、小型のコンクリート試験片に音響加振を加えない状況で、レーザドップラー振動計で計測した場合の振動速度波形例を図3に示す。
図3(a)は、受光漏れした点における振動速度波形の例であり、図3(b)は、計測できた点における振動速度波形の例である。
小型のコンクリート試験片に音響加振を加えない状況であるため、レーザドップラー計測のノイズレベル(±50〜100μm/s)程度のみが検出されるはずであるが、実際には図3(a)に示すように最大300μm/sと大きい値を示す特異点が存在するときがある。この原因は受光漏れによる光学ノイズの混入であると思われ、このようなデータをそのまま使用すると欠陥判定に大きな影響を及ぼしてしまうことが考えられる。
図4は、図3の振動速度波形のフーリエ変換結果(振幅スペクトル)である。図4(a)は図3(a)、図4(b)は図3(b)のフーリエ変換結果である。
図4のように、受光漏れした場合の光学ノイズは外部雑音により大きな振動振幅として検出される。一方で、この信号の周波数特性としては図4(a)に示すように白色雑音に近い特性である。そこで、スペクトルエントロピーを用いた判定を提案した。スペクトルエントロピー(H)は振幅スペクトルの白色性を表した特徴量であり、前述の式(II)で計算することができる。スペクトルエントロピー(H)は、スペクトルが均一な白色信号では高い値となる。しかしながら、このスペクトルエントロピーのみでは受光漏れによる計測不良点と、計測された健全部との差が判定出来ないため、振動エネルギー比による評価と併せた検出アルゴリズムを提案した。
<事前試験>
対象物がコンクリート構造物の場合における振動エネルギー比の閾値を求めるために、事前試験を行った。
以下に具体的に説明する。
初めに、円筒形状であって内部に欠陥部を含むコンクリート製の供試体20を4種類用意した。円筒断面の半径が100mm、150mm、200mmおよび300mmの4種類である。これらが内部に含む欠陥部の位置や大きさは、事前に把握されている。
次に、図5に示すように供試体20を配置した後、長距離音響放射装置(LRAD)22から供試体20へ音波を照射して、供試体20の表面に100dBの音圧を発生させた。そして、スキャニング振動計(SLDV)24を用いて、その表面の複数個所について振動速度を測定した。
次に、各測定箇所における振動速度の測定結果(振動速度と時間との関係)をフーリエ変換し、測定箇所ごとの振幅スペクトル(Sf)を求めた。そして、得られた振幅スペクトル(Sf)に基づいて、周波数と振動エネルギー(PSD)との関係を求めた。振動エネルギー(PSD)は、振動速度の2乗に比例する値である。
次に、得られた周波数と振動エネルギー(PSD)との関係において、f1=1350Hzからf2=8192Hzまでの範囲で積分値(以下「PSD積分値」ともいう)を求めた。そして、次の式(III)に基づいて振動エネルギー比(VER(3))を求めた。
ここでPSDdefectは欠陥部の振動エネルギーであり、PSDhealthは健全部の振動エネルギーである。
次に、式(III)の結果に基づいて、欠陥部の深さと振動エネルギー比(VER(3))との関係を求めた。結果を図6に示す。
図6より、欠陥部の深さと振動エネルギー比(VER(3))とは概ね反比例していることがわかる。また、特に、供試体20の断面の半径が200〜300mmである場合、40〜100mmの広い範囲で、強い相関があることがわかる。
この事実は、振動エネルギー比(VER(3))により、欠陥部の深さが推定できる可能性があることを示している。
次に、供試体20における健全部のうちの8か所におけるPSD積分値を用いて、次の式(IV)に基づく振動エネルギー比(VER(4))を求めた。
ここでは8か所で計測された健全部のPSD積分値について、全てを組み合わせて振動エネルギー比(VER(4))を求めた。結果を図7に示す。
図7より、健全部同士の振動エネルギー比(VER(4))は+3.6dB〜−3.6dBの範囲でバラつくことがわかった。これより、対象物がコンクリート構造物である場合、3.6dBを欠陥判定の閾値として用いてよいと判断した。閾値を3.6dBとすると、図6より、半径200mmでは80mm程度の深さの欠陥部が検出できることがわかる。
<実試験>
名古屋市にある浮きを有した鋼板桁橋の表面に音波を照射し、その表面の63か所について振動速度を計測した。ここで、測定箇所には、1番から63番までの番号を付した。
以下に具体的に説明する。
図5に示した方法と同様の方法によって、長距離音響放射装置(LRAD)から鋼板桁橋の表面へ音波を照射し、その表面に100dBの音圧を発生させた。そして、スキャニング振動計(SLDV)を用いて、その表面の63か所の各々について、振動速度を測定した。振動速度の測定結果の代表例を図8に示す。図8(a)、図8(b)、図8(c)および図8(d)は、それぞれ、測定箇所の番号が、32番、35番、43番および53番の測定結果である。
次に、各測定箇所(63か所)の各々における振動速度の測定結果(図8)をフーリエ変換し、測定箇所ごとに、振幅スペクトル(Sf)を求めた。そして、振幅スペクトル(Sf)を測定箇所分(63個)得た。このような振幅スペクトル(Sf)の代表例を図9に示す。図9(a)、図9(b)、図9(c)および図9(d)は、それぞれ、測定箇所の番号が、32番、35番、43番および53番の振幅スペクトル(Sf)である。
次に、得られた振幅スペクトル(Sf)に基づいて、周波数と振動エネルギー(PSD)との関係を求めた。振動エネルギー(PSD)は、振動速度の2乗に比例する値である。
そして、得られた周波数と振動エネルギー(PSD)との関係において、f1=1350Hzからf2=8192Hzまでの範囲で積分値(PSD積分値)を求めた。
その結果、32番のPSD積分値が最も小さくなったため、32番を「最小PSD部」と認定し、さらに健全部であると判断した。そして、他の測定箇所(62か所)について、32番と対比する振動エネルギー比(VER(1))を求めた。すなわち、前述井の式(I)における分母を32番のものとし、他の各測定箇所におけるものを分子として、62か所の各々における振動エネルギー比(VER(1))を求めた。
そして、図10に示すように、振動エネルギー比(VER(1))が閾値(3.6dB)以下となった個所を健全部であると判断した。この閾値は、前述の事前試験より求めた値である。
次に、各測定箇所における前述の式(II)に基づいてスペクトルエントロピーを計算した。なお、スペクトルエントロピー(H)の周波数計算範囲は1350〜8192Hzとした。結果を図11に示す。
図11に示すように、健全部である32番のスペクトルエントロピー(H)は11.5であった。そこで、スペクトルエントロピー(H)が11.5未満であったもの(例えば35番、43番)を欠陥部と判断した。また、スペクトルエントロピー(H)が11.5以上であったもの(例えば53番)を計測不良箇所と判断した。
上記のような一連の判断によって、健全部、欠陥部および計測不良部を判断することができた。振動エネルギー比とスペクトルエントロピー(H)との関係図における健全部、欠陥部および計測不良部との位置をマッピングすると、図12のようになる。
また、判断結果に基づいて、振動エネルギー比(VER(1))の分布図を描いた。すなわち、各測定箇所の実際の位置関係と同じになるように、振動エネルギー比(VER(1))を、その高低を濃淡で表して配置した分布図を描いた。健全部は黒色に近く、欠陥部は白書に近い色で表している。図13に示す。
図13(a)は比較例であり、全計測データを用いた場合の振動エネルギー比(VER)の分布を示している。また、図13(b)は振動エネルギーとスペクトルエントロピーにより計測不良点と判定された箇所を除外した場合の振動エネルギー比(VER(1))の分布を示している。ここでは簡単のため、計測不良点と判定された箇所についてはエネルギー比を0dBとして補間した。また、図中下部の白枠は打音点検により浮き箇所としてチョークでマーキングされていた箇所である。図13(a)に比べると、図13(b)では欠陥箇所での応答が明瞭になっていることがわかる。
1 被照射体
3 探知対象物
10 装置
11 音響発信源
13 計測器
131 レーザ
15 コンピュータ
151 解析装置
152 制御装置
153 表示部
17 任意波形発生装置
19 アンプ
20 供試体
22 長距離音響放射装置
24 スキャニング振動計

Claims (2)

  1. 探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定箇所において振動速度を測定して、前記探知対象物の位置を判断する音波を用いた探知方法であって、
    音波発信源から音波を照射し、前記被照射体の表面を振動させて、各測定箇所における振動速度を測定する工程と、
    得られた振動速度を測定結果に基づいて、各測定箇所における周波数と振動速度との関係を表す振幅スペクトル(Sf)を求めた後、さらに周波数と振動エネルギー(PSD)との関係を求め、得られた周波数と振動エネルギー(PSD)との関係について特定範囲で積分値を求め、その積分値が最も小さい値であった測定箇所を最小PSD部とする工程と、
    下記式(I)に基づいて、前記最小PSD部に対するその他の測定箇所の振動エネルギーの比である振動エネルギー比(VER(1))を求め、その値が閾値以下であった測定箇所を、前記探知対象物が存在しない部位と判断する工程と、

    (式(I)中のPSDminは、前記最小PSD部における、周波数と振動エネルギー(PSD)との関係についての積分値(積分範囲:f1〜f2)を意味し、式(I)中のPSDxは、前記最小PSD部以外の測定箇所における、周波数と振動エネルギー(PSD)との関係についての積分値(積分範囲:f1〜f2)を意味する。)
    下記式(II)に基づいて、前記振幅スペクトル(Sf)からスペクトルエントロピー(H)を求め、前工程において、前記探知対象物が存在しない部位と判断した測定箇所以外の測定箇所において、前記最小PSD部よりも低いスペクトルエントロピー(H)を示す測定箇所を、前記探知対象物が存在する部位と判断し、逆に、前記最小PSD部以上のスペクトルエントロピー(H)を示す測定箇所を、計測不良箇所と判断する工程と、
    を備える探知方法。

    (式(II)においてSfは振幅スペクトルを意味する。)
  2. さらに、前記被照射体の表面のn箇所(n≧2)の測定箇所を、各々、P1、P2・・・Px・・Pn(Xは1〜nの整数)とし、測定箇所Pxにおける振動エネルギー比(VER(1))を、前記計測不良箇所を除いて、実際のP1、P2・・・Px・・Pnの位置と相似関係の位置に配置して示す振動エネルギー比の分布図を作成する工程を備える、請求項1に記載の探知方法。
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