JP6349927B2 - タイヤ用騒音低減装置および空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
該バンド部材の材質は、熱可塑性合成樹脂製あるいは金属製のものなどが知られ、該バンド部材自体の成形性や、多孔質材料からなる吸音材と熱融着を利用した接合が可能であるなどの接合加工性に優れている点で、熱可塑性合成樹脂製のバンド部材が実用的なものとして検討されてきている(特許文献2−3)。
(1)多孔質材料からなる吸音材と、該吸音材をタイヤ内面に装着するため環状に形成されたバンド部材を有し、該環状のバンド部材の内面側に前記吸音材を固定して取り付けたタイヤ用騒音低減装置において、前記バンド部材を熱可塑性樹脂で構成するとともに、該環状のバンド部材の外面側に断熱層を設け、該断熱層における厚さが3〜12mmであり、密度が15〜30kg/m 3 であり、引裂強度が6〜10N/cmであり、引張強さが80kPa以上であり、硬さが80〜120Nであることを特徴とするタイヤ用騒音低減装置。
また、上述した目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、以下の(9)の構成を有する。
(9)多孔質材料からなる吸音材と、該吸音材をタイヤ内面に装着するため環状に形成されたバンド部材を有し、該環状のバンド部材の内面側に前記吸音材を固定して取り付けたタイヤ用騒音低減装置をタイヤ内腔内に備える空気入りタイヤにおいて、
前記バンド部材を熱可塑性樹脂で構成するとともに、該環状のバンド部材の外面側に断熱層を設け、前記タイヤ用騒音低減装置における前記断熱層の幅Wが、前記バンド部材の幅Wb、前記吸音材の最大幅Wsと、下記(a)式、(b)式の関係を満足し、かつ、該タイヤ用騒音低減装置がタイヤ内に装着されて空気圧が充填された状態で、前記吸音材とタイヤ内面との間に空間が形成されるように構成されてなることを特徴とする空気入りタイヤ。
断熱層の幅W>バンド部材の幅Wb ……(a)式
断熱層の幅W<吸音材の最大幅Ws×0.7 ……(b)式
(2)前記バンド部材と前記吸音材とを互いに固定する手段によって、前記断熱層も前記バンド部材の外面側に固定されていることを特徴とする上記(1)記載のタイヤ用騒音低減装置。
(3)前記バンド部材と前記吸音材とが超音波溶着法により、該バンド部材と同質の材料からなる係合部材をして該吸音材を貫通させて、該係合部材と該バンド部材が溶着固定されていて、かつ、前記断熱層が該バンド部材の周囲をタイヤ幅方向に巻き回されている状態で、前記係合部材と前記バンド部材の溶着固定に付随して固定されていることを特徴とする上記(1)または(2)記載のタイヤ用騒音低減装置。
(4)前記断熱層が、前記バンド部材の周囲に螺旋状に配されてなることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置。
(5)前記断熱層が、熱伝導率が0.040W/(m・k)以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置。
(6)前記吸音材が、タイヤ径方向に空いた貫通孔を多数有するものであることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置をタイヤ内腔内に有してなることを特徴とする空気入りタイヤ。
さらに、かかる本発明の空気入りタイヤにおいて、好ましくは、以下の(8)の構成を有するものである。
(8)前記タイヤ用騒音低減装置における前記断熱層の幅Wが、前記バンド部材の幅Wb、前記吸音材の最大幅Wsと、下記(a)式、(b)式の関係を満足し、かつ、該タイヤ用騒音低減装置がタイヤ内に装着されて空気圧が充填された状態で、前記吸音材とタイヤ内面との間に空間が形成されるように構成されてなることを特徴とする上記(7)記載の空気入りタイヤ。
断熱層の幅W>バンド部材の幅Wb ……(a)式
断熱層の幅W<吸音材の最大幅Ws×0.7 ……(b)式
また、請求項9にかかる本発明によれば、時速300km以上などの高速走行をしたときであっても、タイヤの熱によるバンド部材の塑性変形を抑止することができ、耐久性良く、騒音低減機能を十分に発揮することができる空気入りタイヤを提供することができる。
請求項7または8にかかる本発明にかかる空気入りタイヤによれば、上述した請求項1〜6のいずれかにかかる本発明のタイヤ用騒音低減装置を装着した空気入りタイヤが提供され、時速300km以上などの高速走行をしたときであっても、タイヤの熱によるバンド部材の塑性変形が抑止され得て、耐久性良く、騒音低減機能を発揮する空気入りタイヤが提供される。
図4において、空気入りタイヤTは、トレッド部10と、左右一対のビード部11と、これらトレッド部とビード部11とを互いに連接するサイドウォール部12とを備えている。そして、トレッド部10の内面には、図1にモデルを示したリング状のタイヤ用騒音低減装置1が装着されている。
断熱層の幅W>バンド部材の幅Wb ……(a)式
断熱層の幅W<吸音材の最大幅Ws×0.7 ……(b)式
これは、断熱材が吸音材の全幅にわたって設置されていると、タイヤ側からタイヤ内腔への放熱が妨げられることになり、タイヤの高温化につながり好ましくないからである。
試験タイヤとして、タイヤサイズ275/35R20 100Yの試験タイヤを準備し、各試験タイヤの内腔に、本発明にかかるタイヤ騒音低減装置(実施例1)、本発明によらない、断熱層を有していないタイヤ騒音低減装置(比較例1)を装着した。
試験タイヤは、いずれも吸音材はウレタンフォームで構成し、図3、図4、図6(a)に示したように、バンド部材はタイヤ全周に環状に存在する弾性バンド部材とし、吸音材は複数の吸音材が全周にわたり存在するが、複数個に分断されて存在するものとした。
本発明の実施例1品で用いた断熱層は、発泡ポリウレタンフォーム(厚さ5mm)、密度が26kg/m3 、引裂強度が9.0N/cm、引張強さが120kPa、硬さが80Nである。
固定部材を用いた吸音材とバンド部材、断熱層の接合一体化は、超音波溶着機を使用して行った。
各試験走行を終了した後、各試験タイヤ内の騒音低減装置のバンド部材について変形の有無について調べたところ、実施例1のタイヤは何ら変形や損傷の発生が認められなかったが、比較例1のタイヤは、高熱のもとで張力が加わり発生したと解されるバンド部材の変形伸びが発生していた。その変形は、タイヤ騒音低減装置の耐久性、吸音性能の低下を招くものと判断できるものであった。
2:多孔質材料からなる吸音材
3:弾性固定バンド
4:断熱層
5:固定部材
6:熱接合部
8:熱融着部
9:超音波溶着機の加振用ホーン
10:トレッド部
11:ビード部
12:サイドウォール部
T:空気入りタイヤ
w:弾性固定バンドの幅
Claims (9)
- 多孔質材料からなる吸音材と、該吸音材をタイヤ内面に装着するため環状に形成されたバンド部材を有し、該環状のバンド部材の内面側に前記吸音材を固定して取り付けたタイヤ用騒音低減装置において、前記バンド部材を熱可塑性樹脂で構成するとともに、該環状のバンド部材の外面側に断熱層を設け、該断熱層における厚さが3〜12mmであり、密度が15〜30kg/m 3 であり、引裂強度が6〜10N/cmであり、引張強さが80kPa以上であり、硬さが80〜120Nであることを特徴とするタイヤ用騒音低減装置。
- 前記バンド部材と前記吸音材とを互いに固定する手段によって、前記断熱層も前記バンド部材の外面側に固定されていることを特徴とする請求項1記載のタイヤ用騒音低減装置。
- 前記バンド部材と前記吸音材とが超音波溶着法により、該バンド部材と同質の材料からなる係合部材をして該吸音材を貫通させて、該係合部材と該バンド部材が溶着固定されていて、かつ、前記断熱層が該バンド部材の周囲をタイヤ幅方向に巻き回されている状態で、前記係合部材と前記バンド部材の溶着固定に付随して固定されていることを特徴とする請求項1または2記載のタイヤ用騒音低減装置。
- 前記断熱層が、前記バンド部材の周囲に螺旋状に配されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置。
- 前記断熱層が、熱伝導率が0.040W/(m・k)以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置。
- 前記吸音材が、タイヤ径方向に空いた貫通孔を多数有するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置をタイヤ内腔内に有してなることを特徴とする空気入りタイヤ。
- 前記タイヤ用騒音低減装置における前記断熱層の幅Wが、前記バンド部材の幅Wb、前記吸音材の最大幅Wsと、下記(a)式、(b)式の関係を満足し、かつ、該タイヤ用騒音低減装置がタイヤ内に装着されて空気圧が充填された状態で、前記吸音材とタイヤ内面との間に空間が形成されるように構成されてなることを特徴とする請求項7記載の空気入りタイヤ。
断熱層の幅W>バンド部材の幅Wb ……(a)式
断熱層の幅W<吸音材の最大幅Ws×0.7 ……(b)式 - 多孔質材料からなる吸音材と、該吸音材をタイヤ内面に装着するため環状に形成されたバンド部材を有し、該環状のバンド部材の内面側に前記吸音材を固定して取り付けたタイヤ用騒音低減装置をタイヤ内腔内に備える空気入りタイヤにおいて、
前記バンド部材を熱可塑性樹脂で構成するとともに、該環状のバンド部材の外面側に断熱層を設け、前記タイヤ用騒音低減装置における前記断熱層の幅Wが、前記バンド部材の幅Wb、前記吸音材の最大幅Wsと、下記(a)式、(b)式の関係を満足し、かつ、該タイヤ用騒音低減装置がタイヤ内に装着されて空気圧が充填された状態で、前記吸音材とタイヤ内面との間に空間が形成されるように構成されてなることを特徴とする空気入りタイヤ。
断熱層の幅W>バンド部材の幅Wb ……(a)式
断熱層の幅W<吸音材の最大幅Ws×0.7 ……(b)式
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