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JP5982578B2 - 流量センサおよび流量センサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は流量センサおよび流量センサ装置に関し、より詳細には、ダイヤフラム上に流量検出部が形成された半導体チップを備える流量センサおよび流量センサ装置に関する。
自動車などの内燃機関は、内燃機関に流入する空気と燃料の量を適切に調整して、内燃機関を効率よく稼動させるための電子制御燃料噴射装置を備えている。電子制御燃料噴射装置には、内燃機関に流入する空気の流量を測定するための流量センサが設けられている。
コストおよび性能の面から、マイクロマシニング技術を用いて半導体チップにダイヤフラムを形成し、このダイヤフラム上に流量検出部を設けた流量センサが注目されている。
流量検出部は、発熱抵抗体と測温抵抗体とを備え、同一または別の半導体チップに設けられた制御回路部の制御により流量を測定する。このような流量センサは、流量検出部を露出して半導体チップの周囲を樹脂で封止する構造を有している。樹脂の封止をポッティング法により行なうと、樹脂の位置ずれ等が生じて流量センサ毎に流量センサの搭載位置がずれ、流量センサの性能にばらつきが生じる。
このため、樹脂による封止を、樹脂モールドにより行う流量センサが知られている。
このような流量センサの一例として、下記の構造がある。
リードフレーム上に、流量検出部が形成された半導体チップが搭載され、半導体チップは、流量検出部を露出する開口部を有する樹脂で覆われている。半導体チップの流量検出部はダイヤフラム上に設けられており、ダイヤフラムの下部側は凹部とされている。リードフレームには、ダイヤフラムの下部側の凹部を、半導体チップの外部に連通するための換気用開口が形成されている。
リードフレームに換気用開口を設ける理由は、流量検出部の周囲の外部空間の圧力と、ダイヤフラムの下部側の凹部の内部圧力とを同一にして、内・外部の圧力の相違に起因してダイヤフラムに応力が生じ、流量検出部の検出精度が低下するのを抑制するためである(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−141316号公報
流量センサの流量検出部は、空気の流れの変化が大きい空間に設置されるため、ダイヤフラムの下部側の凹部の内部圧力は、流量検出部の周囲の外部圧力と同様に変動する。このダイヤフラムの下部側の凹部の内部圧力の変動は、流量検出部の周囲の圧力の変動とは変動幅およびタイミングが異なる。このため、両者の圧力の変動の差に起因してダイヤフラムに応力が生じ、流量検出部の検出精度が低下する。
本発明による流量センサは、リードフレームと、主面と、裏面と、周側面とを有し、主面にダイヤフラムが形成され、ダイヤフラムの裏面側に凹部が形成され、ダイヤフラム上に流量検出部が形成され、リードフレームの一面上に搭載された半導体チップと、流量検出部を露出して、半導体チップの主面または周側面の少なくとも一部を覆う樹脂と、を備え、リードフレームは、半導体チップの凹部に連通する一端と、半導体チップの周側面の外側に配置された他端とを有する換気用通路を有し、リードフレームの換気用通路の他端は、樹脂における半導体チップの周側面の外側に設けられた換気用開口に連通するか、または樹脂の外側に配置されている。
また、本発明による流量センサ装置は、上記流量センサと、流量センサを収容する筐体とを備え、筐体は、半導体チップの流量検出部が樹脂から露出された領域と、リードフレームの溝または貫通孔の他端が配置された領域とを仕切る仕切部を有する。
本発明によれば、流量検出部の裏面側に設けられた凹部を、流量検出部が樹脂から露出された周囲とは異なる領域に連通することができる。このため、流量検出部の裏面側に設けられた凹部の内部応力の変動を小さくして、流量検出部の検出精度を向上することができる。
本発明による流量センサの回路構成の一実施の形態を示す回路ブロック図である。 本発明による流量センサを構成する半導体チップのレイアウト構成の一実施の形態を示す平面図である。 本発明による流量センサの一実施の形態を示し、(a)は樹脂封止工程後の流量センサの構造を示す平面図であり、(b)は、(a)のIIIb−IIIb線断面図である。 図3に図示された流量センサの樹脂封止工程前の流量センサの構造を示し、(a)は、平面図であり、(b)は、(a)のIVb−IVb線断面図である。 本発明による一実施の形態における流量センサの樹脂封止工程を示す断面図である。 流量センサの従来例を示す図であり、(a)は、樹脂封止工程後の構造を示す平面図であり、(b)は、(a)のVIb−VIb線断面図である。 図3に図示された流量センサが筐体内に収容された本発明による流量センサ装置の一実施の形態の断面図である。 本発明による流量センサの実施形態2を示し、(a)は樹脂封止工程前の構造を示す断面図であり、(b)は樹脂封止工程後の構造を示す断面図である。 本発明による流量センサの実施形態3を示し、(a)は樹脂封止工程前の構造を示す断面図であり、(b)は樹脂封止工程後の構造を示す断面図である。 本発明による流量センサの実施形態4を示し、(a)は樹脂封止工程前の構造を示す断面図であり、(b)は樹脂封止工程後の構造を示す断面図である。 本発明による流量センサの実施形態5を示し、(a)は樹脂封止工程前の構造を示す断面図であり、(b)は樹脂封止工程後の構造を示す断面図である。 本発明による流量センサの実施形態6を示し、(a)は樹脂封止工程後の構造を示す平面図であり、(b)は(a)のXIIb−XIIb線断面図である。
--実施形態1-
<流量センサの回路構成>
以下、図面を参照して、本願の流量センサおよび流量センサ装置の一実施の形態を説明する。
図1〜図5は、本発明の流量センサの実施形態1を示す。まず、流量センサの回路構成を説明する。
図1は、実施形態1における流量センサの回路構成を示す回路ブロック図である。図1において、実施形態1における流量センサFSは、CPU(Central Processing Unit)
1を有し、さらに、このCPU1に入力信号を入力するための入力回路2、および、CPU1からの出力信号を出力するための出力回路3を有している。流量センサFSにはデータを記憶するメモリ4が設けられており、CPU1は、メモリ4にアクセスして、メモリ4に記憶されているデータを参照できるようになっている。
CPU1は、出力回路3を介して、トランジスタTrのベース電極と接続されている。トランジスタTrのコレクタ電極は電源PSに接続され、トランジスタTrのエミッタ電極は発熱抵抗体HRを介してグランド(GND)に接続されている。トランジスタTrは、CPU1によって制御されるようになっている。トランジスタTrのベース電極は、出力回路3を介してCPU1に接続されているので、CPU1からの出力信号がトランジスタTrのベース電極に入力される。
CPU1からの出力信号(制御信号)によって、トランジスタTrを流れる電流が制御される。CPU1からの出力信号によってトランジスタTrを流れる電流が大きくなると、電源PSから発熱抵抗体HRに供給される電流が大きくなり、発熱抵抗体HRの加熱量が大きくなる。CPU1からの出力信号によってトランジスタTrを流れる電流が少なくなると、発熱抵抗体HRへ供給される電流が少なくなり、発熱抵抗体HRの加熱量は減少する。
このように実施の形態1における流量センサFSでは、CPU1によって発熱抵抗体HRを流れる電流量が制御され、これによって、発熱抵抗体HRからの発熱量がCPU1によって制御されるように構成されている。
実施形態1における流量センサFSでは、CPU1によって発熱抵抗体HRを流れる電流を制御するため、ヒータ制御ブリッジHCBが設けられている。ヒータ制御ブリッジHCBは、発熱抵抗体HRから放射される発熱量を検知し、この検知結果を入力回路2へ出力する。CPU1は、ヒータ制御ブリッジHCBからの検知結果を入力することができ、これに基づいて、トランジスタTrを流れる電流を制御する。
具体的には、ヒータ制御ブリッジHCBは、参照電圧Vref1とグランド(GND)との間にブリッジを構成する抵抗体R1〜抵抗体R4を有している。このように構成されているヒータ制御ブリッジHCBでは、発熱抵抗体HRで加熱された気体が吸気温度よりもある一定温度(ΔT、例えば、100℃)だけ高い場合に、ノードAの電位とノードBの電位の電位差が0Vとなるように、抵抗体R1〜抵抗体R4の抵抗値が設定されている。つまり、ヒータ制御ブリッジHCBを構成する抵抗体R1〜抵抗体R4は、抵抗体R1と抵抗体R3を直列接続した構成要素と、抵抗体R2と抵抗体R4を直列接続した構成要素とが、参照電圧Vref1とグランド(GND)との間に並列接続されるようにしてブリッジが構成されている。そして、抵抗体R1と抵抗体R3の接続点がノードAとなっており、抵抗体R2と抵抗体R4の接続点がノードBとなっている。
このとき、発熱抵抗体HRで加熱された気体は、ヒータ制御ブリッジHCBを構成する抵抗体R1に接触するようになっている。したがって、発熱抵抗体HRからの発熱量によって、ヒータ制御ブリッジHCBを構成する抵抗体R1の抵抗値が主に変化することになる。このように抵抗体R1の抵抗値が変化すると、ノードAとノードBとの間の電位差が変化する。このノードAとノードBとの電位差は、入力回路2を介してCPU1に入力されるので、CPU1は、ノードAとノードBとの電位差に基づいて、トランジスタTrを流れる電流を制御する。
具体的には、CPU1は、ノードAとノードBとの電位差が0VとなるようにトランジスタTrを流れる電流を制御して、発熱抵抗体HRからの発熱量を制御するようになっている。すなわち、実施形態1における流量センサFSでは、CPU1がヒータ制御ブリッジHCBの出力に基づいて、発熱抵抗体HRで加熱された気体が吸気温度よりもある一定温度(ΔT、例えば、100℃)だけ高い一定値に保持するようにフィードバック制御するように構成されている。
実施形態1における流量センサFSは、気体の流量を検知するための温度センサブリッジTSBを有している。この温度センサブリッジTSBは、参照電圧Vref2とグランド(GND)との間にブリッジを構成する4つの測温抵抗体から構成されている。この4つの測温抵抗体は、2つの上流測温抵抗体UR1、UR2と、2つの下流測温抵抗体BR1、BR2から構成されている。
図1の矢印の方向は、気体が流れる方向を示しており、この気体が流れる方向の上流側に上流測温抵抗体UR1、UR2が設けられ、下流側に下流測温抵抗体BR1、BR2が設けられている。これらの上流測温抵抗体UR1、UR2および下流測温抵抗体BR1、BR2は、発熱抵抗体HRまでの距離が同じになるように配置されている。
温度センサブリッジTSBでは、参照電圧Vref2とグランド(GND)の間に上流測温抵抗体UR1と下流測温抵抗体BR1が直列接続されており、この上流測温抵抗体UR1と下流測温抵抗体BR1の接続点がノードCとなっている。
グランド(GND)と参照電圧Vref2の間に上流測温抵抗体UR2と下流測温抵抗体BR2が直列接続されており、この上流測温抵抗体UR2と下流測温抵抗体BR2の接続点がノードDとなっている。
ノードCの電位とノードDの電位は、入力回路2を介してCPU1に入力されるように構成されている。矢印方向に流れる気体の流量が零である無風状態のとき、ノードCの電位とノードDの電位との差電位が0Vとなるように、上流測温抵抗体UR1、UR2と下流測温抵抗体BR1、BR2の各抵抗値が設定されている。
具体的には、上流測温抵抗体UR1、UR2と下流測温抵抗体BR1、BR2は、発熱抵抗体HRからの距離が等しく、かつ、抵抗値も等しくなるように構成されている。このため、温度センサブリッジTSBでは、発熱抵抗体HRの発熱量にかかわらず、無風状態であれば、ノードCとノードDの差電位は0Vとなるように構成されていることがわかる。
<流量センサの動作>
実施形態1における流量センサFSは上記のように構成されており、以下に、その動作について図1を参照しながら説明する。
まず、CPU1は、出力回路3を介してトランジスタTrのベース電極に出力信号(制御信号)を出力することにより、トランジスタTrに電流を流す。すると、トランジスタTrのコレクタ電極に接続されている電源PSから、トランジスタTrのエミッタ電極に接続されている発熱抵抗体HRに電流が流れる。このため、発熱抵抗体HRは発熱する。そして、発熱抵抗体HRからの発熱で暖められた気体がヒータ制御ブリッジHCBを構成する抵抗体R1を加熱する。
このとき、発熱抵抗体HRで暖められた気体が一定温度(例えば、100℃)だけ高くなっている場合、ヒータ制御ブリッジHCBのノードAとノードBの差電位が0Vとなるように、抵抗体R1〜R4の各抵抗値が設定されている。このため、例えば、発熱抵抗体HRで暖められた気体が一定温度(例えば、100℃)だけ高くなっている場合、ヒータ制御ブリッジHCBのノードAとノードBとの間の差電位は0Vとなり、この差電位(0V)が入力回路2を介してCPU1に入力される。そして、ヒータ制御ブリッジHCBからの差電位が0Vであることを認識したCPU1は、出力回路3を介してトランジスタTrのベース電極に、現状の電流量を維持するための出力信号(制御信号)を出力する。
一方、発熱抵抗体HRで暖められた気体が一定温度(例えば、100℃)からずれている場合、ヒータ制御ブリッジHCBのノードAとノードBとの間に0Vではない差電位が発生し、この差電位が入力回路2を介してCPU1に入力される。そして、ヒータ制御ブリッジHCBからの差電位が発生していることを認識したCPU1は、出力回路3を介してトランジスタTrのベース電極に、差電位が0Vになるような出力信号(制御信号)を出力する。
例えば、発熱抵抗体HRで暖められた気体が一定温度(例えば、100℃)よりも高くなる方向の差電位が発生している場合、CPU1は、トランジスタTrを流れる電流が減少するような制御信号(出力信号)を、トランジスタTrのベース電極へ出力する。これに対し、発熱抵抗体HRで暖められた気体が一定温度(例えば、100℃)よりも低くなる方向の差電位が発生している場合、CPU1は、トランジスタTrを流れる電流が増加するような制御信号(出力信号)を、トランジスタTrのベース電極へ出力する。
以上のようにして、CPU1は、ヒータ制御ブリッジHCBのノードAとノードBとの間の差電位が0V(平衡状態)になるように、ヒータ制御ブリッジHCBからの出力信号に基づいて、フィードバック制御する。このことから、実施形態1における流量センサFSでは、発熱抵抗体HRで暖められた気体が一定温度となるように制御されることがわかる。
次に、実施形態1における流量センサFSでの気体の流量を測定する動作について説明する。まず、無風状態の場合について説明する。矢印方向に流れる気体の流量が零である無風状態のとき、温度センサブリッジTSBのノードCの電位とノードDの電位との差電位が0Vとなるように、上流測温抵抗体UR1、UR2と下流測温抵抗体BR1、BR2の各抵抗値が設定されている。
具体的には、上流測温抵抗体UR1、UR2と下流測温抵抗体BR1、BR2は、発熱抵抗体HRからの距離が等しく、かつ、抵抗値も等しくなるように構成されている。このため、温度センサブリッジTSBでは、発熱抵抗体HRの発熱量にかかわらず、無風状態であれば、ノードCとノードDの差電位は0Vとなり、この差電位(0V)が入力回路2を介してCPU1に入力される。そして、温度センサブリッジTSBからの差電位が0Vであることを認識したCPU1は、矢印方向に流れる気体の流量が零であると認識し、出力回路3を介して気体流量Qが零であることを示す出力信号を流量センサFSの出力値として出力する。
続いて、図1の矢印方向に気体が流れている場合を考える。この場合、図1に示すように、気体の流れる方向の上流側に配置されている上流測温抵抗体UR1、UR2は、矢印方向に流れる気体によって冷却される。このため、上流測温抵抗体UR1、UR2の温度は低下する。これに対し、気体の流れる方向の下流側に配置されている下流測温抵抗体BR1、BR2は、発熱抵抗体HRで暖められた気体が下流測温抵抗体BR1、BR2に流れてくるので温度が上昇する。この結果、温度センサブリッジTSBのバランスが崩れ、温度センサブリッジTSBのノードCとノードDとの間に零ではない差電位が発生する。
この差電位が入力回路2を介してCPU1に入力される。そして、温度センサブリッジTSBからの差電位が零ではないことを認識したCPU1は、矢印方向に流れる気体の流量が零ではないことを認識する。その後、CPU1はメモリ4にアクセスする。メモリ4には、差電位と気体流量を対応づけた対比表(テーブル)が記憶されているので、メモリ4にアクセスしたCPU1は、メモリ4に記憶されている対比表から気体流量Qを算出する。このようにして、CPU1で算出された気体流量Qは出力回路3を介して、実施形態1における流量センサFSから出力される。以上のようにして、実施形態1における流量センサによれば、気体の流量を求めることができる。
<流量センサのレイアウト構成>
次に、実施形態1における流量センサのレイアウト構成について説明する。例えば、図1に示す実施形態1における流量センサは、2つの半導体チップに形成される。具体的には、発熱抵抗体HR、ヒータ制御ブリッジHCBおよび温度センサブリッジTSBが第一半導体チップCHP1(図3(b)参照)に形成され、CPU1、入力回路2、出力回路3およびメモリ4などが第二半導体チップCHP2(図3(b)参照)に形成される。以下では、発熱抵抗体HR、ヒータ制御ブリッジHCBおよび温度センサブリッジTSBが形成されている第一半導体チップCHP1のレイアウト構成について説明する。
図2は、実施形態1における流量センサの一部を構成した第一半導体チップCHP1のレイアウト構成を示す平面図である。図2に示すように、半導体チップCHP1が矩形形状をしており、この第一半導体チップCHP1の左側から右側に向って(矢印方向)、気体が流れる。矩形形状をした第一半導体チップCHP1の主面側に矩形形状のダイヤフラムDF(図3(b)参照)が形成されている。ダイヤフラムDFとは、第一半導体チップCHP1の厚さを薄くした薄板領域のことを示している。つまり、ダイヤフラムDFが形成されている領域の厚さは、第一半導体チップCHP1の他の領域の厚さよりも薄くなっている。
ダイヤフラムDFが形成されている裏面領域に相対する第一半導体チップCHP1の表面領域には、流量検出部FDUが形成されている(図3参照)。流量検出部FDUの中央部には、発熱抵抗体HRが形成されており、この発熱抵抗体HRの周囲にヒータ制御ブリッジHCBを構成する抵抗体R1が形成されている。そして、流量検出部FDUの外側にヒータ制御ブリッジHCBを構成する抵抗体R2〜R4が形成されている。このように形成された抵抗体R1〜R4によってヒータ制御ブリッジHCBが構成される。
ヒータ制御ブリッジHCBを構成する抵抗体R1は、発熱抵抗体HRの近傍に形成されているので、発熱抵抗体HRからの発熱で暖められた気体の温度を抵抗体R1に精度良く反映させることができる。
一方、ヒータ制御ブリッジHCBを構成する抵抗体R2〜R4は、発熱抵抗体HRから離れて配置されているので、発熱抵抗体HRからの発熱の影響を受けにくくすることができる。
したがって、抵抗体R1は発熱抵抗体HRで暖められた気体の温度に敏感に反応するように構成することができるとともに、抵抗体R2〜R4は発熱抵抗体HRの影響を受けにくく抵抗値を一定値に維持しやすく構成することができる。このため、ヒータ制御ブリッジHCBの検出精度を高めることができる。
さらに、流量検出部FDUに形成されている発熱抵抗体HRを挟むように、上流測温抵抗体UR1、UR2と下流測温抵抗体BR1、BR2が配置されている。具体的に、気体が流れる矢印方向の上流側に上流測温抵抗体UR1、UR2が形成され、気体が流れる矢印方向の下流側に下流測温抵抗体BR1、BR2が形成されている。
このように構成することにより、気体が矢印方向に流れる場合、上流測温抵抗体UR1、UR2の温度を低下させることができるとともに、下流測温抵抗体BR1、BR2の温度を上昇させることができる。このように流量検出部FDUに配置されている上流測温抵抗体UR1、UR2および下流測温抵抗体BR1、BR2により温度センサブリッジTSBが形成される。
上述した発熱抵抗体HR、上流測温抵抗体UR1、UR2および下流測温抵抗体BR1、BR2は、例えば、白金(プラチナ)などの金属膜やポリシリコン(多結晶シリコン)などの半導体薄膜をスパッタリング法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法などの方法で形成した後、イオンエッチングなどの方法でパターニングすることにより形成することができる。
このように構成されている発熱抵抗体HR、ヒータ制御ブリッジHCBを構成する抵抗体R1〜R4、および温度センサブリッジTSBを構成する上流測温抵抗体UR1、UR2と下流測温抵抗体BR1、BR2は、それぞれ、配線WL1により接続されて、第一半導体チップCHP1の下辺に沿って配置されている電極パッドPD1に引き出されている。
<流量センサの構造>
次に、流量センサFSの構造の実施形態1を説明する。
図3は、本発明による流量センサの実施形態1を示し、図3(a)は樹脂封止工程後の流量センサの構造を示す平面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線断面図である。図4は、図3に図示された流量センサの樹脂封止工程前の流量センサの構造を示し、図4(a)は、その平面図であり、図4(b)は、図4(a)のIVb−IVb線断面図である。また、図5は、本発明による実施の形態1における流量センサの樹脂封止工程を示す断面図である。
なお、以下の説明において、X方向、Y方向、Z方向は図示の通りとする。
流量センサFSは、リードフレームLFと、リードフレームLF上に搭載された第一半導体チップCHP1および第二半導体チップCHP2と、第一半導体チップCHP1をリードフレームLFに接着する接着剤ADH1と、第二半導体チップCHP2をリードフレームLFに接着する接着剤ADH2と、リードフレームLFのリードLD2を露出して第一半導体チップCHP1および第二半導体チップCHP2を封止する樹脂MRとを備えている。
リードフレームLFは、例えば、銅等の金属部材により形成されており、矩形の枠状に形成されたダムバーDMと、ダムバーDMの内部に設けられ、第一半導体チップCHP1を搭載する第一チップ搭載部TAB1(図4(a)参照)および第二半導体チップCHP2を搭載する第二チップ搭載部TAB2(図4(a)参照)を有する。
第一半導体チップCHP1は、上面(主面)と、裏面と、周側面とを有し、裏面側をリードフレームLF側に向けて第一チップ搭載部TAB1上に配置されている。上述した通り、第一半導体チップCHP1の主面には、発熱抵抗体HR、ヒータ制御ブリッジHCBおよび温度センサブリッジTSBを有する流量検出部FDUが形成されている。第一半導体チップCHP1の流量検出部FDUの裏面側は、異方性エッチング等により除去されることにより凹部DPRが形成され、主面側に薄肉のダイヤフラムDFが形成されている。
第二半導体チップCHP2は、上面(主面)と、裏面と、周側面とを有し、裏面側をリードフレームLF側に向けて第二チップ搭載部TAB2上に配置されている。第二半導体チップCHP2は、CPU1、入力回路2、出力回路3およびメモリ4などを有し、流量検出部FDUを制御して流量を計測するための制御回路部が形成されている。
ワイヤW1の一端は、第一半導体チップCHP1の電極パッドPD1に接続され、他端は、リードフレームLFのリードLD1に接続されている。ワイヤW2の一端は、第二半導体チップCHP2の電極パッドPD2に接続され、他端は、リードフレームLFのリードLD1に接続されている。従って、第一半導体チップCHP1の電極パッドPD1と第二半導体チップCHP2の電極パッドPD2とは、リードLD1を介して接続されている。また、ワイヤW3の一端は、第二半導体チップCHP2の電極パッドPD3に接続され、他端は、リードフレームLFのリードLD2に接続されている。ワイヤW1、W2、W3は金などにより形成され、各電極パッドPD1〜PD3とリードLD1、LD2との接続には、ワイヤボンディング法が適用される。リードフレームLFのダムバーDMを切断すると、ワイヤW1、W2の他端が接続されたリードフレームLFのリードLD1およびワイヤW3の他端が接続されたリードフレームLFのリードLD2はリードフレームLFから分離され、外部接続用の端子が形成される。
第二半導体チップCHP2は、その裏面がリードフレームLFの第二チップ搭載部TAB2の上面に接着剤ADH2により接着されている。
第一半導体チップCHP1の裏面は接着剤ADH1により、ダイヤフラムDFの裏面が、凹部DPRに対向する領域を除き、リードフレームLFの第一チップ搭載部TAB1の上面に接着されている。
接着剤ADH1および接着剤ADH2として、例えば、エポキシ樹脂やポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂を成分とした接着材、ポリイミド樹脂やアクリル樹脂やフッ素樹脂などの熱可塑性樹脂を成分とした接着材を使用することができる。また、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を主成分として、金、銀、銅、すずなどの金属微粒子、あるいは、シリカ、ガラス、カーボン、マイカ、タルクなどを成分として含む無機微粒子を混入してもよい。金属微粒子や無機微粒子を適量混入することにより、接着剤に導電性を持たせたり、接着剤の線膨張係数の調整を行ったりすることができる。
接着剤ADH1およびADH2は、接着シートであってもよいが、塗布により形成してもよい。接着剤ADH1およびADH2は、円形状、楕円形状、矩形形状または多角形形状等などの任意の形状とすることができる。接着剤ADH1には、ダイヤフラムDFの裏面側に形成された凹部DPRに対応する領域に開口部OPAが形成されている。
図3(a)、図3(b)に図示されるように、第一半導体チップCHP1、第二半導体チップCHP2、ワイヤW1、W2およびリードフレームLFは、リードフレームLFのリードLD2を露出して樹脂MRにより封止されている。樹脂MRは、第一半導体チップCHP1の主面に形成された流量検出部FDUを露出する開口部MROP、および流量センサFSの長手方向(X方向)における第二半導体チップCHP2の外側に形成された換気用開口部OPAVを有する。換気用開口部OPAVは、後述する如く、リードフレームLFの換気用通路LFPASSに連通している。
樹脂MRは、リードフレームLFの裏面側も覆っており、リードフレームLFの裏面側を覆う樹脂MRの部分には、開口部MROPに対向する開口部MROPrおよび換気用開口部OPAVに対向する換気用開口部OPAVrが形成されている。
樹脂MRとしては、例えば、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニ レンサルファイド、ボリブチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を使用することができる。また、金、銀、銅、すずなどの金属微粒子、あるいは、シリカ、ガラス、カーボン、マイカ、タルクなどを成分として含む無機微粒子を混入してもよい。金属微粒子や無機微粒子を適量混入することにより、樹脂MRに導電性を持たせたり、樹脂MRの線膨張係数の調整を行ったりすることができる。
リードフレームLFの上面(一面)側には、上述した通り、第一チップ搭載部TAB1と、第二チップ搭載部TAB2が長手方向(X方向に)に連結された状態でリードフレームLFに一体に形成されている。第一チップ搭載部TAB1には、第一半導体チップCHP1のダイヤフラムDFの裏面側に設けられた凹部DPRに連通する開口部OPCHP1が形成されている。第二チップ搭載部TAB2には、第二半導体チップCHP2の外側に形成された開口部OPCHP2が形成されている。開口部OPCHP2は、開口部OPCHP1とは、長手方向(X方向)において最も離れた位置、樹脂MRの周側面近傍の内側の位置に設けられている。リードフレームLFには、一端側で開口部OPCHP1に連通し、他端側で開口部OPCHP2に連通する、流量センサFSの長手方向(X方向)に延出された換気用通路LFPASSが形成されている。実施形態1としての換気用通路LFPASSは、リードフレームLFの上面とは反対側の裏面(他面)側が開口された溝として形成されている。つまり、リードフレームLFは、開口部OPCHP1および開口部OPCHP2が形成された厚さが一様な板材を、裏面側から薄肉化のための加工をして、上面側に第一チップ搭載部TAB1および第二チップ搭載部TAB2が形成されるように溝状の換気用通路LFPASSを形成したものである。薄肉化の加工としては、プレス加工、エッチング、機械加工等いずれでもよい。
リードフレームLFの裏面側には、換気用通路LFPASSの裏面側の開口された面を覆う接着剤ADH3が設けられている。従って、第一半導体チップCHP1のダイヤフラムDFの裏面側に設けられた凹部DPRの内部空間は、リードフレームLFの開口部OPCHP1、換気用通路LFPASS、開口部OPCHP2、樹脂MRの換気用開口部OPAVを介して流量センサFSの外部空間に連通される。
接着剤ADH3の材料としては、接着剤ADH1および接着剤ADH2と同様なものを用いることができる。接着剤ADH3は、接着シートとしたものを用いたり、塗布または樹脂成形により形成したりすることができる。
なお、以下において、図4に図示された樹脂封止前の流量センサFSを未封止流量センサp−FSという。
<樹脂成形方法>
次に、図5を参照して、樹脂MRを成形する方法を説明する。
上面側に、第一チップ搭載部TAB1および第二チップ搭載部TAB2が一体形成され、開口部OPCHP1、換気用通路LFPASSおよび開口部OPCHP2が形成されたリードフレームLFを準備する。
リードフレームLFの第一チップ搭載部TAB1の上面に接着剤ADH1により第一半導体チップCHP1を接着し、第二チップ搭載部TAB2の上面に接着剤ADH2により第二半導体チップCHP2を接着する。
第一半導体チップCHP1の電極パッドPD1とリードフレームLFのリードLD1とをワイヤW1により接続し、第二半導体チップCHP2の電極パッドPD2とリードフレームLFのリードLD1とをワイヤW2により接続する。また、第二半導体チップCHP2の電極パッドPD3とリードフレームLFのリードLD2とをワイヤW3により接続する。これにより図4に図示された未封止流量センサp-FSが作製される。この段階では、リードLD1、LD2は、リードフレームLFから分離されていない。
未封止流量センサp−FSを上金型UMと下金型BMのキャビティ内に収容する。上金型UMの内面には弾性フィルムLAFが設置されている。また、上金型UMには、流量検出部FDUの周囲を囲む環状の仕切壁UMW1、およびリードフレームLFに形成された開口部OPCHP2を覆う柱状の突出部UMW2が形成されている。下金型BMには、環状の仕切壁UMW1に対向する位置および突出部UMW2に対向する位置に、隆起状の押え部が形成されている。
仕切壁UMW1は、上金型UMに対して上下に移動可能に嵌合されており、不図示の圧力調整機構により第一半導体チップCHP1の上面を押圧する押圧力が調整可能とされている。この圧力調整機構により、仕切壁UMW1による第一半導体チップCHP1への押圧力を、第一半導体チップCHP1がダイヤフラムDF周囲付近で変形しない程度に調整する。仕切壁UMW1による第一半導体チップCHP1への押圧により接着剤ADH1が加圧される。また、ADH3は、上金型UMの仕切壁UMW1と下金型BMの押え部、および上金型UMの突出部UMW2と下金型BMの押え部との間で加圧されている。
弾性フィルムLAFは、上金型UMの仕切壁UMW1と下金型BMの押え部によって挟圧される第一半導体チップCHP1を保護する。
この状態で、樹脂流入部GATEより樹脂材を流入し、キャビティ内に充填する。このとき、リードフレームLFの換気用通路LFPASSの下面側の開口された面は、接着剤ADH3により覆われているので、換気用通路LFPASS内に樹脂材が流入することはない。また、リードフレームLFの開口部OPCHP2は、上金型UMの突出部UMW2により塞がれているので、樹脂材が開口部OPCHP2から開口部OPCHP2の換気用通路LFPASS内に流入することがない。このとき、リードフレームLFのダムバーDMは、樹脂材の漏れを防止する。上金型UMおよび下金型BMのキャビティ内に充填された樹脂材を硬化することにより、樹脂MRにより封止された流量センサFSが形成される。この流量センサFSを金型から取出し、リードフレームLFのダムバーDMを切断することにより、リードLD1、LD2がリードフレームLFから分離された図3に図示された流量センサFSが作製される。
上記実施形態1では、リードフレームLFに形成された換気用通路LFPASSの裏面側の開口さらた面を、接着剤ADH3により被覆した構造として例示した。しかし、接着剤ADH3を用いることなく、換気用通路LFPASSの裏面側の開口された面を、直接、樹脂MRにより被覆することもできる。
樹脂成形によりリードフレームLFの裏面を樹脂MRにより被覆する場合、キャビティ内に充填する硬化前の樹脂材が、開口された面から換気用通路LFPASS内に落ち込まないようにする必要があるが、その条件は以下の通りである。
ニュートン流体の溝への流入距離Lは、下記の式(1)で表される。
L=(ΔP×W×T3)/(12×η×Q) 式(1)
ΔP 圧力差、W 溝の幅(Y方向の長さ)、T 溝の肉厚、η 粘度、Q 樹脂材流量
従って、例えば、溝の幅と肉厚を小さく設定し、粘度の高い樹脂を用いて成形すれば、樹脂材は溝を完全に埋めることはなく、換気用通路LFPASSを塞いで、リードフレームLFの裏面にリードフレームと一体的に形成することができる。
[従来構造との対比]
図6は、流量センサの従来例を示す図であり、図6(a)は、樹脂封止工程後の構造を示す平面図であり、図6(b)は、図6(a)のVIb−VIb線断面図である。
図6に図示された流量センサFSKでは、リードフレームLFKに、リードフレームLFKの板厚を貫通する貫通孔OP1が形成されているのみである。つまり、実施形態1として示した流量センサFSにおける換気用通路LFPASSおよび開口部OPCHP2に対応する構成を有していない。また、樹脂MRKには、流量センサFSの樹脂MRに形成された換気用開口部OPAVに対応する開口部は形成されていない。他の構成は、実施形態として示す流量センサFSと同一であり、対応する構成には同一の符号を付してある。
従来の流量センサFSKでは、流量検出部FDUが露出された樹脂MRKの開口部MROP周囲の外部空間と、貫通孔OP1を介して凹部DPRに連通する樹脂MRKの開口部MROPr周囲の外部空間とが、流量センサFSKの厚さ方向(Z方向)における反対側の位置で対向しており、長さ方向(X方向)および幅方向(Y方向)では、ほぼ同一の位置となっている。
流量センサFSKのダイヤフラムDF上に形成された流量検出部FDUは、空気流量を測定するために、流れが速い空気の主通路部に設置される。図6に図示された流量センサFSKでは、ダイヤフラムDF直下の凹部DPRに連通する貫通孔OP1は、長さ方向(X方向)および幅方向(Y方向)では、樹脂MRKの開口部MROPから露出された流量検出部FDUとほぼ同一位置で、厚さ方向(Z方向)で対向する位置に配置されている。つまり、貫通孔OP1も、流量検出部FDUと同様に、空気の主通路部に設置されることになる。このため、主通路を流れる空気が貫通孔OP1を介してダイヤフラムDF直下の凹部DPRに流入することにより、凹部DPR内の圧力が大きく変動することがある。特に、寒冷地では、空気中に含まれる水分が凍結することによって、貫通孔OP1が塞がれる可能性もある。
貫通孔OP1近傍における圧力変動や水分の凍結によって、凹部DPRの内部空間と流量検出部FDU周囲の外部空間とに圧力差が生じるので、流量測定の誤差が大きくなる。
これに対し、実施形態1に示す流量センサFSにおいては、上述した通り、ダイヤフラムDFの裏面側の凹部DPRの内部空間は、リードフレームLFに形成した開口部OPCHP1、換気用通路LFPASS、開口部OPCHP2、および樹脂MRの換気用開口部OPAVを介して流量センサFSの外部空間に連通している。リードフレームLFの開口部OPCHP2および樹脂MRの換気用開口部OPAVは、空気の主通路部に配置された流量検出部FDUから、長手方向(X方向)に離れた位置に配置されている。このため、開口部OPCHP2近傍の圧力が大きく変動することを防止することができると共に、空気中に含まれる水分が開口部OPCHP2近傍に流入する可能性も低くできる。これに伴い、ダイヤフラムDF直下の凹部DPRの内部空間と流量センサFSの外部空間との圧力差をなくすことができる。従って、流量測定の誤差を小さくすることができ、測定性能の向上を図ることができる。
<流量センサ装置>
図7は、図3に図示された流量センサが筐体内に収容された本発明による流量センサ装置の実施形態1の断面図である。
流量センサ装置AFSは、流量センサFSと、流量センサFSを収容する筐体HOU1とを備える。筐体HOU1は、例えば、PBT樹脂、ABS樹脂、PC樹脂、ナイロン樹脂、PS樹脂、PP樹脂、フッ素樹脂などの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂、ガラス材料、銅合金、アルミ合金、鉄合金などの金属材料から構成することができる。
筐体HOU1の上部内面側には、流量センサFSの上面に当接する仕切り板DPLT1、DPLT2が形成され、下部内面側には流量センサFSの下面に当接する仕切り板DPLATE1、DPLTE2が形成されている。
仕切り板DPLT1は、流量センサFSの流量検出部FDUと第一半導体チップCHP1のX方向側の周側面との間に配置されており、仕切り板DPLT2は、樹脂MRに形成された換気用開口部OPAVのX方向側の隣接部に配置されている。筐体HOU1の下部内面側の仕切り板DPLATE1、DPLATE2は、それぞれ、仕切り板DPLT1、DPLT2に対向する位置に配置されている。
筐体HOU1には、仕切り板DPLT1とDPLT2とにより仕切られた空間、換言すれば、リードフレームLFの開口部OPCHP2と連通する外部連通用開口部OPHOU1が形成されている。ダイヤフラムDF直下の凹部DPR内の内部空気は、筐体HOU1の外部連通用開口部OPHOU1を介して、筐体HOU1の外部空気と換気される。
仕切り板DPLT1とDPLATE1とにより、流量検出部FDU近傍における空気の主通路部MPASSと、リードフレームLFの開口部OPCHP2とが仕切られている。このため、空気の主通路部MPASSを流れる圧力変動の大きい空気の流れは、リードフレームLFの開口部OPCH2内に流れ込むのを確実に防止することができる。また、空気中に含まれる水分が開口部OPCHP2近傍に流入し、凍結する可能性を低くすることができる。
上記実施形態1によれば、下記の効果を奏する。
(1)リードフレームLFに、開口部OPCHP1、換気用通路LFPASSおよび開口部OPCHP2を形成し、樹脂MRに換気用開口部OPAVを形成し、ダイヤフラムDFの下部側の凹部DPRの内部空間に連通した。これにより、開口部OPCHP2および樹脂MRの換気用開口部OPAVを、空気の主通路部に配置された流量検出部FDUから離れた位置に配置することが可能となる。このため、開口部OPCHP2近傍の圧力が変動することを防止することができると共に、空気中に含まれる水分が開口部OPCHP2近傍に流入する可能性も低くできる。これに伴い、ダイヤフラムDF直下の凹部DPRの内部空気と、流量検出部FDU近傍の外部空気との圧力差をなくすことができる。従って、流量測定の誤差を小さくすることができ、測定性能の向上を図ることができる。
(2)ダイヤフラムDF直下の凹部DPRの内部空間に連通される換気用通路LFPASSをリードフレームLFに形成した。従って、他の部材を追加して換気用通路LFPASSを形成する構成に比し、部材を節減するので、流量センサFSの小型化およびコスト低減を図ることができる。
(3)リードフレームLFに形成した換気用通路LFPASSの開口された面を接着剤ADH3により覆った。このため、流量センサFSの薄型化が可能である。
(4)さらに、接着剤ADH3を用いることなく、未封止流量センサp−FSを封止する樹脂MRにより、直接、換気用通路LFPASSの開口された面を覆う構造とすれば、一層、薄型化を図ることができる。また、接着剤ADH3を取り付ける作業を無くすことができるので、生産性を向上することができる。
(5)流量センサFSを収容する筐体HOU1に、流量検出部FDU近傍における空気の主通路部MPASSと、リードフレームLFの開口部OPCHP2とを仕切る仕切り板DPLT1、DPLATE1を形成した。このため、空気の主通路部MPASSを流れる圧力変動の大きい空気の流れが、リードフレームLFの開口部OPCHP2内に流れ込むのを確実に防止することができる。
(6)流量センサFSを収容する筐体HOU1に、リードフレームLFの開口部OPCHP2と連通する外部連通用開口部OPHOU1を形成した。このため、ダイヤフラムDF直下の凹部DPRの内部空気を、筐体HOU1の外部空気と換気することができる。これにより、ダイヤフラムDFの下部側の凹部DPRの内部圧力を、流量センサ装置AFSの外部圧力と同じにすることができる。
なお、上記実施形態1では、樹脂MRにおけるリードフレームLFの裏面側を覆う部分に開口部MROPrおよび換気用開口部OPAVrが形成されている構造として例示したが、開口部MROPrおよび換気用開口部OPAVrは形成しなくてもよい。
--実施形態2--
図8は、本発明による流量センサの実施形態2を示し、図8(a)は樹脂封止工程前の構造を示す断面図であり、図8(b)は樹脂封止工程後の構造を示す断面図である。
実施形態2が実施形態1と相違する点は、リードフレームLFの換気用通路LFPASSの他端に形成された開口部OPCHP2の反対側にも開口部OPCHP2rを設けた点である。
上述した如く、樹脂MRにおけるリードフレームLFの裏面側を覆う部分には、換気用開口部OPAVに対向して換気用開口部OPAVrが形成されている。リードフレームLFの裏面に設けられた接着剤ADH3には、換気用開口部OPAVrに対向する位置に、接着剤ADH3の厚さ方向に貫通する開口部OPCHP2rが形成されている。従って、ダイヤフラムDFの裏面側に設けられた凹部DPRは、開口部OPCHP1および換気用通路LFPASSを介して、リードフレームLFの上面側に形成された開口部OPCHP2および接着剤ADH3に設けられた換気用開口部OPAVrに連通している。
実施形態2におけるその他の構成は、実施形態1と同様であり、対応する構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
実施形態2によれば、リードフレームLFの表裏両面において、ダイヤフラムDF直下の凹部DPRの内部空気を流量センサFSの外部空気と換気することができる。
従って、実施形態2においても実施形態1と同様な効果を奏する。
なお、実施形態2において、開口部OPCHP2を形成せず、換気用開口部OPCHP2rのみを形成するようにしてもよい。すなわち、リードフレームLFに、開口部OPCHP2が形成されていない構造とする。この場合には、樹脂MRに、換気用開口部OPAVを形成する必要もない。
--実施形態3--
図9は、本発明による流量センサの実施形態3を示し、図9(a)は樹脂封止工程前の構造を示す断面図であり、図9(b)は樹脂封止工程後の構造を示す断面図である。
実施形態3が実施形態2と相違する点は、リードフレームLFの裏面に設けられた接着剤ADH3の裏面に板状構造体PLTを設けた点である。
板状構造体PLTは、接着剤ADH3より少し大きい面積を有し、樹脂MRと接着剤ADH3との間に配設されている。板状構造体PLTは、1枚若しくは複数枚のシート状部材により構成されており、第一半導体チップCHP1および第二半導体チップCHP2に加わる外部からの衝撃を緩衝する機能を有する。また、成形により未封止流量センサp−FSを封止する樹脂MRを形成する際、接着剤ADH3として融点が低い材料を用いるような場合には、樹脂MRが換気用通路LFPASS内に流入するのを防止する機能を持たせることもできる。
板状構造体PLTは、例えば、PBT樹脂、ABS樹脂、PC樹脂、ナイロン樹脂、PS樹脂、PP樹脂、フッ素樹脂などの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂、ガラス材料、銅合金、アルミ合金、鉄合金などの金属材料から構成することができる。
実施形態3におけるその他の構成は、実施形態1と同様であり、対応する構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
実施形態3においても、実施形態1と同様な効果を奏する。
加えて、板状構造体PLTにより、第一半導体チップCHP1および/または第二半導体チップCHP2に加わる外部からの衝撃を緩衝するという効果を奏する。
なお、板状構造体PLTは、接着剤ADH3の全領域を覆う面積とする必要はなく、第一半導体チップCHP1または第二半導体チップCHP2の一方に対応する面積としたり、さらには、開口部OPCHP1、OPCHP2または換気用通路LFPASS等の一部に対応する面積としたりしてもよい。
また、実施形態3において、実施形態2と同様、接着剤ADH3および板状構造体PLTに、樹脂MRの開口部OPCHPrに対向する位置に換気用の開口を設け、凹部DPRの内部空間をリードフレームLFの表裏両面の外部空間に連通するようにしてもよい。
--実施形態4--
図10は、本発明による流量センサの実施形態4を示し、図10(a)は樹脂封止工程前の構造を示す断面図であり、図10(b)は樹脂封止工程後の構造を示す断面図である。
実施形態4が実施形態1と相違する点は、リードフレームLFの換気用通路LFPASSが、上面側に開口されている点である。リードフレームLFには、上面側が開口され、裏面側に底部LFRを有する換気用通路LFPASSが形成されている。リードフレームLFの上面には、接着剤ADH4が接着され、換気用通路LFPASSの開口された面を塞いでいる。接着剤ADH4には、ダイヤフラムDF直下の凹部DPRに対向する開口部OPCHP1aと、樹脂MRの換気用開口部OPAVに対向する開口部OPCHP2aとが形成されている。
実施形態4におけるその他の構成は、実施形態1と同様であり、対応する構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
実施形態4においても、実施形態1と同様な効果を奏する。
なお、実施形態4において、リードフレームLFの底部LFRに、樹脂MRの開口部OPAVrに連通する換気用の開口部を形成し、ダイヤフラムDF直下の凹部DPRの内部空気をリードフレームLFの表裏両面側の外部空気と換気できるようにしてもよい。
また、第一半導体チップCHP1および/または第二半導体チップCHP2と接着剤ADH4との間に、実施形態3に示した板状構造体PLTを配設するようにしてもよい。
--実施形態5--
図11は、本発明による流量センサの実施形態5を示し、図11(a)は樹脂封止工程前の構造を示す断面図であり、図11(b)は樹脂封止工程後の構造を示す断面図である。
実施形態5が実施形態1と相違する点は、リードフレームLFに形成された換気用通路LFPASSが、リードフレームLFの板厚方向に貫通されている点である。
換気用通路LFPASSは、リードフレームLFの板厚を貫通する貫通開口として形成されている。リードフレームLFの上面には、実施形態4と同様、開口部OPCHP1a、OPCHP2aを有し、換気用通路LFPASSの上部側の開口された面を覆う接着剤ADH3fが配設されている。また、リードフレームLFの裏面には、実施形態1と同様、換気用通路LFPASSの裏面側の開口された面を覆う接着剤ADH3rが配設されている。接着剤ADH3rには、換気用の開口部が形成されていない。接着剤ADH3rとして、実施形態2に示すように、開口部OPCHP2rが形成されたものを用いてもよい。
接着剤ADH3f、ADH3rは、接着シートとしたものを用いたり、塗布または樹脂成形により形成したりすることができる。
実施形態5におけるその他の構成は、実施形態1と同様であり、対応する構成に同一の符号を付して説明を省略する。
実施形態5においても実施形態1と同様な効果を奏する。
なお、実施形態5において、実施形態3のように、接着剤ADH3rと樹脂MRとの間に、第一半導体チップCHP1および第二半導体チップCHP2に加わる外部からの衝撃を緩衝するための板状構造体PLTを配設してもよい。
実施形態5において、接着剤ADH3rを用いず、換気用通路LFPASSの下面側の開口された面を、直接、樹脂MRにより被覆する構造とすることもできる。このような構造を採用する場合は、式(1)を満たす条件で、樹脂MRを成形する。
--実施形態6--
図12は、本発明による流量センサの実施形態6を示し、図12(a)は樹脂封止工程後の構造を示す平面図であり、図12(b)は図12(a)のXIIb−XIIb線断面図である。
実施形態6が実施形態1と相違する点は、流量センサFSBは、1つの半導体チップCHPを備えている点である。
半導体チップCHPは、実施形態1の第一半導体チップCHP1と同様、ダイヤフラムDFの上部に流量検出部FDUを備えている。また、半導体チップCHPは、実施形態1の第二半導体チップCHP2が有するCPU、入力回路、出力回路およびメモリと、流量検出部FDUを制御する制御部CUを備えている。流量検出部FDUと制御部CUとは、配線WL1により接続されている。
ダイヤフラムDFは、流量センサFSBにおける長手方向(X方向)および幅方向(Y方向)のほぼ中央部に形成され、その裏面側には凹部DPRが形成されている。流量検出部FDUは、ダイヤフラムDFのほぼ中央部に配置されている。リードフレームLFの上面には、チップ搭載部TABが一体形成されている。リードフレームLFには、底部がチップ搭載部TABとされ、裏面が開口された換気用通路LFPASSが形成されている。
リードフレームLFのチップ搭載部TABの上面に半導体チップCHPが、接着剤ADH1により接着されている。リードフレームLFのチップ搭載部TABには、換気用通路LFPASSと、流量検出部FDUの裏面側の凹部DPRとを連通する開口部OPCHP1が形成されている。リードフレームLFの裏面には、換気用通路LFPASSの下面の開口された面を覆う接着剤ADH3が配設されている。半導体チップCHPの主面および周側面は、流量検出部FDUの周囲を露出する開口部MROPを有する樹脂MRにより被覆されている。接着剤ADH3には、樹脂MRの周側面の外側の位置に開口部OPCHP2が形成されている。換気用通路LFPASSは、開口部OPCHP1から長手方向(X方向)に開口部OPCHP2まで延出されて開口部OPCHP2に連通している。
実施形態6に示された流量センサFSBは、ダイヤフラムDF直下の凹部DPRの内部空間は、リードフレームLFの開口部OPCHP1および換気用通路LFPASSを介して接着剤ADH1の開口部OPCHP2に連通している。このため、凹部DPRの内部空気を流量センサFSBの外部空気と換気することができる。
図7に図示されるように、実施形態6の流量センサFSBを、樹脂MRの開口部MROPと、接着剤ADH3の開口部OPCHP2とを仕切る仕切り部を有する筐体に収容して、流量センサ装置を形成することができる。
従って、実施形態6においても実施形態1と同様な効果を奏する。
加えて、実施形態6では、流量検出部FDUを有する半導体チップCHPに、制御部CUを一体化することにより、1つの半導体チップCHPを備える流量センサFSBとしたので、流量センサFSBを小型化することができる。
なお、実施形態6において、リードフレームLFに形成する換気用通路LFPASSを、実施形態4に示すように、底部を有し、リードフレームLFの上面が開口された面を有する構造としてもよい。リードフレームLFに形成する換気用通路LFPASSを、実施形態5に示すように、リードフレームLFの板厚を貫通する貫通開口部としてもよい。
換気用通路LFPASSの開口された面を、直接、樹脂MRで被覆する構造としてもよい。換気用通路LFPASSを、リードフレームLFの表裏両面において外部空間に連通するようにリードフレームLFのTABに開口部を形成してもよい。
また、実施形態1〜5において、実施形態6と同様に、第一半導体チップCHP1に流量検出部FDUを制御する制御部CUを一体的に形成し、1つの半導体チップCHPを備える流量センサFSまたは流量センサ装置AFSとすることができる。
上記各実施形態においては、第一、第二半導体チップCHP1、CHP2および半導体チップCHPを被覆する樹脂MRは、その上面が、第一、第二半導体チップCHP1、CHP2または半導体チップCHPの流量検出部FDUの上面より高い構造として例示した。しかし、樹脂MRの上面を、第一、第二半導体チップCHP1、CHP2または半導体チップCHPの流量検出部FDUの上面より低い構造としたり、あるいは、樹脂MRの一部が、第一、第二半導体チップCHP1、CHP2および半導体チップCHPを部分的に被覆していない構造としたりしてもよい。
その他、本発明は、発明の趣旨の範囲において、種々、変形することが可能であり、要は、リードフレームの一面上に搭載され、裏面に凹部が形成されたダイヤフラム上に流量検出部を有する半導体チップを備え、リードフレームは、半導体チップの凹部に連接する一端と、半導体チップの周側面の外側に配置された他端とを有する換気用通路を有し、換気用通路の他端は、樹脂おける半導体チップの周側面の外側に設けられた換気用開口に連通するか、または樹脂の外側に配置されているものであればよい。
ADH1〜ADH3 接着剤
ADH3f、ADH3r 接着剤
AFS 流量センサ装置
CHP 半導体チップ
CHP1 第一半導体チップ
CHP2 第二半導体チップ
CU 制御部
DF ダイヤフラム
DM ダムバー
DPLT1、DPLT2 仕切り板
DPLATE1、DPLATE2 仕切り板
DPR 凹部
FDU 流量検出部
FS、FSB 流量センサ
HCB ヒータ制御ブリッジ
HOU1 筐体
LAF 弾性フィルム
LFR 底部
LD1、LD2 リード
LF リードフレーム
LFPASS 換気用通路
MR 樹脂
MROP、MROPr 開口部
MPASS 空気の主通路部
OPA 開口部
OPAV、OPAVr 換気用開口部
OPCHP1、OPCHP1a 開口部
OPCHP2、OPCHP2a 開口部
OPCHPr 開口部
OPHOU1 外部連通用開口部
PD、PD1〜PD3 電極パッド
p−FS 未封止流量センサ
PLT 板状構造体
TSB 温度センサブリッジ
TAB チップ搭載部
TAB1 第一チップ搭載部
TAB2 第二チップ搭載部
UMW1 仕切壁
UMW2 突出部
W1、W2 ワイヤ
WL1 配線

Claims (15)

  1. リードフレームと、
    主面と、裏面と、周側面とを有し、前記主面にダイヤフラムが形成され、前記ダイヤフラムの前記裏面側に凹部が形成され、記ダイヤフラムに流量検出部が形成され、前記リードフレームの一面上に搭載された第1の半導体チップと、
    前記流量検出部を露出して、前記第1の半導体チップの前記主面または前記周側面の少なくとも一部を覆う樹脂と、を備え、
    前記リードフレームは、前記第1の半導体チップの前記凹部に連通する一端と、前記第1の半導体チップの前記周側面の外側に配置された他端とを有する換気用通路を有し、
    前記換気用通路は、前記第1の半導体チップが搭載された前記リードフレームの一面側が開口した開口部と、前記一面とは反対側の他面には前記リードフレームと一体に成形された底部を有する溝部と、を有し、
    前記開口部の少なくとも一部には、接着剤が設置され、
    前記リードフレームの前記換気用通路の前記他端は、前記樹脂における前記1の半導体チップの前記周側面の外側に設けられた換気用開口に連通するか、または前記樹脂の外側に配置され、
    前記第1の半導体チップと前記換気用開口の間に第2の半導体チップがある、流量センサ。
  2. 請求項1に記載の流量センサにおいて、
    さらに、前記半導体チップとは別の半導体チップを備え、前記別の半導体チップは、主面、裏面、周側面、および前記流量検出部を制御する制御部を有し、前記半導体チップが搭載された前記リードフレームの同一面側に配置され、前記別の半導体チップの前記主面および前記周側面の少なくとも一部が前記樹脂により覆われている、流量センサ。
  3. 請求項1または2に記載の流量センサにおいて、
    前記リードフレームの前記換気用通路は、前記半導体チップが搭載された前記一面とは反対側が開口され、前記一面側に、前記半導体チップが搭載されるチップ搭載部が一体に成形されている溝である、流量センサ。
  4. 請求項3に記載の流量センサにおいて、
    前記リードフレームの前記チップ搭載部に、前記リードフレームの前記溝と前記半導体チップの前記凹部とを連通する開口部が形成されている、流量センサ。
  5. 請求項3に記載の流量センサにおいて、
    さらに、前記リードフレームの前記溝を覆う下部側覆い部材を備える、流量センサ。
  6. 請求項5に記載の流量センサにおいて、
    前記下部側覆い部材は接着剤である、流量センサ。
  7. 請求項6に記載の流量センサにおいて、
    さらに、前記接着剤における前記リードフレーム接着面とは反対側の面に配設された板状構造体を備える、流量センサ。
  8. 請求項1または2に記載の流量センサにおいて、
    前記リードフレームの前記換気用通路は、前記半導体チップが搭載された前記一面側が開口され、前記一面とは反対側の他面に、前記リードフレームと一体に成形された底部を有する溝である、流量センサ。
  9. 請求項8に記載の流量センサにおいて、
    さらに、前記リードフレームの前記を覆う上部側覆い部材を備える、流量センサ。
  10. 請求項9に記載の流量センサにおいて、
    前記上部側覆い部材は接着剤である、流量センサ。
  11. 請求項1または2に記載の流量センサにおいて、
    前記リードフレームの前記換気用通路は前記リードフレームを厚さ方向に貫通する開口であり、前記開口の上面側を覆う上部側覆い部材と、前記開口の下面側を覆う下部側覆い部材とを備える、流量センサ。
  12. 請求項1または2に記載の流量センサにおいて、
    前記樹脂は、前記リードフレームの前記一面とは反対側の他面を覆う他面被覆部を有し、前記リードフレームの前記換気用通路の前記他端は、前記他面被覆部の外側に配置されている、流量センサ。
  13. 請求項1に記載の流量センサにおいて、
    前記リードフレームの前記換気用通路は、少なくとも前記リードフレームの前記一面と前記一面に対向する他面との少なくとも一方が開口され、前記換気用通路の前記開口された面が、直接、前記樹脂により被覆されている、流量センサ。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の流量センサと、
    前記流量センサを収容する筐体とを備え、
    前記筐体は、前記半導体チップの前記流量検出部が前記樹脂から露出された領域と、前記リードフレームの前記換気用通路の前記他端が配置された領域とを仕切る仕切部を有する、流量センサ装置。
  15. 請求項14に記載の流量センサ装置において、
    前記筐体は、前記リードフレームの前記換気用通路の前記他端が配置された領域を前記
    筐体外部に連通する外部連通用開口部を有する、流量センサ装置。
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