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JP6116842B2 - 標的細胞特異的な光増感用化合物。 - Google Patents

標的細胞特異的な光増感用化合物。 Download PDF

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Description

本発明は、標的細胞特異的に作用し得る新規な光増感用化合物、及び当該化合物を用いて特定の酵素が発現している標的細胞の細胞死を特異的に誘発する方法に関する。より詳細には、β−ガラクトシダーゼ等のレポーター酵素を発現する細胞を選択的に細胞死に導く光増感用化合物に関する。
光増感剤は、光照射により一重項酸素()などの活性酸素種を生成し、周辺環境に酸化ストレスを負荷することができる色素化合物である。暗所での毒性が比較的小さく、光照射を制御することによって任意のタイミングで酸化ストレスを負荷することが出来るため、条件付きで細胞死を導き、その機能を解析するためのツールとしての期待が高まっている。
代表的な光増感剤としては、フォトフリンやポルフィリンが当業界で知られている。しかしながら、特定の細胞群を細胞死を導くためには、それら標的細胞でのみ光毒性を発揮する必要があるが、従来の光増感剤は生体内に投与された後に光照射により必ず活性酸素種を生成するため、酸化ストレスを与えるべき細胞や組織以外において増感剤による非特異的な障害が起こるという問題があった。例えば、光増感剤を用いてin vivoで特定細胞の選択的細胞死を狙う場合、標的細胞以外に分布した光増感剤に起因する非特異的細胞死が発現し、高い空間分解での選択的細胞死の実現は難しい。多様な細胞のうち、特定の種類の細胞にだけ酸化ストレスを負荷し、細胞死を実現することができれば、画期的な生物学的ツールとしての活用が期待される。
β−ガラクトシダーゼは、緑色蛍光タンパク質(GFP)、ルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ等と同様に、転写制御を検証したり、トランスフェクションの効率を評価するためのレポーター酵素として広く用いられている(非特許文献1及び2)。これまで、生体細胞中におけるβ−ガラクトシダーゼの活性を可視化するための蛍光性基質の開発が試みられているが、その選択性が十分でなかったり、細胞透過性が低いなどの問題があった(非特許文献3)。また、β−ガラクトシダーゼ発現細胞群に酸化ストレスを負荷してその機能を検証するためには、それら標的細胞でのみ光毒性を発揮する必要があるが、従来の光増感剤では十分な選択性を有するものがなく、汎用されるに至っていないのが現状である。
J.Alam et al.、Anal.Biochem.、1990、188、245 D.J.Spergel et al.、Prog.Neurobiol.、2001、63、673 V.A.Rakhmanova et al.、Anal.Biochem.、1998、257、234
本発明の解決しようする課題は、標的細胞、特にβ−ガラクトシダーゼなどのレポーター酵素発現細胞に対して選択的に酸化ストレスを負荷することができる光増感用化合物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、β−ガラクトシダーゼ等のレポーター酵素によって切断される基を導入した含セレンロドール骨格の化合物を用いることで、酵素反応によるスピロ環の開環を制御して当該化合物の可視光吸収を変化させることによって、当該酵素発現細胞を選択的に細胞死に導く光増感作用が可能となることを見出した。この知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一態様において、以下の式(I)で表される化合物又はその塩を含む選択的光増感用化合物を提供するものである。
Figure 0006116842
式中、Aは酵素によって切断される一価の基を表し;Rは水素原子又はベンゼン環に結合する1個ないし4個の同一又は異なる置換基を表し;R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、又はハロゲン原子を表し;R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示し;XはC-Cアルキレン基を表す。好ましくは、R、R、R、R、R、R、及びRが水素であり、R及びRがエチル基であり、Xがメチレン基である。
上記Aは、好ましくは、レポーター酵素によって切断される基であり、ここで、レポーター酵素は、好ましくは、β−ガラクトシダーゼ、β−ラクタマーゼ、アルカリフォスファターゼ、ルシフェラーゼ、又はペルオキシダーゼである。
より好ましい態様では、前記レポーター酵素がβ−ガラクトシダーゼであって、Aがガラクトピラノシル基である。具体的には、以下の式(II)で表される化合物又はその塩を含む選択的光増感用化合物である(式中、Etはエチル基を表す)。
Figure 0006116842
別の態様において、本発明は、以下の式(III)で表される光増感剤に関する。
Figure 0006116842
式中、R〜Rは、上記式(I)における定義と同じである。当該式(III)の光増感剤は、式(I)の化合物と酵素との反応によって基Aが切断され、含セレンロドール骨格におけるスピロ環部位が開環し構造変化したものである。当該化合物に光照射することによって、空気中の酸素から一重項酸素()などの活性酸素種が生成され、それによって、標的細胞に酸化ストレスを与え細胞死を誘発することができる。すなわち、上記の一般式(I)で表される本発明の化合物はそれ自身は光照射に伴ない活性酸素種を生成する光増感能を有しないが、酵素との接触による基Aの切断によって上記の一般式(III)で表される強い光増感能を有する化合物を与える性質を有する。
別の態様において、本発明は、上記式(I)の光増感用化合物を用いて、特定の酵素が発現している標的細胞の細胞死を特異的に誘発する方法を提供するものである。当該方法は、式(I)の光増感用化合物と当該標的細胞において特異的に発現する酵素とを接触させ、上記式(III)で表される化合物を生成させる工程、及び、励起光照射を行って前記式(III)で表される化合物により活性酸素種を発生させて前記標的細胞に酸化ストレスを負荷する工程を含むことを特徴とする。好ましくは、標的細胞は、β−ガラクトシダーゼ発現細胞である。
また、本発明は、特定の酵素が発現している標的細胞の細胞死を特異的に誘発するための、式(I)の光増感用化合物の使用に関する。上記と同様、標的細胞は、β−ガラクトシダーゼ発現細胞であることが好ましい。
本発明によれば、β−ガラクトシダーゼ等のレポーター酵素によって切断される基を導入した含セレンロドール骨格の化合物を用いることで、酵素反応によるスピロ環の開環を制御して当該化合物の可視光吸収を変化させることによって、当該酵素発現細胞を選択的に細胞死に導く光増感作用をもたらすことが可能になる。
より詳細には、式(I)の化合物は、酵素との反応前は可視光吸収を持たないため光毒性を極めて小さく抑えられているが、酵素と反応により基Aが切断され含セレンロドール骨格におけるスピロ環部位が開環する構造変化によって可視光吸収が大きく回復し、高い光毒性を有するようになる。かかる手法を用いることによって、特定の酵素をトランスフェクションした標的細胞のみが光増感剤の濃度依存的に細胞死に導かれるため、従来の光増感剤では達成できなかった選択的な光毒性の制御が可能となるという優れた効果を奏するものである。
また、光増感剤の基本骨格として細胞内滞留性の高いロドール骨格を用いているため、本発明の化合物は、細胞内に滞留し十分な光毒性を発揮し得ること、及び生体内に近いpH環境において光増感剤として用いることが可能な優れた吸収特性を有するという効果も奏する。
特に、本発明で用いられる式(III)の光増感剤は、汎用されるランプの緑色の光で励起でき、特別な装置が無くても任意のタイミングでトランスフェクション細胞を死に導く系が設立できるため、レポーター酵素として広く汎用されているβ−ガラクトシダーゼを発現させる細胞を対象とする場合に非常に有用である。そして、ショウジョウバエやマウスといった遺伝学が確立している動物を用いて、特定の部位や組織でβ−ガラクトシダーゼを発現させる技術と組み合わせることも容易であり、in vivoでの任意の細胞に任意のタイミングで酸化ストレスを負荷してその機能を調査することも可能になる点で実用性の面でも優れたものである。
図1は、本発明の光増感用化合物であるSeRhodol−galと、当該化合物とβ−ガラクトシダーゼとの酵素反応によって生じる光増感剤であるSeRhodolの吸収スペクトル変化(図1a)、蛍光スペクトル変化(図1b)、及び励起された一重項酸素()の発光(図1c)を示した図である。 図2は、本発明の光増感用化合物であるSeRhodol−galと、当該化合物とβ−ガラクトシダーゼとの酵素反応によって生じる光増感剤であるSeRhodolの吸収スペクトル変化のpH依存性を示した図である。 図3は、β−ガラクトシダーゼ(LacZ)を導入したHEK293細胞を本発明の化合物により光増感処理を行った後のCCKアッセイの結果を、ルシフェラーゼ(Luc)を導入した場合との比較として示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施することができる。
本明細書において、アルキル基は直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせからなるアルキル基のいずれであってもよい。アルキル基の炭素数は特に限定されないが、例えば炭素数1〜6個程度、好ましくは炭素数1〜4個程度である。本明細書において、アルキル基は任意の置換基を1個以上有していてもよい。該置換基としては、例えば、アルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれであってもよい)、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、置換シリル基、アシル基、又はアリール基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。アルキル基が2個以上の置換基を有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。アルキル部分を含む他の置換基(例えばアルキルオキシ基やアラルキル基など)のアルキル部分についても同様である。
また、本明細書において、アリール基は単環性アリール基又は縮合多環性アルール基のいずれであってもよく、環構成原子としてヘテロ原子(例えば、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子など)を1個以上含んでいてもよい。本明細書において、アリール基はその環上に任意の置換基を1個以上有していてもよい。該置換基としては、例えば、アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、置換シリル基、又はアシル基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。アリール基が2個以上の置換基を有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。アリール部分を含む他の置換基(例えばアリールオキシ基やアラルキル基など)のアリール部分についても同様である。
(1)選択的光増感用化合物
本発明の選択的光増感用化合物は、一態様において、以下の一般式(I)で表される構造を有する化合物である。
Figure 0006116842
上記一般式(I)において、Rは水素原子又はベンゼン環に結合する1個ないし4個の置換基を示す。置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、置換シリル基、又はアシル基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。ベンゼン環上に2個以上の置換基を有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。Rとしては、水素原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基であることがより好ましい。水素原子が特に好ましい。
、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、又はハロゲン原子を示す。R及びRが水素原子であることが好ましい。また、R、R、R、Rが水素原子であることも好ましい。R、R、R、R、R、及びRがいずれも水素原子であることがさらに好ましい。
及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示す。R及びRがともにアルキル基を示す場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。例えば、R及びRはそれぞれ独立に、メチル基又はエチル基であることが好ましく、R及びRがいずれもエチル基である場合がさらに好ましい。
XはC−Cアルキレン基を示す。アルキレン基は直鎖状アルキレン基又は分枝鎖状アルキレン基のいずれであってもよい。例えば、メチレン基(−CH−)、エチレン基(−CH−CH−)、プロピレン基(−CH−CH−CH−)のほか、分枝鎖状アルキレン基として−CH(CH)−、−CH−CH(CH)−、−CH(CHCH)−なども使用することができる。これらのうち、メチレン基又はエチレン基が好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
基Aは、酵素によって切断される一価の基を表し、Aを切断するための酵素としては、例えば、還元酵素、酸化酵素、又は加水分解酵素などを挙げることができ、より具体的には、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−ラクタマーゼ、アルカリフォスファターゼ、ルシフェラーゼ、ペルオキシダーゼチトクロームP450酸化酵素、β-グルコシダーゼ、β-グルクロニダーゼ、β-ヘキソサミニダーゼ、ラクターゼ、などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。好ましくは、β−ガラクトシダーゼ、β−ラクタマーゼ、アルカリフォスファターゼ、ルシフェラーゼ、又はペルオキシダーゼのようなレポーターとして用いられ得る酵素である。最も好ましくは、β−ガラクトシダーゼである。
上記式(I)で表される化合物(式(II)の態様の場合を含む。以下の記載においても同じ。)は塩として存在する場合がある。塩としては、塩基付加塩、酸付加塩、アミノ酸塩などを挙げることができる。塩基付加塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの金属塩、アンモニウム塩、又はトリエチルアミン塩、ピペリジン塩、モルホリン塩などの有機アミン塩を挙げることができ、酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などの鉱酸塩、メタンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩などの有機酸塩を挙げることができる。アミノ酸塩としてはグリシン塩などを例示することができる。もっとも、本発明の化合物の塩はこれらに限定されることはない。
式(I)で表される化合物は、置換基の種類に応じて1個または2個以上の不斉炭素を有する場合があり、光学異性体又はジアステレオ異性体などの立体異性体が存在する場合がある。純粋な形態の立体異性体、立体異性体の任意の混合物、ラセミ体などはいずれも本発明の範囲に包含される。
式(I)で表される化合物又はその塩は、水和物又は溶媒和物として存在する場合もあるが、これらの物質はいずれも本発明の範囲に包含される。溶媒和物を形成する溶媒の種類は特に限定されないが、例えば、エタノール、アセトン、イソプロパノールなどの溶媒を例示することができる。
本明細書の実施例には、一般式(I)で表される本発明の化合物に包含される代表的化合物についての製造方法が具体的に示されているので、当業者は本明細書の開示を参照することにより、及び必要に応じて出発原料や試薬、反応条件などを適宜選択することにより、一般式(I)に包含される任意の化合物を容易に製造することができる。
(2)本発明における光増感作用の機構
本発明により提供される式(I)で表される選択的光増感用化合物を細胞内に取り込ませた場合、Aで表される基を切断可能な酵素が発現している細胞では該細胞内でAで表される基が切断されて光増感能を有する式(III)の化合物が生成する。
Figure 0006116842
例えば、式(II)の光増感用化合物の場合には、以下のようにβ−ガラクトシダーゼによって基Aの切断とスピロ環の開環が生じ、式(III)に対応する光増感剤が生成する。
Figure 0006116842
この状態で励起光を照射すると、該細胞内に存在する上記式(II)で表される化合物から一重項酸素()などの活性酸素種が生成し、酸化ストレスが該細胞に負荷され、結果として細胞死が誘発される。一方、式(I)で表される選択的光増感用化合物を取り込んだ細胞がAで表される基を切断可能な酵素又は活性酸素種を発現していない場合には式(III)で表される化合物は生成せず、光照射により一重項酸素などの活性酸素種が該細胞内で生成することはない。式(I)で表される化合物自体も光増感能を有していないことから、光照射によっても酸化ストレス負荷されない。このように式(I)で表される選択的光増感用化合物を用いることにより、Aで表される基を切断可能な酵素又は活性酸素種が発現している細胞のみを選択的に細胞死に導くことが可能である。
従って、本発明の式(I)で表される化合物は、レポーター酵素を発現させた細胞系における細胞生物学的研究用のツールとして用いることができる。細胞生物学的研究においては公知の遺伝子導入方法を使用することができ、外界からの刺激への応答を光照射前後で比較することで、遺伝子導入された細胞の機能、役割を解析することができる。
本発明の式(I)で表される選択的光増感用化合物、及び当該化合物と標的酵素との酵素反応によって生じる光増感剤である式(III)で表される光増感剤は、典型的には、以下のような酸解離平衡を示し、図2に示すとおり生体内環境である中性pH付近における吸光度差が非常に大きいため、光増感作用の選択性をOn/Off的に提供することができる。従って、上記のような細胞生物学的研究用のツールの用途において、非常に有用である。
Figure 0006116842
(3)本発明の光増感用化合物による選択的細胞死の誘発方法
上述の光増感作用の機構を示すため、本発明の光増感用化合物を、特定の酵素が発現している標的細胞の細胞死を特異的に誘発する方法に用いることができる。具体的には、式(I)の光増感用化合物と標的細胞において特異的に発現するβ−ガラクトシダーゼ等の酵素とを接触させ、式(III)で表される化合物を生成させる工程、次いで、励起光照射を行って前記式(III)で表される化合物により活性酸素種を発生させて前記標的細胞に酸化ストレスを負荷する工程を行うことによって、β−ガラクトシダーゼ発現細胞等の標的細胞のみを特異的に細胞死に導くことができる。
本発明の光増感用化合物と標的細胞において特異的に発現する酵素とを接触させる手段としては、代表的には、光増感用化合物を含む溶液を試料添加、塗布、或いは噴霧することが挙げられるが、その用途に応じて適宜選択することが可能である。
また、標的細胞に行う光照射は、当該細胞に対して光を直接或いは導波管(光ファイバー等)を介して照射することができる。光源としては、式(III)で表される光増感剤の吸収波長を含む光を照射できるものであれば任意の光源を用いることができ、本発明の方法を実施する環境等に応じて適宜選択され得る。
本発明の光増感用化合物としては、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩をそのまま用いてもよいが、必要に応じて、試薬の調製に通常用いられる添加剤を配合して組成物として用いてもよい。例えば、生理的環境で試薬を用いるための添加剤として、溶解補助剤、pH調節剤、緩衝剤、等張化剤などの添加剤を用いることができ、これらの配合量は当業者に適宜選択可能である。これらの組成物は、一般的には、粉末形態の混合物、凍結乾燥物、顆粒剤、錠剤、液剤など適宜の形態の組成物として提供されるが、使用時に注射用蒸留水や適宜の緩衝液に溶解して適用すればよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
以下のスキームに従って、本発明の選択的光増感用化合物である化合物5(SeRhodol−gal)を合成した。
Figure 0006116842
(a)化合物1(N,N−ジエチル−4−ヒドロキシベンズアミド)の合成
Figure 0006116842
4−ヒドロキシ安息香酸(3.0g、21.7mmol)を15mLのSOCl中に懸濁させ、2時間還流した後、反応溶媒を減圧除去した。残渣をジクロロメタン50mLに溶解し、ジエチルアミン15mLを滴下した。混合物を室温で2時間攪拌し、反応溶媒を減圧除去した。再度、ジエチルアミン20mLを添加し、18時間還流した。反応溶媒を減圧除去し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して(ジクロロメタン、5%メタノール)、白色固体の目的化合物を得た(3.28g、収率78%)。
(b)化合物2(4−(アリルオキシ)−N,N−ジエチルベンズアミド)の合成
Figure 0006116842
N,N−ジエチル−4−ヒドロキシベンズアミド(1.2g、6.25mmol)及びKCO(2.0g、14.5mmol)をジメチルホルムアミド(DMF)20mLに懸濁し、臭化アリル20mL(23.7mmol)を滴下した。混合物を80℃まで加熱し、攪拌した。室温に冷却後、反応溶液に水50mLを添加し、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄後、NaSOで乾燥した。反応溶媒を減圧除去し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して(ジクロロメタン)、無色油状の目的化合物を得た(1.36g、収率75%)。
H NMR(300MHz,CDCl): 1.19(br s, 6H), 3.43 (br s, 4H), 4.58 (d, 2H, J = 6.0 Hz), 5.45 - 5.48 (m, 2H), 6.03 - 6.11 (m, 1H), 6.93 (d, 2H, J = 8.8 Hz), 7.35 (d, 2H, J = 8.8 Hz)
13C NMR(75MHz,CDCl): 168.8, 101.6, 114.4, 117.9, 128.2, 132.9, 171.2, 188.8
LRMS (ESI):[M+H] 234,Found 234
(c)3,3’−ジセランジイルビス(N,N−ジエチルアニリン)の合成
(c−1) N,N−ジエチル−3−ブロモアニリンの合成:
Figure 0006116842
3−ブロモアニリン(6.3g、36.7mmol)をリン酸トリエチル6.2ml(36.2mmol)に加え、210℃まで加熱し、3時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応溶液に食塩水を添加してCHClで抽出し、食塩水で洗浄後、NaSOによって乾燥した。続いて、反応溶媒を減圧除去し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して(ジクロロメタン/ヘキサン=2/8)、無色油状の目的化合物(5.74g、収率69%)を得た。
H NMR(300MHz,CDCl): 1.14(t, 6H J = 7.3 Hz), 3.31 (q, 4H, J = 7.3 Hz), 6.56 (dd, 1H J = 2.2, 8.8 Hz), 6.72 - 6.76(m, 2H), 7.03 (t, 1H, J = 8.8 Hz)
13C NMR(75MHz,CDCl): 12.4, 44.3, 110.2, 114.2, 117.9, 123.6, 130.4, 148.9
(c−2) 3,3’−ジセランジイルビス(N,N−ジエチルアニリン)の合成:
Figure 0006116842
Mg(1.23g、50mmol)をアルゴン雰囲気下で乾燥テトラヒドロフラン(THF)50mLに添加した。溶液が暗灰色になるまでN,N−ジエチル−3−ブロモアニリン(2.89g、12.7mmol)の乾燥TFH溶液50mLを添加し、50℃に加熱した。混合物を室温に冷却し、セレン粉末(1.0g、12.7mmol)を添加した。続いて、混合物を3時間攪拌し、飽和NaHCO溶液30mLを添加し、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄後、NaSOで乾燥した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して(ジクロロメタン/ヘキサン=3/7)、黄色油状のジセレニドを得た(1.78g、収率62%)。
(d)化合物3(セレノキサンテン)の合成
Figure 0006116842
4−(アリルオキシ)−N,N−ジエチルベンズアミド(661mg、2.3mmol)をアルゴン雰囲気下にて乾燥THF10mLに溶解させた。溶液を−78℃に冷却し、1Mのs−BuLi(2.3mL)をゆっくり添加した。溶液を10分間攪拌し続け、ジセレニド(850mg、1.68mmol)のTFH溶液10mLを添加した。混合物を室温の戻し、2時間攪拌した。反応溶液にNaHPO溶液を添加し、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄後、NaSOで乾燥した。反応溶媒を減圧除去し、シリカゲルクロマトグラフィーで粗精製して(酢酸エチル/ヘキサン=1/9)、淡黄色油状の中間体を得た(261mg)。続いて、当該中間体及び1mLのジエチルベンズアミドをアセトニトリル5mLに溶解し、1mLのPOClを添加した。混合物をアルゴン雰囲気下で1時間加熱還流した。室温に冷却後、2NのNaOHを15mL添加し、3時間攪拌した。溶液に水を添加し、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄後、減圧除去し、NaSOで乾燥した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して(酢酸エチル/ヘキサン=2/8)、淡黄色固体のセレノキサンテンを得た(112mg、2ステップで収率17%)。
H NMR(300MHz,CDCl): 1.19 (t, 6H, J = 7.2 Hz), 3.39 (q, 4H, J = 7.2 Hz), 4.58 (d, 2H, J = 5.9 Hz), 5.29 - 5.45 (m, 2H), 6.01 - 6.04 (m, 1H), 6.60 (d, 1H , J = 2.6 Hz), 6.72 (dd, 1H, J = 2.6, 9.2 Hz), 6.95 (dd, 1H, J =2.2, 8.8 Hz), 6.98 (d, 1H, J = 2.6 Hz), 8.45 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 8.55 (d, 1H, J = 8.8 Hz)
13C NMR(75MHz,CDCl): 12.5, 44.4, 68.9, 106.9, 111.3, 111.7, 114.4, 118.1, 119.2, 125.0, 132.3, 136.2, 137.0, 149.7, 160.6, 179.6
LRMS (ESI):[M+H] 388,Found 388
(e)化合物4(SeRhodol)の合成
Figure 0006116842
1−ブロモ−2−(tert−ブトキシメチル)ベンゼン(142mg、0.58mmol)をアルゴン雰囲気下にて乾燥THF5mLに溶解させた。当該溶液を−78℃に維持し、1Mのs−BuLi(2.3mL)を滴下した。溶液を10分間攪拌し続け、セレノキサンテン(31mg、0.080mmol)のTFH溶液5mLを添加した。混合物を室温の戻し、3時間攪拌した。反応溶液に2NのHClを添加して酸性化し、数分間攪拌した。反応溶液を飽和NaHCOで中和し、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄後、NaSOで乾燥し、減圧除去した。残渣をジクロロメタン2mLに溶解し、TFA2mLを添加し、40℃で1時間攪拌した。続いて、混合物に2NのNaOHを10mL添加し、さらに30分間攪拌し、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄後、NaSOで乾燥し、減圧除去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで粗精製した。
粗精製物にKCO(13.0mg、0.094mmol)及びPd(PPh(40.6mg、0.0048mmol)のメタノール溶液3mLを添加し、アルゴン雰囲気下、室温で3時間攪拌した。10mLno水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄後、NaSOで乾燥し、減圧除去した。分取HPLCで精製し、ピンク色粉末のSeRhodolを得た(6.8mg、3ステップで収率20%)。
H NMR(300MHz,CDOH): 1.33 (t, 6H, J = 7.1 Hz), 3.74 (q, 4H, J = 7.1 Hz), 4.23 (s, 2H), 6.97 (dd, 1H, J = 8.8, 2.2 Hz), 7.18 (dd, 1H, J = 2.6, 9.5 Hz), 7.23 (d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.46 (d, 1H, J = 9.5 Hz), 7.53 - 7.57 (m, 3H), 7.67 (t, 1H, J = 7.3 Hz), 7.76 - 7.78 (m, 2H)
HRMS (ESI):Calcd for [M+H], 438.09723、Found,438.09640(-0.83mmu)
(f)化合物5(SeRhodol−gal)の合成
Figure 0006116842
SeRhodol(4.2mg、0.0095mmol)及びCsCo(15.8mg、0.044mmol)を2mLのDMF中に懸濁させ、0.053mLの2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクト−ピラノシル ブロミドのDMF溶液(1M)を添加した。アルゴン雰囲気下、混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物に水を添加し、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄後、NaSOで乾燥し、減圧除去した。残渣を1mLのメタノールに溶解し、28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液を200μL添加し、4時間攪拌した。混合物をアンバーライト(登録商標)で中和し、ろ過後、減圧除去した。粗生成物をHPLCで精製し、ピンク色粉末のSeRhodol−galを得た(4.9mg、収率86%)。
H NMR(300MHz,アセトン−d): 1.01 (t, 6H, J = 7.1 Hz), 3.26 (q, 4H, J = 7.1 Hz), 3.49 - 3.52 (m, 1H), 3.65 - 3.70 (m, 4H), 3.84 (d, 1H, J = 3.7 Hz), 4.79 (m, 1H), 5.40 (d, 2H, J = 6.6 Hz), 6.44 - 6.47 (m, 1H), 6.74 (d, 1H, J = 2.9 Hz), 6.78 - 6.80 (m, 1H), 6.97 - 7.03 (m, 1H), 7.10 - 7.23 (m, 3H), 7.27 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 7.36 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 7.66 (m, 1H)
LRMS (ESI):Calcd for [M+H], 600.15005、Found, 600.14729 (-2.76 mmu)
化合物4(SeRhodol)及び化合物5(SeRhodol−gal)のスペクトル変化
本発明の光増感用化合物である化合物5(SeRhodol−gal)と、当該化合物とβ−ガラクトシダーゼとの酵素反応によって生じる光増感剤である化合物4(SeRhodol)の吸収スペクトル変化及び蛍光スペクトル変化(励起波長550nm)を図1a及び図1bにそれぞれ示す。測定は、リン酸ナトリウム緩衝液100mM存在下(pH7.4)で行った。
図1aより、化合物5は全く吸収を示さないのに対し、化合物4は、570nm付近をピークとする吸収を示した。なお、図1bより、化合物4は、590nm付近に蛍光発光を示していることから、本発明の光増感用化合物が、β−ガラクトシダーゼとの酵素反応に対する蛍光プローブとしての機能を有し得ることも示唆される。
図1cは、化合物4及び5をそれぞれ532nmで励起した場合における、励起された一重項酸素()の発光を示したものである。化合物4では、一重項酸素が基底状態の酸素(三重項)に戻る際の発光波長である近赤外の1270nm付近にスペクトルが見られることから、化合物4によって一重項酸素が生成し、化合物4が光増感剤として機能することが明らかになった。一方、化合物5では、一重項酸素に起因する発光が見られなかった。
化合物5(SeRhodol−gal)を用いたβ−ガラクトシダーゼ発現細胞への選択的酸化ストレス負荷
β−ガラクトシダーゼとの酵素反応によって切断されるガラクトピラノシル基を有する化合物5を用いて、β-ガラクトシダーゼの発現の有無によって光照射に伴う酸化ストレス負荷(細胞死)に変化が認められるか否かを検討した。試験は被検細胞としてβ−ガラクトシダーゼ(LacZ)を発現したHEK293細胞と、比較例としてルシフェラーゼ(Luc)を発現したHEK293細胞を用いて行った。なお、各HEK293細胞は、PLLコートした96ウェルプラスチックボトムプレートで培養し、細胞密度が2〜5×10cell/mLとなったものを用いた。
各被検細胞に、化合物5を添加して4時間後に光照射(510−550nm、50mW/cm、180秒)して、24時間後にCCKアッセイを行い生存細胞を確認した。得られた結果を図3に示す。図3より、化合物5を用いることによって、LacZ発現細胞を選択的に細胞死させることができ、また、その程度は化合物5の濃度に依存することが分かった。一方、Luc発現細胞では、化合物5の濃度が増加しても、生存細胞の割合に変化はほとんど観測されなかった。以上の結果は、本発明の光増感用化合物である化合物5を用いることで、光照射によってLacZ発現細胞のみに選択的に酸化ストレスを負荷し、細胞死へと誘導できることを実証するものである。

Claims (7)

  1. 以下の式(I)で表される化合物又はその塩
    Figure 0006116842

    (式中、Aはガラクトピラノシル基であり;Rは水素原子又はベンゼン環に結合する1個ないし4個の同一又は異なる置換基を表し;R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、又はハロゲン原子を表し;R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示し;XはC-Cアルキレン基を表す)。
  2. 、R、R、R、R、R、及びRが水素であり、R及びRがエチル基であり、Xがメチレン基である、請求項1に記載化合物。
  3. 以下の式(II)で表される化合物又はその塩
    Figure 0006116842

    (式中、Etはエチル基を表す)。
  4. 以下の式(III)で表される光増感剤:
    Figure 0006116842

    (式中、Rは水素原子又はベンゼン環に結合する1個ないし4個の同一又は異なる置換基を表し;R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、又はハロゲン原子を表し;R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示し;XはC-Cアルキレン基を表す)。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載化合物を用いて、特定の酵素が発現している標的細胞(ただし、前記標的細胞が人体中に存在する場合を除く)の細胞死を特異的に誘発する方法であって、前記標的細胞が、β−ガラクトシダーゼ発現細胞である、該方法。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載化合物と前記標的細胞において特異的に発現する酵素とを接触させ、以下の式(III)で表される化合物を生成させる工程、及び、励起光照射を行って前記式(III)で表される化合物により活性酸素種を発生させて前記標的細胞に酸化ストレスを負荷する工程を含むことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
    Figure 0006116842

    (式中、Rは水素原子又はベンゼン環に結合する1個ないし4個の同一又は異なる置換基を表し;R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、又はハロゲン原子を表し;R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示し;XはC-Cアルキレン基を表す)。
  7. 特定の酵素が発現している標的細胞(ただし、前記標的細胞が人体中に存在する場合を除く)の細胞死を特異的に誘発するための、請求項1〜3のいずれか1項に記載化合物の使用であって、前記標的細胞が、β−ガラクトシダーゼ発現細胞である、該使用。
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