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JP5971857B2 - 金属コイルの管理方法 - Google Patents

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JP5971857B2
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Description

本発明は、金属コイルの管理方法に関し、特に、金属コイルに設置されたRFIDタグに保持されている情報を用いて金属コイルを管理する方法において、金属コイルに設置されたRFIDタグを効率よく回収できる金属コイルの管理方法に関する。
鋼板の巻取コイルなどの金属コイルは、一般に、製造後、梱包されて、工場内の製品置場に設けられた所定の置場番地で保管される。そして、出荷時に、出荷される巻取コイルが、出荷されるべき所定の製品であることを確認する照合を行なってから、出荷される。
従来、製造してから出荷するまでの間、工場内で金属コイルを管理する方法として、バーコードを用いる方法が用いられていた。
また、薄鋼板などのコイルを工場内で保管する場合の置場管理を行う現品置場管理システムとして、バーコードまたはRFID(電波による固体識別)タグを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−195583号公報
バーコードを用いて、製造してから出荷するまでの間の工場内での金属コイルの移動を管理する場合、通常、金属コイルに貼り付けられたラベルに記載されているバーコードを読み取って、特定の金属コイルであることを確認している。しかし、バーコードを用いて金属コイルを管理する場合、バーコードの読み取りに手間がかかることが問題となっていた。
この問題を解決するために、バーコードに代えて、製品番号などに対応する個々の金属コイルを識別する情報を保持させたRFIDタグを金属コイルに設置して、金属コイルを管理することが考えられる。
RFIDタグに保持された情報を、電波リーダーを用いて読み取る場合、電波リーダーとRFIDタグとの間の距離を、例えば、5m程度まで離すことができ、バーコードリーダとバーコードとの距離と比較して離すことができる。また、RFIDタグに保持された情報を、電波リーダーを用いて読み取る場合、複数のRFIDタグに保持された情報を同時に読み取ることができる。したがって、RFIDタグを用いた場合、バーコードを用いる場合と比較して、保持された情報の読み取りが容易であり、金属コイルを特定する作業の効率を向上できる。
また、RFIDタグは、RFIDタグのIC(集積回路)チップに保持させた金属コイルの固有情報を書き換えることにより、容易に再利用できるものである。しかしながら、RFIDタグを再利用するには、金属コイルに設置されているRFIDタグを出荷時に回収しなければならないため、手間がかかるという問題があった。
また、RFIDタグの回収に要する手間を省くために、金属コイルに設置されているRFIDタグを回収しないことも考えられる。しかし、RFIDタグは、バーコードの記載されたラベルと比較して非常に高価である。このため、RFIDタグを効率よく回収して再利用することが要求されている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、金属コイルに設置されたRFIDタグに保持されている情報を用いて、金属コイルを管理する方法において、金属コイルに設置されたRFIDタグを効率よく回収できる金属コイルの管理方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、金属コイルに設置されているRFIDタグの回収作業を自動化することについて、検討を重ねた。その結果、自動化可能な回収装置を動作させることにより、RFIDタグを回収装置に確実に効率よく回収させるためには、回収装置の回収手段を金属コイルに設置されているRFIDタグに充分に近づけさせることが重要であることが分かった。
そこで、本発明者らは、電波リーダーからRFIDタグに供給される電波の出力強度と、この電波に対応してRFIDタグから送信された信号を電波リーダーによって受信できる領域である通信可能領域との関係に着目して、以下に示すように検討を重ねた。
電波リーダーとRFIDタグとの通信可能領域は、通常、RFIDタグを中心とする同心円状の領域となり、電波リーダーからRFIDタグに供給される電波の出力強度が強いほど広くなり、出力強度が弱いほど狭くなる。このことから、本発明者らは、RFIDタグの回収装置として、電波リーダーを備える回収手段を有するもの用い、以下に示すようにして、回収したいRFIDタグとの間の距離の充分に短い通信可能位置を特定し、通信可能位置に回収手段を設置することにより、回収装置の回収手段をRFIDタグに近づける方法について検討した。
回収したいRFIDタグとの距離の充分に短い通信可能位置を特定するには、まず、回収手段に備えられている電波リーダーから回収したいRFIDタグに所定の出力強度で電波を供給する。そして、この電波に対応して回収したいRFIDタグから送信された信号を、電波リーダーによって受信し、通信可能位置を特定する。
次いで、通信可能位置の近傍で電波リーダーから出力強度の低下された電波を供給する。そして、出力強度の低下された電波に対応して回収したいRFIDタグから送信された信号を、電波リーダーによって受信し、通信可能位置よりも回収したいRFIDタグとの間の距離の短い短縮された通信可能位置を特定する。
なお、このようにして特定された短縮された通信可能位置と回収したいRFIDタグとの間の距離が長すぎて、短縮された通信可能位置に回収手段が配置されていても、自動化可能な回収装置にRFIDタグを確実に効率よく回収させることが困難である場合には、通信可能位置の近傍に短縮された通信可能位置を特定する方法と同様にして、電波リーダーから供給する電波の出力強度をさらに低下させて、短縮された通信可能位置の近傍に、RFIDタグとの間の距離がさらに短縮された通信可能位置を特定すればよい。すなわち、段階的に電波リーダーからの電波の出力強度を低下させて、電波リーダーの回収したいRFIDタグとの通信可能な範囲を狭くし、特定される通信可能位置とRFIDタグとの距離を短くしていけばよい。
しかし、金属コイルにRFIDタグを設置した場合、電波の出力強弱を用いる上述した方法では、回収したいRFIDタグとの間の距離が充分に短い通信可能位置を特定することは困難であった。この理由は、金属コイルによって、RFIDタグと電波リーダーとの間の電波が反射されるため、RFIDタグと電波リーダーとの間で通信不良が生じやすいためである。したがって、電波の出力強弱を用いる上述した方法では、回収したいRFIDタグと金属コイルとの間の距離を10cm以下に近づけることは困難であった。
そこで、本発明者らは、RFIDタグと電波リーダーとの間での通信不良を防止すべく検討を重ねた。その結果、金属コイルの中心軸に形成されている空洞内にRFIDタグを設置し、空洞内のRFIDタグと通信される電波への干渉を、空洞壁面を形成している金属コイルによって制御すればよいことを見出した。
より詳細には、金属コイルの空洞内にRFIDタグを設置した場合、RFIDタグと通信される空洞の幅方向の電波は金属コイルによって妨げられるが、空洞の長さ方向である金属コイルの幅方向の電波は金属コイルによって妨げられにくい。このことにより、RFIDタグと電波リーダーとの間で通信される情報が誤認識されることを防止できるので、RFIDタグを金属コイルの最外層に設置した場合と比較して、電波の出力強弱を用いる上述した方法を用いて、回収したいRFIDタグと電波リーダーとの間の距離を20〜50mm程度に近づけることができる。
しかし、金属コイルの空洞内にRFIDタグを設置して電波の出力強弱を用いる上述した方法を用いて、電波リーダーの備えられている回収手段をRFIDタグに近づけさせた場合であっても、RFIDタグを回収装置に確実に効率よく回収するには、回収手段をRFIDタグにより一層近づけさせる必要があった。
そこで、本発明者らは、さらに検討を重ねた。その結果、磁石の備えられたRFIDタグと磁気センサーの備えられた電波リーダーとを用い、電波リーダーに磁石からの磁気を検知させて磁気センサーに対する磁石の位置を特定することで、回収したいRFIDタグと電波リーダーとの間の距離を充分に近づけることができることを見出し、本発明を想到した。
本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)金属コイルを識別する固有情報の保持されたものであって磁石が備えられたRFIDタグを、前記金属コイルの中心軸に形成されている空洞内に設置するタグ設置工程と、前記RFIDタグに保持された前記固有情報を用いて、前記金属コイルを管理する管理工程と、前記RFIDタグを回収する回収手段を、前記RFIDタグに近づける回収手段設置工程と、前記回収手段に前記RFIDタグを回収させる回収工程とを備え、前記回収手段設置工程が、前記回収手段に備えられている電波リーダーから前記RFIDタグに第1電波を供給し、前記第1電波に対応して前記RFIDタグから送信された信号を前記電波リーダーで受信することによって、前記電波リーダーの前記RFIDタグと通信可能な通信可能位置を特定する第1特定工程と、前記通信可能位置の近傍で前記電波リーダーから前記第1電波よりも出力強度の低い第2電波を供給し、前記第2電波に対応して前記RFIDタグから送信された信号を前記電波リーダーで受信することによって、短縮された通信可能位置を特定し、短縮された前記通信可能位置に前記回収手段を設置する第2特定工程と、前記電波リーダーに備えられている磁気センサーに前記磁石からの磁気を検知させることにより、前記磁気センサーに対する前記磁石の位置を特定する磁気特定工程とを備えていることを特徴とする金属コイルの管理方法。
(2)前記金属コイルが、鋼材からなるものであり、直径900mm〜2600mm、前記空洞の直径600mm〜800mmのものであることを特徴とする(1)に記載の金属コイルの管理方法。
(3)前記第1電波の出力強度を27dBm−30dBmとし、前記第2電波の出力強度を前記第1電波の50〜85%とすることを特徴とする(1)または(2)に記載の金属コイルの管理方法。
(4)前記磁石が、前記RFIDタグを前記金属コイルに固定する固定手段を兼ねることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の金属コイルの管理方法。
本発明の金属コイルの管理方法では、RFIDタグを金属コイルの中心軸に形成されている空洞内に設置しているので、空洞内のRFIDタグと通信される電波への干渉を、空洞壁面を形成している金属コイルによって制御でき、空洞内のRFIDタグと電波リーダーとの通信の信頼性が確保できる。
また、本発明の金属コイルの管理方法では、磁石の備えられたRFIDタグと磁気センサーの備えられた電波リーダーとを用いているので、回収手段設置工程において、磁気センサーに前記磁石からの磁気を検知させることにより、前記磁気センサーに対する前記磁石の位置を特定することができ、以下に示すように、回収したいRFIDタグと電波リーダーとの間の距離を充分に近づけることができる。
すなわち、本発明の金属コイルの管理方法では、RFIDタグを回収する回収手段をRFIDタグに近づける回収手段設置工程において、前記回収手段に備えられている電波リーダーから前記RFIDタグに第1電波を供給し、前記第1電波に対応して前記RFIDタグから送信された信号を前記電波リーダーで受信することによって、前記電波リーダーの前記RFIDタグと通信可能な通信可能位置を特定する第1特定工程と、前記通信可能位置の近傍で前記電波リーダーから前記第1電波よりも出力強度の低い第2電波を供給し、前記第2電波に対応して前記RFIDタグから送信された信号を前記電波リーダーで受信することによって、短縮された通信可能位置を特定し、短縮された前記通信可能位置に前記回収手段を設置する第2特定工程と、磁気センサーに前記磁石からの磁気を検知させることにより、前記磁気センサーに対する前記磁石の位置を特定する磁気特定工程とを行うことにより、回収装置の回収手段とRFIDタグとの距離を数mm程度に高精度で充分に近づけられる。したがって、本発明の金属コイルの管理方法によれば、回収装置を動作させることにより、回収手段にRFIDタグを確実に効率よく回収させることができる。よって、RFIDタグを容易に回収することができ、RFIDタグを容易に再利用できる。
図1(a)および図1(b)は、本発明の金属コイルの管理方法の一例を説明するための図であり、本発明の金属コイルの管理方法の一工程を説明するための概略斜視図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。
図1(a)および図1(b)は、本発明の金属コイルの管理方法の一例を説明するための図であり、本発明の金属コイルの管理方法の一工程を説明するための概略斜視図である。
本実施形態の金属コイル2の管理方法は、図1(a)に示すように、金属コイル2を識別する固有情報の保持されたRFIDタグ1を、金属コイル2の中心軸に形成されている空洞2a内に設置するタグ設置工程と、RFIDタグ1に保持された固有情報を用いて、金属コイル2を管理する管理工程と、図1(b)に示すように、金属コイル2に設置されているRFIDタグ1を回収する回収手段4bを、RFIDタグ1に近づける回収手段設置工程と、回収手段4bにRFIDタグ1を回収させる回収工程とを備えている。
本実施形態の管理方法において用いられるRFIDタグ1は、電波リーダー4と電波を通信するためのアンテナと、金属コイル2の固有情報を保持するためのIC(集積回路)チップとを備えるものであり、従来公知の如何なるRFIDタグを用いてもよい。例えば、RFIDタグ1としては、電波リーダー4からの電波をエネルギー源として動作するパッシブタグ(受動タグ)と、電池を備えたアクティブタグ(能動タグ)のいずれを用いてもよい。なお、パッシブタグは、アクティブタグのように、電池を交換する手間がなく、電池残量等を管理する必要もない。このため、電池残量に起因する電波リーダー4との間での通信の信頼性の低下などの不都合が生じることがなく、金属コイル2を容易に高精度で管理できるとともに、RFIDタグを再利用した場合の通信の信頼性に優れているため好ましい。
また、RFIDタグ1のアンテナとしては、例えば、線状アンテナタイプや平面アンテナタイプのものを用いることができる。線状アンテナタイプは、アンテナに対して垂直方向および水平方向の指向性を有するものであり、薄型化が可能である。線状アンテナタイプのアンテナとしては、微小ダイポールまたはメアンダラインを用いることが好ましい。メアンダラインのアンテナとして、具体的には、商品名:ベルト(Belt)UPM社製、商品名:コンボ(combo)UPM社製などを用いることができる。また、平面アンテナタイプは、アンテナに対して垂直方向の指向性を有するものであり、金属の影響を受けにくく、小型化が可能である。平面アンテナタイプは、垂直方向の指向性を有するものであるので、平面アンテナタイプのアンテナを備えるRFIDタグ1を、金属コイル2の中心軸方向にアンテナを向けて金属コイル2に設置した場合、電波リーダー4との通信において金属コイル2の影響を受けにくくなるとともに、電波リーダー4から金属コイル2の中心軸方向に電波を供給した場合に、電波リーダー4からの電波の方向に強い指向性が得られ、金属コイル2を高精度で管理でき、好ましい。
また、本実施形態の管理方法において用いられるRFIDタグ1の外面には、磁石が備えられている。磁石は、RFIDタグ1を金属コイル2に固定するための固定手段(図示略)として機能するものである。RFIDタグ1が固定手段を有するものである場合、固定手段を用いてRFIDタグ1と金属コイル2とを一体化できるので、金属コイル2の移動などによってRFIDタグ1が金属コイル2から離れてしまうことを防止でき、金属コイル2の管理の信頼性をより一層向上できる。磁石としては、具体的には、ゴム磁石:メイコー磁石社製、マグネット無地シート:メイコー磁石社製などを用いることができる。
固定手段は、磁石であることが好ましいが、磁石に限定されるものではなく、RFIDタグ1を金属コイル2に固定できるものであればよく、例えば、接着シートなどを挙げることができる。なお、磁石が、前記RFIDタグを前記金属コイルに固定する固定手段を兼ねるものである場合、RFIDタグ1を金属コイル2の空洞2a内に容易に着脱可能に設置でき、RFIDタグ1を容易に回収装置5の回収手段4bに回収させることができ、しかもRFIDタグ1を外した後に、金属コイル2に傷や跡が残りにくく、好ましい。
また、RFIDタグ1の外面には、回収装置5の回収手段4bにより一層確実にRFIDタグ1を回収させるために、リング状の取っ手などが設けられていてもよい。
また、RFIDタグ1の外面には、電波リーダー4からの信号に応じて発光する発光ダイオードなどの発光装置が取り付けられていてもよい。
本実施形態においては、RFIDタグ1に金属コイル2を識別する固有情報を保持させる。固有情報としては、金属コイル2を識別する可能な固有の情報を含むものであればよく、特に限定されないが、例えば、製品番号、金属コイル2の材料や製造履歴など金属コイル2の品質に関わる情報、金属コイル2の製品置場の置場番地など管理に関わる情報、金属コイル2の用途や出荷日などに関する情報から選ばれる1以上の情報などが挙げられる。
RFIDタグ1に金属コイル2を識別する固有情報を保持させる方法としては、図1(a)に示すように、電波リーダー4からRFIDタグ1に固有情報に対応する電波を所定の出力強度で供給し、RFIDタグ1のアンテナで受信して、ICチップに固有情報を書き込む方法が挙げられる。
RFIDタグ1と電波リーダー4との間での情報の通信に用いられる電波としては、極超短波(UHF(ultra high frequency))を用いることが好ましい。
電波リーダー4としては、RFIDタグ1との間での情報を通信できるものであれば、従来公知の如何なるものであってもよい。
本実施形態の管理方法を用いて管理される金属コイル2としては、熱延コイルなどの鋼材からなるものが挙げられる。なお、金属コイル2は、鋼材からなるものに限定されるものではなく、Al、Al合金、ステンレス、チタンなど他の金属材料からなるものであってもよい。
図1に示す金属コイル2は、円筒形状であり、金属コイル2の中心軸に沿って空洞2aが形成されているものである。金属コイル2の寸法は特に限定されるものではないが、直径d1が900mm〜2600mmであって、空洞2aの直径d2が610mm〜800mm(24インチ〜30インチ)のものであることが好ましい。
金属コイル2が鋼材からなるものであり、直径d1および空洞2aの直径d2が上記の範囲内である場合、空洞2aの壁面を形成している金属コイル2の厚みが充分に厚いものとなるため、RFIDタグ1と通信される空洞2aの幅方向の電波を充分に妨げることができる。よって、空洞2a内のRFIDタグ1と通信される電波への干渉を効果的に防止でき、RFIDタグ1と電波リーダー4との間で通信される情報が誤認識されることを防止できる。
また、空洞2aの直径d2が610mm以上のものである場合、RFIDタグ1と通信される空洞2aの長さ方向(金属コイル2の幅方向)の電波が、金属コイル2によって妨げられにくいものとなるので、RFIDタグ1と電波リーダー4との間での情報の通信をより一層高精度で行うことができる。
また、金属コイル2の直径d1が2600mm以下であると、空洞内にRFIDタグの設置された金属コイルを中心軸の延在方向を揃えて複数並べた場合に、隣接する複数の金属コイルに設置されたRFIDタグ1間の距離を容易に近づけて配置することができる。このため、隣接する複数の金属コイルのRFIDタグ1に保持された情報を、電波リーダー4を用いて容易に同時に読み取ることができ、管理の対象である金属コイル2が複数である場合に、効率よく管理できる。
本実施形態においては、図1(a)に示すように、金属コイル2を識別する固有情報の保持されたRFIDタグ1を、金属コイル2の空洞2a内に設置する。金属コイル2の空洞2a内にRFIDタグ1を設置する方法は、特に限定されないが、ロボットなどの自動化可能な機械装置を動作させることより行うことが好ましい。本実施形態においては、金属コイル2の空洞2a内にRFIDタグ1を設置するので、RFIDタグ1を金属コイル2の空洞2a以外の場所に設置した場合と比較して、RFIDタグ1が汚れたり傷ついたりすることを防止でき、金属コイル2の管理の信頼性をより一層向上できるとともに、RFIDタグ1の再利用の回数を多くできる。また、本実施形態においては、金属コイル2の空洞2a内にRFIDタグ1を設置するので、金属コイル2の移動などによってRFIDタグ1が金属コイル2から離れてしまうことを防止でき、金属コイル2の管理の信頼性をより一層向上できる。
次に、RFIDタグ1に保持された固有情報を用いて、金属コイル2を管理する(管理工程)。具体的には、例えば、金属コイル2を移動させる前や移動中、移動させた後、梱包する前と後、出荷時などに、電波リーダー4から所定の出力強度の電波をRFIDタグ1に供給して、RFIDタグ1から固有情報を読み出させ、得られた固有情報を用いて金属コイル2を特定することにより、金属コイル2を管理する。
本実施形態においては、金属コイル2の空洞2a内にRFIDタグ1を設置したので、RFIDタグ1と通信される空洞2aの幅方向の電波は金属コイル2によって妨げられるが、空洞2aの長さ方向である金属コイル2の幅方向の電波は金属コイル2によって妨げられにくい。このことにより、RFIDタグ1と電波リーダー4との間で通信される情報が誤認識されることが防止され、金属コイル2を容易に特定でき、高精度で管理できる。
次に、このようにして管理された金属コイル2を出荷する。本実施形態においては、出荷される金属コイル2に設置されているRFIDタグ1を回収する。
RFIDタグ1を回収するには、まず、図1(b)に示すように、金属コイル2に設置されているRFIDタグ1を回収する回収手段4bを、RFIDタグ1に近づける(回収手段設置工程)。
図1(b)に示す回収手段4bは、RFIDタグ1を回収するものであり、自動化可能な回収装置5の多関節アームの先端部に取り付けられている。多関節アームは、金属コイル2の空洞2aの内周よりも充分に細い外周を有するものであり、金属コイル2の空洞2a内に進入可能な形状を有している。多関節アームは、PC(パーソナルコンピュータ)などからなる制御装置によって制御されているものであり、制御装置の受信した電波リーダー4aからの信号に応じて動くようになっている。
また、回収手段4bには、図1(b)に示すように、電波リーダー4aが取り付けられている。そして、回収手段4bおよび電波リーダー4aは、一体化された状態で、回収装置5の多関節アームが動くことによって上下左右前後の任意の方向に移動可能とされている。また、電波リーダー4aには、RFIDタグ1に備えられた磁石からの磁気を検知させる磁気センサーが取り付けられている。
回収手段4bに備えられている電波リーダー4aは、RFIDタグ1との間での情報を通信できるものであって、RFIDタグ1に供給する電波の出力強度を調整できるものであれば、従来公知の如何なるものであってもよい。また、電波リーダー4aとしては、RFIDタグ1に固有情報を保持させる際に使用した図1(a)に示す電波リーダー4と同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。また、電波リーダー4aは、シーケンス制御を実現するシーケンサーなどからなる制御装置との間での情報を通信できるようになっていることが好ましい。
磁気センサーは、RFIDタグ1に備えられた磁石からの磁気を検知できるものであれば、従来公知の如何なるものであってもよく、例えば、ホール効果型磁気センサーなどを用いることができる。磁気センサーとして、具体的には、ホールIC EM−1771(旭化成エレクトロニクス株式会社製)などを用いることができる。
また、回収手段4bは、RFIDタグ1を回収できるものであれば、如何なるものであってもよく、RFIDタグ1の形状などに応じて決定することができ、特に限定されない。例えば、回収手段4bは、対向配置された一対の対向部材を有し、対向部材間の間隔が変更可能とされたものであって、対向部材間にRFIDタグ1を挟みこむことにより、RFIDタグ1を把持して回収できるようになっているものであってもよい。また、例えば、RFIDタグ1が、外面にリング状の取っ手が設けられているものである場合、回収手段4bは、リング状の取っ手の中に挿入可能なフックであってもよい。
図1(b)に示す回収手段4bを、RFIDタグ1に近づける方法は、RFIDタグ1を回収したい金属コイル2の周囲に、他にもRFIDタグの設置されている金属コイルが配置されているか否かによって異なる。
本実施形態においては、RFIDタグ1を回収したい金属コイル2の空洞2aの幅方向両側に、図1(b)に示すように、それぞれ空洞21a、22a内にRFIDタグ11、12の設置されている金属コイル21、22が配置されている場合を例に挙げて説明する。金属コイル2、21、22は、いずれも図1(b)に示すように、金属コイル2、21、22の中心軸の延在方向および空洞2a、21a、22aの端部の位置を揃えて並べられている。
なお、図1(b)においては、中心軸の延在方向および空洞の端部の位置を揃えて3つの金属コイル2、21、22が設置されている場合を例に挙げて説明したが、RFIDタグ1を回収したい金属コイル2の周囲には他の金属コイルが配置されていなくてもよいし、RFIDタグ1を回収したい金属コイル2の空洞2aの幅方向片側にのみ他の金属コイルが配置されていてもよいし、4つ以上の金属コイルが、中心軸の延在方向および空洞の端部の位置を揃えて並べられていてもよい。また、RFIDタグ1を回収したい金属コイル2の周囲に複数の金属コイルが設置されている場合、全てのまたは一部の金属コイルの中心軸の延在方向および/または空洞の端部の位置は、揃えられていなくてもよい。
本実施形態においては、複数の金属コイル2、21、22にそれぞれ設置されたRFIDタグ1、11、12のうち、出荷される金属コイル2のRFIDタグ1を回収する場合を例に挙げて説明する。したがって、本実施形態の回収手段設置工程においては、複数の金属コイル2、21、22のうち、出荷される金属コイル2のRFIDタグ1に、回収手段4bを近づける。
本実施形態の回収手段設置工程においては、回収手段4bに備えられている電波リーダー4aのRFIDタグ1と通信可能な通信可能位置を特定(第1特定工程)し、次に、通信可能位置の近傍に、短縮された通信可能位置を特定し、短縮された通信可能位置に回収手段4bを設置(第2特定工程)する。
また、本実施形態の回収手段設置工程においては、電波リーダー4aに備えられている磁気センサーにRFIDタグ1に備えられた磁石からの磁気を検知させることにより、磁気センサーに対する磁石の位置を特定する磁気特定工程を行う。なお、磁気特定工程は、第1特定工程を行う前、第1特定工程および/または第2特定工程を行っている最中、第1特定工程と第2特定工程の間、第2特定工程の後から選ばれるどの時点で行ってもよい。また、磁気特定工程は、回収手段設置工程を行っている間中、連続して行ってもよいし、上記のいずれか1以上の時点で1回または複数回行ってもよい。なお、RFIDタグと金属コイルとの間の距離をより近づけるために、第2特定工程の後に磁気特定工程を行って、電波リーダー4aをRFIDタグ1に向かって相対的に移動させる行うことが好ましい。
第1特定工程においては、まず、回収手段4bを移動させて回収手段4bに備えられている電波リーダー4aと回収したいRFIDタグ1との位置関係を相対的に移動させながら、電波リーダー4aから回収したいRFIDタグ1に所定の出力強度で電波(第1電波)を供給する。そして、第1電波に対応して回収したいRFIDタグ1から送信された信号を、電波リーダー4aによって受信することによって、通信可能位置を特定する。
本実施形態においては、図1(b)に示すように、金属コイル2の空洞2aの幅方向両側に、RFIDタグ11、12の設置されている金属コイル21、22が配置されているので、第1特定工程において、電波リーダー4aを金属コイル2、21、22の端面に対向させて、金属コイル2、21、22の空洞2aの幅方向(図1(b)における矢印Aの方向)に移動させながら、電波リーダー4aから第1電波を供給した場合、電波リーダー4aから供給される電波に対応して、回収したいRFIDタグ1から送信された信号のみでなく、金属コイル21、22に設置されているRFIDタグ11、12から送信された信号が、電波リーダー4aによって受信される場合がある。この場合、例えば、以下に示す方法により、回収したいRFIDタグ1から送信された信号であるか否かを判断させて、回収手段4bに備えられている電波リーダー4aのRFIDタグ1と通信可能な通信可能位置を特定する。
回収したいRFIDタグ1から送信された信号であるか否かを判断する方法としては、例えば、電波リーダー4aとして、PC(パーソナルコンピュータ)などからなる制御装置との間での情報を通信できるものを用い、複数のRFIDタグから電波リーダー4aに送信された信号に含まれる各金属コイルの固有情報を制御装置に送信し、制御装置によって各信号が出荷される金属コイル2のRFIDタグ1からの信号であるか否かを判断させる方法が挙げられる。
また、第1特定工程を行う前または第1特定工程を行っている最中に、磁気特定工程を行った場合、磁気センサーに読み取らせた磁石からの磁気情報に基づいて得られる磁気センサーに対する磁石の位置に応じて、回収手段4bをRFIDタグ1に備えられた磁石に向かって移動させることにより、電波リーダー4aを回収したいRFIDタグ1に向かって相対的に移動させることができる。したがって、第1電波に対応して回収したいRFIDタグ1から送信された信号を、電波リーダー4aによって容易に受信させることができ、容易に効率よく通信可能位置を特定できる。また、RFIDタグ1から送信された信号を電波リーダー4aによって受信できる領域である通信可能領域内で、磁気センサーに対する磁石の位置を検知して電波リーダー4aをRFIDタグ1に向かって移動させることにより、回収したいRFIDタグ1と電波リーダー4aとの間の距離をより一層近づけることが可能となる。
次いで、第2特定工程を行う。第2特定工程においては、通信可能位置の近傍で電波リーダー4aから第1電波よりも出力強度の低い第2電波を供給する。そして、第2電波に対応して回収したいRFIDタグ1から送信された信号を、電波リーダー4aによって受信して、短縮された通信可能位置を特定する。その後、短縮された通信可能位置に回収手段4bを設置する。このことにより、回収手段4bは、回収したいRFIDタグ1に近づけられる。
本実施形態においては、金属コイル2、21、22の中心軸に形成されている空洞2a、21a、22a内にRFIDタグ1、11、12を設置しているので、空洞2a内のRFIDタグ1と通信される電波への干渉を、空洞2a壁面を形成している金属コイル2によって制御でき、空洞2a内のRFIDタグ1と電波リーダー4aとの通信の信頼性が確保できる。したがって、RFIDタグ1と電波リーダー4aとの間で通信される情報が誤認識されることを防止できる。よって、電波リーダー4aから供給される電波の出力強度を充分に低下させて、回収したいRFIDタグ1との距離の充分に短い通信可能位置を高精度で特定できる。
また、第1特定工程を行った後で第2特定工程を行う前、または第2特定工程を行っている最中に、磁気特定工程を行った場合、磁気センサーによって検知された磁気センサーに対する磁石の位置に応じて、回収手段4bをRFIDタグ1に備えられた磁石に向かって移動させることができるので、第2電波に対応して回収したいRFIDタグ1から送信された信号を、電波リーダー4aによって容易に受信させることができ、容易に効率よく通信可能位置を特定できる。また、RFIDタグ1から送信された信号を電波リーダー4aによって受信できる領域である通信可能領域内で、磁気センサーに対する磁石の位置を検知して電波リーダー4aをRFIDタグ1に向かって移動させることにより、回収したいRFIDタグ1と電波リーダー4aとの間の距離をより一層近づけることが可能となる。
さらに、第2特定工程の後に磁気特定工程を行ない、電波リーダー4aを回収したいRFIDタグ1に向かって相対的に移動させた場合、回収したいRFIDタグ1と電波リーダー4aとの間の距離をより一層近づけることができる。
なお、第2特定工程において特定された短縮された通信可能位置と回収したいRFIDタグ1との間の距離が長すぎて、短縮された通信可能位置に回収手段4bが配置されていても、回収装置5にRFIDタグ1を確実に効率よく回収させることが困難である場合には、通信可能位置の近傍に短縮された通信可能位置を特定する方法と同様にして、電波リーダー4aから供給する電波の出力強度をさらに低下させて、短縮された通信可能位置の近傍に、RFIDタグ1との間の距離がさらに短縮された通信可能位置を特定すればよい。
本実施形態においては、第1電波の出力強度を例えば27dBm−30dBm(500mW〜1W)とし、第2電波の出力強度を例えば20dBm〜23dBm(100mW〜200mW)とすることが好ましい。
第1電波の出力強度が上記の範囲内であると、第1特定工程における電波リーダー4aとRFIDタグ1との通信可能領域を充分に確保することができ、容易に効率よく通信可能位置を特定できるとともに、回収したいRFIDタグ1と通信可能位置との距離が充分に短くなり、第2特定工程において高精度で短縮された通信可能位置を特定でき、短縮された通信可能位置と回収したいRFIDタグ1との距離が短いものとなるため、好ましい。なお、第1電波の出力強度は、電波リーダー4aとRFIDタグ1との通信可能領域を充分に確保するために30dBm(1W)とすることが特に好ましい。
また、第2電波の出力強度は、第1電波の50〜85%とすることが好ましい。第2電波の出力強度が、第1電波の50%以上であると、第2特定工程における電波リーダー4aとRFIDタグ1との通信可能領域を充分に確保することができ、容易に効率よく通信可能位置を特定できる。また、第2電波の出力強度が、第1電波の85%以下であると、第2特定工程を行うことにより、回収したいRFIDタグ1との距離が、通信可能位置と比較して充分に短い短縮された通信可能位置が得られる。
また、第2特定工程の後に、短縮された通信可能位置の近傍に、RFIDタグ1との間の距離がさらに短縮された通信可能位置を特定する工程を行う場合には、この工程において電波リーダー4aから供給する電波の出力強度を第2電波の50〜81%とすることが好ましい。また、短縮された通信可能位置の近傍に、RFIDタグ1との間の距離がさらに短縮された通信可能位置を特定する工程を1回以上行う場合には、最後に通信可能位置を特定する際に電波リーダー4aから供給する電波の出力強度を10dBm−17dBm(10mW〜70mW)とすることが好ましい。
次いで、回収手段4bにRFIDタグ1を回収させる回収工程を行う。本実施形態においては、回収手段4bが、回収したいRFIDタグ1に充分に近づけられているので、回収装置5を動作させることにより、回収手段4bにRFIDタグ1を確実に効率よく回収させることができる。よって、RFIDタグ1を容易に回収することができ、RFIDタグ1を容易に再利用できる。
「実施例1」
鋼材からなる直径2100mm、空洞の直径762mmの図1(a)に示す金属コイル2を3個用意し、中心軸の延在方向および空洞の端部の位置を揃えて、隣接する金属コイル間に2500mmの間隔を空けて並べた。
また、外面に固定手段として磁石の設けられたパッシブタグであるRFIDタグ(商品名:YS−A2AOT0〜T3、吉川工業製)を3つ用意し、電波リーダー4(商品名:URP−SJ110(株)ウェルキャット製)を用いてそれぞれ各金属コイルを識別する固有情報を保持させた。
その後、図1(b)に示すように、各金属コイル2、21、22の中心軸に沿って形成されている空洞2a、21a、22a内にRFIDタグ1、11、12を設置した。なお実施例1においては、各RFIDタグ1、11、12を、各金属コイルa、21a、22aの中心軸方向にアンテナを向けて金属コイルに設置した。
次に、以下に示す方法により、金属コイル2に設置されているRFIDタグ1に、回収手段4bを近づけた(回収手段設置工程)。
回収手段4bとしては、図1(b)に示すように、回収装置5の多関節アームの先端部に取り付けられているものを用いた。また、回収手段4bには、図1(b)に示すように、磁気センサーとしてホールIC EM−1771(旭化成エレクトロニクス株式会社製)を備える電波リーダー4a(商品名:URP−SJ110(株)ウェルキャット製)を取り付けた。
回収手段設置工程では、第1特定工程を行った後、第2特定工程を行う前から回収手段設置工程を終了するまでの間、連続して磁気特定工程を行なった。
より詳細には、まず、電波リーダー4aを金属コイル2、21、22の端面に対向させて、金属コイル2、21、22の空洞2aの幅方向(図1(b)における矢印Aの方向)に移動させながら、電波リーダー4aから回収したいRFIDタグ1に所定の出力強度で電波(第1電波)を供給した。そして、第1電波に対応して回収したいRFIDタグ1から送信された信号を、電波リーダー4aによって受信することによって、通信可能位置を特定した(第1特定工程)。
次いで、磁気特定工程を開始して、電波リーダー4aに備えられている磁気センサーに、RFIDタグ1に備えられている磁石からの磁気を検知させ、磁気センサーに読み取らせた磁石からの磁気情報に基づいて、磁気センサーに対する磁石の位置を特定した。
続いて、磁気センサーに対する磁石の位置に応じて、回収手段4bをRFIDタグ1に備えられた磁石に向かって移動させながら、通信可能位置の近傍で電波リーダー4aから第1電波よりも出力強度の低い第2電波を供給した。そして、第2電波に対応して回収したいRFIDタグ1から送信された信号を、電波リーダー4aによって受信して、短縮された通信可能位置を特定した(第2特定工程)。
その後、磁気センサーに読み取らせた磁石からの磁気情報に基づいて特定した磁気センサーに対する磁石の位置に応じて、回収手段4bをRFIDタグ1に備えられた磁石に向かって移動させながら、さらに、第2特定工程と同様にして、複数回、電波リーダー4aから供給する電波の出力強度をさらに低下させて、短縮された通信可能位置の近傍に、RFIDタグ1との間の距離がさらに短縮された通信可能位置を特定した。
その後、RFIDタグ1から送信された信号を電波リーダー4aによって受信できる領域である通信可能領域内で、磁気センサーに対する磁石の位置を検知して電波リーダー4aをRFIDタグ1に向かって移動させた。
実施例1においては、第1電波の出力強度は、30dBm(1W)であり、第2電波の出力強度は、24dBm(250mW)であり、最後に特定した短縮された通信可能位置を特定する際に電波リーダー4aから供給した電波の出力強度は20dBm(100mW)であった。
また、最後に特定した短縮された通信可能位置とRFIDタグ1との距離を測定した。その結果、50mmであった。
また、最後に特定した短縮された通信可能位置から、磁気センサーに対する磁石の位置を検知して電波リーダー4aをRFIDタグ1に向かって移動させた後の電波リーダー4とRFIDタグ1との距離を測定した。その結果、10mmであった。
このことより、回収手段設置工程を行うことにより、回収手段4bの電波リーダー4aとRFIDタグ1との距離を10mmに近づけられることが確認できた。
「実験1」
鋼材からなる直径2100mm、空洞の直径762mmの図1(a)に示す金属コイル2を5個用意し、アンテナとして(商品名:YS−A2AOT0、吉川工業製)を備えたRFIDタグを5つ用意し、それぞれに固有情報を保持させた。
次に、RFIDタグを、それぞれ金属コイルの中心軸方向にアンテナを向けて金属コイルに設置した。
次に、金属コイル2の空洞の略延在方向に沿って、電波リーダー4(商品名URP−SJ110(株)ウェルキャット製)の電波を供給する位置を金属コイル2の空洞に近づけながら、表1に示す電波の出力強度(電力量(dBm))で各RFIDタグから固有情報を読み出し、電波の出力強度(電力量(dBm))に対する各RFIDタグの読み出し可能距離を測定した。
「実験2」
アンテナとして(商品名:YS−A2AOT1、吉川工業製)を用いたこと以外は、実験1と同様にして、電波の出力強度(電力量(dBm))に対する各RFIDタグの読み出し可能距離を測定した。
その結果を表1に示す。
Figure 0005971857
「実験3」
金属コイル2の空洞の延在方向と略直交する方向に沿って、電波リーダー4の電波を供給する位置を金属コイル2の最外層の金属帯に近づけながら、各RFIDタグから固有情報を読み出したこと以外は、実験1と同様にして、電波の出力強度(電力量(dBm))に対する各RFIDタグの読み出し可能距離を測定した。
「実験4」
アンテナとして実験2と同じものを用いたこと以外は、実験3と同様にして、電波の出力強度(電力量(dBm))に対する各RFIDタグの読み出し可能距離を測定した。
その結果を表2に示す。
Figure 0005971857
「実験5」
アンテナとして(商品名:YS−A2AOT4、吉川工業製)を用いたこと以外は、実験3と同様にして、電波の出力強度(電力量(dBm))に対する各RFIDタグの読み出し可能距離を測定した。
「実験6」
アンテナとして実験5と同じものを用いたこと以外は、実験1と同様にして、電波の出力強度(電力量(dBm))に対する各RFIDタグの読み出し可能距離を測定した。
その結果を表3に示す。
Figure 0005971857
「実験7」
RFIDタグを、金属コイルの中心軸に垂直な方向にアンテナを向けて金属コイルに設置したこと以外は、実験5と同様にして、電波の出力強度(電力量(dBm))に対する各RFIDタグの読み出し可能距離を測定した。
「実験8」
RFIDタグを、金属コイルの中心軸に垂直な方向にアンテナを向けて金属コイルに設置したこと以外は、実験6と同様にして、電波の出力強度(電力量(dBm))に対する各RFIDタグの読み出し可能距離を測定した。
その結果を表4に示す。
Figure 0005971857
表1〜表4に示すように、電波の出力強度(電力量(dBm))を小さくすることによりRFIDタグの読み出し可能距離が短くなっており、金属コイルの空洞内にRFIDタグを設置した場合、電波の出力強弱を用いて回収したいRFIDタグと金属コイルとの間の距離を、ある程度近づけられることが確認できた。
1、11、12・・・RFIDタグ、2、21、22・・・金属コイル、2a、21a、22a・・・空洞、4、4a・・・電波リーダー、4b・・・回収手段。

Claims (4)

  1. 金属コイルを識別する固有情報の保持されたものであって磁石が備えられたRFIDタグを、前記金属コイルの中心軸に形成されている空洞内に設置するタグ設置工程と、
    前記RFIDタグに保持された前記固有情報を用いて、前記金属コイルを管理する管理工程と、
    前記RFIDタグを回収する回収手段を、前記RFIDタグに近づける回収手段設置工程と、
    前記回収手段に前記RFIDタグを回収させる回収工程とを備え、
    前記回収手段設置工程が、前記回収手段に備えられている電波リーダーから前記RFIDタグに第1電波を供給し、前記第1電波に対応して前記RFIDタグから送信された信号を前記電波リーダーで受信することによって、前記電波リーダーの前記RFIDタグと通信可能な通信可能位置を特定する第1特定工程と、
    前記通信可能位置の近傍で前記電波リーダーから前記第1電波よりも出力強度の低い第2電波を供給し、前記第2電波に対応して前記RFIDタグから送信された信号を前記電波リーダーで受信することによって、短縮された通信可能位置を特定し、短縮された前記通信可能位置に前記回収手段を設置する第2特定工程と、
    前記電波リーダーに備えられている磁気センサーに前記磁石からの磁気を検知させることにより、前記磁気センサーに対する前記磁石の位置を特定する磁気特定工程とを備えていることを特徴とする金属コイルの管理方法。
  2. 前記金属コイルが、鋼材からなるものであり、直径900mm〜2600mm、前記空洞の直径600mm〜800mmのものであることを特徴とする請求項1に記載の金属コイルの管理方法。
  3. 前記第1電波の出力強度を27dBm−30dBmとし、前記第2電波の出力強度を前記第1電波の50〜85%とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属コイルの管理方法。
  4. 前記磁石が、前記RFIDタグを前記金属コイルに固定する固定手段を兼ねることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の金属コイルの管理方法。
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