JP5981398B2 - 内燃機関のSOx濃度検出装置 - Google Patents
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Description
図1に本発明の第1実施形態の限界電流式センサの1つが示されている。図1の限界電流式センサは、2セルタイプの限界電流式センサである。図1において、10は限界電流式センサ、11Aは第1固体電解質層、11Bは第2固体電解質層、12Aは第1アルミナ層、12Bは第2アルミナ層、12Cは第3アルミナ層、12Dは第4アルミナ層、12Eは第5アルミナ層、12Fは第6アルミナ層、13は拡散律速層、14はヒータ、15はポンプセル、15Aは第1ポンプ電極、15Bは第2ポンプ電極、15Cはポンプセル電圧源、16はセンサセル、16Aは第1センサ電極、16Bは第2センサ電極、16Cはセンサセル電圧源、17Aは第1大気導入路、17Bは第2大気導入路、18は内部空間をそれぞれ示している。
第1ポンプ電極15Aおよび第2ポンプ電極15Bは、白金もしくはロジウム等の白金族元素またはその合金からなる電極である。第1ポンプ電極15Aは、第2固体電解質層11Bの一方の側の壁面(すなわち、内部空間18を形成する第2固体電解質層11Bの壁面)に配置され、第2ポンプ電極15Bは、第2固体電解質層11Bの他方の側の壁面(すなわち、第2大気導入路17Bを形成する第2固体電解質層11Bの壁面)に配置されている。これら電極15A、15Bと第2固体電解質層11Bとは、ポンプセル15を構成している。センサ10は、ポンプセル15(具体的には、第1ポンプ電極15Aと第2ポンプ電極15Bとの間)にポンプセル電圧源15Cから電圧を印加可能に構成されている。なお、第1ポンプ電極15Aは陰極側の電極であり、第2ポンプ電極15Bは陽極側の電極である。
ポンプセル15に電圧が印加されると、内部空間18内の酸素が第1ポンプ電極15Aに接触したときに、この酸素が第1ポンプ電極15A上で酸素イオンとなり、この酸素イオンが第2固体電解質層11Bの内部を第2ポンプ電極15Bに向かって移動する。このとき、第1ポンプ電極15Aと第2ポンプ電極15Bとの間には、第2固体電解質層11Bの内部を移動した酸素イオン量に比例した電流が流れる。そして、酸素イオンが第2ポンプ電極15Bに達すると、酸素イオンは第2ポンプ電極15Bにおいて酸素となって第2大気導入路17Bに放出される。つまり、ポンプセル15は、排気中の酸素を排気からポンピングによって大気に放出し、排気中の酸素濃度を低下させることができる。このポンプセル15のポンピング能力は、ポンプセル電圧源15Cから当該ポンプセル15に印加される電圧が高いほど高い。
第1センサ電極16Aおよび第2センサ電極16Bは、白金もしくはロジウム等の白金族元素またはその合金からなる電極である。第1センサ電極16Aは、第1固体電解質層11Aの一方の側の壁面(すなわち、内部空間18を形成する第1固体電解質層11Aの壁面)に配置され、第2センサ電極16Bは、第1固体電解質層11Aの他方の側の壁面(すなわち、第1大気導入路17Aを形成する第1固体電解質層11Aの壁面)に配置されている。これら電極16A、16Bと第1固体電解質層11Aとは、センサセル16を構成している。センサ10は、センサセル16(具体的には、第1センサ電極16Aと第2センサ電極16Bとの間)にセンサセル電圧源16Cから電圧を印加可能に構成されている。なお、第1センサ電極16Aは陰極側の電極であり、第2センサ電極16Bは陽極側の電極である。
センサセル16に電圧が印加されると、内部空間18内のSOxが第1センサ電極16Aに接触したときに、このSOxが第1センサ電極16A上で分解され、SOxの酸素が酸素イオンとなり、この酸素イオンが第1固体電解質層11Aの内部を第2センサ電極16Bに向かって移動する。このとき、第1センサ電極16Aと第2センサ電極16Bとの間には、第1固体電解質層11Aの内部を移動した酸素イオン量に比例した電流が流れる。そして、酸素イオンが第2センサ電極16Bに達すると、酸素イオンは第2センサ電極16Bにおいて酸素となって第1大気導入路17Aに放出される。
ところで、本願の発明者らの研究により、2セルタイプの限界電流式センサへの印加電圧(具体的には、センサセル電圧源16Cからセンサセル16への印加電圧)を所定電圧から低下させることによって、排気中のSOx濃度に対応する電流をこの限界電流式センサから得られることが新たに判明した。次に、このことについて説明する。なお、以下の説明において、出力電流とはセンサセル16から出力される電流である。
そして、本願の発明者らの研究により、2セルタイプの限界電流式センサにおいて、上述したように印加電圧を0.8Vから0.4Vまで低下させたときの出力電流のピーク値とSOx濃度との間には、図3に示されている関係があることが判明した。つまり、参照電流(すなわち、印加電圧が0.8Vに達した時点の出力電流)と前記ピーク値との差が大きいほど、排気中のSOx濃度が高いことが判明した。したがって、第1実施形態の2セルタイプの限界電流式センサによれば、前記ピーク値を用いてSOx濃度を算出(すなわち、検出)することができる。
図4に本発明の第1実施形態の限界電流式センサのさらに1つが示されている。図4の限界電流式センサは、1セルタイプの限界電流式センサである。図4において、30は限界電流式センサ、31は固体電解質層、32Aは第1アルミナ層、32Bは第2アルミナ層、32Cは第3アルミナ層、32Dは第4アルミナ層、32Eは第5アルミナ層、33は拡散律速層、34はヒータ、35はセンサセル、35Aは第1センサ電極、35Bは第2センサ電極、35Cはセンサセル電圧源、36は大気導入路、37は内部空間をそれぞれ示している。
第1センサ電極35Aおよび第2センサ電極35Bは、白金もしくはロジウム等の白金族元素またはその合金からなる電極である。第1センサ電極35Aは、固体電解質層31の一方の側の壁面(すなわち、内部空間37を形成する固体電解質層31の壁面)に配置され、第2センサ電極35Bは、固体電解質層31の他方の側の壁面(すなわち、大気導入路36を形成する固体電解質層31の壁面)に配置されている。これら電極35A、35Bと固体電解質層31とは、センサセル35を構成している。センサ30は、センサセル35(具体的には、第1センサ電極35Aと第2センサ電極35Bとの間)にセンサセル電圧源35Cから電圧を印加可能に構成されている。なお、第1センサ電極35Aは陰極側の電極であり、第2センサ電極35Bは陽極側の電極である。
センサセル35に電圧が印加されると、内部空間37内のSOxが第1センサ電極35Aに接触したときに、このSOxが第1センサ電極35A上で分解され、SOxの酸素が酸素イオンとなり、この酸素イオンが固体電解質層31の内部を第2センサ電極35Bに向かって移動する。このとき、第1センサ電極35Aと第2センサ電極35Bとの間には、固体電解質層31の内部を移動した酸素イオン量に比例した電流が流れる。そして、酸素イオンが第2センサ電極35Bに達すると、酸素イオンは第2センサ電極35Bにおいて酸素となって大気導入路36に放出される。
ところで、本願の発明者らの研究により、2セルタイプの限界電流式センサと同様に、1セルタイプの限界電流式センサへの印加電圧(具体的には、センサセル電圧源35Cからセンサセル35への印加電圧)を所定電圧から低下させることによって、排気中のSOx濃度に対応する電流をこの限界電流式センサからも得られることが判明した。次に、このことについて説明する。なお、以下の説明において、出力電流とはセンサセル35から出力される電流であり、当該排気中の酸素濃度は1%で一定である。
そして、本願の発明者らの研究により、1セルタイプの限界電流式センサにおいて、上述したように印加電圧を0.8Vから0.4Vまで低下させたときの出力電流のピーク値とSOx濃度との間にも、図3に示されている関係と同様の関係があることが判明した。つまり、参照電流(すなわち、印加電圧が0.8Vに達した時点の出力電流)と前記ピーク値との差が大きいほど、排気中のSOx濃度が高いことが判明した。したがって、第1実施形態の1セルタイプの限界電流式センサによれば、前記ピーク値を用いてSOx濃度を算出(すなわち、検出)することができる。
図6に、図1の限界電流式センサ10または図4の限界電流式センサ30を有するSOx濃度検出装置を備えた内燃機関が示されている。図6の内燃機関は、火花点火式内燃機関(いわゆるガソリンエンジン)である。しかしながら、本発明は、圧縮自着火式内燃機関(いわゆるディーゼルエンジン)にも適用可能である。また、図6の内燃機関は、大部分の機関運転領域において、空燃比が理論空燃比(ストイキ)にて運転される。
図6において、10または30は図1または図4の限界電流式センサ、50は内燃機関の本体、51はシリンダヘッド、52はシリンダブロック、53は燃焼室、54は燃料噴射弁、55は点火プラグ、56は燃料ポンプ、57は燃料供給管、60はピストン、61はコネクティングロッド、62はクランクシャフト、63はクランク角度センサ、70は吸気弁、71は吸気ポート、72は吸気マニホルド、73はサージタンク、74はスロットル弁、75は吸気管、76はエアフローメータ、77はエアフィルタ、80は排気弁、81は排気ポート、82は排気マニホルド、83は排気管、90は電子制御装置(ECU)、91はアクセルペダル、92はアクセルペダル踏込量センサをそれぞれ示している。
燃料噴射弁54、点火プラグ55、スロットル弁74、クランク角度センサ63、エアフローメータ76、アクセルペダル踏込量センサ92、および、限界電流式センサ10、30は、ECU90に電気的に接続されている。ECU90は、燃料噴射弁54、点火プラグ55、および、スロットル弁74を動作させるための信号をこれらに送信する。また、ECU90は、クランク角度センサ63、エアフローメータ76、および、アクセルペダル踏込量センサ92から信号を受信する。クランク角度センサ63からは、クランクシャフト62の回転速度に対応する信号が出力される。ECU90は、クランク角度センサ63から受信した信号に基づいて機関回転数を算出する。エアフローメータ76からは、そこを通過する空気の流量(ひいては、燃焼室53に吸入される空気の流量)に対応する信号が出力される。ECU90は、エアフローメータ76から受信した信号に基づいて吸入空気量を算出する。アクセルペダル踏込量センサ92からは、アクセルペダル91の踏込量に対応する信号が出力される。ECU90は、アクセルペダル踏込量センサ92から受信した信号に基づいて機関負荷を算出する。
限界電流式センサ10、30は、排気管83に取り付けられている。したがって、限界電流式センサ10、30の検出対象となるガス(すなわち、被検ガス)は、燃焼室53から排出される排気である。限界電流式センサ10、30からは、そこに到来する排気中のSOx濃度に対応する電流が出力される。ECU90は、限界電流式センサ10、30から受信した電流に基づいてSOx濃度を算出する(この算出方法の詳細は後述する)。
第1実施形態のSOx濃度検出について図7を参照しつつ説明する。第1実施形態では、印加電圧が定常的に0.4Vに維持されている(図7の時刻T0以前の期間参照)。すなわち、センサに定常的に0.4Vが印加されている。そして、第1実施形態のSOx濃度検出では、印加電圧が0.4Vから0.8Vまで上昇され(図7の時刻T0から時刻T1までの期間参照)、その後、印加電圧が0.8Vから0.4Vまで低下される(図7の時刻T1から時刻T2までの期間参照)。このとき、ECUは、印加電圧が0.8Vから0.4Vまで低下される間に当該ECUに入力された出力電流のピーク値と参照電流とを用いてSOx濃度を算出(すなわち、検出)する。このとき、参照電流とピーク値との差が大きいほど、算出されるSOx濃度は高い。
第1実施形態のSOx濃度検出装置によれば、排気中のSOx濃度を検出することができる。すなわち、印加電圧が一定の電圧(たとえば、0.4V)に維持されているときの出力電流に占めるSOxの影響、または、印加電圧が上昇されたときの出力電流に占めるSOxの影響が、同出力電流に占める他の成分(たとえば、O2やNOx)の影響に比べて小さいが、印加電圧が所定電圧(たとえば、0.8V)から低下されたときの出力電流に占めるSOxの影響が、同出力電流に占める他の成分の影響に比べて大きいという知見を本願の発明者らが得ており、このため、第1実施形態のSOx濃度検出装置によれば、SOx濃度を精度良く検出することができるのである。
なお、第1実施形態のSOx濃度検出において、印加電圧の上昇開始時点の印加電圧(すなわち、センサに定常的に印加しておく印加電圧)は、0.4Vに限定されず、印加電圧の上昇後に印加電圧を低下させたときにピーク値を持つ出力電流の変化を発生させる電圧であればよく、たとえば、0.6V以下であればよく、好ましくは、0.4Vである。
なお、センサの内部空間に流入する排気中の酸素濃度が印加電圧の低下中に変化する場合がある。この場合、印加電圧の低下に一定時間を要することを考慮すれば、印加電圧が0.8Vであるときの出力電流よりも、印加電圧が0.4Vであるときの出力電流のほうが、ピーク値の出力時点のセンサの内部空間内の排気中の酸素濃度をより正確に反映していると言える。そこで、第1実施形態のSOx濃度検出において、印加電圧が0.8Vから0.4Vまで低下される場合、前記参照電流に代えて、印加電圧が0.4Vに達した時点の出力電流(または、その時点から所定時間経過後の出力電流)が参照電流として用いられてもよい。これによれば、排気中の酸素濃度が印加電圧の低下中に変化したとしても、SOx濃度を精度良く検出することができる。
第1実施形態のSOx濃度検出において、印加電圧の上昇速度または低下速度(スイープ速度)が速すぎると、印加電圧が低下されたとしても、ピーク値が出力されなかったり、SOx濃度に十分に対応するピーク値が出力されなかったりする可能性がある。そこで、第1実施形態のSOx濃度検出において、印加電圧が低下されたときにSOx濃度に十分に対応するピーク値が出力される印加電圧の上昇速度と低下速度とが選択されると好ましい。
なお、内燃機関が図1の限界電流式センサ(2セルタイプ限界電流式センサ)を有する場合、SOx検出回路として、たとえば、図9(A)に示されている回路が採用される。図9(A)において、10は限界電流式センサ(すなわち、図1の限界電流式センサ)、14はヒータ、15はポンプセル、16はセンサセル、90はECU、91は印加電圧指令部、92はパラメータ算出部、93はヒータ制御部、94Pおよび94Sは印加電圧制御回路、95Pおよび95Sは出力電流検出回路をそれぞれ示している。
また、内燃機関が図4の限界電流式センサ(1セルタイプ限界電流式センサ)を有する場合のSOx検出回路として、たとえば、図9(B)に示されている回路が採用される。図9(B)において、30は限界電流式センサ(すなわち、図4の限界電流式センサ)、34はヒータ、35はセンサセル、90はECU、91は印加電圧指令部、92はパラメータ算出部、93はヒータ制御部、94は印加電圧制御回路、95は出力電流検出回路をそれぞれ示している。
上述した第1実施形態のSOx濃度検出フローの一例について説明する。このフローが図10に示されている。
なお、上述した実施形態のSOx濃度検出において、印加電圧が低下されたときにSOx濃度に対応する電流がセンサから出力される理由は、センサセルにおいてSOxに関連する反応が生じていることであると推察される。一方、この反応は、センサセルの温度の影響を大きく受ける。したがって、排気中のSOx濃度が極めて低いことを考慮すれば、センサセルの温度が一定に維持されていることが好ましい。そこで、上述した実施形態において、SOx濃度検出の実行時には、センサセルの温度が一定に維持されるように、ヒータが制御されるようにしてもよい。これによれば、SOx濃度がより精度高く検出される。
また、排気中の成分を浄化する触媒が排気管に設けられている場合、排気中のSOxが触媒に捕捉される可能性がある。この場合、限界電流式センサが触媒下流の排気管に取り付けられていると、SOx濃度が精度良く検出されない可能性がある。そこで、上述した実施形態において、触媒が排気管に設けられている場合、限界電流式センサが触媒上流の排気管に取り付けられていることが好ましい。
第2実施形態について説明する。なお、以下で説明されない第2実施形態の構成および制御は、それぞれ、第1実施形態の構成および制御と同じであるか、あるいは、以下で説明する第2実施形態の構成または制御に鑑みたときに第1実施形態の構成または制御から当然に導き出される構成および制御である。
第2実施形態では、印加電圧が定常的に0.4Vに維持されている。そして、第2実施形態のSOx濃度検出では、印加電圧が0.4Vから0.8Vまで上昇され、その後、印加電圧が0.8Vから0.4Vまで低下される。このとき、ECUは、印加電圧が0.8Vから0.4Vまで低下される間に当該ECUに入力された出力電流のピーク値の絶対値が第1の所定値以上であるか否かを判別する。ここで、ピーク値の絶対値が第1の所定値以上である場合、ECUは、S被毒回復制御(この制御の詳細は後述する)を実行する。一方、ピーク値の絶対値が第1の所定値よりも小さい場合、ECUは、ピーク値と参照電流とを用いてSOx濃度を算出(すなわち、検出)する。
なお、第2実施形態の第1の所定値は、たとえば、以下のように設定される。排気中のSOxの硫黄分が第1センサ電極に付着することがある。この付着S量(すなわち、第1センサ電極に付着している硫黄の量)が多くなると、前記ピーク値の絶対値が大きくなることが本願の発明者らの研究により判明している。そして、この付着S量が非常に多い場合、限界電流式センサの検出精度(特に、SOx濃度の検出精度)が低下する可能性がある。したがって、付着S量が多い場合、第1センサ電極に付着している硫黄を除去すること(すなわち、S被毒回復制御を実行すること)が好ましい。そこで、第2実施形態の第1の所定値は、たとえば、S被毒回復制御の実行が必要とされる場合におけるピーク値の絶対値(すなわち、印加電圧が0.8Vから0.4Vまで低下される間にECUに入力された出力電流のピーク値の絶対値)に設定される。
なお、S被毒回復制御は、公知の制御を採用可能であり、たとえば、印加電圧を比較的高い電圧(たとえば、0.8V以上の電圧であって、特に、1.0V)まで上昇させる制御を採用可能である。
第2実施形態のSOx濃度検出装置によれば、S被毒(すなわち、第1センサ電極への硫黄の付着)によってセンサの検出精度が低下している可能性がある場合、S被毒回復制御が実行される。言い換えれば、S被毒によるセンサの検出精度の低下が生じている可能性がない場合に限り、SOx濃度の検出が実施される。このため、第2実施形態のSOx濃度検出装置によれば、SOx濃度をより精度良く検出することができる。
第2実施形態のSOx濃度検出フローの一例について説明する。このフローが図11に示されている。
第3実施形態について説明する。なお、以下で説明されない第3実施形態の構成および制御は、それぞれ、上記実施形態の構成および制御と同じであるか、あるいは、以下で説明する第3実施形態の構成または制御に鑑みたときに上記実施形態の構成または制御から当然に導き出される構成および制御である。
第3実施形態では、印加電圧が定常的に0.4Vに維持されている。そして、第3実施形態のSOx濃度検出では、印加電圧が0.4Vから0.8Vまで上昇され、その後、印加電圧が0.8Vから0.4Vまで低下される。このとき、ECUは、印加電圧が0.8Vから0.4Vまで低下される間に当該ECUに入力された出力電流のピーク値の絶対値が第2の所定値以上であるか否かを判別する。ここで、ピーク値の絶対値が第2の所定値以上である場合、ECUは、燃料性状の異常を警告する。一方、ピーク値の絶対値が第2の所定値よりも小さい場合、ECUは、ピーク値と参照電流とを用いてSOx濃度を算出(すなわち、検出)する。
なお、第3実施形態の所定値は、たとえば、以下のように設定される。上述したように、排気中のSOxの硫黄分が第1センサ電極に付着することがあり、この付着S量が多くなると、前記ピーク値の絶対値が大きくなることが本願の発明者らの研究により判明している。そして、この付着S量が非常に多い場合、限界電流式センサの検出精度(特に、SOx濃度の検出精度)が低下する可能性がある。ここで、付着S量が多くなる原因の1つとして、排気中のSOx濃度が高いことが挙げられる。そして、燃料中の硫黄成分濃度が高いと、排気中のSOx濃度が高い。そして、燃料中の硫黄成分濃度が許容できない程度に高く、したがって、燃料性状が異常である可能性がある場合、その旨を警告することが好ましい。
第3実施形態のSOx濃度検出装置によれば、燃料性状が異常である可能性がある場合、その旨が警告されるので、SOx濃度検出装置の利用者は、燃料性状が異常である可能性があることを知ることができる。
第3実施形態のSOx濃度検出フローの一例について説明する。このフローが図12に示されている。
上述した実施形態の内燃機関のSOx濃度検出装置は、広く表現すれば、限界電流式センサへの印加電圧を所定電圧(たとえば、0.8V以上の電圧であり、特に、0.8V)から低下させたときの前記センサの出力電流を用いて排気中のSOx濃度を検出する検出部(たとえば、ECU)を有する内燃機関のSOx濃度検出装置であると言える。
Claims (12)
- 限界電流式センサを有する内燃機関のSOx濃度検出装置において、
前記センサへの印加電圧を所定電圧から低下させている間に前記センサから出力される出力電流を用いて前記内燃機関から排出される排気中のSOx濃度を検出する検出部を有する内燃機関のSOx濃度検出装置。 - 前記SOx濃度検出用の出力電流は、前記センサへの印加電圧を前記所定電圧から低下させている間に前記出力電流の絶対値が増大するとき同出力電流の変化方向が前記センサへの印加電圧を前記所定電圧まで上昇させている間に前記出力電流の絶対値が増大するときの同出力電流の変化方向とは逆となる電流である請求項1に記載の内燃機関のSOx濃度検出装置。
- 前記検出部は、前記センサへの前記印加電圧を前記所定電圧から低下させている間に前記センサから出力される出力電流のピーク値を前記SOx濃度検出用の出力電流として用いる請求項1または請求項2に記載の内燃機関のSOx濃度検出装置。
- 前記検出部は、前記センサへの前記所定電圧の印加前に当該所定電圧よりも低い電圧を印加しておき、前記センサへの前記印加電圧を前記所定電圧まで上昇させ、その後、同印加電圧を前記所定電圧から低下させている間に前記センサから出力される出力電流を前記SOx濃度検出用の出力電流として用いる請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関のSOx濃度検出装置。
- 前記所定電圧が0.8V以上の電圧である請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関のSOx濃度検出装置。
- 前記所定電圧からの前記センサへの前記印加電圧の低下終了時点の印加電圧が0.7V以下の電圧である請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関のSOx濃度検出装置。
- 前記検出部は、100Hzの電圧変化の速度以下の速度にて前記センサへの前記印加電圧を前記所定電圧から低下させる請求項1〜6のいずれか1つに記載の内燃機関のSOx濃度検出装置。
- 前記検出部は、100Hzの電圧変化の速度以下の速度にて、前記所定電圧よりも低い電圧を前記センサに印加してから前記所定電圧まで前記センサへの印加電圧を上昇させた後に同印加電圧を前記所定電圧から低下させる請求項4に記載の内燃機関のSOx濃度検出装置。
- 前記内燃機関がガソリンエンジンである請求項1〜8のいずれか1つに記載の内燃機関のSOx濃度検出装置。
- 前記センサへの前記印加電圧を前記所定電圧から低下させている間に前記センサから出力される出力電流の絶対値が第1の所定値以上である場合、S被毒回復制御を実行する制御部をさらに有する請求項1〜9のいずれか1つに記載の内燃機関のSOx濃度検出装置。
- 前記センサへの前記印加電圧を前記所定電圧から低下させている間に前記センサから出力される出力電流の絶対値が第2の所定値以上である場合、前記内燃機関の燃焼室に供給される燃料の性状の異常を警告する制御部をさらに有する請求項1〜10のいずれか1つに記載の内燃機関のSOx濃度検出装置。
- 限界電流式センサを有する内燃機関から排出される排気中のSOx濃度を検出する方法において、
前記センサへの印加電圧を所定電圧から低下させる電圧低下ステップと、
該電圧低下ステップにおいて前記センサへの印加電圧を低下させている間に前記センサから出力される出力電流を取得する出力電流取得ステップと、
該出力電流取得ステップにおいて取得された出力電流を用いて排気中のSOx濃度を検出するSOx濃度検出ステップと、
を具備するSOx濃度検出方法。
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