[go: up one dir, main page]

JP6039693B2 - 粘着剤組成物、粘着シート及び粘着シートの製造方法 - Google Patents

粘着剤組成物、粘着シート及び粘着シートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6039693B2
JP6039693B2 JP2014557281A JP2014557281A JP6039693B2 JP 6039693 B2 JP6039693 B2 JP 6039693B2 JP 2014557281 A JP2014557281 A JP 2014557281A JP 2014557281 A JP2014557281 A JP 2014557281A JP 6039693 B2 JP6039693 B2 JP 6039693B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive adhesive
sheet
adhesive composition
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014557281A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014112097A1 (ja
Inventor
幹大 遠藤
幹大 遠藤
裕輔 杉山
裕輔 杉山
拓 本間
拓 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichiban Co Ltd
Original Assignee
Nichiban Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichiban Co Ltd filed Critical Nichiban Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP6039693B2 publication Critical patent/JP6039693B2/ja
Publication of JPWO2014112097A1 publication Critical patent/JPWO2014112097A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J153/00Adhesives based on block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Adhesives based on derivatives of such polymers
    • C09J153/02Vinyl aromatic monomers and conjugated dienes
    • C09J153/025Vinyl aromatic monomers and conjugated dienes modified
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/10Homopolymers or copolymers of propene
    • C08L23/14Copolymers of propene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J7/00Adhesives in the form of films or foils
    • C09J7/20Adhesives in the form of films or foils characterised by their carriers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J2203/00Applications of adhesives in processes or use of adhesives in the form of films or foils
    • C09J2203/306Applications of adhesives in processes or use of adhesives in the form of films or foils for protecting painted surfaces, e.g. of cars
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J2423/00Presence of polyolefin
    • C09J2423/10Presence of homo or copolymers of propene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J2453/00Presence of block copolymer

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Description

本発明は、新規な粘着剤組成物、その粘着剤組成物で構成された粘着シート及びその粘着シートの製造方法に関する。
表面保護用の粘着シートに使用されるスチレン系エラストマーを含有した粘着剤組成物が、従来から提案されている。
特許文献1には、加工性の観点から、スチレン重合ブロックと共役ジエン重合ブロックからなる重合体の混合物を水素添加した共重合体を主体とする感圧性接着剤が開示されている。
特許文献2には、スチレン(1〜50重量%)−ジエン系炭化水素(99〜50重量%)のランダム共重合体の水素添加物と非晶質ポリプロピレン系エラストマーを特定の比率で配合した粘着剤が開示されている。
特許文献3には、非晶性オレフィン共重合体、結晶性オレフィン系重合体及びスチレン系ブロック共重合体の水添物を特定の比率で含み、10Hzでのtanδの最大値が0.2以上1.0未満である粘着剤組成物が開示されている。
特許文献4には、ビニルイソプレンブロックを含むスチレン系エラストマー、ポリオレフィン及び粘着付与剤を含有し特定の粘着層の硬度(マルテンス硬さ)を有する粘着層を備える表面保護フィルムが開示されている。
特公平5‐74627号公報 特許4275191号公報 特開2006−188646号公報 特開2010−126711号公報
しかしながら、これらの表面保護用の粘着シートが、例えば、屋外の炎天下に晒される塗装完成車の車体表面の上塗塗装面等の過酷な高温条件下で使用される場合、近年、その高温条件が、国内に留まらず、赤道近傍の国々の屋外炎天下の条件にまで及んでいる。
一方、塗膜に粘着シートを貼付すると、シートを除去した後の塗膜上の特にシートとの接触界面(シワ部や気泡部)には貼り跡(塗膜表面の凹凸、塗膜変形)が発生することが知られており、その塗膜上の貼り跡は雨等の水分の存在でより目立つように(凹凸が大きく)なる。この問題は、やはり、国内ばかりでなく、降雨量の多い海外の地域で増幅される傾向にある。このため、水分の存在下における塗膜の貼り跡(以下、貼り跡又は塗膜変形ともいう)の軽減が求められている。
特許文献1に開示されるスチレン系共重合体は、経時による粘着力上昇が大きく、剥離作業性が劣り、貼り跡が発生して耐水性に劣り、
特許文献2に開示される粘着剤は、被着体に貼付した状態で70℃を超えるような厳しい条件の下では糊残りが発生することが見出され、耐水性も良好ではない、
特許文献3に開示される粘着剤組成物は、硬い粘着剤であり、そのような硬い粘着剤は柔らかい粘着剤に比べて、高温条件下での貼り跡が強く出やすいことが見出されており、耐水性も高温条件下で悪い、
特許文献4に開示される粘着剤組成物は、硬い粘着剤であり、高温条件下、水分存在下とも貼り跡が悪い。
本発明は、使用時に剥がれ難く(以下、粘着力が良好ともいう)、90℃の高温に晒された場合の糊残り(以下、糊残りともいう)が発生し難く、水分存在化でも貼り跡が軽減された(耐水性が良好ともいう)粘着シートを構成できる粘着剤組成物、その粘着剤組成物で構成された粘着シート及びその粘着シートの製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、以下を内容とする。
[1]スチレン系エラストマー(成分A)及び
非晶性ポリプロピレン系エラストマー(成分B)を含む粘着剤組成物であって、
前記成分Aが、少なくとも、
スチレン系化合物由来の単位を含む重合体ブロックIと、
ジエン系化合物1がビニル重合した重合体ブロックIIと
ジエン系化合物1が付加重合した重合体ブロックIII(但し、重合体ブロックIIを除く)を除く)と、
ジエン系化合物2(但し、ジエン系化合物1は除く)がビニル重合した重合体ブロックIVと、
ジエン系化合物2が付加重合した重合体ブロックV(但し、重合体ブロックIVを除く)とが共重合してなるブロック共重合体の水素添加物であり、
前記重合体ブロックI中、前記スチレン系化合物由来の単位が90モル%以上、
前記重合体ブロックII中、前記ジエン系化合物1由来の単位が90モル%以上、
前記重合体ブロックIII中、前記ジエン系化合物1由来の単位が90モル%以上、
前記重合体ブロックIV中、前記ジエン系化合物2由来の単位が90モル%以上、
かつ、
前記重合体ブロックV中、前記ジエン系化合物2由来の単位が90モル%以上であり、
下記標準試験1によって測定される前記粘着剤組成物の〔tanδ〕pmaxが0.6〜3.0であり、
前記成分A及びBの合計100重量%中、
前記〔tanδ〕pmaxが0.6以上1.1未満の場合、前記成分Aが60〜80重量%であり、
前記〔tanδ〕pmaxが1.1〜3.0の場合、成分Aが50〜80重量%であることを特徴とする粘着剤組成物。
〔標準試験1〕
(1)前記粘着剤組成物を、プレス機にて、160℃、圧力40kgf/cmの条件で厚み1mmのシートに成型し、前記シートから、〔tanδ〕pmax測定用の試験シートを切り出し、
(2)前記試験シートを用いて粘弾性測定器により、測定周波数1Hz、振り角γ=0.05%、測定温度−30℃〜100℃、昇温速度5℃/minの条件で、対温度tanδ曲線を求め、測定された−30℃〜100℃におけるtanδのピーク値の最大の値を前記粘着剤組成物の〔tanδ〕pmaxとする。
[2]少なくともシート状基材の片面に前記(1)記載の粘着剤組成物を有する粘着シート。
[3]前記粘着剤組成物と前記シート状基材とを、共押し出しして隣接して積層する前記[2]記載の粘着シートの製造方法であって、
前記シート状基材が熱可塑性樹脂組成物で構成され、
前記粘着剤組成物の230℃におけるMFRが60g/10min以下であり、
前記粘着剤組成物の230℃におけるMFRと、
前記熱可塑性樹脂組成物の230℃におけるMFRの差が50g/10min以内であることを特徴とする粘着シートの製造方法。
本発明によれば、使用時に剥がれ難く(以下、粘着力が良好ともいう)、90℃の高温に晒された場合の糊残りが発生し難く、水分存在化でも耐水性が良好な粘着シートを構成できる粘着剤組成物、その粘着剤組成物で構成された粘着シート及びその粘着シートの製造方法を提供できる。
〔粘着剤組成物〕
本発明の粘着剤組成物(以下、粘着剤組成物ともいう)は、
スチレン系エラストマー(成分A)及び
非晶性ポリプロピレン系エラストマー(成分B)を含む粘着剤組成物であって、
前記成分Aが、少なくとも、
スチレン系化合物由来の単位を含む重合体ブロックIと、
ジエン系化合物1がビニル重合した重合体ブロックIIと
ジエン系化合物1が付加重合した重合体ブロックIII(但し、重合体ブロックIIを除く)と、
ジエン系化合物2(但し、ジエン系化合物1は除く)がビニル重合した重合体ブロックIVと、
ジエン系化合物2が付加重合した重合体ブロックV(但し、重合体ブロックIVを除く)とが共重合してなるブロック共重合体の水素添加物であり、
前記重合体ブロックI中、前記スチレン系化合物由来の単位が90モル%以上、
前記重合体ブロックII中、前記ジエン系化合物1由来の単位が90モル%以上、
前記重合体ブロックIII中、前記ジエン系化合物1由来の単位が90モル%以上、
前記重合体ブロックIV中、前記ジエン系化合物2由来の単位が90モル%以上、
かつ、
前記重合体ブロックV中、前記ジエン系化合物2由来の単位が90モル%以上であり、
標準試験1によって測定される前記粘着剤組成物の〔tanδ〕pmaxが0.6〜3.0であり、
前記成分A及びBの合計100重量%中、
前記〔tanδ〕pmaxが0.6以上1.1未満の場合、前記成分Aが60〜80重量%であり、
前記〔tanδ〕pmaxが1.1〜3.0の場合、成分Aが50〜80重量%であることを特徴とする。
なお、標準試験1では、使用する上記プレス機は、「10ton卓上テストプレス機」((株)ゴンノ油圧機製作所)又はこのプレス機の相当する荷重(10ton)スケールのものが好ましく、粘弾性測定器は、「Physica MCR301」(製品名、Anton Paar社製)又は「Physica MCR301」に相当する測定精度を有する粘弾性測定器が好ましい。
実施例及び比較例では、上記プレス機として「10ton卓上テストプレス機」((株)ゴンノ油圧機製作所)を、粘弾性測定器として「Physica MCR301」(製品名、Anton Paar社製)を使用した。
本明細書における「ビニル重合」は、高分子辞典(高分子学会編、朝倉書店発行、昭和46年6月30日初版)の「ビニルじゅうごう」において定義されており、ビニル型単量体(ビニル化合物(CH=CHX)、ビニリデン化合物(CH=CXY)及びビニレン化合物(CHX=CHY))の1,2−二重結合が開いて重合した1,2−重合形式をいい、例えば、ブタジエンの1,4−重合形式とは区別される。
また、本明細書において、「エラストマー」とは、高分子辞典(高分子学会編、朝倉書店発行、昭和46年6月30日初版)の「エラストマー」における説明に準じて考えればよく、常温(例えば20℃)において、好ましくは、10〜10dyn/cmのヤング弾性率をもち、引張強さは5kg/cm以上、伸び100%以上の弾性体で、好ましくは、外力を与えると容易に変形するが、除くとただちに原型にほぼ回復する高分子物質をいう。
成分Aを含まない従来の粘着剤組成物でも、粘着剤組成物の〔tanδ〕pmaxが低くなるように、成分Aと異なるスチレン系エラストマーを選択すれば、この粘着剤組成物で構成された粘着シートの糊残りを低減することができるが、同時にこの粘着シートの耐水性を良好にすることが困難であった(例えば、後述する比較例1参照)。また、従来の粘着剤組成物では、後述する軟化剤・粘着付与剤等を添加することで、この粘着剤組成物で構成された粘着シートの耐水性を向上することができるが、逆に、同時に糊残りを低減することが困難であった(例えば、後述する比較例2参照)。
本発明の粘着剤組成物(以下、粘着剤組成物ともいう)は、特定のスチレン系エラストマーである成分Aと、非晶性ポリプロピレン系エラストマーである成分Bを、前記の特定の範囲の含有量にすることで、軟化剤・粘着付与剤を使用しなくても、粘着剤組成物で構成された本発明の粘着シート(以下、粘着シートともいう)の糊残りと耐水性を良好なレベルで両立することができる(例えば、後述する実施例1参照)。
本発明の粘着剤組成物は、粘着剤組成物の〔tanδ〕pmaxを0.6〜3.0に調整し、
成分A及びBの合計100重量%中、
〔tanδ〕pmaxが0.6以上1.1未満の場合、成分Aを60〜80重量%、好ましくは65〜80重量%、より好ましくは70〜80重量%に、
〔tanδ〕pmaxが1.1〜3.0の場合、成分Aを50〜80重量%に、好ましくは60〜7重量%に、
更に好ましくは、後述する特定の軟化剤及び/又は粘着付与剤を添加して〔tanδ〕pmaxを1.1〜3.0に調整すると、粘着シートの糊残りを良好なレベルに維持しつつ耐水性をさらに向上することができる(例えば、後述する実施例2参照)。
本発明の粘着剤組成物は、さらに好ましくは、〔tanδ〕pmaxを1.1〜3.0に調整(より好ましくは、後述する特定の軟化剤及び/又は粘着付与剤を添加して調整)した上で、成分Aの一部を結晶性ポリオレフィン(成分C)で置き換え、成分A、B及びCを後述する特定の含有量の範囲に調整すると、粘着シートの糊残りと耐水性をさらに良好なレベで両立できる(例えば、後述する実施例3参照)。
粘着シートの糊残りと耐水性を良好なレベルに両立させる観点から、後述する軟化剤及び粘着付与剤の合計を除く粘着剤組成物中、成分A及びBの合計量は、
〔tanδ〕pmaxが0.6以上1.1未満の場合、好ましくは65〜100重量%、より好ましくは70〜100重量%、更に好ましくは80〜100重量%、更に好ましくは90〜100重量%である。
〔tanδ〕pmaxが1.1〜3.0の場合、好ましくは55〜80重量%、より好ましくは60〜80重量%、更に好ましくは60〜70重量%である。
(成分A)
成分Aは、少なくとも、
スチレン系化合物由来の単位を含む重合体ブロックIと、
ジエン系化合物1がビニル重合した重合体ブロックIIと
ジエン系化合物1が付加重合した重合体ブロックIII(但し、重合体ブロックIIを除く)と、
ジエン系化合物2(但し、ジエン系化合物1は除く)がビニル重合した重合体ブロックIVと、
ジエン系化合物2が付加重合した重合体ブロックV(但し、重合体ブロックIVを除く)とが共重合してなるブロック共重合体の水素添加物であり、
前記重合体ブロックI中、前記スチレン系化合物由来の単位が90モル%以上、
前記重合体ブロックII中、前記ジエン系化合物1由来の単位が90モル%以上、
前記重合体ブロックIII中、前記ジエン系化合物1由来の単位が90モル%以上、
前記重合体ブロックIV中、前記ジエン系化合物2由来の単位が90モル%以上、
かつ、
前記重合体ブロックV中、前記ジエン系化合物2由来の単位が90モル%以上である。
成分Aは、粘着剤組成物中で、粘着剤のベースポリマーで粘着剤の硬さ、保持性を担うと考えられる。
成分Aを成分Bと組み合わせて、特定の範囲の含有量の範囲に調整すると、成分Aを従来のスチレン系エラストマーに置き換えた粘着剤組成物に比べて〔tanδ〕pmaxを大きく(粘着剤の硬さを低減)することができ、粘着シートの貼り跡を低減することができる。
粘着剤組成物の糊残り及び耐水性の観点から、
重合体ブロックI中のスチレン系化合物由来の単位、
重合体ブロックII中のジエン系化合物1由来の単位、
重合体ブロックIII中のジエン系化合物1由来の単位、
重合体ブロックIV中のジエン系化合物2由来の単位、及び、
重合体ブロックV中のジエン系化合物2由来の単位は、それぞれ、
好ましくは95モル%以上、より好ましくは97モル%以上、更に好ましくは99モル%以上、更に好ましくは99.5モル%以上、更に好ましくは99.9モル%以上、更に好ましくは100モル%である。
粘着剤組成物の糊残り及び耐水性の観点から、
重合体ブロックI中のスチレン系化合物由来の単位以外の単位は、スチレン系化合物と共重合可能な化合物に由来することが好ましい。
粘着剤組成物の糊残り及び耐水性の観点から、
重合体ブロックII及びIII中のジエン系化合物1由来の単位以外の単位は、ジエン系化合物1と共重合可能な化合物に由来することが好ましく、ジエン系化合物1とは異なるジエン系化合物に由来することがより好ましく、ジエン系化合物2に由来することが更に好ましい。
粘着剤組成物の糊残り及び耐水性の観点から、
重合体ブロックIV及びV中のジエン系化合物2由来の単位以外の単位は、ジエン系化合物2と共重合可能な化合物に由来することが好ましく、ジエン系化合物2とは異なるジエン系化合物に由来することがより好ましく、ジエン系化合物1に由来することが更に好ましい。
スチレン系化合物とは、ビニル芳香族化合物であり、
粘着剤組成物の糊残り及び耐水性の観点から、
スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルスチレン及び1,1−ジフェニルスチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましく、
スチレン及び/又はα−メチルスチレンがより好ましく、
スチレンが更に好ましい。
ジエン系化合物1及び2とは、共役ジエン化合物であり、
粘着剤組成物の糊残り及び耐水性の観点から、
イソプレン、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエンからなる群から選ばれる2つの異なった化合物を、それぞれジエン系化合物1及びジエン系化合物2とすることが好ましく、
イソプレン、1,3−ブタジエン及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンからなる群から選ばれる2つの異なった化合物を、それぞれジエン系化合物1及びジエン系化合物2とすることが好ましく、
イソプレン及び1,3−ブタジエンを、それぞれジエン系化合物1及びジエン系化合物2とすることが更に好ましい。
粘着剤組成物の糊残り及び耐水性の観点から、
重合体ブロックIIはジエン系化合物1が、重合体ブロックIVはジエン系化合物2が、それぞれ1,2−ビニル重合しており、
重合体ブロックIIIはジエン系化合物1が、重合体ブロックVはジエン系化合物2が、それぞれ、1,4−付加重合していることが好ましい。
成分Aは、例えば、
重合体の単位が下記式(1)
Figure 0006039693
で示されるスチレン由来の単位の重合体ブロックIと、
重合体の単位が下記式(2)
Figure 0006039693
で示される、イソプレン(ジエン系化合物1)が1,2−ビニル重合した重合体ブロックIIと、
重合体の単位が下記式(3)
Figure 0006039693
で示される、イソプレン(ジエン系化合物1)が1,4−付加重合した、重合主鎖内に二重結合を有する重合体ブロックIIIと、
重合体の単位が下記式(4)
Figure 0006039693
で示される、1,3−ブタジエン(ジエン系化合物2)が1,2−ビニル重合した重合体ブロックIVと、
重合体の単位が下記式(5)
Figure 0006039693
で示される、1,3−ブタジエン(ジエン系化合物2)が1,4−付加重合した、重合主鎖内に二重結合を有する重合体ブロックVとが共重合してなる重合体を水素添加したものが好ましい。
(成分B)
成分Bは、少なくともプロピレンが重合してなるポリマーであり、JIS K7122に基づき、DSC(示差走査熱量測定、昇温速度5℃/分)において、20〜250℃の範囲で、結晶融解熱量が1J/g以上のピークを有しない、好ましくは0.5J/g以上のピークを有しないポリプロピレン系エラストマー(但し、成分Aは除く)であり、粘着剤組成物中で、対塗膜適性(耐熱試験、耐湿試験、促進耐候性試験、屋外耐候性試験などを行った際の、塗膜貼付部位におけるスジ、艶引け、汚染(曇り)、シワ部や気泡部に発生する段付きの生じ難さ)を調整する役割を担うと考えられる。
そして、成分Bを成分Aと組み合わせて、特定の範囲の含有量の範囲に調整すると、従来の粘着剤組成物に比べて〔tanδ〕pmaxを大きく(粘着剤の硬さを低減)することができ、粘着シートの糊残りを低減することができる。
ポリプロピレン系エラストマーとは、ポリプロピレン由来の単位とそれ以外のα−オレフィン(但し、エチレンを除く)由来の単位を含むプロピレン−αオレフィン共重合系エラストマーである。
ポリプロピレン以外のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどの炭素数4〜20のα−オレフィンが好ましく、炭素数4〜10のα−オレフィンがより好ましい。
成分Bは、必要に応じて、さらに、ブタジエン、イソプレン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等のポリエン化合物由来の単位、環状オレフィン由来の単位およびビニル芳香族化合物由来の単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の単位を含んでいてもよい。
成分Bは、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・環状オレフィン共重合体、プロピレン・ブタジエン共重合体、プロピレン・1−ブテン・スチレン共重合体等が好ましく、プロピレン・1−ブテン共重合体がより好ましい。
成分Bで市販されている物として、例えば、結晶部分の重量比率が非常に低いタフセレンX1102(住友化学(株)製)等が好ましい。
(〔tanδ〕pmax、Tg及び特定粘着力)
粘着剤組成物は、粘着シートの高温下での糊残りを良好なレベルに維持して、耐水性を向上する観点から、〔tanδ〕pmaxが、0.6〜3.0であり、好ましくは1.1〜3.0であり、より好ましくは1.2〜2.7であり、更に好ましくは1.3〜2.5であり、更に好ましくは1.3〜2.0である。
粘着剤組成物は、耐熱性及び耐寒性の観点から、下記標準試験2によって測定されるガラス転移点Tgが、好ましくは−60〜20℃であり、より好ましくは−50〜15℃であり、更に好ましくは−40〜10℃である。
〔標準試験2〕
(1)前記粘着剤組成物を、10ton卓上テストプレス機((株)ゴンノ油圧機製作所)にて、160℃、圧力40kgf/cmの条件で厚み1mmのシートに成型し、前記シートから、Tg測定用の試験シートを切り出す。
(2)粘弾性測定器(製品名Physica MCR301、Anton Paar社製)により、測定周波数1Hz、振り角γ=0.05%、測定温度−30℃〜100℃(低温側から測定)、昇温速度5℃/minの条件で、前記試験シートのTgを測定し、前記粘着剤組成物のTgとする。
本発明の粘着剤組成物は、粘着シートの高温下での糊残りを低減するから、下記標準試験3によって測定される粘着力(以下、特定粘着力ともいう)が、好ましくは1.0〜8.0N/25mmであり、より好ましくは1.5〜7.0N/25mmであり、更に好ましくは2.0〜6.0N/25mmであり、更に好ましくは2.0〜5.5N/25mmである。
〔標準試験3〕
(1)粘着力の測定はJIS Z0237 2000に準拠する方法で180°ピール力の測定を行った。
(2)BASUS板に25mm幅の粘着シートを貼付し、1kgの圧着ローラーで一往復圧着後、5分放置し、その後0.3m/分の引張速度で180°ピール力を測定した。
上記の好適範囲の〔tanδ〕pmax、Tg及び特定粘着力は、成分A及びBの含有量や、成分A及びBに、更に成分A以外のスチレン系エラストマー、後述する成分C、その他の粘着剤に好適な公知の樹脂を含有させて、公知の知見の下で調整してもよいが、好ましくは、粘着剤の硬度や低温時(例えば、−30℃〜0℃)における粘着性を調整するための後述する軟化剤を、また、さらに、上記好適な特定粘着力は後述する粘着付与剤(熱可塑性エラストマーに粘着性を持たせる機能を有する物質)を、粘着剤組成物に含めて調整することである。
(軟化剤)
軟化剤としては、オイル、パラフィンワックス、低分子量ポリブテン、低分子量ポリイソプレン、および低分子量ポリイソブチレンからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
軟化剤として使用されるパラフィンワックスには、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスなどが挙げられ、例えば、JX日鉱日石エネルギー(株)製(商品名)125°Fパラフィンなどがある。
軟化剤として使用される低分子量ポリイソプレンとは、粘度平均分子量数千〜6万程度の液状ポリイソプレンであり、例えば、(株)クラレ製(商品名)クラプレンLIRなどがある。
軟化剤として使用される低分子量ポリイソブチレンとは、粘度平均分子量5000〜50000程度のポリイソブチレンであり、例えば、JX日鉱日石エネルギー(株)製(商品名)テトラックス3Tなどがある。
軟化剤として使用される低分子量ポリオレフィンとは、粘度平均分子量5000〜50000程度のポリオレフィンであり、例えば、イーストマン・ケミカル(株)製(商品名)エポレン等の低分子量ポリエチレンの製品や、APP等の低分子量ポリプロピレンの製品などがある。
(粘着付与剤)
本発明において使用される「粘着付与剤」とは、熱可塑性エラストマーに配合することで熱可塑性エラストマーに粘着性を持たせる機能を有する物質を意味する。粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、脂肪族系、脂環族系又は芳香族系の石油樹脂、及びそれらの水素添加物からなる群から選択される少なくとも1種を使用できる。
軟化剤は、粘着剤組成物の〔tanδ〕pmaxが1.1〜3.0の範囲をベースとする好適範囲に入るように、
成分A及びB(後述する成分Cを含む場合は、成分A、B及びC)の合計100重量部に対して、
好ましくは1〜100重量部、より好ましくは3〜90重量部、更に好ましくは5〜80重量部、更に好ましくは10〜70重量部、更に好ましくは15〜60重量部、更に好ましくは20〜50重量部、更に好ましくは25〜40重量部配合される。
粘着付与剤は、粘着剤組成物の特定粘着力が上記の好適範囲に入るように、
成分A及びB(後述する成分Cを含む場合は、成分A、B及びC)の合計100重量部に対して、
好ましくは1〜50重量部、より好ましくは5〜40重量部、更に好ましくは10〜35重量部、更に好ましくは15〜30重量部配合される。
(成分C)
本発明の粘着剤組成物による粘着シートの糊残りと耐水性をさらに良好なレベルで両立させる観点から、
本発明の粘着剤組成物において、〔tanδ〕pmax(好ましくは、さらに、Tg及び/又は特定粘着力)を前記の好適な範囲に調製しつつ、成分Aの一部を成分Cに置き換えることが好ましい。
成分Cは、オレフィン系単量体が重合してなるポリマーであり、JIS K7122に基づき、DSC(示差走査熱量測定、昇温速度5℃/分)において、20〜250℃の範囲で、オレフィン系単量体が重合してなるユニット由来の結晶融解熱量ピークが1J/g以上、好ましくは2J/g以上のポリマーである。
であり、粘着剤組成物中で、粘着力調整や糊残りの調整の役割を担う。
成分Cは、粘着シートの糊残りを低減する観点から含まれていることが好ましい。
成分Cは、好ましくは、JIS K7121に基づき、DSC(示差走査熱量測定) において、50〜200℃、好ましくは60〜170℃、より好ましくは70〜160℃の範囲のピーク(融点;Tm)を有する。
成分Cは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン等のα−オレフィンの単独重合体、
二種以上の異なるα−オレフィンの共重合体あるいはα−オレフィンと酢酸ビニル、α,β−不飽和カルボン酸もしくはその誘導体の他の重合性化合物とのα−オレフィンを主体とする共重合体であることが好ましい。
成分Cの具体例としては、
高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、
線状低密度ポリエチレン(LLDPE)及び高密度ポリエチレン(HDPE)の名称で製造・販売されているエチレンの単独重合体、
エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等の他の1種以上のα−オレフィンとのランダム共重合体で、通常、密度が0.850〜0.970g/cm、好ましくは0.890〜0.940g/cmの範囲にあるエチレンを主体とする重合体、
ポリプロピレンの名称で製造・販売されているプロピレンの単独重合体、
プロピレンとエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等の他の一種以上α−オレフィンとのランダム若しくはブロック共重合体、
ポリブテンの名称で製造・販売されている1−ブテンの単独重合体あるいは1−ブテンとエチレン、プロピレン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等の他の1種以上のα−オレフィンとのランダム共重合体で、1−ブテンを主体とする重合体(1−ブテン系重合体)、
4−メチル・1−ペンテンの名称で製造・販売されている4−メチル・1−ペンテンの単独重合体、
4−メチル・1−ペンテンと、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の他の1種以上のα−オレフィンとのランダム共重合体で、4−メチル・1−ペンテンを主体とする重合体(4−メチル・1−ペンテン系重合体)、
エチレンとアクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等の他の重合性化合物、好ましくはビニル化合物との共重合体(エチレン・ビニル化合物共重合体)等が挙げられる。
成分Cは、単一の重合体であっても二種以上の重合体であってもよい。
成分Cは、上記の例示の中でも、エチレンとプロピレンの共重合体が好ましい。
成分Cの市販品としては、Vistamaxx 6102(商品名、エクソンモービルケミカル製)(プロピレン80wt%以上とエチレンの低結晶性共重合体(密度0.855〜0.871g/cm))がある。
粘着剤組成物に成分Cを含有させる場合、粘着シートの糊残りと耐水性をさらに良好なレベルで両立させる観点から、
粘軟化剤及び粘着付与剤の合計を除く粘着剤組成物中、成分A、B及びCの合計量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは55〜90重量%、更に好ましくは55〜80重量%であり、更に好ましくは55〜70重量%であり、
成分A、B及びCの合計100重量%中、
成分A及びCの合計が、好ましくは60〜80重量%、より好ましくは65〜80重量%、更に好ましくは70〜80重量%、更に好ましくは72〜78重量%であり、
成分Aと成分Cの合計100重量%中、
前記成分Cが、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜48重量%、更に好ましくは20〜45重量%、更に好ましくは30〜45重量%、更に好ましくは35〜45重量%である。
(その他の添加剤)
粘着剤組成物には、さらに、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、帯電防止剤および滑剤の中から選択される少なくとも1つの添加剤を配合することができる。
酸化防止剤は、酸化劣化による粘着剤組成物の粘着力の変化および凝集力の低下を防ぐ観点から配合し、成分A及びB(成分Cを含む場合は、成分A、B及びC)の合計100重量部に対して5重量部以下が好ましく、2重量部以下がより好ましく、1重量部以下が更に好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤などが挙げられ、例えば、川口化学工業(株)製(商品名)アンテージW500、W400、W300、BHT、SP、DBH、DHA、Crystal、住友化学(株)製(商品名)スミライザーTPL、TTPなどが挙げられる。
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収して粘着剤組成物の光酸化劣化を防止する観点から配合し、成分A及びB(成分Cを含む場合は、成分A、B及びC)の合計100重量部に対して5重量部以下が好ましく、2重量部以下がより好ましく、1重量部以下が更に好ましい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、あるいは微粒子化酸化セリウム等の無機紫外線吸収剤が挙げられ、例えば、BASFジャパン(株)製(商品名)チヌビン326、チヌビンPなどが挙げられる。
紫外線安定剤は、粘着剤組成物の耐候性の観点から配合し、成分A及びB(成分Cを含む場合は、成分A、B及びC)の合計100重量部に対して5重量部以下が好ましく、2重量部以下がより好ましく、1重量部以下が更に好ましい。
紫外線安定剤としては、ヒンダードアミン系紫外線安定剤(HALS)、ベンゾエート系紫外線安定剤などが挙げられる。
無機充填剤及び/又は有機充填剤は、粘着剤組成物の粘度調整、粘着力調整の観点から配合し、成分A及びB(成分Cを含む場合は、成分A、B及びC)の合計100重量部に対して5重量部以下が好ましく、2重量部以下がより好ましく、1重量部以下が更に好ましい。
無機充填剤としては、タルク、炭酸カルシウム等が挙げられ、有機充填剤としては、ポリエチレン微粒子等が挙げられる。
帯電防止剤は、粘着剤組成物の静電気の発生を防止する観点から配合し、成分A及びB(成分Cを含む場合は、成分A、B及びC)の合計100重量部に対して5重量部以下が好ましく、2重量部以下がより好ましく、1重量部以下が更に好ましい。
帯電防止剤として、界面活性剤、導電性樹脂、導電性フィラー等が挙げられる。
滑剤は、粘着剤組成物のプラスチックの成型加工時、および成型加工後の製品表面の滑り性を向上させる観点から配合し、成分A及びB(成分Cを含む場合は、成分A、B及びC)の合計100重量部に対して5重量部以下が好ましく、2重量部以下がより好ましく、1重量部以下が更に好ましい。
滑剤として、ステアリン酸アミド、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。
〔粘着シート〕
本発明の粘着シートは、少なくともシート状基材の片面に本発明の粘着剤組成物を有する。
シート状基材は、フィルム、不織布、織布、紙等が使用でき、必要に応じてこれらを金属蒸着したものが使用できるが、貼付作業性、耐久性、コストの観点からフィルム又は必要に応じて金属蒸着されたフィルムが好ましい。
シート状基材の材質は、熱可塑性樹脂、セルロース系高分子、金属、ガラス等が使用できるが、粘着シートの製造容易性及び加工性の観点から、熱可塑性樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられるが、粘着シートの製造容易性及び加工性の観点から、ポリオレフィン系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂が好ましく、ポリオレフィン系樹脂がより好ましい。
これらの材料は単体で使用してもよく、混合物や積層体として組み合わせて使用してもよい。また、シート状基材は、単層でも積層でもよい。
シート状基材の片面、好ましくは粘着剤を有するシート状基材の反対側の面には、文字、情報、模様、絵、写真等の図案や、単一色を印刷してもよく、さらに貼付時に混入しやすい気泡を除去するために連続的な凹凸模様を設けてもよい。
シート状基材は、必要に応じて、紫外線を遮断する目的で酸化チタンやカーボンブラックを含んでもよく、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、滑剤のうちから選択される少なくともひとつを含んでいてもよい。
粘着剤の厚さは、粘着力、コストの観点から、4〜20μmが好ましく、より好ましくは5〜15μmである。
〔粘着シートの用途〕
本発明の粘着シートは、例えば、屋外の炎天下に晒されるような過酷な高温条件下で使用される物品の塗膜を保護する塗膜保護用途に好適に適用できる。
このような物品の塗膜として、自動車用塗膜、建築物の外装塗膜、外装材が好ましく挙げることができる。
中でも、自動車用塗膜、例えば、塗装完成車の車体表面の上塗塗装面は過酷な高温条件下で使用される場合が多く、近年、その高温条件が、国内に留まらず、赤道近傍の国々の屋外炎天下までが対象となっており、90℃の高温に晒されても糊残りの発生が抑制される本発明の粘着シートが好適に適用される。
このような用途において、
本発明に用いるシート状基材の190〜400nmにおける紫外線透過率は、粘着剤の劣化の観点から、分光光度計(日本分光(株)V−570)を用いて測定したとき1%以下が好ましく、0.5%以下がより好ましく、0.3%以下が特に好ましい。
粘着剤の厚さは、高温下の糊残りを抑制する観点から、4〜20μmが好ましく、より好ましくは5〜15μmである。
〔粘着シートの製造方法〕
粘着シートは、少なくともシート状基材の片面に、粘着剤組成物を公知の各種方法によって塗工することによって製造できるが、粘着剤組成物の押出し塗工(熱溶融塗工)によって粘着シートを作製することが好ましい。粘着剤組成物が溶剤可溶性の場合は、溶展塗工法も可能である。
押出し塗工法としては、単層または多層のシート条基材と粘着剤組成物との共押出しによる方法や、粘着剤組成物をシート状基材に押出し溶融塗工する方法が挙げられる。
共押出しによる方法では、たとえば、フィードブロックダイまたはマルチマニホールドダイ等の多層ダイ付の押出機を用い、本発明の粘着剤組成物を、あらかじめ混練した後、上記シート状基材と共押し出しすることによって製膜して本発明の粘着シートを製造することができる。
このとき、シート状基材用押出機の温度設定は、100〜280℃、好ましくは150〜240℃であり、
粘着剤組成物用押出機の温度設定は、100〜250℃、好ましくは150〜240℃である。
ダイの設定温度は、100〜280℃、好ましくは150〜240℃である。引取り速度は、0.1〜300m/min、好ましくは5〜100 m/minである。
押出し溶融塗工では、たとえば、コロナ処理、剥離処理(長鎖アルキル系剥離剤、シリコン系剥離剤など)、プライマー処理を行ったシート状基材の少なくとも片面に、あらかじめ混練りした粘着剤組成物を、Tダイ押出機を用いて溶融押出しすることで製膜して本発明の粘着シートを製造することができる。
ダイの設定温度は、100〜280℃、好ましくは150〜240℃である。引取り速度は、0.1〜300m/min、好ましくは5〜100m/minである。
押出し溶融塗工する場合、シート状基材は熱可塑性フィルムだけでなく、紙、金属、織布、不織布などの非熱可塑性の基材を用いることができる。
粘着剤組成物の混練りは、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練装置を用いて行うことができる。
溶展塗工法としては以下に限らないが、たとえばトルエン、ヘキサンなどの溶剤に本発明の粘着剤を5〜45%、好ましくは10〜30%の濃度で溶解し公知の塗工方法で塗工し、乾燥させることによって本発明の粘着シートを製造することができる。
粘着剤組成物のメルトフローレート(MFR)は、生産性の観点から、好ましくは60g/10min以下、より好ましくは50g/10min以下、より好ましくは45g/10min以下、更に好ましくは30g/10min以下である。
シート状基材が熱可塑性樹脂組成物で構成される場合、シート状基材の構成樹脂と粘着剤組成物のMFRは、生産性の観点から、
〔シート状基材の構成樹脂のMFR〕≦〔粘着剤組成物のMFR〕
であることが好ましく、
〔粘着剤組成物のMFR〕−〔シート状基材の構成樹脂のMFR〕≦50g/10minであることがより好ましく、
〔粘着剤組成物のMFR〕−〔シート状基材の構成樹脂のMFR〕≦20g/10minであることがより好ましく、
〔粘着剤組成物のMFR〕−〔シート状基材の構成樹脂のMFR〕≦10g/10minであることがより好ましい。
粘着剤組成物のMFRは、成分A、B及び/又はCのMFR、粘着付与剤、軟化剤の増減で調整でき、
シート状基材の構成樹脂のMFRは、ベースポリマーのMFRで調整できる。
実施例1〜5及び比較例1〜5の粘着シートは以下の測定方法及び測定条件で評価した。
〔測定方法及び測定条件〕
(1)ガラス転移点(Tg)および粘弾性(〔tanδ〕pmax
前記粘着剤組成物を、10ton卓上テストプレス機((株)ゴンノ油圧機製作所)にて、160℃、圧力40kgf/cmの条件で厚み1mmのシートに成型し、前記シートから、〔tanδ〕pmax及びTg測定用の試験シートを切り出す。
粘弾性測定器(製品名Physica MCR301、Anton Paar社製)により、測定周波数1Hz、振り角γ=0.05%、測定温度−30℃〜100℃、昇温速度5℃/minの条件で、前記試験シートのtanδ及びTg(ガラス転移点)を測定し、得られた−30℃〜100℃における対温度tanδ曲線から、tanδのピーク値の最大の値を求め前記粘着剤組成物の〔tanδ〕pmaxとした。
なお、実施例1〜4の試験シートのtanδは、いずれも、−30℃〜100℃で単一のピークを示し、前記最大の値は前記ピークの値だった。
(2)特定粘着力
粘着力の測定はJIS Z0237 2000に準拠する方法で180°ピール力の測定を行った。BASUS板に25mm幅の粘着シートを貼付し、1kgの圧着ローラーで一往復圧着後、5分放置し、その後0.3m/分引張速度で180°ピール力を測定した。
(3)糊残り
日本ペイント製の自動車用クリアー塗装板の表面を塗膜研磨用コンパウンド(3M製フィネセイットペイストグレイズ)で軽く磨きふき取った後、その塗装板に粘着シートを数箇所シワ入れて貼付し、90℃で12h放置後、60℃雰囲気下で45度の角度でゆっくり粘着シートを剥がして、糊残りの有無を目視で観察した。
(4)貼り跡(耐水)段差
下記の塗装板にシワを入れて粘着シートを貼付後、40℃蒸留水中に24h放置し、取出して粘着シートを剥がした。その後、常温に24h放置して、粘着シートのシワ部との接触で塗板に発生した貼り跡段差を(株)小坂研究所製のサーフコーダーET4000Aにて測定した。シワ部貼り跡の谷部と山部の高さを貼り跡段差とした。
サーフコーダーET4000Aは以下のように設定した。
測定針:R2μm
測定荷重:100μN
測定速度:0.02mm/s
測定距離:0.4mm
カットオフ:0.25mm
レベリング:前後2点
塗膜は、以下を使用した。
D塗膜;自動車用クリアー塗膜(大日本塗料製)
S塗膜;自動車用クリアー塗膜(BASF製)
なお、上記塗膜は、鋼板の厚さ0.7mmのパルテック社製電着塗装板に黒色塗料を塗装し、常温で5分放置後、更にその上に大日本塗料製又はBASF製のクリアー塗料を塗装し、140℃で20分焼付けを行い、黒色塗膜の厚みが約15μm、クリアーの厚みが約30μmの塗膜としたものを使用した。
貼り跡段差を測定した後の表面を、蛍光灯の下で肉眼観察し、
塗膜をどの角度から見ても貼った形跡がほとんど見られない場合を異常無し、
正面から見た場合貼った形跡がほとんど見られないが、角度によっては見える場合をほぼ異常無し、
表面に微細な凹凸が確認できる、表面の光沢が明らかに失われている、もしくは角度によって表面の光の反射具合が貼っていない部分と明らかに違う場合を艶引けと判定した。
(5)メルトフローレート(MFR)
メルトフローレートは、JIS K 7210に準拠した方法で測定を行った。
(株)安田精機製作所製のメルトインデックステスターKAYENESS7053を用いて、測定温度230℃、荷重2.16kgの条件下でメルトフローレートを測定した。
(6)製膜性
色ムラやメルトフラクチャー等のフィルムの均一性を目視にて評価した。
〔熱可塑性樹脂〕
以下、重合体ブロックの単位が由来する化合物名を使用して「化合物名重合体ブロック」等ともいう。例えば、スチレン由来の単位の重合体ブロックをスチレン重合体ブロックともいう。
(1)ハイブラー7311((株)クラレ製):
スチレン重合体ブロック−イソプレン重合体ブロック−ビニルイソプレン重合体ブロック−1,3−ブタジエン重合体ブロック−ビニル1,3−ブタジエン重合体ブロックのブロック共重合体の水素添加物。
(2)Vistamaxx 6102(エクソンモービルケミカル製):
プロピレン80wt%以上とエチレンの低結晶性共重合体(密度0.855〜0.871g/cm)。
(3)タフセレンX1102(住友化学(株)製): 非晶性ポリオレフィン。
(4)セプトン2063((株)クラレ製):
SEPS樹脂(スチレン重合体ブロックとスチレンとイソプレンとのランダム重合体ブロックの水素添加物)。
(5)ダイナロン1320(JSR(株)製):
HSBR樹脂(スチレン・ブタジエンランダム共重合の水素添加物)。
(6)タフテックH1221(旭化成ケミカルズ(株)製):
SEBS樹脂(スチレン重合体ブロックとスチレンとブタジエンとのランダム重合体ブロックの水素添加物)。
Figure 0006039693
上記組成の粘着剤組成物3kgを予め二軸押出機(製品名TEM−35BH、東芝機械(株))を使用して、180℃、200rpmで混練して、粘着剤層(厚さ8μm)として、シート状基材とともに、30mmφTダイ押出機を用いてTダイ温度230℃、フィルム引取り速度5m/minで溶融共押出しして成形を行い、粘着シートを作製した。
Figure 0006039693
上記組成の粘着剤組成物3kgを予め二軸押出機(製品名TEM−35BH、東芝機械(株))を使用して、180℃、200rpmで混練して、粘着剤層(厚さ8μm)として、シート状基材とともに、30mmφTダイ押出機を用いてTダイ温度230℃、フィルム引取り速度5m/minで溶融共押出しして成形を行い、粘着シートを作製した。
Figure 0006039693
成分Cを含有する上記組成とした以外は、実施例3と同様にして粘着シートを作製した。
Figure 0006039693
成分Cを含有する上記組成とした以外は、実施例3と同様にして粘着シートを作製した。
Figure 0006039693
上記組成の粘着剤組成物3kgを予め二軸押出機(製品名TEM−35BH、東芝機械(株))を使用して、180℃、200rpmで混練して、粘着剤層(厚さ8μm)として、シート状基材とともに、30mmφTダイ押出機を用いてTダイ温度230℃、フィルム引取り速度5m/minで溶融共押出して成形を行い、粘着シートを作製した。
Figure 0006039693
成分Aを配合せず、代わりにSEPS樹脂(スチレン重合体ブロックとスチレンとイソプレンとのランダム重合体ブロックの水素添加物)を配合した以外は、実施例1と同様にして表面粘着シートを作製した。
Figure 0006039693
成分Aを配合せず、代わりにダイナロン1320(HSBR樹脂(スチレン・ブタジエンランダム共重合体の水素添加物))を配合した上記組成にした以外は、実施例1と同様にして表面粘着シートを作製した。
Figure 0006039693
成分Aを配合せず、代わりにタフテックH1221(SEBS樹脂(スチレン重合体ブロックとスチレンとブタジエンとのランダム重合体ブロックの水素添加物))を配合した上記組成にした以外は、実施例1と同様にして表面粘着シートを作製した。
Figure 0006039693
成分Aを配合せず、代わりにタフテックH1221(SEBS樹脂(スチレン重合体ブロックとスチレンとブタジエンとのランダム重合体ブロックの水素添加物))を配合した上記組成にした以外は、実施例1と同様にして表面粘着シートを作製した。
Figure 0006039693
実施例1、2、3及び4の粘着シートは、いずれも糊残り及び耐水段差の両方が極めて小さく、糊残り及び耐水性を良好なレベルにおいて両立している。比較例1は耐水段差が大きく、比較例2及び3は糊残りが大きく、比較例4及び5は耐水段差が大きく、試験後の塗膜表面に艶引けが認められた。

Claims (8)

  1. スチレン系エラストマー(成分A)及び
    非晶性ポリプロピレン系エラストマー(成分B)を含む粘着剤組成物を少なくともシート状基材の片面に有する、塗膜保護用粘着シートであって、
    前記成分Aが、重合体の単位が下記式(1)
    Figure 0006039693

    で示されるスチレン系化合物由来の単位の重合体ブロックIと、
    重合体の単位が下記式(2)
    Figure 0006039693

    で示される、ジエン系化合物1が1,2−ビニル重合した重合体ブロックIIと、
    重合体の単位が下記式(3)
    Figure 0006039693

    で示される、ジエン系化合物1が1,4−付加重合した、重合主鎖内に二重結合を有する重合体ブロックIIIと、
    重合体の単位が下記式(4)
    Figure 0006039693

    で示される、ジエン系化合物2が1,2−ビニル重合した重合体ブロックIVと、
    重合体の単位が下記式(5)
    Figure 0006039693

    で示される、ジエン系化合物2が1,4−付加重合した、重合主鎖内に二重結合を有する重合体ブロックVとが共重合してなるブロック共重合体の水素添加物であり、
    前記重合体ブロックI中、前記スチレン系化合物由来の単位が90モル%以上、
    前記重合体ブロックII中、前記ジエン系化合物1由来の単位が90モル%以上、
    前記重合体ブロックIII中、前記ジエン系化合物1由来の単位が90モル%以上、
    前記重合体ブロックIV中、前記ジエン系化合物2由来の単位が90モル%以上、
    かつ、
    前記重合体ブロックV中、前記ジエン系化合物2由来の単位が90モル%以上であり、
    前記成分Bが、少なくともプロピレンが重合してなるポリマーであり、JIS K7122に基づき、DSC(示差走査熱量測定、昇温速度5℃/分)において、20〜250℃の範囲で、結晶融解熱量が1J/g以上のピークを有しないポリプロピレン系エラストマー(但し、前記成分Aは除く)であり、
    下記標準試験1によって測定される前記粘着剤組成物の〔tanδ〕pmaxが0.6〜3.0であり、
    前記成分A及びBの合計100重量%中、
    前記〔tanδ〕pmaxが0.6以上1.1未満の場合、前記成分Aが60〜80重量%であり、
    前記〔tanδ〕pmaxが1.1〜3.0の場合、成分Aが50〜80重量%であることを特徴とする塗膜保護用粘着シート
    〔標準試験1〕
    (1)前記粘着剤組成物を、プレス機にて、160℃、圧力40kgf/cmの条件で厚み1mmのシートに成型し、前記シートから、〔tanδ〕pmax測定用の試験シートを切り出し、
    (2)前記試験シートを用いて粘弾性測定器により、測定周波数1Hz、振り角γ=0.05%、測定温度−30℃〜100℃、昇温速度5℃/minの条件で、対温度tanδ曲線を求め、測定された−30℃〜100℃におけるtanδのピーク値の最大の値を前記粘着剤組成物の〔tanδ〕pmaxとする。
  2. 前記粘着剤組成物の〔tanδ〕pmaxが1.1〜3.0である請求項1記載の塗膜保護用粘着シート
  3. 前記粘着剤組成物が、さらに結晶性ポリオレフィン(成分C)を含み、
    前記成分A、B及びCの合計100重量%中、成分A及びCの合計が60〜80重量%であり、
    前記成分Aと前記成分Cの合計100重量%中、前記成分Cが5〜50重量%である請求項記載の塗膜保護用粘着シート
  4. 前記粘着剤組成物が、さらに軟化剤及び/又は粘着付与樹脂を含み、
    前記軟化剤が、オイル、パラフィンワックス、低分子量ポリブテン、低分子量ポリイソプレン、低分子量ポリイソブチレン、及び低分子量ポリオレフィンからなる群から選択される少なくとも1種であり、
    前記粘着付与樹脂が、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、脂肪族系、脂環族系又は芳香族系の石油樹脂、及びそれらの水素添加物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜のいずれか1項記載の塗膜保護用粘着シート
  5. 前記粘着剤組成物が、さらに酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、帯電防止剤及び滑剤からなる群から選択される少なくとも1剤請求項1〜のいずれか1項記載の塗膜保護用粘着シート
  6. 前記塗膜保護用粘着シートが、自動車用塗膜保護用である請求項1〜5のいずれか1項記載の塗膜保護用粘着シート。
  7. 前記粘着剤組成物と前記シート状基材とを、共押し出しして隣接して積層する請求項1〜6のいずれか1項記載の塗膜保護用粘着シートの製造方法であって、
    前記シート状基材が熱可塑性樹脂組成物で構成され、
    前記粘着剤組成物の230℃におけるMFRが60g/10min以下であり、
    前記粘着剤組成物の230℃におけるMFRと、
    前記熱可塑性樹脂組成物の230℃におけるMFRの差が50g/10min以内であることを特徴とする塗膜保護用粘着シートの製造方法。
  8. 前記MFRの値の差が30g/10min以下である請求項記載の塗膜保護用粘着シートの製造方法。
JP2014557281A 2013-01-18 2013-01-18 粘着剤組成物、粘着シート及び粘着シートの製造方法 Active JP6039693B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2013/050901 WO2014112097A1 (ja) 2013-01-18 2013-01-18 粘着剤組成物、粘着シート及び粘着シートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6039693B2 true JP6039693B2 (ja) 2016-12-07
JPWO2014112097A1 JPWO2014112097A1 (ja) 2017-01-19

Family

ID=51209218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014557281A Active JP6039693B2 (ja) 2013-01-18 2013-01-18 粘着剤組成物、粘着シート及び粘着シートの製造方法

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP2947127B1 (ja)
JP (1) JP6039693B2 (ja)
WO (1) WO2014112097A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11015046B2 (en) 2017-07-31 2021-05-25 Kuraray Co., Ltd. Thermoplastic resin composition, hot melt adhesive, automobile member, and hygienic material member

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6417863B2 (ja) * 2014-08-26 2018-11-07 王子ホールディングス株式会社 粘着シート
JP7524579B2 (ja) * 2020-03-31 2024-07-30 王子ホールディングス株式会社 加飾フィルム及び加飾成形体
JP7585618B2 (ja) * 2020-03-31 2024-11-19 王子ホールディングス株式会社 加飾フィルム及び加飾成形体

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0574627B2 (ja) * 1985-11-27 1993-10-18 Nitto Denko Corp
JP2006188646A (ja) * 2004-12-07 2006-07-20 Tohcello Co Ltd 粘着フィルム
JP4275191B1 (ja) * 2008-03-10 2009-06-10 ニチバン株式会社 表面保護シート
JP2009241477A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Mitsubishi Plastics Inc 再封機能付き多層フィルム及びこれを用いた包装体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0574627A (ja) 1991-09-11 1993-03-26 Toshiba Corp 低温構造体
JP5288733B2 (ja) * 2007-05-31 2013-09-11 出光ユニテック株式会社 表面保護フィルム
JP5466852B2 (ja) 2008-12-01 2014-04-09 出光ユニテック株式会社 表面保護フィルム
WO2013011561A1 (ja) * 2011-07-19 2013-01-24 ニチバン株式会社 粘着剤組成物、粘着シート及び粘着シートの製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0574627B2 (ja) * 1985-11-27 1993-10-18 Nitto Denko Corp
JP2006188646A (ja) * 2004-12-07 2006-07-20 Tohcello Co Ltd 粘着フィルム
JP4275191B1 (ja) * 2008-03-10 2009-06-10 ニチバン株式会社 表面保護シート
JP2009241477A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Mitsubishi Plastics Inc 再封機能付き多層フィルム及びこれを用いた包装体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11015046B2 (en) 2017-07-31 2021-05-25 Kuraray Co., Ltd. Thermoplastic resin composition, hot melt adhesive, automobile member, and hygienic material member

Also Published As

Publication number Publication date
EP2947127A4 (en) 2016-09-28
JPWO2014112097A1 (ja) 2017-01-19
EP2947127B1 (en) 2020-03-18
WO2014112097A1 (ja) 2014-07-24
EP2947127A1 (en) 2015-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8497321B2 (en) Tacky resin composition and pressure-sensitive adhesive film or sheet
JP3887402B2 (ja) 表面保護シート
US20110076905A1 (en) Pressure-sensitive adhesive composed of polypropylene resin
KR100985152B1 (ko) 적층 필름 또는 시트 및 표면 보호 필름 또는 시트
JP5279495B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる多層積層体、該熱可塑性樹脂組成物を粘着させてなる物品、ならびに物品の表面保護方法
JP6283029B2 (ja) 粘着剤組成物及び粘着剤シート
JP4115787B2 (ja) 表面保護シート
JP4275191B1 (ja) 表面保護シート
JP6628101B2 (ja) 積層フィルム
WO2010084832A1 (ja) 表面保護フィルム
TW201229186A (en) Surface protection film
KR20110003283A (ko) 적층 필름 및 점착 테이프
JP7485000B2 (ja) 粘着性樹脂組成物、及びそれからなる積層フィルム
JP6039693B2 (ja) 粘着剤組成物、粘着シート及び粘着シートの製造方法
JP2005514465A (ja) 保護用接着性フィルム
WO2013011561A1 (ja) 粘着剤組成物、粘着シート及び粘着シートの製造方法
KR101812436B1 (ko) 조성물 및 표면 보호 필름
JP2007161882A (ja) 表面保護フィルム
JP2020019917A (ja) 積層フィルム。
JP2005089547A (ja) 表面保護シート
JP5102226B2 (ja) 表面保護シート
JP5615675B2 (ja) 表面保護フィルム
WO2013121846A1 (ja) 表面保護シート
CN103930500B (zh) 压敏型粘合膜或片材、表面保护膜或片材、以及使用压敏型粘合膜或片材用于保护物品表面的方法
JP2016108383A (ja) 表面保護部材用樹脂組成物及びそれを用いた表面保護フィルムまたはシート

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6039693

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250