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JP6389367B2 - 塗工紙およびその製造方法 - Google Patents

塗工紙およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、塗工紙および塗工紙の製造方法に関する。特に、本発明は低粘度の高分子化合物を接着剤として含有する塗工紙および塗工紙の製造方法に関する。
一般的に塗工紙を製造する場合、印刷適性を向上させるため顔料とそれを結着させるための接着剤とを主体とした塗工層を形成する。接着剤として、塗料流動性が良好であること、塗工装置での塗工適性が良好であること、塗工紙品質として印刷表面強度が付与しやすいこと、などの観点から、主に石油系の合成材料由来の接着剤が使用されている。
しかしながら、近年、コスト削減や環境意識の高まりなどにより、石油系の合成材料でなく、安価で生分解性に優れた材料が注目を集めている。その中でも澱粉系材料を原料とする接着剤が注目されている(特許文献1)。ところが、塗料(顔料塗工液)に澱粉系材料を高配合すると塗料粘度が著しく増大し、操業性や塗工適性が悪化してしまう。塗料希釈により粘度調整を図ったとしても、水分が多くなるため塗工後の乾燥工程の負荷が大きくなり、塗工速度低下などの生産性への悪影響があった。また、仮に塗工速度を低下させて製造したとしても、塗料濃度が低く塗料の保水性が低下しているため、原紙内への塗料の浸透が大きく、白紙光沢度低下、表面強度低下などの品質低下が避けられない。
そこで、特許文献2では、澱粉系高分子を含む水性スラリーを蒸煮した場合に、蒸煮開始から一定時間経過後の粘度が低い澱粉系高分子を接着剤として使用する技術が提案されている。
特開2010−84311号公報 国際公開WO2012/133487
しかし、特許文献2に記載の技術では、オフセット印刷時にブランケットパイリングが発生しやすい傾向があり、特に塗工液濃度が低い場合、ブランケットパイリングが著しく悪化する。ブランケットパイリングとは、ブランケット上の画線部周縁に紙粉やインキが堆積し盛り上がってくることである。
塗工液の高濃度化は、水分が少なくなることから乾燥負荷の低減による生産性の向上や、塗工液の原紙内への浸透を低減し表面強度の向上に寄与する。しかし、塗工液濃度が高いと粘度が増大し操業性や塗工適性の悪化を招くため、乾燥負荷や表面強度に悪影響を及ぼさない程度に塗工液を希釈して使用しているのが実情である。
このような状況に鑑み、本発明の課題は、塗料に高配合しても塗料粘度をあまり増大させず、塗工紙の白紙光沢度や表面強度を向上させるとともに、オフセット印刷時のブランケットへのパイリングを抑制することのできる澱粉系接着剤を探索し、高品質の塗工紙を高い操業性で製造する技術を開発することである。
上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、分子量が比較的大きいにもかかわらず蒸煮時に特徴的な粘度挙動を示す澱粉系高分子を顔料塗工層の接着剤(バインダー)として使用すると、優れた塗工紙が高い操業性で製造できることを見出した。粘度挙動に関しては、澱粉系高分子を含む水性スラリーを蒸煮した場合に、蒸煮時の最大粘度や、その後に粘度が下がった際の最低粘度ではなく、蒸煮開始から一定時間経過後の粘度が低く、かつ一定以上の分子量を有する澱粉系高分子を塗工紙の塗工層の接着剤として使用すると、表面光沢性や表面強度に優れた塗工紙を製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、これに限定されるものはないが、以下の発明を包含する。
(1) 顔料と接着剤とを含む顔料塗工層を原紙上に有する塗工紙であって、該接着剤が、重量平均分子量が20万以上である澱粉系高分子を含み、該澱粉系高分子の固形分濃度35重量%のスラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで降温、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮開始から16分後の粘度が1000mPa・s以下である、上記塗工紙。
(2) 前記澱粉系高分子の重量平均分子量が25〜40万である、(1)に記載の塗工紙。
(3) 前記接着剤として、共重合体ラテックスを使用しないか、または、顔料100重量部に対して4重量部以下の共重合体ラテックスを使用する、(1)または(2)に記載の塗工紙。
(4) 前記顔料100重量部あたり50重量部以上の炭酸カルシウムを含む、(1)〜(3)のいずれかに記載の塗工紙。
(5) 顔料塗工層が、顔料100重量部あたり澱粉系高分子を5〜50重量部含有する、(1)〜(4)のいずれかに記載の塗工紙。
(6) 前記澱粉系高分子化合物が白色デキストリンである、(1)〜(5)のいずれかに記載の塗工紙。
(7) 顔料と接着剤とを含む顔料塗工層を原紙上に塗工する工程を有する塗工紙の製造方法であって、該接着剤が、重量平均分子量が20万以上である澱粉系高分子を含み、該澱粉系高分子の固形分濃度35重量%のスラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで降温、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮開始から16分後の粘度が1000mPa・s以下である、上記方法。
本発明は、特定の澱粉系高分子化合物を接着剤として用いており、塗工液の流動性が良好である。流動性が向上すると、塗工液のハンドリングが容易となり、塗工適性も良好になるため、塗工紙の製造における操業効率が向上する。また、塗工液の保水性が向上するため、原紙への塗工液のしみこみを抑制することから、得られた塗工紙の光沢発現性が向上し、表面強度向上、パイリングの抑制など、種々の塗工紙品質が向上する。
図1は、各種澱粉系高分子をラピッドビスコアナライザーで分析した結果を示すグラフである。
本発明の塗工紙は、白色顔料と接着剤を含む顔料塗工層が原紙上に設けられた塗工紙であれば特に制限はなく、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷などに用いられる印刷用塗工紙はもちろん、板紙原紙上に顔料塗工層を有する白板紙であってもよい。
本発明の塗工紙は、原紙の上に、顔料を含む顔料塗工層を1層以上設ける。原紙上には、顔料を含まない塗工液(サイズプレス液)を塗工しても塗工しなくてもよい。
本発明の塗工紙の紙中灰分は、10重量%以上であると好ましく、30重量%以上であることがより好ましい。印刷用塗工紙の場合、灰分を多くして不透明度を高くすることが好ましい。
澱粉系高分子
本発明においては、顔料塗工層を設けるため、主として顔料、接着剤(バインダー)、水を含む顔料塗工液を用いるが、接着剤(バインダー)として、特定の粘度を有する澱粉由来の高分子化合物を添加する。本発明の澱粉由来の高分子化合物は、蒸煮後の一定時間経過後における粘度が特に低いため、顔料塗工液に配合してもその粘度を大幅に増大させることがなく、顔料塗工液の濃度を高くすることができ、それにより、塗工紙の印刷品質を向上させることができる。すなわち、原紙への塗料のしみこみを抑制し、有効塗工層が増えることから、光沢発現性向上、表面強度向上など、種々の塗工紙品質が向上する。
本発明においては、接着剤として、澱粉由来の高分子化合物を用いる。澱粉由来の高分子化合物としては、各種加工澱粉を始めとする澱粉、澱粉を加水分解して得られるデキストリンを好適に使用することができる。澱粉とは、アミロース、アミロペクチンからなる混合物のことをいい、一般に、その混合比は澱粉の原材料である植物によって異なる。
本発明の澱粉系高分子の分子量は、重量平均分子量で20万MW以上である。より好ましくは25万MW以上である。分子量が20万MW未満の場合には、オフセット輪転機で印刷したときのブランケットパイリングが発生しやすくなる。この理由は、塗工液の保水性が低下してバインダーの沈み込みが生じ、バインダーが塗工層表面にとどまらないため塗工層の強度が不足して、印刷時に塗工層が剥がれブランケット上に堆積すると考えられる。これを防止するには塗工液濃度を高くすればよいが、塗工液濃度を高くすると操業性が悪化する問題がある。分子量の上限は特に制限されないが、大きいほど糊液粘度が高くなり、塗料配合時の粘度も増粘して作業性に劣るため、80万MW以下が好ましい。より好ましくは40万MW以下である。
本発明において、重量平均分子量は、以下の装置及び条件により、サイズ排除クロマトグラフィー多角度光散乱(SEC-MALS)法により測定した値を示す。
・分離カラム:Shodex GPC KB−806M 2本、Shodex GPC KB−802 1本
・カラム温度:40℃
・移動相溶媒:0.1mol/L濃度のNaNO3水溶液
・移動相流速:0.5mL/min
・注入量:300μL
・検出器1:多角度光散乱検出器(Wyatt社製、「DAWN HELEOSII」)
・検出器2:屈折率(RI)検出器(Waters社製、「2414型」)
・試料:[蒸煮]100℃で20分間攪拌
[濃度]0.4w/v%
[濾過]クロマトディスク 孔径0.45μm(クラボウ製)
・データ処理:ASTRA(Wyatt社製)
本発明の澱粉由来の高分子化合物は、一定条件で蒸煮した後のスラリー粘度が1000mPa・s以下である澱粉由来の高分子化合物である。
澱粉化合物は、通常、水中に懸濁し加熱すると、デンプン粒は吸水して次第に膨張する。加熱を続けると最終的にはデンプン粒が崩壊し、ゲル状に変化する。この現象を糊化(こか)という。このとき、デンプン懸濁液は白濁した状態から次第に透明になり、急激に粘度を増す。粒子が最大限吸水した時に粘度が最大となり、粒子の崩壊により粘度は低下する。本発明においては、蒸煮により粘度が最大となった後、温度を下げて静置した時の粘度が一定の範囲のものを用いる。
澱粉系高分子化合物を、塗工液に含有させる場合は、高分子化合物を溶解させるための加熱を必要とする。よって、一定条件で蒸煮した後のスラリーの粘度が重要となる。
本発明の澱粉由来の高分子化合物は、蒸煮した後のスラリーの粘度が低いため、スラリーを高濃度化することができる。
また、例えばα化澱粉などに代表される、冷水可溶澱粉もスラリー粘度は低いが、それらの冷水可溶澱粉は、冷水に溶けるように処理されており、デキストリンなどの方が表面強度の発現性が高く有利である。それ故に本発明の澱粉系高分子化合物としては、20℃への水への溶解度が20%未満であることが好ましい。
このような澱粉系高分子の挙動は、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA、型式RVA-4、New Port Scientific社製)という測定機器を用いて測定することができる。本発明においては、濃度35重量%の澱粉系高分子スラリーを、以下の蒸煮条件で蒸煮したとき、蒸煮開始から16分後の50℃における粘度が1000mPa・s以下である澱粉系高分子を用いる。本発明の一態様では澱粉系高分子を顔料塗工層の接着剤として使用するが、そのスラリーを蒸煮(クッキング)することによってバインダーとしての接着力が発現する。
<RVA粘度測定条件>
以下の条件でパドルを回転させ、攪拌しているパドルにかかるトルクを測定し、粘度を算出する。
(攪拌条件)
・測定開始後10秒:960rpm
・その後 :160rpm
(蒸煮条件)
・ 0〜 5分:5分間で98℃まで昇温
・ 5〜 9分:98℃にて保持
・ 9〜12分:3分間で50℃まで降温
・12〜16分:50℃にて保持
上記の通り測定した澱粉系高分子化合物の蒸煮後16分後の50℃にて保持する段階における粘度は、1000mPa・s以下であり、より好ましくは850mPa・s以下である。
また、本発明の澱粉系高分子は、RVAを用いて上記条件で粘度を測定した際に澱粉の糊化による最大粘度が2000mPa・s以下であることが好ましく、1600mPa・s以下であることがより好ましい。糊化の際の最大粘度がこのような範囲であるとハンドリングが容易であり、塗工液に配合した場合に過度の粘度上昇を生じることがない。
本発明の澱粉由来の高分子化合物は、上記粘度を有していれば特に制限されず、変性方法、原料の品種なども自由である。澱粉を変性、修飾、加工などしたものとしては、例えば、酸化澱粉、ヒドロキシエステル化澱粉(HES)、燐酸エステル澱粉、エステル化澱粉、デキストリンなどが挙げられる。なかでも塗料に配合した際、流動性がさらに良好(低粘度)となることから、デキストリンが好ましい。また、本発明で使用する澱粉系高分子の好ましい原料としては、トウモロコシ、ポテト、タピオカなどを挙げることができ、ワキシー種のトウモロコシ(ワキシーコーン)やタピオカが特に好ましい。
本発明の粘度を満足する澱粉系高分子としては、例えば、低粘度のヒドロキシエチル澱粉(HES)、酸化アセチル化タピオカ澱粉、デキストリンなどがある。これらの澱粉系高分子は、低粘度で粘度安定性があり、強度も優れている。
本発明においては、粘度が低く、かつ粘度安定性が高いため、接着剤としてデキストリン、特に焙焼デキストリンが好ましい。デキストリンとは、澱粉を加水分解して得られる澱粉系高分子の総称であり、α-グルコースがグリコシド結合によって重合しており、糊精(こせい)とも呼ばれる。通常の澱粉は分子量が大きいが、デキストリンは澱粉の加水分解の工程で生ずる中間性生物であり、従来はオリゴマー(グルコースが数個〜数十個程度が結合したもの)程度の分子量が一般的であった。焙焼デキストリンは、酸を加えて乾熱で焼いて生成したデキストリンであり、白色デキストリン、黄色デキストリン、ブリティッシュガムなどの種類がある。本発明においては、特に白色デキストリンを使用することが好ましい。白色デキストリンをさらに加水分解するといわゆる黄色デキストリンとなるが、黄色デキストリンだと安定性が低く、顔料塗工層が着色するおそれがあるため、本発明においては白色デキストリンの使用が好ましい。
本発明の白色デキストリンは、デキストリン中の分岐が多い方が好ましい。分岐が多いと強度が発現しやすい。分岐の程度は、慣性半径と関係があり、同じ分子量であれば慣性半径が小さいと分岐が多く、慣性半径が大きいと分岐が少ない直鎖状と考えられる。よって、本発明の白色デキストリンは、慣性半径が小さい方が好ましい。
本発明の澱粉由来の高分子化合物は、塗工液に配合した際に流動性が良好となる。流動性が向上すると、塗工液の高濃度化が可能となり、塗工液のしみこみを抑制し、有効塗工層が増えることから、光沢発現性向上、白色度向上、表面強度向上など、種々の塗工紙品質が向上する。
本発明の澱粉由来の高分子化合物の配合量は、好ましい態様において、これらの接着剤は顔料100重量部当たり5〜50重量部、より好ましくは5〜30重量部程度の範囲で使用される。
本発明においては、接着剤として、上記の澱粉由来の高分子化合物のみを用いることもできるが、上記の澱粉由来の高分子化合物以外にも塗工紙用に従来から用いられている接着剤を併用することもできる。上記の澱粉由来の高分子化合物以外の接着剤の例には、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体(ラテックス)、ポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、およびアクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤;カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類;上記の澱粉由来の高分子化合物以外の酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉等のエーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体等の通常の塗工紙用接着剤が含まれる。接着剤は、1種類以上を適宜選択して使用できる。本発明では、澱粉系高分子化合物とは特性の異なるラテックスを接着剤として併用することが好ましく、その場合、ラテックスの使用量よりも澱粉系高分子化合物の使用より多くすることが好ましい。併用により澱粉系化合物とラテックスの利点を両方得られるが、本発明の効果を大きく発揮させるには澱粉系高分子化合物の使用量を多くすることが好ましい。接着剤として澱粉系高分子化合物とラテックスを併用する場合は、接着剤全体のラテックスの配合率は50重量%未満が好ましい。
また、本発明の好ましい態様においては、接着剤としてラテックスを使用しないか、または、ラテックスの使用量を顔料100重量部に対して4重量部以下とする。また、ラテックスの使用量を2.5重量部以下とすると好ましい。ラテックスを使用しないか、その使用量を少なくすることによって、バッキングロール汚れの防止、耐ブリスター性の向上、さらには、高価なラテックスの使用削減によるコストダウンという利点が得られる。
本発明において塗工液中の接着剤合計の配合量は特に制限されないが、顔料100重量部あたり5〜50重量部が好ましく、5〜30重量部程度がより好ましく、さらには5〜12重量部が好ましい。接着剤として、澱粉由来の上記高分子化合物とそれ以外の接着剤とを併用する場合は、その合計量が上記範囲であることが好ましい。
本発明において、塗工液の調製方法は特に限定されず、コータの種類によって適宜調整できる。ブレード方式のコータを用いる場合は、塗工液の固形分濃度は40〜70重量%が好ましく、より好ましくは60〜70重量%である。塗工液の粘度は、JIS K 7117−1 のB型粘度計で、500〜3500mPa・sが好ましく、よりこのましくは1000〜3000mPa・sである。
本発明においては、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤等、通常の塗工紙用顔料に配合される各種助剤を適宜使用できる。
塗工顔料
本発明の塗工層に用いる顔料(白色顔料)は特に制限されず、塗工紙用に従来から用いられているものを使用することができ、例えば、カオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料および密実型、中空型、またはコアーシェル型などの有機顔料などを必要に応じて単独または2種類以上混合して使用することができる。また、顔料の種類としては、バインダー要求量が少なく少量の接着剤で表面強度を向上できることと、高い白色度の観点から、重質炭酸カルシウムおよび軽質炭酸カルシウムが好ましく、また不透明度をも向上させる観点から、粒子径や形状が揃った軽質炭酸カルシウムが特に好ましい。嵩高な塗工層構造は光を効率的に散乱するためである。
塗工液に炭酸カルシウムを配合する場合、軽質炭酸カルシウムもしくは重質炭酸カルシウム、またはその両方をあわせた含有量は、顔料100重量部あたり50重量部以上が好ましく、70重量部以上がより好ましく、80重量以上がさらに好ましい。また、原紙上に均一な塗工層を形成させる観点の点から平均粒子径は、Malvern社製Mastersizer Sなどのレーザー回折式粒度分布測定機で測定した値で0.2〜5μmが好ましく、0.2〜3μmがより好ましい。
塗工
本発明においては、通常用いられるコータであればいずれを用いても良い。オンマシンコータでもオフマシンコータでも良く、オンマシンコータであれば、サイズプレスコータ、ゲートロールコータ、ロッドメタリングサイズプレスコーターなどのロールコータ、ビルブレイドコータ、ブレードメタリングサイズプレスコータ、ショートドゥエルブレードコーター、ジェットファウンテンブレードコーターなどのコータを使用できる。塗工速度は、特に限定されないが、現在の技術ではブレードコータでは500〜1800m/分、サイズプレスコータでは500〜2000m/分が好ましい。
本発明において、湿潤塗工層を乾燥させる方法に制限はなく、例えば蒸気過熱シリンダ、加熱熱風エアドライヤ、ガスヒータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータードライヤ等各種の方法が単独もしくは併用して用いることができる。
本発明における塗工液の塗工量は、用途に応じて適宜選定できるが、一般的には、片面あたり固形分で2〜13g/mである。
本発明の塗工液の濃度は、特に限定されないが、印刷品質を考慮すると、55重量%以上、75重量%以下程度が好ましい。本発明では特定の澱粉由来の高分子化合物を接着剤として用いているため、塗工液を高濃度化することができる。しかし、塗工液の濃度が高すぎると塗工液が増粘し操業性が悪化する。本発明においては、より好ましくは65重量%以下とすることにより、操業性を良好に保つことが可能となる。また、本発明の塗工液のブルックフィールド粘度(B型粘度、60rpm)は、操業性などの点から、100mPa・s以上、3000mPa・s以下程度が好ましい。より好ましくは500mPa・s以下である。
原紙
本発明の塗工紙は少なくとも原紙層を有する。原紙は公知の方法により製造することができ、例えば、抄紙原料(紙料)をワイヤーパートにて抄紙し、次いでプレスパート、プレドライヤーパートに供して原紙を製造することができる。本発明に用いる原紙は、単層抄きであっても多層抄きであってもよいが、白板紙を製造する場合は多層抄き原紙を用いることが好ましい。本発明の原紙の製法は特に制限されず、公知の原料を用いて公知の方法によることができる。本発明で使用される原紙は特に制限されず、一般に使用される上質紙、中質紙、更紙、マシンコート紙、アート紙、キャストコート紙、合成紙、レジンコーテッド紙、プラスチックフィルム等を例外なく使用できる。
本発明の原紙の坪量は特に限定されず、用途に応じて適宜選定できるが、例えば、35〜150g/mとすることができ、40〜100g/mとしてもよい。
原料パルプ
本発明の原紙に用いるパルプ原料としては、化学パルプを使用することができる。化学パルプ以外にも、用途に応じて各種パルプを使用することができ、例えば、脱墨パルプ(DIP)、砕木パルプ(GP)、リファイナー砕木パルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ケミグランドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)などが挙げられる。脱墨パルプとしては、上質紙、中質紙、下級紙、新聞紙、チラシ、雑誌などの選別古紙やこれらが混合している無選別古紙を原料とする脱墨パルプなどを使用することができる。
填料
本発明においては、原紙の填料として公知の填料を任意に使用でき、例えば、重質炭酸カルシム、軽質炭酸カルシウム、クレー、シリカ、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、ホワイトカーボン、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、ケイ酸ナトリウムの鉱産による中和で製造される非晶質シリカ等の無機填料や、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂などの有機填料を単用又は併用できる。この中でも、中性抄紙やアルカリ抄紙における代表的な填料である重質炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウムが不透明度向上のためにも好ましく使用される。紙中填料率は特に制限されないが、1〜40固形分重量%が好ましく、10〜35固形分重量%がさらに好ましい。
本発明においては、公知の製紙用添加剤を使用することができる。例えば、硫酸バンドや各種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性あるいは、両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、各種紙力増強剤や内添サイズ剤等の抄紙用内添助剤を必要に応じて使用することができる。乾燥紙力向上剤としてはポリアクリルアミド、カチオン化澱粉が挙げられ、湿潤紙力向上剤としてはポリアミドアミンエピクロロヒドリンなどが挙げられる。これらの薬品は地合や操業性などの影響の無い範囲で添加される。中性サイズ剤としてはアルキルケテンダイマーやアルケニル無水コハク酸、中性ロジンサイズ剤などが挙げられる。更に、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等も必要に応じて添加することができる。
本発明における原紙の抄紙方法は特に限定されるものではなく、トップワイヤー等を含む長網抄紙機、オントップフォーマー、ギャップフォーマ、丸網抄紙機、長網抄紙機と丸網抄紙機を併用した板紙抄紙機、ヤンキードライヤーマシン等を用いて行うことができる。抄紙時のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでもよいが、中性またはアルカリ性が好ましい。抄紙速度は、特に限定されない。
クリア塗工
本発明の塗工紙は、上述した原紙の片面または両面にクリア(透明)塗工層を有していてもよい。原紙上にクリア塗工を施すことにより、原紙の表面強度や平滑性を向上させることができ、また、顔料塗工をする際の塗工性を向上させることができる。本発明においては、クリア塗工層にバインダーとして、本発明の澱粉由来の高分子化合物を含有してもよい。クリア塗工の量は、片面あたり固形分で0.1〜4.0g/mが好ましく、0.5〜2.5g/mがより好ましい。
本発明においてクリア塗工とは、例えば、サイズプレス、ゲートロールコータ、プレメタリングサイズプレス、カーテンコータ、スプレーコータなどのコータ(塗工機)を使用して、澱粉、酸化澱粉などの各種澱粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子を主成分とする塗布液(表面処理液)を原紙上に塗布(サイズプレス)することをいう。
プレカレンダー処理
本発明においては、オンラインソフトカレンダー、オンラインチルドカレンダーなどにより塗工前の原紙にプレカレンダー処理を行い、原紙を予め平滑化しておくことが、塗工後の塗工層を均一化する上で好ましい。この場合、処理線圧は、好ましくは30〜100kN/m、より好ましくは50〜100kN/mである。また、プレカレンダー処理する際の原紙の水分率も重要であり、水分率は3〜5%が好ましい。
表面処理
本発明においては、以上のように製造した紙を必要に応じて表面処理する。平滑化処理には、通常のスーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトカレンダー、熱カレンダー、シューカレンダー等の平滑化処理装置を用いることができる。平滑化処理装置は、オンマシンやオフマシンで適宜用いられ、加圧装置の形態、加圧ニップの数、加温等も適宜調整される。好ましい態様において、本発明の塗工紙は、スーパーカレンダーや高温ソフトニップカレンダー等のカレンダーで表面処理を行うことができる。表面処理により、塗工紙の平滑度や光沢性を向上させることができる。本発明においては、ソフトニップカレンダー処理が好ましい。ソフトニップカレンダー処理をすることにより、白色度、不透明度共に向上する。ソフトニップカレンダー処理において、金属ロールの表面温度が20℃〜60℃の線圧は、30〜60kN/m、より好ましくは、40〜60kN/mである。また、金属ロールの表面温度が40℃〜250℃の高温ソフトニップカレンダー処理であれば、線圧は60〜400kN/m、好ましくは、150〜300kN/m、より好ましくは100〜350kN/mである。温度を上げると、塗工紙の表面の光沢、平滑度が向上する。
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されない。本明細書において、%、部などは重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
評価方法
(1)坪量:JIS P 8124に準じて測定した。
(2)紙厚:JIS P 8118に準じて測定した。
(3)密度:JIS P 8118に準じて坪量と紙厚から求めた。
(4)白紙光沢度
JIS P−8142に従い、角度75度で測定した。
(5)王研式平滑度
JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000(紙及び板紙―平滑度及び透気度試験方法―第2部:王研法)に準じて測定した。
(6)表面強度
オフセット輪転機(東芝オフセットBT600)、オフセット印刷用インキ(東洋インキ製造(株)製:レオエックスM)を使用し4色(墨、藍、紅、黄)印刷した後、印刷物の藍ベタ部、2色(紅、黄)ベタ部におけるベッセルピックを目視判定した(評価基準:◎=全く発生しない、○=ほとんど発生しない、△=発生する、×=発生が著しい)。
(7)耐ブリスター性
オフセット輪転機(東芝オフセットBT600)、オフセット印刷用インキ(東洋インキ製造(株)製:レオエックスM)を使用し4色(墨、藍、紅、黄)印刷した後、ドライヤーにて乾燥し、印刷物のブリスターの発生状況を目視判定した(評価基準:◎=全く発生しない、○=ほとんど発生しない、△=発生する、×=発生が著しい)。
(8)ブランケットパイリング
オフセット輪転機(東芝オフセットBT600)、オフセット印刷用インキ(東洋インキ製造(株)製:レオエックスM)を使用し4色(墨、藍、紅、黄)印刷した後、2万部印刷後のブランケットへの堆積の程度を目視判定した(評価基準:◎=全く発生しない、○=ほとんど発生しない、△=発生する、×=発生が著しい)。
(9)バッキングロール汚れ
72時間連続操業した後、ロールの汚れ状態を目視評価した(評価基準:◎=バッキングロール汚れが発生しない、○=バッキングロール汚れが若干発生する、△=バッキングロール汚れがかなり発生する、×=バッキングロール汚れが著しく発生する)。
(10)ブレード負荷
ブレード塗工時のブレードの押込量から評価した(評価基準:◎=ブレードの押込量が軽減、○=ブレードの押込量が同レベル、△=ブレードの押込量が増加、×=負荷が高く塗工できない)。
実施例1
古紙パルプ60部とNBKP30部、LBKP10部とからなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸カルシウムを紙中灰分が16%になるように添加し、内添紙力剤としてカチオン化澱粉を3部添加して紙料を調整した。
この紙料を用いて、抄紙速度1500m/分にてロールアンドブレードフォーマ形式のギャップフォーマ型抄紙機で抄紙し、プレスパートに2基のタンデムシュープレス(プレス線圧1000kN/m、2基目の紙のワイヤー面側にトランスファーベルトが接触)を用いて湿紙を搾水して乾燥し、35.7g/mの中質塗工原紙を得た。
次に、顔料として、重質炭酸カルシウム100部に対して、接着剤として、カルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス1.8部と白色デキストリン(Stabilys A025、Roquette社:蒸煮後、すなわち蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が780mPa・s、重量平均分子量27万)6.0部とを配合して、B型粘度130mPa・s、脱水量59.5g/m、固形分濃度60.6重量%の塗工液を調製した。
この塗工液を用いて、塗工量が原紙片面当たり7.0g/mとなるようにジェットファウンテン方式のブレードコータで両面に上記塗工液を連続して塗工し、乾燥した。
引き続き、仕上げ工程にてショア硬度がD94°の弾性ロールを有する2ロール・6スタックのソフトカレンダーを使用し、各金属ロール表面温度130℃、各ニップ線圧を250kN/mとして塗工紙の表面処理を行った。
抄紙、塗工、カレンダー処理を連続して行ったため、塗工速度、カレンダー速度も1500m/分であった。
実施例2〜4
澱粉系高分子として、白色デキストリン(Stabilys A023、Roquette社:蒸煮後、すなわち蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が828mPa・s、重量平均分子量30万)を使用し、表1に示す配合と物性の塗工液を調製した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を製造した。
実施例5
澱粉系高分子として、白色デキストリン(蒸煮後、すなわち蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が789mPa・s、重量平均分子量38万)を使用し、表1に示す配合と物性の塗工液を調製した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を製造した。
比較例1
澱粉系高分子として、白色デキストリン(Stabilys A040、Roquette社:蒸煮後、すなわち蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が97mPa・s、重量平均分子量9万)を使用し、表1に示す配合と物性の塗工液を調製した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を製造した。
比較例2
澱粉系高分子として、白色デキストリン(Stabilys A030、Roquette社:蒸煮後、すなわち蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が374mPa・s、重量平均分子量18万)を使用し、表1に示す配合と物性の塗工液を調製した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を製造した。
比較例3
澱粉系高分子として、酸化変性澱粉(M210、敷島スターチ社:蒸煮後、すなわち蒸煮16分後の160rpmでのRVA粘度が1592mPa・s、重量平均分子量80万)を使用し、表1に示す配合と物性の塗工液を調製した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を製造した。
表1に結果を示す。表1から明らかなように、蒸煮16分後の粘度が1000mPa・s以下であり、かつ重量平均分子量が20万以上である澱粉系高分子を接着剤として使用した実施例1〜5では、白紙光沢、平滑性および表面強度が良好な塗工紙を操業効率良く製造することができた。また、実施例1〜5で得られた塗工紙は、オフセット印刷時のブランケットパイリングの発生も抑えられていた。
上記の実施例および比較例は、塗工液の固形分濃度を約60重量%に調製した例であり、乾燥負荷はいずれも低減されているが、実施例と重量平均分子量が20万以下である澱粉系高分子を使用した比較例1、2とを比べると、比較例1、2ではブランケットパイリングが発生し、バッキングロールの汚れも劣っていた。また、実施例と蒸煮16分後の粘度が1000mPa・sを超える澱粉系高分子を使用した比較例3とを比べると、ブレード負荷が増大して操業性が悪化し、品質の面でも透気抵抗度が上がり耐ブリスター性が若干悪化した。

Claims (9)

  1. 顔料と接着剤とを含む顔料塗工層を原紙上に有するオフセット印刷用塗工紙であって、
    該接着剤として、共重合体ラテックスを使用しないか、または、顔料100重量部に対して4重量部以下の共重合体ラテックスを使用し、該接着剤が、重量平均分子量が20万以上である澱粉系高分子を含み、顔料100重量部あたり50重量部以上が炭酸カルシウムであり、該澱粉系高分子の20℃における水への溶解度が20%未満であり、
    該澱粉系高分子は、固形分濃度35重量%のスラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで降温、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が1000mPa・s以下である、上記塗工紙。
  2. 前記澱粉系高分子の重量平均分子量が25〜40万である、請求項1に記載の塗工紙。
  3. 顔料塗工層が、顔料100重量部あたり澱粉系高分子を5〜50重量部含有する、請求項1または2に記載の塗工紙。
  4. 前記澱粉系高分子化合物が白色デキストリンである、請求項1〜3のいずれかに記載の塗工紙。
  5. 前記原紙が単層抄きである、請求項1〜4のいずれかに記載の塗工紙。
  6. 前記原紙の坪量が35〜150g/mである、請求項1〜5のいずれかに記載の塗工紙。
  7. 顔料と接着剤とを含む顔料塗工層を原紙上に塗工する工程を有するオフセット印刷用塗工紙の製造方法であって、
    該接着剤として、共重合体ラテックスを使用しないか、または、顔料100重量部に対して4重量部以下の共重合体ラテックスを使用し、該接着剤が、重量平均分子量が20万以上である澱粉系高分子を含み、顔料100重量部あたり50重量部以上が炭酸カルシウムであり、該澱粉系高分子の20℃における水への溶解度が20%未満であり、
    該澱粉系高分子は、固形分濃度35重量%のスラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで降温、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が1000mPa・s以下である、上記方法。
  8. 顔料塗工層をブレード方式のコータを用いて塗工し、顔料塗工液の固形分濃度が55〜75重量%、顔料塗工液のB型粘度が100〜3000mPa・sである、請求項7に記載の方法。
  9. 顔料と接着剤を含む顔料塗工層を原紙上に塗工する工程を有する、塗工紙のオフセット印刷適性を向上させる方法であって、
    該接着剤として、共重合体ラテックスを使用しないか、または、顔料100重量部に対して4重量部以下の共重合体ラテックスを使用し、該接着剤が、重量平均分子量が20万以上である澱粉系高分子を含み、顔料100重量部あたり50重量部以上が炭酸カルシウムであり、該澱粉系高分子の20℃における水への溶解度が20%未満であり、
    該澱粉系高分子は、固形分濃度35重量%のスラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで降温、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が1000mPa・s以下である、上記方法。
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