JP6385775B2 - 創傷治癒用パッチ - Google Patents
創傷治癒用パッチ Download PDFInfo
- Publication number
- JP6385775B2 JP6385775B2 JP2014197134A JP2014197134A JP6385775B2 JP 6385775 B2 JP6385775 B2 JP 6385775B2 JP 2014197134 A JP2014197134 A JP 2014197134A JP 2014197134 A JP2014197134 A JP 2014197134A JP 6385775 B2 JP6385775 B2 JP 6385775B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- patch
- wound healing
- electrodes
- conductive layer
- electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61N—ELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
- A61N1/00—Electrotherapy; Circuits therefor
- A61N1/18—Applying electric currents by contact electrodes
- A61N1/20—Applying electric currents by contact electrodes continuous direct currents
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Radiology & Medical Imaging (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Electrotherapy Devices (AREA)
- Surgical Instruments (AREA)
Description
本発明の創傷治癒用パッチは、酸化還元反応を触媒する酵素が担持された正極(カソード)又は負極(アノード)を少なくとも1つ含む複数の電極と、前記複数の電極を電気的に接続する電子伝導性の導電性部材と、前記複数の電極に対して接触した状態で設けられるイオン伝導性の導電層とを含み、前記導電層のうち前記複数の電極と接触している部分における前記導電層の厚さが、前記導電層のうち前記複数の電極と接触していない部分における前記導電層の厚さと比較して大きいことを特徴とする。
更に、本発明の創傷治癒用パッチでは、前記複数の電極間の距離を変更するための電極間距離変更手段を備えることが好ましい。
更に、本発明の創傷治癒用パッチでは、前記複数の電極及び前記導電性部材が前記導電層に包埋されていることが好ましい。
本発明の創傷治癒用パッチは、酵素反応によって発生させた電流を創傷部位に流し、創傷治癒の効果を得るためのパッチである。このパッチは、創傷部位に貼り付けて用いられる。
図2(a)、(b)に、使用している状態における本発明の第一実施形態の創傷治癒用パッチを創傷部位のある指と共に示す。図2(a)に、パッチを斜視図で示し、図2(b)に、図2(a)に示す線II−IIに沿う面による本発明の第一実施形態の創傷治癒用パッチの断面図を示す。
本発明の第一実施形態の創傷治癒用パッチは、主として皮膚の創傷部位に貼り付けて使用される絆創膏タイプのものである。
なお、このパッチ60では、導電層5は、電解質、水を更に含んでいる。また、導電層5は、正極2a及び負極2b(2b1、2b2)の両方に接触している。
前述の通り、第一実施形態のパッチ60では、導電層5が、酵素3(3a、3b)の基質を含む。負極2b(2b1、2b2)において酵素3b(3b1、3b2)による酸化反応により発生した電子は、導電性部材4(4x、4y)を通って、正極2aに送達され、正極2aにおいて酵素3aによる還元反応に用いられる。ここで、電極2(2a、2b)が、導電層5を介して生体組織50に接触しているため、正極2a−負極2b1間にある生体組織50部分、及び正極2a−負極2b2間にある生体組織50部分に電流が流れる。
生体組織50においては、表面と深層との間に電位差がある。特に、上皮細胞は、ナトリウムイオンを深層に輸送し、塩化物イオンを表面に輸送するイオンチャネルを有し、このイオンチャネルの働きにより、イオン分布の動的平衡を保っている。このときの表面と深層との間の電位差は約25〜40mVであるとされている。生体組織50に創傷部位が生じた場合、上記イオン分布の動的平衡が崩れ、創傷部位50の周囲でイオン流が生じ、これに伴って電流が流れる。このときの電流は約10〜100μA/cm2であるとされている。一方、分子メカニズムは未解明であるものの、ヒト等の動物細胞の表皮細胞は、負極2b(2b1、2b2)側から正極2a側に遊走する電気走性を有することが知られている。そのため、創傷部位1に流れる電流により、上記の細胞の遊走が生じ、細胞が、創傷部位1の周囲の生体組織50から創傷部位1に集まり、そして、創傷が治癒していく。
ここで、特に、この第一実施形態のパッチ60では、前述の通り、ユーザーは、図2(a)、(b)に示すように、パッチ60を、電極2のうちの特に正極2aが生体組織50(図2では、指51)の創傷部位1に位置するように、貼り付けることによって、使用することができる。
そのため、第一実施形態のパッチ60によれば、正極2aを創傷部位1に位置させつつ、負極2bを創傷部位1の周囲の生体組織50のうち創傷部位1を挟む2箇所に位置させることが可能となり、創傷部位1の周囲の生体組織50から創傷部位1に向かう細胞の遊走を促進させることができる。そのため、パッチ60による創傷治癒の効果を特に高めることができる。
第一実施形態のパッチ60によれば、治療場所や治療操作の点で制約がある大がかりな装置を用いることなく、簡便に、電気による創傷治癒を施すことが可能となる。
第一実施形態のパッチ60によれば、特に制御等を必要とすることなく、患者が疼痛を感じない程度の電流密度で創傷部位に電流を流すことができる。そのため、高い安全性で、電気による創傷治癒を施すことが可能となる。
第一実施形態のパッチ60は、酵素3(3a、3b)やその基質といった人体に無害な物質を用いて電気を発生させるため、金属性の電極や電解液等の高価な材料の必要性が低い。そのため、第一実施形態のパッチ60によれば、低コストで、電気による創傷治癒を施すことが可能となる。
また、パッチ60は金属性の電極等を使用しないため、廃棄処理を容易にして、環境負荷を低減することもできる。
そのため、電極2(2a、2b)が直接的に創傷部位1に接触することを防ぎ、創傷部位1の周囲にある細胞に対する損傷を低減することができる。また、導電層5が存在することにより、パッチ60の電極(2a、2b)を創傷部位1の周囲の所望の位置に正確に貼り付けられなかった場合であっても、導電層5を介して創傷部位1に電流を流すことができ、パッチ60による創傷治癒の効果を得ることができる。
なお、滅菌洗浄の手法としては、特に限定されることなく、例えば、滅菌したバッファを用いた洗浄等が挙げられる。
この点、例えば、パッチ60は、正極2a−負極2b1間の距離、及び正極2a−負極2b2間の距離を変更するための電極間距離変更手段を備えることが好ましい。
導電層5の厚さは、導電層5に含めることが可能な酵素3の基質の量を十分にする観点から、正極2a及び/又は負極2bに接触している部分において(例えば、正極2aをBOD担持正極(後述)、負極2bをFDH担持負極(後述)とした場合には、特に負極2bに接触している部分において)比較的厚く、例えば、0.5mm〜2mmとし、また、創傷部位1近傍及び生体組織50表面を流れる電流を効率的に得る観点から、正極2a−負極2b間等の正極2a及び負極2bに接触していない部分において比較的薄く、例えば、0.1mm〜1mmとすることが好ましい。
パッチ60には、パッチ60の全体形状を整えるための部材(フレーム等)(図示せず)が更に設けてられていてもよい。
本発明の第二実施形態の創傷治癒用パッチは、主として皮膚の創傷部位に貼り付けて使用される絆創膏タイプのものである。
以下では、図1、2に示す本発明の第一実施形態の創傷治癒用パッチと同様の要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
ここで、特に、この第二実施形態のパッチ70では、ユーザーは、図示しないが、パッチ70を、電極2のうちの特に正極2aが生体組織50(図2では、指51)の創傷部位1に位置するように、貼り付けることによって、使用することができる。
そのため、第二実施形態のパッチ70によれば、正極2aを創傷部位1に位置させつつ、負極2bを創傷部位1の周囲の生体組織50に位置させることが可能となり、創傷部位1の全外縁において細胞の遊走を促進させることができる。そのため、パッチ70による創傷治癒の効果を特に高めることができる。
かかる構成によれば、前述の通り、パッチ60による創傷治癒の効果を特に高めることができる。
この点、例えば、パッチ70では、正極2a及び負極2b(2b1、2b2)は、可撓性や伸縮性を有する等、変形可能であることが好ましい。
図6(a)、(b)に、使用している状態における本発明の第三実施形態の創傷治癒用パッチを創傷部位のある眼と共に示す。図6(a)に、パッチを斜視図で示し、図6(b)に、図6(a)に示す線V−Vに沿う面による本発明の第三実施形態の創傷治癒用パッチの断面図を示す。
本発明の第三実施形態の創傷治癒用パッチは、主として眼の創傷部位に貼り付けて使用されるコンタクトレンズタイプのものである。
以下では、図3、4に示す本発明の第二実施形態の創傷治癒用パッチと同様の要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
なお、包埋の手法としては、特に限定されることなく、例えば、導電層5としてヒドロゲルが用いられる場合、電極2(2a、2b)をゲル溶液に含浸した後にゲルを固化させる手法等が挙げられる。
生体組織50には生体排液が付着している場合(例えば、皮膚には汗や血液が、眼には涙が、付着している場合)があり、この場合、生体排液に含まれる物質が、電極2(2a、2b)に担持された酵素3(3a、3b)の基質となる場合がある。酵素3(3a、3b)に基質が供給された場合、負極2bにおいて酵素3bによる酸化反応により発生した電子は、導電性部材4を通って、正極2aに送達され、正極2aにおいて酵素3aによる還元反応に用いられる。このとき、電極2(2a、2b)が、生体組織50に対して接触可能であるため、正極2a−負極2b間にある生体組織50部分に電流が流れる。
このように、本発明の創傷治癒用パッチは、導電層5を含まないものであっても、本発明の創傷治癒の効果を得ることができる。
−電極−
電極2(2a、2b)の素材としては、カーボンナノチューブ、ケッチェンブラック、グラッシーカーボン、グラフェン、フラーレン、カーボンファイバ、カーボンファブリック、カーボンエアロゲル等の炭素材料;ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレンスルフィド)等の導電性ポリマー;シリコーン、ゲルマニウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化チタン、酸化銅、酸化銀等の半導体;金、白金、チタン、アルミニウム、タングステン、銅、鉄、パラジウム等の金属等が挙げられ、特に、柔軟性や電気化学的な安定性等の観点から、カーボンファブリック、カーボンナノチューブ等の炭素材料が好ましく、更に特に、電極に酵素を高い密度で固定する観点から、カーボンファブリックにカーボンナノチューブを修飾したものが好ましい。
正極(カソード)2aに担持される還元反応を触媒する酵素3aとしては、例えば、ビルリビンオキシダーゼ(Bilirubin Oxidase、BOD)、ラッカーゼ、Cu efflux oxidase(Cueo)、アスコルビン酸オキシダーゼ等が挙げられ、特に、pHや塩化物イオン等に対する耐性を高める観点から、ビリルビンオキシダーゼ(BOD)が好ましい。
負極(アノード)2bに担持される酸化反応を触媒する酵素3bとしては、例えば、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ(Glucose Dehydrogenase,GDH)、フルクトースデヒドロゲナーゼ(D−Fructose Dehydrogenase,FDH)、アルコールオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、乳酸オキシダーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ等が挙げられ、特に、メディエーター(補酵素)を必要としないために酵素反応系をシンプルなものとすることができるという理由から、フルクトースデヒドロゲナーゼ(FDH)が好ましい。
特に、BODとFDHとの組み合わせは、生体組織50の外表面におけるpHと同等のpH5の条件下で高い活性を発揮することができるため、好ましい。
なお、これらの還元反応を触媒する酵素3a及び酸化反応を触媒する酵素3bは、それぞれ、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
導電性部材4の素材としては、カーボンナノチューブ、ケッチェンブラック、グラッシーカーボン、グラフェン、フラーレン、カーボンファイバ、カーボンファブリック、カーボンエアロゲル等の炭素材料;ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレンスルフィド)等の導電性ポリマー;シリコーン、ゲルマニウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化チタン、酸化銅、酸化銀等の半導体;金、白金、チタン、アルミニウム、タングステン、銅、鉄、パラジウム等の金属が挙げられ、特に、柔軟性や生体適合性等の観点から、導電性ポリマーが好ましい。
なお、例えば、導電性部材4は、導電層5の表面に印刷技術を用いて導電性ポリマーからなる回路を作製したものとすることもできる。
導電層5としては、柔軟性を有し、生体組織50の外表面に対する適合性を有するものが好ましい。
より具体的には、導電層5は、ヒドロゲルであることが好ましく、特に、一定の定型性を有するヒドロゲルが好ましい。かかるヒドロゲルを用いれば、本実施形態のパッチを貼り付けた際の導電層5の生体組織50への密着性を高めることができる。
なお、これらのヒドロゲルは、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
ここで、上記(セミ)相互侵入網目構造ヒドロゲルは、第一のモノマー成分の10モル%以上が、電荷を有するモノマーであり、第二のモノマー成分の60モル%以上が、電気的に中性であるモノマーである点、ヒドロゲル中の第一のモノマー成分の量と第二のモノマー成分の量とのモル比が、1:2〜1:100(好適には、1:3〜1:50、更に好適には、1:3〜1:30)である点、第二のモノマー成分を重合し架橋する際の架橋度が、第一のモノマー成分を重合し架橋する際の架橋度よりも小さい点が肝要となる。
第一のモノマー成分としては、酸性基(例えば、カルボキシル基、リン酸基及びスルホン酸基)や塩基性基(例えば、アミノ基)を有するオレフィン等が挙げられ、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリル酸、メ夕クリル酸、これらの塩等が挙げられる。第二のモノマー成分としては、例えば、アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ビニルピリジン、スチレン、メチルメタクリレート、フッ素含有オレフィン(例えば、トリフルオロエチルアクリレート)、ヒドロキシエチルアクリレート、酢酸ビニル等が挙げられる。
(セミ)相互侵入網目構造ヒドロゲルの製造方法の一例は以下の通りである。まず、第一のモノマー成分を重合し架橋することによって、電荷を有する基(例えば、カルポキシル基)が一定量以上存在している網目構造(第一の網目構造)を形成し、その後、電気的に中性である第二のモノマー成分を重合し架橋することによって、電気的に中性である第二のモノマー成分を第一の網目構造に導入する。
引張破断応力を上記範囲とすれば、導電層5の機械的強度を高めることができる。そして、本実施形態のパッチを皮膚に貼り付ける場合や、本実施形態のパッチのユーザーが体を動かした場合にも、ヒドロゲルの破壊が防がれ、パッチの定型性を保ちつつ、本実施形態のパッチを創傷部位1の周囲の生体組織50に密着させ続けることができる。
なお、「引張破断応力」とは、引張荷重によりヒドロゲルが破断する応力を、ロードセルを用いて計測することによって、測定することができる。測定装置としては、例えば、
インストロン社製の引張試験機5960シリーズ等が挙げられる。
以下、それぞれの詳細について更に記載する。
酵素3(3a、3b)の基質は、用いられる酵素3(3a、3b)に従って定めることができる。
水としては、例えば、超純水等が挙げられる。
電解質としては、導電層5の導電性を高める効果を有する限り、特に限定されることはなく、有機酸及び/又は無機酸並びにその誘導体並びそれらの塩が挙げられる。
電解質を構成するアニオン種としては、例えば、アミノ酸イオン(天然アミノ酸イオン、非天然アミノ酸イオン)、塩化物イオン、クエン酸イオン、乳酸イオン、コハク酸イオン、リン酸イオン、リンゴ酸イオン、ピロリドンカルボン酸イオン、スルホ石炭酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、炭酸イオン、過塩素酸イオン等が挙げられ、ここで、天然アミノ酸としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、トレオニン、セリン、プロリン、トリプトファン、メチオニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジンが挙げられ、非天然アミノ酸としては、ヒドロキシプロリン、シスチン、チロキシン等が挙げられる。
電解質を構成するカチオン種としては、例えば、K+、Na+、Ca2+、Mg2+等が挙げられる。
電解質の具体例としては、例えば、アミノ酸のナトリウム塩、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、乳酸カルシウム、コハク酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、スルホ石炭酸亜鉛、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸ナトリウム等が挙げられ、特に、生体適合性の観点から、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸ナトリウムが好ましい。
なお、これらの電解質は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
外面カバー7は、防水性を有することが好ましい。
防水性を有する外面カバー7を設ければ、創傷部位1を保護することができると共に、創傷部位1における水分の蒸発を防ぐことができるため、本実施形態のパッチの系内において、酵素3(3a、3b)による酸化還元反応の条件を確保することができ、パッチの使用寿命を長くすることができる。
外面カバー7としては、防水性スプレーのり、防水性テープ、防水性包帯等が挙げられる。
内面カバーの素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド等のプラスチック、エラストマー、ゴム、セルロースからなるセロハン、ポリマー樹脂、石英やガラス等が挙げられ、特に、防水性や柔軟性の観点から、セロハンやプラスチックが好ましい。
例えば、負極2bのみに、酸化反応を触媒する酵素3bが担持されていてもよい。この場合、正極2aとしては、白金、白金合金、金、銅等の無機触媒、及びナノ微粒子化したこれらの無機触媒を活性炭を固めてなる炭素電極に担持したもの等とすることができる。また、例えば、正極2aのみに、還元反応を触媒する酵素3aが担持されていてもよい。この場合、負極2bとしては、白金、白金合金、金、銅等の無機触媒、及びナノ微粒子化したこれらの無機触媒を活性炭を固めてなる炭素電極に担持したもの等とすることができる。
A.電極の作製
A−1.電極の素材
本実施例では、電極の素材として、カーボンナノチューブを修飾させるカーボン繊維織物(品番:TCC−3250、Toho Tenax社製)を用いた。
負極(アノード)には、グルコース脱水素酵素(グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)、Microorganism由来、EC番号:1.1.1.47、250U/mg、Mw:約101,000、東洋紡社製)、又は、フルクトース脱水素酵素(D−フルクトースデヒドロゲナーゼ(FDH)、Gluconobacter由来、EC番号:1.1.99.11、20U/mg、Mw:約140000、東洋紡社製)を用いた。
正極(カソード)には、ビリルビンオキシダーゼ(BOD、Myrothecium由来、EC番号:1.3.3.5、Mw:約68000、2.39U/mg、天野エンザイム社製)を用いた。
カーボンナノチューブ(品番:C 70 P、Bayer MaterialScience社製)(以下、CNTともいう。)を、オーブンを用いて、11時間かけて400℃にまで加熱し、その後、自然冷却することによって、CNTを熱処理した。この熱処理により、CNTに欠損部を生じさせた。
ビーカーに蒸留水、硝酸、硫酸を体積比1:3:1で混合し、混合溶液を数十分放冷した。その後、この酸性の混合溶液にCNTを加え、超音波槽を用いて、約30分間超音波処理することによって、CNT表面を酸化した。
CNT混合溶液を約5時間放冷し、その後、この溶液を、水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和することで,酸化処理を停止した。中和後のCNT混合溶液を減圧条件下で濾過することによって、CNTを回収した。回収したCNTを−80℃の条件で1時間凍結させ、その後、凍結乾燥機を用いて、室温、10Paの条件で乾燥させた。これにより、粉末状の酸化CNTを得た。
A−3−1.負極(アノード)の作製
A−3−1−1.FDH担持負極の作製
10mg/mLに調整されたCNT懸濁液を0.5%Triton X−100水溶液を用いて精製した。CNTの分散性を向上させるために、超音波ホモジナイザーを用いて5分間、このCNT懸濁液を超音波処理した。10μLのCNT懸濁液を5mm×5mmのカーボン繊維織物上に滴下し、70℃で約5分間乾燥させた。この滴下及び乾燥の操作を繰り返し、合計で40〜50μLのCNT懸濁液をカーボン繊維織物上に加えた。
CNTで修飾されたカーボン繊維織物を50mMクエン酸緩衝液に含浸し、減圧条件下で撹拌しながら1時間以上洗浄した。この電極を5mg/mLに調整されたFDH溶液中に4℃で8時間以上浸漬し、FDHを電極に固定した。FDH電極を、50mMクエン酸緩衝液に常温で5分間浸漬し、未吸着のFDHを除去した。FDH電極を、1Mのトレハロースを溶解させた50mMクエン酸緩衝液に浸漬した.液体窒素に浸漬することで、FDH電極を瞬間凍結させた.最後に、凍結乾燥機(品番:ALPHA 2−4 LSC、CHRiST社製(久保田商事))に入れ、乾燥されたFDH電極を作製した。
10mg/mLに調整されたCNT懸濁液を0.5%Triton X−100水溶液を用いて精製した。CNTの分散性を向上させるために、超音波ホモジナイザーを用いて10分間、このCNT懸濁液を超音波処理した。12.5μLのCNT懸濁液を5mm×5mmのカーボン繊維織物上に滴下し、70℃で約10分間乾燥させた。この滴下及び乾燥の操作を繰り返し、合計で50μLのCNT懸濁液をカーボン繊維織物上に加えた。
CNTで修飾されたカーボン繊維織物を蒸留水に含浸し、撹拌しながら1時間程度洗浄した。この電極を、100mMリン酸緩衝液中で100μMに調製したナイルブルー溶液中に浸漬し、減圧条件下において4℃で1時間以上撹拌した。
その後、電位掃引速度100mVs-1で−0.8〜1.2Vの電圧範囲を10サイクルするCVを行うことによって、ナイルブルーを電極上に電解重合させた。電解重合後、電極を、蒸留水で10時間程度洗浄し、リン酸緩衝液中で1mg/mLに調製したグルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)溶液中に、撹拌しながら4℃で3時間以上含浸し、GDHを電極上に担持させた。
前処理したCNTを、1.0%Triton X−100水溶液、及びエタノールに加えて、それぞれ、10mg/mLのCNT懸濁液(水)、4mg/mLのCNT懸濁液(エタノール)を調製した。CNTの分散性を向上させるために、超音波ホモジナイザーを用いて10分間、このCNT懸濁液を超音波処理した。5mm×5mmのカーボン繊維織物に、上記CNT懸濁液(水)を12.5μL滴下し、70℃で約10分間乾燥させた。この滴下及び乾燥の操作を4回繰り返し、合計で50μLのCNT懸濁液(水)をカーボン繊維織物上に加えた。この電極をエタノールの溶液中で撹拌洗浄した。
10mg/mLに調整されたBOD溶液1mLを電極上に滴下し、減圧条件下、35℃で約6時間乾燥させた。BODを電極上に担持させた。なお、BODを溶解させる溶液として、50mM PBS(pH7.0)、又は1Mのトレハロースを加えた50mM PBS(pH7.0)を用いた。
本実施例では、導電性部材として、市販の導電性ポリマーシート(品番:ORGACON(登録商標) EL350/630、Agfa社製)を用いた。
C−1.創傷治癒用パッチ(絆創膏タイプ)の場合の導電層の作製
特に、FDH担持負極用の導電層を作製では、MESを500mM、フルクトースを500mM、低融点アガロース(317−01182、和光純薬工業社製)を2重量%で含むアガロースゲルを作製した。ゲルの厚さは、0.5mmとした。
また、特に、GDH担持負極用の導電層の作製についても、フルクトースの代わりにグルコース及びβ−NAD+を用いた点以外は同様とした。
後述の「E2.」に記載の通り、正極及び負極をゲルに包埋させた。
本実施例では、外面カバーとして、市販のメディカルテープ(3M、Nexcare社製)を用いた。
E1.創傷治癒用パッチ(絆創膏タイプ)の作製
図1に示すように、メディカルテープをその粘着面を上にして置き、粘着面上に、正極及び負極、導電性部材、導電層を載せて、絆創膏タイプの創傷治癒用パッチを作製した。
前述の「A−3−2.」において作製した(BOD担持)正極、及び「A−3−1−2.」において作製したGDH担持負極を、滅菌済みの50mM PBS(pH7.0)で洗浄した。
洗浄した陽極及び陰極を、グルコースを5mM、β−NAD+を5mM、低融点アガロースを2重量%で含む水溶液に含浸させ、その後、ゲルを冷却して固化させることによって、洗浄した陽極及び陰極を、アガロースゲル中に包埋させた。
こうして、図5、6に示すように、コンタクトレンズタイプの創傷治癒用パッチを作製した。
「A−3−1−1.」において作製したFDH担持負極を用いた場合についても同様とした。
また、図11(b)(i)に、(試験1)「D2.」において作製した図5、6に示すパッチ80のタイプの創傷治癒用パッチ(コンタクトレンズタイプ)の写真を示し、図11(b)(ii)に、図11(b)(i)に示す創傷治癒用パッチをガラス球に貼り付けた様子の写真を示す。
試験2は、(試験1)「E2.」において作製した図1、2に示すパッチ60のタイプの創傷治癒用パッチ(負極:FDH担持負極)を用いて行った。
作製した創傷治癒用パッチ(絆創膏タイプ)を平板上に貼り付けて、パッチの正極−負極間の電位差(セル電圧)を、ポテンシオスタットを用いて測定した。結果を図7(a)に示す(縦軸に、パッチの電流密度(μA/cm2)(黒丸)及び電力密度(μW/cm2)(黒三角)を示し、横軸に、セル電圧を示す。)。
パッチの開回路電圧は0.7V、最大出力密度は1000μW/cm2であった。導電層が0.5mm厚の場合、正極−負極間に約80μAの電流を流すことができることがわかった。この電流の大きさは、創傷部位における細胞の遊走を促進するのに十分な強さであった。
試験3は、(試験1)「E2.」において作製した図1、2に示すパッチ60のタイプの創傷治癒用パッチ(負極:FDH担持負極)を用いて行った。
作製した創傷治癒用パッチ(絆創膏タイプ)を平板上に貼り付けて、パッチの正極−負極間の電位差を、ポテンシオスタットを用いて、時間経過と共に測定した。結果を図7(b)に示す(縦軸に、パッチの電流値(μA)を示し、横軸に、経過時間(時間)を示す)。作製したパッチでは、24時間の時点においても約70%の出力を保持することができた。
前述の(試験1)「A.」において作製した正極及び負極を含む本発明の創傷治癒用パッチのモデル系が、創傷治癒の効果をもたらすか否かを確かめる試験を行った。
図8(a)に、(試験2)において構築したインビトロ創傷治癒アッセイ系を示し、図8(b)に、図8(a)に示すインビトロ創傷治癒アッセイ系における細胞遊走の傾向の評価方法の説明図を示す。
アッセイの手順は、下記の通りとした。
初めに、チャネルに、約6万個の正常ヒト角膜上皮細胞(KC−4009、倉敷紡績社製)を、細胞培養用培地(OcuLife(登録商標) CompKit(LCC−LL0032)、倉敷紡績社製)中において培養した。
次いで、正極側培地槽に正極を負極側培地槽に負極を含浸させ、バイオ発電を行った。
そして、チャネルの所定領域に、図8(b)に示すように、xy座標を設定し、チャネルに培養された各細胞について、電流を流し始めた時点(t=0)における細胞の位置座標を(0,0)としたときの、電流を流し始めてから3時間後の時点(t=3h)における細胞の位置座標を(x,y)を、検出し、カソード側をマイナス、アノード側をプラスとした場合のx方向の変位(Δx)、及びy方向の変位(Δy)を算出した。特に、各細
胞におけるx方向の変位(Δx)の平均値(A(Δx))を算出し、細胞遊走の傾向を評
価した。評価基準としては、A(Δx)の値が小さい(その絶対値は大きい)ほど、細胞
が正極側に向かう遊走性が高いことを示す。
図9(a)に、正常ヒト角膜上皮細胞の培養を行っていないインビトロ創傷治癒アッセイ系を示し、図9(b)に、チャネルの断面積を0.025mm2とした場合のチャネルを流れる電流の電流密度(μA/cm2)の経時的変化を表すチャートを示す。
チャネル(微小流路)のその延在方向に垂直な断面による断面積は、創傷治癒用パッチが創傷部位に貼り付けられた際に、創傷部位とパッチとの間の極めて薄い領域において、電流が生じることを想定して、適切に定める必要がある。そこで、図9(a)に示すように、チャネルの断面積を所定の大きさとした場合のこのモデル系の出力性能を、正常ヒト角膜上皮細胞の培養を行っていないアッセイ系において測定する最適化試験を行った。
その結果、チャネルの断面積を0.025mm2とした場合に、チャネルを流れる電流の電流密度(μA/cm2)の経時的変化を、バイポテンショスタット(モデル2323、BAS社製)を用いて、測定したところ、図9(b)に示すように、数時間に亘って電流密度:300μA/cm2であることがわかった。電流密度:300μA/cm2は、ヒトが疼痛を感じるときの電流密度:500μA/cm2と比較して小さく、創傷治癒用パッチのモデル系における電流密度は、電気による創傷部位の治療に適切なものであった。
この結果から、アッセイ系におけるチャネルの断面積を0.025mm2程度と定めることとした。
前述の(試験1)「A.電極の作製」において作製した正極及び負極を、滅菌済みの50mM PBS(pH7.0)で洗浄した。
洗浄した正極及び負極を、5mM グルコース水溶液、2重量%アガロース水溶液、5mM β−NAD+を含む水溶液に含浸させ、その後、ゲルを冷却して固化させることによって、洗浄した正極及び負極を、アガロースゲル中に包埋させた(図示せず)。
調製したゲルに包埋させた電極を用いた場合のこのモデル系の開回路電圧は0.82Vであった。この開回路電圧は、電気による創傷部位の治療に適切なものであった。
図10(a)(i)〜(iii)に、インビトロ創傷治癒アッセイの結果を示し、図10(b)に、図10(a)に示す結果のまとめを示す。
図10(a)(i)〜(iii)、(b)に示される結果から、本発明の創傷治癒用パッチのモデル系を、電流密度:200μA/cm2の試験条件で用いた場合、細胞が正極側に向かう遊走性が高く、電流密度:400μA/cm2の試験条件で用いた場合、細胞が正極側に向かう遊走性が一層高いことがわかった。
2 電極
2a 正極(カソード)
2b 負極(アノード)
2b1 負極
2b2 負極
3 酵素
3a 還元反応を触媒する酵素
3b 酸化反応を触媒する酵素
3b1 酸化反応を触媒する酵素
3b2 酸化反応を触媒する酵素
4 導電性部材
4x 導電性部材
4y 導電性部材
5 導電層
7 外面カバー
50 生体組織
51 指
52 眼
60 第一実施形態の創傷治癒用パッチ
70 第二実施形態の創傷治癒用パッチ
80 第三実施形態の創傷治癒用パッチ
Claims (7)
- 酸化還元反応を触媒する酵素が担持された正極(カソード)又は負極(アノード)を少なくとも1つ含む複数の電極と、前記複数の電極を電気的に接続する電子伝導性の導電性部材と、前記複数の電極に対して接触した状態で設けられるイオン伝導性の導電層とを含み、前記導電層のうち前記複数の電極と接触している部分における前記導電層の厚さが、前記導電層のうち前記複数の電極と接触していない部分における前記導電層の厚さと比較して大きい、創傷治癒用パッチ。
- 前記導電層は、前記酵素の基質を含む、請求項1に記載の創傷治癒用パッチ。
- 前記複数の電極は、実質的に水を含まない、請求項1又は2に記載の創傷治癒用パッチ。
- 前記複数の電極及び前記導電性部材を封止するための外面カバーを更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の創傷治癒用パッチ。
- 前記複数の電極は、正極がその両側を負極に挟まれるように設けられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の創傷治癒用パッチ。
- 前記複数の電極間の距離を変更するための電極間距離変更手段を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の創傷治癒用パッチ。
- 前記複数の電極及び前記導電性部材が前記導電層に包埋されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の創傷治癒用パッチ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014197134A JP6385775B2 (ja) | 2014-09-26 | 2014-09-26 | 創傷治癒用パッチ |
PCT/JP2015/078126 WO2016047811A1 (ja) | 2014-09-26 | 2015-09-25 | 創傷治癒用パッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014197134A JP6385775B2 (ja) | 2014-09-26 | 2014-09-26 | 創傷治癒用パッチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016067401A JP2016067401A (ja) | 2016-05-09 |
JP6385775B2 true JP6385775B2 (ja) | 2018-09-05 |
Family
ID=55581326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014197134A Active JP6385775B2 (ja) | 2014-09-26 | 2014-09-26 | 創傷治癒用パッチ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6385775B2 (ja) |
WO (1) | WO2016047811A1 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102081794B1 (ko) * | 2017-11-07 | 2020-02-26 | 재단법인 대구경북과학기술원 | 상처 치유 가속화 장치 |
GB2568498A (en) * | 2017-11-17 | 2019-05-22 | Sumitomo Chemical Co | Materials reducing formation of hypochlorite |
JP7272576B2 (ja) * | 2018-07-04 | 2023-05-12 | 株式会社アドイン研究所 | 電気施術装置及び電気施術システム |
US12239527B2 (en) | 2019-03-04 | 2025-03-04 | Tohoku University | Method of absorbing or discharging water of ophthalmic medical device and ophthalmic medical device |
KR20250016176A (ko) | 2022-05-30 | 2025-02-03 | 기꼬만 가부시키가이샤 | 경피 통전 패치 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7479133B2 (en) * | 2003-06-30 | 2009-01-20 | Johnson & Johnson Consumer Companies, Inc. | Methods of treating acne and rosacea with galvanic generated electricity |
US7457667B2 (en) * | 2004-02-19 | 2008-11-25 | Silverleaf Medical Products, Inc. | Current producing surface for a wound dressing |
WO2008114918A1 (en) * | 2007-03-19 | 2008-09-25 | Rocket Electric Co., Ltd | Iontophoresis patch and manufacturing method thereof |
JP5279069B2 (ja) * | 2007-03-29 | 2013-09-04 | 国立大学法人東北大学 | バイオ電池 |
JP5741941B2 (ja) * | 2011-08-24 | 2015-07-01 | アイシン精機株式会社 | ゲル構造を利用したバイオ燃料電池 |
JP2014083236A (ja) * | 2012-10-24 | 2014-05-12 | Olympus Corp | イオントフォレーシス装置 |
JP6377385B2 (ja) * | 2013-03-28 | 2018-08-22 | 株式会社 東北テクノアーチ | 生体組織貼付用キット及び生体組織貼付用パッチ |
-
2014
- 2014-09-26 JP JP2014197134A patent/JP6385775B2/ja active Active
-
2015
- 2015-09-25 WO PCT/JP2015/078126 patent/WO2016047811A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016067401A (ja) | 2016-05-09 |
WO2016047811A1 (ja) | 2016-03-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6385775B2 (ja) | 創傷治癒用パッチ | |
Jia et al. | Soft and ion‐conducting materials in bioelectronics: From conducting polymers to hydrogels | |
Li et al. | Tissue adhesive hydrogel bioelectronics | |
JP6377385B2 (ja) | 生体組織貼付用キット及び生体組織貼付用パッチ | |
Idumah | Recent advancements in conducting polymer bionanocomposites and hydrogels for biomedical applications | |
Ding et al. | In situ deposition of skin-adhesive liquid metal particles with robust wear resistance for epidermal electronics | |
Rim et al. | Printable ultrathin metal oxide semiconductor-based conformal biosensors | |
Ding et al. | Control of bacterial extracellular electron transfer by a solid-state mediator of polyaniline nanowire arrays | |
Mano et al. | An electron-conducting cross-linked polyaniline-based redox hydrogel, formed in one step at pH 7.2, wires glucose oxidase | |
Wang et al. | Engineered gelatin-based conductive hydrogels for flexible wearable electronic devices: Fundamentals and recent advances | |
Shirsat et al. | Amperometric glucose biosensor on layer by layer assembled carbon nanotube and polypyrrole multilayer film | |
US20160141065A1 (en) | Porous substrate electrode body and method for producing same | |
WO1997002811A9 (en) | Hydrogel patch | |
Reid et al. | Modeling carbon nanotube connectivity and surface activity in a contact lens biofuel cell | |
RU2630586C2 (ru) | Повязка на кожу с электродами и предшественником физиологически активного вещества | |
WO1997002811A1 (en) | Hydrogel patch | |
JP2009506836A (ja) | 生物学的に統合された電極装置 | |
El Ichi-Ribault et al. | Performance and stability of chitosan-MWCNTs-laccase biocathode: Effect of MWCNTs surface charges and ionic strength | |
Gong et al. | Polymer Hydrogel‐Based Multifunctional Theranostics for Managing Diabetic Wounds | |
Yoshida et al. | Series-connected flexible biobatteries for higher voltage electrical skin patches | |
Inamuddin et al. | Fabrication of bioanode by using electrically conducting polythiophene via entrapment technique | |
US20040062759A1 (en) | Hydrogel formulations for use in electroosmotic extraction and detection of glucose | |
Huang et al. | A Modifiable, Spontaneously Formed Polymer Gel with Zwitterionic and N-Hydroxysuccinimide Moieties for an Enzymatic Biofuel Cell | |
Suzuki et al. | Long-term continuous operation of FAD-dependent glucose dehydrogenase hydrogel-modified electrode at 37 C | |
El Ichi-Ribault et al. | Laccase-based biocathodes: Comparison of chitosan and Nafion |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170515 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180130 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180402 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180717 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180808 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6385775 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |