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JP6234208B2 - 波長通過のためのned偏光システム - Google Patents

波長通過のためのned偏光システム Download PDF

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JP6234208B2
JP6234208B2 JP2013261643A JP2013261643A JP6234208B2 JP 6234208 B2 JP6234208 B2 JP 6234208B2 JP 2013261643 A JP2013261643 A JP 2013261643A JP 2013261643 A JP2013261643 A JP 2013261643A JP 6234208 B2 JP6234208 B2 JP 6234208B2
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Description

本願発明の一実施例は、例えば、波長通過のためのNED偏光システムに関する。
[0001]シースルー・ニア・ツー・アイ・ディスプレイ(NED)ユニットは、物理環境における実在オブジェクトと複合された仮想イメージを表示するために使用されることが可能である。このようなNEDユニットは、画像を作るための照明エンジン、および部分的に透過型であり部分的に反射型である光学素子を含む。光学素子は、外部からの光が観察者の目に届くことを可能にするために透過型であり、照明エンジンからの光が観察者の目に届くことを可能にするために部分的に反射型である。光学素子は、平面導波路内に回折型光学素子(DOE)またはホログラムを含むことができ、マイクロディスプレイからのイメージをユーザーの目へと回折することができる。
[0002]実際には、NEDユニットは、各導波路がある波長成分に割り当てられた状態の複数の導波路のスタックを含むことができる。特に、導波路内のDOEの向きを制御することによって、導波路は、特定の波長成分と最大効率でカップリングするように整合される、または最適化されることが可能である。異なるDOEを可視光スペクトルの異なる色に最適化することは、NEDユニットがフルカラーエクスペリエンスを提供することを可能にする。
[0003]複数の導波路のスタック内では、スタック内の遠位の導波路(すなわち、照明エンジンから最も遠い導波路)に整合された波長成分は、スタック内のより近い方の導波路を通過する。多くの場合には、遠位の導波路に向けられた波長成分は、まっすぐに通過する代わりにより近い方の導波路中へとカップリングする。これは、輝度の損失、NEDユニットから観察者に届く色の不均一性、および再生された仮想画像の品質の低下という結果をもたらす。
米国特許出願公開第2012/0105473号 米国特許第4,711,512号
本願発明の一実施例は、例えば、波長通過のためのNED偏光システムに関する。
[0004]本技術の実施形態は、異なる波長帯域がNEDユニット内の導波路を通過する際、異なる波長帯域の偏光状態を選択的に変えるためのシステムおよび方法に関する。導波路上のまたは導波路内のDOEは、偏光に敏感である。ある波長帯域の偏光を導波路上のDOEが感度の低い状態へと変えることによって、その波長帯域は、ほとんどまたはまったく弱められずにそのDOEを通過することができる。波長帯域の偏光は、導波路に入る前に、DOEを介して目的とする導波路へと光をカップリングする状態になるように制御される。
[0005]一例では、本技術は、画像を提示するための方法に関し、方法は、(a)光学素子中へと光源からの光を投影するステップであって、光は少なくとも第1の波長帯域および第2の波長帯域を含み、光学素子は少なくとも第1の導波路および第2の導波路を含み、第1の導波路および第2の導波路は少なくとも1つの光学格子をそれぞれ有する、投影するステップと、(b)第1の波長帯域が第1の波長帯域以外よりも大きな程度まで第1の導波路内でカップリングするように、第1の導波路上に入射する第1の波長帯域以外の偏光とは異なるように第1の導波路上に入射する第1の波長帯域の偏光を制御するステップと、(c)第2の波長帯域が第2の波長帯域以外よりも大きな程度まで第2の導波路内でカップリングするように、第2の導波路上に入射する第2の波長帯域以外の偏光とは異なるように第2の導波路上に入射する第2の波長帯域の偏光を制御するステップとを含む。
[0006]別の一例では、本技術は、画像を提示するための方法に関し、方法は、(a)光学素子中へと光源からの光を投影するステップであって、光は2個とn個の間の波長帯域を含み、光学素子は2個とm個の間の導波路を含み、i番目の波長帯域はj番目の導波路に整合され、ただし、i=1からnであり、j=1からmである、投影するステップと、(b)複数の偏光状態生成器を介して2個からn個の波長帯域のうちの1個または複数個の波長帯域を通過させるステップであって、各偏光状態生成器は2個からm個の導波路のうちのある導波路に関係付けられ、複数の偏光状態生成器は、j番目の導波路を通過する残りの波長帯域のカップリングを妨げる一方で、j番目の導波路内でi番目の波長帯域のカップリングを容易にする状態へと通過する1個または複数個の波長帯域の偏光を制御する、通過させるステップとを含む。
[0007]さらなる一例では、本技術は、アイボックスへと光源からの光を伝達するための光学素子に関し、光学素子は、第1の導波路であって、第1の導波路が光源からの光を受光するためかつ第1の導波路中へと光の第1の部分をカップリングさせるための少なくとも第1の光学格子を含む、第1の導波路と、第2の導波路であって、第2の導波路が光源からの光を受光するためかつ第2の導波路中へと光の第2の部分をカップリングさせるための少なくとも第2の光学格子を含む、第2の導波路と、光源と第1の導波路との間の第1の偏光状態生成器であって、第1の偏光状態生成器が第1の導波路中へとカップリングさせるために光の第1の部分の偏光を変更する、第1の偏光状態生成器と、第1の回折格子と第2の回折格子との間の第2の偏光状態生成器であって、第2の偏光状態生成器が第2の導波路中へとカップリングさせるために光の第2の部分の偏光を変更する、第2の偏光状態生成器とを備える。
[0008]この要約は、発明を実施するための形態において下記にさらに説明されるコンセプトの選択を単純化した形式で紹介するために提供される。この要約は、特許請求した主題の鍵となる特徴または本質的な特徴を特定することを目的としないし、特許請求した主題の範囲を決定する際の補助として使用されることも目的としない。
[0009]1人または複数のユーザーに仮想環境を提示するためのシステムの一実施形態の例の構成要素の図である。 [0010]頭部装着型NEDユニットの一実施形態の斜視図である。 [0011]頭部装着型NEDユニットの一実施形態の一部分の側面図である。 [0012]回折格子を有する導波路を含むNEDユニットからの光学素子の端面図である。 [0013]表面レリーフ回折格子の構造の拡大した部分図である。 [0014]複数の導波路を有する光学素子を含む頭部装着型NEDユニットの一実施形態の一部分の側面図である。 [0015]回折格子上に入射する光の入射面の図である。 [0016]複数の導波路および、波長帯域が導波路に入るときに波長帯域の偏光を変えるための偏光状態生成器を含むNEDユニットからのイメージングオプティックスの第1の実施形態の端面図である。 [0017]複数の導波路および、波長帯域が導波路に入るときに波長帯域の偏光を変えるための偏光状態生成器を含むNEDユニットからのイメージングオプティックスの第2の実施形態の端面図である。 [0018]図8に示した第1の実施形態のイメージングオプティックスの動作の流れ図である。 [0019]図9に示した第2の実施形態のイメージングオプティックスの動作の流れ図である。 [0020]複数の導波路および、波長帯域が導波路に入るときに波長帯域の偏光を変えるための偏光状態生成器を含むNEDユニットからのイメージングオプティックスの第3の実施形態の端面図である。 [0021]複数の導波路および、波長帯域が導波路に入り出るときに波長帯域の偏光を変えるための偏光状態生成器を含むNEDユニットからのイメージングオプティックスの第4の実施形態の端面図である。 [0022]偏光を制御しない一対の導波路を通って進む波長帯域を図示する端面図である。 [0023]本技術の実施形態にしたがって偏光を制御した一対の導波路を通って進む波長帯域を図示する端面図である [0024]図14および図15の波長帯域のカップリング効率を示すグラフである。
[0025]全体として、波長帯域がNEDユニット内の導波路を通過するときに異なる波長帯域の偏光状態を選択的に変えるためのイメージングオプティックスに関係する本技術の実施形態が、図1〜図16を参照してここに説明される。導波路上のDOEは、光の偏光に敏感である。このように、導波路上のDOEに入る波長帯域の偏光を選択的に制御することによって、その導波路に合った波長帯域は、高い効率でそのDOEを介してカップリングすることができる一方で、合わない波長帯域は、ほとんどまたはまったく影響を受けずにDOEおよび導波路を通過することができる。DOEを使用する例が本明細書において説明されるが、導波路が、DOE、ホログラム、表面レリーフ格子、または光学素子内の別のタイプの周期的構造を含むことができることが理解される。これらの構造は、本明細書においては「光学格子」と呼ばれることがある。
[0026]下記に説明される実施形態では、NEDユニットは、複合現実感システムにおいて使用される頭部装着型ディスプレイユニットであってもよい。しかしながら、NEDユニットおよびその中に含まれるイメージングオプティックスの実施形態が、さまざまな他の光学的用途において、例えば光カプラおよび他の光変調デバイス内で使用され得ることが理解される。図は、本技術を理解するために提供され、等尺では描かれないことがある。
[0027]図1は、複合現実感システム10において使用される頭部装着型ディスプレイとしてのNEDユニット2の一例を図示する。NEDユニットは、レンズを含む眼鏡として装着されることがあり、レンズはある程度透過性であり、その結果、ユーザーはディスプレイ素子を通してユーザーの視野(FOV)内の実在オブジェクト27を見ることが可能である。NEDユニット2はまた、ユーザーのFOV内へと仮想画像21を投影する能力を提供し、その結果、仮想画像は実在オブジェクトに並んでやはり現れることができる。本技術に対して決定的ではないが、複合現実感システムは、ユーザーがどこを見ているかを自動的に追跡することができ、その結果、システムは、ユーザーのFOV内のどこに仮想画像を挿入するかを決定することが可能である。一旦、システムが仮想画像をどこに投影するかを知ると、画像は、ディスプレイ素子を使用して投影される。
[0028]図1は、多数のユーザー18a、18bおよび18cを示し、それぞれ頭部装着型NEDユニット2を装着する。一実施形態では眼鏡の形状である頭部装着型NEDユニット2は、ユーザーの頭部上に装着され、その結果、ユーザーは、ディスプレイを通して見ることが可能であり、これによってユーザーの前の空間の実際の直接の光景を見ることが可能である。頭部装着型NEDユニット2のさらに詳細が、下記に与えられる。
[0029]NEDユニット2は、プロセシングユニット4およびハブコンピューティングデバイス12へ信号を供給し、これらから信号を受信することができる。NEDユニット2、プロセシングユニット4およびハブコンピューティングデバイス12は、どんな仮想イメージがそのFOV内に与えられるべきであるか、およびどのようにしてこれが提示されるべきか、各ユーザー18のFOVを決定するために協働することができる。ハブコンピューティングデバイス12は、キャプチャーデバイスのFOV内の場面の一部から画像データを取り込むためのキャプチャーデバイス20をさらに含む。ハブコンピューティングデバイス12は、視聴覚装置16およびスピーカー25にさらに接続されることが可能であり、これらはゲームまたはアプリケーション映像および音響を提供することができる。プロセシングユニット4、ハブコンピューティングデバイス12、キャプチャーデバイス20、視聴覚装置16およびスピーカー25に関する詳細は、例えば、2012年5月3日公開の「Low−Latency Fusing of Virtual and Real Content(仮想コンテンツおよび実コンテンツの低待機時間合成)」という名称の米国特許出願公開第2012/0105473号に与えられ、この出願はその全体が本明細書中に引用によってこれによって組み込まれる。
[0030]図2および図3は、頭部装着型NEDユニット2の斜視図および側面図を示す。図3は、つる102およびノーズブリッジ104を有する装置の一部分を含む頭部装着型NEDユニット2の右側面を示す。頭部装着型NEDユニット2のフレームの一部は、(1つまたは複数のレンズを含む)ディスプレイを囲むであろう。ディスプレイは、光ガイド光学素子115、シースルーレンズ116およびシースルーレンズ118を含む。一実施形態では、光ガイド光学素子115は、シースルーレンズ116の後に位置合わせされ、シースルーレンズ118は、光ガイド光学素子115の後に位置合わせされる。シースルーレンズ116および118は、眼鏡において使用される標準レンズであり、任意の処方箋(処方箋なしを含む)に合わせて作られることが可能である。光ガイド光学素子115は、人工的な光を目に伝える。光ガイド光学素子115のさらなる詳細が、下記に与えられる。
[0031]つる102に搭載されたものまたはつる102の内部には、画像ソースがあり、これは(実施形態では)仮想画像を投影するためのマイクロディスプレイ120およびマイクロディスプレイ120からの画像を光ガイド光学素子115へと向けるためのレンズ122などの照明エンジンを含む。一実施形態では、レンズ122は、コリメートレンズである。マイクロディスプレイ120は、レンズ122を通して画像を投影する。
[0032]マイクロディスプレイ120を実装するために使用されることが可能なさまざまな画像生成技術がある。例えば、マイクロディスプレイ120は、透過投影技術を使用する際に実装されることが可能であり、そこでは光源は、白色光を用いてバックライトされた光学的アクティブ材料によって変調される。これらの技術は、強力なバックライトおよび高い光エネルギー密度を有するLCDタイプのディスプレイを使用して通常実装される。マイクロディスプレイ120はまた、反射型技術を使用して実装されることが可能であり、このために外部光は光学的アクティブ材料によって反射され変調される。照明は、技術に応じて、白色光源またはRGB光源のいずれかによって前方照明される。ディジタルライトプロセシング(DLP)、リキッド・クリスタル・オン・シリコン(LCOS)およびQualcomm,Inc.からのMirasol(登録商標)ディスプレイ技術は、大部分のエネルギーが変調された構造から遠くへ反射されるので効率的であり、現在のシステムにおいて使用されることが可能である反射型技術の例である。加えて、マイクロディスプレイ120は、光がディスプレイによって発生される放射型技術を使用して、実装されることが可能である。例えば、Microvision,Inc.からのPicoP(商標)ディスプレイエンジンは、透過型素子として機能する極めて小さなスクリーン上へとまたは目の中へと直接光線を発すること(例えば、レーザー)のいずれかでマイクロミラーステアリングを用いてレーザー信号を放出する。
[0033]光ガイド光学素子(やはり、光学素子とだけ呼ばれる)115は、マイクロディスプレイ120からの光をアイボックス130へと伝達することができる。アイボックス130は、頭部装着型NEDユニット2を装着しているユーザーの眼132の前に位置し、光が光学素子115を出ることで通過する二次元領域である。光学素子115はまた、矢印142によって描かれたように、頭部装着型NEDユニット2の前からの光が光ガイド光学素子115を通ってアイボックス130へと伝達されることを可能にする。これは、ユーザーがマイクロディスプレイ120から仮想画像を受け取ることに加えて、頭部装着型NEDユニット2の前の空間の実際の直接の光景を見ることを可能にする。
[0034]図3は、頭部装着型NEDユニット2の半分を示す。全体の頭部装着型ディスプレイ装置は、もう1つの光学素子115、もう1つのマイクロディスプレイ120およびもう1つのレンズ122を含むことができる。頭部装着型NEDユニット2が2つの光学素子115を有する場合には、それぞれの目は、両方の目に同じ画像または2つの目に異なる画像を表示することが可能なその目独自のマイクロディスプレイ120を有することが可能である。別の一実施形態では、1つのマイクロディスプレイ120から両方の目へと光を反射する1つの光学素子115であってもよい。
[0035]光ガイド光学素子115のさらなる詳細が、図4〜図13を参照してここで説明されるであろう。一般に、光学素子115は、相互に層に重ねられた2つ以上の導波路を含み、光学縦列を形成する。1つのこのような導波路140が、図4に示される。導波路140は、薄い平坦なガラスのシートから形成されることがあるとはいえ、さらなる実施形態では、プラスチックまたは他の材料から形成されることがある。導波路140は、2つ以上の回折格子を含むことができ、光線を導波路140中へとカップリングする入口回折格子144、および光線を導波路140の外へと回折する出口回折格子148を含む。格子144および148は、基板150の下側表面150aに張り付けられた、または下側表面内部の透過型格子として示される。基板150の反対表面に張り付けられた反射型格子が、さらなる実施形態では使用されることがある。
[0036]図4は、導波路140の中へおよび外へカップリングされた波長帯域、λ、の全内部反射を示す。本明細書において使用されるように、波長帯域は、例えば、可視光スペクトルからの1つまたは複数の波長から構成されることがある。図4の説明図は、2次および高い回折次数が存在しない系における単一波長帯域の単純化した図である。図4には示さないが、光学素子115は、下記に説明するように導波路の前および導波路の間に挟まれた偏光状態生成器をさらに含むことができる。
[0037]マイクロディスプレイ120からの波長帯域λは、レンズ122を介してコリメートされ、入射角θで入口回折格子144によって基板150中へとカップリングされる。入口回折格子144は、回折角θまで波長帯域の向きを変える。屈折率n、入射角θ、および回折角θは、波長帯域λが基板150内で全内部反射を起こすように定められる。波長帯域λは、出口回折格子148に当たるまで基板150の表面を反射し、出口回折格子上では、波長帯域λは、アイボックス130に向けて基板150から外へ回折する。導波路140などの導波路のさらなる詳細は、例えば、1987年12月8日発行の「Compact Head−Up Display(小型ヘッドアップディスプレイ)」という名称の米国特許第4,711,512号に開示され、この特許はその全体が本明細書中に引用によって組み込まれる。
[0038]図5は、回折格子144および/または148などの透過型回折格子の一部を形成する表面レリーフ格子154の一例を示す拡大した部分図である(図5は、基板150中へと光を回折する回折格子144を示す)。格子154は、周期、p、を有する傾斜したプロファイルを有することができるが、格子は、さらなる実施形態では正方形およびのこぎり歯などの他のプロファイルを有することがある。記したように、格子144、148はさらなる実施形態では反射型であってもよい。
[0039]導波路は、特定の波長帯域に最適化される、または整合されることがある。この関係は、格子方程式にしたがって決定されることが可能である:
mλ=p(nsinθ+nsinθ) (1)
ここで、
m=回折次数、
λ=導波路/回折格子に合った波長帯域、
p=格子周期、
=入射媒体の屈折率、
=導波路140の屈折率、
θ=入射角、
θ=回折角。
[0040]格子周期pおよび基板150の屈折率nなどのパラメータを変化させることによって、回折格子144、148を含む特定の導波路140は、特定の波長帯域に整合されることが可能である。すなわち、特定の波長帯域は、他の波長帯域よりも高いカップリング効率で合った導波路140中へとカップリングすることができる。その上、厳密結合波理論(RCWT)が、格子154(図5)のプロファイルパラメータを最適化するために使用されることが可能であり、角度帯域幅、回折効率および偏光(下記に説明する)などの導波路性能を向上させることができる。
[0041]図4は、回折格子144、148を介した特定の波長帯域用の1つの導波路140を図示する。本技術の実施形態では、光学素子115は、光学縦列に一緒に層にされた図4に関して説明した2つ以上の導波路140を含むことができる。光学素子115内のそれぞれのそのような導波路140は、異なる波長帯域に整合されることが可能である。図6に示した一例では、相互に層に重ねられた4つのそのような導波路140〜140がある。4層よりも多くを設けることは実際的ではないことがあるが、光学素子が4層よりも多くを含むことができることが、想像できる。それぞれが、光の異なる(1つまたは複数の)波長に対して最適化されることが可能であり、例えば、約400nmの波長における紫色光、約445nmにおけるインジゴ色光、約475nmにおける青色光、約510nmにおける緑色光、約570nmにおける黄色光、約590nmにおけるオレンジ色光、および/または約650nmにおける赤色光を含む。
[0042]導波路140〜140は、任意の順番で設けられることが可能であり、導波路140〜140のうちの1つまたは複数は、上に述べたもの以外の波長に整合されることがある。例では、1つの導波路140は、可視光スペクトルの異なる色の波長をカバーする波長帯域に整合されることが可能である。
[0043]層にした導波路のスタックでは、スタック内の遠位の導波路に整合されて放出された波長帯域は、スタック内のより近くの導波路のすべてを通過する。例えば、図6の実施形態では、最も遠位の導波路140に整合されたマイクロディスプレイ120からの波長帯域λは、より近い導波路140〜140を通過する。背景技術の節で記述したように、層にした導波路の従来型のスタックに関連する1つの問題は、遠位の導波路中へとカップリングするように意図された波長帯域がより近くの導波路中へと部分的にやはりカップリングし、これによってアイボックス130に届く画像の色を劣化させることである。
[0044]回折格子が通過する波長帯域の偏光に敏感であることが、導波路140内の回折格子の特性である。したがって、第1の偏光の波長帯域は、これが通過する1つまたは複数の導波路層とカップリングすることができるが、第1の偏光とは異なる第2の偏光での同じ波長帯域は、カップリングせずに1つまたは複数の導波路層を通過することができる。本技術の態様によれば、光の波長帯域の偏光は、合った導波路中へとカップリングする一方で、他の合っていない導波路を通過するように制御される。このように、波長帯域λが導波路140中へとカップリングするように整合される図6の例では、その偏光は、導波路140内でカップリングする前に導波路140〜140を通過するように制御される。
[0045]ここで図7を参照して、回折格子144、148上に入射する光の偏光は、入射面Pに関係する電場および磁場の向きによって規定されることが可能である。面Pは、照明源からの伝播ベクトル、PV、および格子垂直ベクトル、GN、によって規定されることが可能である。ベクトルPVは、導波路144、148上の光のk−ベクトルの投影である。格子ベクトル、GV、は、格子線の向きを規定する格子144、148の面内のベクトルである。本明細書において使用されるように、「状態E」という用語は、格子ベクトル、GV、に沿った波長帯域の電場成分がゼロである偏光の状態を呼ぶ。本明細書において使用されるように、「状態M」という用語は、格子ベクトル、GV、に沿った磁場成分がゼロである偏光の状態を呼ぶ。
[0046]下記に説明する例では、さまざまな導波路140内の回折格子上に入射する波長帯域の偏光は、状態Eと状態Mとの間で変化するように制御される。実施形態では、回折格子上に入射する状態Mの偏光した波長帯域は、その回折格子を通過するが、回折格子上に入射する状態Eの偏光した波長帯域は、その回折格子を含む導波路中へとカップリングする。
[0047]下記の例が偏光された光の状態Eの状態および状態Mの状態を制御することに関して現在の技術を説明するが、第1の偏光状態では、波長帯域はある導波路を通過するが、第2の偏光状態では、波長帯域はその導波路にカップリングするように、他の偏光状態が使用され得ることが理解される。さらなる第1の偏光状態および第2の偏光状態の一例は、導波路140を通過する波長の左偏光および右偏光である。その上に、下記が2つの状態のうちの1つの状態である偏光された光を説明するが、偏光された光が2つよりも多くの状態を占め得ることが想定される。そのような実施形態では、少なくとも1つの状態は、導波路内でカップリングする一方で、少なくとも1つの他の状態は、カップリングせずに通過する。
[0048]例の実施形態が、図8〜図9を参照してここに説明され、これらの図は、2つの導波路140から構成される光学素子115を図示する。下記に説明される図12は、光学素子115がn個の導波路から構成されることが可能である実施形態の一例を図示し、ここでは、nは、導波路のさまざまな数であり得る。第1の実施形態が、図8および図10の流れ図を参照してここに説明される。図8は、一対の導波路140および140を示す。光λおよびλの別々の波長帯域が、マイクロディスプレイ120から放出され、ステップ300においてレンズ122を介してコリメートされる。導波路は、マイクロディスプレイ120からの光が最初に導波路140中へとそして次に導波路140中へと進むように配置される。
[0049]導波路140および140は、マイクロディスプレイ120から放出される2つの異なる波長帯域λおよびλにそれぞれ整合されることが可能である。一例として、導波路140は、赤色光に調整されることが可能であり、導波路140は、青色および緑色光に調整されることが可能である。導波路140および140は、さらなる実施形態では、可視光の1つまたは複数の波長の他の波長帯域に整合されてもよいことが理解される。
[0050]マイクロディスプレイ120から放出された光は、この実施形態では偏光されていない光または状態Eに偏光されることが可能である。第1の導波路140へと入る前に、両方の波長帯域λおよびλは、偏光状態生成器(PSG)160を通過する。PSG160(同様に、下記に記述される複数のPSG)は、特定の波長帯域の位相を2つの垂直な偏光状態の間でシフトさせる一方で、他の波長の光に影響を与えないままにすることが可能な、例えば波長板または偏光リターダーなどの既知の偏光状態生成器であってもよい。
[0051]PSG160は、導波路140内の基板150の回折格子144の前の光学素子115内に張り付けられることが可能な複屈折材料の薄い板として形成されることがある。回折格子が透過型である場合には、PSG160は、導波路140の回折格子144の前に、導波路140の基板150の中に組み込まれ得ることが可能である。PSG160(同様に、下記に記述される複数のPSG)は、導波路140と同じフットプリントを有することができるが、実施形態では小さいことも大きいこともあり得る。小さい場合には、PSG160は、少なくとも入口回折格子144の上に重なることができる。PSG160は、例えば、ポリマー膜リターダー、複屈折結晶リターダー、液晶リターダー、またはこれらの組み合わせから形成されてもよい。PSG160は、さらなる実施形態では別の材料から形成されてもよい。PSG160(同様に、下記に記述される複数のPSG)は、例えば、Meadowlark Optics,Inc.,Frederick,CO,USAによって製造されることがある。
[0052]PSG160は、ステップ304において、状態Eから状態Mへと波長帯域λの偏光を変えるように構成されることが可能である。PSG160は、波長帯域λの強度および方向を影響を受けないままにすることができる。PSG160はやはり、波長帯域λの偏光、強度および方向を影響を受けないままにすることができ、波長帯域λがほとんど変化せずにまたは変化せずに真っ直ぐ通過することを可能にする。
[0053]上記のように、実施形態では、マイクロディスプレイ120からの個別の波長は、偏光されないことがある。そのような実施形態では、PSG160は、上に説明したように波長帯域λを状態Mに変調することができ、第2のPSG(図示せず)は、波長帯域λを状態Eに変調することができる。
[0054]上記のように、状態Eの偏光された光は、導波路140中へとカップリングすることが可能であり、そこでは状態Mの偏光された光は、カップリングしない(またはより少ない程度しかカップリングしない)ことがある。このように、PSG160を介した状態変更の後では、状態Eの偏光した波長帯域λは、ステップ308において導波路140内でカップリングし、ここでは波長帯域λが取り込まれ、アイボックス130へと導波路140の外に伝達される。
[0055]状態Mに偏光されると、波長帯域λは、カップリングまたは減衰せずに導波路140を実質的にまたは完全に通過する。導波路140内での波長帯域λのカップリングを可能にするために、波長帯域λは、導波路140を出た後でかつ導波路140中へと入る前に、第2のPSG162を通過する。
[0056]PSG162は、PSG160と同じ材料で形成されてもよいが、ステップ310において波長帯域λの偏光を状態Mから状態Eへと変調するように構成される。PSG162は、光学素子115内に、導波路140および140の間に挟まれて形成されることが可能である。あるいは、PSG162は、導波路140の基板150内で回折格子144の後にまたは導波路140の基板150内で回折格子144の前に形成されてもよい。
[0057]PSG162を介した位相変更の後で、波長帯域λは、ステップ314において導波路140中へとカップリングすることができ、そこでは上に説明したように波長帯域λが取り込まれ、アイボックス130へと導波路140の外に伝達される。このようにして、異なる波長の光は、導波路140を使用してマイクロディスプレイ120から伝達されることが可能である一方で、光学素子115を通って伝達される波長の色品質を維持することができる。
[0058]さらなる実施形態が、図9および図11の流れ図を参照してここで説明される。光の個々の波長は、マイクロディスプレイ120から放出され、ステップ320においてレンズ122を介してコリメートされる。コリメートされた光は、次に最初に導波路140へと入る。導波路140および140は、上に記述したようにマイクロディスプレイ120から放出された個々の波長に対応する2つの異なる波長帯域、λおよびλ、に対して最適化されることが可能である。マイクロディスプレイ120から放出されるすべての波長の光は、この実施形態では偏光されていないまたは状態Mに偏光されることが可能である。第1の導波路140へと入る前に、両方の波長帯域λおよびλは、PSG166を通過する。
[0059]PSG166は、PSG160と同じ材料およびサイズで形成されてもよいが、ステップ324において波長帯域λの偏光を状態Mから状態Eへと変えるように構成される。PSG166は、波長帯域λの強度および方向を影響を受けないままにすることができる。PSG166はまた、波長帯域λの偏光、強度および方向を影響を受けないままにすることができ、波長帯域λが変化せずに真っ直ぐ通過することを可能にする。
[0060]マイクロディスプレイ120からの光が偏光されていない場合には、PSG166は、上に説明したように波長帯域λを状態Eに変調することができ、第2のPSG(図示せず)は、波長帯域λを状態Mに変調することができる。
[0061]PSG166を介した状態変更の後で、状態Eの偏光した波長帯域λは、導波路140内でカップリングし、ここでは波長帯域λが上に説明したように取り込まれ、アイボックス130へと導波路140の外へ後方に伝達される。
[0062]状態Mに偏光されると、波長帯域λは、カップリングまたは減衰せずに導波路140を実質的にまたは完全に通過する。導波路140内での波長帯域λのカップリングを可能にするために、波長帯域λは、導波路140を出た後でかつ導波路140中へと入る前に、第2のPSG168を通過する。PSG168は、図8中のPSG162と同じであってもよく、ステップ334において波長帯域λを状態Mから状態Eへとやはり変調することができる。その後で、波長帯域λは、ステップ338において導波路140中へとカップリングすることができ、そこでは上に説明したように波長帯域λが取り込まれ、アイボックス130へと導波路140の外へ後方に伝達される。
[0063]導波路の前および導波路間にはさまれたPSGのシステムを使用すると、多数の波長帯域は、上に説明したように偏光されることが可能であり、その結果、合わない導波路を通過し、合った導波路内で全部またはほぼ全部の強度をカップリングする。PSGのシステムは、合わない導波路に近づく波長帯域の偏光が、既に状態Mの状態であるようにすることができ、したがって波長帯域が影響を受けずに合わない導波路を通過することになる。あるいは、合わない導波路に近づく波長帯域の偏光は、状態Eの状態であることがあり、その結果、波長帯域は、状態Mに変調させるためにPSGを通過し、ここでは波長帯域は、その後、影響を受けずに合わない導波路を通過することができる。その波長帯域は、その後、合った導波路に達するまで、状態Mの状態に留まることができ、合った導波路に達した時点で、波長帯域は、状態Eに波長帯域を変調させるためにPSGを通過し、その結果、波長帯域は、合った導波路中へとカップリングすることができる。
[0064]n個の波長帯域および導波路を含む例が、図13に関連して示され、ここで説明される。図13の例は、nが4以上である波長帯域および導波路を示すが、さらなる例はまた、3つの波長帯域および導波路を含むことができる。
[0065]個々の波長帯域λ、λ、λ、...およびλは、マイクロディスプレイ120から放出され、レンズ122を介してコリメートされる。一例では、マイクロディスプレイ120からの光のすべての波長は、状態Mに偏光されることが可能である。この事例では、この実施形態は、λの偏光を状態Eに変調する一方で残りの波長帯域を状態Mに偏光したままにするように構成された、上に説明したようなPSG170を含むことができる。さらなる実施形態では、マイクロディスプレイ120から放出された波長帯域は、別の偏光を有することがある、または偏光しないことがある。これらのさらなる実施形態では、1つまたは複数のPSGが、導波路140の前に(またはこの中に一体化されて)設置されることがあり、その結果、1つまたは複数のPSGを通過し、導波路140の入口回折格子144に入った後で、波長帯域λは、状態Eに偏光され、波長帯域λからλは状態Mに偏光される。
[0066]状態Eの偏光された波長帯域λは、次に、導波路140中へとカップリングすることができ、ここでは波長帯域λが上に説明したように取り込まれ、アイボックス130へと導波路140の外へ後方に伝達される。状態Mに偏光されると、残りの波長帯域λからλは、カップリングまたは減衰せずに実質的にまたは完全に導波路140を通過する。
[0067]次に、残りの波長帯域λからλは、第2のPSG170を通過し、これは波長帯域λを状態Eへと変調する一方で、残りの波長帯域λからλを実質的にまたは完全に影響を受けないままにする。
[0068]状態Eの偏光された波長帯域λは、次に導波路140中へとカップリングすることができ、ここでは波長帯域λが上に説明したように取り込まれ、アイボックス130へと導波路140の外へ後方に伝達される。状態Mに偏光されると、残りの波長帯域λからλは、カップリングまたは減衰せずに実質的にまたは完全に導波路140を通過する。
[0069]このプロセスは、残りの導波路の各々について繰り返される。それぞれの波長帯域は、合った導波路に到達するまで合わない導波路を通過するように偏光されることが可能であり、合った導波路に到達する時点で、波長帯域は、合った導波路中へとカップリングするように偏光されることが可能である。最後の波長帯域λは、導波路140に到達するまで導波路140から140n−1のすべてを通過する。導波路140を通過する前に、波長帯域λは、PSG170を通過し、導波路140中へと次にカップリングできる状態へと偏光される。
[0070]PSGの他の構成が与えられることが可能であり、その結果、ある導波路に合った波長帯域が、その導波路とカップリングするように偏光される一方で、すべての他の波長帯域が、その導波路を通過するように偏光されることが理解される。このようにして、異なる波長の光が、導波路および上に説明したPSGを使用して光学素子115を介して伝達されることが可能である一方で、光学素子115を介して伝達されるすべての波長の色品質を維持する。
[0071]遠位の導波路内でカップリングし出た後で、波長帯域は、アイボックス130への途中でより近い導波路の各々を通過する。図4に関連して上に説明したように、各導波路140は、導波路内に既にある光を導波路の外へとカップリングする出口回折格子(148)を含む。出口格子148は、より遠位の導波路から戻る入射波長帯域がカップリングせずにほとんどまたは完全に真っ直ぐに通過することを可能にすることができる。しかしながら、より遠位の導波路からの光線がアイボックス130への途中でより近い導波路中へと少なくとも部分的にカップリングすることが起きることがある。
[0072]それ故に、さらなる実施形態では、それぞれの導波路内でのマイクロディスプレイ120からの光のカップリングを制御するために入口回折格子144を覆ってPSGを設けることに加えて、PSGがやはり、出口回折格子148を覆って設けられることがある。出口格子PSGは、遠位の導波路からの光がアイボックス130へと進むにつれて、より近い導波路内でカップリングすることを防止する。1つのそのような例が、図13に示される。この例では、波長帯域λからλは、それらの合った導波路へとカップリングする一方で、上に説明したように合わない導波路を通過する。波長帯域が合った導波路を出ると、その偏光は、例えば、状態Eから状態MへとPSG180から180のうちの1つによって再び切り替えられることが可能であり、その結果、波長帯域はその後、カップリングせずにより近い導波路を通過する。この例では、アイボックスの前の最後のPSG、PSG180、は、アイボックス130を介してユーザーの眼132への提示のために望まれるようにさまざまな方式で波長帯域λからλを偏光させることができる。
[0073]上に説明した実施形態のいくつかでは、状態Eの偏光された波長は、それらの合った導波路内でカップリングするように説明されてきている一方で、状態Mの偏光された波長は、弱められずに合わない導波路を通過する。しかしながら、完全なカップリング/完全な通過の代わりに、両方の状態Eおよび状態Mの偏光された波長は、これらの波長が導波路に入射すると、導波路中へと部分的にカップリングすることがある。しかしながら、上に説明したようにPSGの使用を介して、状態Eの偏光された波長のカップリング効率は、状態Mの偏光された波長のカップリング効率と比較して大きくされることが可能である。
[0074]この一例が図14から図16に記述される。図14および図15は、それぞれ、一対の導波路140および140の上に入射する波長帯域λの端面図を示す。波長帯域λは、導波路140に整合されるが、最初に導波路140を通過する。図15では波長帯域の偏光がPSG160を使用して制御され、図14ではPSGが使用されないことを除いて、図14および図15は互いに同じである。
[0075]図14では、入ってくる波長帯域は、入射角θで合っていない導波路140内の回折格子144上に入射する。制御されていない波長帯域は、状態Eの偏光を有することができ、その結果、部分λ1cが導波路140中へとカップリングする。第2の部分λ1mは、2次の回折で回折される(図示しない、さらなる格子次数回折があり得る)。残りの部分λ1tは、導波路140を通り伝達され、合った導波路140に入る。波長帯域λの比較的大きな成分が導波路140内でカップリングしたので、小さな部分λ2cが導波路140へとカップリングするように残される。
[0076]反対に、図15では、同じ波長帯域λは、(例えば、図示しないPSGによって)導波路140に入る前に状態Mに設定された偏光を有する。示したように、波長帯域の比較的小さな部分λ1cが導波路140中へとカップリングする。それゆえ、導波路140を通り伝達する部分λ1tは大きい。導波路140および140の間では、波長帯域の偏光は、PSG160によって状態Mから状態Eへと変化する。状態Eの偏光された波長λは、その結果として、合った導波路140内でカップリングする比較的大きな部分λ2cを有する。
[0077]図16は、カップリング効率対入射のインカップリング角のグラフである。カップリング効率はここでは、光源から放出された波長帯域の強度と合った導波路内でカップリングした波長の強度との比(0と1との間の数として表現される)として定義される。この例は、導波路140に合った図14および図15に示された波長帯域として赤色光(650nm)を使用する。グラフはまた、緑色光(540nm)の第2の波長帯域を示す。緑色波長帯域は、図14および図15には示されないが、第1の導波路140に整合されその中でカップリングする。第1の導波路140用の回折格子144に関する格子間隔は、450nmであり、第2の導波路140用の回折格子144の格子間隔は、550nmである。
[0078]図16のグラフに見られるように、緑色波長帯域の曲線184は、緑色波長がいずれかの他の導波路を通って進むことを必要とせずに合った導波路中へとカップリングするという事実のおかげで、90%を超える最高のカップリング効率を示す。上記のように、本技術にしたがって制御された偏光を使用して導波路にカップリングされた図15の赤色波長帯域の曲線186は、約88%のカップリング効率を示す。制御された偏光を用いない図14の赤色波長帯域の曲線188は、より低いカップリング効率、70%未満、を示す。したがって、上記のように、本技術のPSGは、合っていない導波路中への光のカップリングを妨げ、合った導波路中への光のカップリングを容易にすることが可能である。
[0079]主題が、構造的な特徴および/または方法論的な行為に特有な言い回しで説明されたが、別記の特許請求の範囲に規定された主題が、上に記述した具体的な特徴または行為に必ずしも限定される必要がないことが理解される。むしろ、上に記述した具体的な特徴および行為は、特許請求の範囲を実装する例の形態として開示される。本発明の範囲は、別記の特許請求の範囲によって規定されるものとする。
2 頭部装着型NEDユニット
4 プロセシングユニット
10 複合現実感システム
12 ハブコンピューティングデバイス
16 視聴覚装置
18 ユーザー
20 キャプチャーデバイス
21 仮想画像
25 スピーカー
27 実在オブジェクト
102 つる
104 ノーズブリッジ
115 光学素子
116 シースルーレンズ
118 シースルーレンズ
120 マイクロディスプレイ
122 レンズ
130 アイボックス
132 目
140 導波路
142 矢印
144 入口回折格子
148 出口回折格子
154 表面レリーフ格子
160 PSG
162 PSG
166 PSG
168 PSG
170 PSG
180 PSG
184 緑色波長帯域の曲線
186 図15の赤色波長帯域の曲線
188 図14の赤色波長帯域の曲線
入射媒体の屈折率
導波路の屈折率
p 格子周期
λ 波長帯域
λ 波長帯域
θ 入射角
θ 回折角
GN 格子垂直ベクトル
GV 格子ベクトル
入射面
PV 伝播ベクトル

Claims (10)

  1. 画像を提示する(presenting)ための方法であって、
    (a)光源からの光を光学素子(optical element)中へ投影する(projecting)ステップであり、前記光が少なくとも第1の波長帯域(wavelength bands)および第2の波長帯域を含み、前記光学素子が少なくとも第1の導波路(waveguide)および第2の導波路を含み、前記第1の導波路および前記第2の導波路が少なくとも1つの光学格子(optical grating)をそれぞれ有する、投影するステップと、
    (b)前記第1の波長帯域が前記第1の波長帯域以外よりも大きな程度まで前記第1の導波路内でカップリングするように、前記第1の導波路上に入射する(incident on)前記第1の波長帯域以外の偏光(polarization)とは異なるように前記第1の導波路上に入射する前記第1の波長帯域の偏光を制御するステップと、
    (c)前記第2の波長帯域が前記第2の波長帯域以外よりも大きな程度まで前記第2の導波路内でカップリングするように、前記第2の導波路上に入射する前記第2の波長帯域以外の偏光とは異なるように前記第2の導波路上に入射する前記第2の波長帯域の偏光を制御するステップと
    を含む方法。
  2. 前記第1の波長帯域以外の前記偏光とは異なるように前記第1の波長帯域の前記偏光を制御する前記ステップが、前記第1の導波路上に入射する前記第1の波長帯域以外の前記偏光を維持しながら、前記第1の導波路上に入射する前記第1の波長帯域の前記偏光を変更するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の波長帯域以外の前記偏光とは異なるように前記第1の波長帯域の前記偏光を制御する前記ステップが、第1の状態から第2の状態へと前記第1の導波路上に入射する前記第1の波長帯域以外の前記偏光を変更するステップであって、前記第1の波長帯域が、前記第1の状態と比較して前記第2の状態において大きな程度まで前記第1の導波路内でカップリングする、変更するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の波長帯域以外の前記偏光とは異なるように前記第1の波長帯域の前記偏光を制御する前記ステップが、第1の状態から第2の状態へと前記第1の導波路上に入射する前記第1の波長帯域以外の前記偏光を変更するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第2の波長帯域以外の前記偏光とは異なるように前記第2の波長帯域の前記偏光を制御する前記ステップが、前記第2の状態から前記第1の状態へと前記第2の導波路上に入射する前記第2の波長帯域を変更するステップを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 画像を提示するための方法であって、
    (a)光学素子中へと光源からの光を投影するステップであり、前記光が2個とn個の間の波長帯域を含み、前記光学素子が2個とm個の間の導波路を含み、i番目の波長帯域がj番目の導波路に整合され、ただし、i=1からnであり、j=1からmである、投影するステップと、
    (b)複数の偏光状態生成器(polarization state generators)を介して前記2個からn個の波長帯域のうちの1個または複数個の波長帯域を通過させるステップであり、各偏光状態生成器が前記2個からm個の導波路のうちのある導波路に関係付けられ(associated with)、前記複数の偏光状態生成器が、前記j番目の導波路内での前記i番目の波長帯域のカップリングを容易にする状態へと通過する前記1個または複数個の波長帯域の前記偏光を制御する一方で、前記j番目の導波路を通過する残りの(remaining)波長帯域のカップリングを妨げる(impeding)、通過させるステップと
    を含む方法。
  7. 前記光源と第1の導波路との間に設置された第1の偏光状態生成器を通過した後には、第1の波長帯域が、偏光状態1(polarization state 1)であり、ここでは、電気ベクトル(electric vector)が格子(grating)ベクトルに垂直であり、前記波長帯域2からnが、偏光状態2であり、ここでは、電気ベクトルが前記第1の帯域の前記電気ベクトルに垂直である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記n番目の波長帯域は、その偏光が、前記m−1個の導波路内での前記n番目の波長帯域のカップリングが妨げられた状態に設定されてm−1個の導波路を通過し(passes through)、前記n番目の波長帯域は、その偏光が、前記m番目の導波路内での前記n番目の波長帯域のカップリングが許容された状態に設定されてm番目の導波路を通過する、請求項6に記載の方法。
  9. 光源からの光をアイボックス(eye box)へ伝達するための光学素子(optical element)であって、
    第1の導波路であり、前記第1の導波路が、前記光源から光を受光するためかつ前記第1の導波路中へと前記光の第1の部分をカップリングさせるために少なくとも第1の光学格子を含む、第1の導波路と、
    第2の導波路であり、前記第2の導波路が、前記光源から光を受光するためかつ前記第2の導波路中へと前記光の第2の部分をカップリングさせるために少なくとも第2の光学格子を含む、第2の導波路と、
    前記光源と前記第1の導波路との間の第1の偏光状態生成器であり、前記第1の偏光状態生成器が前記第1の導波路中へとカップリングさせるために光の前記第1の部分の偏光を変更する、第1の偏光状態生成器と、
    第1の回折格子と第2の回折格子との間の第2の偏光状態生成器であり、前記第2の偏光状態生成器が、前記第2の導波路中へとカップリングさせるために光の前記第2の部分の偏光を変更する、第2の偏光状態生成器と
    を備えた、光学素子。
  10. 前記第1の導波路および前記第2の導波路ならびに前記偏光状態生成器が、複合現実感環境(mixed reality environment)を生成するためのニア・アイ・ディスプレイ内に形成された平面部材である、請求項9に記載の光学素子。
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