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JP6175852B2 - 電力増幅装置 - Google Patents

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JP6175852B2
JP6175852B2 JP2013070505A JP2013070505A JP6175852B2 JP 6175852 B2 JP6175852 B2 JP 6175852B2 JP 2013070505 A JP2013070505 A JP 2013070505A JP 2013070505 A JP2013070505 A JP 2013070505A JP 6175852 B2 JP6175852 B2 JP 6175852B2
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Description

本発明は、電力増幅装置に関する。
ディジタル無線通信方式において、送信電力増幅器には線形増幅が求められる。一般にピーク電力対平均電力比(PAPR: Peak to Average Power Ratio)が大きい信号では、高い線形性が求められる。しかし、送信電力増幅器は入力電力が大きくなるにつれ、入力電力と出力電力との関係は線形から非線形となり、増幅率が徐々に飽和していく。そのため、PAPRが大きい信号を増幅するには、送信電力増幅器のバックオフを大きくとるために、高い線形性を持つ送信アンプを使用したり、消費電力を大きくしたりすることが求められる。そこで、ピーク抑圧と呼ばれるピーク電力をクリッピングなどで抑圧する処理により、PAPRを下げることが求められる。
また、非線形領域でも、ディジタル信号処理で、あらかじめ送信電力増幅器の逆特性を送信信号に付与することで、非線形歪を抑えるDPD(Digital Pre Distortion)技術がある。DPDでは、電力増幅器入力前の参照信号(Ref信号)と電力増幅器で増幅された信号の一部を帰還させた帰還信号(FB信号)とが比較され、これらの信号の差を用いて、歪補償係数を算出、更新する。歪補償係数は、参照信号の振幅、電力又はこれらの関数をアドレスとしてメモリに記憶される。送信すべき送信信号に、歪補償係数を用いてDPD処理を施すことで、増幅器の歪が補償される。
ピーク抑圧とDPDとが組み合わされて、送信電力増幅器の高効率化が実現される。
図1は、1つのキャリアの送信信号を増幅する電力増幅装置の例を示す図である。図1の電力増幅装置は、制御部、第1ゲイン調整部、ピーク抑圧部、第2ゲイン調整部、歪補償部、増幅器を含む。歪補償部は、乗算器、歪補償係数算出部を含む。制御部は、上位装置から指示を受ける。増幅器で増幅された信号は、アンテナから出力される。
図2は、複数のキャリアの送信信号を多重化して増幅する電力増幅装置の例を示す図である。図2の電力増幅装置は、制御部、第1ゲイン調整部、ピーク抑圧部、加算器、第2ゲイン調整部、歪補償部、増幅器を含む。歪補償部は、乗算器、歪補償係数算出部を含む。制御部は、上位装置から指示を受ける。増幅器で増幅された信号は、アンテナから出力される。
ピーク抑圧部の前段及び後段に、それぞれ、第1ゲイン調整部及び第2ゲイン調整部がある。第1ゲイン調整部は、キャリア毎に送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整部は、キャリアごとに設けられる。第2ゲイン調整部は、ピーク抑圧処理後に合成された信号のゲインを調整する。送信信号のゲインを下げるように調整する場合は、第2ゲイン調整部ではゲインの調整が行われない。
ピーク抑圧部は、所定の閾値以上の振幅又は電力を有する信号が、当該閾値を超えないレベルとなるようにクリッピングを行う。ピーク抑圧部は、キャリアごとに設けられる。ピーク抑圧部で、クリッピング(ピーク抑圧処理)された信号は、加算器で加算される。
歪補償部は、Ref信号の振幅又は電力の大きさに応じた歪補償係数を歪補償係数算出部で更新されるLUT(Look Up Table)から抽出し、Ref信号に乗算することで、歪
補償処理を行う。歪補償係数算出部は、Ref信号とFB信号とを比較して、間欠的にLUTの更新を行う。LUTが順次更新されることにより、歪補償係数が最適の値(理想値
)に収束する。
特開2009ー284044号公報 特開2010ー187153号公報 特開2010ー154017号公報
従来、ゲインを下げる調整をする場合、キャリアごとのゲイン調整が実施され、キャリア合成後のゲイン調整はされていない。また、ピーク抑圧処理では、最大出力時にバックオフを大きくとらなくてもよいPAPRとなるような固定の値が、ピーク抑圧の閾値とされている。
そのため、最大出力からレベルが下げられた場合(平均電力が下げられた場合)、送信信号に対してピーク抑圧がかからず、PAPRが大きい信号となる。この信号が歪補償部へ入力され歪補償係数が乗算されるが、最大振幅又は最大電力の信号では、出現頻度が低いため、歪補償係数が送信増幅器の逆特性を十分に表現できる理想値になるまで時間を要する。理想値になっていない歪補償係数は周囲の歪補償係数と連続性が保てていない。その結果、歪補償係数が理想値になる前に歪補償係数を乗算した信号はスプリアスとなるといった問題がある。よって、送信信号のPAPRを小さくすることが求められる。
図3は、平均電力が下げられた場合のピーク抑圧後の信号のPAPRと累積確率分布(CCDF: Complementary Cumulative Distribution Function)との関係の例を示す図である。図3のグラフの横軸はPAPRであり、縦軸はCCDFである。図3のグラフの横軸の単位はdBであり、縦軸の単位は%である。図3のグラフでは、PAPRが大きい信号が、低い確率で出現する。
本件開示の技術は、出現頻度の低い信号の発生を抑える電力増幅装置を提供することを目的とする。
開示の技術は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
即ち、第1の態様は、
キャリア毎の第1ゲイン調整値に基づいて、複数のキャリアの送信信号のゲイン調整をする第1ゲイン調整部と、
前記キャリア毎の第1ゲイン調整値に基づく閾値調整値及び所定のピーク抑圧閾値に基づいて、前記第1ゲイン調整部でゲイン調整された前記複数のキャリアの送信信号のピーク抑圧を行うピーク抑圧部と、
前記複数のキャリアの送信信号を合成する加算部と、
第2ゲイン調整値に基づいて、前記加算部で合成された送信信号のゲイン調整をする第2ゲイン調整部と、
前記第2ゲイン調整部でゲイン調整された送信信号に歪補償を行う歪補償部と、
前記歪補償部で歪補償された送信信号を増幅する増幅部と、
を備える電力増幅装置とする。
開示の態様は、プログラムが情報処理装置によって実行されることによって実現されてもよい。即ち、開示の構成は、上記した態様における各手段が実行する処理を、情報処理装置に対して実行させるためのプログラム、或いは当該プログラムを記録したコンピュー
タ読み取り可能な記録媒体として特定することができる。また、開示の構成は、上記した各手段が実行する処理を情報処理装置が実行する方法をもって特定されてもよい。
開示の技術によれば、出現頻度の低い信号の発生を抑える電力増幅装置を提供することができる。
図1は、1つのキャリアの送信信号を増幅する電力増幅装置の例を示す図である。 図2は、複数のキャリアの送信信号を多重化して増幅する電力増幅装置の例を示す図である。 図3は、平均電力が下げられた場合のピーク抑圧後の信号のPAPRとCCDFとの関係の例を示す図である。 図4は、構成例1の電力増幅装置の構成例を示す図である。 図5は、上位装置から電力増幅装置に送信されるキャリア毎のゲイン調整値の例を示す図である。 図6は、電力増幅装置100の制御部102の動作フローの例を示す図である。 図7は、変形例1の電力増幅装置の構成例を示す図である。 図8は、構成例2の電力増幅装置の構成例を示す図である。 図9は、電力増幅装置200の制御部202の動作フローの例を示す図である。 図10は、電力増幅装置200におけるピーク抑圧後の信号のPAPRとCCDFとの関係の例を示す図である。 図11は、変形例2の電力増幅装置の構成例を示す図である。 図12は、構成例3の電力増幅装置の構成例を示す図である。 図13は、電力増幅装置300の制御部302の動作フローの例を示す図である。 図14は、変形例3の電力増幅装置の構成例を示す図である。 図15は、電力増幅装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、開示の構成は、開示の実施形態の具体的構成に限定されない。開示の構成の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
ここでは、主として、4つのキャリアの信号を合成して増幅する電力増幅装置の例について説明するが、キャリアの数は4つに限定されるものではない。
〔実施形態〕
(構成例1)
図4は、構成例1の電力増幅装置の構成例を示す図である。図4の電力増幅装置100は、例えば、無線装置(RE: Radio Equipment)と無線制御装置(REC: Radio Equipment Control)で構成された基地局における無線装置に含まれてもよい。
図4の電力増幅装置100は、制御部102、第1ゲイン調整部110、ピーク抑圧部120、加算器132、第2ゲイン調整部134、歪補償部140、増幅器152を含む。第1ゲイン調整部110は、第1ゲイン調整部111、第1ゲイン調整部112、第1ゲイン調整部113、第1ゲイン調整部114を含む。第1ゲイン調整部111は、キャ
リア#1の送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整部112は、キャリア#2の送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整部113は、キャリア#3の送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整部114は、キャリア#4の送信信号のゲインを調整する。ピーク抑圧部120は、ピーク抑圧部121、ピーク抑圧部122、ピーク抑圧部123、ピーク抑圧部124を含む。ピーク抑圧部121は、第1ゲイン調整部111でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧部122は、第1ゲイン調整部112でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧部123は、第1ゲイン調整部113でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧部124は、第1ゲイン調整部114でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。電力増幅装置100の制御部102は、上位装置2000から指示を受ける。上位装置2000は、例えば無線制御装置(REC)である。増幅器152で増幅された送信信号は、アンテナ3000から受信装置に向けて出力される。
電力増幅装置100は、キャリア#1からキャリア#4の送信信号を多重化し、増幅して、出力する。電力増幅装置100は、上位装置2000から、キャリア毎のゲイン調整値を受信して、ゲイン調整を行う。
制御部102は、上位装置2000から、キャリア毎のゲイン調整値を受信する。制御部102は、キャリア毎のゲイン調整値に基づいて、第1ゲイン調整部110における第1ゲイン調整値、第2ゲイン調整部134における第2ゲイン調整値を算出する。制御部102は、算出した第1ゲイン調整値および第2ゲイン調整値を、それぞれ、第1ゲイン調整部110および第2ゲイン調整部134に通知する。また、制御部102は、キャリア毎のゲイン調整値に基づいて、ピーク抑圧部120における閾値調整値を算出する。制御部102は、算出した閾値調整値をピーク抑圧部120に通知する。
第1ゲイン調整部110は、各キャリアの送信信号のゲインを、キャリア毎に調整する。第1ゲイン調整部110は、制御部102からキャリア毎の第1ゲイン調整値を受信する。第1ゲイン調整部110は、受信したキャリア毎の第1ゲイン調整値に基づいて、キャリア毎に、ゲイン調整を行う。
ピーク抑圧部120は、キャリア毎に、信号レベルのピークが所定のレベルを超えないように抑圧する。ピーク抑圧部120は、制御部102から閾値調整値を受信する。ピーク抑圧部120は、ピーク抑圧閾値の初期値に制御部102から受信した閾値調整値を加算して、新たなピーク抑圧閾値とする。ピーク抑圧部120は、信号レベルのピークが新たなピーク抑圧閾値を超えないように抑圧する。ピーク抑圧部120は、ピーク抑圧処理した各信号を加算器132に出力する。
加算器132は、ピーク抑圧部120のキャリア毎の出力を加算して、第2ゲイン調整部134に出力する。
第2ゲイン調整部134は、信号のゲインを調整する。第2ゲイン調整部134は、制御部102から第2ゲイン調整値を受信する。第2ゲイン調整部134は、受信した第2ゲイン調整値に基づいて、加算器132の出力の信号のゲイン調整を行う。第2ゲイン調整部134でゲイン調整された信号は、歪補償部140に出力される。
歪補償部140は、乗算器142及び歪補償係数算出部144を含む。歪補償部140は、DPD処理を行う。
乗算器142は、歪補償係数算出部144から出力される歪補償係数と、第2ゲイン調整部134の出力である送信信号とを乗算する。乗算器142で、乗算された信号は、増
幅器152に出力される。
歪補償係数算出部144は、第2ゲイン調整部134の出力であるRef(Reference
)信号に基づいて、LUTから歪補償係数を抽出して、乗算器142に出力する。歪補償係数算出部144は、Ref信号と増幅器152の出力であるFB(Feedback)信号とに基づいて、LUTを更新する。LUTでは、参照信号の振幅、電力又はこれらの関数と、歪補償係数とが、対応づけられている。FB信号は、例えば、ADC(Analog to Digital Converter)により、ディジタル信号に変換されて、歪補償係数算出部144に入力さ
れる。
増幅器152は、乗算器142の出力を増幅し、出力信号として、アンテナ3000に出力する。増幅器152は、例えば、電力増幅器である。増幅器152に入力される信号は、例えば、DAC(Digital to Analog Converter)により、アナログ信号に変換され
る。
上位装置2000は、電力増幅装置100の制御部102に対して、キャリア毎のゲイン調整値を送信する。上位装置2000は、例えば、RECである。
図5は、上位装置から電力増幅装置に送信されるキャリア毎のゲイン調整値の例を示す図である。図5の例では、キャリア#1に−8dB、キャリア#2に−8dB、キャリア#3に−9dB、キャリア#4に−10dBが要求されている。
アンテナ3000は、出力信号を受信装置に向けて送信する。
図15は、電力増幅装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図15には、電力増幅装置100の他に、上位装置2000が示されている。図15に示すように、電力増幅装置100は、例えば、ハードウェアの構成要素として、コネクタ1010と、FPGA(Field Programmable Gate Array)1020と、CPU(Central Processing Unit)1030と、DAC1040と、アップコンバータ(UP CONVERTER)1050と、パワーアンプ(PA:Power Amplifier)1060と、サーキュレータ1070と
、ダウンコンバータ(DOWN CONVERTER)1080と、ADC1090とを有する。後述の動作例で説明する各種処理は、FPGA1020、CPU1030等の集積回路によって実現されてもよい。
また、後述の動作例で説明する各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することで実現できる。すなわち、各処理に対応するプログラムがメモリ(図示せず)に記録され、各プログラムがCPU1030に読み出されてプロセスとして機能してもよい。
プログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくても、並列的または個別に実行される処理を含む。
(動作例1)
電力増幅装置100の制御部102の動作例について説明する。
図6は、電力増幅装置100の制御部102の動作フローの例を示す図である。
電力増幅装置100の制御部102は、上位装置2000から、キャリア毎のゲイン調整値を受信する。制御部102は、例えば、図5のような、キャリア毎のゲイン調整値を受信する(S101)。
制御部102は、キャリア毎の第1ゲイン調整値、閾値調整値、第2ゲイン調整値を算出する(S102)。制御部102は、キャリア#n(n=1、2、3、4)の第1ゲイ
ン調整値を次のように算出する。
キャリア#nの第1ゲイン調整値[dB]
=(|ゲイン調整値|の最小値)[dB]
−(|キャリア#nのゲイン調整値|)[dB] (1)
また、制御部102は、閾値調整値を次のように算出する。
閾値調整値=各キャリアの第1ゲイン調整値の平均値 (2)
ここで、各キャリアの第1ゲイン調整値の平均値は、真値の平均値である。さらに、制御部102は、第2ゲイン調整値を次のように算出する。
第2ゲイン調整値[dB]=−(|ゲイン調整値|の最小値)[dB] (3)
例えば、上位装置2000から指示されるキャリア#nのキャリア調整値は、キャリア#nの第1キャリア調整値と、第2キャリア調整値との和である。即ち、電力増幅装置100は、上位装置2000から指示されるキャリア調整を、第1キャリア調整部110および第2キャリア調整部134で分担して行う。
制御部102は、キャリア毎の第1ゲイン調整値を第1ゲイン調整部110に送信する。制御部102は、閾値調整値をピーク抑圧部120に送信する。制御部102は、第2ゲイン調整値を第2ゲイン調整部134に送信する(S103)。
第1ゲイン調整部110では、キャリア毎に送信信号のゲインが第1ゲイン調整値に基づいて調整される。たとえば、キャリア#1の送信信号にゲインは、第1ゲイン調整部111で、次の式のように調整される。
第1ゲイン調整部111の出力[dBm]
=(キャリア#1のゲイン値)[dBm]
+(キャリア#1の第1ゲイン調整値)[dB] (4)
他のキャリアの送信信号についても同様である。
ピーク抑圧部120では、ピーク抑圧閾値が閾値調整値に基づいて調整される。ピーク抑圧閾値は、次の式のように調整される。
調整後のピーク抑圧閾値[dBm]
=(ピーク抑圧閾値の初期値)[dBm]+(閾値調整値)[dB] (5)
第2ゲイン調整部134では、ピーク抑圧され、多重化された送信信号のゲインが第2ゲイン調整値に基づいて調整される。ピーク抑圧され、多重化された送信信号のゲインは、第2ゲイン調整部134で、次の式のように調整される。
第2ゲイン調整部134の出力[dBm]
=(多重化された送信信号のゲイン値)[dBm]
+(第2ゲイン調整値)[dB] (6)
(具体例1)
具体例1について説明する。ここでは、電力増幅装置100に、キャリア♯1からキャリア#4までに、4つの40dBmの送信信号が入力されるとする。40dBmの送信信号とは、平均電力が40dBmである送信信号である。また、ピーク抑圧部120におけるピーク抑圧閾値の初期値が53dBであるとする。また、電力増幅装置100には、上位装置2000から図5のようなチャネル毎のゲイン調整値が送信されているとする。
制御部102は、式(1)に基づいて、キャリア#1の第1ゲイン調整値として0dB、キャリア#2の第1ゲイン調整値として0dB、キャリア#3の第1ゲイン調整値として−1dB、キャリア#4の第1ゲイン調整値として−2dBを算出する。第1ゲイン調整部111は、式(4)に基づいて、ゲイン調整後の送信信号として、40dBmの信号を出力する。同様にして、第1ゲイン調整部112は、ゲイン調整後の送信信号として、40dBmの信号を出力する。第1ゲイン調整部113は、ゲイン調整後の送信信号として、39dBmの信号を出力する。第1ゲイン調整部114は、ゲイン調整後の送信信号として、38dBmの信号を出力する。
制御部102は、式(2)に基づいて、閾値調整値を算出する。各キャリアの第1ゲイン調整値である、0dB、0dB、−1dB、−2dBの真値は、それぞれ、1、1、0.794、0.631であるから、閾値調整値の真値は、0.856となる。よって、閾値調整値は、−0.67dBとなる。ここで、ピーク抑圧部120におけるピーク抑圧閾値の初期値は、53dBであるから、式(5)より、調整後のピーク抑圧閾値は、52.33dBとなる。ピーク抑圧部120は、調整後のピーク抑圧閾値を用いて、各キャリアの信号が、52.33dBを超えないように、ピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧処理後のキャリア#1、キャリア#2、キャリア#3、キャリア#4の信号が、それぞれ、39.7dBm、39.7dBm、38.8dBm、37.9dBmとなったとする。加算器132は、ピーク抑圧処理後の各キャリアの信号を合成する。このとき、合成後の信号の大きさは、45.11dBmである。
制御部102は、式(3)に基づいて、第1ゲイン調整値として−8dBを算出する。第2ゲイン調整部134は、式(6)に基づいて、合成後の信号(多重化後の信号)のゲイン調整を行う。第2ゲイン調整部134におけるゲイン調整後の信号の平均電力は、37.11dBmとなる。第2ゲイン調整部134によってゲイン調整された信号が、歪補償部140で歪補償処理を施され、増幅器152で増幅されて、出力される。
(変形例1)
構成例1では、複数のキャリアの送信信号を多重化して増幅する構成の例を示したが、変形例1では、1つのキャリアの送信信号を増幅する構成の例を示す。
図7は、変形例1の電力増幅装置の構成例を示す図である。図7の電力増幅装置1100は、制御部1102、第1ゲイン調整部1110、ピーク抑圧部1120、第2ゲイン調整部1134、歪補償部1140、増幅器1152を含む。電力増幅装置1100の制御部1102は、上位装置2000から指示を受ける。増幅器1152で増幅された送信信号は、アンテナ3000から受信装置に向けて出力される。電力増幅装置1100で増幅する信号は、1つのキャリアの信号であるため、加算器を含まない点で、電力増幅装置100と異なる。
キャリアが1つであるため、第1ゲイン調整値が0dBとなる。すなわち、第1ゲイン調整部1110では、ゲイン調整が行われない。また、第1ゲイン調整値が0dBであるため、閾値調整値は0dBとなる。すなわち、ピーク抑圧部1120では、ピーク抑圧閾値の初期値に基づいてピーク抑圧が行われる。
(構成例2)
構成例2は、構成例1と共通点を有する。ここでは、主として、構成例1と構成例2との共通点についての説明を省略し、構成例1と構成例2との相違点について、説明する。
図8は、構成例2の電力増幅装置の構成例を示す図である。図8の電力増幅装置200
は、制御部202、電力計算部204、第1ゲイン調整部210、ピーク抑圧部220、加算器232、第2ゲイン調整部234、歪補償部240、増幅器252を含む。第1ゲイン調整部210は、第1ゲイン調整部211、第1ゲイン調整部212、第1ゲイン調整部213、第1ゲイン調整部214を含む。第1ゲイン調整部211は、キャリア#1の送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整部212は、キャリア#2の送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整部213は、キャリア#3の送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整部214は、キャリア#4の送信信号のゲインを調整する。ピーク抑圧部220は、ピーク抑圧部221、ピーク抑圧部222、ピーク抑圧部223、ピーク抑圧部224を含む。ピーク抑圧部221は、第1ゲイン調整部211でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧部222は、第1ゲイン調整部212でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧部223は、第1ゲイン調整部213でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧部224は、第1ゲイン調整部214でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。電力増幅装置200の制御部202は、上位装置2000から指示を受ける。増幅器252で増幅された送信信号は、アンテナ3000から受信装置に向けて出力される。
制御部202は、上位装置2000から、キャリア毎のゲイン調整値を受信する。制御部202は、キャリア毎のゲイン調整値に基づいて、第1ゲイン調整部210における第1ゲイン調整値、第2ゲイン調整部234における第2ゲイン調整値を算出する。制御部202は、算出した第1ゲイン調整値および第2ゲイン調整値を、それぞれ、第1ゲイン調整部210および第2ゲイン調整部234に通知する。また、制御部202は、電力計算部204から各キャリアの信号の平均電力と当該平均電力の合計とを取得する。各キャリアの平均電力の合計は、制御部202で算出されてもよい。制御部202は、キャリア毎のゲイン調整値に基づいて、ピーク抑圧部220における閾値調整値を算出する。制御部202は、各キャリアの平均電力の合計値、閾値調整値をピーク抑圧部220に通知する。
電力計算部204は、第1ゲイン調整部210に入力される前の各キャリアの送信信号の平均電力を取得する。電力計算部204は、各キャリアの送信信号の平均電力の合計を算出する。電力計算部204は、各キャリアの平均電力、各キャリアの送信信号の平均電力の合計を、制御部202に通知する。電力計算部204は、CPU、DSP、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などによって実現され得る。
ピーク抑圧部220は、キャリア毎に、信号レベルのピークが所定のレベルを超えないように抑圧する。ピーク抑圧部220は、制御部202から、各キャリアの平均電力の合計、閾値調整値を受信する。ピーク抑圧部220は、PAPR設定値、制御部202から受信した各キャリアの平均電力の合計、閾値調整値を加算して、新たなピーク抑圧閾値とする。ピーク抑圧部220では、PAPR設定値を超えるPAPRの信号がピーク抑圧される。PAPR設定値は、あらかじめ設定されている。ピーク抑圧部220は、信号レベルのピークが新たなピーク抑圧閾値を超えないように抑圧する。ピーク抑圧部220は、ピーク抑圧処理した各信号を加算器232に出力する。
(動作例2)
電力増幅装置200の制御部202の動作例について説明する。
図9は、電力増幅装置200の制御部202の動作フローの例を示す図である。
電力増幅装置200の制御部202は、上位装置2000から、キャリア毎のゲイン調整値を受信する。制御部202は、例えば、図5のような、キャリア毎のゲイン調整値を受信する(S201)。
制御部202は、電力計算部204から、各キャリアの送信信号の平均電力、各キャリアの送信信号の平均電力の合計を受信する(S202)。ここで、各キャリアの送信信号は、第1ゲイン調整部210に入力される前の各キャリアの送信信号である。
制御部202は、キャリア毎の第1ゲイン調整値、閾値調整値、第2ゲイン調整値を算出する(S203)。キャリア毎の第1ゲイン調整値、閾値調整値、第2ゲイン調整値の算出方法は、上記の動作例1と同様である。
制御部202は、キャリア毎の第1ゲイン調整値を第1ゲイン調整部210に送信する。制御部202は、各キャリアの送信信号の平均電力の合計、閾値調整値を、ピーク抑圧部220に送信する。制御部202は、第2ゲイン調整値を第2ゲイン調整部234に送信する(S204)。
第1ゲイン調整部210では、キャリア毎に送信信号のゲインが第1ゲイン調整値に基づいて調整される。ゲイン調整部210の動作は、ゲイン調整部110と同様である。
ピーク抑圧部220では、ピーク抑圧閾値が、PAPR設定値、制御部202から受信した各キャリアの送信信号の平均電力の合計、閾値調整値に基づいて調整される。ピーク抑圧閾値は、次の式のように調整される。
調整後のピーク抑圧閾値[dB]
=(各キャリアの送信信号の平均電力の合計)[dBm]
+(PAPR設定値)[dB]+(閾値調整値)[dB] (7)
第2ゲイン調整部234では、ピーク抑圧され、多重化された送信信号のゲインが第2ゲイン調整値に基づいて調整される。第2ゲイン調整部234の動作は、第2ゲイン調整部134の動作と同様である。
(具体例2)
具体例2について説明する。ここでは、電力増幅装置200に、キャリア♯1からキャリア#4までに、4つの40dBmの送信信号が入力されるとする。40dBmの送信信号とは、平均電力が40dBmである送信信号である。また、ピーク抑圧部220におけるPAPR設定値が7dBであるとする。また、電力増幅装置200には、上位装置2000から図5のようなチャネル毎のゲイン調整値が送信されているとする。
制御部202は、式(1)に基づいて、キャリア#1の第1ゲイン調整値として0dB、キャリア#2の第1ゲイン調整値として0dB、キャリア#3の第1ゲイン調整値として−1dB、キャリア#4の第1ゲイン調整値として−2dBを算出する。第1ゲイン調整部211は、式(4)に基づいて、ゲイン調整後の送信信号として、40dBmの信号を出力する。同様にして、第1ゲイン調整部212は、ゲイン調整後の送信信号として、40dBmの信号を出力する。第1ゲイン調整部213は、ゲイン調整後の送信信号として、39dBmの信号を出力する。第1ゲイン調整部214は、ゲイン調整後の送信信号として、38dBmの信号を出力する。
制御部202は、式(2)に基づいて、閾値調整値を算出する。各キャリアの第1ゲイン調整値である、0dB、0dB、−1dB、−2dBの真値は、それぞれ、1、1、0.794、0.631であるから、閾値調整値の真値は、0.856となる。よって、閾値調整値は、−0.67dBとなる。制御部202は、電力計算部204から、第1ゲイン調整部110に入力される前の各キャリアの送信信号の平均電力の合計を受信する。ここでは、各キャリアの送信信号の平均電力は、すべて40dBmであるから、各キャリアの送信信号の平均電力の合計は、46dBmとなる。ここで、ピーク抑圧部220におけ
るPAPR設定値は、7dBであるから、式(7)より、調整後のピーク抑圧閾値は、52.33dBとなる。ピーク抑圧部220は、調整後のピーク抑圧閾値を用いて、各キャリアの信号が、52.33dBを超えないように、ピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧処理後のキャリア#1、キャリア#2、キャリア#3、キャリア#4の信号が、それぞれ、39.7dBm、39.7dBm、38.8dBm、37.9dBmとなったとする。加算器232は、ピーク抑圧処理後の各キャリアの信号を合成する。このとき、合成後の信号の大きさは、45.11dBmである。
制御部202は、式(3)に基づいて、第1ゲイン調整値として−8dBを算出する。第2ゲイン調整部234は、式(6)に基づいて、合成後の信号(多重化後の信号)のゲイン調整を行う。第2ゲイン調整部234におけるゲイン調整後の信号の平均電力は、37.11dBmとなる。第2ゲイン調整部234によってゲイン調整された信号が、歪補償部240で歪補償処理を施され、増幅器252で増幅されて、出力される。
図10は、電力増幅装置200におけるピーク抑圧後の信号のPAPRと累積確率分布(CCDF: Complementary Cumulative Distribution Function)との関係の例を示す図である。図10のグラフの横軸はPAPRであり、縦軸はCCDFである。図10のグラフの横軸の単位はdBであり、縦軸の単位は%である。図10のグラフにおいて点線で示される曲線は、図3のグラフで示されるものと同じであり、PAPRが大きい信号が低い確率で出現する。図10のグラフにおいて実線で示される曲線は、電力増幅装置200におけるピーク抑圧後の信号のPAPRとCCDFとの関係を示す。ここでは、PAPR設定値を6.5dBとしている。電力増幅装置200では、ピーク抑圧により、PAPRが6.5dB以上の信号が含まれない。また、PAPRが最大付近(6.5dB付近)の信号の出現頻度が低くない。
(変形例2)
構成例2では、複数のキャリアの送信信号を多重化して増幅する構成の例を示したが、変形例2では、1つのキャリアの送信信号を増幅する構成の例を示す。
図11は、変形例2の電力増幅装置の構成例を示す図である。図11の電力増幅装置1200は、制御部1202、電力計算部204、第1ゲイン調整部1210、ピーク抑圧部1220、第2ゲイン調整部1234、歪補償部1240、増幅器1252を含む。電力増幅装置1200の制御部1202は、上位装置2000から指示を受ける。増幅器1252で増幅された送信信号は、アンテナ3000から受信装置に向けて出力される。電力増幅装置1200で増幅する信号は、1つのキャリアの信号であるため、加算器を含まない点で、電力増幅装置200と異なる。
キャリアが1つであるため、第1ゲイン調整値が0dBとなる。すなわち、第1ゲイン調整部1210では、ゲイン調整が行われない。
(構成例3)
構成例3は、構成例1または構成例2と共通点を有する。ここでは、主として、構成例1または構成例2と構成例3との共通点についての説明を省略し、構成例1、構成例2と構成例3との相違点について、説明する。
図12は、構成例3の電力増幅装置の構成例を示す図である。図12の電力増幅装置300は、制御部302、電力計算部304、第1ゲイン調整部310、ピーク抑圧部320、加算器332、第2ゲイン調整部334、歪補償部340、増幅器352を含む。第1ゲイン調整部310は、第1ゲイン調整部311、第1ゲイン調整部312、第1ゲイン調整部313、第1ゲイン調整部314を含む。第1ゲイン調整部311は、キャリア
#1の送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整部312は、キャリア#2の送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整部313は、キャリア#3の送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整部314は、キャリア#4の送信信号のゲインを調整する。ピーク抑圧部320は、ピーク抑圧部321、ピーク抑圧部322、ピーク抑圧部323、ピーク抑圧部324を含む。ピーク抑圧部321は、第1ゲイン調整部311でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧部322は、第1ゲイン調整部312でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧部323は、第1ゲイン調整部313でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。ピーク抑圧部324は、第1ゲイン調整部314でゲイン調整された信号にピーク抑圧処理をする。電力増幅装置300の制御部302は、上位装置2000から指示を受ける。増幅器352で増幅された送信信号は、アンテナ3000から受信装置に向けて出力される。
制御部302は、上位装置2000から、キャリア毎のゲイン調整値を受信する。制御部302は、キャリア毎のゲイン調整値に基づいて、第1ゲイン調整部310における第1ゲイン調整値、第2ゲイン調整部334における第2ゲイン調整値を算出する。制御部302は、算出した第1ゲイン調整値および第2ゲイン調整値を、それぞれ、第1ゲイン調整部310および第2ゲイン調整部334に通知する。また、制御部302は、電力計算部304から各キャリアの信号の平均電力と当該平均電力の合計とを取得する。各キャリアの平均電力の合計は、制御部302で算出されてもよい。制御部302は、各キャリアの平均電力の合計値をピーク抑圧部320に通知する。
電力計算部304は、第1ゲイン調整部310から出力された後の各キャリアの送信信号の平均電力を取得する。電力計算部304は、各キャリアの送信信号の平均電力の合計を算出する。電力計算部304は、各キャリアの送信信号の平均電力、各キャリアの送信信号の平均電力の合計を、制御部302に通知する。電力計算部304は、CPU、DSP、FPGAなどによって実現され得る。
ピーク抑圧部320は、キャリア毎に、信号レベルのピークが所定のレベルを超えないように抑圧する。ピーク抑圧部320は、制御部302から、各キャリアの送信信号の平均電力の合計を受信する。ピーク抑圧部320は、PAPR設定値、制御部302から受信した各キャリアの平均電力の合計を加算して、新たなピーク抑圧閾値とする。ピーク抑圧部320では、PAPR設定値を超えるPAPRの信号がピーク抑圧される。PAPR設定値は、あらかじめ設定されている。ピーク抑圧部320は、信号レベルのピークが新たなピーク抑圧閾値を超えないように抑圧する。ピーク抑圧部320は、ピーク抑圧処理した各信号を加算器332に出力する。
(動作例3)
電力増幅装置300の制御部202の動作例について説明する。
図13は、電力増幅装置300の制御部302の動作フローの例を示す図である。
電力増幅装置300の制御部302は、上位装置2000から、キャリア毎のゲイン調整値を受信する。制御部302は、例えば、図5のような、キャリア毎のゲイン調整値を受信する(S301)。
制御部302は、電力計算部304から、各キャリアの送信信号の平均電力、各キャリアの送信信号の平均電力の合計を受信する(S302)。ここで、各キャリアの送信信号は、第1ゲイン調整部310から出力された後の各キャリアの送信信号である。
制御部302は、キャリア毎の第1ゲイン調整値、第2ゲイン調整値を算出する(S303)。キャリア毎の第1ゲイン調整値、第2ゲイン調整値の算出方法は、上記の動作例
1と同様である。
制御部302は、キャリア毎の第1ゲイン調整値を第1ゲイン調整部310に送信する。制御部302は、各キャリアの送信信号の平均電力の合計を、ピーク抑圧部320に送信する。制御部302は、第2ゲイン調整値を第2ゲイン調整部334に送信する(S304)。
第1ゲイン調整部310では、キャリア毎に送信信号のゲインが第1ゲイン調整値に基づいて調整される。ゲイン調整部310の動作は、ゲイン調整部110と同様である。
ピーク抑圧部320では、ピーク抑圧閾値が、PAPR設定値、制御部302から受信した各キャリアの送信信号の平均電力の合計に基づいて調整される。ピーク抑圧閾値は、次の式のように調整される。
調整後のピーク抑圧閾値[dB]
=(各キャリアの送信信号の平均電力の合計)[dBm]
+(PAPR設定値)[dB] (8)
第2ゲイン調整部334では、ピーク抑圧され、多重化された送信信号のゲインが第2ゲイン調整値に基づいて調整される。第2ゲイン調整部334の動作は、第2ゲイン調整部134の動作と同様である。
電力増幅装置300では、各キャリアの送信信号の平均電力の合計に、閾値調整値に対応する量が含まれるため、閾値調整値を算出しなくてもよい。
(変形例3)
構成例3では、複数のキャリアの送信信号を多重化して増幅する構成の例を示したが、変形例3では、1つのキャリアの送信信号を増幅する構成の例を示す。
図14は、変形例3の電力増幅装置の構成例を示す図である。図14の電力増幅装置1300は、制御部1302、電力計算部304、第1ゲイン調整部1310、ピーク抑圧部1320、第2ゲイン調整部1334、歪補償部1340、増幅器1352を含む。電力増幅装置1300の制御部1302は、上位装置2000から指示を受ける。増幅器1352で増幅された送信信号は、アンテナ3000から受信装置に向けて出力される。電力増幅装置1300で増幅する信号は、1つのキャリアの信号であるため、加算器を含まない点で、電力増幅装置300と異なる。
キャリアが1つであるため、第1ゲイン調整値が0dBとなる。すなわち、第1ゲイン調整部1310では、ゲイン調整が行われない。
以上の各構成は、可能な限りこれらを組み合わせて実施され得る。
(実施形態の作用、効果)
電力増幅装置100は、キャリア#1からキャリア#4の送信信号を多重化し、増幅して、出力する。電力増幅装置100は、上位装置2000から、キャリア毎のゲイン調整値を受信する。電力増幅装置100は、キャリア毎のゲイン調整値に基づいて、キャリア毎の第1ゲイン調整値を算出する。電力増幅装置100は、キャリア毎のゲイン調整値に基づいて、第2ゲイン調整値を算出する。電力増幅装置100は、キャリア毎のゲイン調整値に基づいて、閾値調整値を算出する。第1ゲイン調整部110は、キャリア毎の第1ゲイン調整値に基づいて、キャリア毎に送信信号のゲインを調整する。第1ゲイン調整値は、上位装置2000から指示されるゲイン調整値のキャリア間の差分に相当する値となる。ピーク抑圧部120は、閾値調整値に基づいて、ピーク抑圧閾値を決定し、ピーク抑
圧を行う。閾値調整値が使用されることで、ピーク抑圧閾値が可変になる。第2ゲイン調整部134は、第2ゲイン調整値に基づいて、ピーク抑圧され合成された送信信号のゲインを調整する。第2ゲイン調整値は、上位装置2000から指示されるゲイン調整値の絶対値が最も小さいものと同じ値となる。上位装置2000から指示されるゲイン調整値がすべて0または負である時、第2ゲイン調整値は、上位装置2000から指示されるゲイン調整値のうち、最も大きいものの値と同じ値である。
電力増幅装置100は、上位装置2000から指示されるキャリア調整を、第1キャリア調整部110および第2キャリア調整部134で分担して行う。第1キャリア調整部110で行う調整を小さくすることで、第1キャリア調整部110で信号が小さくなりすぎず、ピーク抑圧部120でピーク抑圧がかかりやすくなる。また、ピーク抑圧部120では、閾値調整値により、ピーク抑圧閾値をピーク抑圧閾値の初期値より小さくするので、送信信号の平均電力によらず、ピーク抑圧部120でピーク抑圧がかかりやすくなる。
電力増幅装置100によれば、どのような平均電力のレベルのキャリアの信号でも、ピーク抑圧がかかりやすくなることで、最大振幅または最大電力となる送信信号の頻度が高くなる。最大振幅または最大電力となる信号の頻度が高くなることで、歪補償係数が最適な値に収束するまでの時間が短縮され、スプリアスの発生が抑制される。
電力増幅装置200は、電力計算部204により、第1キャリア調整部210に入力される前の各キャリアの送信信号の平均電力を取得する。電力計算部204は、第1キャリア調整部210に入力される前の各キャリアの送信信号の平均電力の合計を算出する。電力増幅装置200は、各キャリアの送信信号の平均電力、閾値調整値、PAPR設定値に基づいて、PAPR設定値以上のPAPRを有する信号が出力されないようにできる。電菱増幅装置200は、上位装置2000の指示などにより送信信号の電力が抑制された場合であっても、PAPR設定値以上のPAPRを有する信号が出力されないようにできる。
電力増幅装置300は、電力計算部304により、第1キャリア調整部310から出力された後の各キャリアの送信信号の平均電力を取得する。電力計算部304は、第1キャリア調整部310から出力された後の各キャリアの送信信号の平均電力の合計を算出する。電力増幅装置300は、各キャリアの送信信号の平均電力、PAPR設定値に基づいて、PAPR設定値以上のPAPRを有する信号が出力されないようにできる。
100 電力増幅装置
102 制御部
110 第1ゲイン調整部
111−114 第1ゲイン調整部
120 ピーク抑圧部
121−124 ピーク抑圧部
132 加算器
134 第2ゲイン調整部
140 歪補償部
142 乗算器
144 歪補償係数算出部
152 増幅器
200 電力増幅装置
202 制御部
204 電力計算部
210 第1ゲイン調整部
211−214 第1ゲイン調整部
220 ピーク抑圧部
221−224 ピーク抑圧部
232 加算器
234 第2ゲイン調整部
240 歪補償部
242 乗算器
244 歪補償係数算出部
252 増幅器
300 電力増幅装置
302 制御部
304 電力計算部
310 第1ゲイン調整部
311−314 第1ゲイン調整部
320 ピーク抑圧部
321−324 ピーク抑圧部
332 加算器
334 第2ゲイン調整部
340 歪補償部
342 乗算器
344 歪補償係数算出部
352 増幅器
1010 コネクタ
1020 FPGA
1030 CPU
1040 DAC
1050 UP CONVERTER
1060 PA
1070 サーキュレータ
1080 DOWN CONVERTER
1090 ADC
2000 上位装置
3000 アンテナ

Claims (3)

  1. キャリア毎の第1ゲイン調整値に基づいて、複数のキャリアの送信信号のゲイン調整をする第1ゲイン調整部と、
    前記キャリア毎の第1ゲイン調整値に基づく閾値調整値及び所定のピーク抑圧閾値に基づいて、前記第1ゲイン調整部でゲイン調整された前記複数のキャリアの送信信号のピーク抑圧を行うピーク抑圧部と、
    前記複数のキャリアの送信信号を合成する加算部と、
    第2ゲイン調整値に基づいて、前記加算部で合成された送信信号のゲイン調整をする第2ゲイン調整部と、
    前記第2ゲイン調整部でゲイン調整された送信信号に歪補償を行う歪補償部と、
    前記歪補償部で歪補償された送信信号を増幅する増幅部と、
    を備える電力増幅装置。
  2. 前記第1ゲイン調整部でゲイン調整される前の前記複数のキャリアの送信信号の平均電力を取得し、前記平均電力の合計を算出する電力計算部を備え、
    前記ピーク抑圧部は、前記電力計算部が算出した前記平均電力の合計、前記キャリア毎の第1ゲイン調整値に基づく閾値調整値に基づいて、前記第1ゲイン調整部でゲイン調整された前記複数のキャリアの送信信号のピーク抑圧を行う請求項1に記載の電力増幅装置。
  3. 前記第1ゲイン調整部でゲイン調整された前記複数のキャリアの送信信号の平均電力を取得し、前記平均電力の合計を算出する電力計算部を備え、
    前記ピーク抑圧部は、前記電力計算部が算出した前記平均電力の合計に基づいて、前記第1ゲイン調整部でゲイン調整された前記複数のキャリアの送信信号のピーク抑圧を行う請求項1に記載の電力増幅装置。
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