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JP6210326B2 - サイドトリム - Google Patents

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JP6210326B2 JP2014148776A JP2014148776A JP6210326B2 JP 6210326 B2 JP6210326 B2 JP 6210326B2 JP 2014148776 A JP2014148776 A JP 2014148776A JP 2014148776 A JP2014148776 A JP 2014148776A JP 6210326 B2 JP6210326 B2 JP 6210326B2
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Description

本発明は、サイドトリムに関する。
従来、サイドトリムとして、下記特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載のドアトリム(サイドトリム)では、アッパーメンバーのセンター部(基材)の表面には表皮材が被覆されることが開示されている。そして、表皮材の端末がセンター部のフランジ部(側面)側に巻き込まれることが記載されている。
特開2005−29106号公報
近年、サイドトリムの意匠性の向上が求められており、特に、多品種少量生産により多様な意匠を実現可能なサイドトリムの提供が求められている。少量生産されるサイドトリムの表皮材を成形する方法としては、真空成形のように大掛かりな設備が必要とされる成形方法より、一般的に大掛かりな設備を必要としない手作業による成形方法の方が、そのコスト面において有利な場合がある。
ところで、上記特許文献1に開示のサイドトリムは、センター部がサイドトリムの中央に配設され、主にサイドトリムの主面(車室内側の面)を表皮材で被覆する構成とされるが、サイドトリムの意匠によっては、主面のみならず、その上面と側面を表皮材で被覆する構成とされる場合がある。そのような構成では、サイドトリムうち主面と上面と側面に跨る領域、すなわち、基材の角部を含む部分を表皮材で被覆するものとされる。そして、そのような表皮材を手作業で成形する方法としては、角部を有する基材の形状に倣って、シート状の表皮材を予め袋状に縫製する方法が考えられる。
しかしながら、袋状に縫製した表皮材を備えるサイドトリムでは、表皮材を縫製する作業に手間が掛かり、コスト面において改善の余地があった。また、そのようなサイドトリムでは、縫製した表皮材を基材に積層する作業において、基材の角部と表皮材の角部との位置合わせが難しく、仮に、双方の角部の位置が整合しない場合には、表皮材に皺等が発生することが懸念され、意匠性の観点においても改善の余地があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コスト削減に寄与することができるとともに、意匠性に優れたサイドトリムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のサイドトリムは、基材の表面にシート状の表皮材が積層されてなるサイドトリムであって、前記基材は、車室内側を向く主面を構成する主壁部と、前記主壁部の上端から車室外側に向かって延設される上壁部と、前記主壁部の側端から車室外側に延設されるとともに前記上壁部の側端から車両下側に延設され、かつ、前記主壁部の前記側端と前記上壁部の前記側端に沿ってL字状に延びる側壁部と、を備え、前記側壁部は、前記主壁部と前記上壁部との接続部分の近傍から車室外側かつ車両下側に向かって当該側壁部の周端部まで延びるとともに、当該側壁部を表裏方向に貫通する形で当該周端部を切り欠いてなるスリット部を有し、前記表皮材は、そのシート面を合わせる形で重なって、前記側壁部の表面側から裏面側に向けて前記スリット部に差し込まれる差し込み部と、前記差し込み部が前記側壁部の前記裏面側に配されることで、前記基材の前記表面側において前記主壁部と前記上壁部と前記側壁部とに倣う形状に形成される本体部と、を備える。
本発明によれば、表皮材の差し込み部を手作業でスリット部に差し込むことで本体部の形状を形成することができ、例えば、表皮材を真空成形して形成する場合に比べて大掛かりな設備を必要としない。このため、サイドトリムが少量生産される場合において、表皮材の形成に係るコストを低減することができる。さらに、このような構成では、表皮材を予め袋状に縫製する必要がなく、表皮材の縫製に係る工程を削減して、表皮材の形成に係るコストを低減することができる。
また、本発明によれば、表皮材の差し込み部をスリット部に差し込むことで本体部の形状を形成することができ、予め表皮材を基材に倣う形状に成形した場合のように、基材の角部と表皮材の角部との位置を合わせる必要がなく、双方の角部の位置ずれに起因して表皮材に皺等が発生することがない。さらに、L字状の側壁部において、スリット部が車室外側かつ車両下側に向かって、すなわち、側壁部の幅方向に沿って延びるから、例えば、スリット部が側壁部の長さ方向に沿って延びる場合に比べて、スリット部の長さを短くすることができ、表皮材の差し込み不足に起因して表皮材に皺等が発生することを抑制することができる。このため、表皮材の皺等を低減して、サイドトリムの見栄えを向上することができる。
上記構成において、前記サイドトリムは、前記基材と前記表皮材を備えるとともに車両上側に配設される上側部材と、前記上側部材の車両下側に配設される下側部材と、で分割構成されており、前記下側部材は、前記主面のうち前記主壁部の車両下側の部分を構成する下側部材側主壁部と、前記下側部材側主壁部から延設され、前記側壁部の前記周端部との間で前記表皮材を挟着する挟着部と、を備えるものであってもよい。
このような構成によれば、挟着部により、スリット部に差し込まれた表皮材が基材の表面側に出てくる事態の発生を抑制することができ、好適にサイドトリムの見栄えを向上することができる。
本発明によれば、コスト削減に寄与することができるとともに、意匠性に優れたサイドトリムを提供することができる。
本発明の実施形態1に係るドアトリムを示す斜視図 図1のアッパーボードの側面付近を示す拡大斜視図 図2のアッパーボードの分解斜視図 図2のアッパーボードにおいて表皮材の差し込み部をスリット部に差し込む態様を示す説明図 図4の表皮材の差し込み部がスリット部に差し込まれた状態を基材の裏面側から示す説明図 図5の表皮材の差し込み部及び端末部が基材の裏面側に巻き込まれた状態を示す説明図 本発明の実施形態2に係るアッパーボードの側面付近を示す拡大斜視図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6によって説明する。実施形態1では、サイドトリムの一例としてドアトリム10を例示する。なお、図1における左側を車両前方とし、右側を車両後方として説明する。また、図2から図7に示す、UP、OUT、FRの矢印の方向は、それぞれ車両上方、車室外側、車両前方の方向を示す。
ドアトリム10は、車両パネル(図示せず)に対してその車室内側に取り付けられることで車両用ドアを構成する。なお、この車両用ドアは、搭乗者が着座する座席側方に位置して、車両のサイドドアとして使用されるものである。
ドアトリム10は、図1に示すように、車室内側を向く主面10Aと、車両上方を向く上面10Bと、車両側方を向く側面10Cと、車両下方を向く下面とを有する。ドアトリム10は、主面10Aが、平面視にて、ドアインナパネルとほぼ同じ大きさの略方形状をなし、主面10Aの周囲4辺(周端)から、それぞれ裏面側(車室外側)に上面10B、側面10C、下面が立ち上がる構成とされている。ドアトリム10のうち、主面10A及び上面10Bは、特に搭乗者から視認されやすい意匠面とされる。また、ドアトリム10のうち、車両前方の側面10Cは、車両用ドアを閉めた状態では、ドア開口の開口縁部と対向する形で配されて搭乗者から視認されにくいものの、車両用ドアを開けた状態において、ドア開口の開口縁部との間に形成される隙間から視認される意匠面とされる。
ドアトリム10は、図1に示すように、板状をなすトリムボード11を主体に構成されている。そして、トリムボード11には、その一部が車室内側に向かって膨出する形でアームレスト12が形成されるとともに、インサイドハンドルベゼル14やスピーカグリル15等が設けられている。
トリムボード11は、図1に示すように、車両上側に配設されるアッパーボード20(上側部材)と、アッパーボード20の車両下側に配設されるロアボード22(下側部材)と、で分割構成されている。アッパーボード20には、その車両下側に取付孔21Aを有する取付部21(図3参照)が設けられており、ロアボード22に設けられた取付突部(不図示)が取付孔21Aに係止されることで、アッパーボード20とロアボード22が組み付けられている。
アッパーボード20は、図1に示すように、車両前後方向に沿って延びる長手状をなし、車両前側の部分が、車両後側の部分に比べて幅寸法が短い意匠を呈する。本実施形態では、アッパーボード20の車両前側の部分は、主面10Aの幅寸法(車両上下方向における寸法)が、上面10Bの幅寸法(車室内外方向における寸法)より短く、車両上下方向において極めて幅狭な斬新な意匠を呈する。
アッパーボード20は、図3から図6に示すように、基材30の表面30Aにシート状の表皮材40が積層されてなる。基材30は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂材料などによって構成されている。なお、基材30の材質は、合成樹脂材料に限定されず、例えば、木質系材料と合成樹脂を混合したものなどを用いてもよい。
基材30は、図3に示すように、主壁部31と、主壁部31の上端31Aから車室外側に向かって延設される上壁部32と、主壁部31の側端31Bから車室外側に延設されるとともに上壁部32の側端32Bから車両下側に延設され、かつ、主壁部31の側端31Bと上壁部32の側端32Bに沿ってL字状に延びる側壁部35とを備える。そして、側壁部35には、スリット部37が設けられている。
基材30は、主壁部31と上壁部32と側壁部35との接続部分39が突出する角部(立体角)を構成するものとされている。言い換えれば、基材30の接続部分39は、主壁部31の表面30Aと、上壁部32の表面30Aと、側壁部35の表面30Aと、がその側面を構成する三角錐の頂点の形状をなす。
主壁部31は、図2及び図3に示すように、車両上下方向及び車両前後方向に延在する板状をなし、その表面30A(車室内側の面)に表皮材40が積層されて、ドアトリム10の主面10Aの上側部分を構成する。なお、主面10Aうちの下側の部分は、ロアボード22で構成されている。
上壁部32は、図2及び図3に示すように、車室内外方向及び車両前後方向に延在する板状をなし、その表面30A(車両上側の面)に表皮材40が積層されて、ドアトリム10の上面10Bを構成する。上壁部32には、図6に示すように、その車室外側の端部に表皮材40の端末部43が巻き込まれる。
側壁部35は、図2及び図3に示すように、車室内外方向及び車両上下方向に延在する板状をなし、その表面30A(車両前側の面)に表皮材40が積層されて、ドアトリム10の側面10Cの車両前方の上側部分を構成する。なお、側面10Cのうち車両前方の上側を除く大部分は、ロアボード22で構成されている。側壁部35には、図6に示すように、その裏面30B側に表皮材40の差し込み部41が配されるとともに、その周端部36に表皮材40の端末部43が巻き込まれる。
具体的には、側壁部35は、図3に示すように、平面視L字状をなし、主壁部31の側端31Bに連なる車室内側の辺部35Aと、上壁部32の側端32Bに連なる車両上側の辺部35Bと、車室内側の辺部35Aと対向する辺部35Cと、車両上側の辺部35Bと対向する辺部35Dと、を有する。言い換えれば、側壁部35は、辺部35Cと辺部35Dとが、主壁部31の側端31Bと上壁部32の側端32Bとに沿って延び、側壁部35の周端部36を構成している。側壁部35は、辺部35Cと辺部35D(それぞれ車室外側と車用下側に配される)との間に形成される周端部側角部38が、270度程度の優角をなすものとされている。なお、側壁部35のうち、車室外側の部分は、車室外側に向かうにつれて細くなる先細り状をなす。
スリット部37は、図3に示すように、接続部分39の近傍から車室外側かつ車両下側に向かって当該側壁部35の周端部36まで延びるとともに、当該側壁部35を表裏方向に貫通する形で当該周端部36を切り欠いてなる。「接続部分39の近傍」は、「スリット部37に表皮材40の差し込み部41を差し込んだ状態で、角部に皺等が発生することを抑制可能な程度に接続部分39の近く」とされており、その範囲は、接続部分39の形状(曲面状であるか、急峻であるか等)や表皮材40の材質(柔軟性、伸縮性等)によって適宜設定可能である。
スリット部37は、図3に示すように、周端部36のうち、周端部側角部38の位置まで延びるものとされている。言い換えれば、スリット部37は、L字状をなす側壁部35において、長手方向における一端部が車両内側かつ車両上側の角部(接続部分39)近傍に配される一方、他端部が車両外側かつ車両下側の周端部側角部38に配され、接続部分39と周端部側角部38を結ぶ対角線に沿って延びるものとされている。さらに言い換えれば、スリット部37は、側壁部35の中央部を通る形で、すなわち、辺部35Aと辺部35Bから略等距離となる位置を通る形で斜めに延びるものとされている。また、スリット部37は、L字状に延びる側壁部35において、その幅方向に沿って延びるものとされている。
また、スリット部37は、周端部36の外方(端側)に向かって開放されており、後述する表皮材40の差し込み部41を差し込んだ状態で、表皮材40の端末部43をスリット部37から周端部36の外方に逃がすことが可能な構成とされている。
スリット部37は、図4及び図5に示すように、後述する表皮材40の差し込み部41を二重に重ね合わせた状態で差し込み可能な幅寸法とされている。スリット部37の幅寸法は、好ましくは、後述する表皮材40における圧縮時の厚さ寸法の下限値の2倍以上であって、非圧縮時の厚さ寸法の2倍以下とされている。さらに好ましくは、表皮材40における非圧縮時の厚さ寸法程度、すなわち、二重に重ね合わされた表皮材40の各々が非圧縮時の厚さ寸法の1/2程度に圧縮された状態で差し込まれる幅寸法とされている。スリット部37の幅寸法は、その寸法が短い程、差し込み部41において二重になった表皮材40の間に隙間が生じにくいものの、差し込み部41をスリット部37に差し込みにくくなるという背反があり、その意匠性と作業性を考慮して適宜設定されている。
表皮材40は、天然皮革や合成皮革等の皮革や、織物、編物、不織布等の布帛等からなるシート状をなす。表皮材40は、可撓性(柔軟性)を有し、折り曲げ変形可能な構成とされている。本実施形態では、表皮材40として、表面40Aが意匠面とされるとともに、裏面側に、図示しないクッション層を有するものを例示する。表皮材としては、特に、天然皮革や布帛等の真空成形に不向きな材質のものにおいて、本願構成が好適に適用可能である。また、表皮材がクッション層を有する場合には、真空成形によりクッション層が一部不可逆的に圧縮されて、その質感が損なわれる場合があり、そのような場合にも本願構成が好適に適用可能である。
表皮材40は、そのシート面40A(表面、意匠面)を合わせる形で重なって、側壁部35の表面30A側から裏面30B側に向けてスリット部37に差し込まれる差し込み部41(図5参照)と、差し込み部41が側壁部35の裏面30B側に配されることで、基材30の表面30A側において主壁部31と上壁部32と側壁部35とに倣う形状に形成される本体部42(図2参照)と、を備えている。また、表皮材40は、差し込み部41及び本体部42の周端部側に配され、基材30の裏面30B側に巻き込まれる端末部43(図6参照)を更に備えている。
差し込み部41は、図3に示すように、表皮材40のうち、スリット部37の一端部(接続部分39側の端部)と重なる位置を頂点とする略二等辺三角形をなす範囲(一点破線で示す)とされている。一方、本体部42は、表皮材40のうち、差し込み部41を除く大部分を占める範囲とされている。
続いて、基材30の表面30Aにシート状の表皮材40を積層する手順について説明する。
まず、図3に示すように、基材30の表面30A側に表皮材40を配する。このとき、基材30の主壁部31の表面30Aと上壁部32の表面30Aには、網掛けで示す接着剤層が設けられている。なお、側壁部35の表面30Aには、接着剤層が設けられていない。
次に、図4に示すように、表皮材40の本体部42を、主壁部31の表面30A及び上壁部32の表面30Aに貼着する。そして、表皮材40の差し込み部41を、つまむようにしてその中央で折りたたむとともに、側壁部35の辺部35Cと辺部35Dに沿って摺動させる態様で、周端部側角部38からスリット部37内に誘い込む。このとき、側壁部35には、接着剤層が設けられていないから、表皮材40の予期しない部位が側壁部35に貼着して、差し込み部41の差し込み作業の作業性が損なわれることがない。
差し込み部41のスリット部37への差し込みが完了すると、図5に示すように、差し込み部41が側壁部35の裏面30B側に引き出された状態となる。すると、表皮材40の本体部42が、基材30の表面30A側において主壁部31と上壁部32と側壁部35とに倣う形状、すなわち、角部を有する立体的な形状に形成される(図2参照)。このとき、差し込み部41の端部(二等辺三角形をなす等辺部分)が、スリット部37の幅方向における両縁部に挟まれる形で圧縮されて、反力を生じることにより、差し込み部41がスリット部37から基材30の表面30A側に出てくることが抑制されている。
さらに、差し込み部41を基材30の裏面30B側にタッカー針等の係止部材45で固定する。このとき、スリット部37が側壁部35の辺部35Aと辺部35Bから略等距離となるように斜めに延びるから、差し込み部41に基材30の裏面30B側に引き込む力を掛けることにより、本体部42に対してスリット部37の両側で均等に張力を生じさせることができる。すると、表皮材40の本体部42が、皺や寄れ、ブカツキ等がない状態で側壁部35の表面30Aに積層された状態となる。
次に、図6に示すように、表皮材40の端末部43を基材30の裏面30B側に巻き込む。そして、巻き込まれた端末部43を、タッカー針等の係止部材45で基材30の裏面側に適宜固定する。すると、基材30の主壁部31、上壁部32、及び側壁部35が表皮材40の本体部42で被覆された状態となる。このとき、側壁部35には、図2に示すように、スリット部37に沿って表皮材40の合わせ目が線状に現れるのみで、ドアトリム10の側面10Cが隙間のない略平坦な面に構成される。以上の作業手順により、表皮材40の基材30への積層が完了する。
続いて、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、表皮材40の差し込み部41を手作業でスリット部37に差し込むことで本体部42の形状を形成することができ、例えば、表皮材40を真空成形して形成する場合に比べて大掛かりな設備を必要としない。このため、ドアトリム10が少量生産される場合において、表皮材40の形成に係るコストを低減することができる。さらに、本実施形態では、表皮材40を予め袋状に縫製する必要がなく、表皮材40の縫製に係る工程を削減して、表皮材40の形成に係るコストを低減することができる。
さらに、本実施形態によれば、表皮材40の差し込み部41をスリット部37に差し込むことで本体部42の形状を形成することができ、予め表皮材を基材に倣う形状に成形した場合のように、基材30の角部(接続部分39)と表皮材40の角部との位置を合わせる必要がなく、双方の角部の位置ずれに起因して表皮材40に皺等が発生することがない。さらに、L字状の側壁部35において、スリット部37が車室外側かつ車両下側に向かって、すなわち、側壁部35の幅方向に沿って延びるから、例えば、スリット部37が側壁部35の長さ方向に沿って延びる場合に比べて、スリット部37の長さを短くすることができ、表皮材40の差し込み不足に起因して表皮材40に皺等が発生することを抑制することができる。このため、表皮材40の皺等を低減して、ドアトリム10の見栄えを向上することができる。
また、本実施形態では、スリット部37の他端部が周端部36のうち周端部側角部38に配されるから、差し込み部41を側壁部35の辺部35Cと辺部35Dに沿ってスリット部37内に誘い込むことができ、差し込み部41をスリット部37内に差し込む作業性に優れる。
また、本実施形態では、表皮材40がクッション層を有し、差し込み部41がスリット部37に差し込まれた状態で圧縮されるから、差し込み部41において二重になった表皮材40の間に隙間が生じることを抑制することができる。このため、側壁部35に隙間が生じることにより、ドアトリム10の見栄えが損なわれる事態の発生を抑制することができる。
本実施形態では、スリット部37が側壁部35の中央部に、すなわち、側壁部35の壁面内に設けられているから、差し込み部41を基材30の裏面30Bに沿って固定することで、二重になった差し込み部41の双方を本体部42に対して寝た姿勢で固定することができる。仮に、比較例として、スリット部が、側壁部と主壁部(上壁部)との境界部31B(32B)、すなわち、略直交する角に沿って設けられている場合には、二重になった差し込み部のいずれか一方が本体部に対して起立した姿勢で基材の裏面に固定されることとなり、差し込み部の一方がスリット部から表面側に引き出され易くなる虞がある。一方、本実施形態では、そのような虞がなく、差し込み部41がスリット部37から表面側に引き出されることに起因して、側面10Cにブカツキ等が生じることを抑制することができ、ドアトリム10の意匠性を向上することができる。
<実施形態2>
次いで、本発明の実施形態2を、図7を参照しつつ説明する。本実施形態のドアトリム110は、上記実施形態1のドアトリム10と、ロアボード122が狭着部23を備える点で相違する。なお、上記した実施形態と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
ロアボード122は、主面10Aのうちアッパーボード20の主壁部31の車両下側の部分を構成する下側部材側主壁部24と、下側部材側主壁部24から延設され、アッパーボード20の側壁部35(一点破線で示す)の周端部36との間で表皮材40を挟着する挟着部23と、を備える。
狭着部23は、図7に示すように、下側部材側主壁部24の側端から車室外側に向かって延びるとともに、その延出した部分の上端からさらに車両上方に向かって延びる突出片状をなす。狭着部23は、側壁部35の周端部36に沿う外形をなす下側部材側周端部23Aを有する。具体的には、下側部材側周端部23Aは、優角をなす側壁部35の周端部側角部38に対して、その劣角(360°−周端部側角部38の角度)をなす。そして、狭着部23は、側壁部35に対して車両下側かつ車室外側に配されて、側壁部35の周端部36と下側部材側周端部36との間で表皮材40を挟む構成とされている。
このような構成によれば、挟着部23により、スリット部37に差し込まれた表皮材40が基材30の表面30A側に出てくる事態の発生を抑制することができ、好適にドアトリム110の見栄えを向上することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、サイドトリムとして、ドアトリムを例示したが、サイドトリムはこれに限定されず、例えば、クォータートリム等であってもよい。
(2)上記実施形態では、スリット部37の他端部が側壁部35の周端部側角部38に配される構成を例示したが、スリット部の他端部の位置はこれに限定されない。例えば、スリット部の他端部は、周端部側角部の位置が周端部の中央部から外れた位置に配され場合において、周端部の中央部に配されていてもよい。そのような構成によれば、差し込み部に裏面側に引き込む力を掛けることにより、スリット部の両側で表皮材に均等な張力を生じさせることができる。
(3)また、他の実施形態(2)のようにスリット部の他端部が側壁部の周端部側角部に配されない構成においては、さらに、スリット部の他端部付近をテーパ状に切り欠く構成であってもよい。そのような構成によれば、スリット部の他端部が側壁部の角部に配されない場合であっても、好適に、差し込み部をスリット内に誘い込むことができる。
(4)上記実施形態において、スリット部37の幅寸法はその長手方向における全長に亘って均一な構成であってもよく、他端部(周端部36)側に向かうにつれて広がる構成であってもよい。スリット部37の幅寸法が、全長に亘って均一な構成では、側面10Cにおける他端部側に隙間が生じることを抑制することができ、ドアトリム10の意匠性を向上ことができる。また、スリット部37の幅寸法が、他端部(周端部36)側に向かうにつれて広がる構成では、差し込み部41をスリット部37に差し込む作業の作業性を向上することができる。
(5)上記実施形態では、トリムボードがアッパーボードと、ロアボードで分割構成されるものを例示したが、これに限定されない。例えば、トリムボードは、一体的に形成された一のボード部材で構成されていてもよい。また、さらにオーナメント等を備えていてもよく、さらに分割されたボード部(ミドルボード等)で分割構成されるものであってもよい
(6)上記実施形態では、側壁部35が車両前方における側端に設けられている構成を例示したが、側壁部は、車両後方における側端に設けられていてもよい。
10,110…ドアトリム(サイドトリム)、10A…主面、20…アッパーバード(上側部材)、22,122…ロアボード(下側部材)、23…狭着部、24…下側部材側主壁部、30…基材、30A…表面、30B…裏面、31…主壁部、31A…上端、31B…側端、32…上壁部、32B…側端、35…側壁部、36…周端部、37…スリット部、39…接続部分、40…表皮材、40A…シート面、41…差し込み部、42…本体部

Claims (2)

  1. 基材の表面にシート状の表皮材が積層されてなるサイドトリムであって、
    前記基材は、
    車室内側を向く主面を構成する主壁部と、
    前記主壁部の上端から車室外側に向かって延設される上壁部と、
    前記主壁部の側端から車室外側に延設されるとともに前記上壁部の側端から車両下側に延設され、かつ、前記主壁部の前記側端と前記上壁部の前記側端に沿ってL字状に延びる側壁部と、を備え、
    前記側壁部は、前記主壁部と前記上壁部との接続部分の近傍から車室外側かつ車両下側に向かって当該側壁部の周端部まで延びるとともに、当該側壁部を表裏方向に貫通する形で当該周端部を切り欠いてなるスリット部を有し、
    前記表皮材は、
    そのシート面を合わせる形で重なって、前記側壁部の表面側から裏面側に向けて前記スリット部に差し込まれる差し込み部と、
    前記差し込み部が前記側壁部の前記裏面側に配されることで、前記基材の前記表面側において前記主壁部と前記上壁部と前記側壁部とに倣う形状に形成される本体部と、を備えることを特徴とするサイドトリム。
  2. 前記サイドトリムは、前記基材と前記表皮材を備えるとともに車両上側に配設される上側部材と、前記上側部材の車両下側に配設される下側部材と、で分割構成されており、
    前記下側部材は、前記主面のうち前記主壁部の車両下側の部分を構成する下側部材側主壁部と、前記下側部材側主壁部から延設され、前記側壁部の前記周端部との間で前記表皮材を挟着する挟着部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のサイドトリム。
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