以下、複数の実施形態による衣類乾燥機について、図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第一実施形態)
まず、第一実施形態について、図1から図7を参照して説明する。
図1に示すように、衣類乾燥機としての洗濯乾燥機10は、外箱11、水槽12、回転槽13、モータ14、および扉15を備えている。なお、本実施形態において、外箱11に対して扉15側を洗濯乾燥機10の前側とする。洗濯乾燥機10は、洗濯機能およびヒートポンプ方式の乾燥機能を有している。洗濯乾燥機10は、回転槽13の回転軸が地面に対して傾斜したいわゆるドラム式洗濯乾燥機である。
本実施形態において、洗濯乾燥機10は、主要工程として、汚れた衣類の洗濯を行う洗濯工程と、洗濯工程後の濡れた衣類を脱水する脱水工程と、脱水工程後の衣類を乾燥させる乾燥工程とを備えている。そして、各工程の組み合わせによって洗濯運転と乾燥運転と洗乾運転とが設定されている。この場合、洗濯運転は、洗濯工程と脱水工程とを一連で行う運転である。乾燥運転は、洗濯工程および脱水工程を行わずに乾燥工程を行う運転である。洗乾運転は、洗濯工程と脱水工程と乾燥工程とを一連で行う運転である。使用者は、洗濯運転、乾燥運転、および洗乾運転の中から任意の運転を選択することができる。
外箱11は、鋼板などによってほぼ矩形の箱状に形成されている。水槽12は、外箱11の内部に収容され、外槽として機能する。回転槽13は、水槽12の内部に収容され、内槽として機能する。水槽12および回転槽13は、衣類を収容する乾燥室として機能するとともに洗濯槽を兼用する。すなわち、洗濯槽兼乾燥室を構成する水槽12および回転槽13は、洗濯工程の際には洗濯槽として機能し、乾燥工程の際には乾燥室として機能する。
水槽12および回転槽13は、いずれも円筒状に形成されている。水槽12は、円筒状の一方の端部に開口部121が形成され、他方の端部に水槽端板122が設けられている。開口部121は、傾斜した水槽12において水槽端板122よりも上側に位置している。同様に、回転槽13は、円筒状の一方の端部に開口部131が形成され、他方の端部に回転槽端板132が設けられている。開口部131は、傾斜した回転槽13において回転槽端板132よりも上側に位置している。回転槽13の開口部131は、水槽12の開口部121に周囲を覆われている。
水槽12は、排気口16および給気口17を有している。排気口16は、水槽12の筒状部分を構成する周壁にあって上部前寄り部分に設けられている。給気口17は、水槽端板122にあって、該水槽端板122の中心よりやや上寄り部分に設けられている。排気口16および給気口17は、水槽12の内部と外部とを連通している。
また、水槽12は、重力方向の下方に位置する底部の後端側に排水部18を有している。排水部18は、排気口16および給気口17の下方に位置している。排水部18は、排水口123、排水弁19、および排水ホース20から構成されている。排水弁19が開放されることにより、水槽12内の水は、排水口123から排水弁19および排水ホース20を経由して洗濯乾燥機10の外部へ排出される。
回転槽13は、複数の孔21および複数の連通口22を有している。孔21および連通口22は、回転槽13の内部と外部とを連通している。孔21は、回転槽13の円筒状の筒状部分を構成する周壁の全域に形成されている。連通口22は、回転槽端板132の全域に形成されている。孔21および連通口22は、洗濯工程および脱水工程において主に水が出入りする通水孔として機能し、乾燥工程において空気が出入りする通風孔として機能する。なお、図1では、簡単のため複数の孔21および連通口22のうち一部のみを示している。また、詳細は図示しないが、回転槽13には、筒状部分の内側に複数のバッフルが設けられている。バッフルは、回転槽13の内側に収容された洗濯物を撹拌する。
モータ14は、水槽12の外側にあって水槽端板122に設けられている。モータ14は、例えばアウターロータ型のDCブラシレスモータである。モータ14の軸部141は、水槽端板122を貫いて水槽12の内側へ突出し、回転槽端板132の中心部に固定されている。これにより、モータ14は、水槽12に対して回転槽13を相対的に回転させる。この場合、軸部141、回転槽13の回転軸、および水槽12の中心軸は、それぞれ一致している。
扉15は、図示しないヒンジを介して外箱11の外面側に設けられている。扉15は、ヒンジを支点に回動し、外箱11の前面に形成された図示しない開口部を開閉する。この外箱11に形成された開口部は、ベローズ112によって、水槽12の開口部121に接続されている。衣類などの洗濯物は、扉15を開放した状態で、開口部121、131を通して回転槽13内に出し入れされる。
洗濯乾燥機10は、図3に示す制御装置23や操作パネル24、および図2に示す給水装置25を備えている。制御装置23は、詳細は図示しないが、マイクロコンピュータなどから構成されており、洗濯乾燥機10の作動全般を制御する。操作パネル24は、図1に示すように、外箱11の前面にあって扉15の上側に設けられている。操作パネル24は、図3に示すように、制御装置23に接続されており、使用者は、操作パネル24を操作することによって運転コースの選択など各種設定を行う。
給水装置25は、図2に示すように、給水ケース26、給水弁27、および給水ホース28などから構成されている。給水弁27は、制御装置23に接続され、制御装置23の制御を受けて開閉駆動される。給水ホース28は、一端が給水弁27に接続され、他端が水道などの外部の水源に接続されている。制御装置23は、給水弁27を開閉駆動することにより、水源からの水を、給水ホース28、給水弁27、および給水ケース26を介して水槽12内へ供給する。
洗濯乾燥機10は、図4にも示すように循環風路30を備えている。循環風路30は、水槽12の外側において、排気口16と給気口17とを繋いでいる。具体的には、循環風路30は、排気ダクト31、フィルタ装置32、接続ダクト33、熱交換部34、および給気ダクト35から構成されている。
排気ダクト31は、図1にも示すように、水槽12の排気口16とフィルタ装置32とを接続している。排気ダクト31は、例えば蛇腹状のホースで構成されている。フィルタ装置32は、外箱11の内側上部にあって、水槽12および回転槽13の上方に設けられている。フィルタ装置32内には、フィルタ321が設けられている。排気口16から排気された空気は、フィルタ装置32のフィルタ321を通過する際に、リントなどの異物が取り除かれる。
フィルタ装置32は、接続ダクト33を介して熱交換部34の上流側に接続されている。熱交換部34は、外箱11の内側下部にあって、フィルタ装置32、水槽12および回転槽13の下方に設けられている。熱交換部34は、内部を通過する空気を除湿および加熱することで乾燥した温風を生成する。熱交換部34内には、蒸発器36および凝縮器37が設けられている。蒸発器36は、乾燥運転時における熱交換部34内の空気の流れに対して、凝縮器37よりも上流側に設けられている。蒸発器36および凝縮器37は、熱交換部34の外側に設けられた圧縮機38および減圧装置39とともに、ヒートポンプユニット40を構成する。熱交換部34内を通る空気は、蒸発器36によって冷却され、これにより除湿される。蒸発器36によって除湿された空気は、その後、凝縮器37によって加熱されて温風になる。
ヒートポンプユニット40は、圧縮機38を基準とした冷媒の流れ方向に対して順に凝縮器37、減圧装置39、および蒸発器36を接続して構成されている。蒸発器36および凝縮器37は、例えば微小な間隔で設けられた多数のフィンを有する管で構成されており、この管の内部に冷媒を流すことで、フィン間を通る空気と冷媒との熱交換を行う。蒸発器36および凝縮器37は、熱交換器として機能する。
圧縮機38は、圧送により冷媒を凝縮器37へ供給する。圧縮機38は、制御装置23に接続され、制御装置23の制御により駆動される。圧縮機38は、例えばインバータ制御によって圧縮機38の駆動回転数が変更可能に構成されている。制御装置23は、圧縮機38の駆動回転数を変更することで、圧縮機38から吐出される冷媒の供給圧力を変化させ、これにより凝縮器37の加熱能力および蒸発器36の冷却能力を変化させる。減圧装置39は、凝縮器37から出た高圧で液状の冷媒を、減圧して低圧の気液混合状態にする。減圧装置39は、例えば制御装置23の制御を受けて絞り開度が調整可能ないわゆる電動膨張弁などで構成されている。
熱交換部34の下流側は、給気ダクト35を介して水槽12の給気口17に接続されている。熱交換部34と給気ダクト35との接続部分には、送風機41が設けられている。送風機41は、例えばシロッコファンなどで構成されている。送風機41は、制御装置23の制御によって回転数が変更可能に構成されている。送風機41は、熱交換部34内の空気を吸い込み、給気ダクト35側へ吐出する。これにより、図1、図2、および図4の矢印で示すように、水槽12および循環風路30を循環する空気の流れが生じる。この場合、循環風路30内の空気の流れについて見ると、排気口16が最上流側となり、給気口17が最下流側となる。
この構成において、乾燥運転のために圧縮機38および送風機41を駆動させると、熱交換部34内で除湿および加熱された温風は、送風機41の送風作用により、給気ダクト35を介して給気口17から水槽12内へ供給される。その後、温風は、主に連通口22から回転槽13内へ入り、回転槽13内の洗濯物から湿気を奪った後、主に孔21から回転槽13の外側へ出る。そして、湿気を含んだ空気は、排気口16から循環風路30に吸い込まれる。循環風路30に吸い込まれた空気は、まず排気ダクト31およびフィルタ装置32を通過する。このとき、衣類から出て空気中に含まれるリントは、フィルタ装置32内に設けられたフィルタ321によって捕集される。その後、接続ダクト33を介して熱交換部34へ流れる。このように、乾燥工程は、水槽12と循環風路30との間で空気を循環させ、その空気を循環風路30内で除湿および加熱することによって行われる。
また、洗濯乾燥機10は、図2〜図4に示すように、給気口温度センサ51、排気口温度センサ52、蒸発器温度センサ53、凝縮器温度センサ54、および雰囲気温度センサ55を備えている。各温度センサ51、52、53、54、55は、例えばサーミスタなどで構成され、図3に示すように入力機器として制御装置23に接続されている。
給気口温度センサ51および排気口温度センサ52は、図4に示すように、循環風路30内に設けられ、循環風路30内の空気の温度を検出する。このうち、給気口温度センサ51は、凝縮器37と給気口17との間であって、給気口17の近傍に設けられている。給気口温度センサ51は、給気ダクト35を通って乾燥室である水槽12および回転槽13内へ供給される空気、つまり熱交換部34で熱せられて乾燥室内へ供給される空気の温度を検出する。排気口温度センサ52は、蒸発器36と排気口16との間であって、排気口16の近傍に設けられている。排気口温度センサ52は、乾燥室である水槽12および回転槽13から排気されて排気ダクト31内を通る空気の温度を検出する。
蒸発器温度センサ53および凝縮器温度センサ54は、ヒートポンプユニット40に設けられ、ヒートポンプユニット40の温度を検出する。すなわち、蒸発器温度センサ53は、ヒートポンプユニット40を構成する蒸発器36に設けられ、該蒸発器36の温度を検出する。凝縮器温度センサ54は、ヒートポンプユニット40を構成する凝縮器37に設けられ、該凝縮器37の温度を検出する。
雰囲気温度センサ55は、図2に示すように、例えば外箱11の内側の底部付近であって、循環風路30および水槽12の外部に設けられている。雰囲気温度センサ55は、外箱11の内側の雰囲気温度を検出する。なお、雰囲気温度センサ55で検出される雰囲気温度は、洗濯乾燥機10の運転によって生じた熱の影響が除去された後、例えば前回の運転から1日以上の期間が経過した後であれば、洗濯乾燥機10の外部の温度つまり外気温度とほぼ同じ温度となる。この雰囲気温度センサ55は、雰囲気温度検出手段として機能する。
制御装置23は、洗濯運転と乾燥運転と洗乾運転とを選択的に実行可能である。このうち、乾燥運転および洗乾運転で実行される乾燥工程について、図5および図6を参照して説明する。制御装置23は、乾燥工程を実行すると、図5に示すように、ステップS11で圧縮機38を起動させ、ステップS12で送風機41を起動させる。これにより、ヒートポンプユニット40による冷凍サイクルの運転を開始するとともに、循環風路30内の空気の循環を開始する。その後、制御装置23は、ステップS13において、モータ14を例えば100rpm程度の低速度で駆動し、回転槽13を低速回転させる。これにより、回転槽13内の衣類が撹拌される。
その後、制御装置23は、ステップS14へ移行し、圧縮機38を起動してから所定期間が経過したか否かを判断する。このステップS14の判断基準となる所定期間を、第一期間とする。第一期間は、例えば5分〜20分程度の範囲内で設定された一定時間であり、本実施形態の場合、例えば10分間に設定されている。制御装置23は、圧縮機38を起動してから第一期間である10分間が経過していない場合は(ステップS13でNO)、第一期間が経過するまでステップS14を繰り返す。そして、制御装置23は、圧縮機38の起動後、第一期間が経過したと判断すると(ステップS14でYES)、ステップS15へ移行する。
制御装置23は、ステップS15において一時停止処理を実行する。一時停止処理は、ヒートポンプユニット40の温度および循環風路30の温度とは無関係に実行される。この場合、ヒートポンプユニット40の温度とは、例えば蒸発器温度センサ53による蒸発器36の温度または凝縮器温度センサ54による凝縮器37の温度である。また、循環風路30の温度とは、例えば給気口温度センサ51による給気口17付近の温度または排気口温度センサ52による排気口16付近の温度である。
制御装置23は、ステップS15において一時停止処理を実行すると、圧縮機38を一時停止させ、所定期間経過後に再起動させる。具体的には、図6に示すように、制御装置23は、まずステップS21において圧縮機38を停止させる。その後、制御装置23は、ステップS22において、圧縮機38を停止させてから所定期間が経過したか否かを判断する。なお、このステップS22で判断基準となる所定期間を、第二期間とする。第二期間は、例えば3分間に設定されている。
制御装置23は、圧縮機38を停止させてから第二期間である3分間が経過していない場合は(ステップS22でNO)、第二期間が経過するまで待機する。そして、制御装置23は、圧縮機38を停止させてから第二期間が経過すると(ステップS22でYES)、ステップS23へ移行し、圧縮機38を再起動させた後、図5に示すステップS16へ移行する。その後、制御装置23は、ステップS16において乾燥工程の終了を判断する。
制御装置23は、乾燥工程の終了条件を満たしていない場合は(ステップS16でNO)、終了条件を満たすまで乾燥工程を継続する。この場合、制御装置23は、例えば乾燥工程の実行前に予め設定された乾燥時間が経過したことや、給気口温度センサ51の検出温度と排気口温度センサ52の検出温度との差が所定範囲内に収束したことなどを、乾燥工程の終了条件として判断する。そして、制御装置23は、乾燥工程の終了条件を満たしたと判断すると(ステップS16でYES)、圧縮機38、送風機41、およびモータ14等を停止させて乾燥工程を終了する。
次に、この制御内容による作用について図7を参照して説明する。なお、以下の説明では、蒸発器温度センサ53による検出温度を蒸発器温度Eとし、凝縮器温度センサ54による検出温度を凝縮器温度Cとする。また、図7では、従来の構成すなわちステップS15による一時停止処理を実行しない場合の蒸発器温度Eおよび凝縮器温度Cの温度変化を、それぞれ蒸発器温度E0および凝縮器温度C0として二点鎖線で示している。また、ステップS15による一時停止処理を実行した場合の蒸発器温度Eおよび凝縮器温度Cの温度変化を、それぞれ蒸発器温度E1および凝縮器温度C1として実線で示している。そして、A1からA2の期間は第一期間である例えば10分間を示し、A2からA3の期間は第二期間である例えば3分間を示している。
まず、ステップS15による一時停止処理を実行しない場合について説明する。A1からA2の第一期間に示すように、圧縮機38の起動によりヒートポンプユニット40の冷凍サイクルの運転が開始されると、蒸発器36の温度E0が低下するとともに、凝縮器37の温度C0が上昇する。蒸発器温度E0は、冷凍サイクルの運転開始時の周囲の雰囲気温度が例えば10℃前後と比較的低温である場合、マイナス温度まで低下することがある。このとき、蒸発器36に着霜が生じると、その霜によって循環風路30内を循環する風量が低下する。そして、風量低下によって蒸発器36および凝縮器37の熱交換率が低下し、蒸発器温度E0および凝縮器温度C0の上昇が鈍化する。すると、蒸発器36に付いた霜がさらに成長し、その結果、蒸発器36および凝縮器37による熱交効率がさらに低下するといった悪循環に陥ることがある。
このように、ヒートポンプユニット40による冷凍サイクルの運転開始時の周囲の環境によっては、蒸発器36に着霜が生じることがある。そして、蒸発器36に着霜が生じると、蒸発器温度E0および凝縮器温度C0の温度上昇が著しく鈍化する。この場合、蒸発器温度E0および凝縮器温度C0が十分に上昇するまでは、衣類の乾燥はほとんど進行せず、そのため、乾燥工程の時間の延長や生乾き状態が発生することとなる。
次に、ステップS15による一時停止処理を実行した場合について説明する。A1からA2に示す第一期間では、上記の一時停止処理を実行しない場合と同様に、蒸発器温度E1は低下し、凝縮器温度C1は上昇する。第一期間の経過後、ステップS15による一時停止処理が実行されると、A2からA3に示す第二期間において圧縮機38が停止される。すると、凝縮器37側の冷媒は、圧力が低下し、蒸発器36で気化することなく比較的高温の状態で蒸発器36側へ流れ込む。すると、凝縮器37の温度C1が低下するとともに蒸発器36の温度E1が上昇し、これにより冷凍サイクル全体の温度が均衡化する。このように、一時停止処理により圧縮機38が一時停止されると、蒸発器温度E1が上昇し、その結果、蒸発器36の着霜が抑制または解消される。
その後、図7のA3に示すように、ステップS23において圧縮機38が再起動される。この場合、蒸発器36の蒸発器温度E1は、ある程度上昇しているため、圧縮機38の再起動によってもマイナス温度まで低下し難い。そのため、蒸発器36には、再度の着霜はほとんど生じない。そして、制御装置23は、冷凍サイクルの運転を継続して、例えば凝縮器温度C1が約70℃になるまで上昇させる。これにより、ヒートポンプユニット40による冷凍サイクルの運転は、立ち上がった状態、すなわち回転槽13内の衣類の乾燥に十分に寄与できる状態となる。その後、制御装置23は、凝縮器温度C1が例えば約70℃の一定温度に維持されるように、圧縮機38等を制御する。そして、蒸発器36および凝縮器37によって除湿および加熱された空気が水槽12内へ供給され、これにより衣類の乾燥が進行する。
これによれば、制御装置23は、乾燥工程の開始によって圧縮機38を起動してから第一期間が経過した後に一時停止処理を実行する。すると、この一時停止処理により、圧縮機38の駆動によって低下した蒸発器36の温度Eと上昇した凝縮器37の温度Cとが均衡化される。これにより、蒸発器36に着霜が生じる前に蒸発器36の温度Eを上昇させることができる。すなわち、蒸発器36は、着霜が生じるマイナス温度まで低下することが回避され、その結果、蒸発器36に着霜が発生することを事前に抑制することができる。また、蒸発器36の温度Eがマイナス温度まで低下したとしても早期にプラス温度まで回復することができる。そのため、蒸発器36の温度Eがマイナス温度まで低下して着霜が生じた場合であっても、その初期の段階で蒸発器36の温度Eを上昇させることができ、着霜の成長を抑制して早期に着霜の解消を図ることができる。これらの結果、乾燥工程に要する時間の延長や、衣類の生乾き状態の発生を低減することができる。
ここで、例えば蒸発器36自体の温度に基づいて蒸発器36に着霜が発生したことを判断し、その着霜の解消を図ることも考えられる。しかし、蒸発器36の温度は、蒸発器36全体ではばらつきが生じることもある。例えば部分的に着霜が生じた場合などは、その着霜を検知しきれない場合がある。この場合、着霜が生じても放置することになり、その結果、着霜が成長して風量が低下し、ひいては乾燥工程時間の延長や、衣類の生乾き状態が発生するおそれがある。しかし、本実施形態において、制御装置23は、ヒートポンプユニット40の温度および循環風路30の温度とは無関係に、乾燥工程の開始により圧縮機38を起動してから第一期間が経過したことを条件として一時停止処理を実行する。これによれば、蒸発器36に着霜が生じることをより確実に抑制することができる。その結果、蒸発器36の着霜に起因する乾燥工程の時間の延長や、衣類の生乾き状態の発生をより効果的に低減することができる。
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について図8を参照して説明する。
乾燥工程において、一時停止処理を実行している間は、凝縮器37の温度が上昇しないため衣類の乾燥は進行しない。そのため、乾燥工程において一律に一時停止処理を実行すると、運転開始時の外気温度が比較的高く、蒸発器36に着霜が生じるおそれが低い場合にまで、一時停止処理をすることになり、その結果、乾燥工程の時間の不要な延長を招く事態が生じ得る。
そこで、第二実施形態において、制御装置23は、雰囲気温度センサ55によって検出した雰囲気温度Tに基づいて、一時停止処理を実行するか否かを判断する。すなわち、図8に示すように、制御装置23は、乾燥工程を開始すると、まず、ステップS31において雰囲気温度Tを検出する。その後、制御装置23は、第一実施形態と同様にステップS11〜S13を経て、ステップ32へ移行する。
ステップS32において、制御装置23は、雰囲気温度Tが所定温度以上であるか否かを判断する。この場合、ステップS32において判断基準となる所定温度を第一判定温度とする。第一判定温度は、着霜が生じ易くなり始める約10℃に対してより安全側である例えば15℃に設定されている。なお、この第一判定温度は、ヒートポンプユニット40の能力等に応じて適宜変更することができる。
制御装置23は、雰囲気温度Tが第一判定温度である15℃未満であれば(ステップS13でNO)、着霜が生じるおそれがあると判断し、ステップS14を経てステップS15において一時停止処理を実行する。一方、制御装置23は、雰囲気温度Tが第一判定温度である15℃以上であれば(ステップS32でYES)、着霜が生じるおそれが低いと判断して、一時停止処理を実行することなく、ステップS16へ移行する。そして、制御装置23は、乾燥終了の条件を満たすまで乾燥工程を継続し(ステップS16でNO)、乾燥終了の条件を満たした後(ステップS16でYES)、乾燥工程を終了する。
これによれば、制御装置23は、乾燥工程の開始により圧縮機38を起動してから第一期間が経過する前に雰囲気温度センサ55によって雰囲気温度Tを検出する。そして、制御装置23は、雰囲気温度Tが第一判定温度未満であれば、蒸発器36に着霜が生じるおそれがあると判断して、一時停止処理を実行する。一方、雰囲気温度Tが第一判定温度以上であれば、蒸発器36に着霜が生じるおそれは低いと判断して、一時停止処理を実行しない。したがって、雰囲気温度Tすなわち外気温度が比較的高く、蒸発器36に着霜が生じるおそれが低い場合にまで、一時停止処理を実行することが回避される。その結果、蒸発器36に着霜が生じるおそれがある場合には、一時停止処理を実行して着霜の抑制および解消を図るとともに、蒸発器36に着霜が生じるおそれが低い場合には、一時停止処理による乾燥工程の時間の不要な延長を回避することができる。
(第三実施形態)
次に、第三実施形態について図9および図10を参照して説明する。なお、図10では、第三実施形態による蒸発器温度Eおよび凝縮器温度Cの温度変化を、それぞれ蒸発器温度E2および凝縮器温度C2として実線で示している。また、参考として、第一実施形態による蒸発器温度Eおよび凝縮器温度Cの温度変化を、それぞれ蒸発器温度E1および凝縮器温度C1として二点鎖線で示している。
第三実施形態は、一時停止処理の実行中にモータ14を高速回転させる点で、上記各実施形態と異なる。すなわち、制御装置23は、乾燥工程において図5のステップS15に示す一時停止処理を実行すると、図9に示す内容の一時停止処理が実行される。この場合、制御装置23は、まずステップS21において圧縮機38を停止させる。その後、制御装置23は、ステップS41においてモータ14を高速で駆動し、回転槽13を高速回転させる。この高速回転によるモータ14の速度は、例えば1500rpm程度である。この場合、モータ14の速度は、乾燥工程の際に回転槽13内の衣類を撹拌するための速度、例えば100rpmに比べて十分に速く、脱水工程時の回転速度と同程度である。
モータ14は、ステップS23において圧縮機38が再起動されるまで高速回転される。制御装置23は、ステップS23で圧縮機38を再起動した後、ステップS42においてモータ14を低速例えば100rpm程度で回転させる。その後、制御装置23は、図5のステップS16へ移行する。そして、制御装置23は、乾燥終了の条件を満たすまで乾燥工程を継続し(ステップS16でNO)、乾燥終了の条件を満たした後(ステップS16でYES)、乾燥工程を終了する。
これによれば、制御装置23は、一時停止処理を実行している間に、モータ14を高速で駆動し、回転槽13を高速回転させる。すると、このモータ14の高速回転によってモータ14自身に熱が生じるとともに、回転槽13の周囲の空気との摩擦によっても熱が生じる。このモータ14の高速回転で生じた熱によりヒートポンプユニット40の周囲が温められる。すると、図10のA2からA3の第二期間に示すように、蒸発器36の温度E2および凝縮器37の温度C2は全体的に上昇する。この場合、蒸発器36の温度E2および凝縮器37の温度C2は、それぞれモータ14を高速回転させない場合の蒸発器36の温度E1および凝縮器37の温度C1に比べて高くなる。
このように、蒸発器36および凝縮器37は、一時停止処理の実行中に、モータ14の高速回転で生じる熱によって加温される。すると、蒸発器36の温度E2および凝縮器37の温度C2は、モータ14を高速させない場合の各温度E1、C1に比べて高くなる。そのため、モータ14を高速回転させない場合に比べて蒸発器36に着霜が生じることをより効果的に抑制することができる。さらに、蒸発器36および凝縮器37は、圧縮機38が一時停止している間であっても、モータ14の高速回転で生じる熱によって加温される。これにより、蒸発器36および凝縮器37の温度上昇が補助される。そのため、モータ14を高速回転させない場合に比べて、凝縮器37の温度C2が乾燥に必要な温度に到達する時間を短縮することができる。その結果、一時停止処理に起因する乾燥工程時間の延長を抑制することができる。
(第四実施形態)
次に、第四実施形態について図11〜図13を参照して説明する。なお、図13では、第四実施形態による蒸発器温度Eおよび凝縮器温度Cの温度変化を、それぞれ蒸発器温度E3および凝縮器温度C3として実線で示している。また、参考として、第一実施形態による蒸発器温度Eおよび凝縮器温度Cの温度変化を、それぞれ蒸発器温度E1および凝縮器温度C1として二点鎖線で示している。
第四実施形態は、圧縮機38の起動に先立ってモータ14を高速回転させることによる暖機処理を実行する点で、上記各実施形態と異なる。すなわち、制御装置23は、図11に示すように、乾燥工程を開始すると、まず、ステップS51において実行中の運転が乾燥運転であるか否かを判断する。つまり、制御装置23は、ステップS51において、この乾燥工程の直前に脱水工程を実施したか否かを判断する。直前に脱水工程が実行されていれば、モータ14は高速回転された後であるため、乾燥工程における暖機処理は不要と判断できるからである。制御装置23は、実行中の運転が乾燥運転でない場合(ステップS51でNO)、ステップS11へ移行する。一方、制御装置23は、実行中の運転が乾燥運転である場合(ステップS51でYES)、ステップS52へ移行する。
制御装置23は、ステップS52において、雰囲気温度センサ55による雰囲気温度Tを検出する。そして、制御装置23は、ステップS53において、雰囲気温度Tが所定温度以上であるか否かを判断する。この場合、ステップS53において判断基準となる所定温度を第二判定温度とする。第二判定温度は、着霜が生じ易くなり始める約10℃に対してより安全側である例えば15℃に設定されている。なお、この第二判定温度は、ヒートポンプユニット40の能力等に応じて適宜変更することができる。
制御装置23は、雰囲気温度Tが第二判定温度である15℃以上であれば(ステップS53でYES)、ステップS11へ移行する。一方、制御装置23は、雰囲気温度Tが第二判定温度である15℃未満であれば(ステップS53でNO)、ステップS54へ移行し、暖機処理を実行する。制御装置23は、暖機処理を実行すると、まず図12のステップS61において、モータ14を高速で駆動し、回転槽13を高速回転させる。この高速回転によるモータ14の速度は、第三実施形態と同様に、例えば1500rpm程度である。その後、制御装置23は、ステップS62において、モータ14の駆動を開始してから所定期間を経過したか否かを判断する。このステップS62の判断基準となる所定期間を、第三期間とする。第三期間は、例えば3分間に設定されているが、モータ14やヒートポンプユニット40の能力等に応じて適宜変更することができる。
制御装置23は、モータ14の駆動を開始してから第三期間である3分間を経過していない場合は(ステップS62でNO)、第三期間を経過するまでステップS62を継続する。そして、制御装置23は、モータ14の駆動を開始してから第三期間を経過したと判断すると(ステップS62でYES)、ステップS63へ移行する。制御装置23は、ステップS63において、モータ14を例えば100rpm程度の低速で駆動させ、回転槽13を低速回転させる。その後、制御装置23は、図11に示すステップS11へ移行し、第一実施形態と同様に、ステップS11〜ステップS16を実行して乾燥工程を終了する。
これによれば、制御装置23は、洗濯工程および脱水工程の後に乾燥工程を行う洗乾運転ではなく、洗濯工程および脱水工程を行わずに乾燥工程を行う乾燥運転を実行した際、圧縮機38の起動に先立ってモータ14を高速回転させることによる暖機処理を実行する。暖機処理では、モータ14の高速回転によってモータ14自身に熱が生じるとともに、回転槽13の周囲の空気との摩擦によっても熱が生じる。すると、その熱は、図13のA0からA1に示す第三期間において蒸発器36および凝縮器37を温める。これにより蒸発器温度E3および凝縮器温度C3が上昇する。すなわち、モータ14の高速回転で生じた熱によって、ヒートポンプユニット40全体が温められ、これによりヒートポンプユニット40全体の温度が上昇する。その結果、蒸発器36の温度E3および凝縮器37の温度C3は、暖機処理を実行しない場合の各温度E1、C1に比べて高くなる。
この様に、圧縮機38の起動に先立って暖機処理を実行することで、圧縮機38の起動時A1における蒸発器36の温度E3を、暖機処理を実行しない場合の温度E1に比べて高いものとすることができる。これにより、圧縮機38の起動後において蒸発器36がマイナス温度に低下する前に、蒸発器36の温度E3をある程度まで上昇させることができる。したがって、圧縮機38の起動によっても蒸発器36がマイナス温度まで低下することが抑制され、その結果、暖機処理を実行しない場合に比べて蒸発器36に着霜が生じることをより効果的に抑制することができる。
さらに、制御装置23は、雰囲気温度Tが第二判定温度である15℃未満であれば、蒸発器36に着霜が生じるおそれが高い判断して、暖機処理を実行する。一方、雰囲気温度Tが第二判定温度である15℃以上であれば、蒸発器36に着霜が生じるおそれが低いと判断して、暖機処理を実行しない。これによれば、雰囲気温度Tが比較的低く蒸発器36に着霜が生じるおそれが高い場合には、一時停止処理と併せて暖機処理を実行することで、さらに効果的に着霜の抑制および解消を図ることができる。一方、雰囲気温度Tが比較的高く蒸発器36に着霜が生じるおそれが低い場合には、暖機処理を実行しないことで乾燥工程時間の不要な延長を回避することができる。
なお、乾燥工程の実行直後に一律に暖機処理を行ってもよい。また、第四実施形態において制御装置23は、第二実施形態と同様に、雰囲気温度Tに基づいて一時停止処理を実行するか否かを判断してもよい。この場合、暖機処理の判断基準となる第二判定温度は、一時停止処理の判断基準となる第一判定温度よりも低い温度に設定することができる。例えば、第一判定温度を15℃に設定した場合、第二判定温度は10℃に設定することができる。これによれば、雰囲気温度Tが第二判定温度よりも低く着霜が発生するおそれが高い場合には、暖機処理と一時停止処理との両方を実行することで、より確実に着霜を抑制することができる。一方、雰囲気温度Tがそれほど低くない場合、例えば第二判定温度10℃から第一判定温度15℃の間である場合には、一時停止処理によって着霜を十分抑制できると判断し、暖機処理を実行せず一時停止処理のみを実行する。これにより、着霜の抑制を図りつつ暖機処理による乾燥工程時間の不要な延長を回避することができる。
(第五実施形態)
次に、第五実施形態について図14および図15を参照して説明する。なお、図15では、第五実施形態による蒸発器温度Eおよび凝縮器温度Cの温度変化を、それぞれ蒸発器温度E4および凝縮器温度C4として実線で示している。また、参考として、第一実施形態による蒸発器温度Eおよび凝縮器温度Cの温度変化を、それぞれ蒸発器温度E1および凝縮器温度C1として二点鎖線で示している。
第五実施形態は、一時停止処理の実行中に送風機41の送風量を通常時よりも一時的に増大させる点で、上記各実施形態と異なる。すなわち、制御装置23は、一時停止処理を実行すると、まず、図14に示すように、ステップS21において圧縮機38を停止させる。その後、制御装置23は、ステップS71において、送風機41の回転数を増加させる。これにより、送風機41の送風量は、一時停止処理前の状態すなわち通常時よりも増大する。そして、制御装置23は、上記各実施形態と同様に、ステップS22、ステップS23を経て圧縮機38を再起動させる。その後、制御装置23は、ステップS72において送風機41の回転数を、一時停止処理の実行前の回転数に戻す。これにより、送風機41の送風量は、一時停止処理の実行前の送風量すなわち通常時の送風量に戻される。
これによれば、一時停止処理を実行している間、循環風路30内を流れる送風量は通常時よりも増大するため、蒸発器36および凝縮器37の熱交換が促進される。すると、図15のA2からA3の第一期間に示すように、蒸発器36の温度E4は、送風量を増大させない場合の温度E1に比べて早期に上昇する。したがって、一時停止処理の実行中に送風機41の送風量を増大させた場合、その第一期間は、送風量を増大させない場合に比べて短期間例えば1分間程度と短いものにすることができる。その結果、一時停止処理に起因する乾燥工程時間の延長を低減することができる。
なお、上記第五実施形態において、図15に示すA3以降すなわち一時停止処理が終了した後であっても、ある程度の期間であれば、送風機41の送風量を増大させた状態を継続してもよい。これによれば、一時停止処理が終了した後も、蒸発器36および凝縮器37の熱交換が促進される。その結果、着霜をさらに効果的に抑制できる。
また、一時停止処理を実行する際、併せて減圧装置39の開度を制御してもよい。例えば一時停止処理の実行中は、減圧装置39の開度を大きくすることで、凝縮器37から蒸発器36へ流れる冷媒が増大し、これにより凝縮器37と蒸発器36の温度の均衡化が促進される。
上記各実施形態において、圧縮機38を起動してから一時停止処理を開始するまでの第一期間は、例えば5分〜20分程度の範囲内で設定することができるとしたが、これに限られない。すなわち、第一期間が短いと、凝縮器37の温度上昇は低いため、一時停止処理による蒸発器36の温め効果は低い。一方、第一期間が長いと、蒸発器36の着霜が進行しているおそれがあり、一時停止処理により期待した蒸発器36の温め効果が得られないことがある。そのため、第一期間は、上記の5分〜20分程度の範囲内に限らず、ヒートポンプユニット40の能力等に応じて、適宜変更することが望ましい。
上記各実施形態は、洗濯乾燥機能を有したドラム式の洗濯乾燥機としたが、これに限られず、例えば洗濯機能を有さない衣類乾燥機でもよい。
以上説明した実施形態の構成によれば、制御手段は、ヒートポンプユニットによって生成された温風を乾燥室へ供給する乾燥工程を実行した際、乾燥工程の開始により圧縮機を起動してから所定期間が経過した後、ヒートポンプユニットの温度および循環風路の温度とは無関係に、圧縮機を停止させてその後再起動させる一時停止処理を実行する。
これによれば、圧縮機38の起動によって低下した蒸発器の温度と、上昇した凝縮器の温度とが、一時停止処理によって均衡化される。そのため、蒸発器に着霜が生じる前に蒸発器の温度を上昇させて、着霜の発生を抑制することができる。また、蒸発器に着霜が生じた場合であっても、着霜が生じた初期の段階で蒸発器の温度を上昇させることで、その着霜の成長を抑制し早期に着霜の解消を図ることができる。その結果、乾燥工程に要する時間の延長や、衣類のいわゆる生乾き状態の発生を低減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変更は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。