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JP6117170B2 - 建物空間における出口への最遠点を探索するためのプログラム及び装置 - Google Patents

建物空間における出口への最遠点を探索するためのプログラム及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、建築基準法によって要求される避難安全検証法において適用可能な建物空間における出口への最遠点を探索するためのプログラム及び装置に関する。
建築基準法では、建築物の各階について、その階の何れの室で火災が発生した場合においても、その階に存する者の全てが避難階(直接地上へ通ずる出入口のある階)又は地上への直通階段までの避難を終了するまでの間、避難上支障がある高さまで煙又はガスが降下しないことの検証が要求される(階避難安全検証法)。すなわち、階避難安全検証法では、検証対象階の何れかの室で火災が発生した場合においても、その室の各部分からその室の何れかの出口に至るまでの時間(居室避難終了時間)が、その室において避難上支障がある高さまで煙又はガスが降下するまでの時間(煙降下時間)を越えないことを検証する必要がある。次に、廊下等を含む検証対象階の各部分からその検証対象階の直通階段に至るまでの時間(階避難終了時間)が、直通階段に通ずる主たる廊下その他の建築物の部分における煙降下時間を越えないことを検証する必要がある。
そのような避難安全検証法においては、避難終了時間を算出するために、歩行経路を探索する必要がある。居室の場合は、出口が1つだけの居室にあっては、その出口から最も離れた地点(避難最遠点という)を探索することにより、該最遠点から該出口までの経路を探索する。出口が複数有る居室にあっては、最も近い出口までの距離が最大となる地点(これも避難最遠点という)を探索することにより、該最遠点から該最も近い出口までの経路を探索する。階の場合も同様に、出口までの避難最遠点を探索する。
避難最遠点を探索するための典型的な手法は、設計図上で手作業によって試行錯誤により最遠点を求めるものである。しかし、これは手間がかかり、大変面倒である。特に、室内に仕切り壁等の障害物が設けられている場合は、大きな困難を伴う。これに対して、下記特許文献1には、コンピュータによって避難最遠点を自動的に検出するための手法が開示されている。特許文献1に示された手法においては、記憶手段から平面図を読み込み、当該平面図の各出口の座標に、当該出口を原点とし且つX軸方向の移動距離及びY軸方向の移動距離の和が所定移動距離以下となる多角形領域(例えば菱形)を割り付け、前記所定移動距離を初期距離から単位距離ずつ増加させることにより各多角形領域を同倍率で同時に拡大し、前記平面図と各多角形領域との重畳により当該平面図のうち何れの多角形領域とも重ならない非重畳域Nを表示し且つ各多角形領域の拡大に応じて縮小する非重畳域Nの最縮小点又は線分の座標として避難最遠点Pを表示する。しかし、この手法では、演算が複雑であり、分かりにくいという問題がある。また、1つのアルゴリズムで1区画内の避難最遠点しか求めることができず、複数区画が通過口で通じているような階全体の避難最遠点を1つのアルゴリズムで簡単に求めることができない。また、表示される多角形領域が建物もしくは居室の平面図を大きくはみ出ることがあるため、表示器の表示エリアを大きく確保する必要がある。
特許第3617815号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、簡単な構成によって建物空間における出口への最遠点を迅速に探索することができるようにしたプログラム及び装置を提供使用とするものである。
本発明に係るプログラムは、建物空間における出口への最遠点を探索するためにコンピュータによって実行されるプログラムであって、コンピュータに、探索すべき建物空間の平面図の情報を取得して前記コンピュータのメモリ内に記憶するステップと、前記メモリ内に記憶された前記探索すべき建物空間の平面図情報に基づき前記建物空間の平面図をディスプレイ装置に表示するステップと、前記メモリ内に記憶された前記探索すべき建物空間の平面図情報に基づき前記建物空間の出口を特定し、該建物空間の2次元面上に所定の単位サイズのマス目を直交グリッド状に配置するための起点として、前記建物空間の前記出口に1つのマス目配置する第1ステップと、前記メモリ内に記憶された前記探索すべき建物空間の平面図情報に基づき、該建物空間の2次元面上において、前記出口のマス目を起点として、直交方向で隣接する1又は複数の前記単位サイズのマス目を段階的に順次配置する第2ステップであって、前記建物空間内の壁等、障害物の箇所では前記マス目が遮断されるように前記マス目の順次配置を行う前記第2ステップと、前記第2ステップの処理による前記マス目の順次配置状態に基づき、前記建物空間の2次元面における1マス目サイズ以下の最後の空白を検出し、該最後の空白に対応する前記建物空間内の2次元位置を前記出口への最遠点として特定する第3ステップとを実行させることからなる。
これによれば、建物空間の出口に配置される1つのマス目を起点として、直交方向で隣接する1又は複数のマス目を段階的に順次配置する。すなわち、或るマス目(仮に第1マス目という)に直交方向で隣接する1又は複数のマス目(仮に第2マス目という)はそれぞれ同順位で配置され、該1又は複数のマス目(第2マス目)に直交方向で隣接する別の1又は複数のマス目(仮に第3マス目という)もそれぞれ同順位で配置される。つまり、第2マス目の1又は複数のマス目の出口からの距離はそれぞれ同じ(同順位)であり、また、第3マス目の1又は複数のマス目の出口からの距離もそれぞれ同じ(同順位)であるが、第3マス目は第2マス目よりも出口から離れて配置される。このように、出口に配置される1つのマス目を起点として、それから直交方向で1マス目離れる毎に、出口からの距離(順位)が順次遠ざかる(増す)。従って、建物空間の2次元面における1マス目サイズ以下の最後の空白が前記出口への最遠点を示しており、該1マス目サイズ以下の最後の空白に対応する該建物空間内の2次元位置を前記出口への最遠点として特定することができる。従って、単位サイズのマス目を起点から直交方向に順次配置していくだけのアルゴリズムからなっているため、建物空間における出口への最遠点を探索するためのプログラム構成が極めて簡単となり、ソフトウェアプログラムにおける演算処理ステップ数が減少し、かつ、最遠点を探索するために要する時間も短縮することができる。さらには、グリッドのマス目は、建物空間の2次元面に形成されるので、探索経過を画像表示する場合に、マス目のイメージが建物空間の平面図からはみ出ることがないため、表示器の表示エリアを必要以上に大きく確保する必要がない。また、グリッドのマス目は、建物空間の2次元面に配置されるので、仕切り壁等の障害物にはマス目が付けられない。従って、直交方向で隣接するマス目を配置するとき、仕切り壁等の障害物でマス目の配置が遮断されることになり、仕切り壁等の障害物を迂回したマス目配置を自然に行うことができ、これにより、仕切り壁等の障害物を考慮した最遠点の探索を容易に行うことができる。また、同様の理由により、複数区画が通過口で通じているような階全体の避難最遠点を簡単に求めることができる。
出口からの最遠点を探索する対象となる前記建物空間とは、建物内の1居室であってもよいし、建物の一つの階(1フロアー)であってもよい。なお、本発明で「出口」とは、該建物空間(1居室又は1フロアー)の外に歩行して出て行くことのできる出入口のことをいう。一例によれば、前記建物空間(1居室又は1フロアー)に複数の出口がある場合、出口毎に前記第1ステップにより当該出口に1つのマス目を起点として配置し、かつ、前記第2ステップは、出口毎に、該出口のマス目を起点として、直交方向で隣接する1又は複数のマス目を段階的に順次配置し、前記第3ステップは、前記2次元面における1マス目サイズ以下の最後の空白に対応する前記建物空間内の2次元位置を最遠点として特定すると共に、該1マス目サイズ以下の最後の空白に直交方向で隣接する配置済のマス目に対応する出口を、該最遠点に対応する出口として特定する。こうして、出口が複数有る建物空間(1居室又は1フロアー)にあっても、1マス目サイズ以下の最後の空白に対応する前記建物空間内の2次元位置を最遠点として容易に特定することができる。
本発明の一実施例に係る装置のハードウェア構成を示すブロック図 本発明に係る最遠点探索の一実施例として、居室避難安全検証法における最遠点探索のためのコンピュータプログラムの概略を示すフローチャート。 出口を1つだけ持つ居室の一例を示す平面図であり、(a)は出口に1つのマス目を起点として配置した状態を示し、(b)は起点に対して直交方向で隣接する1又は複数のマス目を段階的に順次配置した状態を示す。 複数の出口を持つ居室の一例を示す平面図であり、(a)は各出口に1つのマス目を起点として配置した状態を示し、(b)は出口毎に起点に対して直交方向で隣接する1又は複数のマス目を段階的に順次配置した状態を示す。 ステップS2における起点のマス目(順位1)の配置法について説明する図。 ステップS2における起点のマス目(順位1)の別の配置法について説明する図。 ステップS2における起点のマス目(順位1)の別の配置法について説明する図。 仕切り壁等の障害物がある場合について説明する図。 本発明に係る最遠点探索の一実施例として、階避難安全検証法における最遠点探索のためのコンピュータプログラムの概略を示すフローチャート。 3つの出口を持つ階の一例を示す平面図であり、本発明に従う探索手順の進行状態を例示する図。 図10の例において本発明に従う探索手順が終了した状態を例示する図。 通過口におけるマス目の配置調整法の具体例について説明する拡大図。 通過口におけるマス目の配置調整法の別の具体例について説明する拡大図。
以下、本発明の一実施例につき添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る建物空間における出口への最遠点を探索するためのプログラムをインストールして実行可能なコンピュータ10のハードウェア構成を略示するブロック図である。コンピュータ10は公知の任意の構成であってよく、例えば、ソフトウェアプログラムを実行可能なCPU(プロセッサ)11、ROM及びRAM等の内部メモリ12、ハードディスク13、CD/DVDドライバ14等を含む。次に述べる本発明の一実施例に係る建物空間における出口への最遠点を探索するためのプログラムは、ハードディスク13及び/又は内部メモリ12等に記憶され、CPU(プロセッサ)11によって実行される。周知のように、ディスプレイ15、マウス及びキーボード等からなる入力装置16がコンピュータ10に接続される。
図2は、本発明に係る最遠点探索の一実施例として、居室避難安全検証における最遠点探索のためのコンピュータプログラムの概略を示す。居室避難安全検証においては、居室避難終了時間の計算のために、建物内の1居室における1又は複数の出口への最遠点を探索する。まず、ステップS0では、探索すべき建物空間(この場合1居室)の平面図を取得する。例えば、建物設計図のCADデータ等をUSBメモリ等の可搬媒体を介して又は通信ネットワーク等を介してコンピュータ10内に取り込み、取り込んだ設計図の中から所望の1居室の平面図を探索対象として選択するようにしてよい。あるいは、探索対象とする所望の1居室の平面図をイメージデータとしてコンピュータ10内に取り込むようにしてもよい。取得した探索対象の居室の平面図は、ディスプレイ15上で適宜表示され、以下述べるような処理の各進行段階に応じて、進行状況に応じた表示が適宜なされるようになっていてもよい。
次に、ステップS1では、前記取得した居室の平面図に基づき該居室にある全ての出口を特定する。この特定を行うための処理は、居室平面図のCADデータ又はイメージデータに基づきコンピュータ10の認識処理によって自動的に出口を判定し、その位置を特定することからなっていてよい。あるいは、ディスプレイ15上に表示された居室の平面図上における出口をユーザが確認して、カーソルクリック若しくは画面タッチ等のユーザ操作によって出口の位置を特定するようにしてもよい。
次に、ステップS2では、居室の2次元面上に所定の単位サイズのマス目を直交グリッド状に配置するために、該居室の出口に1つのマス目を起点として配置する。複数の出口がある場合は、出口毎にそれぞれ1つのマス目を起点として配置する。直交グリッド状に配置するマス目の単位サイズは、設計上適宜に定めてよい。例えば、建物空間(居室)の実寸に対して10cm平方程度のサイズからなっていてもよいし、それ以下、又はそれ以上であってもよい。マス目の単位サイズが小さいほど、最遠点の検出分解能が向上するが、探索のための処理ステップ数が増す。なお、後述するように、起点のマス目は、該マス目の正方形の一辺が出口に平行に接し、かつマス目の中央線が出口の中央に略一致するような配置とするとよい。換言すれば、出口の開口の広さ(幅)に比べてマス目の単位サイズが小さい場合、複数のマス目が出口に接することになるので、出口の中央に最も近い1つのマス目を起点とするのがよい。これは、出口の中央を基準にして起点を設定し、最遠点を求めるためである。
図3は、出口D1を1つだけ持つ居室R1の一例を示す平面図である。図3(a)は、上記ステップS2の処理によって、1つの出口D1に1つのマス目を起点として配置した状態を示す。処理の進行過程をディスプレイ15上で表示する場合、配置したマス目は、当該出口D1に特有の色(例えば青)で塗りつぶすようにするとよい。図では、便宜上、特有の色に代えてハッチングを付すことにより、塗りつぶし(つまり、マス目の配置)がなされたことを示している。なお、説明の便宜上、図では、起点として配置した正方形のマス目内に数字1が記されている。これは、マス目を配置した順序(マス目の配置順位)を示している。他の図においても、マス目の配置順位を容易に理解できるようにするために、マス目の配置順位を示す数字が便宜上描かれている。しかし、このようなマス目の配置順位を示す数字は、ディスプレイ15上で表示しなくてもよく、また、コンピュータ10内に記憶しておかなくてもよい。すなわち、ディスプレイ15上における表示は、配置済のマス目を当該出口に対応する特有の色で単に塗りつぶすような表示からなっているだけでよい。しかし、本発明の変形例として、このようなマス目の配置順位を示す順位情報をコンピュータ10内に記憶しておいて、マス目の配置順位情報に基づき最遠点を探索できるようにしてもよい。
次に、ステップS3では、前記出口のマス目を起点(順位1)として、直交方向で隣接する1又は複数のマス目を段階的に順次配置する。直交方向で隣接するとは、マス目の直交グリッド配列においてX軸及びY軸方向で隣接するということであり、斜めに接するものは除外している。例えば、図3(b)は、(a)に示す居室R1における直交グリッド状マス目の段階的な順次配置例を示している。まず、最初の段階では、起点(順位1)のマス目に直交方向(X及びY方向)で隣接する3個のマス目(順位2)が配置される(同じ特有の色例えば青で塗りつぶされる)。次の段階では、順位2の各マス目に直交方向(X及びY方向)で隣接する4個のマス目(順位3)が配置される(同じ特有の色例えば青で塗りつぶされる)。更に次の段階では、順位3の各マス目に直交方向で隣接する5個のマス目(順位4)が配置される(同じ特有の色例えば青で塗りつぶされる)。以下同様にして、直交方向で隣接する1又は複数のマス目が段階的に順次配置される。
或るマス目(仮に第1マス目という、例えば図3(b)で順位2のマス目)に直交方向で隣接する1又は複数のマス目(仮に第2マス目という、例えば図3(b)で順位3のマス目)はそれぞれ同順位で配置され、該1又は複数のマス目(第2マス目)に直交方向で隣接する別の1又は複数のマス目(仮に第3マス目という、例えば図3(b)で順位4のマス目)もそれぞれ同順位で配置される。つまり、第2マス目(順位2)の1又は複数のマス目の出口(起点、つまり順位1)からの距離はそれぞれ同じ(同順位)であり、また、第3マス目(順位3)の1又は複数のマス目の出口(起点、つまり順位1)からの距離もそれぞれ同じ(同順位)であるが、第3マス目(順位3)は第2マス目(順位2)よりも出口から離れて配置される。このように、出口に配置される1つのマス目(順位1)を起点として、それから直交方向で1マス目離れる毎に、出口からの距離(順位)が順次遠ざかる(増す)。
上述のようなステップS3におけるマス目の順次配置(塗りつぶし)の伸展に伴い、居室の2次元面における空白(マス目の配置(塗りつぶし)がまだなされていない箇所)領域が順次減っていく。ステップS4では、居室の2次元面における空白(マス目の配置(塗りつぶし)がまだなされていない領域)が1マス目サイズ(単位サイズ)以下になったこと(つまり、最後の空白)を検出し、該検出した最後の空白に対応する居室内の2次元位置を前記出口への最遠点として特定し、かつ、該最遠点に対応する出口を特定する。出口D1が1つだけの場合は、自ら1つの出口D1が特定される。
図3(b)の例では、1マス目サイズ以下の最後の空白は、順位10のマス目が配置されるべき場所である。換言すれば、最後の空白は出口D1から数えて最大の順位10のマス目に対応している。出口D1から数えて最大の順位とは、最遠点を示している。従って、該1マス目サイズ以下の最後の空白を検出することにより、出口D1への最遠点を容易に特定することができる。なお、こうして特定された最遠点の位置は、ディスプレイ15に表示された居室の平面図において可視的に確認し得るように表示され、かつ、必要に応じて紙にプリントアウトされ得る。この表示スタイルは、マス目の塗りつぶし状態と最後の空白とをそのまま示すスタイルからなっていてもよいし、あるいは、マス目の塗りつぶし状態は示さずに、特定された最遠点の位置のみを居室の平面図上において所定のマークで示すようなスタイルからなっていてもよい。
複数の出口を持つ1居室についても、図2のプログラムを適用して最遠点を探索することができる。図4は、2つの出口D1及びD2を持つ居室R2の一例を示す平面図である。図4(a)は、図2の上記ステップS2の処理によって、各出口D1及びD2にそれぞれ1つのマス目を起点(順位1)として配置した状態を示す。配置したマス目は、各出口に特有の色(例えば出口D1は青、出口D2は赤)で塗りつぶすようにするとよい。図4では、便宜上、それぞれの特有の色に代えて、出口D1に対応するマス目はハッチングを付すことにより、また、出口D2に対応するマス目は細かいドットを付すことにより、それぞれの色で塗りつぶし(つまり、マス目の配置)がなされたことを示している。
1居室(R2)が複数の出口(D1,D2)を持つ場合、図2の上記ステップS3では、出口(D1,D2)毎に、該出口のマス目を起点(順位1)として、直交方向で隣接する1又は複数のマス目を段階的に順次配置する(それぞれの色で塗りつぶす)。例えば、図4(b)は、(a)に示す居室R2における直交グリッド状マス目の段階的な順次配置例(塗りつぶし例)を示している。図4においても、図3と同様に、各マス目には、対応する出口(D1,D2)からの配置順位を示す数字が便宜上描かれている。図4(b)に示すように、各出口のマス目の段階的順次配置(塗りつぶし)の進行に伴って、異なる出口の間でそれらに対応するマス目が重複して配置されることになる。なお、図4(b)に示すように、壁(又は障害物)際に配置されるマス目は単位サイズ以下の半端なサイズとなる。
この場合も、上記ステップS3における出口(D1,D2)毎のマス目の順次配置(塗りつぶし)の伸展に伴い、居室の2次元面における空白(マス目の配置(塗りつぶし)がまだなされていない箇所)領域が順次減っていく。ステップS4では、居室の2次元面における空白(マス目の配置(塗りつぶし)がまだなされていない領域)が1マス目サイズ(単位サイズ)以下になったこと(つまり、最後の空白)を検出し、該検出した最後の空白に対応する居室内の2次元位置を前記出口への最遠点として特定すると共に、該1マス目サイズ以下の最後の空白に直交方向で隣接する配置済のマス目に対応する出口を、該最遠点に対応する出口として特定する。該1マス目サイズ以下の最後の空白に直交方向で隣接する配置済のマス目とは、該配置済のマス目に隣接する該最後の空白に次にマス目配置(塗りつぶし)を行うはずであったことを示す。このような最後の空白に直交方向で隣接する配置済のマス目に対応する出口は、該検出した最遠点(最後の空白)に最も近い出口であり、該最遠点からの避難経路として使用すべき最短距離の出口である。例えば、最後の空白に直交方向で隣接する配置済のマス目が何色で塗りつぶされているかによって、該配置済のマス目に対応する出口がどれであるかを容易に特定することができる。勿論それ以外にも、出口(D1,D2)毎にマス目の順次配置経過(塗りつぶし経過)をコンピュータで適宜管理することにより、最後の空白に直交方向で隣接する配置済のマス目に対応する出口がどれであるかを自動的に特定することができる。
図4(b)の例では、最後の空白は、複数の出口D1,D2に対応している。すなわち、最後の空白に直交方向で隣接する配置済の複数のマス目のうち、1又はいくつかは出口D1に対応する順位6のマス目であり、残りの1又はいくつかは出口D2に対応する順位6のマス目である。このような場合、出口D1,D2の両方又はいずれかを最遠点に対応する最短距離の出口として特定してよい。前述と同様に、こうして特定された最遠点の位置は、ディスプレイ15に表示された居室の平面図において可視的に確認し得るように表示され、かつ、必要に応じて紙にプリントアウトされ得る。この表示スタイルは、出口ごとに色分けしたマス目の塗りつぶし状態と最後の空白とをそのまま示すスタイルからなっていてもよいし、あるいは、マス目の塗りつぶし状態は示さずに、特定された最遠点の位置のみを居室の平面図上において所定のマークで示し、かつ、それに対応する出口を所定のマークで示すようなスタイルからなっていてもよい。
次に、図5〜図7を参照して、前記ステップS2における起点のマス目(順位1)の配置法について説明する。起点のマス目は、該マス目の正方形の一辺が出口Dに平行に接し、かつマス目の中央線が出口Dの中央に略一致するような配置とすることを原則とする。例えば、居室(建物空間)が矩形の場合は、図5(a)に示すように起点のマス目(順位1)が配置され、これに伴い、順次配置される他のマス目(順位2、3、4・・・)によって形成される直交グリッドは、図5(b)に示すように矩形の居室(建物空間)の壁面に対して平行を成す。一方、居室(建物空間)が非矩形(台形等)であり、出口Dが設けられた壁が他の壁に直角以外の角度を成している場合は、図6(a)に示すように、出口Dに平行に配置した起点のマス目(順位1)は、他の壁に直角以外の角度を成すことになる。これに伴い、順次配置される他のマス目(順位2、3、4・・・)によって形成される直交グリッドは、図6(b)に示すように居室(建物空間)の一方の壁面に対して非平行となる。また、図7に示すように出口Dが設けられた壁が湾曲している(出口Dが湾曲している)場合は、出口Dの開口を壁の接線に沿う直線と見なし、起点のマス目の正方形の一辺が出口Dの直線(接線)に平行に接するように配置する。
次に、図8を参照して、仕切り壁等の障害物がある場合について説明する。前記ステップS3において実行される直交グリッド状のマス目の順次配置は、建物空間における歩行可能な2次元面に配置されるので、仕切り壁等の障害物にはマス目が付けられない。例えば、図8に示すように、室内に仕切り壁W1,W2がある場合、図8(a)に示すように出口Dに起点のマス目(順位1)を配置した後、前記ステップS3を実行する。このステップS3の処理により、図8(b)に示すように、起点のマス目(順位1)から直交方向で順次隣接するマス目(順位2〜9等)は、歩行可能な空間内を延びて配置され、仕切り壁W1,W2を突き抜けて順次配置されることはない。このように、直交方向で隣接するマス目を配置するとき、仕切り壁等の障害物でマス目の順次配置が中断されることになり、仕切り壁等の障害物を迂回したマス目の順次配置を自然に行うことができ、これにより、仕切り壁等の障害物を考慮した最遠点の探索を容易に行うことができる。
次に、階避難安全検証法について説明する。図9は、本発明に係る最遠点探索の一実施例として、階避難安全検証法における最遠点探索のためのコンピュータプログラムの概略を示す。階避難安全検証法においては、階避難終了時間の計算のために、建物内の1つの階(フロアー)全体における1又は複数の出口への最遠点を探索する。まず、ステップS10では、前記ステップS0と同様に、探索すべき建物空間(この場合階全体)の平面図を取得する。前述と同様に、例えば、建物設計図のCADデータ等をUSBメモリ等の可搬媒体を介して又は通信ネットワーク等を介してコンピュータ10内に取り込み、取り込んだ設計図の中から所望の階の平面図を探索対象として選択するようにしてよい。あるいは、探索対象とする所望の階の平面図をイメージデータとしてコンピュータ10内に取り込むようにしてもよい。取得した探索対象の階の平面図は、ディスプレイ15上で適宜表示され、以下述べるような処理の各進行段階に応じて、進行状況に応じた表示が適宜なされるようになっていてもよい。
次に、ステップS11では、前記ステップS1と同様に、前記取得した建物空間(階)の平面図に基づき該階にある全ての出口を特定する。この特定を行うための処理は、階の平面図のCADデータ又はイメージデータに基づきコンピュータ10の認識処理によって自動的に出口を判定し、その位置を特定することからなっていてよい。あるいは、ディスプレイ15上に表示された階の平面図上における出口をユーザが確認して、カーソルクリック若しくは画面タッチ等のユーザ操作によって出口の位置を特定するようにしてもよい。
次に、ステップS12では、前記ステップS2と同様に、階の2次元面上に所定の単位サイズのマス目を直交グリッド状に配置するために、該階の出口に1つのマス目を起点として配置する。複数の出口がある場合は、出口毎にそれぞれ1つのマス目を起点として配置する。
図10は、3つの出口D1,D2,D3を持つ階の一例を示す平面図である。図10(a)は、上記ステップS12の処理によって、各出口D1,D2,D3にそれぞれ1つのマス目を起点(順位1)として配置した状態を示す。前述と同様に、配置したマス目は、各出口に特有の色(例えば出口D1は青、出口D2は赤、出口D3は緑)で塗りつぶすようにするとよい。図10では、便宜上、それぞれの特有の色に代えて、出口D1に対応するマス目はハッチングを付すことにより、また、出口D2に対応するマス目は細かいドットを付すことにより、出口D3に対応するマス目は逆向きハッチングを付すことにより、それぞれの色で塗りつぶし(つまり、マス目の配置)がなされたことを示している。なお、通常、階の建物空間は、壁又は障害物を介して複数の区画(典型的には廊下と室)に区切られていて、各区画は人が歩行できる通過口(典型的にはドア付き出入口又はドア無し出入口)を介して空間的に相互に通じている。図中、M1,M2はそのような通過口の一例を示している。また、図中、R3,R4は室、R5は廊下である。なお、2階建て以上の建物では、階段室及び/又はエレベータホールなどが更に付加されるが、図10では、それらの図示を省略している。
次に、ステップS13では、前記ステップS3と同様に、前記各出口D1,D2,D3のマス目を起点(順位1)として、直交方向で隣接する1又は複数のマス目を段階的に順次配置する。例えば、図10(b)は、(a)に示す階における直交グリッド状マス目の段階的な順次配置(塗りつぶし)が順位7のマス目まで伸展した例を示している。なお、前述と同様に、各マス目に付した数字は、起点とした各出口D1,D2,D3からの該マス目の配置順位を参考のために示している。
例えば、図10(b)において、出口D1は建物内の廊下R5につながっていて、廊下R5の両側には仕切り壁がある。よって、出口D1の起点のマス目(順位1)から直交方向で順次隣接するマス目(順位2〜7等)は、廊下R5内を延びて配置され、その脇の壁を突き抜けて配置されることはない。ステップS13による直交グリッド状のマス目の順次配置が更に進行すると、通過口(M1,M2)を介して別の区画(室又は廊下等)に入り込み、該入り込んだ区画(室又は廊下等)内で更に順次配置される(塗りつぶされる)。例えば、出口D1に対応するマス目については、順位8のマス目が通過口M1に最も接していて、それに隣接する順位9のマス目が通過口M1を介して居室R3内に入りこむことになる。なお、図10(b)では、順位8以降のマス目はまで描かれていない。また、出口D2に対応するマス目については、順位6のマス目が通過口M2に接し、それに隣接する順位7のマス目が通過口M2を介して廊下R5内に入りこむ。
通過口(例えばM1)を介して通ずる2つの区画(例えばR5,R3)の間では、該通過口(M1)を介して連続するマス目を順次配置する。すなわち、第1の区画(例えばR5)内で該通過口(M1)に接して又は入り込んで配置された或る第1マス目(例えば順位8)に隣接する次順位の第2マス目(例えば順位9)を第2の区画(R3)内に配置する。この場合、第2の区画(R3)内で最初に配置する第2マス目(例えば順位9)の配置を調整することなく、先行して配置されてきた第1の区画(R5)内のマス目のグリッド並びの延長として配置するようにしてもよい。その場合、図9のステップS13内に示されたサブステップS13sは不要である。別の例として、第2の区画(R3)内で最初に配置する第2マス目(例えば順位9)の配置を、通過口(M1)近辺の2次元的特徴に合わせて調整するようにしてもよい。その場合、図9のステップS13内で行うルーチンとしてサブステップS13sを設け、通過口におけるマス目の調整を行う。1マス目の単位サイズが比較的大きい場合は、そのような配置調整をサブステップS13sによって行うとよい。サブステップS13sによって行う通過口におけるマス目の配置調整法の具体例については後述する。
続いて、ステップS13の処理が更に続行され、該第2マス目(順位9)よりも後の順位のマス目を第2の区画(R3)内に順次配置する(出口毎に特有の色で塗りつぶす)。図11は、図10に示す階における直交グリッド状マス目の段階的な順次配置(塗りつぶし)が1マス目サイズ以下の最後の空白を抽出する段階まで伸展した例を示している。前述と同様に、各マス目に付した数字は、起点とした各出口D1,D2,D3からの該マス目の配置順位を参考のために示している。ただし、図11では、見た目の煩雑さを避けるために、便宜上、異なる出口に対応するマス目が重複して配置された(塗りつぶされた)箇所の大部分について、重複した描き方をせずに、どちらか一方の出口に対応するマス目(及びその順位)のみを描いてある。
図9において、ステップS14では、前記ステップS4と同様に、階の2次元面における空白(マス目の配置(塗りつぶし)がまだなされていない領域)が1マス目サイズ(単位サイズ)以下になったこと(つまり、最後の空白)を検出し、該検出した最後の空白に対応する階内の2次元位置を出口への最遠点として特定し、かつ、該最遠点に対応する出口を特定する。
図11の例では、1マス目サイズ以下の最後の空白は、区画R3内に存在し、該最後の空白に直交方向で隣接する配置済のマス目は出口D1に対応する順位17のマス目である。従って、最遠点に対応する出口は、D1として特定される。前述と同様に、こうして特定された最遠点の位置は、ディスプレイ15に表示された階の平面図において可視的に確認し得るように表示され、かつ、必要に応じて紙にプリントアウトされ得る。また、前述と同様に、この表示スタイルは、出口ごとに色分けしたマス目の塗りつぶし状態と最後の空白とをそのまま示すスタイルからなっていてもよいし、あるいは、マス目の塗りつぶし状態は示さずに、特定された最遠点の位置のみを階の平面図上において所定のマークで示し、かつ、それに対応する出口を所定のマークで示すようなスタイルからなっていてもよい。
次に、図12、図13を参照して、図9のステップS13内のサブステップS13sによって行われる通過口におけるマス目の配置調整法の具体例について説明する。図12は、通過口Mの周辺の壁が配置済(塗りつぶし済)のマス目(順位n,n−1等)のグリッドに対して平行である例を示しており、2つの区画(室及び/又は廊下)R6,R7を歩行可能に通ずる通過口Mの周辺を拡大して示している。
図12(a)は、区画R6においてある段階で配置されたマス目Gn(順位n)が通過口Mの中央点mcを内包した状態を示す。この状態に至ったとき、ステップS13内のサブステップS13sの動作を開始し、次の通り調整を実行する。まず、通過口Mの中央点mcと該中央点mcを内包したマス目Gnの中心gcとのX方向(図で横方向)の差a及びY方向(図でたて方向)の差bを算出する。マス目Gnの中心gcと通過口Mの中央点mcとの間の距離は、a+bで表される。次に、図12(b)において点線Gvで示すように、通過口Mの中央点mcから該通過口Mに対して垂直な方向にa+bだけ離れた区画R6内の位置に中心vcを持つマス目Gvを仮想的に配置する(塗りつぶしはしない)。すなわち、仮想的マス目Gvは、マス目Gnを、X方向に通過口Mの中央点mc寄りにaだけ移動し、Y方向に通過口Mから離れる方向にa+bだけ移動したものである。つまり、通過口Mの中央点mcに対する仮想的マス目Gvの中心vcの距離(X及びY方向距離の合計)と、通過口Mの中央点mcに対するマス目Gnの中心gcの距離(X及びY方向距離の合計)とは、同じa+bである。そして、図12(c)に示すように、この仮想的マス目Gvに通過口M寄りの一辺で接するように、順位n+1のマス目Gn+1を配置する(塗りつぶす)。この順位n+1のマス目Gn+1は、その中央線が通過口Mの中央点mcに一致しており、また、通過口Mに対して直交又は平行している。このようにして配置調整された順位n+1のマス目Gn+1の中心と、その前の順位nのマス目Gnの中心との間の距離(X及びY方向距離の合計)は、仮に順位n+1のマス目Gn+1の配置を調整せずに順位nのマス目Gnに接して配置したときと同じである。こうして、通過口Mにおいて直交方向に接して順次配置する2つのマス目Gn、Gn+1の中心間の距離を実質的に変えることなく、相対的な配置関係のみを調整することができる。こうして、サブステップ13sの処理が終了する。その後、ステップS13の処理が更に続行され、該順位n+1のマス目Gn+1よりも後の順位のマス目を区画R7内に順次配置する(塗りつぶす)。
図13は、通過口Mの周辺の壁が配置済(塗りつぶし済)のマス目(順位n,n−1等)のグリッドに対して斜めである例を示しており、2つの区画(室及び/又は廊下)R6,R7を歩行可能に通ずる通過口Mの周辺を拡大して示している。このように斜めの場合においても、上記図12のように平行である場合と同様に、配置調整用のサブステップ13sが動作する。
図13(a)は、区画R6においてある段階で配置されたマス目Gn(順位n)が通過口Mの中央点mcを内包した状態を示す。この状態に至ったとき、ステップS13内のサブステップS13sの動作を開始し、前述と同様に調整を実行する。まず、通過口Mの中央点mcと該中央点mcを内包したマス目Gnの中心gcとのX方向(図で斜め横方向)の差a及びY方向(図で斜めたて方向)の差bを算出する。次に、図13(b)において点線Gvで示すように、通過口Mの中央点mcから該通過口Mに対して垂直な方向にa+bだけ離れた区画R6内の位置に中心vcを持つマス目Gvを仮想的に配置する(塗りつぶしはしない)。すなわち、仮想的マス目Gvは、マス目Gnが通過口Mに直交又は平行となるように仮想的に回転させ、かつ、通過口Mの中央点mcから該通過口Mに対して垂直な方向にa+bだけ離れた位置にその中心vcが位置するように調整したものである。そして、図13(c)に示すように、この仮想的マス目Gvに通過口M寄りの一辺で接するように、順位n+1のマス目Gn+1を配置する(塗りつぶす)。この順位n+1のマス目Gn+1は、その中央線が通過口Mの中央点mcに一致しており、また、通過口Mに対して直交又は平行している。このようにして配置調整された順位n+1のマス目Gn+1の中心と、その前の順位nのマス目Gnの中心との間の距離(R6側の直交グリッドのX及びY方向距離の合計とR7側の直交グリッドのX及びY方向距離の合計)との合計)は、仮に順位n+1のマス目Gn+1の配置を調整せずに順位nのマス目Gnに接して配置したときと同じである。こうして、通過口Mにおいて直交方向に接して順次配置する2つのマス目Gn、Gn+1の中心間の距離を実質的に変えることなく、相対的な配置関係のみを調整することができる。こうして、サブステップ13sの処理が終了する。その後、ステップS13の処理が更に続行され、該順位n+1のマス目Gn+1よりも後の順位のマス目を区画R7内に順次配置する(塗りつぶす)。上記調整によって、領域R7において通過口Mに接している順位n+1のマス目Gn+1は、通過口Mに直交又は平行となっている。従って、その後に区画R7内に順次配置されるマス目が形成する直交グリッドは、区画R7の通過口M側の壁に平行となる。
上記実施例では、出口のマス目を起点として直交方向で隣接する1又は複数のマス目を段階的に順次配置する第2ステップ(ステップS3又はS13)において、予め直交グリッドを形成することなく、所定単位サイズのマス目を直交方向に順次配置するようにしている。これは、予め直交グリッドを形成するための演算が不要であるから、演算効率がよい。しかし、本発明の範囲は、これに限定されるものではなく、探索対象の建物空間の2次元面において予め直交グリッドを形成するようにしてもよい。その場合、直交方向で隣接する各マス目に対して順に順位付けすることをもって、前述した第2ステップ(ステップS3又はS13)における直交方向で隣接する1又は複数のマス目を段階的に順次配置する処理と等価的な処理とすることができる。その場合、最大順位のマス目に対応する前記建物空間内の2次元位置を出口への最遠点として特定することをもって、前述した第3ステップ(ステップS4又はS14)における1マス目サイズ以下の最後の空白に対応する建物空間内の2次元位置を出口への最遠点として特定する処理と等価的な処理とすることができる。このように、各マス目に対して順に順位付けし、その順位情報に基づき出口への最遠点を探索することも、本発明の範囲に含まれる。
10 コンピュータ
11 CPU(プロセッサ)
12 内部メモリ
13 ハードディスク
14 CD/DVDドライバ
15 ディスプレイ15
16 入力装置

Claims (10)

  1. 建物空間における出口への最遠点を探索するためにコンピュータによって実行されるプログラムであって、コンピュータに、
    探索すべき建物空間の平面図の情報を取得して前記コンピュータのメモリ内に記憶するステップと、
    前記メモリ内に記憶された前記探索すべき建物空間の平面図情報に基づき前記建物空間の平面図をディスプレイ装置に表示するステップと、
    前記メモリ内に記憶された前記探索すべき建物空間の平面図情報に基づき前記建物空間の出口を特定し、該建物空間の2次元面上に所定の単位サイズのマス目を直交グリッド状に配置するための起点として、前記建物空間の前記出口に1つのマス目配置する第1ステップと、
    前記メモリ内に記憶された前記探索すべき建物空間の平面図情報に基づき、該建物空間の2次元面上において、前記出口のマス目を起点として、直交方向で隣接する1又は複数の前記単位サイズのマス目を段階的に順次配置する第2ステップであって、前記建物空間内の壁等、障害物の箇所では前記マス目が遮断されるように前記マス目の順次配置を行う前記第2ステップと、
    前記第2ステップの処理による前記マス目の順次配置状態に基づき、前記建物空間の2次元面における1マス目サイズ以下の最後の空白を検出し、該最後の空白に対応する前記建物空間内の2次元位置を前記出口への最遠点として特定する第3ステップと
    を実行させることからなるプログラム。
  2. 前記建物空間に複数の出口がある場合、出口毎に前記第1ステップにより当該出口に1つのマス目を起点として配置し、かつ、前記第2ステップは、出口毎に、該出口のマス目を起点として、直交方向で隣接する1又は複数のマス目を段階的に順次配置し、
    前記第3ステップは、前記2次元面における1マス目サイズ以下の最後の空白に対応する前記建物空間内の2次元位置を最遠点として特定すると共に、該1マス目サイズ以下の最後の空白に直交方向で隣接する配置済のマス目に対応する出口を、該最遠点に対応する出口として特定する、請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記第2ステップは、出口毎に、当該出口に対応して配置したマス目を他の出口とは区別して表現し、
    前記第3ステップは、前記区別されたマス目の表現に基づき、前記1マス目サイズ以下の最後の空白に直交方向で隣接する配置済のマス目に対応する出口を、該最遠点に対応する出口として特定する、請求項2に記載のプログラム。
  4. 前記探索すべき建物空間は、壁又は障害物を介して複数の区画に区切られていて、各区画は歩行可能な通過口を介して空間的に通じている、請求項1乃至3のいずれかに記載のプログラム。
  5. 前記第2ステップは、或る第1の区画と第2の区画とを通ずる通過口において、前記第1の区画内で該通過口に接して又は入り込んで配置された或る第1マス目に隣接する次順位の第2マス目を前記第2の区画内に配置し、続いて該第2マス目よりも後の順位のマス目を前記第2の区画内に順次配置する、請求項4に記載のプログラム。
  6. 前記第2ステップは、或る第1の区画と第2の区画とを通ずる通過口において、前記第1の区画内の前記第1マス目に隣接する前記第2マス目を前記第2の区画内に配置するとき、前記通過口近辺の2次元的特徴に合わせて前記第2マス目の配置を調整し、調整した前記第2マス目に隣接してその後の順位のマス目を前記第2の区画内に順次配置する、請求項5に記載のプログラム。
  7. 前記通過口に直交又は平行となるように前記第2の区画内の前記第2マス目の配置を調整する請求項6に記載のプログラム。
  8. 前記第2マス目の中央線が前記通過口の中央に略一致するように前記第2マス目の配置を調整する請求項6又は7に記載のプログラム。
  9. 前記出口の中央に最も近い1つのマス目を前記起点とする、請求項1乃至8のいずれかに記載のプログラム。
  10. 建物空間における出口への最遠点を探索するための装置であって、
    探索すべき建物空間の平面図の情報を記憶するメモリと、
    前記メモリ内に記憶された前記探索すべき建物空間の平面図情報に基づき前記建物空間の平面図を表示するディスプレイ装置と、
    前記メモリ内に記憶された前記探索すべき建物空間の平面図情報に基づき前記建物空間の出口を特定し、該建物空間の2次元面上に所定の単位サイズのマス目を直交グリッド状に配置するための起点として、前記建物空間の前記出口に1つのマス目配置する手段と、
    前記メモリ内に記憶された前記探索すべき建物空間の平面図情報に基づき、該建物空間の2次元面上において、前記出口のマス目を起点として、直交方向で隣接する1又は複数の前記単位サイズのマス目を段階的に順次配置する手段であって、前記建物空間内の壁等、障害物の箇所では前記マス目が遮断されるように前記マス目の順次配置を行う前記手段と、
    前記マス目の順次配置状態に基づき、前記建物空間の2次元面における1マス目サイズ以下の最後の空白を検出し、該最後の空白に対応する前記建物空間内の2次元位置を前記出口への最遠点として特定する手段と
    を備える装置。
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