JP6239502B2 - ハニカムフィルタ - Google Patents
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Description
図17(a)は、特許文献1に記載のハニカムフィルタを模式的に示した斜視図であり、図17(b)は、上記ハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体を模式的に示す斜視図である。また、図17(c)〜(d)は、上記ハニカムフィルタを模式的に示した端面拡大図である。
単に、セルと記載した場合は、排ガス排出セルおよび排ガス導入セルの両方を示す。
特許文献2には、図18(a)〜(c)に示すような、各セルの断面の断面形状が全て同じ正方形のハニカムフィルタであって、排ガス出口側の端部が開口され且つ排ガス入口側の端部が目封止された排ガス排出セル111の周囲全体に排ガス入口側の端部が開口され且つ排ガス出口側の端部が目封止された排ガス導入セル112、114がセル隔壁113を隔てて隣接するハニカムフィルタ110が開示されている。なお、断面の形状に関し、排ガス導入セル112は、排ガス排出セル111とセル隔壁113を隔てた1辺が対面しているが、排ガス導入セル114は、排ガス排出セル111と角部同士が対向する関係にあり、排ガス導入セル114の断面形状を構成する辺は、いずれも排ガス排出セル111と対面していない。
排ガス出口側の端部が開口され且つ排ガス入口側の端部が目封止された排ガス排出セルとを備えてなり、上記排ガス導入セルおよび上記排ガス排出セルの長手方向に垂直方向の断面形状は、目封止部分を除き上記排ガス入口側の端部から上記排ガス出口側の端部にかけて、それぞれのセルにおける全ての場所において同じであるハニカムフィルタであって、
上記排ガス排出セルの周囲全体に、多孔質のセル隔壁を隔てて上記排ガス導入セルが隣接してなり、上記排ガス導入セルは、第1排ガス導入セルとセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積が該第1排ガス導入セルより大きい第2排ガス導入セルの2種類からなり、かつ、
上記排ガス排出セルのセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積は、上記第2排ガス導入セルのセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積と同じであるかそれよりも大きく形成されており、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、上記排ガス排出セルおよび上記排ガス導入セルは、いずれも多角形からなり、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、上記排ガス排出セルと対面している辺の長さが、上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、上記排ガス排出セルと対面している辺の長さよりも長いか、もしくは、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうちいずれか一辺は、上記排ガス排出セルと対面し、かつ上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺はいずれも上記排ガス排出セルと対面しないことを特徴とするか
または、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、上記排ガス排出セルと上記排ガス導入セルとは、曲線により構成された形状であり、上記第1排ガス導入セルと上記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さは、上記第2排ガス導入セルと上記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さよりも薄いことを特徴とする。
また、本発明でいう断面積とは、セルの長手方向に垂直な断面に関し、排ガス排出セル、第1排ガス導入セルまたは第2排ガス導入セルの各セル内壁で構成される断面形状の面積をいう。なお、セル内壁とはセルを構成するセル隔壁の表面のうち、セルの内部側の表面部分をいう。
頂点部分が曲線となっている場合には、その曲線部位においては、セル間を隔てるセル壁が厚くなっていることから透過抵抗が高くなり、排ガスは直線部分に優先的に流れ込むため、この直線部分の長さを調整する必要があることから、曲線部分を除外して考えた方が妥当だからである。
なお、曲線部分を除外した直線部分の辺の長さは、多角形の直線部分を仮想的に延長し、この仮想の直線同士が交差する交点を仮想的な頂点とするとき、この仮想的な頂点間を結んで構成される仮想的な辺の長さの80%以上とすることが望ましい。セルの断面形状が多角形状の場合には、辺の長さが仮想的な辺の長さの80%以上であれば、当該辺の長さを調整することで本発明の作用効果である主流路スイッチの効果を実現できるからである。
この場合、排ガス排出セルと対面する辺を有する第1排ガス導入セルまたは第2排ガス導入セルは、排ガス排出セルと対面しているという。
この場合、第1排ガス導入セルまたは第2排ガス導入セルと対面する辺を有する排ガス排出セルは、第1排ガス導入セルまたは第2排ガス導入セルと対面しているという。
この場合、第2排ガス導入セルと対面する辺を有する第1排ガス導入セルは、第2排ガス導入セルと対面しているという。
この場合、第1排ガス導入セルと対面する辺を有する第2排ガス導入セルは、第1排ガス導入セルと対面しているという。
すなわち、セルの長手方向に垂直な断面において、セル内壁により構成される断面図形の幾何学的な重心を2つのセルについてそれぞれ求め、その重心間を結ぶ直線を描き、直線がセル隔壁領域と重なる部分の線分の長さをセル隔壁の厚さとする。なお、セルはいうまでもなく空間であるが、ここでいう重心はセル内壁により構成される断面図形の幾何学的な重心を意味しており、セルのような空間の断面図形であっても重心の定義は可能である。
なお、“斜向かいに配置する”とは、排ガス排出セルと排ガス導入セルとが対面せず、排ガス排出セルの長手方向に垂直な断面において、当該排ガス排出セル内壁により構成される断面図形の幾何学的な重心と当該断面図形の頂点(断面形状の頂点部分が面取形状となっている場合には、断面形状を構成する辺(直線または曲線)を仮想的に延長して、その延長線の交点を頂点とみなす)を結んだ仮想線の一つと、排ガス導入セルの長手方向に垂直な断面において、当該排ガス導入セル内壁により構成される断面図形の幾何学的な重心とセルの頂点(断面形状の頂点部分が面取形状となっている場合には、断面形状を構成する辺(直線または曲線)を仮想的に延長して、その延長線の交点を頂点とみなす)を結んだ仮想線の一つが互いに平行になるか、互いに重なるように排ガス導入セルと排ガス排出セルが配置されることをいう。なお、複数の仮想線のうち一対の仮想線が互いに平行になるか、互いに重なれば、他の仮想線同士が所定角度(例えば90°)で交わっていてもよい。
また、上記”隣接(adjacent)“の説明では、「排ガス導入セル」は、第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルを総称している。
図1は、本発明の一実施形態に係るハニカムフィルタの端面の一部を拡大して示した拡大端面図であり、排ガス排出セル11及びその周囲に存在する第1排ガス導入セル12および第2排ガス導入セル14が表示されている。
また、頂点部分が曲線によって構成されるいわゆる面取り形状となっている場合には、この曲線は辺として扱わない。また、断面形状の頂点部分が面取形状となっている場合には、断面形状を構成する辺を仮想的に延長して、その延長線の交点を頂点とみなして多角形として扱う。
押し出し成形によりハニカムフィルタを製造する場合には、セルの長手方向に垂直な断面の形状が多角形である場合に、その頂点部分に応力が集中しないように、頂点部分を曲線で構成する場合があり、そのような頂点部分が曲線で構成される場合であっても多角形として取り扱う趣旨である。
すなわち、図1に示すセルの長手方向に垂直な断面において、セル内壁により構成される断面図形の幾何学的な重心を2つのセルについてそれぞれ求め(図1では、排ガス排出セル11の重心をO11、第2排ガス導入セル14の重心をO14とし)、その重心間を結ぶ直線Z14を描き、直線Z14がセル隔壁領域と重なる部分の線分の長さDをセル隔壁の厚さとする。なお、セルはいうまでもなく空間であるが、ここでいう重心はセル内壁により構成される断面図形の幾何学的な重心を意味しており、セルのような空間の断面図形であっても重心の定義は可能である。
また、電子顕微鏡写真の拡大倍率は、セルを構成するセル隔壁の表面(内壁)の粒子や気孔の凹凸が、セルの断面形状の特定や、辺の長さ、隔壁厚さおよびセルの断面積の計測に支障にならない程度の倍率であり、かつセルの断面形状の特定や、辺の長さ、セル隔壁の厚さおよびセルの断面積の計測が可能となる倍率を採用することが必要であり、拡大倍率30倍の電子顕微鏡写真を用いて計測することが最適である。
すなわち、上述したセルの長さやセル隔壁の厚さの定義に基づき、電子顕微鏡写真のスケールを利用してセルの各辺の長さを測定して、その値を求め、断面積については、得られたセルの長さ等の値に基づき、算術的に求める。また、断面積について算術的に計測することが煩雑な場合は、電子顕微鏡写真のスケールから単位面積に相当する正方形(スケール長さを1辺とする正方形)を切り取り、この重量を測定、一方でセルの断面形状に沿ってセル断面を切り取り(多角形の場合に頂点部分が曲線となっている場合にはその曲線に沿って切り取り)、その切り取った部分の重量を測定する。重量比率からセルの断面の断面積を計算することができる。
電子的な計測としては、画像解析式粒度分布ソフトウェア(株式会社マウンテック(Mountech)製)MAC-View(Version3.5)なる計測ソフトウエアを用いることができる。このソフトウエアでは電子顕微鏡写真をスキャナーで取り込むか、電子顕微鏡から直接取り込んだ画像データを用い、当該写真のスケールを入力し、セルの内壁に沿って範囲を指定することで断面積を計測できる。また、画像中の任意の点間距離も電子顕微鏡写真のスケールを基に計測できる。電子顕微鏡によりセル断面を撮影する際には、セルの長手方向に垂直にフィルタを切断し、その切断面が入るように、1cm×1cm×1cmのサンプルを準備し、サンプルを超音波洗浄するか、もしくは樹脂で包埋して、電子顕微鏡写真を撮影する。樹脂による包埋を行っても、セルの辺の長さおよびセル隔壁の厚さの計測には影響を与えない。
図2(a)では、排ガス排出セル11および第2排ガス導入セル14の断面形状が八角形であることがわかる。また、第1排ガス導入セル12の断面形状は正方形である。第1排ガス導入セルの頂点部分は、わずかに曲線で構成されているが、第1排ガス導入セル12の4本の直線で構成される辺を延長すると、4つの交点が存在することとなり、この交点を頂点とした正方形を構成できるので、本発明における定義に従い、このセルの断面形状は正方形として扱う。
また、MAC-View(Version3.5)を用いることで、排ガス排出セル11および第2排ガス導入セル14の断面形状の面積(断面積)を2.14mm2、第1排ガス導入セル12の断面形状の面積(断面積)を0.92mm2と算出できる。
さらに、図2(b)に示すように、第1排ガス導入セル12の断面形状を構成する辺のうち排ガス排出セル11と対面する辺Lsの長さは、第1排ガス導入セルの4つの頂点部分が曲線で構成されているため、この曲線部分を除いた長さとなる。また、第2排ガス導入セル14の断面形状を構成する辺のうち排ガス排出セル11と対面する辺の長さLoは、八角形の頂点間距離となる。
このように、辺の長さLs、Lo、断面積とも電子顕微鏡写真から測定できる。
さらに、図3(a)によれば、排ガス排出セル41、第2排ガス導入セル44、第1排ガス導入セル42の断面形状はいずれも4つの等しい長さの辺を仮想的に延長した直線が互いに垂直に交わり、その交点(頂点)部分が曲線で構成された形状であることがわかる。これらのセルの断面形状は、いずれも頂点部分が曲線で構成されているが、各セルを構成する4本の直線を延長すると、4つの交点が存在することとなり、この交点を仮想的な頂点とすると、頂点間距離は4つとも等しく正方形を構成するので、本発明における定義に従い、これらのセルの断面形状は正方形として扱う。
また、図3(b)から理解できるように、第1排ガス導入セル42を構成する辺はその垂直二等分線が排ガス排出セル41と交わるため、第1排ガス導入セル42を構成する辺は排ガス排出セル41と対面すると言える。その一方で、第2排ガス導入セル44を構成する辺は、その垂直二等分線が排ガス排出セル41と交わらないため、第2排ガス排出セル44を構成する辺は、排ガス排出セル41と対面しない。このように第2排ガス導入セル44および第1排ガス導入セル42を構成する辺が排ガス排出セル41と対面するか否かを電子顕微鏡写真から特定することができる。
第1排ガス導入セル、第2排ガス導入セルおよび排ガス排出セルは、排ガス入口端から排ガス出口端にかけて目封止部分を除き、それぞれのセルにおける全ての場所において、それらセルの内壁で構成される断面形状は同じである。つまり、第1排ガス導入セルだけについて、その長手方向に垂直な断面を見た場合、その内壁で構成される断面図形は目封止部分を除いて排ガス入口端から排ガス出口端のどの部分の断面を見ても同じ形状である。同じ形状というのは合同という意味であり、相似は含まない。すなわち、相似関係となる形状は、異なる形状となる。第1排ガス導入セルのみならず、第2排ガス導入セルおよび排ガス排出セルもまた、それぞれ第1排ガス導入セルの場合と同じ説明が成り立つ。目封止部分を除外した理由は、目封止部分には目封止材が存在するためセル隔壁の内壁により構成される断面図形が物理的に存在しないからである。
初期圧損を低下させるためには、通過抵抗ならびに流出抵抗を下げる必要があることから、急速膨張を抑制するために排ガス排出セルの断面積を排ガス導入セルのそれと同じかそれより相対的に大きくする必要があり、一方、過渡圧損を低下させるためには、PMを広く薄く堆積させる必要があることから、排ガス導入セルの断面積を排ガス排出セルのそれよりも相対的に大きくしなければならない。
即ち、排ガス導入セルとして、断面積が大きなもの(第2排ガス導入セル)と断面積が小さなもの(第1排ガス導入セル)の2種類を採用するとともに、その断面積が第2排ガス導入セルと同じか相対的に大きな排ガス排出セルを採用し、この排ガス排出セルの全周囲に2種類の排ガス導入セルを配置し、かつ第1排ガス導入セルと排ガス排出セルを隔てる隔壁内壁の長さを第2排ガス導入セルと排ガス排出セルを隔てる隔壁内壁の長さよりも相対的に長くするか、第1排ガス導入セルと排ガス排出セルを隔てる隔壁の厚さを第2排ガス導入セルと排ガス排出セルを隔てる隔壁の厚さよりも相対的に薄くすることにより、排ガスをまず第1排ガス導入セルに優先的に導入する。
このように、本発明では主流路を自己スイッチさせることで従来不可能とされてきた過渡圧損と初期圧損を同時に低減させるという驚くべき効果を実現したのである。
しかしながら、この特許文献2から本発明に至るためには、排ガス導入セルの一部を断面積が小さいセルに変更する必要があるが、排ガス導入セルの断面積を減らすこととなるため、結局特許文献2の発明思想の否定となり、特許文献2を最近接文献として、本発明が導出されることはない。
このように、公知技術は、本発明を否定しており、本発明は、公知文献から導かれるものではない。
図4(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係るハニカムフィルタの端面の一部を拡大して示した拡大端面図である。
図4(a)に示すように、このハニカムフィルタ20では、排ガス出口側の端部が開口され且つ排ガス入口側の端部が目封止された排ガス排出セル11の周囲全体に、多孔質のセル隔壁13を隔てて排ガス入口側の端部が開口され且つ排ガス出口側の端部が目封止された第1排ガス導入セル12と第2排ガス導入セル14とが隣接して形成されている。
以上のように、排ガス排出セルの通過抵抗、排ガスがハニカムフィルタから流出する際の流出抵抗を同時に低くできるため、PMが堆積する前の初期の圧力損失を低減できる。
排ガス排出セル11と第1排ガス導入セル12とを隔てるセル隔壁13aの表面積は、第1排ガス導入セル12の内壁側の表面積であり、排ガス入口端面および出口端面間距離から入口側、出口側の封止部の長さを除いた実効的なフィルタの長さをLe(図6(b)参照)とすると、第1排ガス導入セル12の内壁側の表面積は、Ls×Leで表わされる。また、同様に、排ガス排出セル11と第2排ガス導入セル14とを隔てるセル隔壁13bの表面積は、第2排ガス導入セル14の内壁側の表面積であり、排ガス入口端面および出口端面間距離から入口側、出口側の封止部の長さを除いた実効的なフィルタ長さをLeとすると、第2排ガス導入セル14の内壁側の表面積は、Lo×Leで表わされる。なお、フィルタの実効的長さとして、図6(b)では、封止材11の先端を基準とした長さをとっている。
従って、辺12aの長さ(Ls)が、辺14aの長さ(Lo)よりも相対的に長くなれば、表面積もLs×Leの方がLo×Leに比べて相対的に大きくなる。つまり、辺の長さと表面積の大きさは同義である。従って、排ガス排出セル11の辺12aの長さ(Ls)が、第2排ガス導入セル14の辺14aの長さ(Lo)よりも長いと、排ガス排出セル11と第1排ガス導入セル12とを隔てるセル隔壁13aの表面積が排ガス排出セル11と第2排ガス導入セル14とを隔てるセル隔壁13bの表面積よりも大きいこととなるのである。
その結果、本発明に係るハニカムフィルタを搭載した車両では、使用領域全体にわたって、圧力損失の上昇に起因する運転に不都合な現象が発生しにくく、燃費も低く抑えることができる。
特許文献1に開示されたハニカムフィルタ90では、図17(a)〜(d)に示すように、断面が正方形の排ガス排出セル101と、断面が八角形の排ガス導入セル102とが交互に(チェックパターンに)配置されている。
この際、排ガスが断面積の大きい排ガス導入セル102から断面積の小さい排ガス排出セル101に流れ込む際の抵抗、断面積の小さい排ガス排出セル101を通過する際の抵抗、排ガスが断面積の小さい排ガス排出セル101から外部に排出される際の抵抗が高く、本発明に係るハニカムフィルタと比べて初期の圧力損失が高くなる。
このハニカムフィルタ110では、排ガス排出セル111と排ガス導入セル112とは断面積が同一であるので、第1排ガス導入セル12から第1排ガス導入セル12と比べて断面積の大きい排ガス排出セル11に排ガスが通過する本発明に係るハニカムフィルタ10と比べると、初期の圧力損失はより高くなる。
なお、断面形状において多角形の頂点部分が曲線で構成されている場合には、その曲線部分は辺としては扱わない。そもそも平行にはならないからである。
セル長手方向に垂直な断面において、曲線部分を除外した断面形状の辺の長さは、辺とみなされる直線部分を仮想的に延長し、この仮想の直線同士が交差する交点を仮想的な頂点とするとき、この仮想的な頂点の間を結んで構成される多角形の仮想的な辺の長さの80%以上とすることが望ましい。逆に言えば、辺として扱われない部分は、仮想的な辺の長さの20%未満とすることが望ましい。
セルの断面形状が多角形状の場合には、辺の長さが仮想的な辺の長さの80%以上であれば、辺の長さを調整することで本発明の作用効果である主流路スイッチの効果を実現できるからである。
なお、断面形状において多角形の頂点部分が曲線で構成されている場合には、その曲線部分は辺としては扱わない。そもそも平行にはならないからである。
セル長手方向に垂直な断面において、曲線部分を除外した断面形状の辺の長さは、辺とみなされる直線部分を仮想的に延長し、この仮想の直線同士が交差する交点を仮想的な頂点とするとき、この仮想的な頂点の間を結んで構成される多角形の仮想的な辺の長さの80%以上とすることが望ましい。逆に言えば、辺として扱われない部分は、仮想的な辺の長さの20%未満とすることが望ましい。
セルの断面形状が多角形状の場合には、辺の長さが仮想的な辺の長さの80%以上であれば、辺の長さを調整することで本発明の作用効果である主流路スイッチの効果を実現できるからである。
なお、断面形状において多角形の頂点部分が曲線で構成されている場合には、その曲線部分は辺としては扱わない。そもそも平行にはならないからである。
セル長手方向に垂直な断面において、曲線部分を除外した断面形状の辺の長さは、辺とみなされる直線部分を仮想的に延長し、この仮想の直線同士が交差する交点を仮想的な頂点とするとき、この仮想的な頂点の間を結んで構成される多角形の仮想的な辺の長さの80%以上とすることが望ましい。逆に言えば、辺として扱われない部分は、仮想的な辺の長さの20%未満とすることが望ましい。
セルの断面形状が多角形状の場合には、辺の長さが仮想的な辺の長さの80%以上であれば、辺の長さを調整することで本発明の作用効果である主流路スイッチの効果を実現できるからである。
(a)排ガス排出セルの断面形状を構成する辺のうち、セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと隣接し、当該第1排ガス導入セルと対面する辺と、第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、セル隔壁を隔てて排ガス排出セルと隣接し、当該排ガス排出セルと対面する辺とは互いに平行であり、
かつ、
(b)排ガス排出セルの断面形状を構成する辺のうち、セル隔壁を隔てて第2排ガス導入セルと隣接し、当該第2排ガス導入セルと対面する辺と、第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、セル隔壁を隔てて排ガス排出セルと隣接し、当該排ガス排出セルと対面する辺とは互いに平行であり、
かつ、
(c)第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、セル隔壁を隔てて第2排ガス導入セルと隣接し、当該第2排ガス導入セルと対面する辺と、第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと隣接し、当該第1排ガス導入セルと対面する辺とは互いに平行であることが望ましい。
なお、断面形状において多角形の頂点部分が曲線で構成されている場合には、その曲線部分は辺としては扱わない。そもそも平行にはならないからである。
セル長手方向に垂直な断面において、曲線部分を除外した断面形状の辺の長さは、辺とみなされる直線部分を仮想的に延長し、この仮想の直線同士が交差する交点を仮想的な頂点とするとき、この仮想的な頂点の間を結んで構成される多角形の仮想的な辺の長さの80%以上とすることが望ましい。逆に言えば、辺として扱われない部分は、仮想的な辺の長さの20%未満とすることが望ましい。
セルの断面形状が多角形状の場合には、辺の長さが仮想的な辺の長さの80%以上であれば、辺の長さを調整することで本発明の作用効果である主流路スイッチの効果を実現できるからである。
上記排ガス排出セルおよび上記排ガス導入セルは、いずれも多角形からなり、
上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セルと対面している辺の長さは、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、上記排ガス排出セルと対面している辺の長さの0.8倍以下であることが望ましい。
第1排ガス導入セルの辺の長さに対する第2排ガス導入セルの辺の長さの比が、0.8を超えると、両辺の長さに大きな差がなくなるため、初期の圧力損失を低く抑えるのが難しくなる。
上記排ガス排出セルは、八角形であり、上記第1排ガス導入セルは正方形であり、上記第2排ガス導入セルは、八角形であることが望ましい。
上記構成のハニカムフィルタは、作用・効果について説明した図4に係るハニカムフィルタと同様の形状であり、初期の圧力損失を効果的に抑制することができるとともに、PMが堆積する表面積を大きくとることが可能となり、圧力損失を低く保つことができる。
上記第2排ガス導入セルの断面積は、上記排ガス排出セルの断面積と同じであり、
上記第1排ガス導入セルの断面積は、上記第2排ガス導入セルの断面積の20〜50%であることが望ましい。
この場合、排ガスが第1排ガス導入セルを通過する際の抵抗と第2排ガス導入セルを通過する際の抵抗に差をつけることができ、圧力損失を効果的に抑制することができる。
第1排ガス導入セルの断面積が第2排ガス導入セルの断面積の20%未満であると、第1排ガス導入セルの断面積が小さくなりすぎ、排ガスが第1排ガス導入セルを通過する通過抵抗が大きくなり、圧力損失が高くなり易い。一方、第1排ガス導入セルの断面積が第2排ガス導入セルの断面積の50%を超えると、両者の通過抵抗の差が小さくなり、圧力損失を低くすることが難しくなる。
この場合、ハニカムフィルタの全体で上述した効果を奏することができる。
上記厚さのセル隔壁は、該ガス中のPMを捕集するのに充分な厚さを有するとともに、圧力損失の増加を効果的に抑制することができる。そのため、本発明のハニカムフィルタでは、上述した本発明のハニカムフィルタとしての効果を充分に奏することができる。
上記セル隔壁の厚さが0.10mm未満では、セル隔壁の厚さが薄くなりすぎるため、ハニカムフィルタの機械的強度が低下する。一方、セル隔壁の厚さが0.46mmを超えると、セル隔壁が厚くなりすぎるため、排ガスがセル隔壁を透過する際の圧力損失が大きくなる。
上記排ガス排出セルの断面形状は八角形であり、上記第1排ガス導入セルの断面形状は正方形であり、上記第2排ガス導入セルの断面形状は八角形であり、
上記第2排ガス導入セルと上記排ガス排出セルの断面形状は互いに合同であるとともに、
上記排ガス排出セルの周囲にはセル隔壁を隔てて上記第1排ガス導入セルと第2排ガス導入セルとがそれぞれ4つずつ交互に配置されて排ガス排出セルを包囲してなり、
また、排ガス排出セルを包囲している4つの第2排ガス導入セルの断面形状である各八角形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セルの断面形状からなる図形領域を通過する2本の線分の交点は、排ガス排出セルの断面形状である八角形の幾何学的な重心と一致してなり、
かつ、上記4つの第2排ガス導入セルの断面形状である各八角形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セルの断面形状からなる図形領域を通過しない4本は、正方形を構成し、その各辺の中点は排ガス排出セルを包囲している4つの第1排ガス導入セルの断面形状である各正方形の幾何学的な重心と一致するように、
上記排ガス排出セル、第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルがそれぞれ配置されてなるとともに、
上記排ガス排出セルの断面形状を構成する辺において、セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと対面する辺と、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、上記セル隔壁を隔てて排ガス排出セルと対面する辺とは平行であり、
上記排ガス排出セルの断面形状を構成する辺において、セル隔壁を隔てて上記第2排ガス導入セルと対面する辺と、上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、上記セル隔壁を隔てて排ガス排出セルと対面する辺とは平行であり、また、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、セル隔壁を隔てて上記第2排ガス導入セルと対面する辺と、上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、上記セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと対面する辺とは平行であり、かつ上記平行な辺の間の距離は、いずれの組み合わせにおいても互いに等しいことが望ましい。
上記排ガス排出セル、上記第1排ガス導入セルおよび上記第2排ガス導入セルは、いずれも正方形であることが望ましい。
このような上記第1排ガス導入セルおよび上記第2排ガス導入セルが、いずれも正方形である場合であっても、排ガス排出セルと第1排ガス導入セルと第2排ガス導入セルとの大きさの関係や位置関係等が異なり、例えば、第1排ガス導入セルの断面の面積は、排ガス排出セルの断面積と比較して小さいので、従来技術で説明したハニカムフィルタ110とは異なり、上述した本発明の効果を奏することができる。
上記第2排ガス導入セルの断面積は、上記排ガス排出セルの断面積と同じであり、
上記第1排ガス導入セルの断面積は、上記第2排ガス導入セルの断面積の20〜50%であることが望ましい。
上記構成のハニカムフィルタでは、排ガスが第1排ガス導入セルを通過する際の抵抗と第2排ガス導入セルを通過する際の抵抗に差をつけることができ、圧力損失を効果的に抑制することができる。
第1排ガス導入セルの断面積が第2排ガス導入セルの断面積の20%未満であると、第1排ガス導入セルの断面積が小さくなりすぎ、排ガスが第1排ガス導入セルを通過する通過抵抗が大きくなり、圧力損失が高くなり易い。一方、第1排ガス導入セルの断面積が第2排ガス導入セルの断面積の50%を超えると、両者の通過抵抗の差が小さくなり、圧力損失を低くすることが難しくなる。
上記排ガス排出セルの断面形状は正方形であり、上記第1排ガス導入セルの断面形状は正方形であり、上記第2排ガス導入セルの断面形状は正方形であり、
上記第2排ガス導入セルと上記排ガス排出セルの断面形状は互いに合同であるとともに、
上記排ガス排出セルの周囲にはセル隔壁を隔てて上記第1排ガス導入セルと第2排ガス導入セルとがそれぞれ4つずつ交互に配置されて排ガス排出セルを包囲してなり、
また、排ガス排出セルを包囲している4つの第2排ガス導入セルの断面形状である各正方形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セルの断面形状からなる図形領域を通過する2本の線分の交点は、排ガス排出セルの断面形状である正方形の幾何学的な重心と一致してなり、
かつ、上記4つの第2排ガス導入セルの断面形状である各正方形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セルの断面形状からなる図形領域を通過しない4本は、正方形を構成し、その各辺の中点は排ガス排出セルを包囲している4つの第1排ガス導入セルの断面形状である各正方形の幾何学的な重心と一致するように、
上記排ガス排出セル、第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルがそれぞれ配置されてなるとともに、
上記排ガス排出セルの断面形状を構成する辺において、セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと対面する辺と、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、上記セル隔壁を隔てて排ガス排出セルと対面する辺とは平行であり、
上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、セル隔壁を隔てて上記第2排ガス導入セルと対面する辺と、上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、上記セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと対面する辺とは平行であり、かつ上記平行な辺の間の距離は、いずれの組み合わせにおいても互いに等しいことが望ましい。
このような態様のハニカムフィルタでは、セルの頂点部分が曲線面取り形状となっているので、セルの角部に熱等に起因する応力が集中しにくく、クラックが発生しにくい。
上記排ガス排出セル、上記前記第1排ガス導入セルおよび上記第2排ガス導入セルは、点対称な多角形であって、その辺の数が八本以下の多角形であることが望ましい。
点対称な多角形であって、その辺の数を八本以下とすることで、排ガスがセルを通過する抵抗を小さくすることができ、圧力損失をより低くすることが可能となる。
上記排ガス排出セルおよび上記排ガス導入セルは、曲線により構成された形状であり、
上記第1排ガス導入セルと上記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さは、上記第2排ガス導入セルと上記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さの40〜75%であることが望ましい。
上記排ガス排出セル、上記第1排ガス導入セルおよび上記第2排ガス導入セルは、いずれも円形であることが望ましい。
排ガス排出セル、第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルの断面形状がいずれも円形であっても、本発明の作用・効果を奏することができる。
上記排ガス排出セルおよび上記第2排ガス導入セルの断面形状は、セルの外側に向けて湾曲する4つの曲線から構成された膨潤正方形であり、一方上記第1排ガス導入セルの断面形状は、セルの内側に向けて湾曲する4つの曲線から構成された収縮正方形であることが望ましい。
上記第2排ガス導入セルの断面積は、上記排ガス排出セルの断面積と同じであり、
上記第1排ガス導入セルの断面積は、上記第2排ガス導入セルの断面積の20〜50%であることが望ましい。
上記構成のハニカムフィルタでは、排ガスが第1排ガス導入セルを通過する際の抵抗と第2排ガス導入セルを通過する際の抵抗に差をつけることができ、圧力損失を効果的に抑制することができる。
第1排ガス導入セルの断面積が第2排ガス導入セルの断面積の20%未満であると、第1排ガス導入セルの断面積が小さくなりすぎ、排ガスが第1排ガス導入セルを通過する通過抵抗が大きくなり、圧力損失が高くなり易い。一方、第1排ガス導入セルの断面積が第2排ガス導入セルの断面積の50%を超えると、両者の通過抵抗の差が小さくなり、圧力損失を低くすることが難しくなる。
第2排ガス導入セルよりも断面積が小さい排ガス導入セルの数が少ない方が導入セルとしての実効的な面積を大きくすることができ、PMを薄く広く堆積させられるからである。
このような複数のハニカム焼成体が接着材層を介して接着されることにより形成された構造体であっても、一のハニカム焼成体を構成するセルは、本発明の構成となっているので、その集合体も、本発明の効果を奏することができる。
このハニカムフィルタでは、上記ハニカムフィルタは、一のハニカム焼成体により構成されており、上記ハニカム焼成体は、本発明の効果を奏することができる。
上記炭化ケイ素、上記ケイ素含有炭化ケイ素は、耐熱性に優れた材料である。このため、このハニカムフィルタは、より耐熱性に優れたハニカムフィルタとなる。
上記コージェライト、チタン酸アルミニウムは、熱膨張率の低い材料である。このため、このハニカムフィルタは、再生時等において大きな熱応力が発生した場合であっても、クラック等の発生しにくいハニカムフィルタとなる。
セル隔壁の気孔率が40〜65%である場合、セル隔壁は、排ガス中のPMを良好に捕集することができ、かつ、セル隔壁に起因する圧力損失の上昇を抑制することができる。従って、初期の圧力損失が低く、PMを堆積しても圧力損失が上昇しにくいハニカムフィルタとなる。
上記構成のハニカムフィルタでは、圧力損失の増加を抑制しながら、高い捕集効率でPMを捕集することができる。セル隔壁に含まれる気孔の平均気孔径が8μm未満であると、気孔が小さすぎるため、排ガスがセル隔壁を透過する際の圧力損失が大きくなる。一方、セル隔壁に含まれる気孔の平均気孔径が25μmを超えると、気孔径が大きくなりすぎるので、PMの捕集効率が低下してしまう。
この外周コート層は、内部のセルを機械的に保護する役割を果たす。そのため、圧縮強度等の機械的特性に優れたハニカムフィルタとなる。
ハニカムフィルタを構成するセルの長手方向に垂直な断面形状に関し、
上記第1排ガス導入セル、上記第2排ガス導入セルおよび上記排ガス排出セルは、排ガス出口側の端部から排ガス出口側の端部にかけて目封止部分を除き、それぞれのセルにおける全ての場所において同じであり、上記第1排ガス導入セルおよび上記第2排ガス導入セルの断面形状は互いに異なり、かつ上記排ガス排出セルおよび上記第1排ガス導入セルの断面形状もまた互いに異なっていることが望ましい。この異なるというのは、すなわち合同ではないということであり、しかし相似形は含む趣旨である。すなわち、断面形状が相似形である場合には、断面形状が互いに異なると解釈される。
第1排ガス導入セルそれ自体は、どの断面を見ても同じ形状であり、第2排ガス導入セルおよび排ガス排出セルもまた、それぞれ、どの断面を見ても同じ形状であるが、第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルを比較した場合、それらの断面形状は互いに異なり、また、排ガス排出セルおよび第1排ガス導入セルの断面形状を比較した場合もまた互いに異なっている。
セル構造:排ガス排出セルの周囲全体に、多孔質のセル隔壁を隔てて排ガス導入セルが隣接してなり、上記排ガス導入セルは、第1排ガス導入セルとセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積が該第1排ガス導入セルより大きい第2排ガス導入セルの2種類からなるとともに、上記排ガス排出セルのセル長手方向に対して垂直な断面の断面積は、上記第2排ガス導入セルのセル長手方向に対して垂直な断面の断面積と同じであるかそれよりも大きく形成されてなり、セルの長手方向に垂直な断面に関し、上記排ガス排出セル及び上記排ガス導入セルは、いずれも多角形からなり、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、上記排ガス排出セルと対面している辺の長さが、上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、上記排ガス排出セルと対面している辺の長さよりも長いか、もしくは、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうちいずれか一辺は、上記排ガス排出セルと対面し、かつ上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺はいずれも上記排ガス排出セルと対面しないセル構造
または、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、上記排ガス排出セルと上記排ガス導入セルは、曲線により構成された形状であり、上記第1排ガス導入セルと上記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さは、上記第2排ガス導入セルと上記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さよりも薄いセル構造
以下、本発明のハニカムフィルタの一実施形態である第一実施形態について説明する。
セルの長手方向に対して垂直方向の断面に関し、上記第2排ガス導入セルの断面積が第1排ガス導入セルの断面積より大きく、上記排ガス排出セルの断面積は、上記第2排ガス導入セルの断面積と同じであり、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、上記排ガス排出セルおよび上記排ガス導入セルは、いずれも多角形からなり、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、上記排ガス排出セルと対面している辺の長さが、上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、上記排ガス排出セルと対面している辺の長さよりも長い。
なお、セルの長手方向に垂直方向の断面形状に関し、上記排ガス導入セルおよび排ガス排出セルの断面形状は、目封止部分を除き排ガス入口側の端部から上記排ガス出口側の端部にかけて、それぞれのセルにおける全ての場所において同じである。
図6(a)は、図5に示すハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示す斜視図である。図6(b)は、図6(a)に示すハニカム焼成体のA−A線断面図である。
なお、ハニカム焼成体10は、四角柱形状であるが、図6(a)に示すように、端面における角部が曲線形状となるように面取りが施されており、これにより角部に熱応力が集中し、クラック等の損傷が発生するのを防止している。上記角部は、直線形状となるように面取りされていてもよい。
第2排ガス導入セル14と排ガス排出セル11の断面形状は、いずれも八角形であり、互いに合同である。
なお、「斜辺」とは一般的には直角三角形の直角と相対するもっと長い辺をいうが、この明細書中では、説明の便宜のために、下記に説明する4つの仮想的な線分に対して90°もしくは0°ではない所定の角度を持つ辺14aや辺11bを「斜辺」と表現する。また、これと区別する意味で、下記に説明する仮想的な4つの線分に対して平行または垂直な辺14bや辺11aを「縦横の辺」と表現する。
「斜辺」、「縦横の辺」の説明における仮想的な線分とは、排ガス排出セル11の周囲に配置された4つの第2排ガス導入セル14の断面図形の幾何学的な重心間を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セル11の断面図形と交わらない4つの線分(これら4つの線分は正方形を構成する)をいう。
また、隣り合う3種類のセル、すなわち排ガス排出セル11と第2排ガス導入セル14と第1排ガス導入セル12との断面形状に関し、八角形状の排ガス排出セル11の辺において、セル隔壁13を隔てて第1排ガス導入セル12と対面する辺11aと、正方形の第1排ガス導入セル12の辺において、セル隔壁13を隔てて排ガス排出セル11と対面する辺12aとは平行である。
また、八角形の排ガス排出セル11の辺において、八角形の第2排ガス導入セル14とセル隔壁13を隔てて対面する辺11bと、八角形の第2排ガス導入セル14の辺において、セル隔壁13を隔てて排ガス排出セル11と対面する辺14aとは平行である。また、第1排ガス導入セル12の辺において、セル隔壁13を隔てて第2排ガス導入セル14と対面する辺12bと、第2排ガス導入セル14の辺において、セル隔壁13を隔てて第1排ガス導入セル12と対面する辺14bとは平行である。また、互いに平行な辺の間の距離は、いずれの組み合わせにおいても互いに等しい。すなわち、互いに平行な辺11aと辺12aの間の距離、互いに平行な辺11bと辺14aの間の距離および互いに平行な辺12bと辺14bとの間の距離は互いに等しい。
すなわち、排ガス排出セル11を包囲している4つの第2排ガス導入セル14の八角形図形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セル11の八角形図形領域を通過する2本の線分の交点は、排ガス排出セル11の八角形図形の幾何学的な重心と一致する。
また、4つの第2排ガス導入セル14の八角形図形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セル11の八角形図形領域を通過しない4本は、正方形を構成し、その各辺の中点は排ガス排出セル11を包囲している4つの第1排ガス導入セル12の正方形図形の幾何学的な重心と一致する。
セルユニット1、セルユニット2およびセルユニット3は、いずれも上記説明の条件を満たすように排ガス排出セル11の全周囲にセル隔壁13を介して第1排ガス導入セル12および第2排ガス導入セル14をそれぞれ4つずつ交互に配置した構造を有している。セルユニット2はセルユニット1と同じ構造を持っており、セルユニット1と1つの第1排ガス導入セル12および2つの第2排ガス導入セル14を共有してX方向に隣接している。セルユニット1およびセルユニット2によって共有されているセルは図7中に「共有部分2」と記載している。また、ユニットセル3は、セルユニット1と同じ構造を持っており、セルユニット1と1つの第1排ガス導入セル12および2つの第2排ガス導入セル14を共有してY方向に隣接している。セルユニット1およびセルユニット3によって共有されているセルは図7中に「共有部分1」と記載している。
なお、4つの第2排ガス導入セル14の八角形図形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セル11の八角形図形領域を通過しない4本の線分H、I、J、K、および、排ガス排出セル11の八角形図形領域を通過する仮想的な2本の線分L、Mを、図7中に示している。そして、「共有部分2」は、線分Mと同じ方向の線分からなるハッチングにより描かれており、「共有部分1」は、線分Lと同じ方向の線分からなるハッチングにより描かれている。
図7に示すように、2本の線分L、Mの交点は、排ガス排出セル11の幾何学的な重心と一致している。
上記曲線としては、円を4等分に分割した際に得られる曲線、楕円を長軸および長軸に垂直な直線で4等分に分割した際に得られる曲線等が挙げられる。特に断面が四角形状のセルの頂点部分に断面が曲線となる曲線面取り形状となっていることが好ましい。角部に応力が集中することによりセル隔壁にクラックが入るのを防止することができるからである。
また、このハニカムフィルタ20では、必要に応じて、断面が円形等の曲線からなるセルが一部含まれていてもよい。
その場合、排ガス排出セル11の断面積は、第2排ガス導入セル14の断面積の1.05〜1.5倍であることが好ましい。
なお、ケイ素含有炭化ケイ素は、炭化ケイ素に金属ケイ素が配合されたものであり、炭化ケイ素を60wt%以上含むケイ素含有炭化ケイ素が好ましい。
接着材層の厚さは、0.5〜2.0mmが好ましい。
外周コート層の厚さは、0.1〜3.0mmが好ましい。
なお、以下においては、セラミック粉末として、炭化ケイ素を用いる場合について説明する。
(1)セラミック粉末とバインダとを含む湿潤混合物を押出成形することによってハニカム成形体を作製する成形工程を行う。
具体的には、まず、セラミック粉末として平均粒子径の異なる炭化ケイ素粉末と、有機バインダと、液状の可塑剤と、潤滑剤と、水とを混合することにより、ハニカム成形体製造用の湿潤混合物を調製する。
バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等が挙げられる。これらの中では、アルミナバルーンが望ましい。
この際、図4、6に示すセル構造(セルの形状およびセルの配置)を有する断面形状が作製されるような金型を用いてハニカム成形体を作製する。
ここで、封止材ペーストとしては、上記湿潤混合物を用いることができる。
なお、セルの端部に充填された封止材ペーストは、焼成され、目封止材となる。
また、切断工程、乾燥工程、目封止工程、脱脂工程および焼成工程の条件は、従来からハニカム焼成体を作製する際に用いられている条件を適用することができる。
接着材ペーストとしては、例えば、無機バインダと有機バインダと無機粒子とからなるものを使用する。また、上記接着材ペーストは、さらに無機繊維および/またはウィスカを含んでいてもよい。
接着材ペーストの加熱固化の条件は、従来からハニカムフィルタを作製する際に用いられている条件を適用することができる。
具体的には、ダイヤモンドカッターを用いてセラミックブロックの外周を切削することにより、外周が略円柱状に加工されたセラミックブロックを作製する。
ここで、外周コート材ペーストとしては、上記接着材ペーストを使用することができる。なお、外周コート材ペーストとして、上記接着材ペーストと異なる組成のペーストを使用してもよい。
なお、外周コート層は必ずしも設ける必要はなく、必要に応じて設ければよい。
外周コート層を設けることによって、セラミックブロックの外周の形状を整えて、円柱状のハニカムフィルタとすることができる。
以上の工程によって、ハニカム焼成体を含むハニカムフィルタを作製することができる。
(1)本実施形態のハニカムフィルタでは、初期の圧力損失を従来のハニカムフィルタに比べて低くすることができるとともに、かなりの量のPMがセル隔壁に堆積した段階においても、圧力損失の上昇割合が小さく、初期からPMが限界に近い量堆積するまでの使用範囲の全体にわたって圧力損失を大幅に改善することができる。
第1排ガス導入セルと第2排ガス導入セルの断面比率を上記のようにすることにより、排ガスが第1排ガス導入セルを通過する際の抵抗と第2排ガス導入セルを通過する際の抵抗に差をつけることができ、圧力損失を効果的に抑制することができる。
第1排ガス導入セルの辺の長さに対する第2排ガス導入セルの辺の長さの比をこのようにすることにより、排ガスが、排ガス排出セルと第1排ガス導入セルとを隔てるセル隔壁をより透過し易くなり、初期の圧力損失を効果的に抑制することができ、PMが堆積した後も圧力損失の増加割合の上昇を抑制することができる。
セル隔壁の全体の厚さをこのように設定することにより、ハニカムフィルタの全体で同じ効果を奏するようにすることができる。
セル隔壁をこのような厚さに設定することにより、排ガス中のPMを捕集するのに充分な厚さを有するとともに、圧力損失の増加を効果的に抑制することができる。
気孔率をこのように設定することにより、セル隔壁は、排ガス中のPMを良好に捕集することができ、かつ、セル隔壁に起因する圧力損失の上昇を抑制することができる。
上記セル隔壁に含まれる気孔の平均気孔径をこのように設定することにより、圧力損失の増加を抑制しながら、高い捕集効率でPMを捕集することができる。
従って、ハニカムフィルタの全体で同様の効果を奏することができ、ハニカムフィルタの場所による形状の不均一に起因する不都合の発生を防止することができる。
本実施形態のハニカムフィルタにおいては、排ガス出口側の端部に設けられる封止部、すなわち第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルに充填される封止部が、セル隔壁を介して、第1排ガス導入セルの1つの辺の長さ以上の幅をもって、縦横に列になり存在する。一般にハニカムフィルタを再生させる場合、ハニカムフィルタの排ガス入口側に堆積したPMから順に燃焼し、排ガスの流れにのって、ハニカムフィルタの出口側に熱を伝播しながら出口側まで全てのPMが燃焼する。そのため、ハニカムフィルタの出口側ほど高温に曝され、ハニカムフィルタの径方向の温度差がつきやすく、熱応力によってクラックが発生してしまう。このようなクラックは、セルの断面積に大小関係があり、PMが堆積する排ガス導入セルの断面形状として正方形を含む場合に応力集中が生じやすく顕著である。しかし本実施形態のハニカムフィルタでは、排ガス出口側の端部に縦横に列になっている封口部が熱伝導層および外部への放熱層となり、ハニカムフィルタの排ガス出口側の端部での径方向の温度差を小さくすることができ、発生する熱応力を小さくし、クラックが発生しにくくなる。さらに、本実施形態のハニカムフィルタでは、第1排ガス導入セルより多くPMが堆積する第2排ガス導入セルに充填される封止材の量が、その断面積に応じて多くなり、それに伴い封止部の熱容量も大きくなっている。そのため、この封止部によって、各セル単位で考えても、PMの燃焼熱のより大きい第2排ガス導入セルの温度上昇を抑制し、ハニカムフィルタの径方向の温度差を小さくすることができ、発生する熱応力を小さくできると考えられる。
このため、本実施形態のハニカムフィルタは、その排ガス導入セルの断面形状として正方形を含んでいても再生時のクラックを抑制できると考えられる。
図8(a)および図8(b)に示すハニカムフィルタ20aを構成するハニカム焼成体10aでは、断面が八角形状の排ガス排出セル11の周囲全体に、多孔質のセル隔壁を隔てて断面が正方形の第1排ガス導入セル12と断面が八角形状の第2排ガス導入セル14とが隣接している。第1排ガス導入セル12と第2排ガス導入セル14とは、排ガス排出セル11の周囲に交互に配置されており、第2排ガス導入セル14の断面積が第1排ガス導入セル12の断面積より大きく、排ガス排出セル11の断面積は、第2排ガス導入セル14の断面積と同じである。また、このハニカム焼成体10aの外周には、外周壁17aが形成されており、外周壁17aに隣接するセルは、全て排ガス導入セル(第1排ガス導入セル12および第2排ガス導入セル14)となっている。
第2排ガス導入セル14と排ガス排出セル11の断面形状は、いずれも八角形であり、互いに合同である。
また、ハニカム焼成体10aの角部に存在する第2排ガス導入セル14Bは、八角形から、曲線からなる面取り部140を有する略五角形に変化している。このように構成することにより、外周壁によりハニカム焼成体の強度が向上すると共に、ハニカム焼成体における排ガス排出セルと排ガス導入セルの容積比率の部分的なバラツキがより抑えられ、より排ガスの流れが均一になるため、圧力損失を低減させることができる。
(実施例1)
本工程では、図8(a)に示したハニカム焼成体10aと同様の形状であって、セルの目封じをしていない生のハニカム成形体を作製した。
具体的には、排ガス入口側の端部及び排ガス出口側の端部が図8(b)に示す位置で目封止されるようにセルの目封止を行った。
なお、上記湿潤混合物を封止材ペーストとして使用した。セルの目封止を行った後、封止材ペーストを充填したハニカム成形体の乾燥体を再び乾燥機を用いて乾燥させた。
これにより、四角柱のハニカム焼成体を作製した。
作製したハニカム焼成体は、気孔率が45%、平均気孔径が15μm、大きさが34.3mm×34.3mm×150mm、セルの数(セル密度)が290個/inch2(ハニカム焼成体内のセルの数は529個)、セル隔壁の厚さが0.25mm(10mil)、最外周壁の厚さが0.35mmの炭化ケイ素焼結体からなる図8(b)に示す形態のハニカム焼成体10aであった。
第2排ガス導入セル14は、外周壁17に隣接する第2排ガス導入セル14A、14Bを除き、八角形であり、排ガス排出セル11と対面している辺である斜辺の長さは0.27mmであり、排ガス排出セル11と対面していない縦横辺の長さは1.11mmであった。
すなわち、第2排ガス導入セル14の断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セル11と対面している辺の長さは、第1排ガス導入セル12の断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セル11と対面している辺の長さの0.28倍であった。
なお、四隅に位置する第2排ガス導入セル14Bに関し、外周壁17と隣接する辺の長さは、1.23mmであり、縦横の辺の長さは、1.04mmであり、斜辺の長さは、0.27mmであり、断面積は、1.48mm2であった。
一方、第2排ガス導入セル14Aに関し、外周壁17と隣接する辺の長さは、1.49mmであり、外周壁17と隣接する辺と平行な縦の辺の長さは、1.11mmであり、外周壁17と隣接する辺と直角に結合している横の辺の長さは、1.04mmであり、斜辺の長さは、0.27mmであり、断面積は、1.79mm2であった。
また、排ガス排出セル11の断面積は、第2排ガス導入セル14の断面積と同じであり、かつ、第1排ガス導入セル12の断面積よりも大きくなっていた。
ハニカムフィルタの直径は143.8mm、長手方向の長さは150mmであった。
実施例1と同様に成形工程を行い、生のハニカム成形体を得て、次いで、マイクロ波乾燥機を用いて上記生のハニカム成形体を乾燥させることにより、ハニカム成形体の乾燥体を作製した。その後、ハニカム成形体の乾燥体の所定のセルに封止材ペーストを充填してセルの目封止を行った。
ここで、セルの目封止を行う位置を実施例1から変更し、排ガス出口側の端部となる端面では八角形のセルの全てを目封止し、排ガス入口側の端部となる端面では正方形のセルの全てを目封止して、両方の端面においてセルが交互に目封止されるようにした。
その結果、排ガス入口側の端部及び排ガス出口側の端部が図19(b)に示す位置で目封止されたハニカム成形体となった。
以後、実施例1と同様の工程を行い、図19(a)、(b)に示すハニカム焼成体130を作製し、ハニカムフィルタ120を作製した。
排ガス排出セル131と対面している辺は縦横辺であり、その長さは1.11mmであった。
他の排ガス導入セル132、132A、132Bと対面している辺は斜辺であり、その長さは0.27mmであった。
排ガス排出セル131、131Aは、全て正方形であり、排ガス排出セル131、131Aの断面形状を構成する辺の長さは0.96mmであった。
なお、四隅に位置する排ガス導入セル132Bに関し、外周壁137と隣接する辺の長さは、1.23mmであり、縦横の辺の長さは、1.04mmであり、斜辺の長さは、0.27mmであり、断面積は、1.48mm2であった。
一方、排ガス導入セル132Aに関し、外周壁137と隣接する辺の長さは、1.49mmであり、外周壁17と隣接する辺と平行な縦の辺の長さは、1.11mmであり、外周壁17と隣接する辺と直角に結合している横の辺の長さは、1.04mmであり、斜辺の長さは、0.27mmであり、断面積は、1.79mm2であった。
また、セル隔壁133の厚さは、0.25mmであり、外周壁の厚さは、0.35mmであった。
図9は、圧力損失測定方法を模式的に示す断面図である。
この圧力損失測定装置210は、排気量1.6リットルのディーゼルエンジン211の排ガス管212に、ハニカムフィルタ20を金属ケーシング213内に固定して配置し、ハニカムフィルタ20の前後の圧力を検出可能になるように圧力計214が取り付けられている。
ハニカムフィルタ20は、その排ガス入口側の端部がディーゼルエンジン211の排ガス管212に近い側に配置される。すなわち、排ガス入口側の端部が開口されたセルに排ガスが流入するように配置される。
ディーゼルエンジン211を回転数3100rpm、トルク50Nmで運転して、ディーゼルエンジン211からの排ガスをハニカムフィルタ20に流通させてPMをハニカムフィルタに捕集させた。
そして、ハニカムフィルタの見かけ体積1リットルあたりのPMの捕集量(g/L)と圧力損失(kPa)の関係を測定した。
この結果から、実施例1に係るハニカムフィルタでは、PM捕集量が0g/Lの時点の圧力損失である初期圧力損失が1.1kPaと低く、さらに、PMを8g/Lまで捕集させた場合でも圧力損失が6.6kPaと低くなっており、PM捕集量が0g/Lから8g/Lまでの全ての時点において、圧力損失が比較例1に係るハニカムフィルタと比べて低くなっているという顕著な効果が示された。なお、比較例1に係るハニカムフィルタでは、PM捕集量が0g/Lの時点の圧力損失である初期圧力損失が1.3kPaであり、PMを8g/Lまで捕集させた場合の圧力損失が7.2kPaである。
以下、本発明の第二実施形態に係るハニカムフィルタについて説明する。
第二実施形態に係るハニカムフィルタは、排ガス出口側の端部が開口され且つ排ガス入口側の端部が目封止された排ガス排出セルと、排ガス入口側の端部が開口され且つ排ガス出口側の端部が目封止された排ガス導入セルとして、第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルとを備え、外周に外周壁を有する一のハニカム焼成体により構成されている。
セルの長手方向に対して垂直方向の断面に関し、上記第2排ガス導入セルの断面積が第1排ガス導入セルの断面積より大きく、上記排ガス排出セルの断面積は、上記第2排ガス導入セルの断面積と同じであり、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、上記排ガス排出セルおよび上記排ガス導入セルは、いずれも多角形からなり、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、上記排ガス排出セルと対面している辺の長さが、上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、上記排ガス排出セルと対面している辺の長さよりも長い。
なお、セルの長手方向に垂直方向の断面形状に関し、上記排ガス導入セルおよび排ガス排出セルの断面形状は、目封止部分を除き排ガス入口側の端部から上記排ガス出口側の端部にかけて、それぞれのセルにおける全ての場所において同じである。
上述した内容以外の実施形態の内容は、第一実施形態に記載した内容と同様であるので、ここでは、その説明を省略する。
以下、本発明の第三実施形態に係るハニカムフィルタについて説明するが、以下に説明する事項以外の事項は、第一実施形態に係るハニカムフィルタと同様に構成されている。
セルの長手方向に対して垂直方向の断面に関し、上記第2排ガス導入セルの断面積が第1排ガス導入セルの断面積より大きく、上記排ガス排出セルの断面積は、上記第2排ガス導入セルの断面積と同じであり、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、上記排ガス排出セルおよび上記排ガス導入セルは、いずれも正方形からなり、上記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうちいずれか一辺は、上記排ガス排出セルと対面し、かつ上記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺は、いずれも上記排ガス排出セルを構成する辺と対面しない。
セルの長手方向に垂直方向の断面形状に関し、上記排ガス導入セルおよび排ガス排出セルの断面形状は、目封止部分を除き排ガス入口側の端部から上記排ガス出口側の端部にかけて、それぞれのセルにおける全ての場所において同じである。
また、隣り合う3種類のセル、すなわち排ガス排出セル41と第2排ガス導入セル44と第1排ガス導入セル42の断面形状に関し、正方形の排ガス排出セル41の辺において、セル隔壁43を隔てて第1排ガス導入セル42と対面する辺41aと、正方形の第1排ガス導入セル42の辺において、セル隔壁43を隔てて排ガス排出セル41と対面する辺42aとは平行である。
また、第1排ガス導入セル42の辺において、セル隔壁43を隔てて第2排ガス導入セル44と対面する辺42bと、第2排ガス導入セル44の辺において、セル隔壁43を隔てて第1排ガス導入セル42と対面する辺44bとは平行である。また、互いに平行な辺の間の距離は、いずれの組み合わせにおいても互いに等しい。すなわち、互いに平行な辺41aと辺42aの間の距離、および互いに平行な辺42bと辺44bとの間の距離は互いに等しい。
また、正方形である排ガス排出セル41の周囲にはセル隔壁43を隔てて正方形の第1排ガス導入セル42と正方形の第2排ガス導入セル44がそれぞれ4つずつ交互に配置されて排ガス排出セル41を包囲している。第2排ガス導入セル44の断面積の方が第1排ガス導入セル42よりの断面積よりも大きい。
すなわち、排ガス排出セル41を包囲している4つの第2排ガス導入セル44の正方形図形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セル41の正方形図形領域を通過する2本の線分の交点は、排ガス排出セル41の正方形図形の幾何学的な重心と一致する。
また、4つの第2排ガス導入セル44の正方形図形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セル41の正方形図形領域を通過しない4本は、正方形を構成し、その各辺の中点は排ガス排出セル41を包囲している4つの第1排ガス導入セル42の正方形図形の幾何学的な重心と一致する。
図13に示すように、2本の線分l、mの交点は、排ガス排出セル41の幾何学的な重心と一致している。
この実施形態では、第2排ガス導入セルと排ガス排出セルが対面しないため、第一実施形態と比較して、初期に、より第1排ガス導入セルに排ガスが流れ易い。そのため、第1排ガス導入セルと排ガス排出セルを隔てるセル隔壁の、第1排ガス導入セルの内壁に早期にPMが溜まることとなり、上述した主流路のスイッチが、より早期に起こる。そのため、PMが第1排ガス導入セルの内壁と第2排ガス導入セルの内壁に均一に堆積しやすく、一定量のPMが堆積した後の圧力損失をより低くすることが可能となる。本実施形態のハニカムフィルタは、ハニカムフィルタに堆積したPMを燃焼除去する再生時に発生する熱衝撃によるクラックが発生しにくい。
このため、本実施形態のハニカムフィルタは、その排ガス導入セルの断面形状として正方形を含んでいても再生時のクラックを抑制できると考えられる。
その場合、排ガス排出セル41の断面積は、第2排ガス導入セル44の断面積の1.05〜1.5倍であることが好ましい。
ハニカムフィルタ40のセル隔壁の厚さは、図12に示すように部分によって異なるが、厚さX1、Y1を含むその厚さを0.10〜0.46mmの範囲内の厚さとすることができる。
本実施形態に係るハニカムフィルタ40では、基本的なセルの配置、目封止の態様、各セルの断面積の大小関係等が第一実施形態に係るハニカムフィルタ20と同様であるので、第一実施形態に記載した(1)〜(4)及び(7)〜(10)の作用・効果と同様の作用・効果を奏することができる。
以下、本発明の第四実施形態に係るハニカムフィルタについて説明するが、以下に説明する事項以外の事項は、第一実施形態に係るハニカムフィルタと同様に構成されている。
また、排ガス排出セル51の周囲全体に多孔質のセル隔壁53を隔てて第1排ガス導入セル52及び第2排ガス導入セル54が隣接している。
この実施形態では、第1排ガス導入セルと排ガス排出セルを隔てるセル隔壁の厚さと、第2排ガス導入セルと排ガス排出セルを隔てるセル隔壁の厚さの差を、第一実施形態よりも広く取ることが可能な形状である。そのため、第一実施形態と比較し、排ガスは初期には、より第1排ガス導入セルに流れ易くなり、第1排ガス導入セルと排ガス導入セルを隔てるセル隔壁の、第1排ガス導入セルの内壁に早期にPMが溜まることとなり、上述した主流路のスイッチが、より早期に起こる。そのため、PMが第1排ガス導入セルの内壁と第2排ガス導入セルの内壁に均一に堆積しやすく、一定量のPMが堆積した後の圧力損失をより低くすることが可能となる。
図14に示すハニカムフィルタ50においては、第1排ガス導入セル52と第2排ガス導入セル54とを隔てるセル隔壁53の厚さは、第1排ガス導入セル52と排ガス排出セル51とを隔てるセル隔壁53の厚さと同じである。
本発明の第一実施形態で説明したハニカムフィルタでは、第1排ガス導入セル12の断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セル11と対面している辺12aの長さが、第2排ガス導入セル14の断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セル11と対面している辺14aの長さよりも長いことを特徴の一つとし、排ガス排出セル、第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルの断面形状がいずれも円で、第1排ガス導入セルと排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さは、第2排ガス導入セルと排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さよりも薄くなっていることを特徴の一つとする第四実施形態に係るハニカムフィルタとは、上記の点で異なる。しかし、その他の構成はほぼ同様である。
以下、本発明の第五実施形態に係るハニカムフィルタについて説明するが、以下に説明する事項以外の事項は、第一実施形態に係るハニカムフィルタと同様に構成されている。
ここで、図16(a)は、膨潤正方形のセル形状の一例を模式的に示す説明図であり、ここで、図16(b)は、収縮正方形のセル形状の一例を模式的に示す説明図であり、図16(c)は、収縮正方形の頂点部分に面取りが施された形状の一例を模式的に示す説明図であり、図16(d)は、膨潤正方形の頂点部分に面取りが施された形状の一例を模式的に示す説明図である。
図16(a)には断面形状が膨潤正方形である第2排ガス導入セル64と、第2排ガス導入セル64の4つの頂点64eを結んでなる正方形65を示している。
本発明の説明における膨潤正方形とは、4つの曲線を4辺とする略正方形の図形であり、その略正方形の図形の4つの頂点を結んでなる正方形よりも、4辺が外側に向けて湾曲している図形である。
図16(a)には、第2排ガス導入セル64の断面形状を構成する辺64aが、その幾何学的な重心から正方形65よりも外側に向けて湾曲して(膨らんで)いることを示している。
本実施形態では、長手方向の垂直な断面に関し、第1排ガス導入セルには、ガスの流れを阻害し抵抗となる鋭角な部分が存在し、一方で第2排ガス導入セルには、ガスが流れ易い鈍角で形成されている。そのため、第一実施形態と比較して、第1排ガス導入セルと排ガス排出セルの隔てるセル壁の内壁に、僅かにPMが堆積した段階で、第2排ガス導入セルにも排ガスが流れ易くなる。そのため、PMが第1排ガス導入セルの内壁と第2排ガス導入セルの内壁に均一に堆積しやすく、一定量のPMが堆積した後の圧力損失をより低くすることが可能となる。
図16(b)には断面形状が収縮正方形である第1排ガス導入セル62と、第1排ガス導入セル62の4つの頂点62eを結んでなる正方形66を示している。
本発明の説明における収縮正方形とは、4つの曲線を4辺とする略正方形の図形であり、その略正方形の図形の4つの頂点を結んでなる正方形よりも、4辺がその幾何学的な重心に向けて湾曲(収縮)している図形である。
図16(b)には、第1排ガス導入セル62の断面形状を構成する辺62aが、正方形66よりもその幾何学的な重心に向けて湾曲(収縮)していることを示している。
図16(c)に示す形状では、収縮正方形をそれぞれ構成する曲線である辺62a1と辺62a2が直接結合されておらず、直線面取りである面取り部62bを介して辺62a1と辺62a2が結合されている。
収縮正方形をそれぞれ構成する曲線である辺が面取り部を介して結合されている場合、図16(c)に点線で示すように、辺62a1と辺62a2を延長した仮想曲線を引き、仮想曲線の交点62cを求めてこの交点62cを頂点と定めることができる。
膨潤正方形をそれぞれ構成する曲線である辺が面取り部を介して結合されている場合、図16(d)に点線で示すように、辺64a1と辺64a2を延長した仮想曲線を引き、仮想曲線の交点64cを求めてこの交点64cを頂点と定めることができる。
そして、この頂点(交点62c又は交点64c)を結んで正方形を描くことで、セルの断面形状を構成する曲線が膨潤正方形を構成しているか、収縮正方形を構成しているかを決定することができる。
なお、面取り部は直線面取りに限定されるものではなく、曲線面取りであっても構わない。
図15に示すハニカムフィルタ60においては、第1排ガス導入セル62と第2排ガス導入セル64とを隔てるセル隔壁63の厚さは一定であり、第1排ガス導入セル62と排ガス排出セル61とを隔てるセル隔壁63の厚さと同じである。
本発明の第一実施形態で説明したハニカムフィルタでは、第1排ガス導入セル12の断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セル11と対面している辺12aの長さが、第2排ガス導入セル14の断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セル11と対面している辺14aの長さよりも長いことを特徴の一つとし、第1排ガス導入セルと排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さは、第2排ガス導入セルと排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さよりも薄くなっていることを特徴の一つとする第五実施形態に係るハニカムフィルタとは、上記の点で異なる。しかし、その他の構成はほぼ同様である。
20、30、40、50、60 ハニカムフィルタ
11、31、41、51、61 排ガス排出セル
11a、11b、41a 辺(排ガス排出セルの辺)
12、32、42、52、62 第1排ガス導入セル
12a、32a、62a 辺(第1排ガス導入セルの辺)
13、13a、13b、33、43、53、63 セル隔壁
14、34、44、54、64 第2排ガス導入セル
14a、34a 辺(第2排ガス導入セルの辺)
15 接着材層
16 外周コート層
17、37 外周壁
18 セラミックブロック
41c 角部(排ガス排出セルの角部)
44c 角部(第2排ガス導入セルの角部)
61a 辺(排ガス排出セルの辺)
62b 面取り部
61e 頂点(排ガス排出セルの頂点)
62e 頂点(第1排ガス導入セルの頂点)
65、66 正方形
64e 頂点(第2排ガス導入セルの頂点)
Claims (26)
- 排ガスの流路となる複数のセルを区画形成する多孔質のセル隔壁を備え、排ガス入口側の端部が開口され且つ排ガス出口側の端部が目封止された排ガス導入セルと、
排ガス出口側の端部が開口され且つ排ガス入口側の端部が目封止された排ガス排出セルとを備えてなり、前記排ガス導入セルおよび前記排ガス排出セルの長手方向に垂直方向の断面形状は、目封止部分を除き前記排ガス入口側の端部から前記排ガス出口側の端部にかけて、それぞれのセルにおける全ての場所において同じであるハニカムフィルタであって、
前記排ガス排出セルの周囲全体に、多孔質のセル隔壁を隔てて前記排ガス導入セルが隣接してなり、前記排ガス導入セルは、第1排ガス導入セルとセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積が該第1排ガス導入セルより大きい第2排ガス導入セルの2種類からなり、かつ、
前記排ガス排出セルのセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積は、前記第2排ガス導入セルのセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積と同じであるかそれよりも大きく形成されており、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、前記排ガス排出セルおよび前記排ガス導入セルは、いずれも多角形からなり、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、前記排ガス排出セルと対面している辺の長さが、前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、前記排ガス排出セルと対面している辺の長さよりも長いか、もしくは、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうちいずれか一辺は、前記排ガス排出セルと対面し、かつ前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺はいずれも前記排ガス排出セルと対面しないことを特徴とするか
または、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、前記排ガス排出セルと前記排ガス導入セルとは、曲線により構成された形状であり、前記第1排ガス導入セルと前記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さは、前記第2排ガス導入セルと前記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さよりも薄いことを特徴とするハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セルおよび前記排ガス導入セルは、いずれも多角形からなり、
前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、排ガス排出セルと対面している辺の長さは、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、前記排ガス排出セルと対面している辺の長さの0.8倍以下である請求項1に記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セルは、八角形であり、前記第1排ガス導入セルは正方形であり、前記第2排ガス導入セルは、八角形である請求項1または2に記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記第2排ガス導入セルの断面積は、前記排ガス排出セルの断面積と同じであり、
前記第1排ガス導入セルの断面積は、前記第2排ガス導入セルの断面積の20〜50%である請求項1〜3のいずれかに記載のハニカムフィルタ。 - 前記ハニカムフィルタのセル同士を隔てるセル隔壁の厚さは、全ての場所において等しい請求項3または4に記載のハニカムフィルタ。
- セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セルの断面形状は八角形であり、前記第1排ガス導入セルの断面形状は正方形であり、前記第2排ガス導入セルの断面形状は八角形であり、
前記第2排ガス導入セルと前記排ガス排出セルの断面形状は互いに合同であるとともに、
前記排ガス排出セルの周囲にはセル隔壁を隔てて前記第1排ガス導入セルと第2排ガス導入セルとがそれぞれ4つずつ交互に配置されて排ガス排出セルを包囲してなり、
また、排ガス排出セルを包囲している4つの第2排ガス導入セルの断面形状である各八角形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セルの断面形状からなる図形領域を通過する2本の線分の交点は、排ガス排出セルの断面形状である八角形の幾何学的な重心と一致してなり、
かつ、前記4つの第2排ガス導入セルの断面形状である各八角形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セルの断面形状からなる図形領域を通過しない4本は、正方形を構成し、その各辺の中点は排ガス排出セルを包囲している4つの第1排ガス導入セルの断面形状である各正方形の幾何学的な重心と一致するように、
前記排ガス排出セル、第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルがそれぞれ配置されてなるとともに、
前記排ガス排出セルの断面形状を構成する辺において、セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと対面する辺と、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、前記セル隔壁を隔てて排ガス排出セルと対面する辺とは平行であり、
前記排ガス排出セルの断面形状を構成する辺において、セル隔壁を隔てて前記第2排ガス導入セルと対面する辺と、前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、前記セル隔壁を隔てて排ガス排出セルと対面する辺とは平行であり、また、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、セル隔壁を隔てて前記第2排ガス導入セルと対面する辺と、前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、前記セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと対面する辺とは平行であり、かつ前記平行な辺の間の距離は、いずれの組み合わせにおいても互いに等しい請求項3〜5のいずれかに記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セル、前記第1排ガス導入セルおよび前記第2排ガス導入セルは、いずれも正方形である請求項1または2に記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記第2排ガス導入セルの断面積は、前記排ガス排出セルの断面積と同じであり、
前記第1排ガス導入セルの断面積は、前記第2排ガス導入セルの断面積の20〜50%である請求項7に記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セルの断面形状は正方形であり、前記第1排ガス導入セルの断面形状は正方形であり、前記第2排ガス導入セルの断面形状は正方形であり、
前記第2排ガス導入セルと前記排ガス排出セルの断面形状は互いに合同であるとともに、
前記排ガス排出セルの周囲にはセル隔壁を隔てて前記第1排ガス導入セルと第2排ガス導入セルとがそれぞれ4つずつ交互に配置されて排ガス排出セルを包囲してなり、
また、排ガス排出セルを包囲している4つの第2排ガス導入セルの断面形状である各正方形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セルの断面形状からなる図形領域を通過する2本の線分の交点は、排ガス排出セルの断面形状である正方形の幾何学的な重心と一致してなり、
かつ、前記4つの第2排ガス導入セルの断面形状である各正方形の幾何学的な重心を結ぶ仮想的な線分のうち、排ガス排出セルの断面形状からなる図形領域を通過しない4本は、正方形を構成し、その各辺の中点は排ガス排出セルを包囲している4つの第1排ガス導入セルの断面形状である各正方形の幾何学的な重心と一致するように、
前記排ガス排出セル、第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルがそれぞれ配置されてなるとともに、
前記排ガス排出セルの断面形状を構成する辺において、セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと対面する辺と、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、前記セル隔壁を隔てて排ガス排出セルと対面する辺とは平行であり、
前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、セル隔壁を隔てて前記第2排ガス導入セルと対面する辺と、前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺において、前記セル隔壁を隔てて第1排ガス導入セルと対面する辺とは平行であり、かつ前記平行な辺の間の距離は、いずれの組み合わせにおいても互いに等しい請求項7または8に記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記多角形からなるセルの頂点部分が、曲線面取り形状となっている請求項1〜9のいずれかに記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セル、前記前記第1排ガス導入セルおよび前記第2排ガス導入セルは、点対称な多角形であって、その辺の数が八本以下の多角形である請求項1〜10のいずれかに記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セルおよび前記排ガス導入セルは、曲線により構成された形状であり、
前記第1排ガス導入セルと前記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さは、前記第2排ガス導入セルと前記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さの40〜75%である請求項1に記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セル、前記第1排ガス導入セルおよび前記第2排ガス導入セルは、いずれも円形である請求項1または12に記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記排ガス排出セルおよび前記第2排ガス導入セルの断面形状は、セルの外側に向けて湾曲する4つの曲線から構成された膨潤正方形であり、一方前記第1排ガス導入セルの断面形状は、セルの内側に向けて湾曲する4つの曲線から構成された収縮正方形である請求項1または12に記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に垂直な断面に関し、
前記第2排ガス導入セルの断面積は、排ガス排出セルの断面積と同じであり、
前記第1排ガス導入セルの断面積は、前記第2排ガス導入セルの断面積の20〜50%である請求項12〜14のいずれかに記載のハニカムフィルタ。 - 前記排ガス導入セルは、第1排ガス導入セルと第2排ガス導入セルのみからなる請求項1〜15のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
- 前記ハニカムフィルタは、
前記排ガス排出セル、前記第1排ガス導入セルおよび前記第2排ガス導入セルを有し、外周に外周壁を有する複数のハニカム焼成体が接着材層を介して接着されることにより形成されている請求項1〜16のいずれかに記載のハニカムフィルタ。 - 前記ハニカムフィルタは、
前記排ガス排出セル、前記第1排ガス導入セルおよび前記第2排ガス導入セルを有し、外周に外周壁を有する一のハニカム焼成体により構成されている請求項1〜16のいずれかに記載のハニカムフィルタ。 - 前記ハニカムフィルタは、ハニカム焼成体から構成されてなり、当該ハニカム焼成体は、炭化ケイ素、または、ケイ素含有炭化ケイ素からなる請求項17に記載のハニカムフィルタ。
- 前記ハニカムフィルタはハニカム焼成体から構成されてなり、当該ハニカム焼成体は、コージェライト、または、チタン酸アルミニウムからなる請求項18に記載のハニカムフィルタ。
- 前記セル隔壁の厚さは、0.10〜0.46mmである請求項1〜20のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
- 前記セル隔壁の気孔率は、40〜65%である請求項1〜21のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
- 前記セル隔壁に含まれる気孔の平均気孔径は、8〜25μmである請求項1〜22のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
- 外周には、外周コート層が形成されている請求項1〜23のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
- 前記ハニカムフィルタを構成するセルの長手方向に垂直な断面形状に関し、
前記第1排ガス導入セル、前記第2排ガス導入セルおよび前記排ガス排出セルは、排ガス入口側の端部から排ガス出口側の端部にかけて目封止部分を除き、それぞれのセルにおける全ての場所において同じであり、前記第1排ガス導入セルおよび前記第2排ガス導入セルの断面形状は互いに異なり、かつ前記排ガス排出セルおよび前記第1排ガス導入セルの断面形状もまた互いに異なる請求項1〜24のいずれかに記載のハニカムフィルタ。 - セルの長手方向に対して垂直な断面に関して、下記セル構造を1つのセルユニットとして、このセルユニットが下記セル構造における排ガス排出セルの周囲に配置される第1排ガス導入セルおよび第2排ガス導入セルを互いに共有しながら2次元的に繰り返されることにより、ハニカムフィルタを構成する請求項1〜25のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
セル構造:排ガス排出セルの周囲全体に、多孔質のセル隔壁を隔てて排ガス導入セルが隣接してなり、前記排ガス導入セルは、第1排ガス導入セルとセルの長手方向に対して垂直方向の断面の断面積が該第1排ガス導入セルより大きい第2排ガス導入セルの2種類からなるとともに、前記排ガス排出セルのセル長手方向に対して垂直な断面の断面積は、前記第2排ガス導入セルのセル長手方向に対して垂直な断面の断面積と同じであるかそれよりも大きく形成されてなり、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、前記排ガス排出セル及び前記排ガス導入セルは、いずれも多角形からなり、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、前記排ガス排出セルと対面している辺の長さが、前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうち、前記排ガス排出セルと対面している辺の長さよりも長いか、もしくは、前記第1排ガス導入セルの断面形状を構成する辺のうちいずれか一辺は、前記排ガス排出セルと対面し、かつ前記第2排ガス導入セルの断面形状を構成する辺はいずれも前記排ガス排出セルと対面しないセル構造
または、
セルの長手方向に垂直な断面に関し、前記排ガス排出セルと前記排ガス導入セルとは、曲線により構成された形状であり、前記第1排ガス導入セルと前記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さは、前記第2排ガス導入セルと前記排ガス排出セルとを隔てるセル隔壁の厚さよりも薄いセル構造
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