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JP6360766B2 - 制振構造体及び制振材 - Google Patents

制振構造体及び制振材 Download PDF

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本発明は、金属製部材と、該金属製部材の振動を抑制するための制振材とを備えた制振構造体及び制振材に関する。
従来、大型家電機器や車両のボディーの多くは、鋼板やアルミニウム板などの金属板で構成されている。
この大型家電機器や車両のボディーを構成する金属板には、その振動を抑制するための制振材たるゴムシートが裏貼りされたりしている。
このような金属板と金属板の振動を抑制するための制振材とを備えた制振構造体に関し、例えば、下記特許文献1においては、複数のゴム粒子を接着剤にて相互に結合一体化したゴムシートを制振材として利用することが記載されている。
特開2005−047040号公報
上記のような制振構造体は、制振性に優れるばかりでなく、軽量で強度に優れることが一般に要望されている。
しかしながら、ゴムシートが制振材として用いられている従来の制振構造体における当該ゴムシートの強度は、金属製部材の強度に比べてはるかに小さい。
従って、従来の制振構造体は、金属製部材が本来有している強度よりも高い強度を発揮させることが困難である。
本発明は、このような問題を解決することを課題としており、制振構造体に制振性とともに強度を付与することができる制振材を提供し、ひいては強度と制振性とに優れた制振構造体を提供することを課題としている。
上記課題を解決すべく、本発明は、金属製部材と、該金属製部材の振動を抑制する制振材とを有し、前記金属製部材の表面に前記制振材が取付られてなる制振構造体であって、前記制振材は、樹脂及び繊維を含む繊維強化樹脂層と、樹脂発泡体からなる発泡層とを含む2層以上の積層構造を有し、前記繊維強化樹脂層と前記金属製部材との間に前記発泡層が介装された状態となるように前記金属製部材に取付られている制振構造体を提供する。
本発明は、また、金属製部材の振動を抑制すべく該金属製部材の表面に取付られて用いられ、樹脂及び繊維を含む繊維強化樹脂層と、樹脂発泡体からなる発泡層とを含む2層以上の積層構造を有し、前記繊維強化樹脂層と前記金属製部材との間に前記発泡層が介装された状態となるように前記金属製部材に取付られて用いられる制振材を提供する。
本発明によれば、ゴムシートなどに比べて優れた強度を発揮させ易い繊維強化樹脂層を制振材が有することから制振構造体に制振性とともに優れた強度が発揮され得る。
即ち、本発明によれば、強度と制振性とに優れた制振構造体が提供され得る。
一態様の制振構造体を示した概略斜視図である。 他態様の制振構造体を示した概略斜視図である。 制振構造体が有する制振性(加振テスト結果)を示した図である。 制振構造体が有する制振性(加振テスト結果)を示した図である。
本発明の実施の形態について、図を参照しつつ説明する。
なお、本実施形態においては、制振構造体が板状である場合を例にして本発明について説明する。
図1は、本実施形態に係る板状の制振構造体を概略的に示したもので、図に示すように、本実施形態の制振構造体1は、板状の金属製部材10(以下「金属板10」ともいう)と、該金属板10の振動を抑制するための板状の制振材20(以下「制振板20」ともいう)とを備えている。
本実施形態の前記制振構造体1は、金属板10と制振板20とが積層一体化された構造を有し、前記金属板10の一方の表面にのみ制振板20が取り付けられている。
本実施形態における制振板20は、図にも示されているように、金属製部材10の表面に沿った形状を有する板状体である。
該制振板20は、その厚み方向において異なる部材が積層された積層構造を有する。
本実施形態の制振板20は、少なくとも樹脂発泡体からなる発泡層21と、樹脂及び繊維を含む繊維強化樹脂層22とを有し、2層以上の積層構造を有している。
該制振板20は、前記繊維強化樹脂層22と前記金属板10との間に前記発泡層21が介装された状態となるように前記金属板10に取付られている。
なお、本実施形態においては、前記制振板20が、第1繊維強化樹脂層22aと第2繊維強化樹脂層22bとの2層の繊維強化樹脂層を有している。
また、制振板20は、この2層の繊維強化樹脂層22a,22bの間に前記発泡層21が配されて3層構造を有している。
そして、当該制振構造体1は、2層の前記繊維強化樹脂層22a,22bの内の第1繊維強化樹脂層22aを前記金属板10の表面に接着させて制振板20が金属板10に取付られている。
即ち、本実施形態の制振板20は、第2繊維強化樹脂層22bと金属板10との間に前記発泡層21だけでなく前記第1繊維強化樹脂層22aを介装させた状態で前記金属板10の表面に取付られている。
前記金属板10は、特に限定されるものではなく、例えば、鉄、鉄基合金、アルミニウム、アルミニウム基合金、銅、銅基合金、チタン、チタン基合金等からなる厚み0.1mm〜10mmの板とすることができる。
前記金属板10は、サンドブラスト等の物理的処理や陽極酸化等の化学的処理によって表面粗化処理が施されていてもよい。
前記金属板10は、メッキ処理、セラミック溶射処理、ホウロウ引き、塗装などによって表面に被膜形成がされたものであってもよい。
前記制振板20は、特に限定されるものではないが、通常、前記発泡層21の厚みが0.5mm〜10mmとされ、前記第1繊維強化樹脂層22aや前記第2繊維強化樹脂層22の厚みが各々0.2mm〜5mmとされる。
該制振板20は、前記発泡層21が、前記第1繊維強化樹脂層22aや前記第2繊維強化樹脂層22bと協働して金属板10の振動を抑制するのに特に有効に機能し、前記第1繊維強化樹脂層22aや前記第2繊維強化樹脂層22bが、制振構造体1に優れた強度を付与するのに特に有効に機能する。
また、前記発泡層21や前記繊維強化樹脂層22a,22bを有する本実施形態の制振板20は、ゴムシートなどの従来の制振材に比べて軽量でありながら上記のような機能を有する。
前記発泡層21は、例えば、発泡剤を含有させた発泡性樹脂ビーズを用いて型内成形した発泡成形体、樹脂を発泡剤とともに押出発泡させた発泡シートなどによって構成させることができる。
また、発泡層21は、モノマーを発泡剤の存在下において型内で塊状重合して所定形状の重合体を得、これを加熱することによって発泡させた発泡成形体などとすることもできる。
前記発泡層21は、JIS K7222「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の測定」に準拠して測定される見掛け密度が、0.05〜1.0g/cmとなるように形成されることが好ましい。
ただし、前記発泡層21は、見掛け密度や材質が全体に均一化されている必要はなく、例えば、2枚の発泡シートを熱融着させた厚手の発泡シートや、異なる樹脂組成物を共押出発泡して発泡シートで形成させててもよく、その結果として材質や見掛け密度を厚み方向において変化させていてもよい。
前記発泡層21の主成分とするのに好ましい樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニルエステル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂などの反応硬化性樹脂を主成分とするものが含むものが挙げられる。
ここで「主成分」とは、発泡層21に最も高い質量割合で含まれる樹脂を意味する。
該制振板20における前記第1繊維強化樹脂層22aや前記第2繊維強化樹脂層22bは、繊維織物や不織布などの基材シートに樹脂を含浸担持させた繊維強化樹脂シートや、樹脂と短繊維との混和物がシート化された繊維強化樹脂シートなど、樹脂と繊維とを含むシート状の部材によって形成させることができる。
繊維強化樹脂シートの基材シートを構成する繊維や短繊維は、例えば、ステンレス繊維やスチール繊維などの金属繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、チラノ繊維、玄武岩繊維やその他のセラミックス繊維といった無機繊維;アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサドール(PBO)繊維などの有機繊維;などが挙げられる。
なかでも繊維強化樹脂シートを構成する繊維は、優れた機械的強度及び耐熱性を有していることから、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維が好ましく、しなやかさと優れた強度とを併せ持つことから炭素繊維がより好ましい。
前記基材シートとしては、例えば、前記繊維の複数を引き揃えた引き揃え糸や撚糸を平織、綾織、又は朱子織した面材を採用することができる。
また、基材シートとしては、繊維を一方向に引き揃えてなるカーボンUDなども採用可能である。
前記基材シートは、一枚の面材のみで構成させても良く、複数の面材を積層して構成させても良い。
また、前記の第1、第2繊維強化樹脂層22a,22bについても、1枚の繊維強化樹脂シートのみで構成させる必要はなく、複数枚の繊維強化樹脂シートで繊維強化樹脂層を形成させることも可能である。
なお、前記の第1、第2繊維強化樹脂層22a,22bを前記の混和物シートにて形成させる場合、短繊維については、通常、上記例示の繊維で、太さが3μm以上20μm以下、長さが3mm以上50mm以下のものを採用することができる。
前記基材シートや前記短繊維とともに繊維強化樹脂シートの形成に利用される樹脂は、特に限定されず一般的な熱可塑性樹脂や反応硬化性樹脂が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、サルファイド系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。
なお、熱可塑性樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
前記繊維強化樹脂シートを構成する樹脂は、発泡シートとの接着性を考慮すると熱可塑性樹脂の中ではポリエステル樹脂が好ましい。
繊維強化樹脂シートを構成する前記反応硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、マレイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、シアン酸エステル樹脂、マレイミド樹脂とシアン酸エステル樹脂を予備重合した樹脂などが挙げられる。
これらの中で繊維強化樹脂シートを構成するのに好ましい樹脂としては、繊維強化樹脂層22に優れた耐熱性や耐薬品性、高い弾性率を発揮させるのに有利なことから、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂が好ましい。
なお、反応硬化性樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
また、第1、第2繊維強化樹脂層22a,22bにおける樹脂の含有量は、20〜80質量%であることが好ましく、30〜60質量%であることがより好ましい。
なお、本実施形態における前記第1繊維強化樹脂層22aと第2繊維強化樹脂層22bとは、繊維や樹脂の種類、それぞれの厚みや樹脂含有量などを全て共通させている必要はなく、これらの一部又は全部が異なっていても良い。
本実施形態の制振板20は、前記第1繊維強化樹脂層22aを前記金属板10の表面に接着させて制振板20が前記金属板10に取付られている。
第1繊維強化樹脂層22aは、例えば、当該第1繊維強化樹脂層22aや金属板10の材質などに応じて適宜選択される接着剤を介して前記金属板10に接着させ得る。
また、制振板20は、ネジやリベットといった係止部材を用いて金属板10に取付られてもよい。
さらには、第1繊維強化樹脂層22aに含まれている樹脂の接着性を利用して、接着剤などを用いずに直接的に金属板10に取付られてもよい。
なお、制振板20と金属板10とを接着する接着剤としては、シアノアクリレートなどの嫌気性接着剤、二液反応型接着剤、光硬化型接着剤などの反応硬化型接着剤、ホットメルト接着剤、粘着剤などとも呼ばれる感圧接着剤などが挙げられる。
該接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤、ゴム系接着剤などが挙げられる。
なお、前記金属板10は、必ずしも平板状である必要はなく、曲板状であってもよく、リブ加工や波付け加工が施されたものであってもよい。
本実施形態の制振板20は、樹脂製であるので、仮に金属板が表面に凹凸などの立体的な構造が備えられたものであっても、当該表面に追従する形状への加工が容易である。
即ち、本実施形態の制振板20は、例えば、一旦、発泡層21と繊維強化樹脂層22とが積層一体化された平坦シートとされた後で、表面が立体的形状を有する金属製部材に対してオートクレーブ方式などによる熱プレスが施されて金属製部材の表面形状に追従する状態に賦形されるとともに該金属製部材に接着一体化されてもよい。
金属板10に接着される第1繊維強化樹脂層22aは、当該制振板20が接着剤等を用いずに直接金属板10に積層されるような場合において、当該金属板10の表面への追従性を良好にすることが好ましい。
従って、金属板10の表面が十分にフラットなものではなく、凹凸等があるようであれば、第1繊維強化樹脂層22aは、金属板表面への追従性を考慮して、第2繊維強化樹脂層22bよりも薄手のものや樹脂含有量の多いもの、或いは、樹脂と短繊維との混和物がシート化された繊維強化樹脂シートなどとすることができる。
なお、本実施形態の制振構造体1は、、図2に例示するように、制振板20が発泡層21を金属板10に接着させて金属板10に取付られてもよい。
この図2に例示の制振構造体1は、前記制振板20が、単一の繊維強化樹脂層22と発泡層21との2層構造を有している。
そして、図2に例示の制振構造体1は、発泡層21を前記金属板10の表面に接着させて制振板20が金属板10に取付られている。
該制振板20は、発泡層21と金属板10との接着に、発泡層自身による熱融着、接着剤、ネジ、リベットなどを利用し得る点において、図1に例示した態様と同じである。
また、本実施形態においては、上記例示の態様に限らず、例えば、発泡層/繊維強化樹脂層/発泡層/繊維強化樹脂層の4層構造を有する制振板や、繊維強化樹脂層/発泡層/繊維強化樹脂層/発泡層/繊維強化樹脂層の5層構造を有する制振板、並びに、繊維を含まない非発泡樹脂層などといった繊維強化樹脂層や発泡層以外の層を有する3層以上の積層構造を備えた制振板を制振構造体の構成部材として採用可能である。
また、本実施形態においては、制振効果を発揮させる金属製部材として金属板を例示しているが、本発明においては、金属製部材がロッド状のものやパイプ状であっても同様に効果が発揮されるものであり、このような場合も本発明の制振構造体として意図する範囲のものである。
また、このような金属製部材についての変形例のみならず、本発明は上記例示のものに各種変更を加え得るものである。
以下に実施例を示して、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例示に限定されるものでもない。
(制振性評価:1)
炭素繊維が綾織されてなる基材シートに樹脂含浸された繊維強化樹脂シート(三菱レイヨン社製 商品名「パイロフィルTR391GMP」、目付:200g/m、厚み:0.23mm)を8枚用意した。
これらの繊維強化樹脂シートを各4枚に分け、それぞれを経糸の長さ方向が順次、45°、−45°、0°、90°となるように重ね合わせて2組の積層繊維強化樹脂シートを用意した。
なお、4枚の繊維強化樹脂シートが全て重なり合っている部分から縦300mm×横400mmの平面長方形状にシート体を切り出した。
押出発泡によって作製された厚み0.8mm(密度:0.50g/cm)のポリエステル樹脂発泡シートを、2枚の前記シート体で挟み込んでシート積層体を作製した。
なお、2枚のシート体は、強化繊維基材の経糸の長さ方向が90°となっている強化繊維基材が最も外側となり且つ最も外側の強化繊維基材の経糸の長さ方向が互いに直交した状態となるように発泡シートの両面に積層した。
上記シート積層体を37tプレス機にて140℃で5分間0.5MPaにて加熱プレスを行った。
繊維強化樹脂シートに含浸担持されていた樹脂を硬化させた後に60℃まで冷却を行い、圧力を開放した後に繊維強化複合体(制振板)(仕上がり厚み:1.8mm)を取り出した。
前記繊維強化複合体から0°方向を長さ方向として、幅10mm、長さ230mm、厚み1.8mmの試験片を切り出した。
その後、幅10mm、長さ250mm、厚み1.2mmのアルミニウム板(A6063)に接着剤を用いて前記試験片を貼り付けテストピースを作製した。
なお、アルミニウム板と試験片とは、長さ方向一端側を揃え、他端側においてアルミニウム板に20mmの余長が生じる形で貼り合わせた。
このテストピースの他端側(制振材のないアルミニウム板単独の余長部分)を万力で固定し、片持ち梁状に配置した。
片持ち梁状の先端に加速度ピックアップを両面テープで接着するとともに、インパクト加振用ハンマーで梁の支持部付近を叩き試験片に加振した。
ハンマーの衝撃電気信号と、加速度ピックアップの電気信号は、アンプを介してFFTアナライザ((株)小野測器製マルチパーパスFFTアナライザ CF−5210)にて解析した。
なお、繊維強化樹脂シートを発泡層の両面に各4枚積層するのに代えて、各3枚積層した制振板、及び、各2枚積層した制振板を用いて上記と同様のテストピースを作製し上記と同様に振動の解析を行った。
このときの振動減衰曲線は図3のようになった。
なお、図3は縦軸が振動振幅、横軸が時間であり、(a)がアルミニウム板のみの結果で、(b)〜(d)がアルミニウム板に制振板である繊維強化複合体を取り付けた場合の結果である。
そして、図からもわかるように(b)〜(d)の方が(a)よりも短時間に振動振幅が0近似となり制振性に優れていた。
(制振性評価2)
以下の3種類のテストピースについて、先の「制振性評価1」と同様に、他端側(アルミニウム板のみの余長部分)を万力で固定した加振テスト[図4(1a)〜(3a)]を実施するとともに、これとは逆の一端側(アルミニウム板と制振材とが積層されている側を)万力で固定した加振テスト[図4(1b)〜(3b)]を実施した。

(1a、1b)
図3(a)と同様にアルミニウム板のみ

(2a、2b)
繊維強化樹脂シートのみを10層積層したものを制振材としてアルミニウム板の片面に積層したもので、アルミニウム板単体のものと同様に比較例である

(3a,3b)
Al/CFRP(4層)/発泡層/ CFRP(4層)〕のテストヒ゜ース。
但し、制振材は、発泡シートが2.3mm厚み(密度:0.29g/cm)のもので、CFRPがカーボンUDを基材とするものを用いた(制振材の総厚み:4.0mm)。
結果を、図4に示す
この図からも、発泡層と繊維強化樹脂層とを備える制振材は、繊維強化樹脂層のみしか備えていない制振材に比べて制振性に優れていることがわかる。
なお、前記制振板は、軽量性と強度とに優れたものであるため、本発明の制振構造体は、制振性に優れているのみならず軽量性と強度とにも優れているといえる。
1:制振構造体
10:金属製部材
20:制振材
21:発泡層
22:繊維強化樹脂層

Claims (2)

  1. 金属製部材と、該金属製部材の振動を抑制する制振材とを有し、前記金属製部材の表面に前記制振材が取付られてなる制振構造体であって、
    前記制振材は、樹脂及び繊維を含む繊維強化樹脂層と、樹脂発泡体からなる発泡層とを含む2層以上の積層構造を有し、前記繊維強化樹脂層と前記金属製部材との間に前記発泡層が介装された状態となるように前記金属製部材に取付られ、且つ、
    該制振材が、2層の前記繊維強化樹脂層と、該繊維強化樹脂層の間に配された前記発泡層との3層構造を有し、2層の前記繊維強化樹脂層の内の一方を前記金属製部材の表面に接着させて該金属製部材に取付られており、
    前記発泡層を構成する前記樹脂発泡体が、熱可塑性樹脂によって形成されている制振構造体。
  2. 金属製部材の振動を抑制すべく該金属製部材の表面に取付られて用いられ、
    樹脂及び繊維を含む繊維強化樹脂層と、樹脂発泡体からなる発泡層とを含む2層以上の積層構造を有し、前記繊維強化樹脂層と前記金属製部材との間に前記発泡層が介装された状態となるように前記金属製部材に取付られて用いられ、且つ、
    2層の前記繊維強化樹脂層と、該繊維強化樹脂層の間に配された前記発泡層との3層構造を有し、2層の前記繊維強化樹脂層の内の一方を前記金属製部材の表面に接着させて用いられ、
    前記発泡層を構成する前記樹脂発泡体が、熱可塑性樹脂によって形成されている制振材。
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