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JP6087073B2 - 銀付調人工皮革及びその製造方法 - Google Patents

銀付調人工皮革及びその製造方法 Download PDF

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JP6087073B2 JP2012141343A JP2012141343A JP6087073B2 JP 6087073 B2 JP6087073 B2 JP 6087073B2 JP 2012141343 A JP2012141343 A JP 2012141343A JP 2012141343 A JP2012141343 A JP 2012141343A JP 6087073 B2 JP6087073 B2 JP 6087073B2
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Description

本発明は、銀面層の高い剥離強力と、高級感のある天然皮革に似た、柔軟性と折れ皺性とを兼ね備えた銀付調人工皮革及びその製造方法に関するものである。
従来から、繊維絡合体にポリウレタンエラストマー等の高分子弾性体を含浸させた人工皮革基材の表面に、ポリウレタンエラストマー等の高分子弾性体からなる銀面層を形成して得られる銀付調人工皮革が知られている。
人工皮革基材としては、高級感のある天然皮革の風合いに近づけるための種々の改良が行われている。具体的には、例えば、1デシテックス以下の極細繊維からなる繊維絡合体に弾性樹脂を含浸及び湿式凝固させて得られる、柔軟性と充実感とに優れた人工皮革基材が知られている。また、柔軟な人工皮革基材として、海成分として選択的に抽出可能なポリエチレン等を含む海島型繊維の繊維絡合体から、海成分のみを選択的に除去して得られる極細繊維からなる繊維絡合体を含む人工皮革基材も知られている。
一方、人工皮革基材の表面に形成される銀面層も種々知られている。銀面層は、一般的に、剥離強力および耐磨耗性が高いことが要求される。剥離強力及び耐摩耗性を向上させるために、銀面層を厚くすることにより、剥離強力や耐摩耗性を向上させる方法が知られている。しかし、銀面層が厚すぎる場合には、銀付調人工皮革の柔軟性が低下したり、天然皮革の風合いとかけ離れた、銀面層が浮きあがったような折れ皺が発生したりするという問題があった。
銀付調人工皮革の柔軟性を向上させる技術としては、例えば、下記特許文献1は、単繊維繊度0.2デニール以下のポリアミド極細繊維からなる三次元交絡をしている構造を有する繊維質シートの少なくとも片面にウレタン重合体を付与して銀面化し、次いで芳香族アルコールの乳化液で処理し乾燥することによる収縮処理を行う、柔軟な皮革様シート物の製造方法を開示する。また、下記特許文献2は、繊維基材表面にポリウレタン樹脂接着層を介してポリウレタン樹脂表皮層が積層されてなる合成皮革において、繊維基材層が両面編み組織を有する緯編布であり、かつポリウレタン樹脂表皮層を形成するポリウレタン樹脂がシリコーン変性無黄変型ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂である合成皮革を開示する。また、下記特許文献3は、極細繊維および高分子弾性体からなる繊維質基材上に、ポリウレタン樹脂からなる被覆層を形成し、次いでニトロセルロース誘導体を含む溶剤系塗料を塗布することを特徴とする銀付調皮革様シート状物の製造方法を開示する。
銀付調人工皮革においては、高い剥離強力や耐摩耗性と、優れた柔軟性や折れ皺感といった感性面とは背反する場合が多く、これらをバランスよく両立させることが困難であり、上述したいずれの方法によっても、このような課題は解決されていなかった。
特公平06−94629号公報 特開平9−31862号公報 特開2005−171451号公報
上述のように、銀付調人工皮革において、銀面層の剥離強力や耐摩耗性を向上させるために銀面層を厚くしすぎた場合、銀付調人工皮革の柔軟性が低下したり、銀面層が浮きあがったような折れ皺が発生したりする傾向があった。本発明は、このような問題を解決すること、すなわち、銀面層の高い剥離強力を維持しながら、高級感のある天然皮革に似た柔軟性や折れ皺感を発現する銀付調人工皮革を提供することを目的とする。
本発明者らは、銀面層の高い剥離強力を維持させながら、柔軟性や折れ皺感等の風合いを向上させる手段を鋭意検討した。その中で、銀付調人工皮革の銀面層は、屈曲により人工皮革基材から部分的に浮き上がったり剥離したりすることに気付いた。そして、このような、銀面層の部分的な浮き上がりや剥離を抑制する手段を鋭意検討した結果、本発明に想到するに至った。
すなわち、本発明の一局面は、平均繊度0.001〜0.5デシテックスの極細繊維の繊維絡合体と繊維絡合体に含浸付与された第一の高分子弾性体とを含む人工皮革基材と、人工皮革基材の表面に形成された第二の高分子弾性体を含む銀面層と、を備え、人工皮革基材の銀面層に接する側の面の、厚み方向に垂直な仮想断面において、極細繊維の横断面が平均1000個/mm2上存在し、且つ、その面に露出する第一の高分子弾性体の面積割合が平均20%以下、である銀付調人工皮革である。このような銀付調人工皮革においては、人工皮革基材の銀面層に接する側の面に、厚み方向に垂直な方向に立毛したような多数の極細繊維が配向して存在しているために、銀面層を形成する第二の高分子弾性体に把持される極細繊維の割合が多くなる。また、人工皮革基材の銀面層に接する側の面に第一の高分子弾性体が多く存在しすぎないために、銀面層を形成する第二の高分子弾性体が、人工皮革基材の内層にまで充分に侵入する。その結果、銀面層が極細繊維のアンカー効果により、緻密且つ強固に固定されて、高い剥離強度を維持するとともに、銀面層が浮きあがりにくくなる。
また、極細繊維は繊維束を形成しており、上記仮想断面において観察される繊維束のうち、横たわっている繊維束の平均長さが200μm以下であることが好ましい。平均長さが200μmを超えるような、横たわった繊維束は、繊維絡合体の一部ではあるが、充分に絡合されたものではない。従って、銀面層が、平均長さが200μmを超えるような横たわった繊維束に固定されている場合には、銀面層の剥離強力の向上効果が低下する傾向がある。
また、上記極細繊維の横断面の数密度が平均3000個/mm2以上である場合には、銀面層内に侵入した極細繊維の数密度が高くなるために、銀面層が極細繊維により補強されて耐摩耗性が高くなる。
また、本発明の他の一局面は、平均繊度0.001〜0.5デシテックスの極細繊維の繊維絡合体と繊維絡合体に含浸付与された第一の高分子弾性体とを含む、人工皮革基材の中間体シートを製造する第一工程と、中間体シートを厚み調整することにより面出しをして人工皮革基材を製造する第二工程と、面出しにより形成された表出面に第二の高分子弾性体を含む銀面層を形成する第三工程と、を備え、表出面を走査型電子顕微鏡で観察したときの観察面において、極細繊維の横断面が平均1000個/mm2上存在し、且つ、第一の高分子弾性体の面積割合が平均20%以下の割合、になるように調整する銀付調人工皮革の製造方法である。このような方法によれば、面出しされて形成された表出面に、立毛したように配向して多数の極細繊維が露出し、第二の高分子弾性体に把持される極細繊維の割合が高くなる。また、第一の高分子弾性体が表出面近傍に多く表出していないために、銀面層を形成する際に、第二の高分子弾性体が人工皮革基材の内部に充分に浸透しやすくなる。その結果、銀面層は極細繊維のアンカー効果により、緻密且つ強固に固定されて、高い剥離強度を維持するとともに、銀面層が浮きあがりにくくなる。
また、極細繊維は繊維束を形成しており、第二工程は、表出面のSEM観察面において観察される繊維束のうち、横たわっている繊維束の平均長さが200μm以下になるように面出しをする工程を備えることが好ましい。平均長さが200μmを超える、横たわった繊維束は繊維絡合体の一部ではあるが、充分に絡合された部分ではない。従って、銀面層を形成する第二の高分子弾性体が、このような繊維束を把持して固定された場合、銀面層は浮き上がったり剥離しやすくなったりする傾向がある。従って、平均長さが200μmを超える、横たわった繊維束を銀面層形成前に除去することにより、銀面層を形成する第二の高分子弾性体が、充分に絡合された極細繊維を把持しやすくなる。また、表出面に、長い繊維束が横たわっている場合、銀面層を形成する第二の高分子弾性体が人工皮革基材の内部に充分に浸透しにくくなる。従って、このような繊維束を除去することにより、銀面層を形成する第二の高分子弾性体が人工皮革基材の内部に浸透しやすくなる。
また、第二工程は、人工皮革基材の厚み方向に平行な断面における走査型電子顕微鏡による観察面において、表出面から立毛する極細繊維の平均立毛長が150μm以下になるように面出しをする工程を備えることが好ましい。このような場合には、銀面層を形成するための第二の高分子弾性体が、表出面に横たわって存在するような極細繊維も充分に把持して、剥離強度がさらに向上するとともに、銀面層を形成する第二の高分子弾性体が人工皮革基材の内部に浸透しやすくなって、充分に絡合された極細繊維を把持しやすくなる傾向がある。
また、第一工程は、極細繊維を形成可能な極細繊維発生型繊維絡合体を形成する工程と、極細繊維発生型繊維絡合体に感熱ゲル化性を有する第一の高分子弾性体のエマルジョンを含浸させ、該エマルジョンをゲル化させた後、乾燥させる工程と、極細繊維発生型繊維絡合体を極細繊維の繊維絡合体に変換させる工程とを備え、第一の高分子弾性体の量/極細繊維の量(質量比)が5/95〜30/70であることが好ましい。高分子弾性体のエマルジョンが感熱ゲル化性を有している場合、加熱によりエマルジョンがマイグレーションすることなく感熱ゲル化する。通常のエマルジョンを極細繊維発生型繊維絡合体に含浸させて乾燥した場合、エマルジョンの乾燥が表面から進行するにつれて内層のエマルジョンが極細繊維発生型繊維絡合体の表層に移行し、表層の高分子弾性体濃度が高くなるマイグレーションという現象が生じる。本発明の製造方法によれば、エマルジョンが感熱ゲル化することにより表層に移行することが抑制される。それにより、高分子弾性体を極細繊維発生型繊維絡合体の表層に遍在させることなく、厚み方向に均一に存在させることができる。このとき、第一の高分子弾性体の量/極細繊維の量(質量比)が5/95〜30/70になるように予め調整することにより、表出面のSEM観察面において高分子弾性体の面積割合を20%以下にすることが容易になる。
また、第三工程は、表出面に、接着層を介して予め形成された銀面表皮層フィルムをラミネートすることにより銀面層を形成する工程であることが、銀面層の機械的特性を安定化させやすい点から好ましい。
本発明によれば、銀面層の高い剥離強力を維持しながら、高級感のある天然皮革に似た柔軟性や折れ皺感を発現することができる銀付調人工皮革が得られる。
本実施形態の銀付調人工皮革の厚み方向に平行な断面の模式断面図を示す。 実施例1で得られた人工皮革基材のスライス面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 実施例1で得られた人工皮革基材の厚み方向の断面のSEM写真である。 実施例3で得られたスライス面の厚み方向の断面のSEM写真である。
本発明に係る銀付調人工皮革においては、例えば、図1の模式断面図に示すように、人工皮革基材1中の繊維絡合体を形成する極細繊維1aが銀面層2に侵入している。その結果、銀面層2が極細繊維1aのアンカー効果により、強固に固定されている。本発明に係る銀付調人工皮革の一実施形態をその製造方法を説明しながら、詳しく説明する。
本実施形態の銀付調人工皮革は、例えば、平均繊度0.001〜0.5デシテックスの極細繊維の繊維絡合体と繊維絡合体に含浸付与された第一の高分子弾性体とを含む、人工皮革基材の中間体シートを製造する第一工程と、中間体シートを厚み調整することにより面出しをする第二工程と、面出しにより形成された表出面に第二の高分子弾性体を含む銀面層を形成する第三工程と、を備え、表出面を走査型電子顕微鏡で観察したときの観察面において、極細繊維の横断面の数密度が平均1000個/mm2以上であり、且つ、第一の高分子弾性体の面積割合が平均20%以下の割合、になるように調整することにより製造される。以下、各工程を順に説明する。
第一工程は、平均繊度0.001〜0.5デシテックスの極細繊維の繊維絡合体と繊維絡合体に含浸付与された第一の高分子弾性体とを含む、人工皮革基材の中間体シートを製造する工程である。
中間体シートの製造においては、はじめに、平均繊度0.001〜0.5デシテックスの極細繊維の繊維絡合体を製造する。繊維絡合体を構成する繊維の形状は特に限定されないが、銀付調人工皮革の折れ皺や表面品位向上の面から、混合紡糸方式や複合紡糸方式などの方法を用いて得られる海島型繊維のような極細繊維発生型繊維を極細化して得られる極細繊維であることが好ましい。具体的には、例えば、選択的に除去可能な樹脂からなる海成分と極細繊維を形成するための樹脂からなる島成分とを含む海島型繊維などの極細繊維発生型繊維を溶融紡糸して、繊維ウェブを製造する。
なお、本実施形態においては、極細繊維発生型繊維として海島型繊維を用いる場合について詳しく説明するが、海島型繊維以外の極細繊維発生型繊維を用いても、また、極細繊維発生型繊維を用いずに、直接極細繊維を紡糸してもよい。なお、海島型繊維以外の極細繊維発生型繊維の具体例としては、紡糸直後に複数の極細繊維が軽く接着されて形成され、機械的操作により解きほぐされることにより複数の極細繊維が形成されるような剥離分割型繊維や、溶融紡糸工程において花弁状に複数の樹脂を交互に集合させてなる花弁型繊維等が挙げられ、極細繊維を形成しうる繊維であれば特に限定されずに用いられる。
海島型繊維の島成分であり、極細繊維を形成するための樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET),イソフタル酸変性PET,スルホイソフタル酸変性PET,ポリブチレンテレフタレート,ポリヘキサメチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル;ポリ乳酸,ポリエチレンサクシネート,ポリブチレンサクシネート,ポリブチレンサクシネートアジペート,ポリヒドロキシブチレート−ポリヒドロキシバリレート共重合体等の脂肪族ポリエステル;ポリアミド6,ポリアミド66,ポリアミド10,ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド6−12等のポリアミド;ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリブテン,ポリメチルペンテン,塩素系ポリオレフィンなどのポリオレフィン;エチレン単位を25〜70モル%含有する変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール;およびポリウレタン系エラストマー,ポリアミド系エラストマー,ポリエステル系エラストマーなどのエラストマー等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂はそれぞれ単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、PET,イソフタル酸変性PET,ポリ乳酸,ポリアミド6,ポリアミド12,ポリアミド6−12,これらポリアミドの共重合体,ポリプロピレンが、紡糸性などの生産性に優れ、得られる銀付調人工皮革の機械的特性にも優れる点から好ましい。
なお、極細繊維を形成するための樹脂には、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、各種添加剤、具体的には、例えば、触媒,着色防止剤,耐熱剤,難燃剤,滑剤,防汚剤,蛍光増白剤,艶消剤,着色剤,光沢改良剤,制電剤,芳香剤,消臭剤,抗菌剤,防ダニ剤,無機微粒子等を必要に応じて配合してもよい。
海島型繊維の海成分は、海島型繊維を極細繊維の繊維束に変換する際に、溶剤により選択的に抽出除去されたり、熱水または分解剤により選択的に分解除去されたりする成分である。従って、海成分を形成する樹脂としては、島成分を形成する樹脂よりも、溶剤による抽出除去性や熱水または分解剤による分解除去性が高い樹脂が選択される。また、海島型繊維の紡糸安定性の点からは、島成分を形成する樹脂との親和性が小さく、かつ、紡糸条件において溶融粘度及び/又は表面張力が島成分を形成する樹脂よりも小さい樹脂が好ましく用いられる。
このような海島型繊維の海成分を形成するための樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体,スチレン−エチレン共重合体,スチレン−アクリル共重合体,水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(水溶性PVA)等のポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。これらの中では、有機溶剤を用いることなく製造することができる点から、水溶性PVAが特に好ましい。
水溶性PVA樹脂のケン化度としては、90〜99.99モル%、さらには93〜99.98モル%、とくには、94〜99.97モル%、殊には、96〜99.96モル%の範囲であることが好ましい。水溶性PVA樹脂のケン化度がこのような範囲である場合には、水溶性に優れ、熱安定性が良好で、溶融紡糸性に優れ、また、生分解性にも優れた水溶性PVA樹脂が得られる。
繊維ウェブ形成の方法としては、スパンボンド法などにより紡糸した海島型長繊維等の極細繊維発生型長繊維をカットすることなく長繊維ウェブにする方法が好ましく用いられる。
例えば、海島型長繊維は海成分ポリマーと島成分ポリマーとを複合紡糸用口金から押出して溶融紡糸し、口金から吐出した溶融状態の海島型長繊維を冷却装置により冷却した後、エアジェットノズルなどの吸引装置を用いて、目的の繊度となるように1000〜6000m/分の引取速度に相当する速度の高速気流により牽引細化し、移動式ネットなどの捕集面上に堆積させることにより、実質的に無延伸の長繊維ウェブを形成する。また、必要に応じて、得られた長繊維ウェブをプレスすること等により部分的に圧着して形態を安定化させる処理をしてもよい。このような長繊維ウェブの製造方法は、従来の短繊維を用いる繊維ウェブ製造方法では必須の原綿供給装置、開繊装置、カード機などの一連の大型設備を必要としないので生産上有利である。また、長繊維ウェブおよびそれを用いて得られる人工皮革では繊維の嵩高性がおさえられ、繊維密度が高くなる傾向があるため、従来一般的であった短繊維ウェブおよびそれを用いて製造した人工皮革に比べて、剥離強力をはじめとする機械的物性に優れる。また、長繊維を高密度化することにより、天然皮革に似た充実感と緻密な折れシワを再現しやすい。
溶融紡糸における紡糸温度(口金温度)は、例えば、海成分及び島成分の樹脂のそれぞれの融点よりも高く、180〜350℃の範囲であることが融点ピークと副吸熱ピークとを存在させ易い点から好ましい。
海島型長繊維の平均断面積は特に限定されないが、30〜800μm2であることが好ましい。海島型長繊維の海成分と島成分との体積比に相当する横断面における海成分と島成分との平均面積比も特に限定されないが、5/95〜70/30であることが好ましい。また、得られる長繊維ウェブの目付も特に限定されないが、10〜1000g/m2が好ましい。
上述のようにして得られた長繊維ウェブを複数枚重ねて絡合処理することにより極細繊維発生型繊維の絡合体であるウェブ絡合シートを形成する。具体的には、長繊維ウェブをクロスラッパー等を用いて厚さ方向に複数層重ね合わせた後、その両外側から同時または交互に少なくとも1つ以上のバーブが貫通する条件でニードルパンチを行う。このとき、ニードルにより厚み方向に垂直な方向に打ち込むときのパンチング密度を調整すること等により、後に形成されるスライス面に、極細繊維の横断面が1000個/mm2以上露出するように調整することができる。パンチング密度は特に限定されないが、500〜5000パンチ/cm2の範囲であることが、海島型長繊維のニードルによる損傷を抑制しながら充分に繊維を絡合させることができる点から好ましい。
このような工程により、海島型長繊維同士が三次元的に絡合されて、厚さ方向に平行な断面において海島型長繊維が、例えば、平均600〜4000個/mm2の密度で存在するような、海島型長繊維が極めて緻密に集合した絡合された長繊維ウェブが得られる。絡合された長繊維ウェブの目付は100〜2000g/m2あることが好ましい。なお、長繊維ウェブには、その製造から絡合処理までのいずれかの段階で、針折れ防止油剤、帯電防止油剤、絡合向上油剤などのシリコーン系油剤または鉱物油系油剤を付与することが好ましい。
絡合された長繊維ウェブには熱収縮処理が施されることが好ましい。このような熱収縮処理により、長繊維ウェブの絡合状態がさらに緻密化されて形態保持性が良好になり、繊維の素抜けも防止される。
熱収縮処理としては、水蒸気による熱収縮処理や、70〜150℃の温水に浸漬する処理等が挙げられるが、水蒸気による熱収縮処理が特に好ましい。水蒸気による熱収縮処理は、例えば、絡合された長繊維ウェブに、海成分に対して10〜200質量%になるように水分を付与した後、相対湿度が70%以上、さらには90%以上である60〜130℃の加熱水蒸気雰囲気下で60〜600秒間熱処理することが好ましい。このような条件で熱収縮処理した場合には、水蒸気により可塑化された海成分の樹脂が島成分の樹脂の長繊維の収縮力により圧搾及び変形されてより緻密になる。
熱収縮処理による絡合された長繊維ウェブの収縮率としては、下記式:
[(収縮処理前の面積−収縮処理後の面積)/収縮処理前の面積]×100
で表される面積収縮率が35%以上、さらには35〜90%、とくには40〜80%であることが好ましい。
そして、上述のようにして得られた長繊維ウェブの繊維絡合体であるウェブ絡合シートに、第一の高分子弾性体を含浸付与する。具体的には、例えば、ウェブ絡合シートに、第一の高分子弾性体を含む液を含浸させた後、第一の高分子弾性体を凝固させることにより、ウェブ絡合シートに、第一の高分子弾性体が含浸付与される。
第一の高分子弾性体としては、従来から人工皮革基材を製造する際に使用されている高分子弾性体が特に限定なく用いられうる。その具体例としては、例えば、ポリウレタン系樹脂,アクリル系樹脂,ポリアミドエラストマー等のポリアミド系樹脂,ポリエステルエラストマー等のポリエステル系樹脂,弾性ポリスチレン系樹脂,弾性ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、ポリウレタン系樹脂が、柔軟性と充実感に優れる点からとくに好ましい。
ウェブ絡合シートに第一の高分子弾性体を含浸付与する方法の具体例としては、例えば、ポリウレタンエマルジョンやアクリル系エマルジョンのような第一の高分子弾性体を含むエマルジョンをウェブ絡合シートに含浸させた後、乾燥することにより凝固させる方法が好ましい。
なお、一般的な高分子弾性体を含むエマルジョンをウェブ絡合シートに含浸させて乾燥する場合、表面からエマルジョンの乾燥が進行するにつれて内層のエマルジョンがウェブ絡合シートの表層に移行して、表層に高分子弾性体が遍在する、所謂、マイグレーションという現象を生じる傾向がある。マイグレーションを生じた場合、ウェブ絡合シートの厚み方向において、高分子弾性体の分布が不均一になることにより、後述するスライス面に第一の高分子弾性体が多く露出したり、スライス後のシートの形態安定性が低下したりする傾向がある。このようなマイグレーションの発生は、感熱ゲル化性を有する高分子弾性体のエマルジョンを用いることにより抑制される。
高分子弾性体を含むエマルジョンが感熱ゲル化性を有している場合、感熱ゲル化性を有する高分子弾性体のエマルジョンをウェブ絡合シートに含浸させた後、熱風,スチーム,マイクロ波,熱水浴などで処理することにより、内層のエマルジョンがウェブ絡合シートの表層にマイグレーションする前に、高分子弾性体が熱により、ゲル化または凝固化して厚み方向に均一に、固定される。
感熱ゲル化性を有する高分子弾性体のエマルジョンは、親水性親油性バランス(HLB)の低いノニオン性界面活性剤を乳化剤として高分子弾性体をエマルジョン化させたり、高分子弾性体のエマルジョンに熱によりエマルジョンをゲル化させる感熱ゲル化剤を添加することにより得られる。感熱ゲル化剤の具体例としては、例えば、塩化カルシウムなどの無機塩類とポリエチレングリコール型ノニオン性界面活性剤、ポリビニルメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、シリコーンポリエーテル共重合体、ポリシロキサン等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述のように、第一の高分子弾性体を含むエマルジョン等の水性液をウェブ絡合シートに含浸させた後、乾燥することにより、ウェブ絡合シートに、第一の高分子弾性体を含浸付与することができる。ウェブ絡合シートに含浸させる第一の高分子弾性体の割合としては、第一の高分子弾性体の固形分量/形成される極細繊維の量の質量比が5/95〜30/70、さらには、10/90〜20/80になるような比率に調整されることが好ましい。第一の高分子弾性体の比率が低すぎる場合には、スライス等の面出しをする際の繊維の保持性が悪くなって断面の形態が安定しないために平滑な面が形成されにくくなる傾向がある。また、第一の高分子弾性体の比率が高すぎる場合には、スライス等により表出する表出面に占める高分子弾性体の面積割合を20%以下にすることが難しくなるとともに、得られる銀付調人工皮革が、高分子弾性体特有のゴム感あるいは樹脂感を持った風合いとなり、高級感のある天然皮革に似たしなやかな風合いが得られにくくなる傾向がある。
第一の高分子弾性体を含む液としては、上述のような水性エマルジョン等の水性液が、有機溶剤を使用しないために環境負荷が小さい点から好ましい。なお、第一の高分子弾性体の水性液としては、高分子弾性体の水性エマルジョンや、高分子弾性体の水性懸濁液や、高分子弾性体を水系媒体に溶解させた水性溶液等が挙げられる。
第一の高分子弾性体を含む水性液の乾燥条件は、第一の高分子弾性体が乾燥凝固し、かつ十分にキュアリングされる条件であれば特に限定されない。例えば、水性エマルジョンの場合には、100〜160℃程度の温度で1〜20分間乾燥させるような条件が挙げられる。
そして、上述のようにして得られた第一の高分子弾性体を含浸付与させたウェブ絡合シートに含まれる、海島型長繊維の海成分を選択的に除去することにより、極細繊維化する。
海成分を選択的に除去する方法としては、島成分を形成する樹脂を溶解及び分解せず、海成分を形成する樹脂のみを選択的に溶解または分解するような溶剤または分解剤で第一の高分子弾性体を含浸付与されたウェブ絡合シートを処理する方法が挙げられる。具体的には、例えば、島成分を形成する樹脂がポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂であり、海成分を形成する樹脂が水溶性PVA樹脂である場合、85〜100℃の温水が溶剤として用いられる。また、島成分を形成する樹脂がポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂であり、海成分を形成する樹脂が易アルカリ分解性の変性ポリエステルである場合、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性分解剤が分解剤として用いられる。これらの中では、特に、海成分の樹脂として水溶性PVA樹脂を用い、海成分の除去率が95質量%以上になるまで85〜100℃の熱水中で100〜600秒間処理することにより水溶性PVA樹脂を抽出除去することが好ましい。このようにして海島型長繊維を極細繊維化することにより、繊維束状に存在する極細繊維が形成される。なお、温水で処理する場合には、抽出処理の際に有機溶剤を用いた場合に発生するような揮発性物質の発生が抑制されるために、環境負荷が低く、労働衛生上も好ましい。
このようにして平均繊度0.001〜0.5デシテックスの極細繊維の繊維束の繊維絡合体と繊維絡合体に含浸付与された第一の高分子弾性体とを含む、人工皮革基材の中間体シートが形成される。形成された中間体シート中の極細繊維の平均繊度は0.001〜0.5デシテックスであり、好ましくは0.005〜0.3デシテックス、さらに好ましくは0.01〜0.2デシテックスである。極細繊維の平均繊度が0.001デシテックス未満の場合には、繊維強力が低くなりすぎて得られる銀付調人工皮革の機械的特性が低くなる。また、0.5デシテックスを超える場合には、繊維自体が嵩高いために繊維密度を上げることができなくなり、得られる銀付調人工皮革の充実感が低下する。また、形成される中間体シート中の極細繊維の繊維絡合体の目付としては、140〜3000g/m2程度であることが好ましい。また、中間体シートの厚みは特に限定されないが、具体的には、例えば、0.5〜4.0mm、さらには0.8〜3.0mmであることが好ましい。
次に、中間体シートをスライスしたりバフィングしたりすることにより厚み調整することにより面出しをする第二工程について説明する。
第二工程においては、中間体シートをその厚み方向に対して略垂直方向の面(中間体シートの表面に対して略平行な面)にスライスして分割する。または、バフィング処理して厚み調整する。具体的には、スライスする場合、例えば、中間体シートの厚みに応じて、例えば、1枚当たり0.2〜2.0mm、さらには、0.4〜1.5mm程度になるようにバンドナイフマシン等を用いて複数枚にスライスする。
中間体シートを厚み調整することによりスライス面等の表出面が形成され、その表出面に略平行に切断された、極細繊維の横断面が露出する。本実施形態の銀付調人工皮革の製造方法においては、極細繊維の横断面が数密度1000個/mm2以上になるように存在し、且つ、第一の高分子弾性体の面積割合が平均20%以下の割合になるように調整された表出面に、後述するように銀面層を形成する。
本工程で形成される表出面には、極細繊維の横断面が1000個/mm2以上、好ましくは2000個/mm2以上、さらに好ましくは3000個/mm2以上存在している。このように表出面に極細繊維の横断面が多数存在している場合には、表面に形成される銀面層を支える極細繊維の本数が多くなり、剥離強力に優れた銀付調人工皮革基材が得られる。このような極細繊維の横断面を形成している繊維は人工皮革基材の内部にまで連続して繋がっているために、表面に横たわっている極細繊維に比べて銀面層を強固に支える。従って、人工皮革基材と銀面層との一体性が高くなり、銀面層のみが浮き上がることが抑制され、銀面層が浮き上がることを原因とする浮き皺の発生が抑制される。また、銀面層に極細繊維が多数侵入することにより耐摩耗性を向上させる。
また、本工程で形成される表出面は、第一の高分子弾性体の面積割合が20%以下、好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下であることを特徴とする。このように、表出面に露出する第一の高分子弾性体の面積割合が20%以下と少ないために、例え、薄い銀面層であっても、銀面層または銀面層を固定する接着成分が内部にまで充分に浸透しやすくなる。そして、銀面層の形成時に銀面層を形成する第二の高分子弾性体に把持される極細繊維の割合が高くなる。その結果、極細繊維のアンカー効果により銀面層が強固に固定されるために剥離強力が高くなる。一方、表出面の表層が第一の高分子弾性体で固く固定されていないために高分子弾性体独特の弾性のある風合いではなく、高級感のある天然皮革の風合いに似た低反発性と充実感を兼ね備えた、しなやかな風合いが得られる。表出面に露出する第一の高分子弾性体の面積割合が20%を超える場合には、柔軟性が失われ、また、銀面層の形成時に銀面層に把持される繊維の割合が低くなるために、剥離強力が低下する。
また、本工程で形成される表出面には、表出面から立毛する極細繊維の平均立毛長が150μm以下、さらには120μm以下、とくには100μm以下であることが好ましい。このような場合には、銀面層を形成するための第二の高分子弾性体が、表出面に横たわって存在するような極細繊維も充分に把持して、剥離強度がさらに向上する傾向がある。
また、極細繊維が繊維束を形成している場合、横たわっている繊維束の平均長さが200μm以下、さらには150μm以下になるようにバフィング等により面出しをすることが好ましい。平均長さが200μmを超える、横たわった繊維束は繊維絡合体の一部ではあるが、充分に絡合された部分ではない。従って、銀面層を形成する第二の高分子弾性体が、このような繊維束を把持して固定された場合、銀面層は浮き上がったり剥離しやすくなったりする傾向がある。従って、平均長さが200μmを超えるような、横たわった繊維束を銀面層形成前に除去することにより、銀面層を形成する第二の高分子弾性体が、充分に絡合された極細繊維を把持しやすくなる。また、人工皮革基材の銀面層が形成されている側の面に、長い繊維束が横たわっている場合には、銀面層を形成する第二の高分子弾性体が人工皮革基材の内部に充分に浸透しにくくなる傾向もある。従って、このような繊維束を除去することにより、銀面層を形成する第二の高分子弾性体が人工皮革基材の内部に浸透しやすくなる。
なお、本工程で形成される人工皮革基材は、厚み調整や表面の平滑化を目的としたスライス処理やコンタクトバフやエメリーバフなどを用いたバフィング処理の他、必要に応じて、揉み柔軟化処理、逆シールのブラッシング処理、防汚処理、親水化処理、滑剤処理、柔軟剤処理、酸化防止剤処理、紫外線吸収剤処理、蛍光剤処理、難燃剤処理等の仕上げ処理が施されてもよい。バフィング処理を行う場合には、好ましくは、表出面の平均立毛長が150μm以下となるように、ペーパー番手や回転数等を適宜調整することが好ましい。
次に、面出しにより形成された表出面に第二の高分子弾性体を含む銀面層を形成する第三工程について説明する。
本工程においては、人工皮革基材の表出面に、乾式造面法、ダイレクトコート法などの銀面層の形成方法により銀面層を形成する。なお、乾式造面法は、離型紙などの支持基材上に第二の高分子弾性体を含む銀面表皮膜を形成した後、その銀面表皮膜の表面に接着剤を塗布し、表出面に貼り合せて、必要によりプレスして接着し、離型紙を剥離することにより銀面層を形成する方法である。また、ダイレクトコート法は、第二の高分子弾性体を含む液状樹脂または樹脂液を表出面に直接塗布した後、硬化させることにより銀面層を形成する方法である。
第二の高分子弾性体としては、上述した第一の高分子弾性体で列挙したのと同様の種類の高分子弾性体等、従来から銀面層の形成に用いられている高分子弾性体を特に限定なく用いることができる。
形成される銀面層の厚みは、特に限定されないが、例えば、300μm以下程度であることが、機械的特性と風合いとのバランスを維持することができる点から好ましい。なお、本実施形態の銀付調人工皮革によれば、銀面層の高い剥離強力を維持することができるために、銀面層を薄く仕上げることもできる。具体的には、例えば、厚みが150μm以下、さらには100μm以下のような銀面層を形成しても、高い剥離強力と耐摩耗性を維持することができる。また、銀面層をより薄く仕上げることにより、高級感のある極めて細かな天然皮革調の折れ皺を発現する銀面調人工皮革基材を得ることもできる。なお、乾式造面法により形成された銀面層においては、接着層を含んだ厚みを銀面層の厚みとする。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
水溶性熱可塑性PVA系樹脂を海成分に用い、イソフタル酸変性度6モル%のPETを島成分とし、繊維1本あたりの島数が25島で、海成分/島成分が25/75(重量比)となるような溶融複合紡糸用口金を用い、260℃で海島型のフィラメントを口金より吐出した。そして、紡糸速度が4000m/minとなるようにエジェクター圧力を調整し、平均繊度2.5デシテックスの海島型長繊維をネット上に捕集し、目付30g/m2の長繊維ウェブを得た。
そして、得られた長繊維ウェブをクロスラッピングすることにより12枚重ね、これに、針折れ防止油剤をスプレーした。そして、6バーブのニードル針で2000パンチ/cm2のパンチ密度でニードルパンチングすることにより、絡合された長繊維ウェブを得た。
そして、絡合された長繊維ウェブを水蒸気により熱収縮させた。水蒸気による熱収縮処理は、はじめに、絡合された長繊維ウェブ中の海成分の量に対して30質量%の水分を付与し、次いで、相対湿度が90%、温度が110℃の加熱水蒸気雰囲気下で80秒間加熱処理した。このときの面積収縮率は45%であった。
次に、熱収縮処理により得られたウェブ絡合シートに、アニオン性自己乳化型の水性ポリウレタン(100%モジュラス 3.0MPa)と感熱ゲル化剤である硫酸アンモニウムを含浸させた。なお、水性ポリウレタンの濃度は、水性ポリウレタンの固形分量/島成分の量の質量比が15/85となるように濃度を調整した。そして、マイグレーションを防止するために水蒸気雰囲気下で水性ポリウレタン分散液をゲル化処理した後、120℃で10分間乾燥した。
そして、水性ポリウレタンを含浸させたウェブ絡合シートを95℃の熱水中に10分間浸漬することにより海成分を除去して極細繊維を形成した後、120℃の温度で10分間乾燥することにより、厚み2.1mmの中間体シートが得られた。中間体シートの水性ポリウレタンの量/極細繊維の質量比は14.6/85.4であった。
得られた中間体シートをその表面と平行な面でスライス処理することにより厚み1.0mm、目付525g/cm2の人工皮革基材を得た。スライス面のSEM写真の一例を図2に示す。スライス面には、極細繊維の横断面(図2中のA)が平均3253個/mm2観察され、また、水性ポリウレタン(図2中のB)が面積割合8.2%観察された。また、横たわっている繊維束(図2中のC)が平均45本/mm2観察され、その平均長さは140μmであった。また、人工皮革基材の厚み方向の断面のSEM写真の一例を図3に示す。スライス面から立毛した極細繊維(図3中のD)の平均立毛長は約50μmであった。なお、スライス面における極細繊維の横断面の数密度及び水性ポリウレタンの面積割合、及びスライス面から立毛した極細繊維の平均立毛長は以下の方法により測定した。
〈スライス面における極細繊維の横断面の数密度〉
スライス面の200〜300倍のSEM写真を撮影し、万遍なく選択された10箇所の1mm×1mmの矩形領域で観察された極細繊維の横断面の数を数えた。なお、立毛した、表面に200μm以上露出したような極細繊維は計数から除外した。このようにして計数した10点の平均値を繊維断面の数密度(個/mm2)とした。
〈スライス面における水性ポリウレタンの面積割合〉
スライス面の100倍のSEM写真を撮影し、印刷した。そして、万遍なく選択された10箇所の1mm×1mmの矩形領域において、水性ポリウレタンが表面に露出している部分に蛍光ペンで着色し、その部分をカッターで正確に切り抜いて重量を測定した。そして、印刷された写真中のスライス面の全体に占める水性ポリウレタンの面積の割合をその重量比から算出した。このようにして算出した10点の平均値をスライス面の投影面に占める水性ポリウレタンの面積割合とした。
〈スライス面の平均立毛長〉
人工皮革基材の厚み方向に平行な任意の10点の断面の200倍のSEM写真を撮影した。そして、立毛している極細繊維のスライス面からの長さを測定し、その200本の平均値を平均立毛長とした。
次に、得られた人工皮革基材のスライス面に以下のような工程の乾式造面法により銀面層を形成した。
はじめに、離型紙上に、下記に示す組成の銀面表皮膜用水性ポリウレタン液を100g/m2で塗布した後、90℃で1分間、次に120℃で2分間乾燥することにより、厚み30μmの表皮層を形成した。
(銀面表皮膜用水性ポリウレタン液)
・ポリカーボネート系ポリウレタン(DIC(株)製のハイドランWLS−210、固形分35%):100質量部
・カルボジイミド系架橋剤(DIC(株)製のハイドランアシスターCS−7):4質量部
・増粘剤(DIC(株)製のハイドランアシスターT−5):1.5部
・茶色顔料(DIC(株)製のダイラックブラウンHS−8640):10部
次に、離型紙上に形成された銀面表皮膜の上に、下記に示す組成の接着層用水性ポリウレタン液を150g/m2で塗布した後、90℃で3分間乾燥することにより、厚み60μmの接着層を形成した。
(接着層用水性ポリウレタン液)
・ポリカーボネート系ポリウレタン(DIC(株)製のハイドランWLA−412、固形分45%):100質量部
・増粘剤(DIC(株)製のハイドランアシスターT−5):1.5質量部
・変性ポリイソシアネート系架橋剤(DIC(株)製のハイドランアシスターC−5):10質量部
このようにして形成された、離型紙上の銀面層の接着層側を人工皮革基材のスライス面に接触させて載置し、人工皮革基材の厚みの70%のクリアランスを有するロールで圧着した。そして、100℃で2分間乾燥し、さらに60℃で2日間熟成した後、離型紙を剥離することにより銀付調人工皮革が得られた。そして、得られた銀付調人工皮革の剥離強力、耐摩耗性、柔軟性、及び折れ皺の発生を以下のようにして評価した。
〈銀面層の剥離強力〉
銀付調人工皮革をTD方向23cm、MD方向2.5cmに切り出して試験片を作製した。そして、表面を削った巾2.5cmのゴム板に接着剤を均一に塗布し、100℃で2分間熱処理した後、試験片の銀面層側を貼り合わせ、2〜4kgf/cm2の圧力でプレスした後、室温で1昼夜放置した。そして、試験片が接着されたゴム板の先端部を一方のチャックに、試験片の銀面先端部を他方のチャックに挟み、引張試験機で速度100mm/分の条件で引っ張って、銀面層と人工皮革基材とを剥離した。このとき、得られたSS曲線の平坦な部分の平均値を求めた。試験片3個の平均値を1cm当たりに換算した値を銀面層の剥離強力とした。
〈耐摩耗性(テーバー磨耗)〉
直径13cmの円状にカットした銀付調人工皮革をテーバーアブレージョンテスター(TABER INSTRUMENT Corp製)のターンテーブル上にセットした。そして、2個の摩耗輪(H−22(ダイトエレクトロン社製))で1000回摩耗させた。なお、荷重は1kgにセットした。そして、このときの銀付調人工皮革の摩耗減量及び、表面の状態変化を判定した。なお、表面の状態変化は以下の基準に従って判定した。
1級:外観変化が認められない
2級:銀面表皮膜が除去され接着層が半分未満の範囲で露出している
3級:銀面表皮膜が除去され接着層が半分以上の範囲で露出している
4級:人工皮革基材が半分未満の範囲で露出している
5級:人工皮革基材が半分以上の範囲で露出している
〈柔軟性〉
銀付調人工皮革を縦20cm×横20cmの正方形に切り出した試験片を作成した。そして、人工皮革分野の当業者から選出された5人のパネリストが試験片を触って、以下の基準で柔軟性を判定した。
A:高級牛皮革と同様に触ったり折り曲げたりしたときの反発感がなく、柔軟性が高かった。
B:雑貨等に用いられる皮革素材として用いられうる程度の、標準的な柔軟性があった。
C:反発感が強く、柔軟性に乏しかった。
〈折れ皺の発生〉
縦20cm×横20cmの正方形に切り出した試験片を、縦方向に上端と下端を併せるように表面を谷折りしたときに発生する折れ皺の形状を目視により観察し、以下の基準により判定した。
A:折り込んだ表面に高級牛皮革と同様の緻密で、均一な折れ皺が発生した。
B:折り込んだ表面に雑貨等に用いられる皮革素材に発生するような一般的な折れ皺が発生した。
C:折り込んだ表面に部分的に銀面層が浮きあがったような粗めの折れ皺が発生した。
上記評価の結果、得られた銀付調人工皮革の銀面層の剥離強力は4.5kg/cmであり、剥離は人工皮革基材と接着層との間の破壊により生じていた。また、テーバー磨耗による耐磨耗性評価では、磨耗減量が10gであり、磨耗状態は2級であった。さらに柔軟性及び折れ皺の発生は、いずれもA判定であった。結果を下記表1に示す。
[実施例2]
ニードルパンチングのパンチ密度2000パンチ/cm2の代わりに、650パンチ/cm2とした以外は実施例1と同様の工程及び条件により、厚み1.0mm、目付450g/cm2の人工皮革基材を得た。このようにして得られた人工皮革基材のスライス面には、極細繊維の横断面が平均1115個/mm2観察され、また、水性ポリウレタンが面積割合10.3%観察された。また、スライス面から立毛した極細繊維の平均立毛長は約43μmであった。
そして、得られた人工皮革基材のスライス面に、実施例1と同様の工程及び条件により、銀面層を形成することにより銀付調人工皮革を得、同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1と同様にして、中間体シートを得、スライスした。そして、スライス面を、横たわっている繊維束を除去するために、さらにバフィング処理した以外は、実施例1と同様の工程及び条件により、厚み1.0mm、目付494g/cm2の人工皮革基材を得た。スライス面のSEM写真の一例を図4に示す。このようにして得られた人工皮革基材のスライス面には、極細繊維の横断面が平均3110個/mm2観察され、また、水性ポリウレタンが面積割合8.5%観察された。また、スライス面から立毛した極細繊維の平均立毛長は約60μmであった。また、横たわっている繊維束が平均23本/mm2観察され、その平均長さは約100μmであった。そして、得られた人工皮革基材のスライス面に、実施例1と同様の工程及び条件により、銀面層を形成することにより銀付調人工皮革を得、同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1と同様にして、中間体シートを得、スライスした。そして、スライス面を、横たわっている繊維束を除去するためにバフィング処理し、さらに、起毛するためにバフィング処理した以外は、実施例1と同様の工程及び条件により、厚み1.0mm、目付510g/cm2の人工皮革基材を得た。このようにして得られた人工皮革基材のスライス面には、極細繊維の横断面が平均2844個/mm2観察され、また、水性ポリウレタンが面積割合9.8%観察された。また、スライス面から立毛した極細繊維の平均立毛長は約147μmであった。また、横たわっている繊維束が平均15本/mm2観察され、その平均長さは約90μmであった。そして、得られた人工皮革基材のスライス面に、実施例1と同様の工程及び条件により、銀面層を形成することにより銀付調人工皮革を得、同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1と同様にして、中間体シートを得、スライスした。そして、スライス面を、起毛するためにさらにバフィング処理を施した以外は、実施例1と同様の工程及び条件により、厚み1.0mm、目付534g/cm2の人工皮革基材を得た。このようにして得られた人工皮革基材のスライス面には、極細繊維の横断面が平均3049個/mm2観察され、また、水性ポリウレタンが面積割合8.8%観察された。また、スライス面から立毛した極細繊維の平均立毛長は約253μmであった。また、横たわっている繊維束が平均42本/mm2観察され、その平均長さは約130μmであった。そして、得られた人工皮革基材のスライス面に、実施例1と同様の工程及び条件により、銀面層を形成することにより銀付調人工皮革を得、同様に評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
ニードルパンチングのパンチ密度2000パンチ/cm2の代わりに、500パンチ/cm2とした以外は実施例1と同様の工程及び条件により、厚み1.0mm、目付450g/cm2の人工皮革基材を得た。このようにして得られた人工皮革基材のスライス面には、極細繊維の横断面が平均826個/mm2観察され、また、水性ポリウレタンが面積割合9.1%観察された。また、スライス面から立毛した極細繊維の平均立毛長は約62μmであった。そして、得られた人工皮革基材のスライス面に、実施例1と同様の工程及び条件により、銀面層を形成することにより銀付調人工皮革を得、同様に評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
ウェブ絡合シートに含浸する水性ポリウレタンのエマルジョンの濃度を、水性ポリウレタンの固形分量/島成分の量の質量比が15/85となるようにする代わりに、30/70となるように調整した以外は実施例1と同様の工程及び条件により、厚み1.0mm、目付589g/cm2の人工皮革基材を得た。このようにして得られた人工皮革基材のスライス面には、極細繊維の横断面が平均3447個/mm2観察され、また、水性ポリウレタンが面積割合22.3%観察された。また、スライス面から立毛した極細繊維の平均立毛長は約54μmであった。そして、得られた人工皮革基材のスライス面に、実施例1と同様の工程及び条件により、銀面層を形成することにより銀付調人工皮革を得、同様に評価した。結果を表1に示す。
本発明の銀付調人工皮革は、紳士靴、スポーツシューズ、鞄、ベルト、カメラケース、ランドセルなどの表皮素材として好ましく用いられる。特に、本発明の銀付調人工皮革は剥離強力および耐摩耗性に優れるために、高い機械物性が要求される靴用途、特にスポーツシューズなどに用いられる。また、天然皮革調の優れた外観と風合いを兼ね備えているため、鞄用途、雑貨用途など優れた外観を要求される用途に好ましく用いられる。
1 人工皮革基材
1a 極細繊維
2 銀面層

Claims (8)

  1. 平均繊度0.001〜0.5デシテックスの極細繊維の繊維絡合体と前記繊維絡合体に含浸付与された第一の高分子弾性体とを含む人工皮革基材と、前記人工皮革基材の表面に形成された第二の高分子弾性体を含む銀面層と、を備え、
    前記人工皮革基材の前記銀面層に接する側の面の、厚み方向に垂直な仮想断面において、
    前記極細繊維の横断面が平均1000個/mm2上存在し、且つ、その面に露出する前記第一の高分子弾性体の面積割合が平均20%以下、であることを特徴とする銀付調人工皮革。
  2. 前記極細繊維は繊維束を形成しており、
    前記仮想断面において観察される前記繊維束のうち、横たわっている前記繊維束の平均長さが200μm以下である請求項1に記載の銀付調人工皮革。
  3. 前記極細繊維の横断面が平均3000個/mm2上存在する請求項1または2に記載の銀付調人工皮革。
  4. 平均繊度0.001〜0.5デシテックスの極細繊維の繊維絡合体と前記繊維絡合体に含浸付与された第一の高分子弾性体とを含む、人工皮革基材の中間体シートを製造する第一工程と、
    前記中間体シートを厚み調整することにより面出しをして前記人工皮革基材を製造する第二工程と、
    前記人工皮革基材の前記面出しにより形成された表出面に第二の高分子弾性体を含む銀面層を形成する第三工程と、を備え、
    前記表出面を走査型電子顕微鏡で観察したときの第1の観察面において、
    前記極細繊維の横断面が平均1000個/mm2上存在し、且つ、前記第一の高分子弾性体の面積割合が平均20%以下の割合、になるように調整することを特徴とする銀付調人工皮革の製造方法。
  5. 前記極細繊維は繊維束を形成しており、
    前記第二工程は、前記第1の観察面において観察される前記繊維束のうち、横たわっている前記繊維束の平均長さが200μm以下になるように面出しをする工程を備える請求項4に記載の銀付調人工皮革の製造方法。
  6. 前記第二工程は、
    前記人工皮革基材の厚み方向に平行な断面における走査型電子顕微鏡による第2の観察面において、前記表出面から立毛する前記極細繊維の平均立毛長が150μm以下になるように面出しをする工程を備える請求項4または5に記載の銀付調人工皮革の製造方法。
  7. 前記第一工程が、
    前記極細繊維を形成可能な極細繊維発生型繊維絡合体を形成する工程と、
    前記極細繊維発生型繊維絡合体に感熱ゲル化性を有する前記第一の高分子弾性体のエマルジョンを含浸させ、該エマルジョンをゲル化させた後、乾燥させる工程と、
    前記極細繊維発生型繊維絡合体を極細繊維の繊維絡合体に変換させる工程とを備え、
    前記第一の高分子弾性体の量/前記極細繊維の量(質量比)が5/95〜30/70である、請求項4〜6の何れか1項に記載の銀付調人工皮革の製造方法。
  8. 前記第三工程が、
    前記表出面に、接着層を介して予め形成された銀面表皮層フィルムをラミネートすることにより前記銀面層を形成する工程である請求項4〜7の何れか1項に記載の銀付調人工皮革の製造方法。
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