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JP6046151B2 - エフリンa型受容体2タンパク質に対するsrm/mrmアッセイ - Google Patents

エフリンa型受容体2タンパク質に対するsrm/mrmアッセイ Download PDF

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Description

序論
エフリンA型受容体2タンパク質(以下EPHA2という)の下位配列に由来する特異ペプチドが提供されている。ペプチド配列および各ペプチドの断片化/遷移イオンは、多重反応モニタリング(MRM)アッセイとも呼ばれる、質量分析ベースの選択反応モニタリング(SRM)アッセイで特に有用である。このようなアッセイは本明細書ではSRM/MRMと呼ばれる。EPHA2タンパク質のSRM/MRMによる定量分析に対するペプチドの使用が記述されている。
このSRM/MRMアッセイは、EPHA2タンパク質からの1つ以上の特異ペプチドの相対的または絶対的定量レベルの測定のために使用できる。これは、質量分析によって、生体試料から取得された所定のタンパク質調製品中のEPHA2タンパク質の量を測定する手段を提供する。
より具体的には、SRM/MRMアッセイは、ホルマリン固定がん患者組織などの患者組織サンプルから入手した細胞から調製された複合タンパク質溶解物中のこれらのペプチドを直接測定できる。ホルマリン固定組織からタンパク質サンプルを調製する方法は、米国特許第7,473,532号に記述されており、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第7,473,532号に記述されている方法は、Liquid TissueTM試薬およびOncoPlexDx(旧Expression Pathology Inc.、メリーランド州ロックビル)から入手可能なプロトコルを使用して都合よく実施されうる。
最も幅広く有利に入手できるがん患者組織からの組織形態は、ホルマリン固定、パラフィン包埋組織である。外科的に除去された組織のホルムアルデヒド/ホルマリン固定は、がん組織サンプルを保存するための世界でもはるかに最も一般的な方法であり、標準的病理技法の許容された慣習である。ホルムアルデヒドの水溶液はホルマリンと呼ばれる。「100%」ホルマリンは、ホルムアルデヒドの飽和水溶液(これは約40体積%または37質量%)と、少量の安定剤(通常は、酸化および重合の程度を制限するためのメタノール)から成る。組織が保存される最も一般的な方法は、組織全体を長時間(8時間〜48時間)ホルムアルデヒド水溶液(一般的には10%中性緩衝ホルマリンと呼ばれる)に浸し、次に固定された組織全体を、室温での長期保存のためにパラフィンワックス中に包埋することである。このように、ホルマリン固定がん組織を分析するための分子分析法は、がん患者組織の分析のために最も許容され多く利用される方法となるであろう。
SRM/MRMアッセイの結果は、組織(生体試料)が採取・保存された患者または被験者の特定組織サンプル(例えば、1つ以上のがん組織サンプル)中のEPHA2タンパク質の正確・精密な定量を関連付けるために使用できる。これは、がんについての診断情報を提供するだけでなく、これにより医師またはその他の医療専門家は患者に対して適切な治療を決定することが可能となる。例えば、このようなアッセイは、がんの病期または程度を診断し、患者が反応する可能性の最も高い治療薬を決定するように設計されうる。罹患組織またはその他の患者サンプルのタンパク質発現レベルについての診断的で治療上重要な情報を提供するこのようなアッセイは、コンパニオン診断アッセイと呼ばれる。
本明細書に記述のアッセイは、EPHA2タンパク質からの未修飾特異ペプチドの相対的または絶対的レベルを測定し、EPHA2タンパク質からの修飾特異ペプチドの絶対的または相対的レベルも測定できる。修飾の例には、ペプチドに存在するリン酸化アミノ酸残基(例えば、ホスホチロシン、ホスホセリンおよびホスホトレオニン)およびグリコシル化アミノ酸残基(例えば、グリコシル化アスパラギン残基)が含まれる。
EPHA2タンパク質の相対的定量レベルは、例えば、異なるサンプルの個別EPHA2ペプチドのSRM/MRMの特徴ピーク面積(例えば、特徴ピーク面積または積分断片イオン強度)を比較するなど、SRM/MRM手法によって決定される。または、各ペプチドがそれ自体の特異的SRM/MRM特徴ピークを持つ、複数のEPHA2特徴ペプチドに対する複数のSRM/MRM特徴ピーク面積を比較して、1つ以上の追加的または異なる生体試料のEPHA2タンパク質含量で1つの生体試料の相対的EPHA2タンパク質含量を決定することが可能である。このように、EPHA2タンパク質からの特定ペプチドの量、従ってEPHA2タンパク質の量が、同じ実験条件下の2つ以上の生体試料にわたる同じEPHA2ペプチドと比較して決定される。さらに、SRM/MRM手法で、そのペプチドの特徴ピーク面積を、同じ生体試料からの同じタンパク質調製品中の異なるタンパク質からの別の異なるペプチドの特徴ピーク面積と比較することによって、単一サンプル中のEPHA2タンパク質からの所定のペプチドに対して相対的定量を決定することができる。こうして、EPHA2タンパク質からの特定のペプチドの量、従ってEPHA2タンパク質の量が、同じサンプル内で互いに対して決定される。これらのアプローチは、サンプル間およびサンプル内の、EPHA2タンパク質からの個別ペプチドの別のペプチド量に対する定量をもたらすが、ここで生体試料からのタンパク質調製品のEPHA2ペプチドの容積に対する絶対重量または重量に対する重量に関わらず、ピーク面積によって決定される量は互いに対するものである。異なるサンプル間の個別の特徴ピーク面積についての相対的定量データは、サンプルあたりの分析されたタンパク質量に対して正規化される。相対的定量は、単一サンプルおよび/または多くのサンプルにわたって、複数のタンパク質およびEPHA2タンパク質からの多くのペプチドにわたって同時に実施でき、1つのペプチド/タンパク質のその他のペプチド/タンパク質に対する相対的タンパク質量についての見識を得ることができる。
EPHA2タンパク質の絶対的定量レベルは、例えば、1つの生体試料中のEPHA2タンパク質からの個別ペプチドのSRM/MRM特徴ピーク面積が、外部から追加された「混入内部標準」のSRM/MRM特徴ピーク面積に比較される、SRM/MRM手法によって決定される。1つの実施形態では、内部標準は、1つ以上の重同位体で標識された1つ以上のアミノ酸残基を含む全く同一のEPHA2ペプチドの合成版である。適切な同位体標識内部標準は、質量分析で分析された時、各標準が天然EPHA2ペプチド特徴ピークとは異なりかつ区別できるため対照ピークとして使用できる、予測可能で一貫性のあるSRM/MRM特徴ピークを生成するように合成される。従って、生体試料からのタンパク質調製品に既知量の内部標準が混入され、質量分析で分析される時、そのサンプルからの天然ペプチドのSRM/MRM特徴ピーク面積を、内部標準ペプチドのSRM/MRM特徴ピーク面積と比較することができる。この数的比較によって、生体試料からの最初のタンパク質調製品に存在する天然ペプチドの絶対モル濃度および/または絶対重量のいずれかが提供される。断片ペプチドの絶対的定量データは、サンプルあたりの分析されたタンパク質量に従って示されている。絶対的定量は、多くのペプチド、従ってタンパク質にわたって、単一サンプルおよび/または多くのサンプルにわたって同時に実施でき、個別の生体試料および個別サンプルのコホート全体の絶対的タンパク質量についての見識を得ることができる。
SRM/MRMアッセイ法は、例えば、ホルマリン固定組織などの患者由来組織中のがんの病期を直接診断するのに役立ち、また、その患者の治療に使用するために最も有利な治療薬の決定の一助として使用できる。腫瘍の部分的または全体の治療的除去などの手術によって、または疑われる疾患の有無を決定するために実施される生検方法のいずれかによって、患者から取り出されるがん組織を分析し、特異タンパク質がその患者組織に存在するかどうか、またどの形態のタンパク質が存在するかを決定する。さらに、タンパク質または複数のタンパク質の発現レベルを決定し、健常組織に見られる「正常」または参照レベルと比較できる。健常組織に見られるタンパク質の正常または参照レベルは、例えば、がんを持たない1人以上の人の関連組織から由来しうる。または、がんを持つ人の正常または参照レベルは、がんの影響を受けていない関連組織の分析によって得られうる。
タンパク質レベル(例えば、EPHA2レベル)のアッセイは、がんと診断された患者または被験者のがんの病期を、EPHA2レベルを使用して診断するためにも使用できる。タンパク質またはペプチドのレベルまたは量は、SRM/MRMアッセイで決定されたタンパク質またはペプチドの質量または重量である、モルで表される数量として定義される。レベルまたは量は、分析された溶解物中のタンパク質または別の成分の合計レベルまたは量に対して正規化されうる(例えば、タンパク質のマイクロモル/マイクログラムまたはタンパク質のマイクログラムで表される)。さらに、タンパク質またはペプチドのレベルまたは量は容積基準で決定でき、例えばマイクロモルまたはナノグラム/マイクロリットルで表される。SRM/MRMアッセイで決定されるタンパク質またはペプチドのレベルまたは量は、分析される細胞の数に対しても正規化できる。このようにEPHA2に関する情報は、EPHA2タンパク質(またはEPHA2タンパク質の断片ペプチド)のレベルを正常組織で見られたレベルと関連付けることによって、がんの病期または悪性度を決定するために使用できる。
がんの病期および/または悪性度、および/またはEPHA2タンパク質発現特性が決定されたら、その情報を、例えば、分析されたタンパク質(例えば、EPHA2)の異常発現を特徴とするがん組織を特に治療するために開発された治療薬(化学的および生物学的)のリストに適合させることができる。EPHA2タンパク質アッセイと、例えばEPHA2タンパク質またはそのタンパク質を発現する細胞/組織を特に標的とする治療薬のリストの適合情報は、疾患治療に対するオーダーメイド医療アプローチと呼ばれるものを定義する。本明細書に記述されたアッセイ法は、患者自身の組織からのタンパク質の分析を診断および治療決定のソースとして使用することによって、オーダーメイド医療アプローチの基礎を形成する。
発明の具体的な説明
原則として、例えば既知の特異性を持つプロテアーゼ(例えば、トリプシン)で消化することによって調製されたEPHA2タンパク質から由来する任意の予測ペプチドは、サンプル中のEPHA2タンパク質の存在量を、質量分析ベースSRM/MRMアッセイを使用して決定するための代理レポーターとして使用できる。同様に、EPHA2タンパク質中で修飾されている可能性のあることが知られている部位にアミノ酸残基を含む任意の予測ペプチド配列も、サンプル中のEPHA2タンパク質の修飾の程度を分析するために使用しうる。
EPHA2断片ペプチドは、例えば、米国特許第7,473,532号に記述されているLiquid TissueTMプロトコルを使用するなど、さまざまな方法で生成しうる。Liquid TissueTMプロトコルおよび試薬は、組織/生体試料のタンパク質消化によって、ホルマリン固定パラフィン包埋組織から質量分析に適したペプチドサンプルを生成する。適切な試薬およびプロトコルは、OncoPlexDx(旧Expression Pathology Inc.、メリーランド州ロックビル)からも市販されている。
Liquid TissueTMプロトコルでは、タンパク質架橋結合を逆転または解除するために、組織/生体試料は緩衝液中長時間(例えば、約80°C〜約100°Cで約10分〜約4時間)加熱される。使用される緩衝液は、中性緩衝液(例えば、トリスベース緩衝液、または洗剤を含む緩衝液)である。熱処理に続いて、組織/生体試料は、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、およびエンドプロテイナーゼLys-Cを含むがこれに限定されない1つ以上のプロテアーゼで、前記の生体試料の組織および細胞構造を破壊し、サンプルを液化するのに十分な時間処理される。プロテアーゼ処理の模範的条件は、約37°C〜約65°Cの温度で約30分〜約24時間である。同時または連続的のいずれかで使用されるエンドプロテアーゼ、および特に2つまたは3つのエンドプロテアーゼの組み合わせを、サンプルを液化するために用いることが好ましい。例えば、プロテアーゼの適切な組み合わせは、トリプシンとエンドプロテイナーゼLys-Cなど、トリプシン、エンドプロテイナーゼLys-Cおよびキモトリプシンの組み合わせを含みうるがこれに限定されない。加熱およびタンパク質消化の結果は、液体で可溶性の希釈可能な生体分子溶解物である。有利なことに、この液体溶解物は、遠心分離で溶解物から分離できる固体または粒子状物質を持たない。
驚くべきことに、EPHA2タンパク質からの多くの潜在的ペプチド配列は、理由はすぐには明らかでないが、質量分析ベースのSRM/MRMアッセイでの使用には不適切または無効であることが判明した。MRM/SRMアッセイに対して最も適したペプチドを予測することは不可能であったので、実際のLiquid TissueTM溶解物中の修飾および未修飾ペプチドを実験的に特定して、EPHA2タンパク質に対する確実で正確なSRM/MRMアッセイを開発する必要があった。いかなる理論にも束縛されるものではないが、一部のペプチドは、例えば、うまくイオン化しないか、またはその他のタンパク質から生成されるものと異なる断片を生成しないために、質量分析で検出することが困難な場合があると考えられる。ペプチドは、分離(例えば、液体クロマトグラフィー)でうまく分割できないか、またはガラスもしくはプラスチック容器に接着することもあり、これはEM/MRMアッセイの誤った結果につながる。
本開示のさまざまな実施形態で見られるEPHA2ペプチド(例えば、以下の表1および2)は、ホルマリン固定がん組織から生成された細胞から調製される複合Liquid TissueTM溶解物内のすべてのタンパク質のプロテアーゼ消化によって、EPHA2タンパク質から派生した。特に断りのない限り、各例でのプロテアーゼはトリプシンであった。Liquid TissueTM溶解物は次に質量分析で分析され、質量分析で検出・分析されるEPHA2タンパク質から派生するペプチドを決定した。質量分析のために好ましいペプチドの特定のサブセットの特定は、1)Liquid TissueTM溶解物の質量分析で、タンパク質からのどのペプチドが質量分析でイオン化するかについての実験的決定、および2)Liquid TissueTM溶解物の調製に使用されるプロトコルおよび実験条件で生き残るためのペプチドの能力に基づく。この後者の特性は、ペプチドのアミノ酸配列だけでなく、サンプル調製中に修飾された形態で生き残るためのペプチド内の修飾アミノ酸残基の能力にも及ぶ。
ホルマリン(ホルムアルデヒド)固定組織から直接生成された細胞からのタンパク質溶解物は、Liquid TissueTM試薬およびプロトコルを使用して調製された。これには、組織の顕微解剖によって試験管に細胞を採取し、その後Liquid TissueTM緩衝液中、細胞を長時間加熱することを伴う。ホルマリン誘導架橋結合が悪影響を受けると、次に組織/細胞は、トリプシンなどのプロテアーゼを使用して、予想可能な方法で最後まで消化される。当業者であれば、その他のプロテアーゼ、特にエンドプロテアーゼは、トリプシンの代わり、またはそれに加えて使用されうることを理解するであろう。各タンパク質溶解物は、プロテアーゼまたはプロテアーゼの組み合わせを使用した無傷のポリペプチドの消化によって、一群のペプチドを調製するために使用された。各Liquid TissueTM溶解物は、ペプチドの複数の全体的プロテオーム調査を実施するために(例えば、イオントラップ質量分析によって)分析され、各タンパク質溶解物中にあるすべての細胞タンパク質からの質量分析によって特定できる可能な限り多くのペプチドの同定としてデータが提示された。イオントラップ質量分析計、または単一の複合タンパク質/ペプチド溶解物からのできるだけ多くのペプチドの同定のために全体的プロファイリングを実施できる別の形態の質量分析計を採用しうる。しかし、イオントラップ質量分析計が、ペプチドの全体的プロファイリングを実行するために、現在利用可能で最適なタイプの質量分析計でありうる。SRM/MRMアッセイは、MALDI、イオントラップ、または三連四重極を含む任意のタイプの質量分析計で開発・実施できるが、SRM/MRMアッセイのために有利な機器プラットフォームは、多くの場合、三連四重極機器プラットフォームであると考えられる。
用いられた条件下での単一溶解物の単一質量分析で、できるだけ多くのペプチドが特定されると、次にペプチドのリストが照合され、その溶解物で検出されたタンパク質を決定するために使用された。そのプロセスは、複数のLiquid TissueTM溶解物に対して反復され、ペプチドの非常に大きなリストが単一のデータセットへと順に並べられた。結果得られたデータセットは、分析された生体試料のタイプ中で(プロテアーゼ消化後に)、特に生体試料のLiquid TissueTM溶解物中で検出できるペプチドを表し、従って、例えばEPHA2タンパク質などの特異タンパク質に対するペプチドを含む。
1つの実施形態では、EPHA2受容体の絶対的または相対的量の決定に有用であると特定されたEPHA2トリプシンペプチドは、SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2のペプチドの1つまたは両方のいずれかを含み、このそれぞれの配列が表1に示されている。これらのペプチドはそれぞれ、ホルマリン固定、パラフィン包埋組織から調製されたLiquid TissueTM溶解物の質量分析によって検出された。従って、表1にあるペプチドのいずれか、または両方のペプチドの組み合わせが、ホルマリン固定した患者組織への直接的なものを含め、ヒト生体試料中のEPHA2タンパク質に対する定量的SRM/MRMアッセイで使用するための候補となる。表2は、表1に示されるペプチドに関する追加情報を示す。
Figure 0006046151
Figure 0006046151
表1に記載されているEPHA2トリプシンペプチドには、前立腺、結腸および胸部を含む、ヒトの異なる臓器の複数の異なるホルマリン固定組織の複数のLiquid TissueTM溶解物から検出されたものを含む。これらのペプチドのそれぞれは、ホルマリン固定組織のEPHA2タンパク質の定量的SRM/MRMアッセイのために有用である。これらの実験のさらなるデータ分析で、任意の特定臓器部位からのいかなる特異ペプチドに対しても優先傾向がないことが示された。従って、これらのペプチドのそれぞれは、任意の生体試料または身体の任意の臓器部位に由来する任意のホルマリン固定組織のLiquid TissueTM溶解物についての、EPHA2タンパク質のSRM/MRMアッセイの実施に適していると考えられる。
1つの実施形態では、表1のペプチドまたはこれらのペプチドの両方が、質量分析に依存しない方法によって分析され、これには免疫学的方法(例えば、ウェスタンブロットまたはELISA)が含まれるがこれに限定されない。ペプチドの量(絶対的または相対的)を対象とする情報はその取得方法に関わらず、被験者におけるがんの存在の示唆(診断)、そのがんの病期/悪性度/状態の決定、予後診断の提供、または被験者/患者に対する治療薬または治療レジメンの決定を含む、本明細書に記載の任意の方法で用いられうる。
本開示の実施形態には、表2でさらに特性化されるように、表1のいずれかのペプチドを個別に、または両方のペプチドを含有する組成物を含む。特定の実施形態では、組成物は、いずれかのペプチドを個別に、または両方のペプチドの組み合わせを含み、ペプチドの1つまたは両方が同位体標識されている。ペプチドのそれぞれは、18O、17O、34S、15N、13C、2Hまたはその組み合わせから成るグループから独立して選択される、1つ以上の同位体で標識されうる。EPHA2タンパク質からのペプチドを含む組成物は、同位体標識されているかどうかに関わらず、そのタンパク質からのペプチドすべて(例えば、トリプシンペプチドの全セット)を含む必要はない。一部の実施形態では、組成物は、EPHA2からの両方のペプチドの組み合わせ、特に表1または表2にあるペプチドを含まない。ペプチドを含む組成物は、乾燥または凍結乾燥した材料、液体(例えば、水性)溶液もしくは懸濁液、アレイ、またはブロットの形態でありうる。
SRM/MRMアッセイを実施するための1つの考慮事項は、ペプチドの分析に用いられうる機器のタイプである。SRM/MRMアッセイは、MALDI、イオントラップ、または三連四重極を含む任意のタイプの質量分析計で開発・実施できるが、SRM/MRMアッセイのために最も有利な機器プラットフォームは、多くの場合、三連四重極機器プラットフォームであると考えられる。その質量分析計のタイプは、細胞内に含まれるすべてのタンパク質からの何百何千から何百万もの個別ペプチドから成りうる非常に複雑なタンパク質溶解物中の単一単離標的ペプチドを分析するために最も適した機器であると考えられうる。
EPHA2タンパク質に由来する各ペプチドに対してSRM/MRMアッセイを最も効率的に実施するためには、分析のペプチド配列に加えて情報を利用することが望ましい。その追加情報は、質量分析計(例えば、三連四重極質量分析計)に指図・指示し、特異的標的ペプチドの分析を集中的に正しい方法で実施することで、アッセイが効率的に実施されるようにする。
標的ペプチド一般について、および特異EPHA2ペプチドについての追加情報には、ペプチドのモノアイソトピック質量、その前駆体の荷電状態、前駆体のm/z値、m/z遷移イオン、および各遷移イオンのイオン型の1つ以上を含みうる。表1のリストの2つのEPHA2ペプチドについて、EPHA2タンパク質に対するSRM/MRMアッセイを開発するために使用されうる追加的なペプチド情報が、表2に示されている。
下記の方法は、1)EPHA2タンパク質に対する質量分析ベースのSRM/MRMアッセイに使用できるEPHA2タンパク質からの候補ペプチドを特定するため、2)EPHA2タンパク質からの標的ペプチドに対する個別のSRM/MRMアッセイを開発するため、および3)定量分析をがん診断および/または最適治療の選択に対して適用するために使用された。
アッセイ方法
1. EPHA2タンパク質に対するSRM/MRM候補断片ペプチドの特定
a. タンパク質を消化するために、プロテアーゼ(トリプシンを含むことも含まないこともある)を使用してホルマリン固定生体試料からLiquid TissueTMタンパク質溶解物を調製する。
b. Liquid TissueTM溶解物のすべてのタンパク質断片をイオントラップタンデム質量分析計で分析し、EPHA2タンパク質からのすべての断片ペプチドを特定するが、個別の断片ペプチドはリン酸化またはグリコシル化などのいかなるペプチド修飾も含まない。
c. Liquid TissueTM溶解物中のすべてのタンパク質断片をイオントラップタンデム質量分析計で分析し、例えばリン酸化またはグリコシル化残基などのペプチド修飾を持つEPHA2タンパク質からの断片ペプチドをすべて特定する。
d. 全長EPHA2タンパク質の全体から特定の消化方法で生成されたすべてのペプチドを測定できる可能性があるが、SRM/MRMアッセイの開発に使用される好ましいペプチドは、ホルマリン固定生体試料から調製された複合Liquid TissueTMタンパク質溶解物中で直接、質量分析によって特定されるものである。
e. 患者組織内で特異的に修飾(リン酸化、グリコシル化など)され、イオン化し、そのためホルマリン固定生体試料からのLiquid TissueTM溶解物を分析する時に、質量分析計で検出されるペプチドは、EPHA2タンパク質のペプチド修飾を分析するための候補ペプチドとして特定される。
2. EPHA2タンパク質からの断片ペプチドに対する質量分析アッセイ
a. Liquid TissueTM溶解物中で特定された個別の断片ペプチドに対する三連四重極質量分析計でのSRM/MRMアッセイが、EPHA2タンパク質からのペプチドに適用される。
i. ゲル電気泳動、液体クロマトグラフィー、キャピラリー電気泳動、ナノ逆相液体クロマトグラフィー、高性能液体クロマトグラフィー、または逆相高性能液体クロマトグラフィーを含むがこれに限定されない、最適なクロマトグラフィー条件に対して、断片ペプチドの最適保持時間を決定する。
ii. 各ペプチドに対するSRM/MRMアッセイを開発するために、ペプチドのモノアイソトピック質量、各ペプチドの前駆体の荷電状態、各ペプチドの前駆体のm/z値、各ペプチドのm/z遷移イオン、および各断片ペプチドの各遷移イオンのイオン型を決定する。
iii. 次にSRM/MRMアッセイは、(i)および(ii)からの情報を使用して三連四重極質量分析計で実施できるが、ここで各ペプチドは、三連四重極質量分析計で実施した時、固有のSRM/MRMアッセイを正確に定義する特徴および固有SRM/MRM特徴ピークを持つ。
b. SRM/MRM質量分析からの固有SRM/MRM特徴ピーク面積の関数として検出されるEPHA2タンパク質の断片ペプチドの量が、特定のタンパク質溶解物中のタンパク質の相対的および絶対的量の両方を示すことができるように、SRM/MRM分析を実施する。
i. 相対的定量は以下によって達成しうる。
1. 1つのホルマリン固定生体試料からのLiquid TissueTM溶解物中で検出される所定のEPHA2ペプチドからのSRM/MRM特徴ピーク面積を、少なくとも第二、第三、第四またはそれ以上のホルマリン固定生体試料からの少なくとも第二、第三、第四またはそれ以上のLiquid TissueTM溶解物中の同じEPHA2断片ペプチドの同じSRM/MRM特徴ピーク面積と比較することによって、EPHA2タンパク質の存在の増加または減少を決定する。
2. 1つのホルマリン固定生体試料からのLiquid TissueTM溶解物で検出された所定のEPHA2ペプチドからのSRM/MRM特徴ピーク面積を、異なる別の生体起源から由来するその他のサンプルのその他のタンパク質の断片ペプチドから作成されたSRM/MRM特徴ピーク面積と比較することによって、EPHA2タンパク質の存在の増加または減少を決定するが、ここでペプチド断片に対する2つのサンプル間のSRM/MRM特徴ピーク面積の比較は、各サンプルで分析されたタンパク質の量に対して正規化される。
3. さまざまな細胞条件下で発現レベルが変化しないその他のタンパク質に対してEPHA2タンパク質の変化するレベルを正規化するために、所定のEPHA2ペプチドに対するSRM/MRM特徴ピーク面積を、ホルマリン固定生体試料の同じLiquid TissueTM溶解物内の異なるタンパク質に由来するその他の断片ペプチドからのSRM/MRM特徴ピーク面積と比較することによって、EPHA2タンパク質の存在の増加または減少を決定する。
4. これらのアッセイは、EPHA2タンパク質の未修飾断片ペプチドおよび修飾断片ペプチドの両方に適用でき、修飾には、リン酸化および/またはグリコシル化を含むがこれに限定されず、修飾ペプチドの相対的レベルは、未修飾ペプチドの相対的量を決定するのと同じ方法で決定される。
ii. 所定のペプチドの絶対的定量は、個別の生体試料のEPHA2タンパク質からの所定の断片ペプチドに対するSRM/MRM特徴ピーク面積を、その生体試料からのタンパク質溶解物に添加した断片ペプチド内部標準のSRM/MRM特徴ピーク面積と比較することによって達成されうる。
1. 内部標準は、調査しているEPHA2タンパク質からの断片ペプチドの標識合成版である。この標準は既知量をサンプルに添加し、SRM/MRM特徴ピーク面積は、生体試料中の断片ペプチド内部標準および天然断片ペプチドの両方に対して別々に決定して、その後両方のピーク面積を比較できる。
2. 修飾がリン酸化および/またはグリコシル化を含むがこれに限定されず、修飾ペプチドの絶対レベルが未修飾ペプチドの絶対レベルを決定するのと同じ方法で決定できる場合、これは未修飾断片ペプチドおよび修飾断片ペプチドに適用できる。
3. がん診断および治療への断片ペプチド定量の適用
a. EPHA2タンパク質の断片ペプチドレベルの相対的および/または絶対的定量を実施し、がん分野でよく知られた、EPHA2タンパク質発現と患者腫瘍組織のがんの病期/悪性度/状態との、以前に決定された関連性が確認されることを実証する。
b. EPHA2タンパク質の断片ペプチドレベルの相対的および/または絶対的定量を実施し、異なる治療戦略の臨床転帰との相関関係を実証するが、この相関関係は本分野ですでに実証されているか、または患者のコホートおよびこれらの患者からの組織にわたる相関関係研究を通して将来実証できる。以前に確立された相関関係または将来生じる相関関係のいずれかがこのアッセイによって確認されたら、次にこのアッセイ方法を使用して最適な治療戦略を決定できる。
ホルマリン固定した患者由来組織の分析に基づいた、組織中のEPHA2タンパク質レベルの評価で、各特定患者についての診断、予後、および治療に関連する情報を提供できる。1つの実施形態では、本開示は、生体試料のEPHA2タンパク質レベルを測定する方法を記述しており、これには、前記生体試料から調製されたタンパク質消化物中の1つ以上の修飾または未修飾EPHA2断片ペプチドの量を、質量分析を使用して検出および/または定量すること、および前記試料中の修飾または未修飾EPHA2タンパク質のレベルを計算することが含まれ、前記レベルは相対的レベルまたは絶対的レベルである。関連する実施形態では、1つ以上のEPHA2断片ペプチドの定量化には、既知量の追加内部標準ペプチドと比較することによって、生体試料中のEPHA2断片ペプチドのそれぞれの量を決定することを含み、ここでは生体試料中のEPHA2断片ペプチドのそれぞれが、同じアミノ酸配列を持つ内部標準ペプチドと比較される。一部の実施形態では、内部標準は、18O、17O、34S、15N、13C、2Hまたはその組み合わせから選択される1つ以上の安定重同位体を含む同位体標識内部標準ペプチドである。
本明細書に記述された生体試料(またはその代理としての断片ペプチド)中のEPHA2タンパク質のレベルの測定方法は、患者または被験者のがんの診断指標として使用しうる。1つの実施形態では、EPHA2タンパク質レベルの測定結果を用いて、組織で見られたEPHA2タンパク質のレベルと、正常および/またはがんもしくは前がん組織で見られたそのタンパク質レベルを関連付ける(例えば、比較する)ことにより、がんの診断病期/悪性度/状態を決定しうる。
実施形態:
1. 生体試料のエフリンA型受容体2(EPHA2)タンパク質レベルを測定する方法であって、前記生体試料から調製されたタンパク質消化物中の1つ以上の修飾または未修飾EPHA2断片ペプチドの量を、質量分析を使用して検出および/または定量すること、および前記試料中の修飾または未修飾EPHA2タンパク質のレベルを計算することを含み、
前記量が相対的量または絶対的量である方法。
2. 1つ以上の修飾または未修飾EPHA2断片ペプチドの量を検出および/または定量する前に、前記タンパク質消化物を分画するステップをさらに含む、実施形態1の方法。
3. 前記分画ステップが、ゲル電気泳動、液体クロマトグラフィー、キャピラリー電気泳動、ナノ逆相液体クロマトグラフィー、高性能液体クロマトグラフィー、または逆相高性能液体クロマトグラフィーから成るグループから選択される、実施形態2の方法。
4. 前記生体試料の前記タンパク質消化物がLiquid TissueTMプロトコルによって調製される、実施形態1〜3のいずれかの方法。
5. 前記タンパク質消化物にプロテアーゼ消化物が含まれる、実施形態1〜3のいずれかの方法。
6. 前記タンパク質消化物がトリプシン消化物を含む、実施形態5の方法。
7. 前記質量分析に、タンデム質量分析、イオントラップ質量分析、三連四重極質量分析、MALDI-TOF質量分析、MALDI質量分析、および/または飛行時間型質量分析を含む、実施形態1〜6のいずれかの方法。
8. 使用される質量分析のモードが、選択反応モニタリング(SRM)、多重反応モニタリング(MRM)、および/または多重選択反応モニタリング(mSRM)、またはその任意の組み合わせである、実施形態7の方法。
9. EPHA2断片ペプチドが、SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2として規定されたアミノ酸配列を含む、実施形態1〜8のいずれかの方法。
10. 生体試料が血液サンプル、尿サンプル、血清サンプル、腹水サンプル、喀痰サンプル、リンパ液、唾液サンプル、細胞、または固体組織である、実施形態[0]〜9のいずれかの方法。
11. 組織がホルマリン固定組織である、実施形態10の方法。
12. 組織がパラフィン包埋組織である、実施形態10または11の方法。
13. 組織が腫瘍から取得される、実施形態10の方法。
14. 腫瘍が原発腫瘍である、実施形態13の方法。
15. 腫瘍が二次腫瘍である、実施形態13の方法。
16. 修飾または未修飾EPHA2断片ペプチドを定量することをさらに含む、実施形態[0]〜15のいずれかの方法。
17. EPHA2断片ペプチドの定量に、1つの生体試料中の、SEQ ID NO:1またはSEQ ID NO:2として示されるEPHA2の約8〜約45のアミノ酸残基のアミノ酸配列を含む1つ以上のEPHA2断片ペプチドの量と、異なった別個の生体試料中の同じEPHA2断片ペプチドの量を比較することを含む、実施形態16の方法。
18. 1つ以上のEPHA2断片ペプチドの定量に、既知量の追加内部標準ペプチドと比較することによって、生体試料中のEPHA2断片ペプチドのそれぞれの量を決定することを含み、生体試料中のEPHA2断片ペプチドのそれぞれが、同じアミノ酸配列を持つ内部標準ペプチドと比較される、実施形態17の方法。
19. 内部標準ペプチドが同位体標識ペプチドである、実施形態18の方法。
20. 同位体標識内部標準ペプチドが、18O、17O、34S、15N、13C、2H、またはその任意の組み合わせから選択される1つ以上の安定重同位体を含む、実施形態19の方法。
21. タンパク質消化物中の1つ以上の修飾または未修飾EPHA2断片ペプチドの量の検出および/または定量が、修飾または未修飾EPHA2タンパク質の存在および被験者におけるがんとの関連性を示す、実施形態1〜20のいずれかの方法。
22. 1つ以上の修飾または未修飾EPHA2断片ペプチドの量、または前記EPHA2タンパク質の量の前記検出および/または定量の結果を、がんの診断病期/悪性度/状態と関連付けることをさらに含む、実施形態21の方法。
23. 1つ以上の修飾または未修飾EPHA2断片ペプチドの量、または前記EPHA2タンパク質の量の検出および/または定量の結果を、がんの診断病期/悪性度/状態と関連付けることが、その他のタンパク質、またはその他のタンパク質からのペプチドの量の検出および/または定量と多重フォーマットで組み合わされて、がんの診断病期/悪性度/状態についての追加情報を提供する、実施形態22の方法。
24. 前記生体試料が取得された被験者に対して、1つ以上のEPHA2断片ペプチドの有無またはその量、またはEPHA2タンパク質の量に基づいて治療を選択することをさらに含む、実施形態1〜23のいずれか1つに記載の方法。
25. 前記生体試料が取得された患者に治療有効量の治療薬を投与することをさらに含み、治療薬および/または投与された治療薬の量が、1つ以上の修飾または未修飾EPHA2断片ペプチドの量またはEPHA2タンパク質の量に基づいている、実施形態1〜24のいずれか1つに記載の方法。
26. 治療または治療薬が、EPHA2タンパク質を発現しているがん細胞に対するものである、実施形態24または25の方法。
27. 生体試料が、Liquid TissueTMプロトコルおよび試薬を用いて、1つ以上の修飾または未修飾EPHA2断片ペプチドの量を定量するために処理されたホルマリン固定腫瘍組織である、実施形態1〜26の方法。
28. 前記1つ以上の修飾または未修飾EPHA2断片ペプチドが、表1のペプチドの1つ以上である、実施形態1〜27のいずれかの方法。
29. 表2のペプチドの量を定量することを含む、実施形態1〜28のいずれかの方法。
30. 表1のペプチドまたはそれに対する抗体を1つ個別に、または両方の組み合わせで含む組成物。

Claims (15)

  1. ホルマリン固定組織の生体試料のエフリンA型受容体2(EPHA2)タンパク質レベルを測定する方法であって、前記生体試料のタンパク質消化物中のEPHA2断片ペプチドの量を、質量分析を使用して検出および定量すること、および前記EPHA2タンパク質のレベルを計算することを含み、前記EPHA2断片ペプチドが配列番号1のペプチドであり、
    前記量が相対的量または絶対的量である方法。
  2. 前記EPHA2断片ペプチドの量を検出および定量する前に、前記タンパク質消化物を分画するステップをさらに含み、前記分画ステップが、液体クロマトグラフィー、ナノ逆相液体クロマトグラフィー、高性能液体クロマトグラフィー、および逆相高性能液体クロマトグラフィーからなる群から選択される、請求項1に記載の方法
  3. 前記タンパク質消化物がプロテアーゼ消化物を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記プロテアーゼ消化物がトリプシン消化物を含む、請求項に記載の方法。
  5. 前記組織がパラフィン包埋組織である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記組織が腫瘍から取得される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記EPHA2断片ペプチドの定量、1つの生体試料中の前記EPHA2断片ペプチドの量と、異なった別個の生体試料中の同じEPHA2断片ペプチドの量を比較することを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記EPHA2断片ペプチドの定量、既知量の追加内部標準ペプチドと比較することによって、生体試料中の前記EPHA2断片ペプチドの量を決定することを含み、前記生体試料中の前記EPHA2断片ペプチドが、同じアミノ酸配列を持つ内部標準ペプチドと比較される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記内部標準ペプチドが同位体標識ペプチドである、請求項に記載の方法。
  10. 前記タンパク質消化物中の前記EPHA2断片ペプチドの量の検出および定量が、前記EPHA2タンパク質の存在および前記生体試料が得られた被験者におけるがんとの関連性を示す、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記EPHA2断片ペプチドの量、または前記EPHA2タンパク質の量の前記検出および定量の結果を、前記がんの診断病期/悪性度/状態と関連付けるためのデータを提供することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記EPHA2断片ペプチドの量、または前記EPHA2タンパク質の量の前記検出および定量の結果を、前記がんの診断病期/悪性度/状態と関連付けるためのデータを提供することが、その他のタンパク質、またはその他のタンパク質からのペプチドの量の検出および/または定量と多重フォーマットで組み合わされて、前記がんの診断病期/悪性度/状態についての追加情報のためのデータを提供する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記生体試料が取得された前記被験者に対する治療を選択する指標を前記EPHA2断片ペプチドの有無またはその量、またはEPHA2タンパク質の量に基づいて提供することをさらに含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 治療薬および/または投与され前記治療薬の量を選択する指標を前記EPHA2断片ペプチドの量またはEPHA2タンパク質の量に基づいて提供することをさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記治療または前記治療薬が、前記EPHA2タンパク質を発現しているがん細胞に対するものである、請求項13または14に記載の方法。
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