JP6010399B2 - 非接触給電システム - Google Patents
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Description
また、特許文献2では、フロアーにコイル共鳴素子を敷き詰め、子機の位置までこのコイル共振素子の電力伝送経路を設けることで、子機に電力を伝送する。
しかしながら、特許文献2では、電力伝送経路上のコイル共鳴素子に電流を流しているのでオーム損失が大きいため、高効率のエネルギーを伝送できない。
また特許文献3では、複数の親機から主コイルに電流を流し、その他のコイルのうち、少なくとも1つのコイルへ逆向きの電流を流して漂流磁界を減らして親機と子機との結合を強めることが開示されている。
しかしながら、特許文献3では、正方格子状に4つのコイルを配置したベースユニット(親機のコイル群)の格子の中心に子機のコイルがきた場合、4つのコイルには同じ方向の電流を流した方が効率が良いが、反対方向に電流を流すと、効率が低下する。また、子機のコイルと親機のコイルとの距離は、親機のコイルの直径の1/4以下にする必要があるので、遠距離のエネルギー伝送ができない。また、特許文献3では、コイルに流す電流を決定するユニバーサルなアルゴリズムが開示されていないため、コイルに流す電流を効率よく決定できない。また、特許文献3では、1ビットのオン状態とオフ状態の制御を行っているため、効率の向上には限界がある。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、非接触で給電する少なくとも一つの親機電力送信部と、前記少なくとも一つの親機電力送信部から非接触で給電を受ける少なくとも一つの子機電力受信部を具備する非接触給電システムであって、トランスまたはコンデンサから構成される補償回路を少なくとも一つ備え、複数の前記親機電力送信部のうちから選択されうる2個の親機電力送信部からなる組のうち少なくとも1つ以上の組において、該組を構成する親機電力送信部が前記補償回路を介して接続されているか、または複数の前記子機電力受信部のうちから選択されうる2個の子機電力受信部からなる組のうち少なくとも1つ以上の組において、該組を構成する子機電力受信部が前記補償回路を介して接続されており、前記子機電力受信部の間、または前記親機電力送信部の間を接続する前記補償回路はそれぞれ親機電力送信部がないときの子機電力受信部の端子間の相互インピーダンスまたは相互アドミッタンス、または子機電力受信部がないときの親機電力送信部の端子間の相互インピーダンスまたは相互アドミッタンスが略0になることを特徴とする非接触給電システムである。
図1は、ワイヤレス給電システム101を示す概略図である。この図において、ワイヤレス給電システムは、親機送電制御部1、N個の親機2−1〜2−N(各々を親機2−nとも称す)、及び、M個の子機3−1〜3−M(各々を子機3−mとも称す)を具備する。
親機送電制御部1は、複数の親機2−nに供給する電流を制御する。ここで、親機送電制御部1は、子機存在下での親機間のインピーダンス(抵抗に関する値)マトリクスの実部が作る行列の実部からなる実インピーダンスマトリクスZの‘0’又は ‘略0’でない固有値に対応する固有ベクトルに基づいて電流を制御する。例えば、親機送電制御部1は、実インピーダンスマトリクスZの固有値のうち、固有値の絶対値が、最大の固有値の絶対値(最大固有値と呼ぶ)の5%以上である固有ベクトルに基づいて電流を制御する。
これにより、ワイヤレス給電システムでは、複数の親機2−n間の相互インダクタンスの影響も含めて給電することができ、複数の親機2−nから子機3−mへの電力の伝送効率を向上できる。
親機2−nは、親機送電制御部1の制御に従って、電力(電流)を磁界に変換し、空間に向けて磁界を発生する。子機3−mは、複数の親機2−nから放射された磁界のエネルギーを電力に変換して受電する。子機3−mは、受電した電力を利用して、様々な動作を行う。
図2は、ワイヤレス給電システム101における親機2−n及び子機3−mの構成を示す概略ブロック図である。この図において、親機2−nは、電源部21−n、電流計24−n、電圧計25−n、スイッチ26−n、及び電力送信部28−nを含んで構成される。電力送信部28−nは、キャパシタ22−n、コイル23−nを含んで構成される。なお、図2では、信号線は親機送電制御部1と親機2−1の接続のみを表記しているが、親機送電制御部1と他の親機2−nについても信号線は同様に接続されており、同期が取れている。
電流計24−nは、たとえば、A/Dコンバータのように、電流の実時間波形を出力できるものであればよい。すなわち、電流計24−nは、複素電流を測定する計器であり、その電流振幅および位相を同時に測定できるものである。電圧計25−nは、たとえば、A/Dコンバータのように、電圧の実時間波形を出力できるものであればそれでもよい。スイッチ26−nは、電気回路の開閉を行う。すなわち、電圧計25−nは、複素電圧を測定する計器であり、その電圧振幅および位相を同時に測定できるものである。ただし、負の電流は、位相が等しく振幅が負であると考えられる。
電源部21−nの他端は、キャパシタ22−nの他端、電圧計25−nの他端、及びコイル23−nの他端に接続されている。キャパシタ22−nの他端は、電源部21−nの他端、及びコイル23−nの他端に接続されている。電圧計25−nの他端は、コイル23−nの一端に接続されている。
電流計24−nの一端は、電源部21−nの一端、及びキャパシタ22−nの一端に接続されている。電流計24−nの他端は、スイッチ26−nを介して、電圧計25−nの一端及びコイル23−nの他端に接続されている。
また、電流計24−nは、コイル23−nに流れる電流を測定する。電圧計25−nは、コイル23−nに印加される電圧を測定する。スイッチ26−nは、開いた場合に、コイル23−nと電圧計25−nを、電源部21−nやキャパシタ22−n、電流計24−nから切り離す。これにより、電圧計25−nは、電源部21−nやキャパシタ22−nの影響を受けることなくコイル23−nに発生した電圧(例えば、後述する電圧の大きさVij)を測定できる。
コイル31−mは、流れる電流によって形成される磁界によって、エネルギーを蓄えたり、放出したりする受動電気部品である。キャパシタ32−mは、静電容量により電荷を蓄えたり、放出したりする受動素子である。スイッチ33−mは、電気回路の開閉を行う。整流器34−mは、交流電力を直流電流に変換する。蓄電デバイス35−mは、充電によって繰り返し使用できる蓄電素子であり、蓄電池やキャパシタを用いることができる。
なお、各子機3−mに含まれる蓄電デバイス(蓄電池ともいう)35−mは、それぞれ異なる蓄電容量(静電容量)であってもよい。電圧計36−mは、電圧を測定する計器である。負荷37−mは、電気エネルギーを消費するものである。
スイッチ制御部38−mは、電圧計36−mが測定した電圧に基づいて、スイッチの開閉を行う。具体的には、スイッチ制御部38−mは、電圧計36−mが測定した電圧が予め定められた閾値以上であるときは、スイッチ33−mを開く。一方、スイッチ制御部38−mは、電圧計36−mが測定した電圧が予め定められた閾値未満であるときは、スイッチ33−mを閉じさせる。
コイル31−mの他端は、キャパシタ32−mの他端及び整流器34の入力側の他端と接続されている。キャパシタ32−mの他端は、コイル31−mの他端に接続され、また、整流器34−mの入力側の他端に接続されている。
整流器34−mの出力側の他の一端は、蓄電池35−mの他の一端、電圧計36−mの他の一端、負荷37−mの他の一端と接続されている。蓄電池35−mの他の一端は、整流器の出力側の他の一端、電圧計36−mの他の一端、負荷37−mの他の一端と接続されている。電圧計36−mの他の一端は、整流器34−mの出力側の他の一端、蓄電池35−mの他の一端、負荷37−mの他の一端と接続されている。負荷37−mの他の一端は、整流器34−mの他の一端、蓄電池35−mの他の一端、電圧計36−mの他の一端と接続されている。
図3は、ワイヤレス給電システム101における親機送電制御部1の構成を示す概略ブロック図である。この図において、親機送電制御部1は、複素電圧検出部11、複素電流検出部12、電流配分決定部(配分決定部)13、電流振幅制御部15、記憶部16及び制御部17を含んで構成される。
電流配分決定部13は、スイッチ切替信号に基づいてスイッチ26−jが閉じられたときに、親機2−i(i=1〜N)で測定された情報を記憶部16に書き込む。具体的には、電流配分決定部13は、スイッチ切替信号に基づいてスイッチ26−jが閉じられたときに、複素電圧検出部11から入力された複素電圧情報(電圧計25−iが測定した電圧の大きさをVijで表す)及び複素電流検出部12から入力された複素電流情報(電流計24−iが測定した電流の大きさIijで表す。ここでは、Iii=I0)を記憶部16に書き込む。
制御部17は、ワイヤレス給電システムの起動時又は定期的に、更新命令を電流配分決定部13へ出力する。
電圧、電流入力部133は、通電親機選択部131が選択した親機2−iについて、複素電圧検出部11から入力された複素電圧情報(電圧の大きさVij)、及び、複素電流検出部12から入力された複素電圧情報(電流の大きさIij)を記憶部16に書き込む。
具体的には、電流ベクトル生成部135は、次式(6)で表される電流ベクトルIを算出する。なお、電流ベクトルIは実ベクトルである。
電流ベクトル生成部135は、選択した電流ベクトルIをIの絶対値|I|で除算し、除算後のi成分であるIi/|I|を親機2−iに供給する電流の割合(電流比)として決定する。つまり、電流ベクトル生成部135は、複数の親機2−n各々に供給する電流比を決定する。なお、電流比には、−(マイナス)値も含まれる。
電流ベクトル生成部135は、決定した電流比を示す情報を電流振幅制御部15へ出力する。電流ベクトル生成部135は、スイッチ26−nのすべてを閉じさせるスイッチ切替信号を、スイッチ26−nへ出力する。なお、式(6)中のRe(Z)は実対称であるので、固有値λも実数となる。また、それに対応する固有ベクトルの成分も全て実数となるため、電流比は、電流と電圧を同相で駆動するための駆動制御信号となる。(なお、この時、電源部21−nから出る電流の位相同士は同相とはならない。)
以下、電流ベクトル生成部135が決定した電流比の電流を、親機2−nに供給した場合の作用効果について説明をする。
親機2−1〜2−Nには全部でN個のコイル23−1〜23−Nが、子機3−1〜3−Mには全部でM個のコイル31−1〜31−Mがある。各コイル23−1〜23−N、31−1〜31−Mは、それぞれ自己インダクタンスを持つとともに、各コイル間に相互インダクタンスが存在する。これを(N+M)×(N+M)次のインダクタンスマトリクスLの形で書くと式(7)のようになる。
次に、親機2−nのコイル23−nで消費されるエネルギーを、電流とインピーダンスマトリクスを用いた式で表す。親機2−nのコイル23−nで消費されるエネルギーは、コイル23−nを流れる電流によって生ずる磁界によって子機に伝送されるエネルギーと、コイル23−nの抵抗によるオーム損失の和となる。オーム損失は、磁界によって子機に伝送されるエネルギーに比べて小さいため、インピーダンスマトリクスZに摂動として取り入れられる。コイル23−1〜23−N全体で伝送されるエネルギーPは、式(10)となる。
なお、親機2−nに供給する電気信号が電圧の場合、規格化条件は、|V|2=一定である。
図4Bに示すように、コイル23―nが浮遊容量を有する場合、コイル23−nに流れる電流Iに代わって、アンテナの等価回路に流れる電流Iと電圧Vとの線形結合は次式(11)のように表される。
|I|2=一定の条件下で、式(10)を最大化する電流ベクトルIを求めることは、次に示す永年方程式(12)の最大固有値を持つ電流ベクトルIを求めることと数学的に等価である。
これらの固有値、電流ベクトルの中で最大の固有値に対応する電流ベクトルが、最大の電力転送効率を与える電流ベクトルである。
ここで、式(9)の第2項に現れるm番目の子機3−mの各親機2−1〜2−Nとの相互インダクタンス同士の直積は、式(13)のようにN×N次元の行列となる。
固有値が0に対応する電流ベクトルは、すべての子機3−mに電力を送ることができず、コイル23−1〜23−Nでのオーム損失の原因となるだけであるため、このような電流ベクトルが示す電流の線形結合で表される電流を、コイル23−1〜23−Nに流しても無駄となる。
図5は、ワイヤレス給電システム101における電流配分決定部13の動作の一例を示すフローチャートである。
(ステップS501)通電親機選択部131は、更新命令を入力されると、電流ベクトルの記憶部16の親機選択カウンタjに0を代入する。その後ステップS502に進む。
(ステップS502)通電親機選択部131は、記憶部16の親機選択カウンタjを1増加させる。その後ステップS503に進む。
(ステップS504)電流配分決定部13は、親機2−jのコイル23−jに電流を供給する。複素電圧検出部11は、親機2−iの電圧計25−i各々から、電圧計25−iが測定した電圧(Vij)を示す電圧情報を入力される。複素電流検出部12は、電流計24−i各々から、電流計24−iが測定した電流(Iij)を示す電流情報を入力される。ここで、i≠jのときIij=0である。その後ステップS505に進む。
(ステップS506)インピーダンスマトリクス生成部134は、ステップS504で求められたVijを成分とする行列を行列Vとして算出する。インピーダンスマトリクス生成部134は、ステップS504で求められたIijを成分とする行列を行列Iとして算出する。インピーダンスマトリクス生成部134は、次式(14)を用いて、インピーダンスマトリクスZの成分Zijを算出する。
電流ベクトル生成部135は、選択した電流ベクトルIをIの絶対値|I|で除算し、除算後のIi/|I|のi成分を親機2−iに供給する電流比として決定する。
(ステップS508)
電流ベクトル生成部135は、決定した電流比を示す情報を電流振幅制御部15に出力する。電流振幅制御部15は、入力された情報が示す電流比の電流を、各親機2−nに供給する。具体的には、Ii/|I|に比例する電流を、親機2−iのコイル23−iに供給する。
また、ワイヤレス給電システム101によれば、複数のコイル23−nを流れる電流の大きさIの2乗の和が一定になるように、複数のコイル23−nに供給する電力を決定する。これにより、ワイヤレス給電システムでは、コイル23−nでのエネルギー損失(電流の大きさIの2乗の和に比例)を一定のもとで、最大のエネルギー効率で複数の親機2−nから子機3−mへ電力を供給できる。
また、ワイヤレス給電システム101によれば、電流ベクトルIに対する固有値が最大のものになるように、複数のコイル23−nに供給する電力を決定する。これにより、ワイヤレス給電システムでは、複数の親機2−nが供給する電力が最大にでき、複数の親機2−nから子機3−mへの電力の伝送効率を向上できる。
この点、建物等には、鉄筋構造のものがある。この建物の部屋では、最大固有値は鉄筋に対する給電に対応するものになる場合がある。電流ベクトル生成部135が第二固有値を選択することで、ワイヤレス給電システムでは、鉄筋構造の建物の部屋でも、鉄筋に電力を供給してしまうことを防止できる。つまり、ワイヤレス給電システムでは、種々の固有値に対応する電流ベクトルIを選択することで、子機3−m以外の伝導体に電力を供給してしまうことを防止でき、親機2−nから子機3−mへの電力の伝送効率を向上できる。
なお、3番目以上の固有値に対応する固有ベクトルを選択してもよい。
図6は、ワイヤレス給電システム101についてのシミュレーションの結果を示す図である。この図において、x軸とy軸は空間座標を表し、xy平面は床面と平行の面である。z軸は、電力の大きさを表す。図6のシミュレーションでは、10×10個(450mm間隔)のコイル23−nを床に付設し、床から1mと0.5mの位置にある子機アンテナに電力を送信する場合の電流パターンを示す。図6のシミュレーションでは、コイル23−n、31−mの大きさは、親機2−n、子機3−m共に同一であり、コイルの直径が十分小さいという仮定の下で計算を行った。
図6において、符号601を付した点601と符号611を付した点611には、床からの距離が0.5mの高さに子機3−1が設置されている。符号602を付した点602と符号612を付した点612には、床からの距離が1mの高さに子機3−2が設置されている。
図6(b)は、電流ベクトル生成部135が第二固有値に対応する場合の電流ベクトルIを選択した場合の図である。図6(b)において、子機3−2での電力は、任意スケールで7.37623であった。
このように、電流ベクトル生成部135が各々の固有値に対応する電流ベクトルIを選択することで、電力を供給する子機3−mを選択できる。
(ステップS801)通電親機選択部131aは、更新命令を入力されると、電流ベクトルの記憶部16の親機選択カウンタjに0を代入する。その後ステップS802に進む。
(ステップS802)通電親機選択部131aは、記憶部16の親機選択カウンタjを1増加させる。その後ステップS803に進む。
(ステップS804)複素電圧検出部11は、親機2−iの電圧計25−i各々から、電圧計25−iが測定した電圧(Vij)を示す電圧情報を入力される。複素電流検出部12は、電流計24−i各々から、電流計24−iが測定した電流(Iij)を示す電流情報を入力される。その後ステップS805に進む。
(ステップS806)インピーダンスマトリクス生成部134aは、次式(15)を用いて、インピーダンスマトリクスZの成分Zik(kは1からNまでの整数)を算出する。
インピーダンスマトリクス生成部134aは、この連立方程式(15)を解くことによりインピーダンスマトリクスZの成分Zikを得る。なお、Zikは、対象行列であるので、独立な成分はN×(N−1)/2である。しかし、ここではそのことを無視して連立方程式を解く。この場合、複素の範囲でZik=Zkiとなる。その後、ステップS807へ進む。
電流ベクトル生成部135は、選択した電流ベクトルIに基づいてIi/|I|を算出し、算出したIi/|I|を親機2−iに供給する電流比として決定する。
(ステップS808)
電流ベクトル生成部135は、決定した電流比を示す情報を電流振幅制御部15に出力する。電流振幅制御部15は、入力された情報が示す電流比の電流を、各親機2−nに供給する。具体的には、Ii/|I|に比例する電流を、親機2−iのコイル23−iに供給する。
このように、子機3−mのスイッチ33−mを開閉することにより、ワイヤレス給電システムでは、大きな電力を給電する子機3−mを順次選択できる。
図9は、ワイヤレス給電システム101の変形例であるワイヤレス給電システム101m2における親機及び子機の構成を示す概略ブロック図である。この図は、子機3−mにスイッチがない場合を示した図である。図9において、不図示の親機送電制御部1と親機20−nの信号線は接続されており、同期が取れている。図9において、電流計24−1は、複素電流を測定する計器であり、その電流振幅および位相を同時に測定できるものである。電圧計25−1は、複素電圧を測定する計器であり、その電圧振幅および位相を同時に測定できるものである。なお、電源部21−nは、親機送電制御部1から入力された電流を受け入れるコネクタであってもよい。
この場合、蓄電池35−mの充電は続けられる。キャパシタ32−mから負荷を見たインピーダンスの実部はチャージ状態が上がるにつれて大きくなり、親機から見た固有値は低下するものと考える。つまり、ワイヤレス給電システムでは、自然に給電の優先順位が下がり、給電されなくなる(受電拒否モード)。また、この場合には、ワイヤレス給電システムでは、スイッチ33−mを導入するコストを低減できる。なお、子機3−mには、スイッチ33−mを有するものと有しないものが混在してもよい。
以下、ワイヤレス給電システム102について説明する。ワイヤレス給電システム102では、インピーダンスマトリクスZの最大固有値に対応する固有ベクトルに収束するように、複数の親機のコイルに供給する電力を決定する。ワイヤレス給電システム102における親機2−n及び子機3−mは、ワイヤレス給電システム101のものと同じである。親機送電制御部1は、電流配分決定部13に代えて、別種の電流配分決定部13bを備える点が異なる。しかし、親機送電制御部1における他の構成は、ワイヤレス給電システム101と同じであるので、説明は省略する。
初期電流ベクトル生成部136は、制御部17から更新命令が入力された場合に、べき乗法の初期値として、すべてのコイル23−nに同じ振幅I(0)、同位相の電流を供給させる。具体的には、初期電流ベクトル生成部136は、比が同一のとなる電流比を示す情報を電流振幅制御部15に出力する。ただし、初期電流は同じ振幅、同じ位相でなくてもよい。
電流ベクトル生成部137は、複素電圧検出部11から入力された複素電圧情報及び複素電流検出部12から入力された複素電流情報に基づいて、各親機の複素電圧の、複素電流と同相の成分を抽出し、その成分に比例した電流比を決定する(電流決定処理という)。電流ベクトル生成部137は、決定した電流比を示す情報を電流振幅制御部15に出力する。その後、電流ベクトル生成部137は、電流決定処理を繰り返す。
(ステップS1001)初期電流ベクトル生成部136は、更新命令を入力されると、繰り返し回数を示すカウンタkに0を代入する。その後、ステップS1002に進む。
(ステップS1002)初期電流ベクトル生成部136は、比が同一のとなる電流比を示す情報を電流振幅制御部15に出力する。これにより、電流振幅制御部15は、同じ振幅で同位相の電流Ii(0)を、親機2−iへ供給する。その後、ステップS1003に進む。
(ステップS1004)電流ベクトル生成部137は、複素電圧検出部11から入力された複素電圧情報を、記憶部16に書き込む。ここで、繰り返し回数がkのときに、親機2−iの電流計24−iが測定した電圧で、複素電流検出部12で測定された電流と同相の成分をVi(k)で表す。その後、ステップS1005へ進む。
その後、ステップS1003へ戻る。
以下、電流ベクトル生成部137が決定した電流比の電流を、親機2−nに供給した場合の作用効果について説明をする。
固有値は正の値をとるため、子機が最低1つあるとその固有値λ0は、λ0>0を満たす。
まず、全コイルに同振幅、同位相の電流をベクトル表示でI(0)を流したときn番目のコイルに観測される流した電流と同位相の電圧成分をベクトル表示でV(0)とすると式(19)の関係が成り立つ。
以上のように、電流配分決定部13bは、電流決定処理を繰り返すことにより、I(k)を最大固有値の固有ベクトルに収束させる。すなわち、電流配分決定部13bは、インピーダンスマトリクスZの固有ベクトルに収束するように、親機2−nはコイル23−nに供給する電力を決定する。換言すれば、電流配分決定部13bは、インピーダンスマトリクスZの実成分が最大固有値を持つように、親機2−nはコイル23−nに供給する。
なお、電流配分決定部13bは、固有ベクトルの成分のうち絶対値が最大となる成分に対応する電流が電流定格となるように、又は固有ベクトルの成分のうち絶対値が最大となる成分に対応する電圧が電圧定格となるように、N個の親機電力送信部に供給する前記電気信号を決定してもよい。
図12A、図12B、及び図12Cにおいて、符号1101を付した点1101と符号1111を付した点1111と符号1121を付した点1121には、床からの距離が0.5mの高さに子機3−1が設置されている。符号1102を付した点1102と符号1112を付した点1112と符号1122を付した点1122には、床からの距離が1mの高さに子機3−2が設置されている。
図12(b)は、電流ベクトル生成部137が第1回目の繰り返し計算を行った後の電流パターンを示す。点1111のみならず点1112にも電力が送信されていることを示している。
図12(c)は、電流ベクトル生成部137が第2回目の繰り返し計算を行った後の電流パターンを示す。点1121のみに電力が送信されていることを示している。図12Cにおいて、子機3−1での電力は任意スケールで124.236であった。これは、図6Aで示した子機3−1での電力とほぼ等しく、繰り返し計算は収束していることを示している。
以下、ワイヤレス給電システム103について説明する。ワイヤレス給電システム103では、1台の高周波電源をN台の親機で共有する。つまり、親機に供給される電流は、親機の数より少数の高周波電源から供給される。親機は、高周波電源から供給される電流を制限することにより、親機のコイルに供給される電流を制御する。
電流受入部21b−nは、高周波電源4bから入力された高周波電流を電流制御部26b−nに供給する。
親機送電制御部1bは、電流計24−nが測定した電流、及び、電圧計25−nが測定した電圧に基づいて、セレクタ切替信号を生成する。また、親機送電制御部1bは、電流計24−nが測定した電流、及び電圧計25−nが測定した電圧に基づいて電流を設定し、設定した電流の正負に応じて電流方向切替信号を生成する。
電流制御部26b−nは、親機送電制御部1bが生成したセレクタ切替信号に基づいて、電流受入部21b−nから入力された電流を制限することにより、コイル23−nに流れる電流を制御する。
電流方向切替部27−nは、親機送電制御部1bが生成した電流方向切替信号に基づき、コイル23−nに流れる電流の向きを切り替える。
電流計24−1は、複素電流を測定する計器であり、その電流振幅および位相を同時に測定できるものである。電圧計25−1は、複素電圧を測定する計器であり、その電圧振幅および位相を同時に測定できるものである。
図14(a)は、ワイヤレス給電システム103における電流方向切替部27−nの構成を示す概略回路図である。図14(a)に示すように、電流方向切替部27−nは、セレクタSb1n、Sb2nを備えている。セレクタSb1n、Sb2nの切り替えは、例えば電流計24−n(図13参照)に流れる電流の向きを取得し、電流方向切替部27−nがコイル23−nに流れる電流の向きを切り替える。セレクタSb1n、Sb2nは、例えばリレーである。
図14(a)に示すように、セレクタSb1n、Sb2nは、3つのポートを有している。セレクタSb1nは、入力端子が電圧計25−nの一端に接続され、出力端子の一方がコイル23−nの一端に接続され、出力端子の他方がコイル23−nの他端に接続されている。セレクタSb2nは、入力端子が電圧計25−nの他端に接続され、出力端子の一方がコイル23−nの他端に接続され、出力端子の他方がコイル23−nの一端に接続されている。
B個のコンデンサC1〜CBの一端は電流計24−nに接続される。B個のコンデンサC1〜CBの他の一端は符合S1〜SBを付した端子S1〜SBに接続される。ここで、端子とは、セレクタ(切替部)262b−nの端子である。なお、符合S0を付した端子S0は開放とする。これは、機能しないスイッチであるが、これのみがオン状態になるときは、電流を遮断することを表し、ソフトウェアを簡略できる。セレクタ262b−nの他の一端は、コイル23−n及び電圧計25−nの一端と接続される。電流制御部26b−nは、電流配分決定部13bから入力されたセレクタ切替信号に応じてセレクタ262b−nの接続を切り替える。ここで、電流制御部26b−nは、端子S1〜SBのうちの1つとセレクタ262b−nを接続させる。つまり、スイッチ切替信号は、どのコンデンサC1〜CBとコイル23−nとを接続させるかを示す信号である。ただし、本発明はこれに限られず、セレクタ262b−nは、2つ以上の端子S1〜SBと接続させてもよい。また、負の電流に対しては、電流方向切替部27−nが電流の向きを反転させる。
電流配分決定部13bは、セレクタ切替信号に基づいてセレクタ262b−jが端子SBに接続されたときに、親機2b−j(j=1〜N)で測定された情報を記憶部16に書き込む。具体的には、電流配分決定部13bは、セレクタ切替信号に基づいてセレクタ262b−jが端子SBに接続されたときに、複素電圧検出部11から入力された複素電圧情報(電圧計25−iが測定した電圧の大きさをVijで表す)及び複素電流検出部12から入力された複素電流情報(電流計24−iが測定した電流の大きさをIijで表す。ここでは、Iii=I0)を記憶部16に書き込む。
電流振幅制御部15bは、生成したセレクタ切替信号を電流制御部26b−nに出力する。電流振幅制御部15bは、振幅を制御するセレクタ切替信号を出力するが、位相を制御する信号は出力しない。これは、ワイヤレス給電システム103では、電流位相は制御できる上に、Cbが十分小さければ電流受入部21b−nに供給した電流とほぼ同位相の電流がコイル23−nに流れるからである。
図16は、ワイヤレス給電システム103における選択テーブル記憶部18bに記憶される選択テーブルの一例を示す概略図である。図16に示した例では、図14(b)において、B=10の例を説明する図である。図示するように選択テーブルは、電流比γ及びセレクタ端子の各項目の列を有している。選択テーブルは、電流比毎にセレクタ選択情報が格納される行と列からなる2次元の表形式のデータである。
符合P1を付したデータは、電流比γが0のとき、セレクタ262b−nが端子S0を選択することを示している。符合P2を付したデータは、電流比γが0より大きく〜0.1以下のときにセレクタ262b−nが端子S1を選択することを示している。符合P10を付したデータは、電流比γが0.9より大きく1以下のときにセレクタ262b−nが端子S10を選択することを示している。
ここで、伝送効率とは、全ての親機から全ての子機へ伝送されたエネルギーの総和を、親機のコイル23−nに流した電流の二乗和(コイルで消費されるジュール熱)で除した値である。つまり、伝送効率とは、全ての親機から全ての子機へ伝送されたエネルギーの総和を、コイルのオーム損失の総和で除した値である。
伝送効率は、コンデンサの数Bが増加するに従って増加し、ほぼB=8程度で飽和する。つまり、コンデンサは8個程度あれば十分であることを示している。
この図のように、親機2a−nにおいて、キャパシタは、電流計を介してコイルに直列に接続されている。
この図のように、キャパシタ32a−mは、一端がコイル31−mの一端に直列に接続され、他端が整流器34−mの入力側の一端に接続されている。
この図のように、キャパシタ32b−mは、スイッチ33−mを介してコイル31−mと直列に接続されている。キャパシタ32b−mは、一端がスイッチ33−mの他端に接続され、他端が整流器34−mの入力側の一端に接続されている。
電流配分決定部13は、複数の親機2−nに供給する電気信号の決定を、例えば以下のように行う。
Z0を子機3−nが無いときのインピーダンス行列、Zを子機3−nがあるときのインピーダンス行列とすると、伝送損失Lossは次式(24)のように表され、伝送パワーPowerは次式(25)のように表される。
まず、子機3−nが無いときのインピーダンス行列をZ0とする。なお、Z0の実部Re(Z0)は、エルミート行列である。このため、Re(Z0)の固有値ρ1・・・ρNは実数であり、0以上の値を取る。多くの場合、ρn=0は抵抗0を表すために、事実上はρnは0より大きい。従って、Re(Z0)を正則とみなすことができる。Z0の実部Re(Z0)の固有値をρ1・・・ρN(ただしρ1・・・ρNは0以上の値)のように表し、規格化された固有値ベクトルを次式(27)のように表す。Nは、親機2−nの個数である。行列Jは、N×Nのユニタリ行列である。
ここで、伝送損失Lossが、近似的に次式(32)のように表せる場合、この伝送損失Lossを一定値としたとき、次式(33)のように表される伝送パワーPowerを最大にすることは、固有ベクトルaを用いて表した次式(34)の伝送Lossを一定の条件下で、固有ベクトルaとエネルギーTを用いて表した次式(35)の伝送パワーPowerを最大にすることに対応する。
なお、ここでの各行列、各ベクトルと上述した各行列、各ベクトルとの対応は、次の通りである。すなわち、ベクトルXは、電流配分決定部13が親機2−nのコイル23−nを駆動する際に用いる電流Iベクトルである。また、行列Aは、子機3−nが無いときのインピーダンス行列をZ0として、インピーダンス行列Z0の実部Re(Z0)であるエルミート行列である。また、行列Bは、子機3−nがあるときのインピーダンス行列Zである。また、行列Cは、行列Dを表わす式(30)の右辺(√ρ)−1である。
子機があるときの親機に流す電気信号(電流Iベクトル)は、固有ベクトルY(固有ベクトルa)を用いて、式(36)に示すように、行列Yに左から行列Cの逆行列C−1を乗じたC−1Yと表わされる。
また、ある特定空間(ただし全空間ではない)に蓄えられる磁界のエネルギーE’を次式(41)のように表すと、特定空間に蓄えられる磁界エネルギーを一定にしたときの最大伝達パワー問題を解くこととなる。
このエネルギーE’は、ここでLを子機がないときのインダクタンス行列とすれば親機2−nのみの誘導する磁界のエネルギーである。また、このエネルギーE’は、Lを子機があるときのインダクタンス行列とすれば親機2−nと子機3−mが誘導する磁界のエネルギーである。
以下、ワイヤレス給電システム104について説明する。ワイヤレス給電システム104では、ワイヤレス給電システム103と同様に1台の高周波電源をN台の親機で共有する。ワイヤレス給電システム104では、電流制御部が共振回路を有する例を説明する。
電流制御部26c−nは、親機送電制御部1bが生成したセレクタ切替信号に基づいて、電流受入部21b−nから入力された電流を制限することにより、コイル23−nに流れる電流を制御する。
電流方向切替部27−nは、親機送電制御部1bが生成した電流方向切替信号に基づいて、コイル23−nに流れる電流の向きを切り替える。
セレクタSa0〜Sa(B−1)は、各々2つの入力端子(第1のポート、第2のポート)a(a0、a1、…、a(B−1))とb(b0、b1、…、b(B−1))、1つの出力端子(第3のポート)c(c0、c1、…、c(B−1))、及び入力端子の一方を出力端子と接続するように切り替えるポート切替スイッチを有している。セレクタSa0〜Sa(B−1)は、親機送電制御部1bの電流振幅制御部15bが生成したセレクタ切替信号に応じて、一方の入力端子a又はbが出力端子に接続される。セレクタSa0は、一方の入力端子a0が電流受入部21b−nの一端に接続され、他方の入力端子b0が電流受入部21b−nの他端に接続され且つ接地され、出力端子c0がコンデンサCa0の一端に接続されている。以下同様に、セレクタSak(kは1からB−1までの整数)は、一方の入力端子akが電流受入部21b−nの一端に接続され、他方の入力端子bkが電流受入部21b−nの他端に接続され且つ接地され、出力端子ckがコイルCakの一端に接続されている。セレクタSa0〜Sa(B−1)は、例えばリレーである。
コンデンサCa0〜Ca(B−1)の他端同士は接続され、この接続点は電流計24−nに接続されている。
電流方向切替部27−nは、セレクタSb1n、Sb2nを備えている。セレクタSb1n、Sb2nの切り替えは、連動して、親機送電制御部1bが生成した電流方向切替信号に基づいて、電流方向切替部27−nがコイル23−nに流れる電流の向きを切り替える。セレクタSb1n、Sb2nは、例えばリレーである。
可変コンデンサCa1nは、一端が高周波電源4b’(含む電流受入部)の一端に接続され、他端が可変コンデンサCa2nの一端とコイルLnの一端とに接続されている等価回路で表すことができる。
図23に示すように、親機2c−1’の共振周波数ω1は1/(√(L1(Ca11+Ca21)))である。同様に、親機2c−2’の共振周波数ω2は1/(√(L2(Ca12+Ca22)))であり、親機2c−N’の共振周波数ωNは1/(√(LN(Ca1N+Ca2N)))であり、各共振周波数ωnを等しくするのが望ましい。また、親機2c−n間の相互インダクタンスは、親機2c−nと子機3−mとの間の相互インダクタンスより小さいことが望ましい。
すなわち、図22において、各親機2c−nの電流制御部26c−nが備えるコンデンサCa0〜Ca(B−1)の合計容量が互いに等しく、コイルL0〜L(B−1)のインダクタンスが互いに等しく、コンデンサCa0〜Ca(B−1)の一端に接続される電流受入部21b−nの出力部のインピーダンスを略0とみなせる場合、セレクタSa0〜Sa(B−1)を切り替えても各親機2c−nの共振周波数ωは等しくなる。各親機2c−nの共振周波数ωnの2乗(ωn 2)は、次式(43)のように表される。また、各親機2c−nの各コイル23−nにかかる電圧Vlは、高周波電源4bの電圧がV0の場合、次式(44)のように表される。
また、図23に示した等価回路の2つの可変コンデンサCa1nとCa2nとを用いて制御するようにしてもよい。この場合、親機送電制御部1bは、可変コンデンサCa1nとCa2nとの合計容量が一定になるように制御する。
以下、ワイヤレス給電システム105について説明する。図24は、ワイヤレス給電システム105における親機2d−n及び子機3−mの構成を示す概略ブロック図である。ワイヤレス給電システム105における親機2d−n以外の構成は、ワイヤレス給電システム103と同様であるため説明を省略する。また、子機3−mの構成は、図20と同様である。なお、電流受入部21b−nは、親機送電制御部1bから入力された電流を受け入れるコネクタであってもよい。
図24において、信号線は親機送電制御部1bと親機2d−1の接続のみを表記しているが、親機送電制御部1bと他の親機2d−nについても信号線は同様に接続されており、同期が取れている。また、電流計24−1は、複素電流を測定する計器であり、その電流振幅および位相を同時に測定できるものである。電圧計25−1は、複素電圧を測定する計器であり、その電圧振幅および位相を同時に測定できるものである。
また、図24において、電流制御部26c−nの構成は、ワイヤレス給電システム104の電流制御部26c−n(図22)と同様の構成である。電流方向切替部27−nの構成は、ワイヤレス給電システム104の電流方向切替部27−n(図23)と同様である。
まず、親機送電制御部1bは、電流計24−nによりコイル23−nに流れる電流を測定する。次に、親機送電制御部1bは、測定した電流に基づいて電流制御部26c−nのセレクタSa0〜Sa(B−1)(図22参照)を切り替えて電流値が所望の値となるようにする。次に、親機送電制御部1bは、そのときのコイル23−nにかかる同相の電圧を測定し、ワイヤレス給電システム102で説明した繰り返し法を用いる。
しかしながら、電流値を所望の値に制御するには、電流制御部26c−nのセレクタを素早く切り替える必要があるため、セレクタがメカニカルなリレーでは、実現がやや困難である。
主な手順は以下である。
手順(1)親機送電制御部1bは、電流制御部26c−n内のセレクタSa0〜Sa(B−1)の出力端子c0〜c(B−1)を全て電源側に接続されるように制御する。
手順(2)次に、親機送電制御部1bは、電流制御部26c−nのコンデンサCa0〜Ca(B−1)の接続点に流れる次回の電流が、次式(45)になるようにV(k+1)を決める。なお、kは0以上の整数である。
図24において、親機2d−n、子機3−mともに整合がとれていて、親機2d−n間と子機3−m間の磁界結合が小さい場合、次式(58)のように(N×M)×(N×M)行列を用いて表すことができる。
式(49)のように、Re(Y)は実数なので、電圧VPが実数であれば、電流IPも実数となる。このため、式(45)のα(k)及びβも実数である。ここで、IP=I(k)とすると、V(k+1)は、次式(50)のように表される。
図25のように、次式(65)が最大値をとる固有ベクトルに収束する。この結果、アドミタンスYの最小固有値(P11)で式(53)が最大になるようにβを決定すれば、収束するベクトルは、コイル23−nのインピーダンスZAの最大固有値に収束する。
そこで、以下に示す実施形態では、高周波電源4bの出力電圧が低くてもエネルギーの伝送効率を高める手法について説明する。
親機2b−nのコイル23−nに対して、直列にコンデンサを接続することにより、共振をとることができるが、これは親機2b−nのコイルが1つの場合に限られる。ワイヤレス給電システム103(図13)のように、親機2−nのコイル(電力を送信する電力送信素子)がN個(N≧2)と複数個ある場合、子機がない場合のインピーダンス行列Z0(ここでは、インピーダンス行列Zppとする)は、次式(54)で表される。
式(54)に示すように、インピーダンス行列Zppには、親機2−iのコイルと親機2−jのコイルの間の相互インダクタンスLij(j≠i)に起因するインピーダンスが非対角項(i=jである対角項以外の成分)に残る。このように非対称項にインピーダンスが残ると、親機から離れた子機、すなわち親機コイルとの磁気結合が小さい子機コイル(電力を受信する電力受信素子)に、エネルギーを伝送することが困難となる。
インピーダンス行列Zppの非対称項(非対角成分)を略0とすることは、親機電力送信部端子間における相互インピーダンスまたは相互アドミッタンスの絶対値を略0にすることである。
ワイヤレス給電システム106は、この補償トランス部29Tを備える構成以外の構成については、図13に示すワイヤレス給電システム103と同様の構成であるので、以下では、適宜図13を参照しつつ補償トランス部の構成について詳細に説明する。
図26においては、図13に示すワイヤレス給電システム103のコイル23−1〜コイル23−Nのうち、コイル23−1〜コイル23−3を示す。なお、ワイヤレス給電システム106の親機コイルは、ワイヤレス給電システム103の親機コイルと同様であり、以下では、コイル23−1〜コイル23−Nからなる部分をアンテナ部23Gと称する。また、各々のコイルの自己インダクタンスを、コイル23−1、コイル23−2、コイル23−3、・・・、コイル23−Nに対応して、それぞれL11、L22、L33、・・・、LNNとする。
ワイヤレス給電システム106は、ワイヤレス給電システム103と同様に電流制御部26b−nを有し、コンデンサCd1〜CdNを有する。そこで、以下では、コンデンサCd1〜CdNからなる部分を共振コンデンサ部26Gと称する。また、各々の容量値はコンデンサCd1、Cd2、Cd3、・・・、CdNに対応して、それぞれC1、C2、C3、・・・、CNとする。
なお、N個のコイル23−1〜23−Nの全てのペア、すなわちN×(N−1)/2個のペアの全てに対して、トランスを設けることが望ましいが、配置とコストとの関係から、自己インダクタンスLijが伝送効率上無視できないほど大きいペアに対してのみトランスを設けてもよい。
また、電流配分決定部13は、測定した電流値及び電圧値を用いて、子機3−nの配置又は個数により変化する値であるインピーダンス行列Zを算出する。そして、電流配分決定部13は、インピーダンス行列Z0、及びインピーダンス行列Zに基づいて、式(31)により行列Iを算出し、算出した行列Iの各成分が示す電流をそれぞれ対応する親機2−nに印加する。
これにより、ワイヤレス給電システム106において、伝送パワーPowerを最大にすることができることに加えて、高周波電源4bの出力電圧が低くてもエネルギーの伝送効率を高めることができ、親機との磁気結合が小さい子機コイルに、エネルギーを伝送することが可能となる。
第1の実施形態のワイヤレス給電システム106で示した補償トランス部29Tを、コンデンサ(以下、補償コンデンサと称す)で構成した補償コンデンサ部29C(補償回路)に置き換えた場合のワイヤレス給電システム(ワイヤレス給電システム107とする)について説明する。ワイヤレス給電システム107は、補償トランス部29Tが補償コンデンサ部29Cとなる以外の構成については、ワイヤレス給電システム106と同様の構成である。そのため、以下では、適宜、ワイヤレス給電システム106の構成と比較しつつ、補償コンデンサ部29Cの構成について詳細に説明する。
図27は、ワイヤレス給電システム107における補償コンデンサ部29Cの構成について説明するための図である。
ワイヤレス給電システム107は、ワイヤレス給電システム106と同様に、コイル23−1〜コイル23−N(図27においてはコイル23−1〜コイル23−3を示す)を有する。なお、以下の説明では、これらの親機のコイルからなる部分を、図26と同様にアンテナ部23Gと称する。また、各々のコイルの自己インダクタンスを、ワイヤレス給電システム106と同様に、コイル23−1、コイル23−2、コイル23−3、・・・、コイル23−Nに対応して、それぞれL11、L22、L33、・・・、LNNとする。
なお、補償コンデンサ部29Cは、ワイヤレス給電システム106の補償トランス部29Tと同様に、電流方向切替部27−1〜電流切替部27−Nと、コイル23−1〜23−Nとの間に設けられる(図13に示すワイヤレス給電システム103参照)。
また、補償コンデンサ部29Cを構成する各補償コンデンサCcijの容量値は、以下のように計算された後、この計算結果に応じて設定される。
図27に示す回路において、コンデンサCd1〜CdNの一端(電流計24−n側)を接地したときのアンテナ部23G側から見たアドミタンス行列Yppの成分をyc ijとすると、yc ij(i≠j)については次式(57)で表される。
またyc iiについては次式(58)で表される。
ワイヤレス給電システム106と同様に、インピーダンス行列Zppを0にするための設計方法の手順を下記に示す。
(手順1)インピーダンス行列ZAの逆行列、すなわち式(59)の右辺を計算し、左辺のアドミタンス行列Yppを算出する。
これにより、式(59)が満たされるので、インピーダンス行列Zppは、その非対称項(非対角成分)が略0となり、補償トランスを用いたワイヤレス給電システム106と同様に、インピーダンス行列Zppを略0とすることができる。
そのため、アンテナコイルのコイル巻きの方向を隣接するコイル23−N間で変化させ、カップリングが大きい親機コイル間に設ける補償コンデンサCcijの容量値Cijをプラスの値とする。なお、カップリングが小さい親機コイル間の補償コンデンサの容量値が小さい場合、当該補償コンデンサの容量値を0とみなし、補償コンデンサを設定しない。
以下、図28、及び図29を参照して、補償コンデンサの具体的な配置方法について説明する。
図28は、16個のコイル23−1〜23−16を、一辺が4個の中実方陣の形に並べて配置した例について示している。なお、図28の例において、各コイルは、線間3mmで巻き数が60ターンであり、隣り合うコイルとは0.363mのピッチで配置されている。また、図27において、各コイルについてその内側に符号「R」または符号「L」が記載されている。符号「R」は電流を+方向に流した時の向きが右回り、符号「L」は電流を+方向に流した時の向きが左回りであることを示している。すなわち、図28に示す各コイルは、縦または横に隣接するコイル同士において、電流を+方向に流した時の向きが逆向きとなるように設定されている。
また、隣接するコイル間に設ける補償コンデンサの容量値は、全てプラスの値である691pF〜737pFの間の値となる。例えば、図28に示すコイル23−6を取り囲むコイル23−1〜23−3、コイル23−5、コイル23−7、コイル23−9〜23−11との間に設ける補償電流を+方向に流した時の向きコンデンサの容量値(計算値)は、次の値となる。すなわち、最小ピッチで隣接するコイル23−2、コイル23−5、コイル23−7、コイル23−10との間に設ける補償コンデンサCc6・2、Cc6・5、Cc6・7、Cc6・10の容量値C6・2、C6・5、C6・7、C6・10は、それぞれ図29に示すように726pF、726pF、737pF、737pFと、正の値となる。一方、斜め方向に隣接するコイル23−1、コイル23−3、コイル23−9、コイル23−11との間に設ける補償コンデンサCc6・1、Cc6・3、Cc6・9、Cc6・11の容量値C6・1、C6・3、C6・9、C6・11は、それぞれ図29に示すように−269pF、−277pF、−277pF、−286pFと、負の値となる。なお、残りの最近接でも第2近接でもないコイル23−4、コイル23−8、コイル23−12〜23−16との間に設ける補償コンデンサCc6・4、Cc6・8、Cc6・12〜Cc6・16の容量値C6・4、C6・8、C6・12〜C6・16は、それぞれ図29に示すように83pF、−127pF、88pF、83pF、−127pF、88pF、−43pFとなる。これらの値は、絶対値がコイル23−6を取り囲むコイルとの間に設ける補償コンデンサの容量値に比べ小さな値となる。このように、最小ピッチで隣接するコイル間の容量値は全てプラスであり、最小ピッチ以上離れたコイルとの間の容量値は、負の値となるか、正での値であってもその値が最小ピッチで隣接するコイル間の容量値に比べて無視できるほど小さい。そのため、本実施形態では、一例として、これらの容量値を0とみなし、容量値を0とみなした所には補償コンデンサを挿入しない。
また、電流配分決定部13は、測定した電流値及び電圧値を用いて、子機3−nの配置又は個数により変化する値であるインピーダンス行列Zを算出する。そして、電流配分決定部13は、インピーダンス行列Z0、及びインピーダンス行列Zに基づいて、式(31)により行列Iを算出し、算出した行列Iの各成分が示す電流をそれぞれ対応する親機2−nに印加する。
これにより、ワイヤレス給電システム107において、伝送パワーPowerを最大にすることができることに加えて、高周波電源4bの出力電圧が低くてもエネルギーの伝送効率を高めることができ、親機コイルとの磁界結合が小さい子機コイルに、エネルギーを伝送することが可能となる。
第3の実施形態では、ワイヤレス給電システム106で示した補償トランス部29Tを、ワイヤレス給電システム104に適用した場合のワイヤレス給電システム(ワイヤレス給電システム108とする)について説明する。
図30は、ワイヤレス給電システム108における親機及び子機の構成を示す概略ブロック図である。
ワイヤレス給電システム108では、補償トランス部29Tを備える点がワイヤレス給電システム104と相違し、それ以外の構成はワイヤレス給電システム104と同様であるため説明を省略する。
なお、ワイヤレス給電システム108の説明では、図22の電流制御部26c−n(i=1〜N)におけるコンデンサCa0〜Ca(B−1)の容量値をCi1〜CiBとする。また、ワイヤレス給電システム108では、上記Bの値は3〜約10の値が好ましく、すなわち、電流制御部26c−nにおけるコンデンサの個数は3〜8程度が好ましい。
すなわち、手順3において算出された容量値C’iが、次式(60)を満たすように容量値Cijに振り分けられる。
また、電流配分決定部13は、測定した電流値及び電圧値を用いて、子機3−nの配置又は個数により変化する値であるインピーダンス行列Zを算出する。そして、電流配分決定部13は、インピーダンス行列Z0、及びインピーダンス行列Zに基づいて、式(31)により行列Iを算出し、算出した行列Iの各成分が示す電流をそれぞれ対応する親機2−nに印加する。
これにより、ワイヤレス給電システム108において、伝送パワーPowerを最大にすることができることに加えて、高周波電源4bの出力電圧が低くてもエネルギーの伝送効率を高めることができ、親機コイルとの磁界結合が小さい子機コイルに、エネルギーを伝送することが可能となる。
図31は、ワイヤレス給電システム108の親機コイルの配置図である。また、図32は、親機コイル上を子機コイルが直線LCに沿って移動する際の伝送効率について示す図である。また、図33は、親機コイル上を子機コイルが直線LPに沿って移動する際の伝送効率について示す図である。
図31は、9個のコイル23−1〜23−9を、一辺が3個の中実方陣の形に並べて配置した例について示している。なお、図31において、各コイルは、線間3mmで巻き数が60ターンであり、隣り合うコイルとは0.450mのピッチで配置されている。また、図31(a)は、コイル23−5の中心からコイル23−6の中心を通る直線LCに沿って子機コイルの中心が移動する場合を示しており、図31(b)は、直線LCを親機コイルの配置の半ピッチ分Y軸の+方向へ平行にずらした直線LPに沿って子機コイルの中心が移動する場合を示している。なお、ここでは、子機コイル(コイル33−M)は1つであるものとする。また、子機コイルは、例えば線間18mmで巻き数が10ターンであるものとする。
すなわち、直線L0は、補償トランス部29Tがない場合の伝送効率を示している。
曲線L1は、最近接の親機コイル同士の間にのみ補償トランスを設けた場合の伝送効率を示している。例えば、図31(a)のコイル23−5であれば、最小ピッチの位置にあるコイル23−2、23−4、23−6、23−8との間に補償トランスを設ける場合である。
曲線LAは、コイル23−1から23−9のうちから、2個のコイルを選択する全ての組み合わせ、すなわち36組のコイルの組全てについて補償トランスを設ける場合の伝送効率を示している。
また、距離Zcが0.7mまでは、最近接コイルの間のみに補償トランスを設けた場合(曲線L1)であっても、曲線LAの場合ほどではないが、第2近接まで補償トランスを設けた場合(曲線L2)に比べて遜色なく伝送効率を改善できていることがわかる。このことから、ワイヤレス給電システム108では、補償トランスをコイルの組全てについてまで設けずに、最近接のコイル同士の間に設けることにより、全く補償トランスを設けない場合に比べて伝送効率を向上できている。
なお、電流制御部26b−nは、同時に複数の端子S1〜SBとコイル23−nとを接続させてもよい。
なお、電流制御部26b−nでは、コンデンサの代わりにトランジスタやFET(Field Effect Transitor)などの素子を用いて電流の制御を行ってもよい。これらの素子を用いれば、電流制御部26b−nにおけるエネルギー散逸が、コイルに供給する電力に比べて無視しうる。
なお、上記のワイヤレス給電システムでは、1台の高周波電源4bを用いた例を示したが、電源の数は1台でなくてもよい。そのとき、複数の電源は同一の電流量を出力できるものが望ましいが、必ずしもそれに限られない。
なお、上記のワイヤレス給電システムでは、子機3−mに入力された電力は、蓄電池35に蓄電され、直流電源として負荷に供給されたが、DC−ACコンバータを更に備えることにより、交流の電力を負荷に供給するようにしてもよい。
また、上記各ワイヤレス給電システムにおいて、親機2−nはコイル23−nに代えて、子機3−mはコイル31−mに代えて、アンテナを備えてもよい。
ワイヤレス給電システムでは、親機電力送信部のインダクタ、及びキャパシタ、子機電力受信部のインダクタ、及びキャパシタからなる回路の共振による磁界結合により、送信部のインダクタから受信部のインダクタへと電力を給電する。
なお、ワイヤレス給電システムを、以下の構成としてもよい。すなわち、電力送信部が、電力を送信する電力送信素子としてのキャパシタ、及びインダクタを備え、子機電力受信部が、電力を受信する電力受信素子としてのキャパシタ、及びインダクタを備える。そして、親機電力送信部のインダクタ、及びキャパシタ、子機電力受信部のインダクタ、及びキャパシタからなる回路の共振による静電結合により、送信部のキャパシタから受信部のキャパシタへと電力を給電する構成としてよい。
また、上述したワイヤレス給電システムにおける親機送電制御部1、1a、1bの一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。親機送電制御部1、1a、1bの各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
また、上記の各ワイヤレス給電システムにおいて、インピーダンスをアドミッタンスと、電圧を電流と、電流を電圧とすることによっても同様な制御をすることが可能である。
Claims (29)
- 非接触で給電する少なくとも一つの親機電力送信部と、前記少なくとも一つの親機電力送信部から非接触で給電を受ける少なくとも一つの子機電力受信部を具備する非接触給電システムであって、
トランスまたはコンデンサから構成される補償回路を少なくとも一つ備え、
複数の前記親機電力送信部のうちから選択されうる2個の親機電力送信部からなる組のうち少なくとも1つ以上の組において、該組を構成する親機電力送信部が前記補償回路を介して接続されているか、
または複数の前記子機電力受信部のうちから選択されうる2個の子機電力受信部からなる組のうち少なくとも1つ以上の組において、該組を構成する子機電力受信部が前記補償回路を介して接続されており、
前記子機電力受信部の間、または前記親機電力送信部の間を接続する前記補償回路はそれぞれ親機電力送信部がないときの子機電力受信部の端子間の相互インピーダンスまたは相互アドミッタンス、または子機電力受信部がないときの親機電力送信部の端子間の相互インピーダンスまたは相互アドミッタンスが略0になることを特徴とする非接触給電システム。 - 前記子機電力受信部の間、または前記親機電力送信部の間を接続する前記補償回路はそれぞれ親機電力送信部がないときの子機電力受信部の端子間の自己インピーダンスまたは自己アドミッタンス、または子機電力受信部がないときの親機電力送信部の端子間の自己インピーダンスまたは自己アドミッタンスが略0になることを特徴とする請求項1に記載の非接触給電システム。
- 前記複数の親機電力送信部を具備する非接触給電の場合、
前記親機電力送信部それぞれは、電力を送信する電力送信素子を備え、
前記子機電力受信部が存在しないときの、前記親機電力送信部の端子間における相互インピーダンスまたは相互アドミッタンスの絶対値が予め決められた範囲に収まるように、複数の前記親機電力送信部のうち、2個の親機電力送信部からなる組の少なくとも1つ以上の組において、前記電力送信素子同士の間にトランスまたはコンデンサから構成される補償回路を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非接触給電システム。 - 前記親機電力送信部の間における相互インピーダンスまたは相互アドミッタンスの絶対値が予め決められた範囲に収まるというのは、前記親機電力送信部の間における相互インピーダンスまたは相互アドミッタンスの値が略0となる条件を満たすことであることを特徴とする請求項3に記載の非接触給電システム。
- 前記電力送信素子の間の距離が予め決められた範囲にある前記電力送信素子の間に、トランスまたはコンデンサから構成される補償回路を備えることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の非接触給電システム。
- 前記電力送信素子はコイルであって、
相互インダクタンスが正であるコイルの組であって、該コイルの組のコイル間の距離が予め決められた範囲にあるコイルの組のコイル間に、コンデンサから構成される補償回路を備えることを特徴とする請求項5に記載の非接触給電システム。 - 複数の前記コイルは、中実方陣の形に並べて配置されており、
前記コイルを該コイルの巻きの軸方向から見た平面視において、縦または横に隣接するコイル間で、コイルの相互インダクタンスが正であり、前記平面視において、縦または横に隣接するコイル間にコンデンサから構成される補償回路を備えることを特徴とする請求項6に記載の非接触給電システム。 - 前記親機電力送信部の数は、N個(Nは2以上の整数)であって、前記N個の親機電力送信部に供給する電気信号を決定する配分決定部を更に具備する非接触給電システムであって、
前記電気信号は、電流又は電圧あるいはその線形結合量を成分に有し、
前記配分決定部は、前記各親機電力送信部に供給する電気信号を成分に持つN次元のベクトルXとするとき、行列AをN行×N列の正則なエルミート行列として、式(1)(〜は転置行列であり*は複素共役であり)のスカラーが非負であり、
を表しその係数を成分とするN行×N列のエルミートである行列Bであり、式(2)のスカラーがエネルギー消費を表し、
行列C−1を乗じたベクトルC−1Yの成分に比例するように前記電気信号を決定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の非接触給電システム。 - 前記行列Bは、前記子機電力受信部が機能するときの前記親機電力送信部それぞれの端子に関するインピーダンス行列の実部又はアドミタンス行列の実部の行列であり、
前記配分決定部は、前記電気信号の2次形式を表す正値確定なエルミート行列である基準行列と、当該行列Bに基づいて、前記N個の親機電力送信部に供給する電気信号を決定することを特徴とする請求項8に記載の非接触給電システム。 - 前記配分決定部は、前記行列Dの最大固有値に対する固有ベクトルYに基づいて算出されるベクトルC−1Yの成分に比例するように、又は前記行列Dの最小固有値に対する固有ベクトルYに基づいて算出されるベクトルC−1Yの成分に比例するように、前記N個の親機電力送信部に供給する電気信号を決定することを特徴とする請求項9に記載の非接触給電システム。
- 前記行列Aは、単位行列であることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
- 前記行列Aは、前記子機電力受信部が存在しないときのインピーダンス行列の実部又はアドミタンス行列の実部であることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
- 前記行列Aは、前記親機電力送信部それぞれのインピーダンス行列の虚部、キャパシタンス行列の実部、及びインダクタンス行列の実部のいずれかであることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
- 前記2次形式の式(1)のスカラーがある特定領域の空間に蓄えられる場のエネルギーの総和であることを特徴とする請求項8から請求項13のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
- 前記配分決定部は、前記固有ベクトルの成分のうち絶対値が最大となる成分に対応する電流が電流定格となるように、又は前記固有ベクトルの成分のうち絶対値が最大となる成分に対応する電圧が電圧定格となるように、前記N個の親機電力送信部に供給する前記電気信号を決定することを特徴とする請求項8から請求項14のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
- 前記基準行列は、前記子機電力受信部が存在しないときのインピーダンス行列の実部又はアドミタンス行列の実部であり、あるいは前記N個の親機電力送信部間のインダクタンス行列の実部であり、あるいは前記親機電力送信部間のインピーダンス行列の虚部又は前記親機電力送信部間のアドミタンス行列の虚部が空間中の特定領域に誘導されるエネルギーが前記電気信号の2次形式で表されるときのエルミートな係数マトリクスであることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の非接触給電システム。
- 前記配分決定部において前記ベクトルYが、前記行列Dの固有ベクトルに収束するように、前記N個の親機電力送信部に供給する電気信号を決定することを特徴とする請求項8から請求項16のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
- 前記子機電力受信部は、前記N個の親機電力送信部からの給電を制限する受電拒否モードを有することを特徴とする請求項8から請求項17のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
- 供給される前記電気信号を制限して、前記親機電力送信部へ出力する制御部を備えることを特徴とする請求項8から請求項18のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
- 前記制御部は、エネルギー散逸が、前記電気信号のエネルギーに比べて無視できる素子によって前記電気信号を制限することを特徴とする請求項19に記載の非接触給電システム。
- 前記親機電力送信部は、電力を送信する電力送信素子としてのインダクタ、及びキャパシタを備え、
前記子機電力受信部は、電力を受信する電力受信素子としてのインダクタ、及びキャパシタを備え、
前記親機電力送信部のインダクタ、及びキャパシタ、前記子機電力受信部のインダクタ、及びキャパシタからなる回路の共振による磁界結合により、前記親機電力送信部のインダクタから前記子機電力受信部のインダクタへと電力を給電することを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の非接触給電システム。 - 前記親機電力送信部は、電力を送信する電力送信素子としてのキャパシタ、及びインダクタを備え、
前記子機電力受信部は、電力を受信する電力受信素子としてのキャパシタ、及びインダクタを備え、
前記親機電力送信部のインダクタ、及びキャパシタ、前記子機電力受信部のインダクタ、及びキャパシタからなる回路の共振による静電結合により、前記親機電力送信部のキャパシタから前記子機電力受信部のキャパシタへと電力を給電することを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の非接触給電システム。 - 前記制御部は、複数のキャパシタと複数の切替部とを備え、
前記複数のキャパシタは、一端が互いに接続され、他端が各々、各切替部の入力端に接続され、
前記複数の切替部の出力端は、互いに接続され、該接続された点がコイルと接続され、
前記配分決定部は、前記切替部を順次、切り替えたときに前記コイルにかかる電圧を示す情報及び前記キャパシタに流れる電流を示す情報に基づいて、前記N個の親機電力送信部に供給する電気信号の配分を決定することを特徴とする請求項19または請求項20に記載の非接触給電システム。 - 前記制御部は、
複数のキャパシタと、
第1〜第3のポートを有し、前記第1〜第3のポートの内、前記第1又は第2のポートと前記第3のポートとの接続を切り替えるポート切替スイッチを有する複数の切替部と、
を備え、
前記複数の切替部は、前記第1のポートが互いに接続され、該接続された第1の接続点が電源部に接続され、前記第2のポートが互いに接続され、該第2のポートそれぞれが接地され、前記第3のポートが前記複数のキャパシタのうちの1つのキャパシタの一端に接続され、
前記複数のキャパシタは、他端が互いに接続され、該接続された第2の接続点がコイルと接続され、
前記切替部は、該切替部を順次、切り替えたときに前記第2の接続点に流れる電流を示す情報及びコイルにかかる電圧を示す情報に基づいて、前記N個の親機電力送信部に供給する電気信号の配分を決定することを特徴とする請求項19または請求項20に記載の非接触給電システム。 - 前記電気信号は、前記親機電力送信部の数より少数の電源から供給されることを特徴とする請求項8から請求項20、請求項23のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
- 複数の前記親機電力送信部に供給する電気信号を決定する配分決定部を更に具備する非接触給電システムであって、
前記電気信号は、電流又は電圧あるいはその線形結合量を成分に有し、
前記配分決定部が、前記子機電力受信部が存在するときのインピーダンス行列の実部又はアドミタンス行列の実部の行列の非0の固有値に対する固有値ベクトルの成分に比例するように前記複数の親機電力送信部に供給する前記電気信号を決定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の非接触給電システム。 - 非接触で給電する少なくとも一つの親機電力送信部と、前記少なくとも一つの親機電力送信部から非接触で給電を受ける少なくとも一つの子機電力受信部を具備する非接触給電システムであって、
トランスまたはコンデンサから構成される補償回路を少なくとも一つ備え、
複数の前記親機電力送信部のうちから選択されうる2個の親機電力送信部からなる組のうち少なくとも1つ以上の組において、該組を構成する親機電力送信部が前記補償回路を介して接続されているか、
または複数の前記子機電力受信部のうちから選択されうる2個の子機電力受信部からなる組のうち少なくとも1つ以上の組において、該組を構成する子機電力受信部が前記補償回路を介して接続されており、
前記複数の親機電力送信部を具備する非接触給電の場合、
前記親機電力送信部それぞれは、電力を送信する電力送信素子を備え、
前記子機電力受信部が存在しないときの、前記親機電力送信部の端子間における相互インピーダンスまたは相互アドミッタンスの絶対値が予め決められた範囲に収まるように、複数の前記親機電力送信部のうち、2個の親機電力送信部からなる組の少なくとも1つ以上の組において、前記電力送信素子同士の間にトランスまたはコンデンサから構成される補償回路を備えることを特徴とする非接触給電システム。 - 非接触で給電する少なくとも一つの親機電力送信部と、前記少なくとも一つの親機電力送信部から非接触で給電を受ける少なくとも一つの子機電力受信部を具備する非接触給電システムであって、
トランスまたはコンデンサから構成される補償回路を少なくとも一つ備え、
複数の前記親機電力送信部のうちから選択されうる2個の親機電力送信部からなる組のうち少なくとも1つ以上の組において、該組を構成する親機電力送信部が前記補償回路を介して接続されているか、
または複数の前記子機電力受信部のうちから選択されうる2個の子機電力受信部からなる組のうち少なくとも1つ以上の組において、該組を構成する子機電力受信部が前記補償回路を介して接続されており、
前記親機電力送信部の数は、N個(Nは2以上の整数)であって、前記N個の親機電力送信部に供給する電気信号を決定する配分決定部を更に具備する非接触給電システムであって、
前記電気信号は、電流又は電圧あるいはその線形結合量を成分に有し、
前記配分決定部は、前記各親機電力送信部に供給する電気信号を成分に持つN次元のベクトルXとするとき、行列AをN行×N列の正則なエルミート行列として、式(1)(〜は転置行列であり*は複素共役であり)のスカラーが非負であり、
を表しその係数を成分とするN行×N列のエルミートである行列Bであり、式(2)のスカラーがエネルギー消費を表し、
行列C −1 を乗じたベクトルC −1 Yの成分に比例するように前記電気信号を決定することを特徴とする非接触給電システム。 - 非接触で給電する少なくとも一つの親機電力送信部と、前記少なくとも一つの親機電力送信部から非接触で給電を受ける少なくとも一つの子機電力受信部を具備する非接触給電システムであって、
トランスまたはコンデンサから構成される補償回路を少なくとも一つ備え、
複数の前記親機電力送信部のうちから選択されうる2個の親機電力送信部からなる組のうち少なくとも1つ以上の組において、該組を構成する親機電力送信部が前記補償回路を介して接続されているか、
または複数の前記子機電力受信部のうちから選択されうる2個の子機電力受信部からなる組のうち少なくとも1つ以上の組において、該組を構成する子機電力受信部が前記補償回路を介して接続されており、
複数の前記親機電力送信部に供給する電気信号を決定する配分決定部を更に具備する非接触給電システムであって、
前記電気信号は、電流又は電圧あるいはその線形結合量を成分に有し、
前記配分決定部が、前記子機電力受信部が存在するときのインピーダンス行列の実部又はアドミタンス行列の実部の行列の非0の固有値に対する固有値ベクトルの成分に比例するように前記複数の親機電力送信部に供給する前記電気信号を決定することを特徴とする非接触給電システム。
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