JP6252643B1 - 車両のフロア構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】3列目シートに空調風を供給するリアフットダクトを有する車両のフロア構造において、2列目中央部を3列目への通路部とした場合に、通路部に配設されているリアフットダクト上面部に生じる乗員の踏込荷重によるリアフットダクトの変形及び破損を抑制する。【解決手段】キックアップ部33に固定されてリアフットダクトを保護するダクト保護部材40が、リアフットダクトにおける中間ダクト部22、22を上方から覆う荷重受け部と、中間ダクト部22、22とキックアップ部33との間に位置し、荷重受け部への荷重作用時にキックアップ部33に当接する荷重支持部43a、43a’、43b、44とを有し、該荷重のモーメントを荷重支持部43a、43a’、43b、44とキックアップ部33の当接面Zで受けることで、中間ダクト部22、22に直接荷重がかかることが回避され、リアフットダクトの変形や破損を防止できる。【選択図】図6
Description
本発明は車両のフロア構造、特に車室の後部側に空調風を供給するリアフットダクトを有する車両のフロア構造に関し、車体構造の技術分野に属する。
車両の車室内において、車両前後方向に3列のシートが配置された車両においては、
車室の車幅方向中央に設けられたセンターコンソール内にリア空調ユニットを配設するとともに、リア空調ユニットから3列目シートに着座する乗員の足元に空調風を供給する技術として、リア空調ユニットから2列目シートの下方まで延び、リア空調ユニットから出力される空調風を3列目シートに着座する乗員の足元へ供給するリアフットダクトが知られている。
車室の車幅方向中央に設けられたセンターコンソール内にリア空調ユニットを配設するとともに、リア空調ユニットから3列目シートに着座する乗員の足元に空調風を供給する技術として、リア空調ユニットから2列目シートの下方まで延び、リア空調ユニットから出力される空調風を3列目シートに着座する乗員の足元へ供給するリアフットダクトが知られている。
特許文献1には、図8に示すように、リアフットダクト120を有する車両100が示されている。この車両100の車体下部には、車室の前部床面を形成するフロントフロア132と、その後方に設けられ、上方へ立ち上がる縦壁で構成されるキックアップ部133と、さらにその後方で車室の後部床面を形成するリアフロア134とが設けられ、図示しないが、フロントフロア132には1列目シートが、リアフロア134には2列目及び3列目シートがそれぞれ配置されている。また、フロントフロア132の車幅方向中央には、車体前後方向に延び、かつ上方へ膨出するトンネル部135が形成されている。
そして、リアフットダクト120は、前端部がセンターコンソール(図示せず)に配設されているリア空調ユニット115に接続されているとともに、トンネル部135の上方に配置され、車両前後方向に延びる前部ダクト部121と、前部ダクト部121の後端からキックアップ部133の前方で近接して車幅方向に延びる左右一対の中間ダクト部122、122と、中間ダクト部122、122の車幅方向外方側の端部から後方に延び、キックアップ部133に乗り上げて、3列目シートに着座する乗員の足元の空調風を供給する後部ダクト部123、123とで構成されている。
そして、このリアフットダクト120は、キックアップ部133の上端部にボルトで固定されているが、中間ダクト部122、122の下方側には支持部材等が存在せず、キックアップ部133に近接し、かつ、フロントフロア132から上方に間隔を空けて位置する浮いた状態で配設されている。なお、このリアフットダクト120には、中間ダクト部122、122に2列目シートに着座する乗員の足元に空調風を供給するための開口部122a、122aが設けられている。
ところで、3列目のシートを有する車両においては、2列目のシートの中央を座席ではなく、3列目へ通り抜け可能な通路として設ける場合が考えられる。
この場合、特許文献1に記載の車両において、2列目中央を通路とする場合、この通路は車両の車幅方向中央に設けられ、リアフットダクト120も前記通路と同様に車両の車幅方向中央に配置されているため、乗員が2列目から3列目へ通り抜けする場合にリアフットダクト120上を通過することになり、リアフットダクト120に乗員の踏込荷重がかかる場合が生じうる。
特に、リアフットダクト120のキックアップ部133の前方に配置されている中間ダクト部122、122は、前述のように下方側に支持部材等がなく、さらに中間ダクト部122、122の上方が2列目シートで覆われている特許文献1に記載のリアフットダクト120では、乗員の踏込荷重に耐える剛性が確保されていない。したがって、このリアフットダクト120を2列目中央を通路とした車両に適用した場合、踏込荷重によって中間ダクト部122、122が車両下向きに撓む変形や破損が発生する虞がある。
そこで、本発明は、リア空調ユニットから出力される空調風を3列目シートに着座する乗員の足元へ供給するリアフットダクトを有する車両のフロア構造において、2列目から3列目への通路部に配設されているリアフットダクト上面部を乗員が踏込ながら、3列目へ移動する時に生じる踏込荷重によるリアフットダクトの変形や破損を防止することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る車両のフロア構造は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明は、
車両前方側から1列目シート、2列目シート及び3列目シートを有し、車両前部に配置された空調ユニットからの空調風を3列目シートに着座する乗員の足元へ供給するリアフットダクトが備えられた車両のフロア構造であって、
前記リアフットダクトを保護するダクト保護部材が備えられ、
該ダクト保護部材は、フロアに設けられたキックアップ部の上端部に固定されるとともに、
前記リアフットダクトにおける前記キックアップ部の前方で車幅方向に延びる中間ダクト部を上方から覆う荷重受け部と、
前記リアフットダクトの中間ダクト部と前記キックアップ部との間に位置し、前記荷重受け部への荷重作用時にキックアップ部に対接することで該荷重を支える荷重支持部と、
を有することを特徴とする。
車両前方側から1列目シート、2列目シート及び3列目シートを有し、車両前部に配置された空調ユニットからの空調風を3列目シートに着座する乗員の足元へ供給するリアフットダクトが備えられた車両のフロア構造であって、
前記リアフットダクトを保護するダクト保護部材が備えられ、
該ダクト保護部材は、フロアに設けられたキックアップ部の上端部に固定されるとともに、
前記リアフットダクトにおける前記キックアップ部の前方で車幅方向に延びる中間ダクト部を上方から覆う荷重受け部と、
前記リアフットダクトの中間ダクト部と前記キックアップ部との間に位置し、前記荷重受け部への荷重作用時にキックアップ部に対接することで該荷重を支える荷重支持部と、
を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記ダクト保護部材は、前記荷重受け部と、荷重支持部との間で閉断面を形成することを特徴とする。
前記ダクト保護部材は、前記荷重受け部と、荷重支持部との間で閉断面を形成することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記荷重受け部は、車体のトンネル部を跨いで両側に延びて設けられており、
前記荷重支持部は、前記トンネル部を挟んだ両側に設けられていることを特徴とする。
前記荷重受け部は、車体のトンネル部を跨いで両側に延びて設けられており、
前記荷重支持部は、前記トンネル部を挟んだ両側に設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、
前記中間ダクト部の前面には、2列目シートに着座する乗員の足元への空調風の吹き出し部となる開口部が設けられ、
前記荷重受け部は、前記開口部の上方に対応するように配設されることを特徴とする。
前記中間ダクト部の前面には、2列目シートに着座する乗員の足元への空調風の吹き出し部となる開口部が設けられ、
前記荷重受け部は、前記開口部の上方に対応するように配設されることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、リアフットダクトにおけるキックアップ部の前方で車幅方向に延びる中間ダクト部を上方から覆う荷重受け部と、前記中間ダクト部と前記キックアップ部との間に位置し、前記荷重受け部への荷重作用時に前記キックアップ部に当接することで該荷重を支える荷重支持部とを備えることで、前記荷重受け部で発生する乗員の踏込荷重によるモーメントは、キックアップ部で受けることになるため、リアフットダクトに直接荷重がかかることを回避でき、リアフットダクトの変形や破損を防止できる。特に、2列目シートの中央が3列目シートへの乗員の移動用の通路部となっている場合に、乗員の踏込荷重によるリアフットダクトの変形や破損が防止される。
なお、本発明によれば、ダクト保護部材を追加するのみで、リアフットダクトの変形や破損を防止できるため、2列目を通路とせずに座席として使用する車両で用いられるようなリアフットダクトの剛性を高める補強がなされていない仕様であっても、2列目シート中央部を通路部とする車両への適用が可能になる。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記ダクト保護部材は、荷重受け部と荷重支持部との間で閉断面を形成することで、剛性の向上が図られている。したがって、荷重受け部に上方から作用する荷重によってキックアップ部の上端部の固定部を中心とするモーメントが発生し、このモーメントが荷重支持部を介してキックアップ部に受け止められるときに、ダクト保護部材の断面変形が抑制されるとともに、前記荷重受け部自体の変形が抑制される。これにより、リアフットダクトにかかる踏込荷重をより確実に抑制することができる。
またさらに、請求項3に記載の発明によれば、前記荷重受け部がトンネル部を跨いで両側に延び、前記トンネル部を挟んで両側で、かつ、踏込荷重のかかるリアフットダクトの後部に一対の荷重支持部を設けるので、リアフットダクトにかかる荷重が左右のどちら側からかかる場合であっても、前記ダクト保護部材の変形を抑制することができ、これによりリアフットダクトの変形や破損を防止できる。
そして、請求項4に記載の発明によれば、中間ダクト部の前面に2列目シートに着座する乗員の足元への空調風の吹き出し部となる開口部が設けられる場合に、荷重受け部が前記開口部の上方に配設されることにより、2列目シートに着座する乗員の足元への空調風の吹き出し部となる剛性の弱い開口部の変形を抑制できる。
以下、本発明に係る車両のフロア構造の実施形態について説明する。
まず、図1により本実施形態に係る車両の構成を説明する。本実施形態に係るリアフットダクトを有する車両1の車室のフロア30上には、車体前後方向に3列のシート11、12、13が配置されている。以下、前側から1列目シート11、2列目シート12、3列目シート13という。
1列目シート11は車幅方向において左右に分離された一対のシート11L、11Rで構成されている。2列目シート12も、1列目シート11と同様に、車幅方向において左右に分離された一対のシート12L、12Rで構成され、左右のシート12L、12Rの間には、2列目から3列目に通り抜けするための通路部31が設けられている。
各シート11、12、13が配置されるフロア30は、1列目シート11が配置されるフロントフロア32と、その後端部から上方に立ち上がるキックアップ部33と、その上端から後方に延び、2列目シート12及び3列目シート13が配置されるリアフロア34とを有する。また、フロントフロア32の車幅方向中央には、車体前後方向に延び、かつ上方へ膨出するトンネル部35が形成されている。
1列目シート11の左右のシート11L、11Rの間には、センターコンソール14が設けられており、該センターコンソール14の内部には、車室内の後部に供給する空調風を生成するリア空調ユニット15が収容されている。
リア空調ユニット15には、リアフットダクト20が接続されている。リアフットダクト20は、リア空調ユニット15から2列目シート12の下方まで延び、リア空調ユニット15から出力される空調風を案内し、3列目シート13に着座する乗員の足元へ供給する。なお、この実施形態では、2列目シート12に着座する乗員の足元へも空調風を供給するようになっている。
図2〜図4に示すように、リアフットダクト20は、リア空調ユニット15から出力される空調風の導入端20aと、該空調風を3列目シート13に着座する乗員の足元へ供給する送風端20bとを有する。また、リアフットダクト20は、車体前後方向に延びる前部ダクト部21と、前部ダクト部21の後端から車幅方向に延びる左右一対の中間ダクト部22、22と、中間ダクト部22、22の車幅方向外方側の端部から後方に延びる後部ダクト部23、23とを有する。
そして、前部ダクト部21の前端の前記導入端20aにおいて、リア空調ユニット15の送風端に接続され、後部ダクト部23、23の前端側において、キックアップ部33の上端部(リアフロア34の前端部)にボルト24、24で固定される。
また、前部ダクト部21は、フロントフロア32のトンネル部35の上方に配置され、中間ダクト部22、22は、キックアップ部33の前方に近接して配設され、後部ダクト部23、23は、リアフロア34の上方に乗り上げて配置される。
ここで、中間ダクト部22、22は、下方側は支持されず、フロントフロア32から上方に間隔を開けて位置するように浮いた状態で配設されている(図4の符号a、a参照)。また、中間ダクト部22、22には2列目シート12L、12Rに着座する乗員の足元に空調風を供給するための一対の開口部22a、22aがトンネル部35を挟んで左右対称に設けられている。
一方、中間ダクト部22、22の上方には、該中間ダクト部22、22を保護するためのダクト保護部材40が備えられ、該ダクト保護部材40の後部に設けられた固定部41、41でキックアップ部33の上端部に取り付けられている。
次に、図5、図6を加えて、ダクト保護部材40の構成を詳しく説明する。
ダクト保護部材40は、前記リアフットダクト20の中間ダクト部22、22を上方から覆い、トンネル部35を跨いで両側に延びる荷重受け部42と、中間ダクト部22、22とキックアップ部33との間に位置し、前記荷重受け部42への荷重作用時に前記キックアップ部33に対接することで該荷重を支える第1荷重支持部43、43と、第2荷重支持部44、44とを有し、荷重受け部42にキックアップ部33の上端部に取り付けるための固定部41、41とで形成されている。なお、前記荷重受け部42、第1荷重支持部43、43及び第2荷重支持部44、44はいずれも板材で構成されている。
ここで、前記リアフロア34には、2列目シート12L、12Rのシートレール51、51が設けられており、このシートレール51、51の固定部52、52は、キックアップ部33とリアフロア34の角部に配設されたクロスメンバ36に設けられている。
そして、荷重受け部42の前記固定部41、41は、図3に示すように、前記シートレール51、51と同様に、クロスメンバ36によって補強された剛性の高いキックアップ部33の上端部に、シートレール51、51の固定部52、52の間で、シートレール51、51の固定部52、52と車両平面視で車両幅方向に一列に並んで配置されている。これにより、2列目シート12の固定部52、52を車両後方に下げることなく、ダクト保護部材40の固定部41、41を設けることができる。
図6に示すように、荷重受け部42は、中間ダクト部22、22の後方から前上がりに延びる第1面部42aと、第1面部42aの前端から前方に延びる延長部42a’と、第1面部42aの後端部からキックアップ部33の上端部に沿って後ろ上がりに延びる第2面部42bとを備え、第1面部42aと第2面部42bとで断面V字状を形成し、第1面部42a及び延長部42a’によって中間ダクト部22、22の上方を覆っている。
次に、図4及び図6で、第1荷重支持部43、43及び第2荷重支持部44、44について説明する。
第1荷重支持部43、43は、荷重受け部42の第1面部42aの下面に沿って延びる第1面部43a、43aと、荷重受け部42の第1面部42aの下面で第1面部43a、43aの前端から前方に延びる延長部43a’、43a’と、第1面部43a、43aの後端からキックアップ部33に対向して下方に延びる第2面部43b、43bとを備えている。
第2荷重支持部44、44は、第1荷重支持部43、43の第2面部43b、43bの後方で、キックアップ部33の前面に対向して上下に延び、この第2荷重支持部44、44の下側は、第1荷重支持部43、43の第2面部43b、43bに溶接等で接合され、第2荷重支持部44、44の上端部は、荷重受け部42の第2面部42bに当接する。
また、第2荷重支持部44、44は、車両前方視で第1荷重支持部43、43と同一の幅を持って重なり合って設けられ(図4参照)、第1荷重支持部43、43及び第2荷重支持部44、44は、前記中間ダクト部22、22の開口部22a、22aと車両前方視でオーバーラップする位置にトンネル部35を挟んだ両側に一対設けられている。
そして、荷重受け部42の第1面部42aと、第1荷重支持部43、43の第1面部43a、43aの前側部と、荷重受け部42の延長部42a’と、第1荷重支持部43、43の延長部43a’、43a’とがそれぞれ溶接され、荷重受け部42の第2面部42bと第2荷重支持部44、44の上端部とが当接することで、荷重受け部42の第2面部42bと、第1荷重支持部43、43の第1面部43a、43aと、第2荷重支持部44、44との間に閉断面Yが形成され、ダクト保護部材40自体の剛性の向上が図られている。
なお、図6に示すように、フロア30はフロアマット60で覆われており、中間ダクト部22、22の開口部22a、22aの前方に位置するフロアマット60には、空調風供給のためのグリル60a、60aが設けられている。
次に、本実施形態に係るフロア構造の作用効果について説明する。
まず、本実施形態において、リアフットダクト20の中間ダクト22、22を保護するためのダクト保護部材40は、中間ダクト部22、22を上方から覆う荷重受け部42と、前記中間ダクト部22、22とキックアップ部33との間に位置する第1荷重支持部43、43と、第2荷重支持部44、44とが設けられているが、この荷重受け部42に踏込荷重Fがかかることで、該荷重作用時に第1荷重支持部43、43の第2面部43b、43bと、第2荷重支持部44、44とがキックアップ部33に対接するように設けられているので、前記荷重受け部42で発生する踏込荷重FによるモーメントMは、第1荷重支持部43、43の第2面部43b、43bと、第2荷重支持部44、44とがキックアップ部33に対接する対接面Zで受けることになり、その結果、中間ダクト部22、22に直接荷重がかかることが回避され、リアフットダクト20の変形や破損を防止できる。
また、荷重受け部42の第2面部42bと、第1荷重支持部43、43の第1面部43a、43aと、第2荷重支持部44、44との間に閉断面Yが形成されることで、ダクト保護部材40自体の剛性の向上が図られ、荷重受け部42に上方から作用する荷重によって発生するモーメントMが第1荷重支持部43、43と第2荷重支持部44、44を介してキックアップ部33に受け止められるときに、ダクト保護部材40の断面変形が抑制されるとともに、荷重受け部42自体の変形が抑制される。これにより、中間ダクト22、22にかかる踏込荷重をより確実に抑制することができる。
さらに、第1荷重支持部43、43及び第2荷重支持部44、44が、トンネル部35を挟んで両側で、かつ、踏込荷重のかかる中間ダクト部22、22の後部に一対設けられているので、前記荷重がトンネル部35の左右のどちら側からかかる場合であってもダクト保護部材40の変形を抑制することができ、これによりリアフットダクト20の変形や破損を防止できる。
また、中間ダクト部22、22の開口部22a、22aの上方に荷重受け部42が配設されるとともに、第1荷重支持部43、43及び第2荷重支持部44、44が開口部22a、22aと車両前方視で重なる位置に設けられているので、剛性の弱い開口部22a、22aに直接荷重がかかることが回避され、リアフットダクト20の変形や破損を防止できる。
次に、図7を参照しながら、第2実施形態に係る車体のフロア構造について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成要素については、図7において同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
第2実施形態では、ダクト保護部材240の第1荷重支持部243、243と、第2荷重支持部244、244と、キックアップ部233の構成が第1実施形態と異なる。
図7は、第2実施形態における中間ダクト部22、22とダクト保護部材240とキックアップ部233の接合部及びその周辺部を示す拡大断面図である。
図7に示すように、第2実施形態では、中間ダクト部22、22を保護するダクト保護部材240は、荷重受け部242と、第1荷重支持部243、243と、第2荷重支持部244、244とを有し、荷重受け部242の後部に固定部241が備えられ、前記第1荷重支持部243、243と、前記第2荷重支持部244、244とがボルト245、245で前記キックアップ部233に固定されている。
これにより、荷重受け部242への荷重作用時に第1荷重支持部243、243及び第2荷重支持部244、244がキックアップ部233に固定されているので、第1実施形態と同様に、荷重受け部242で発生する乗員の踏込荷重FによるモーメントMを、キックアップ部233で受けることに加え、前記ボルト245、245でも踏込荷重を受けることができる。さらに、車体の振動により、キックアップ部233と第1荷重支持部243、243及び第2荷重支持部244、244との間で騒音が発生する場合は、ボルト245、245で固定することで騒音を防止できる。
なお、本実施形態において荷重支持部は、2枚の板材で構成しているが、1枚の板材で構成されてもよい。
また、踏込荷重F作用時に、第1荷重支持部43、43の第2面部43b、43bがキックアップ部33と対接するように対接面を設けることで、キックアップ部33を第2荷重支持部として構成してもよい。
また、本実施形態において、トンネル部35の上部に配置される中間ダクト部22、22の下方、かつ、トンネル部35上面に、中間ダクト部22、22とトンネル部35との空間を埋めるためのスペーサ37を設けてもよい。これにより、乗員の踏込荷重がかかることが想定されるトンネル部35と中間ダクト部22、22と間の空間が埋まり、トンネル部35においても中間ダクト部22、22の変形や破損を防止できる。
本発明は、2列目シート及び3列目シートを有し、2列目シート中央部に通路を有する車両において広く利用可能である。
1 車両
11 1列目シート
12 2列目シート
13 3列目シート
14 センターコンソール
15 リア空調ユニット
20 リアフットダクト
20a 導入端
20b 送風端
21 前部ダクト部
22 中間ダクト部
22a 開口部
23 後部ダクト部
30 フロア
31 通路部
32 フロントフロア
33 キックアップ部
34 リアフロア
35 トンネル部
36 クロスメンバ
40 ダクト保護部材
41 固定部
42 荷重受け部
42a 第1面部
42a’ 延長部
42b 第2面部
43 第1荷重支持部
43a 第1面部
43a’ 延長部
43b 第2面部
44 第2荷重支持部
Y 閉断面
Z 対接面
11 1列目シート
12 2列目シート
13 3列目シート
14 センターコンソール
15 リア空調ユニット
20 リアフットダクト
20a 導入端
20b 送風端
21 前部ダクト部
22 中間ダクト部
22a 開口部
23 後部ダクト部
30 フロア
31 通路部
32 フロントフロア
33 キックアップ部
34 リアフロア
35 トンネル部
36 クロスメンバ
40 ダクト保護部材
41 固定部
42 荷重受け部
42a 第1面部
42a’ 延長部
42b 第2面部
43 第1荷重支持部
43a 第1面部
43a’ 延長部
43b 第2面部
44 第2荷重支持部
Y 閉断面
Z 対接面
Claims (4)
- 車両前方側から1列目シート、2列目シート及び3列目シートを有し、車両前部に配置された空調ユニットからの空調風を3列目シートに着座する乗員の足元へ供給するリアフットダクトが備えられた車両のフロア構造であって、
前記リアフットダクトを保護するダクト保護部材が備えられ、
該ダクト保護部材は、フロアに設けられたキックアップ部の上端部に固定されるとともに、
前記リアフットダクトにおける前記キックアップ部の前方で車幅方向に延びる中間ダクト部を上方から覆う荷重受け部と、
前記リアフットダクトの中間ダクト部と前記キックアップ部との間に位置し、前記荷重受け部への荷重作用時にキックアップ部に対接することで該荷重を支える荷重支持部と、
を有することを特徴とする車両のフロア構造。 - 前記ダクト保護部材は、前記荷重受け部と、荷重支持部との間で閉断面を形成することを特徴とする請求項1に記載の車両のフロア構造。
- 前記荷重受け部は、車体のトンネル部を跨いで両側に延びて設けられており、
前記荷重支持部は、前記トンネル部を挟んだ両側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両のフロア構造。 - 前記中間ダクト部の前面には、2列目シートに着座する乗員の足元への空調風の吹き出し部となる開口部が設けられ、
前記荷重受け部は、前記開口部の上方に対応するように配設されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両のフロア構造。
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-
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