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JP6332687B2 - 製版方法及びスクリーンマスター - Google Patents

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Description

本発明は、シルク、ナイロン、テトロン等の繊維を規則的に編んでメッシュ状に構成した紗にポリエステルやポリ塩化ビニル等からなる熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせてなるスクリーンマスター及びその製版方法に係り、特に紗の微小な開口部を単位とした解像度の高い製版を行なうことができるスクリーンマスター及びその製版方法に関するものである。
下記特許文献1に開示された発明は、インキ謄写が可能な多孔質支持体と熱可塑性合成樹脂フィルムを貼り合わせてなる感熱孔版原紙の製版方法に関するものである。この製版方法によれば、感熱孔版原紙の熱可塑性合成樹脂フィルム面上に導電層を設け、さらにその上に光導電性を有する感光層を設け、この感光層の上に電子写真方式によって黒色トナー層を形成する。そして、赤外線を含むキセノンランプのフラッシュ閃光を照射してトナー像を発熱させ、トナー像に相当する部分のフィルムを溶融、穿孔して製版画像を形成する。この発明によれば、原稿とフィルムを密着させて赤外線照射を行なう方法と異なり、原稿にフィルムを密着させる必要がないため、シート原稿以外のものも印刷でき、原稿を汚すことがなく、トナー像をフィルム上に作るため密着して穿孔するよりも解像度が良くなるものとされている。
特開昭62−50136号公報
上記特許文献1に開示された製版方法は感熱孔版原紙を製版する方法であり、この感熱孔版原紙とは、和紙等の多孔性支持体に熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせて構成したものである。そして、この感熱孔版原紙に類似する印刷用版として、繊維を規則的に編んでメッシュ状に構成した紗と呼ばれる素材に、熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせたスクリーンマスターが知られている。しかしながら、上記特許文献1に開示された感熱孔版原紙の製版方法をスクリーンマスターの製版に適用した場合には、上記特許文献1の記載にあるように、必ずしも解像度が高い製版画像が得られるとは限らない。
なぜなら、特許文献1に開示された製版方法でスクリーンマスターを製版した場合には、フィルム面上に黒色トナーで画像を形成し、この製版画像を発熱させてフィルムを溶融、穿孔して製版画像を形成することになるが、その場合には、フィルムに形成された穿孔により構成される製版画像は、メッシュ状の構造を有する紗の微小な開口部(以後ピクセルと称する)を単位として作られてはいないため、フィルム面上に黒色トナーで形成した画像の通りの形状にならないからである。
すなわち、黒色トナーの画像は、規則的に縦横に並んだ紗の微小なピクセル群とは関係なくフィルム面上に形成されるため、黒色トナーの画像が発熱してフィルムが溶融した場合には、溶融したフィルムが、この溶融したフィルムの近傍に位置する紗の繊維又はピクセルに影響を受けてどのような挙動をとるか予測がしにくいからである。
例えば、黒色トナーの画像のある部分が、あるピクセルの全体に対応していれば、製版時、当該部分のフィルムは当該ピクセルの全体に対応して溶融し、縮退して紗の繊維に絡み付き、当該ピクセルの全体が穿孔となるかもしれない。しかし、仮に黒色トナーの画像のある部分が、あるピクセルの一部にしか対応していなければ、当該部分のフィルムは不完全にしか溶融せず、又は全く溶融しないことも考えられるからである。このように、特許文献1に開示された製版方法でスクリーンマスターを製版した場合には、スクリーンマスターの紗が有する微細なピクセルとは無関係に黒色トナーの画像を形成する原理上、紗の微細なピクセルに忠実に対応した精細な製版画像を得ることは期待できない。
本発明は、このような従来の技術及びその課題に鑑みてなされたものであり、スクリーンマスターの製版において、スクリーンマスターの紗の開口部を構成する微小なピクセルを単位として解像度の高い製版を行なうことができる製版方法等を提供することを目的としている。
請求項1に記載された製版方法は、
紗と熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせてなるスクリーンマスターの製版方法において、
インク吐出装置でインクを吐出して前記スクリーンマスターの前記紗の側にインク画像を形成し、
前記インク画像に集光した可視光線又は赤外線を照射して前記インクを発熱させることにより前記熱可塑性樹脂フィルムを溶融して前記インク画像に対応した製版画像を形成することを特徴としている。
請求項2に記載された製版方法は、
紗と熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせてなるスクリーンマスターの製版方法において、
前記スクリーンマスターの前記紗の側にインクとの親和性が良好な物質からなるインク保持層を形成し、
インク吐出装置でインクを吐出して前記スクリーンマスターの前記紗の側にインク画像を形成し、
前記インク画像に集光した可視光線又は赤外線を照射して前記インクを発熱させることにより前記熱可塑性樹脂フィルムを溶融して前記インク画像に対応した製版画像を形成することを特徴としている。
請求項3に記載されたスクリーンマスターは、
紗と熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせてなるスクリーンマスターにおいて、
前記紗の側にインクとの親和性が良好な物質からなるインク保持層を設けたことを特徴としている。
請求項1に記載された製版方法によれば、スクリーンマスターの紗の側に、インク吐出装置から微小なインクの液滴が吐出される。これらの微細な液滴は、紗を構成する繊維で規則的に区画された微小な開口部、すなわち多数のピクセルの各内部に吐出されて、熱可塑性合成樹脂フィルムの上に載る。ここで、紗の繊維に貼り付けられた熱可塑性合成樹脂フィルムは、各ピクセルごとに中央部分が重力で撓んで紗とは反対側に突出した形状(又は垂れ下がった形状)になっているので、各ピクセル内に入ったインクの液滴はフィルムが窪んでいるピクセルの中央に集まる。すなわち、インク吐出装置によって吐出したインクの微細な液滴で構成されるインク画像は、スクリーンマスターの紗のピクセル単位で構成されることになる。ここで、このインク画像に集光した可視光線又は赤外線を照射して各ピクセルの中央にあるインクを発熱させれば、その発熱により熱可塑性樹脂フィルムを溶融してピクセル単位で穿孔を形成することができ、ピクセル単位でインク滴によって構成したインク画像に対応する高精細な製版画像(穿孔画像)を得ることができる。すなわち、得られた製版画像は、熱可塑性樹脂フィルムが溶融して開口が形成された紗のピクセルの集合で構成されており、解像度が高い。
請求項2に記載された製版方法及び請求項3に記載されたスクリーンマスターによれば、インクとの親和性が良好な物質からなるインク保持層が形成されたスクリーンマスターの紗の側に、インク吐出装置でインクを吐出してインク画像を形成する。スクリーンマスターの紗のピクセルとピクセルの間の繊維の隙間は、インク保持層によって埋められているので、各ピクセルの内部に吐出されたインクの液滴は、ピクセルの四隅までしっかりとインク保持層に保持される。すなわち、インク吐出装置によって吐出したインクの液滴で構成されるインク画像は、スクリーンマスターの紗のピクセルを単位とするとともに、各ピクセルの全体で構成されることになる。ここで、このインク画像に集光した可視光線及び赤外線を照射して各ピクセル内の全体にあるインクを発熱させれば、熱可塑性樹脂フィルムにピクセル単位かつ各ピクセルの全体で穿孔を形成することができ、ピクセル単位でインク滴によって構成したインク画像に対応する高精細な製版画像(穿孔画像)を得ることができる。すなわち、得られた製版画像は、熱可塑性樹脂フィルムが溶融して開口が全開となった紗のピクセルの集合で構成されており、解像度が高い。
なお、請求項2に記載された製版方法及び請求項3に記載されたスクリーンマスターにおいて、スクリーンマスターの紗の側にインク保持層を設ける方法としては、次の2つの方法が考えられる。第1は、熱可塑性樹脂フィルムの一方の面にインク保持層を形成してから、この一方の面と紗を接着する方法である。第2は、完成品であるスクリーンマスターの紗の側からインク保持層となる物質を含んだ形成液を塗布して乾燥させる方法である。
何れの方法においても、ピクセル内の四隅までしっかりとインクが行き渡るので、集光による可視光線又は赤外線の照射によりインクを発熱させて熱可塑性樹脂フィルムを溶融させる製版を行なった後には、溶融した熱可塑性樹脂フィルムが紗の繊維の交点に絡んで固化するため、紗の繊維と熱可塑性樹脂フィルムの接着強度は強化される。
本発明に使用される一般的なスクリーンマスターの断面図である。 本発明の第1実施形態において、スクリーンマスターの各ピクセルにインク吐出装置でインク滴を供給して製版画像を形成した状態を示す断面図である。 本発明の第1実施形態において、スクリーンマスターの各ピクセルにインク吐出装置でインク滴を供給して製版画像を形成した状態を示す平面図である。 本発明の第1実施形態で使用可能なインク吐出装置かつ集光した可視光線又は赤外線照射装置としての製版装置の斜視図である。 図4に示す製版装置の同図A−A切断線における断面図である。 本発明の第2実施形態に係るスクリーンマスターの断面図である。
以下、本発明に至るまでの本願発明者等による技術研究と、その結果到達した本発明とその実施形態の内容について、図面を参照して順に説明する。
なお、各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。また、同一の符合で指し示すべき同一の部位や構成要素の数が多い場合は、図示の煩雑さを避けるために一部の部位や構成要素のみに符合を付する場合がある。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、後に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の配置等を下記のものに限定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、一般的なスクリーンマスター1の断面図である。スクリーンマスター1とは、シルク、ナイロン、テトロン等の繊維2を規則的に編んでメッシュ状に構成した紗3と呼ばれるシート状の素材に、ポリエステルやポリ塩化ビニル等からなる熱可塑性樹脂フィルム4を貼り合わせて構成した印刷用版の一種である。紗3のメッシュは、繊維2を縦横に編むことによって形成されたマス目又は区画で構成されており、各マス目又は区画は平面視では四角形となっている。
本発明のスクリーンマスター及び製版方法について(第1実施形態)
「発明が解決しようとする課題」、「課題を解決するための手段」及び「発明の効果」の各項で先に説明したように、スクリーンマスター1においてメッシュ状の構造を有する紗3の微小な四角形状の開口部(前記マス目又は区画)を、本発明の実施形態では便宜上ピクセル6と称している。これは、以下に詳細に説明するように、従来技術をスクリーンマスター1に適用する場合と異なり、本実施形態では、熱可塑性樹脂フィルム4を穿孔して得た製版画像(穿孔画像)又はこの製版画像を基に形成した印刷画像は、この開口部を最小単位として構成されることになるため、製版技術上又は画像形成技術上、この開口部は製版画像又は印刷画像を構成する画素(ピクセル)に相当すると考えられるからである。
従って、先に説明した従来技術、又は本願発明者等が行なっていたスクリーンマスター1による前記インク製版の技術的思想の範囲内からは、スクリーンマスター1の紗3の開口部を「ピクセル」と称するような発想は出てこないと言える。
図2は第1実施形態のスクリーンマスター1の断面図であり、図3は同平面図であって、いずれも図1を参照して説明した規則的なピクセル6を有する一般的なスクリーンマスター1と同一構造であり、インク滴7でインク画像を形成した後の状態を示している。
図1及び図2に示すように、本実施形態の製版方法では、紗3の側を上にしたスクリーンマスター1を水平に張設し、上側から、つまり紗3の側からインク吐出装置としてのインクジェットヘッドにより、各ピクセル6毎に収納できる量のインク滴7を吐出して所望のインク画像を形成する。
スクリーンマスター1におけるピクセル6の大きさは、例えば縦横の寸法が60〜300μm程度の長さである。また、インクジェットヘッドは、例えば1滴のインクの量が1〜10pL程度の範囲で調整可能であり、必要に応じてインク滴7の数を調整することによって一回に吐出できるインク量を任意に調整することができる。
本実施形態では、実際のピクセル6の大きさに合わせてインクジェットヘッドが吐出するインク滴7の量を適宜調整することにより、図1及び図2に示すように、インクによる画像を形成すべき領域内にある各ピクセル6の中央に、集まるようにインク滴7を吐出することができる。ここで、スクリーンマスター1の各ピクセル6においては、繊維2に接着された熱可塑性樹脂フィルム4は、繊維2に対する接着点5と接着点5の間で重力によって下方に引かれて垂れ下がっており、紗3とは反対側に突出した形状となっている。つまり、上側又は紗3側から見ると、熱可塑性樹脂フィルム4は各ピクセル6の中央で下方に引っ張られて凹んだ状態になっている。従って、滴下されたインク滴7は、凹んだフィルム4の中で安定し、フィルム4が窪んでいるピクセル6の中央に集まる。すなわち、インクジェットヘッドによって吐出された微細なインク滴7で構成されるインク画像は、スクリーンマスター1の紗3のピクセル6単位で構成されることになる。
ここで、このインク画像に集光した可視光線又は赤外線を照射し、各ピクセル6の中央にあるインクを発熱させれば、熱可塑性樹脂フィルム4にピクセル6単位で穿孔を形成することができ、インク滴7によりピクセル6単位で構成した画像に対応する高精細なインク画像を得ることができる。すなわち、ある程度の張力を以て延伸された状態で紗3に張られた熱可塑性樹脂フィルム4は、各ピクセル6の中央において熱で孔が開けられると、一瞬に縮退して各ピクセル6は確実に開口状態となる。従って、得られた製版画像は、熱可塑性樹脂フィルム4が溶融して開口となった紗3のピクセル6の集合で構成され、インクで形成された画像に忠実で解像度が高い。従って、このように製版されたスクリーンマスター1を用いてスクリーン印刷を行なえば、原画に忠実な高精細な印刷画像を形成することができる。
図4は、第1実施形態で使用可能なインク吐出装置かつ集光した可視光線又は赤外線照射装置としての製版装置10の斜視図であり、図5は、図4のA−A切断線における断面図である。
図4に示す製版装置10を使用する場合は、図5に示すようにスクリーンマスター1の紗3の側を枠体8に貼り付けて使用し、枠体8及び紗3の側を上にして製版装置10にセットする。製版装置10は、凹部11を備えた矩形略平板状の基台12を有している。この基台12の凹部11には、枠体8に張り付けられたスクリーンマスター1を保持することができる。この基台12の外周枠の上面には、基台12の凹部11上の水平面内において、基台12の横方向及び縦方向、すなわち互いに直交するX方向及びY方向に対象物を移動させることができる移動機構13が設けられている。この移動機構13には、インク吐出装置としてのインクジェットヘッド14と、集光した可視光線又は赤外線照射手段としてのランプユニット15が取り付けられており、基台12の凹部11内に設置したスクリーンマスター1の所望の位置にインクジェットヘッド14及びランプユニット15を位置決めすることができる。移動機構13を操作しながらインクジェットヘッド14を駆動することにより、スクリーンマスター1に紗3の側からインクで所望の画像を形成することができる。また、移動機構13を操作しながらランプユニット15を駆動することにより、スクリーンマスター1の紗3の側にインクで形成した画像に光を照射し、インクの発熱によりスクリーンマスター1のフィルム4を溶融穿孔して製版画像を形成することができる。
本発明のスクリーンマスター及び製版方法について(第2実施形態)
図6は、実施形態のスクリーンマスター20の断面図である。スクリーンマスター20自体の基本的な構造は先に説明した一般的なスクリーンマスター1と同一であり、先の説明を援用する。また、第2実施形態の製版製法を実施するための製版装置10は、第1実施形態のものと同一である。
この実施形態のスクリーンマスター20は、インクとの親和性が良好な物質からなるインク保持層21を紗3の側に有している。図6において、繊維2及び熱可塑性合成樹脂フィルム4以外の斜線を付した部分がインク保持層21に当たる。ここでインクとの親和性が良好とは、水性インクの場合は親水性(反疎水性)を有し、油性インクの場合は親油性(反疎油性)を有するという意味である。
インク保持層21は、インクを吸収して保持するための物質層であり、スクリーンマスター20の紗3の側に形成されている。さらに具体的には、インク保持層21は、少なくとも紗3の繊維2と熱可塑性樹脂フィルム4の接着点5以外の箇所に見られる繊維2と熱可塑性樹脂の空隙を埋めるように設けられるか、又は前記空隙を埋めるとともに、紗3の各ピクセル6の内部の一部又は略全部を埋めるように設けられることが好ましい。
各ピクセル6の内部にインク保持層21が設けられることにより、製版装置10のインクジェットヘッド14で各ピクセル6に供給されたインク滴7は、紗3を構成する繊維2から離れた位置ではそのまま吸収、保持され、紗3を構成する繊維2に絡み付いて吸収されるよりも多い量のインクを各ピクセル6内に保持することができる。
このようなインク保持層21は、上述したようにインクとの親和性が良好な物質、例えば無機粒子を含有することが必要であり、さらに無機粒子を含む層をピクセル6内に形成するためには、無機粒子を適度な分散状態で含む形成液を用意し、これをスクリーンマスター20の紗3の側から塗布して乾燥させる必要がある。このような形成液としては、少なくとも、無機粒子の他、定着剤としての樹脂と、必要に応じて添加する防腐剤等の添加剤と、これらを溶解させる溶媒(例えば水等)を含むことが必要である。
スクリーンマスター20の紗3の側にインク保持層21を形成するための形成液の成分について一例を挙げれば、次の通りである(重量比で示す)
無機粒子としてのシリカ粒子 15%
ポリビニルアルコール 5%
水性エマルション樹脂(スチレン/アクリル系等) 3%
防腐剤 0.1%
水 残量
本実施形態のスクリーンマスター20に設けられたインク保持層21を形成するための形成液について、さらに具体的な成分及び製造方法等の例を説明する。
この形成液は、少なくとも無機粒子と水と溶剤を含んでなる。
無機粒子は、レーザー光回折散乱法により測定される平均粒子径が1〜20μmの範囲の無機粒子である。ここで、レーザー光回折散乱法により測定される平均粒子径は、レーザー光回折散乱粒度分布測定装置により測定され、詳細には商品名:SALD−2000A(株式会社島津製作所製)により、レーザー光波長;680nm、測定温度;25℃、分散媒;水の条件により測定される。平均粒子径が1μmより小さい場合であっても、平均粒子径が20μmより大きい場合であっても、インクの保持効果は十分には得られない。
無機粒子としては、体質顔料として使用される無機粒子を使用することができ、例えば、前述したシリカの他、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、水酸化アルミニウム、白土、タルク、クレー、ケイソウ土、カオリン、マイカなどの無機粒子を好ましく挙げることができる。
無機粒子は形成液全量に対して10質量%よりも多く含み、好ましくは20〜50質量%、さらには25〜35質量%の範囲であることが好ましい。無機粒子の含有量が10質量%よりも少ないと、インクの保持効果を十分に得るためには形成液の塗工量を多くしなければならず、乾燥性が低下し、高速処理には適さなくなる。
形成液は、形成液量が10〜15g/m2 となるようにスクリーンマスター20に塗工することが好ましく、より好ましくは11〜14g/m2 、さらに好ましくは12〜13g/m2 の範囲であることが望ましい。形成液量が10g/m2 よりも少ないと、インクの保持効果が低減する。一方、形成液量が15g/m2 よりも多いと、乾燥性が低下し、高速処理には適さなくなる。
形成液には溶剤を含んでいてもよい。溶剤としては、エチレングリコール(SP値=14.2)、ジエチレングリコール(SP値=12.1)、プロピレングリコール(SP値13.3)ブチレングリコール(SP値=13.8)などのグリコール類、グリセリン(SP値=16.5)、1,3-プロパンジオール( SP値=13.5) 、ブタンジオール(SP値=13.6)などのジオール類などを用いることができる。
第2実施形態で使用する形成液には、その性状に悪影響を与えない限り、上記溶剤、無機粒子以外に、例えば、分散剤、界面活性剤、定着剤、防腐剤等の他の成分を添加できる。特に、定着剤は、形成液塗工層の耐久性を付与し、さらに印刷画像の滲みを防止するために有用である。定着剤としては、各種の水溶性高分子または水分散性の高分子粒子などが使用可能である。高分子の種類としては、アクリル酸系共重合体、アクリル/スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、デンプン、アルキド樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルアセタール等が好ましい。
第2実施形態で使用する形成液は、例えばビーズミル等の公知の分散機に全成分を一括または分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等の公知のろ過機を通すことにより調製できる。例えば、予め溶剤の一部と顔料の全量を均一に混合させた混合液を調製して分散機にて分散させた後、この分散液に残りの成分を添加してろ過機を通すことにより調製することができる。
以上説明した形成液を用いてスクリーンマスター20の紗3の側にインク保持層21を設ける方法としては、次の2つの方法が考えられる。
インク保持層21を設ける方法の第1は、熱可塑性樹脂フィルム4の一方の面の全面に形成液を塗布して乾燥させ、インク保持層21を形成してから、インク保持層21が形成された一方の面と紗3を接着する方法(第1方法)である。
インク保持層21を設ける方法の第2は、完成品であるスクリーンマスター20の紗3の側から形成液を塗布して乾燥させる方法である。
上記のいずれの方法によっても、インク保持層によりピクセル6内の四隅に渡ってインクを確実に保持させることができる。従って、製版装置10のインクジェットヘッド14でインクを吐出して画像を形成する際には、ピクセル6内に吐出されたインクは、インク保持層21によって確実に保持される。このため、製版画像の解像度又は印刷画像の精細度は高い。また、製版後には紗3の繊維2の交点(又は接着点5)に溶融した熱可塑性樹脂フィルム4が絡んで固化するため、紗3の繊維2と熱可塑性樹脂フィルム4の接着強度は強化される。
以上のように、ピクセル6内にインク保持層21が形成されたスクリーンマスター20を製版装置10の基台12に紗3の側を上向きにしてセットし、製版装置10のインクジェットヘッド14で紗3の側からインクを吐出し、画像形成範囲内にある各ピクセル6毎にインク滴7を吐出する。
各ピクセル6に滴下されたインクは、各ピクセル6内においてインク保持層21に捉えられて均一な状態で保持され、定着する。そして、その後、製版装置10のランプユニット15によってインク画像に集光した可視光線又は赤外線等を照射すれば、各ピクセル6の各インク滴7に熱エネルギーが効率的に伝えられ、熱可塑性樹脂フィルム4にピクセル6を単位として穿孔を形成することができる。すなわち、ピクセル6を単位としてインク滴7により構成したインク画像に対応して、高精細な製版画像を得ることができる。このようにして得られた製版画像は、基本的に熱可塑性樹脂フィルム4が溶融して開口が全開となった紗3のピクセル6の集合で構成されており、解像度が高く、これを用いて形成した印刷画像は高精細となる。
また、製版後には、紗3の繊維2の交点に溶融した熱可塑性樹脂フィルム4が絡んで固化するため、紗3の繊維2と熱可塑性樹脂フィルム4の接着強度は強化されている。また、製版領域の境界において、ピクセル6の開口が不十分な箇所があったとしても、当該部分は溶融したフィルムによって補強されるため、この部分からフィルムが紗3から剥がれやすくなるデラミネーションを防止する効果も得られる。さらに、スクリーン印刷は、インクを紗3の側において紗3の側からスキージして行なうが、実施形態では紗3の側からインク画像を形成し、これを発熱させてフィルム4を穿孔することによって製版画像を形成したため、紗3の側からスキージすることで正像の印刷が行なえる。すなわち、インクジェットヘッド14からインクを吐出して製版画像を形成する際、印刷データを反転する必要がない。
1,20…スクリーンマスター
2…繊維
3…紗
4…熱可塑性樹脂フィルム
5…接着点
6…ピクセル
7…インク滴
10…製版装置
14…インク吐出装置としてのインクジェットヘッド
15…集光した可視光線又は赤外線照射手段としてのランプユニット
21…インク保持層

Claims (3)

  1. 紗と熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせてなるスクリーンマスターの製版方法において、
    インク吐出装置でインクを吐出して前記スクリーンマスターの前記紗の側にインク画像を形成し、
    前記インク画像に集光した可視光線又は赤外線を照射して前記インクを発熱させることにより前記熱可塑性樹脂フィルムを溶融して前記インク画像に対応した製版画像を形成することを特徴とする製版方法。
  2. 紗と熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせてなるスクリーンマスターの製版方法において、
    前記スクリーンマスターの前記紗の側にインクとの親和性が良好な物質からなるインク保持層を形成し、
    インク吐出装置でインクを吐出して前記スクリーンマスターの前記紗の側にインク画像を形成し、
    前記インク画像に集光した可視光線又は赤外線を照射して前記インクを発熱させることにより前記熱可塑性樹脂フィルムを溶融して前記インク画像に対応した製版画像を形成することを特徴とする製版方法。
  3. 紗と熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせてなるスクリーンマスターにおいて、
    前記紗の側にインクとの親和性が良好な物質からなるインク保持層を設けたことを特徴とするスクリーンマスター。
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