JP5924324B2 - 粘着剤組成物およびその用途 - Google Patents
粘着剤組成物およびその用途 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5924324B2 JP5924324B2 JP2013199811A JP2013199811A JP5924324B2 JP 5924324 B2 JP5924324 B2 JP 5924324B2 JP 2013199811 A JP2013199811 A JP 2013199811A JP 2013199811 A JP2013199811 A JP 2013199811A JP 5924324 B2 JP5924324 B2 JP 5924324B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- mass
- sensitive adhesive
- meth
- polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
一方、近年のエレクトロニクス技術の飛躍的進歩により、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイパネル(PDP)などの種々のフラットパネルディスプレイ(FPD)が、様々な分野で表示装置として使用されるようになってきた。
これらの表示装置は、一般的にはガラス若しくはポリカーボネート等の透明プラスチック材料を粘着剤で貼り合せた積層構造を有する。このような用途では、粘着剤には、透明プラスチック基板や光学フィルム等の視認性を損なわない透明性を有することは勿論のこと、高温、又は高温高湿条件下での過酷な耐久性試験後においても、基板界面からの剥がれや浮きが生じないことが要求されている。特に基板にポリカーボネート樹脂板やアクリル樹脂板のようなプラスチック板を用いた場合は、吸収した水分や残留揮発性物質に起因すると思われるアウトガスが発生する。このため、プラスチック基板と、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどのバリア性を有する基材フィルムからなる光学フィルムとを粘着剤により貼り合せて積層体を得た後、これを高温高湿下に曝した場合には、プラスチック基板等から発生した気泡(発泡)により粘着剤層との接着界面で浮きや剥がれが発生してしまい、外観上問題となるのみならず、視認性をも著しく損なわせてしまう。
特許文献1では、貯蔵弾性率の高い粘着剤を用いることにより、粘着力が高く、且つ、形態安定性に優れた粘着剤層を基板に貼りあわせ、浮きや剥がれを抑制する方法が開示されている。特許文献2、3では、粘着剤に低分子量ポリマー、特にアクリル系粘着性ポリマーとの相溶性及び透明性の点で優れた低分子量アクリルポリマーを添加することにより、基材の変形に対して柔軟に対応できる応力緩和性に優れた粘着剤層を用いることで、浮きや剥がれを抑制する方法が開示されている。
特許文献4には、特定の(メタ)アクリル系共重合体、当該共重合体とのSP値差が1.0以下である特定のアクリル系共重合体オリゴマー、及び架橋剤とからなる粘着剤組成物が、耐久性、接着性、段差追随性、腐食性、透明性等の性能バランスが良好である旨が記載されている。
特許文献4に記載された粘着剤組成物もまた、透明性や段差追随性等の性能は向上しているものの、特に粘着シートをプラスチック基板に貼り合せた場合の浮きや剥がれについては満足いくレベルのものではなかった。
〔1〕ガラス転移温度(Tg)が30〜150℃、数平均分子量が500〜10,000であるビニル重合体(A)、アクリル系粘着性ポリマー(B)及び架橋剤を含有する粘着剤組成物であって、
前記ビニル重合体(A)は、当該ビニル重合体(A)を構成する単量体として、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸アダマンチル及び(メタ)アクリル酸メチルから選ばれる1種又は2種以上のビニル単量体を10〜100質量%の範囲で含み、
前記アクリル系粘着性ポリマー(B)は、その全構成単量体中に(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルを30〜99質量%の範囲で含み、
前記アクリル系粘着性ポリマー(B)100質量部に対する前記ビニル重合体(A)の割合が0.5〜60質量部であり、
前記アクリル系粘着性ポリマー(B)100質量部に対する前記架橋剤の割合が0.01〜10質量部であり、
前記粘着剤組成物のTgが−80〜−10℃であり、
前記粘着剤組成物からなる膜厚50μmの粘着剤層を100μm厚ポリエチレンテレフタレートフィルム基材に備えた粘着シートの60℃、剥離速度30mm/分の条件におけるポリカーボネートおよびポリメチルメタクリレート板に対する接着強度が、3.0N/25mm以上であり、
前記粘着剤組成物をセパレーターに塗工後、乾燥し、架橋反応させて得られる粘着剤層中において前記ビニル重合体(A)が表層に一部偏析することにより、当該粘着剤層のX線光電子分光分析により得られるその表層部分の組成から計算されるTgが、粘着剤組成物のTgよりも30℃以上高いことを特徴とする粘着剤組成物。
〔2〕前記ビニル重合体(A)を構成する単量体に芳香族ビニル化合物を含む前記〔1〕に記載の粘着剤組成物。
〔3〕前記アクリル系粘着性ポリマー(B)の重量平均分子量が、100,000以上、2,000,000以下である前記〔1〕又は〔2〕に記載の粘着剤組成物。
〔4〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の粘着剤組成物をセパレーターに塗工、乾燥して得られた粘着剤層の片面に基材を貼り合せる工程を含む粘着シートの製造方法。
〔5〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の粘着剤組成物をセパレーターに塗工、乾燥して得られた粘着剤層の片面又は両面にガラス板及び/又は透明プラスチック板を貼り合せる工程を含む粘着加工品の製造方法。
また、本発明の粘着剤組成物には、当該粘着剤組成物から得られる粘着剤層のX線光電子分光分析により得られるその表層部分の組成から計算されるTgが、粘着剤組成物全体のTgよりも30℃以上高いものである粘着剤組成物が含まれる。
以下、本発明について詳しく説明する。尚、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
本発明のビニル重合体(A)は、30〜150℃のガラス転移温度(Tg)を有する重合体であり、40〜150℃の範囲のTgがより好ましく、70〜150℃の範囲のTgがさらに好ましい。本発明では、示差走査熱量測定(DSC)により昇温速度10℃/分で測定した値をTgとして採用する。Tgが30℃未満であると、各種被着体への接着強度が十分でなく耐久性に劣る場合がある。また、原料単量体の制約等から、一般に150℃を超えることはない。
これらの中でも、アクリル系粘着性ポリマーとの相溶性が良好となる点から(メタ)アクリル系化合物を主体とするのが好ましい。(メタ)アクリル系化合物の具体的な使用量は、10〜100質量%の範囲が好ましく、30〜95質量%の範囲がより好ましく、50〜90質量%の範囲がさらに好ましい。
これらの中でも、比較的Tgを高く設定することができ、粘着シートの浮きや剥がれを抑制する効果が高く、オレフィン系の被着体への接着性が良好となる点から(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び(メタ)アクリル酸アダマンチルが好ましい。
不飽和ジカルボン酸のジアルキルエステルとしては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等のジアルキルエステルが挙げられる。
ビニルエステル化合物としては、メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニル、桂皮酸ビニル等が挙げられる。
上記ビニルエーテル化合物としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル等が挙げられる。
また、重量平均分子量(Mw)と上記(Mn)との比(Mw/Mn)は、良好な接着強度が得られやすいという観点から、3.0以下が好ましく、2.2以下がより好ましく、1.8以下がさらに好ましい。
ここで、数平均分子量Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて得られた標準ポリスチレン換算値である。
溶液重合法による場合、有機溶剤及びビニル単量体原料を反応器に仕込み、有機過酸化物、アゾ系化合物等の熱重合開始剤を添加して、50〜300℃に加熱して共重合することにより目的とするビニル重合体を得ることができる。当該ビニル重合体は、有機溶剤に溶解された溶液として使用しても良いし、加熱減圧処理等により溶剤を留去して用いても良い。
単量体を含む各原料の仕込み方法は、すべての原料を一括して仕込むバッチ式の初期一括仕込みでもよく、少なくとも一つの原料を連続的に反応器中に供給するセミ連続仕込みでもよく、全原料を連続供給し、同時に反応器から連続的に生成樹脂を抜き出す連続重合方式でもよい。
また、レドックス型重合開始剤としては、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、アスコルビン酸、硫酸第一鉄等を還元剤とし、ペルオキソ二硫酸カリウム、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等を酸化剤としたものを用いることができる。
アクリル系粘着性ポリマー(B)は(メタ)アクリル酸エステル類を主要構成単位として含む重合体である。又、そのガラス転移温度(Tg)は−80〜−30℃の範囲にある粘着性を有する重合体であることが好ましく、−80〜−40℃の範囲がより好ましい。Tgが−80℃未満の場合は得られる粘着剤の凝集力が不十分となり、曲面接着性等が悪化する傾向があり、−30℃を超える場合は、段差追随性及び低温下での粘着力等が十分でない場合がある。
一方、重量平均分子量が高すぎると段差追随性が低下する傾向があり、製造上の扱いも困難となる。よって、上限値は2,000,000以下であることが好ましく、1,500,000以下であることがより好ましく、1,000,000以下であることがさらに好ましい。
本発明の粘着剤組成物は、固形分換算で、アクリル系粘着性ポリマー(B)100質量部に対してビニル重合体(A)を0.5〜60質量部含有するものであり、好ましい含有量は1〜40質量部であり、さらに好ましくは3〜30質量部である。ビニル重合体(A)の使用量を0.5質量部以上とすることにより加熱湿熱後の浮きや剥がれを抑制する効果が十分発現される傾向にあり、60質量部以下とすることにより段差追随性並びに初期接着力(タック)を含む良好な接着性を得ることができる。
60℃という高温条件下での当該接着強度を3.0N/25mm以上とすることにより、ポリカーボネートおよびポリメチルメタクリレート等の透明プラスチック基材を用いた場合であっても、高温、高湿条件下における粘着力が十分高いことから、粘着シートの浮きや剥がれを抑制することができる。また、85℃における剥離速度30mm/分でのポリカーボネートおよびポリメチルメタクリレート板に対する接着強度が、3.0N/25mm以上であることがより好ましい。
乾燥は常温で行っても構わないが、生産性等の観点から、通常は、乾燥機を用いて40〜150℃の加熱条件下にて数秒間から数十分間の時間をかけて乾燥させる方法が一般的である。
上記の通り「表層部分の組成から計算されるTg」は、X線光電子分光測定(XPS)から得られるビニル重合体(A)とアクリル系粘着性ポリマー(B)との組成比率から計算によって求められ、粘着剤層の表面から該5nm程度の深さまでの表層を形成する組成物のTgとして捉えることができる。測定方法の詳細は、後述する実施例に記載の操作に従う。
このように、粘着剤層の表層におけるビニル重合体(A)の濃度が他より高くなる構成を取った場合、透明プラスチック基板に粘着シートを貼り付けた積層体であっても接着界面近傍の粘着剤層は比較的高いTgを有するため、当該基板から発生するアウトガスによる粘着シートの浮きや剥がれが抑制される。また、粘着剤層全体としては十分な柔軟性を有し、良好な段差追随性を示すことができる。さらには、オレフィン系の被着体に対しても良好な接着性を示すようになる。
上記イソシアネート化合物としては、芳香族系、脂肪族系、脂環族系の各種イソシアネート化合物、更には、これらのイソシアネート化合物の変性物(プレポリマー等)を用いることができる。
脂肪族イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リシンジイソシアネート(LDI)、リシントリイソシアネート(LTI)等が挙げられる。
脂環族イソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHDI)、水添化XDI(H6XDI)、水添化MDI(H12MDI)等が挙げられる。
また、変性イソシアネートとしては、上記イソシアネート化合物のウレタン変性体、2量体、3量体、カルボジイミド変性体、アロファネート変性体、ビューレット変性体、ウレア変性体、イソシアヌレート変性体、オキサゾリドン変性体、イソシアネート基末端プレポリマー等が挙げられる。
上記溶液型粘着剤組成物及びエマルション型粘着剤組成物の場合、用いられる有機溶剤または水等の媒体は、粘着剤組成物100質量部に対して通常20〜80質量部である。
又、活性エネルギー線による感度を向上させるため、光増感剤を併用することもできる。
光増感剤としては、安息香酸系及びアミン系光増感剤等が挙げられる。これらは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
光開始剤及び光増感剤の使用量は、単官能及び/又は多官能の(メタ)アクリル酸系単量体100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましい。
基材としては、紙類、フィルム、布、不織布、及び金属箔等を用いることができ、粘着剤組成物の塗工は直接これらの基材上に行っても良いし、離型紙等に塗工して乾燥した後に基材に転写しても良い。
粘着シートに形成される粘着剤の厚み(乾燥後の膜厚)は用途により選択されるが、通常は1〜300μmの範囲であり、5〜250μmの範囲が好ましく、10〜200μmの範囲が更に好ましい。
また、本実施例において得られた重合体の各種分析は、以下に記載の方法により実施した。
測定サンプル約1gを秤量(a)し、次いで、通風乾燥機155℃、30分間乾燥後の残分を測定(b)し、以下の式より算出した。測定には秤量ビンを使用した。その他の操作については、JIS K 0067−1992(化学製品の減量及び残分試験方法)に準拠した。
固形分(%)=(b/a)×100
分子量はGPCにて下記の条件で測定した。
GPC:東ソー(HLC−8120)
カラム:東ソー(TSKgel−Super MP−M×4本)
試料濃度:0.1%
流量:0.6ml/分
溶離液:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
検出器:示差屈折計(RI)
標準物質:ポリスチレン
ビニル重合体(A)、アクリル系粘着性ポリマー(B)及び粘着剤組成物のTgはDSCにて以下の条件で測定した。
DSC:TA Instrument製(Q−100)
昇温温度:10℃/分
測定雰囲気:窒素
ポリマー組成はモノマー仕込量とGC測定によるモノマー消費量から算出した。
GC:Agilent Technolosies製(7820A GC System)
検出器:FID
カラム:100%ジメチルシロキサン(CP−Sil 5CB) 長さ30m、内径0.32mm
算出方法:内部標準法
合成例1(重合体A−1の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル198質量部とジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬社製、商品名「V−601」)4.4質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、メタクリル酸メチル(以下、「MMA」という)141質量部、メタクリル酸イソボルニル(以下、「IBXMA」という)110質量部、V−601 84質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4800質量部、蒸留水1200質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−1を得た。得られた重合体A−1のポリマー組成は、仕込量とGC測定によるモノマー消費量から計算した結果、MMA 59質量%及びIBXMA 41質量%からなり、Mw2520、Mn1900、Mw/Mn1.33であった。Tgは77℃であった。
重合体A−1の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル230質量部とV−601 2.8質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA148質量部、メタクリル酸ジシクロペンタニル(以下、「DCP」という)108質量部、V−601 52質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール 4800質量部、蒸留水1200質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−2を得た。
重合体A−2の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル226質量部とV−601 2.9質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA64質量部、IBXMA197質量部、V−601 56質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4800質量部、蒸留水1200質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−3を得た。
重合体A−3の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、IBXMA38質量部、酢酸ブチル226質量部、V−601 8.7質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、IBXMA213質量部、V−601 49質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール6000質量部に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−4を得た。
重合体A−4の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、MMA19質量部、スチレン(以下、「St」という)11質量部、酢酸ブチル224質量部、V−601 8.7質量部からなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA108質量部、St93質量部、V−601 78質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4200質量部、蒸留水1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−5を得た。
重合体A−5の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル223質量部、V−601 3.1質量部からなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA226質量部、IBXMA28質量部、V−601 58質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン6000質量部に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−6を得た。
重合体A−6の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル263質量部、V−601 1.1質量部からなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA226質量部、IBXMA26質量部、V−601 21質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン6000質量部に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−7を得た。
重合体A−7の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル203質量部、V−601 4.1質量部からなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA168質量部、IBXMA83質量部、V−601 78質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4800質量部、蒸留水1200質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−8を得た。
重合体A−8の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル204質量部、V−601 4.1質量部からなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA114質量部、IBXMA141質量部、V−601 78質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4800質量部、蒸留水1200質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−9を得た。
重合体A−9の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル280質量部、V−601 0.3質量部からなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA233質量部、IBXMA26質量部、V−601 5.1質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン6000質量部に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−10を得た。
重合体A−10の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、MMA35質量部、St5.1質量部、酢酸ブチル218質量部、V−601 7.5質量部からなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA158質量部、St47質量部、V−601 68質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン6000質量部に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−11を得た。
重合体A−11の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、MMA50質量部、酢酸ブチル227質量部、V−601 12質量部からなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA200質量部、V−601 46質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン6000質量部に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−12を得た。
重合体A−12の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル221質量部、V−601 3.2質量部からなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA34質量部、メタクリル酸ブチル(以下、「BMA」という)215質量部、V−601 60質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4200質量部、蒸留水1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−13を得た。
重合体A−13の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル232質量部とV−601 2.5質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、メタクリル酸t−ブチル(以下、「tBMA」という)194質量部、アクリル酸エチル(以下、「EA」という)43質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(以下、「2HEMA」という)11質量部、V−601 47質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4200質量部、蒸留水1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−14を得た。
重合体A−14の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、MMA33質量部、メタクリル酸シクロヘキシル(以下、「CHMA」という)15質量部、酢酸ブチル230質量部とV−601 4.0質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA132質量部、CHMA62質量部、V−601 30質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4800質量部、蒸留水1200質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−15を得た。
重合体A−15の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル135質量部とV−601 2.2質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA100質量部、DCP 79質量部、V−601 41質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4800質量部、蒸留水1200質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−16を得た。
重合体A−16の組成及び分析結果を表1に示す。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル90質量部とV−601 1.7質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA80質量部、メタクリル酸−1−アダマンチル(以下、「ADMA」という)63質量部、V−601 33質量部、酢酸ブチル90質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4800質量部、蒸留水1200質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−17を得た。
重合体A−17の組成及び分析結果を表1に示す。
合成例18(重合体B−1の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸エチル230質量部を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を70℃に上昇した。別途、アクリル酸メトキシエチル(以下、「MEA」という)80質量部、アクリル酸ブチル(以下、「BA」という)15質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(以下、「HEA」という)5質量部、アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」という)1質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に4時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、さらにAIBNを0.3部添加して、70℃で3時間熟成し、酢酸エチルにより固形分濃度を30質量%に調整することにより重合体B−1溶液を得た。得られた重合体B−1は、MEA80質量%、BA15質量%、HEA5質量%とからなり、Mw50万、Mn5万、Mw/Mn10.0であった。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸エチル230質量部を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を70℃に上昇した。別途、MEA50質量部、BA45質量部、HEA5質量部、AIBN1質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に4時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、さらにAIBNを0.3部添加して、70℃で3時間熟成し、酢酸エチルにより固形分濃度を30質量%に調整することにより重合体B−2溶液を得た。得られた重合体B−2は、MEA50質量%、BA45質量%、HEA5質量%とからなり、Mw50万、Mn5万、Mw/Mn10.0であった。
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸エチル230質量部を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を70℃に上昇した。別途、BA97質量部、HEA3質量部、AIBN1質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に4時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、さらにAIBNを0.3部添加して、70℃で3時間熟成し、酢酸エチルにより固形分濃度を30質量%に調整することにより重合体B−2溶液を得た。得られた重合体B−3は、BA97質量%、HEA3質量%とからなり、Mw50万、Mn5万、Mw/Mn10.0であった。
実施例1
上記合成例1で得られた重合体(A−1)を酢酸エチルに溶解して固形分濃度30質量%の重合体(A−1)溶液を調整した。当該重合体(A−1)溶液10質量部、重合体B−1溶液100質量部、架橋剤としてコロネートL45(日本ポリウレタン工業社製) 0.27質量部を混合し、粘着剤組成物を得た。
粘着フィルム試料から粘着剤を0.2g採取し、粘着剤の初期重量を秤量した。その粘着剤を50gの酢酸エチルに浸漬し、室温で16時間静置する。その後、200メッシュ金網にろ過し、メッシュに残った残分を80℃で3時間乾燥し、秤量した。初期の重量と残分の重量から、ゲル分率を算出した。
粘着フィルム試料を易接着処理したPETフィルム(100μm)に転写して評価用の粘着シートを得た。被着体をポリカーボネート板(三菱ガス化学社製、ユーピロンNF−2000)もしくはポリメチルメタクリレート板(三菱レイヨン社製、アクリライトL001)とし、卓上加圧脱泡装置TBR−200(千代田電気工業社製)を用いて0.5MPa、50℃の条件下で20分間圧着した後、恒温槽付き引張り試験機ストログラフR型(東洋精機社製)を用いて、60℃及び85℃の条件で、JIS Z−0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じて粘着シートの180度剥離強度を測定し、接着強度とした。
粘着フィルム試料を易接着処理したPETフィルム(100μm)に転写して評価用の粘着シートを得た。ポリメチルメタクリレート板にCOPフィルム(日本ゼオン社製、ゼオノアZF−14 100μm)を貼り付けて被着体とし、23℃、50%RH条件下、JIS Z−0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じて粘着シートの180度剥離強度を測定し、接着強度とした。尚、剥離速度は、300mm/min.、30mm/min.及び3mm/min.の3水準とした。
粘着フィルム試料を20枚積層することにより1mm厚の粘着剤フィルムを作成し、以下の条件で粘弾性測定を行った。
装置:Rheologica Instrument A.B.社製 VISCOANALYZER VAR100
周波数: 1Hz
歪: 0.1%
ジオメトリー: 6mmφパラレルプレート
粘着フィルム試料の片面に易接着処理したPETフィルムを貼り付け、他方の面に厚み20μmの段差が印刷されたポリカーボネート板(三菱ガス化学社製、ユーピロンNF−2000)を貼り付けた積層体を作成した。前記積層体に50℃、0.5MPa、20分の圧着処理を行った後、印刷部周辺の泡の有無を目視で観察することで、段差追従性を評価した。泡がないものを○、泡が見られるものを×とした。
粘着フィルム試料のX線光電子分光装置(XPS)測定によるC1sとO1sの面積比から、表面から該5nm程度までの表面におけるビニル重合体(A)及びアクリル系粘着性ポリマー(B)の質量比を算出した。
XPS測定は以下の条件で測定した。
装置: アルバック・ファイ社製 PHI5000 VersaProbe
X線: Al−Kα (1486.6eV)
試料へのX線入射角: 0° (試料測定面の法線に対する角度)
光電子検出角: 45° (試料測定面の法線に対する角度)
次いで、測定に得られた表面組成から下記のFOX式に従って、表面Tgを計算した。
1/〔表層のTg〕(K)=WA/TgA+WB/TgB
ここで、
WA:ビニル重合体(A)の重量分率
TgA:ビニル重合体(A)のTg
WB:アクリル系粘着性ポリマー(B)の重量分率
TgB:アクリル系粘着性ポリマー(B)のTg
粘着フィルム試料の片面に易接着処理したPETフィルムを貼り付け、他方の面にポリカーボネート板もしくはポリメチルメタクリレート板を貼り付けた積層体を作成し、前記積層体に50℃、0.5MPa、20分の圧着処理を行った。その後、積層体を85℃の送風乾燥機、もしくは60℃/95%RH、85℃/85%の恒温恒湿槽で24時間負荷を与え、負荷後の外観(発泡の有無)を目視で確認し、以下の基準に従って評価した。
○:外観変化なし
△:試験片の面積に対し発泡を生じた部分の面積が10%以下
×:試験片の面積に対し発泡を生じた部分の面積が10%超
酢酸エチルにより固形分濃度を30質量%に調整したビニル重合体(A)及びアクリル系粘着性ポリマー(B)をそれぞれ1質量部及び10質量部混合して粘着剤組成物を調製した。次いで、当該粘着剤組成物を離型紙上に適量垂らし、80℃、15時間静置することにより酢酸エチルを除去し、粘着剤組成物の乾燥物を得た。別途、厚さ1mmのガラスプレートを2枚用意し、前記粘着剤組成物の乾燥物を300μm厚のアルミフィルムからなるスペーサーを介した前記2枚のガラスプレートで挟み込むことにより、粘着剤層の厚みが300μmである積層体を得た。得られた積層体を23℃、50%RH条件下で1日静置した後、日本電色社製ヘイズメーター「ヘイズメーターNDH2000」(型式名)を使用してヘイズ値を測定することにより相溶性を評価した。
実施例1において、アクリル系粘着性ポリマー及び粘着付与剤の種類、比率を表2〜表5に示すように変えて粘着剤組成物を得るとともに、実施例1と同様の測定を行った。結果を表2〜表5に示す。
IBXMA:メタクリル酸イソボルニル
DCP:メタクリル酸ジシクロペンタニル
ADMA:メタクリル酸−1−アダマンチル
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル
MMA:メタクリル酸メチル
St:スチレン
BMA:メタクリル酸ブチル
tBMA:メタクリル酸t−ブチル
EA:アクリル酸エチル
2HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
中でも、実施例1〜3及び5〜11は、85℃条件下においても3.0N/25mm以上の接着強度を示すものであり、その耐久性試験では、85℃という非常に厳しい条件下であっても良好な結果を示すことが確認された。
また、比較例12は特許文献4に記載の実施例1に相当する実験例であるが、本願発明が課題とするプラスチック基板を使用した際の耐久性については不十分なものであった。
上記の他にも、本発明の粘着剤組成物は、透明性及び耐湿熱白化性に優れ、かつガラス、プラスチック等の各種被着体に対して高い接着強度及びタックを有するため、タッチパネル、液晶表示装置、有機EL表示装置、プラズマディスプレイパネル等のディスプレイ及びこれらに用いられる各種光学フィルムの貼り合せにも好適である。
Claims (5)
- ガラス転移温度(Tg)が30〜150℃、数平均分子量が500〜10,000であるビニル重合体(A)、アクリル系粘着性ポリマー(B)及び架橋剤を含有する粘着剤組成物であって、
前記ビニル重合体(A)は、当該ビニル重合体(A)を構成する単量体として、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸アダマンチル及び(メタ)アクリル酸メチルから選ばれる1種又は2種以上のビニル単量体を10〜100質量%の範囲で含み、
前記アクリル系粘着性ポリマー(B)は、その全構成単量体中に(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルを30〜99質量%の範囲で含み、
前記アクリル系粘着性ポリマー(B)100質量部に対する前記ビニル重合体(A)の割合が0.5〜60質量部であり、
前記アクリル系粘着性ポリマー(B)100質量部に対する前記架橋剤の割合が0.01〜10質量部であり、
前記粘着剤組成物のTgが−80〜−10℃であり、
前記粘着剤組成物からなる膜厚50μmの粘着剤層を100μm厚ポリエチレンテレフタレートフィルム基材に備えた粘着シートの60℃、剥離速度30mm/分の条件におけるポリカーボネートおよびポリメチルメタクリレート板に対する接着強度が、3.0N/25mm以上であり、
前記粘着剤組成物をセパレーターに塗工後、乾燥し、架橋反応させて得られる粘着剤層中において前記ビニル重合体(A)が表層に一部偏析することにより、当該粘着剤層のX線光電子分光分析により得られるその表層部分の組成から計算されるTgが、粘着剤組成物のTgよりも30℃以上高いことを特徴とする粘着剤組成物。 - 前記ビニル重合体(A)を構成する単量体に芳香族ビニル化合物を含む請求項1に記載の粘着剤組成物。
- 前記アクリル系粘着性ポリマー(B)の重量平均分子量が、100,000以上、2,000,000以下である請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物をセパレーターに塗工、乾燥して得られた粘着剤層の片面に基材を貼り合せる工程を含む粘着シートの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物をセパレーターに塗工、乾燥して得られた粘着剤層の片面又は両面にガラス板及び/又は透明プラスチック板を貼り合せる工程を含む粘着加工品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013199811A JP5924324B2 (ja) | 2012-10-05 | 2013-09-26 | 粘着剤組成物およびその用途 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012222836 | 2012-10-05 | ||
JP2012222836 | 2012-10-05 | ||
JP2013199811A JP5924324B2 (ja) | 2012-10-05 | 2013-09-26 | 粘着剤組成物およびその用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014088549A JP2014088549A (ja) | 2014-05-15 |
JP5924324B2 true JP5924324B2 (ja) | 2016-05-25 |
Family
ID=50790706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013199811A Active JP5924324B2 (ja) | 2012-10-05 | 2013-09-26 | 粘着剤組成物およびその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5924324B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021066843A (ja) * | 2019-10-25 | 2021-04-30 | 東亞合成株式会社 | 繊維/エラストマー接合用粘着剤組成物及び積層体 |
JP2021070770A (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | 東亞合成株式会社 | 導電性シート用粘着剤組成物及びその用途 |
Families Citing this family (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200019792A (ko) * | 2015-06-02 | 2020-02-24 | 미쯔비시 케미컬 주식회사 | 광경화형 점착 시트, 점착 시트 및 화상 표시 장치 |
JP6252624B2 (ja) * | 2015-06-02 | 2017-12-27 | 三菱ケミカル株式会社 | 光硬化型粘着シート、粘着シート及び画像表示装置 |
JP6252626B2 (ja) * | 2015-06-02 | 2017-12-27 | 三菱ケミカル株式会社 | 粘着シート |
JP6252625B2 (ja) * | 2015-06-02 | 2017-12-27 | 三菱ケミカル株式会社 | 粘着シート及びこれを用いた画像表示装置 |
TW201713739A (zh) * | 2015-06-12 | 2017-04-16 | Toagosei Co | 黏著劑組成物及其製造方法、以及黏著製品 |
JP6714921B2 (ja) * | 2016-07-01 | 2020-07-01 | 東亞合成株式会社 | 粘着剤組成物及びその用途 |
JP2018002890A (ja) * | 2016-07-01 | 2018-01-11 | 東亞合成株式会社 | 線状発光体用粘着シート及び線状発光体 |
JP6740753B2 (ja) * | 2016-07-01 | 2020-08-19 | 東亞合成株式会社 | 粘着剤組成物及び粘着剤層を備える積層体 |
JP6801266B2 (ja) * | 2016-07-01 | 2020-12-16 | 東亞合成株式会社 | 加飾フィルム及びこれを備える加飾成形体 |
TWI732971B (zh) | 2016-12-09 | 2021-07-11 | 日商東亞合成股份有限公司 | 黏著劑組成物及其利用 |
JP7035507B2 (ja) * | 2017-12-20 | 2022-03-15 | 東亞合成株式会社 | 粘着剤層を備える積層体及び積層体の製造方法 |
JP7052340B2 (ja) * | 2017-12-26 | 2022-04-12 | 東亞合成株式会社 | 加飾フィルム及びこれを備える加飾成形体 |
WO2019150729A1 (ja) * | 2018-01-30 | 2019-08-08 | 東亞合成株式会社 | 粘着剤組成物及びその利用 |
WO2019150728A1 (ja) * | 2018-01-30 | 2019-08-08 | 東亞合成株式会社 | 粘着剤組成物及びその利用 |
WO2020004355A1 (ja) * | 2018-06-28 | 2020-01-02 | 東亞合成株式会社 | 粘着シート |
WO2020256118A1 (ja) * | 2019-06-21 | 2020-12-24 | 東亞合成株式会社 | 真空圧空成形用粘着シート及びその利用 |
JP7398033B1 (ja) | 2022-11-09 | 2023-12-14 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 粘着剤、粘着シート、積層体、およびディスプレイ |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4825992B2 (ja) * | 1999-08-11 | 2011-11-30 | 綜研化学株式会社 | アクリル系粘着剤組成物、該組成物を用いた粘着テープの製造方法および粘着テープ |
JP4593711B2 (ja) * | 2000-01-24 | 2010-12-08 | 日東電工株式会社 | 粘着剤組成物およびその製造方法と粘着シ―ト類 |
JP4656626B2 (ja) * | 2003-02-17 | 2011-03-23 | 日東電工株式会社 | アクリル系粘着剤層およびアクリル系粘着シート |
JP2006096958A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Nippon Shokubai Co Ltd | 粘着剤組成物 |
JP5518436B2 (ja) * | 2009-11-09 | 2014-06-11 | 日東電工株式会社 | 光学用粘着シート |
KR101852217B1 (ko) * | 2010-08-31 | 2018-04-25 | 미쯔비시 케미컬 주식회사 | 아크릴계 조성물, 성형체, 휴대 전화 키 시트 및 도광체 |
JPWO2012128294A1 (ja) * | 2011-03-24 | 2014-07-24 | リンテック株式会社 | 粘着剤、及び粘着シート |
-
2013
- 2013-09-26 JP JP2013199811A patent/JP5924324B2/ja active Active
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021066843A (ja) * | 2019-10-25 | 2021-04-30 | 東亞合成株式会社 | 繊維/エラストマー接合用粘着剤組成物及び積層体 |
JP7375466B2 (ja) | 2019-10-25 | 2023-11-08 | 東亞合成株式会社 | 繊維/エラストマー接合用粘着剤組成物及び積層体 |
JP2021070770A (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | 東亞合成株式会社 | 導電性シート用粘着剤組成物及びその用途 |
JP7375474B2 (ja) | 2019-10-31 | 2023-11-08 | 東亞合成株式会社 | 導電性シート用粘着剤組成物及びその用途 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014088549A (ja) | 2014-05-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5924324B2 (ja) | 粘着剤組成物およびその用途 | |
JP6287331B2 (ja) | 粘着付与剤、粘着剤組成物およびその用途 | |
JP6323041B2 (ja) | 粘着剤組成物およびその用途 | |
JP6547827B2 (ja) | 粘着剤組成物及びその製造方法、並びに粘着製品 | |
JP7052340B2 (ja) | 加飾フィルム及びこれを備える加飾成形体 | |
JP6848983B2 (ja) | 粘着剤組成物及びその利用 | |
JP6714921B2 (ja) | 粘着剤組成物及びその用途 | |
JP5994426B2 (ja) | 粘着付与剤及び粘着剤組成物、並びにその用途 | |
JP6241838B2 (ja) | 粘着付与剤及び粘着剤組成物、並びにその用途 | |
JP7035507B2 (ja) | 粘着剤層を備える積層体及び積層体の製造方法 | |
JP6740753B2 (ja) | 粘着剤組成物及び粘着剤層を備える積層体 | |
JP6801266B2 (ja) | 加飾フィルム及びこれを備える加飾成形体 | |
JP7052809B2 (ja) | 粘着剤組成物及びその利用 | |
JP6160744B2 (ja) | 粘着剤組成物及びその用途 | |
JP7052810B2 (ja) | 粘着剤組成物及びその利用 | |
JP7047851B2 (ja) | 粘着剤組成物及びその利用 | |
JP2018002890A (ja) | 線状発光体用粘着シート及び線状発光体 | |
JP7302159B2 (ja) | 粘着付与剤及び粘着剤組成物 | |
JP6229763B2 (ja) | 粘着付与剤及び粘着剤組成物、並びにその用途 | |
JP7110593B2 (ja) | 粘着剤組成物及びその利用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151109 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20151109 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20151207 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160105 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160301 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160322 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160404 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5924324 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |