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JP6067353B2 - イソシアネートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、副生成物として形成される二酸化炭素を塩素製造設備において形成された気体塩素と部分的にまたは完全に凝縮し、ホスゲン製造工程へ入れ、これにより、ホスゲンの製造後、形成された二酸化炭素の大部分をシステムネットワークから気体形態で放出する、イソシアネート製造設備、塩素製造設備およびホスゲン製造設備を含むシステムネットワークにおけるイソシアネートの製造方法に関する。
対応する第1級アミンのホスゲン化によるイソシアネートの製造では、塩化水素ガスが副生成物として形成される。塩化水素ガスは、従来法において、ホスゲン合成または他の工程段階からの気体物質、例えば酸化炭素(COおよびCO)およびホスゲンで汚染される。この塩化水素ガスは、イソシアネートの製造のために、ホスゲン合成に必要な塩素を塩化水素ガスから製造することにより再生することが可能である。
塩化水素からの塩素の製造は、先行技術から適切に知られている。種々の塩酸(HCl(aq.))またはアルカリ金属塩化物から出発する塩素の製造のための電気分解法が存在する。さらに、以下においてディーコン法と呼ばれる気体塩化水素(HCl(g))の直接触媒酸化:
Figure 0006067353
は、ますます重要性が増している。
特定の純度要件が、ディーコン設備の排出ガスについて課されるべきである。従って、吸入流におけるCO含有量は、吸入流の全体積を基準に1体積%未満、特に0.5体積%未満とすべきであることが、DE102006024549A1から知られている。より高いCO含有量は、促進触媒不活性化により設備利用性を低下させ得る。さらに、触媒層内での温度分布を平滑にするために、排出物塩化水素および酸素に加えて水を吸入流へ添加することも知られている(JP2001019405A)。水の好ましい影響は、COの好ましくない影響を少なくとも部分的に相殺することができるのと同程度に現れる。高温発熱性CO酸化の速度が低下する程度にまで、水の計量投入は、局所ホットスポットの発達を低下させ、好ましくは、活性に対して負の影響を与える焼結工程の進行が加速され、および好ましくは、触媒(例えばルテニウム)の活性成分が熱により放出される。水の計量投入は、揮発性金属カルボニルおよび金属クロロカルボニル化合物の形成を用いる触媒から低減し、その形成もまた、350℃未満の温度にて触媒活性金属(例えばルテニウム)の促進された放出を予め促進させる。
密閉製造ネットワークの意味において、塩化水素からの塩素の製造のための設備をイソシアネート製造設備に結合させることは、装置についての出費、エネルギー消費、従って費用を循環流の最大利用により最小化するために有利である。ここでは、ディーコン法による塩素製造は特に有利である。
しかしながら、ここでは、イソシアネート製造に由来する塩化水素流に含まれる特定の不純物が問題となり得る。とりわけ、具体策が採られない場合には循環蒸気中で今まで以上に凝縮されることとなる二酸化炭素がここに記載される。
従って、従来法では、適当なパージ流(排ガス流)により二酸化炭素は押し出される。これは、組み合わせたディーコン/イソシアネート製造設備では、先行技術に従って、ディーコン法において得られた塩素を多く含む生成物流を、乾燥および圧縮後に蒸留カラム中へ導入するように行われる。ここでは、蒸留カラムの頭上凝縮器を塩素凝縮器に用い、底部蒸発器を、CO、未反応酸素および適切な場合には他の揮発性成分を排出するために用いる。この先行技術は、EP0329385A2またはDE102006023581A1から知られている。分離された塩素は、イソシアネート工程中へ供給し、ホスゲン合成に用いることができる。
塩素蒸留において排出されるガス流は、未反応酸素(酸素は、ディーコン法において大過剰で従来用いられる)を含有し、COおよび更なる気体状物質を、および必要に応じて、洗浄段階後にディーコン反応中へ再生される。残留ガスを再生することにより、循環が構成され、押し流されなければならないガス、例えばCO等の凝縮が起こる。
これについて、ディーコン反応中へ再生された酸素含有残留ガスの幾らかは、循環から押出され、従って、循環流において以下の工程段階において更に反応しない気体状成分(例えば酸素等)の凝縮は防止される。押出される流れは、残存塩素を含有するので、大気中へ放出される前に処理されなければならない。
排気ガスからの塩素の除去のための先行技術は、水酸化ナトリウム溶液により洗浄することであり(例えばUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry 2006、塩素の章、特に第80頁、ガス状排出物を参照)、塩素は、洗浄液体に吸収され、化学的に反応する:
Figure 0006067353
塩素を確実に除去するために、洗浄は、NaOH過剰で操作される。しかしながら、この過剰に起因して、全てのCOもまた、同時に除去される:
Figure 0006067353
従って塩素の無差別吸収は、組み合わせたディーコン/イソシアネート製造設備に用いる場合、水酸化ナトリウム溶液が、塩素の吸収のためだけでなく、不要なCOの吸収のためにも消費される欠点を有する。更なる欠点は、NaCOが洗浄液体中で沈殿し、洗浄機を閉塞し得ることである。このような場合には、その機能的能力はもはや存在せず、ディーコン法は停止しなければならない。
しかしながら、CO含有ガス流からの塩素の選択的吸収はまた、幾つかの刊行物において既に扱われている。従って、例えばUS H1417は、塩素が、チオ硫酸ナトリウム(Na)および水酸化ナトリウム溶液の混合物での洗浄カラム中に吸着され、および減少する方法を記載する。ここでは、水酸化ナトリウム溶液は、約8.5のpHが洗浄液中で確立されるまでに計量投入される。このpHでは、NaOHが存在しないがNaHCOが存在する。
これは、ほんの僅かなNaOHが供給され、COの一部だけが吸着され、NaHCOが形成され、次いでNaHCOは塩素の還元において消費され、COが再び放出されることに起因する:
Figure 0006067353
Figure 0006067353
この手順の欠点は、チオ硫酸ナトリウムの分解の危険を有し、その間、硫黄沈殿物が洗浄カラムを閉塞し得る。この分解は、例えば吸収溶液のpHが、カラム中で局所的に余りに低くなり始める場合に起こる。この理由のため、とりわけ、この方法は、比較的高い塩素含有量を有する排ガス流について用いられる。
亜硫酸塩は、USH1417において別の還元剤として記載されているが、亜硫酸塩はpH中の変化の場合に特に容易にSOを形成する傾向があることが指摘されている。このSOは、精製すべきガス流を汚染することとなる。
さらに、還元剤の使用は、チオ硫酸塩または亜硫酸塩に関わらず高価である。
DE2413358A1は、ナトリウム水酸化物溶液での塩素の多段階吸着を提案するが、新たなナトリウム水酸化物溶液は、塩素およびCO含有ガス流へ逆流で導入される。ナトリウム水酸化物溶液は、COと完全に反応してNaHCOを与えるように計量投入され、次いで塩素と再び反応し、これにより予備結合COを遊離する。
Figure 0006067353
Figure 0006067353
この方法の欠点は、DE2413358A1において塩素の完全吸着について述べられた困難な方法手順である。さらに、次亜塩素酸塩は、反応して塩素酸塩を更に与える低pHでの危険が存在する。塩素酸塩は、次亜塩素酸塩と比べて、極めて分解され難く、形成される排水は、処理問題をもたらす。また、過剰のアルカリが存在しないので、形成される次亜塩素酸塩溶液は、不安定であり、容易に分解され得る。
WO2004/037718A2もまた、水中での吸収により用いる塩化水素ガスからのホスゲン、溶媒残渣、CO等の物質の除去を記載する。次いでこの手順により形成された塩化水素酸は、包含される方法により塩化水素ガスおよび水中へ解離されなければならず、これは、かなりの費用を生じさせる。
独国特許出願公開第102006024549号明細書 特開2001−019405号公報 欧州特許出願公開第0329385号明細書 独国特許出願公開第102006023581号明細書 米国発明登録第1417号 独国特許第2413358号明細書 国際公開第2004/037718A2号パンフレット
「Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry 2006」、塩素の章、第80頁、ガス状排出物
従って、要約すると、押出されるCO含有パージ流からの塩素の未選択吸収は、水酸化ナトリウム溶液について増加した需要を引き起こすが、CO含有パージ流からの塩素の選択吸収のための先行技術からの既知の方法は、他の多くの欠点を有すると言われている。従って、気体CO含有流を、組み合わせたディーコン/イソシアネート製造設備から、上記の欠点を生じさせずに押し出す可能性についての必要性が存在した。
本発明の実施態様は、
(i)第1級アミンを含む流れE1と、ホスゲン含有流P16とを反応させて前記イソシアネート、塩化水素、未反応ホスゲンおよび酸化炭素を含む生成物流P1を形成する工程、
(ii)生成物流P1を、前記イソシアネートを含む液体生成物流P2および塩化水素、未反応ホスゲンおよび酸化炭素を含む気体生成物流P3へ分離する工程、
(iii)生成物流P3と酸素を含む気体生成物流P4とを混合して気体混合流P5を形成する工程、
(iv)気体混合流P5を触媒により酸化して塩化水素、二酸化炭素、過剰の酸素、塩素および水を含む気体生成物流P6を形成する工程、
(v)塩化水素および水を流れP6から塩酸を含む流れP7として部分的にまたは完全に除去して塩化水素および水を除去した生成物流P8を形成する工程、
(vi)生成物流P8を、塩素、二酸化炭素および酸素を含む高塩素液体生成物流P9およびP9に含まれないP8からの塩素の残量、二酸化炭素および酸素を含む低塩素気体生成物流P10へ分離する工程、
(vii)気体生成物流P10を、気体パージ流P11および気体生成物流P12へ分離する工程、
(viii)パージ流P11を塩基水溶液E3で処理して気体パージ流P13および液体排水流P14を形成する工程、
(ix)気体流P12を酸素を含む気体流E4と混合して酸素を含み、工程(iii)に用いる気体状生成物流P4を形成する工程、
(x)高塩素液体生成物流P9を蒸発させて、高塩素気体生成物流を形成し、および高塩素生成物流を一酸化炭素E5と塩素E6と混合して混合物を与え、前記混合物を反応させてホスゲンおよび一酸化炭素を含む気体生成物流P15を与える工程、
(xi)気体生成物流P15を、分離装置I中で、工程(i)に用ホスゲンおよび酸化炭素を含む高ホスゲン生成物流P16およびP16に含まれないP15からのホスゲンの残量および酸化炭素を含む低ホスゲンパージ流P17へ分離する工程
を含み、工程(vi)において、生成物流P8の、高塩素液体生成物流P9および低塩素気体状生成物流P10への分離を、P8を、−10℃〜−80℃の温度へ1バール〜30バールの絶対圧力下で冷却することにより引き続きの蒸留を伴わずに行う、イソシアネートの製造方法である。
図1は、圧縮工程を有さず、次工程におけるその使用前の生成物流の精製または乾燥のための段階を有さない、最も重要な工程へ減らした本発明の方法の簡単な説明を示す。 図2は、本発明の方法の可能性のある実施態様を例として示す。 図3は、本発明の方法の更なる可能性のある実施態様を示す。 図4は、先行技術による方法を示す。
本発明の他の実施態様は、工程(xi)において、押し流すべき35%〜99%の全二酸化炭素を、パージ流P17により押し流す上記方法である。
本発明の他の実施態様は、工程(ii)において、P1を、前記イソシアネート含む液体生成物流P2と気体流とに分離し、前記気体流の一部を押出し、塩化水素吸収器へ通過させ、前記気体流の残存量を流れP3として工程(iii)において更に処理する上記方法である。
本発明の他の実施態様は、工程(v)において、P6からの塩化水素および水の部分または完全除去を、水または1〜20%濃度塩酸から選択された吸収剤での処理により行う上記方法である。
本発明の他の実施態様は、工程(vii)において、気体生成物流P10を、気体パージ流P11および気体生成物流P12へ、重量比P12:P11の時間平均が100:1〜5:1で分離する上記方法である。
本発明の他の実施態様は、工程(viii)において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物水溶液を、塩基水溶液E3として用いる上記方法である。
本発明の他の実施態様は、気体生成物流P12を、気体を洗浄する洗浄より導き、その後にのみ、工程(ix)において酸素を含む気体流E4と混合する上記方法である。
本発明は、
(i)第1級アミンを含む流れE1と、ホスゲン含有流P16とを反応器A中で反応させて所望のイソシアネート、塩化水素、未反応ホスゲンおよび酸化炭素を含む生成物流P1を形成する工程、
(ii)生成物流P1を、分離装置Bにおいて、イソシアネートを含む液体生成物流P2および塩化水素、未反応ホスゲンおよび酸化炭素を含む気体生成物流P3へ分離する工程、
(iii)塩化水素、未反応ホスゲンおよび酸化炭素を含む生成物流P3と酸素を含む気体生成物流P4とを混合して気体混合流P5を形成する工程、
(iv)気体混合流P5を、酸化触媒により酸化工程段階Cにおいて酸化して塩化水素、二酸化炭素、特にP5からの二酸化炭素および一酸化炭素の酸化により形成された二酸化炭素およびホスゲン、過剰の酸素、塩素および水を含む気体生成物流P6を形成する工程、
(v)塩化水素およびP6からの水を、塩酸を含有する流れP7として、P6と、吸収剤E2、好ましくは水または1〜20%濃度塩酸、好ましくは4〜18%濃度塩酸、特に好ましくは4〜15%濃度塩酸との処理により分離装置Dにおいて部分または完全除去して塩化水素および水を除去した生成物流P8を形成し、この流れから、P6に含まれる塩化水素の好ましくは70%〜100%およびP6に含まれる水の99.00%〜100%、好ましくは99.99%〜100%、特に好ましくは100%を除去する工程、
(vi)生成物流P8を、塩素、特に好ましくはP8からの塩素の50%〜100%、二酸化炭素および酸素を含む高塩素液体生成物流P9、およびP9に含まれないP8からの塩素の残量および二酸化炭素および酸素を含む低塩素気体生成物流P10へ分離装置Eにおいて分離し、P9および/またはP10は、工程(v)において除去した塩化水素を含有することも更に可能である工程、
(vii)気体生成物流P10を、気体パージ流P11および気体生成物流P12へ、重量比P12:P11の時間平均が好ましくは100:1〜5:1で、特に好ましくは50:1〜10:1で分離し、P10の分離は、連続的にまたは断続的に、すなわち、間隔を置いて(押し出すべきガスが比較的多量に凝縮されるとすぐに)行われることが可能である工程、
(viii)パージ流P11を、塩基水溶液E3、好ましくはアルカリ金属またはアルカリ金属水酸化物水溶液、特に好ましくは水酸化ナトリウム溶液で排ガス処理段階Fにおいて処理して、気体パージ流P13および液体排水流P14を形成する工程、
(ix)気体流P12を、酸素を含む気体流E4と混合して、酸素を含み、工程(iii)に用いる気体生成物流P4を形成する工程、
(x)高塩素液体生成物流P9を蒸発器Gにおいて蒸発させ、こうして得られた高塩素気体生成物流と、一酸化炭素E5および塩素E6とを混合し、こうして反応器Hにおいて得られた混合物を反応させてホスゲンおよび酸化炭素を含む気体生成物流P15を与える工程、
(xi)気体生成物流P15を、分離装置I中で、工程(i)に用いる、ホスゲンおよび特に好ましくはP15からのホスゲンの70%〜100%および酸化炭素を含むホスゲンを多く含む生成物流P16およびP16に含まれないP15からのホスゲンの残量および酸化炭素を含む低ホスゲンパージ流P17へ分離する工程
を含み、工程(vi)において、生成物流P8の、高塩素液体生成物流P9および低塩素気体生成物流P10への分離を、P8を、−10℃〜−80℃の温度へ1.0バール〜30バールの絶対圧力下で冷却することにより引き続きの蒸留を伴わずに行う、イソシアネートの製造方法である。
本発明では、用語生成物流は、プロセス工程において得られる有益な生成物(または幾つかの有益な生成物)を、最終生成物または中間生成物(すなわち、更なるプロセス工程のための遊離物)に関わらず本質的に含有する流れを指定する。これは、方法全体から押し出されるべきである厄介な成分、例えば記載の二酸化炭素等を本質的に含有する流れを指定する用語パージ流と区別される。本発明によれば、用語酸化炭素には、一酸化炭素および二酸化炭素が包含される。
好ましい第1級アミンは、以下のものからなる群から選択される第1級アミンである:
脂肪族アミン(好ましくは1,6−ジアミノヘキサン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミンおよびヘキシルアミン、特に好ましくは1,6−ジアミノヘキサン)、
脂環式アミン(好ましくはシクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン、2,4’−ジミアノジシクロヘキシルメタン、2,2’−ジアミノジシクロヘキシルメタンおよびジアミノジシクロヘキシルメタン異性体の混合物、特に好ましくはイソホロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、2,4’−ジミアノジシクロヘキシルメタン、2,2’−ジアミノジシクロヘキシルメタンおよびジアミノジシクロヘキシルメタン異性体の混合物)、
芳香脂肪族アミン(好ましくはベンジルアミン)、および
芳香族アミン(好ましくはアニリン、クロロアニリン、トルイレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルメタン異性体の混合物およびジアミノジフェニルメタン異性体の混合物およびその高級同族体[また、一般に例えばMDA、PMDA、ポリマーMDAまたはジフェニルメタン系列のジ−およびポリアミン、すなわち、ジ−およびポリアミンの混合物と呼ばれ、例えばアニリンおよびホルムアルデヒドの酸触媒凝縮物から得られる]、特に好ましくはトルイレンジアミン)。
本発明では、対応する工程(i)において対応するイソシアネートを与える第1級アミンとホスゲンとの反応は、原則として、先行技術において既知の全ての方法により行うことができる。気相および液相法は本発明において考えられる。液相法は、反応条件下で不活性である溶媒の存在下で行う。気相法では、生成物流は、これを不活性溶媒に通してまたは不活性溶媒中に噴霧することにより反応後に液化させる。適当な液相法の例は、US−A2007/029929およびDE−A10310888に記載される。適当な気相法の例は、EP1449826A1およびEP2199277A1に記載される。
本発明によれば、本発明では適当な反応器Aは、原則として、ホスゲン反応のために当業者に既知の全ての反応器型、例えば管状反応器である。適当な反応器は、例えばDE−A10310888およびUS−A2007/0299279に記載される。
蒸留および/または吸収について当業者に既知の装置は、好ましくは工程(ii)において分離装置Bとして用いる。工程(ii)において得られるイソシアネートを含有する流れP2は、先行技術における従来法の1つにより仕上げられ、こうしてイソシアネートの所望の引き続きの使用に必要な純度へもたらされる。組成イソシアネートの精製の例は、例えばEP1371634A1、EP1078669A1、EP1475367A1、EP1792895A1、WO2010/095927A1、WO2010/149544A2およびそこに記載の参考文献に記載される。
工程(ii)において得られる生成物流P3もまた、更に、塩化水素ガスと共に以下の成分を典型的に含有する:
・合計で20体積%まで、好ましくは合計で3.0体積%まで、特に好ましくは合計で1.0体積%までの炭化水素および塩化炭化水素、その中に1.0体積%まで、好ましくは0.010体積%〜0.10体積%の芳香族炭化水素および芳香族塩化炭化水素が含まれ、
・合計で10体積%まで、好ましくは合計で5.0体積%までの酸化炭素、窒素および更なる不活性気体、
・1.0体積%まで、好ましくは0.50体積%までのホスゲン。
本発明によれば、工程(iii)において得られた塩化水素を含有する気体混合流P5の酸化を工程(iv)においてディーコン法において行う。本発明では、反応温度は、好ましくは150℃〜500℃であり、反応圧は、1.0バール(絶対)〜25バール(絶対)である。
好ましく用いるべき触媒は、ルテニウム化合物を含有し、これは、特に担体へ適用される。担体のための適当な担体物質および/またはバインダーは、特に、例えば二酸化ケイ素、グラファイト、ルチルまたはアナターゼ構造を有する二酸化チタン、二酸化錫、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムまたはその混合物、好ましくは二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムまたはこれらの混合物、特に好ましくはγ−またはδ−酸化アルミニウムまたはこれらの混合物である。酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニウムは、好ましいバインダーである。バインダーの含有量は、完成触媒を基準に1〜30重量%、好ましくは2〜25重量%、極めて好ましくは5〜20重量%であってよい。バインダーは、触媒成形体の機械安定性(強度)を向上させる。
触媒の活性は、酸化すべきガス流の流れ方向において変化可能であるかまたは一定であってよい。反応は、固定床、流れ床、流動床において1以上の段階において連続して行うことができる。反応手順は、等温的に、準等温的にまたは断熱的に中間冷却により、不連続または連続的に行うことができる。幾つかの反応段階を用いる場合、遊離物は、第1反応器前に完全に、または各反応器にわたって分けて添加することができる。また、遊離物、好ましくは酸素を含む生成物流P4を、第1反応器前に添加し、第2遊離物、好ましくは塩化水素ガスを含む生成物流P3を、各反応器にわたり分布させて供給することが可能である。酸素は、好適には、塩化水素ガスに対して過剰に用い、化学両論量の100%の過剰およびそれ以上を用いることが可能である。化学両論量の100%および300%の間の酸素の過剰が好ましい。塩化水素を含む流れP3に含まれる不純物、例えばCOおよびホスゲン等を、工程(iv)において同様に酸化し、COを形成する。好ましくは、この酸化は完全に行い、流れP6は、一酸化炭素およびホスゲンの著しい量をもはや含有しない。従って、反応後、塩素、水および過剰の酸素に加えて、未反応塩化水素ガスおよび二酸化炭素のみを含有するガス混合物P6を好ましく存在させる。
引き続きの工程(v)において、まず、塩化水素ガスを反応の水の大部分と共に分離する。これは、好ましくは、急冷法または吸収工程またはこの2つの組み合わせにおいて行われる。本発明では、温度は、好ましくは15℃〜150℃であり、圧力は、好ましくは1.0バール(絶対)〜25バール(絶対)であり、特に好ましくは反応工程(iv)と同一である。用いる分離装置Dは、好ましくは、急冷およびこの下流に少なくとも1つの吸収剤を含む多段階装置である。用いる吸収剤E2は、好ましくは水または希釈塩酸であり、凝縮塩酸を副生成物として形成する。他の吸収剤を用いることも可能である。第3級アミンまたは複素環式芳香族化合物のような有機物質またはイオン液体は、好ましくは可能である。次いで反応の水を、乾燥工程において実質的に完全に除去する。これについて、濃硫酸を充填したカラムを好ましく用いる。他の固体乾燥剤、好ましくはゼオライトまたは酸化アルミニウムを用いることも可能である。
工程(vi)に用いる分離装置Eは、例えば気体の凝縮のための装置であるが、蒸留装置ではない。先行技術において全ての従来法による凝縮器を原則として用いることができる。好ましくは、凝縮温度は、圧力に応じて−80℃〜0℃の範囲である。こうして得られた高塩素液体生成物流P9は、好ましくは70モル%〜100モル%の塩素、0モル%〜2.0モル%の酸素、1.0モル%〜30モル%の二酸化炭および合計で0モル%〜20モル% の貴ガス、不活性物質、一酸化炭素および塩化水素の群の1以上の物質を含有する。
工程(vii)において行う生成物流P10の分離では、その組成物は変化させず、この工程は、流れP10の2つの部分流P11およびP12への単なる分離であり、その組成物は、いずれの場合にもP10の組成物と同じである。本発明では、P12とP11の重量比の製造サイクルにわたる時間平均が、好ましくは100:1および5:1の間、特に好ましくは50:1〜10:1の比分離されることを意味する。これは、パージ流P11の断続的な押出しの場合であることが分かる。
工程(xiii)において用いる排ガス処理段階Fは、好ましくは、部分的にP11に含まれる塩素および塩化水素を水酸化ナトリウム溶液で洗い出す吸収カラムである。
工程(ix)中へ供給される酸素を含む流れE4は、酸素、特に好ましくは少なくともE4の全重量を基準に80重量%の酸素を含有する任意の所望の気体流であってよく、その他の成分は、引き続きの方法工程において阻害しない(例えばE4は、酸素に加えて貴ガスまたは窒素を含有してよい)。好ましくは、酸素は、少なくとも90%の純度において流れE4として用いる。
工程(x)では、先行技術から既知の全ての蒸発器型を、蒸発器Gとして用いることができる。垂直管束を有する蒸発器または垂直差込管を有する蒸発器は好ましい。適当な蒸発器の例は、Design and Operation of Chlorine Vaporisers(Euro Chlor Publication GEST 75/47、ドラフト第9版、1999年10月、第1頁〜第49頁)に見出される。ホスゲンの製造に用いる反応器Hは、好ましくは管束反応器である。適当な反応器の例は、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、DOI 10.1002/14356007.a19_411、Wiley−VCH 2005、ホスゲン章、特に第3頁(方法の記載)に見出される。ホスゲンの製造のために、一酸化炭素に加えて新たな塩素E6を、予備塩素損失(例えば酸化工程段階Cにおける塩化水素の不完全な変化に起因)を補うために高塩素気体生成物流へ供給し、特に好ましくは5%〜50%の塩素流を蒸発器Gより供給する。一酸化炭素は、好ましくは過剰に、特に好ましくは理論の1.0%〜20%の過剰で用いる(例えばEP 0 003 530 A1およびEP 0 134 506 A2)。
工程(xi)に用いる分離装置Iは、凝縮器または蒸留装置の後に吸収器が続くが(例えばUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、DOI 10.1002/14356007.a19_411、Wiley−VCH 2005、ホスゲンの章、特に第3頁、図1)、下流吸収器を有する凝縮器を特に好ましく用いる。そこで、形成されたホスゲンは、二酸化炭素および過剰の一酸化炭素、適切な場合には存在する他の不活性ガスの液化および吸収により取り除かれる。それにより、二酸化炭素の一部(好ましくはP15に含まれる二酸化炭素の10%および70%の間)もまた凝縮する。残存しおよび一酸化炭素を含有する気相および二酸化炭素の残存部を、排ガス処理段階へ通過させ、そこから外へ出すが、二酸化炭素は、この経路によりシステムネットワークから押し出される。好ましい実施態様では、押し出される二酸化炭素の35%〜99%、好ましくは40%〜95%が、パージ流P17より押し出される。
従って、工程(vi)における本発明の手順により、二酸化炭素の大部分は、先行技術においてこれまでの従来法の通り、ディーコン反応へ戻される酸素含有残留ガスから押出流により取り除かれない。むしろ、二酸化炭素は、塩素と共に凝縮によりほとんど取り除かれる。従って、これは、戻される気体流P10中で凝縮し始めることができない。この場合、この気体流から部分流P11を押出すことは、他の成分、例えば窒素またはアルゴン等を除去するためにのみ必要である。流れP11は、塩素の残渣に加えて、ほんの僅かに二酸化炭素を含有するが、これは、ほんのわずかに多い塩基水溶液E3がこれにより消費されるのでもはや重要ではない。
反応器Hにおけるホスゲンの製造では、二酸化炭素は、不活性であり、反応を損なわない。
高塩素生成物流P9は、増加した二酸化炭素含有量が使用の計画された領域において阻害しない場合に、ホスゲンの製造に加えて他の領域へ供給することもできる。
本発明の方法は、記載の(i)〜(xi)に加えて更なる工程(例えば気体流の圧縮または次プロセス工程における使用前の生成物流の精製または乾燥)を含むこともできるが、これらは、記載の単純化のために、本発明の主要部へ関連しないので明確に記載していない。
本発明を、以下、図1〜4を用いて、より詳細に更に説明する。
図1は、圧縮工程を有さず、次工程におけるその使用前の生成物流の精製または乾燥のための段階を有さない、最も重要な工程へ減らした本発明の方法の簡単な説明を示す。
図2は、本発明の方法の可能性のある実施態様を例として示す。
図3は、本発明の方法の更なる可能性のある実施態様を示す。
図4は、先行技術による方法を示す。
明確にするために、物質流のために同一記号を全ての図において用い、例えば反応Aにおけるホスゲン化の粗製生成物は常にP1を示すが、その正確な組成物は、設備構造に応じて変化し得る。
図1:
反応器Aにおけるイソシアネートの製造において得られる生成物流P1は、分離装置Bにおいてイソシアネート含有生成物流P2およびガス流P3へ分離する。P3は、塩化水素を含有する粗製気体流として供給し、塩化水素に加えて、とりわけ反応器A中で反応させなかった二酸化炭素、一酸化炭素およびホスゲンの含有量を含有する。
P3は、酸素含有流P4と混合した後、P5としてディーコン反応(C)へ供給する。Cは、中間冷却を有する断熱的操作反応器のカスケードとして配置する。本発明では、塩化水素の大部分は、異種のルテニウム触媒について反応させて塩素および水を与える。副反応において、ガス流P3およびホスゲンに含まれる一酸化炭素を反応させて二酸化炭素および塩素を与える。未反応塩化水素および新たな生成物流P6において生じた水の大部分を、塩酸として分離装置D中で生成物ガスP6から除去する。これについて、他の新たな水または希釈塩酸(流れE2)を分離装置Dへ供給する。
このようにして得られた生成物ガス流P8は、凝縮により、引き続きの装置Eにおいて、高塩素液体生成物流P9および低塩素気体生成物流P10へ分離する。液体流P9は、気相における酸素の部分圧に従って溶解酸素で飽和される。
分離装置Eの下流では、部分流P11は、残存ガス流P10から押し出される。この部分流は、塩素および二酸化炭素の残存量をなお含有し、排ガス処理段階Fへ導き、塩素を、水酸化ナトリウム溶液を含有する流れE3で除去する。次いで精製ガス流P13を設備から出す。排水流P14は、化学結合形態で次亜塩素酸塩および塩化物として除去される塩素および炭酸塩として二酸化炭素を含有する。
押出後に残存するガス流P12を、本発明の方法において消費される酸素の代わりとして新たな酸素流E4と混合する。次いでこうして得られる流れP4を、上記の通り、塩化水素を含有する気体流P3と組み合わせる。
塩素、二酸化炭素および溶解酸素を含有する液体流P9を、蒸発器Gへ通過させ、一酸化炭素E5および塩素E6の添加後、反応器Hにおいてホスゲンへ変換する。本発明では、E5、E6および蒸発流P9を、反応器H中へ入る前に、または反応器H中で混合することができる。図1は、後者の変法のみを示す。供給される塩素E6は、好ましくはクロルアルカリ電気分解に由来し、次いで典型的には0.1体積%〜2体積%の低酸素含有量を有する。供給される一酸化炭素E5は、中でもコークスと酸素との反応に由来する場合に酸素の痕跡を同様に含有する。一酸化炭素を、化学両論的過剰に設備へ供給するので、塩素は、大部分は完全に反応する。さらに、過剰の一酸化炭素を、存在する酸素の痕跡と反応させ、二酸化炭素を形成させる。
分離装置Iにおいて、ホスゲンの大部分および二酸化炭素の幾らかを、流れP16として凝縮する。残存する気体流P17は、雰囲気中へ放出する前に破壊されなければならないホスゲンをなお含有するので、排ガス処理(示されていない)へ導く。破壊は、従来法により活性炭上で水により行う。このガス流により、二酸化炭素の大部分は、ディーコン法およびイソシアネート設備の系ネットワークから取り出すが、これについて、水酸化ナトリウム溶液または他の塩基の使用は必要ではない。
液体流P16は、アミン含有流E1と共に反応器Aへ導き、ここで反応させて対応するイソシアネートを与える。
図2:
図2は、本発明による方法の好ましい実施態様を示す。これは、図1からの全ての工程を含み、更なる好ましい詳細を更に示す。
ここで、分離装置Bは、凝縮器B1、吸収剤カラムB2、圧縮器B3および精製段階B4を含む。B1では、液体流P2および気体流P3aが得られる。P3aは、吸収剤カラムB2のより低い部分へ通過させ、その頂上において、有機溶媒、好ましくはホスゲン化に用いる溶媒を、流れE7として低温で供給する。更なる成分、例えば過剰のホスゲン等を気体流P3aから取出し、流れP18として反応器A中へ戻す。吸収剤カラムB2の頂上において生じる気体P3Bを、圧縮器B3中へ導き、そこで2.0バール〜25バール(絶対)の圧力へ圧縮する。
P4との混合前に更なる精製のために、圧縮気体流P3cを精製段階B4(好ましくは冷却トラップおよび/または吸収段階、例えば活性炭での処理)へ導く。精製ガス生成物流P3は、この方法により得られる。
本発明では、酸化工程段階Cは、流れP5を所望の反応温度へ加熱する熱交換器C1および実際の酸化反応が起こる反応器C2のカスケードを含む。
本発明では、分離装置Dは、塩酸P7および気体流P8aが得られる分離工程D1、粗製生成物気体P8aの含水量を、凝縮硫酸E8および乾燥流P8bとの接触により(好ましくはカラム中で)低減し、従って希硫酸P19に加えて乾燥流P8bが得られる乾燥段階D2、および気体生成物流P8を、好ましくは5.0バールおよび30バール(絶対)の間の圧力へのP8bの圧縮により得る圧縮器D3を含む。あるいは、乾燥工程D2は、分子篩または他の乾燥剤、例えばイオン液体等を用いて行ってもよい。
分離装置Eは、凝縮工程を含み、塩素を主に液体形態で取り出す。酸素に加えて、二酸化炭素は、塩素に主に溶解させる。
この実施態様では、必要に応じて、E4との混合前に、流れP12を、洗浄J(破線として示されている)より導き、ガスを水流E9で洗浄して排水流P20を与える。
図3:
図3は、本発明の方法の好ましい実施態様を示す。これは、図2からの全ての工程を含み、更なる好ましい詳細を更に示す;
少量部分流P3dを、流れP3bから流用し、塩酸水溶液を副生成物として製造するために、例えば塩酸電気分解のために、塩化水素吸収剤(示されていない)へ導く。この手順では、二酸化炭素、一酸化炭素およびホスゲンの一部もまた押出す。残存する流れを、圧縮器B3において圧縮する。P1の分離において得られる気相の部分流の塩化水素吸収剤への流用もまた、B2において吸収工程を伴わずに行うことができる。
分離工程Iは、2つの段階I1およびI2を含む。I1では、高ホスゲン液体流P16および気体流P17aが得られる。I2では、P17aを、パージ流P17および反応器Hへ再生する流れP17bへ分離する。
図4:
塩素および二酸化炭素の共通の凝縮を伴わない操作の従来様式は、図4を用いて記載する。本発明の図を区別するために、本発明ではない実施態様における装置を、「(V)」(Vergleich=比較)により識別する。分離装置E(V)を除いて、系の基本構造は、図2の基本構造に対応する。
先行技術によれば、蒸留カラムは、分離装置E(V)として用いる。頭上凝縮器E(V)1は、塩素および二酸化炭素を液体流として除去する。液体流は、蒸留カラムの段階(E(V)2として表示)を伝って流れ、蒸発塩素によりストリップされる。この手順では、二酸化炭素および溶解酸素はいずれも液体から放出され、実質的に二酸化炭素および酸素不含液体塩素が蒸留カラムの底部に得られる。この流れの一部は、底部蒸発器へ導かれ、蒸発させ、蒸留カラムへストリップガスとして戻す。残りは、流れP9として除去する。頭上凝縮器E(V)1から生じる気体流P10は、段階E(V)へP8により供給される二酸化炭素を含有する。これにより、システムネットワークから押出される全二酸化炭素の比較的少ない含有量のみが、流れP9により蒸発器Gおよび反応器Hより分離装置Iへ入り、 流れP17により押出される。
上記の全ての参照を、全ての有用な目的のためにその全体において参照により組み込む。
本発明を具体化するある特定構造を示し、記載するが、根底にある本発明の概念の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変形および部分の再配置がなされること、および本発明において示され、記載された特定の形態に限定されないことは当業者に明らかであろう。
実施例は、定常状態工程シミュレーションのためのシミュレーションツールにより設定した。シミュレーションの境界条件は、以下に記載される。質量流は、全ての実施例についてスケーリングして、100kg/時のイソシアネートが反応器Aにおいて製造される。
実施例1(本発明による)
図2は、シミュレーションに基づく。
流れP16により、ホスゲンを、反応器Aへ、流れE1に含まれる第1級アミントルイレンジアミン(TDA)と比べて100%の過剰の化学両論量で供給する。トルイレン−ジイソシアネート(TDI)を与える反応は、150℃にて2.6バールの圧力下で行う。未反応ホスゲンの大部分は、流れP1として溶媒(オルト−ジクロロベンゼン、ODB)、TDIおよび副生成物HClと共に取出し、35℃へB1において冷却する。生成物TDIを、B1から液体形態で流れP2と共に取出し、HCl、ホスゲンおよび更なる成分を、段階B1から気体形態で流れP3aと共に出す。B3aを、新たなODBを含有する流れE7と吸収器段階B2において接触させる。この方法では、P3aに含まれるホスゲンをほとんど吸収する。HClを吸収器から気体形態で流れP3bと共に出す。P3bは、とりわけ、約0.23体積%のホスゲン、約0.58体積%のCOおよび0.02体積%のCO、約1.2体積%の不活性化のためまたは圧力を維持するための手順からのNおよび溶媒ODBの痕跡をなお含有する。溶媒およびホスゲンの大部分は、液体形態で流れP18において取出し、反応器A中へ戻す。
HClガスを、6バールへ圧縮器B3において圧縮し、流れP3cとして精製段階B4へ供給し、溶媒ODBは、活性炭上で吸着により主に除去し、精製HClガス流P3を供給する。次いで酸素含有戻り流P4を混合し、HCl/O=2のモル比を流れP5において確立する。P5は、290℃へ熱交換器C1において加熱し、塩素および水へ、中間冷却を有する7つの断熱的操作反応器のカスケードC2において酸化する。85%のHCl変換は、この手順により得られる。過剰の酸素により、ホスゲンおよびHClに含まれるCOを反応させてCOを与える。
未反応HClガスおよび形成された水は、分離器D1において除去する。D1は、上下に配置された2個の充填セグメントおよびこれらより上にある物質交換トレイを有する吸収カラムを含む。分離液体循環は、各充填セグメントを伝って流れ、水流E2を上部トレイへ供給する。C2からの反応ガスP6は、底部充填セグメント下で分離器D1中へ導く。30%濃度塩酸の冷却液体循環を、この充填セグメント周りに導く。これにより、P6を冷却し、HClガスおよび水の大部分を分離し、D1の底部から30%濃度塩酸流P7として除去する。残留ガスを、充填セグメント中へ入れ、これにより、循環に導かれた冷却14%濃度塩酸が滴る。残存ガスからのHClおよび水をこの塩酸に吸収させる。この充填から上部に現れるガスは、ほとんどHClおよび水を含有しない。これは、HClのほとんど完全な除去のために、逆流で新たな水流E2が投入されるトレイより導く。HClのほぼ完全な除去が、結果として成功する。
次いでHClが除去されたガス流P8aおよび水の大部分を、乾燥段階D2において脱水する。これについて、硫酸が滴る吸収器を用いる。D1のように、吸収器は、充填部およびこれより上に配置されたトレイを含む。ガス流P8aを充填下で供給する。冷却78%強度硫酸循環は、残存する水の大部分を吸収し、78%濃度硫酸流P19としてD2の底部から押出される充填部より滴る。充填から現れるガスを、逆流で96%濃度硫酸流E8を投入したトレイへ通過させ、水をガス流からの痕跡にまで除去する。
D2から現れる乾燥ガス流P8bは、製造された塩素、過剰の酸素および二酸化炭素および窒素を本質的に含有する。これを12バールへ圧縮器D3により圧縮する。次いで、こうして得られた流れP8を凝縮器E中へ導き、−40℃へ冷却する。この手順において、C2において製造された塩素の99.8%および二酸化炭素の一部を凝縮する。P8に含まれる酸素を、凝縮物中に痕跡量で溶解する。こうして形成された凝縮物流P9は、約1.15重量%のCOおよび約800ppmの酸素を含有する。残存するガス流P10は、凝縮器Eから出る。P10は、過剰酸素、窒素、非凝縮残存塩素および二酸化炭素を含む。不活性物質および2次成分を除去するために、残存するガス流P10の部分流P11を押出す。P11を排ガス処理段階F中へ通過させ、そこで水酸化ナトリウム溶液を含有する流れE3により塩素を除去する。P11に含まれる二酸化炭素も同様にE3から水酸化ナトリウム溶液と反応させる。押出される全二酸化炭素の約10%を、この時点でこの方法において除去する。塩素および二酸化炭素不含精製ガス流P13および排水P14をFから出す。P14は、水酸化ナトリウム溶液と反応させて炭酸ナトリウムを与える二酸化炭素およびNaClおよびNaOClへ変換された塩素を含有する。
部分流P11の除去後に残存する気体流P12を、必要に応じて洗浄し、および水流E9により洗浄段階Jにおいて再び湿らせることができる。過剰の洗浄水を、流れP20としてこの段階から出す。洗浄ガス流を、新たな酸素E4と混合し、次いで酸素含有戻り流P4として精製HClガス流P3と混合する。
凝縮物流P9を、蒸発器Gにおいて蒸発させ、反応器Hへ通過させる。更なる塩素流E6もそこに通過させ、損失を補う(例えば押出流P11またはC2において反応しなかったHClにおいて)。E6はクロルアルカリ電気分解に由来し、0.2体積%の酸素により汚染される。ホスゲンの製造のために、CO流E5をHへ更に供給する。E5もまた、二次成分として酸素(0.1体積%)を含有する。全ての塩素をホスゲンの製造において反応させるために、COを6%化学量論的過剰に反応器へ供給する。E5、E6およびP9に含まれる酸素を、COの一部と二次反応において反応させて二酸化炭素を与える。流れP15は、Hにおいて製造されたホスゲンを含み、−25℃へ1.6バール下で凝縮器Iにおいて冷却し、Hにおいて製造されたホスゲンの98.8%および二酸化炭素の一部を、凝縮し、約0.51重量%のCOを有する流れP16として凝縮器から出す。また、COの痕跡量をP16に溶解させる。残存ホスゲン、COおよび更なる不活性物質と共に残存するガス相を排ガス流P17として押出す。押出すべき二酸化炭素の残りをこの時点で除去する。
実施例2(本発明による)
図3は、シミュレーションに基づく。
実施例2は、実施例1として同じ工程を含むが、HClガスの一部を吸収器B2から更に流用し、HCl吸収器(示されていない)へ導く。凝縮工程Iを気体形態で出る、CO過剰を含有する流れの一部は、反応器Hへ更に再生する。段階A、B1およびB2を実施例1に記載の通り操作する。HClは、吸収器から気体形態で流れP3bと共に出る。
P3bは、とりわけ、約0.24体積%のホスゲン、約1.2体積%の不活性化のためまたは圧力を維持するための手順からのNおよび溶媒ODBの痕跡量をなお含有する。しかしながら、1.5体積%のCOの含有量は、凝縮工程I1/I2において戻されることにより、そこで押出された量は、より小さくなり、従って凝縮が起こるので実施例1より著しく高い。他方、COは痕跡量でのみなお生じる。P3bの10%は、流れP3dとして押出され、HCl吸収器へ導く(示されていない)。これにより、P3bに含まれるホスゲンおよびNの一部および押出されるべき全COの約30%を除去する。
残存するガス流は、圧縮器C3において6バールへ圧縮され、流れP3cとして精製段階B4へ導く。
溶媒ODBは、流れP3cから精製段階B4において活性炭上で吸着によりほとんど除去し、精製HClガス流P3を供給する。次いで、酸素含有戻り流P4を混合し、HCl/O=2のモル比を流れP5中で確立する。
段階C1、C2、D1、D2、D3およびEもまた実施例1に記載の通り操作する。段階C1、C2、D1、D2、D3およびEもまた実施例1に記載の通り操作する。C2において製造された99.8%の塩素を再びP9において凝縮する。しかしながら、P3cにおけるCO2濃度は既に高いので、P9も実施例1より高いCO含有量、すなわち2.4重量%を有する。酸素含有量は740ppmである。
残存するガス流P10を凝縮器Eから放出し、今度は実施例1の通り部分的に押出す。この押出により、押出すべきCOの約20%を、押出流がより高いCO濃度を有するので除去する。Fにおける押出し流および任意段階Jにおける残存ガス流の処理および引き続きのこれらと新たな酸素E4との混合および酸素含有流P4として精製HClガス流P3へのフィードバックを実施例1に記載の通り行う。
実施例1の通り、凝縮物流P9を、蒸発器Gにおいて蒸発させ、反応器Hへ通過させる。更なる塩素流E6は、押出流P11およびC2において反応させなかったHClにおける損失に加えて、HCl押出流P3dもまた補填しなければならないので、実施例1より多い。E6はクロルアルカリ電気分解に由来し、0.2体積%の酸素により汚染される。ホスゲンの製造のために、二次成分として0.1体積%の酸素を有するCO流E5をHへ更に供給する。E5もまた、二次成分として酸素(0.1体積%)を含有する。全ての塩素をホスゲンの製造において反応させるために、COを6%化学量論的過剰で反応器Hの吸入口にて存在させる。反応器Hの下流の凝縮段階IIにおいて除去したガス流P17aの一部を再生するので、約95.4%の必要なCOは、E5によりなお供給されなければならない。従って供給されるCO流E5は、実施例1より少ない。E5,E6およびP9に含まれる酸素を、COの一部と二次反応において反応させて二酸化炭素を与える。流れP15は、Hにおいて製造されたホスゲンを含み、−25℃へ1.6バール下で凝縮器I1において冷却し、Hにおいて製造されたホスゲンの99.8%および二酸化炭素の一部を、凝縮し、約1.3重量%のCOを有する流れP16として凝縮器から出す。CO含有量は、COが同様に反応器Hへ戻り供給と共に戻り、これにより凝縮されるので実施例1より多い。COの痕跡量をP16に溶解させる。残存ホスゲン、COおよび更なる不活性物質および二次成分と共に残存するガス相をガス流P17aとして放出する。P17aをI2において分離し、10%を流れP17として分離し、残りを反応器H中へ流れP17bとして戻す。ここで、押出すべき二酸化炭素の残りをこの方法において除去する。
実施例3(比較例)
図4は、シミュレーションに基づく。
実施例3は、実施例1として同じ工程を含むが、Eは、COおよび溶解酸素から除去した液体塩素を除去するために蒸留カラムとして配置する。
段階A、B1およびB2、B3およびB4を実施例1に記載の通り操作する。HClは、吸収器B2から気体形態で流れP3bと共に出る。P3bは、とりわけ、約0.22体積%のホスゲン、約1.2体積%の不活性化のためまたは圧力を維持するための手順からのN2および溶媒ODBの痕跡量をなお含有する。1.5体積%(CO)および0.03体積%(CO)のCOおよびCOの含有量は、液体塩素の蒸留により、本質的に、COおよび酸素が流れP9と共にホスゲン製造工程Hへ通過しないので実施例1よりかなり少ない。
ガス流P3bは、圧縮器B3において6バールへ圧縮され、流れP3cとして精製段階B4へ導く。
溶媒ODBは、流れP3cから精製段階B4において活性炭上で吸着によりほとんど除去し、精製HClガス流P3を供給する。次いで、酸素含有戻り流P4を混合し、HCl/O=2のモル比を流れP5中で確立する。
段階C1、C2、D1、D2およびD3もまた実施例1に記載の通り操作する。
段階Eを、蒸留カラムとして配置する。これは、頭上凝縮器E(V)1、流れP8を導く蒸留段階E(V)2および底部蒸発器E(V)3を含む。−40℃への冷却を頭上凝縮器E(V)1において行い、底部蒸発器E(V)3は、供給される流れP8の約1/3の量を蒸発させる。従って、C2において製造された99.7%の塩素を除去する底部流が生じる。P9は、0.17重量%のCOのみをなお含有し、さらなる酸素を含有しない。
残存するガス流P10を蒸留カラムEから頭上凝縮器Eから放出し、今度は実施例1の通り部分的に押出す。これにより、押出すべきCOの約70%を、蒸留によりCOが液体塩素によりほとんど除去されず、従って戻り供給において凝縮されるので除去する。
Fにおける押出し流および任意段階Jにおける残存ガス流の処理および引き続きのこれらと新たな酸素E4との混合および酸素含有流P4として精製HClガス流P3へのフィードバックを実施例1に記載の通り行う。
実施例1の通り、凝縮物流P9を、蒸発器Gにおいて蒸発させ、反応器Hへ通過させる。更なる塩素流E6は、クロルアルカリ電気分解に由来し、0.2体積%の酸素により汚染される。次に、ホスゲンの製造のために、二次成分として0.1体積%の酸素を有するCO流E5をHへ供給する。全ての塩素をホスゲンの製造において反応させるために、COを6%化学量論的過剰で反応器Hの吸入口にて存在させる。
E5およびE6に含まれる酸素を、COの一部と二次反応において反応させて二酸化炭素を与える。流れP15は、Hにおいて製造されたホスゲンを含み、−25℃へ1.6バール下で凝縮器I1において冷却し、Hにおいて製造したホスゲンの99%および二酸化炭素の一部を、凝縮し、約0.13重量%のCOを有する流れP16として凝縮器から出す。COの痕跡量もまたP16に溶解させる。残存ホスゲン、COおよび更なる不活性物質および二次成分と共に残存するガス相をガス流P17aとして放出する。ここで、押出すべき二酸化炭素の残りをこの方法において除去する。以下の概説は、実質的シミュレーション結果を互いに比較する。
Figure 0006067353
概説から見られるように、NaOH消費は、本発明による方法によりかなり低下する。さらに、冷却能力は、実施例3の蒸留カラムにおいて、放出したCOと共に底部において蒸発した塩素を凝縮しなければならないので、塩素を除去するためにあまり必要ではない。

Claims (7)

  1. イソシアネートの製造方法であって、以下の工程:
    (i)第1級アミンを含む流れE1と、ホスゲン含有流P16とを反応させて前記イソシアネート、塩化水素、未反応ホスゲンおよび酸化炭素を含む生成物流P1を形成する工程、
    (ii)生成物流P1を、前記イソシアネートを含む液体生成物流P2および塩化水素、未反応ホスゲンおよび酸化炭素を含む気体生成物流P3へ分離する工程、
    (iii)生成物流P3と酸素を含む気体生成物流P4とを混合して気体混合流P5を形成する工程、
    (iv)気体混合流P5を触媒により酸化して塩化水素、二酸化炭素、過剰の酸素、塩素および水を含む気体生成物流P6を形成する工程、
    (v)塩化水素および水を流れP6から塩酸を含む流れP7として部分的にまたは完全に除去して塩化水素および水を除去した生成物流P8を形成する工程、
    (vi)生成物流P8を、塩素、二酸化炭素および酸素を含む高塩素液体生成物流P9およびP9に含まれないP8からの塩素の残量、二酸化炭素および酸素を含む低塩素気体生成物流P10へ分離する工程、
    (vii)気体生成物流P10を、気体パージ流P11および気体生成物流P12へ分離する工程、
    (viii)パージ流P11を塩基水溶液E3で処理して気体パージ流P13および液体排水流P14を形成する工程、
    (ix)気体流P12を酸素を含む気体流E4と混合して酸素を含みおよび工程(iii)に用いる気体生成物流P4を形成する工程、
    (x)高塩素液体生成物流P9を蒸発させて高塩素気体生成物流を形成し、および該高塩素生成物流と一酸化炭素E5と塩素E6とを混合して混合物を与え、および前記混合物を反応させてホスゲンおよび酸化炭素を含む気体生成物流P15を与える工程、
    (xi)気体生成物流P15を、分離装置I中で、工程(i)に用いホスゲンおよび酸化炭素を含む高ホスゲン生成物流P16およびP16に含まれないP15からのホスゲンの残量および酸化炭素を含む低ホスゲンパージ流P17へ分離する工程
    を含み、工程(vi)において、生成物流P8の高塩素液体生成物流P9および低塩素気体生成物流P10への分離を、P8を−10℃〜−80℃の温度へ1バール〜30バールの絶対圧力下で冷却することにより引き続きの蒸留を伴わずに行う、方法。
  2. 工程(xi)において、押出すべき全二酸化炭素の35%〜99%を、パージ流P17より押出す、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(ii)において、P1を、前記イソシアネートを含む液体生成物流P2と気体流とに分離し、前記気体流の一部を押出し、塩化水素吸収器へ通過させ、前記気体流の残部を流れP3として工程(iii)において更に処理する、請求項1に記載の方法。
  4. 工程(v)において、P6からの塩化水素および水の部分または完全除去を、水または1〜20%濃度塩酸から選択された吸収剤での処理により行う、請求項1に記載の方法。
  5. 工程(vii)において、気体生成物流P10を、気体パージ流P11および気体生成物流P12へ、重量比P12:P11の時間平均が100:1〜5:1で分離する、請求項1に記載の方法。
  6. 工程(viii)において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物水溶液を、塩基水溶液E3として用いる、請求項1に記載の方法。
  7. 気体生成物流P12を、気体を洗浄する洗浄より導き、その後にのみ、工程(ix)において酸素を含む気体流E4と混合する、請求項1に記載の方法。
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