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JP6179765B2 - 中間シャフト及び中間シャフトの製造方法並びに電動パワーステアリング装置。 - Google Patents

中間シャフト及び中間シャフトの製造方法並びに電動パワーステアリング装置。 Download PDF

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Description

本発明は、中間シャフト及び中間シャフトの製造方法並びにステアリング装置に関する。
特許文献1では、ステアリングコラムシャフトと自在継手を介して連結されるインターミディエイトシャフトが、転舵輪側から過大入力時に破断可能な強度低減部を含む。前記強度低減部は、強度低減部の両側の部分よりも細い径の縮径部とされている。過大入力時に強度低減部のみが破損することで、他の部分の故障発生が回避される。
特開2012−62991号公報
例えば、第1端部および第2端部を有する素材軸を、第1端部側から型内に押込みプレスすることにより、シャフトの製造用中間体を形成し、その製造用中間体の途中部の外周を切削加工により削って、縮径部を形成することが考えられる。
前記製造用中間体において、前記縮径部を形成するための縮径部形成予定領域に対して、押込み側である前記第1端部側に隣接して第1径部が配置され、前記縮径部に対して前記第1径部とは反対側に隣接して第2径部が配置されているとする。その場合、押込み側である第1端部に近い第1径部の径が、第2径部の径よりも小さい。すなわち、プレス時において、第1径部の断面積変化率が、第2径部の断面積変化率よりも大きいため、第1径部の硬度が、第2径部の硬度よりも高い。その結果、最終段階のシャフトにおいて、第1径部に隣接する、縮径部の第1領域の硬度が、第2径部に隣接する、縮径部の第2領域の硬度よりも高くなる。
このようなシャフトに転舵輪側からの過大なねじり負荷によって衝撃エネルギが加えられる場合(いわゆる逆入力時に相当)、縮径部において、硬度の低い第2領域のみが、捩じり変形する。このため、衝撃エネルギ吸収量が不足する。
本発明の目的は、基準トルク以上の大きさのトルクが入力されたときに縮径部の略全域を捩じりにより塑性変形させて十分な衝撃エネルギ吸収量を得ることができる中間シャフト及び中間シャフトの製造方法並びに電動パワーステアリング装置を提供することである。
請求項1の発明は、軸方向の一端(401)から他端(402)に向かって段階的または連続的に径が細くなる鍛造品であるブランクを用いて形成されており、スプライン孔(30)を有する第1シャフト(11)と軸方向の一端に圧入部(32)を有する第2シャフト(13)との間を連結する中間シャフト(12)であって、前記圧入部が圧入される圧入孔(33)を形成した結合部(34)と、前記結合部よりも小径であり前記スプライン孔に嵌合されたスプライン軸部(35)と、前記結合部と前記スプライン軸部との間に配置された切削部である縮径部(36)と、を備え、前記縮径部は、前記スプライン軸部に向かって縮径するテーパ部(38)を含み、基準トルク以上の大きさのトルクが作用するときに捩じりにより塑性変形する衝撃エネルギ吸収部として機能する中間シャフトを提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
請求項2のように、前記縮径部は、前記結合部に隣接する第1端部(361)と、前記スプライン軸部に隣接する第2端部(362)と、を含み、前記第1端部の外径(D1)は、前記結合部の外径(E1)よりも小さくされ、前記第2端部の外径(D2)は、前記スプライン軸部の外径(E2)よりも小さくされていてもよい。
請求項3の発明は、素材軸を軸方向に沿って型内に押し込みプレスすることにより、外周に結合部形成予定領域(41P;41Q)と縮径部形成予定領域(42P;42Q)とスプライン軸部形成予定領域(43P;43Q)とを含むブランク(40P;40Q)を形成する工程を含み、前記ブランクの縮径部形成予定領域は、外径が一定であるストレート部(42P1;42Q2)とスプライン軸部形成予定領域側に向かって外径が細くなるテーパ部(42P2;42Q1,42Q3)とを含み、前記ブランクの前記縮径部形成予定領域の外周を切削して縮径部(36P;36Q)を形成する工程を含む中間シャフト(12P;12Q)の製造方法を提供する。
請求項4の発明は、請求項1または2に記載の中間シャフトを備える電動パワーステアリング装置であって、ステアリングホイール(2)が取り付けられる前記第1シャフトとしてのアッパーシャフト(11)と、アッパーシャフトに連結される前記中間シャフト(12)と、前記中間シャフトに連結される前記第2シャフトとしてのインプットシャフト(13)と、操舵補助用の電動モータ(16)から入力されるトルクにより回転する減速ギヤ(19)が取り付けられたアウトプットシャフト(14)と、前記インプットシャフトと前記アウトプットシャフトとを連結するトーションバー(15)と、を備える電動パワーステアリング装置(1)を提供する。
請求項1の発明によれば、結合部よりも小径であるスプライン軸部の硬度は、結合部の硬度よりも高くなる。結合部とスプライン軸部との間に配置される縮径部においても、スプライン軸部に近接する領域の硬度が、結合部に近接する領域の硬度よりも高くなる。一方、縮径部に設けられたテーパ部では、スプライン軸部側に向かって、外径が小さくなる。これにより、縮径部において、結合部に近接する領域のねじり強度と、スプライン軸部に近接する領域のねじり強度とを、略均一にすることができる。したがって、基準トルク以上の大きさのトルクが入力されたときに縮径部の略全域を捩じりにより塑性変形させて、十分な大きさの衝撃エネルギ吸収量を得ることができる。
請求項2の発明によれば、テーパ部を含む縮径部が、両側の結合部およびスプライン軸部よりも小径であるので、基準トルク以上の大きさのトルクが入力されたときに、縮径部のみを確実にねじり変形させることができる。
請求項3の発明によれば、ブランクにおいて、縮径部形成予定領域のストレート部では、硬度および外径が一定であるので、ねじり強度が均一となる。ねじり強度が均一であるストレート部を含む縮径部形成予定領域を切削して、縮径部を形成するので、縮径部においても、捩じり強度が均一である範囲を広く確保することができる。
請求項4の発明によれば、電動パワーステアリング装置において、基準トルク以上の大きさのトルクが入力されたときに、十分な大きさの衝撃エネルギ吸収量を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る中間シャフトを含む電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式的断面図である。 図1の電動パワーステアリング装置の要部の断面図である。 第1実施形態に係る中間シャフトの一部破断側面図である。 第1実施形態に係る中間シャフトの製造用中間体であるブランクの側面図である。 本発明の第2実施形態に係る中間シャフトを含む電動パワーステアリング装置の要部の断面図である。 (a)〜(c)は、第2実施形態に係る中間シャフトの製造工程を順次に示す概略図である。 第2実施形態に係る中間シャフトの製造用中間体であるブランク(鍛造品)の硬度分布を示すグラフ図である。 本発明の第3実施形態に係る中間シャフトを含む電動パワーステアリング装置の要部の断面図である。 (a)〜(c)は、第3実施形態に係る中間シャフトの製造工程を順次に示す概略図である。 第3実施形態に係る中間シャフトの製造用中間体であるブランク(鍛造品)の硬度分布を示すグラフ図である。
本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、一端にステアリングホイール2が連結されたステアリングコラムシャフト3と、ステアリングコラムシャフト3に自在継手4を介して連結されたインターミディエイトシャフト5とを含む。電動パワーステアリング装置1は、さらに、インターミディエイトシャフト5に自在継手6を介して連結されたピニオンシャフト7と、ラックシャフト8とを含む。
電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール2の回転を転舵輪(図示せず)に伝達するためのステアリングシャフトSSを含む。ステアリングシャフトSSは、前述のステアリングコラムシャフト3と、インターミディエイトシャフト5と、ピニオンシャフト7と、ラックシャフト8とを含んで構成されている。
ピニオンシャフト7は、その外周の一部にピニオン7aを含む。ラックシャフト8は、その外周の一部に、ピニオンシャフト7のピニオン7aに噛み合うラック8aを含む。ピニオンシャフト7およびラックシャフト8により、ラックアンドピニオン機構からなるステアリング機構A1が構成されている。
ラックシャフト8は、車体9に固定されるハウジング10内に図示しない複数の軸受を介して軸方向(紙面とは直交する方向に相当)に直線往復動可能に支持されている。ラックシャフト8の各端部は、ハウジング10の両側へ突出し、それぞれ対応するタイロッド(図示せず)および対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する転舵輪に連結されている。
ステアリングホイール2が操作されてステアリングコラムシャフト3が回転されると、この回転がピニオン7aおよびラック8aによって、ラックシャフト8の軸方向の直線運動に変換される。これにより、転舵輪の転舵が達成される。
ステアリングコラムシャフト3は、一端にステアリングホイール2が連結された第1シャフトとしてのアッパーシャフト11と、アッパーシャフト11に連結された中間シャフト12と、中間シャフト12に連結された第2シャフトとしてのインプットシャフト13とを含む。ステアリングコラムシャフト3は、さらに、後述する減速ギヤとしてのウォームホイール19が一体回転可能に連結されたアウトプットシャフト14と、インプットシャフト13とアウトプットシャフト14とを連結するトーションバー15とを含む。
電動パワーステアリング装置1は、さらに、操舵補助力を発生する電動モータ16と、電動モータ16の発生する動力をアウトプットシャフト14に伝達する減速装置17とを備える。減速装置17は、電動モータにより回転駆動される駆動ギヤとしてのウォーム18と、ウォーム18に噛み合う被動ギヤ(減速ギヤ)としてのウォームホイール19とを含む。
電動パワーステアリング装置1は、さらに、トーションバー15を介するインプットシャフト13とアウトプットシャフト14との間の相対回転変位量に基づいて操舵トルクを検出するトルクセンサ20と、制御部としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)21とを備える。
ECU21では、トルクセンサ20から与えられるトルク検出結果や図示しない車速センサから与えられる車速検出結果等に基づいて、電動モータ16を駆動制御(操舵補助制御)する。電動モータ16の出力回転が、減速装置17を介して減速されて、アウトプットシャフト14を介してピニオンシャフト7に伝達され、さらに、ラックシャフト8の直線運動に変換されて、操舵が補助される。
電動パワーステアリング装置1は、車体9に固定された中空のステアリングコラム22を含む。ステアリングコラムシャフト3は、ステアリングコラム2の内部に配置され、ステアリングコラム22によって回転可能に支持されている。ステアリングコラム22は、アッパーチューブ23と、アッパーチューブ23に嵌合されたロアーチューブ24と、ロアーチューブ24に嵌合されたハウジング25とを含む。
アッパーチューブ23は、ブラケット26を介して車体9に取り付けられている。ハウジング25は、ブラケット27を介して車体9に取り付けられている。ハウジング25内には、減速装置17およびトルクセンサ20が収容されている。
第1シャフトとしてのアッパーシャフト11は、アッパーチューブ23の軸方向上端に保持された軸受28によって回転可能に支持されている。アウトプットシャフト14は、ハウジング25により保持された軸受29によって回転可能に支持されている。
図2に示すように、第1シャフトとしてのアッパーシャフト11は、中空部材から構成される。アッパーシャフト11は、軸方向X1に対向する第1端部111と第2端部112とを有する。第1端部111は、ステアリングコラム22の外部に露出し、ステアリングホイール2を一体回転可能に連結している。アッパーシャフト11は、第2端部112に開口するスプライン孔30を形成している。具体的には、アッパーシャフト11の内周11aには、第2端部112から所定の長さで軸方向X1に延びる雌スプライン31が形成されている。雌スプライン31は、内周11aの周方向に等間隔で離隔して複数が配列されている。
第2シャフトとしてのインプットシャフト13は、軸方向X1の一端に、圧入部32を含む。中間シャフト12は、圧入部32が圧入される圧入孔33を形成した結合部34と、アッパーシャフト11(第1シャフト)のスプライン孔30に嵌合されたスプライン軸部35と、結合部34とスプライン軸部35との間に配置された切削加工部である縮径部36とを含む。縮径部36は、基準トルク以上の大きさのトルクが作用するときに捩じりにより塑性変形する衝撃エネルギ吸収部として機能する。
中間シャフト12は、軸方向に対向する第1端部121と第2端部122とを含む。結合部34の圧入孔33は、中間シャフト12の第1端部121の端面に開口して軸方向X1に延びている。スプライン軸部35は、結合部34よりも小径である。スプライン軸部35は、中間シャフト12の軸方向X1の一部の外周に設けられた複数の雄スプライン37を含む。複数の雄スプライン37は、軸方向X1に延び周方向に等間隔を隔てて配列されている。
図3に示すように、縮径部36は、結合部34およびスプライン軸部35よりも小径である。縮径部36は、軸方向X1に関して少なくとも一部の領域に、スプライン軸部35に向かって縮径するテーパ部38を含む。縮径部36の軸方向X1の全領域に、テーパ部38が形成されていてもよい。縮径部36は、結合部34に隣接する第1端部361と、スプライン軸部35に隣接する第2端部362とを含む。第2端部362の外径D2が、第1端部361の外径D1よりも小さくされている(D1>D2)。
また、第1端部361の外径D1は、結合部34の外径E1よりも小さくされている(D1>E1)。第2端部362の外径D2は、スプライン軸部35の外径E2よりも小さくされている(D2>E2)。
中間シャフト12は、図4に示すような、軸方向X1の第1端部401(一端)から第2端部402(他端)に向かって段階的または連続的に外径が細くなる鍛造品であるブランク40(中間シャフト12の製造用中間体に相当)を切削加工して形成されている。
ブランク40は、圧入孔33を有する結合部34を形成するための結合部形成予定領域41と、縮径部36を形成するための縮径部形成予定領域42と、スプライン軸部35を形成するためのスプライン軸部形成予定領域43とを含む。縮径部形成予定領域42は、結合部形成予定領域41とスプライン軸部形成予定領域43との間に配置される。結合部形成予定領域41には、圧入孔33を形成するための下孔44が設けられている。下孔44を切削により仕上げ加工して、圧入孔33が形成される。
ブランク40は、素材軸(丸棒)を型内に軸方向に沿って押し込みプレスすることにより形成された鍛造品である。ブランク40では、外径が細い部分ほど断面積減少率が大きくなる。このため、外径が細い部分ほど、加工硬化が大きく、したがって、硬度が高くなる。すなわち、第1端部401から第2端部402に向かうにしたがって段階的または連続的に細くされているブランク40では、第1端部401から第2端部402に向かうにしたがって段階的または連続的に硬度が高くなる。その結果、ブランク40を切削加工して形成された中間シャフト12において、結合部34、縮径部36およびスプライン軸部35の硬度の関係は、下記のようになる。すなわち、縮径部36の硬度は、結合部34の硬度よりも概ねく、スプライン軸部35の硬度よりも概低い。
第1実施形態によれば、結合部34よりも小径であるスプライン軸部35の硬度は、結合部34の硬度よりも高くなる。結合部34とスプライン軸部35との間に配置される縮径部36においても、スプライン軸部35に近接する領域の硬度が、結合部34に近接する領域の硬度よりも高くなる。
一方、縮径部36に設けられたテーパ部38では、スプライン軸部35側に向かって、外径が小さくなる。これにより、縮径部36において、結合部34に近接する領域のねじり強度と、スプライン軸部35に近接する領域のねじり強度とを、略均一にすることができる。したがって、基準トルク以上の大きさのトルクが入力されたときに縮径部36の略全域を捩じりにより塑性変形させて、中間シャフト12において十分な大きさの衝撃エネルギ吸収量を得ることができる。また、逆入力時に、十分な大きさの衝撃エネルギ吸収量を得ることができる電動パワーステアリング装置1を実現することができる。
図3に示すように、縮径部36の全体がテーパ部38により構成されていてもよい。図示していないが、縮径部36の一部がテーパ部38により構成され、残りの部分がストレート部により構成されていてもよい。
テーパ部38を含む縮径部36が、縮径部36の両側の結合部34およびスプライン軸部35よりも小径であるので、基準トルク以上の大きさのトルクが入力されたときに、縮径部36のみを確実にねじり変形させることができる。
(第2実施形態)
図5は本発明の第2実施形態に係る中間シャフト12Pを含む電動パワーステアリング装置1Pの要部の断面図である。図6(a)〜(c)は、中間シャフト12Pの製造工程を順次に示している。
図5および図6(c)に示すように、中間シャフト12Pは、圧入孔33Pを形成した結合部34Pと、結合部34Pよりも小径であるスプライン軸部35Pと、結合部34Pとスプライン軸部35Pとの間に配置された切削加工部である縮径部36Pとを含む。縮径部36Pは、外径が一定であるストレート部39Pにより構成されている。縮径部36Pは、基準トルク以上の大きさのトルクが作用するときに捩じりにより塑性変形する衝撃エネルギ吸収部として機能する。
図5および図6の実施形態の構成要素において、図2、図3および図4の実施形態と同じ構成要素には、図2、図3および図4の実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。
まず、図6(a)に示すように、素材軸としての丸棒50を型51P内に軸方向X1に沿って押し込みプレスする。これにより、図6(b)に示すようにプレス成形された鍛造品であるブランク40Pを得る。次いで、ブランク40Pを切削加工して、図6(c)に示すような中間シャフト12Pを得る。図6(a)に示すブランク40Pを得るためのプレス成形は、単一の型を用いた単一回のプレス成形であってもよいし、複数の型を用いて段階的に形状を絞っていく複数のプレス成形であってもよい。
図6(b)に示すように、ブランク40Pは、結合部34Pを形成するための結合部形成予定領域41Pと、縮径部36Pを形成するための縮径部形成予定領域42Pと、スプライン軸部35Pを形成するためのスプライン軸部形成予定領域43Pとを含む。結合部形成予定領域41Pの外径は、素材軸である丸棒50の外径と等しくされている。
縮径部形成予定領域42Pは、結合部形成予定領域41Pとスプライン軸部形成予定領域43Pとの間に配置される。縮径部形成予定領域42Pは、結合部形成予定領域41Pの外径D1Pと等しい外径を有するストレート部42P1と、スプライン軸部形成予定領域43Pに向かって縮径されたテーパ部42P2とを含む。
図6(b)、(c)に示すように、中間シャフト12Pの縮径部36Pは、ブランク40Pの縮径部形成予定領域42Pのストレート部42P1を切削して形成された第1部分36P1と、縮径部形成予定領域42Pのテーパ部42P2を切削して形成された第2部分36P2とを含む。
ブランク40Pは、丸棒50(素材軸)を型51P内に軸方向に沿って押し込みプレスすることにより形成された鍛造品である。ブランク40Pでは、外径が細い部分ほど断面積減少率が大きくなる。このため、外径が細い部分ほど、加工硬化が大きく、したがって、硬度が高くなる。すなわち、第1端部401Pから第2端部402Pに向かうにしたがって段階的または連続的に細くされているブランク40Pでは、第1端部401Pから第2端部402Pに向かうにしたがって段階的または連続的に硬度が高くなる。
すなわち、図7に示すように、縮径部形成予定領域42Pのストレート部42P1の硬度は、概ね一定である。テーパ部42P2の硬度は、ストレート部42P1の硬度よりも概ね大きい。ストレート部42P1の硬度は、テーパ部42P2の最小硬度と概ね等しい。なお、図7では示されていないが、結合部形成予定領域41Pの硬度は、縮径部形成予定領域42Pのストレート部42P1の硬度と概ね等しい。
第2実施形態によれば、鍛造品であるブランク40Pにおいて、縮径部形成予定領域42Pのストレート部42P1では、外径が一定であり、硬度が概ね一定であるので、ねじり強度が均一となる。ねじり強度が均一であるストレート部42P1を含む縮径部形成予定領域42Pを切削して、中間シャフト12Pの縮径部36Pの少なくとも一部を形成するので、ストレート部39Pにより構成された縮径部36Pにおいても、捩じり強度が均一である範囲を広く確保することができる。
(第3実施形態)
図8は本発明の第3実施形態に係る中間シャフト12Qを含む電動パワーステアリング装置1Qの要部の断面図である。図9(a)〜(c)は、中間シャフト12Qの製造工程を順次に示している。
図8および図9(c)に示すように、中間シャフト12Qは、圧入孔33Qを形成した結合部34Qと、結合部34Qよりも小径であるスプライン軸部35Qと、結合部34Qとスプライン軸部35Qとの間に配置された切削加工部である縮径部36Qとを含む。縮径部36Qは、外径が一定であるストレート部39Qにより構成されている。縮径部36Qは、基準トルク以上の大きさのトルクが作用するときに捩じりにより塑性変形する衝撃エネルギ吸収部として機能する。
図8および図9の実施形態の構成要素において、図2、図3および図4の実施形態と同じ構成要素には、図2、図3および図4の実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。
まず、図9(a)に示すように、素材軸としての丸棒50を型51Q内に軸方向X1に沿って押し込みプレスする。これにより、図9(b)に示すようにプレス成形された鍛造品であるブランク40Qを得る。次いで、ブランク40Qを切削加工して、図9(c)に示すような中間シャフト12Qを得る。図9(a)に示すブランク40Qを得るためのプレス成形は、単一の型を用いた単一回のプレス成形であってもよいし、複数の型を用いて段階的に形状を絞っていく複数回のプレス成形であってもよい。
図9(b)に示すように、ブランク40Qは、結合部34Qを形成するための結合部形成予定領域41Qと、縮径部36Qを形成するための縮径部形成予定領域42Qと、スプライン軸部35Qを形成するためのスプライン軸部形成予定領域43Qとを含む。
縮径部形成予定領域42Qは、結合部形成予定領域41Qとスプライン軸部形成予定領域43Qとの間に配置される。縮径部形成予定領域42Qは、結合部形成予定領域41Qに隣接しスプライン軸部形成予定領域43Qに向かって縮径する第1テーパ部42Q1と、第1テーパ部42Q1の小径端に隣接し第1テーパ部42Q1の最小径と等しい外径を有するストレート部42Q2とを含む。縮径部形成予定領域42Qは、さらに、ストレート部42Q2に隣接し、スプライン軸部形成予定領域43Qに向かって縮径された第2テーパ部42Q3を含む。ストレート部42Q2は、第1テーパ部42Q1と第2テーパ部42Q3との間に配置されている。
図9(b)に示すように、中間シャフト12Qの縮径部36Q(ストレート部39Qに相当)は、ブランク40Qの縮径部形成予定領域42Qの第1テーパ部42Q1を切削して形成された第1部分36Q1と、縮径部形成予定領域42Qのストレート部42Q2を切削して形成された第2部分36Q2と、縮径部形成予定領域42Qの第2テーパ部42Q3を切削して形成された第3部分36Q3とを含む。
ブランク40Qは、素材軸としての丸棒50を型51Q内に軸方向に沿って押し込みプレスすることにより形成された鍛造品である。ブランク40Qでは、外径が細い部分ほど断面積減少率が大きくなる。このため、外径が細い部分ほど、加工硬化が大きく、したがって、硬度が高くなる。すなわち、第1端部401Qから第2端部402Qに向かうにしたがって段階的または連続的に細くされているブランク40Qでは、第1端部401Qから第2端部402Qに向かうにしたがって段階的または連続的に硬度が高くなる。
具体的には、図10に示すように、縮径部形成予定領域42Qの硬度分布に関しては、下記である。すなわち、ストレート部42Q2の硬度は、概ね一定である。ストレート部42Q2の硬度は、第1テーパ部42Q1最大硬度と概ね等しい。第2テーパ部42Q3の硬度は、ストレート部42Q2の硬度よりも、概ね高い。ストレート部42Q2の硬度は、第2テーパ部42Q3の最小硬度と概ね等しい。
図10では示されていないが、縮径部形成予定領域42Qの第1テーパ部42Q1の硬度は、結合部形成予定領域41Qの硬度よりも概ね高い。結合部形成予定領域41Qの硬度は、縮径部形成予定領域42Qの第1テーパ部42Q1の最小硬度と概ね等しい。
第3実施形態によれば、鍛造品であるブランク40Qにおいて、縮径部形成予定領域42Qのストレート部42Q2では、硬度および外径が一定であるので、ねじり強度が均一となる。ねじり強度が均一であるストレート部42Q2を含む縮径部形成予定領域42Qを切削して、中間シャフト12Qの縮径部36Qの少なくとも一部を形成するので、ストレート部39Qにより構成された縮径部36Qにおいても、捩じり強度が均一である範囲を広く確保することができる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1;1P;1Q…電動パワーステアリング装置、2…ステアリングホイール、3…ステアリングコラムシャフト、5…インターミディエイトシャフト、7…ピニオンシャフト、8…ラックシャフト、11…アッパーシャフト(第1シャフト)、12;12;12Q…中間シャフト、13…インプットシャフト(第2シャフト)、14…アウトプットシャフト、15…トーションバー、16…電動モータ、17…減速装置、19…ウォームホイール(減速ギヤ)、30…スプライン孔、31…雌スプライン、32…圧入部、33;33P;33Q…圧入孔、34;34P;34Q…結合部、35;35P;35Q…スプライン軸部、36;36P;36Q…縮径部、361…第1端部、362…第2端部、36P1…第1部分、36P2…第2部分、36Q1…第1部分、36Q2…第2部分、36Q3…第3部分、37…雄スプライン、38…テーパ部、39P;39Q…ストレート部、40;40P;40Q…ブランク、401;401P;401Q…第1端部(一端)、402;401Q;402Q…第2端部(他端)、41;41P;41Q…結合部形成予定領域、42;42P;42Q…縮径部形成予定領域、42P1…ストレート部、42P2…テーパ部、42Q1…第1テーパ部、42Q2…ストレート部、42Q3…第2テーパ部、43;43P;43Q…スプライン軸部形成予定領域

Claims (4)

  1. 軸方向の一端から他端に向かって段階的または連続的に径が細くなる鍛造品であるブランクを用いて形成されており、スプライン孔を有する第1シャフトと軸方向の一端に圧入部を有する第2シャフトとの間を連結する中間シャフトであって、
    前記圧入部が圧入される圧入孔を形成した結合部と、
    前記結合部よりも小径であり前記スプライン孔に嵌合されたスプライン軸部と、
    前記結合部と前記スプライン軸部との間に配置された切削部である縮径部と、を備え、 前記縮径部は、前記スプライン軸部に向かって縮径するテーパ部を含み、基準トルク以上の大きさのトルクが作用するときに捩じりにより塑性変形する衝撃エネルギ吸収部として機能する中間シャフト。
  2. 請求項1において、前記縮径部は、前記結合部に隣接する第1端部と、前記スプライン軸部に隣接する第2端部と、を含み、
    前記第1端部の外径は、前記結合部の外径よりも小さくされ、
    前記第2端部の外径は、前記スプライン軸部の外径よりも小さくされている中間シャフト。
  3. 素材軸を軸方向に沿って型内に押し込みプレスすることにより、外周に結合部形成予定領域と縮径部形成予定領域とスプライン軸部形成予定領域とを含むブランクを形成する工程を含み、前記ブランクの縮径部形成予定領域は、外径が一定であるストレート部とスプライン軸部形成予定領域側に向かって外径が細くなるテーパ部とを含み、
    前記ブランクの前記縮径部形成予定領域の外周を切削して縮径部を形成する工程を含む中間シャフトの製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の中間シャフトを備える電動パワーステアリング装置であって、ステアリングホイールが取り付けられる前記第1シャフトとしてのアッパーシャフトと、アッパーシャフトに連結される前記中間シャフトと、前記中間シャフトに連結される前記第2シャフトとしてのインプットシャフトと、操舵補助用の電動モータから入力されるトルクにより回転する減速ギヤが取り付けられたアウトプットシャフトと、前記インプットシャフトと前記アウトプットシャフトとを連結するトーションバーと、を備える電動パワーステアリング装置。
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