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JP5984106B2 - 非接触式電力伝送装置 - Google Patents

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JP5984106B2
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Description

本発明は、1次コイルを含む送電装置と、1次コイルにより伝送される電力を受ける2次コイル、および、2次コイルと電気的に接続される給電回路を含む受電装置とを備える非接触式電力伝送装置に関する。
特許文献1の非接触式電力伝送装置は、1次コイルの磁束を2次コイルに鎖交させることにより2次コイルに電力を伝送する。そして、2次コイルの電流を給電回路に供給することにより2次電池を充電する。
特許第3416863号公報
非接触式電力伝送装置においては、伝送距離を大きくすることが望まれている。なお、特許文献1の非接触式電力伝送装置は、伝送距離を大きくすることについて特に考慮されていない。
本発明の目的は伝送距離を伸ばすことが可能な非接触式電力伝送装置を提供することである。
本発明に従う非接触式電力伝送装置の一形態は、1次コイルを含む送電装置と、前記1次コイルと磁気的に結合可能な中継コイルと、前記中継コイルと磁気的に結合可能な補助コイル、前記補助コイルと磁気的に結合可能な2次コイル、および、前記2次コイルと電気的に接続される給電回路を含む受電装置とを備え、前記補助コイルは前記給電回路と電気的に接続されず、前記2次コイルよりも大きいQ値を有する。
上記非接触式電力伝送装置は伝送距離を伸ばすことが可能である。
は第1実施形態の非接触式電力伝送装置の斜視図である。 は図1の非接触式電力伝送装置の断面図である。 は図1の非接触式電力伝送装置の回路図である。 は第2実施形態の非接触式電力伝送装置の断面図である。 は負荷抵抗と伝送効率との関係の一例を示すグラフである。 は軸間距離と伝送効率との関係の一例を示すグラフである。 は第3実施形態の非接触式電力伝送装置の斜視図である。 は図7の非接触式電力伝送装置の断面図である。 は第4実施形態の非接触式電力伝送装置の平面図である。 は図9の非接触式電力伝送装置の断面図である。 は第5実施形態の非接触式電力伝送装置の斜視図である。 は変形例の補助コイルおよび2次コイルの模式的な平面図である。 は変形例に関する図である(a:装置の断面図、b:コアの平面図)。 は変形例のEERコアの斜視図である。 は変形例に関する図である(a:装置の断面図、b:コアの斜視図)。 は変形例の非接触式電力伝送装置の断面図である。 は変形例の補助コイル、2次コイル、および、コアの断面図である。 は変形例に関する図である(a:装置の平面図、b:A−A断面図)。 は変形例の送電装置および受電装置の断面図である。
(非接触式電力伝送装置が取り得る形態の一例)
〔1〕本発明に従う非接触式電力伝送装置の一形態は、1次コイルを含む送電装置と、前記1次コイルと磁気的に結合可能な中継コイルと、前記中継コイルと磁気的に結合可能な補助コイル、前記補助コイルと磁気的に結合可能な2次コイル、および、前記2次コイルと電気的に接続される給電回路を含む受電装置とを備え、前記補助コイルは前記給電回路と電気的に接続されず、前記2次コイルよりも大きいQ値を有し、前記2次コイルの導電線の径は前記1次コイルの導電線の径よりも細い。
〔2〕本発明に従う非接触式電力伝送装置の別の一形態は、1次コイルを含む送電装置と、前記1次コイルと磁気的に結合可能な中継コイルと、前記中継コイルと磁気的に結合可能な補助コイル、前記補助コイルと磁気的に結合可能な2次コイル、および、前記2次コイルと電気的に接続される給電回路を含む受電装置とを備え、前記補助コイルは前記給電回路と電気的に接続されず、前記2次コイルよりも大きいQ値を有し、前記補助コイルの導電線の径は前記1次コイルの導電線の径よりも細い。
〔3〕本発明に従う非接触式電力伝送装置の別の一形態は、1次コイルを含む送電装置と、前記1次コイルと磁気的に結合可能な中継コイルと、前記中継コイルと磁気的に結合可能な補助コイル、前記補助コイルと磁気的に結合可能な2次コイル、および、前記2次コイルと電気的に接続される給電回路を含む受電装置とを備え、前記補助コイルは前記給電回路と電気的に接続されず、前記2次コイルよりも大きいQ値を有し、前記送電装置は、前記1次コイルが配置される本体、および、前記本体に対して移動可能な可動部を含み、前記1次コイルは前記本体に配置され、前記中継コイルは前記可動部に配置される。
〔4〕前記非接触式電力伝送装置の一例によれば、前記2次コイルの巻き数は前記1次コイルの巻き数よりも少ない。
〔5〕前記非接触式電力伝送装置の一例によれば、前記補助コイルの巻き数は前記1次コイルの巻き数と等しい。
〔6〕前記非接触式電力伝送装置の一例によれば、前記送電装置は洗面台である。
〔7〕前記非接触式電力伝送装置の一例によれば、前記送電装置はキッチンである。
〔8〕前記非接触式電力伝送装置の一例によれば、前記送電装置は車両の内装部分である。
〔9〕前記非接触式電力伝送装置の前記受電装置の一例は小型電子機器である。
〔10〕前記非接触式電力伝送装置の前記受電装置の一例は電動歯ブラシである。
(第1実施形態)
図1を参照して、非接触式電力伝送装置10の構成について説明する。なお、図1では、1次コイル30および各中継コイル31〜33の巻数を実際の巻数よりも少なくし、1次コイル30および各中継コイル31〜33の形状を簡略化している。また、図2以降の図のうちのコイルが記載されている図についても、図1と同様に巻数を少なくしてコイルを表示している。
非接触式電力伝送装置10は、1次コイル30を有する洗面台20と、2次コイル63を有する電動歯ブラシ60とを有する。洗面台20の1次コイル30は、電磁誘導方式により電動歯ブラシ60の2次電池66に電力を伝送する。なお、洗面台20は「送電装置」に相当する。また、電動歯ブラシ60は「受電装置」に相当する。
洗面台20は、洗面台20の上部分を構成する鏡21および照明器具26と、洗面台20の下部分を構成する洗面カウンタ22とを有する。鏡21は、左鏡21Aおよび右鏡21Bを有する。洗面カウンタ22は、シンク23と、電動歯ブラシ60等を載置することが可能な載置台24と、鏡21を支持する支持台25とを有する。照明器具26は、鏡21の上側に位置している。
左鏡21Aは、内部に1次コイル30および磁性シート34を有する。右鏡21Bは、内部に第1中継コイル31を有する。シンク23は、内部に第2中継コイル32を有する。載置台24は、内部に第3中継コイル33を有する。
1次コイル30は、平面視において四角形を有する平面コイルとして形成されている。第1中継コイル31は、平面視において四角形を有する平面コイルとして形成されている。第2中継コイル32は、シンク23および支持台25の表面に沿う形状のコイルとしてシンク23および支持台25にわたり形成されている。第3中継コイル33は、載置台24および支持台25の表面に沿う形状のコイルとして載置台24および支持台25にわたり形成されている。
1次コイル30、第1中継コイル31、第2中継コイル32、および第3中継コイル33の導電線は、同じ外径を有する。磁性シート34の各辺の長さは、1次コイル30の各辺の長さよりも大きい。各中継コイル31〜33は、互いに同じ巻数を有する。各中継コイル31〜33の巻数は、1次コイル30の巻数よりも多い。
第2中継コイル32は、シンク23と支持台25との接続部分において屈曲している。このため、第2中継コイル32のうちのシンク23に対応する部分に生じる磁束の向き、および第2中継コイル32のうちの支持台25に対応する部分に生じる磁束の向きは、互いに異なる。
第3中継コイル33は、載置台24と支持台25との接続部分において屈曲している。このため、第3中継コイル33のうちの載置台24に対応する部分に生じる磁束の向き、および第3中継コイル33のうちの支持台25に対応する部分に生じる磁束の向きは、互いに異なる。
図2を参照して、電動歯ブラシ60の構成について説明する。なお、図中の矢印Xは、電動歯ブラシ60の軸方向Xを示している。また、図中の矢印Yは、電動歯ブラシ60の幅方向Yを示している。幅方向Yは、軸方向Xに直交する方向に相当する。
電動歯ブラシ60は、使用者が把持する本体ケース61と、本体ケース61への取り付けおよび本体ケース61からの取り外しが可能なアタッチメント62とを有する。アタッチメント62は、ブリッスル束が植毛されたブラシ部分62Aを有する。ブラシ部分62Aは、アタッチメント62の先端部分に位置している。
本体ケース61は、1次コイル30の磁束と鎖交する補助コイル64と、補助コイル64の磁束と鎖交する2次コイル63と、磁性材料により形成された円柱形状のコア65と、電動歯ブラシ60の電源となる2次電池66と、アタッチメント62を振動させる電動モータ67とを有する。補助コイル64、2次コイル63、コア65、2次電池66、および電動モータ67は、本体ケース61の内部に位置している。
2次コイル63は、平面視において円形を有する円筒形コイルとして形成されている。すなわち、2次コイル63を構成する複数の円形部分は、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおいて互いに積層された構造を有する。2次コイル63の一方の端部は、補助コイル64の一方の端部と接触している。
補助コイル64は、平面視において円形を有する円筒形コイルとして形成されている。すなわち、補助コイル64を構成する複数の円形部分は、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおいて互いに積層された構造を有する。
2次コイル63および補助コイル64は、円柱形状のコア65を有する。コア65は、2次コイル63および補助コイル64の中空部分に位置する。すなわち、2次コイル63および補助コイル64は、共通する1つのコア65を有するコア付きコイルとして構成されている。また、2次コイル63および補助コイル64は同軸を有する。
図1と図2を参照して、各コイル30,63,64の関係について説明する。
(A)1次コイル30の導電線の径は、2次コイル63の導電線の径よりも大きい。
(B)1次コイル30の導電線の径は、補助コイル64の導電線の径よりも大きい。
(C)1次コイル30の巻数は、2次コイル63の巻数よりも多い。
(D)1次コイル30の巻数は、補助コイル64の巻数と等しい。
補助コイル64のQ値は、各コイル30,63,64が上記(A)〜(D)の関係を有することにより、2次コイル63のQ値よりも大きい。また、2次コイル63と補助コイル64との結合係数(以下、「受電結合係数」)は、2次コイル63および補助コイル64が同軸を有することにより、2次コイル63および補助コイル64が同軸を有していない構成の受電結合係数よりも大きい。
図3を参照して、非接触式電力伝送装置10の回路構成について説明する。
洗面台20は、1次コイル30に供給する電力を制御する1次回路40と、1次コイル30の磁束を補助コイル64に中継する中継回路50とを有する。電動歯ブラシ60は、1次回路40から伝送される電力を制御する2次回路70を有する。
1次回路40は、1次コイル30に交番電力を供給する伝送回路41と、伝送回路41を制御する送電制御部42と、伝送回路41に接続された1次コイル30と、1次コイル30に直列に接続されたコンデンサ43とを有する。またこの他に、2次回路70との間で信号の送受信を行う1次アンテナ45を有する。伝送回路41は、1次コイル30に接続された複数のトランジスタを有する。1次コイル30およびコンデンサ43は、共振回路44を構成している。
送電制御部42は、1次アンテナ45を介して電動歯ブラシ60等の送信先の機器に応答を要求する電圧信号(以下、「応答要求信号」)を所定周期毎に繰り返し送信する。応答要求信号は、1次コイル30に供給される交番電力により生成される。
中継回路50は、第1中継コイル31およびコンデンサ54を有する第1中継回路51と、第2中継コイル32およびコンデンサ55を有する第2中継回路52と、第3中継コイル33およびコンデンサ56を有する第3中継回路53とを有する。
第1中継回路51は、第1中継コイル31に直列に接続されたコンデンサ54と第1中継コイル31とにより共振回路を構成している。第2中継回路52は、第2中継コイル32に直列に接続されたコンデンサ55と第2中継コイル32とにより共振回路を構成している。第3中継回路53は、第3中継コイル33に直列に接続されたコンデンサ56と第3中継コイル33とにより共振回路を構成している。各コンデンサ54〜56の容量は、各中継回路51〜53の共振周波数が基準周波数FKと一致するように設定されている。
第1中継回路51、第2中継回路52、および第3中継回路53は、互いに電気的に非接続の関係、ならびに1次回路40および2次回路70に対して電気的に非接続の関係を有する。このため、上記各関係の少なくとも一方を有していない構成と比較して、各中継コイル31〜33のインピーダンスが小さくなる。
2次回路70は、1次コイル30との間で磁気回路を形成する補助コイル64と、補助コイル64との間で磁気回路を形成する2次コイル63と、補助コイル64に直列に接続されたコンデンサ72とを有する。またこの他に、2次コイル63に生じる交番電力を直流電力に整流する整流回路73と、2次電池66に供給される直流電力を制御する給電制御部74と、1次回路40との間で信号の送受信を行う2次アンテナ75とを有する。なお、整流回路73および給電制御部74は「給電回路」に相当する。
整流回路73は、4つのダイオードを組み合わせて形成された整流ブリッジと、整流ブリッジを通過した電流を平滑化するコンデンサとを有する。整流回路73と2次コイル63および給電制御部74とは、互いに電気的に接続されている。
受電回路71は、補助コイル64に直列に接続されたコンデンサ72と補助コイル64とにより共振回路を構成している。コンデンサ72の容量は、受電回路71の共振周波数が基準周波数FKと一致するように設定されている。
受電回路71と整流回路73および給電制御部74とは、互いに電気的に非接続の関係を有する。このため、同関係を有していない構成と比較して、補助コイル64のインピーダンスが小さくなる。
給電制御部74は、整流回路73により整流された直流電力の電圧を制御するDC−DCコンバータ(図示略)と、2次電池66への直流電力の供給および遮断を切り替えるトランジスタ(図示略)とを有する。給電制御部74と2次電池66とは、互いに電気的に接続されている。
給電制御部74は、2次電池66の充電状態に応じて直流電力の電圧をDC−DCコンバータにより変更する電圧制御と、2次電池66に供給される電力量を2次電池66の充電状態に応じて変更する電力供給制御とを行う。
電力供給制御は、2次電池66の充電が完了していないとき、トランジスタをオン状態、すなわち2次電池66に直流電力が供給される状態に維持する。一方、2次電池66が満充電のとき、トランジスタをオフ状態に維持する。
給電制御部74は、2次アンテナ75を介して送電制御部42の応答要求信号を受信したとき、応答要求信号を受信したことを示す電圧信号(以下、「応答確認信号」)を送電制御部42に送信する。送電制御部42は、応答確認信号を受信したとき、洗面台20の載置台24に電動歯ブラシ60が搭載されたと判定する。そして、1次回路40による2次電池66の充電を開始する。
図3を参照して、非接触式電力伝送装置10の電力伝送態様について説明する。なお、1次コイル30から2次コイル63への応答要求信号の伝送態様は、以下の電力伝送態様と同様となるため、その説明を省略する。
(A)洗面台20の送電制御部42は、伝送回路41を制御することにより1次コイル30に基準周波数FKの交番電力を供給する。
(B)1次コイル30は、交番電力が供給されることにより交番磁束を発生する。
(C)第1中継コイル31および第2中継コイル32は、1次コイル30の交番磁束と鎖交することにより、基準周波数FKの交番電力および交番磁束を発生する。
(D)第3中継コイル33は、第1中継コイル31および第2中継コイル32の交番磁束と鎖交することにより、基準周波数FKの交番電力および交番磁束を発生する。なお、第3中継コイル33の交番磁束は、2次コイル63のQ値よりも補助コイル64のQ値が高いことにより、2次コイル63とほとんど鎖交しない。
(E)補助コイル64は、第3中継コイル33の交番磁束と鎖交することにより、基準周波数FKの交番電力および交番磁束を発生する。なお、補助コイル64に生じる交番電力および交番磁束は、整流回路73と受電回路71とが電気的に接続された構成において補助コイル64に生じる交番電力および交番磁束よりも大きい。
(F)2次コイル63は、補助コイル64の交番磁束と鎖交することにより交番電力を発生する。
(G)整流回路73は、2次コイル63の交番電力を平滑化して直流電力に変換する。
(H)給電制御部74は、整流回路73の直流電力を2次電池66に供給する。
(実施形態の効果)
本発明の非接触式電力伝送装置10は以下の効果を奏する。
(1)非接触式電力伝送装置10の洗面台20は、各中継コイル31〜33を有する。この構成によれば、各中継コイル31〜33が1次コイル30から補助コイル64への磁束の流れを中継するため、1次コイル30の磁束が補助コイル64に直接的に鎖交する構成と比較して、伝送距離を大きくすることができる。
(2)非接触式電力伝送装置10の洗面台20は、複数の中継コイルすなわち第1中継コイル31、第2中継コイル32、および第3中継コイル33を有する。この構成によれば、1つまたは2つの中継コイルを有する構成と比較して伝送距離が大きくなる。また、同構成と比較して、1次コイル30から補助コイル64への磁束の流れが中継される範囲が大きくなる。このため、載置台24以外の位置、例えばシンク23の外周部分に電動歯ブラシ60が配置された場合においても洗面台20から電動歯ブラシ60に電力が電送される。
(3)非接触式電力伝送装置10の各中継コイル31〜33は、電気負荷に接続されていない。この構成によれば、各中継コイル31〜33が電気負荷に接続される構成と比較して、1次コイル30の磁束が鎖交することにより各中継コイル31〜33に生じる電流が大きくなる。このため、上記比較対象の構成よりも伝送距離が大きくなる。
(4)非接触式電力伝送装置10の補助コイル64は、整流回路73に電気的に接続されていない。この構成によれば、補助コイル64が整流回路73に電気的に接続される構成と比較して、1次コイル30の磁束が鎖交することにより生じる補助コイル64の電流および磁束が大きくなる。すなわち、1次コイル30の磁束を2次コイル63に直接的に鎖交させる構成と比較して、電動歯ブラシ60において1次コイル30の磁束が最初に鎖交するコイル(補助コイル64)に生じる電流および磁束が大きくなる。これにより、補助コイル64の磁束が鎖交することにより発生する2次コイル63の電流が大きくなるため、上記比較対象の構成よりも伝送距離が大きくなる。
(5)非接触式電力伝送装置10の補助コイル64および2次コイル63は、同軸を有する。この構成によれば、補助コイル64および2次コイル63が同軸を有していない構成と比較して、受電結合係数が大きくなる。このため、同構成よりも補助コイル64を介して生じる2次コイル63の電流が大きくなる。
(6)非接触式電力伝送装置10の補助コイル64および2次コイル63は、平面視において円形を有する。この構成によれば、平面視において円形以外の形状、例えば三角形または四角形を有するコイルを用いる構成と比較して、補助コイル64および2次コイル63のコストが低減される。
(7)非接触式電力伝送装置10の補助コイル64は、コア65を有する。この構成によれば、補助コイル64からコア65が省略された構成と比較して、1次コイル30と補助コイル64との間の磁束の漏れ量が少なくなる。
(8)非接触式電力伝送装置10の2次コイル63は、コア65を有する。この構成によれば、2次コイル63からコア65が省略された構成と比較して、補助コイル64と2次コイル63との間の磁束の漏れ量が少なくなる。
(9)非接触式電力伝送装置10の補助コイル64および2次コイル63は、共通のコア65を有する。この構成によれば、補助コイル64および2次コイル63に対して個別にコアを備える構成と比較して、コアの点数を削減することができる。
(10)非接触式電力伝送装置10の補助コイル64および2次コイル63は、中空部分にコア65を有する。この構成によれば、補助コイル64および2次コイル63を幅方向Yの外側から覆うコアを用いる構成と比較して、電動歯ブラシ60の体格を小さくすることができる。
(第2実施形態)
図4に示される本実施形態の非接触式電力伝送装置10は、図1に示される第1実施形態の非接触式電力伝送装置10との主要な相違点として、次の相違点を有する。すなわち、第1実施形態の電動歯ブラシ60の補助コイル64および2次コイル63は、同軸を有する。一方、本実施形態の電動歯ブラシ60の補助コイル64および2次コイル63は、互いに平行する軸を有する。以下では、第1実施形態の非接触式電力伝送装置10と異なる点の詳細を説明し、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
電動歯ブラシ60は、図2のコア65に代えて、磁性材料により形成されたコア80を有する。コア80は、補助コイル64の中空部分に挿入された円柱形状の第1コア81と、2次コイル63の中空部分に挿入された円柱形状の第2コア82とを有する。
第2コア82は、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおいて第1コア81の端面から突出している。第2コア82の中心軸は、第1コア81の中心軸に対して偏心している。このため、2次コイル63の中心軸は、補助コイル64の中心軸に対して偏心している。
各コイル30,63,64の関係を以下に示す。なお、コイル間距離G1は、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおける補助コイル64の端部と2次コイル63の端部との距離を示す。またコイル間距離G2は、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおける補助コイル64の端部と1次コイル30の端部との距離を示す。
(A)2次コイル63の軸JAおよび補助コイル64の軸JBは、互いに平行している。
(B)補助コイル64の一方の端部は、2次コイル63の一方の端部と接触していない。
(C)コイル間距離G1は、コイル間距離G2よりも小さい。
上記(A)の関係は、2次コイル63および補助コイル64が同軸を有する構成と比較して、受電結合係数を小さくしている。上記(B)の関係は、2次コイル63の一方の端部が補助コイル64の一方の端部と接触している構成と比較して、受電結合係数を小さくしている。
受電結合係数は、2次コイル63および補助コイル64の径方向における2次コイル63の軸JAと補助コイル64の軸JBとの距離(以下、「径方向距離R」)、およびコイル間距離G1のそれぞれと相関を有する。具体的な関係を以下に示す。
(A)受電結合係数は、径方向距離Rが大きくなるにつれて小さくなる。
(B)受電結合係数は、コイル間距離G1が大きくなるにつれて小さくなる。
このため、電動歯ブラシ60の設計段階において径方向距離Rおよびコイル間距離G1の少なくとも一方を変更することにより、受電結合係数の大きさを各種の設計条件に応じて調整することができる。
図5を参照して、2次コイル63の負荷抵抗と伝送効率との関係について説明する。図5の縦軸は、伝送効率すなわち、1次コイル30に供給された電流と同電流により2次コイル63に生じる電流との割合を示している。図5の横軸は、負荷抵抗の大きさを示している。
負荷抵抗としては、図3の整流回路73、2次電池66、および電動モータ67が挙げられる。1次コイル30の電圧を一定と仮定したとき、負荷抵抗が大きくなるにつれて整流回路73,2次電池66、および電動モータ67に供給される電流が小さくなる。
ここで、2次コイル63および補助コイル64の関係により規定される構成として、「同軸構成」、「第1平行軸構成」、および「第2平行軸構成」をそれぞれ以下のように定義する。
(A)同軸構成は、2次コイル63と補助コイル64とが同軸を有し、かつ2次コイル63が補助コイル64と接触している構成を示す。同軸構成の受電結合係数は、第1平行軸構成の受電結合係数よりも大きい。
(B)第1平行軸構成は、2次コイル63の軸JAと補助コイル64の軸JBとが互いに平行し、かつ2次コイル63が補助コイル64と接触していない構成を示す。
(C)第2平行軸構成は、2次コイル63の軸JAと補助コイル64の軸JBとが互いに平行し、かつ2次コイル63が補助コイル64と接触せず、かつ第1平行軸構成よりも受電結合係数が小さい構成を示す。
図5の各曲線L1〜L3は、それぞれ以下の関係を示す。
(A)曲線L1は、同軸構成の負荷抵抗と伝送効率との関係を示す。
(B)曲線L2は、第1平行軸構成の負荷抵抗と伝送効率との関係を示す。
(C)曲線L3は、第2平行軸構成の負荷抵抗と伝送効率との関係を示す。
各曲線L1〜L3から確認される負荷抵抗および伝送効率の関係を以下に示す。なお、以下では任意の曲線においての最大の伝送効率を「最大伝送効率」とし、この最大伝送効率に対応する負荷抵抗を「最大負荷抵抗」としている。
(A)曲線L2の最大負荷抵抗は、曲線L1の最大負荷抵抗よりも小さい。
(B)曲線L3の最大負荷抵抗は、曲線L2の最大負荷抵抗よりも小さい。
電動歯ブラシ60においては、各曲線L1〜L3の関係を試験等により予め把握しておくことにより、2次コイル63に接続される負荷抵抗の大きさに適した伝送効率が得られるように受電結合係数を設定することができる。例えば、負荷抵抗が一定の大きさの場合、負荷抵抗の大きさに対して各曲線L1〜L3のうちの伝送効率が最大となる構成を選択することができる。なお、負荷抵抗が一定の大きさの場合としては、2次電池66の充電が一定電流により行われる場合が挙げられる。
図6を参照して、軸間距離と伝送効率との関係について説明する。図6の縦軸は、伝送効率を示している。図6の横軸は、軸間距離すなわち、図4の電動歯ブラシ60の幅方向Yにおける1次コイル30の軸JCと補助コイル64の軸JBとの距離を示している。なお、図4の非接触式電力伝送装置10は、軸間距離が「0」の状態を示している。
図6の各曲線K1〜K3は、それぞれ以下の関係を示す。
(A)曲線K1は、同軸構成の軸間距離と伝送効率との関係を示す。
(B)曲線K2は、第1平行軸構成の軸間距離と伝送効率との関係を示す。
(C)曲線K3は、第2平行軸構成の軸間距離と伝送効率との関係を示す。
図6(a)は、コイル間距離G2が小さい構成の軸間距離と伝送効率との関係を示している。図6(b)は、コイル間距離G2が図6(a)よりも大きい構成の軸間距離と伝送効率との関係を示している。図6(c)は、コイル間距離G2が図6(b)よりも大きい構成の軸間距離と伝送効率との関係を示している。
同軸構成、第1平行軸構成、および第2平行軸構成のそれぞれの軸間距離および伝送効率の関係(曲線K1〜K3)は、同一のコイル間距離G2において、おおむね同じ傾向を示す。
電動歯ブラシ60においては、各曲線K1〜K3の関係を試験等により予め把握しておくことにより、コイル間距離G2に適した伝送効率が得られるように受電結合係数を設定することができる。例えば、コイル間距離G2が一定の大きさの場合、コイル間距離G2の大きさに対して各曲線K1〜K3のうちの伝送効率が最大となる構成を選択することができる。
(実施形態の効果)
本実施形態の非接触式電力伝送装置10は、第1実施形態の非接触式電力伝送装置10が奏する(1)〜(4)および(6)〜(10)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(11)非接触式電力伝送装置10は、個別に形成された2次コイル63および補助コイル64を有する。この構成によれば、非接触式電力伝送装置10の設計段階において、電動歯ブラシ60の幅方向Yにおいて2次コイル63の軸JAと補助コイル64の軸JBとの幅方向Yの距離を調整することができる。また、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおいて2次コイル63と補助コイル64との間隔を調整することができる。このため、負荷抵抗の大きさまたは軸間距離の大きさに適した受電結合係数を選択することができる。
(第3実施形態)
図7および図8に示される本実施形態の非接触式電力伝送装置10は、図1に示される第1実施形態の非接触式電力伝送装置10との主要な相違点として、次の相違点を有する。すなわち、第1実施形態の洗面台20は、左鏡21Aに1次コイル30を有し、右鏡21B、シンク23、および載置台24に各中継コイル31〜33を有する。また、受電装置としては、電動歯ブラシ60を備えている。一方、本実施形態の洗面台20は、載置台24に1次コイル30を有する。また、受電装置としては、第1実施形態の電動歯ブラシ60に代えて電気かみそり90を備えている。以下では、第1実施形態の非接触式電力伝送装置10と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
図7に示されるように、非接触式電力伝送装置10は、電気かみそり90およびその洗浄機91を有する。洗面カウンタ22は、シンク23と、洗浄機91等を載置することが可能な載置台24と、鏡21を支持する支持台25とを有する。
洗面台20は、第1実施形態の洗面台20から各中継コイル31〜33(各中継回路51〜53)を省略している。また、左鏡21Aから1次コイル30および磁性シート34を省略している。載置台24は、1次コイル30および磁性シート34を有する。なお、洗面台20の載置台24は「送電装置」に相当する。
図8に示されるように、洗浄機91は、内部に中継コイル92を有する。中継コイル92は、平面視において円形を有する平面コイルとして形成されている。中継コイル92の外径は、1次コイル30の各辺の寸法よりも小さい。中継コイル92は、コンデンサ(図示略)と直列に接続されている。中継コイル92およびコンデンサは、共振回路を構成している。コンデンサの容量は、共振回路の共振周波数が基準周波数FKと一致するように設定されている。なお、中継コイル92の外径は「中継コイルの巻き径」に相当する。また、1次コイル30の各辺の寸法は「1次コイルの巻き径」に相当する。
電気かみそり90は、第1実施形態の電動歯ブラシ60と同様に、補助コイル64、2次コイル63、コア65、2次回路70、および2次電池66を有する。補助コイル64、2次コイル63、コア65、2次回路70、および2次電池66は、電気かみそり90の内部に位置する。
図3および図8を参照して、非接触式電力伝送装置10の電力伝送態様について説明する。なお、電気かみそり90の2次コイル63から2次電池66までの電力の供給態様は第1実施形態と同様のため、その説明を省略する。
(A)洗面台20の送電制御部42は、伝送回路41を制御することにより1次コイル30に基準周波数FKの交番電力を供給する。
(B)1次コイル30は、交番電力が供給されることにより交番磁束を発生する。
(C)電気かみそり90の中継コイル92は、1次コイル30の交番磁束と鎖交することにより、基準周波数FKの交番電力および交番磁束を発生する。
(D)電気かみそり90の補助コイル64は、中継コイル92の交番磁束と鎖交することにより、基準周波数FKの交番電力および交番磁束を発生する。
(実施形態の効果)
本実施形態の非接触式電力伝送装置10は、第1実施形態の非接触式電力伝送装置10が奏する(1)〜(10)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(12)非接触式電力伝送装置10の中継コイル92の外径は、1次コイル30の各辺の寸法よりも小さい。また中継コイル92は、円形を有する。また1次コイル30は、四角形を有する。この構成によれば、1次コイル30の外周縁により囲まれる範囲内において、中継コイル92の外周縁が同範囲外とならないように配置することにより、1次コイル30と2次コイル63との間の電力の伝送が効率よく行われる。このため、中継コイル92の外径が1次コイル30の各辺の寸法と同じ構成と比較して、1次コイル30に対する中継コイル92の位置決め、すなわち1次コイル30に対する洗浄機91の位置決めを容易にすることができる。
(第4実施形態)
図9と図10に示される本実施形態の非接触式電力伝送装置10は、図7に示される第3実施形態の非接触式電力伝送装置10との主要な相違点として、次の相違点を有する。すなわち、第3実施形態の非接触式電力伝送装置10は、電気かみそり90および洗浄機91を備えている。一方、本実施形態の受電装置は、電動歯ブラシ60および化粧ポーチ100を備えている。以下では第3実施形態の非接触式電力伝送装置10と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
図9を参照して、化粧ポーチ100の構成について説明する。
化粧ポーチ100は、その本体を構成するケース101と、1次コイル30の磁束を鎖交する中継コイル102と、中継コイル102と直列に接続されたコンデンサ(図示略)とを有する。ケース101は、その正面視の外周部分に中継コイル102を有する。
中継コイル102は、ケース101の正面視において四角形を有する平面コイルとして形成されている。中継コイル102の各辺の寸法は、図7の1次コイル30の各辺の寸法よりも小さい。なお、中継コイル102の各辺の寸法は「中継コイルの巻き径」に相当する。
中継コイル102およびコンデンサは、共振回路を構成している。共振回路は、電動歯ブラシ60等の他の電気負荷と接続されていない。コンデンサの容量は、共振回路の共振周波数が基準周波数FKと一致するように設定されている。
図10を参照して、各コイル102,64,63の関係について説明する。
電動歯ブラシ60の補助コイル64は、電動歯ブラシ60がケース101に収容された状態において、中継コイル102の中心よりも中継コイル102の外周部分よりに位置する。
図3と図10を参照して、非接触式電力伝送装置10の電力伝送態様について説明する。なお、電動歯ブラシ60の2次コイル63から2次電池66までの電力の供給態様は第1実施形態と同様のため、その説明を省略する。
(A)洗面台20の送電制御部42は、伝送回路41を制御することにより1次コイル30に基準周波数FKの交番電力を供給する。
(B)1次コイル30は、交番電力が供給されることにより交番磁束を発生する。
(C)化粧ポーチ100の中継コイル102は、1次コイル30の交番磁束と鎖交することにより、基準周波数FKの交番電力および交番磁束を発生する。
(D)電動歯ブラシ60の補助コイル64は、中継コイル102の交番磁束と鎖交することにより、基準周波数FKの交番電力および交番磁束を発生する。
(実施形態の効果)
本実施形態の非接触式電力伝送装置10は、第1実施形態の非接触式電力伝送装置10が奏する(1)〜(10)の効果、および第3実施形態の非接触式電力伝送装置10が奏する(12)の効果と同様の効果を奏する。
(第5実施形態)
図11に示される本実施形態の非接触式電力伝送装置10は、図1に示される第1実施形態の非接触式電力伝送装置10との主要な相違点として、次の相違点を有する。すなわち、第1実施形態の洗面台20は、1つの1次コイル30を有する。一方、本実施形態の洗面台20は、複数の1次コイル30を有する。以下では第1実施形態の非接触式電力伝送装置10と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
図11(a)を参照して、扉が閉じた状態の洗面台20の構成について説明する。
洗面台20は、洗面器具等を収容するキャビネット110と、キャビネット110の中央部分を開閉する中央扉111と、キャビネット110の左部分を開閉する左扉112と、キャビネット110の右部分を開閉する右扉113とを有する。なお、キャビネット110、左扉112、および右扉113は「送電装置」に相当する。
図11(b)を参照して、扉が開いた状態の洗面台20の構成について説明する。図11(b)においては、キャビネット110の中央部分を開放した状態の中央扉111を省略している。
キャビネット110は、中央扉111の開閉状態を検出する中央スイッチ114と、左扉112の開閉状態を検出する左スイッチ115と、右扉113の開閉状態を検出する右スイッチ116と、各コイル121〜123への電力の供給状態を切り替える電源スイッチ117とを有する。
キャビネット110は、1次コイル30としての第1コイル121および第1コンデンサ(図示略)と、第1中継コイル131および第4コンデンサ(図示略)とを有する。第1コイル121および第1コンデンサは、キャビネット110の外周部分に位置する。第1中継コイル131および第4コンデンサは、キャビネット110内の左上部分に位置する。
第1コンデンサは、第1コイル121に対して直列に接続されている。第1コイル121および第1コンデンサは、第1共振回路を構成している。第4コンデンサは、第1中継コイル131に対して直列に接続されている。第1中継コイル131および第4コンデンサは、第4共振回路を構成している。
左扉112は、1次コイル30としての第2コイル122および第2コンデンサ(図示略)と、第2中継コイル132および第5コンデンサ(図示略)とを有する。第2コンデンサは、第2コイル122に対して直列に接続されている。第2コイル122および第2コンデンサは、第2共振回路を構成している。第5コンデンサは、第2中継コイル132に対して直列に接続されている。第2中継コイル132および第5コンデンサは、第5共振回路を構成している。
右扉113は、1次コイル30としての第3コイル123および第2コンデンサ(図示略)と、第3中継コイル133および第6コンデンサ(図示略)とを有する。第3コンデンサは、第3コイル123に対して直列に接続されている。第3コイル123および第3コンデンサは、第3共振回路を構成している。第6コンデンサは、第3中継コイル133に対して直列に接続されている。第3中継コイル133および第6コンデンサは、第6共振回路を構成している。
各コイル121〜123は、平面視において四角形を有する平面コイルとして形成されている。各中継コイル131〜133も同様に、平面視において四角形を有する平面コイルとして形成されている。
なお、各コイル121〜123は「1次コイルCA」および「1次コイルCB」のいずれかに相当する。すなわち、第1コイル121が「1次コイルCA」に相当するとき、第2コイル122および第3コイル123のうちの一方のコイルが「1次コイルCB」に相当する。また、第2コイル122が「1次コイルCA」に相当するとき、第1コイル121および第3コイル123のうちの一方のコイルが「1次コイルCB」に相当する。また、第3コイル123が「1次コイルCA」に相当するとき、第1コイル121および第2コイル122のうちの一方のコイルが「1次コイルCB」に相当する。
各スイッチ114〜117の動作について説明する。
中央スイッチ114は、中央扉111が閉じた状態のとき、中央扉111との接触によりオン状態となる。一方、中央扉111が開いた状態のとき、中央扉111が離間することによりオフ状態となる。
左スイッチ115は、左扉112が閉じた状態のとき、左扉112との接触によりオン状態となる。一方、左扉112が開いた状態のとき、左扉112が離間することによりオフ状態となる。
右スイッチ116は、右扉113が閉じた状態のとき、右扉113との接触によりオン状態となる。一方、右扉113が開いた状態のとき、右扉113が離間することによりオフ状態となる。
中央スイッチ114、左スイッチ115、および右スイッチ116は、それぞれのオン状態またはオフ状態に応じた信号を図3の送電制御部42に送信する。送電制御部42は、各スイッチ114〜116から受信した信号に基づいて、各扉111〜113の開閉状態を検出する。
電源スイッチ117は、使用者の操作によりオン状態が選択されているとき、電源スイッチ117のオン状態を示すオン信号を送電制御部42に送信する。一方、使用者の操作によりオフ状態が選択されているとき、電源スイッチ117のオフ状態を示すオフ信号を送電制御部42に送信する。送電制御部42は、電源スイッチ117から受信したオン信号またはオフ信号に基づいて、各コイル121〜123への通電状態を制御する。
各コイル121〜123の関係について説明する。
(A)第2コイル122の各辺の寸法は、第1コイル121よりも小さい。
(B)第3コイル123の各辺の寸法は、第1コイル121よりも小さい。
(C)第2コイル122および第3コイル123の各辺の寸法は、互いに等しい。
(D)各コイル121〜123の導電線の径は、互いに等しい。
各中継コイル131〜133の関係について説明する。
(A)各中継コイル131〜133の各辺の寸法は、互いに等しい。
(B)各中継コイル131〜133の導電線の径は、互いに等しい。
(C)各中継コイル131〜133の各辺の寸法は、各コイル121〜123よりも小さい。
非接触式電力伝送装置10の回路構成について説明する。
キャビネット110の第1共振回路、左扉112の第2共振回路、および右扉113の第3共振回路は、互いに並列に接続されている。各共振回路のコンデンサの容量は、各共振回路の共振周波数が基準周波数FKと一致するように設定されている。
キャビネット110の第4共振回路、左扉112の第5共振回路、および右扉113の第6共振回路は、互いに電気的に接続されていない。また各共振回路は、電動歯ブラシ60等の他の電気負荷に電気的に接続されていない。各共振回路のコンデンサの容量は、各共振回路の共振周波数が基準周波数FKと一致するように設定されている。
各コイル121〜123の位置関係について説明する。
第1コイル121に対する第2コイル122の位置は、キャビネット110に対する左扉112の位置、すなわちキャビネット110に対する左扉112の開度(以下、「左扉開度」)に応じて変化する。
左扉112が閉じた状態のとき、すなわち左扉開度が「0」のとき、第1コイル121と第2コイル122との距離は最も小さい。一方、左扉112が開いた状態のとき、すなわち左扉開度が「0」よりも大きいとき、左扉開度が大きくなるにつれて第1コイル121と第2コイル122との距離は長くなる。
第1コイル121に対する第3コイル123の位置は、キャビネット110に対する右扉113の位置、すなわちキャビネット110に対する右扉113の開度(以下、「右扉開度」)に応じて変化する。
右扉113が閉じた状態のとき、すなわち右扉開度が「0」のとき、第1コイル121と第3コイル123との距離は最も小さい。一方、右扉113が開いた状態のとき、すなわち右扉開度が「0」よりも大きいとき、右扉開度が大きくなるにつれて第1コイル121と第3コイル123との距離は長くなる。
図11を参照して、非接触式電力伝送装置10の電力伝送態様について説明する。なお、電動歯ブラシ60の2次コイル63から2次電池66までの電力の供給態様は第1実施形態と同様のため、その説明を省略する。
(A)洗面台20の送電制御部42は、伝送回路41を制御することにより第1コイル121〜第3コイル123に基準周波数FKの交番電力を供給する。
(B)第1コイル121〜第3コイル123は、交番電力が供給されることにより交番磁束を発生する。
(C)第1コイル121の交番磁束は、第1中継コイル131と鎖交することにより基準周波数FKの交番電力および交番磁束を発生する。
(D)第2コイル122の交番磁束は、第2中継コイル132と鎖交することにより基準周波数FKの交番電力および交番磁束を発生する。
(E)第3コイル123の交番磁束は、第3中継コイル133と鎖交することにより基準周波数FKの交番電力および交番磁束を発生する。
(F)各中継コイル131〜133の交番磁束の少なくとも1つは、電動歯ブラシ60の補助コイル64と鎖交する。
図3の送電制御部42により行われる制御の内容について説明する。
(A)送電制御部42は、各スイッチ114〜116から受信した信号に基づいて、各扉111〜113のいずれか1つが開いていることを検出したとき、かつ電源スイッチ117から受信したオン信号に基づいて、電源スイッチ117のオン状態が選択されていることを検出したとき、各コイル121〜123に電力を供給する。これにより、各コイル121〜123から電動歯ブラシ60に電力が伝送される。
(B)送電制御部42は、各スイッチ114〜116から受信した信号に基づいて、各扉111〜113のいずれか1つが開いていることを検出したとき、かつ電源スイッチ117から受信したオフ信号に基づいて、電源スイッチ117のオフ状態が選択されていることを検出したとき、各コイル121〜123に電力を供給しない。
(C)送電制御部42は、各スイッチ114〜116から受信した信号に基づいて、各扉111〜113が閉じていることを検出したとき、かつ電動歯ブラシ60から受信した応答確認信号に基づいて、キャビネット110内に電動歯ブラシ60が配置されていることを検出したとき、電動歯ブラシ60の2次電池66の充電を開始する。そして、電動歯ブラシ60から充電が完了したことを示す信号を受信したとき、2次電池66の充電を終了する。
(D)送電制御部42は、各スイッチ114〜116から受信した信号に基づいて、各扉111〜113が閉じていることを検出したとき、電源スイッチ117から受信したオン信号に基づく各コイル121〜123への電力の供給を停止する。すなわち、各扉111〜113が閉じているときには、電源スイッチ117の操作により電動歯ブラシ60への電力の伝送を開始することができない。
(実施形態の効果)
本実施形態の非接触式電力伝送装置10は、第1実施形態の非接触式電力伝送装置10が奏する(1)〜(10)の効果、および第3実施形態の非接触式電力伝送装置10が奏する(13)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(14)非接触式電力伝送装置10は、第1コイル121〜第3コイル123を有する。この構成によれば、1次コイルを1つだけ備える洗面台と比較して、電動歯ブラシ60への電力の伝送範囲を拡大することができる。
(15)非接触式電力伝送装置10の左扉112および右扉113は、第2コイル122または第3コイル123を有する。この構成によれば、左扉112および右扉113が開いた状態のとき、洗面台20から電動歯ブラシ60への電力の伝送範囲が拡大する。このため、使用者が電動歯ブラシ60を使用しているとき、洗面台20に対する電動歯ブラシ60の位置が頻繁に変化しても電動歯ブラシ60に対して適切に電力が伝送される。
(その他の実施形態)
本発明は、第1〜第5実施形態以外の実施形態を含む。以下、本発明のその他の実施形態としての各実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組み合わせることもできる。
・第1および第3〜第5実施形態(図1、図8、図10、および図11)の2次コイル63は、一方の端部が補助コイル64と接触している。一方、変形例の2次コイル63は、補助コイル64と接触していない。
・第1および第3〜第5実施形態(図1、図8、図10、および図11)の2次コイル63および補助コイル64は、同軸を有する。一方、変形例の2次コイル63および補助コイル64は、互いに平行する軸を有する。
・第2実施形態(図4)の2次コイル63は、一方の端部が補助コイル64と接触していない。一方、変形例の2次コイル63は、一方の端部が補助コイル64と接触した構成を有する。
・第2実施形態(図4)の2次コイル63および補助コイル64は、互いに平行する軸を有する。一方、変形例の2次コイル63および補助コイル64は、同軸を有する。
・第1〜第5実施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)の2次コイル63および補助コイル64は、円筒形コイルとして形成されている。一方、変形例の2次コイル63および補助コイル64の少なくとも一方は、平面コイルとして形成されている。
・第1〜第5実施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)の補助コイル64の外径は、2次コイル63の外径よりも大きい。一方、変形例の補助コイル64の外径は、2次コイル63の外径以下の大きさを有する。
・第1〜第5実施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)における補助コイル64の導電線の径は、2次コイル63の導電線の径よりも大きい。一方、変形例の補助コイル64の導電線の径は、2次コイル63の導電線の径以下の大きさを有する。
・第1〜第5実施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)のコア65,80は、補助コイル64および2次コイル63の中空部分に位置する。一方、変形例のコア65,80は、補助コイル64に対応する部分(第1コア81)または2次コイル63に対応する部分(第2コア82)を省略している。
・第1〜第5実施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)の補助コイル64および2次コイル63は、コア65,80を有する。一方、変形例の補助コイル64および2次コイル63は、コア65,80を省略している。
・第1〜第5実施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)の補助コイル64および2次コイル63は、円筒形状を有する。一方、変形例の補助コイル64および2次コイル63は、図12に示される形状を有する。
(A1)図12(a)に示されるように、補助コイル64は、平面視において四角形を有する。また2次コイル63は、平面視において円形を有する。
(A2)図12(b)に示されるように、補助コイル64は、平面視において四角形を有する。また2次コイル63は、平面視において四角形を有する。
(A3)図12(c)に示されるように、補助コイル64は、平面視において円形を有する。また2次コイル63は、平面視において四角形を有する。
・上記(A1)〜(A3)の補助コイル64の軸JAおよび2次コイル63の軸JBは、互いに平行している。一方、上記(A1)〜(A3)の変形例の補助コイル64および2次コイル63は、同軸を有する。
・第1〜第5実施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)の補助コイル64および2次コイル63は、円筒形状を有する。一方、変形例の補助コイル64および2次コイル63は、以下の形状を有する。
(B1)補助コイル64は、平面視において三角形、四角形、および楕円形のいずれかの形状を有する。
(B2)2次コイル63は、平面視において三角形、四角形、および楕円形のいずれかの形状を有する。
(B3)補助コイル64として、上記(B1)のいずれかの形状のコイルを有し、かつ2次コイル63として、上記(B2)のいずれかの形状のコイルを有する。
・第1および第2実施形態(図1)の洗面台20は、第1中継コイル31および第2中継コイル32を有する。一方、変形例の洗面台20は、第1中継コイル31および第2中継コイル32の少なくとも一方を省略している。
・第1、第2、および第5実施形態(図1、図4、および図11)の第1中継コイル31〜第3中継コイル33は、洗面台20内に位置している。一方、変形例の第1中継コイル31〜第3中継コイル33の少なくとも1つは、洗面台20から独立した構成を有する。この場合、洗面台20に対する第1中継コイル31〜第3中継コイル33の少なくとも1つの位置を自由に変更することが可能になる。
・第3実施形態(図8)の洗浄機91は、1つの中継コイル92を有する。一方、変形例の洗浄機91は、複数の中継コイル92を有する。
・第4実施形態(図9)の化粧ポーチ100は、ケース101の一方の面に中継コイル102を有する。一方、変形例の化粧ポーチ100は、ケース101の両面に中継コイル102を有する。
・第1〜第4実施形態(図1、図4、および図7)の洗面台20は、1つの1次コイル30を有する。一方、変形例の洗面台20は、複数の1次コイル30を有する。
・第5実施形態(図11)のキャビネット110は、第1コイル121〜第3コイル123を有する。一方、変形例のキャビネット110は、第1コイル121〜第3コイル123のうちの1つまたは2つを省略している。このキャビネット110においては、省略したコイルに対応する中継コイルを省略することができる。
・第1〜第5施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)の各中継コイル31〜33または各中継コイル131〜133は、電気負荷に接続されていない。一方、変形例の各中継コイル31〜33の少なくとも1つ、または各中継コイル131〜133の少なくとも1つは、他の電気負荷に接続される。この構成において、他の電気負荷として発光ダイオードを有するとき、各中継コイル31〜33または各中継コイル131〜133に磁束が鎖交することにより発光ダイオードが点灯する。
・第1〜第5実施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)の電動歯ブラシ60または電気かみそり90は、コア65,80を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ60または電気かみそり90は、以下の(C1)〜(C4)のいずれかの構成を有する。
(C1)図13(a)に示されるように、補助コイル64は、コア65,80に代えてポットコア140を有する。2次コイル63は、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおいて、補助コイル64よりも1次コイル30に近い側の空間に位置する。2次コイル63の形状は、円形の平面コイルとしての形状を有する。
図13(b)に示されるように、ポットコア140は、電動歯ブラシ60の軸方向Xから補助コイル64の全体を覆う底壁141と、補助コイル64の中空部分に挿入される内壁142と、電動歯ブラシ60の幅方向Yから補助コイル64を覆う外壁143とを有する。
この構成によれば、ポットコア140が底壁141および外壁143を有するため、補助コイル64がコア65,80を有する構成と比較して、1次コイル30と補助コイル64との間の磁束の漏れ量が少なくなる。
(C2)上記(C1)の構成の変形例としての補助コイル64は、ポットコア140に代えて、図14に示されるEERコア150を有する。EERコア150は、図13(a)の補助コイル64の一部を電動歯ブラシ60の軸方向Xから覆う矩形状の底壁151と、補助コイル64の中空部分に挿入される円柱形状の内壁152と、電動歯ブラシ60の幅方向Yから補助コイル64を覆う一対の外壁153とを有する。
この構成によれば、EERコア150が底壁151および外壁153を有するため、補助コイル64がコア65,80を有する構成と比較して、1次コイル30と補助コイル64との間の磁束の漏れ量が少なくなる。
(C3)図15(a)に示されるように、補助コイル64は、コア65,80に代えてEEコア160を有する。2次コイル63は、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおいて補助コイル64よりも1次コイル30に近い側の空間に位置する。2次コイル63の一部は、EEコア160に挿入される。
図15(b)に示されるように、EEコア160は、補助コイル64の一部を電動歯ブラシ60の軸方向Xから覆う矩形状の底壁161と、補助コイル64の中空部分に挿入される矩形状の内壁162と、電動歯ブラシ60の幅方向Yから補助コイル64を覆う矩形状の一対の外壁163とを有する。
この構成によれば、EEコア160が底壁161および外壁163を有するため、補助コイル64にコア65,80を有する構成と比較して、1次コイル30と補助コイル64との間の磁束の漏れ量が少なくなる。また、2次コイル63がEEコア160の外壁163に挿入されるため、2次コイル63が外壁163に挿入されない構成と比較して、補助コイル64と2次コイル63との間の磁束の漏れ量が少なくなる。
(C4)図16に示されるように、2次コイル63は、コア65,80に代えて磁性シート170を有する。補助コイル64は、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおいて2次コイル63よりも1次コイル30に近い側の空間に位置する。補助コイル64の外径は、2次コイル63の外径よりも大きい。
・上記(C4)の構成の変形例は、補助コイル64に磁性シート(図示略)を有する。この場合、磁性シートの各辺の長さは、補助コイル64の外径よりも大きい。また2次コイル63は、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおいて補助コイル64に対して1次コイル30に位置する。
・上記(C1)〜(C4)の構成の変形例としての補助コイル64および2次コイル63は、同軸を有する。
・上記(C1)〜(C3)の構成の変形例としての2次コイル63および補助コイル64は、それぞれのコイルの端部が互いに接触した構成を有する。
・上記(C4)の構成の変形例としての補助コイル64および2次コイル63は、それぞれのコイルの端部が互いに接触していない構成を有する。
・第1〜第5実施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)の補助コイル64および2次コイル63は、コア65,80を有する。一方、変形例の補助コイル64および2次コイル63は、図17に示されるコア180を有する。
コア180は、補助コイル64の中空部分に挿入される第1コア181と、2次コイル63の中空部分に挿入される第2コア182とを有する。第1コア181および第2コア182は、個別に形成されている。第2コア182は、電動歯ブラシ60の軸方向Xにおいて第1コア181の端面に固定される。第1コア181および第2コア182の材料としては、磁性材料が用いられる。第2コア182の透磁率は、第1コア181の透磁率よりも小さい。
コア180を有する非接触式電力伝送装置10は、第1コア181の透磁率を大きくすることにより、補助コイル64のQ値を大きくすることができる。そして、補助コイル64のQ値を大きくした場合には、2次コイル63のQ値を大きくする必要がないため、透磁率が小さい第2コア182を用いることが許容される。透磁率が小さい第2コア182を用いた場合には、コアについてのコストが低減される。
このように、上記非接触式電力伝送装置10は、第1コア181および第2コア182を個別に形成しているため、Q値およびコストの観点から補助コイル64および2次コイル63に適したコアを選択することができる。
・第1〜第5実施形態(図1、図6、図9、および図11)の洗面台20は、1次コイル30を有する。一方、変形例の洗面台20は、図18に示される1次コイル190を有する。
図18(a)に示されるように、1次コイル190は、互いに平行する複数の直線部分191と、隣り合う直線部分191の端部を互いに接続するとともに直線部分191と直交する接続部分192とを有する。
図18(b)に示されるように、1次コイル190に流れる電流は、隣り合う直線部分191において流れの方向が互いに反対となる。このため、隣り合う直線部分191に生じる磁束が互いに強め合う。また、図18の1次コイル190を有する非接触式電力伝送装置10は以下の効果を奏する。
平面視において円形を有する平面コイルは、径方向において導電線が積層される形態を有するため、巻線機または手作業によるコイルの製造時には、径方向において隣り合う導電線同士の接触状態がコイル全体にわたり均一になるように曲線部分の形状を保ちながら作業することが求められる。一方、1次コイル190は、複数の直線部分191および複数の接続部分192により形成されている。すなわち、上記円形を有する平面コイルとは異なり、渦巻状の部分を有していない。
このため、1次コイル190の製造時には、隣り合う導電線同士の接触状態がコイル全体にわたり均一になるように曲線部分の形状を保ちながら作業をすすめる必要が生じない。すなわち、上記円形を有する平面コイルと比較して、製造時の作業に求められる正確さが低くなるため、製造にかかる手間が低減される。
・図18の1次コイル190を有する構成の変形例は、直線部分191に代えて、波形状、蛇腹形状、または円弧形状の部分を有する。すなわち、同変形例の1次コイル190は、非渦巻状の配線形態を有する。なお、非渦巻状の配線形態は、平面視において渦巻形状を有する平面コイルの配線形態以外の配線形態を含む。渦巻状は、導電線により複数の環状の部分が形成された形状を含む。環状の部分は、円形、これに類似する形状、多角形、およびこれに類似する形状を含む。
・第3実施形態(図8)の洗浄機91における中継コイル92の軸は、1次コイル30の軸と平行する。一方、変形例の洗浄機91における中継コイル92の軸は、図19に示されるように、1次コイル30の軸と直交する。また、電気かみそり90の補助コイル64および2次コイル63は、平面コイルとして形成されている。
・第1〜第5実施形態(図1、図4、図8、図10、および図11)の電動歯ブラシ60または電気かみそり90は、2次電池66を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ60または電気かみそり90は、2次電池66を省略している。この電動歯ブラシ60または電気かみそり90は、2次コイル63の電流を電動モータ67に直接的に供給する。この構成に対応する洗面台20は、電動モータ67が駆動しているとき、電動歯ブラシ60に電力を伝送する。
・本発明は、第1、第2、第4、および第5実施形態(図1、図4、図10、および図11)に例示される電動歯ブラシ60以外の他の受電装置に適用することもできる。他の受電装置としては、例えば、電動かみそり、鼻毛カッター、またはドライヤー等が挙げられる。この受電装置は、第1、第2、第4および第5実施形態に準じた構成を有する。また第1、第2、第4、および第5実施形態の効果に準じた効果を奏する。
・本発明は、第1〜第5実施形態(図1、図7、図9、および図11)に例示される送電装置として洗面台20の左鏡21A以外の他の送電装置に適用することもできる。他の送電装置としては、例えば、キッチンまたは車両の内装部分が挙げられる。この送電装置は、第1〜第5実施形態に準じた構成を有する。また、第1〜第5実施形態の効果に準じた効果を奏する。
(課題を解決するための手段に関する付記)
(付記1)
1次コイルを有する送電装置と、2次コイルおよび給電回路を有する受電装置とを備えること、ならびに前記2次コイルに生じる電流を前記給電回路に供給することを条件とする非接触式電力伝送装置において、
前記受電装置は前記給電回路と電気的に接続されていない補助コイルを備え、
前記1次コイルから前記補助コイルへの磁束の流れを中継する中継コイルが前記送電装置と前記受電装置との間に設けられている
ことを特徴とする非接触式電力伝送装置。
(付記2)
前記送電装置は複数の前記1次コイルを備え、
前記複数の1次コイルの磁束が前記中継コイルに鎖交する
付記1に記載の非接触式電力伝送装置。
(付記3)
前記複数の1次コイルのうちの1つを1次コイルCAとし、別の1つを1次コイルCBとして、前記1次コイルCAと前記1次コイルCBとの位置関係を変更することができる
付記2に記載の非接触式電力伝送装置。
(付記4)
複数の前記中継コイルを備える
付記1〜3のいずれか一項に記載の非接触式電力伝送装置。
(付記5)
前記中継コイルは前記送電装置とは別体の部材として構成され、
前記中継コイルの巻き径が前記1次コイルの巻き径よりも小さい
付記1〜3のいずれか一項に記載の非接触式電力伝送装置。
(付記6)
前記中継コイルが電気負荷に接続されていない
付記1〜5のいずれか一項に記載の非接触式電力伝送装置。
10 :非接触式電力伝送装置
20 :洗面台(送電装置)
21 :鏡
21A:左鏡
21B:右鏡
22 :洗面カウンタ
23 :シンク
24 :載置台
25 :支持台
26 :照明器具
30 :1次コイル
31 :第1中継コイル
32 :第2中継コイル
33 :第3中継コイル
34 :磁性シート
40 :1次回路
41 :伝送回路
42 :送電制御部
43 :コンデンサ
44 :共振回路
45 :1次アンテナ
50 :中継回路
51 :第1中継回路
52 :第2中継回路
53 :第3中継回路
54 :コンデンサ
55 :コンデンサ
56 :コンデンサ
60 :電動歯ブラシ(受電装置)
61 :本体ケース
62 :アタッチメント
62A:ブラシ部分
63 :2次コイル
64 :補助コイル
65 :コア
66 :2次電池
67 :電動モータ
70 :2次回路
71 :受電回路
72 :コンデンサ
73 :整流回路(給電回路)
74 :給電制御部
75 :2次アンテナ
80 :コア
81 :第1コア
82 :第2コア
90 :電気かみそり(受電装置)
91 :洗浄機
92 :中継コイル
100:化粧ポーチ
101:ケース
102:中継コイル
110:キャビネット(送電装置)
111:中央扉
112:左扉
113:右扉
114:中央スイッチ
115:左スイッチ
116:右スイッチ
117:電源スイッチ
121:第1コイル(1次コイル)
122:第2コイル(1次コイル)
123:第3コイル(1次コイル)
131:第1中継コイル
132:第2中継コイル
133:第3中継コイル
140:ポットコア
141:底壁
142:内壁
143:外壁
150:EERコア
151:底壁
152:内壁
153:外壁
160:EEコア
161:底壁
162:内壁
163:外壁
170:磁性シート
180:コア
181:第1コア
182:第2コア
190:1次コイル
191:直線部分
192:接続部分
X :軸方向
Y :幅方向
G1 :イル間距離
G2 :コイル間距離
R :径方向距離
JA :軸
JB :軸
JC :軸
FK :基準周波数
K1 :曲線
K2 :曲線
K3 :曲線
L1 :曲線
L2 :曲線
L3 :曲線

Claims (10)

  1. 1次コイルを含む送電装置と、
    前記1次コイルと磁気的に結合可能な中継コイルと、
    前記中継コイルと磁気的に結合可能な補助コイル、前記補助コイルと磁気的に結合可能な2次コイル、および、前記2次コイルと電気的に接続される給電回路を含む受電装置とを備え、
    前記補助コイルは前記給電回路と電気的に接続されず、前記2次コイルよりも大きいQ値を有し、
    前記2次コイルの導電線の径は前記1次コイルの導電線の径よりも細い
    非接触式電力伝送装置。
  2. 1次コイルを含む送電装置と、
    前記1次コイルと磁気的に結合可能な中継コイルと、
    前記中継コイルと磁気的に結合可能な補助コイル、前記補助コイルと磁気的に結合可能な2次コイル、および、前記2次コイルと電気的に接続される給電回路を含む受電装置とを備え、
    前記補助コイルは前記給電回路と電気的に接続されず、前記2次コイルよりも大きいQ値を有し、
    前記補助コイルの導電線の径は前記1次コイルの導電線の径よりも細い
    非接触式電力伝送装置。
  3. 1次コイルを含む送電装置と、
    前記1次コイルと磁気的に結合可能な中継コイルと、
    前記中継コイルと磁気的に結合可能な補助コイル、前記補助コイルと磁気的に結合可能な2次コイル、および、前記2次コイルと電気的に接続される給電回路を含む受電装置とを備え、
    前記補助コイルは前記給電回路と電気的に接続されず、前記2次コイルよりも大きいQ値を有し、
    前記送電装置は、前記1次コイルが配置される本体、および、前記本体に対して移動可能な可動部を含み、
    前記1次コイルは前記本体に配置され、
    前記中継コイルは前記可動部に配置される
    非接触式電力伝送装置。
  4. 前記2次コイルの巻き数は前記1次コイルの巻き数よりも少ない
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の非接触式電力伝送装置。
  5. 前記補助コイルの巻き数は前記1次コイルの巻き数と等しい
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の非接触式電力伝送装置。
  6. 前記送電装置は洗面台である
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の非接触式電力伝送装置。
  7. 前記送電装置はキッチンである
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の非接触式電力伝送装置。
  8. 前記送電装置は車両の内装部分である
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の非接触式電力伝送装置。
  9. 前記受電装置は小型電子機器である
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の非接触式電力伝送装置。
  10. 前記受電装置は電動歯ブラシである
    請求項9に記載の非接触式電力伝送装置。
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