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JP6274340B1 - 光導波路フィルムおよび光学部品 - Google Patents

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JP6274340B1 JP2017071788A JP2017071788A JP6274340B1 JP 6274340 B1 JP6274340 B1 JP 6274340B1 JP 2017071788 A JP2017071788 A JP 2017071788A JP 2017071788 A JP2017071788 A JP 2017071788A JP 6274340 B1 JP6274340 B1 JP 6274340B1
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Abstract

【課題】変形が抑制された光導波路フィルムを提供する。【解決手段】光導波路フィルム100は、下部基材層150、下部クラッド層130、パターン状の複数のコア部112、上部クラッド層120および上部基材層140、をこの順番で備える長尺状の光導波路フィルムであって、上部基材層は、上部基材層の天面142よりも突出したリブ構造160、162を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、光導波路フィルムおよび光学部品に関する。
これまで光導波路フィルムについて様々な検討がなされてきた。このような技術としては、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。同文献には、コアパターンおよび上部クラッド層にかかる応力を低減し、これらの界面剥離を抑制する観点から、基板の外周部分に対して一部または全周囲が内側にとなるように、コアパターン及び上部クラッド層を基板上に形成する光導波路フィルムが記載されている(特許文献1の請求項1、段落0014)。また、上部クラッド層に貼り合わせた後に、再度カバー材を形状加工が不要となる観点から、図8(c)に示す外形加工されたカバー材を、図8(d)に示すように上部クラッド層に貼り合わせることが記載されている(特許文献1の段落0037)。
特開2014−115480号公報
本発明者が検討したところ、上記の文献に記載の光導波路フィルムにおいては、フィルムの変形の点で改善の余地を有していることが判明した。
本発明者はさらに検討したところ、光導波路フィルムの中の上部基材層に、当該上部基材層の天面よりも突出したリブ構造を形成することによって、光導波路フィルムの変形を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
下部基材層、下部クラッド層、パターン状の複数のコア部、上部クラッド層および上部基材層、をこの順番で備える長尺状の光導波路フィルムであって、
前記上部基材層は、前記上部基材層の天面よりも突出したリブ構造を有しており、前記リブ構造がカール形状を有する、光導波路フィルムが提供される。
また本発明によれば、
光コネクタと、前記光コネクタに一端が挿入された上記光導波路フィルムと、を備える、光学部品が提供される。
本発明によれば、フィルムの変形が抑制された光導波路フィルムおよびそれを用いた光学部品が提供される。
光導波路フィルムの構造を示す模式図である。 光導波路シートから光導波路フィルムを切り出す工程を示す模式図である。 光導波路シートのリブ構造を示す図である。 光導波路フィルムの評価方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。なお、本実施の形態では図示するように前後左右上下の方向を規定して説明する。しかし、これは構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定するものである。従って、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
本実施形態の光導波路フィルムの概要について説明する。
本実施形態の光導波路フィルムは、下部基材層、下部クラッド層、パターン状の複数のコア部、上部クラッド層および上部基材層、をこの順番で積層した積層構造を備えており、長尺状の樹脂フィルムで構成することができる。
このような光導波路フィルムにおいて、上部基材層は、上部基材層の天面よりも突出したリブ構造を有するように構成されている。
本実施形態の光導波路フィルムは、下部クラッド層や上部クラッド層を保護するように、これらを下部基材層および上部基材層で挟み込むような多層構造を有しているため、機械的強度に優れている。
このような多層構造に関して、本発明者は、上部基材層の天面よりも突出したリブ構造を上部基材層に形成することによって、光導波路フィルムの変形を抑制できることを新たに見出した。これにより、詳細なメカニズムは定かでないが、導波路フィルム作製時の残留応力に起因して生じると考えられる、意図しない反り変形を抑制することができるので、光導波路フィルムの光損失を低減することが可能になる。
また、本実施形態の光導波路フィルムは、光学部品の一部を構成する用途に用いることができる。このような光学部品は、光コネクタと、光コネクタに一端が挿入された光導波路フィルムと、を備えることができる。この光コネクタと光導波路フィルムとは接着剤を介して接合することができる。本実施形態の光導波路フィルムを光コネクタ挿入用に用いる場合、当該光導波路フィルムの上部基材層の天面に形成された接着剤が、天面から端面や側面に流れ出すことをリブ構造によって抑制することができる。
したがって、本実施形態の光導波路フィルムによれば、光導波路端面の汚染を抑制できるため、光学部品の製造安定性を高めることができ、光接続信頼性に優れた構造を実現することができる。
以下、本実施形態の光導波路フィルムの構造について詳述する。
図1は、光導波路フィルム100の構造の一例を示す斜視図である。
本実施形態の光導波路フィルム100は、図1に示すように、下部クラッド層130と、下部クラッド層130上に設けられたパターン状のコア部112と、およびコア部112上に設けられた上部クラッド層120と、が積層された積層構造を有することができる。この積層構造において、下部クラッド層130の下面側に下部基材層150が配置されており、上部クラッド層120の上面側に上部基材層140が配置されている。これにより、光導波路フィルム100の機械特性や耐久性を向上させることができる。
本実施形態の光導波路フィルム100は、図1に示すように、上部基材層140において、上部クラッド層120が配置された面とは反対側の天面142にリブ構造160,162が形成された構造を有することができる。これにより、光導波路フィルム100の変形を抑制することができる。
本実施形態の光導波路フィルム100において、リブ構造160,162は、光導波路フィルム100の導波路端面101側の上部基材層140に形成されていてもよく、光導波路フィルム100の側面104側の上部基材層140に形成されていてもよく、また両側に形成されていてもよい。リブ構造160,162が、上部基材層140と一体的に構成されている。
上記リブ構造160は、図1に示すように、導波路端面101側の上部基材層140に形成されている。すなわち、リブ構造160は、上部基材層140の端面144に形成されており、上部基材層140の天面142から突出する構造を有している。ここで、光が入出力する導波路端面101は、長手方向における光導波路フィルム100の一端に形成されるものである。上部基材層140の端面144側に形成されたリブ構造160により、光導波路フィルム100の導波路端面101において、短手方向の変形を抑制できる。また、上部基材層140の天面142から端面144を通って接着剤などが流れ出し、コア層110の導波路端面101が汚染されることを抑制できる。これによって、光導波路フィルム100の光信頼性を高めることができる。
一方、上記リブ構造162は、光導波路フィルム100の長手方向に沿った側面104側に形成されている。すなわち、リブ構造162は、上部基材層140の側面146側に形成されており、上部基材層140の天面142から突出する構造を有している。上部基材層140の側面146に形成されたリブ構造162により、光導波路フィルム100の長手方向における変形を抑制でき、光損失を低減することが可能になる。また、上部基材層140の天面142から側面146を通って流れ出た接着剤などが、光導波路フィルム100を光コネクタに挿入するときに、コア層110の導波路端面101が汚染されることを抑制できる。これによって、光導波路フィルム100の光信頼性を高めることができる。
また、リブ構造162とリブ構造160とを有する場合、これらは連続せずに、それぞれ独立して形成されていてもよい。
本実施形態において、上部基材層140の天面142から垂直方向におけるリブ構造160,162の上端までのリブ高さの下限値は、例えば、1μm以上としてもよく、好ましくは1.5μm以上としてよく、より好ましくは2μm以上としてもよい。これにより、光導波路フィルム100の変形や、上述の接着剤の流れ出しを抑制することができる。一方、上記リブ高さの上限値は、例えば、50μm以下であり、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは20μm以下であり、さらに好ましくは10μm以下である。これにより、光コネクタ挿入性に優れた光導波路フィルム100の構造を実現することができる。
上記リブ構造160,162の形状は、カール形状を有していてもよい。具体的なカール形状としては、例えば、リブ構造160,162の先端が天面142とは反対面側を向くように、少なくとも一部が湾曲した湾曲形状(コの時形状)でもよく、リブ構造160,162の先端が、上部基材層140の天面142側またはリブ構造160,162の内壁面側に向くように巻き取られた巻き形状でもよい。これにより、リブ構造160,162の機械的強度を高めることができるので、光導波路フィルム100の変形を一層抑制することが可能になる。
本実施形態において、端面144側に形成されるリブ構造160は、上部基材層140の少なくとも一部または全面に亘って形成されていてもよい。短手方向におけるリブ構造160の幅は、短手方向における上部基材層140の幅をLとしたとき、例えば、1/3L以上でもよく、1/2L以上でもよく、2/3L以上でもよく、一方で、L以下でもよい。短手方向におけるリブ構造160の幅を長くすることにより、光導波路フィルム100の機械的強度を高めることができる。
本実施形態において、側面104側に形成されるリブ構造162は、上部基材層140の少なくとも一部に形成されていてもよい。このリブ構造162は、例えば、端面144と側面104とのが交差する角部から所定長さに亘って形成されていてもよい。
長手方向におけるリブ構造162の幅は、長手方向における上部基材層140の長さをLとしたとき、例えば、1/30L以上でもよく、4/30L以上でもよく、6/30L以上でもよく、一方で、L以下でもよい。長手方向におけるリブ構造162の幅を長くすることにより、光導波路フィルム100の機械的強度を高めることができる。また、接着剤によって、端面144や側面104が汚染されること抑制することができる。
リブ構造160,162は、上部基材層140と同種の材料で構成することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、またはポリエーテルサルフォン等で構成されていてもよい。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、機械的強度の観点から、リブ構造160,162はポリイミドで構成されていてもよい。
本実施形態では、たとえば光導波路フィルム100の構成材料、光導波路フィルム100の作り方等を適切に選択することにより、上記リブ構造160,162の高さや形状を制御することが可能である。これらの中でも、たとえば、回転数、カッティング速度、ブレード種、ボンド(結合材)の種類、砥石の粒度や集中度等のブレード表面の粗度、砥石突出量などのブレード表面における砥石の突出度合いなどのダイシング条件、プラスチックフィルムやドレスボードに対してダイシングを実施することにより砥石突出量を調整すること、上部基材層140の材料、弾性率、厚みなどを適切に制御すること等が、上記リブ構造160,162の有無や高さを所望の数値範囲とするための要素として挙げられる。
光導波路フィルム100は、長尺状の樹脂フィルムであり、それ自体単独で自立することができる。また、光導波路フィルム100は、靱性を有しており、曲げた状態でも曲げていない状態でも使用することができる。
本実施形態の光導波路フィルム100は、コア部112の長手方向に対して長尺状の板部材とすることができる。すなわち、光導波路フィルム100の長手方向の長さは、光導波路フィルム100の短手方向の幅よりも長尺である。ここで、本実施形態において、光導波路フィルム100の上面視において、コア部112が延在している方向を長手方向とし、当該長手方向に対して直交する方向であり、複数のコア部112が横並びする方向を短手方向とする。
また、光導波路フィルム100の一端には光コネクタ挿入領域106が形成されていてもよい。この光コネクタ挿入領域106は、光導波路フィルム100の一端から所定位置に亘って形成されている。この光コネクタ挿入領域106における光導波路フィルム100の端面には導波路端面101が形成されている。導波路端面101は、光入射面として機能する。例えば、光導波路フィルム100の導波路端面101において、光コネクタを介して、光が入出力することができる。
このような光導波路フィルム100は、少なくとも一端に光コネクタ挿入領域106を有することができ、かかる一端(光コネクタ挿入領域106)が光コネクタに挿入されてなる光部品に用いることができる。
一方、光導波路フィルム100の他端には、同様に光コネクタ挿入領域が形成されていてもよいが、光変換領域107が形成されていてもよい。例えば、光変換領域107の表面(天面142)には不図示の溝部が形成されていてもよい。溝部は、コア部112を通過する光信号の光路変換を行うミラーとして機能する。
本実施形態の光導波路フィルム100において、光コネクタ挿入領域106から光変換領域107に亘って、コア部112が延在していてもよい。また、コア部112は、一端の導波路端面101から他端の光変換領域107における端面まで、延在していてもよい。ただし、光変換領域107に溝部が形成されている場合、光変換領域107におけるコア部112は、溝部により分断されていてもよい。
また、光導波路フィルム100の短手方向において、コア層110は、複数のコア部112が互いに離間して配置されている。コア部112の間にはクラッド部114が形成されている。このように、本実施形態において、コア部112は、上下左右をクラッド層(上部クラッド層120、下部クラッド層130)またはクラッド部114で覆われているため、優れた光学特性を実現することができる。
一方で、光導波路フィルム100の側面において、コア層110は、コア部112がクラッド部114で覆われている構造を有する。すなわち、複数のコア部112は、それぞれの両側面がクラッド部114で覆われた構造を有することができる。これにより、コア部112を保護することができる。
なお、光導波路フィルム100の外形形状は、矩形形状の一例に限定されず、例えば、二叉形状、三つ叉形状であってもよい。
また、光導波路フィルム100のコア層110は、単層でもよいが、間にクラッド層を介して複数のコア層が形成されていてもよい。
次に、本実施形態の光導波路フィルム100の製造方法について説明する。
図2は、本実施形態の光導波路フィルム100の製造工程の一例を示す図である。図2(a)は、本実施形態の光導波路シート10の上面図である。図2(b)は、本実施形態の光導波路シート10の積層構造を示す、図2(a)のA−A´断面図である。
本実施形態の光導波路フィルム100の製造方法としては、下部基材層150、下部クラッド層130、パターン状のコア部112、上部クラッド層120および上部基材層140、がこの順で積層された光導波路シート10を準備する準備工程と、光導波路シート10から、コア部112の長手方向に対して長尺状の光導波路フィルム100を切り出す切出工程と、を有することができる。
(光導波路シート10の準備工程)
まず、図2に示すような光導波路シート10を準備する。本実施形態の準備工程は、下部基材層150、下部基材層150上に形成された下部クラッド層130、下部クラッド層130上に設けられたパターン状のコア部112、コア部112上に設けられた上部クラッド層120、上部クラッド層120上に形成された上部基材層140が積層されたフィルム構造体(光導波路シート10)を形成する工程を含むことができる。
本実施形態の光導波路シート10は、フィルム形状であり、枚葉状でもよく、巻き取り可能なロール状でもよい。また、上記切出工程の前に、本実施形態の光導波路シート10を、所定面積を有する複数のブロック(区画)に裁断してもよい。これにより、光導波路シート10のハンドリング性を向上させることができる。それぞれのブロックは、生産性の観点から、複数の光導波路フィルム100分の面積を有していてもよい。それぞれの区画は、長方形形状とすることができる。
光導波路シート10は、上面視において所定の形状を有しているが、長方形でも、正方形を有していてもよい。生産性の観点から、光導波路シート10は、コア部112が延在する長手方向に対して、長手方向に対して直交する短手方向よりも幅長くなるように延在してもよい。
本実施形態の光導波路シート10は、図2(a)に示すように、上面視において少なくとも1以上の光導波路フィルム100の面積を有するものであればよく、生産性の観点から、複数の光導波路フィルム100の合計面積を有していることが好ましい。例えば、長手方向における光導波路シート10の幅は、1つまたは2以上の光導波路フィルム100の長尺分が切り取れる面積を有していてもよく、短手方向における光導波路シート10の幅は、1つまたは2以上の光導波路フィルム100の短尺分が切り取れる面積を有していてもよい。
上記の準備工程は、下部基材層150の上面側に下部クラッド層130を形成する工程と、上部クラッド層120の上面側に上部基材層140を形成する工程と、を含むことができる。具体的な一例としては、まず、基材(下部基材層150)の表面上に下部クラッド層130を形成する。続いて、下部クラッド層130の表面上に、パターン形状を有するコア部112を形成する。続いて、コア部112を覆うように、上部クラッド層120を形成する。その後、上部クラッド層120の表面上に上部基材層140を形成する。
本実施形態において、上記のパターン形状を有するコア部112の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、露光法、エッチング法または複製法等の各種の光導波路加工方法を用いることができる。
露光法による光導波路加工方法の場合、例えば、次のように、フォトリトグラフィー法による現像工程が不要な第1工程と、現像工程が必要な第2工程を採用することができる。
まず、基材上に下部クラッド層およびコア層を形成する。続いて、フォトリトグラフィー法によりコア層にコアパターンを形成する。例えば、コアパターンを有するフォトマスクを介して、コア層に対して、活性光線を照射する露光処理を行う。
ここで、第1工程の場合、コア層のうち、露光領域にパターン化されたコア部が形成され、未露光領域にはクラッド部が形成される。一方で、第2工程の場合、コア層のうち、露光領域に硬化部(コア部)が形成され、未露光領域に未硬化部が形成される。そして、各種溶剤及びアルカリ溶液等の現像液を用いた現像工程で未硬化部を除去し、硬化部を残すことでパターン下されたコア部を形成する。その後、コア部上に上部クラッド層を形成する。
また、コア層を形成した後で、得られたコア層の両側に、それぞれ下部クラッド層および上部クラッド層を積層してもよい。
また、エッチング法による光導波路加工方法の場合、例えば、次のような工程を採用することができる。まず、基材上に下部クラッド層およびコア層を形成する。コア層上にパターンを有するフォトレジストを形成する。当該フォトレジストをマスクとして、下層のコア層をパターニングする。パターニングには、たとえば、リアクティブイオンエッチングなどの各種エッチング方法が用いられる。そして、マスクを除去した後、パターニングされたコア部を埋め込むように上部クラッド層を形成する。
また、複製法による光導波路加工方法の場合、例えば、次のような工程を採用することができる。まず、基材上に下部クラッド層を形成する。当該下部クラッド層に、コアパターンを有する型を押し付けて、当該下部クラッド層の内部方向にコアパターン状の穴部を形成する。形成された穴部にワニス状のコア層形成用樹脂組成物を注入し、パターン化されたコア部を形成する。そして、コア部上に上部クラッド層を形成する。
本実施形態において、基材(下部基材層150)上に、クラッド層(上部クラッド層120、上部クラッド層120)やコア層110を形成する手法としては、ワニス状の樹脂組成物を塗布する方法やワニス状の樹脂組成物からなる樹脂膜を積層する方法などが用いられる。
上記の塗布する方法としては、例えば、ピンコーター、ダイコーター、コンマコーター、カーテンコーター等の各種コーター装置を用いて直接塗布する方法、スクリーン印刷などの印刷方法が用いられる。印刷方法により、部分的に塗布することができる。
また、上記の樹脂膜を形成する方法としては、例えば、ワニス状の樹脂組成物を基材上に塗布した後、得られた塗布膜を乾燥する方法を用いることができる。
また、上記の積層する方法としては、例えば、フィルム状の樹脂膜を、ロールラミネート、真空ロールラミネート、平板ラミネート、真空平板ラミネート、常圧プレス、真空プレス等を用いて積層する方法を用いることができる。
本実施形態において、例えば、一旦基材(下部基材層150)上に下部クラッド層130等の層を形成し、その後、基材を剥離することで形成することが可能である。この場合、下部クラッド層130は、コア層110を形成する前に、硬化させておいてもよい。これにより、下部クラッド層130の強度を向上させることができる。
次に、コア層110(またはコア部112)、クラッド層(上部クラッド層120、下部クラッド層130)、基材層(上部基材層140、下部基材層150)の各成分について説明する。
(コア層形成用樹脂組成物)
本実施形態のコア層形成用樹脂組成物は、例えば、ポリマーA、モノマーAおよび重合開始剤Aを含むことができる。
上記ポリマーAとしては、たとえば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、PETやPBTのようなポリエステル、ポリエチレンサクシネート、ポリサルフォン、ポリエーテル、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて、ポリマーアロイ、ポリマーブレンド(混合物)、共重合体等として用いることができる。
この中でも、アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂、環状オレフィン系樹脂などを用いることができる。
アクリル系樹脂としては、例えば、単官能アクリレート、多官能アクリレート、単官能メタクリレート、多官能メタクリレート、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート、エポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ポリエステルアクリレート、または尿素アクリレートからなる群から選択される一種以上を含むアクリル化合物の重合体が挙げられる。また、アクリル系樹脂は、ポリエステル骨格、ポリプロピレングリコール骨格、ビスフェノール骨格、フルオレン骨格、トリシクロデカン骨格、ジシクロペンタジエン骨格などを有していてもよい。
フェノキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールA型エポキシ化合物またはそれらの誘導体、およびビスフェノールF、ビスフェノールF型エポキシ化合物またはそれらの誘導体を共重合成分の構成単位として含むものが挙げられる。
ポリマーAの含有量は、たとえば、コア層形成用樹脂組成物の固形分全体に対して15質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。これにより、機械特性が向上する。また、コア層形成用樹脂組成物に含まれるポリマーの含有量は、たとえばコア層形成用樹脂組成物の固形分全体に対して95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。これにより、光学特性が向上する。
本実施形態において、樹脂組成物の固形分全体とは、組成物樹脂中における不揮発分を指し、水や溶媒等の揮発成分を除いた残部を指す。また、本実施形態において、樹脂組成物全体に対する含有量とは、溶媒を含む場合には、樹脂組成物のうちの溶媒を除く固形分全体に対する含有量を指す。
上記モノマーAとしては、分子構造中に重合可能な部位を有する化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、アクリル酸(メタクリル酸)系モノマー、エポキシ系モノマー、オキセタン系モノマー、ノルボルネン系モノマー、ビニルエーテル系モノマー、スチレン系モノマー、光二量化モノマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
この中でも、アクリル酸(メタクリル酸)系モノマー、エポキシ系モノマーなどを用いてもよい。
アクリル酸(メタクリル酸)系モノマーとしては、例えば、2つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物を用いてもよく、2官能又は3官能以上の(メタ)アクリレートを用いてもよい。例えば、脂肪族(メタ)アクリレート、脂環式(メタ)アクリレート、芳香族(メタ)アクリレート、複素環式(メタ)アクリレート、またはこれらのエトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体、カプロラクトン変性体などが挙げられる。また、分子内に、ビスフェノール骨格、ウレタン骨格などを有していてもよい。
エポキシ系モノマーとしては、脂環族エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物等が挙げられる。
上記モノマーAとしては、可視光、紫外線、赤外線、レーザー光、電子線、X線等の活性光線の照射により、照射領域において反応して反応物を生成する光重合性モノマーを用いてもよい。また、上記モノマーAは、活性光線の照射時においてコア層中の膜厚と直交する面内方向に移動可能であり、コア層において活性光線の照射領域と非照射領域との間で屈折率差を生じさせるものであってもよい。
モノマーAの含有量は、ポリマーAの100質量%に対し、1質量%以上70質量%以下であることが好ましく、10質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。これにより、屈折率変調をより確実に起こすことができる。
(重合開始剤)
上記重合開始剤Aは、モノマーAの重合反応または架橋反応の種類に応じて適宜選択される。上記重合開始剤Aとしては、例えば、アクリル酸(メタクリル酸)系モノマー、スチレン系モノマー等のラジカル重合開始剤、エポキシ系モノマー、オキセタン系モノマー、ビニルエーテル系モノマー等のカチオン重合開始剤を用いることができる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類等が挙げられる。具体的には、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア2959、イルガキュア184(以上、BASFジャパン製)等が挙げられる。
カチオン重合開始剤としては、例えば、ジアゾニウム塩のようなルイス酸発生型のもの、ヨードニウム塩、スルホニウム塩のようなブレンステッド酸発生型のもの等が挙げられる。具体的には、アデカオプトマーSP−170(ADEKA製)、サンエイドSI−100L(三新化学工業製)、Rhodorsil2074(ローディアジャパン製)等が挙げられる。
重合開始剤Aの含有量は、ポリマーAの100質量%に対して、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上3質量%以下であることがより好ましい。これにより、コア層の光学特性や機械的特性を低下させることなく、モノマーを速やかに反応させることができる。
(その他)
コア層形成用樹脂組成物は、例えば、架橋剤、増感剤(光増感剤)、触媒前駆体、助触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、塗面改良剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、フィラー、無機粒子、劣化防止剤、濡れ性改良剤、帯電防止剤等をさらに含んでいてもよい。
(溶剤)
コア層形成用樹脂組成物に含まれる溶剤としては、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、およびN−メチルピロリドン等の有機溶剤から選択される一種または二種以上を含むことができる。
(クラッド層形成用樹脂組成物)
本実施形態のクラッド層形成用樹脂組成物は、例えば、ポリマーB、モノマーBおよび重合開始剤Bを含むことができる。
上記ポリマーBとしては、たとえば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、PETやPBTのようなポリエステル、ポリエチレンサクシネート、ポリサルフォン、ポリエーテル、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて、ポリマーアロイ、ポリマーブレンド(混合物)、共重合体等として用いることができる。
この中でも、アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂、環状オレフィン系樹脂などを用いることができる。
アクリル系樹脂としては、例えば、単官能アクリレート、多官能アクリレート、単官能メタクリレート、多官能メタクリレート、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート、エポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ポリエステルアクリレート、または尿素アクリレートからなる群から選択される一種以上を含むアクリル化合物の重合体が挙げられる。また、アクリル系樹脂は、ポリエステル骨格、ポリプロピレングリコール骨格、ビスフェノール骨格、フルオレン骨格、トリシクロデカン骨格、ジシクロペンタジエン骨格などを有していてもよい。
フェノキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールA型エポキシ化合物またはそれらの誘導体、およびビスフェノールF、ビスフェノールF型エポキシ化合物またはそれらの誘導体を共重合成分の構成単位として含むものが挙げられる。
また、上記ポリマーBは、必要に応じて熱硬化性樹脂を含んでもよい。熱硬化性樹脂としては、例えば、アミノ樹脂、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、マレイミド化合物、ベンゾオキサジン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物、シクロカーボネート化合物、多官能オキセタン化合物、エピスルフィド樹脂、エポキシ樹脂などの公知慣用の熱硬化性樹脂が使用できる。
ポリマーBの含有量は、たとえば、クラッド層形成用樹脂組成物の固形分全体に対して15質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。これにより、機械特性が向上する。また、コア層形成用樹脂組成物に含まれるポリマーの含有量は、たとえばコア層形成用樹脂組成物の固形分全体に対して95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。これにより、光学特性が向上する。
上記モノマーBとしては、分子構造中に重合可能な部位を有する化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、アクリル酸(メタクリル酸)系モノマー、エポキシ系モノマー、オキセタン系モノマー、ノルボルネン系モノマー、ビニルエーテル系モノマー、スチレン系モノマー、光二量化モノマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
この中でも、アクリル酸(メタクリル酸)系モノマー、エポキシ系モノマーなどを用いてもよい。
アクリル酸(メタクリル酸)系モノマーとしては、例えば、2つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物を用いてもよく、2官能又は3官能以上の(メタ)アクリレートを用いてもよい。例えば、脂肪族(メタ)アクリレート、脂環式(メタ)アクリレート、芳香族(メタ)アクリレート、複素環式(メタ)アクリレート、またはこれらのエトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体、カプロラクトン変性体などが挙げられる。また、分子内に、ビスフェノール骨格、ウレタン骨格などを有していてもよい。
エポキシ系モノマーとしては、脂環族エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物等が挙げられる。
モノマーBの含有量は、ポリマーBの100質量%に対し、1質量%以上70質量%以下であることが好ましく、10質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。これにより、屈折率変調をより確実に起こすことができる。
(重合開始剤)
上記重合開始剤Bは、モノマーBの重合反応または架橋反応の種類に応じて適宜選択される。上記重合開始剤Bとしては、例えば、アクリル酸(メタクリル酸)系モノマー、スチレン系モノマー等のラジカル重合開始剤、エポキシ系モノマー、オキセタン系モノマー、ビニルエーテル系モノマー等のカチオン重合開始剤を用いることができる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類等が挙げられる。具体的には、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア2959、イルガキュア184(以上、BASFジャパン製)等が挙げられる。
カチオン重合開始剤としては、例えば、ジアゾニウム塩のようなルイス酸発生型のもの、ヨードニウム塩、スルホニウム塩のようなブレンステッド酸発生型のもの等が挙げられる。具体的には、アデカオプトマーSP−170(ADEKA製)、サンエイドSI−100L(三新化学工業製)、Rhodorsil2074(ローディアジャパン製)等が挙げられる。
重合開始剤Bの含有量は、ポリマーBの100質量%に対して、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上3質量%以下であることがより好ましい。これにより、コア層の光学特性や機械的特性を低下させることなく、モノマーを速やかに反応させることができる。
(その他)
クラッド層形成用樹脂組成物は、例えば、架橋剤、増感剤(光増感剤)、触媒前駆体、助触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、塗面改良剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、フィラー、無機粒子、劣化防止剤、濡れ性改良剤、帯電防止剤等をさらに含んでいてもよい。
(溶剤)
クラッド層形成用樹脂組成物に含まれる溶剤としては、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、およびN−メチルピロリドン等の有機溶剤から選択される一種または二種以上を含むことができる。
ワニス状のコア層形成用樹脂組成物またはクラッド層形成用樹脂組成物は、たとえば上記各成分を、溶剤中に添加し、撹拌することにより得られた溶液を例えば0.2μm孔径のPTFEフィルターでろ過することにより得ることができる。この際、たとえば超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転式分散方式などの各種混合機を用いることができる。
本実施形態のコア層110中のコア部112は、上述のコア層形成用樹脂組成物で構成されていてもよい。また、上部クラッド層120、下部クラッド層130は、それぞれ、同種または異種の、上述のクラッド層形成用樹脂組成物で構成されていてもよい。
(基材層)
基材層(上部基材層140、下部基材層150)の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、またはポリエーテルサルフォン等が挙げられる。基材層としては、これらの構成材料からなるフィルムを用いることができる。
本実施形態において、上部基材層140および下部基材層150は、同種の材料で構成されていてもよい。例えば、上部基材層140および下部基材層150は、ポリイミドを含むポリイミド層で構成されていてもよい。
本実施形態において、上部基材層140および下部基材層150の膜厚の下限値は、それぞれ、例えば、5μm以上でもよく、好ましくは10μm以上である。一方で、上部基材層140および下部基材層150の膜厚の上限値は、それぞれ、例えば、50μm以下でもよく、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは25μm以下である。
本実施形態において、下部基材層150の膜厚は、上部基材層140の膜厚と同じであってもよい。
本実施形態において、上部基材層140および下部基材層150の弾性率の下限値は、それぞれ、例えば、1GPa以上でもよく、好ましくは2GPa以上であり、より好ましくは3GPa以上である。一方で、上部基材層140および下部基材層150の弾性率の上限値は、それぞれ、例えば、12GPa以下でもよく、好ましくは11GPa以下であり、より好ましくは10GPa以下である。
本実施形態において、下部基材層150の弾性率は、上部基材層140の弾性率と相違してもよい。なお、本実施形態において、上記弾性率は、引張り弾性率とする。
本実施形態において、上部クラッド層120および下部クラッド層130の膜厚の下限値は、それぞれ、例えば、1μm以上でもよく、好ましくは3μm以上であり、より好ましくは5μm以上である。一方で、上部クラッド層120および下部クラッド層130の膜厚の上限値は、それぞれ、例えば、50μm以下でもよく、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは15μm以下である。なお、上部クラッド層120の膜厚としては、例えば、コア部112上における上部クラッド層120の膜厚としてもよい。
本実施形態において、光導波路シート10(光導波路フィルム100)の全体の膜厚の下限値は、例えば、50μm以上でもよく、好ましくは60μm以上であり、より好ましくは70μm以上である。一方で、光導波路シート10(光導波路フィルム100)の全体の膜厚の上限値は、例えば、300μm以下でもよく、好ましくは200μm以下であり、より好ましくは150μm以下である。
(光導波路フィルム100の切出工程)
次に、光導波路シート10から光導波路フィルム100を切り出す。
図2(a)に示すように、点線で示された切出領域に沿って、光導波路シート10を切断する切出工程によって、本実施形態の光導波路フィルム100を得ることができる。
本実施形態において、光導波路シート10の下部基材層150側をダイシングテープに固定した状態で、上記切出工程を行うことができる。ダイシングテープとしては、例えば、紫外線(UV)の照射によって粘着力が低下するタイプのテープを使用してもよい。この場合、切断工程の後、UV照射することでダイシングテープから、切出工程によって個片化された光導波路フィルム100を分離することができる。
本実施形態において、ダイシング条件としては、例えば、上部基材層140が露出した状態でもよく、上部クラッド層120よりも厚膜で、上部クラッド層120よりも比較的弾性率が高い上部基材層140を使用してもよく、光導波路シート10の膜厚方向に対して垂直となるようにダイシングブレードの方向を設定してもよく、光導波路フィルム100の周囲を一定の方向(例えば、時計回りに)に2周回るようにダイシングしてもよい。また、ダイシングブレードの回転数や移動速度等の条件を適切に選択できる。また、上記切出工程の後、切出面に対して、不活性ガスなどの気体を用いて、エアー洗浄を行ってもよい。
本実施形態において、切出工程に使用する切断手段としては、例えば、ダイシングブレードを用いることができる。光導波路フィルム100の導波路端面101または側面104の、少なくとも1面または両面をダイシングブレードで切り出されもよい。ダイシングブレードで切り出された領域以外の領域は、他の切断手段で切り出されてもよい。他の切断手段としては、例えば、カッティングソー、レーザー、ルーター、超音波カッターまたはウォータージェットによる切断および刃型を用いた打ち抜きからなる群から選択される一種以上が挙げられる。
本実施形態によれば、ダイシングブレードを使用した精密カット手段により、例えば、導波路端面101を切り出すことにより、光導波路フィルム100の導波路端面101において、光散乱による光の減衰を抑制することができる。また、他の切断手段を使用した高加工カット手段により、例えば、光導波路フィルム100の側面104を切り出すことにより、加工速度が向上するとともに、曲線加工が容易になる。
また、不図示の溝部を形成した後に、光導波路フィルム100の切出工程を行ってもよい。溝部の形成には、例えば、ダイシングブレードを用いてもよい。
以上により、光導波路シート10から光導波路フィルム100が得られる。
本実施形態の光学部品の製造方法は、上述の光導波路フィルム100の製造方法により得られた光導波路フィルム100の一端(光コネクタ挿入領域106)を光コネクタに挿入する工程を有することができる。例えば、光コネクタと光導波路フィルムとは接着剤を介して接合することができる。接着剤としては、公知のものが使用できるが、例えば、光硬化性接着剤を用いてもよい。このとき、UV等のエネルギー線を照射して、光硬化性接着剤を硬化させて、光コネクタと光導波路フィルム100とを固定することができる。
以上により、本実施形態の光学部品が得られる。
本実施形態の光学部品において、光導波路フィルム100の少なくとも一端(光コネクタ挿入領域106)に光コネクタが形成されていてもよいが、光導波路フィルム100の両端それぞれに光コネクタが形成されていてもよい。
本実施形態において、光コネクタとしては、特に限定されないが、例えば、MTコネクタ、MPOコネクタ、MPXコネクタ、PMTコネクタ、PTコネクタ等を用いることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、参考形態の例を付記する。
1.
下部基材層、下部クラッド層、パターン状の複数のコア部、上部クラッド層および上部基材層、をこの順番で備える長尺状の光導波路フィルムであって、
前記上部基材層は、前記上部基材層の天面よりも突出したリブ構造を有している、光導波路フィルム。
2.
1.に記載の光導波路フィルムであって、
長手方向における当該光導波路フィルムの一端に、光が入出力する導波路端面が形成されており、前記導波路端面側の前記上部基材層に前記リブ構造が形成されている、光導波路フィルム。
3.
1.または2.に記載の光導波路フィルムであって、
前記上部基材層の天面から前記リブ構造の上端までのリブ高さが、1μm以上50μm以下である、光導波路フィルム。
4.
1.から3.のいずれか1つに記載の光導波路フィルムであって、
当該光導波路フィルムの長手方向に沿った側面側に前記リブ構造が形成されている、光導波路フィルム。
5.
1.から4.のいずれか1つに記載の光導波路フィルムであって、
前記リブ構造がカール形状を有する、光導波路フィルム。
6.
1.から5.のいずれか1つに記載の光導波路フィルムであって、
前記下部基材層および前記上部基材層は、ポリイミド層で構成されている、光導波路フィルム。
7.
1.から6.のいずれか1つに記載の光導波路フィルムであって、
前記下部基材層および前記上部基材層の膜厚は、5μm以上50μm以下である、光導波路フィルム。
8.
1.から7.のいずれか1つに記載の光導波路フィルムであって、
当該光導波路フィルムの膜厚は、50μm以上300μm以下である、光導波路フィルム。
9.
1.から8.のいずれか1つに記載の光導波路フィルムであって、
前記上部クラッド層および前記下部クラッド層の膜厚は、1μm以上50μm以下である、光導波路フィルム。
10.
光コネクタと、前記光コネクタに一端が挿入された1.から9.のいずれか1つに記載の光導波路フィルムと、を備える、光学部品。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
1.光導波路シートの製造について
(1)離脱性基を有するポリオレフィン系樹脂の合成
水分及び酸素濃度がいずれも1ppm以下に制御され、乾燥窒素で満たされたグローブボックス中において、ヘキシルノルボルネン(HxNB)7.2g(40.1mmol)、ジフェニルメチルノルボルネンメトキシシラン12.9g(40.1mmol)を500mLバイアル瓶に計量し、脱水トルエン60gと酢酸エチル11gを加え、シリコン製のシーラーを被せて上部を密栓した。
次に、100mLバイアルビン中にNi触媒1.56g(3.2mmol)と脱水トルエン10mLを計量し、スターラーチップを入れて密栓し、触媒を十分に撹拌して完全に溶解させた。このNi触媒溶液1mLをシリンジで正確に計量し、上記2種のノルボルネンを溶解させたバイアル瓶中に定量的に注入して室温で1時間撹拌したところ、著しい粘度上昇が確認された。この時点で栓を抜き、テトラヒドロフラン(THF)60gを加えて撹拌を行い、反応溶液を得た。
100mLビーカーに無水酢酸9.5g、過酸化水素水18g(濃度30%)、イオン交換水30gを加えて撹拌し、その場で過酢酸水溶液を調製した。次に、この水溶液全量を上記反応溶液に加えて12時間撹拌してNiの還元処理を行った。
次に、処理の完了した反応溶液を分液ロートに移し替え、下部の水層を除去した後、イソプロピルアルコールの30%水溶液を100mL加えて激しく撹拌を行った。静置して完全に二層分離が行われた後に水層を除去した。この水洗プロセスを合計で3回繰り返した後、油層を大過剰のアセトン中に滴下して生成したポリマーを再沈殿させ、ろ過によりろ液と分別した後、60℃に設定した真空乾燥機中で12時間加熱乾燥を行うことにより、ポリマー#1を得た。
ポリマー#1の分子量分布は、GPC測定した結果、Mw=10万、Mn=4万であった。また、ポリマー#1中の各構造単位のモル比は、NMR測定による同定の結果、ヘキシルノルボルネン構造単位が50mol%、ジフェニルメチルノルボルネンメトキシシラン構造単位が50mol%であった。
(2)コア層形成用組成物の製造
精製した上記ポリマー#1の10gを100mLのガラス容器に秤量し、これにメシチレン40g、酸化防止剤Irganox1076(チバガイギー社製)0.01g、シクロヘキシルオキセタンモノマー(東亜合成製 CHOX、CAS#483303−25−9、分子量186、沸点125℃/1.33kPa)2g、重合開始剤(光酸発生剤)「RhodorsilPhotoinitiator 2074」(Rhodia社製、CAS# 178233−72−2)(0.0125g、酢酸エチル0.1mL中)を加えて均一に溶解させた後、0.2μmのPTFEフィルターによりろ過を行い、清浄なコア層形成用組成物を得た。
(3)クラッド層の作製
環状オレフィン系樹脂を含むノルボルネン系樹脂組成物(プロメラス社製Avatrel2590の20重量%2−ヘプタノン溶液、10g)に、2−ウンデシルメチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、品番C11Z)(0.06g)を添加して混合し、クラッド層形成用塗布液を得た。このクラッド層形成用塗布液を、2枚のポリイミドフィルムの上にドクターブレードでそれぞれ均一に塗布した後、45℃の乾燥機において15分間乾燥させた。溶剤を完全に除去した後、乾燥機中160℃で2時間加熱して塗膜を硬化させ、光導波路形成用フィルム(厚み:5μmのクラッド層および厚み:25μmの基材層)を2枚形成した。
(4)コア層の作製
離型処理PETフィルム上にコア層形成用組成物を、ドクターブレードにより均一に塗布した後、40℃の乾燥機に5分間投入した。溶媒を完全に除去して被膜とした後、得られた被膜上に、ライン、スペースの直線パターンが全面に描かれたフォトマスクを圧着した。そして、フォトマスク上から平行露光機により紫外線を照射した。なお、紫外線の積算光量は1300mJ/cmとした。
次いで、フォトマスクを取り去り、150℃のオーブンに30分間投入した。オーブンから取り出すと、被膜には断面が矩形状をなす鮮明な導波路パターン(複数のコア部)が現れているのが確認された。得られたコア層の厚さは40μmであった。
(5)光導波路シートの作製
(4)で得られたコア層の両面に、それぞれ、(3)で得られた光導波路形成用フィルムのクラッド層をラミネータで積層し、積層体を得た。得られた積層体を160℃、2時間の条件で熱処理し、図2に示すような光導波路シートを得た。得られた積層体の厚さは100μmであった。
(実施例1)
2.光導波路フィルムの製造について
(6)外形加工
(5)で得られた光導波路シートの下面側(図2(b)の下部基材層150)をダイシングテープに貼り付けた。続いて、加工速度:0.1mm/sの条件で、ダイシングブレードA(ブレード表面からの砥粒突出量が平均0.5μm以下、粒度:#5000)を用いて、図2(a)に示す端面(光コネクタ挿入領域106の導波路端面101、光変換領域107の端面)を加工し、続いて、加工速度:0.1mm/sの条件で、ダイシングブレードB(ブレード表面からの砥粒突出量が平均4μm、粒度:#5000)を用いて、その他の領域である側面(光コネクタ挿入領域106、接続路領域108および光変換領域107の側面104)を加工した。このような加工を時計回りに2回行った。その後、光導波路シート全面切出面に対してエアー洗浄を行い、切削水を完全に飛ばした。
次いで、UV照射機によりダイシングテープに紫外線を照射し、個片化された光導波路フィルム(図1)を得た。光導波路フィルムの形状は、上面視において長方形形状であった。光導波路フィルムの短手方向(端面側)の幅は3mmであり、長手方向(側面側)の長さは30mmであり、厚みが100μmであった。紫外線の積算光量は500mJ/cmとした。
(実施例2)
加工速度:0.1mm/sの条件で、ダイシングブレードA(ブレード表面からの砥粒突出量が平均0.5μm以下、粒度:#5000)を用いて、図2(a)に示す端面(光コネクタ挿入領域106の導波路端面101、光変換領域107の端面)および、側面(光コネクタ挿入領域106、接続路領域108および光変換領域107の側面104)を加工した以外は、実施例1と同様にした。
(実施例3)
加工速度:1.0mm/sの条件で、ダイシングブレードA(ブレード表面からの砥粒突出量が平均0.5μm以下、粒度:#5000)を用いて、図2(a)に示す端面(光コネクタ挿入領域106の導波路端面101、光変換領域107の端面)および、側面(光コネクタ挿入領域106、接続路領域108および光変換領域107の側面104)を加工した以外は、実施例1と同様にした。
(実施例4)
加工速度:10.0mm/sの条件で、ダイシングブレードA(ブレード表面からの砥粒突出量が平均0.5μm以下、粒度:#5000)を用いて、図2(a)に示す端面(光コネクタ挿入領域106の導波路端面101、光変換領域107の端面)および、側面(光コネクタ挿入領域106、接続路領域108および光変換領域107の側面104)を加工した以外は、実施例1と同様にした。
(実施例5)
加工速度:30.0mm/sの条件で、ダイシングブレードA(ブレード表面からの砥粒突出量が平均0.5μm以下、粒度:#5000)を用いて、図2(a)に示す端面(光コネクタ挿入領域106の導波路端面101、光変換領域107の端面)および側面(光コネクタ挿入領域106、接続路領域108および光変換領域107の側面104)を加工した以外は、実施例1と同様にした。
(実施例6)
加工速度:100.0mm/sの条件で、ダイシングブレードA(ブレード表面からの砥粒突出量が平均0.5μm以下、粒度:#5000)を用いて、図2(a)に示す端面(光コネクタ挿入領域106の導波路端面101、光変換領域107の端面)および側面(光コネクタ挿入領域106、接続路領域108および光変換領域107の側面104)を加工した以外は、実施例1と同様にした。
(比較例1)
(5)で得られた光導波路シートの上面側(図2(b)の上部基材層140)と下面側(図2(b)の下部基材層150)(5)とにダイシングテープに貼り付けたこと、加工速度:0.1mm/sの条件で、ダイシングブレードB(ブレード表面からの砥粒突出量が平均4μm、粒度:#5000)を用いて、図2(a)に示す端面(光コネクタ挿入領域106の導波路端面101、光変換領域107の端面)および、側面(光コネクタ挿入領域106、接続路領域108および光変換領域107の側面104)を加工した以外は、実施例1と同様にした。
3.光導波路フィルムの評価
実施例および比較例で得られた光導波路フィルムについて、次のような評価を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 0006274340
(リブ構造)
得られた光導波路フィルムの端面および側面について、走査電子顕微鏡を用いて、45°傾斜したSEM画像を撮影した。得られたSEM画像から、リブ構造の形状を判断し、リブ高さを算出した。コの字形状のリブを図3(a)に示し、巻き形状のリブを図3(b)に示す。また、リブ高さは、図3に示すように、上部基材層140の天面142からリブ構造160の上端までの高さHとした。リブ構造162についても、リブ構造160と同様にして形状や高さを測定した。結果を表1に示す。
なお、実施例1〜6の短手方向におけるリブ構造160は、端面144側の上部基材層140の全面に形成されていた。また、実施例2〜6の長手方向におけるリブ構造162は、端面144と側面104とが交差する角部、すなわち側面104の縁から形成されており、側面146側の上部基材層140の全面に形成されていた。また、実施例2〜6のリブ構造162の構造は、それぞれのリブ構造160の形状と同じ形状を有していた。また、実施例1においては、リブ構造160は形成されておらず、比較例1においては、リブ構造160およびリブ構造162のいずれも形成されていなかった。
(フィルムの変形評価)
図4(a)に示すように、地面に対して水平な搭載面2を有する支持台1を準備した。続いて、得られた光導波路フィルム100の一方の主面4が搭載面2に接するように、光導波路フィルム100を支持台1に載置した。このとき、光導波路フィルム100の端面6と側面7の境界に存在する角部3と、搭載面2との距離dを測定した。
光導波路フィルム100の4つの角部3と搭載面2との距離d1〜d4を、それぞれ上記のように測定した。測定によって得られた各実施例の光導波路フィルム100におけるd1,d2,d3,d4の4つの合計値(総和D)を算出し、比較例1の光導波路フィルム100におけるd1,d2,d3,d4の4つの合計値(総和D0)を算出し、これらを対比した。
各実施例の総和Dにおいて、比較例1の総和D0よりも小さい場合を○とし、同等または大きい場合を×とした。結果を表1に示す。
(接着剤の流れだしの評価)
[端面側の評価]
図4(b)に示すように、地面に対して水平な搭載面2を有する支持台1を準備した。続いて、光導波路フィルム100の一方の主面4が搭載面2に接するように、光導波路フィルム100を支持台1に載置した。
続いて、光導波路フィルム100の他方の主面5において、一端側の端面6から、25mm離れた位置にエポキシ系接着材9を0.03ml滴下し、他端側の端面8を垂直方向に持ち上げ、他端側の主面5と、搭載面2とのなす角度が、30°となる位置で固定した。
上記位置で固定した時点から、エポキシ系接着材9が、他端側の主面5から一端側に流れ、エポキシ系接着材9が一端側の端面6が接触するまでの流れ時間Aを測定した。
各実施例および比較例の光導波路フィルム100において、同様にして、流れ時間Aを測定した。
各実施例の流れ時間Aについて、比較例1の流れ時間Aを基準としたとき、比較例1の時間よりも長い場合を◎、同等または短い場合を×とした。
[側面側の評価]
図4(c)に示すように、地面に対して水平な搭載面2を有する支持台1を準備し、光導波路フィルム100の一方の主面4が搭載面2に接するように、光導波路フィルム100を支持台1に載置した。
光導波路フィルム100の他方の主面5において、一端側の端面6から、25mm離れた位置にエポキシ系接着材9を0.03ml滴下し、図4(c)に示すように角部3を起点に垂直方向に持ち上げ、他方の主面5と、搭載面2とのなす角度が、30°となる位置で固定した。
上記位置で固定した時点から、エポキシ系接着材9、他端側の主面5から一端側の側面7に流れ、エポキシ系接着材9と一端側の側面7が接触するまでの流れ時間Bを測定した。
各実施例および比較例の光導波路フィルム100において、同様にして、流れ時間Bを測定した。
各実施例の流れ時間Bについて、比較例1の流れ時間Bを基準としたとき、比較例1の時間よりも長い場合を◎、同等または短い場合を×とした。
(光コネクタへの挿入の作業性)
実施例および比較例で得られた光導波路フィルムと同様にして、光導波路試験片を50サンプル作製した。
厚み:125μm×幅:3.2mmの開口部を持つ治具に、実施例および比較例の光導波路試験片を挿入し、挿入前後において光導波路試験片の端部を光学顕微鏡で観察することにより、挿入による傷の増加を調査した。50サンプル中、挿入した光導波路試験片端部に傷が確認されない場合を◎、0%超え20%未満の試験片において傷が確認された場合を○、20%以上の試験片において傷が確認された場合を×とした。
1 支持台
2 搭載面
3 角部
4 主面
5 主面
6 端面
7 側面
8 端面
9 エポキシ系接着材
10 光導波路シート
100 光導波路フィルム
101 導波路端面
104 側面
106 光コネクタ挿入領域
107 光変換領域
108 接続路領域
110 コア層
112 コア部
114 クラッド部
120 上部クラッド層
130 下部クラッド層
140 上部基材層
142 天面
144 端面
146 側面
150 下部基材層
152 裏面
160 リブ構造
162 リブ構造

Claims (9)

  1. 下部基材層、下部クラッド層、パターン状の複数のコア部、上部クラッド層および上部基材層、をこの順番で備える長尺状の光導波路フィルムであって、
    前記上部基材層は、前記上部基材層の天面よりも突出したリブ構造を有しており、前記リブ構造がカール形状を有する、光導波路フィルム。
  2. 請求項1に記載の光導波路フィルムであって、
    長手方向における当該光導波路フィルムの一端に、光が入出力する導波路端面が形成されており、前記導波路端面側の前記上部基材層に前記リブ構造が形成されている、光導波路フィルム。
  3. 請求項1または2に記載の光導波路フィルムであって、
    前記上部基材層の天面から前記リブ構造の上端までのリブ高さが、1μm以上50μm以下である、光導波路フィルム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の光導波路フィルムであって、
    当該光導波路フィルムの長手方向に沿った側面側に前記リブ構造が形成されている、光導波路フィルム。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の光導波路フィルムであって、
    前記下部基材層および前記上部基材層は、ポリイミド層で構成されている、光導波路フィルム。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の光導波路フィルムであって、
    前記下部基材層および前記上部基材層の膜厚は、5μm以上50μm以下である、光導波路フィルム。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の光導波路フィルムであって、
    当該光導波路フィルムの膜厚は、50μm以上300μm以下である、光導波路フィルム。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の光導波路フィルムであって、
    前記上部クラッド層および前記下部クラッド層の膜厚は、1μm以上50μm以下である、光導波路フィルム。
  9. 光コネクタと、前記光コネクタに一端が挿入された請求項1からのいずれか1項に記載の光導波路フィルムと、を備える、光学部品。
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