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JP5952087B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力系統に連系する3レベル変換器に関し、特に3レベル変換器の正極側電圧と負極側電圧がアンバランスになることを抑制する電力変換装置に関する。
電力系統に接続される3レベル変換器において、正極電圧と負極電圧が等しくない状態を、中性点電位アンバランスと呼ぶ。中性点電位アンバランスが発生すると、3レベル変換器の出力電圧において直流電圧が発生し、3レベル変換器と接続される変圧器を偏磁させる可能性がある。
また、正極電圧と負極電圧が等しくないと、3レベル変換器の出力電圧には低次の高調波電圧が含まれることになる。一般に、電力系統に連系する電力変換装置が電力系統に対して出力する高調波電流は、所定の大きさ以下に収めるようにガイドラインによって規制されている場合があるので、中性点電位アンバランスが発生することによりそのガイドラインに抵触する可能性がある。
下記非特許文献1には、系統電圧周波数の2倍の高調波電圧(以後、2次調波電圧)を出力することにより、正極側電位と中性点電位に接続されるコンデンサ(以後、正極側コンデンサ)と、負極側電位と中性点電位に接続されるコンデンサ(以後、負極側コンデンサ)それぞれに流入する電力のアンバランスを恣意的に作り出し、中性点電位アンバランスを抑制する技術が開示されている。
松井著、「3レベルPWMインバータ方式SVGの高調波パワフローによる中性点電位安定化」、電気学会産業応用部門全国大会、平成6年、pp.607−610
上記非特許文献1に記載されている技術では、中性点電位アンバランスの大きさのみに応じて2次調波電圧の振幅を決定している。しかし、3レベル変換器が出力する2次調波電圧の振幅ΔV2と、2次調波電圧によって補償される中性点電位の変化量ΔEとの比Kn2(=ΔE/ΔV2、以後、中性点制御ゲインKn2と称す)は、出力電流の振幅、3レベル変換器が出力する無効電力の極性、および3レベル変換器の出力電圧の振幅によって変化する。
そのため、中性点電位アンバランスの大きさのみに応じて2次調波電圧の振幅を決定すると、3レベル変換器の運転状態によっては中性点電位アンバランスを良好に制御できない可能性がある。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、中性点電位アンバランスを抑制するために系統電圧周波数の偶数倍周波数の高調波電圧を出力するユニポーラ変調方式の3レベル変換器において、中性点電位アンバランスの抑制効果を高めることを目的とする。
本発明に係る電力変換装置は、偶数調波電圧の振幅を、中性点電位アンバランスの大きさ、出力電流の振幅、および力率角に応じて可変とする。
本発明に係る電力変換装置によれば、中性点電位アンバランスの抑制効果を高め、これにより電力変換装置が出力する高調波電流を小さくし、さらには電力変換装置に接続される変圧器の直流偏磁を防止することができる。
上記した以外の課題、構成、および効果は、以下の実施形態の説明により明らかになるであろう。
実施形態1に係る電力変換装置21の構成を示す図である。 実施形態1において電力変換装置21が中性点制御ゲインKn2を補償する原理を説明する図である。 偶数調波振幅演算器14の詳細を示す機能ブロック図である。 実施形態2に係る電力変換装置21の制御ブロック図である。 3レベル変換器6が2つの異なる次数の偶数調波を出力した場合における各中性点電位制御ゲインであるF(Iq)61とG(Iq)62を例示する図である。 中性点電位制御ゲインがマイナス値にならないようにする手法を説明する図である。 各中性点電位制御ゲインの絶対値のうち大きいほうを採用した様子を示す図である。 中性点電位変化量ΔEと無効電流Iqの対応関係を示す図である。
以下ではまず、ユニポーラ変調方式によって制御する3レベル変換器において、中性点制御ゲインが、出力電流の振幅、3レベル変換器が出力する無効電力の極性、および3レベル変換器の出力電圧の振幅によって変化する原理を説明する。その後、本発明に係る電力変換装置の構成を説明する。
<中性点電位制御ゲインが変動する原理について>
例えば、振幅ΔV2の2次調波を3レベル変換器が出力すると、連系点電圧のU相電圧vsu、3レベル変換器のU相出力電圧vcu、3レベル変換器のU相出力電流icuは、U相電圧vsuの位相θを基準にすると、下記式1で表すことができる。
Figure 0005952087
説明を簡単にするために、変換器出力電流の零相成分、逆相成分および変換器出力電圧の逆相成分が0だとすると、3レベル変換器の中性点電位に流れ込む中性点電流iは下記式2で表すことができる。
Figure 0005952087
ここで、正極コンデンサおよび負極コンデンサの静電容量をCとすると、中性点電位変化量ΔEは下記式3の関係が成り立つ。
Figure 0005952087
3レベル変換器が無効電力のみ出力する場合は、連系点電圧と変換器出力電圧の位相差δ=0であり、進相無効電力を出力する場合は力率角φ=−π/2であり、遅相無効電力を出力する場合は力率角φ=π/2である。説明を簡易にするために、連系点電圧と2次調波電圧との位相差ψ=0として、式1、式2を式3に代入すると、中性点制御ゲインKn2は下記式4−1と式4−2で表すことができる。
Figure 0005952087
(式4−1)、(式4−2)から明らかなように、中性点制御ゲインKn2は、出力電流の振幅、無効電力の極性により大きく変化し、進相無効電力出力時には中性点制御ゲインKn2は減少する。これは、同じ振幅の2次調波電圧を3レベル変換器が出力しても、これにより補正できる中性点電位変化量が小さくなる、すなわち中性点電位を制御する性能が低下することを意味する。
また、進相無効電力出力時に、出力電圧の振幅、出力電流の振幅によっては、中性点制御ゲインKn2が0、つまり2次調波電圧を印加しても中性点電位アンバランスを抑制できない可能性がある。また、中性点制御ゲインKn2の極性が反転する場合、中性点電位アンバランスをさらに拡大する方向に誤制御する可能性がある。
<実施の形態1:全体構成>
図1は、本発明の実施形態1に係る電力変換装置21の構成を示す図である。電力変換装置21は、電力系統1から有効電力を受け取り無効電力を電力系統1に出力する電力変換装置である。電力変換装置21は、系統インピーダンス2を介して電力系統1と接続されており、交流電圧検出器3、連係変圧器4、電圧型3レベル変換器6(以下、3レベル変換器)、電流検出器5、電圧検出器9、制御装置10、PWM回路11を備える。
交流電圧検出器3は、電力系統1と電力変換装置21の間の連系点の電圧を検出する。連系変圧器4は、電力系統1と電力変換装置21の間の電圧を互いに変換することにより両者を接続する。3レベル変換器6は、正極側直流コンデンサ7と負極側直流コンデンサ8とスイッチング素子を有する。電流検出器5は、3レベル変換器6が出力する電流を計測する。電圧検出器9は、正極側直流コンデンサ7の両端電圧(正極直流コンデンサ電圧Vp)および負極側直流コンデンサ8の両端電圧(負極直流コンデンサ電圧Vn)を検出する。
制御装置10は、連系点の電圧Vs(以後、連系点電圧Vs)、3レベル変換器6が出力する電流Ic、正極直流コンデンサ電圧Vp、負極直流コンデンサ電圧Vnを入力として、3レベル変換器6が電圧Vcを出力するように指示する電圧指令値Vc_ref1を出力する。
PWM回路11は、出力電圧指令値Vc_ref1と三角波などのキャリアとの間の大小関係に基づき周知のユニポーラ変調を実施し、3レベル変換器6が備えるスイッチング素子をON/OFF制御するためのゲートパルスGate_Pulseを出力する。
3レベル変換器6は、PWM回路11が出力するゲートパルスに基づき、出力電圧Vcを連系変圧器2へ出力する。これにより電力系統1へ出力電流Icが流れる、電力系統1との間で電力を授受する。
<実施の形態1:制御装置10の構成>
制御装置10は、3レベル変換器6の中性点電位を制御する中性点電位制御回路16を備える。中性点電位制御回路16は、位相検出器12、偶数調波発振器13、力率角演算器15、偶数調波振幅演算器14を備える。
位相検出器12は、連系点電圧Vsの位相を検出する。偶数調波発振器13は、電力系統1の周波数の偶数倍周波数で発振する正弦波信号を出力する。力率角演算器15は、出力電流Icの連系点電圧Vsに対する位相差である力率角を算出する。偶数調波振幅演算器14は、正極コンデンサ電圧Vpと負極コンデンサ電圧Vnとの間の差分である中性点電位アンバランスΔVpnを抑制するため3レベル変換器6に出力させる偶数調波の振幅を算出する。
位相検出器12は、連系点電圧Vsを入力とし、周知のPLL(Phase Locked Loop)回路やDFT(Discrete Fourier Transform)回路などを用いて、連系点電圧位相θを算出し出力する。このとき併せて、連係点電圧Vsの角周波数ωを算出し出力する。
偶数調波発振器13は、位相検出器12が出力する連系点電圧位相θを入力とし、電力系統1の周波数の偶数倍周波数で発振し、それぞれ120°位相が異なる3つの正弦波信号(以後、3相偶数調波信号)を出力する。
偶数調波振幅演算器14は、中性点電位アンバランスΔVpn、連系点電圧Vs、出力電流Icを入力とし、3相偶数調波信号の振幅V2nを出力する。
制御装置10は、偶数調波発振器13が出力する3相偶数調波信号と、偶数調波振幅演算器14が出力する3相偶数調波信号の振幅V2nとを乗算し、その結果を3レベル変換器6の出力電圧指令値Vc_refから減算した値を、新たに3レベル変換器6の出力電圧指令値Vc_ref1としてPWM回路11に出力する。
<実施の形態1:中性点制御ゲインKn2を補償する原理>
図2は、本実施形態1において電力変換装置21が中性点制御ゲインKn2を補償する原理を説明する図である。図2の縦軸は、3レベル変換器6が出力する偶数調波により中性点電位を補償することができる量を示す中性点電位変化量ΔEを示す。図2の横軸は、3レベル変換器6が出力する無効電流を示す。ただし、説明を簡易にするために、3レベル変換器6の出力電圧の振幅は一定とした。
(式4−1)(式4−2)で説明したように、3レベル変換器6が振幅V2n0の偶数調波を出力した場合に補償できる中性点電位は、無効電流Iqの大きさに応じて変化し、遅相時は偶数調波によって中性点電位を十分に補償できるが、進相時には調整できる量が低下する。これは、偶数調波の振幅を上げても中性点電位を補償する効果を得にくい、すなわち中性点制御ゲインKn2が低下していることを意味する。
そこで本実施形態1に係る電力変換装置21は、各入力値に基づきいったん中性点制御ゲインKn2を計算し、低下している部分についてはこれを補うこととした。制御演算上では、いったん算出した制御ゲインの逆数を従前の制御ゲインに対して重畳的に乗算すればよい。すなわち、電力変換装置21は、従来から使用していた中性点制御ゲインKn2を算出するとともに、中性点制御ゲインKn2を算出する際に用いるものと同じ入力値を用いてその逆数1/Kn2を算出し、これらを重畳的に乗算した制御ゲインを最終的な中性点制御ゲインとすればよいことになる。
上記手法によれば、中性点電位変化量ΔEは図2に示すように、無効電流Iqの極性、大きさにかかわらず、一定値を保つことができる。以下では上記手法を実現する具体的な構成例について説明する。
図3は、偶数調波振幅演算器14の詳細を示す機能ブロック図である。偶数調波振幅演算器14は、正相実効値演算器31、位相演算器32、中性点制御器33、中性点制御ゲイン逆数演算器34を備える。
正相実効値演算器31は、3相平衡成分である正相成分の実効値を演算する。位相演算器32は、2つの3相交流信号間の位相差を演算する。中性点制御器33は、中性点電位アンバランスΔVpnに応じて増減させた、偶数調波の振幅V2n0を出力する。中性点制御ゲイン逆数演算器34は、中性点制御ゲインの逆数1/K2nを算出する。
中性点制御器33は、中性点電位アンバランスΔVpnを入力とし、中性点電位アンバランスΔVpnを補償するための偶数調波の振幅V2n0を出力する。正相実効値演算器31は、出力電流Icおよび出力電圧指令値Vc_refを入力とし各正相実効値である|Ic|、|Vc_ref|を出力する。
位相演算器32は、連系点電圧Vsと出力電圧指令値Vc_refを入力とし、これらの間の位相差δを出力する。中性点制御ゲイン逆数演算器34は、力率角φ、出力電流の正相実効値|Ic|、出力電圧指令値の実効値|Vc_ref|、位相差δを入力とし、中性点制御ゲインKn2の逆数1/Kn2を出力する。
偶数調波振幅演算器14は、中性点制御器33は振幅V2n0と、中性点制御ゲインの逆数1/K2nとを乗算し、偶数調波の振幅V2nとして出力する。これにより、制御演算上では図2に示すように中性点制御ゲインの減少分を補って一定の制御ゲインを得ることができる。
<実施の形態1:まとめ>
以上のように、本実施形態1に係る電力変換装置21は、中性点電位アンバランスΔVpnだけでなく、連系点電圧Vs、3レベル変換器6の出力電圧Vc、出力電流Icに応じて、偶数調波の振幅を可変とする。これにより、3レベル変換器6が進相無効電力を出力する時であっても、中性点電位アンバランスを良好に補償することができる。
また、本実施形態1に係る電力変換装置21を用いることにより、中性点電位アンバランスを良好に抑制できるので、電力変換装置21が出力する高調波電流を小さくし、ガイドライン等が定める規制に適合することができる。
また、本発明の電力変換装置21を用いることにより、中性点電位アンバランスを良好に抑制できるので、中性点電位アンバランスによって電力変換装置21が出力する直流電圧に起因した、連系変圧器4の直流偏磁を防止することができる。
本実施形態1において、電力変換装置21は電力系統1から有効電力を受け取り無効電力を出力する無効電力補償装置であることを前提として説明したが、これに限られるものではない。以下の実施形態においても同様である。
<実施の形態2>
実施形態1では、中性点制御ゲインKn2の減少分を補うことによって、中性点電位変化量ΔEを減少させないようにする構成例を説明した。本発明の実施形態2では、異なる複数の次数の偶数調波を用いて互いに補償することにより、中性点制御ゲインを減少させないようにする構成例を説明する。実施形態1と同様の構成については説明を省略し、以下では差異点を中心に説明する。
図4は、本実施形態2に係る電力変換装置21の制御ブロック図である。ここでは制御装置10のブロック図のみを示した。その他の構成要素については実施形態1と同様であるため、記載を省略した。図4における中性点電位制御回路16は実施形態1と同様であるが、複数設けられている点が異なる。ここでは2つ設けた例を示した。制御装置10はさらに、判定器42、切替器41を備える。
各中性点電位制御回路16は、それぞれ異なる次数の3相偶数調波を出力する。例えば2次調波と4次調波、2次調波と6次調波などの組み合わせが考えられる。
判定器42は、力率角φ、連系点電圧Vs、出力電流Ic、出力電圧指令値Vc_refを入力とし、各中性点電位制御回路16が出力する各中性点制御ゲインK2nの絶対値のうちいずれが最も大きいかを判定する。
切替器41は、判定器42が最も大きいと判定した中性点制御ゲインK2nの絶対値を出力する中性点電位制御回路16と接続し、その出力を出力電圧指令値Vc_ref1として出力する。
<実施の形態2:中性点制御ゲインKn2を補償する原理>
図5は、3レベル変換器6が2つの異なる次数の偶数調波を出力した場合における各中性点電位制御ゲインであるF(Iq)61とG(Iq)62を例示する図である。図5の縦軸は中性点電位制御ゲインKn2を示し、横軸は3レベル変換器6が出力する無効電流Iqを示す。
図5に示すように、各中性点電位制御ゲインF(Iq)61とG(Iq)62は、無効電流Iqの値によってはそれぞれ0となる。これは、偶数調波の振幅をどのように設定しても中性点電位アンバランスを抑制できない、すなわち制御不能点に相当する。さらには中性点電位制御ゲインが制御不能点を超えてマイナス値になると、本来意図している制御とは反対の方向に制御してしまうこととなる。
図6は、中性点電位制御ゲインがマイナス値にならないようにする手法を説明する図である。これは、各中性点電位制御ゲインの絶対値を取ることに相当する。各中性点電位制御ゲインF(Iq)61とG(Iq)62の絶対値|F(Iq)|71、|G(Iq)|72は、F(Iq)61とG(Iq)62をそれぞれ、制御不能点を折り返し点として縦軸方向に対称移動したものになる。
図7は、各中性点電位制御ゲインの絶対値のうち大きいほうを採用した様子を示す図である。|F(Iq)|71、|G(Iq)|72のうち大きい方を選択すると、図7の太線で示す中性点電位制御ゲイン|H(Iq)|82となる。
図8は、中性点電位変化量ΔEと無効電流Iqの対応関係を示す図である。図8の縦軸は中性点電位変化量ΔEを示し、横軸は3レベル変換器6が出力する無効電流を示す。3レベル変換器6が振幅V2n0の偶数調波を出力した場合に補償できる中性点電位変化量ΔEは、中性点電位変化量V2n0×|H(Iq)|91となる。
切替器41は、各中性点電位制御回路16が出力する中性点電位制御ゲインのうち大きいほうを採用するので、結果として切替器41の出力は、V2n0×||H(Iq)|×1/|HI(q)|92となる。図8から明らかなように、この値は無効電流Iqの値によらず制御不能点をもたず、マイナス値になることもない。
以上の説明では、複数の異なる次数の偶数調波を用いて互いに補償することを説明したが、同様に複数の異なる位相の偶数調波を用いて互いに補償する場合でも、図5〜図8で説明したものと同様の関係が生じるので、これを利用して本実施形態2と同様の効果を発揮することができる。この場合は、各中性点電位制御回路16がそれぞれ異なる位相の偶数調波を出力するようにすればよい。
<実施の形態2:まとめ>
以上のように、本実施形態2に係る電力変換装置21は、複数の異なる次数の偶数調波を用いて互いに中性点電位制御ゲインを補償するので、1つの偶数調波のみを用いて中性点電位アンバランスを補償するよりも、安定な制御動作を実現することができる。
本実施形態2で説明した構成は、実施形態1と組み合わせることもできる。例えば中性点電位制御回路16を複数設けておき、実施形態1で説明した構成のみで中性点電位アンバランスを十分に補償できる場合は単一の中性点電位制御回路16を用い、これでは十分な効果が得られない場合には実施形態2の動作を実施することが考えられる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることもできる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成を追加・削除・置換することもできる。
上記各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部や全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
1:電力系統、2:系統インピーダンス、3:交流電圧検出器、4:連係変圧器、5:電流検出器、6:3レベル変換器、7:正極側直流コンデンサ、8:負極側直流コンデンサ、9:電圧検出器、10:制御装置、11:PWM回路、12:位相検出器、13:偶数調波発振器、14:偶数調波振幅演算器、15:力率角演算器、16:中性点電位制御回路、21:電力変換装置、31:正相実効値演算器、32:位相演算器、33:中性点制御器、34:中性点制御ゲイン逆数演算器、41:切替器、42:判定器。

Claims (6)

  1. 電力系統に連系し無効電力を出力する電力変換装置であって、
    スイッチング素子を有し、正極側電位、中性点電位、負極側電位の3つの電位を選択的に出力することができる3レベル変換部として構成されたインバータ装置と、
    前記インバータ装置をユニポーラ変調方式によって制御する制御装置と、
    前記正極側電位と前記中性点電位の電位差である正極電圧と、前記負極側電位と前記中性点電位の電位差である負極電圧との間の差分を、中性点電位アンバランスとして検出するアンバランス検出部と、
    前記電力系統の電圧である系統電圧を検出する系統電圧検出部と、
    前記電力変換装置が前記電力系統へ出力する電流である出力電流を検出する出力電流検出部と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記系統電圧の周波数の偶数倍周波数を有する偶数調波電圧を前記インバータ装置に出力させることにより前記中性点電位アンバランスを補償し、
    前記偶数調波電圧の振幅を、前記中性点電位アンバランスの大きさ、前記出力電流の振幅、および前記系統電圧と前記出力電流から求められる力率角に応じて可変とし、
    前記制御装置はさらに、
    前記偶数調波電圧により補償される前記中性点電位アンバランスの変化量の、前記偶数調波電圧の振幅に対する割合を、中性点制御ゲインとして算出し、
    前記中性点電位アンバランスの大きさを用いていったん求めた前記偶数調波電圧の振幅に、前記中性点制御ゲインの逆数を乗算したものを、前記偶数調波電圧の振幅として出力させるように、前記インバータ装置を制御する
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記制御装置は、前記偶数調波電圧の振幅を、前記インバータ装置の出力電圧指令値に応じて可変とする
    ことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記制御装置は、前記偶数調波電圧の振幅を、前記系統電圧と前記出力電圧指令値の間の位相差に応じて可変とする
    ことを特徴とする請求項記載の電力変換装置。
  4. 前記制御装置は、
    異なる複数の次数の前記偶数調波電圧を前記インバータ装置に出力させ、
    各前記偶数調波電圧のいずれか1以上を、前記インバータ装置の出力電圧指令値、前記出力電流、および前記力率角に応じて選択する
    ことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  5. 前記制御装置は、
    異なる複数の位相の前記偶数調波電圧を前記インバータ装置に出力させ、
    各前記偶数調波電圧のいずれか1以上を、前記系統電圧、前記出力電流の振幅、および前記力率角に応じて選択する
    ことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  6. 前記制御装置は、
    各前記偶数調波電圧により補償される前記中性点電位アンバランスの変化量の、各前記偶数調波電圧の振幅に対する割合を、中性点制御ゲインとして前記偶数調波電圧毎に算出し、
    前記中性点電位アンバランスの大きさ用いていったん求めた前記偶数調波電圧の振幅に、各前記偶数調波電圧によって得られる前記中性点制御ゲインのうち最も大きいものを乗算したものを、前記偶数調波電圧の振幅として出力させるように、前記インバータ装置を制御する
    ことを特徴とする請求項4または5記載の電力変換装置。
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