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JP6368165B2 - 真空ポンプ装置 - Google Patents

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JP6368165B2
JP6368165B2 JP2014128502A JP2014128502A JP6368165B2 JP 6368165 B2 JP6368165 B2 JP 6368165B2 JP 2014128502 A JP2014128502 A JP 2014128502A JP 2014128502 A JP2014128502 A JP 2014128502A JP 6368165 B2 JP6368165 B2 JP 6368165B2
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Description

本発明は、真空ポンプ装置に関し、特に、排気騒音を低減することが可能な真空ポンプ装置に関するものである。
半導体製造装置などにおいては、真空チャンバ内の気体を排出するために、ドライ真空ポンプ装置が用いられる。ドライ真空ポンプ装置の代表例である容積式真空ポンプ装置は、一対のポンプロータをモータにより互いに反対方向に回転させ、真空チャンバ内の気体をポンプロータの上流側(すなわち、ポンプの吸気側)から下流側(すなわち、ポンプの排気側)に移送することで、真空チャンバを真空にする。
図7は、一般的なポンプユニット101内での気体の移送を示す模式図である。ポンプユニット101は、ポンプケーシング108内に収容された4段の一対のポンプロータ(ルーツロータ)106a,106b,106c,106dと、これらポンプロータ106a〜106dが固定される一対の回転軸112とを備えている。ポンプケーシング108の内部にはポンプロータ106a〜106dにより圧縮された気体が移送される気体流路105が形成されている。
ポンプケーシング108には吸気ポート102および排気ポート104が設けられている。回転軸112は、軸受114,116によって回転自在に支持されている。モータ110が駆動されると、互いに噛み合う一対のタイミングギヤ123を介して一対のポンプロータ106a〜106dが互いに反対方向に回転し、外部空間の気体が吸気ポート102を通じてポンプユニット101内に導入される。気体は、ポンプロータ106a〜106dによって徐々に圧縮されながら気体流路105を通って下流側に移送され、排気ポート104から排出される。
図8(a)乃至図8(d)は図7のA−A線断面図である。図8(a)乃至図8(d)は、最終段のポンプロータ106dに移送された気体が排出される様子を示している。図8(a)乃至図8(d)の矢印に示すように、最終段のポンプロータ106dが互いに反対方向に回転すると、気体はポンプロータ106dとポンプケーシング108との間に形成される気体移送空間109に閉じ込められて排気側に移送され、排気ポート104から外部空間(大気圧空間)に排出される。
図7に示すように、排気ポート104は外部空間と連通しているため、ポンプロータ106dの排気側には大気圧が形成される。これに対し、ポンプロータ106dの吸気側には真空圧が形成される。このため、気体を排出する際、図8(d)に示すように、真空状態にある気体移送空間109に一気に大気が逆流し、その結果、排気騒音(破裂音)が発生する。
このような排気騒音は、気体移送空間109の圧力が低い程、つまり大気圧との圧力差が大きい程大きくなる。これは、この圧力差が大きい程、気体移送空間109への大気の逆流速度が大きくなるためである。また、このような排気騒音の基本周波数は、ポンプロータの回転周波数と形状によって決定される。例えば、回転周波数がN[Hz]の三葉ルーツ型真空ポンプの場合、排気騒音基本周波数f=6×N[Hz](二葉ルーツ型真空ポンプの場合はf=4×N[Hz])となる。さらに、排気騒音の周波数成分には、基本周波数の他に、この高調波成分(三葉ルーツ型真空ポンプの場合、2×f=12×N[Hz]、3×f=18×N[Hz]、・・・)が含まれることが知られている。
このような排気騒音を低減するために、サイレンサを真空ポンプ装置に取り付けることが考えられる。しかしながら、膨張型サイレンサでは、消音ターゲットとなる周波数一つに対して、一つの膨張室が必要となる。したがって、高い消音効果を膨張型サイレンサで得ようとすると、複数の周波数毎の膨張室が必要となる。また、より高い消音効果を得るためには、各膨張室の径を大きくする等して、膨張率を高くする必要がある。その結果、サイレンサの大型化や製造コスト増加などの問題が発生する。
特開2001−289167号公報
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、排気騒音を低減することができる真空ポンプ装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、互いに対向して配置された一対のポンプロータと、前記一対のポンプロータを回転させるモータと、前記一対のポンプロータが収容されるポンプハウジングとを備えた真空ポンプ装置であって、前記一対のポンプロータは、多段のポンプロータから構成されており、前記ポンプハウジングは、その内部に、前記多段のポンプロータにより圧縮された気体が移送される気体流路と、前記気体流路に連通する排気チャンバとを備えており、前記多段のポンプロータのうち、前記排気チャンバに隣接する最終段の前記一対のポンプロータの外周面と前記ポンプハウジングの内周面との間には第1の気体移送空間および第2の気体移送空間が形成され、気体は前記第1の気体移送空間および前記第2の気体移送空間に閉じ込められた状態で、前記ポンプハウジングの吐出口に移送され、前記最終段の前記一対のポンプロータに隣接する前記ポンプハウジングの吐出側端壁には、前記第1の気体移送空間と前記排気チャンバ内の大気圧空間とを連通する第1の逆流孔と、前記第2の気体移送空間と前記排気チャンバ内の大気圧空間とを連通する第2の逆流孔が形成されており、前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔は、回転する前記一対のポンプロータによって開閉されることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔は、前記一対のポンプロータの外周部の最も外側に位置する凸部よりも、前記外周部の最も内側に位置する凹部に近いことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ポンプハウジングは、前記気体流路が内部に形成されたポンプケーシングと、前記排気チャンバが内部に形成されたサイドカバーとを備えており、前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔は、前記ポンプハウジングの吐出側端壁を構成する前記ポンプケーシングおよび前記サイドカバーの端壁を貫通して延びていることを特徴とする。
本発明の他の態様は、互いに対向して配置された一対のポンプロータと、前記一対のポンプロータを回転させるモータと、前記一対のポンプロータが収容されるポンプハウジングとを備えた真空ポンプ装置であって、前記一対のポンプロータの外周面と前記ポンプハウジングの内周面との間には第1の気体移送空間および第2の気体移送空間が形成され、気体は前記第1の気体移送空間および前記第2の気体移送空間に閉じ込められた状態で、前記ポンプハウジングの吐出口に移送され、前記ポンプハウジングには、前記第1の気体移送空間と大気圧空間とを連通する第1の逆流孔と、前記第2の気体移送空間と大気圧空間とを連通する第2の逆流孔が形成されており、前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔は、回転する前記一対のポンプロータによって開閉され、前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔の配置は、前記一対のポンプロータの回転に伴い、前記第1の逆流孔と前記第1の気体移送空間との連通、前記第1の気体移送空間と前記吐出口との連通、前記第2の逆流孔と前記第2の気体移送空間との連通、および前記第2の気体移送空間と前記吐出口との連通が、この順序で等しい時間間隔で起こる配置であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔の直径は、前記ポンプロータの直径の0.5%〜5.0%の範囲内であることを特徴とする。
本発明によれば、大気は逆流孔を通じて気体移送空間内に流入し、気体移送空間内の圧力と大気圧との差が小さくなる。したがって、気体移送空間が吐出口を通じて大気圧空間に連通したときに生じる排気音を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る真空ポンプ装置を構成するポンプユニットの断面図である。 図1のB−B線断面図である。 逆流孔に対する気体移送空間の相対位置の変化を示す図である。 ポンプロータによって移送される気体の経路を示す模式図である。 図5(a)乃至図5(d)は、ポンプロータの回転に伴って、逆流孔が開閉される様子を説明する図である。 逆流孔を設けた場合の騒音レベルと、逆流孔を設けない場合の騒音レベルの測定結果を示すグラフである。 一般的なポンプユニット内での気体の移送を示す模式図である。 図7のA−A線断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1乃至図5において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1に記載されるポンプユニットは、気体の流路内にオイルを使用しないドライ真空ポンプユニットである。本実施形態ではポンプユニットを三葉ルーツ型真空ポンプユニットとして説明するが、ポンプユニットは三葉ルーツ型真空ポンプユニットに限定されず、二葉ルーツ型真空ポンプユニットであってもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る真空ポンプ装置を構成するポンプユニットの断面図である。ポンプユニットは、気体を吸気するための吸気ポート2と、気体を排出するための排気ポート4とを備えている。ポンプユニットの運転により、気体は、吸気ポート2を通ってポンプユニットに吸い込まれ、排気ポート4から排出される。ポンプユニットは、互いに対向して配置された一対のポンプロータ(ルーツロータ)40a,40b,40c,40d,40eと、これらポンプロータ40a〜40eが固定される一対の回転軸42と、ポンプロータ40a〜40eが収容されるポンプハウジング5と、回転軸42を介してポンプロータ40a〜40eを回転させるモータ10とを備えている。なお、ここに図示した例では、5段のポンプロータを示したが、本発明はこれに限られず、ポンプロータの段数は、求められる真空度や排気量などに応じて適宜選定することができる。
モータ10は、図示しないインバータに接続されており、インバータから可変周波数の電圧がモータ10に印加されるようになっている。回転軸42は、軸受14,16によって回転自在に支持されている。回転軸42の一方の端部には、互いに噛み合う一対のタイミングギヤ23が設けられており、これらタイミングギヤ23は、軸受14と共にギヤカバー25内に収容されている。
モータ10は、2つの回転軸42のうちの一方に固定されたモータロータ27と、コイルが巻かれたステータコアを有するモータステータ29と、これらモータロータ27、モータステータ29を収容するモータフレーム32とを備えている。モータステータ29は、モータロータ27を囲むように配置されており、モータフレーム32の内周面に固定されている。モータ10が駆動されると、タイミングギヤ23を介して一対のポンプロータ40a〜40eが互いに反対方向に回転し、気体が吸気ポート2を通じてポンプユニットに吸い込まれ、ポンプロータ40a〜40eによって下流側に移送され、排気ポート4から排出される。
ポンプハウジング5は、ポンプロータ40a〜40eにより圧縮された気体が移送される気体流路41が内部に形成されたポンプケーシング8と、気体流路41に連通する排気チャンバ56が内部に形成されたサイドカバー58とを備えている。サイドカバー58はポンプケーシング8とギヤカバー25との間に配置されており、排気ポート4はサイドカバー58に設けられる。吸気ポート2はポンプケーシング8に設けられている。ポンプケーシング8、排気ポート4が設けられるサイドカバー58、タイミングギヤ23が配置されるギヤカバー25、およびモータ10のモータフレーム32は、この順番に直列に並んで配置されている。
排気チャンバ56は最終段のポンプロータ40eに隣接している。ポンプロータ40a〜40eにより圧縮された気体は排気チャンバ56に移送され、さらに排気チャンバ56に連通している排気ポート4を通じて外部空間(大気圧空間)に排出される。
図2は図1のB−B線断面図である。ポンプロータ40eが互いに反対方向に回転すると、ポンプロータ40eの外周面とポンプケーシング8の内周面との間には、第1の気体移送空間45Aおよび第2の気体移送空間45Bが形成される。気体は、これらの気体移送空間45A,45Bに閉じ込められた状態で、ポンプケーシング8の吐出口41aに移送される。
図1および図2に示すように、最終段のポンプロータ40eに隣接するポンプハウジング5の端壁(吐出側端壁)5aには、第1の気体移送空間45Aと大気圧空間とを連通する第1の逆流孔46A、および第2の気体移送空間45Bと大気圧空間とを連通する第2の逆流孔46Bが設けられている。これら2つの逆流孔46A,46Bは、ポンプハウジング5の端壁5aを貫通して、すなわちポンプケーシング8およびサイドカバー58の端壁を貫通して延びている。これら逆流孔46A,46Bは、回転軸42の軸方向と垂直なポンプケーシング8の中心線CLに関して対称に形成されている。
図2に示すように、第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bは、一対のポンプロータ40eにそれぞれ対向して配置されている。以下の説明では、第1の逆流孔46Aに対向するポンプロータ40eを第1のポンプロータ40eと称し、第2の逆流孔46Bに対向するポンプロータ40eを第2のポンプロータ40eと称することがある。
三葉型のポンプロータ40eの外周面は、最も内側に位置する3つの凹部48と、最も外側に位置する3つの凸部49とを有する。第1のポンプロータ40eの中心から第1の逆流孔46Aまでの距離L1は、第1のポンプロータ40eの中心から凹部48までの距離L2よりも長く、かつ第1のポンプロータ40eの中心から凸部49までの距離L3よりも短い。同様に、第2のポンプロータ40eの中心から第2の逆流孔46Bまでの距離L1は、第2のポンプロータ40eの中心から凹部48までの距離L2よりも長く、かつ第2のポンプロータ40eの中心から凸部49までの距離L3よりも短い。
このような位置に配置されている第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bは、回転するポンプロータ40eによって開閉される。すなわち、第1のポンプロータ40eが第1の逆流孔46Aに対向すると、第1の逆流孔46Aが閉じられ、第1のポンプロータ40eが第1の逆流孔46Aから離れると、第1の逆流孔46Aが開かれる。同じように、第2のポンプロータ40eが第2の逆流孔46Bに対向すると、第2の逆流孔46Bが閉じられ、第2のポンプロータ40eが第2の逆流孔46Bから離れると、第2の逆流孔46Bが開かれる。
第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bは、ポンプロータ40eの外周面の凸部49よりも、ポンプロータ40eの外周面の凹部48に近い位置に配置されている。これは、ポンプロータ40eの1回転あたりに第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bが開いている時間を短くするためである。第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bが開いている時間が長くなると、第1の気体移送空間45Aおよび第2の気体移送空間45B内に多くの大気が逆流し、第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bにおいて騒音が発生してしまう。このような騒音の発生を避けるために、第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bは、ポンプロータ40eの外周面の凹部48に近接して配置されている。
図3は第1の逆流孔46Aに対する第1の気体移送空間45Aの相対位置の変化を示す図である。図3に示すように、ポンプロータ40eが矢印で示す方向に回転すると、ポンプロータ40eの第1の逆流孔46Aに対する相対位置は変化する。第1の逆流孔46Aは、第1のポンプロータ40eの回転に伴って第1の気体移送空間45Aに周期的に連通する位置に設けられている。同様に、第2の逆流孔46Bは、第2のポンプロータ40eの回転に伴って第2の気体移送空間45Bに周期的に連通する位置に設けられている。
以下、ポンプロータ40eの第1の逆流孔46Aに対する相対位置の時間経過に伴う変化を説明する。時刻1では、第1の逆流孔46Aは最終段のポンプロータ40eによって閉じられている。第1の気体移送空間45Aと排気チャンバ56内の大気圧空間との連通はポンプロータ40eによって遮断されるため、大気は第1の気体移送空間45A内に流入しない。時刻2では、ポンプロータ40eが第1の逆流孔46Aから離れ、第1の逆流孔46Aが開かれる。第1の気体移送空間45Aは第1の逆流孔46Aを通じて排気チャンバ56内の大気圧空間に連通し、第1の気体移送空間45A内に大気が流入する。時刻3では、再度、第1の逆流孔46Aがポンプロータ40eによって閉じられ、第1の気体移送空間45Aと排気チャンバ56内の大気圧空間との連通が遮断される。
第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bの直径は、ポンプロータ40eの直径の0.5%〜5.0%の範囲内であることが好ましい。これは、第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bの直径がポンプロータ40eの直径の5.0%よりも大きいと、多くの大気が気体移送空間45A,45B内に流入してしまい、気体移送空間45A,45B内の圧力が上昇するとともに騒音が発生することがあるからであり、逆に、第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bの直径がポンプロータ40eの直径の0.5%よりも小さいと大気があまり気体移送空間45A,45B内に流入せず、圧力上昇(つまり排気口部での圧力差低減効果)が不十分となり、消音効果が低減するからである。
図4は、ポンプロータ40a〜40eによって移送される気体の経路を示す模式図である。図4に示すように、気体は、回転するポンプロータ40a〜40eによって圧縮され、最終的に排気ポート4に送られる。圧縮された気体の一部は、排気ポート4に移送される前に、第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bを通って、最終段のポンプロータ40eの外周面とポンプケーシング8の内周面とによって形成された気体移送空間45A,45Bに戻される。このような構成により、気体移送空間45A,45B内の圧力と大気圧との差が小さくなり、気体移送空間が吐出口を通じて大気圧空間に連通したときに生じる排気音を低減することができる。
図5(a)乃至図5(d)は、ポンプロータ40eの回転に伴って第1の逆流孔46Aおよび第2の逆流孔46Bが開閉される様子を説明する図である。図5(a)では、第1の逆流孔46Aが開き、これにより第1の気体移送空間45Aが大気圧空間と連通する。したがって、大気が第1の逆流孔46Aを通じて第1の気体移送空間45Aに流入する。ポンプロータ40eがさらに回転すると、図5(b)に示すように、第1の逆流孔46Aが閉じるとともに、第1の気体移送空間45Aがポンプケーシング8の吐出口41aに連通する。図5(a)に示す第1の逆流孔46Aが開いたときのポンプロータ40eと、図5(b)に示す第1の気体移送空間45Aが吐出口41aに連通したときのポンプロータ40eとのなす角度は、30度である。
ポンプロータ40eがさらに回転すると、図5(c)に示すように、第2の逆流孔46Bが開き、これにより第2の気体移送空間45Bが大気圧空間と連通する。したがって、大気が第2の逆流孔46Bを通じて第2の気体移送空間45Bに流入する。図5(b)に示す第1の気体移送空間45Aが吐出口41aに連通したときのポンプロータ40eと、図5(c)に示す第2の逆流孔46Bが開いたときのポンプロータ40eとのなす角度は、30度である。
ポンプロータ40eがさらに回転すると、図5(d)に示すように、第2の逆流孔46Bが閉じるとともに、第2の気体移送空間45Bがポンプケーシング8の吐出口41aに連通する。図5(c)に示す第2の逆流孔46Bが開いたときのポンプロータ40eと、図5(d)に示す第2の気体移送空間45Bが吐出口41aに連通したときのポンプロータ40eとのなす角度は、30度である。
ポンプロータ40eがさらに30度回転すると、図5(a)に示すように、第1の逆流孔46Aが再び開く。このようにして、第1の逆流孔46Aと第1の気体移送空間45Aとの連通(第1の逆流孔46Aが開)、第1の気体移送空間45Aと吐出口41aとの連通(第1の逆流孔46Aが閉)、第2の逆流孔46Bと第2の気体移送空間45Bとの連通(第2の逆流孔46Bが開)、および第2の気体移送空間45Bと吐出口41aとの連通(第2の逆流孔46Bが閉)が、この順序で等しい時間間隔で起こる。このような構成により、ポンプユニット内に導入された気体の圧力は、時間的に等間隔で段階的に低下するので、排気騒音の全体的なレベルを低減することができる。
図6は、逆流孔を設けた場合の騒音レベルと、逆流孔を設けない場合の騒音レベルの測定結果を示すグラフである。縦軸は騒音レベル[dB(A)]を表し、横軸は周波数[Hz]を表している。図6から分かるように、逆流孔46A,46Bを設けたときの騒音レベルは、全体的に、逆流孔を設けなかった騒音レベルよりも下がっている。さらに、騒音レベルのピークの数が少ないことが図6から分かる。このように、騒音レベルが低減され、サイレンサの各膨張室の膨張率を小さくすることができるため、サイレンサの小型化を図ることができる。また、排気レベルのピークの数を減らすことができるため、消音ターゲットとなる周波数を限定することができる。したがって、サイレンサの膨張室の個数を削減することができるため、サイレンサのさらなる小型化および低コスト化が容易となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、本実施形態において、多段のポンプロータを備えた多段型真空ポンプ装置について説明したが、この例に限定されず、単段のポンプロータを備えた単段型真空ポンプ装置も採用することができる。
2,102 吸気ポート
4,104 排気ポート
5 ポンプハウジング
5a 端壁
8,108 ポンプケーシング
10,110 モータ
14,16,114,116 軸受
23,123 タイミングギヤ
25 ギヤカバー
27 モータロータ
29 モータステータ
32 モータフレーム
40a〜40e,106a〜106d ポンプロータ
41,105 気体流路
41a 吐出口
42,112 回転軸
45A,45B 気体移送空間
46A,46B 逆流孔
48 凹部
49 凸部
56 排気チャンバ
58 サイドカバー
101 ポンプユニット

Claims (5)

  1. 互いに対向して配置された一対のポンプロータと、
    前記一対のポンプロータを回転させるモータと、
    前記一対のポンプロータが収容されるポンプハウジングとを備えた真空ポンプ装置であって、
    前記一対のポンプロータは、多段のポンプロータから構成されており、
    前記ポンプハウジングは、その内部に、前記多段のポンプロータにより圧縮された気体が移送される気体流路と、前記気体流路に連通する排気チャンバとを備えており、
    前記多段のポンプロータのうち、前記排気チャンバに隣接する最終段の前記一対のポンプロータの外周面と前記ポンプハウジングの内周面との間には第1の気体移送空間および第2の気体移送空間が形成され、気体は前記第1の気体移送空間および前記第2の気体移送空間に閉じ込められた状態で、前記ポンプハウジングの吐出口に移送され、
    前記最終段の前記一対のポンプロータに隣接する前記ポンプハウジングの吐出側端壁には、前記第1の気体移送空間と前記排気チャンバ内の大気圧空間とを連通する第1の逆流孔と、前記第2の気体移送空間と前記排気チャンバ内の大気圧空間とを連通する第2の逆流孔が形成されており、
    前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔は、回転する前記一対のポンプロータによって開閉されることを特徴とする真空ポンプ装置。
  2. 前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔は、前記一対のポンプロータの外周部の最も外側に位置する凸部よりも、前記外周部の最も内側に位置する凹部に近いことを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ装置。
  3. 前記ポンプハウジングは、前記気体流路が内部に形成されたポンプケーシングと、前記排気チャンバが内部に形成されたサイドカバーとを備えており、
    前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔は、前記ポンプハウジングの吐出側端壁を構成する前記ポンプケーシングおよび前記サイドカバーの端壁を貫通して延びていることを特徴とする請求項1または2に記載の真空ポンプ装置。
  4. 互いに対向して配置された一対のポンプロータと、
    前記一対のポンプロータを回転させるモータと、
    前記一対のポンプロータが収容されるポンプハウジングとを備えた真空ポンプ装置であって、
    前記一対のポンプロータの外周面と前記ポンプハウジングの内周面との間には第1の気体移送空間および第2の気体移送空間が形成され、気体は前記第1の気体移送空間および前記第2の気体移送空間に閉じ込められた状態で、前記ポンプハウジングの吐出口に移送され、
    前記ポンプハウジングには、前記第1の気体移送空間と大気圧空間とを連通する第1の逆流孔と、前記第2の気体移送空間と大気圧空間とを連通する第2の逆流孔が形成されており、
    前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔は、回転する前記一対のポンプロータによって開閉され、
    前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔の配置は、前記一対のポンプロータの回転に伴い、前記第1の逆流孔と前記第1の気体移送空間との連通、前記第1の気体移送空間と前記吐出口との連通、前記第2の逆流孔と前記第2の気体移送空間との連通、および前記第2の気体移送空間と前記吐出口との連通が、この順序で等しい時間間隔で起こる配置であることを特徴とする真空ポンプ装置。
  5. 前記第1の逆流孔および前記第2の逆流孔の直径は、前記ポンプロータの直径の0.5%〜5.0%の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の真空ポンプ装置。
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