JP6191099B2 - 偏光板 - Google Patents
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Description
偏光子保護フィルムとして用いられるトリアセチルセルロースフィルムは、アルカリ処理などが表面に施されており、親水性接着剤との極めて高い親和性を有する。そのため、トリアセチルセルロースフィルムからなる保護フィルムは親水性接着剤が塗布された偏光子と極めて高い接着性を有する。
しかしながら、ポリエステルフィルムは親水性接着剤との接着性が不十分であり、特に延伸処理により配向性を有するポリエステルフィルムの場合はその傾向がより顕著となる。そこで、特許文献1〜3及び5では、偏光子又は偏光子に塗布された親水性接着剤との接着性を向上させるために、ポリエステルフィルムに易接着層を設けることが提案されている。
(1)少なくとも片面に塗布層を有する易接着性ポリエステルフィルムを偏光子保護フィルムとして用いた偏光板であって、前記塗布層が、ポリビニルアルコール系樹脂とブロックイソシアネートを含有し、前記ブロックイソシアネートの解離温度が130℃以下、ブロック剤が、ピラゾール系化合物であり、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上である、偏光板。
(2)前記ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が、95モル%以下である、前記偏光板。
(3)前記塗布層中のポリビニルアルコール系樹脂とブロックイソシアネートの質量比(ポリビニルアルコール系樹脂/ブロックイソシアネート)が20/1〜1/1である、前記偏光板。
(4)ポリエステルフィルムのヘイズが2.0%以下である前記偏光板。
(5)前記易接着性ポリエステルフィルムの前記塗布層とは反対面に、ハードコート層、防眩層(AG)、反射防止層(AR)、低反射層(LR)、低反射防眩層(AG/LR)、反射防止防眩層(AG/AR)及び帯電防止層からなる群より選ばれる少なくとも1つの機能層を積層した前記偏光板。
(6)前記偏光板を用いた液晶表示装置。
本発明で基材を構成するポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリメチレンテレフタレート、および共重合成分として、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオール成分や、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分などを共重合したポリエステル樹脂などを用いることができる。
本発明における易接着性ポリエステルフィルムは、少なくとも片面にポリビニルアルコール系樹脂と、解離温度が130℃以下、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上であるブロックイソシアネートを含有する塗布層を有することが重要である。
そこで、塗布面の凹凸を鋭意検討すると、驚くべきことに、このような微小塗布面凹凸は上記のようなブロックイソシアネートに起因することがわかった。これは、解離したブロック剤が高温により揮発する際に塗布面に微小な凹凸状のピンホールが形成されるためと考えられた。
本発明で用いるポリビニルアルコール系樹脂は、特に限定されないが、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化して得られたポリビニルアルコール;その誘導体;更に酢酸ビニルと共重合性を有する単量体との共重合体のけん化物;ポリビニルアルコールをアセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化等した変性ポリビニルアルコール;などが挙げられる。前記単量体としては、(無水)マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸及びそのエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン、(メタ)アリルスルホン酸(ソーダ)、スルホン酸ソーダ(モノアルキルマレート)、ジスルホン酸ソーダアルキルマレート、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミドアルキルスルホン酸アルカリ塩、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらポリビニルアルコール系樹脂は1種のみ用いても良いし2種以上を併用しても良い。
本発明において、塗布層中に解離温度が130℃以下、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上であるブロックイソシアネートを含有させる必要がある。ブロックイソシアネートはポリイソシアネートとブロック剤を反応させることで得られる。なお、解離温度、沸点は示差熱分析により測定することができる。
ピラゾール系化合物:3,5−ジメチルピラゾール、3−メチルピラゾール、4−ブロモー3,5−ジメチルピラゾール、4−ニトロー3,5−ジメチルピラゾール等、
活性メチレン系:マロン酸ジエステル(マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジn−ブチル、マロン酸ジ2−エチルヘキシル)等、
トリアゾール系化合物:1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。
なかでも、耐湿熱性、黄変の点から、ピラゾール系化合物が好ましい。また、重亜硫酸ソーダなどの重亜硫酸塩化合物もこの範囲に含まれるが、塩が塗布層に残ると耐水性等の点で劣る場合がある。
詳細する。
前記でポリビニルアルコール系樹脂以外に含有するポリエステル樹脂としては、特に限定されず、従来既知のものを使用することができるが、下記にポリエステル樹脂について説明する。 本発明の易接着層に用いるポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分とジオール成分とが重縮合してなる共重合体であり、ジカルボン酸成分およびジオール成分としては公知の材料を用いることができる。ポリエステルフィルム基材との接着性を向上させる観点から、ポリエステルフィルム中のジカルボン酸成分と同一又は類似する構造・性質を有するジカルボン酸成分をポリエステル樹脂のジカルボン酸成分として用いることが好ましい。よって、例えば、ポリエステルフィルムのジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸が採用される場合は、ポリエステル樹脂のジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸を使用することが好ましい。そのような芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸およびイソフタル酸が最も好ましい。全ジカルボン酸成分に対し、10モル%以下の範囲で、他の芳香族ジカルボン酸を加えて共重合させてもよい。
また、ポリエステル樹脂のグリコール成分としては、エチレングリコールと分岐したグリコールを構成成分とすることが好ましい。分岐構造を有することで易接着層での応力緩和に寄与し、好適に密着性を奏することが可能と考えられる。前記の分岐したグリコール成分とは、例えば、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−イソプロピル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ−n−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、及び2,2−ジ−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。
本発明において、塗布層中に粒子を含有させることもできる。粒子は(1)シリカ、カオリナイト、タルク、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、等の無機粒子、(2)アクリルあるいはメタアクリル系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、ナイロン、スチレン/アクリル系、スチレン/ブタジエン系、ポリスチレン/アクリル系、ポリスチレン/イソプレン系、ポリスチレン/イソプレン系、メチルメタアクリレート/ブチルメタアクリレート系、メラミン系、ポリカーボネート系、尿素系、エポキシ系、ウレタン系、フェノール系、ジアリルフタレート系、ポリエステル系等の有機粒子が挙げられる。
本発明における易接着性ポリエステルフィルムの製造方法について、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する)フィルムを例にして説明するが、当然これに限定されるものではない。
本発明の偏光板は、偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有してなる偏光板であって、少なくとも一方の面の偏光子保護フィルムが前記偏光子保護用易接着性ポリエステルフィルムであることが好ましい。他方の偏光子保護フィルムは、本発明の偏光子保護用易接着性ポリエステルフィルムであっても良いし、トリアセチルセルロースフィルムやアクリルフィルム、ノルボルネン系フィルムに代表されるような複屈折が無いフィルムを用いることも好ましい
JIS K 7367−5に準拠し、溶媒としてフェノール(60質量%)と1,1,2,2−テトラクロロエタン(40質量%)の混合溶媒を用い、30℃で測定した。
ブロックイソシアネートの解離温度は示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ株式会社製、DSC6200)によりDSC分析にて測定し、ブロック剤の沸点は熱重量・示差熱分析(TG/DTA)により測定した。なお、沸点の測定は1気圧下で行なった。
(3)ガラス転移温度
JIS K7121に準拠し、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ製、DSC6200)を使用して、樹脂サンプル10mgを25〜300℃の温度範囲にわたって20℃/minで昇温させ、DSC曲線から得られた補外ガラス転移開始温度をガラス転移温度とした。
樹脂0.03gをテトラヒドロフラン 10ml に溶かし、GPC−LALLS装置低角度光散乱光度計 LS−8000(東ソー株式会社製、テトラヒドロフラン溶媒、リファレンス:ポリスチレン)を用い、カラム温度30℃、流量1ml/分、カラム(昭和電工社製shodex KF−802、804、806)を用い、数平均分子量を測定した。
樹脂を重クロロホルムに溶解し、ヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行ってその積分比より各組成のモル%比を決定した。
1g(固形分)の試料を30mlのクロロホルムまたはジメチルホルムアミドに溶解し、フェノールフタレインを指示薬として0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定して、試料1g当たりのカルボキシル基を中和するのに必要なKOHの量(mg)を求めた。
JIS−K6726に準じて水酸化ナトリウムを用いて、ポリビニルアルコール樹脂の残存酢酸基(モル%)を定量し、その値をけん化度(モル%)とした。同サンプルについて3度測定し、その平均値をけん化度(モル%)とした。
易接着性ポリエステルフィルムの全光線透過率はJIS K 7105に準拠し、濁度計(日本電色製、NDH2000)を用いて測定した。
易接着性ポリエステルフィルムのヘイズはJIS K 7136に準拠し、濁度計(日本電色製、NDH2000)を用いて測定した。
易接着性ポリエステルフィルムの易接着層表面に、固形分濃度5質量%に調整したポリビニルアルコール水溶液(クラレ製 PVA117)を、乾燥後のポリビニルアルコール樹脂層の厚みが、2μmになるようにワイヤーバーで塗布し、70℃で5分間乾燥した。ポリビニルアルコール水溶液には、判定が容易となるよう赤色染料を加えたものを使用した。作成した評価対象フィルムを、両面テープを貼り付けた厚さ5mmのガラス板に、評価対象の積層フィルムのポリビニルアルコール樹脂層が形成された面の反対面を上記両面テープに貼り付けた。次いで、ポリビニルアルコール樹脂層を貫通して、基材フィルムに達する100個の升目状の切り傷を、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、粘着テープ(ニチバン社製セロテープ(登録商標)CT−24;24mm幅)を升目状の切り傷面に貼り付けた。貼り付け時に界面に残った空気を消しゴムで押して、完全に密着させた後、粘着テープを勢いよく垂直に引き剥がす作業を5回実施した。ポリビニルアルコール樹脂層が剥がれていない升目の個数を数え、PVA接着性とした。即ち、PVA層が全く剥がれていない場合を、PVA接着率100とし、PVA層が全て剥がれた場合は、PVA接着率0とした。なお、1個の升目内で部分的に剥がれているものも、剥がれた個数に含めた。
密着性(%)=(1−剥がれたマス目の数/100)×100
◎:100%、または、PVA117層の材破
○:99〜90%
△:89〜60%
×:59〜0%
(9)外観性
作成した易接着性ポリエステルフィルムの易接着面を上にして、黒マット上で3波長蛍光灯下でフィルム面に対して、10°から45°の範囲で目視観察を実施し、次の3段階で評価した。
○:塗布面微小突起に起因する塗布層面の欠点がない。
△:塗布面微小突起に起因する塗布層面の欠点が少しある。
×: 塗布面微小突起に起因する塗布層面の欠点が散見される。
攪拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチルー5−ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、およびテトラーnーブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行なった。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂(A−1)を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂(A−1)は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂(A−1)の還元粘度を測定したところ,0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃であった。
攪拌機、温度計と還流装置を備えた反応器に、ポリエステル樹脂(A−1)30質量部、エチレングリコールn−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水55質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分30質量%の乳白色のポリエステル水分散体(Aw−1)を作製した。同様にポリエステル樹脂(A−1)の代わりにポリエステル樹脂(A−2)〜(A−4)を使用して、水分散体を作製し、それぞれポリエステル水分散体(Aw−2)〜(Aw−4)とした。
攪拌機と温度計を備えた容器に、水90質量部を入れ、攪拌しながら重合度500のポリビニルアルコール樹脂(クラレ製)(B−1)10質量部を徐々に添加した。添加後、液を攪拌しながら、95℃まで加熱し、樹脂を溶解させた。溶解後、攪拌しながら室温まで冷却して、固形分10質量%のポリビニルアルコール水溶液(Bw−1)を作成した。同様に、ポリビニルアルコール樹脂(B−1)の代わりにポリビニルアルコール樹脂(B−2)〜(B−7)を使用し水溶液を作成し、それぞれ(Bw−2)〜(Bw−7)とした。ポリビニルアルコール樹脂(B−1)〜(B−7)のけん化度を表2に示す。
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)52.21質量部にポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量 1000)20.72質量部を滴下し、素雰囲気下、70℃で5時間保持した。その後、3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)27.08質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認後、ジプロピレングリコールジメチルエーテル25質量部、水125質量部を加え、30℃で高速攪拌し、固形分40質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−1)を得た。
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたビウレット構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネート24A−100)52.54質量部にポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量 1000)19.78質量部素雰囲気下、70℃で5時間保持した。その後、3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)27.67質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認後、ジプロピレングリコールジメチルエーテル25質量部、水125質量部を加え、30℃で高速攪拌し、固形分40質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−2)を得た。
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)66.04質量部、N−メチルピロリドン17.50質量部に3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)25.19質量部を滴下し、素雰囲気下、70℃で1時間保持した。その後、ジメチロールプロパン酸5.27質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認後、N,N−ジメチルエタノールアミン5.59質量部、水132.5質量部を加え、固形分40質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−3)を得た。
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1)の3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)をマロン酸ジエチル(解離温度:120℃、沸点199℃)に変更した以外は、同様の方法で固形分40%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−4)を得た。
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1)の3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)をメチルエチルケトオキシム(解離温度:140℃、沸点:152℃)に変更した以外は、同様の方法で固形分40%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−5)を得た。
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−3)の3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)をメチルエチルケトオキシム(解離温度:140℃、沸点:152℃)に変更した以外は、同様の方法で固形分40%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−6)を得た。
(1)塗布液の調整
下記の組成の塗布液を調整した。
水 28.60質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 12.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 24.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 3.00質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
フィルム原料ポリマーとして、固有粘度(溶媒:フェノール/テトラクロロエタン=60/40)が0.62dl/gで、かつ粒子を実質上含有していないPET樹脂ペレットを、133Paの減圧下、135℃で6時間乾燥した。その後、押し出し機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出しして、表面温度20℃に保った回転冷却金属ロール上で急冷密着固化させ、未延伸PETシートを得た。
塗布液のポリエステル水分散体をAw−2に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のポリエステル水分散体をAw−3に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のポリエステル水分散体をAw−4に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 28.60質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリウレタン樹脂 12.00質量%
(HUX350、ADEKA製、固形分30%)
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 24.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 3.00質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−3に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−2に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−1に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 33.35質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 14.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 18.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 2.25質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 38.10質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 16.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 12.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 1.50質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 23.85質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 10.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 30.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 3.75質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 27.10質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 12.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 24.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 4.50質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 30.10質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 12.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 24.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 1.50質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液のブロックポリイソシアネート水分散液をC−2に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のブロックポリイソシアネート水分散液をC−3に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のブロックポリイソシアネート水分散液をC−4に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−5に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−6に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液作成後、24時間経過後に塗布した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 19.10質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 8.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 36.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 4.50質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液を下記の組成した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 44.60質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 20.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 3.00質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
比較例2
塗布液を下記の組成した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 31.90質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 12.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 24.00質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
ブロックポリイソシアネート水分散液をブロックポリイソシアネート水分散液(C−5)に変更した以外は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムおよび光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
ブロックポリイソシアネート水分散液をブロックポリイソシアネート水分散液(C−6)に変更した以外は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムおよび光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
ブロックポリイソシアネート水分散液をヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート水分散液(旭化成ケミカルズ製WT30−100)に変更し、塗布液を作成して24時間後に塗布した以外は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−7、ブロックイソシアネート水分散液を(C−5)に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
Claims (6)
- 少なくとも片面に塗布層を有する易接着性ポリエステルフィルムを偏光子保護フィルムとして用いた偏光板であって、
前記塗布層が、ポリビニルアルコール系樹脂とブロックイソシアネートを含有し、
前記ブロックイソシアネートの解離温度が130℃以下、ブロック剤が、ピラゾール系化合物であり、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上である、偏光板。 - 前記ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が、95モル%以下である、請求項1に記載の偏光板。
- 前記塗布層中のポリビニルアルコール系樹脂とブロックイソシアネートの質量比(ポリビニルアルコール系樹脂/ブロックイソシアネート)が20/1〜1/1である、請求項1又は2に記載の偏光板。
- ポリエステルフィルムのヘイズが2.0%以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板。
- 前記易接着性ポリエステルフィルムの前記塗布層とは反対面に、ハードコート層、防眩層(AG)、反射防止層(AR)、低反射層(LR)、低反射防眩層(AG/LR)、反射防止防眩層(AG/AR)及び帯電防止層からなる群より選ばれる少なくとも1つの機能層を積層した請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の偏光板を少なくとも1つ用いた液晶表示装置。
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