JP6090137B2 - 二軸延伸ポリプロピレンフィルム - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、下記の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを提供する。
(a)外表面の最大ピークの高さの値(Sp)が0.1μm以下、
(b)外表面の高さデータの二乗平均平方根(Sq)が0.01μm以下、かつ
(c)外表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)が0.01μm以下、
B層が、プロピレン系重合体及びα−オレフィン系重合体を含む樹脂組成物から形成され、下記(d)〜(f);
(d)外表面の最大ピークの高さの値(Sp)が0.5μm以下、
(e)外表面の高さデータの二乗平均平方根(Sq)が0.01〜0.05μm、かつ
(f)外表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)が0.01〜0.05μm、
を満たす、二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
(i)A層及びB層、必要に応じて中間層を形成する樹脂組成物を調製する工程、
(ii)工程(i)で得られた樹脂組成物を、押出後、濾過する工程、
(iii)工程(ii)で得られた樹脂組成物を、積層し、成型してキャストシートを得る工程、
(iv)工程(iii)で得られたキャストシートを二軸延伸する工程、
を含み、前記工程(ii)において、濾過精度が20μm以下であるフィルターで濾過することを特徴とする製造方法。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、表面粗度の異なる最外層A層及び最外層B層を有する積層フィルムであって、
A層が、プロピレン系重合体を含む樹脂組成物から形成され、下記(a)〜(c)を満たし、
(a)外表面の最大ピークの高さの値(Sp)が0.1μm以下、
(b)外表面の高さデータの二乗平均平方根(Sq)が0.01μm以下、かつ
(c)外表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)が0.01μm以下、
B層が、プロピレン系重合体及びα−オレフィン系重合体を含む樹脂組成物から形成され、下記(d)〜(f);
(d)外表面の最大ピークの高さの値(Sp)が0.5μm以下、
(e)外表面の高さデータの二乗平均平方根(Sq)が0.01〜0.05μm、かつ
(f)外表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)が0.01〜0.05μm、を満たすことを特徴とする。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムにおけるA層は、被保護体と張り合わせる側の最外層である。
プロピレン系重合体としては、例えば、プロピレン単独重合体(ホモポリプロピレン)、少量のエチレンを共重合成分とするプロピレン−エチレン共重合体等が挙げられる。離型性の向上の観点から、プロピレン単独重合体(ホモポリプロピレン)を用いることが好ましい。2種類以上のプロピレン系重合体を混合して使用することもできるが、各原料の流動性の違いに起因するフィッシュアイ発生の抑制や、平滑性向上のため、1種類のプロピレン系重合体を使用する態様が好ましい。
A層を形成する樹脂組成物には、化学的な安定性を付与するため、酸化防止剤を配合してもよい。酸化防止剤には、少なくとも、二軸延伸ポリプロピレンフィルム製造時の押出成形機内での熱や酸化による劣化を抑制する目的で配合される1次剤としての役割と、長期使用した際の経時的な劣化を抑制する目的で配合される2次剤としての役割とがある。これら2つの役割に応じて、各々異なる種類の酸化防止剤を用いても構わないし、1種類の酸化防止剤に2つの役割を持たせてもよい。
本発明のA層は、その外表面(被保護体と貼り合わせる面;平滑面)が、下記(a)〜(c);
(a)外表面の最大ピークの高さの値(Sp)が0.1μm以下、
(b)外表面の高さデータの二乗平均平方根(Sq)が0.01μm以下、かつ
(c)外表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)が0.01μm以下、を満たすことを特徴とする。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムにおけるB層は、被保護体と張り合わせる最外層とは反対面側の最外層である。
プロピレン系重合体としては、例えば、A層と同様のプロピレン系重合体が挙げられる。A層を形成するために用いられるプロピレン系重合体と、B層を形成するために用いられるプロピレン系重合体は、同一でも異なってもよいが、フィッシュアイ抑制や、巻取り中でB層中の成分が染み出して平滑面を汚染することにより、非保護体を汚染してしまう問題を抑制しやすいという観点から、同一であることが好ましい。
α−オレフィン系重合体としては、例えば、プロピレン系重合体、ブテン系重合体、ヘキセン系重合体、オクテン系重合体、デセン系重合体、4−メチル−1−ペンテン系重合体等が挙げられる。これらの重合体は、公知のオレフィン重合用触媒、例えば、バナジウム系触媒、チタン系触媒、マグネシウム担持型チタン系触媒、メタロセン系触媒等の存在下で、公知のモノマーを重合することにより製造される。該公知のモノマーとしては、炭素原子数3〜20のα−オレフィンが挙げられる。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン及び1−エイコセン等を挙げることができる。これらのα−オレフィンは、1種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
B層を形成する樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、A層を形成する樹脂組成物に配合するものと同様の酸化防止剤や、他の各種添加剤(紫外線吸収剤等の安定剤、結晶核剤、可塑剤、難燃化剤、帯電防止剤、着色剤等)を添加してもよい。
本発明のB層は、その外表面(粗化面)が、下記(d)〜(f);
(d)外表面の最大ピークの高さの値(Sp)が0.5μm以下、
(e)外表面の高さデータの二乗平均平方根(Sq)が0.01〜0.05μm、かつ
(f)外表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)が0.01〜0.05μm、を満たすことを特徴とする。
なお、上記値の測定方法は、A層の外表面の測定方法と同じである。
また(Sq)と(Rpk)の関係は、(Sq)≧(Rpk)であると、急峻な粗大突起が少なく均一な粗化面となる傾向にあり、より粗化面の転写を抑制しやすく好ましい。
本発明のA層及びB層の間には、必要に応じて、さらに少なくとも1層の中間層を設けてもよい。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの層構成としては、A層とB層が積層された2層構造、A層/中間層/B層の順に積層されてなる3層構造、A層/中間層/中間層/B層の順に積層されてなる4層構造、A層/中間層/中間層/中間層/B層の順に積層されてなる5層構造等が挙げられる。
本発明の二軸延伸ポプロピレンフィルムの総厚みは、10〜150μmであることが好ましく、より好ましくは12〜100μm、さらに好ましくは15〜80μmである。フィルムの総厚みが10〜150μmであることにより、被保護体への貼り付けや、剥離の際の取り扱い性(フィルム強度、伸び、剛性等)に優れたフィルムを得ることができる。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、A層及びB層、必要に応じて中間層を形成する樹脂組成物をそれぞれ調製する工程と、該調製工程により得られた樹脂組成物を押出し濾過する押出・濾過工程と、得られた濾過物を積層、成型してキャストシートを製造するキャストシート製造工程と、得られたキャストシートを二軸延伸する延伸工程とを有する方法により製造できる。
B層の調製工程は、ドライブレンド又は溶融混錬(メルトブレンド)により行うことができる。A層及び中間層では、複数の原料重合体を使用する場合、添加剤を混合する場合、同様にドライブレンド又は溶融混錬により行うことができる。
ドライブレンドは、工程が簡易であり、製造コストにおいて優位にあるが、B層調製時には、プロピレン系重合体とオレフィン系重合体をより均一に混錬して、外表面(粗化面)の(Sp)、(Sq)及び(Rpk)を前述の範囲としやすくする観点から、溶融混錬が好ましい。特に、α−オレフィン系重合体の融点がプロピレン系重合体の融点より高い場合や、α−オレフィン系重合体のMFRがプロピレン系重合体の融点より低い場合には、溶融混錬が好適である。
溶融混練された樹脂を、公知の造粒機を用いて適当な大きさにペレタイズすることによって、原料樹脂を得ることができる。
押出・濾過工程は、粉状又はペレット状等の原料重合体や、上述の調製工程において調製されたペレット状等の樹脂組成物を押出成形機に供給し、加熱溶融・押出しした後、フィルターで濾過することにより行う。
延伸前のキャストシート(原反シート)を成形するキャストシート製造工程では、濾過された各層の樹脂組成物を積層し、Tダイから溶融押出しする。
延伸工程では、キャストシート製造工程で得られたキャストシートに二軸延伸処理を行う。二軸延伸方法としては、同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれも採用可能である。
また、実施例及び比較例における、各種測定方法及び評価方法は以下のとおりである。
(1)重合体のメルトフローレート(MFR)
JIS K−7210(1999)に準じて、(株)東洋精機製作所社製メルトインデクサーを用いて測定した。測定条件は、使用する樹脂の融点に応じて、前述のように、(i)測定温度230℃、荷重21.18N、又は(ii)温度260℃、荷重49.05Nとした。
プロピレン系重合体を溶媒に溶解し、高温型フーリエ変換核磁気共鳴装置(高温FT−NMR)を用いて、以下の条件でメソペンタッド分率(mmmm)を求めた。
観測核:13C(125MHz)
測定温度:135℃
溶媒:オルト−ジクロロベンゼン〔ODCB:ODCBと重水素化ODCBの混合溶媒(体積混合比=4/1)〕
測定モード:シングルパルスプロトンブロードバンドデカップリング
パルス幅:9.1μsec(45°パルス)
パルス間隔:5.5sec
積算回数:4500回
シフト基準:CH3(mmmm)=21.7ppm
5連子(ペンタッド)の組み合わせ(mmmmやmrrm等)に由来する各シグナルの強度積分値より、百分率(%)で算出した。mmmmやmrrm等に由来する各シグナルの帰属に関し、例えば、「T.Hayashi et al.,Polymer,29巻,138頁(1988)」等のスペクトルの記載を参考とした。
Perkin Elmer,Inc.社製Diamond DSCを用いて、以下の条件で測定した。
JIS−K7250−1(2006)A法に準じて、測定試料量200gで測定した。
<測定>
光干渉式非接触表面形状測定器((株)菱化システム社製、非接触表面・層断面形状測定システム、VertScan(登録商標)2.0(型式:R5500GML))により、以下の条件にて測定した。
フィルタ: 530white
対物レンズ倍率: ×10
視野: 470.92μm×353.16μm(640×480pixel)
測定数: フィルム表面の任意の10箇所について測定
<画像処理>
上記10箇所の測定データにつき、解析ソフトウェア「VS−Viewer」を用いて、以下の画像処理を行った。
粗さ成分の抽出処理: ガウシアンフィルタ処理(カットオフ値30μm以上)
<Sp、Sq、Rpkの算出>
上述のように画像処理して得られた10箇所の表面形状データの各画像それぞれについて、解析ソフトウェア「VS−Viewer」を用いて各パラメータを測定した。
最大ピークの高さの値として測定された10個の値の最大値を(Sp)とした。
高さデータの二乗平均平方根の値として測定された10個の値の平均値を(Sq)とした。
負荷曲線における突出山部高さの値として測定された10個の値の平均値を(Rpk)とした。
シチズンセイミツ(株)社製紙厚測定器MEI−11を用いて、JIS−C2330に準拠して測定した。
日本電色工業(株)社製ヘーズメーターNDH−5000を用いて、JIS−K7136に準拠して測定した。
(株)村上色彩技術研究所製透明度測定器TM−1Dを用いて測定した。その最小透明度を記録した。
フロンティアシステム(株)社製フィッシュアイカウンターを用いて、面積0.0045mm2以上のフィッシュアイの個数を計測した。計測は1回の測定あたり0.01351m2の面積について行い、この測定を6回行って、その結果を合計して得られた面積0.08106m2中のフィッシュアイ個数を、1m2あたりに換算した。
巻取られたフィルムを、巻取りのまま1週間室温にて宙吊り保管したのち、巻取りをワインダーで巻戻しながら、以下のような問題の発生の有無を確認した。
(判定基準)
◎:ブロッキング、シワ、凹凸の発生は無く、良好に使用可能
○:ブロッキング、シワ、凹凸のいずれかが軽度に見られるが、使用可能
△:ブロッキング、シワ、凹凸のいずれかが中度であり、使用に難あり
×:ブロッキング、シワ、凹凸のいずれかが重度であり、使用不可
フィルムから60mm×60mmのサンプルを2枚切り出し、粗化面と平滑面が接するように重ね合わせ、両側を平滑な金属板(200mm×200mm)で挟み込み、30℃に調温した。(株)東洋精機製作所社製MINI TEST PRESS−10にて、30℃にて、30MPaを10分間負荷した後、平滑面側への凹みの発生(転写)を評価した。
フィルタ: 530white
対物レンズ倍率: ×5
(判定基準)
◎:粗化面突起による凹み発生が全く認められず、良好に使用可能
○:極うっすらと粗化面突起による凹み認められるが、使用可能
△:粗化面突起による浅い凹みが認められ、使用に難あり
×:粗化面突起による深い凹みが明らかに認められ、使用不可
・プロピレン系重合体A:(株)プライムポリマー社製、MFR=2.8g/10分、(mmmm)=93%、融点=164℃、灰分=25ppm、中和剤としてステアリン酸カルシウムを50ppm使用(アイソタクティックポリプロピレンのホモポリマー)
・α−オレフィン系重合体A:三井化学(株)社製、タフマーBL3450、融点104℃、MFR=12g/10分(1−ブテン・エチレン共重合体)
・α−オレフィン系重合体B:三井化学(株)社製、タフマーXM7070、融点75℃、MFR=7g/10分(1−ブテン・プロピレン共重合体)
・α−オレフィン系重合体C:三井化学(株)社製、TPX MX002O、融点224℃、MFR=21g/10分(4−メチル−1−ペンテン系重合体)
・α−オレフィン系重合体D:三井化学(株)社製、TPX DX845、融点232℃、MFR=9g/10分(4−メチル−1−ペンテン系重合体)
実施例1
(1)調製工程、押出・濾過工程
・A層
プロピレン系重合体Aの樹脂ペレットを、一軸押出機にホッパーより投入し、樹脂温度230℃で、5kg/単位時間の吐出量で溶融押出した後、焼結金属不織布(ファイバー焼結体)を濾材とし、濾過精度10μmである長瀬産業(株)社製・ディスクフィルターを使用したポリマーフィルターにて濾過し、濾過物を得た。
・中間層
プロピレン系重合体A99部と、有機結晶核剤として新日本理化(株)社製リカクリアPC1を2%含有するマスターバッチ1部とを、ドライブレンド装置にて混合した。
・B層
プロピレン系重合体A88部と、α−オレフィン系重合体A12部とを、ドライブレンド装置にて混合した。
(2)キャストシート製造工程
前記工程で得られたA層、中間層、及びB層を形成する各樹脂組成物(濾過物)を、合流装置にてこの順に積層した後、Tダイより押出しした。押出しされた積層樹脂をA層が表面温度を40℃に調整した冷却成型ロールに接するように、B層側からエアーナイフにて押し当て、次いで、B層を表面温度30℃の2段目の冷却成型ロールに押し当てて冷却固化し、厚さ約1.2mmのキャストシートを得た。
(3)延伸工程
前記工程で得られたキャストシートを金属ロールに接触させて130℃に加熱後、周速差のあるロール間で4.5倍に縦延伸した。次いで、該一軸延伸フィルムをクリップに挟みながら熱風オーブン中に導入して、165℃に予熱した後に10倍に横延伸し、引き続き幅方向に10%の弛緩をしながら170℃で熱固定を行い、厚さ25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、端部をトリミングした後、巻き取った。
B層を形成する樹脂組成物における、プロピレン系重合体A及びα−オレフィン系重合体Aの含有量を、表1に示したとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして、総厚み25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリプロピレンフィルムの評価結果を表2及び表3に示した。
B層を形成する樹脂組成物におけるα−オレフィン系重合体Aを、オレフィン系重合体Bに変更した以外は、実施例1と同様にして、総厚み25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリプロピレンフィルムの評価結果を表2及び表3に示した。
B層を形成する樹脂組成物におけるα−オレフィン系重合体Aを、オレフィン系重合体Cに変更し、プロピレン系重合体A及びα−オレフィン系重合体Cの含有量を表1に示したとおりに変更して、一軸押出機による押出しの際の樹脂温度を250℃とし、縦延伸の際の加熱温度を145℃とした以外は、実施例1と同様にして、総厚み25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリプロピレンフィルムの評価結果を表2及び表3に示した。
B層を形成する樹脂組成物におけるオレフィン系重合体Aを、α−オレフィン系重合体Dに変更し、プロピレン系重合体A及びα−オレフィン系重合体Dの含有量を表1に示したとおりに変更した以外は、実施例4と同様にして、総厚み25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリプロピレンフィルムの評価結果を表2及び表3に示した。
B層を形成する樹脂組成物におけるオレフィン系重合体Aを、高密度ポリエチレン((株)プライムポリマー社製Hi−Zex7000F、融点130℃)とし、プロピレン系重合体A及び高密度ポリエチレンの含有量を表1に示したとおりに変更した以外は、実施例4と同様にして、総厚み25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリプロピレンフィルムの評価結果を表2及び表3に示した。
B層を形成する樹脂組成物において、α−オレフィン系重合体を配合せず、縦延伸の際の加熱温度を140℃とした以外は、実施例1と同様にして、総厚み25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリプロピレンフィルムの評価結果を表2及び表3に示した。
Claims (10)
- 表面粗度の異なる最外層A層及び最外層B層を有する積層フィルムであって、
A層が、プロピレン系重合体を含む樹脂組成物から形成され、下記(a)〜(c)を満たし、
(a)外表面の最大ピークの高さの値(Sp)が0.1μm以下、
(b)外表面の高さデータの二乗平均平方根(Sq)が0.01μm以下、かつ
(c)外表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)が0.01μm以下、
B層が、プロピレン系重合体及びα−オレフィン系重合体を含む樹脂組成物から形成され、下記(d)〜(f);
(d)外表面の最大ピークの高さの値(Sp)が0.5μm以下、
(e)外表面の高さデータの二乗平均平方根(Sq)が0.01〜0.05μm、かつ
(f)外表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)が0.01〜0.05μm、
を満たし、
前記A層及び前記B層の間に、少なくとも1層の中間層を有する、
二軸延伸ポリプロピレンフィルム。 - 前記中間層が、プロピレン系重合体を含む樹脂組成物から形成される、請求項1に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
- 総厚みが10〜150μmである請求項1又は2に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
- B層を形成する樹脂組成物中、α−オレフィン系重合体を、5〜30質量%含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
- B層を形成する樹脂組成物に含有されるα−オレフィン系重合体が、ブテン系重合体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
- ブテン系重合体が、1−ブテン・エチレン共重合体である、請求項5に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
- B層を形成する樹脂組成物に含有されるα−オレフィン系重合体が、4−メチル−1−ペンテン系重合体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
- フィルムに含有される灰分が100ppm以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
- 面積0.0045mm2以上のフィッシュアイの個数が、700個/m2以下である、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを製造する方法であって、下記工程(i)〜(iv);
(i)A層及びB層、並びに中間層を形成する樹脂組成物を調製する工程、
(ii)工程(i)で得られた樹脂組成物を、押出後、濾過する工程、
(iii)工程(ii)で得られた樹脂組成物を、積層し、成型してキャストシートを得る工程、
(iv)工程(iii)で得られたキャストシートを二軸延伸する工程、
を含み、前記工程(ii)において、濾過精度が20μm以下であるフィルターで濾過することを特徴とする製造方法。
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