JP6051957B2 - 酸素吸収性多層体、及び酸素吸収性容器 - Google Patents
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Description
〔1〕
酸素吸収性組成物を含有する酸素吸収層と、熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂層と、を有する酸素吸収性多層体であって、
前記酸素吸収性組成物が、下記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物を少なくとも1種、遷移金属触媒、及びエチレン−ビニルアルコール共重合体を含む、
前記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物が、2つ以上のカルボニル基を有する、酸素吸収性多層体。
〔2〕
前記一般式(1)において、R1〜R12のうち、少なくとも2つ以上が、下記一般式(2)で表される一価の置換基である、
−C(=O)−X (2)
(式中、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、モノアルキルアミノ基、及びジアルキルアミノ基からなる群より選ばれる1つであり、複数のXは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
〔1〕に記載の酸素吸収性多層体。
〔3〕
前記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物が、テトラリン環を2つ以上有する、〔1〕又は〔2〕に記載の酸素吸収性多層体。
〔4〕
前記酸素吸収性組成物中の、前記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物と、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体との総量に対する、前記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物の割合が、1〜30質量%である、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の酸素吸収性多層体。
〔5〕
前記遷移金属触媒は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、及び銅からなる群より選ばれる少なくとも1種の遷移金属を含む、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の酸素吸収性多層体。
〔6〕
前記酸素吸収性組成物中、前記遷移金属触媒が、前記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物と前記エチレン−ビニルアルコール共重合体との総量100質量部に対して、遷移金属量として、0.001〜10質量部含まれる、〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の酸素吸収性多層体。
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の酸素吸収性多層体を有する、酸素吸収性容器。
〔8〕
前記酸素吸収性容器が、パウチ、カップ、トレイ、及びボトルからなる群より選ばれる1種である、〔7〕に記載の酸素吸収性容器。
〔9〕
〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の酸素吸収性多層体を成形してなる酸素吸収性容器本体と、
熱可塑性樹脂を含有する内層、およびガスバリア性物質を含有するガスバリア層をこの順に積層した、少なくとも2層からなるガスバリア性蓋材と、
を備え、前記酸素吸収性容器本体における前記熱可塑性樹脂層と前記ガスバリア性蓋材における前記内層とが接合されてなる、酸素吸収性密閉容器。
本実施形態の酸素吸収性多層体は、酸素吸収性組成物を含有する酸素吸収層(層A)と、熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂層(層B)と、を有する酸素吸収性多層体であって、前記酸素吸収性組成物が、下記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物を少なくとも1種、遷移金属触媒、及びエチレン−ビニルアルコール共重合体を含む、
酸素吸収性多層体である。
本実施形態の酸素吸収性多層体の酸素吸収層(層A)は、上記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物(以下、単に「テトラリン化合物」ともいう。)を少なくとも1種、遷移金属触媒、及びエチレン−ビニルアルコール共重合体を含有する酸素吸収性組成物を含む層である。
上記一般式(1)において、R1〜R12で示す一価の置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数が1〜15、より好ましくは炭素数が1〜6の直鎖状、分岐状又は環状アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基)、アルケニル基(好ましくは炭素数が2〜10、より好ましくは炭素数が2〜6の直鎖状、分岐状又は環状アルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基)、アルキニル基(好ましくは炭素数が2〜10、より好ましくは炭素数が2〜6のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基)、アリール基(好ましくは炭素数が6〜16、より好ましくは炭素数が6〜10のアリール基、例えば、フェニル基、ナフチル基)、複素環基(好ましくは炭素数が1〜12、より好ましくは炭素数が2〜6の5員環或いは6員環の芳香族又は非芳香族の複素環化合物から1個の水素原子を取り除くことによって得られる一価の基、例えば、1−ピラゾリル基、1−イミダゾリル基、2−フリル基)、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数が1〜10、より好ましくは炭素数が1〜6の直鎖状、分岐状又は環状アルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数が6〜12、より好ましくは炭素数が6〜8のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基)、アシル基(ホルミル基を含む。好ましくは炭素数が2〜10、より好ましくは炭素数が2〜6のアルキルカルボニル基、好ましくは炭素数が7〜12、より好ましくは炭素数が7〜9のアリールカルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基)、アミノ基(好ましくは炭素数が1〜10、より好ましくは炭素数が1〜6のアルキルアミノ基、好ましくは炭素数が6〜12、より好ましくは炭素数が6〜8のアニリノ基、好ましくは炭素数が1〜12、より好ましくは炭素数が2〜6の複素環アミノ基、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、アニリノ基)、チオール基、アルキルチオ基(好ましくは炭素数が1〜10、より好ましくは炭素数が1〜6のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数が6〜12、より好ましくは炭素数が6〜8のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基)、複素環チオ基(好ましくは炭素数が2〜10、より好ましくは炭素数が1〜6の複素環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基)、イミド基(好ましくは炭素数が2〜10、より好ましくは炭素数が4〜8のイミド基、例えば、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)等が例示されるが、これらに特に限定されない。
−C(=O)X (2)
(式(2)中、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、モノアルキルアミノ基、及びジアルキルアミノ基からなる群より選ばれる1つであり、複数のXは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
(A)テトラリン環の芳香族環に上記一般式(2)で表される一価の置換基が1以上結合されており、テトラリン環の脂肪族環に上記一般式(2)で表される一価の置換基が1以上結合されている。
(B)テトラリン環の芳香族環に上記一般式(2)で表される一価の置換基が2以上結合されている。
(C)テトラリン環の脂肪族環に上記一般式(2)で表される一価の置換基が2以上結合されている。
の何れかを満たすものがより好ましい。
(式中、nは、0〜3の整数である。)
(式中、Xは芳香族炭化水素基、飽和又は不飽和の脂環式炭化水素基、直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示す。)
本実施形態の酸素吸収性組成物において使用される遷移金属触媒としては、上記のテトラリン環を有する化合物の酸化反応の触媒として機能し得るものであれば、公知のものから適宜選択して用いることができ、特に限定されない。
本実施形態の酸素吸収性組成物は、エチレン−ビニルアルコール共重合体を含有する。このとき、酸素吸収性組成物中における前記テトラリン環を有する化合物と遷移金属触媒の含有形態は、特に限定されない。例えば、前記テトラリン環を有する化合物及び遷移金属触媒がエチレン−ビニルアルコール共重合体中にそのまま含有されていても、前記テトラリン環を有する化合物及び遷移金属触媒が上述した担体物質に担持された状態でエチレン−ビニルアルコール共重合体中に含有されていてもよい。
上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態の酸素吸収性多層体の熱可塑性樹脂層(層B)は、熱可塑性樹脂を含有する層である。層B中の熱可塑性樹脂の含有割合は、適宜設定でき、特に限定されないが、層Bの総量に対して、70〜100質量%が好ましく、より好ましくは80〜100質量%であり、さらに好ましくは90〜100質量%である。
本実施形態の酸素吸収性多層体は、所望する性能等に応じて、上述した酸素吸収層(層A)及び樹脂層(層B)の他に、任意の層をさらに含んでいてもよい。そのような任意の層としては、例えば、接着層、金属箔、金属蒸着層及び有機−無機膜等が挙げられる。
本実施形態の酸素吸収性多層容器は、上述した酸素吸収性多層体を包装容器の全体又は一部に含むものである。本実施形態の酸素吸収性多層容器は、容器内の酸素を吸収して、容器外から容器壁面を透過する或いは侵入する酸素がわずかでもある場合にはこの透過或いは侵入する酸素をも吸収して、保存する内容物品(被保存物)の酸素による変質等を防止することができる。
Aw=P/P0=RH/100
と定義される。
温度計、分縮器、全縮器、撹拌装置を備えた反応器に、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチル248g(1.0mol)、n−ヘキシルアルコール409g(4.0mol)、テトラブチルチタネート0.34gを仕込み、窒素雰囲気下で150℃まで昇温し、生成するメタノールを系外へ除きながら反応を行った。メタノールの生成が止まった後、室温まで冷却し、未反応のn−ヘキシルアルコールを減圧除去することにより、ジエステル化合物Aを得た。示差熱・熱重量同時測定装置(株式会社島津製作所製、商品名「DTG―60」)を用いて、得られた化合物の3%重量減少温度を測定した。得られた化合物の構造式及び分子量、3%重量減少温度を表1に示す。なお、NMRの分析結果は下記の通りである。1H‐NMR(400MHz CDCl3)δ7.73−7.79(2H m)、7.16(1H d)、4.29(2H t)、4.10(2H t)、3.01−3.08(2H m)、2.82−2.97(2H m)、2.70−2.78(1H m)、2.18−2.24(1H m)、1.84−1.94(1H m)、1.71−1.79(2H m)、1.58−1.68(2H m)、1.25−1.48(12H m)、0.90(6H t)。
n−ヘキシルアルコールに代えてn−オクチルアルコールを用い、その配合量を521g(4.0mol)とし、反応温度を190℃とすること以外は、合成例1と同様の操作を行い、ジエステル化合物Bを得た。得られた化合物の構造式を表1に示す。なお、NMRの分析結果は下記の通りである。1H‐NMR(400MHz CDCl3)δ7.68−7.74(2H m)、7.10(1H d)、4.23(2H t)、4.04(2H t)、2.92−3.00(2H m)、2.72−2.89(2H m)、2.63−2.70(1H m)、2.10−2.18(1H m)、1.76−1.85(1H m)、1.63−1.72(2H m)、1.50−1.59(2H m)、1.09−1.40(20H m)、0.90(6H t)。
1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチルに代えて1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,8−ジカルボン酸ジメチルを用いた以外は、合成2と同様の操作を行い、ジエステル化合物Cを得た。得られた化合物の構造式を表1に示す。なお、NMRの分析結果は下記の通りである。1H‐NMR(400MHz CDCl3)δ7.78(1H d)、7.17−7.29(2H m)、4.50(1H t)、4.22(2H t)、3.98−4.12(2H m)、2.76−2.93(2H m)、2.21−2.30(1H m)、1.89−1.99(1H m)、1.67−1.83(4H m)、1.50−1.63(3H m)、1.18−1.44(19H m)、0.89(6H t)。
温度計、分縮器、全縮器、撹拌装置を備えた反応器に、アジピン酸ジメチル108g(0.62mmol)、6−ヒドロキシメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン300g(1.85mmol)を仕込み、130℃まで昇温した。チタンテトラブトキシド0.58gを添加した後に、200℃まで昇温し、生成するメタノールを系外へ除きながら反応を行った。メタノールの生成が止まった後、室温まで冷却し、未反応の6−ヒドロキシメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンを減圧除去した後に、再結晶により、ジエステル化合物Dを得た。得られた化合物の構造式を表1に示す。なお、NMRの分析結果は下記の通りである。1H‐NMR(400MHz CDCl3)δ7.00(6H m)、5.02(4H s)、2.70−2.79(8H m)、2.34(4H t)、1.74−1.83(8H m)、1.64−1.70(4H m)。
温度計、撹拌装置を備えた2000mLオートクレーブに1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチル248g(1.0mol)、n−ヘキシルアミン607g(6.0mol)を仕込み、窒素置換した後、220℃まで昇温し5時間加熱撹拌した。室温まで冷却後、ろ過し、再結晶によりジアミド化合物Eを得た。得られた化合物の構造式を表1に示す。なお、NMRの分析結果は下記の通りである。1H‐NMR(400MHz CDCl3)δ7.42(1H s)、7.37(1H d)、7.04(1H d)、5.99(1H m)、5.53(1H m)、3.32−3.41(2H m)、3.15−3.24(2H m)、2.68−3.03(4H m)、2.35−2.43(1H m)、1.97−2.05(1H m)、1.76−1.87(1H m)、1.17−1.58(12H m)、0.83(6H t)。
内容積18Lオートクレーブに、1,8−ナフタル酸無水物1.8kg、5重量%パラジウムを活性炭に担持させた触媒(乾燥品)300g、酢酸エチル7.5kgを仕込んだ。室温で、オートクレーブ内を窒素1MPaで2回置換し、次いで水素1MPaで2回置換した。その後常圧まで落圧した後、内温80℃に昇温し、水素で5MPaまで加圧し、同温度、同圧力で500rpmで2時間攪拌した。反応後、室温まで冷却し、水素を放出し、窒素1MPaで2回置換した後、触媒を濾別し、触媒をアセトン1.0kgで3回洗浄した。得られた母液から溶媒をエバポレーターにより減圧除去して、粗生成物を得た。得られた組成生物を再結晶することで酸無水物Fを得た。なお、NMRの分析結果は下記の通りである。1H‐NMR(400MHz CDCl3)δ7.98(1H d)、7.47(1H d)、7.38(1H dd)、3.93(1H t)、2.80−3.00(2H m)、2.55−2.64(1H m)、2.14−2.24(1H m)、1.77−1.94(2H m)。
(酸素吸収性組成物の作製)
直径37mmのスクリューを2本有する2軸押出機を用いて、エチレン−ビニルアルコール共重合体(製品名;株式会社クラレ製「エバールSP521B」、以下、「EVOH」とも表記する。)95質量部に対し、ジエステル化合物A5質量部、及び、コバルト量が0.05質量部となるようステアリン酸コバルト(II)を220℃で溶融混練し、押出機ヘッドからストランドを押し出し、冷却後、ペレタイジングすることで酸素吸収性組成物を得た。
得られた酸素吸収性組成物を、直径96mmのスクリューを2本有する2軸押出機を用いて、押出温度210℃、スクリュー回転数60rpm、フィードスクリュー回転数20rpm、引き取り速度50m/minの条件下で製膜することにより、幅800mm、厚み15μmのフィルム状の酸素吸収性組成物である酸素吸収性単層フィルムを作製した。
第1〜第3押出機、フィードブロック、Tダイ、冷却ロールおよびシート引取機を備えた3種5層多層シート成形装置を用い、第1押出機からポリプロピレン(製品名;日本ポリプロ株式会社製「ノバテックPP FY6C」、以下、「PP1」とも表記する。)を、第2押出機から前記酸素吸収性組成物を、第3押出機から接着性ポリプロピレン(製品名;三菱化学株式会社製「モディック P604V」、以下、「接着性PP」とも表記する。)を、それぞれ押し出し、フィードブロックを介して、酸素吸収性多層シートを得た。該多層シートの層構成は、内層よりPP1(400μm)/接着性PP(15μm)/酸素吸収層(100μm)/接着性PP(15μm)/PP1(400μm)であった。
プラグアシストを備えた真空圧空成形機を使用して、得られた酸素吸収性多層シートの熱成形加工を行い、内容積400cc、表面積200cm2のトレイ状酸素吸収性多層容器を得た。次いで、得られた酸素吸収性多層容器に、調湿剤を10g充填し、容器内の相対湿度を100%に調整した。次に、蓋材としてガスバリアフィルム(製品名;株式会社クラレ製「エバールEFCR−15」)を使用し、窒素置換により初期酸素濃度を2vol%に調整しながら、熱融着による接合により密封して、酸素吸収性密封容器を得た。なお、熱融着は、エーシンパック工業株式会社製のパックシール機を用い、融着温度を240℃、融着時間を2秒、融着圧力を0.3MPaとして行った。
アルミ箔積層フィルムからなるガスバリア袋を2つ用意した。そして、得られた酸素吸収性多層フィルムの試験片(長さ10cm×幅10cm)2枚を、空気500ccとともに2つのガスバリア袋内に充填し、一方の袋内の相対湿度を100%に調整し、他方の袋内の相対湿度を30%に調整した後、それぞれ密封した。このようにして得られた密封袋を40℃で30日間保管して、その間に吸収した酸素の総量を測定した。
酸素透過率測定装置(MOCON社製「OX−TRAN 2−61」)を使用し、温度:23℃、相対湿度:90%の雰囲気下にて、測定開始から30日目の酸素透過率を測定した。測定値が低いほど、酸素バリア性が良好であることを示す。
アルミ箔積層フィルムからなるガスバリア袋を2つ用意した。そして、得られた酸素吸収性多層シートの試験片(長さ10cm×幅10cm)2枚を、空気500ccとともに2つのガスバリア袋内に充填し、一方の袋内の相対湿度を100%に調整し、他方の袋内の相対湿度を30%に調整した後、それぞれ密封した。このようにして得られた密封袋を40℃で30日間保管して、その間に吸収した酸素の総量を測定した。
前記酸素吸収性多層シートの酸素吸収量測定と同様に、40℃、相対湿度100%にて30日間保管した後の密封袋を開封し、密封袋内の臭気を確認した。
酸素透過率測定装置(MOCON社製「OX−TRAN 2−61」)を使用し、温度:23℃、相対湿度:容器内100%、容器外50%の雰囲気下にて、測定開始から30日目の酸素透過率を測定した。測定値が低いほど、酸素バリア性が良好であることを示し、測定の検出下限界は酸素透過率5×10−5cc/(package・day・0.21atm)である。
ジエステル化合物Aをジエステル化合物Bに代えた以外は、実施例1と同様にして酸素吸収性多層フィルム、酸素吸収性多層シート及び酸素吸収性多層容器を作製して、実施例1と同様の評価を行った。これらの結果を表2に示す。
ジエステル化合物Aをジエステル化合物Cに代えた以外は、実施例1と同様にして酸素吸収性多層フィルム、酸素吸収性多層シート及び酸素吸収性多層容器を作製して、実施例1と同様の評価を行った。これらの結果を表2に示す。
ジエステル化合物Aをジエステル化合物Dに代えた以外は、実施例1と同様にして酸素吸収性多層フィルム、酸素吸収性多層シート及び酸素吸収性多層容器を作製して、実施例1と同様の評価を行った。これらの結果を表1に示す。
ジエステル化合物Aをジアミド化合物Eに代えた以外は、実施例1と同様にして酸素吸収性多層フィルム、酸素吸収性多層シート及び酸素吸収性多層容器を作製して、実施例1と同様の評価を行った。これらの結果を表2に示す。
ジエステル化合物Aを酸無水物Fに代えた以外は、実施例1と同様にして酸素吸収性多層フィルム、酸素吸収性多層シート及び酸素吸収性多層容器を作製して、実施例1と同様の評価を行った。これらの結果を表2に示す。
ジエステル化合物Aを用いなかった以外は、実施例1と同様にして酸素吸収性多層フィルム、多層シート及び多層容器を作製して、実施例1と同様の評価を行った。これらの結果を表2に示す。
Claims (9)
- 酸素吸収性組成物を含有する酸素吸収層と、熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂層と、を有する酸素吸収性多層体であって、
前記酸素吸収性組成物が、下記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物を少なくとも1種、遷移金属触媒、及びエチレン−ビニルアルコール共重合体を含み、
前記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物が、2つ以上のカルボニル基を有する、酸素吸収性多層体。 - 前記一般式(1)において、R1〜R12のうち、少なくとも2つ以上が、下記一般式(2)で表される一価の置換基である、
−C(=O)−X (2)
(式中、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、モノアルキルアミノ基、及びジアルキルアミノ基からなる群より選ばれる1つであり、複数のXは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
請求項1に記載の酸素吸収性多層体。 - 前記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物が、テトラリン環を2つ以上有する、請求項1又は2に記載の酸素吸収性多層体。
- 前記酸素吸収性組成物中の、前記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物と前記エチレン−ビニルアルコール共重合体との総量に対する、前記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物の割合が、1〜30質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の酸素吸収性多層体。
- 前記遷移金属触媒は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、及び銅からなる群より選ばれる少なくとも1種の遷移金属を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の酸素吸収性多層体。
- 前記酸素吸収性組成物中、前記遷移金属触媒が、前記一般式(1)で表されるテトラリン環を有する化合物と前記エチレン−ビニルアルコール共重合体との総量100質量部に対して、遷移金属量として、0.001〜10質量部含まれる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の酸素吸収性多層体。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の酸素吸収性多層体を有する、酸素吸収性容器。
- 前記酸素吸収性容器が、パウチ、カップ、トレイ、及びボトルからなる群より選ばれる1種である、請求項7に記載の酸素吸収性容器。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の酸素吸収性多層体を成形してなる酸素吸収性多層容器本体と、
熱可塑性樹脂を含有する内層、およびガスバリア性物質を含有するガスバリア層をこの順に積層した、少なくとも2層からなるガスバリア性蓋材と、
を備え、前記酸素吸収性容器本体における前記熱可塑性樹脂層と前記ガスバリア性蓋材における前記内層とが接合されてなる、酸素吸収性密閉容器。
Priority Applications (7)
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