[go: up one dir, main page]

JP6310396B2 - 還元型補酵素q10誘導体およびその製造方法 - Google Patents

還元型補酵素q10誘導体およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6310396B2
JP6310396B2 JP2014551092A JP2014551092A JP6310396B2 JP 6310396 B2 JP6310396 B2 JP 6310396B2 JP 2014551092 A JP2014551092 A JP 2014551092A JP 2014551092 A JP2014551092 A JP 2014551092A JP 6310396 B2 JP6310396 B2 JP 6310396B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
reduced coenzyme
derivative
oil
coenzyme
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014551092A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014087972A1 (ja
Inventor
照義 古賀
照義 古賀
岡本 能久
能久 岡本
貴生 山口
貴生 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Publication of JPWO2014087972A1 publication Critical patent/JPWO2014087972A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6310396B2 publication Critical patent/JP6310396B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C69/00Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C69/96Esters of carbonic or haloformic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C68/08Purification; Separation; Stabilisation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/06Systems containing only non-condensed rings with a five-membered ring
    • C07C2601/08Systems containing only non-condensed rings with a five-membered ring the ring being saturated

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

本発明は、健康食品や保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)などの飲食品、または医薬品、医薬部外品、化粧品などに使用することができる、分子酸素に対し安定で、かつ、経口吸収性に優れた新規な還元型補酵素Q10誘導体、およびその製造方法に関する。
還元型補酵素Q10は、酸化型補酵素Q10に比べて高い経口吸収性を示すだけでなく、抗酸化物質として非常に有用な化合物であり、例えば、合成、発酵、天然物からの抽出などの従来公知の方法により得た酸化型補酵素Q10を還元する事で得ることが出来る。しかしながら、還元型補酵素Q10は、分子酸素によって酸化型補酵素Q10に酸化されやすく、還元型補酵素Q10を、食品、栄養機能食品、特定保健用食品、栄養補助剤、栄養剤、動物薬、飲料、飼料、化粧品、医薬品、治療薬、予防薬などの素材や組成物に加工する際、および/または、加工後保存する際、還元型補酵素Q10を安定に維持することが重要な課題として残されている。
これまでに還元型補酵素Q10の安定化向上や吸収性の向上を目指した種々の方法が検討されている。
例えば、還元型補酵素Q10の水酸基をアシル基やエーテル基で保護することにより、酸化安定性を向上させる方法が知られている(特許文献1)。
一方、吸収性を向上させる方法としては、従来、酸化型補酵素Q10よりも還元型補酵素Q10の方が吸収性が高いことなどから、親水性の向上が吸収性向上につながると考えられており、PEG(ポリエチレングリコール)などの親水基を導入した誘導体(特許文献2)、グリシン類を導入した誘導体(特許文献3)や、コハク酸を導入した誘導体(非特許文献1)が報告されている。
WO98/04512 特表平10−509732 特開2003−104945
Journal of Nutrition (1999), 129(12), 2113-2118
本発明は、上記に鑑み、酸化安定性が高く、かつ経口吸収性に優れ、食品、健康食品、栄養機能食品、特定保健用食品、サプリメント、栄養補助剤、栄養剤、動物薬、飲料、飼料、ペットフード、化粧品、医薬品、治療薬、予防薬などへも適用し易い、新規な還元型補酵素Q10誘導体の提供を目的とする。
本発明者らは鋭意研究した結果、驚くべきことに、特定のアルコキシカルボニル基が導入された還元型補酵素Q10誘導体が、酸化に対して安定であるだけでなく、当該置換基の導入によって水溶性が低下するにも関わらず経口吸収性にも優れていることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記式(1)で表される新規な還元型補酵素Q10誘導体に関する。
Figure 0006310396
(上記式(1)中、R1、R2は、それぞれ独立して、Hまたは下記式(2):
Figure 0006310396
で表されるアルコキシカルボニル基であり、少なくとも一方が上記式(2)で表されるアルコキシカルボニル基である。上記式(2)中、R3は炭素数1〜20の置換されていてもよい直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基または炭素数4〜20の置換されていてもよいヘテロアリール基である。ただし、R3がポリエチレングリコールで置換された基である場合は、ポリエチレングリコールの分子量は300以下である)
また、本発明は、上記式(1)で表される新規な還元型補酵素Q10誘導体の結晶にも関する。
更に、本発明は、還元型補酵素Q10を、塩基の存在下、アルコキシカルボニル化剤と反応させることを特徴とする、上記式(1)で表される還元型補酵素Q10誘導体の製造方法にも関する。
本発明によれば、酸化型補酵素Q10のプロドラッグあるいは安定化された還元型補酵素Q10の等価体として、医薬品、健康食品などへの使用が可能な、吸収性、酸素安定性に優れた新規還元型補酵素Q10誘導体が提供できる。
以下に、本発明を詳しく説明する。
本発明の還元型補酵素Q10誘導体は、下記式(1):
Figure 0006310396
で表される新規な化合物である(以下、化合物(1)と表すこともある)。
ここで、上記化合物(1)のR1、R2は、それぞれ独立して、Hまたは下記式(2):
Figure 0006310396
で表されるアルコキシカルボニル基である。ただしR1、R2の少なくとも一方が上記式(2)で表されるアルコキシカルボニル基である。R3としては、A)炭素数1〜20の置換されていてもよい直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、B)炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基またはC)炭素数4〜20の置換されていてもよいヘテロアリール基であることを特徴とする。ただし、R3が置換された基で、その置換基がポリエチレングリコールである場合は、当該ポリエチレングリコールの分子量は300以下のものに限定される。
A)アルキル基
前記アルキル基に結合してもよい置換基には、例えば、ハロゲン基(好ましくは、クロロ基、ブロモ基。特にクロロ基)、ニトロ基、ニトリル基、アルコキシ基(好ましくはメトキシ基、エトキシ基などのC1-4アルコキシ基)、アルケニル基(好ましくはビニル基、プロペニル基など)、アルキニル基、アリール基(フェニル基、ナフチル基など)などが含まれる。
前記、炭素数1〜20の置換されていてもよい直鎖、分岐または環状のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、s−ペンチル基、ネオペンチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2、3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、メチルシクロヘキシル基、n−オクチル基、2,2,3−トリメチルペンチル基、イソオクチル基、エチルシクロヘキシル基、n−ノニル基、2,2,5−トリメチルヘキシル基、n−デカニル基、n−ウンデカニル基、n−ドデカニル基、2-クロロエチル基、2−シアノヘキシル基、2-メトキシヘキシル基、2−ニトロヘキシル基、アリル基、クロチル基、ベンジル基、4−ニトロベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−クロロベンジル基などが例示できる。
前記アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜15であり、より好ましくは2〜10であり、特に好ましくは3〜8である。また該アルキル基の炭素数が3以上のとき、該アルキル基は、分岐または環状であるのが好ましい。アルキル基には、置換基が結合していないのが好ましい。
B)アリール基、C)ヘテロアリール基
前記アリール基やヘテロアリール基に結合してもよい置換基には、例えば、ハロゲン基(好ましくは、クロロ基、ブロモ基。特にクロロ基)、ニトロ基、ニトリル基、アルコキシ基(好ましくはメトキシ基、エトキシ基などのC1-4アルコキシ基)、アルキル基(好ましくはメチル基、エチル基などのC1-4アルキル基)などが含まれる。
前記炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基としては、特に限定されないが、例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ニトロフェニル基、4−クロロフェニル基などが例示できる。また、前記炭素数4〜20の置換されていてもよいヘテロアリール基としては、特に限定されないが、例えば、2-フラニル基、2−チオフェニル基、2−ピリジル基、4−メチル−2−ピリジル基などが例示できる。
好ましいアリール基は、置換されていてもよいフェニル基である。
本発明においては、R3として、上記置換基のうち、炭素数1〜6の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基または炭素数6〜10の置換されていてもよいアリール基が好ましく、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基またはフェニル基がより好ましく、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基またはフェニル基がさらに好ましく、特に優れた吸収性を有するという点ではイソブチル基、シクロペンチル基またはフェニル基が特に好ましい。
また、本発明において、化合物(1)のR1,とR2は、そのどちらが式(2)で表されるアルコキシカルボニル基であっても良く、その両方が式(2)で表されるアルコキシカルボニル基であっても良い。R1とR2の両方が式(2)で表されるアルコキシカルボニル基である場合、当該アルコキシカルボニル基は異なっていても同一でも良いが、製造が容易という点では同一であるのが好ましい。
上記、本発明の還元型補酵素Q10誘導体は、親水性の置換基である水酸基が、疎水性のアルコキシカルボニル基で置換されたことで水溶性が低下するにもかかわらず、優れた経口吸収性を示す。後述する実施例に示されるとおり、ビスイソブチルカーボネート誘導体などのカーボネート化された本発明の還元型補酵素Q10誘導体は、還元型補酵素Q10よりも高い経口吸収性を有している。還元型補酵素Q10よりも水溶性が低下するにもかかわらず高い経口吸収性を有している本発明の還元型補酵素Q10誘導体(カーボネート)は、新規なだけでなく、特異的な化合物と言える。
さらに、本発明の還元型補酵素Q10誘導体は、脂溶性が高いので、植物油などに高濃度で溶解させることができるため高含有量のソフトカプセルなどに好適に利用できる。
また、本発明の還元型補酵素Q10誘導体は、結晶形態で取得することもできる。従って、上記式(1)で表される還元型補酵素Q10誘導体の結晶も、本発明の別の態様の一つである。
本発明の還元型補酵素Q10誘導体の結晶において、上記式(1)および式(2)におけるR1,R2およびR3の定義は前述したものと同じである。なお、本発明の還元型補酵素Q10誘導体の結晶においては、R3が炭素数2〜6の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基であるのが好ましく、R3がエチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基またはフェニル基であるのがより好ましく、イソブチル基、シクロペンチル基またはフェニル基が特に好ましい。また、R1とR2は同一でも異なっていても良いが、同一であるのが好ましい。
上記式(1)および(2)において、R1とR2が同一であり、かつ、R3がエチル基である還元型補酵素Q10誘導体の結晶の場合、粉末X線回折パターンにおいて、回折角3.48°、10.70°、12.48°、17.94°、18.60°、19.44°および22.78°に、回折強度のピークを示す還元型補酵素Q10誘導体の結晶が好ましい。
また、上記式(1)および(2)において、R1とR2が同一であり、かつ、R3がイソプロピル基である還元型補酵素Q10誘導体の結晶の場合、粉末X線回折パターンにおいて、回折角9.64°、17.12°、17.26°、17.86°、18.42°、18.84°、19.14°、19.22°、19.42°、21.50°、21.62°、21.88°および23.30°に、回折強度のピークを示す還元型補酵素Q10誘導体の結晶が好ましい。
また、上記式(1)および(2)において、R1とR2が同一であり、かつ、R3がイソブチル基である新規還元型補酵素Q10誘導体の結晶の場合、粉末X線回折パターンにおいて、回折角9.50°、17.70°、18.36°、18.82°、19.14°および22.90°に、回折強度のピークを示す還元型補酵素Q10誘導体の結晶が好ましい。
また、上記式(1)および(2)において、R1とR2が同一であり、かつ、R3がシクロペンチル基である還元型補酵素Q10誘導体の結晶の場合、粉末X線回折パターンにおいて、回折角9.34°、17.40°、18.62°、18.82°、19.22°、20.14°、21.50°および22.86°に、回折強度のピークを示す還元型補酵素Q10誘導体の結晶が好ましい。
また、上記式(1)および(2)において、R1とR2が同一であり、かつ、R3がフェニル基である還元型補酵素Q10誘導体の結晶の場合、粉末X線回折パターンにおいて、回折角3.28°、6.56°、8.26°、10.02°、16.16°、16.36°、17.74°、19.16°、22.84°、26.36°および26.72°に、回折強度のピークを示す還元型補酵素Q10誘導体の結晶が好ましい。
なお、上記、粉末X線回折パターンの回折角は、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折において、回折角2θを用いて規定される主ピークを示す値であり、ここでいう主ピークとは、得られた粉末X線回折パターンのピークの中で最大のピークの強度を100としたときの相対強度が約20以上のピークである。
本明細書において、結晶を回折角2θを用いて回折ピークの位置で規定する場合には、回折角2θの値は、上記ピークがあるとして示された値およびそれに基づく範囲のみに限定されず、誤差の生じうる範囲は、本発明の結晶における回折角2θ値として包含することができる。そのような誤差の生ずる範囲は、測定条件などから当業者であれば容易に予測可能であり、例えばその誤差範囲は±0.2°、好ましくは±0.1°である。
上記、結晶形態で取得できる本発明の還元型補酵素Q10誘導体は、主に経口用途として粉末剤、錠剤などに好適に利用できる。
次に本発明の還元型補酵素Q10誘導体の製造方法(以下「本発明の製造方法」という)について説明する。本発明の新規な還元型補酵素Q10誘導体を製造する方法は特に制限されないが、例えば、下記式(3):
Figure 0006310396
で表される還元型補酵素Q10を、塩基の存在下、アルコキシカルボニル化剤と反応させることにより、下記式(1):
Figure 0006310396
で表される化合物(1)(R1、R2は前記と同じ意味を示す)を合成することができる。
本発明の製造方法において、原料となる還元型補酵素Q10は、還元型補酵素Q10単独でも良く、また、酸化型補酵素Q10との混合物であっても良い。上記還元型補酵素Q10が酸化型補酵素Q10との混合物である場合、補酵素Q10の総量(すなわち、還元型補酵素Q10及び酸化型補酵素Q10の合計量)に占める還元型補酵素Q10の割合は、特に制限されないが、例えば、1重量%以上、普通5重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、特に好ましくは60重量%以上、最も好ましくは80重量%以上である。その上限は特に限定されないが、還元型補酵素Q10として酸化型補酵素Q10の混合物を使用する場合には、普通99.9重量%以下である。もちろん、還元型補酵素Q10が100重量%の場合、すなわち還元型補酵素Q10を単独で使用してもよい。また、ここで用いる還元型補酵素Q10は、例えば、合成、発酵、天然物からの抽出などの従来公知の方法により得られる酸化型補酵素Q10を公知の方法で還元することで得ることができる。好ましくは、発酵、天然物からの抽出により得られた酸化型補酵素Q10から得られた還元型補酵素Q10である。また、ここで用いる還元型補酵素Q10は、市販されているものをそのまま利用しても良く、酸化型補酵素Q10を公知の方法で還元したものを単離精製して用いてもよく、還元反応後の反応液を必要に応じ洗浄、濃縮などの処理を行った後に、単離せずそのまま本発明の製造方法の原料として用いることも出来る。さらに、酸化型補酵素Q10を、公知の方法で還元後または還元すると同時に、アルコキシカルボニル化剤と反応させ、ワンポットで化合物(1)に誘導することも出来る。
本発明の製造方法において、反応時に使用するアルコキシカルボニル化剤としては、特に制限されないが、下記式(4):
Figure 0006310396
(Xはハロゲン原子を示し、R3は炭素数1〜20の置換されていてもよい直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基または炭素数4〜20の置換されていてもよいヘテロアリール基である。ただし、R3がポリエチレングリコールで置換された基である場合は、ポリエチレングリコールの分子量は300以下である)
で表されるハロゲン化炭酸エステルや、下記式(5):
Figure 0006310396
(R3は炭素数1〜20の置換されていてもよい直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基または炭素数4〜20の置換されていてもよいヘテロアリール基である。ただし、R3がポリエチレングリコールで置換された基である場合は、ポリエチレングリコールの分子量は300以下である)
で表される酸無水物などが挙げられる。上記式(4)のハロゲン化炭酸エステルにおいて、Xはハロゲン原子であれば特に限定されないが、フッ素原子、塩素原子、または臭素原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。本発明の製造方法において、反応時に使用されるアルコキシカルボニル化剤の量は、化合物(3)に対して通常1.0倍モル量以上必要であり、上限は特に限定されないが、経済的な観点からは20倍モル量以下で十分である。好ましくは1.2〜15倍モル量である。
本発明の製造方法において、反応時に使用する溶媒としては、特に制限されないが、アミン類、ニトリル類、アミド類、炭化水素類、エステル類(脂肪酸エステル類を含む)、エーテル類、ケトン類、硫黄化合物類などを使用することが出来、これらは単独で用いても、また2種類以上の混合溶媒として用いてもよい。
上記アミン類としては、環状、非環状を問わず、また、飽和、不飽和を問わず、特に制限されないが、ピリジン、ルチジン、N,N−ジメチルアニリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)、モルホリンなどが例示される。好ましくは、ピリジンである。
上記ニトリル類としては、環状、非環状を問わず、また、飽和、不飽和を問わず、特に制限されないが、一般に飽和のものが好ましく用いられる。普通、炭素数2〜20、特に炭素数2〜12、とりわけ炭素数2〜8のものが好適に用いられる。具体例としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、マロノニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、スクシノニトリル、バレロニトリル、グルタロニトリル、ヘキサンニトリル、ヘプチルシアニド、オクチルシアニド、ウンデカンニトリル、ドデカンニトリル、トリデカンニトリル、ペンタデカンニトリル、ステアロニトリル、クロロアセトニトリル、ブロモアセトニトリル、クロロプロピオニトリル、ブロモプロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、シアノ酢酸メチル、シアノ酢酸エチル、トルニトリル、ベンゾニトリル、クロロベンゾニトリル、ブロモベンゾニトリル、ニトロベンゾニトリル、アニソニトリル、フタロニトリル、ブロモトルニトリル、メチルシアノベンゾエート、メトキシベンゾニトリル、アセチルベンゾニトリル、ナフトニトリル、ビフェニルカルボニトリル、フェニルプロピオニトリル、フェニルブチロニトリル、メチルフェニルアセトニトリル、ジフェニルアセトニトリル、ナフチルアセトニトリル、ニトロフェニルアセトニトリル、クロロベンジルシアニド、シクロプロパンカルボニトリル、シクロヘキサンカルボニトリル、シクロヘプタンカルボニトリル、フェニルシクロヘキサンカルボニトリル、トリルシクロヘキサンカルボニトリルなどが挙げられる。好ましくは、アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、バレロニトリル、シアノ酢酸メチル、シアノ酢酸エチル、ベンゾニトリル、トルニトリル、クロロプロピオニトリルであり、より好ましくは、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリルであり、最も好ましくは、アセトニトリルである。
上記アミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
上記炭化水素類としては、特に制限されないが、例えば、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。特に、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類が好ましく、とりわけ、脂肪族炭化水素類が好ましい。脂肪族炭化水素類としては、環状、非環状を問わず、また、飽和、不飽和を問わず、特に制限されないが、非環状の脂肪族炭化水素類が特に好ましく用いられる。また、通常、炭素数5〜20、好ましくは、炭素数5〜12のものが用いられる。具体例としては、例えば、ペンタン、2−メチルブタン、シクロペンタン、2−ペンテン、ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、1−ヘキセン、シクロヘキセン、ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2、3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、メチルシクロヘキサン、1−ヘプテン、オクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、イソオクタン、エチルシクロヘキサン、1−オクテン、ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、1−ノネン、デカン、1−デセン、p−メンタン、ウンデカン、ドデカンなどが挙げられる。中でも、炭素数5〜8の飽和脂肪族炭化水素類が好ましく、ペンタン、2−メチルブタン、シクロペンタン、ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、へプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、メチルシクロヘキサン、オクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、イソオクタン、エチルシクロヘキサンなどが特に好ましい。
芳香族炭化水素類としては、特に制限されないが、普通、炭素数6〜20、特に炭素数6〜12、とりわけ炭素数7〜10のものが好適に用いられる。具体例としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ジペンチルベンゼン、ドデシルベンゼン、スチレンなどを挙げることができる。好ましくは、トルエン、キシレン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼンであり、より好ましくは、トルエン、キシレン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、クメン、テトラリンであり、最も好ましくは、クメンである。
ハロゲン化炭化水素類としては、環状、非環状を問わず、また、飽和、不飽和を問わず、特に制限されないが、一般に、非環状のものが好ましく用いられる。普通、塩素化炭化水素、フッ素化炭化水素が好ましく、特に塩素化炭化水素が好ましい。炭素数1〜6、特に炭素数1〜4、とりわけ炭素数1〜2のものが好適に用いられる。具体例としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパン、1,2,3−トリクロロプロパン、クロロベンゼン、1,1,1,2−テトラフルオロエタンなどが挙げられる。
好ましくは、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、1,1,1,2−テトラフルオロエタンであり、より好ましくは、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、1,1,1,2−テトラフルオロエタンである。
上記エステル類(脂肪酸エステル類を含む)としては、特に制限されないが、例えば、プロピオン酸エステル、酢酸エステル、ギ酸エステルなどが挙げられる。特に、酢酸エステル、ギ酸エステルが好ましく、とりわけ、酢酸エステルが好ましい。特に制限されないが、一般に、エステル基としては、炭素数1〜8のアルキルエステルまたはアラルキルエステル、好ましくは炭素数1〜6のアルキルエステル、より好ましくは炭素数1〜4のアルキルエステルが好ましく用いられる。プロピオン酸エステルとしては、例えば、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソペンチルなどが挙げられる。
酢酸エステルとしては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジルなどを挙げることができる。好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸シクロヘキシルであり、より好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルであり、最も好ましくは、酢酸エチルである。
ギ酸エステルとしては、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸sec−ブチル、ギ酸ペンチルなどを挙げることができる。好ましくは、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチルなどであり、最も好ましくは、ギ酸エチルである。
上記エーテル類としては、環状、非環状を問わず、また、飽和、不飽和を問わず、特に制限されないが、一般に、飽和のものが好ましく用いられる。普通、炭素数3〜20、特に炭素数4〜12、とりわけ炭素数4〜8のものが好適に用いられる。具体例としては、例えば、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、メチルn−ブチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アニソール、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ジオキサン、フラン、2−メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテルなどが挙げられる。好ましくは、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アニソール、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ジオキサン、2−メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどであり、より好ましくは、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルであり、さらに好ましくは、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、アニソールであり、最も好ましくは、メチルtert−ブチルエーテルである。
上記ケトン類としては、特に制限されず、普通炭素数3〜6のものが好適に用いられる。具体例としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられ、好ましくは、アセトン、メチルエチルケトンであり、最も好ましくは、アセトンである。
硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホランなどが挙げられる。
本発明の製造方法において、反応時に使用する上記溶媒量は、化合物(3)の重量に対し、通常1倍容量以上、100倍容量以下の範囲で使用する。好ましくは2倍容量以上、50倍容量以下の範囲である。なお化合物(3)1kgに対する1倍容量は1Lである。
本発明の製造方法では、反応時に塩基を使用する。本発明の製造方法で使用される塩基としては、特に制限されないが、一般的に、アルコールとアシル化剤によりエステルを形成する反応において使用される塩基を用いることができ、例えば、有機アミン類、アルカリ金属アルコキシドやアルカリ金属水素化物などが好ましく使用出来る。具体的には、有機アミン類としては、ピリジン、ルチジン、N,N−ジメチルアニリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)、モルホリンなどが、アルカリ金属アルコキシドとしては、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシドなどが、アルカリ金属水素化物としては、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどが、それぞれ例示される。これら塩基の使用量は、化合物(3)に対し1.0倍モル量以上は必要であり、通常20倍モル量以下を使用する。好ましくは1.2〜15倍モル量である。ただし、有機アミン類の場合は溶媒としても使用することも出来る。有機アミン類を塩基かつ溶媒として使用する場合の使用量は、化合物(3)の重量に対し、通常1倍容量以上、100倍容量以下の範囲である。好ましくは2倍容量以上、50倍容量以下の範囲である。
本発明の製造方法において、化合物(1)の合成反応は、通常−50℃以上、使用する溶媒の沸点以下の範囲で実施されるが、原料や反応中間体、および生成物の分解抑制の理由から−20〜40℃で行うのが好ましい。また、反応時間は通常1〜100時間であるが、上記理由から2〜50時間であることが好ましい。また、当然のことではあるが、薄層クロマトグラフィー(TLC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)といった分析的手段により該反応の経時変化を確認して、反応時間を調整することもできる。
本発明の製造方法においては、反応後の混合物から、通常有機反応においてしばしば用いられる公知の後処理法、例えば、pH調節、抽出、分液、洗浄、濃縮、精製などの操作を利用して目的の化合物(1)を単離することが出来る。
また、上記本発明の製造方法によらず、式(3)の還元型補酵素Q10を原料とせずに、化合物(1)を製造することもできる。その方法としては特に限定されないが、例えば、ヒドロキノン骨格に先に式(2)で表されるアルコキシカルボニル基を導入してから特開昭48−85546号公報、または、特公昭62−31700号公報に記載の方法に準じて、イソプレノイド鎖を合成する方法や、特開昭56−123927号公報に記載されたようなp位からm位への転移を利用する方法などが挙げられる。
さらに、前記の化合物(1)を結晶形態で取得することもまた、本発明の製造方法の好ましい一態様である。本発明の製造方法において、結晶形態の化合物(1)は、例えば、化合物(1)を、適当な有機溶媒中で処理することにより得ることが出来る。結晶化工程で使用される化合物(1)の形態は特に限定されず、融液や溶液などの液体形態または固体形態のいずれであっても良い。具体的には、これら形態の化合物(1)を、必要に応じて有機溶媒に溶解し、当該溶液を冷却、濃縮、貧溶媒添加処理することなどにより化合物(1)を結晶化させることができる。化合物(1)を有機溶媒に溶解する際には、使用する有機溶媒の沸点までの範囲で加温してもよい。本発明の製造方法において、結晶化工程で用いられる上記有機溶媒としては、ニトリル類、アルコール類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類などを単独で、又は混合もしくは組み合わせて使用することができる。ここで、これらニトリル類、アルコール類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類などの具体例は、上記反応時に使用できる溶媒として例示したものと同じである。これら有機溶媒のうち、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エチルなどのエステル類などを単独で、または、混合もしくは組み合わせて使用することが好ましい。冷却および/または濃縮により結晶化を行う場合、使用する有機溶媒は、ニトリル類またはアルコール類が特に好ましく、最も好ましくはアセトニトリルまたはエタノールである。なおこれら特に好ましい有機溶媒の使用量は、全溶媒の50重量%以上、好ましくは80重量%以上、特に100重量%である。結晶化の際に使用する有機溶媒の量は、使用する有機溶媒に対する化合物(1)の溶解度に基づき適宜設定すればよいが、通常は化合物(1)に対して1〜200倍重量、好ましくは5〜150倍重量である。結晶化において冷却する場合、当該冷却は、通常−80〜10℃の範囲で行なう。結晶化は静置状態で行なっても、撹拌状態で行なってもよい。なお、種晶を添加することにより結晶化を促進することができる。結晶化した化合物(1)は一般的な固液分離方法により結晶として単離することが出来る。
本発明の還元型補酵素Q10誘導体は、必要に応じ製剤化することが出来る。その剤形としては特に限定されず、経口剤であってもよく、あるいは皮膚に直接塗布するものであってもよい。経口剤としては、例えば粉末剤であってもよく、結合剤を加えて顆粒剤としてもよく、粉末剤あるいは顆粒剤をカプセルに充填してカプセル剤としてもよい。また、本発明の還元型補酵素Q10誘導体を必要に応じて賦形剤などと混合して錠剤とすることも出来る。
また、本発明の還元型補酵素Q10誘導体に、天然油、油状の高級脂肪酸、高級脂肪酸モノグリセライド、高級脂肪酸ジグリセライド、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)、界面活性剤またはこれらの混合物などを加え、油状のまま充填してソフトカプセル剤とすることも出来る。この場合においては、ゼラチンを主体としたカプセルまたはその他の水溶性高分子物質を主体としたカプセルなどを使用することも出来る。また、このようなカプセルにはマイクロカプセルも含まれる。あるいは、液状にしてドリンク剤としてもよい。
本発明の還元型補酵素Q10誘導体には、必要に応じて他の担体(製剤素材)を、常法により適宜添加混合してもよい。このようなものとしては特に限定されず、例えば、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、酸化防止剤、着色剤、凝集防止剤、吸収促進剤、溶解補助剤、安定化剤などが挙げられる。
上記賦形剤としては特に限定されず、例えば、白糖、乳糖、ブドウ糖、コーンスターチ(トウモロコシ澱粉)、マンニト−ル、結晶セルロース、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、などが挙げられる。上記崩壊剤としては特に限定されず、例えば、澱粉、寒天、クエン酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、デキストリン、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、トラガント、アルギン酸などが挙げられる。
上記滑沢剤としては特に限定されず、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、シリカ、硬化植物油などが挙げられる。上記結合剤としては特に限定されず、例えば、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、トラガント、シェラック、ゼラチン、プルラン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ソルビトールなどが挙げられる。
上記酸化防止剤としては特に限定されず、例えば、アスコルビン酸、トコフェロール、ビタミンA、β−カロチン、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、クエン酸などが挙げられる。
上記着色剤としては特に限定されず、例えば、医薬品に添加することが許可されているものなどを使用することが出来る。
上記凝集防止剤としては特に限定されず、例えばステアリン酸、タルク、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ酸などが挙げられる。
上記吸収促進剤としては特に限定されず、例えば高級アルコール類、高級脂肪酸類、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどの界面活性剤などが挙げられる。
上記溶解補助剤としては特に限定されず、例えばフマル酸、コハク酸、りんご酸などの有機酸などが挙げられる。上記安定化剤としては特に限定されず、例えば安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エチル、蜜蝋、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースなどが挙げられる。
皮膚に直接塗布する場合は、剤型は、特に限定されるものではなく、例えば、適当な基剤中に上記薬物を溶解または混合分散させてクリーム状、ペースト状、ジェリー状、ゲル状、乳液状、液状の形状になされたもの(軟膏剤、リニメント剤、ローション剤、クリーム剤、スプレー剤など)、基剤中に上記薬物を溶解または混合分散させたものを支持体上に展延したもの(パップ剤など)、粘着剤中に上記薬物を溶解または混合分散させたものを支持体上に展延したもの(プラスター剤、テープ剤など)などが挙げられる。基材、粘着剤としては必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、医薬品、化粧品などに通常用いられている基材が使用出来る。
本発明の還元型補酵素Q10誘導体には、必要に応じて、例えば、界面活性剤、色素、香料、還元型補酵素Q10誘導体以外の活性成分などをさらに共存させることも出来、特に制限されない。
上記界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、縮合リシノレイン酸グリセリド、サポニン、リン脂質などが挙げられる。
上記グリセリン脂肪酸エステルとしては、特に制限されないが、例えば、グリセリンの重合度が1〜10で、脂肪酸の炭素数が各々6〜18のグリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。グリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸残基としては特に制限されないが、脂肪酸の炭素数が各々6〜18のものを好ましく使用することができ、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などが挙げられる。
上記ショ糖脂肪酸エステルとしては、特に制限されないが、ショ糖の水酸基の1つ以上に炭素数が各々6〜22の脂肪酸がエステル結合したものが挙げられ、具体的には、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖ベヘン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステルなどが挙げられる。
上記ソルビタン脂肪酸エステルとしては、特に制限されないが、ソルビタンの水酸基の1つ以上に炭素数が各々6〜18の脂肪酸がエステル結合したものが挙げられ、具体的には、ソルビタンモノラウリン酸エステル、ソルビタンモノパルミチン酸エステル、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステルなどが挙げられる。
上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、特に制限されないが、例えば、エチレンオキシド鎖が6モル〜20モル付加したポリオキシエチレンソルビタンモノパルミチン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステルなどが挙げられる。
上記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルとしては、特に制限されないが、例えば、ポリグリセリンの平均重合度が2〜10、ポリリシノレイン酸の平均縮合度(リシノレイン酸の縮合数の平均)が2〜4であるものが挙げられ、具体的には、テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ペンタグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステルなどが挙げられる。
上記プロピレングリコール脂肪酸エステルとしては、モノエステル、ジエステル問わず使用できる。プロピレングリコール脂肪酸エステルを構成する脂肪酸残基としては特に制限されないが、脂肪酸の炭素数が6〜18のものを好ましく使用することが出来、具体的には、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などが挙げられる。
上記リン脂質としては、特に制限されないが、例えば、卵黄レシチン、精製大豆レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリン、ジセチルリン酸、ステアリルアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルイノシトールアミン、カルジオリピン、セラミドホスホリルエタノールアミン、セラミドホスホリルグリセロール、および、これらの混合物などが挙げられる。言うまでもなく、水素添加、酵素分解などの加工を施したリン脂質も使用出来る。還元型補酵素Q10誘導体の吸収性向上の観点からは、酵素分解されたリン脂質を使用するのが好ましい。
上記サポニンとしては、特に制限されないが、エンジュサポニン、キラヤサポニン、精製大豆サポニン、ユッカサポニンなどが挙げられる。
上記色素としては、特に制限されないが、例えば酸化チタン、合成色素、ベンガラ色素、タール色素などが挙げられる。
上記香料としては特に制限されないが、オレンジ油、カプシカム油、からし油、ガーリック油、キャラウエー油、クローブ油、桂皮油、ココア抽出物、コーヒー豆抽出物、ジンジャー油、スペアミント油、セロリー種子油、タイム油、たまねぎ油、ナツメグ油、パセリ種子油、はっか油、バニラ抽出物、ファンネル油、ペニロイヤル油、ペーパーミント油、ユーカリ油、レモン油、ローズ油、ローズマリー油、アーモンド油、アジョワン油、アニス油、アミリス油、アンゲリカルート油、アンブレット種子油、エストラゴン油、オリガナム油、オリス根油、オリバナム油、カシア油、カスカリラ油、カナンガ油、カモミール油、カラムス油、カルダモン油、キャロット種子油、キュベブ油、クミン油、グレープフルーツ油、桂葉油、ケード油、こしょう油、コスタス根油、コニャック油、コパイバア油、コリアンダー油、しそ油、じゃ香、ジュニパーベリー油、スターアニス油、セイジ油、セボリー油、ゼラニウム油、タンゼリン油、ディル油、とうか油、トルーバルサム油、バジル油、バーチ油、パチュリ油、パルマローザ油、ピメント油、プチグレイン油、ベイ葉油、ベルガモット油、ペルーバルサム油、ベンゾイン樹脂、ボアドローズ油、ホップ油、ボロニアアブソリュート、マージョラン油、マンダリン油、ミルトル油、ユズ香料、ライム油、ラベンジン油、ラベンダー油、ルー油、レモングラス油、レチオニン、ロベージ油、ローレルリーフ油、ワームウッド油などが挙げられる。
上記した物質は、複数の役割を担わせても良い。例えば、でんぷんに賦形剤と崩壊剤の役割を担わせても良い。
本発明の還元型補酵素Q10誘導体を含有する製剤には、他の滋養強壮成分を共に含む事も出来る。滋養強壮成分としては、特に限定はされないが、例えば、クレアチン、タウリン、ビタミンB1、ビタミンB誘導体、またはアミノ酸などが適している。上記は単一で用いても良いし、二種以上を混合しても良い。本発明の還元型補酵素Q10誘導体とこれらの成分を混合する事により、相加的あるいは相乗的な効果が更に期待出来る。
本発明の還元型補酵素Q10誘導体を含有する製剤には、栄養補助成分を共に含む事も出来る。栄養補助成分としては、特に限定はされないが、アミノ酸、金属イオン、糖類、蛋白質類、脂肪酸類、ビタミンなどが挙げられる。
本発明の還元型補酵素Q10誘導体を一般食品に含有させる場合の食品の形態は、特には限定されないが、食用油脂組成物、調理油類、スプレー油類、バター類、マーガリン類、ショートニング類、ホイップクリーム類、濃縮乳類、ホワイトナー類、ドレッシング類、ピックル液類、パン類、ケーキ類、パイ類、クッキー類、和菓子類、スナック菓子類、油菓子類、チョコレート及びチョコレート菓子類、米菓類、ルウ類、ソース類、たれ類、トッピング類、氷菓類、麺類、ベーカリーミックス類、フライ食品類、加工肉製品類、水産練り製品類、冷凍アントレ類、畜産冷凍食品、農産冷凍食品などの冷凍食品類、米飯類、ジャム類、チーズ、チーズフード、チーズ様食品、ガム類、キャンデイー類、発酵乳類、缶詰類、飲料類などが挙げられる。
本願は、2012年12月3日に出願された日本国特許出願第2012−264558号に基づく優先権の利益を主張するものである。2012年12月3日に出願された日本国特許出願第2012−264558号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。

(NMR測定条件)
装置:JEOL 400MHz RhamdaまたはJEOL 500MHz ECA−500 Delta

(粉末X線回折(XRD)測定条件)
装置 : リガク製 MiniFlexII
使用エックス線: Cu−Kα線
強度 : 30kV,15mA
角度 : 2θ=2〜60°
走査速度 : 2°/分
ダイバージェンススリット(DS):1.25°
スキャッタスリット (SS):1.25°
レシーピングスリット (RS):0.3mm
実施例1:1,4位の水酸基が共にエトキシカルボニル化された還元型補酵素Q 10 (ビスエチルカーボネート誘導体)
還元型補酵素Q10結晶10gをフラスコに計り取り、窒素置換後にピリジン50mlを加え溶解し、再度窒素置換した上で、室温下にてエチルクロロホルメートを滴下し、TLCで反応の進行を確認しながら未反応の還元型補酵素Q10や反応中間体が消失するまで、エチルクロロホルメートの添加を続けた。結果、添加したエチルクロロホルメートは12mlであった。反応液にヘキサン100mlを加えて希釈し、析出したピリジン塩酸塩をろ過した。ろ液に精製水100mlを加えて分液することで目的物を有機層に抽出し、分離した水層を100mlのヘキサンで再抽出した。合わせた有機層を100mlの精製水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮、真空乾燥し、ビスエチルカーボネート誘導体の粗製物を得た。得られたビスエチルカーボネート誘導体の粗製物を酢酸エチル100mlに溶解し、不溶物をろ過で除き、濃縮し、濃縮物にエタノール1000mlを加え50℃で溶解した後、4℃まで徐冷して結晶化させた。得られた乳白色固体をろ過、真空乾燥し、結晶形態のビスエチルカーボネート誘導体(7.9g)を得た。
融点 39℃
1H−NMR(CDCl3) δ:5.04-5.14 (m, 9H); 5.00 (t, J=6.2Hz, 1H); 4.33 (q, J=7.1Hz, 2H); 4.21 (q, J=7.2Hz, 2H); 3.87 (s+s; 6H); 3.27 (d, J=6.3Hz, 2H); 1.93-2.13 (m, 36H); 1.73 (s, 3H); 1.68 (s, 3H); 1.56-1.64 (m, 27H); 1.55 (s, 3H);
1.40 (t, J=7.1Hz, 3H); 1.38 (t, J=7.1Hz, 3H)

さらに、得られた結晶の粉末X線回折測定を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006310396

実施例2:1,4位の水酸基が共にイソプロピルオキシカルボニル化された還元型補酵素Q 10 (ビスイソプロピルカーボネート誘導体)
還元型補酵素Q10結晶2gをフラスコに計り取り、窒素置換後にピリジン20mlを加え溶解し、再度窒素置換した上で、室温下にてイソプロピルクロロホルメートを滴下し、TLCで反応の進行を確認しながら未反応の還元型補酵素Q10や反応中間体が消失するまで、イソプロピルクロロホルメートの添加を続けた。結果、添加したイソプロピルクロロホルメートは1.1mlであった。反応液にヘキサン50mlを加えて希釈し、析出したピリジン塩酸塩をろ過した。ろ液に精製水40mlを加えて分液することで目的物を有機層に抽出し、分離した水層を40mlのヘキサンで2回再抽出した。合わせた有機層を40mlの精製水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮、真空乾燥し、ビスイソプロピルカーボネート誘導体の粗製物を得た。得られたビスイソプロピルカーボネート誘導体の粗製物にエタノール100mlを加え50℃で溶解した後、−15℃まで徐冷して結晶化させた。得られた微黄色固体をろ過、真空乾燥し、結晶形態のビスイソプロピルカーボネート誘導体(1.9g)を得た。
融点 40℃
1H−NMR(CDCl3) δ:5.05-5.14 (m, 9H); 4.93-5.03 (t, 3H); 3.87 (s, 6H); 3.27 (d, J=6.3Hz, 2H); 2.10 (s, 3H); 1.93-2.10 (m, 36H); 1.73 (s, 3H); 1.68 (s, 3H); 1.54-1.62 (m, 27H); 1.39 (d, J=6.3Hz, 6H); 1.37 (d, J=6.3Hz, 6H)

さらに、得られた結晶の粉末X線回折測定を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006310396

実施例3:1,4位の水酸基が共にイソブチルオキシカルボニル化された還元型補酵素Q 10 (ビスイソブチルカーボネート誘導体)
還元型補酵素Q10結晶2gをフラスコに計り取り、窒素置換後にピリジン20mlを加え溶解し、再度窒素置換した上で、室温下にてイソブチルクロロホルメートを滴下し、TLCで反応の進行を確認しながら未反応の還元型補酵素Q10や反応中間体が消失するまで、イソブチルクロロホルメートの添加を続けた。結果、添加したイソブチルクロロホルメートは0.74mlであった。反応液にヘキサン50mlを加えて希釈し、析出したピリジン塩酸塩をろ過した。ろ液に精製水40mlを加えて分液することで目的物を有機層に抽出し、分離した水層を40mlのヘキサンで2回再抽出した。合わせた有機層を40mlの精製水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮、真空乾燥し、ビスイソブチルカーボネート誘導体の粗製物を得た。得られたビスイソブチルカーボネート誘導体の粗製物にエタノール100mlを加え50℃で溶解した後、−15℃まで徐冷して結晶化させた。得られた微黄色固体をろ過、真空乾燥し、結晶形態のビスイソブチルカーボネート誘導体(2.1g)を得た。
融点 35℃
1H−NMR(CDCl3) δ: 5.05-5.14 (m, 9H); 5.00 (t, J=6.4Hz, 1H); 4.06 (d, J=6.9Hz, 2H); 4.04 (d, J=6.9H z, 2H); 3.86 (s, 6H); 3.27 (d, J=6.3Hz, 2H); 2.11 (s, 3H); 1.93-2.10 (m, 36H); 1.73 (s, 3H); 1.68 (s, 3H); 1.54-1.63 (m, 29H); 1.00 (d, J=6.9Hz, 6H); 0.99 (d, J=6.9Hz, 6H)

さらに、得られた結晶の粉末X線回折測定を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006310396

実施例4:1,4位の水酸基が共にシクロペンチルオキシカルボニル化された還元型補酵素Q 10 (ビスシクロペンチルカーボネート誘導体)
還元型補酵素Q10結晶1gをフラスコに計り取り、窒素置換後にピリジン10mlを加え溶解し、再度窒素置換した上で、室温下にてシクロペンチルクロロホルメートを滴下し、TLCで反応の進行を確認しながら未反応の還元型補酵素Q10や反応中間体が消失するまで、シクロペンチルクロロホルメートの添加を続けた。結果、添加したシクロペンチルクロロホルメートは0.8mlであった。反応液にヘキサン50mlを加えて希釈し、析出したピリジン塩酸塩をろ過した。ろ液に精製水40mlを加えて分液することで目的物を有機層に抽出し、分離した水層を40mlのヘキサンで2回再抽出した。合わせた有機層を40mlの精製水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮、真空乾燥し、ビスシクロペンチルカーボネート誘導体の粗製物を得た。得られたビスシクロペンチルカーボネート誘導体の粗製物にエタノール100mlを加え50℃で溶解した後、−15℃まで徐冷して結晶化させた。得られた微黄色固体をろ過、真空乾燥し、結晶形態のビスシクロペンチルカーボネート誘導体(1.1g)を得た。
融点 41℃
1H−NMR(CDCl3) δ:5.19 (m, 2H); 5.06-5.14 (m, 9H); 4.99 (t, J=6.0Hz, 1H); 3.86 (s, 6H); 3.26 (d, J=6.3Hz, 2H); 1.75-2.10 (m, 47H); 1.73 (s, 3H); 1.68 (s, 3H); 1.54-1.67 (m, 35H)

さらに、得られた結晶の粉末X線回折測定を行った。結果を表4に示す。
Figure 0006310396

実施例5:1,4位の水酸基が共にフェニルオキシカルボニル化された還元型補酵素Q 10 (ビスフェニルカーボネート誘導体)
還元型補酵素Q10結晶2gをフラスコに計り取り、窒素置換後にピリジン20mlを加え溶解し、再度窒素置換した上で、室温下にてフェニルクロロホルメートを滴下し、TLCで反応の進行を確認しながら未反応の還元型補酵素Q10や反応中間体が消失するまで、フェニルクロロホルメートの添加を続けた。結果、添加したフェニルクロロホルメートは0.8mlであった。反応液にヘキサン40mlを加えて希釈し、析出したピリジン塩酸塩をろ過した。ろ液に4%重曹水80mlを加えて分液することで目的物を有機層に抽出し、分離した水層を40mlのヘキサンで2回再抽出した。合わせた有機層を40mlの4%重曹水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮、真空乾燥し、ビスフェニルカーボネート誘導体の粗製物を得た。得られたビスフェニルカーボネート誘導体の粗製物にエタノール200mlを加え65℃で溶解した後、−15℃まで徐冷して結晶化させた。得られた微黄色固体をろ過、真空乾燥し、結晶形態のビスフェニルカーボネート誘導体(2.1g)を得た。
融点 52℃
1H−NMR(CDCl3) δ:7.38-7.44 (m, 4H); 7.23-7.30 (m, 6H); 5.03-5.14 (m, 10H); 3.94 (s, 6H); 3.38 (d, J=6.3Hz, 2H); 2.22 (s, 3H); 1.92-2.10 (m, 36H);
1.79 (s, 3H); 1.68 (s, 3H); 1.57-1.61 (m, 24H); 1.56 (s, 3H)

さらに、得られた結晶の粉末X線回折測定を行った。結果を表5に示す。
Figure 0006310396

実施例6:1,4位の水酸基が共にn−ブチルオキシカルボニル化された還元型補酵素Q 10 (ビスn−ブチルカーボネート誘導体)
還元型補酵素Q10結晶2gをフラスコに計り取り、窒素置換後にピリジン20mlを加え溶解し、再度窒素置換した上で、室温下にてn−ブチルクロロホルメートを滴下し、TLCで反応の進行を確認しながら未反応の還元型補酵素Q10や反応中間体が消失するまで、n−ブチルクロロホルメートの添加を続けた。結果、添加したn−ブチルクロロホルメートは0.75mlであった。反応液にヘキサン50mlを加えて希釈し、析出したピリジン塩酸塩をろ過した。ろ液に精製水40mlを加えて分液することで目的物を有機層に抽出し、分離した水層を40mlのヘキサンで2回再抽出した。合わせた有機層を40mlの精製水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮、真空乾燥し、ビスn−ブチルカーボネート誘導体の粗製物を得た。得られたビスn−ブチルカーボネート誘導体の粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(ヘキサン:酢酸エチル=19:1〜9:1)して、ビスn−ブチルカーボネート誘導体(1.2g)を得た。冷蔵条件では結晶形態であったが、室温では油状となった。
1H−NMR(CDCl3) δ:5.05-5.15 (m, 9H); 5.01 (t, J=6.2Hz, 1H); 4.28 (t, J=6.5Hz, 2H); 4.25 (t, J=6.5Hz, 2H); 3.86 (s, 6H); 3.27 (d, J = 6.2Hz, 2H); 1.92-2.12 (m, 39H); 1.73 (m, 7H); 1.68 (s, 3H); 1.5 5-1.61 (m, 27H); 1.38-1.49 (m, 4H); 0.93-0.99 (m, 6H)
実施例7:1位または4位の水酸基の一方がイソブチルオキシカルボニル化された還元型補酵素Q 10 (モノイソブチルカーボネート誘導体)
還元型補酵素Q10結晶20gをフラスコに計り取り、窒素置換後にノルマルヘキサン200mlとピリジン20gを加え溶解した。氷冷下にてイソブチルクロロホルメートを滴下し、TLCで反応の進行を確認しながら未反応の還元型補酵素Q10が消失するまで、イソブチルクロロホルメートの添加を続けた。結果、添加したイソブチルクロロホルメートは12.8gであった。反応液を氷水200mlに加えて、有機層を取得した。有機層を精製水100mlで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮、真空乾燥し、モノイソブチルカーボネート誘導体の粗製物を得た。得られたモノイソブチルカーボネート誘導体の粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、1位または4位がそれぞれイソブチルオキシカルボニル化されたモノイソブチルカーボネート誘導体を得た。
1H−NMR(CDCl3) δ:5.69 (s,1H); 5.05-5.14 (m,10H); 4.06 (d, J=6.9Hz, 2H); 3.92 (s, 3H); 3.85 (s, 3H); 3.34 (d, J=6.9Hz, 2H); 1.90-2.12 (m, 39H); 1.76 (s, 3H); 1.68 (s, 3H); 1.52-1.63 (m, 28H); 1.00 (d, J=6.9Hz, 6H)
1H−NMR(CDCl3) δ:5.72 (s, 1H); 5.05-5.14 (m, 9H); 5.01 (m, 1H); 4.03 (d, J=6.9Hz, 2H); 3.92 (s, 3H); 3.85 (s, 3H); 3.25 (d, J=6.2Hz, 2H); 2.15 (s, 3H); 1.90-2.11 (m, 36H); 1.73 (s, 3H); 1.68 (s, 3H); 1.52-1.63 (m, 28H); 0.99 (d, J=6.9Hz, 6H)
実施例8
実施例2と同様の方法で、ビスイソプロピルカーボネート誘導体の粗製物を得た。得られたビスイソプロピルカーボネート誘導体の粗製物1.0gに酢酸エチル5gとアセトニトリル45gを加え50℃で溶解した後、20℃まで徐冷して種晶を添加した。さらに−10℃まで除冷して結晶化を促進し、その後5℃にて熟成を行なった。得られた白色針状結晶をろ過、真空乾燥し、結晶形態のビスイソプロピルカーボネート誘導体650mgを得た。
得られた結晶の粉末X線回折測定を行った結果、実施例2の粉末X線回折測定の結果と差異は無く、同一形の結晶であった。
参考例1:1,4位の水酸基が共にアセチル化された還元型補酵素Q 10 (ビスアセチル誘導体)
還元型補酵素Q10結晶10gをフラスコに計り取り、窒素置換後にピリジン50mlを加え溶解し、再度窒素置換した上で、室温下にて無水酢酸3mlを滴下した。3時間撹拌した後に、反応液にヘキサン100mlを加えて希釈し、100mlの氷水に加えて反応を停止させた。有機層を分離した後に、分離した水層を100mlのヘキサンで再抽出した。合わせた有機層を100mlの精製水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮、真空乾燥し、ビスアセチル誘導体の粗製物を得た。得られたビスアセチル誘導体の粗製物にエタノール400mlを加え55℃で溶解したのち、徐冷した。得られた乳白色固体をろ過、真空乾燥し、ビスアセチル誘導体(7.3g)を得た。
融点 42−44℃
1H−NMR(CDCl3) δ:5.04-5.14 (m, 9H); 4.98 (t, J=6.1Hz, 1H); 3.83 (s+s, 6H); 3.21 (d, J=6.6Hz, 2H); 2.35 (s, 3H); 2.31 (s, 3H); 1.92-2.10 (m, 39H);
1.73 (s, 3H); 1.68 (s, 3H); 1.52-1.65 (m, 27H)
実施例9
7週齢の雄性Spregue-Dawleyラット(入手元:日本エスエルシー株式会社)に実施例3,4,5で得られた還元型補酵素Q10の誘導体と、対照として原料の還元型補酵素Q10を、それぞれ57.8μmol/kg(還元型補酵素Q10換算で50mg/kg)になるように経口投与した。各試料の投与1、2、4、8および24時間後に各ラットより血液を採取した。採取した血液を遠心分離し、血漿を得た。その後、血漿中の還元型補酵素Q10の酸化処理、および酸化型補酵素Q10の抽出処理を行い、HPLCを用いて血漿中の総補酵素Q10濃度を酸化型補酵素Q10として測定した。
その結果、下記表6に示すように、還元型補酵素Q10と比較して本発明の還元型補酵素Q10の誘導体は、高い血中濃度曲線下面積(以下、AUCとあらわす)を示し、経口吸収性に優れていることが確認出来た(下表では、各誘導体のAUCは、還元型補酵素Q10を摂取させた場合のAUC(μg/mL*hr)を100とした相対値で表記した)。
Figure 0006310396
比較例1
7週齢の雄性Spregue-Dawleyラット(入手元:日本エスエルシー株式会社)に参考例1で得られた還元型補酵素Q10の誘導体と、対照として原料の還元型補酵素Q10を、それぞれ57.8μmol/kg(還元型補酵素Q10換算で50mg/kg)になるように経口投与した。各試料の投与1、2、4、8および24時間後に各ラットより血液を採取した。採取した血液を遠心分離し、血漿を得た。その後、血漿中の還元型補酵素Q10の酸化処理、および酸化型補酵素Q10の抽出処理を行い、HPLCを用いて血漿中の総補酵素Q10濃度を酸化型補酵素Q10として測定した。
その結果、下記表7に示すように参考例1のビスアセチル誘導体のAUCは還元型補酵素Q10比較して低く、アセチル化することで経口吸収性が低下することが確認出来た(ビスアセチル誘導体のAUCは、還元型補酵素Q10を摂取させた場合のAUCを100とした相対値で表記した)。
Figure 0006310396

本発明の還元型補酵素Q10誘導体は、健康食品や保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)などの飲食品、または医薬品、医薬部外品、化粧品などに利用できる。

Claims (16)

  1. 下記式(1)で表される還元型補酵素Q10誘導体。
    Figure 0006310396
    (R1、R2はそれぞれ独立して、Hまたは下記式(2)
    Figure 0006310396
    で表されるアルコキシカルボニル基であり、少なくとも一方が上記式(2)で表されるアルコキシカルボニル基である。上記式(2)中、R3は炭素数2〜6の直鎖、分岐あるいは環状のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基である)
  2. 3エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基またはフェニル基である請求項1に記載の還元型補酵素Q10誘導体。
  3. 3 が、イソブチル基、シクロペンチル基またはフェニル基である請求項1に記載の還元型補酵素Q 10 誘導体。
  4. 1とR2が同一である、請求項1〜3いずれか1項に記載の還元型補酵素Q10誘導体。
  5. 下記式(1)で表される還元型補酵素Q10誘導体の結晶。
    Figure 0006310396
    (R1、R2はそれぞれ独立して、Hまたは下記式(2)
    Figure 0006310396
    で表されるアルコキシカルボニル基であり、少なくとも一方が上記式(2)で表されるアルコキシカルボニル基である。上記式(2)中、R3は炭素数2〜6の直鎖、分岐あるいは環状のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基である)
  6. 3が、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基またはフェニル基である請求項に記載の還元型補酵素Q10誘導体の結晶。
  7. 3 が、イソブチル基、シクロペンチル基またはフェニル基である請求項5に記載の還元型補酵素Q 10 誘導体の結晶。
  8. 1とR2が同一である、請求項5〜7いずれか1項に記載の還元型補酵素Q10誘導体の結晶。
  9. 下記式(3):
    Figure 0006310396
    で表される還元型補酵素Q10を、塩基の存在下、アルコキシカルボニル化剤と反応させることを特徴とする請求項1〜いずれか1項に記載の還元型補酵素Q10誘導体の製造方法。
  10. 有機溶媒中で結晶化する工程を含む請求項に記載の製造方法。
  11. 有機溶媒が、ニトリル類、アルコール類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類およびエステル類からなる群より選ばれる1種以上の有機溶媒である請求項10に記載の製造方法。
  12. 有機溶媒が、ニトリル類及び/またはアルコール類である請求項10に記載の製造方法。
  13. 有機溶媒がニトリル類である請求項10に記載の製造方法。
  14. ニトリル類がアセトニトリルである請求項13に記載の製造方法。
  15. 有機溶媒がアルコール類である請求項10に記載の製造方法。
  16. アルコール類がエタノールである請求項15に記載の製造方法。
JP2014551092A 2012-12-03 2013-12-02 還元型補酵素q10誘導体およびその製造方法 Active JP6310396B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012264558 2012-12-03
JP2012264558 2012-12-03
PCT/JP2013/082375 WO2014087972A1 (ja) 2012-12-03 2013-12-02 還元型補酵素q10誘導体およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014087972A1 JPWO2014087972A1 (ja) 2017-01-05
JP6310396B2 true JP6310396B2 (ja) 2018-04-11

Family

ID=50883389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014551092A Active JP6310396B2 (ja) 2012-12-03 2013-12-02 還元型補酵素q10誘導体およびその製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9518004B2 (ja)
JP (1) JP6310396B2 (ja)
CN (1) CN104903289B (ja)
WO (1) WO2014087972A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11471426B2 (en) 2019-10-16 2022-10-18 American River Nutrition, Llc Compositions comprising quinone and/or quinol and methods of preparations and use thereof
CN112047841B (zh) * 2020-09-15 2023-05-19 内蒙古金达威药业有限公司 一种连续生产还原型辅酶q10乙酸酯的方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55124736A (en) 1979-03-20 1980-09-26 Eisai Co Ltd Preparation of dihydro-coenzyme q diacetate
JPS6011896B2 (ja) 1980-03-05 1985-03-28 わかもと製薬株式会社 キノン誘導体の製造方法
US4432987A (en) * 1982-04-23 1984-02-21 Pfizer Inc. Crystalline benzenesulfonate salts of sultamicillin
ZA941586B (en) * 1993-03-12 1995-09-07 Upjohn Co Crystalline ceftiofur free acid
WO1996017626A2 (en) * 1994-12-06 1996-06-13 Ryan Pharmaceuticals, Inc. Water soluble ubiquinone compositions, prodrugs, and methods relating thereto
IT1284873B1 (it) 1996-07-26 1998-05-22 Idi Farmaceutici Spa Derivati stabili di ubichinolo procedimenti per la loro produzione e loro impiego farmaceutico
EP1442038A4 (en) * 2001-09-26 2005-01-05 Merck & Co Inc CRYSTALLINE FORMS OF CARBAPENEM ANTIBIOTICS AND MANUFACTURING METHOD
JP5096653B2 (ja) 2001-09-28 2012-12-12 株式会社ペンタプラストア 2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ジヒドロキシベンゼン誘導体およびその製造方法
JP2005211020A (ja) 2004-01-30 2005-08-11 Toyota Motor Corp ユビキノン10の製造方法
US20070208086A1 (en) * 2006-02-15 2007-09-06 The Regents Of The University Of California Ubiquinone analogs and methods of use
WO2007095631A2 (en) * 2006-02-15 2007-08-23 The Regents Of The University Of California New drug delivery system for crossing the blood brain barrier
JP2008231077A (ja) 2007-03-23 2008-10-02 Univ Fukuoka 皮膚外用剤
JPWO2010021034A1 (ja) 2008-08-20 2012-01-26 昭和電工株式会社 皮膚外用剤

Also Published As

Publication number Publication date
US9518004B2 (en) 2016-12-13
WO2014087972A1 (ja) 2014-06-12
CN104903289B (zh) 2017-06-09
JPWO2014087972A1 (ja) 2017-01-05
CN104903289A (zh) 2015-09-09
US20150307440A1 (en) 2015-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100959465B1 (ko) 환원형 보효소 q10의 안정화법
TWI568718B (zh) Stability of the reduction of coenzyme Q10 crystallization
KR101376344B1 (ko) 환원형 보효소 q10의 안정화 방법
JP5364580B2 (ja) 還元型補酵素q10の製造方法、ならびに、その安定化方法
JP5286086B2 (ja) 還元型補酵素q10及びリゾレシチンを含有する組成物
EP2123266B1 (en) Cancer therapeutic agent and anti-carcinogenic agent
JP4598873B2 (ja) 含水有機溶媒を用いる還元型補酵素q10の製造方法
JP6310396B2 (ja) 還元型補酵素q10誘導体およびその製造方法
JP5810079B2 (ja) 還元型補酵素q10含有組成物とその製造方法及び安定化方法
CN104582694B (zh) 二氢乳清酸去氢酶抑制剂
JP4855551B2 (ja) 還元型補酵素q10の製造方法、安定化方法及びそれを含有する組成物
JP2011225485A (ja) 還元型補酵素q10含有組成物及びその製法方法
EP3560340A1 (en) Composition for promoting vegetable lipids excretion and comprising allulose
JP3867927B2 (ja) 還元型補酵素q10の安定化法
WO2011046199A1 (ja) 還元型補酵素q10の製造方法、安定化方法及びそれを含有する組成物
JP3892881B2 (ja) 還元型補酵素q10の安定化法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170530

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180316

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6310396

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250