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JP6221993B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの制御装置に関するものである。
車両の空調装置にあっては、空調風を冷やすために、熱交換器としてのエバポレータを有している。このエバポレータを流通される冷媒の圧縮のためにコンプレッサが用いられるが、コンプレッサはエンジンによって駆動されるのが一般的である。そして、エバポレータの温度調整や空調要求に応じてコンプレッサを適宜停止させるために、エンジンとコンプレッサとの駆動伝達経路に電磁クラッチ(マグネットクラッチと呼ばれることもある)を介在させることも一般的に行われている。
コンプレッサは、エンジンにとって大きな負荷となる。したがって、電磁クラッチ(つまりコンプレッサ)のオン、オフの切換に際しては、エンジントルクがかなり大きく変動されることになる。特許文献1には、トラクション制御等においてエンジンのトルク制御が実行される際には、電磁クラッチのオンとオフとの切換えを禁止することが開示されている。
特開平11−245656号公報
ところで、最近の車両では、車両の横滑りが検出されたときに、エンジンのトルク調整による横滑り防止の制御を行う横滑り防止手段を有するものが増加している。この場合、特許文献1に記載のように、横滑りが検出されたときに電磁クラッチ(コンプレッサ)のオン、オフの切換えを禁止することは、横滑り防止のためのエンジンのトルク調整を精度よく行う上では好ましいものとなる。
しかしながら、電磁クラッチのオン、オフの切換えを禁止した結果、電磁クラッチがオンされたままになる事態が生じることもある。このように、電磁クラッチがオンされたままであると、コンプレッサにより圧縮される冷媒の圧力が著しく高くなってしまったり、冷媒によって冷却される熱交換器としてのエバポレータの温度が所望温度よりも低下して、極端な場合には氷結を生じてしまうことにもなり、好ましくないものである。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、横滑り防止のためのエンジンのトルク調整を精度よく行えるようにしつつ、電磁クラッチがオンされたままになることの弊害を防止できるようにしたエンジンの制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては、次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
電磁クラッチを介してエンジンにより駆動されるコンプレッサを有する空調装置と、横滑り検出時にエンジンのトルク調整を行うことで横滑りを防止する横滑り防止手段と、を備えたエンジンの制御装置であって、
横滑り検出時に、前記電磁クラッチをオフに切換えると共に、点火時期を遅角させることにより該電磁クラッチのオフに伴うエンジントルクの変動を抑制するトルク調整手段と、
前記電磁クラッチを切断させるオフ指令信号出力から実際に該電磁クラッチが切断されるまでの応答遅れ時間を推定する応答遅れ時間推定手段と、
を備え、
前記点火時期の遅角が、前記電磁クラッチのオフ指令信号出力から前記応答遅れ時間推定手段で推定された応答遅れ時間が経過したときに実行される、
ようにしてある。上記解決手法によれば、横滑りが検出されたときは、電磁クラッチを強制的にオフに切換えることにより、電磁クラッチがオンされたままになることの弊害を防止することができる。また、電磁クラッチを単にオフしただけでは、大きな負荷解放によってエンジントルクが一時的に上昇してしまうことになるが、この一時的なエンジントルクの上昇を点火時期を遅角することにより防止して、横滑り防止のためのトルク調整を精度よく行うことができる。
以上に加えて、電磁クラッチへのオフ指令信号出力から実際に電磁クラッチがオフされるまでに応答遅れ時間を生じることになるが、推定された応答遅れ時間が経過したタイミングで点火時期を遅角することにより一時的なエンジントルクの上昇を確実に防止して、前述した効果をより十分に発揮させる上で好ましいものとなる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち
前記応答遅れ時間推定手段は、前記コンプレッサの回転数が高くなるほど前記応答遅れ時間が長い時間となるように推定する、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、応答遅れ時間は、コンプレッサの回転数が高いほど長くなるので、コンプレッサの回転数に応じて応答遅れ時間を推定することにより、推定された応答遅れ時間を精度のよいものとして、請求項2に対応した効果をより十分に発揮させる上で好ましいものとなる。
前記応答遅れ時間推定手段は、前記コンプレッサにより圧縮される冷媒の圧力が高くなるほど前記応答遅れ時間が長い時間となるように推定する、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、応答遅れ時間は、冷媒圧が高いほど長くなるので、冷媒圧に応じて応答遅れ時間を推定することにより、推定された応答遅れ時間を精度のよいものとして、請求項2に対応した効果をより十分に発揮させる上で好ましいものとなる。
前記オフ指令信号の出力に先だって、あらかじめ充填量を徐々に低減させつつ点火時期を徐々に進角させる前準備の制御が行われ、該前準備の制御後に該オフ指令信号が出力される、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、後の点火時期の遅角を見込んであらかじめ点火時期を進角させておくと共に、この進角に伴うエンジントルク増加を充填量を低減することにより抑制させる前準備の制御を行うことにより、点火時期を基準値から遅角させることなくトルクショック防止のための点火時期の遅角を行うことができ、燃費悪化を防止する上で好ましいものとなる。
本発明によれば、横滑り防止のためのエンジンのトルク調整を精度よく行えるようにしつつ、電磁クラッチがオンされたままになることの弊害を防止できる。
エンジンの冷却水通路と冷媒通路とを空調装置との関係で示す系統図。 本発明の制御系統例をブロック図的に示す図。 コンプレッサ回転数と応答遅れ時間との関係を示す特性図。 冷媒圧と応答遅れ時間との関係を示す特性図。 本発明の第1の制御例を示すタイムチャート。 図5の制御を行うためのフローチャート。 本発明の第2の制御例を示すタイムチャート。 図7の制御を行うためのフローチャート。
図1は、エンジンEの冷却水通路と冷媒通路とを空調装置Kとの関係で示す系統図である。まず、空調装置Kについて簡単に説明する。1は空調通路で、この空調通路1には、その上流側から下流側へ順次、ブロア2、エアフィルタ3、エバポレータ4、ヒータコア5が配設されている。ブロア1の上流側に、切換ダンパ6が配設されると共に、車室内から延びる内気循環用の通路9が開口されている。切換ダンパ6によって、空調通路1に対する外気導入と内気導入とが切換えられる。
空調通路1内には、エバポレータ3の下流側でかつヒータコア4の上流側において、エアミックスダンパ7が配設されている。このエアミックスダンパ7により、エバポレータ3を通過した後の空調風について、ヒータコア4を通過する割合とヒータコア4をバイパスする割合とが変更されて、車室内へ吹き出される空調風の温度調整が行われる。空調通路1には、ヒータコア4およびエアミックスダンパ7の下流側において、車室内に連なる吹出口8が連なっている。なお、図1では、吹出口8は簡略化のために1つのみ示されるが、実際には、足下用、顔用、デフロスタ用等、複数設けられているものである。以上のような空調装置Kそのものは既知なので、これ以上の説明は省略する。
次に、エバポレータ4に対する冷媒の循環経路について説明する。まず、コンプレッサ20の回転軸に取付けたプーリ21と、エンジンE(のクランク軸)に取付けたプーリ22との間にベルト23が巻回されて、エンジンEによってコンプレッサ20が機械的に回転駆動される。コンプレッサ20によって圧縮された冷媒が、配管24を経てエバポレータ4に供給される。この配管24には、コンプレッサ20側からエバポレータ4側へ向けて順次、コンデンサ25、ドライヤ(乾燥器)26、冷媒圧センサ27、エキスパンションバルブ28が接続されている。エバポレータ4を通過した冷媒は、配管29を経て、コンプレッサ20に戻される。なお、エバポレータ4には、その温度を検出する温度センサ32が設けられている。
コンプレッサ20により圧縮されて高温、高圧の液化された冷媒は、コンデンサ25により冷却された後、ドライヤ26で乾燥され、その後、エキスパンションバルブ28によって気化、霧化されて低温、低圧の状態でエバポレータ4に導入される。エバポレータ4によって空調風を冷却することにより温度上昇された冷媒は、配管29を経てコンプレッサ20に戻り、上記の作用が繰り返されることになる。
上記コンプレッサ20は、その回転軸に取付けられたプーリ21が、電磁クラッチ(マグネットクラッチ)30を内蔵したものとされている。この電磁クラッチ30は、消磁時にオフ(切断)されて、エンジンEとコンプレッサ20との間の動力伝達をカットする。電磁クラッチ30を励磁することによりオン(接続)されて、エンジンEによりコンプレッサ20が駆動される。電磁クラッチ30の消磁と励磁とを切換えるために、その電力供給経路にリレースイッチ31が接続され、このリレースイッチ31が後述するコントローラPCMによって制御される。
次に、ヒータコア5に対する冷却水の循環経路について説明する。まず、エンジンEにには、そのクランク軸方向に隔置して冷却水の流入口41と流出口42とが設けられる。エンジン冷却用として、流入口41と流出口42とを接続する環状の循環通路43が設けられる。循環通路43には、流入口41付近において、エンジンEによって機械的に駆動されるウオータポンプ44が設けられている。ウオータポンプ44が駆動されることにより、冷却水が、順次、流入口41、エンジン内部(の冷却水通路)、流出口42、循環通路43を通って、再び流入口41へと流れることになる。
循環通路43に対して、ラジエタ45が接続される。すなわち、流出口42付近の循環通路43に対して、ラジエタ45用の流入側通路46と流出側通路47とが接続されている。流出側通路47には、循環通路43付近においてサーモスタットバルブ48が接続されている。サーモスタットバルブ48は、常時は閉弁されていて、流出口42付近の冷却水温度が所定温度以上の高温になると開弁される。サーモスタットバルブ48が開弁されることにより、冷却水(の一部)がラジエタ45を流れて、冷却されることになる。なお、ラジエタ45は、コンデンサ25と共に、冷却ファン冷却ファン49によって冷却される(外気との熱交換)。また、図1中、50は冷却水温度を検出する水温センサである。
循環通路43を流れる高温の冷却水の一部は、供給通路51を介してヒータコア5に導入される。そして、ヒータコア5を通過した冷却水は、戻り通路52を介して循環通路43へ戻される。供給通路51には、アイドルストップ時を前提として駆動される電動ポンプ53が接続されている。この電動ポンプ53は、停止時でも冷却水の流れを許容するものとなっている。そして、暖房時に、アイドルストップによりエンジンEが自動停止された際に、電動ポンプ53が駆動される。すなわち、アイドルストップ時でも冷却水がヒータコア5を流れるようにして、ヒータコア5の低温化が促進されるのを抑制して、アイドルストップ時での暖房時間を長く確保できるようにしてある。
ここで、コンプレッサ20を駆動することは、エンジンEにとって大きな負荷となる。このため、コンプレッサ20を駆動している状態から、電磁クラッチ30をオフ(切断)してコンプレッサ20の駆動を停止させた際に、エンジントルクが一時的に上昇するトルクショックを生じやすいものとなる。以下、このトルクショックを防止するための本発明の制御例について、図2以下を参照しつつ説明する。
まず、図2は、本発明の制御系統例をブロック図的に示すものである。この図2において、図1に示すリレースイッチ31を制御するエンジン側コントローラとなるPCM(図1をも参照)には、横滑り防止手段としてのDSCからのトルク制限値信号が入力される。DSCからトルク制限値信号を受信したPCMは、横滑り防止の制御中であるとして、電磁クラッチ30をオフすると共に、電磁クラッチ30をオフすることに伴う一時的なエンジントルクの上昇を防止するために、点火時期を遅角させる制御を行う。
DSCは、横滑り検出を、例えば車体に作用している横Gの変化に基づいて行うことができる(横Gが急激に低下したときに横滑り発生とする)。横滑りの検出は、この他、各車輪速に基づいて検出したり、ヨーレートセンサを利用して検出する等、従来既知の適宜の手法でなし得る。また、横滑り防止のためのエンジンのトルク調整は、エンジンのトルクを制限することにより行われ(この制限されたトルク値がDSCで算出されてPCMに出力される)、このトルク制限の制御をPCMが実行するようになっている。
電磁クラッチ30をオフした際の一時的なエンジントルクの上昇防止のために、PCMには、前記冷媒圧センサ27からの信号の他、回転数センサ33(図1をも参照)からの信号が入力される。回転数センサ33は、コンプレッサ20の回転数を検出するものである。なお、エンジンEの回転数とコンプレッサ20の回転数とは一定の比例関係にあるので、実施形態では、回転数センサ33としてエンジン回転数センサを利用するようにしてあるが、コンプレッサ回転数検出用の回転数センサを別途専用に設けてもよい。
PCMは、後述する一時的なエンジントルク上昇防止の制御のために、前記リレースイッチ31(電磁クラッチ30)を制御する他、点火プラグ60(の点火時期)の制御と、スロットル弁61(充填量つまり吸入空気量)の制御とを行うようになっている。
ここで、コンプレッサ20は、電磁クラッチ30(リレースイッチ31)に対するオフ信号の出力から実際にオフされるまで(駆動負荷低減まで)に応答遅れ時間を有する。この応答遅れ時間は、主としてコンプレッサ回転数に応じたものとなり、副次的に冷媒圧にも応じたものとなる。すなわち、コンプレッサ20(電磁クラッチ30)の回転数に応じた応答遅れ時間は、その回転系の慣性力に起因したものとなる。また、電磁クラッチ30は、ねじり力によって駆動力を伝達することになるが、冷媒圧が大きくなるとこのねじり力が大きくなって、実際に切断されるまでに応答遅れを生じることになる。
図3に、コンプレッサの回転数と応答遅れ時間との関係を示してあり、コンプレッサ30の回転数が高いほど応答遅れ時間が大きく(長く)なる。また、図4に、冷媒圧と応答遅れ時間との関係を示してあり、冷媒圧が高いほど応答遅れ時間が大きく(長く)なる。なお、図3、図4に示す特性は、あらかじめ実験により求めてある。
なお、図3、図4に示す特性に基づいて最終的に応答遅れ時間を決定する際には、両方の応答遅れ時間の加算値を用いてもよく、あるいは所定の重み付け(コンプレッサ回転数に基づく応答遅れ時間の反映度合いが大きくなるような重み付け)を行った後の加算値を用いるようにしてもよい。この他、図3の特性を、冷媒圧毎に設定して、冷媒圧に応じて選択されるコンプレッサ回転数に応じて、応答遅れ時間を決定する等、適宜の手法でなし得る。
本実施形態では、応答遅れ時間を図3、図4に示す特性図に基づいて決定して、電磁クラッチ30へのオフ信号出力時点から、この決定された応答遅れ時間が経過した時点で、点火時期を遅角させるようにしてある。すなわち、点火時期の変更は極めてすみやかに行なうことが可能であることから、電磁クラッチ30のオフに伴う一時的なエンジントルクの上昇を、点火時期を遅角させることにより防止(あるいは低減)するようにしてある。
図5は、本発明の第1の制御例を示すタイムチャートである。この図5において、t1時点は、DSCにより横滑りが検出されて、横滑り防止の制御が開始されるときである。このt1時点で、PCMは、電磁クラッチ30のオフ信号を出力する(リレースイッチ31をオフする信号の出力)。t1時点後、図3、図4に示す特性に基づいて決定された応答遅れ時間が経過した時点となるt2時点で、実際にコンプレッサ30がオフされ、これに同期して点火時期が基準値(ベース値)から遅角される(エンジン発生トルクの低下)。この点火時期の遅角により、コンプレッサ20が停止されることによる一時的なエンジントルクの上昇が防止されることになる。勿論、点火時期の遅角量は、コンプレッサ20の駆動停止による負荷低減分に相当したものとされる。このように、電磁クラッチ30のオフによる一時的なエンジントルクの上昇が、点火時期の遅角により防止されて、横滑り防止制御のためのトルク調整を精度よく行うことが可能となる。
図6は、図5に示すような制御を行うためのフローチャートである。以下この図6について説明するが、以下の説明でQはステップを示す。まず、Q1において、横滑りフラグがONであるか否かが判別される。この横滑りフラグは、ONのときが横滑りが検出されているとき(横滑り防止制御が実行されるとき)を示し、OFFのときが横滑りが検出されていないときを示す。なお、この横滑りフラグは、DSCからPCMに出力されるものである。このQ1の判別でNOのときは、Q1の判別が繰り返されることになる。また、Q1の判別でYESのときは、Q2において、電磁クラッチ30をオフする信号が出力される(図5のt1時点対応)。この後、Q3において、応答遅れ時間が、前述のようにコンプレッサ回転数と冷媒圧とに基づいて決定される。
Q3の後、Q4において、Q2でのオフ指令信号の出力時点から、Q3で決定された応答遅れ時間が経過したか否かが判別される。このQ4判別でNOのときは、Q4の判別が繰り返される。Q4の判別でYESのときは、Q5において、点火時期が所定量遅角される(図5のt2時点対応)。なお、点火時期の遅角量は、例えばあらかじめコンプレッサ回転数と冷媒圧とに基づいてコンプレッサ20の駆動トルクを決定して、この決定された駆動トルク分だけエンジンEの発生トルクが減少するように設定される。
図7は、本発明の第2の制御例を示すタイムチャートであり、図5に対応している。本制御例では、t11時点において、横滑りフラグがONされた時点となる。このt11時点以後は、後の点火時期の遅角に合わせるべく、充填量が徐々に減少される一方、点火時期が基準値から徐々に進角される。t12時点になると、電磁クラッチ30のオフ信号が出力されると共に、点火時期のそれ以上の進角が中止され、かつ充填量のそれ以上の低減が中止される(t12時点での点火時期が維持されると共に、充填量が維持される)。t12時点での点火時期とt11時点での点火時期との差分は、コンプレッサ20の駆動に必要なトルク分に相当するものとされる。
この後、t12時点から応答遅れ時間が経過した時点となるt13時点において点火時期が遅角され(エンジンEの発生トルク低下)、これによりコンプレッサ20の駆動停止に伴う一時的なエンジントルクの上昇が防止される。以上のような図7の制御例では、点火時期を基準値から遅角させる必要がないことから、図5の制御例に比して、燃費向上の上で好ましいものとなる。
図8は、図7の制御を行うためのフローチャートであり、以下図8について説明する。まず、Q11において、横滑りフラグがONであるか否かが判別される。このQ11の判別でNOのときは、Q11の判別が繰り返されることになる。また、Q11の判別でYESのときは、Q12において、スロットル弁61を徐々に閉弁方向へ駆動しつつ、点火時期を徐々に進角させる(図7のt11時点からt12時点までの制御に対応)。この後、Q13において、目標点火時期まで進角されたか否かが判別される。このQ13の判別でNOのときは、Q12へ戻る。
上記Q13の判別でYESのときは、Q14において、電磁クラッチ30をオフする信号が出力される。この後、Q15において、応答遅れ時間が決定される。この後、Q16において、Q14での電磁クラッチ30のオフ指令時点から、Q15で設定される応答遅れ時間が経過したか否かが判別される。このQ16の判別でNOのときは、Q16の判別が繰り返される。Q16の判別でYESのときは、Q17において、点火時期が所定量遅角される(一時的なエンジントルクの上昇防止)。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、エンジンにより電磁クラッチを介して空調用のコンプレッサを駆動するものにおいて、トルクショックを防止する上で好ましいものとなる。
PCM:コントローラ(トルクショック防止用)
DSC:コントローラ(横滑り防止用)
E:エンジン
K:空調システム
4:エバポレータ
27:圧力センサ(冷媒圧)
20:コンプレッサ
30:電磁クラッチ
31:リレースイッチ
33:回転数センサ(コンプレッサ)
60:点火プラグ(点火時期調整)
61:スロットル弁(充填量調整)

Claims (4)

  1. 電磁クラッチを介してエンジンにより駆動されるコンプレッサを有する空調装置と、横滑り検出時にエンジンのトルク調整を行うことで横滑りを防止する横滑り防止手段と、を備えたエンジンの制御装置であって、
    横滑り検出時に、前記電磁クラッチをオフに切換えると共に、点火時期を遅角させることにより該電磁クラッチのオフに伴うエンジントルクの変動を抑制するトルク調整手段と、
    前記電磁クラッチを切断させるオフ指令信号出力から実際に該電磁クラッチが切断されるまでの応答遅れ時間を推定する応答遅れ時間推定手段と、
    を備え、
    前記点火時期の遅角が、前記電磁クラッチのオフ指令信号出力から前記応答遅れ時間推定手段で推定された応答遅れ時間が経過したときに実行される、
    ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記応答遅れ時間推定手段は、前記コンプレッサの回転数が高くなるほど前記応答遅れ時間が長い時間となるように推定する、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記応答遅れ時間推定手段は、前記コンプレッサにより圧縮される冷媒の圧力が高くなるほど前記応答遅れ時間が長い時間となるように推定する、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記オフ指令信号の出力に先だって、あらかじめ充填量を徐々に低減させつつ点火時期を徐々に進角させる前準備の制御が行われ、該前準備の制御後に該オフ指令信号が出力される、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
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