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JP6075828B2 - エンジン始動システム - Google Patents

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JP6075828B2
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Description

本発明は、車両の駐車時にステアリングホイールの回動を電動でロックするための電動ステアリングロック装置を備えたエンジン始動システムに関するものである。
近年、車両には、盗難防止の目的で駐車時にステアリングホイールの回動を電動でロックするための電動ステアリングロック装置を備えたものがある。この電動ステアリングロック装置は、車両のステアリングシャフトを回動可能に収納するコラムパイプに形成された挿通孔に対応する位置に固定される装置であって、前記ステアリングシャフトに係合するロック位置とその係合が解除されて前記コラムパイプの内径に対してその外側に位置するアンロック位置との間を移動可能なロック部材と、該ロック部材を作動させる電動モータ等の電動アクチュエータと、前記ロック部材のロック位置を検出する第1位置検出手段と、前記ロック部材のアンロック位置を検出する第2位置検出手段と、前記第1及び第2位置検出手段の検出結果に基づいて前記電動アクチュエータの駆動を制御する制御部を含んで構成されている。
又、斯かる電動ステアリングロック装置を備える車両には、エンジン始動スイッチのON操作を検出すると車両のエンジン始動処理を行うエンジン始動システムを備えたものがある。このエンジン始動システムにおいては、エンジン停止状態においてエンジン始動スイッチが運転者によってON操作されると、これを検知した上位ユニットであるエンジン始動制御部は電動ステアリングロック装置に対して「アンロック要求信号」を送信する。すると、電動ステアリングロック装置は、電動アクチュエータを駆動し、該電動アクチュエータによってロック部材をアンロック位置へと移動させ、該ロック部材とステアリングシャフトとの係合を解除するアンロック処理を行う。そして、このアンロック処理が完了したことが電動ステアリングロック装置からの「アンロック完了信号」の受信によって確認されると、エンジン始動制御部はエンジンの始動処理を行う。
一方、車両が停止し、エンジン作動状態において運転者がエンジン始動スイッチをOFF操作すると、これを検知したエンジン始動制御部は、エンジンを停止させ、安全が確認されたことを条件に電動ステアリングロック装置に対して「ロック要求信号」を送信する。すると、電動ステアリングロック装置は、電動アクチュエータを駆動し、該電動アクチュエータによってロック部材をロック位置へと移動させ、該ロック部材をステアリングシャフトに係合させるロック処理を行ってステアリングホイールの回転をロックする。
ところで、電動ステアリングロック装置においてステアリングホイールのロック/アンロックを電動で行うためには、ロック部材がロック位置にあるかアンロック位置にあるかを検出して電動アクチュエータの駆動を制御する必要があり、そのためにロック部材の位置検出機構が設けられている。この位置検出機構としては、例えばロック部材等の可動部材に磁石を取り付け、ロック位置とアンロック位置に対応する箇所にホール素子等の磁気検出素子をそれぞれ配置し、これらの磁気検出素子によって磁石の磁力を検出することによってロック部材がロック位置にあるかアンロック位置にあるかを検出するものが採用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−049908号公報
しかしながら、従来の電動ステアリングロック装置においては、ステアリングシャフトの形状によってはロック部材の移動ストロークが大きくなる場合がある。このようにロック部材の移動ストロークが大きくなると、その作動時間が長くなり、斯かる電動ステアリングロック装置を備えるエンジン始動システムにおいて、運転者がエンジン始動スイッチをON操作してからエンジンが実際に始動するまでの時間が長くなり、運転者に対するエンジン始動の応答性が悪くなるという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、運転者に対するエンジン始動の応答性を向上させることができるエンジン始動システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
エンジン始動スイッチと、
該エンジン始動スイッチのON操作を検出すると車両のエンジン始動処理を行うエンジン始動制御部と、
車両のステアリングシャフトのロック/アンロックを行う電動ステアリングロック装置と、を備えたエンジン始動システムにおいて、
前記エンジン始動制御部は、前記エンジン始動スイッチがON操作された後であって、且つ、前記電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が完了する前にエンジンの始動処理を開始し、その後、前記電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が正常に行われなかった場合には、エンジンの停止処理を行うよう構成し
前記電動ステアリングロック装置は、前記エンジン始動スイッチがON操作された後であって、且つ、前記電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が完了する前に前記エンジン始動制御部に「エンジン始動許可信号」を送信し、前記電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が所定時間内に完了しなかった場合には前記エンジン始動制御部に「エンジン停止信号」を送信することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記電動ステアリングロック装置は、車両のステアリングシャフトを回動可能に収納するコラムパイプに形成された挿通孔に対応する位置に固定される装置であって、
前記ステアリングシャフトに係合するロック位置とその係合が解除されて前記コラムパイプの内径に対してその外側に位置するアンロック位置との間を移動可能なロック部材と、
該ロック部材を作動させる電動アクチュエータと、
前記ロック部材のロック位置を検出する第1位置検出手段と、
前記ロック部材のアンロック位置を検出する第2位置検出手段と、
前記ロック部材がロック位置とアンロック位置との間の途中位置にあることを検出する第3位置検出手段と、
前記第1及び第2位置検出手段の検出結果に基づいて前記電動アクチュエータの駆動を制御する制御部と、を含んで構成され、
前記制御部は、前記ロック部材をロック位置からアンロック位置に移動させるアンロック処理時に、前記第3位置検出手段によって前記ロック部材が前記途中位置にあることが検出されると前記エンジン始動制御部にエンジン始動許可信号を送信し、所定時間内に前記第2位置検出手段による前記ロック部材のアンロック位置検出が行われなかった場合には前記エンジン始動制御部にエンジン停止信号を送信するよう構成したことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記途中位置は、前記ステアリングシャフトと前記ロック部材との係合が解除される境界位置である係合境界位置と前記アンロック位置との間に設定されることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記エンジン始動制御部は前記エンジン始動スイッチのON操作を検出すると前記電動ステアリングロック装置に「アンロック要求信号」を送信し、前記電動ステアリングロック装置はアンロック処理が完了すると前記エンジン始動制御部に「アンロック完了信号」を送信するよう構成するとともに、
前記エンジン始動制御部は、前記「アンロック要求信号」を前記電動ステアリングロック装置に送信する前後又は送信すると同時にエンジンの始動処理を開始し、その後、前記電動ステアリングロック装置から所定時間内に「アンロック完了信号」を受信しない場合又は前記電動ステアリングロック装置から「エンジン停止信号」を受信した場合には、エンジンの停止処理を行うことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、従来のように電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が終了した後ではなく、その前の段階でエンジンの始動処理を行うようにしたため、エンジンの始動をより早く行うことができ、運転者に対するエンジン始動の応答性を向上させることができる。そして、電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が正常に行われなかった場合には、エンジンの停止処理を行うようにしたため、電動ステアリングロック装置においてロック状態が解除されていない状態でのエンジン作動の維持が阻止され、高い安全性が確保される。
又、請求項記載の発明によれば、エンジン始動スイッチがON操作された後に電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が完了する前にエンジン始動制御部に「エンジン始動許可信号」を送信してエンジンの始動処理を行うようにしたため、エンジンの始動をより早く行うことができ、運転者に対するエンジン始動の応答性を向上させることができる。
請求項記載の発明によれば、ロック部材をロック位置からアンロック位置に移動させるアンロック処理時において、従来のようにロック部材がアンロック位置に移動した後ではなく、その途中の段階でエンジン始動制御部に「エンジン始動許可信号」を送信してエンジンの始動処理を行うようにしたため、エンジンの始動を従来よりも早く行うことができ、運転者に対するエンジン始動の応答性を向上させることができる。
そして、アンロック作動開始から所定時間が経過するまでにロック部材のアンロック位置検出が行われなかった場合にはエンジン始動制御部に「エンジン停止信号」を送信してエンジンの停止処理を行うようにしたため、ロック部材とステアリングシャフトとの係合が解除されていない状態でのエンジン作動の維持が阻止され、高い安全性が確保される。
請求項記載の発明によれば、ロック部材が途中位置にある状態では、該ロック部材とステアリングシャフトとの係合が解除されているアンロック状態にあるため、万一、故障等の何らかの原因によってロック部材がアンロック位置まで移動していないにも拘わらずエンジン作動の維持が継続された場合であっても、ロック部材とステアリングシャフトとの係合が解除されており、エンジン始動に対する安全性が確保される。
請求項記載の発明によれば、従来のように電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が終了した後ではなく、エンジン始動制御部がエンジン始動スイッチのON操作を検出して「アンロック要求信号」を電動ステアリングロック装置に送信する前後又は送信すると同時にエンジンの始動処理を開始するようにしたため、エンジンの始動を従来よりも早く行うことができ、運転者に対するエンジン始動の応答性を向上させることができる。そして、エンジンの始動処理を開始した後、電動ステアリングロック装置から所定時間内に「アンロック完了信号」を受信しない場合又は電動ステアリングロック装置から「エンジン停止信号」を受信した場合には、エンジンの停止処理を行うようにしたため、電動ステアリングロック装置においてロック状態が解除されていない状態でのエンジン作動の維持が阻止され、高い安全性が確保される。
電動ステアリングロック装置のロック状態を示す縦断面図である。 電動ステアリングロック装置のアンロック状態を示す縦断面図である。 電動ステアリングロック装置の分解斜視図である。 電動ステアリングロック装置のシステム構成図である。 本発明の実施の形態1に係るエンジン始動システムにおけるホール素子によるロック部材の位置検知を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係るエンジン始動システムのアンロック処理時におけるエンジン始動制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係るエンジン始動システムのロック処理時におけるエンジン停止制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係るエンジン始動システムにおけるエンジン始動制御部と電動ステアリングロック装置間の信号の送受信タイミングを示す図である。 本発明の実施の形態2に係るエンジン始動システムにおけるエンジン始動制御時におけるエンジン始動制御手順を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
本実施の形態に係るエンジン始動システムは、エンジン始動スイッチと、該エンジン始動スイッチのON操作を検出すると車両のエンジン始動処理を行うエンジン始動制御部と、車両のステアリングシャフトのロック/アンロックを行う電動ステアリングロック装置を含んで構成されているが、以下、電動ステアリングロック装置の構成を図1〜図4に基づいて以下に説明する。
図1は電動ステアリングロック装置のロック状態を示す縦断面図、図2は同電動ステアリングロック装置のアンロック状態を示す縦断面図、図3は同電動ステアリングロック装置の分解斜視図、図4は同電動ステアリングロック装置のシステム構成図である。
電動ステアリングロック装置1は、電動によって車両のステアリングシャフト30(ステアリングホイール)の回動をロック/アンロックするものであって、図1及び図2に示すように、ステアリングシャフト30を回動可能に収納するコラムパイプ31の下部に形成された挿通孔31aに対応する位置に固定されている。
ここで、電動ステアリングロック装置1のハウジング2は、非磁性体の金属(例えば、マグネシウム合金)で構成されたケース3と該ケース3の下面開口部を覆う金属製のリッド4によって構成されている。
上記ケース3は矩形ボックス状に成形されており、その上部には円弧状の凹部3aが形成され、この凹部3aには前記コラムパイプ31が嵌め込まれ、このケース3は、該ケース3に結着される不図示の円弧状のブラケットによってコラムパイプ31に固定される。尚、コラムパイプ31とその内部に収納されたステアリングシャフト30は、車両前後方向(図1及び図2の紙面垂直方向)に沿って配されており、ステアリングシャフト30の外周には複数(図示例では10個)の係合溝30aが周方向に等角度ピッチで形成されている。又、図示しないが、ステアリングシャフト30の上端にはステアリングホイールが結着されており、ステアリングシャフト30の下端は操舵系を構成するステアリングギヤボックスに連結されている。そして、運転者がステアリングホイールを回転操作すれば、その回転はステアリングシャフト30を経てステアリングギヤボックスに伝達され、ステアリングギヤボックスに収容されたラック&ピニオン機構によってラック軸の車幅方向の運動に変換され、該ラック軸の左右両端にタイロッドを介して連結された左右の前輪が転舵されて所要の操舵がなされる。
又、図3に示すように、ケース3の側部には矩形のコネクタ配設部3bが開口しており、このコネクタ配設部3bが形成された側面以外の他の3つの側面にはピン5が圧入される円孔状のピン孔3c(図3には2つのみ図示)が形成されている。
他方、前記リッド4は矩形平板状に成形されており、その内面(上面)には3つのブロック状のピン留め部4Aと3つの円柱状のカバー押さえ部4B及び有底筒状のギヤ保持筒部4Cが一体に立設されている。ここで、3つのピン留め部4Aはケース3の前記ピン孔3cの位置に対応する箇所に形成されており、これらには前記ピン5が圧入される円孔状のピン挿通孔4a(図3には1つのみ図示)が形成されている。
而して、リッド4は、図1及び図2に示すように、ケース3の下面開口部を下方から覆うようにケース3の下端部内周に嵌め込まれ、ケース3の側部に形成された3つの前記ピン孔3c(図3参照)に挿通するピン5を該リッド4に立設された3つのピン留め部4Aに形成されたピン挿通孔4aに圧入することによってケース3に固定される。
ところで、ハウジング2には、図1及び図2に示すように、ロック部材収納部2Aと基板収納部2Bが形成されており、ロック部材収納部2Aにはロック部材6が収納されている。このロック部材6は、下端部外周に雄ネジ部7aが刻設された略円筒状のドライバ7と、該ドライバ7内に上下動可能に収容されたプレート状のロックボルト8とで構成されている。ここで、ロックボルト8には上下方向に長い長孔8aが形成されており、ロックボルト8は長孔8aに横方向に挿通するピン9によってドライバ7に連結されている。尚、ピン9は、ドライバ7に横方向に貫設されたピン挿通孔7bに圧入によって挿通保持されている。
そして、ロックボルト8は、ケース3に形成された矩形の挿通孔3d内に上下動可能に嵌合しており、これとドライバ7の隔壁7c間に縮装されたスプリング10によって常時上方に付勢され、通常はロックボルト8の長孔8aの下部がピン9に係合することによって該ロックボルト8はドライバ7と共に上下動する。
又、ドライバ7の上部外周の相対向する箇所には水平に延びるアーム7Aと上下方向に長い回り止め部7Bが一体に形成されており、アーム7Aは、ハウジング2(ケース3)内に上下動可能に収容され、回り止め部7Bは、ケース3に形成された係合溝3eに係合してドライバ7の回転を阻止する。そして、アーム7Aの先端部には横断面矩形の磁石収納部7dが形成されており、この磁石収納部7dには四角柱状の磁石11(マグネット)が圧入によって収納されている。
更に、図1及び図2に示すように、ハウジング2内に形成された前記ロック部材収納部2Aには円筒状のギヤ部材12が回転可能に収容されており、該ギヤ部材12の下部外周は、リッド4の内面(上面)に立設された前記ギヤ保持筒部4Cによって回転可能に保持されている。そして、このギヤ部材12の下部外周にはウォームギヤ12aが形成されており、同ギヤ部材12の内周には雌ネジ部12bが形成されている。
上記ギヤ部材12の内部には前記ドライバ7の下部が挿入されており、このドライバ7の下部外周に形成された前記雄ネジ部7aには、ギヤ部材12の内周に形成された前記雌ネジ部12bが噛合している。そして、リッド4のギヤ保持筒部4Cの中心部に形成された円柱状のスプリング受け4bとドライバ7の隔壁7cとの間にはスプリング13が縮装されており、ロック部材6(ドライバ7とロックボルト8)はスプリング13によって常時上方に付勢されている。
又、図1及び図2に示すように、ハウジング2に形成された前記ロック部材収納部2Aには電動アクチュエータである電動モータ14が横置き状態で収納されており、この電動モータ14の出力軸14aには小径のウォーム15が形成されている。そして、このウォーム15は、ギヤ部材12の外周に形成された前記ウォームギヤ12aに噛合している。ここで、ウォーム15とウォームギヤ12aは、電動モータ14の出力軸14aの回転力をロック部材6の進退力に変換する駆動機構を構成している。
一方、図1及び図2に示すように、ハウジング2に形成された前記基板収納部2Bにはプリント基板(PCB)16が収納されているが、このプリント基板16は、その内面がロック部材6の作動方向と平行となるように垂直に立設された状態で収納されている。そして、このプリント基板16の内面上下のロック位置とアンロック位置に対応する位置には、第1位置検出手段であるロック側ホール素子(SW−1)17と第2位置検出手段であるアンロック側ホール素子(SW−2)18がそれぞれ配置されており、これらのホール素子(SW−1)17,(SW−2)18によって後述のようにロック部材6(ロックボルト8)の位置(ロック(Lock)/アンロック(Unlock)位置)が検出される。
而して、本実施の形態では、プリント基板16の内面のロック位置とアンロック位置との中間位置である途中位置には第3位置検出手段であるホール素子(SW−3)19が配置されており、このホール素子(SW−3)19によって後述のようにロック部材6(ロックボルト8)が途中位置(Middle)にあることが検出される。
ここで、ロックボルト8の頂部が図2のA,B,C,Dにある位置をそれぞれ「ロック位置」、「係合境界位置」、「アンロック確定位置」、「アンロック位置」と定義する。「ロック位置」はロックボルト8の先端部が図1に示すようにステアリングシャフト30の係合溝30aに完全に係合してステアリングシャフト30(ステアリングホイール)の回転がロックされている状態であり、「係合境界位置」はステアリングシャフト30の係合溝30aとロックボルト8との係合が解除される境界の位置であり、「アンロック確定位置」はロックボルト8の頂部がコラムパイプ31の内径上にある位置であり、「アンロック位置」はロックボルト8の頂部が図2に示すようにコラムパイプ31の内径に対してその外側にある位置である。
そして、本実施の形態では、第3位置検出手段である前記ホール素子(SW−3)19が配置されている途中位置は、「係合境界位置」と「アンロック位置」との間に設定されている。
次に、電動ステアリングロック装置1のシステム構成を図4に基づいて以下に説明する。
前記ホール素子(SW−1)17,(SW−2)18,(SW−3)19は、電動モータ14を駆動制御する制御部であるマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略称する)20に電気的に接続されており、マイコン20は、通信インターフェイス(通信I/F)21及び車両の通信ライン22を経て車両に搭載された上位ユニットである不図示のエンジン始動制御部(以下、「ECU」と略称する)に電気的に接続されている。尚、図3に示すように、プリント基板16には通信インターフェイス21の機能を果たすコネクタ23が取り付けられており、このコネクタ23には、前記マイコン20(図4参照)から延びる不図示の電気接続線が接続され、ホール素子(SW−1)17,(SW−2)18,(SW−3)19は上述のようにマイコン20に電気的に接続されている。
又、図4に示すように、車両に搭載されたバッテリ24には前記電動モータ(M)14がロックリレー25とアンロックリレー26を介して電気的に接続されており、ロックリレー25とアンロックリレー26は、マイコン20から送信される「ロック信号」と「アンロック信号」によってそれぞれ駆動される。ここで、図3に示すように、前記コネクタ23には上下2つのモータ給電端子27が突設されており、これらのモータ給電端子27は電動モータ14に接続されている。
次に、本実施の形態に係るエンジン始動システムの制御動作を図5〜図7に基づいて以下に説明する。
図5は本発明の実施の形態1に係るエンジン始動システムにおけるホール素子によるロック部材の位置検知を説明する図、図6は同エンジン始動システムのアンロック処理時におけるエンジン始動制御手順を示すフローチャート、図7は同エンジン始動システムのロック処理時におけるエンジン停止制御手順を示すフローチャートである。
(アンロック処理時のエンジン始動制御)
先ず、アンロック処理時におけるエンジン始動制御について説明すると、電動ステアリングロック装置1のマイコン20は、ロックボルト8をロック位置からアンロック位置に移動させるアンロック処理時に、ホール素子(SW−3)19によってロックボルト8が途中位置にあることが検出されるとエンジン始動制御部に「エンジン始動許可信号」を送信し、アンロック処理開始から所定時間内にホール素子(SW−2)18によるロックボルト8のアンロック位置検出が行われなかった場合にはエンジン始動制御部に「エンジン停止信号」を送信する。以下、その具体的な制御手順を図5及び図6に基づいて説明する。
不図示のエンジンが停止している状態では、図1に示すように、ロック部材6のロックボルト8は上限のロック位置にあって、その上端部がケース3の挿通孔3dから凹部3aに突出してステアリングシャフト30の係合溝30aに係合している。この状態では、ステアリングシャフト30の回動がロックされており、このロック状態においては不図示のステアリングホイールを回転操作することができず、これによって車両の盗難が防がれる。このとき、プリント基板16のロック位置に配置されたホール素子(SW−1)17は、ロック部材6(アーム7A)に設けられた磁石11の磁力を検出すると図5に示すようにOFF(Not Lock(OFF))からON(Lock(ON))に切り替わり、これによってロックボルト8がロック位置に移動したことがマイコン20によって認識される。
上記状態から運転者が不図示のエンジン始動スイッチをON操作すると、車体側のエンジン始動制御部がこれを検出し、電動ステアリングロック装置1に対して「アンロック要求信号」を送信するアンロック作動処理がなされる(図6のステップS1)。すると、電動ステアリングロック装置1のマイコン20は、図4に示すアンロックリレー26に対して「アンロック信号」を出力する。すると、アンロックリレー26は破線にて示す位置に切り替わり、ロックリレー25は実線位置にあるため、バッテリ24からの電流は図4に実線にて示す経路を流れて電動モータ14が起動され、ロックボルト8がアンロック側に移動する(ステップS2)。
即ち、上述のように電動モータ14が起動されると、その出力軸14aの回転はウォーム15とウォームギヤ12aによって減速されつつ方向が直角に変換されてギヤ部材12に伝達され、該ギヤ部材12が回転されるため、該ギヤ部材12の内周に刻設された雌ネジ部12bに螺合する雄ネジ部7aが形成されたドライバ7がスプリング13の付勢力に抗して下動する。このようにドライバ7が下動すると、該ドライバ7に一体に形成されたアーム7Aとピン9によってドライバ7に連結されたロックボルト8が下動する。
次に、電動モータ14の駆動開始から所定時間(例えば0.5秒)内にロックボルト8が途中位置まで移動したことがホール素子(SW−3)19によって検出されたか否かが判定される(ステップS3)。ロックボルト8が途中位置まで移動すると、プリント基板16の途中位置に配されたホール素子(SW−3)19は、ロック部材6(アーム7A)に設けられた磁石11の磁力を検出し、図5に示すようにOFF(Not Middle(OFF))からON(Middle(ON))に切り替わり、これによってロックボルト8が途中位置に移動したことがマイコン20によって認識される。
而して、所定時間内にロックボルト8が途中位置まで移動したことが検出されると(ステップS3での判断結果がYesであると)、電動ステアリングロック装置1のマイコン20は、エンジン始動制御部に「エンジン始動許可信号」を送信し、この「エンジン始動許可信号」を受信したエンジン始動制御部はエンジンの始動を開始する(ステップS4)。その後、電動モータ14の駆動開始から所定時間(例えば1.0秒)内にロックボルト8がアンロック位置まで移動したことがホール素子(SW−2)18によって検出されたか否かが判定される(ステップS5)。ロックボルト8がアンロック位置まで移動すると、プリント基板16のアンロック位置に配置されたホール素子(SW−2)18は、ロック部材6(アーム7A)に設けられた磁石11の磁力を検出し、図5に示すようにOFF(Not Unlock(OFF))からON(Unlock(ON))に切り替わり、これによってロックボルト8がアンロック位置に移動したことがマイコン20によって認識される。
而して、所定時間内にロックボルト8が図2に示すようにアンロック位置まで移動したことが検出されると(ステップS5での判断結果がYesであると)、該ロックボルト8の上端部がケース3の挿通孔3dの内部に退避するため、ロックボルト8とステアリングシャフト30の係合溝30aとの係合が解除され、ステアリングシャフト30のロックが解除されてアンロック状態となり、運転者によるステアリングホイールの回転操作が可能となる。
このようにロックボルト8がアンロック位置に移動したことがマイコン20によって判定されると、電動モータ14の駆動が停止されるとともに(ステップS6)、図4に示す通信I/F21及び通信ライン22を介して車体側のエンジン始動制御部に「アンロック完了信号」が送信されて電動ステアリング装置1のアンロック処理が正常に終了し、エンジンの始動処理が正常に終了して車両の走行が可能となり(ステップS7)、一連の処理が終了する(ステップS8)。
他方、電動モータ14の駆動開始から所定時間内にロックボルト8がアンロック位置まで移動したことが検出されない場合(ステップS5での判断結果がNoである場合)には、ロックボルト8がアンロック位置まで移動していない可能性があるため、電動ステアリングロック装置1のマイコン20は、電動モータ14の駆動を停止し(ステップS9)、エンジン始動制御部に「エンジン停止信号(アンロック失敗信号)」を送信する。すると、この「エンジン停止信号(アンロック失敗信号)」を受信したエンジン始動制御部は、エンジンを停止し(ステップS10)、エンジンの始動処理を異常終了させて車両の走行を不可能とするとともに(ステップS11)、不図示のインストルメントパネルの警告灯を点滅させて運転者に異常を報知し、一連の処理を終了する(ステップS8)。
又、ロックボルト8をアンロック側へ移動させてから所定時間内に該ロックボルト8が途中位置まで移動したことがホール素子(SW−3)19によって検出されない場合(ステップS3での判定結果がNoである場合)にも、ロックボルト8とステアリングシャフト30の係合溝30aとの係合が解除されていない可能性があるため、電動ステアリングロック装置1のマイコン20は、電動モータ14の駆動を停止し(ステップS12)、アンロック処理を中止して異常終了(車両の走行は不可能)とし(ステップS13)、一連の処理を終了する(ステップS8)。
以上のように、本実施の形態では、ロックボルト8をロック位置からアンロック位置に移動させるアンロック処理時において、従来のようにロックボルト8がアンロック位置に移動した後ではなく、その途中の段階でエンジン始動制御部に「エンジン始動許可信号」送信してエンジンの始動処理を行うようにしたため、エンジンの始動を従来よりも早く行うことができ、運転者に対するエンジン始動の応答性を向上させることができる。
そして、アンロック作動開始から所定時間が経過するまでにロックボルト8のアンロック位置検出がホール素子(SW−2)18によってなされなかった場合にはエンジン始動制御部に「エンジン停止信号(アンロック失敗信号)」を送信してエンジンの停止処理を行うようにしたため、ロックボルト8のアンロック位置への移動が確認できない状態でのエンジン作動の維持(エンジンが作動し続けること)が阻止され、高い安全性が確保される。
又、本実施の形態では、エンジンの始動処理を開始する途中位置は、ロックボルト8とステアリングシャフト30の係合溝30aとの係合が解除される境界位置である「係合境界位置」と「アンロック位置」との間に設定したため、ロックボルト8が途中位置にある状態では、該ロックボルト8とステアリングシャフト30の係合溝30aとの係合が解除されているアンロック状態にあるため、万一、故障等の何らかの原因によってロックボルト8が「アンロック位置」まで移動していないにも拘わらずエンジン作動の維持が継続された場合であっても、ロックボルト8とステアリングシャフト30の係合溝30aとの係合が解除されており、エンジン始動に対する安全性が確保される。
(ロック処理時のエンジン停止制御)
次に、ロック処理時におけるエンジン停止制御を図5及び図7に基づいて以下に説明する。
エンジン作動状態で車両が停止した状態では、図2に示すようにロックボルト8は下限のアンロック位置にあってステアリングシャフト30の回転はロックされておらず、この状態では不図示のステアリングホイールを回転操作することが可能である。
上記状態から運転者が不図示のエンジン始動スイッチをOFF操作すると、エンジン始動制御部はエンジンの停止処理を行い、エンジンを停止させる。そして、エンジン始動制御部が電動ステアリングロック装置1に対して「ロック要求信号」を送信するロック作動処理がなされる(図7のステップS1)。すると、電動ステアリングロック装置1のマイコン20は、ロックリレー25に対して「ロック信号」を出力する。すると、図4に示すロックリレー25は破線にて示す位置に切り替わり、アンロックリレー26は実線位置にあるため、バッテリ24からの電流は図4に破線にて示す経路を流れて電動モータ14が逆転起動され、ロックボルト8がロック側に移動する(ステップS2)。
上述のように電動モータ14の出力軸14aが逆転されると、その回転はウォーム15とウォームギヤ12aを経てギヤ部材12に伝達され、該ギヤ部材12が逆転するためにドライバ7が上動し、該ドライバ7に一体に形成されたアーム7Aとピン9によってドライバ7に連結されたロックボルト8が上動する。
次に、所定時間(例えば1.0秒)内にロックボルト8がロック位置まで移動したことがホール素子(SW−1)17によって検出されたか否かが判定される(ステップS3)。
ロックボルト8がロック位置まで移動すると、プリント基板16のロック位置に配されたホール素子(SW−1)17は、ロック部材6(アーム7A)に設けられた磁石11の磁力を検出し、図5に示すようにOFF(Not Lock(OFF))からON(Lock(ON))に切り替わり、これによってマイコン20はロックボルト8がロック位置に移動したことを認識する。
而して、所定時間内にロックボルト8が図1に示すようにロック位置まで移動したことが検出されると(ステップS3での判断結果がYesであると)、ロックボルト8の上端部がケース3の凹部3aから突出してステアリングシャフト30の係合溝30aに係合するため、ステアリングシャフト30の回動がロックされるロック状態となり、駐車時における車両の盗難が防がれる。尚、ロックボルト8のステアリングシャフト30の係合溝30aへの係合が良好に行われない場合には、該ロックボルト8に形成された長孔8a内をピン9が相対移動することができる範囲でロックボルト8がスプリング10の付勢力に抗して下動するため、ロックボルト8に過大な負荷が作用することがない。
このようにロックボルト8がロック位置に移動したことがマイコン20によって判定されると、電動モータ14の駆動が停止されるとともに(ステップS4)、図4に示す通信I/F21及び通信ライン22を介して車体側のエンジン始動制御部に「ロック完了信号」が送信されて電動ステアリングロック装置1のロック処理が正常に終了して車両の走行が不可能となり(ステップS5)、一連の処理が終了する(ステップS6)。
他方、ロックボルト8のロック側への移動が開始されてから所定時間内に該ロックボルト8がロック位置まで移動したことが検出されない場合(ステップS3での判断結果がNoである場合)には、ロックボルト8とステアリングシャフト30の係合溝30aとが係合していない可能性があるため、電動ステアリングロック装置1のマイコン20は、電動モータ14の駆動を停止してロック処理を中止し(ステップS7)、マイコン20は、エンジン始動制御部に「アンロック失敗信号」を送信する。すると、この「アンロック失敗信号」を受信したエンジン始動制御部は、不図示のインストルメントパネルの警告灯を点滅させて運転者に異常を報知し、一連の処理を終了する(ステップS6)。
尚、本実施の形態においては、マイコン20が電動モータ14の駆動開始から所定時間内にロックボルト8が途中位置及びアンロック位置に移動したか否かを確認しているが、所定時間のカウント開始タイミングはこれに限定されるものではなく、例えば、アンロック位置確認時には、アンロックボルト8が途中位置に移動してから所定時間内にアンロック位置に移動したか否かを確認しても良く、その所定時間のカウント開始タイミングは任意に設定可能である。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図8及び図9に基づいて以下に説明する。
図8は本発明の実施の形態2に係るエンジン始動システムにおけるエンジン始動制御部と電動ステアリングロック装置間の信号の送受信タイミングを示す図、図9は同エンジン始動システムにおけるエンジン始動制御時におけるエンジン始動制御手順を示すフローチャートである。尚、本実施の形態に係るエンジン始動システム及びこれに含まれる電動ステアリングロック装置の構成は前記実施の形態1のそれと同じであるため、以下の説明では実施の形態1において使用した符号を用いる。
前記実施の形態1においては、車体側のエンジン始動制御部は、電動ステアリングロック装置1のマイコン20からの「エンジン始動許可信号」を受信した後にエンジン始動処理を行うようにしたが、本実施の形態では、エンジン始動スイッチのON操作が検出されてエンジン始動制御部が電動ステアリングロック装置1のマイコン20に「アンロック要求信号」を送信する前後又は送信すると同時にエンジンの始動処理を開始し、その後、電動ステアリングロック装置1のマイコン20から所定時間内に「アンロック完了信号」を受信しない場合又はマイコン20から「エンジン停止信号」を受信した場合には、エンジンの停止処理を行うようにしている。以下、エンジン始動制御部が電動ステアリングロック装置1のマイコン20に「アンロック要求信号」を送信する前にエンジンの始動処理を開始する場合のエンジン始動制御について説明する。
アンロック作動処理が開始されると(図9のステップS1)、運転者によってエンジン始動スイッチがON操作されたか否かが検出される(ステップS2)。運転者がエンジンスイッチをON操作したことが検出されると(ステップS2での判断結果がYesであると)、エンジン始動制御部が図8に示すようにタイミングT2において電動ステアリングロック装置1に対して「アンロック要求信号」を送信する(ステップS4)が、本実施の形態ではそれ以前の図8に示すタイミングT1においてエンジンの始動を開始する(ステップS3)。尚、エンジン始動処理は前記実施の形態1において実行される処理と同じである。
図8に示すタイミングT2において「アンロック要求信号」が電動ステアリングロック装置1のマイコン20に対して送信されると、電動ステアリングロック装置1において電動モータ14が駆動されてロックボルト8がアンロック側へ移動する(ステップS5)が、「アンロック要求信号」を送信してから所定時間(例えば1.5秒)内に電動ステアリングロック装置1のマイコン20から「アンロック完了信号」が送信されたか、或いはエンジン始動制御部がマイコン20から「エンジン停止信号(アンロック失敗信号)」を受信していないか否かが判定される(ステップS6)。
ロックボルト8がアンロック位置に移動したために所定時間内にエンジン始動制御部が電動ステアリングロック装置1のマイコン20から「アンロック完了信号」を受信し、且つ、マイコン20から「エンジン停止信号(アンロック失敗信号)」を受信していない場合(ステップS6での判定結果がYesである場合)には、エンジン作動が継続され(ステップS7)、一連の処理が終了する(ステップS8)。
他方、故障等の何らかの原因によってロックボルト8が所定時間内にアンロック位置に移動しないために、エンジン制御部が所定時間内にマイコン20から「アンロック完了信号」を受信しない場合、或いはマイコン20から「エンジン停止信号(アンロック失敗信号)」を受信した場合(ステップS6での判定結果がNoである場合)には、ロックボルト8とステアリングシャフト30の係合溝30aとの係合が解除されていない可能性があるため、エンジンを停止し(ステップS9)、エンジンの始動処理を異常終了させて車両の走行を不可能とするとともに(ステップS10)、不図示のインストルメントパネルの警告灯を点滅させて運転者に異常を報知し、一連の処理を終了する(ステップS8)。
以上のように、本実施の形態では、従来のように電動ステアリングロック装置1でのアンロック処理が終了した後ではなく、エンジン始動制御部がエンジン始動スイッチのON操作を検出して「アンロック要求信号」を電動ステアリングロック装置1のマイコン20に送信する前にエンジンの始動処理を開始するようにしたため、エンジンの始動を従来よりも早く行うことができ、運転者に対するエンジン始動の応答性を向上させることができる。そして、エンジンの始動処理を開始した後、電動ステアリングロック装置1のマイコン20から所定時間内に「アンロック完了信号」を受信しない場合又はマイコン20から「エンジン停止信号(アンロック失敗信号)」を受信した場合には、エンジンの停止処理を行うようにしたため、電動ステアリングロック装置1においてロック状態が解除されていない状態でのエンジン作動の維持が阻止され、高い安全性が確保される。
尚、以上はエンジン始動制御部が電動ステアリングロック装置1のマイコン20に「アンロック要求信号」を送信する前(図8のタイミングT1)にエンジンの始動処理を開始する例について説明したが、「アンロック要求信号」を送信すると同時(図8のタイミングT2)又は「アンロック要求信号」を送信した後(図8のタイミングT3)にエンジンの始動処理を開始しても上記と同様の効果が得られる。
1 電動ステアリングロック装置
2 ハウジング
2A ハウジングのロック部材収納部
2B ハウジングの基板収納部
3 ケース
3a ケースの凹部
3b ケースのコネクタ配設部
3c ケースのピン孔
3d ケースのロックボルト挿通孔
3e ケースの係合溝
4 リッド
4A リッドのピン留め部
4B リッドのカバー押さえ部
4C リッドのギヤ保持筒部
4a リッドのピン挿通孔
4b リッドのスプリング受け
5 ピン
6 ロック部材
7 ドライバ
7A ドライバのアーム
7B ドライバの回り止め部
7a ドライバの雄ネジ部
7b ドライバのピン挿通孔
7c ドライバの隔壁
7d アームの磁石収納部
8 ロックボルト
8a ロックボルトの長孔
9 ピン
10 スプリング
11 磁石
12 ギヤ部材
12a ウォームギヤ
12b ギヤ部材の雌ネジ部
13 スプリング
14 電動モータ(電動アクチュエータ)
14a 電動モータの出力軸
15 ウォーム
16 プリント基板(PCB)
17 ホール素子(第1位置検出手段)
18 ホール素子(第2位置検出手段)
19 ホール素子(第3位置検出手段)
20 マイコン(制御部)
21 通信インターフェイス(通信I/F)
22 車両の通信ライン
23 コネクタ
24 バッテリ
25 ロックリレー
26 アンロックリレー
27 モータ給電端子
30 ステアリングシャフト
30a ステアリングシャフトの係合溝
31 コラムパイプ
31a コラムパイプの挿通孔
A ロック位置
B 係合境界位置
C アンロック確定位置
D アンロック位置

Claims (4)

  1. エンジン始動スイッチと、
    該エンジン始動スイッチのON操作を検出すると車両のエンジン始動処理を行うエンジン始動制御部と、
    車両のステアリングシャフトのロック/アンロックを行う電動ステアリングロック装置と、を備えたエンジン始動システムにおいて、
    前記エンジン始動制御部は、前記エンジン始動スイッチがON操作された後であって、且つ、前記電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が完了する前にエンジンの始動処理を開始し、その後、前記電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が正常に行われなかった場合には、エンジンの停止処理を行うよう構成し
    前記電動ステアリングロック装置は、前記エンジン始動スイッチがON操作された後であって、且つ、前記電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が完了する前に前記エンジン始動制御部にエンジン始動許可信号を送信し、前記電動ステアリングロック装置でのアンロック処理が所定時間内に完了しなかった場合には前記エンジン始動制御部にエンジン停止信号を送信することを特徴とするエンジン始動システム。
  2. 前記電動ステアリングロック装置は、車両のステアリングシャフトを回動可能に収納するコラムパイプに形成された挿通孔に対応する位置に固定される装置であって、
    前記ステアリングシャフトに係合するロック位置とその係合が解除されて前記コラムパイプの内径に対してその外側に位置するアンロック位置との間を移動可能なロック部材と、
    該ロック部材を作動させる電動アクチュエータと、
    前記ロック部材のロック位置を検出する第1位置検出手段と、
    前記ロック部材のアンロック位置を検出する第2位置検出手段と、
    前記ロック部材がロック位置とアンロック位置との間の途中位置にあることを検出する第3位置検出手段と、
    前記第1及び第2位置検出手段の検出結果に基づいて前記電動アクチュエータの駆動を制御する制御部と、を含んで構成され、
    前記制御部は、前記ロック部材をロック位置からアンロック位置に移動させるアンロック処理時に、前記第3位置検出手段によって前記ロック部材が前記途中位置にあることが検出されると前記エンジン始動制御部にエンジン始動許可信号を送信し、所定時間内に前記第2位置検出手段による前記ロック部材のアンロック位置検出が行われなかった場合には前記エンジン始動制御部にエンジン停止信号を送信するよう構成したことを特徴とする請求項記載のエンジン始動システム。
  3. 前記途中位置は、前記ステアリングシャフトと前記ロック部材との係合が解除される境界位置である係合境界位置と前記アンロック位置との間に設定されることを特徴とする請求項記載のエンジン始動システム。
  4. 前記エンジン始動制御部は前記エンジン始動スイッチのON操作を検出すると前記電動ステアリングロック装置にアンロック要求信号を送信し、前記電動ステアリングロック装置はアンロック処理が完了すると前記エンジン始動制御部にアンロック完了信号を送信するよう構成するとともに、
    前記エンジン始動制御部は、前記アンロック要求信号を前記電動ステアリングロック装置に送信する前後又は送信すると同時にエンジンの始動処理を開始し、その後、前記電動ステアリングロック装置から所定時間内にアンロック完了信号を受信しない場合又は前記電動ステアリングロック装置からエンジン停止信号を受信した場合には、エンジンの停止処理を行うことを特徴とする請求項1記載のエンジン始動システム。
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