[go: up one dir, main page]

JP6344143B2 - 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法 - Google Patents

電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6344143B2
JP6344143B2 JP2014172132A JP2014172132A JP6344143B2 JP 6344143 B2 JP6344143 B2 JP 6344143B2 JP 2014172132 A JP2014172132 A JP 2014172132A JP 2014172132 A JP2014172132 A JP 2014172132A JP 6344143 B2 JP6344143 B2 JP 6344143B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrochemical element
electrode
active material
composite particles
slurry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014172132A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016046226A (ja
Inventor
浩士 新谷
浩士 新谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Zeon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zeon Corp filed Critical Zeon Corp
Priority to JP2014172132A priority Critical patent/JP6344143B2/ja
Publication of JP2016046226A publication Critical patent/JP2016046226A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6344143B2 publication Critical patent/JP6344143B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

本発明は、電気化学素子電極用複合粒子、電気化学素子電極、電気化学素子、電気化学素子電極用複合粒子の製造方法及び電気化学素子電極の製造方法に関するものである。
小型で軽量であり、エネルギー密度が高く、さらに繰り返し充放電が可能な特性を活かして、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ及びリチウムイオンキャパシタなどの電気化学素子は、その需要を急速に拡大している。リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が比較的大きいことから、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータなどのモバイル分野で利用されている。一方、電気二重層キャパシタは急速な充放電が可能なので、パーソナルコンピュータ等のメモリーバックアップ小型電源として利用されている他、電気二重層キャパシタは電気自動車等の補助電源としての応用が期待されている。さらに、リチウムイオン二次電池と電気二重層キャパシタの長所を生かしたリチウムイオンキャパシタは、電気二重層キャパシタよりエネルギー密度、出力密度ともに高いことから電気二重層キャパシタが適用される用途、および電気二重層キャパシタの性能では仕様を満たせなかった用途への適用が検討されている。これらのうち、特に、リチウムイオン二次電池では近年ハイブリッド電気自動車、電気自動車などの車載用途のみならず、電力貯蔵用途にまでその応用が検討されている。
これら電気化学素子への期待が高まる一方で、これら電気化学素子には、用途の拡大や発展に伴い、低抵抗化、高容量化、機械的特性や生産性の向上など、より一層の改善が求められている。このような状況において、電気化学素子用電極に関してもより生産性の高い製造方法が求められている。
電気化学素子用電極は、通常、電極活物質と、必要に応じて用いられる導電材とを結着樹脂で結着することにより形成された電極活物質層を集電体上に積層してなるものである。電気化学素子用電極には、電極活物質、結着樹脂、導電材等を含む塗布電極用スラリーを集電体上に塗布し、溶剤を熱などにより除去する方法で製造される塗布電極があるが、結着樹脂などのマイグレーションにより、均一な電気化学素子の製造が困難であった。また、この方法はコスト高で作業環境が悪くなり、また、製造装置が大きくなる傾向があった。
それに対して、複合粒子を得て粉体成形することにより均一な電極活物質層を有する電気化学素子を得ることが提案されている。このような電極活物質層を形成する方法として、例えば特許文献1には、電極活物質、結着樹脂及び分散媒を含む複合粒子用スラリーを噴霧、乾燥することにより複合粒子を得て、この複合粒子を用いてプレス成形等の乾式成形を行うことにより電極活物質層を形成する方法が開示されている。
ところで、近年高出力用の電気化学素子(電池)においては、電極活物質層を形成する際に複合粒子の目付け量を低目付け量とした低目付電極が求められている。この場合に加圧成形装置に少量の複合粒子を安定的に定量供給することが求められる。しかし、噴霧乾燥により得られる複合粒子は成形ロール等の加圧成形部に対して複合粒子を定量供給するための定量フィーダーのホッパー内、あるいは複合粒子製造過程における複合粒子梱包工程の定量フィーダーのホッパー内において時折ブリッジ、ラットホールといった種々のホッパートラブルを起こす恐れがあるため、低目付で厚み精度の高い電極を作製することが困難であった。
また、上記の噴霧乾燥では噴霧した液滴が乾燥する前に噴霧乾燥器の壁面に付着する場合があり、高い収率で複合粒子を回収することが困難な場合があった。
また、特許文献2においては、アルギン酸を分散剤として用い、二流体ノズルにより液滴化、凝固させることにより造粒することが記載されている。
しかし、特許文献2において造粒される粒子は、粗粉が多く含まれ、特許文献2の方法により電気化学素子電極用の複合粒子を造粒しても、低目付で厚み精度の高い電極を作製することは困難であった。また、工程も複雑になり製造コストも高くなる欠点があった。
特許4929792号公報 特許5185534号公報
本発明の目的は、低目付で厚み精度の高い電極を安価な製造コストで作製することができる電気化学素子電極用複合粒子、この電気化学素子電極用複合粒子を用いた電気化学素子電極及び電気化学素子を提供すること、並びに上記電気化学素子電極用複合粒子の製造方法及び上記電気化学素子電極の製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討の結果、電極活物質等を含むスラリーを攪拌している中に、スラリーと非混和性の溶媒等を添加することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、
(1) 電極活物質、結着樹脂を含んでなるスラリーを撹拌している中に、前記スラリーと非混和性の溶媒、界面活性剤および凝固液を添加することにより凝固粒子を得る工程及び前記凝固粒子を濾過し、その後乾燥する工程により得られる電気化学素子電極用複合粒子、
(2) 前記結着樹脂は粒子状であり、前記スラリーはさらに水溶性高分子を含む(1)に記載の電気化学素子電極用複合粒子、
(3) 前記水溶性高分子が、水溶性アルギン酸誘導体、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系高分子、カラギーナン、寒天、ゼラチン、グルコマンナン、ペクチン、カードラン、ジェランガム、ポリアクリルアミド、ポリスルホン酸及びポリアクリル酸誘導体の少なくとも1種を含む(2)記載の電気化学素子電極用複合粒子、
(4) 多価金属塩を200〜2000ppm含み、前記多価金属塩は、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、バリウム塩、銅塩、アンモニウムミョウバン、鉄塩から選ばれる少なくとも1種の多価金属塩を含む(1)〜(3)のいずれかに記載の電気化学素子電極用複合粒子、
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載の電気化学素子電極用複合粒子を含んでなる電極活物質層を集電体上に積層してなることを特徴とする電気化学素子電極、
(6) (5)に記載の電気化学素子電極を備える電気化学素子、
(7) (1)〜(4)のいずれかに記載の電気化学素子電極用複合粒子を得るための電気化学素子電極用複合粒子の製造方法であって、前記電極活物質、前記結着樹脂を含んでなる前記スラリーを撹拌している中に、前記スラリーと前記非混和性の溶媒、前記界面活性剤および前記凝固液を添加させる工程を含む電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、
(8) (1)〜(4)のいずれかに記載の電気化学素子電極用複合粒子を含む電極材料を集電体上に加圧成形することにより電極活物質層を得る工程を含む電気化学素子電極の製造方法、
が提供される。
本発明の電気化学素子電極用複合粒子及び電気化学素子電極用複合粒子の製造方法によれば、低目付で厚み精度の高い電極を作製することができる。また、低目付で厚み精度の高い電気化学素子電極及び電気化学素子電極の製造方法を提供することができる。また、この電気化学素子電極を用いた電気化学素子を提供することができる。
本発明に用いるロール加圧成形装置の概略図である。
以下、本発明の電気化学素子電極用複合粒子について説明する。本発明の電気化学素子電極用複合粒子(以下、「複合粒子」ということがある。)は、電極活物質、結着樹脂を含んでなるスラリーを撹拌している中に、前記スラリーと非混和性の溶媒、界面活性剤および凝固液を添加することにより凝固粒子を得る工程及び前記凝固粒子を濾過し、その後乾燥する工程により得られる。
なお、以下において、「正極活物質」とは正極用の電極活物質を意味し、「負極活物質」とは負極用の電極活物質を意味する。また、「正極活物質層」とは正極に設けられる電極活物質層を意味し、「負極活物質層」とは負極に設けられる電極活物質層を意味する。
(凝固粒子を得る工程)
凝固粒子を得る工程においては、電極活物質、結着樹脂を含んでなるスラリーを撹拌している中に、前記スラリーと非混和性の溶媒、界面活性剤および凝固液を添加することにより凝固粒子を得る。
(電極活物質)
電気化学素子がリチウムイオン二次電池である場合の正極活物質としては、リチウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な活物質が用いられ、無機化合物からなるものと有機化合物からなるものとに大別される。
無機化合物からなる正極活物質としては、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、リチウムと遷移金属とのリチウム含有複合金属酸化物などが挙げられる。上記の遷移金属としては、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo等が使用される。
遷移金属酸化物としては、MnO、MnO2、V25、V613、TiO2、Cu223、非晶質V2O−P25、MoO3、V25、V613等が挙げられ、中でもサイクル安定性と容量からMnO、V25、V613、TiO2が好ましい。遷移金属硫化物としては、TiS2、TiS3、非晶質MoS2、FeS等が挙げられる。リチウム含有複合金属酸化物としては、層状構造を有するリチウム含有複合金属酸化物、スピネル構造を有するリチウム含有複合金属酸化物、オリビン型構造を有するリチウム含有複合金属酸化物などが挙げられる。
層状構造を有するリチウム含有複合金属酸化物としてはリチウム含有コバルト酸化物(LiCoO2)、リチウム含有ニッケル酸化物(LiNiO2)、Co−Ni−Mnのリチウム複合酸化物、Ni−Mn−Alのリチウム複合酸化物、Ni−Co−Alのリチウム複合酸化物等が挙げられる。スピネル構造を有するリチウム含有複合金属酸化物としてはマンガン酸リチウム(LiMn24)やMnの一部を他の遷移金属で置換したLi[Mn3/21/2]O4(ここでMは、Cr、Fe、Co、Ni、Cu等)等が挙げられる。オリビン型構造を有するリチウム含有複合金属酸化物としてはLiXMPO4(式中、Mは、Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Mg,Zn,V,Ca,Sr,Ba,Ti,Al,Si,B及びMoから選ばれる少なくとも1種、0≦X≦2)であらわされるオリビン型燐酸リチウム化合物が挙げられる。
有機化合物としては、例えば、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレンなどの導電性高分子を用いることもできる。電気伝導性に乏しい、鉄系酸化物は、還元焼成時に炭素源物質を存在させることで、炭素材料で覆われた正極活物質として用いてもよい。また、これら化合物は、部分的に元素置換したものであってもよい。正極活物質は、上記の無機化合物と有機化合物の混合物であってもよい。
電気化学素子がリチウムイオンキャパシタである場合の正極活物質としては、リチウムイオンと、例えばテトラフルオロボレートのようなアニオンとを可逆的に担持できるものであればよい。具体的には、炭素の同素体を好ましく用いることができ、電気二重層キャパシタで用いられる電極活物質が広く使用できる。炭素の同素体の具体例としては、活性炭、ポリアセン(PAS)、カーボンウィスカ、カーボンナノチューブ及びグラファイト等が挙げられる。
また、電気化学素子がリチウムイオン二次電池である場合の負極活物質としては電気化学素子の負極において電子の受け渡しをできる物質が挙げられる。電気化学素子がリチウムイオン二次電池である場合の負極活物質としては、通常、リチウムを吸蔵及び放出できる物質を用いることができる。
リチウムイオン二次電池に好ましく用いられる負極活物質の例としては、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、ピッチ系炭素繊維等の炭素質材料;ポリアセン等の導電性高分子;ケイ素、錫、亜鉛、マンガン、鉄、ニッケル等の金属又はこれらの合金;前記金属又は合金の酸化物又は硫酸塩;金属リチウム;Li−Al、Li−Bi−Cd、Li−Sn−Cd等のリチウム合金;リチウム遷移金属窒化物;シリコン等が挙げられる。また、負極活物質として、当該負極活物質の粒子の表面に、例えば機械的改質法によって導電材を付着させたものを用いてもよい。また、負極活物質は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
また、電気化学素子がリチウムイオンキャパシタである場合に好ましく用いられる負極活物質としては、上記炭素で形成された負極活物質が挙げられる。
電極活物質層における電極活物質の含有量は、リチウムイオン二次電池の容量を大きくでき、また、電極の柔軟性、及び、集電体と電極活物質層との結着性を向上させることができる観点から、好ましくは90〜99.9重量%、より好ましくは95〜99重量%である。
電極活物質の体積平均粒子径は、スラリーを調製する際の結着樹脂の配合量を少なくすることができ、電池の容量の低下を抑制できる観点、および、スラリーを適正な粘度に調製することが容易になり、均一な電極を得ることができる観点から、好ましくは1〜50μm、より好ましくは2〜30μmである。
(結着樹脂)
本発明に用いる結着樹脂としては、上述の電極活物質を相互に結着させることができる物質であれば特に限定はない。結着樹脂としては、溶媒に分散する性質のある分散型結着樹脂を好ましく用いることができる。
分散型結着樹脂として、例えば、シリコン系重合体、フッ素含有重合体、共役ジエン系重合体、アクリレート系重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン等の高分子化合物が挙げられ、好ましくはフッ素含有重合体、共役ジエン系重合体およびアクリレート系重合体、より好ましくは共役ジエン系重合体およびアクリレート系重合体が挙げられる。これらの重合体は、それぞれ単独で、または2種以上混合して、分散型結着樹脂として用いることができる。
フッ素含有重合体は、フッ素原子を含む単量体単位を含有する重合体である。フッ素含有重合体の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体、パーフルオロエチレン・プロペン共重合体が挙げられる。中でも、PVDFを含むことが好ましい。
共役ジエン系重合体は、共役ジエン系単量体の単独重合体もしくは共役ジエン系単量体を含む単量体混合物を重合して得られる共重合体、またはそれらの水素添加物である。共役ジエン系単量体として、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、置換および側鎖共役ヘキサジエン類などを用いることが好ましく、電極とした際における柔軟性を向上させることができ、割れに対する耐性を高いものとすることができる点で1,3−ブタジエンを用いることがより好ましい。また、単量体混合物においてはこれらの共役ジエン系単量体を2種以上含んでもよい。
共役ジエン系重合体が、上述した共役ジエン系単量体と、これと共重合可能な単量体との共重合体である場合、かかる共重合可能な単量体としては、たとえば、α,β−不飽和ニトリル化合物や酸成分を有するビニル化合物などが挙げられる。
共役ジエン系重合体の具体例としては、ポリブタジエンやポリイソプレンなどの共役ジエン系単量体単独重合体;カルボキシ変性されていてもよいスチレン・ブタジエン共重合体(SBR)などの芳香族ビニル系単量体・共役ジエン系単量体共重合体;アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)などのシアン化ビニル系単量体・共役ジエン系単量体共重合体;水素化SBR、水素化NBR等が挙げられる。
共役ジエン系重合体中における共役ジエン系単量体単位の割合は、好ましくは20〜60重量%であり、より好ましくは30〜55重量%である。共役ジエン系単量体単位の割合が多すぎると、結着樹脂を含む複合粒子を用いて電極を製造した場合に、耐電解液性が低下する傾向がある。共役ジエン系単量体単位の割合が少なすぎると、複合粒子と集電体との十分な密着性が得られない傾向がある。
アクリレート系重合体は、一般式(I):CH2=CR1−COOR2(式中、R1は水素原子またはメチル基を、R2はアルキル基またはシクロアルキル基を表す。R2はさらにエーテル基、水酸基、リン酸基、アミノ基、カルボキシル基、フッ素原子、またはエポキシ基を有していてもよい。)で表される化合物〔(メタ)アクリル酸エステル〕由来の単量体単位を含む重合体、具体的には、一般式(I)で表される化合物の単独重合体、または前記一般式(I)で表される化合物を含む単量体混合物を重合して得られる共重合体である。一般式(I)で表される化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソボニル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、および(メタ)アクリル酸トリデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシジプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等のエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸等のカルボン酸含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル等のフッ素基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸リン酸エチル等のリン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル;等が挙げられる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」及び「メタクリル」を意味する。また、「(メタ)アクリロイル」は「アクリロイル」及び「メタクリロイル」を意味する。
これら(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、および(メタ)アクリル酸n−ブチルやアルキル基の炭素数が6〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましい。これらを選択することにより、電解液に対する膨潤性を低くすることが可能となり、サイクル特性を向上させることができる。
また、アクリレート系重合体が、上述した一般式(I)で表される化合物と、これと共重合可能な単量体との共重合体である場合、かかる共重合可能な単量体としては、たとえば、2つ以上の炭素−炭素二重結合を有するカルボン酸エステル類、芳香族ビニル系単量体、アミド系単量体、オレフィン類、ジエン系単量体、ビニルケトン類、及び複素環含有ビニル化合物などのほか、α,β−不飽和ニトリル化合物や酸成分を有するビニル化合物が挙げられる。
上記共重合可能な単量体の中でも、電極を製造した際に変形しにくく強度が強いものとすることができ、また、電極活物質層と集電体との十分な密着性が得られる点で、芳香族ビニル系単量体を用いることが好ましい。芳香族ビニル系単量体としては、スチレン等が挙げられる。
なお、芳香族ビニル系単量体の割合が多すぎると電極活物質層と集電体との十分な密着性が得られない傾向がある。また、芳香族ビニル系単量体の割合が少なすぎると、電極を製造した際に耐電解液性が低下する傾向がある。
アクリレート系重合体中における(メタ)アクリル酸エステル単位の割合は、電極とした際における柔軟性を向上させることができ、割れに対する耐性を高いものとする観点から、好ましくは50〜95重量%であり、より好ましくは60〜90重量%である。
分散型結着樹脂を構成する重合体に用いられる、前記α,β−不飽和ニトリル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、及びα−ブロモアクリロニトリルなどが挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルが好ましく、アクリロニトリルがより好ましい。
分散型結着樹脂中におけるα,β−不飽和ニトリル化合物単位の割合は、好ましくは0.1〜40重量%、より好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは1〜20重量%である。分散型結着樹脂中にα,β−不飽和ニトリル化合物単位を含有させると、電極を製造した際に変形しにくく強度が強いものとすることができる。また、分散型結着樹脂中にα,β−不飽和ニトリル化合物単位を含有させると、複合粒子を含む電極活物質層と集電体との密着性を十分なものとすることができる。
なお、α,β−不飽和ニトリル化合物単位の割合が多すぎると電極活物質層と集電体との十分な密着性が得られない傾向がある。また、α,β−不飽和ニトリル化合物単位の割合が少なすぎると、電極を製造した際に耐電解液性が低下する傾向がある。
前記酸成分を有するビニル化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、及びフマル酸などが挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、およびイタコン酸が好ましく、接着力が良くなる点でメタクリル酸がより好ましい。
分散型結着樹脂中における酸成分を有するビニル化合物単位の割合は、スラリーとした際における安定性が向上する観点から、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜8重量%、さらに好ましくは2〜7重量%である。
なお、酸成分を有するビニル化合物単位の割合が多すぎると、スラリーの粘度が高くなり、取扱いが困難になる傾向がある。また、酸成分を有するビニル化合物単位の割合が少なすぎるとスラリーの安定性が低下する傾向がある。
分散型結着樹脂の形状は、特に限定はないが、粒子状であることが好ましい。粒子状であることにより、結着性が良く、また、製造した電極の容量の低下や充放電の繰り返しによる劣化を抑えることができる。粒子状の結着樹脂としては、例えば、ラテックスのごとき結着樹脂の粒子が水に分散した状態のものや、このような分散液を乾燥して得られる粉末状のものが挙げられる。
分散型結着樹脂の平均粒子径は、スラリーとした際における安定性を良好なものとしながら、得られる電極の強度及び柔軟性が良好となる点から、好ましくは0.001〜10μm、より好ましくは10〜5000nm、さらに好ましくは50〜1000nmである。
また、本発明に用いる結着樹脂の製造方法は特に限定されず、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法または溶液重合法等の公知の重合法を採用することができる。中でも、乳化重合法で製造することが、結着樹脂の粒子径の制御が容易であるので好ましい。また、本発明に用いる結着樹脂は、2種以上の単量体混合物を段階的に重合することにより得られるコアシェル構造を有する粒子であっても良い。
本発明の複合粒子中における結着樹脂の配合量は、得られる電極活物質層と集電体との密着性が十分に確保でき、かつ、電気化学素子の内部抵抗を低くすることができる観点から、電極活物質100重量部に対して、乾燥重量基準で好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1〜5重量部である。
(水溶性高分子)
本発明に用いるスラリーは、水溶性高分子を含むことが好ましい。本発明に用いる水溶性高分子とは、25℃において、高分子0.5gを100gの純水に溶解させた場合の未溶解分が10.0重量%未満の高分子をいう。
このようなアニオン性の水溶性高分子としては、アルギン酸;アルギン酸のアルカリ金属塩(アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム等)及びアルギン酸アンモニウム等の水溶性アルギン酸誘導体;ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びカルボキシメチルセルロース等のセルロース系高分子;ポリアクリル酸、ポリアクリル酸誘導体、ポリスルホン酸系ポリマー、ポリアクリルアミド、寒天、ゼラチン、カラギーナン、グルコマンナン、ペクチン、カードラン、ジェランガム等が挙げられる。これらのなかでも、凝固させやすく、球状の複合粒子が得られる観点及び凝固後に複合粒子同士が互着し難い観点から、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、水溶性アルギン酸誘導体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸誘導体が好ましく、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、アルギン酸、水溶性アルギン酸誘導体がより好ましく、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、アルギン酸またはアルギン酸のアルカリ金属塩(アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム等)がさらに好ましい。
上記これらのアニオン性水溶性高分子は、1種を単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもでき、さらに、上記同一種類(範疇)のアニオン性水溶性高分子の中でも異なる構造の高分子を2種以上組み合わせて用いることもできる。
スラリー中における水溶性高分子の添加量は、強固に凝固し、粒子形状が良好である観点から、電極活物質100重量部に対して、固形分換算量で好ましくは0.4〜10重量部、より好ましくは0.7〜5重量部、さらに好ましくは1〜2重量部である。水溶性高分子の添加量が多すぎると得られる複合粒子中に不溶分が多くなり電池としたときの抵抗が大きくなる。また、水溶性高分子の添加量が少なすぎると、凝固粒子が得難くなったり、得られる複合粒子がもろくなる場合がある。
また、水溶性高分子を非水溶性多糖高分子繊維と組み合わせて用いてもよく、そうすることで、複合粒子の補強効果が得られる。ここで、非水溶性多糖高分子繊維としては、多糖高分子のナノファイバーを用いることが好ましく、多糖高分子のナノファイバーのなかでも柔軟性を有し、かつ、繊維の引張強度が大きいため複合粒子の補強効果が高く、粒子強度を向上させることができる観点、および、導電材の分散性が良好となる観点から、セルロースナノファイバー、キチンナノファイバー、キトサンナノファイバーなどの生物由来のバイオナノファイバーから選ばれる単独又は任意の混合物を使用するのがより好ましい。これらのなかでも、セルロースナノファイバーを使用するのがさらに好ましく、竹、針葉樹、広葉樹、綿を原料とするセルロースナノファイバーを使用するのが特に好ましい。
(導電材)
本発明に用いるスラリーは、必要に応じて導電材を含んでいてもよい。必要に応じて用いられる導電材としては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック(アクゾノーベル ケミカルズ ベスローテン フェンノートシャップ社の登録商標)、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラフェンなどの導電性カーボンが好ましく用いられる。これらの中でも、アセチレンブラックがより好ましい。導電材の平均粒子径は、特に限定されないが、より少ない使用量で十分な導電性を発現させる観点から、電極活物質の平均粒子径よりも小さいものが好ましく、好ましくは0.001〜10μm、より好ましくは0.005〜5μm、さらに好ましくは0.01〜1μmである。
導電材を添加する場合における導電材の配合量は、電極活物質100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは1〜5重量部である。
(スラリーの製造)
本発明で用いるスラリーは、電極活物質、結着樹脂、必要に応じて添加される水溶性高分子及び導電材を含有する。スラリーは、電極活物質、結着樹脂、必要に応じて添加される水溶性高分子及び導電材を、溶媒に分散又は溶解させることにより調製することができる。なお、この場合において、結着樹脂が溶媒に分散されたものである場合には、溶媒に分散させた状態で添加することができる。
スラリーを得るために用いる溶媒としては、水を用いることが好ましいが、水と有機溶媒との混合溶媒を用いてもよい。この場合に用いることができる有機溶媒としては、たとえば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のアルキルケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類;ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン等のアミド類;等が挙げられる。有機溶媒を用いる場合には、アルコール類が好ましい。これにより、スラリーの粘度や流動性を調整することができ、生産効率を向上させることができる。
また、複合粒子用スラリーの粘度は、複合粒子の造粒の生産性を向上させる観点から、室温において、好ましくは10〜3,000mPa・s、より好ましくは30〜1,500mPa・s、さらに好ましくは50〜1,000mPa・sである。
なお、本明細書において記載する粘度は25℃、せん断速度10s-1における粘度である。ブルックフィールドデジタル粘度計DV−II+Proを用いることで測定が可能である。
スラリーを調製する際に使用する溶媒の量は、スラリー中に結着樹脂を均一に分散させる観点から、スラリーの固形分濃度が、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは2〜20重量%となる量である。
電極活物質、結着樹脂、必要に応じて添加される水溶性高分子及び導電材等を溶媒に分散又は溶解する方法又は順番は、特に限定されず、例えば、溶媒に電極活物質、結着樹脂、水溶性高分子および導電材を添加し混合する方法、溶媒に水溶性高分子を溶解した後、電極活物質及び導電材を添加して混合し、最後に溶媒に分散させた結着樹脂(例えば、ラテックス)を添加して混合する方法、溶媒に分散させた結着樹脂に電極活物質および導電材を添加して混合し、この混合物に溶媒に溶解させた水溶性高分子を添加して混合する方法等が挙げられる。
また、混合装置としては、たとえば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、顔料分散機、らい潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、ホモミキサー、プラネタリーミキサー等を用いることができる。混合は、好ましくは室温〜80℃で、10分〜数時間行う。
(スラリーと非混和性の溶媒)
スラリーと非混和性の液体としては、スラリーと混和しない液体であれば特に限定されないが、スラリーの溶媒として水を用いた場合の液体としては、ブタン、ブテン、ペンタン、ペンテン、ヘキサン、シクロヘキサン、ノルマルヘキサン、ヘキセン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭素数4から10の炭化水素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。製造工程を考慮すると、これらの中でも常圧常温で液体でありかつ沸点の低いもの(具体的にはシクロヘキサン、ノルマルヘキサン等)がより好ましい。ここで、スラリーと非混和性の溶媒はスラリーを攪拌している中に添加されると、電極活物質等を取り込んだ液滴を形成し、この液滴はスラリー中で分散する。
スラリーを攪拌している中に添加するスラリーと非混和性の溶媒の量は、スラリー溶媒100重量部に対して、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは5〜30重量部である。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、攪拌中のスラリー内で、スラリーと非混和性の液体により形成される液滴を安定化させることができるものであれば特に限定されない。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、ノニオニックアニオン等の両性の界面活性剤が挙げられるが、中でもアニオン性またはノニオン性界面活性剤が好ましい。界面活性剤の配合量は、特に限定されないが、複合粒子中において、電極活物質100重量部に対して好ましくは0〜50重量部、より好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部となる量である。
(凝固液)
凝固液としては、スラリー中に含まれる水溶性高分子が凝固する低pHの酸性液、もしくは、多価金属塩水溶液、またはカチオン性ポリマー水溶液を用いることが可能であり、特に多価金属塩水溶液、またはカチオン性ポリマー水溶液を用いることが好ましい。
多価金属塩の水溶液としては、スラリーを凝固させやすく、球状の複合粒子が得られる観点、及び凝固後に複合粒子同士が互いに結着しにくい観点から、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、バリウム塩、銅塩、アンモニウムミョウバン、鉄塩等を含む水溶液が好ましく、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、硝酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硫酸アルミニウム、鉄ミョウバン等の無機塩類の水溶液がより好ましく、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、硝酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄の水溶液がさらに好ましく、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムの水溶液が特に好ましい。また、ある特定の水溶性高分子が凝固しやすい溶媒を凝固液として用いることで凝固粒子の互着を抑制することが可能である。また、熱応答性が高く、熱で凝固し、冷却しても不可逆な水溶性高分子を用いた場合には、80℃以上の熱水を用いても良く、凝固後の水洗を省略することが可能となる。水溶性高分子としてアニオン性水溶性高分子を用いる場合には酸性の凝固液を用いてもよい。その場合、pHの値が5以下であることが好ましく、揮発性の酸性液で凝固させると凝固液成分の除去が容易となる。
凝固液として多価金属塩水溶液を用いた場合に得られる複合粒子は、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、バリウム塩、銅塩、アンモニウムミョウバン、鉄塩から選ばれる少なくとも1種の多価金属塩を含有することが好ましい。また、多価金属塩の含有量は、電極活物質層と集電体との密着性が良好となる観点から、好ましくは200〜2000ppm、より好ましくは300〜2000ppm、さらに好ましくは300〜1500ppm、特に好ましくは300〜1000ppmである。多価金属塩の含有量が多すぎても少なすぎても、電極活物質層と集電体との密着性が不十分となる。尚、ここに記載した多価金属塩の含有量は電極活物質由来の多価金属塩の量を除いたものを指す。また、アルギン酸などの水溶性高分子を金属塩で凝固させると、金属塩とゲル状の膜を形成しており、その厚みが1〜500nmの厚みで複合粒子表面および粒子内部の電極活物質間に存在している。このゲルの膜存在により、粒子の補強効果が得られる
また、カチオン性ポリマー水溶液としては、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリビニルピリジン、ポリアミンスルホン、ポリアリルアミン、ポリアクリルアミド、ポリジアリルメチルアミン、ポリアミドアミン、ポリアクリル(メタクリル)酸エステル、ポリアミノアルキルアクリルアミド、ポリエポキシアミン、ポリアミドポリアミン、ポリエステルポリアミン、キトサン、ジアリルアンモニウムクロリド二酸化硫黄共重合体、ジアリルメチルエチルアンモニウムエチルサルフェイト・二酸化硫黄共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体、ジシアンジアミド・ホルマリン縮合物、ポリアルキレンポリアミン・ジシアンジアミド縮合物の高分子及びこれらの塩、更に、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリビニルピリジニウムクロライド、ポリメタクリル酸エステルメチルクロライド等の4級アンモニウム塩等の4級アンモニウム塩の水溶液を用いることが好ましく、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアミンスルホン、ポリアリルアミン、ポリアクリルアミド、ポリジアリルメチルアミン、ポリアミドアミン、ポリアクリル(メタクリル)酸エステル、ポリアミノアルキルアクリルアミド、ポリアミドポリアミン、ポリエステルポリアミン、ジアリルアンモニウムクロリド二酸化硫黄共重合体、ジアリルメチルエチルアンモニウムエチルサルフェイト・二酸化硫黄共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体、ジシアンジアミド・ホルマリン縮合物、ポリアルキレンポリアミン・ジシアンジアミド縮合物の高分子及びこれらの塩、更に、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリアクリル(メタクリル)酸エステルメチルクロライド等の4級アンモニウム塩等の4級アンモニウム塩の水溶液を用いることがより好ましく、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル(メタクリル)酸エステル、ポリアクリル(メタクリル)酸エステルメチルクロライド等の4級アンモニウム塩等の4級アンモニウム塩、ジアリルアンモニウムクロリド二酸化硫黄共重合体、ジアリルメチルエチルアンモニウムエチルサルフェイト・二酸化硫黄共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体の水溶液を用いることがさらに好ましい。
カチオン性ポリマー水溶液に含まれるカチオン性ポリマーは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
また、アルギン酸などの水溶性高分子を金属塩もしくはカチオン性ポリマーで凝固させると、金属塩もしくはカチオン性ポリマーとゲル状の膜を形成しており、その厚みが1nm〜500nmの厚みで複合粒子表面および粒子内部の活物質間に存在している。このゲルの膜存在により、粒子の補強効果が得られる
凝固液として、カチオン性ポリマー水溶液を用いる場合のカチオン性ポリマーの濃度は、スラリーの液滴を強固に凝固させることができ、得られる複合粒子の形状が良好となる観点から、好ましくは0.4〜20wt%、より好ましくは0.5〜15wt%、さらに好ましくは1.0〜10wt%である。カチオン性ポリマーの濃度が高すぎると、電極活物質層と集電体との接着性が悪化する。また、カチオン性ポリマーの濃度が低すぎると、液滴としたスラリーが凝固しなかったり、得られる複合粒子がもろくなる虞がある。
(スラリーへの各成分の添加方法)
スラリーを撹拌している中に、スラリーと非混和性の溶媒、界面活性剤及び凝固液を添加する方法、及び順序は本発明の目的を損なわない限り特に限定されないが、スラリーを攪拌している中に、スラリーと非混和性の溶媒及び界面活性剤を添加し、その後凝固液を添加することが好ましい。また、スラリーと非混和性の溶媒及び界面活性剤は、スラリーを撹拌している中に一括して添加しても、分割添加もしくは連続添加してもよい。分割添加または連続添加する場合、添加量は均等にすることも、または一定にすることもでき、液滴の形成度合い応じて変更することもできる。
また、スラリーの撹拌条件は、スラリーとの非混和性溶媒により複合粒子液滴が形成されていれば特に限定されない。
また、スラリーを攪拌せずにスラリーと非混和性の溶媒、界面活性剤および凝固液を添加すると、個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子の割合が大きくなるため、複合粒子の流動性が悪化し、電極活物質層形成の際に複合粒子の供給装置におけるホッパートラブルが起きやすくなる。また、得られる電極の厚み精度が悪化する。
上述のように、電極活物質、結着樹脂を含んでなるスラリーを撹拌している中に、スラリーと非混和性の溶媒、界面活性剤および凝固液を添加することにより、スラリー中に凝固粒子が生成する。即ち、スラリーに用いられる溶媒と、スラリーと非混和性の溶媒との混和性を利用することにより液滴を得ることができ、この液滴から凝固粒子を得ることができる。
(凝固液からの分離及び乾燥)
上記のようにして凝固粒子は、濾過等を行うことにより凝固液から分離される。また、凝固液から分離された凝固粒子を乾燥することにより、本発明の複合粒子を得ることができる。
スラリー中で得られた凝固粒子を、スラリーから分離する方法としては、濾過等が挙げられる。
濾過の方法としては格別な制限はなく、自然濾過、加圧濾過、減圧濾過を採用することができる。また、濾過フィルターを用いる濾過、掻き取り濾過、ふるい分け濾過等を採用することもできる。また、ふるい分け濾過を行う場合には、凝固粒子を含むスラリー中で所定の目開きの篩を用いて濾過を行ってもよい。
また、凝固液から分離された凝固粒子の乾燥方法としては、特に制限はないが、例えば、温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥法などが挙げられる。乾燥時間は好ましくは5分〜30分であり、乾燥温度は、用いる材料の耐熱性にもよるが、例えば30〜180℃である。乾燥温度が高すぎると、複合粒子同士が互着し粗大粒子となることがある。
また、凝固液から分離された凝固粒子に水を加えて再攪拌し、さらに濾過等を行う水洗工程を所定回数行ってもよい。この場合には、水洗工程を経た凝固粒子を真空乾燥等により乾燥させる。
(複合粒子の物性)
本発明の複合粒子の形状は、流動性が良好で、電極活物質層形成の際に複合粒子の供給装置におけるホッパートラブルを防止できる観点、ホッパーからの複合粒子の供給が良好であり、厚み精度の良い電極を得ることができる観点から実質的に球形であることが好ましい。すなわち、複合粒子の短軸径をls、長軸径をll、la=(ls+ll)/2としたとき、(ll−ls)×100/laで表される球形度(%)が好ましくは15%以下、より好ましくは13%以下、さらに好ましくは12%以下、最も好ましくは10%以下である。ここで、短軸径lsおよび長軸径llは、透過型電子顕微鏡または走査型電子顕微鏡の写真像から測定することができる。球形度が大きすぎると、複合粒子の流動性が悪化し、ホッパートラブルが起きやすくなる。また、電極の目付精度が悪化し、厚み精度のよい電極が得難くなる。
本発明の複合粒子の粒子径は、複合粒子の流動性が良好で、ホッパートラブルが起きにくく、さらに、厚み精度の高い均一な電極を得ることができる観点から、レーザー光回折法を用いた粒子径測定により得られる個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子が全体の50%以下であることが好ましい。なお、粒子径分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置(たとえば、SALD−3100;島津製作所製やマイクロトラックMT−3200II;日機装株式会社製)にて測定することにより得られる。
個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子の割合が多すぎると、複合粒子の流動性が悪化し、ホッパートラブルが起きやすくなる。また、得られる電極の厚み精度が悪化する。
また、本発明の複合粒子の粒子径は、レーザー光回折法を用いた粒子径測定により得られる体積換算の粒子径分布において累積50%径(D50径)は、好ましくは50〜160μm、より好ましくは50〜130μm、さらに好ましくは50〜110μmである。
また、本発明の複合粒子の圧縮度は、複合粒子の流動性が良好であるため電極活物質層形成の際に複合粒子の供給装置におけるホッパートラブルを防止できる観点、ホッパーからの複合粒子の供給が良好であり、厚み精度の良い電極が得ることができる観点から、15%以下であることが好ましい。複合粒子の圧縮度が大きすぎると、複合粒子の流動性が悪くなるため、ホッパートラブルが起きやすくなり、また、得られる電極の厚み精度が悪化する。
なお、圧縮度は、例えば、ホソカワミクロン社製パウダテスタ−PT−S型等の粉体物性測定装置を用いて測定することができる。
(電気化学素子電極)
本発明の電気化学素子電極は、上述の複合粒子を含む電極活物質層を集電体上に積層してなる電極である。集電体の材料としては、たとえば、金属、炭素、導電性高分子などを用いることができ、好適には金属が用いられる。金属としては、通常、銅、アルミニウム、白金、ニッケル、タンタル、チタン、ステンレス鋼、その他の合金等が使用される。これらの中で導電性、耐電圧性の面から、銅、アルミニウム又はアルミニウム合金を使用するのが好ましい。また、高い耐電圧性が要求される場合には特開2001−176757号公報等で開示される高純度のアルミニウムを好適に用いることができる。集電体は、フィルム又はシート状であり、その厚みは、使用目的に応じて適宜選択されるが、好ましくは1〜200μm、より好ましくは5〜100μm、さらに好ましくは10〜50μmである。
電極活物質層を集電体上に積層する際には、複合粒子を含んでなる電気化学素子電極材料をシート状に成形し、次いで集電体上に積層してもよいが、集電体上で複合粒子を含んでなる電気化学素子電極材料を直接加圧成形する方法が好ましい。加圧成形する方法としては、例えば、一対のロールを備えたロール式加圧成形装置を用い、集電体をロールで送りながら、振動フィーダーやスクリューフィーダー等の供給装置で複合粒子をロール式加圧成形装置に供給することで、集電体上に電極活物質層を成形するロール加圧成形法や、複合粒子を集電体上に散布し、複合粒子をブレード等でならして厚みを調整し、次いで加圧装置で成形する方法、複合粒子を金型に充填し、金型を加圧して成形する方法などが挙げられる。これらのなかでも、ロール加圧成形法が好ましい。特に、本発明の複合粒子は、高い流動性を有しているため、その高い流動性により、ロール加圧成形による成形が可能であり、これにより、生産性の向上が可能となる。
ロール加圧成形を行う際のロール温度は、均一な電極を作成するためには、好ましくは10〜100℃、より好ましくは20〜60℃、さらに好ましくは20〜50℃である。また、電極活物質層と集電体との密着性を十分なものとすることができる観点から、好ましくは25〜200℃、より好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは80〜120℃である。均一な電極を作成するのに好ましい温度領域と、密着性を高めるために好ましい温度領域とが重なり合わない場合は、多段階でロール加圧することで、それらを両立させることが可能である。また、ロール加圧成形時のロール間のプレス線圧は、電極活物質の破壊を防ぐ観点から、好ましくは10〜1000kN/m、より好ましくは200〜900kN/m、さらに好ましくは300〜600kN/mである。また、ロール加圧成形時の成形速度は、好ましくは0.1〜20m/分、より好ましくは4〜10m/分である。
また、成形した電気化学素子電極の厚みのばらつきを無くし、電極活物質層の密度を上げて高容量化を図るために、必要に応じてさらに後加圧を行ってもよい。後加圧の方法は、ロールによるプレス工程が好ましい。ロールプレス工程では、2本の円柱状のロールをせまい間隔で平行に上下にならべ、それぞれを反対方向に回転させて、その間に電極をかみこませることにより加圧する。この際においては、必要に応じて、ロールは加熱又は冷却等、温度調節してもよい。
また、電極活物質層の接着強度や導電性を高めるために、集電体表面に中間層を形成してもよく、中でも、導電性接着剤層を形成するのが好ましい。
電極活物質層の密度は、特に制限されないが、通常は0.30〜10g/cm3、好ましくは0.35〜8.0g/cm3、より好ましくは0.40〜6.0g/cm3である。また、電極活物質層の厚みは、特に制限されないが、通常は5〜1000μm、好ましくは20〜500μm、より好ましくは30〜300μmである。
(電気化学素子)
本発明の電気化学素子は、上述のようにして得られる正極、負極、セパレーターおよび電解液を備え、正極または負極のうちの少なくとも一方に本発明の電気化学素子電極を用いる。電気化学素子としては、例えば、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ等が挙げられる。
(セパレーター)
セパレーターとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂や、芳香族ポリアミド樹脂を含んでなる微孔膜または不織布;無機セラミック粉末を含む多孔質の樹脂コート;などを用いることができる。具体例を挙げると、ポリオレフィン系(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ塩化ビニル)、及びこれらの混合物あるいは共重合体等の樹脂からなる微多孔膜;ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロオレフィン、ポリエーテルスルフォン、ポリアミド、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリアラミド、ポリシクロオレフィン、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂からなる微多孔膜;ポリオレフィン系の繊維を織ったもの又はその不織布;絶縁性物質粒子の集合体等が挙げられる。これらの中でも、セパレーター全体の膜厚を薄くすることができ、リチウムイオン二次電池内の活物質比率を上げて体積あたりの容量を上げることができるため、ポリオレフィン系の樹脂からなる微多孔膜が好ましい。
セパレーターの厚さは、リチウムイオン二次電池においてセパレーターによる内部抵抗を小さくすることができる観点、および、リチウムイオン二次電池を製造する際の作業性に優れる観点から、好ましくは0.5〜40μm、より好ましくは1〜30μm、さらに好ましくは1〜25μmである。
(電解液)
リチウムイオン二次電池用の電解液としては、例えば、非水溶媒に支持電解質を溶解した非水電解液が用いられる。支持電解質としては、リチウム塩が好ましく用いられる。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiSbF6、LiAlCl4、LiClO4、CF3SO3Li、C49SO3Li、CF3COOLi、(CF3CO)2NLi、(CF3SO22NLi、(C25SO2)NLiなどが挙げられる。中でも、溶媒に溶けやすく高い解離度を示すLiPF6、LiClO4、CF3SO3Liが好ましい。これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。解離度の高い支持電解質を用いるほど、リチウムイオン伝導度が高くなるので、支持電解質の種類によりリチウムイオン伝導度を調節することができる。
電解液における支持電解質の濃度は、支持電解質の種類に応じて、0.5〜2.5モル/Lの濃度で用いることが好ましい。支持電解質の濃度が低すぎても高すぎても、イオン伝導度が低下する可能性がある。
非水溶媒としては、支持電解質を溶解できるものであれば特に限定されない。非水溶媒の例を挙げると、ジメチルカーボネート(DMC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、メチルエチルカーボネート(MEC)などのカーボネート類;γ−ブチロラクトン、ギ酸メチルなどのエステル類;1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;スルホラン、ジメチルスルホキシドなどの含硫黄化合物類;支持電解質としても使用されるイオン液体などが挙げられる。中でも、誘電率が高く、安定な電位領域が広いので、カーボネート類が好ましい。非水溶媒は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。一般に、非水溶媒の粘度が低いほどリチウムイオン伝導度が高くなり、誘電率が高いほど支持電解質の溶解度が上がるが、両者はトレードオフの関係にあるので、溶媒の種類や混合比によりリチウムイオン伝導度を調節して使用するのがよい。また、非水溶媒は全部あるいは一部の水素をフッ素に置き換えたものを併用あるいは全量用いてもよい。
また、電解液には添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、ビニレンカーボネート(VC)などのカーボネート系;エチレンサルファイト(ES)などの含硫黄化合物;フルオロエチレンカーボネート(FEC)などのフッ素含有化合物が挙げられる。
添加剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
なお、リチウムイオンキャパシタ用の電解液としては、上述のリチウムイオン二次電池に用いることができる電解液と同様のものを用いることができる。
(電気化学素子の製造方法)
リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタ等の電気化学素子の具体的な製造方法としては、例えば、正極と負極とをセパレーターを介して重ね合わせ、これを電池形状に応じて巻く、折るなどして電池容器に入れ、電池容器に電解液を注入して封口する方法が挙げられる。さらに、必要に応じてエキスパンドメタル;ヒューズ、PTC素子などの過電流防止素子;リード板などを入れ、電池内部の圧力上昇、過充放電を防止してもよい。リチウムイオン二次電池の形状は、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角形、扁平型など、何れであってもよい。電池容器の材質は、電池内部への水分の侵入を阻害するものであればよく、金属製、アルミニウムなどのラミネート製など特に限定されない。
本発明によれば、低目付で厚み精度の高い電極を作製することができる電気化学素子電極用複合粒子、この電気化学素子電極用複合粒子を用いた電気化学素子電極及び電気化学素子、並びに上記電気化学素子電極用複合粒子の製造方法及び上記電気化学素子電極の製造方法を提供することができる。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨及び均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。なお、以下の説明において量を表す「%」及び「部」は、特に断らない限り、重量基準である。
実施例及び比較例において、粒子径分布の測定及び複合粒子に含まれる多価金属塩の量の測定、並びに電極厚み精度、目付ムラ、収率及びピール強度の評価はそれぞれ以下のように行った。
<粒子径分布の測定>
複合粒子の粒子径分布の測定は、乾式レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(日機装株式会社製:マイクロトラックMT−3200II)を用いて行った。
<複合粒子中の多価金属塩の含有量測定>
実施例及び比較例で得られた複合粒子 約0.01gを白金るつぼに秤量し、このるつぼと空のるつぼをヒーターで加熱し、煙が出なくなったら、るつぼに蓋をして800℃の電気炉に2時間入れて灰化した。続いて、硝酸0.2mLと超純水約7mLを添加後、ヒーターで加熱し、灰分を溶解させた。10mLに定容後、ICP−AES(SIIナノテクノロジー社製:SPS−5100)を用いて、複合粒子に含まれる多価金属塩(2価及び3価の金属塩)量の総和を測定した。なお、電極活物質に由来する金属量は除いた。
<電極厚み精度>
実施例及び比較例において作製した電極(リチウムイオン二次電池負極)を、幅方向(TD方向)の中央から両端にかけて均等に5cm間隔で3点、長さ方向(MD方向)に均等に10cm間隔で5点膜厚測定を行い、膜厚の平均値A及び平均値から最も離れた値Bを求めた。そして、平均値A及び最も離れた値Bから、下記式(1)にしたがって、厚みムラを算出し、下記基準にて成形性を評価した。結果を表1に示した。厚みムラが小さいほど、厚みの均一性に優れ、電極の厚み精度が良好であると判断できる。
厚みムラ(%)=(|A−B|)×100/A …(1)
A:厚みムラが2.5%未満
B:厚みムラが2.5%以上、5.0%未満
C:厚みムラが5.0%以上、7.5%未満
D:厚みムラが7.5%以上、10%未満
E:厚みムラが10%以上
<目付ムラ>
実施例及び比較例において作製した電極(リチウムイオン二次電池負極)を、幅方向(TD方向)10cm、長さ方向(MD方向)1mにカットし、カットした電極について、TD方向に均等に3点、及びMD方向に均等に5点の合計15点(=3点×5点)を円状に2cm2打ち抜き重量測定を行い、打ち抜いた電極から集電箔の重さを差し引いたものを目付とし、その平均値A及び平均値から最も離れた値Bを求めた。そして、平均値A及び最も離れた値Bから、下記式(2)にしたがって、目付ムラを算出し、下記基準にて成形性を評価した。結果を表1に示した。目付ムラが小さいほど電極の均一性に優れていると判断できる。
目付ムラ(%)=(|A−B|)×100/A …(2)
A:目付ムラが5%未満
B:目付ムラが5%以上、10%未満
C:目付ムラが10%以上、15%未満
D:目付ムラが15%以上
E:電極層に穴が開いている
<収率>
実施例および比較例において、スラリーの固形分(重量)をA、乾燥工程後回収された複合粒子から残留溶媒量を差し引いた重量をBとしたとき、収率RをR=B/A×100(%)とし、下記の基準にて収率の評価を行った。結果を表1に示した。
A:収率が95%以上
B:収率が85%以上、95%未満
C:収率が75%以上、85%未満
D:収率が75%未満
<ピール強度>
実施例及び比較例において作製した電極(リチウムイオン二次電池負極)を、幅1cm×長さ10cmの矩形状にカットした。カットした電極を、電極活物質層面を上にして固定し、電極活物質層の表面にセロハンテープを貼り付けた後、試験片の一端からセロハンテープを50mm/分の速度で180°方向に引き剥がしたときの応力を測定した。この応力の測定を10回行い、平均値をピール強度とした。ピール強度を下記基準にて評価し、結果を表1に示した。なお、ピール強度が大きいほど、電極活物質層内における密着性、及び電極活物質層と集電体との間の密着性が良好であることを示す。
A:ピール強度が15N/m以上
B:ピール強度が7N/m以上、15N/m未満
C:ピール強度が3N/m以上、7N/m未満
D:ピール強度が3N/m未満
E:評価不能
(実施例1)
(結着樹脂の製造)
攪拌機付き5MPa耐圧容器に、スチレン62部、1,3−ブタジエン34部、メタクリル酸3部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4部、イオン交換水150部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.4部および重合開始剤として過硫酸カリウム0.5部を入れ、十分に攪拌した後、50℃に加温して重合を開始した。重合転化率が96%になった時点で冷却し反応を停止して、粒子状の結着樹脂S(スチレン・ブタジエン共重合体;以下、「SBR」と略記することがある。)を得た。
(複合粒子用スラリーの作製)
攪拌翼を有する内容積500mlの容器に、負極活物質としてグラファイト(平均粒子径:24.5μm、黒鉛層間距離(X線回折法による(002)面の面間隔(d値)):0.354nm)を97.7部、上記粒子状の結着樹脂Sを固形分換算量で1.6部、水溶性高分子としてアルギン酸ナトリウムの1.0%水溶液(アルギテックスLL;株式会社 キミカ社製)を固形分換算量で0.7部混合し、さらに全体の固形分濃度が3.5%となるようにイオン交換水を加え、均一に混合分散してスラリーを得た。
(凝固粒子の作製)
次に上記容器内において、攪拌機の回転速度を800rpmとして上記スラリーを撹拌させながら、界面活性剤としてのアルキルジフェニルオキシドジスルホネート(ダウファックス(登録商標)2A1、ダウ・ケミカル社製)を固形分換算量で1.6部、スラリーと非混和性の溶媒としてのシクロヘキサンを264部添加し、電極活物質としてのグラファイト等を取り込んだシクロヘキサン液滴を分散状態とした。その後、2%塩化カルシウム水溶液を304部滴下させ、シクロヘキサン液滴表面を固化させて凝固粒子を得た。続いて、凝固粒子を含有したスラリー液を400メッシュのSUS製金網で濾過し、複合粒子を分離した。
次に、分取した凝固粒子にイオン交換水を加えて再スラリー化し、10分間攪拌を行った後、再度濾過をする水洗工程を行った。この水洗工程を2回繰り返し行ってから凝固粒子を濾過分離して、湿潤した凝固粒子を得た。湿潤した凝固粒子を温度40℃で真空乾燥し、目開き500μmのふるいで軟凝集をほぐして複合粒子を得た。この複合粒子の個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子は全体の49%であった。また、多価金属塩の含有量は610ppmであった。
(リチウムイオン二次電池負極の作製)
リチウムイオン二次電池負極の製造は、図1に示すロール加圧成形装置を用いて行った。ここで、図1に示すようにロール加圧成形装置2は、ホッパー4と、ホッパー4に定量フィーダー16を介して供給された複合粒子6を導電性接着剤層付集電箔8に圧縮する一対のロール(10A,10B)からなるプレ成形ロール10、プレ成形ロール10により形成されたプレ成形体をさらにプレスする一対のロール(12A,12B)からなる成形ロール12、および一対のロール(14A,14B)からなる成形ロール14を備えている。
まず、ロール加圧成形装置2において50℃に加熱されたロール径50mmφの一対のプレ成形ロール10(ロール10A,10B)上に導電性接着剤層付集電箔8を設置した。ここで、導電性接着剤層付集電箔8は、導電性接着剤を銅集電体上にダイコーターで塗布、乾燥することで得た導電性接着剤層付銅集電箔である。次に、定量フィーダー16を介して、前記プレ成形ロール10の上部に設けられたホッパー4に複合粒子6として上記にて得られた複合粒子を供給した。プレ成形ロール10の上部に設けられたホッパー内の前記複合粒子6の堆積量がある一定高さになったところで、10m/分の速度でロール加圧成形装置2を稼働させ、前記プレ成形ロール10で複合粒子6を加圧成形し、前記導電性接着剤層付銅集電箔上に負極活物質層のプレ成形体を形成した。その後、前記ロール加圧成形装置2のプレ成形ロール10の下流に設けられ、100℃に加熱された二対の300mmφ成形ロール12、14で前記負極活物質層がプレ成形された電極をプレスし、前記電極の表面を均すとともに電極密度を高めた。このままロール加圧成形装置2を連続して10分間稼働し、リチウムイオン二次電池負極を約100m作製した。
(実施例2)
凝固粒子を作製する際のスラリーの撹拌条件として、攪拌機の回転速度を1200rpmとした以外は、実施例1と同様に複合粒子の作製及びリチウムイオン二次電池負極の作製を行った。得られた複合粒子の個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子は全体の50%であった。また、多価金属塩の含有量は840ppmであった。
(実施例3)
凝固粒子を作製する際に添加するスラリーと非混和性の溶媒の種類をノルマルヘキサンに変更した以外は、実施例1と同様に複合粒子の作製及びリチウムイオン二次電池負極の作製を行った。得られた複合粒子の個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子は全体の48%であった。また、多価金属塩の含有量は630ppmであった。
(実施例4)
凝固粒子を作製する際に添加する界面活性剤の種類をリニアアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムに変更した以外は、実施例1と同様に複合粒子の作製及びリチウムイオン二次電池負極の作製を行った。得られた複合粒子の個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子は全体の48%であった。また、多価金属塩の含有量は720ppmであった。
(実施例5)
凝固粒子を作製する際に用いる凝固液の種類を2%硫酸アルミニウム水溶液に変更した以外は、実施例1と同様に複合粒子の作製及びリチウムイオン二次電池負極の作製を行った。得られた複合粒子の個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子は全体の49%であった。また、多価金属塩の含有量は590ppmであった。
(比較例1)
スラリーにシクロヘキサン、界面活性剤及び凝固液を添加する際に攪拌を行わなかった以外は、実施例1と同様に複合粒子の作製及びリチウムイオン二次電池負極の作製を行った。得られた複合粒子の個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子は全体の98%であった。また、多価金属塩の含有量は820ppmであった。
(比較例2)
凝固粒子を作製する際にスラリーと非混和性の溶媒を用いなかった以外は、実施例1と同様に複合粒子の作製及びリチウムイオン二次電池負極の作製を行った。得られた複合粒子の個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子は全体の98%であった。また、多価金属塩の含有量は910ppmであった。
(比較例3)
凝固粒子を作製する際に界面活性剤を用いなかった以外は、実施例1と同様に複合粒子の作製及びリチウムイオン二次電池負極の作製を行った。得られた複合粒子の個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子は全体の98%であった。また、多価金属塩の含有量は730ppmであった。
(比較例4)
実施例1で用いたスラリーの固形分濃度を35%に変更した。スプレー乾燥機(大川原化工機社製)において回転円盤方式のアトマイザ(直径84mm)を用い、熱風温度150℃、粒子回収出口の温度を90℃として、このスラリーを255mL/分で供給し、回転数17,000rpmの条件で噴霧乾燥造粒を行い、複合粒子を得た。
得られた複合粒子の個数換算の粒子径分布において40μm以下の粒子は全体の74%であった。多価金属塩の含有量は19ppmであった。上記で得られた複合粒子を用いた以外は、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池負極の作製を行った。
Figure 0006344143
表1に示すように、電極活物質、結着樹脂を含んでなるスラリーを撹拌している中に、前記スラリーと非混和性の溶媒、界面活性剤および凝固液を添加することにより凝固粒子を得る工程及び前記凝固粒子を濾過し、その後乾燥する工程により得られる電気化学素子電極用複合粒子の収率は良好であり、この複合粒子を用いた電極の厚み精度、目付ムラ及びピール強度は良好であった。

Claims (7)

  1. 電極活物質、結着樹脂を含んでなるスラリーを撹拌している中に、前記スラリーと非混和性の溶媒、界面活性剤および、多価金属塩水溶液またはカチオン性ポリマー水溶液を添加させる工程を含む電気化学素子電極用複合粒子の製造方法
  2. 前記結着樹脂は粒子状であり、前記スラリーはさらに水溶性高分子を含む請求項1に記載の電気化学素子電極用複合粒子の製造方法
  3. 前記水溶性高分子が、水溶性アルギン酸誘導体、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系高分子、カラギーナン、寒天、ゼラチン、グルコマンナン、ペクチン、カードラン、ジェランガム、ポリアクリルアミド、ポリスルホン酸及びポリアクリル酸誘導体の少なくとも1種を含む請求項2記載の電気化学素子電極用複合粒子の製造方法
  4. 前記多価金属塩水溶液は、多価金属塩を200〜2000ppm含み、前記多価金属塩は、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、バリウム塩、銅塩、アンモニウムミョウバン、鉄塩から選ばれる少なくとも1種の多価金属塩を含む請求項1〜3のいずれかに記載の電気化学素子電極用複合粒子の製造方法
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電気化学素子電極用複合粒子の製造方法により得られる電気化学素子電極用複合粒子を含んでなる電極活物質層を集電体上に積層してなることを特徴とする電気化学素子電極の製造方法
  6. 請求項5に記載の電気化学素子電極の製造方法により得られる電気化学素子電極を備える電気化学素子の製造方法
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の電気化学素子電極用複合粒子の製造方法により得られる電気化学素子電極用複合粒子を含む電極材料を集電体上に加圧成形することにより電極活物質層を得る工程を含む電気化学素子電極の製造方法。
JP2014172132A 2014-08-27 2014-08-27 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法 Active JP6344143B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014172132A JP6344143B2 (ja) 2014-08-27 2014-08-27 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014172132A JP6344143B2 (ja) 2014-08-27 2014-08-27 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016046226A JP2016046226A (ja) 2016-04-04
JP6344143B2 true JP6344143B2 (ja) 2018-06-20

Family

ID=55636579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014172132A Active JP6344143B2 (ja) 2014-08-27 2014-08-27 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6344143B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6730201B2 (ja) * 2017-01-09 2020-07-29 トヨタ自動車株式会社 湿潤粉体成膜方法
KR20210062008A (ko) * 2018-09-28 2021-05-28 니폰 제온 가부시키가이샤 전고체 이차 전지용 바인더 조성물, 전고체 이차 전지용 슬러리 조성물, 고체 전해질 함유층 및 전고체 이차 전지
WO2021033521A1 (ja) * 2019-08-19 2021-02-25 富士フイルム株式会社 電極用成形体の製造方法
US20230105056A1 (en) * 2020-06-17 2023-04-06 Grst International Limited Method for polymer precipitation

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2007128817A (ru) * 2004-12-27 2009-02-10 Канека Корпорейшн (Jp) Способ получения агрегированных латексных частиц
US7972535B2 (en) * 2006-03-30 2011-07-05 Zeon Corporation Composite particles for electrochemical device electrode, method of production of composite particles for electrochemical device electrode, and electrochemical device electrode
JP5782611B2 (ja) * 2010-10-28 2015-09-24 三菱マテリアル株式会社 電気二重層型キャパシタ
KR101753197B1 (ko) * 2011-05-31 2017-07-03 제온 코포레이션 리튬 2 차 전지 정극용 복합 입자, 리튬 2 차 전지 정극용 복합 입자의 제조 방법, 리튬 2 차 전지용 정극의 제조 방법, 리튬 2 차 전지용 정극, 및 리튬 2 차 전지
JP2014523468A (ja) * 2011-06-30 2014-09-11 コーネル ユニバーシティ ハイブリッド材料及びナノコンポジット材料、これらを作製する方法、並びにこれらの使用
JP2013055049A (ja) * 2011-08-10 2013-03-21 Nippon Zeon Co Ltd 電気化学素子電極用複合粒子、電気化学素子電極材料、電気化学素子電極、及び電気化学素子
WO2013039133A1 (ja) * 2011-09-16 2013-03-21 日本碍子株式会社 正極活物質前駆体粒子及びその製造方法、並びにリチウム二次電池の正極活物質の製造方法
JP6048636B2 (ja) * 2012-02-13 2016-12-21 Jsr株式会社 電極用バインダー組成物、電極用スラリー、電極および蓄電デバイスの製造方法
JP2014056813A (ja) * 2012-08-10 2014-03-27 Nippon Zeon Co Ltd 二次電池用スラリー
JP6344384B2 (ja) * 2013-05-13 2018-06-20 日本ゼオン株式会社 電気化学素子電極用複合粒子、電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極および電気化学素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016046226A (ja) 2016-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6954424B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子、電気化学素子電極及び電気化学素子
US11239490B2 (en) Method for producing composite particles for electrochemical device electrode
JP6217741B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子、電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極および電気化学素子
JP6327249B2 (ja) 電気化学素子電極用バインダー、電気化学素子電極用粒子複合体、電気化学素子電極、電気化学素子及び電気化学素子電極の製造方法
JP6344384B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子、電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極および電気化学素子
CN106233510B (zh) 电化学元件电极用复合粒子和电化学元件电极用复合粒子的制造方法
JPWO2014192652A6 (ja) 電気化学素子電極用バインダー、電気化学素子電極用粒子複合体、電気化学素子電極、電気化学素子及び電気化学素子電極の製造方法
JP6344143B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法
WO2015098632A1 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子
JP6344132B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法
JP6365160B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法
JP6344110B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法
JP6344111B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法
JP6372273B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子、電気化学素子電極、電気化学素子、電気化学素子電極用複合粒子の製造方法及び電気化学素子電極の製造方法
JP6467808B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法、電気化学素子電極材料の製造方法、電気化学素子電極の製造方法及び電気化学素子の製造方法
JP6398461B2 (ja) 電気化学素子電極用複合粒子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180424

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6344143

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250