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JP6267447B2 - 感知装置及び圧電センサ - Google Patents

感知装置及び圧電センサ Download PDF

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JP6267447B2
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Description

本発明は、水晶振動子等の圧電振動子の発振周波数に基づいて、試料液に含まれる感知対象物を感知するための感知装置及びこの感知装置に用いられる圧電センサに関する。
溶液中や気体中の微量物質を感知する装置として、水晶振動子によるQCM(Quarts Crystal Microbalance)を用いた感知装置が知られている。この種の感知装置では、水晶振動子に物質を例えば抗原抗体反応により吸着させ、このときの質量変化に応じた水晶振動子の固有振動数の変化を利用して、微量物質の定性分析や定量分析を行っている。
この種の感知装置としては、特許文献1に示すように、水晶振動子をセンサユニットに収納して、水晶振動子の一面側に試料液の流路を形成し、当該流路に試料液を流しながら感知対象物の検出を行う構成が知られている。水晶振動子10は、図6に示すように、水晶片1の表面及び裏面に夫々励振電極11、12を設けて構成され、前記水晶振動子10を配線基板13に取り付けることにより水晶センサ14が構成されている。水晶振動子10の周縁部全面を配線基板13に接着すると、水晶振動子10に歪みが発生するおそれがあるため、水晶振動子10はその周縁部の3〜4箇所が接着剤にて配線基板13に固定されている。
前記感知装置は、この水晶センサ14を支持体15と流路形成部材16とにより挟み込んで保持するように構成されている。図6中17は封止部材である。配線基板13には水晶振動子10が振動する領域を確保するために他面側の励振電極12よりも大きい貫通孔18が形成されている。
このようなセンサユニットでは、流路形成部材16と配線基板13とにより囲まれた水晶振動子10に対して、流路形成部材16の一端側から試料液を供給し、他端側から排出しながら発振周波数を取得し、感知対象物の検出が行われる。既述のように水晶振動子10は、その周縁部の複数個所を配線基板13に接着されているため、水晶振動子10と配線基板13との間には隙間が存在するが、通常の感知対象物の検査においては、水晶振動子10と配線基板13との間の隙間から、水晶振動子10の他面側に試料液が回り込むおそれはないに等しい。しかしながら、水晶センサ14をセンサユニットから取り外すときや、水晶振動子10の表面に残った液体を送風機により吹き飛ばして除去するときに、水晶振動子10と配線基板13との間の隙間から液体が入り込み、水晶振動子10の他面側に液体が付着することがある。
水晶は、一面側(表面側)の励振電極が置かれる雰囲気は気相であっても液相であっても発振するが、他面側(裏面側)の励振電極が置かれる雰囲気は気相でないと安定して発振しないという性質がある。このため水晶振動子10の他面側の励振電極12に液体が付着すると、発振自体が阻害されるかあるいは安定な発振が得られない。従って他面側の励振電極12に液体が付着した場合には、例えば配線基板13の開口部18から送風機により風を送って、当該他面側の液体を乾燥させて除去することが行われる。
しかしながら、水晶振動子10を構成する水晶片1は、例えば基本周波数が30MHz程度である場合、厚さが50μm以下と極めて薄い。このため送風機の風の衝撃によって破損してしまうという事故が発生するおそれがある。また破損しない場合でも、液体の性質によっては、裏面側の励振電極に付着した後に蒸発して励振電極12に固着し、振動を阻害して発振が安定しなくなることも懸念される。
特許文献2には、圧電板の裏面に設けられた電極が空間を介して被覆されるように、基板に形成された凹部に圧電板をはめ込んで固定する技術が提案されている。圧電板の周縁部と凹部との間にはシール材が設けられており、これにより圧電板の裏面側への液体の回り込みが抑えられるが、圧電板の周縁部全体にシール材が設けられると、既述のように圧電板の振動が阻害されるおそれがある。
また特許文献3には、振動板が被覆材に形成された凹部に挿入固定され、振動板と被覆材との間には気体が満たされた空間が形成される構成が記載されている。振動板の周縁部と被覆材の内壁面は封止材によって封止され、振動板の裏面側にも前記空間の外側において封止材が設置されている。この構成では振動板の側面が被覆材の内壁面と接触して保持されると共に、振動板の周縁部は封止材によって封止されているので、振動板の安定した発振が妨げられるおそれがある。
特開2011−227033号公報(図7等参照) 特開2007−93549号公報(段落0009、0010、図3参照) WO2002/061396号公報(図4等参照)
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、圧電振動子の一面側に試料液を供給して試料液中の対象物を感知するにあたり、圧電振動子の他面側の励振電極への液体の付着を抑える技術を提供することにある。
このため本発明は、感知装置において、
圧電片の一面側及び他面側に夫々励振電極を設け、前記一面側の励振電極上には試料液中の感知対象物を吸着するための吸着層が形成された圧電振動子と、
前記他面側の励振電極の外側に、当該励振電極の少なくとも側方を周方向全体に亘って囲むように設けられ、その一端側が圧電片の他面側に密着するように設けられた環状のカバー部材と、
前記圧電振動子を支持するために圧電振動子の他面側に設けられ、他面側の励振電極に対応する領域に、当該励振電極よりも大きい開口部を備え、前記圧電片の他面側がその表面側に前記開口部の周方向に沿った複数個所にて接着剤により固定されている基板と、
前記圧電振動子の一面側に密着され、前記圧電振動子と隙間を介して対向する対向面を含み、当該一面側に臨む領域に反応用流路を形成するための流路形成部材と、
前記反応用流路に試料液を供給するための液体供給口と、
前記反応用流路から試料液を排出するための液体排出口と、を備え、
前記圧電振動子は、当該圧電振動子が発振回路により発振されたときに、発振周波数に基づいて感知対象物を感知するために設けられたものであることを特徴とする。
また他の発明は、本発明に係る感知装置に用いられる圧電センサであって、
圧電片の一面側及び他面側に夫々励振電極を設け、前記一面側の励振電極上には試料液中の感知対象物を吸着するための吸着層が形成された圧電振動子と、
前記他面側の励振電極の外側に、当該励振電極の少なくとも側方を周方向全体に亘って囲むように設けられると共に、その一端側が圧電片の他面側に密着するように設けられた環状のカバー部材と、を備えたことを特徴とする。


圧電片の一面側及び他面側に夫々励振電極を設けた圧電振動子の一面側に試料液を供給して、試料液中の感知対象物を感知する感知装置において、前記圧電振動子の他面側に当該圧電振動子を支持する基板を設ける。この基板には圧電振動子の他面側の励振電極に対応する領域に、当該励振電極よりも大きい開口部が形成されている。またこの開口部の内側であって前記他面側の励振電極の外側に、当該励振電極の周囲を囲むと共に、その一端側が圧電片の他面側に密着するように環状のカバー部材を設ける。これにより、仮に圧電振動子と基板との隙間から圧電振動子の他面側に液体が入り込んだとしても、カバー体によって、当該カバー体の内側への液体の侵入が抑えられるので、圧電振動子の他面側の励振電極への液体の付着が抑制される。
本発明の感知装置の一例を示す分解斜視図である。 感知装置の一例を示す縦断面図である。 感知装置に用いられる水晶振動子の一例を示す平面図である。 感知装置における回路構成を示す概略図である。 本発明の感知装置の他の例の一部を示す縦断面図である。 従来の感知装置の一部を示す縦断面図である。
本発明の感知装置の一例について、図1〜図4を参照して説明する。この感知装置は水晶センサをセンサユニット2に収納して構成されている。例えばセンサユニット2は、図1及び図2に示すように、支持体21、封止部材22、基板をなす配線基板3、カバー部材4、圧電振動子である水晶振動子5、流路形成部材23及び上部カバー24を下側からこの順番で積層して構成されている。図1〜図3に示すX軸、Y軸及びZ軸は、直交座標系を示すものである。
水晶センサ6は圧電センサをなすものであり、例えばガラスエポキシ基板によりなる配線基板3上に水晶振動子5を設けて構成される。この水晶振動子5は、図2及び図3に示すように、例えばATカットの圧電片である円板状の水晶片51の表面側及び裏面側に、夫々例えば金(Au)などからなる励振電極を設けて構成されている。図3(a)は水晶振動子3の表面側(一面側)、同図(b)は裏面側(他面側)を夫々示している。この例では、図3(a)、(b)に示すように、水晶片51の他面側に第1の励振電極53A及び第2の励振電極53Bを互いに離間して配置すると共に、一面側に共通の励振電極52を配置している。この励振電極52は、前記励振電極53A、53Bに夫々対向する第1の励振電極52A及び第2の励振電極52Bを備えている。こうして第1の励振電極53A及び第1の励振電極52Aにより第1の振動領域5Aが形成され、第2の励振電極53B及び第2の励振電極52Bにより第2の振動領域5Bが形成されている。
前記他面側の第1の励振電極53A及び第2の励振電極53Bは、夫々引出電極531、532を介して、図1に示すように、水晶センサ6をセンサユニット2に装着した時に、配線基板3上に引き回された導電路32、34に夫々電気的に接続されている。また、前記共通電極52は、裏面側へ回り込むように形成された引出電極521を介して、水晶センサ6をセンサユニット2に装着した時に、配線基板3上に形成された導電路33に電気的に接続されている。
配線基板3の端部領域には、各導電路32〜34と夫々電気的に接続される接続端子35〜37が形成されている。そしてこれら導電路32、34は、図4に示すように、第1の発振回路6A及び第2の発振回路6Bに夫々接続され、共通の励振電極52は発振回路6A、6Bのアース側に接続される。また前記第1の励振電極52Aの表面には、例えば抗原抗体反応により感知対象物を結合させるための吸着層54が形成されている。
水晶振動子5は、図1及び図2に示すように、配線基板3に形成された開口部(貫通孔)31を塞ぐように装着されている。この開口部31は水晶振動子5が発振したときに、十分に水晶片51を振動させる領域を確保するために形成され、開口部31の内縁が前記他面側の励振電極53A、53Bの外側に位置するように構成されている。また水晶振動子5は、配線基板3に対して開口部31の周縁部の複数個所例えば3箇所において、例えば導電性ペースト等の接着剤により接着固定されている。この接着に当たっては、背景技術にて記載したように、水晶片51の振動を阻害しないためには接着面積が小さい方がよいため、水晶片51と配線基板3との間には、水晶片51の周方向の大部分に僅かな隙間が形成されている。
支持体21には、図1及び図2に示すように、配線基板3の収納領域を確保するために凹部211が形成され、この凹部211の周縁部は、配線基板3が載置される段部212として構成されている。なお図1では図示の便宜上、段部212を省略して描いている。さらに支持体21の凹部211には、配線基板3の開口部31を覆うように封止部材22が設けられている。この封止部材22は、図1及び図2に示すように、他端側が塞がれた扁平な筒状体よりなり、その上端(一端側)は環状体となっている。封止部材22は弾性体よりなり、この環状の上端は配線基板3の開口部31の外側において、配線基板3の裏面側に密着するように設けられている。
さらに配線基板3の開口部31の内側であって前記他面側の励振電極53A、53Bの外側には、これら励振電極53A、53Bの少なくとも側方を周方向全体に亘って囲むように環状のカバー部材4が設けられている。このカバー部材4は、図1に示すように、他端側が塞がれた扁平な筒状体よりなり、その上端(一端側)は環状体となっていて、この環状の上端は水晶振動子5の裏面側に密着するように設けられている。このようにカバー部材4の上端は、カバー部材4と水晶振動子5との接触面41をなしている。この接触面41について図3(b)に点線にて示すが、当該接触面41の外周縁は配線基板3の開口部31の内側に位置し、前記接触面41の内周縁は水晶振動子5の裏面側の励振電極53A、53Bの外側に位置するように構成されている。この接触面41の幅Wは配線基板3の開口部31の大きさや励振電極53A、53Bの形成領域の大きさに応じて適宜設定される。またカバー部材4の高さHは、配線基板3の厚さよりも小さくなるように設定されている。カバー部材4の大きさの一例を挙げると、内周の直径Aが2.0mm程度、幅Wが0.6mm程度、高さHが1.6mm程度である。
このようなカバー部材4は、水晶片5と密着し、かつ水晶片5の振動を阻害しない材質により構成される。ここでいう密着とは、カバー部材4と水晶片5との接触面41への液体の侵入を抑えるように両者が張り付いた状態をいい、例えば接着剤にて両者を結合する場合も含まれる。カバー部材4の材質の具体例としては、例えばポリジメチルシロキサン(PDMS)等の弾性体が挙げられる。PMDSは水晶に対して吸着力があるため、水晶に対して押圧することにより水晶に張り付き、密着する。またカバー部材4の上端に対してプラズマを照射して、当該上端の表面を改質し、水晶片51に対する密着性を高めるようにしてもよい。
さらに水晶センサ6は、弾性体からなる流路形成部材23を備えており、この流路形成部材23と封止部材22とにより夫々一面側(表面側)及び他面側(裏面側)が押し付けられた状態でセンサユニット2に取り付けられる。前記流路形成部材23は図2に示すように、水晶振動子5の一面側の励振電極52A、52Bが形成された領域に反応用流路をなす液体供給領域27を形成するものである。この液体供給領域27には、図2中X方向(水晶片51の長さ方向)の一方側に液体供給管25から液体が供給されるように構成されると共に、前記X方向の他方側から液体排出管26を介して液体が排出されるように構成されている。これにより水晶振動子5の一面側において、試料液が水晶振動子5の長さ方向の一方側から他方側に通流することになる。
前記第1の振動領域5Aを発振させるための第1の発振回路6A、第2の振動領域5Bを発振させるための第2の発振回路6Bの発振出力(周波数信号)は、スイッチ部61により交互に周波数測定部62に取り込まれるように構成されている。この周波数測定部62は、例えば周波数カウンターや、例えば特開2006−258787号等に記載されているように回転ベクトルの速度を求める手法などによって、周波数を検出するように構成されている。この周波数測定部62にて得られた各振動領域5A、5Bの各々の発振周波数は、データ処理部63に送られ、例えば差分を取られて表示される。
上述の感知装置では次のようにして感知対象物の有無が判定される。先ず例えば緩衝液を液体供給管25を介して供給しながら、各発振回路6A、6Bにより例えば9MHzの周波数で水晶振動子5を発振させ、周波数測定部62においてこれら振動領域5A、5Bの発振周波数を取得する。このとき取得した振動領域5Aの発振周波数を第1の周波数信号とする。続いて緩衝液の供給を停止し、試料液を液体供給管25を介して供給する。これにより試料液は、液体供給領域27を通流していき、当該試料液中に感知対象物Xが含まれる場合には、感知対象物Xが抗原抗体反応により吸着層54に速やかに吸着(結合)する。このように試料液中に感知対象物Xが含まれている場合には、第1の励振電極52A側において、感知対象物Xが吸着層54へ捕捉され、第1の励振電極52Aは質量が付加されるので、その分発振周波数が変化する。
こうして試料液を供給してから、これら振動領域5A、5Bの各々の発振周波数を取得し、このとき取得した振動領域5Aの発振周波数を第2の周波数信号とする。そして試料液を供給する前に取得した第1の周波数信号との差分を取り、例えばデータ処理部63において、予め設定された閾値と比較して、前記周波数データが閾値以上であれば感知対象物Xが「有る」とし、閾値未満であれば感知対象物Xが「無い」と判定する。この例では、第2の振動領域5Bの発振周波数は温度変化や水溶液そのものの粘度、あるいは対象物以外の物質の付着などの外乱によるものであることから、第1の振動領域5Aの発振周波数から第2の振動領域5Bの発振周波数を差し引くと、外乱による周波数の変動分を補償した、対象物の吸着に起因する周波数の差分が得られる。このため、感知対象物Xの有無について精度の高い計測を行うことができる。
上述の実施の形態によれば、既述のように、水晶振動子5と流路形成部材23との間に形成された液体供給領域27に液体を通流させながら発振周波数が取得される。液体は液体供給領域27に閉じ込められるため、当該領域27から外方に漏れ出すことはないが、水晶振動子5の周縁部と配線基板3との間には既述のように隙間があるので、水晶センサ6を感知装置から取り外すときや、水晶振動子5の表面に残った液体を送風機により吹き飛ばして除去するときに、水晶振動子5と配線基板3との間の隙間から液体が配線基板3の開口部31を介して水晶振動子5の他面側に回り込むおそれがある。
しかしながら開口部31の内部には、既述のように水晶振動子5の他面側の励振電極53A、53Bを覆うようにカバー部材4が設けられ、このカバー部材4は水晶振動子5に密着されている。このため仮に水晶振動子5と配線基板3との隙間から水晶振動子5の他面側に液体が入り込んだとしても、当該カバー部材4と水晶振動子5の間には浸入できないので、水晶振動子5の他面側の励振電極53A、53Bに液体が付着するおそれはない。これにより水晶振動子5の他面側の励振電極53A、53Bが置かれる雰囲気は常に気相に保つことができるので、安定した発振を確保することができる。また送風機を用いて他面側の励振電極53A、53Bを乾燥させる必要がないので、水晶片の破壊等の事故が発生する懸念がない。さらに液体の種類によっては、溶質の乾燥によって励振電極に固着するものがあるが、このようなことも抑えられるので、常に安定した発振を行うことができる。
さらにまたカバー部材4は、水晶振動子5の他面側の励振電極53A、53Bを空間を介して覆うように構成されているので、水晶センサ6を試料液に浸漬して使用する場合であっても、他面側の励振電極53A、53Bへの液体の付着が防止できる。さらにまたカバー部材4は配線基板3の開口部31の内側に設けられるので、カバー部材4の取り付けのために配線基板3の形状を変更する必要がなく、既存の水晶センサに組み合わせて設けることができるので、安価で簡易な構造で他面側の励振電極の防水構造を確保することができる。またカバー部材4を例えばPDMS等の水晶に対して吸着性のある弾性体により構成した場合には、カバー部材4を水晶振動子に押圧することにより両者を密着できるので、製造が容易である。
以上においてカバー部材7は、図5に示すように、配線基板3の開口部31の内側であって、水晶振動子5の他面側の励振電極53A、53Bの外側に、当該励振電極53A、53Bの周囲を囲むように、その上端が水晶振動子5の他面側に密着するように設けられた環状体であればよく、必ずしも前記他面側の励振電極53A、53Bを空間を介して覆うように構成しなくてもよい。水晶センサ6を試料液に浸漬して使用しない場合には、カバー部材7を水晶振動子5の他面側の励振電極53A、53Bの周囲を囲むように環状に設けることにより、他面側の励振電極53A、53Bへの液体の付着が抑えられるからである。さらにまたカバー部材を接着剤により水晶振動子に対して密着させる場合には、カバー部材は弾性体により形成する必要はなく、例えばプラスチック等により形成してもよい。またカバー部材を構成する圧電片に対して吸着する弾性体としては、上述のPDMS以外にシリコンゴム等が挙げられる。
さらに圧電センサ(水晶センサ)を構成する圧電振動子(水晶振動子)は、吸着層が設けられた反応用の励振電極のみを備えるものであってもよい。さらにまた圧電センサは、圧電センサの一面側に液体を供給すると共に、圧電センサを構成する圧電振動子を発振回路により発振させ、この発振周波数に基づいて感知対象物を感知するために用いられるものであればよく、必ずしもセンサユニットに組み込んで使用する必要はない。
2 センサユニット
3 配線基板
31 開口部
4 カバー部材
5 水晶振動子
52A、52B 一面側の励振電極
53A、53B 他面側の励振電極
5A、5B 振動領域
6 水晶センサ
6A、6B 発振回路

Claims (6)

  1. 圧電片の一面側及び他面側に夫々励振電極を設け、前記一面側の励振電極上には試料液中の感知対象物を吸着するための吸着層が形成された圧電振動子と、
    前記他面側の励振電極の外側に、当該励振電極の少なくとも側方を周方向全体に亘って囲むように設けられ、その一端側が圧電片の他面側に密着するように設けられた環状のカバー部材と、
    前記圧電振動子を支持するために圧電振動子の他面側に設けられ、他面側の励振電極に対応する領域に、当該励振電極よりも大きい開口部を備え、前記圧電片の他面側がその表面側に前記開口部の周方向に沿った複数個所にて接着剤により固定されている基板と、
    前記圧電振動子の一面側に密着され、前記圧電振動子と隙間を介して対向する対向面を含み、当該一面側に臨む領域に、試料液を流しながら感知対象物の検出を行うための反応用流路を形成する流路形成部材と、
    前記反応用流路に試料液を供給するための液体供給口と、
    前記反応用流路から試料液を排出するための液体排出口と、を備え、
    前記圧電振動子は、当該圧電振動子が発振回路により発振されたときに、発振周波数に基づいて感知対象物を感知するために設けられたものであることを特徴とする感知装置。
  2. 前記カバー部材は、圧電振動子の他面側の励振電極を空間を介して覆うように構成されていることを特徴とする請求項1記載の感知装置。
  3. 前記カバー部材は、圧電片に対して吸着する弾性体により構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の感知装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載された感知装置に用いられる圧電センサであって、
    圧電片の一面側及び他面側に夫々励振電極を設け、前記一面側の励振電極上には試料液中の感知対象物を吸着するための吸着層が形成された圧電振動子と、
    前記他面側の励振電極の外側に、当該励振電極の少なくとも側方を周方向全体に亘って囲むように設けられると共に、その一端側が圧電片の他面側に密着するように設けられた環状のカバー部材と、を備えたことを特徴とする圧電センサ。
  5. 前記カバー部材は、圧電振動子の他面側の励振電極を空間を介して覆うように構成されていることを特徴とする請求項4記載の圧電センサ。
  6. 前記カバー部材は、圧電片に対して吸着する弾性体により構成されることを特徴とする請求項4または5記載の圧電センサ。
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