JP6111774B2 - インクジェット用インク、記録装置および記録物 - Google Patents
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Description
インクジェット用インクとしては、液滴吐出の安定性、記録媒体上での乾燥のし易さ、揮発性有機化合物の問題の防止等の観点から、水を含む水性インクが広く用いられている。
しかしながら、従来のキレート剤を含むインクでは、インクに含まれるキレート剤の生分解性に劣り、環境への悪影響が懸念される。また、液滴の吐出安定性のさらなる向上も求められている。
本発明のインクジェット用インクは、下記一般式(1)のキレート剤と、水と、色材とを含み、
前記色材が、染料または顔料であり、
前記キレート剤の含有量が0.005質量%以上2.0質量%以下であり、
pH(水素イオン指数)が7超過10以下の水性インクであることを特徴とする。
これにより、生分解性に優れたキレート剤を含み、長期間にわたる吐出安定性に優れたインクジェット用インクを提供することができる。
これにより、インクジェット用インクの分散安定性をさらに優れたものとすることができる。
ゴム部材の製造においては、一般に、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の多価金属塩が充填剤、加硫剤や加硫促進助剤等として用いられる。そして、従来においては、インクとの接触により、ゴム部材から、前記多価金属塩を構成する金属のイオンが溶出し、これが金属として析出することにより、液滴の吐出不良を生じるという問題点があったが、本発明によれば、このようなゴム部材を用いて接続されたインク流路を有する記録装置であっても、上記のような問題の発生を効果的に防止することができる。すなわち、記録装置が、多価金属塩を含有するゴム部材を用いて接続されたインク流路を有するものである場合に、本発明の効果がより顕著に発揮される。
本発明のインクジェット用インクでは、前記多価金属が亜鉛であることが好ましい。
これにより、長期間にわたる吐出安定性を特に優れたものとすることができる。
これにより、生分解性に優れたキレート剤を含み、長期間にわたる吐出安定性に優れたインクジェット用インクを備えた記録装置を提供することができる。
これにより、生分解性に優れたキレート剤を含み、長期間にわたる吐出安定性に優れたインクジェット用インクを用いて製造された記録物を提供することができる。
本発明の記録物では、前記インクジェット用インクは、色材を含み、前記色材が、染料または顔料であることが好ましい。
本発明の記録物では、前記インクジェット用インクは、トリアルカノールアミンを含むことが好ましい。
≪インクジェット用インク≫
まず、本発明のインクジェット用インクについて説明する。
本発明のインクジェット用インクは、インクジェット法により吐出されるものであり、下記一般式(1)および/または下記式(2)のキレート剤と、水とを含み、pH(水素イオン指数)が7超過10以下である。
例えば、前記のキレート剤を用いなかった場合には、インクジェット法によるインクの吐出安定性が低下する。これは、インク中の金属イオンが金属として析出したり、記録装置のインク流路に用いられている部材から溶出した金属イオンが金属として析出することを十分に防止することができないためであると考えられる。
また、インクジェット用インクのpHが前記下限値未満であると、プリンター部材が腐食する可能性がある。
また、インクジェット用インクのpHが前記上限値を超えると、プリンター部材が腐食する可能性がある。
なお、本発明において、pH(水素イオン指数)は、25℃における測定値であり、JIS Z 8802に準拠した方法により求められる値のことを指す。
[水]
本発明のインクジェット用インクは、水を含む。
水は、キレート剤を溶解する溶媒として機能する。また、インクジェット用インクが顔料を含むものである場合には、顔料を分散する分散媒として機能し、インクジェット用インクが染料を含むものである場合には、染料を溶解する溶媒として機能するものである。
本発明のインクジェット用インクは、キレート剤として、上記式(1)の化合物および/または上記式(2)の化合物を含む。このような化合物(キレート剤)は、インク中に含まれる金属イオンを効率よくキレート化することができるだけでなく、インクジェット式の記録装置の構成部材から溶出した金属イオンも効率よくキレート化することができる。このため、記録装置における金属の析出を長期間にわたって安定的に防止することができ、インクの吐出安定性を特に優れたものとすることができる。また、これらのキレート剤は、生分解性に優れるため、環境に対しても優しい。
また、式中、X1〜X4は、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子またはアンモニウム基であればよいが、水素原子またはアルカリ金属原子であるのが好ましい。これにより、インク中でのキレート能がより効果的に発揮される。
本発明のインクジェット用インクは、色材として染料または顔料を含むものであるのが好ましい。これにより、インクジェット用インクを画像形成に好適に用いることができる。
色材としては、例えば、各種顔料、各種染料を用いることができるが、樹脂分散顔料又は自己分散顔料が好ましい。自己分散顔料は、他の色材に比べ、後に詳述する記録媒体上で凝集しやすいものであるため、インクジェット用インクを用いて形成される印刷部の光学濃度(画像濃度)を高める上で有利である。また、自己分散顔料を用いることにより、インクジェット用インクの粘度を適正な範囲に調整しやすくなるため、取り扱いが容易である。また、自己分散顔料は、分散剤を別途配合しなくても、インクジェット用インク中で均一に分散し得るものである。なお、ここでいう「分散」とは、自己分散顔料が分散剤なしに分散媒中に安定に存在している状態をいい、分散している状態のもののみならず、溶解している状態のものも含むものとする。自己分散顔料が配合されたインクジェット用インクは、自己分散顔料以外の顔料および分散剤の配合された通常のインクジェット用インクと比べて、分散安定性が高く、また、インクジェット用インクの粘度が適度なものとなるので、顔料をより多く含有させることが可能となり、発色性が特に優れた画像を形成するうえで有利である。
なお、本発明において、自己分散顔料とは、その表面にはカルボニル基、カルボキシル基、アルデヒド基、ヒドロキシル基、スルホン基、アミノ基、リン酸基、および、これらの塩よりなる群から選択される1種または2種以上の官能基が、直接あるいはアルキル基、アリール基等を介して間接に結合してなる表面改質された顔料のことを言う。
顔料の平均粒子径は、10nm以上300nm以下であるのが好ましく、40nm以上200nm以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェット用インクの保存安定性、インクジェット法による吐出安定性を特に優れたものとすることができる。
前記樹脂分散剤の顔料に対する添加量は、顔料100質量部に対して好ましくは10質量部以上90質量部以下であり、より好ましくは30質量部以上80質量部以下である。この範囲であることにより、顔料の水中への分散安定性が一層良好になる。
なお、樹脂分散顔料に用いられる顔料は、上述の自己分散顔料と同様のものを用いる事が可能である。
本発明のインクジェット用インクは、アルカンジオール、および、グリコールエーテルよりなる群から選択される1種または2種以上を含むものであってもよい。これにより、インクジェット用インクを画像形成により好適に用いることができる。
アルカンジオールとしては、炭素数が4以上6以下の1,2−アルカンジオールが特に好ましい。これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。炭素数が4以上6以下の1,2−アルカンジオールとしては、例えば、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール等が挙げられるが、中でも、1,2−ヘキサンジオールが特に好ましい。これにより、前述したような効果がさらに顕著に発揮される。
R1−(O−CH2−CH(−CH3))k−(O−CH2−CH2)n−O−R2 (3)
(ただし、式(3)中、R1、R2は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数が1以上4以下であるアルキル基、nは、0以上3以下の数、kは、0以上3以下の数であり、R1とR2とは同時に水素原子とはならず、nとkとは同時に0とはならない。)
インクジェット用インクが、アルカンジオールおよび/またはグリコールエーテルを含むものである場合、これらの含有率の総和は、1質量%以上10質量%以下であるのが好ましく、2質量%以上7質量%以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェット用インクを画像形成により好適に用いることができる。
本発明のインクジェット用インクは、トリアルカノールアミンを含むものであってもよい。これにより、pHをより適切に調整し、インクジェット用インクの分散安定性をさらに優れたものとすることができる。
トリアルカノールアミンとしては、トリエタノールアミンおよび/またはトリイソプロパノールアミンを含むものであるのが好ましい。これにより、pHをより適切に調整し、インクジェット用インクの分散安定性をさらに向上させることができる。
インクジェット用インクは、前述した以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。
このような成分としては、例えば、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル等の樹脂材料、オゾケライト、セルシン、パラフィンワックス、マイクロワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャー・トロプシュワックス等の炭化水素系ワックス、カルナバワックス、ライスワックス、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、キャンデリラワックス、綿ロウ、木ロウ、ミツロウ、ラノリン、モンタンワックス、脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等のエステル系ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス等のオレフィン系ワックス、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド等のアミド系ワックス、ラウロン、ステアロン等のケトン系ワックス、エーテル系ワックス等のワックス、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン(1−メチル−2−ピロリドン)等のピロリドン誘導体、分散剤、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、紫外線吸収剤、消泡剤、表面張力調整剤、ポリシロキサン化合物、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の多価アルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等のアルカノールアミン;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化アンモニウム;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;タウリン等のアミノスルホン酸等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ベンゾトリアゾール系化合物等が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、高酸化油系化合物、グリセリン脂肪酸エステル系化合物、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、アセチレン系化合物等が挙げられる。
表面張力調整剤としては、界面活性剤が挙げられ、例えば、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
本発明のインクジェット用インクの表面張力(25℃における表面張力)は、20mN/m以上50mN/m以下であるのが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であるのがより好ましい。なお、インクジェット用インクの表面張力は、例えば、表面張力計CBVP−A3(協和界面科学株式会社製)を用いた、JIS K3362に準拠した測定により求めることができる。
次に、本発明の記録装置について説明する。
本発明の記録装置は、前述した本発明のインクジェット用インクを備えたことを特徴とする。これにより、生分解性に優れたキレート剤を含み、長期間にわたる吐出安定性に優れたインクジェット用インクを備えた記録装置を提供することができる。
図1は、本発明の記録装置(液滴吐出装置)の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、インクの吐出に用いる記録装置(液滴吐出装置)100は、インクジェット用インク2を保持するタンク101と、タンク101内のインクジェット用インク2を送液するチューブ(送液チューブ)110と、チューブ110を介してタンク101からインクジェット用インク2が供給される吐出走査部102とを備える。吐出走査部102は、複数の液滴吐出ヘッド(記録ヘッド)をキャリッジに搭載してなる液滴吐出手段103と、液滴吐出手段103の位置を制御する第1位置制御装置104(移動手段)と、記録媒体50を保持するステージ106と、ステージ106の位置を制御する第2位置制御装置108(移動手段)と、制御手段112とを備えている。タンク101と、液滴吐出手段103における複数の液滴吐出ヘッドとは、チューブ110で連結されており、タンク101から複数の液滴吐出ヘッドのそれぞれにインクジェット用インク2が圧縮空気によって供給される。
上述のように、液滴吐出手段103は、第1位置制御装置104によってX軸方向に移動させられる。一方、ステージ106は、第2位置制御装置108によってY軸方向に移動させられる。つまり、第1位置制御装置104および第2位置制御装置108によって、ステージ106に対する液滴吐出ヘッドの相対位置が変わる(ステージ106に保持された記録媒体50と、液滴吐出手段103とが相対的に移動する)。
制御手段112は、インクジェット用インク2を吐出すべき相対位置を表す吐出データを外部情報処理装置から受け取るように構成されている。
ゴム部材を構成するゴムとしては、例えば、ブチルゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、アクリルニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム等が挙げられる。上述のような充填剤、加硫剤や加硫促進剤が多く使われる代表例としては、ブチルゴムが挙げられる。
記録媒体50としては、例えば、普通紙や、インク受容層を有するコート紙等の紙や、プラスチックフィルム、ガラス板等を用いることができる。
次に、本発明の記録物について説明する。
本発明の記録物は、前述した本発明のインクジェット用インクを用いて製造されたものであることを特徴とする。これにより、生分解性に優れたキレート剤を含み、長期間にわたる吐出安定性に優れたインクジェット用インクを用いて製造された記録物を提供することができる。
例えば、前述した実施形態では、本発明のインクジェット用インクが色材を含む場合について中心的に説明したが、本発明のインクジェット用インクは、色材を含まないものであってもよい。例えば、本発明のインクジェット用インクは、記録装置の洗浄に用いられる洗浄液等であってもよい。
また、本発明の記録装置は、本発明のインクジェット用インクを備えたものであればよく、前述した構成のものに限定されない。また、本発明の記録装置は、民生用のものであっても、産業用(例えば、ラージフォーマットプリンター等)であってもよい。
以下のようにして、インクジェット用インクを調製した。
(実施例1)
水と、式(2)で表されるキレート剤(ただし、式中、Rが水素原子で、X1、X2、X3、X4のいずれもがナトリウムであるもの)とを混合し、インクジェット用インクを得た。
インクジェット用インクの調製に用いる成分の種類、使用量を調整することにより、表1、表2に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にしてインクジェット用インクを調製した。
(比較例1〜7)
インクジェット用インクの調製に用いる成分の種類、使用量を調整することにより、表2に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にしてインクジェット用インクを調製した。
なお、表中、色材(樹脂分散顔料)としてのピグメントブルー15:3(平均粒子径:100nm、分散樹脂:スチレン−アクリル共重合体でありガラス転移点40℃)を「PB15:3」、スチレン−アクリル共重合体(ガラス転移点:−10℃、平均粒子径:90nm)を「St−Ac」、グリセリンを「GL」、1,2−ヘキサンジオールを「1,2−HD」、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを「GE1」、ペンタエチレングリコール モノ−2−エチルヘキシルエ−テルを「GE2」、式(1)中のX1、X2、X3、X4のうち3つが水素原子で、残りの1つがナトリウムである化合物(キレート剤)を「C1−1」、式(1)中のX1、X2、X3、X4のうち3つが水素原子で、残りの1つがカリウムである化合物(キレート剤)を「C1−2」、式(2)中のRが水素原子で、X1、X2、X3、X4の全てがナトリウムである化合物(キレート剤)を「C2−1」、式(2)中のRがヒドロキシル基で、X1、X2、X3、X4の全てがナトリウムである化合物(キレート剤)を「C2−2」、エチレンジアミン四酢酸を「EDTA」で示した。
[2.1]保存安定性
実施例7〜19および比較例1〜5のインクジェット用インクについて、以下のようにして保存安定性の評価を行った。各インク組成物における、粘度、顔料の平均粒子径を、放置試験前と放置試験後に評価して両者を比較した。なお、放置試験は70℃の環境下で6日間行った。
○:評価項目に特に変化は見られなかった。
×:評価項目に変化が見られ、顔料の分散状態の悪化が確認された。
前記各実施例および比較例のインクジェット用インクの調製に用いたキレート剤の生分解性を、OECDテストのガイドライン301シリーズに準拠して評価した。すなわち、100mg/lのキレート剤濃度の水溶液を作成し、これに30mg/lの濃度の活性汚泥を添加し、25℃で4週間生分解性試験を実施した。
○:高い生分解性が確認された。
×:生分解性が実質的に確認されなかった。
前記各実施例および比較例のインクジェット用インクのうち色材を含まないもの(実施例1〜6および比較例6、7)について、以下の評価を行った。
まず、多価金属塩を含有するゴム部材としてのチューブ(送液チューブ)を備えた図1に示すような記録装置(液滴吐出装置)を用意した。チューブ(送液チューブ)は、ブチルゴムと多価金属塩としての酸化亜鉛とを含む材料で構成されたものであった。
その後、インク流路の洗浄を行い、再度、記録装置のインク流路内の洗浄液を、比較例1のインクジェット用インクで置換した。
A:ズレ量dの平均値が0.07μm未満。
B:ズレ量dの平均値が0.07μm以上0.21μm未満。
C:ズレ量dの平均値が0.21μm以上。
これらの結果を表3に示す。
Claims (8)
- トリアルカノールアミンを含む請求項1に記載のインクジェット用インク。
- 多価金属塩を含有するゴム部材を用いて接続されたインク流路を有するインクジェット記録装置に用いられるものである請求項1または2に記載のインクジェット用インク。
- 前記多価金属が亜鉛である請求項3に記載のインクジェット用インク。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジェット用インクを備えたことを特徴とする記録装置。
- 前記インクジェット用インクは、色材を含み、前記色材が、染料または顔料である請求項6に記載の記録物。
- 前記インクジェット用インクは、トリアルカノールアミンを含む請求項6または7に記載の記録物。
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