以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、ミラーアレイ100の平面図を、図2は、ミラーアレイ100の、図1のII−II線における断面図を示す。
ミラーアレイ100は、複数のミラーデバイス103,103,…を備えている。複数のミラーデバイス103,103,…は、所定の方向に一列に配列されている。ミラーアレイ100は、半導体装置の一例である。
ミラーアレイ100は、SOI(Silicon on Insulator)基板109を用いて製造されている。SOI基板109は、単結晶シリコンで形成された第1シリコン層191と、SiO2で形成された酸化膜層192と、単結晶シリコンで形成された第2シリコン層193とがこの順で積層されて構成されている。
ミラーデバイス103は、ベース部102と、ミラー131と、ミラー131を駆動する2つのアクチュエータ104,104と、ミラー131を支持する梁部材105と、ミラー131をアクチュエータ104又は梁部材105と連結するヒンジ106,106,…とを有している。
ベース部102は、全体の図示は省略するが、概略長方形の枠状に形成されている。ベース部102は、第1シリコン層191、酸化膜層192及び第2シリコン層193で形成されている。
ミラー131は、平面視長方形の板状に形成されている。詳しくは、ミラー131は、第1〜第4辺131a〜131dを有している。第1辺131a及び第3辺131cは、長方形の短辺であり、第2辺131b及び第4辺131dは、長方形の長辺である。ミラー131は、ミラー本体132と、ミラー本体132の表面に積層された鏡面層133とを有している。ミラー本体132は、第1シリコン層191で形成され、鏡面層133は、Au/Ti膜で形成されている。
ここで、ミラー131の中心を通り、複数のミラーデバイス103,103,…の配列方向に延びる軸を主軸Xとする。ミラー131の中心を通り、主軸Xに直交し、ミラー131の表面と平行に延びる軸を副軸Yとする。主軸X及び副軸Yの両方に直交する軸をZ軸とする。尚、Z軸方向を上下方向ということがある。その場合、鏡面層133の側を上とし、ミラー本体132の側を下とする。
各アクチュエータ104は、ベース部102から片持ち状に延び、その先端がミラー131に連結されている。アクチュエータ104は、湾曲することによって、ミラー131を傾動させる。詳しくは、アクチュエータ104は、基端部がベース部102に連結され、ベース部102から片持ち状に張り出しているアクチュエータ本体141と、アクチュエータ本体141の表面に積層された圧電素子142とを有している。
アクチュエータ本体141は、平面視長方形の板状に形成されている。アクチュエータ本体141は、第1シリコン層191で形成されている。2つのアクチュエータ本体141,141は、互いに平行に副軸Y方向に延びている。アクチュエータ本体141の先端部は、ヒンジ106を介して、ミラー131の第3辺131cに連結されている。ヒンジ106は、全体としてつづら折り状に屈曲している。ヒンジ106は、第1シリコン層191で形成されている。
圧電素子142は、アクチュエータ本体141と同様に、平面視長方形の板状に形成されている。圧電素子142は、下部電極143と、上部電極145と、これらに挟持された圧電体層144とを有する。下部電極143、圧電体層144、上部電極145は、アクチュエータ本体141の表面にこの順で積層されている。圧電素子142は、SOI基板109とは別の部材で形成されている。詳しくは、下部電極143は、Pt/Ti膜で形成されている。圧電体層144は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)で形成されている。上部電極145は、Au/Ti膜で形成されている。
アクチュエータ104は、圧電素子142に電圧が印加されると、アクチュエータ本体141のうち圧電素子142が積層された表面が伸縮し、アクチュエータ本体141が上下方向に湾曲する。
梁部材105は、ベース部102から片持ち状に延び、その先端がミラー131に連結されている。梁部材105は、主軸Xを挟んでアクチュエータ104,104の反対側に設けられている。詳しくは、梁部材105は、基端部がベース部102に連結され、ベース部102から片持ち状に張り出している梁本体151と、梁本体151の表面に積層された圧電素子152とを有している。尚、梁部材105は、圧電素子152を有しているが、ミラー131の駆動を行わず、ミラー131を単に支持するだけである。
梁本体151は、平面視長方形の板状に形成されている。梁本体151は、第1シリコン層191で形成されている。梁本体151は、副軸Y方向に延びている。梁本体151の先端部は、ヒンジ106を介して、ミラー131のうち第1辺131aに連結されている。このヒンジ106は、アクチュエータ本体141とミラー131とを連結するヒンジ106と同様の構成をしている。ヒンジ106は、一端が梁本体151の先端部における主軸X方向中央に連結される一方、他端が第1辺131aの主軸X方向中央に連結されている。
圧電素子152は、梁本体151と同様に、平面視長方形の板状に形成されている。圧電素子152は、圧電素子142と同様の構成をしている。すなわち、圧電素子152は、下部電極153と、上部電極155と、これらに挟持された圧電体層154とを有する。下部電極153、圧電体層154、上部電極155は、梁本体151の表面にこの順で積層されている。圧電素子152は、SOI基板109とは別の部材で形成されている。詳しくは、下部電極153は、Pt/Ti膜で形成されている。圧電体層154は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)で形成されている。上部電極155は、Au/Ti膜で形成されている。
梁本体151の長さ及び厚さは、アクチュエータ本体141と略同じである。梁本体151の幅は、アクチュエータ本体141の幅の略2倍である。同様に、圧電素子152の長さ及び厚さは、圧電素子142と略同じである。圧電素子152の幅は、圧電素子142の幅の略2倍である。
次に、このように構成されたミラーアレイ100の動作について説明する。ミラーアレイ100の制御部(図示省略)は、上部電極145と下部電極143とに電圧を印加する。この電圧に応じて、圧電体層144が収縮又は伸張し、アクチュエータ本体141が上方又は下方に湾曲する。
さらに詳しくは、制御部は、各アクチュエータ104の下部電極143及び上部電極145にオフセット電圧を印加すると共に、梁部材105の下部電極153及び上部電極145にもオフセット電圧を印加する。これにより、アクチュエータ104は圧電素子142を内側にして湾曲し、梁部材105も圧電素子152を内側にして湾曲する。アクチュエータ104のオフセット電圧と梁部材105のオフセット電圧とは、アクチュエータ104の先端と梁部材105の先端との高さ(Z軸方向の位置)が同じになるように設定されている。つまり、アクチュエータ104及び梁部材105にオフセット電圧を印加した状態(以下、「基準状態」という)においては、ミラー131は、XY平面に平行な状態となっている。
この状態から、各アクチュエータ104の下部電極143及び上部電極145に印加している電圧を増減することによって、各アクチュエータ104を湾曲させてミラー131を回動させる。具体的には、2つのアクチュエータ104,104の印加電圧を両方とも増加させるか又は減少させることによって、2つのアクチュエータ104,104を両方とも同じ方向に湾曲させて、ミラー131を主軸X周りに回動させることができる。このとき、2つのアクチュエータ104,104の印加電圧を両方とも増加させるか、減少させるかによって、ミラー131の主軸X周りの回動方向を切り替えることができる。また、一方のアクチュエータ104の印加電圧を増加させ,他方のアクチュエータ104の印加電圧を減少させることによって、2つのアクチュエータ104,104を互いに逆向きに湾曲させて、ミラー131を副軸Y周りに回動させることができる。このとき、印加電圧を増加させるアクチュエータ104と印加電圧を減少させるアクチュエータ104とを入れ替えることによって、ミラー131の副軸Y周りの回動方向を切り替えることができる。
尚、ミラー131を駆動する際には、アクチュエータ104の圧電素子142への印加電圧を増減させるが、梁部材105の圧電素子152への印加電圧は増減させない。つまり、梁部材105の圧電素子152は、梁部材105をオフセットさせて基準状態とするために電圧が印加されるが、ミラー131の駆動のためには用いられない。
制御部は、CPUのような演算装置で構成され得る。制御部は、ミラー131を所望の回動角に回動させるための駆動電圧の電圧値を、演算装置からアクセス可能な記憶装置に記憶されているパラメータを参照して決定する。パラメータは、各駆動電圧ごとのミラー131の回動角を表しており、テーブル形式のデータであったり、近似曲線の係数の形式で記憶装置に記憶されている。
このミラーアレイ100は、例えば、波長選択スイッチ108に組み込まれて使用される。図3に、波長選択スイッチ108の概略図を示す。
波長選択スイッチ108は、1つの入力用光ファイバ181と、3つの出力用光ファイバ182〜184と、光ファイバ181〜184に設けられたコリメータ185と、回折格子で構成された分光器186と、レンズ187と、ミラーアレイ100とを備えている。尚、この例では、出力用ファイバは、3本だけであるが、これに限られるものではない。
この波長選択スイッチ108においては、入力用光ファイバ181を介して、複数の異なる波長の光信号が入力される。この光信号は、コリメータ185により平行光にされる。平行光となった光信号は、分光器186によって、所定の数の特定波長の光信号に分波される。分波された光信号は、レンズ187によって集光され、ミラーアレイ100に入射する。分波される特定波長の個数と、ミラーアレイ100のミラー131の個数は対応している。つまり、分波された特定波長の光信号は、それぞれ対応するミラー131に入射する。そして、該光信号は、各ミラー131により反射し、再びレンズ187を通って、分光器186へ入射する。分光器186は、複数の異なる波長の光信号を合波し、出力用光ファイバ182〜184へ出力する。ここで、ミラーアレイ100は、各ミラー131を主軸周りに回動させることによって光信号の反射角度を調整して、対応する光信号がどの出力用光ファイバ182〜184へ入力されるのかを切り替える。さらに詳しくは、光信号を入力する出力用光ファイバ182〜184を切り替えるために各ミラー131の主軸周りの回動角を変更するときには、ミラー131を一旦、副軸周りに回動させた状態で主軸周りの回動角を変更し、その後、副軸周りの回動を元に戻す。こうすることによって、主軸周りの回動角を変更する際に、ミラー131からの反射光が所望していない出力用光ファイバへ入力されてしまうことを防止している。
−突起部−
このように構成されたミラーアレイ100においては、複数のミラー131,131,…が主軸X方向に配列されている。そして、隣り合うミラー131,131の間には微小な隙間G0が設けられている。隙間G0において、一方のミラー131には、他方のミラー131の方へ突出する突起部134が設けられている。
突起部134について、図4を参照しながら詳細に説明する。図4は、第1ミラー131A及び第2ミラー131Bの部分拡大図である。ここで、図1において、左側から順に第1ミラー131A、第2ミラー131B、第3ミラー131C、…と呼ぶこととする。尚、特に区別しない場合は、単にミラー131と称する。
第2ミラー131Bの第2辺131bのうち、副軸Y方向の両端部(図4では、アクチュエータ104側の端部のみ図示)には、第1ミラー131Aの方へ突出し且つ第1ミラー131Aに接触しない突起部134が設けられている。ここでいう「接触しない」とは、通常時において接触しないことを意味し、使用時又は搬送時等に接触してしまうことを排除する意味ではない。さらに、第2ミラー131Bには、突起部134に隣接する両側の部分に凹部135a,135bが設けられている。突起部134の先端は、凸状に湾曲している。第1ミラー131Aが第1部分の一例であり、第2ミラー131Bが第2部分の一例である。
突起部134を設けることによって、突起部134における第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとの隙間G1は、隙間G0よりも狭くなっている。一方、凹部135a,135bを設けることによって、凹部135a,135bにおける第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとの隙間G2は、隙間G0よりも広くなっている。一例として、第1ミラー131Aの第4辺131dと第2ミラー131Bの第2辺131bとの隙間G0は、2μmである。突起部134は、第2辺131bよりも0.5μmだけ突出し、凹部135a,135bは、第2辺131bよりも2μmだけ凹んでいる。すなわち、突起部134における隙間G1は、1.5μmであり、凹部135a,135bにおける隙間G2は、4μmである。
この突起部134を設けることによって、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとが固着すること(スティッキング)を防止することができる。つまり、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとの間に静電引力が生じると、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとが接触し、固着する虞がある。また、空気中の水蒸気に起因して第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとの間に水分が付着すると、表面張力により第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとが接触し、固着する虞がある。
それに対し、突起部134を設けることによって、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとの接触面積が小さくなる。静電引力も表面張力も面積に依存する力であるため、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとの接触面積を小さくすることによって、固着の可能性を低減することができる。
以上では、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとの隙間において第2ミラー131Bに設けられた突起部134について説明したが、突起部134が設けられているのは、第2ミラー131Bに限られない。第2ミラー131Bと第3ミラー131Cとの隙間においては第3ミラー131Cに突起部134が設けられており、図示は省略するが、第3ミラー131Cと第4ミラーとの隙間においては第4ミラーに突起部134が設けられている。尚、第2ミラー131Bと第3ミラー131Cとの関係においては、第2ミラー131Bが第1部分を構成し、第3ミラー131Cが第2部分を構成する。すなわち、2つのミラー131,131との関係において、突起部134が設けられている方が第2部分を構成し、他方が第1部分を構成する。このことは、第2部分となる方に必ず突起部134が設けられていることを意味し、第1部分となる方には必ず突起部134が存在しないことを意味するわけではない。つまり、第2部分となる方に突起部134が設けられていれば、第1部分となる方には突起部134が設けられていなくても、設けられていてもよい。
−製造方法−
このように構成されたミラーアレイ100は、SOI基板109をエッチングしたり、その表面に成膜することにより製造される。例えば、第1シリコン層191をICP−RIE等の異方性エッチングを行うことによりミラー本体132、アクチュエータ本体141及び梁本体151等を形成する。その後、ミラー本体132の表面にAu/Ti膜を成膜して、鏡面層133を形成する。また、アクチュエータ本体141の表面及び梁本体151の表面に、Pt/Ti膜(下部電極143,153)、チタン酸ジルコン酸鉛(圧電体層144,154)及びAu/Ti膜(上部電極145,155)を順に成膜して、圧電素子142,152を形成する。その後、圧電素子142,152に所定の電圧を印加して分極処理を施す。
ここで、突起部134においては、隣り合うミラー131,131の隙間G1が小さいため、アスペクト比(深さ/幅)が高くエッチング種が入り込み難い。ところが、突起部134の周辺、詳しくは、突起部134の隣りに凹部135a,135bを設けることによって、エッチング種が深く入り込み易くすることができ、突起部134周辺の加工を容易にすることができる。
−まとめ−
したがって、本実施形態によれば、ミラーアレイ100は、隙間G0を空けて配置されたミラー131,131を備え、少なくとも一方のミラー131は、移動可能に構成されており、一方のミラー131には、隙間G0において、他方のミラー131の方へ突出する突起部134が設けられており、一方のミラー131のうち突起部134に隣接する部分には、凹部135a,135bが設けられている。
この構成によれば、突起部134を設けることによって、2つのミラー131,131が接触することがあっても、両者は突起部134を介して接触するので、両者の固着の可能性を低減することができる。それに加えて、突起部134に隣接する部分に凹部135a,135bを設けることによって、エッチング種を深くまで入り込み易くし、突起部134を容易に形成することができる。
また、凹部135a,135bは、ミラー131のうち突起部134に隣接する両側の部分に設けられている。こうすることによって、突起部134の両側においてエッチング種が入り込み易くなるので、突起部134をさらに容易に形成することができる。
さらに、突起部134の先端は、凸状に湾曲している。こうすることによって、ミラー131,131が突起部134を介して接触する場合であっても、突起部134の破損を防止しつつ、接触面積を小さくすることができる。つまり、突起部134が尖鋭な形状をしていると、突起部134がミラー131に接触する際に突起部134が破損する虞がある。それに対して、突起部134の先端を湾曲させることによって、突起部134の破損を防止することができる。それに加えて、突起部134の先端を平面ではなく湾曲させることによって、突起部134とミラー131の接触面積を可及的に小さくすることができる。特に、突起部134と対向する部分が平面又は凸状に湾曲している場合には、突起部134と該対向する部分との接触を略線接触とすることができ、接触面積を非常に小さくすることができる。
−突起部及び凹部の変形例−
突起部134及び凹部135a,135bの配置は、前記実施形態に限られるものではない。以下に、その変形例を示す。
〈変形例1〉
図5は、変形例1に係る第1ミラー131A及び第2ミラー131Bの部分拡大図である。変形例1においては、一方のミラー131に突起部134が設けられ、他方のミラー131に凹部135a,135bが設けられている。
詳しくは、突起部134は、第2ミラー131Bの第2辺131bに設けられている。一方、凹部135a,135bは、第1ミラー131Aの第4辺131dに設けられている。詳しくは、該第4辺131dのうち、突起部134と対向する部分(以下、「対向部分」という)136の両隣に凹部135a,135bが設けられている。該対向部分136は、平面状に形成されている。
このような構成であっても、2つのミラー131,131の固着の可能性を低減することができ且つ、突起部134を容易に形成することができる。つまり、第2ミラー131Bに突起部134が形成される一方、第1ミラー131Aのうち対向部分136には凹部が形成されていないので、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとが接触する場合には、突起部134と対向部分136とが接触する。これにより、両者の接触面積を小さくすることができ、固着の可能性を低減することができる。さらには、対向部分136を平面状に形成することによって、突起部134と対向部分136との接触を略線接触とすることができ、接触面積を非常に小さくすることができる。それに加えて、突起部134が設けられた第2ミラー131Bとは反対側の第1ミラー131Aに凹部135a,135bを設ける構成であっても、突起部134の両隣には比較的大きな隙間G2,G2を形成することができる。そのため、突起部134の両隣においてエッチング種を深くまで入り込み易くし、突起部134を容易に形成することができる。
〈変形例2〉
図6は、変形例2に係る第1ミラー131A及び第2ミラー131Bの部分拡大図である。変形例2においては、一方のミラー131に突起部134及び凹部135aが設けられ、他方のミラー131に凹部135bが設けられている。
詳しくは、突起部134は、第2ミラー131Bの第2辺131bに設けられている。また、第2辺131bのうち突起部134に隣接する部分の片側には、凹部135aが設けられている。一方、第1ミラー131Aの第4辺131dに、凹部135bが設けられている。詳しくは、該第4辺131dのうち対向部分136に隣接する部分の片側であって、第2ミラー131Bの凹部135aとは反対側に凹部135bが設けられている。該対向部分136は、平面状に形成されている。
このような構成であっても、2つのミラー131,131の固着の可能性を低減することができ且つ、突起部134を容易に形成することができる。つまり、第2ミラー131Bに突起部134が形成される一方、第1ミラー131Aのうち対向部分136には凹部が形成されていないので、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとが接触する場合には、突起部134と対向部分136とが接触する。これにより、両者の接触面積を小さくすることができ、固着の可能性を低減することができる。さらには、対向部分136を平面状に形成することによって、突起部134と対向部分136との接触を略線接触とすることができ、接触面積を非常に小さくすることができる。それに加えて、2つの凹部135a,135bのうち一方を、突起部134が設けられた第2ミラー131Bとは反対側の第1ミラー131Aに設ける構成であっても、突起部134の両隣には比較的大きな隙間G2,G2を形成することができる。そのため、突起部134の両隣においてエッチング種を深くまで入り込み易くし、突起部134を容易に形成することができる。
〈変形例3〉
図7は、変形例3に係る第1ミラー131A及び第2ミラー131Bの部分拡大図である。変形例3においては、一方のミラー131に突起部134a及び凹部135a,135bが設けられ、他方のミラー131にも同様の突起部134b及び凹部135c,135dが設けられている。
詳しくは、第2ミラー131Bの第2辺131bには、突起部134aが設けられ、突起部134aに隣接する両側の部分には、凹部135a,135bが設けられている。一方、第1ミラー131Aの第4辺131dには、突起部134bが設けられ、突起部134bに隣接する両側の部分には、凹部135c,135dが設けられている。突起部134aと突起部134bとは相対向し、凹部135aと凹部135cとは相対向し、凹部135bと凹部135dとは相対向している。
このような構成であっても、2つのミラー131,131の固着の可能性を低減することができ且つ、突起部134を容易に形成することができる。つまり、第2ミラー131Bに突起部134aが形成される一方、第1ミラー131Aのうち突起部134aと対向する部分に突起部134bが形成されているので、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとが接触する場合には、突起部134aと突起部134bとが接触する。これにより、両者の接触を略線接触とすることができ、接触面積を非常に小さくすることができる。その結果、固着の可能性を低減することができる。それに加えて、突起部134aの両隣及び突起部134bの両隣には比較的大きな隙間G2,G2を形成することができる。そのため、突起部134a,134bの両隣においてエッチング種を深くまで入り込み易くし、突起部134a,134bを容易に形成することができる。
〈変形例4〉
図8は、変形例4に係る第1ミラー131A及び第2ミラー131Bの部分拡大図である。変形例4においては、一方のミラー131に突起部134a及び凹部135a,135bが設けられ、他方のミラー131にも同様の突起部134bが設けられている。つまり、変形例1における第1ミラー131Aのうち、第2ミラー131Bの突起部134と対向する部分にも突起部が設けられている。
詳しくは、第2ミラー131Bの第2辺131bには、突起部134aが設けられ、突起部134aに隣接する両側の部分には、凹部135a,135bが設けられている。一方、第1ミラー131Aの第4辺131dには、前記突起部134aと対向する位置に突起部134bが設けられている。尚、第1ミラー131Aのうち突起部134bと隣接する部分には、凹部が設けられていない。
このような構成であっても、2つのミラー131,131の固着の可能性を低減することができ且つ、突起部134a,134bを容易に形成することができる。つまり、第2ミラー131Bに突起部134aが形成される一方、第1ミラー131Aのうち突起部134aと対向する部分に突起部134bが形成されているので、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとが接触する場合には、突起部134aと突起部134bとが接触する。これにより、両者の接触を略線接触とすることができ、接触面積を非常に小さくすることができる。その結果、固着の可能性を低減することができる。それに加えて、突起部134aの両隣及び突起部134bの両隣には比較的大きな隙間G2,G2を形成することができる。そのため、突起部134a,134bの両隣においてエッチング種を深くまで入り込み易くし、突起部134a,134bを容易に形成することができる。
〈変形例5〉
図9は、変形例5に係る第1ミラー131A及び第2ミラー131Bの部分拡大図である。変形例5においては、一方のミラー131に突起部134a及び凹部135aが設けられ、他方のミラー131にも同様の突起部134b及び凹部135bが設けられている。つまり、変形例2における第1ミラー131Aの対向部分136にも突起部が設けられている。
詳しくは、第2ミラー131Bの第2辺131bには、突起部134aが設けられ、突起部134aに隣接する部分の片側には、凹部135aが設けられている。一方、第1ミラー131Aの第4辺131dには、前記突起部134aと対向する位置に突起部134bが設けられ、突起部134bに隣接する部分の片側であって、第2ミラー131Bの凹部135aとは反対側に凹部135bが設けられている。
このような構成であっても、2つのミラー131,131の固着の可能性を低減することができ且つ、突起部134a,134bを容易に形成することができる。つまり、第2ミラー131Bに突起部134aが形成される一方、第1ミラー131Aのうち突起部134aと対向する部分に突起部134bが形成されているので、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとが接触する場合には、突起部134aと突起部134bとが接触する。これにより、両者の接触を略線接触とすることができ、接触面積を非常に小さくすることができる。その結果、固着の可能性を低減することができる。それに加えて、突起部134aの両隣及び突起部134bの両隣には比較的大きな隙間G2,G2を形成することができる。そのため、突起部134a,134bの両隣においてエッチング種を深くまで入り込み易くし、突起部134a,134bを容易に形成することができる。
−ミラーデバイスの変形例−
ミラーデバイス103の構成は、前記実施形態に限られるものではない。以下に、その変形例を示す。
〈変形例6〉
図10は、変形例6に係るミラーアレイ200の平面図である。変形例6に係るミラーアレイ200は、各ミラーデバイス203の構成が前記ミラーデバイス103の構成と異なる。以下、ミラーアレイ200の構成のうち、ミラーデバイス103と異なる部分を中心に説明する。変形例6に特有の構成については、200番台の符号を付して説明する場合がある。その場合、十の位以下の数字及び記号については、ミラーデバイス103と同様の機能を有する構成には同じ数字及び記号を用いる。
ミラーアレイ200は、複数のミラーデバイス203,203,…を備えている。各ミラーデバイス203は、ベース部102と、ミラー131と、ミラー131を駆動する1つのアクチュエータ204と、ミラー131を支持する1つの梁部材105と、ミラー131をアクチュエータ204又は梁部材105と連結するヒンジ106,106,…とを有している。つまり、ミラーデバイス203は、1つのアクチュエータ204によりミラー131を駆動する。
アクチュエータ204の基本的な構成は、ミラーデバイス103のアクチュエータ104と同じである。ただし、アクチュエータ本体241及び圧電素子242の幅はそれぞれ、梁本体151及び圧電素子152の幅と略同じである。つまり、アクチュエータ204と梁部材105とは、構成及び材料が同じであり且つ、主軸Xを挟んで対称な形状をしている。
アクチュエータ本体241の先端部は、2つのヒンジ106,106を介して、ミラー131のうち第3辺131dに連結されている。ヒンジ106,106はそれぞれ、一端がアクチュエータ本体241の先端部における主軸X方向の各端部(即ち、角部)に連結される一方、他端が第3辺131dの各端部(即ち、角部)に連結されている。
また、梁本体151の先端部は、2つのヒンジ106,106を介して、ミラー131のうち第1辺131aに連結されている。ヒンジ106,106はそれぞれ、一端が梁本体151の先端部における主軸X方向の各端部(即ち、角部)に連結される一方、他端が第1辺131aの各端部(即ち、角部)に連結されている。
ミラーデバイス203は、ミラーデバイス103と同様に、アクチュエータ204の圧電素子242と梁部材105の圧電素子152にオフセット電圧を印加する。そして、この基準状態から、圧電素子242への印加電圧を増減することによって、アクチュエータ204を上方又は下方に湾曲させる。これにより、ミラー131を主軸X周りに回動させることができる。このとき、アクチュエータ204を上方に湾曲させるか、下方に湾曲させるかによって、ミラー131の主軸X周りの回動方向を切り替えることができる。ただし、ミラーデバイス203は、1つのアクチュエータ204だけでミラー131を駆動するため、ミラー131を傾動させることができるのは主軸X周りだけであり、副軸X周りにはミラー131を傾動させることができない。
このように構成されたミラーアレイ200においても、図4に示すように、隣り合うミラー131,131の一方には、突起部134及び凹部135a,135bが設けられている。これにより、2つのミラー131,131が接触することがあっても、両者は突起部134を介して接触するので、両者の固着の可能性を低減することができる。それに加えて、突起部134に隣接する部分に凹部135a,135bを設けることによって、エッチング種を深くまで入り込み易くし、突起部134を容易に形成することができる。
〈変形例7〉
図11は、ミラーアレイ300の平面図である。変形例7に係るミラーアレイ300は、各ミラーデバイス303の構成がミラーデバイス103の構成と異なる。以下、ミラーアレイ300の構成のうち、ミラーデバイス103と異なる部分を中心に説明する。変形例7に特有の構成については、300番台の符号を付して説明する場合がある。その場合、十の位以下の数字及び記号については、ミラーデバイス103と同様の機能を有する構成には同じ数字及び記号を用いる。
ミラーアレイ300は、複数のミラーデバイス303,303,…を備えている。各ミラーデバイス303は、ベース部102と、ミラー131と、ミラー131を駆動する4つのアクチュエータ304,304,…と、ミラー131をアクチュエータ304と連結するヒンジ106,106,…とを有している。つまり、ミラーデバイス303は、4つのアクチュエータ304によりミラー131を駆動する。
4つのアクチュエータ304,304,…は、主軸Xを挟んで一方側に設けられた2つの第1アクチュエータ304A,304Aと、主軸Xを挟んで他方側に設けられた2つの第2アクチュエータ304B,304Bとで構成されている。第1アクチュエータ304A及び第2アクチュエータ304Bのそれぞれの基本的な構成は、ミラーデバイス103のアクチュエータ104と同じである。
つまり、第1アクチュエータ304Aは、基端部がベース部102に連結され、ベース部102から片持ち状に張り出しているアクチュエータ本体341aと、アクチュエータ本体341aの表面に設けられた圧電素子342aとを有している。2つのアクチュエータ本体341a,341aは、互いに平行に副軸Y方向に延びている。
第2アクチュエータ304Bも同様に、基端部がベース部102に連結され、ベース部102から片持ち状に張り出しているアクチュエータ本体341bと、アクチュエータ本体341bの表面に設けられた圧電素子342bとを有している。2つのアクチュエータ本体341b,341bは、互いに平行に副軸Y方向に延びている。アクチュエータ本体341bの長さ、幅及び厚さは、アクチュエータ本体341aの長さ、幅及び厚さと略同じである。また、圧電素子342bの長さ、幅及び厚さは、圧電素子342aの長さ、幅及び厚さと略同じである。
ただし、第1アクチュエータ304Aのアクチュエータ本体341aが、ヒンジ106を介してミラー131の第3辺131cに連結されているのに対し、第2アクチュエータ304Bのアクチュエータ本体341bは、ヒンジ106を介してミラー131の第1辺131aに連結されている。
このように、第1アクチュエータ304A,304Aと第2アクチュエータ304B,304Bとは、構成及び材料が同じであり且つ、主軸Xを挟んで対称な形状をしている。
ミラーデバイス303は、ミラーデバイス103と同様に、各第1アクチュエータ304Aの圧電素子342aと各第2アクチュエータ304Bの圧電素子342bにオフセット電圧を印加する。そして、この基準状態から、圧電素子342a,342bへの印加電圧を増減することによって、第1及び第2アクチュエータ304A,304Bを上方又は下方に湾曲させて、ミラー131を回動させる。これにより、ミラー131を主軸X周りに回動させることができる。例えば、2つの第1アクチュエータ304A,304Aを両方とも同じ方向に湾曲させると共に、2つの第2アクチュエータ304B,304Bを両方とも同じ方向であって第1アクチュエータ304A,304Aとは逆向きに湾曲させることによって、ミラー131を主軸X周りに回動させることができる。このとき、2つの第1アクチュエータ304A,304Aを湾曲させる向きと2つの第2アクチュエータ304B,304Bを湾曲させる向きを入れ替えることによって、ミラー131の主軸X周りの回動方向を切り替えることができる。また、2つの第1アクチュエータ304A,304Aを互いに逆向きに湾曲させると共に、2つの第2アクチュエータ304B,304Bを互いに逆向きであって、各第2アクチュエータ304Bが副軸Y方向に並ぶ第1アクチュエータ304Aと同じ向きとなるように湾曲させることによって、ミラー131を副軸Y周りに回動させることができる。このとき、2つの第1アクチュエータ304A,304Aの間で湾曲させる向きを入れ替えると共に、2つの第2アクチュエータ304B,304Bの間で湾曲させる向きを入れ替えることによって、ミラー131の副軸Y周りの回動方向を切り替えることができる。
このように構成されたミラーアレイ300においても、図4に示すように、隣り合うミラー131,131の一方には、突起部134及び凹部135a,135bが設けられている。これにより、2つのミラー131,131が接触することがあっても、両者は突起部134を介して接触するので、両者の固着の可能性を低減することができる。それに加えて、突起部134に隣接する部分に凹部135a,135bを設けることによって、エッチング種を深くまで入り込み易くし、突起部134を容易に形成することができる。
〈変形例8〉
図12は、ミラーアレイ400の平面図である。変形例8に係るミラーアレイ400は、各ミラーデバイス403の構成がミラーデバイス103の構成と異なる。以下、ミラーアレイ400の構成のうち、ミラーデバイス103と異なる部分を中心に説明する。変形例8に特有の構成については、400番台の符号を付して説明する場合がある。その場合、十の位以下の数字及び記号については、ミラーデバイス103と同様の機能を有する構成には同じ数字及び記号を用いる。
ミラーアレイ400は、複数のミラーデバイス403,403,…を備えている。各ミラーデバイス403は、ベース部102と、ミラー131と、ミラー131を駆動する2つのアクチュエータ404,404と、ミラー131をアクチュエータ404と連結するヒンジ106,106,…とを有している。つまり、ミラーデバイス403は、2つのアクチュエータ404によりミラー131を駆動する。
2つのアクチュエータ404,404は、主軸Xを挟んで一方側に設けられた第1アクチュエータ404Aと、主軸Xを挟んで他方側に設けられた第2アクチュエータ404Bとで構成されている。第1アクチュエータ404A及び第2アクチュエータ404Bのそれぞれの基本的な構成は、変形例6のアクチュエータ204と同じである。
つまり、第1アクチュエータ404Aは、基端部がベース部102に連結され、ベース部102から片持ち状に張り出しているアクチュエータ本体441aと、アクチュエータ本体441aの表面に設けられた圧電素子442aとを有している。
第2アクチュエータ404bも同様に、基端部がベース部102に連結され、ベース部102から片持ち状に張り出しているアクチュエータ本体441bと、アクチュエータ本体441bの表面に設けられた圧電素子442bとを有している。アクチュエータ本体441bの長さ、幅及び厚さは、アクチュエータ本体441aの長さ、幅及び厚さと略同じである。また、圧電素子442bの長さ、幅及び厚さは、圧電素子442aの長さ、幅及び厚さと略同じである。
ただし、第1アクチュエータ404Aのアクチュエータ本体441aが、ヒンジ106,106を介してミラー131の第3辺131cに連結されているのに対し、第2アクチュエータ404Bのアクチュエータ本体441bは、ヒンジ106,106を介してミラー131の第1辺131aに連結されている。
このように、第1アクチュエータ404Aと第2アクチュエータ404Bとは、構成及び材料が同じであり且つ、主軸Xを挟んで対称な形状をしている。
ミラーデバイス403は、ミラーデバイス103と同様に、第1アクチュエータ404Aの圧電素子442aと第2アクチュエータ404Bの圧電素子442bにオフセット電圧を印加する。そして、この基準状態から、圧電素子442a,442bへの印加電圧を増減することによって、第1及び第2アクチュエータ404A,404Bを上方又は下方に湾曲させて、ミラー131を回動させる。これにより、ミラー131を主軸X周りに回動させることができる。例えば、第1アクチュエータ404Aと第2アクチュエータ404Bとを互いに逆向きに湾曲させることによって、ミラー131を主軸X周りに回動させることができる。このとき、第1アクチュエータ404Aを湾曲させる向きと第2アクチュエータ404Bを湾曲させる向きとを入れ替えることによって、ミラー131の主軸X周りの回動方向を切り替えることができる。ただし、ミラーデバイス403は、ミラーデバイス103,303と異なり、主軸X方向に並ぶ複数のアクチュエータを備えていないので、ミラー131を傾動させることができるのは主軸X周りだけであり、副軸Y周りにはミラー131を傾動させることができない。
このように構成されたミラーアレイ400においても、図4に示すように、隣り合うミラー131,131の一方には、突起部134及び凹部135a,135bが設けられている。これにより、2つのミラー131,131が接触することがあっても、両者は突起部134を介して接触するので、両者の固着の可能性を低減することができる。それに加えて、突起部134に隣接する部分に凹部135a,135bを設けることによって、エッチング種を深くまで入り込み易くし、突起部134を容易に形成することができる。
《その他の実施形態》
前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
前記実施形態では、ミラーアレイを波長選択スイッチ108に適用した例を説明したが、これに限られるものではない。ミラーアレイ100は様々なアプリケーションに組み込むことができる。
また、前記実施形態では、半導体装置の例としてミラーアレイについて説明したが、これに限られるものではない。隙間を空けて配置された第1部分及び第2部分を備える半導体装置であれば、任意の半導体装置に前記突起部及び凹部等を採用することができる。例えば、振動子を備えた発振器やガスセンサに前記突起部及び凹部の構成を採用してもよい。振動子を備えた発振器やガスセンサにおいては、振動子がその周辺の部材に接触する虞がある。そのため、振動子及びその周辺の部材の少なくとも一方に前記突起部及び凹部を設けることによって、両者の固着の可能性を低減することができる。
また、移動可能に構成された第1部分又は第2部分の駆動方式は、圧電駆動に限られるものではない。第1部分又は第2部分を移動させることができる限りにおいては、特定の駆動方式に限定されるものではない。例えば、前記実施形態でいえば、ミラー131又はアクチュエータ104に対向する位置に対向電極を設け、対向電極とミラー131又はアクチュエータ104との間の静電力によりミラー131を移動させる構成であってもよい。また、ミラー131又はアクチュエータ104に設けたコイルによる磁力と外部磁場との関係でミラー131を移動させる構成であってもよい。
また、前記実施形態における形状、寸法、材質は、例示に過ぎず、これらに限られるものではない。例えば、PZTの代わりに、非鉛圧電材料であるKNN((K,Na)NbO3)等を用いてもよい。また、ミラー131は、平面視長方形状でなくてもよい。ミラー131は、円形や長円形であってもよい。ヒンジ106の構成は、前記の構成に限られるものではない。また、一又は複数のヒンジ106を省略してもよい。
また、前記実施形態では、ミラー131が梁部材105によって支持されているが、ミラー131は、ヒンジ等を介してベース部102に支持される構成であってもよい。
また、前記突起部134,134a,134bの形状及び凹部135a〜135dの形状は、前記実施形態に限られるものではない。例えば、突起部134,134a,134bの先端は、尖鋭な形状でも、平坦な形状であってもよい。ただし、湾曲させることによって、接触面積をより小さくしつつ、突起部の破損を防止することができる。
また、突起部134,134a,134b及び凹部135a〜135dの位置や個数は、前記実施形態に限定されるものではない。例えば、突起部134及び凹部135a,135bは、ミラー131の副軸Y方向の両端部に設けられているが、これに限られるものではない。例えば、ミラー131の副軸Y方向の中央に突起部134及び凹部135a,135bが1組だけ設けられていてもよい。また、第1ミラー131Aと第2ミラー131Bとの隙間においては、第2ミラー131Bに突起部134及び凹部135a,135bが設けられているが、突起部134及び凹部135a,135bを第1ミラー131Aに設けてもよい。さらには、1組の突起部134及び凹部135a,135bを、第1ミラー131Aに設け、もう1組の突起部134及び凹部135a,135bを、第2ミラー131Bに設けてもよい。
また、ミラー131のうち、突起部134,134a,134b及び凹部135a〜135dが設けられている部分の表面には鏡面層133が設けられているが、ミラー131の副軸Y方向の端部に、鏡面層133を積層させない部分を設け、その部分の端面に突起部及び凹部を設けてもよい。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。