JP6314580B2 - 情報表示媒体及び情報表示媒体の認証方法 - Google Patents
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Description
通常、このような識別コードは、黒色インキで物品の表面に印刷されているか、別途印刷した識別コードをステッカーなどに加工し、物品に貼付して用いられる。識別コードは、多種多様な情報がコードに変換され表示されているため、機械読み取り可能なデジタルデータとして取り扱うことができるが、同一のコードを作製することは容易であり、偽造防止用途には適していない。
ここで、偽造防止には、観察角度などに応じて色変化を生じる像を表示する表示体が利用される。観察角度などに応じた色変化は、例えば、回折格子や、特許文献1に記載されているホログラムなどを利用して生じさせることができる。このような色変化を伴う表示体は通常の印刷技術では再現できないことから表示体が貼付される紙幣や有価証券類などのセキュリティ媒体を含む各種物品の偽造防止に効果がある。そして、回折格子やホログラムは、ステッカーや転写箔などの貼付が容易な形態に加工することができ、また、観察角度に応じて虹色にキラキラ輝く特有の視覚効果によって、偽造防止が必要な物品に広く採用されている。
そのため、バーコードや2次元コードなどの識別パターンをホログラムや回折格子のような劇的な色変化を生じさせる構造によって形成することは、コードの読み取りと偽造防止の双方を満たす上では不十分であると言える。
本発明の目的は、偽造防止機能を有する認証用の識別パターンを備えた情報表示媒体と、その情報表示媒体を認証する方法を提供することである。
ここで、認証用の識別パターンとしては、バーコード、2次元コードなどの機械認証用の識別パターンを例示出来る。
ここで、情報処理端末としては、携帯電話、スマートフォン、タブレットパソコン、デジタルカメラが例示出来る。
通常の印刷によって形成された識別パターンはそのコードをバーコードリーダーなどのコード読み取り機能を備えた情報処理装置(コードリーダー)によって読み取ることで例えば商品の値段や名称、製造工場などの各種情報を特定することができるが、同様の識別パターンはスキャナーやプリンタを活用することで容易に再現することができてしまう。そのため、各種物品に偽造防止効果を付与したい場合、別途、ホログラムラベルなどを貼付する必要がある。
情報処理端末の撮像機構及び画像解析機構を用いることで識別パターンのコードを読み取ることができる。また、特定の角度から情報処理端末に備えられた照明機構で情報表示媒体を照明することで、射出される回折光によって回折光パターンを撮像することができる。回折光パターンを解析することで情報表示媒体の真贋を機械を用いて判定することができる。
(情報表示媒体の構成について)
図1は、本発明の一態様に係る情報表示媒体1を概略的に示す平面図である。図2は、図1の情報表示媒体のII−II線に沿った断面図である。なお、図1及び図2において、X1方向及びY1方向は、情報表示媒体1の表示面に平行であり且つ互いに交差する方向である。また、Z1方向は、X1方向及びY1方向に対して垂直な方向である。ここでは、一例として、X1方向とY1方向とは、互いに直交しているとする。
情報表示媒体1において、識別パターンの構成要素の各周囲の部分は平坦面12となっている。その平坦面12に対し、第1レリーフ構造領域10とは異なる構造を有する第2レリーフ構造領域を配置しても良い。情報表示媒体1に適宜示される識別パターン以外の文字、数字、絵柄などの各種情報は、第1レリーフ構造領域10に構成されていてもよいし、第2レリーフ構造領域(不図示)に構成されていてもよい。また、平坦面12に対しインキなどで構成されている印刷領域であってもよい。符号14は印刷領域を示している。
レリーフ構造形成層20は、光透過性を有している。レリーフ構造形成層20は、光透過性の透明な材料からなる。レリーフ構造形成層20は、光透過性基材21と光透過性樹脂層22とを含んでいる。光透過性基材21と光透過性樹脂層22とは、積層体を形成している。レリーフ構造形成層20は、単層構造を有していてもよい。或いは、レリーフ構造形成層20は、3層以上の多層構造を有していてもよい。
光透過性樹脂層22は、光透過性基材21上に形成された層である。光透過性樹脂層22の金属薄膜層23側の面には、第1レリーフ構造領域10が形成されている。同一面上に、適宜第2レリーフ構造領域が形成されていても良い。第1レリーフ構造領域10及び第2レリーフ構造領域に形成するレリーフ構造については、後で詳しく説明する。光透過性樹脂層22は、例えば、光透過性基材21上に樹脂を塗布し、この塗膜にスタンパを押し当てながらこれを硬化させることにより得られる。樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を使用することができる。
金属薄膜層23は、例えば、真空蒸着法及びスパッタリング法などの気相堆積法により形成することができる。光透過性樹脂層22の一方の主面の全体、又は、部分的に被覆した金属薄膜層23は、例えば、気相堆積法により薄膜を形成し、その一部を薬品などに溶解させること、又は、この薄膜と光透過性樹脂層22との密着力よりも強い接着力を示す接着材料によって、上記薄膜の一部を剥離することによって得られる。光透過性樹脂層22の一方の主面を部分的に被覆した金属薄膜層23は、マスクを用いた気相堆積法によって形成することも可能である。
通常、金属薄膜層23の表面の形状は、レリーフ構造形成層20と金属薄膜層23との界面の形状とほぼ等しい。接着層又は粘着層を設けると、金属薄膜層23の表面が露出するのを防止できる。それ故、偽造を目的とした第1レリーフ構造領域10や第2レリーフ構造領域13の複製を困難とすることができる。
レリーフ構造形成層20側を背面側とし、金属薄膜層23側を前面側とする場合、接着層又は粘着層は、例えばレリーフ構造形成層20上に形成する。金属薄膜層23のレリーフ構造形成層20とは反対側の主面を反射面として利用する場合、金属薄膜層23の背面側には、レリーフ構造形成層20に加えて又はレリーフ構造形成層20の代わりに遮光層を設置してもよい。
次に、第1レリーフ構造領域に形成される第1レリーフ構造について説明する。
情報表示媒体は、バーコード、2次元コードなどの機械読み取りに適した識別パターンを構成するため、それぞれ個別の第1レリーフ構造を備えた複数の第1レリーフ構造領域を有する。第1レリーフ構造領域の典型的な外周輪郭形状は長方形、正方形などの矩形である。また、第1レリーフ構造領域の外周輪郭形は識別パターンに合わせ円、楕円、三角形など任意の形状をとることができる。識別パターンを構成する単位形状に応じて各第1レリーフ構造領域の輪郭を設定し、複数の第1レリーフ構造領域の配置を特定すればよい。
各凸部30は、先端部側に向かうほど横断面積が大きくなるテーパ形状を有している。テーパ形状は、例えば、半紡錘形状、円錐及び角錐などの錐体形状、又は切頭円錐及び切頭角錐などの切頭錐体形状である。凸部30の側面は、傾斜面のみで構成されていてもよく、階段状であってもよい。テーパ形状は、後で説明するように、第1レリーフ構造領域に入射する光の反射率を小さくするのに役立つ。なお、スタンパを利用してレリーフ構造形成層20を転写成形する場合、テーパ形状は、硬化したレリーフ構造形成層20のスタンパからの取り外しを容易にし、生産性の向上に寄与する。凸部30の一部は、テーパ形状を有していなくてもよい。
但し、第1レリーフ構造領域が射出する視感度の高い回折光は、特殊な条件のもとでしか観察することができない。これについて、以下に説明する。
上記の通り、第1レリーフ構造領域は、回折格子として機能する。回折格子を照明すると、回折格子は、入射光である照明光の進行方向に対して特定の方向に強い回折光を射出する。
d=mλ/(sinα−sinβ) ・・・(1)
式(1)において、dは回折格子の格子定数を表し、mは回折次数を表し、λは入射光及び回折光の波長を表している。また、αは、0次回折光、即ち、透過光又は正反射光の射出角を表している。換言すれば、αの絶対値は照明光の入射角と等しく、反射型回折格子の場合には、照明光の入射方向と正反射光の射出方向とは、回折格子が設けられた界面の法線に関して対称である。
これに対し、格子定数dが波長λと比較してより小さい場合、上記等式(1)に示す関係を満足する入射角αは存在しない。従って、この場合、観察者は、回折光を観察することができない。
これについて、図面を参照しながら更に詳細に説明する。図5は、一般的な回折格子が1次回折光を射出する様子を概略的に示す図である。図6は、本実施形態に対応する、格子定数が小さな回折格子が1次回折光を射出する様子を概略的に示す図である。
図5に示す界面IFには、格子定数が可視光の最短波長、例えば400nmよりも大きな回折格子GRが設けられている。他方、図6に示す界面IFには、格子定数が可視光の最短波長よりも小さな回折格子GRが設けられている。
これに対し、回折格子の格子定数dが可視光の最短波長の1/2より大きく、且つ、可視光の最短波長未満である場合、界面IFに対して斜め方向から照明光ILを照射すると、図6に示すように、回折格子は、1次回折光DLr、DLg及びDLbをそれぞれ負の角度範囲内の射出角βr、βg及びβbで射出する。例えば、角度αが50°であり、格子定数dが330nmである場合を考えると、回折格子は、白色照明光ILのうち波長λが540nm(緑)の光を回折させ、1次回折光DLgを約−60°の射出角βgで射出する。
一般に、物品を観察する場合、特には光反射能及び光散乱能が小さな光吸収性の物品を観察する場合、正反射光を知覚できるように物品と光源とを観察者の目に対して相対的に位置合わせする。そのため、図5を参照しながら説明した構成をレリーフ構造として採用すると、そのこと自体を観察者が知らないとしても、観察者は比較的高い確率で回折光を知覚する。このレリーフ構造によって識別パターンを形成した場合、観察角度や照明条件に左右されやすい回折光によって、識別パターンを読み取る際に誤読を生じさせるおそれがある。
また、先に説明した通り、凸部30は典型的にはテーパ形状を有している。このような構造を採用した場合、中心間距離PIが十分に短ければ、凸部30は、Z1方向に連続的に変化した屈折率を有していると見なすことができる。そのため、どの角度から観察しても、第1レリーフ構造領域10の正反射光についての反射率は小さい。
従って、例えば、情報表示媒体のうち第1レリーフ構造領域10に対応した部分は、その法線方向から観察した場合に、例えば黒色もしくは暗灰色を表示する。なお、「黒色」は、例えば、情報表示媒体のうち第1レリーフ構造領域10に対応した部分に法線方向から光を照射し、正反射光の強度を測定したときに、波長が400nm乃至700nmの範囲内にある全ての可視光成分について反射率が10%以下であることを意味する。また、ここで、「暗灰色」は、例えば、情報表示媒体のうち第1レリーフ構造領域10に対応した部分に法線方向から光を照射し、正反射光の強度を測定したときに、波長が可視光の波長である400nm乃至700nmの範囲内にある全ての光成分について反射率が約25%以下であることを意味する。このように、第1レリーフ構造領域は、正面から観察した場合に、例えば黒色もしくは暗灰色を表示する。
第1レリーフ構造を構成する複数の凸部30の中心間距離PIは500nm以下であり、可視光の最短波長以下、例えば400nm以下であると望ましい。さらに、可視光の最短波長の1/2以上、すなわち200nm以上且つ400nm以下とすることで1次回折光を射出する機能を有し、且つ、黒色または暗灰色印刷層の如く見える構造が得られる。中心間距離PIを200nm未満に設定した場合には、黒色または暗灰色印刷層の如く見える構造が得られるが、可視光の波長範囲で1次回折光を射出する機能は得られなくなる。
また、凸部30の構造高さHEが大きいほうがより黒い表示が可能となり、構造高さHEが小さくなるのに伴って輝度が上昇し、暗灰色に知覚されるようになる。典型的には凸部30の構造高さHEは中心間距離の1/2以上とすることが望ましい。具体的には、例えば中心間距離PIが400nmであった場合、構造高さHEを200nm以上とすることで暗灰色の表示が可能となり、さらに、中心間距離PIよりも大きい400nm以上の構造高さとすることでより黒い表示が可能となる。中心間距離PIと比較してはるかに高い構造にすると十分な黒さが得られる。
なお、凸部の構造高さについては、個々の凸部ごとに異なる値をとっていても良いし、均一な高さで形成されていても良いが、均一な高さで形成されているほうが、観察した際に凸部の高さの不均一性に伴う黒さのわずかな変動によるむらなどが発生しにくくなり望ましい。
機械認証に使用される識別パターンは、例えば、バーコードや2次元コードである。バーコードは、幅が異なる複数種類のバーパターンと、幅が異なる複数種類のスペースパターンの組み合わせによって構成される。また、バーパターンの左右には、マージンとなるスペースや、データのスタート、エンドを示すガードバーが配置され、さらに中心にはセンターバーと呼ばれる規定のバーパターンが配置される。バーパターンとスペースパターンの幅や配列を二値のデジタルデータに置換することでバーコードのパターン情報を機械認証に用いている。
バーパターンの典型的な色は黒色である。また、スペースパターンの典型的な色は白色や、または黒色以外の色である。スペースパターンは黒色との色度差が大きい方がより安定してコードを読み取ることが可能となる。
2次元コードなど、他の識別パターンについても同様に、黒色及び他の色の組み合わせによって機械認証可能な情報を表示している。2次元コードでは、バーコードのバーとスペースの配列が1次元方向であるのに対し、2次元方向にコードを配置することでより多くの情報を保持できるようにしている。
レリーフ構造形成層20は典型的には光透過性を有しているため、レリーフ構造形成層20に隣接して金属薄膜層23が形成されている場合、レリーフ構造形成層20を介して金属薄膜層23の色が知覚される。金属薄膜層23は典型的には金、銀、アルミ、銅などの金属であり、その色は光沢のある金色、銀色、白色などである。
また、レリーフ構造形成層が光透過性を有し、且つ、金属薄膜層が形成されていない領域は光透過性を有し、情報表示媒体を透過して裏面を観察することができる。このような構成の情報表示媒体を各種物品に貼付した場合、その物品の表面の色が見える。この場合、物品の表面の色は黒色もしくは黒色に類似する色度、明度の色は避ける必要がある。
第1レリーフ構造領域10の配置による識別パターンを有する情報表示媒体1を、表示面の法線方向から観察した場合、第1レリーフ構造領域10が黒色もしくは暗灰色の表示を成すことから、一般的な黒色インキで構成された識別パターンと同様にバーとスペースの幅や配置規則に応じて特定の二値デジタルデータとして情報を機械読み取りすることができる。
さらに情報表示媒体1の第1レリーフ構造領域10は、観察角度が負の角度範囲内にある場合に、回折に由来した有彩色を表示する。通常、バーコードなどの識別パターンを機械読み取りする場合、コードリーダーを識別パターンの略法線方向から配置するため、機械読み取りの際には回折に由来した有彩色は検出されず、黒色もしくは暗灰色のコードからなる識別パターンとして認識される。
各種物品に、物品の情報を付与するための識別パターンを備え、且つ、偽造防止耐性を付与したい場合、別途、偽造防止用のホログラムなどを貼付する必要があったが、本実施形態の情報表示媒体を用いることで、識別パターンと偽造防止の双方の要求を満足することができる。
図10は情報表示媒体1に識別パターンとは別に、識別パターンの位置を検出するための位置検出パターン50を付与した例である。位置検出パターン50の位置や形状の歪みを検出することで、より正確に識別パターンを読み取ることが可能となる。
本実施形態の情報表示媒体は、携帯電話、スマートフォン、タブレットパソコン、デジタルカメラなどの、撮像機構及び照明機構及び画像解析機構を有する情報処理端末をコードリーダーとして用いることによって、好適に識別パターンのコード情報及び第1レリーフ構造領域から射出される回折光による回折光パターンの双方を読み取ることができる。
情報処理端末は一般的に、カメラや受光センサーなどの撮像機構を備え、また、撮像した画像を表示するためのモニターを備えている。また、携帯電話やスマートフォンなどの情報処理端末はアプリケーションソフトウェアを導入することによって、撮像した画像を解析することができる。すなわち、情報処理端末の撮像機構によってモニターを援用しながら識別パターンを撮像し、得られた画像をアプリケーションソフトウェアによって解析することで識別パターンのコードを読み取ることができる。
まず第1のステップとして、画像解析用のアプリケーションソフトウェアを起動する。
次いで、情報処理端末のモニターに情報表示媒体の識別パターンが表示された場合、利用者が撮影ボタンを押すなどして識別パターンを含む画像を記録する。または、アプリケーションソフトウェアは識別パターンを自動認識する機能を備え、情報処理端末のモニターに識別パターンが表示された際に自動でコード情報を読み取る。自動でコード情報を読み取るようにすると利用者が冗長な操作をする必要がなく、より望ましい。
識別パターンが対象のものであることが確認された場合、次のステップとして、情報処理端末60のモニター61上に図11に示すような台形状パターン62を表示する。台形状パターン62は、情報表示媒体の識別パターンを、情報表示媒体を傾けて撮像することを誘うための基準として作用する。
図12には、情報表示媒体1と情報処理端末60の位置関係を示す一例を示す。図12の例では、Z1軸方向に設置された情報処理端末60に対し、略並行の位置関係で情報表示媒体1が配置されている。この場合、情報処理端末60のモニター61上に表示される情報表示媒体1の識別パターンの表示像64の外形状は台形状パターン62と合致していない。
なお、図12、図13において、情報処理端末60の撮像機構は情報処理端末60の裏面に位置するため、図示していない。
図13のような位置関係に至ったと判定したら、以下に示す次のステップに進む。
異なる中心間距離から成る複数の第1レリーフ構造領域によって、回折光パターンで文字、数字、絵柄、ドットパターンなどの情報を表示可能な構成にした場合、回折光パターンの情報をより詳細に解析することで、より高度な真贋判定を行うことも可能である。
識別パターンの情報、及び、回折光パターンの情報の少なくともいずれか一方の情報の真正性を判定する際には、別途用意された真正データとの照合を行うと良い。真正データとしてはコードの情報に留まらず、パターンの形状や色度、明度などの情報を用いることが有効である。また、パターンの複数箇所にあらかじめ定めたチェックポイントを設けておき、それら全ての情報から計算式などによって真正データと照合するための解を導出し、真正性を判断しても良い。
(1)レリーフ構造形成層及び金属薄膜層を含み、レリーフ構造形成層は、200nm以上、且つ、500nm以下の中心間距離で規則的に配列され、中心間距離の1/2倍以上、且つ、2倍以下の構造高さを有する複数の凸部又は凹部を備え、前記複数の凸部により形成される凸部列または前記複数の凹部により形成される凹部列を有する複数の第1レリーフ構造領域を有している。
200nm以上、且つ、500nm以下の中心間距離で規則的に配列し、中心間距離の1/2倍以上、且つ、2倍以下の構造高さを有する複数の凸部又は凹部から成る第1レリーフ構造領域は、後述するように第1レリーフ構造領域の略法線方向から入射してきた入射光の第1レリーフ構造領域表面からの反射を防止、または低減する所謂、反射防止機能を有している。また、第1レリーフ構造領域に斜方向から入射してきた光に対しては、回折光を射出する機能を有している。
本実施形態によると、情報表示媒体の識別パターンは、微細な凸部又は凹部から成る第1レリーフ構造領域によって形成されており、情報表示媒体をコードリーダーで読み取った際には識別パターンのコードに基づいて各種情報を得ることができる。さらに、この識別パターンは斜方向から光が入射した際には、回折光を射出する効果を有しており、それは通常の黒色インキでは実現できない効果である。そのため、別途ホログラムラベルなどを貼付する必要がなく、偽造防止機能を付与することが可能となる。
複数の凸部又は凹部が異なる中心間距離によって配列されていることで、第1レリーフ構造領域に斜方向から光が入射した際に射出される回折光の波長が変化し、定点に対して異なる色を表示することが可能である。すなわち、複数の凸部又は凹部の中心間距離を適宜設定することによって、波長が異なる回折光によって、文字、数字、絵柄、ドットパターンなどの情報を表示することができる。
そのため、情報表示媒体の識別パターンを略法線方向から読み取る際には通常のコードとして機能し、回折光が射出される観察条件下においてはコードとは独立した文字、数字、絵柄、ドットパターンなどの情報を表示することが可能となる。
インキで形成された識別パターンの領域は、いかなる観察条件下においても回折光を射出する機能は発揮しないが、第1レリーフ構造領域によって形成された識別パターンの領域は、回折光を射出する機能を有する。これらの機能の差違によって真性か否かの判断を行うことが可能である。さらに、回折光射出の有無によって文字、数字、絵柄、ドットパターンなどの情報を表示することもできる。
位置検出パターンは識別パターンのコードを読み取る際に悪影響を及ぼさないように配置されている。位置検出パターンを別途備えることで、コードリーダーによって識別パターンを読み取った際に、コードリーダーと情報表示媒体の位置関係に起因する読み取り像の歪みによって誤読することを防止することができる。
情報処理端末の撮像機構及び画像解析機構を用いることで識別パターンのコードを読み取ることができる。また、特定の角度から情報処理端末に備えられた照明機構で情報表示媒体を照明することで、射出される回折光によって回折光パターンを撮像することができる。回折光パターンを解析することで情報表示媒体の真贋を機械を用いて判定することができる。
これによって、使用者が特別に複雑な操作をすることなく、情報表示媒体の真贋を判定することができる。
これによって、さらに偽造防止効果を向上させることができる。別途用意する真正データは適宜変更することもでき、情報表示媒体の真正性や有効期限等を変更、制御することも可能である。
真正データが読み取りを行う情報処理端末とは隔離された機構によって保持されていることで、真正データの改竄や漏洩などの障害を回避し、より高い偽造防止耐性と真贋判定の正確性を実現することができる。
PI…中心間距離、HE…構造高さ、DL…回折光、DLb…1次回折光、DLg…1次回折光、DLr…1次回折光、GR…回折格子、IF…界面、IL…入射光、LS…白色照明光、NL…法線、RL…正反射光又は0次回折光、α…入射角、βb…射出角、βg…射出角、βr…射出角
Claims (8)
- 一方の面に2以上の第1レリーフ構造領域を有するレリーフ構造形成層と、
前記レリーフ構造形成層の前記第1レリーフ構造領域の表面に沿って積層した金属薄膜層と、を備え、
前記第1レリーフ構造領域には、凸部又は凹部からなる複数の高さ変化部が配列した凹凸構造からなる第1レリーフ構造が形成され、
前記複数の高さ変化部は、200nm以上500nm以下の範囲の中心間距離で規則的に配列されると共に、それぞれ前記中心間距離の1/2倍以上2倍以下の範囲の構造高さを有し、
前記第1レリーフ構造領域で認証用の識別パターンが表示され、
前記認証用の識別パターンは、機械認証可能な二値デジタルデータの表示パターンであって、そのパターンの少なくとも一部が前記第1レリーフ構造の凹凸構造の配列で形成されていることを特徴とする情報表示媒体。 - 前記中心間距離が互いに異なる第1レリーフ構造をそれぞれ有する複数の第1レリーフ構造領域を有し、その複数の第1レリーフ構造領域は、所定の観察条件において前記第1レリーフ構造領域から射出される波長が異なる回折光によって、予め設定した特定の表示情報を表示するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の情報表示媒体。
- 前記識別パターンは、インキ及び前記第1レリーフ構造領域の配置の双方によって形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報表示媒体。
- 前記識別パターンとは別に、機械読み取り用の位置検出パターンを有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の情報表示媒体。
- 撮像機構、照明機構、及び前記撮像機構が撮像した撮像画像を解析する画像解析機構を有する情報処理端末を用いて、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の情報表示媒体を撮像し、撮像した撮像画像を解析することで、前記識別パターン及び前記第1レリーフ構造領域から射出される回折光パターンの双方を識別して前記情報表示媒体の真贋を判定することを特徴とする情報表示媒体の認証方法。
- 前記情報処理端末上で、
画像解析用のアプリケーションソフトウェアを起動するステップと、
前記識別パターンを撮像し、識別パターンの情報をアプリケーションソフトウェアによって読み取るステップと、
前記情報表示媒体を斜め方向から撮像するために、台形状パターンを前記情報処理端末のスクリーン上に表示するステップと、
前記台形状パターンと前記情報表示媒体とが一致したと判定すると、前記照明機構によって、前記情報表示媒体を照明するステップと、
前記情報表示媒体から射出される回折光パターンを撮像するステップと、
前記回折光パターンの情報を読み取るステップと、を備えた請求項5に記載の情報表示媒体の認証方法。 - 前記識別パターンの情報及び前記回折光パターンの情報の少なくともいずれか一方の情報の真贋を判定する際に、別途用意された真正データとの照合を行うことを特徴とする請求項6記載の情報表示媒体の認証方法。
- 前記真正データが前記情報処理端末とは隔離され設置されている情報処理機構によって、通信手段を介して提供されることを特徴とする請求項7に記載の情報表示媒体の認証方法。
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