JP6259728B2 - 潤滑油組成物 - Google Patents
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Description
これまで低粘度潤滑油基油として、例えば、(1)エステル、(2)ポリα―オレフィン、(3)シリコーンオイル等が知られているが、それぞれ以下のような問題がある。
すなわち、「(1)エステル」は、極性が高く有機材への悪影響の問題があり、例えば、エンジンオイルに使用した場合、シール材等に使用されているゴム(有機材)が膨潤するという問題が生じ得る。「(2)ポリα―オレフィン」は、有機材への悪影響はないが、低粘度化に伴い、粘度指数と低温流動性のバランスを図るのが困難である。「(3)シリコーンオイル」は、低粘度で高粘度指数、且つ低温流動性に優れるものもあるが、潤滑性が悪く、既存の添加剤との相溶性が悪い等の問題を有している。
エーテル結合を有する化合物を含有した潤滑油基油は、低粘度で高粘度指数、且つ低温流動性に優れ、有機材との適合性も良好であり、各種駆動系用潤滑油として有効であるが、各種駆動系用潤滑油において、更なる特性の向上が要求されている。
[1]100℃における動粘度が0.50〜2.50mm2/sであるジアルキルモノエーテル(A)、及び100℃における動粘度が50mm2/s以上であるポリ−α−オレフィン(B)を含む基油を少なくとも配合してなり、100℃における動粘度が6.00mm2/s以下である、潤滑油組成物。
[2]ジアルキルモノエーテル(A)の配合量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、10〜70質量%である、上記[1]に記載の潤滑油組成物。
[3]ポリ−α−オレフィン(B)の配合量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、10〜30質量%である、上記[1]又は[2]に記載の潤滑油組成物。
[4]ジアルキルモノエーテル(A)が、下記一般式(1)で表される化合物(A1)及び下記一般式(2)で表される化合物(A2)からなる群より選ばれる1種以上を含む、上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
[5]前記一般式(1)中のR3及びR4が、それぞれ独立に、炭素数3〜10の分岐状のアルキル基である、上記[4]に記載の潤滑油組成物。
[6]前記一般式(1)中のR1及びR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基である、上記[5]に記載の潤滑油組成物。
[7]前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1a)で表される化合物である、上記[4]に記載の潤滑油組成物。
[8]前記一般式(1a)において、R1a及びR2aが、それぞれ独立に、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であり、R3a、R3b、R3c、R4a、R4b、及びR4cが、それぞれ独立に、水素原子もしくは炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であり、p及びqが、それぞれ独立に、1〜6の整数である、上記[7]に記載の潤滑油組成物。
[9]前記一般式(2)中のR6が、炭素数3〜10の分岐状のアルキル基である、上記[4]に記載の潤滑油組成物。
[10]前記一般式(2)中のR5が、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基である、上記[4]又は[9]に記載の潤滑油組成物。
[11]前記一般式(2)中のnが6〜15の整数である、上記[4]、[9]及び[10]のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
[12]前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(2a)で表される化合物である、上記[4]に記載の潤滑油組成物。
[13]前記一般式(2a)において、R5aが炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であり、R6a、R6b、及びR6cが、それぞれ独立に、水素原子もしくは炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であり、rが1〜6の整数、nが6〜15の整数である、上記[12]に記載の潤滑油組成物。
[14]前記基油が、さらに、ジアルキルモノエーテル(A)及びポリ−α−オレフィン(B)以外の炭化水素系油を含む、上記[1]〜[13]のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
[15]前記炭化水素系油が、100℃における動粘度が1.00〜6.00mm2/sである炭化水素系油(C)を含む、上記[14]に記載の潤滑油組成物。
[16]炭化水素系油(C)の配合量が、前記基油の全量基準で、15〜80質量%である、上記[15]に記載の潤滑油組成物。
[17]さらに、粘度指数向上剤、酸化防止剤、極圧剤、摩耗防止剤、分散剤、及び金属系清浄剤から選ばれる1種以上の潤滑油添加剤を含む、上記[1]〜[16]のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
[18]粘度指数が180以上である、上記[1]〜[17]のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
[19]前記基油の配合量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、70〜100質量%である、上記[1]〜[18]のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
[20]ジアルキルモノエーテル(A)及びポリ−α−オレフィン(B)の合計配合量が、前記基油の全量基準で、20〜100質量%である、上記[1]〜[19]のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
[21]自動車用変速機に用いられる、上記[1]〜[20]のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
また、本発明において、基油又は潤滑油組成物の「100℃における動粘度」は、JIS K2283に記載の方法に基づいて測定した値を意味する。
なお、本明細書において、「低粘度の潤滑油組成物」とは、100℃における動粘度が6.00mm2/s以下(好ましくは5.00mm2/s以下、より好ましくは4.50mm2/s以下)の潤滑油組成物を意味する。
以下、本発明の潤滑油組成物に配合される各成分について説明する。
本発明の潤滑油組成物は、100℃における動粘度が0.50〜2.50mm2/sであるジアルキルモノエーテル(A)(基油(A))が配合されてなる。
ジエチレングリコールのジアルキルエーテル等のような2以上のエーテル基を有する化合物を配合してなる潤滑油組成物は、酸化安定性や耐ゴム膨潤性が著しく劣り、また、蒸発特性も低下する傾向にある。
それに対して、本発明の潤滑油組成物では、ジアルキルモノエーテルが配合されているため、蒸発特性、酸化安定性、並びに耐ゴム膨潤性が向上されている。
つまり、基油(A)の100℃における動粘度が0.50mm2/s未満であると、基油(A)の蒸発性が高く、潤滑油組成物の消費量が大きく、経済的な観点で好ましくない。一方、基油(A)の100℃における動粘度が2.50mm2/sを超えると、得られる潤滑油組成物の粘度指数が低下し、粘度−温度特性が劣る傾向にある。
上記観点から、基油(A)の100℃における動粘度は、好ましくは0.70〜2.30mm2/s、より好ましくは0.90〜2.20mm2/s、更に好ましくは1.10〜2.10mm2/s、より更に好ましくは1.30〜2.05mm2/sである。
基油(A)の配合量が10質量%以上であれば、得られる潤滑油組成物の粘度指数を向上させ、粘度−温度特性を良好とすることができる。一方、基油(A)の配合量が70質量%以下であれば、適度な粘度を有する潤滑油組成物とすることができ、変速機用として使用した場合に、機械部品の摩耗が増大する等の弊害を防ぐことができる。
ただし、粘度指数が高く、適度な粘度を有すると共に、蒸発特性、酸化安定性、及び耐ゴム膨潤性に優れた潤滑油組成物とする観点から、ジアルキルモノエーテル(A)としては、下記一般式(1)で表される化合物(A1)(以下、「化合物(A1)」ともいう)及び下記一般式(2)で表される化合物(A2)(以下、「化合物(A2)」ともいう)からなる群より選ばれる1種以上を含むことが好ましい。
粘度指数が高く、適度な粘度を有すると共に、蒸発特性、酸化安定性、及び耐ゴム膨潤性に優れた潤滑油組成物とする観点から、前記一般式(1)中のR1及びR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であることが好ましく、共にメチル基であることがより好ましい。
また、上記と同様の観点から、前記一般式(1)中のR3及びR4が、それぞれ独立に、炭素数3〜10の分岐状のアルキル基であることが好ましく、炭素数5〜8の分岐状のアルキル基であることがより好ましく、2,2−ジメチルプロピル基又は4−メチルペンチル基であることが更に好ましい。
なお、R3及びR4は、得られる潤滑油組成物の粘度指数の向上の観点から、2,2−ジメチルプロピル基であることが好ましく、当該潤滑油組成物の低温流動性、酸化安定性、及び耐ゴム膨潤性の向上の観点から、4−メチルペンチル基であることが好ましい。
上記式(1a)中、R3a、R3b、R3c、R4a、R4a、及びR4cは、それぞれ独立に、水素原子もしくは炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示すが、水素原子もしくは炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であることが好ましく、水素原子又はメチル基であることがより好ましい。
上記の「炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基」及び「炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基」の具体例としては、上述のとおりである。
なお、得られる潤滑油組成物の粘度指数の向上の観点から、R3a、R3b、R3c、R4a、R4a、及びR4cのすべてが、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
また、当該潤滑油組成物の低温流動性、酸化安定性、及び耐ゴム膨潤性の向上の観点から、R3a、R3b及びR3cの少なくとも一つ、並びに、R4a、R4a、及びR4cの少なくとも一つが、水素原子であることが好ましく、R3a、R3b及びR3cのいずれか一つ、並びに、R4a、R4a、及びR4cのいずれか一つが、水素原子であることがより好ましい。
粘度指数が高く、適度な粘度を有すると共に、蒸発特性、酸化安定性、及び耐ゴム膨潤性に優れた潤滑油組成物とする観点から、前記一般式(2)中のR5が、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
また、上記と同様の観点から、前記一般式(2)中のR6が、炭素数3〜10の分岐状のアルキル基であることが好ましく、炭素数5〜8の分岐状のアルキル基であることがより好ましく、2,2−ジメチルプロピル基又は4−メチルペンチル基であることが更に好ましい。
なお、R6は、得られる潤滑油組成物の粘度指数の向上の観点から、2,2−ジメチルプロピル基であることが好ましく、また、当該潤滑油組成物の低温流動性、酸化安定性、及び耐ゴム膨潤性の向上の観点から、4−メチルペンチル基であることが好ましい。
上記式(2a)中、R6a、R6b、及びR6cは、それぞれ独立に、水素原子もしくは炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示すが、水素原子もしくは炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であることが好ましく、水素原子又はメチル基であることがより好ましい。
上記の「炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基」及び「炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基」の具体例としては、上述のとおりである。
また、当該潤滑油組成物の低温流動性、酸化安定性、及び耐ゴム膨潤性の向上の観点からは、R6a、R6b、及びR6cの少なくとも一つが水素原子であることが好ましく、R6a、R6b、及びR6cのいずれか一つが水素原子であることがより好ましい。
nは、1〜20の整数であるが、好ましくは6〜15の整数、より好ましくは7〜12の整数であり、得られる潤滑油組成物の低温流動性の向上の観点から、更に好ましくは7〜10の整数であり、また、得られる潤滑油組成物の酸化安定性及び耐ゴム膨潤性の向上の観点から、10〜12の整数であることが更に好ましい。
本発明の潤滑油組成物は、100℃における動粘度が50mm2/s以上であるポリ−α−オレフィン(B)(基油(B))が配合されてなる。
基油(B)の100℃における動粘度が50mm2/s未満であると、得られる潤滑油組成物の粘度指数が低下し、変速機用として使用した場合に、低温での粘性抵抗が大きくなる恐れがある。
基油(B)の100℃における動粘度は、好ましくは50〜400mm2/s、より好ましくは65〜300mm2/s、更に好ましくは80〜250mm2/s、より更に好ましくは105〜200mm2/sである。
基油(B)の配合量が10質量%以上及び30質量%以下であれば、適度な粘度を有する潤滑油組成物とすることができ、変速機用として使用した場合に、機械部品の摩耗が増大する等の弊害を防ぐことができる。
なお、本発明で基油(B)として使用するポリ−α−オレフィンとしては、100℃における動粘度が上記範囲のものであれば、特に制限されない。
本発明の潤滑油組成物は、さらに基油(A)及び基油(B)以外の炭化水素系油を配合してもよい。
当該炭化水素系油としては、基油(A)及び基油(B)には該当しないものであれば、鉱油及び合成油のいずれであってもよい。
鉱油としては、例えば、API(米国石油協会)の基油カテゴリーにおいて、グループI〜III、及びIII+のいずれかに分類されるものが挙げられる。
合成油としては、例えば、基油(A)には該当しないポリエーテル(ポリアルキレングリコール等)、基油(B)には該当しないポリ−α−オレフィン、エチレン−プロピレン共重合体、エステル(モノエステル、ジエステル、ポリエステル等)、アルキルベンゼン等が挙げられる。
基油(C)の100℃における動粘度が1.00mm2/s以上であれば、得られる潤滑油組成物の引火点が大幅に低下してしまう現象を回避することができる。一方、基油(C)の100℃における動粘度が6.00mm2/s以下であれば、当該潤滑油組成物の100℃における動粘度を6.00mm2/s以下に容易に調製することができ、且つ潤滑油組成物の粘度指数を良好に保つことができる。
基油(C)の100℃における動粘度としては、上記観点から、好ましくは1.20〜5.00mm2/s、より好ましくは1.50〜4.50mm2/s、更に好ましくは1.70〜4.00mm2/sである。
基油(C)の配合量は、基油の全量基準で、好ましくは15〜80質量%、より好ましくは25〜70質量%、更に好ましくは30〜65質量%、より更に好ましくは35〜60質量%である。
基油(C)の配合量が15質量%以上及び80質量%以下であれば、粘度指数が良好であり、適度な粘度を有する潤滑油組成物とすることができる。また、当該潤滑油組成物の100℃における動粘度を6.00mm2/s以下に容易に調製することができる。
本発明の潤滑油組成物は、さらに潤滑油組成物に一般的に配合される潤滑油添加剤を配合してもよい。
このような潤滑油添加剤としては、例えば、粘度指数向上剤、酸化防止剤、極圧剤、摩耗防止剤、分散剤、金属系清浄剤、防錆剤、摩擦調整剤、摩擦緩和剤、流動点降下剤、消泡剤、増粘剤等が挙げられる。
これらの中でも、本発明の潤滑油組成物は、粘度指数向上剤、酸化防止剤、極圧剤、摩耗防止剤、分散剤、及び金属系清浄剤から選ばれる1種以上の潤滑油添加剤を含むことが好ましい。
潤滑油添加剤の合計配合量は、潤滑油組成物の全量基準で、好ましくは0〜20質量%、より好ましくは0〜15質量%、更に好ましくは0〜10質量%、より更に好ましくは0〜8質量%である。
また、本発明の潤滑油組成物の100℃における動粘度は、好ましくは3.00mm2/s以上、より好ましくは3.25mm2/s以上、より好ましくは3.50mm2/s以上、更に好ましくは3.80mm2/s以上、より更に好ましくは4.00mm2/s以上である。
なお、本発明において、潤滑油組成物の粘度指数は、JIS K2283に記載の方法に準拠して測定した値を意味する。
なお、本発明において、潤滑油組成物の−40℃におけるBF粘度は、ASTM D2983に記載の方法に準拠して測定した値を意味する。
なお、本発明において、潤滑油組成物の引火点は、JIS K2265に記載の方法に準拠して測定した値を意味する。
・「エーテル(a)」:1−(3,5,5−トリメチルヘキソキシ)ドデカン(下記式(a)参照)、100℃における動粘度=2.02mm2/s。
・「PAO−2」:ポリ−α−オレフィン、100℃における動粘度=150mm2/s。
・「PAO−3」:ポリ−α−オレフィン、100℃における動粘度=60mm2/s。
・「添加剤」:清浄剤(カルシウムスルフォネート)、分散剤(コハク酸イミド)、極圧添加剤、摩耗防止剤(硫化物、リン酸化合物、及び硫化リン化化合物)、及び銅不活性化剤の混合物。
表1に示す種類及び配合量(質量%)の基油及び添加剤を配合して、潤滑油組成物をそれぞれ調製した。
得られた潤滑油組成物について、下記方法に基づき、100℃における動粘度、−40℃におけるBF粘度、粘度指数、引火点、及びせん断安定性を測定又は評価した。
また、実施例1、3、5、7、9、及び比較例3で得られた潤滑油組成物については、さらに下記方法に基づき、酸化安定性及び耐ゴム膨潤性を評価した。それらの結果を表1に示す。
一般に流通している市販品のCVTF用潤滑油(トヨタ純正 CVTフルード FE)について、下記方法に基づき、100℃における動粘度、−40℃におけるBF粘度、粘度指数、引火点、及びせん断安定性を測定又は評価した。
JIS K2283に記載の方法に準拠して測定した。
(2)−40℃におけるBF粘度
ASTM D2983に記載の方法に準拠して測定した。
(3)粘度指数
JIS K2283に記載の方法に準拠して測定した。
(4)引火点
JIS K2265に記載の方法に準拠して測定した。
(5)せん断安定性
JASO M347−95に準拠し、1時間せん断をかけた後の潤滑油組成物の100℃における動粘度の低下率の値を測定した。当該値が小さいほど、対象となる潤滑油組成物のせん断安定性が良好である。
(6)酸化安定性試験
JIS K2514に準拠し、ISOT試験(150℃)にて、対象となる潤滑油組成物を強制劣化させ、96時間後の当該潤滑油組成物について、100℃における動粘度の変化率、酸価増加量、及び塩基価減少量の値をそれぞれ測定した。これらの値が小さいほど、対象となる潤滑油組成物の酸化安定性は良好である。
(7)耐ゴム膨潤性
JIS K6258に準拠し、ゴム浸漬試験(試験片:ニトリルゴム、浸漬温度:140℃、浸漬時間:70時間)を行い、ゴムの体積変化率、及び強度変化率(JIS 3号ダンベル)の値をそれぞれ測定した。これらの値が小さいほど、対象となる潤滑油組成物の耐ゴム膨潤性は良好である。
一方、比較例1〜2の潤滑油組成物は、本実施例の潤滑油組成物に比べて、粘度指数が低く、粘度−温度特性が劣る結果となった。
比較例3の潤滑油組成物は、本実施例の潤滑油組成物に比べて、蒸発特性が劣ると共に、酸化安定性及び耐ゴム膨潤性が著しく劣る結果となった。
比較例4の市販品のCVTF用潤滑油組成物は、本実施例の潤滑油組成物に比べて、粘度−温度特性及び低温流動性が劣ると共に、更にせん断安定性が劣る結果となった。
Claims (21)
- 100℃における動粘度が0.50〜2.50mm2/sであるジアルキルモノエーテル(A)、及び100℃における動粘度が50mm2/s以上であるポリ−α−オレフィン(B)を含む基油を少なくとも配合してなり、
100℃における動粘度が6.00mm2/s以下である、潤滑油組成物。 - ジアルキルモノエーテル(A)の配合量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、10〜70質量%である、請求項1に記載の潤滑油組成物。
- ポリ−α−オレフィン(B)の配合量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、10〜30質量%である、請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
- 前記一般式(1)中のR3及びR4が、それぞれ独立に、炭素数3〜10の分岐状のアルキル基である、請求項4に記載の潤滑油組成物。
- 前記一般式(1)中のR1及びR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基である、請求項5に記載の潤滑油組成物。
- 前記一般式(1a)において、R1a及びR2aが、それぞれ独立に、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であり、R3a、R3b、R3c、R4a、R4b、及びR4cが、それぞれ独立に、水素原子もしくは炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であり、p及びqが、それぞれ独立に、1〜6の整数である、請求項7に記載の潤滑油組成物。
- 前記一般式(2)中のR6が、炭素数3〜10の分岐状のアルキル基である、請求項4に記載の潤滑油組成物。
- 前記一般式(2)中のR5が、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基である、請求項4又は9に記載の潤滑油組成物。
- 前記一般式(2)中のnが6〜15の整数である、請求項4、9及び10のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- 前記一般式(2a)において、R5aが炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であり、R6a、R6b、及びR6cが、それぞれ独立に、水素原子もしくは炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基であり、rが1〜6の整数、nが6〜15の整数である、請求項12に記載の潤滑油組成物。
- 前記基油が、さらに、ジアルキルモノエーテル(A)及びポリ−α−オレフィン(B)以外の炭化水素系油を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- 前記炭化水素系油が、100℃における動粘度が1.00〜6.00mm2/sである炭化水素系油(C)を含む、請求項14に記載の潤滑油組成物。
- 炭化水素系油(C)の配合量が、前記基油の全量基準で、15〜80質量%である、請求項15に記載の潤滑油組成物。
- さらに、粘度指数向上剤、酸化防止剤、極圧剤、摩耗防止剤、分散剤、及び金属系清浄剤から選ばれる1種以上の潤滑油添加剤を含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- 粘度指数が180以上である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- 前記基油の配合量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、70〜100質量%である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- ジアルキルモノエーテル(A)及びポリ−α−オレフィン(B)の合計配合量が、前記基油の全量基準で、20〜100質量%である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
- 自動車用変速機に用いられる、請求項1〜20のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
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