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JP6293438B2 - タイヤ用粘着シート及びタイヤ - Google Patents

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JP6293438B2
JP6293438B2 JP2013175283A JP2013175283A JP6293438B2 JP 6293438 B2 JP6293438 B2 JP 6293438B2 JP 2013175283 A JP2013175283 A JP 2013175283A JP 2013175283 A JP2013175283 A JP 2013175283A JP 6293438 B2 JP6293438 B2 JP 6293438B2
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Description

本発明は、タイヤ用粘着シートに関する。また、該タイヤ用粘着シートを有するタイヤに関する。
タイヤごとの検査結果の記録管理、異種タイヤの混入防止など、タイヤ製造工場内におけるタイヤの商品管理を目的として、タイヤには、シリアル番号などの情報が記録されたタイヤ管理用ラベルが貼付される場合がある。
このようなラベルとしては、白色のポリエステルフィルム上に、プライマー層を介してゴム系粘着剤層を有してなる粘着シートのポリエステルフィルム表面に、バーコードなどの印刷層が露出した状態で設けられたラベルが知られている(特許文献1、2参照)。
特開平7−306642号公報 特開2002−244561号公報
近年、自動車を構成する部品には、自動車の事故や故障が発生した際、各部品の履歴が追えるよう情報が管理されていること(履歴管理、トレーサビリティ)が求められてきている。特に、自動車の安全性に関わるECU、エアバッグ、タイヤなどの部品(人命に関わる部品など)については、その要求が強い。
ラベルの剥離やラベル表面擦れを低減する観点から、履歴管理を目的としたタイヤのラベルは、タイヤのサイドウォール部やショルダー部(走行時に露出しているタイヤ側面部)、トレッド部(走行時にタイヤが路面と接触する部分)ではなく、ビード部(タイヤ側面のうちホイールに覆われる部分)に貼付することが考えられる。しかしながら、ビード部においても、走行時の衝撃等で、タイヤ側面とホイールとの間で擦れが発生する。そのため、従来の印刷層を表面に有するラベルを用いると、長期走行後(長距離走行後、例えば3000km以上走行後)には、印刷層が擦れにより消失し、長期走行後の履歴管理ができなかった。
なお、印刷層の消失防止のため、フィルム表面に設けられた印刷層の上からラミネートフィルムを貼付した場合でも、走行時の衝撃に対して印刷層及びフィルム表面と、ラミネートフィルムとの接着性が十分でないため、長期走行後はラミネートフィルムが剥がれ、印刷層が消失する。
すなわち、長期走行後でも印刷層が消失せずに履歴管理が可能な耐擦過性に優れたタイヤ用粘着シートは知られていないのが現状である。
従って、本発明の目的は、長期走行後でも印刷層が消失せずに印刷層の情報を読み取ることができる耐擦過性に優れたタイヤ用粘着シートを提供することにある。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、基材とプライマー層との間に印刷層を設け、特定の構成とすることにより、長期走行後でも印刷層が消失せずに履歴管理が可能な耐擦過性に優れたタイヤ用粘着シートが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、基材、印刷層、プライマー層、粘着剤層を有するタイヤ用粘着シートであって、上記印刷層が、上記基材の一方の表面の一部に設けられ、上記印刷層が設けられた側の上記基材表面上及び上記印刷層上に上記プライマー層を介して上記粘着剤層が設けられていることを特徴とするタイヤ用粘着シートを提供する。
上記印刷層が、上記基材の一方の表面の全表面積(100%)の1〜95%に設けられていることが好ましい。
上記基材が、JISK6768:1999年に準拠して測定した濡れ指数が20dyn以上の基材であることが好ましい。
上記粘着剤層が、チウラム系加硫促進剤を含む粘着剤組成物から形成された粘着剤層であることが好ましい。
上記粘着剤層が、ゴム系粘着剤を含む粘着剤組成物から形成された粘着剤層であることが好ましい。
また、本発明は上記タイヤ用粘着シートを有するタイヤを提供する。
本発明のタイヤ用粘着シートは、上記構成を有するので、耐擦過性に優れ、長期走行後でも印刷層が消失せずに印刷層の情報を読み取ることができる。
図1は、本発明のタイヤ用粘着シートの一例を示す概略図(断面図)である。
[タイヤ用粘着シート]
本発明のタイヤ用粘着シートは、少なくとも、基材、印刷層、プライマー層、粘着剤層を有する。
なお、本明細書において、本発明のタイヤ用粘着シートを、「本発明の粘着シート」と称する場合がある。また、「粘着シート」には、「粘着テープ」の意味も含むものとする。即ち、本発明のタイヤ用粘着シートは、テープ状の形態を有するタイヤ用粘着テープであってもよい。
(基材)
上記基材としては、特に限定されないが、例えば、加硫時における耐熱性等の点より、例えば、融点が100℃以上(好ましくは150℃以上)のプラスチック材料からなるプラスチックフィルムが用いられる。融点が100℃以上の上記プラスチック材料としては、例えば、ポリアミド系樹脂(ポリアミドなど)、ポリカーボネート系樹脂(ポリカーボネートなど)、ポリエステル系樹脂(ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリメチルペンテン、ポリアミドイミド、などが挙げられる。中でも、耐擦過性に優れ、透明性に優れるという観点から、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましく、より好ましくはポリエステル系樹脂である。
上記基材は単層および複層のいずれの形態を有していてもよい。
上記基材の表面には、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理等の物理的処理、下塗り処理等の化学的処理などの公知慣用の表面処理が適宜施されていてもよい。また、印刷層と基材との密着性が向上するという観点から、サンドマット加工による表面処理が施されていてもよい。上記表面処理は、基材の片面に施されていてもよいし、両面に施されていてもよい。また、上記表面処理が基材の両面に施されている場合には、各面に異なる表面処理が施されていてもよいし、同じ表面処理が施されていてもよい。
上記基材の厚さは、特に限定されないが、例えば、1μm以上(例えば1〜350μm)が好ましく、より好ましくは25〜250μm、さらに好ましくは50〜188μmである。上記厚さが1μm以上であることにより、ハンドリング性に優れる。また、上記厚さ25μm以上であると、一層耐擦過性に優れる。上記厚さが350μm以下であることにより、基材の透明性を保つことができ印刷層の視認性(印刷層を目視で確認できる性質(バーコードリーダー等で情報を読み取れる性質も含む))を確保できる。
上記基材のJISK6768:1999年に準拠して測定される濡れ指数は、特に限定されないが、例えば、20dyn以上(例えば20〜70dyn)であることが好ましく、より好ましくは30〜70dyn、さらに好ましくは35〜70dyn、特に好ましくは40〜70dynである。上記濡れ指数が20dyn以上であることにより、プライマー層と基材との接着性が一層優れる。
上記基材は、特に限定されないが、印刷層の視認性の観点から、透明であることが好ましい。上記基材の全光線透過率は、特に限定されないが、例えば、70〜99%が好ましく、より好ましくは75〜99%である。上記全光線透過率が、70%以上であることにより、印刷層の読み取りが一層容易となる。
長期走行後の耐擦過性、及び長期走行後の印刷層の視認性が一層優れるという観点から、摩耗試験機(商品名「学振試験機」、TOYOSEIKI社製)を用いて、シート片の基材表面に500gの荷重をかけながらアルミ(商品名「アルミ標準試験版」、日本テストパネル社製)を500往復させた後の上記基材の全光線透過率は、特に限定されないが、例えば、75〜99%が好ましく、より好ましくは80〜99%である。
(印刷層)
上記印刷層は、上記基材と上記プライマー層との間に設けられている層である。上記印刷層は、一方の表面が上記基材と接し、他方の表面が上記プライマー層と接していることが好ましい。
上記印刷層は、特に限定されないが、例えば、樹脂及び着色剤を含むインクから形成されることが好ましい。
上記インクに含まれる樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フェノール系樹脂などがあげられる。中でも、ポリエステル系樹脂が好ましい。
上記樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記基材を構成する上記プラスチック材料(樹脂)と、上記印刷層を形成する上記インクに含まれる樹脂とが同じ種類であると、印刷層を熱転写で形成する際や、加硫の際に、互いの樹脂が溶融して圧着し(溶融圧着し)、基材と印刷層とが一層強固に接着する場合がある。そのため、上記基材を構成するプラスチック材料(樹脂)と、上記印刷層を形成するインクに含まれる樹脂は、同じ種類の樹脂(例えばポリエステル系樹脂とポリエステル系樹脂など同じ種類の主骨格を有する樹脂)を用いることが好ましい。
上記インクに含まれる上記着色剤としては、特に限定されないが、例えば、有機系又は無機系の顔料、カーボン、金属粉末などが挙げられる。上記有機系顔料としては、特に限定されないが、例えば、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、金属錯塩顔料、バット染料系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料などがあげられる。上記無機系顔料としては、特に限定されないが、例えば、酸化クロム・酸化コバルト・酸化鉄・酸化マンガン、クロム酸塩、過マンガン酸塩などの黒色物;酸化マンガン・アルミナ、酸化クロム・酸化錫、酸化鉄、硫化カドミウム・硫化セレンなどの赤色物;酸化コバルト、ジルコニア・酸化バナジウム、酸化クロム・五酸化二バナジウムなどの青色物;ジルコニウム・珪素・プラセオジム、バナジウム・錫、クロム・チタン・アンチモンなどの黄色物;酸化クロム、コバルト・クロム、アルミナ・クロムなどの緑色物;アルミニウム・マンガン、鉄・珪素・ジルコニウムなどの桃色物;シリカ、チタニア、アルミナ、亜鉛華、ジルコニア、酸化カルシウム、マイカなどの白色物、などが挙げられる。中でも、印刷層の視認性に優れるという観点から、黒色のプライマー層に対して、白色の着色剤(白色の印刷層)が好ましい。
なお、上記着色剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記着色剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、インク全量(100重量%)に対して、1〜90重量%が好ましい。上記インクに上記樹脂及び上記着色剤が含まれる場合は、上記着色剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、樹脂100重量部に対して、50〜500重量部が好ましい。
上記インクには、必要に応じて、さらに、溶媒、有機溶剤、アルコールなどが含まれていてもよい。
上記印刷層の平面視における形状(模様、パターン)は、特に限定されないが、例えば、印字、絵柄、バーコードなどの形状が挙げられる。中でも、情報量の多さ、情報管理の容易さの観点から、バーコードが好ましい。
上記印刷層の厚さは、基材とプライマー層との接着性の観点から、特に限定されないが、例えば、1〜20μmが好ましく、より好ましくは1〜10μmである。
上記印刷層は、上記基材の表面上の一部に設けられている層である。
上記印刷層は、特に限定されないが、例えば、上記基材の一方の表面の全表面積(100%)の1〜95%に設けられていることが好ましく、より好ましくは1〜80%、さらに好ましくは1〜70%、特に好ましくは1〜40%である。
すなわち、上記基材の一方の表面の全表面積に対する上記印刷層が設けられている部分の割合は、特に限定されないが、例えば、上記基材の一方の表面の全表面積(100%)に対して、1〜95%が好ましく、より好ましくは1〜80%、さらに好ましくは1〜70%、特に好ましくは1〜40%である。上記割合が1%以上であることにより、印刷層により表示される情報の読み取りが容易となる。基材の一方の表面全面に印刷層が設けられると、基材とプライマー層との接着性が低下するため、走行時に基材が剥がれて印刷層がむき出しとなり、長期走行後には印刷層が消失する場合がある。上記割合を80%以下であることにより、基材とプライマー層とが接着性に優れ、走行時に基材が剥がれにくくなる。
本発明の粘着シートの端部(外周部分)における、上記基材と上記プライマー層との接着性を確保し、粘着シートの端部から上記基材が剥がれにくくなるという観点から、上記印刷層は上記基材の外周部分及びその近傍に設けられていないことが好ましい。
すなわち、上記印刷層は、例えば、上記基材の一方の表面の外周(外周の辺)から0.5mm以上離して設けられていることが好ましく、1mm以上離して設けられていることがより好ましく、5mm以上離して設けられていることがさらに好ましい。上記印刷層は、例えば、上記基材の一方の表面の外周(外周の辺)から0.5mm未満の部分(より好ましくは1mm未満、さらに好ましくは5mm未満)には設けられてないことが好ましい。
(プライマー層)
上記プライマー層は、少なくとも、上記印刷層が設けられた側の上記基材表面上(上記印刷層が設けられた側の上記基材表面のうち上記印刷層などが設けられていない部分の表面上)及び上記印刷層上に設けられている層である。
上記プライマー層は、本発明の粘着シートから上記基材を剥がれにくくする目的で設けられる。なお、プライマー層を設けずに、粘着剤層と基材とを接着させると、粘着剤層と基材(又は印刷層)とは接着性が不十分であるため、長期走行後や、走行時の衝撃で、基材が剥がれる場合がある。
上記プライマー層は、プライマーから形成されることが好ましい。上記プライマーとしては、例えばレゾルシノールとホルムアルデヒドの混合物、フェノール、レゾルシノール、ピロガロール、p−トルエンスルホン酸、クロルフェノールとレゾルシノールとホルムアルデヒドと、ビニルピリジンやSBRの如き有機化合物のラテックスとの混合物などが好ましく用いられる。中でも、RFL(レゾルシノール、ホルムアルデヒド、ラテックス)混合のクロルフェノール系プライマーが好ましい。その場合、RFLの使用量は、接着力の向上効果等に応じて適宜に決定されるが、一般にはクロルフェノール100重量部あたり、100重量部以下が好ましく、より好ましくは5〜80重量部、さらに好ましくは10〜67重量部、特に好ましくは10〜50重量部である。なおRFLの組成は、R/F/Lに基づき1/0.5〜2/2〜10の重量比が一般的である。
上記プライマー層の厚さは、特に限定されないが、例えば、1〜50μmが好ましく、より好ましくは2〜30μm、さらに好ましくは5〜20μmである。
上記基材と上記プライマー層との密着性の観点から、上記プライマー層は上記印刷層よりも厚いことが好ましい。上記プライマー層の厚さと上記印刷層の厚さの比率は、特に限定されないが、上記プライマー層の厚さが、上記印刷層の厚さ(100%)に対し、101〜2000%であることが好ましく、より好ましくは200〜1000%である。
(粘着剤層)
上記粘着剤層は、上記印刷層が設けられた側の上記基材表面上(上記基材表面側)及び上記印刷層上(上記印刷層側)に、上記プライマー層を介して設けられている層である。すなわち、上記粘着剤層は、上記プライマー層の上記基材及び上記印刷層と接する側とは反対側の表面に接している層である。
上記粘着剤層は、特に限定されないが、タイヤとの接着力や実用までの保存性等の観点から、例えば、粘着剤、加硫促進剤を含む粘着剤組成物から形成されることが好ましい。上記粘着剤組成物は、さらに粘着付与樹脂、架橋剤、老化防止剤、可塑剤、オイルを含んでいてもよい。
上記粘着剤組成物に含まれる上記粘着剤としては、特に限定されないが、例えば、ゴム系(天然ゴム系、合成ゴム系など)、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系等、従来既知の粘着剤を使用することができる。中でも、タイヤとの接着性の観点から、ゴム系粘着剤が好ましい。
上記ゴム系粘着剤としては、特に限定されないが、例えば、ジエン系合成ゴム(例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴムなど)や非ジエン系合成ゴム(例えば、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなど)などの合成ゴム、天然ゴムなどが挙げられる。中でも、合成ゴムとしては、タイヤと粘着剤層とが強固に接着するという観点から、グラフト共重合体であるグラフト系ゴム(例えば、ゴムsolとモノマーとをグラフト重合して形成したグラフト系ゴムなど)が好ましい。また、グリーンタイヤへの仮着力の観点から、上記ゴム系粘着剤は、天然ゴムを含むことが好ましい。特に、タイヤと粘着剤層とが強固に接着し、且つグリーンタイヤへの仮着力に優れるという観点から、例えば、グラフト系ゴム100重量部に対し、天然ゴムが5.2〜42.8重量部含まれること、又はゴム系粘着剤全量(100重量%)に対して、グラフト系ゴムが50〜95重量%(好ましくは70〜95重量%)、天然ゴムが5〜30重量%含まれることが好ましい。
上記粘着剤組成物に含まれる上記加硫促進剤としては、特に限定されないが、例えば、チウラム系加硫促進剤(例えば、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなど)、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤(例えば、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛など)、チアゾール系加硫促進剤(例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドなど)、スルフェンアミド系加硫促進剤(例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなど)、グアニジン系加硫促進剤(例えば、ジフェニルグアニジンなど)などが挙げられる。中でも、硬化性や加硫処理による接着力の向上等の観点から、チウラム系加硫促進剤が好ましい。
上記粘着剤組成物に含まれる上記粘着付与樹脂としては、特に限定されないが、例えば、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、水添ロジン系樹脂やそのグリセリンエステル、クマロンインデン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、アルキルフェノール系樹脂、脂肪族系や芳香族系の石油系樹脂などが挙げられる。中でも、グリーンタイヤへの仮着性等の観点から、石油系樹脂が好ましい。
上記粘着剤組成物に含まれる上記架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、イソシアネート系架橋剤、チュウラム系架橋剤が挙げられる。
上記粘着剤組成物に含まれる上記老化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、フェノール系老化防止剤、が挙げられる。
上記粘着剤組成物は、タイヤとの接着力や実用までの保存性等の観点から、加硫剤(例えば、硫黄、塩化硫黄、二塩化硫黄、モルフォリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジチオカルバミン酸セレンなどの硫黄系化合物)を含まないことが好ましい。
上記粘着剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、上記粘着剤組成物全量(100重量%)に対して、0.01〜20重量%が好ましく、より好ましくは1〜5重量%である。
上記加硫促進剤の含有量は、特に限定されないが、加硫後のタイヤと上記粘着剤層の接着力に優れ、加硫後の上記プライマー層と上記粘着剤層の接着力にも優れるという観点から、例えば、上記粘着剤100重量部に対して、1〜5重量部が好ましく、より好ましくは1〜3重量部である。
上記粘着付与樹脂の含有量は、特に限定されないが、グリーンタイヤへの仮着性等の観点から、例えば、上記粘着剤100重量部に対して、20〜50重量部が好ましく、より好ましくは30〜40重量部である。
上記粘着剤組成物は、例えば、ゴム系粘着剤100重量部に対して、上記粘着付与樹脂を20〜50重量部(好ましくは30〜40重量部)、上記加硫促進剤を1〜5重量部(好ましくは1〜3重量部)含む粘着剤組成物であることが好ましい。
上記老化防止剤の含有量は、特に限定されないが、保存性が向上するという観点から、例えば、上記粘着剤100重量部に対して、1〜5重量部が好ましい。
上記粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、例えば、10〜50μmが好ましく、より好ましくは20〜40μmである。その厚さが、10μm未満ではグリーンタイヤへの仮着力に乏しい場合があり、50μmを超えると加工時に糊のはみだしが多くなる場合がある。
本発明の粘着シートは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、各層間に他の層(例えば、布や網目状に塗布した樹脂などの網目構造を有する層、極薄い樹脂層など)が設けられていてもよい。
また、本発明の粘着シートは、上記基材の印刷層が設けられている側とは反対側の表面に、ハードコート層(例えばエポキシ樹脂などの樹脂で形成された層など)、などが設けられていてもよい。
本発明の粘着シートの厚さは、特に限定されないが、例えば、25μm以上(例えば25〜300μm)が好ましく、より好ましくは50〜250μm、さらに好ましくは100〜200μmである。
上記印刷層が、バーコードの形状(幅が異なるスペースとバーを適宜に配列したもの)である場合、本発明の粘着シートのPCS値は、特に限定されないが、例えば、70%以上であることが好ましく、さらに好ましくは80%以上である。
本発明の粘着シートは、長期走行後(例えば0.3万〜10万km走行後)であっても印刷層を視認できる(例えば、印刷層がバーコードであれば、バーコードリーダーで読み取ることができる)。本発明の粘着シートは、長期走行後の耐擦過性、及び長期走行後の印刷層の読み取りやすさが一層優れるという観点から、摩耗試験機(商品名「学振試験機」、TOYOSEIKI社製)を用いて、シート片の基材表面に500gの荷重をかけながらアルミ(商品名「アルミ標準試験板」、日本テストパネル社製)を500往復させた後(摩耗処理後)でも、バーコード検証機(例えば、(商品名「AUTOSCAN」、RJS社製)を用いて読み取り可能であることが好ましい。具体的には、上記摩耗処理後におけるPCS値が、例えば、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
なお、上記摩耗処理は、具体的には、後述の(評価)の「(読み取り性)」に記載の方法などが挙げられる。
上記PCS値とは、バーコードのコントラストの指標であり、バーコードのスペース反射率とバーの反射率とから導き出される値である。上記PCS値は、スペースの反射率からバーの反射率を引いた値を、スペースの反射率で割った値である。すなわち、上記PCS値は、以下の式より算出される値である。
PCS={(スペースの反射率)−(バーの反射率)}/(スペースの反射率)
例えば、白色のスペースと、黒色のバーとから構成されるバーコードであれば、{(白色スペースの反射率)−(黒色バーの反射率)}/(白色スペースの反射率)から算出できる。なお、PCS値が1に近づくほど、スペースの反射率とバーの反射率とが離れていくため、よりコントラストの大きい(読み取りやすい)バーコードとなる。
上記反射率は、例えば、波長660nmの赤色光を入射角度90°の方向から照射したときの、反射率をいう。反射率の測定は、例えば、バーコード検証機(商品名「AUTOSCAN」、RJS社製)を用いて行うことができる。
(セパレータ)
本発明の粘着シートの上記粘着剤層表面は、使用時まではセパレータ(剥離ライナー)により保護されていてもよい。セパレータは上記粘着剤層の保護材として用いられており、本発明の粘着シートを被着体に貼付する際に剥がされる。なお、セパレータは必ずしも設けられていなくてもよい。
上記セパレータとしては、慣用の剥離紙などを使用でき、特に限定されないが、例えば、剥離剤層を有する基材、フッ素系ポリマーからなる低接着性基材や無極性ポリマーからなる低接着性基材などが挙げられる。上記剥離剤層を有する基材としては、例えば、シリコーン系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤、フッ素系剥離剤、硫化モリブデン系剥離剤等の剥離剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等が挙げられる。上記フッ素系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体等が挙げられる。また、上記無極性ポリマーとしては、例えば、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等が挙げられる。なお、セパレータは公知乃至慣用の方法により形成することができる。また、セパレータの厚さ等も特に限定されない。
本発明の粘着シートの用途は、特に限定されないが、例えば、自動車用タイヤ、航空機用タイヤに貼り付ける用途などが挙げられる。また、長期走行後の履歴管理の用途(永久接着の用途)に用いられる。
本発明の粘着シートによれば、上記基材と上記プライマー層との接着力が優れる上、上記印刷層が上記基材と上記プライマー層との間に設けられているため、走行時の衝撃等によっても基材が剥離することも、印刷層が消失することもない。そのため、長期走行後でも印刷層の情報を読み取ることができる(PCS値の低下を防ぐことができる)。特に、印刷層が基材のタイヤとは反対側に設けられている(印刷層が表面に露出した状態にある)従来の粘着シートと比べ、耐擦過性に優れているため、長期走行後の履歴管理用に特に優れている。
また、印刷層が表面に露出していないため、加硫時の熱で加硫金型に印刷層が付着して加硫金型を汚染したり、加硫金型との摩擦で印刷層が消失したりすることもない。
また、印刷層のコントラストを大きくするには、従来の粘着シートでは基材の色で印刷層の色が限定されていたが、本願の粘着シートによればプライマー層の色を変えることで印刷層の色を変えることが可能であり、印刷層の色の選択の幅が広がり、容易にコントラストを大きくできる。
また、本発明の粘着シートによれば、従来のタイヤ用粘着シートと同じ材料で、特別な材料を使用することなく、優れた耐擦過性を有する粘着シートを調製することが可能であり、コスト面で有利である。
特に、上記印刷層が、上記基材の一方の表面の全表面積(100%)の1〜40%に設けられていると、印刷層の視認性と、印刷層とプライマー層との接着性を両立できるため好ましい。
以下に、本発明のタイヤ用粘着シートの好ましい具体的態様の例を示す。
図1は、本発明のタイヤ用粘着シートの一例を示す概略図(断面図)である。図1に示すタイヤ用粘着シートは、基材1、印刷層2、プライマー層3、粘着剤層4を有する。基材1の一方の表面の一部に印刷層2が設けられている。印刷層2が設けられた側の基材1の表面上に、プライマー層3を介して粘着剤層4が設けられている。
[タイヤ用粘着シートの製造方法]
本発明のタイヤ用粘着シートの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、上記基材の一方の表面の一部に印刷層を設ける工程(印刷工程)、上記印刷層が設けられた側の上記基材表面上及び上記印刷層上に上記プライマー層を設ける工程(プライマー層形成工程)、上記プライマー層上に上記粘着剤層を設ける工程(粘着剤層形成工程)を少なくとも含むことが好ましい。
(印刷工程)
上記印刷工程において上記基材上に上記印刷層を形成する手段としては、特に限定されないが、例えば、熱転写方式(熱転写)、インクジェット方式、グラビア印刷方式等の各種の印刷手段を採用することができる。中でも、可変情報を印刷できるという観点から、熱転写方式、デジタル印刷が好ましい。すなわち、上記印刷層は、上記インクを熱転写して形成された印刷層(熱転写方式により形成された印刷層)であることが好ましく、上記インクからインク層を形成し、該インク層を熱転写して形成された印刷層であることがより好ましい。
インク層を熱転写して印刷層を形成する方法としては、例えば、支持基板にインク層を設けたインクシートを用いる方法が挙げられる。具体的には、上記インクシートのインク層と上記基材表面とが接するように重ね合わせ、インクシートを加熱してインク層を転写(熱転写)させて印刷層を形成する方法(熱転写方式)が挙げられる。
上記インクシートにおける上記支持基板としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル、ポリイミド、フッ素樹脂などのプラスチックフィルム、ポリアミド、ポリエステルなどの合成繊維からなる布などが挙げられる。上記支持基板は、上記インク層の密着性が向上する観点から、ワックスなどでコーティングされていてもよい。上記支持基板上に設けられるインク層としては、例えば、上記インクから形成された層が好ましい。なお、上記印刷層と上記インク層とは、熱転写の際に組成の変化が起こるなどの場合を除き、同一の組成を有する層である。
上記インクシートを形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、i)上記樹脂、上記着色剤などをロールミルの混練機で加熱混合する、ii)上記樹脂、上記着色剤、及び必要に応じて溶媒を加え、ロールミル、ポットミルなどの混練機で混合する、などの方法でペースト状などの流動性を有するインクを調製し、上記インクを支持基板に塗布又は含浸させてインク層を設ける方法が挙げられる。
インクシートのインク層を熱転写させて印刷層を形成する際に用いる装置としては、例えば、市販の熱転写方式を採用した印字装置(例えば、デュラプリンタシリーズ、日東電工(株)社製)を使用することができる。
(プライマー層形成工程)
上記プライマー層形成工程におけるプライマー層の形成方法は、特に限定されないが、例えば、印刷層が設けられた基材の表面に、上記プライマーを、キスコータやドクターブレード等による公知の塗布方式ないし含浸方式により塗布し、乾燥して形成する方法などが挙げられる。
印刷層が設けられることで凹凸構造を有している基材の一方の面側の表面上に、プライマーを均一に塗布でき、プライマー層と基材との密着性が一層優れるという観点から、上記プライマーの粘度は、特に限定されないが、例えば、1mPa・s〜60Pa・sが好ましく、より好ましくは5mPa・s〜30Pa・sである。
なお、上記プライマーの粘度は、BH型粘度計を用いて測定した粘度をいうものとする。
なお、上記プライマー層上に上記印刷層を形成した後に、上記プライマー層の上記印刷層を形成した面上に上記基材を重ね合わせても、上記基材と乾燥後の上記プライマー層とは接着性が不十分となり、走行時の衝撃によって上記基材が剥がれるおそれがある。
(粘着剤層形成工程)
上記粘着剤の形成方法は、特に限定されないが、例えば、上記粘着剤、上記加硫促進剤、上記粘着付与樹脂、上記架橋剤、上記老化防止剤などを均一に混合した組成物を、必要に応じて有機溶剤(例えば、トルエンなど)で希釈し、ファンテン方式、コンマロール方式、ドクターブレード方式、カレンダーロール方式、グラビアロールコータ方式等で上記プライマー層上に塗工し、乾燥して形成する方法が挙げられる。なお、セパレータ上に形成した粘着剤層を、上記プライマー層上に転写して形成してもよい。
[タイヤ]
本発明のタイヤは、本発明のタイヤ用粘着シートを有しているタイヤである。
本発明のタイヤは、特に限定されないが、履歴管理に優れるという観点から、例えば、ビート部(ホイールに覆われている部分)に本発明の粘着シートが貼付されたタイヤであることが好ましい。なお、本発明の粘着シートは、上記印刷層の少なくとも一部がビード部に入るように貼付されていればよく、例えば上記印刷層の一部がビード部からはみ出していてもよい。
本発明のタイヤの製造方法は、特に限定されないが、例えば、グリーンタイヤ(特にグリーンタイヤのビード部)に本発明の粘着シートを貼付する工程、加硫工程を少なくとも含むことが好ましい。
グリーンタイヤに本発明の粘着シートを貼付する条件としては、特に限定されないが、例えば、貼付け温度−10〜60℃(好ましくは20〜50℃)の条件が挙げられる。
上記加硫工程は、グリーンタイヤに本発明の粘着シートを貼付する工程後、連続して設けてもよいし、1時間以上の間隔をあけてもよい。
上記加硫工程における加硫温度は、特に限定されないが、例えば、100〜200℃が好ましく、より好ましくは140〜180℃である。上記加硫工程における加硫時間は、特に限定されないが、例えば、5〜200分が好ましく、より好ましくは10〜90分である。
加硫工程において、上記粘着剤層が、グリーンタイヤ中の加硫剤を吸収して、粘着剤層中の加硫促進剤を介して加硫硬化するため、本発明の粘着シートとタイヤとが強固に接着する(加硫工程を経て、タイヤと粘着シートが一体化する)。そのため、長期走行後や、走行時の衝撃でタイヤから粘着シートが剥がれなくなる。
本発明のタイヤにおいて、加硫工程後のタイヤと粘着シートとの接着力は、特に限定されないが、例えば、5N/10mm以上(例えば、5〜100N/10mm)が好ましく、より好ましくは10N/10mm以上である。タイヤと粘着シートとの接着力は、例えば、加硫工程後のタイヤから粘着シートを、温度23℃、湿度50%、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件で剥離することで測定することができる。
また、加硫工程における加硫剤の吸収及び加硫硬化は、上記プライマー層と上記基材、上記プライマー層と上記印刷層との間でも起こるため、加硫工程後の上記プライマー層と上記基材の接着力、及び上記プライマー層と上記印刷層の接着力が一層向上し、長期走行後や、走行時の衝撃でタイヤから上記基材や上記印刷層が剥がれなくなる。特に、本発明の粘着シート及び本発明のタイヤは、加硫硬化により上記基材及び/又は上記印刷層と上記プライマー層との接着力が向上するため、印刷層の保護フィルム等を用意する余計なコストがかからないという点、及び加硫硬化の際に上記基材の透明性の低下が起こらず印刷層の視認性にも影響がないという点で有利である。
本発明のタイヤとしては、例えば、自動車用タイヤ、航空機用タイヤなどが挙げられる。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
(実施例1)
ポリエステルフィルム(商品名「ルミラー#38S−10」、東レ(株)社製、厚さ38μm)上に、バーコードをデュラプリンターSI600(熱転写方式)(日東電工(株)社製)により印刷し、厚さ約5μmの印刷層を形成した。バーコードは、ポリエステルフィルムの一方の表面の全表面積に対して、約30%の部分に形成した。
その後、ポリエステルフィルム上のバーコードを形成した面上に、プライマー(レゾルシン、ホルマリン、ラテックスの混合溶液(RFL溶液、日東電工(株)社製))(クロルフェノール系プライマー(バルカボンドE、ICI社製)100部(重量部、以下同じ)、レゾルシノール4.1部(レゾルシノール、住友化学(株)社製)、ホルムアルデヒド3.6部(ホルムアルデヒド液、キスダ化学(株)社製)、ビニルピリジンラテックス(固形分41重量%)47.4部(2518FS、日本ゼオン(株)社製)、SBRラテックス(固形分40重量%)11.7部(LX110、日本ゼオン(株))、及び5重量%苛性ソーダ溶液6.4部を軟水26.8部と共に均一に混合したもの)を塗布して、150℃で2分乾燥させ、厚さ10μmのプライマー層を形成した。
その後、上記プライマー層上に、ゴム系粘着剤組成物(天然ゴム、合成ゴムのブレンドポリマーと架橋剤を配合した粘着剤組成物)(グラフトゴム系組成物は、グラフトゴム85部(ポリイソプレン天産物/MMA(三菱瓦斯化学(株)社製)=80部:20部)、天然ゴム15部(ポリイソプレン、天産物)、石油系樹脂35部(YSレジンPX1150、ヤスハラケミカル(株)社製)、チュウラム系加硫促進剤4部(ノクセラーTRA(大内新興化学工業(株)社製)/ノクセラーPZ(大内新興化学工業(株)社製)=50部:50部)、及びフェノール系老化防止剤3部(IRGANOX1010、チバ・ジャパン(株)社製)をトルエン200部に均一に溶解させたものからなる。)を塗布して、140℃で2分乾燥させ、厚さ25μmの粘着剤層を形成し、タイヤ用粘着シートを得た。
なお、バーコードのインクには、デュラインクH20(ポリエステル系)(日東電工(株)社製)を用いた。
(実施例2)
ポリエステルフィルム(商品名「ルミラー#38S−10」、東レ(株)社製、厚さ38μm)の代わりに、ポリエステルフィルム(商品名「ルミラー#188S−10」、東レ(株)社製、厚さ188μm)を用いた以外は、実施例1と同様にしてタイヤ用粘着シートを得た。
(実施例3)
ポリエステルフィルム(商品名「ルミラー#38S−10」、東レ(株)社製、厚さ38μm)の代わりに、ポリプロピレンフィルム(商品名「トレファン」、東レ(株)社製、厚さ50μm)を用いた以外は、実施例1と同様にしてタイヤ用粘着シートを得た。
(実施例4)
ポリエステルフィルム(商品名「ルミラー#38S−10」、東レ(株)社製、厚さ38μm)の代わりに、ポリエチレンフィルム(商品名「NSOフィルム」、大倉工業(株)社製、厚さ60μm)を用いた以外は、実施例1と同様にしてタイヤ用粘着シートを得た。
(比較例1)
ポリエステルフィルム(商品名「ルミラー#125S−10」、東レ(株)社製、厚さ125μm)上に、バーコードを熱転写方式により印刷し、厚さ約5μmの印刷層を形成した。バーコードは、ポリエステルフィルムの一方の表面の全表面積に対して、約30%の部分に形成した。
その後、ポリエステルフィルム上のバーコードを形成した面とは反対側表面上に、プライマー(レゾルシン、ホルマリン、ラテックスの混合溶液(RFL溶液、日東電工(株)社製))(クロルフェノール系プライマー(バルカボンドE、ICI社製)100部(重量部、以下同じ)、レゾルシノール4.1部(レゾルシノール、住友化学(株)社製)、ホルムアルデヒド3.6部(ホルムアルデヒド液、キスダ化学(株)社製)、ビニルピリジンラテックス(固形分41重量%)47.4部(2518FS、日本ゼオン(株)社製)、SBRラテックス(固形分40重量%)11.7部(LX110、日本ゼオン(株))、及び5重量%苛性ソーダ溶液6.4部を軟水26.8部と共に均一に混合したもの)を塗布して、150℃で2分乾燥させ、厚さ10μmのプライマー層を形成した。
その後、上記プライマー層上に、ゴム系粘着剤組成物(天然ゴム、合成ゴムのブレンドポリマーと架橋剤を配合した粘着剤組成物)(グラフトゴム系組成物は、グラフトゴム85部(ポリイソプレン天産物/MMA(三菱瓦斯化学(株)社製)=80部:20部)、天然ゴム15部(ポリイソプレン、天産物)、石油系樹脂35部(YSレジンPX1150、ヤスハラケミカル(株)社製)、チュウラム系加硫促進剤4部(ノクセラーTRA(大内新興化学工業(株)社製)/ノクセラーPZ(大内新興化学工業(株)社製)=50部:50部)、及びフェノール系老化防止剤3部(IRGANOX1010、チバ・ジャパン(株))をトルエン200部に均一に溶解させたものからなる。)を塗布して、140℃で2分乾燥させ、厚さ25μmの粘着剤層を形成し、粘着シートを得た。
なお、バーコードのインクには、デュラインクH20(ポリエステル系)(日東電工(株)社製)を用いた。
(比較例2)
比較例1と同様にして得られた粘着シートのバーコードを形成した面に、ポリエステルテープ(商品名「No.31B」、日東電工(株)社製、厚さ77μm)を貼り合わせ、温度23℃、湿度50%の条件で、2kgローラーを1往復させることにより圧着し、ポリエステルテープでオーバーラミネートされた粘着シートを得た。
(評価)
(読み取り性)
実施例及び比較例で得られた各粘着シートから、幅40mm×長さ20mmのシート片を切り出した。切り出したシート片の粘着剤層表面とタイヤの生ゴム(商品名「SBR(JSR(株)社製):天然ゴム(ポリイソプレン天産物):微粉硫黄(細井化学工業(株社製)):ダイアナプロセスオイル(出光興産(株)社製)=30:70:3:9の混合物、表面とが向かい合うように貼り付け、温度170℃で10分間加熱処理(加硫処理)した。その後、摩耗試験機(商品名「学振試験機」、TOYOSEIKI社製)を用いて、シート片の基材表面に500gの荷重をかけながらアルミ(商品名「アルミ標準試験板」、日本テストパネル社製)を500往復させた。
その後、バーコード検証機(商品名「AUTOSCAN」、RJS社製)を用いて粘着シートのバーコードを読み取り、バーコードが読み取れた場合を良好(○)とし、バーコードが読み取れなかった場合を不良(×)と、「読み取り性」を評価した。
Figure 0006293438
表1から明らかなように、本発明のタイヤ用粘着シート(実施例1〜4)は、摩耗処理を施した後でも、バーコードを読み取ることができ、耐擦過性に優れていた。
一方、比較例1の粘着シートは、摩耗処理により、印刷層が消失した。また、比較例2の粘着シートは、摩耗処理により、表面のポリエステルテープが剥がれ、印刷層が消失した。
1 基材
2 印刷層
3 プライマー層
4 粘着剤層

Claims (9)

  1. 基材、印刷層、プライマー層、粘着剤層を有するタイヤ用粘着シートであって、
    前記印刷層が、前記基材の一方の表面の一部に設けられ、
    前記印刷層が設けられた側の前記基材表面上及び前記印刷層上に前記プライマー層を介して前記粘着剤層が設けられていることを特徴とするタイヤ用粘着シート。
  2. 前記印刷層が、前記基材の一方の表面の全表面積(100%)の1〜40%に設けられている請求項1に記載のタイヤ用粘着シート。
  3. 前記基材が、JISK6768:1999年に準拠して測定した濡れ指数が20dyn以上の基材である請求項1又は2に記載のタイヤ用粘着シート。
  4. 前記印刷層が、バーコードの形状を有し、前記粘着シートの基材表面に500gの荷重をかけながらアルミを500往復させた後のPCS値が70%以上である請求項1〜3の何れか1項に記載のタイヤ用粘着シート。
  5. 前記基材を構成する樹脂と、前記印刷層を形成するインクに含まれる樹脂とは、同じ種類の主骨格を有する樹脂を含む請求項1〜4の何れか1項に記載のタイヤ用粘着シート。
  6. 前記粘着剤層が、チウラム系加硫促進剤を含む粘着剤組成物から形成された粘着剤層である請求項1〜の何れか1項に記載のタイヤ用粘着シート。
  7. 前記粘着剤層が、ゴム系粘着剤を含む粘着剤組成物から形成された粘着剤層である請求項1〜の何れか1項に記載のタイヤ用粘着シート。
  8. 請求項1〜の何れか1項に記載のタイヤ用粘着シートを有するタイヤ。
  9. 基材、印刷層、プライマー層、粘着剤層を有するタイヤ用粘着シートの製造方法であって、
    (1)前記印刷層を、前記基材の一方の表面の一部に設ける工程、
    (2)前記印刷層が設けられた側の前記基材表面上及び前記印刷層上に前記プライマー層を設ける工程、及び
    (3)前記プライマー層上に前記粘着剤層を設ける工程をこの順に含むことを特徴とするタイヤ用粘着シートの製造方法。
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