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JP5904664B2 - 回路基板から金属を回収する方法及び金属回収装置 - Google Patents

回路基板から金属を回収する方法及び金属回収装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気電子機器、電子部品等に用いられている回路基板から、金属を回収する技術に関する。
電気電子機器、電子部品等は広く普及している。そして、廃棄される電気電子機器、電子部品等も増えている。電気電子機器、電子部品等には回路基板が含まれている。回路基板は、樹脂と金属を含んでおり、多くの場合はガラス繊維を含んでいる。以前はほとんどの回路基板は、電気電子機器、電子部品等とともにそのまま廃棄され、埋立て処分等がされていた。しかしながら、回路基板は、経済的価値の高い金属を含んでいる。とくに、レアメタルの価値上昇は著しい。
そのような観点から、回路基板から金属を回収しようとする試みが以前から行われている。
回路基板から金属を回収する技術として、回路基板に熱をかける方法が知られている。回路基板に熱をかけることで樹脂を溶融させ、樹脂、ガラス繊維から金属を分離させることができる。そうすることにより分離させた金属を回収する。
このような金属の回収方法は、少なくとも実験室レベルであればその実施は難しくない。しかしながら、その実用は必ずしも簡単ではない。それは、主に、回路基板から金属を回収した場合のコストが同じ金属を同じ量入手するために必要なコストを下回らなければ、その技術は実用化されることがないという理由による。
本願発明者は、回路基板からの金属の回収を実用化するためにロータリーキルン、それも外熱式のロータリーキルンを用いることした。外熱式のロータリーキルンであれば、その内部を還元雰囲気にするのが容易であるから、回路基板に熱をかける際に金属の酸化を防ぐことができるため、回収された金属を更に還元するコストを抑制することができる。また、加熱の条件次第では、樹脂から可燃性のガスを回収することが可能であるから、それを加熱に用いる、或いは販売するなどすることによって、金属を回収するためのコストを間接的に下げられる可能性がある。
しかしながら、外熱式のロータリーキルンを用いることによっても、回路基板から金属を回収することは、特にコストの面で割に合わせるのが難しい。その理由は以下の通りである。
まず、第1に、臭化水素の発生を挙げられる。回路基板に含まれる樹脂には、その難燃性を高めるために、難燃剤、多くの場合は臭素系の難燃剤が含まれている。この難燃剤に含まれる臭素は、樹脂に含まれる水素と反応して臭化水素となる。臭化水素は、有用な可燃性のガスと一緒に取り出されることになるが、臭化水素(より正確には、臭化水素が水に溶けた臭化水素酸)は強い酸性を示すので、ロータリーキルンそのものや、或いは、ロータリーキルンから外部に可燃性のガスを排出するための管、可燃性のガスを貯留するための何らかのケース、可燃性のガスをロータリーキルンを加熱するための熱源(例えばバーナ)の燃料として用いる場合の当該熱源等を、腐食させ傷める可能性がある。これは、コストの問題を生じる。
また、第2にタール(常温で液体となる炭化水素化合物)の蒸気の発生を挙げられる。回路基板に含まれる樹脂は上述のように、可燃性のガスとして回収できる可能性がある。それは、樹脂を小さな分子量の炭化水素にまで分解することにより達成される。例えば、メタンやエタンにまで樹脂を分解できれば、それにより得られる炭化水素は室温でも気体であり、熱源(例えばバーナ)の燃料としてそのまま用いるのに好適である。しかしながら、分解された炭化水素の分子量が十分に小さくないと、室温あるいはロータリーキルンで加熱されている状態よりも低い温度となると、その炭化水素はタール状になることがありうる。タールは、ロータリーキルンの中の比較的温度が低い部分や、ロータリーキルンから外部に可燃性のガスを排出するための管の内側などにこびりつく。タールの除去に要する手間はスクラバーなどの大型の装置が必要となる場合が多い程膨大であり、これもコストの問題を生じる。
本願発明は、回路基板から金属を回収する技術に要するコストを、その技術が実用に足りる程度に低下させることを目的とする。
以上の課題を解決するために、本願発明者は下記の発明を提案する。
本願発明は、横置きされた、円筒形で外側から加熱されるようになっている胴部、その両端の側面を塞ぐ側面板、その板のそれぞれにその一端を接続され、その板のそれぞれから外側に伸びる、前記胴部の内部と連通する、前記胴部よりも小径で、前記胴部と同軸の、円筒形の供給管、及び排出管を有しており、前記胴部の軸周りに回転可能とされたロータリーキルン本体と、前記ロータリーキルン本体を回転させる回転手段と、前記供給管の他端に接続され、少なくとも樹脂と金属を含む回路基板を含む原料をその内部に貯留できるようになっている原料ホッパーと、前記供給管を介して前記原料ホッパーから前記胴部内へ前記原料を供給する原料供給手段と、前記排出管の他端に接続され、前記ロータリーキルン本体から前記排出管を介して導かれた気体と固体を、当該気体と固体とを分けて回収するために分離する気固分離室と、を有する金属回収装置である。
そして、この金属回収装置は、その一端が前記胴部の内部に位置し、その他端が前記気固分離室の外に設けられた、臭化水素と反応して臭化アルカリ金属塩を作るアルカリ金属からなる試剤をその内部に貯留する試剤ホッパーに接続されている、前記試剤ホッパーから前記気固分離室及び前記排出管の内部を通されている試剤管と、前記試剤管を介して前記試剤ホッパーから前記胴部内へ前記試剤を供給する試剤供給手段と、円筒形で前記胴部よりもその長さが短い同じ長さとされた、前記胴部の両端に対して隙間を空け且つその両端の前記胴部の長さ方向における位置を一致させて前記胴部の中に固定された内筒、前記内筒の内部に固定された、前記ロータリーキルン本体が回転することで前記原料を搬送する搬送力を持つスクリュー、を備えた少なくとも2つの搬送筒と、前記胴部内における前記搬送筒の外側の空間へ前記原料が入り込むのを防ぐための侵入防止手段と、を備えている。
また、この金属回収装置は、前記胴部内の前記搬送筒の前記供給管側の端部よりも前記供給管側の空間である第1空間に供給された前記原料を、前記ロータリーキルン本体を回転させることで前記搬送筒が持った搬送力により、前記内筒の内側を通して、前記胴部内の前記搬送筒の前記排出管側の端部よりも前記排出管側の空間である第2空間に搬送するようになっているとともに、その搬送の過程及び前記第2空間で加熱を行うことにより、前記原料を樹脂と金属に分離させ、更に、前記樹脂から生じた液化成分を常温になっても気体である低分子量の気化成分にまで分解し、また、前記樹脂から生じた臭化水素を前記胴部内に供給された前記試剤と接触させることで臭化アルカリ金属塩とするようになっている。
また、この金属回収装置は、前記気化成分と、前記第2空間に溜まった前記金属、前記臭化アルカリ金属塩、前記原料から生じた残渣のうち、前記排出管の高さに至ったものとが、前記排出管から前記気固分離室に導かれるようになっており、前記搬送筒の長さ及び前記搬送筒内の前記スクリューは、前記原料の前記胴部内の滞留時間が、前記原料を樹脂と金属に分離させ、更に、前記樹脂から生じた液化成分を常温になっても気体である低分子量の気化成分にまで分解する反応を行なわせるのに適切となるようにされている。
この金属回収装置における供給管、排出管を含むロータリーキルン本体と、ロータリーキルン本体を回転させる回転手段と、原料ホッパーと、原料供給手段と、気固分離室とは、一般的なロータリーキルン(及びその周辺装置)が備える構造と特に変わることはない。
この金属回収装置は、横置きされた、円筒形で外側から加熱されるようになっている胴部を備えている。回路基板を含む原料はこの中で加熱され、原料から金属が分離される。原料となる回路基板は破砕されている場合があるが、本願における「回路基板を含む原料」は、回路基板が破砕されている場合ももちろん含む。
加熱は胴部の外側から行なわれる。つまり、本願の金属回収装置におけるロータリーキルン本体は外熱式のロータリーキルンであり、既に述べたように還元的な雰囲気を作り易いものとなっている。
胴部は横置きされ、事実上略水平とされるが、胴部の長さ方向での3%程度の傾斜は許容される。
そして、この金属回収装置は、その一端が前記胴部の内部に位置し、その他端が前記気固分離室の外に設けられた、臭化水素と反応して臭化アルカリ金属塩を作るアルカリ金属からなる試剤をその内部に貯留する試剤ホッパーに接続されている、前記試剤ホッパーから前記気固分離室及び前記排出管の内部を通されている試剤管と、前記試剤管を介して前記試剤ホッパーから前記胴部内へ前記試剤を供給する試剤供給手段と、を備えている。
かかる試剤ホッパーと試剤供給手段との存在により、この金属回収装置は、臭化水素の発生を抑制できるものとなる。上述したように、試剤ホッパーには試剤が貯留されており、試剤は臭化水素と反応して臭化アルカリ金属塩を作るアルカリ金属なのであるから、試剤供給手段によりそれを胴部内へ供給することにより、胴部内で加熱された原料から発生した臭化水素は胴部内で試剤と接触し、臭化水素のうちの臭素は臭化アルカリ金属塩となる。臭化アルカリ金属塩は、気固分離室を経て固体として回収されることになる。これにより臭化水素による腐食の問題を解決できる。
試剤となるアルカリ金属は、具体的には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムである。また、その形状は、粉状、粒状など、適宜の形状とすることができる。
試剤を排出管の中を通る試剤管を通して胴部内に供給することとしたのは、供給管を通して試剤を供給するには、原料に試剤を混入させて原料ごと試剤を胴部内に供給するしかないところ、原料とともに胴部内に供給される試剤の割合を所望の範囲に保つのが、例えば原料と試剤のかさ比重の違い等により非常に難しいということが判明したからである。
また、この金属回収装置は、円筒形で前記胴部よりもその長さが短い同じ長さとされた、前記胴部の両端に対して隙間を空け且つその両端の前記胴部の長さ方向における位置を一致させて前記胴部の中に固定された内筒、前記内筒の内部に固定された、前記ロータリーキルン本体が回転することで前記原料を搬送する搬送力を持つスクリュー、を備えた少なくとも2つの搬送筒と、前記胴部内における前記搬送筒の外側の空間へ前記原料が入り込むのを防ぐための侵入防止手段と、を備えている。
搬送筒は、その内部にスクリューを備えている。そして、このスクリューは、内筒に対して回転(軸周りの自転)をしない。しかしながら、内筒は、ロータリーキルン本体が回転することにより結果的に回転(軸周りの公転)をする。それにより、内筒の中に入った原料(この原料には、原料が分解されたものも含まれる。)は、胴部内で搬送されることになる。
この搬送は、前記胴部内の前記搬送筒の前記供給管側の端部よりも前記供給管側の空間である第1空間に供給された前記原料を、前記ロータリーキルン本体を回転させることで前記搬送筒が持った搬送力により、前記内筒の内側を通して、前記胴部内の前記搬送筒の前記排出管側の端部よりも前記排出管側の空間である第2空間に搬送するというものである。この金属回収装置は、その搬送の過程及び前記第2空間で加熱を行うことにより、前記原料を樹脂と金属に分離させ、更に、前記樹脂から生じた液化成分を常温になっても気体である低分子量の可燃性ガスにまで分解する。また、この金属回収装置では、前記気化成分と、前記第2空間に溜まった前記金属、前記臭化アルカリ金属塩、前記原料から生じた残渣のうち、前記排出管の高さに至ったものとが、前記排出管から前記気固分離室に導かれるようになっている。
本願発明者の知見によれば、原料に含まれる回路基板を構成する樹脂から得られる炭化水素の分子量を適切な範囲にコントロールするのに必要なのは、胴部内の温度と胴部内に原料が滞留する滞留時間の制御である。
つまり、搬送筒の長さ及び搬送筒内のスクリューを、原料の胴部内の滞留時間が、原料を樹脂と金属に分離させ、更に、樹脂から生じた液化成分を常温になっても気体である低分子量の気化成分にまで分解する反応を行なわせるのに適切となるようにすることで、この金属回収装置によれば、原料に含まれる樹脂から、小さな所望の分子量の炭化水素の気化成分を効率よく得られることになる。
特に、搬送筒を胴部に対して着脱自在にすることで、搬送筒やスクリューの長さや、スクリューのピッチを任意のものに交換できるようにしたり、或いは搬送筒の内筒に対してスクリューを着脱自在にすることで、スクリューのピッチや長さを任意のものに交換できるようにすることで、この金属回収装置は、最小限の部品の交換で原料の胴部内の滞留時間を所望の時間にすることができるようになる。
また、第1空間では回路基板の樹脂が熱分解しタールと金属、原料から生じた残渣が生成される他、熱分解で生じる臭化水素が試剤と反応して臭化アルカリ金属塩を生成することで中和される。搬送筒の内部では、スクリューを通過する金属、原料から生じた残渣、及び臭化アルカリ金属塩と揮発したタールとの接触により、タールの分解が促進される。その結果、この金属回収装置で発生し留出するタールの量を著しく減少させることが可能になるとともに可燃性ガスの発生量を増すことが可能になる。第2空間では、タール及びそれから生じた気体が加熱されその分子量が低下する。
なお、侵入防止手段は、搬送能力のない搬送筒の外部に原料が入り込むことを防止するために存在する。侵入防止手段に、搬送筒を保持させる機能を与えてもよい。
前記搬送筒に含まれる前記スクリューのうちの少なくとも1つは、他のスクリューとそのスパイラル面の向きが逆向きとなるようになっていてもよい。
上述したように、搬送筒は、内筒が軸周りの公転を行うことにより原料の搬送能力を持つ。そして、その搬送の向きはスクリューのスパイラル面の向きに依存する。幾つか存在する搬送筒の中に含まれるスクリューのうちの少なくとも1つのスパイラル面の向きを他のスクリューのスパイラル面の向きと逆方向とすると、そのスクリューを持つ搬送筒が原料を搬送する向きは他の搬送筒が原料を搬送する向きと逆向きとなる。そうすると、原料は、第1空間と第2空間の間を循環するようになる。
したがって、搬送筒に含まれるスクリューのうちの少なくとも1つを、他のスクリューとそのスパイラル面の向きが逆向きとなるようにすることによって、第2空間で加熱された金属等が持つ熱を第1空間に供給すること、及び反応対象物の滞留時間を長くすることができ、熱分解を促進することができる。また、胴部内に原料が滞留する時間をより自由に制御できるようになる。スパイラル面の向きが逆向きなスクリューがそれぞれ同数ずつあっても構わない。
前記スクリューのうちの少なくとも1つは、前記内筒に対して着脱できるようになっており、前記内筒に対して前記搬送筒の長さ方向に沿う任意の向きで固定できるようになっていてもよい。スクリューの搬送筒の長さ方向に沿う向きを逆向きにするとスクリューのスパイラル面の向きを逆向きにしたと同じになる。スクリューの向きを任意として内筒に固定することで、簡単に、胴部内に原料が滞留する時間をより自由に制御できるようになる。内筒に対して固定できるスクリューとして、ピッチ違いのものなどを複数準備しておいた上で、各スクリューを、内筒に対して前記搬送筒の長さ方向に沿う任意の向きで固定できるようにしてもよい。
前記スクリューは前記搬送筒に固定されており、前記搬送筒の少なくとも1つは、前記胴部に対して着脱できるようになっており、前記胴部に対して前記胴部の長さ方向に沿う任意の向きで固定できるようになっていてもよい。こうすることによっても、簡単に、胴部内に原料が滞留する時間をより自由に制御できるようになる。固定されたスクリューのピッチ等が異なる内筒を複数準備しておいた上で、各搬送筒を、胴部に対して前記胴部の長さ方向に沿う任意の向きで固定できるようにしてもよい。
試剤管の一端は上述のように胴部の中に位置する。これは、胴部内に試剤を供給できるようにするためである。前記試剤管の前記一端は、前記胴部の前記第1空間に位置するようになっていてもよい。臭化水素は第1空間、第2空間、搬送筒の中など至るところで発生するが、第1空間に試剤を供給すれば、上記すべての部位に試剤を供給することが容易であるからである。試剤管は、胴部、搬送筒、侵入防止手段と干渉しないように配されればどのように配されていてもよい。
本願の金属回収装置は、その一端が前記胴部の内部に位置し、その他端が前記気固分離室の外に設けられた、水蒸気発生装置に接続されている、前記水蒸気発生装置から前記気固分離室及び前記排出管の内部を通されている水蒸気管を備えていてもよい。
胴部内で加熱された原料からは、気化成分のみならず、炭化物残渣を含む残渣も生じる。胴部内に水蒸気管を通して水蒸気を供給し、炭化物残渣と水蒸気とを接触させると可燃性の水性ガスが生じる。この水性ガスは上述の気化成分と同様燃料としての利用が可能であるから、これを得られるようにすることで、更にコストの間接的な引き下げが実現できることとなる。
本願発明の金属回収装置と同様の作用効果を以下の方法によっても得ることができる。
その方法は、横置きされた、円筒形で外側から加熱されるようになっている胴部、その両端の側面を塞ぐ側面板、その板のそれぞれにその一端を接続され、その板のそれぞれから外側に伸びる、前記胴部の内部と連通する、前記胴部よりも小径で、前記胴部と同軸の、円筒形の供給管、及び排出管を有しており、前記胴部の軸周りに回転可能とされたロータリーキルン本体と、円筒形で前記胴部よりもその長さが短い同じ長さとされた、前記胴部の両端に対して隙間を空け且つその両端の前記胴部の長さ方向における位置を一致させて前記胴部の中に固定された内筒、前記内筒の内部に固定された、前記ロータリーキルン本体が回転することで原料を搬送する搬送力を持つスクリュー、を備えた少なくとも2つの搬送筒と、前記胴部内における前記搬送筒の外側の空間へ前記原料が入り込むのを防ぐための侵入防止手段と、前記排出管の他端に接続され、前記ロータリーキルン本体から前記排出管を介して導かれた気体と固体を、当該気体と固体とを分けて回収するために分離する気固分離室と、を備えた金属回収装置で実行される回路基板から金属を回収する方法である。
この方法では、前記胴部内の前記搬送筒の前記供給管側の端部よりも前記供給管側の空間である第1空間に、前記供給管を介して、少なくとも樹脂と金属を含む回路基板を含む原料を供給するとともに、前記胴部内に、臭化水素と反応して臭化アルカリ金属塩を作るアルカリ金属からなる試剤を供給し、前記ロータリーキルン本体を回転させ、前記ロータリーキルン本体を回転させることで前記搬送筒が持った搬送力により、前記内筒の内側を通して、前記胴部内の前記搬送筒の前記排出管側の端部よりも前記排出管側の空間である第2空間に前記原料を搬送し、その搬送の過程及び前記第2空間で加熱を行うことにより、前記原料を樹脂と金属に分離させ、更に、前記樹脂から生じた液化成分を常温になっても気体である低分子量の気化成分にまで分解するとともに、前記樹脂から生じた臭化水素を前記胴部内に供給された前記試剤と接触させることで臭化アルカリ金属塩とし、前記気化成分と、前記第2空間に溜まった前記金属、前記臭化アルカリ金属塩、前記原料から生じた残渣のうち、前記排出管の高さに至ったものとを、前記排出管から前記気固分離室に導くようにする。
上述の回路基板から金属を回収する方法では、前記搬送筒に含まれる前記スクリューのうちの少なくとも1つを、他のスクリューとそのスパイラル面の向きが逆向きとなるようにし、前記ロータリーキルン本体を回転させることで、前記原料を前記第1空間と前記第2空間の間で循環させるようにしてもよい。
本願発明の一実施形態による金属回収装置の概略的な構成を説明するための側面図。 図1に示した金属回収装置の胴部の縦断面を図1の右方向から見た状態を示した図。 図1に示した金属回収装置の試剤ホッパー付近の構成を示す側面図。
以下、図面を参照しつつ、本願発明の好ましい一実施形態について説明する。
図1に示したように、この実施形態における金属回収装置100は、ロータリーキルン本体10を備えている。
ロータリーキルン本体10は、横置きされた円筒形の胴部11を備えている。円筒形であり、その両端は円形の板12で封止されている。胴部11の軸は水平であるが、3%程度であれば傾斜があっても構わない。
板12のうち図1中左側のものには、円筒形の供給管13の一端が接続されている。供給管13の他端にはフランジ13Aが設けられている。また、板12のうち図1中右側のものには、円筒形の排出管14の一端が接続されている。排出管14の他端にはフランジ14Aが設けられている。
胴部11、板12、供給管13、排出管14は一体とされており、また同軸とされている。供給管13と排出管14は同径である必要はないが、そのいずれもが胴部11よりは小径とされている。胴部11、板12、供給管13、排出管14からなるロータリーキルン本体10は、耐熱性の高い金属、例えばステンレスでできている。ロータリーキルン本体10は軸周りに回転できるようになっている。
胴部11の中には、搬送筒15が設けられている。搬送筒15は複数であり、必ずしもこの限りではないが、この実施形態のロータリーキルン本体10では4つである。
4つの搬送筒15は、胴部11の断面図である図2の(A)に示したように、軸を中心として点対称な関係になるように配置される。
搬送筒15は、両端が開放された円筒である内筒15Aと、細い直線上のパイプにより構成された軸材15Bと軸材15Bの周りに設けられたスクリュー15Cとにより構成されている。4つの搬送筒15の中にそれぞれ設けられているスクリュー15Cのスパイラル面の向きは同じ向きでも構わないが、この実施形態では、隣り合うもの同士のスパイラル面の向きが互いに逆向きとなるようにされている。各搬送筒15の内筒15Aは同じ長さであり、また、胴部11の長さ方向における位置が同じになるようにその両端が位置決めされている。図1では、2つのスクリュー15Cのスパイラル面の向きが逆になっているところを示している。
なお、搬送筒15は、4つであるとは限らず、例えば、同断面図の(B)に示したように2つとすることも可能であり、この場合でも軸を中心とした点対称な関係に配置することができる。搬送筒15を軸を中心とする点対称な関係に配置した方が良いのは、軸周りのロータリーキルン本体10の重量が軸を中心として点対称な関係になっていないと、ロータリーキルン本体10が回転したときに振動が生じるおそれがあるからである。搬送筒15が2つである場合も、スクリュー15Cのスパイラル面の向きは、同じであっても異なっていてもよい。
搬送筒15は、図2に示したような侵入防止ブロック16に嵌めこまれており、侵入防止ブロック16を介して胴部11に固定されている。侵入防止ブロック16は、図1では図示を省略しているが、搬送筒15と略同じ長さを持ち、図2に示したような断面形状をその長さ方向のすべての部分で持っている。侵入防止ブロック16は、搬送筒15の径と略同じ径でありその中に搬送筒15を挿入して固定できる長孔16Aを持っており、また、後述する試剤管よりも大径の中心孔16Bを持っている。中心孔16Bは、その中を試剤管が通れるようにするためのものである。
必ずしもこの限りではないが、搬送筒15は、長孔16Aに嵌め込む向きを任意に変更できるようになっている。これにより、スクリュー15Cのスパイラル面の向きを任意に変更できるようになっている。搬送筒15は、長孔16Aに嵌め込まれた状態で、図示を省略の適当な金具(例えばボルト等)によって、侵入防止ブロック16に着脱ができるようにして固定されるようになっている。
なお、スクリュー15Cのスパイラル面の向きを任意に変更できるようにするには、各搬送筒15のスクリュー15Cを内筒15Aに対して任意の方向で固定できるようにしてもよい。
もっとも搬送筒15は、溶接などにより侵入防止ブロック16乃至胴部11に着脱できないような状態で固定されていても構わない。
胴部11内の空間は、搬送筒15、或いは侵入防止ブロック16の両側の空間と、搬送筒15内の空間に分けられる。搬送筒15の両側の空間のうち、供給管13側のものが第1空間Xであり、排出管14側のものが第2空間Yである。この実施形態では、第1空間Xと第2空間Yとの間で原料等(後述する。)が循環するが、その場合、原料等は、搬送筒15の内側を通って第1空間Xと第2空間Yとの間を行き来する。
なお、侵入防止ブロック16は、第1空間Xと第2空間Yとの間を行き来する原料等が必ず搬送筒15を通るように、言い換えれば、原料等が原料等を搬送する能力のない搬送筒15の外側に侵入しないようにするためのものであり、侵入防止ブロック16は、その機能が保証される限り、中実でなく中空であってもよいし、更にいえば、搬送筒15の両端に相当する位置にそれぞれ取付けられた図2に示した形状の2枚の板であってもよい。
ロータリーキルン本体10は加熱チャンバー20に囲まれている。加熱チャンバー20は、これには限られないが耐熱煉瓦によって構成されている。加熱チャンバー20内には、図示を省略のバーナが設けられている。バーナが吹く炎によって、ロータリーキルン本体10の胴部11は外部から加熱されるようになっている。
加熱チャンバー20には排気を行うための周知の排気管等が設けられていても構わない。
加熱チャンバー20からは、上述の供給管13と排出管14の他端が突き出ている。
供給管13の他端は、加熱チャンバー20の外側にある原料ホッパー30と接続されている。原料ホッパー30は、この限りではないがその上部を開閉自在とした直方体の箱であり、その上部を開くことでその内部に回路基板を含む原料を供給でき、その内部に原料を貯留できるようになっている。これには限られないが、この実施形態の原料は回路基板にアルカリ金属塩を適宜の量加えたものである。回路基板は、破砕されている。
原料ホッパー30の供給管13に対向する面には孔31が穿たれており、そこに僅かに供給管13が挿し込まれている。供給管13の他端のフランジ13Aが孔31の縁に係止されることにより、供給管13が孔31から抜けないようになっている。供給管13と孔31は、供給管13の回転が許容されるようになっており、両者の間は公知の適当な方法でシールされている。もっとも、供給管13と原料ホッパー30の接続方法は、供給管13の回転が許容されるとともにその接続が確実になされ、また両者のシールがなされる限りどのようなものであってもよい。
また、原料ホッパー30の内部には、そこから供給管13の内部に亘るスクリューコンベアである原料供給スクリュー32が設けられている。原料供給スクリュー32の軸は原料ホッパー30の外に付き出しており、モータ等によって構成される駆動装置である第1駆動装置33に接続されている。原料供給スクリュー32は第1駆動装置33によって回転させられ、原料ホッパー30内の原料を、供給管13を介して胴部11内の第1空間Xに供給するようになっている。
上述したようにロータリーキルン本体10は軸周りに回転可能となっている。それを可能とするため、必ずしもこの限りではないがこの実施形態では、供給管13の途中に、ロータリーキルン本体10を回転させるための回転機構40が設けられている。
回転機構40は供給管13の周りに供給管13と同軸で設けられた第1歯車41と、第1歯車41と噛み合う第2歯車42と、第2歯車42に駆動力を与える例えばモータ等によって構成される駆動装置である第2駆動装置43とからなる。第2駆動装置43の駆動力によって第2歯車42が回転し、それに噛み合う第1歯車41が回転する。第1歯車41が回転することにより供給管13が回転し、それによりロータリーキルン本体10全体が軸周りに回転することになる。
回転機構40の構成は、ロータリーキルン本体10を回転させられる限り、適宜変更可能である。
排出管14の他端は、加熱チャンバー20の外側にある気固分離室50と接続されている。気固分離室50は、気密であり、この限りではないが直方体の箱である。気固分離室50では、排出管14を介してロータリーキルン本体10から排出された後述する気体と固体が分離される。この実施形態では、固体は気固分離室50の下端に落ち、気体は気固分離室50に接続された気体排出管52から外部に排出されるようになっている。
気固分離室50の底近くには、気固分離室50で分離された固体を外部へ排出するためのスクリューコンベア等の適当な装置が設けられていてもよい。
気体排出管52は、外部から負圧により気固分離室50内の気体を引くようになっていてもよい。
気固分離室50の排出管14に対向する面には孔51が穿たれており、そこに僅かに排出管14が挿し込まれている。排出管14の他端のフランジ14Aが孔51の縁に係止されることにより、排出管14が孔51から抜けないようになっている。排出管14と孔51は、排出管14の回転が許容されるようになっており、両者の間は公知の適当な方法でシールされている。もっとも、排出管14と気固分離室50の接続方法は、排出管14の回転が許容されるとともに、その接続が確実になされ、また両者のシールがなされる限りどのようなものであってもよい。
気固分離室50の外側には、試剤ホッパー60と、水蒸気発生装置70が設けられている。
試剤ホッパー60は、この限りではないがその上部を開閉自在とした直方体の箱であり、その上部を開くことでその内部に試剤を供給でき、その内部に試剤を貯留できるようになっている。試剤は臭化水素と反応して臭化アルカリ金属塩を作るアルカリ金属であり、この実施形態では、これには限られないが、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムの一つ、或いはそれらの2種以上の混合物である。
試剤ホッパー60には試剤管61が接続されている。試剤管61は気固分離室50を通り抜け、その先端が胴部11の第1空間Xに位置するようになっている。より詳細には、試剤管61は、排出管14の中を通り、また、侵入防止ブロック16の中心孔16Bを通って、胴部11の第1空間Xまで伸びている。
また、試剤ホッパー60の内部には、そこから試剤管61の内部に亘るスクリューコンベアである試剤供給スクリュー62が設けられている(図3)。試剤供給スクリュー62の軸は試剤ホッパー60の外に付き出しており、モータ等によって構成される駆動装置である第3駆動装置63に接続されている。試剤供給スクリュー62は第3駆動装置63によって回転させられ、試剤ホッパー60内の試剤を、試剤管61を介して胴部11の第1空間Xに供給するようになっている。
水蒸気発生装置70は、水蒸気を発生させる装置であり、例えば公知のボイラーによって構成することができる。
水蒸気発生装置70は水蒸気供給管71と接続されている。水蒸気供給管71は気固分離室50を通り抜け、その先端が胴部11の第2空間Yに位置するようになっている。より詳細には、水蒸気供給管71は、排出管14の中を通り、胴部11の第2空間Yまで伸びている。水蒸気発生装置70が生成した水蒸気は、水蒸気供給管71を介して第2空間Yに供給されるようになっている。もっとも水蒸気供給管71は、その先端を第1空間Xに位置させることにより、第1空間Xに水蒸気を供給するようになっていてもよい。
この実施形態における金属回収装置100の使用方法及び動作について説明する。
まず、搬送筒15が、侵入防止ブロック16又は胴部11に着脱できないように固定されている場合はこの限りではないが、ロータリーキルン本体10の胴部11に、搬送筒15を取付ける。具体的には、胴部11内の侵入防止ブロック16の長孔16Aに搬送筒15をそれぞれ挿入し、ボルトで止めるなどして搬送筒15を侵入防止ブロック16に固定する。搬送筒15が、その中に含まれるスクリュー15Cのピッチが異なるもの等複数種類準備されているのであれば、適当な搬送筒15を選択して侵入防止ブロック16に固定する。搬送筒15は、それに含まれるスクリュー15Cのスパイラル面の向きがすべて同じになるようにされても構わないが、この実施形態では隣り合う搬送筒15内のスクリュー15Cのスパイラル面の向きが互いに逆向きになるようにして、搬送筒15を侵入防止ブロック16に固定する。
また、原料ホッパー30に原料を充填する。原料は、上述したように、回路基板を破砕したものにアルカリ金属塩を加えたものである。
また、試剤ホッパー60に試剤を充填する。試剤は、上述したように、臭化水素と反応して臭化アルカリ金属塩を作るアルカリ金属である。その形状は、粒状、粉状等適当なものを採用すれば良いが、接触面積を大きくした方が臭化水素から臭素を回収しやすい。
以上の3つの工程の先後は問わない。
この状態で、第1駆動装置33、第2駆動装置43、第3駆動装置63を駆動させる。また、水蒸気発生装置70で水蒸気を発生させ、加熱チャンバー20内の、図示を省略のバーナを着火する。
第2駆動装置43を駆動させると、第2歯車42が回転し、第2歯車42に噛み合う第1歯車41が回転する。第1歯車41が回転することにより供給管13が回転し、それによりロータリーキルン本体10全体が軸周りに回転する。
第1駆動装置33を駆動させると、原料供給スクリュー32が回転し、原料ホッパー30の中に貯留されている原料が、供給管13を介して胴部11内の第1空間Xに供給される。
第3駆動装置63を駆動させると、試剤供給スクリュー62が回転する。試剤供給スクリュー62が回転することによって、試剤ホッパー60内の試剤が、試剤管61を介して胴部11の第1空間Xに供給される。
水蒸気発生装置70で発生させられた水蒸気は胴部11の第1空間Xへ供給される。
バーナの着火により、胴部11が外側から加熱される。これには限られないが一般に、胴部11内の温度は500℃〜800℃とする。
上述したように第1空間Xに原料が供給される。第1空間Xに溜まった原料がある量を超えると、原料の一部が搬送筒15に入る。搬送筒15のうちの2つは、胴部11が回転することにより、第1空間Xから第2空間Yの方向へ原料等を搬送する搬送力を持ち、他の2つは第2空間Yから第1空間Xの方向へ原料等を搬送する搬送力を持つ。
第1空間Xから第2空間Yの方向へ原料等を搬送する搬送力を持つ搬送筒15に入った原料等は、搬送筒15の中で攪拌されながら第2空間Yへ向かう。第2空間Yから第1空間Xの方向へ原料等を搬送する搬送力を持つ搬送筒15に入った原料等は搬送筒15の搬送力により第1空間Xの方に押し戻される。
第1空間Xには次々に(連続的である必要はなく、バッチ的でも良い。)原料が供給されるから、第2空間Yに貯まる原料等はどんどん増えていく。第2空間Yに溜まった原料等がある量を超えると、原料の一部が搬送筒15に入る。第2空間Yから第1空間Xの方向へ原料等を搬送する搬送力を持つ搬送筒15に入った原料等は搬送筒15の搬送力により、搬送筒15の中で攪拌されながら第1空間Xへ向かう。第1空間Xから第2空間Yの方向へ原料等を搬送する搬送力を持つ搬送筒15に入った原料等は、第2空間Yの方に押し戻される。
このようにして、第1空間Xと第2空間Yとの間では、搬送筒15を介して原料等が循環することになる。
第1空間Xには次々に原料が供給される。原料供給スクリュー32の存在によって第1空間Xに存在する原料等が供給管13を逆流することは許されないから、第2空間Yに溜まった原料等のうち排出管14の高さに至ったものが排出管14内を押し出されていく。
第1空間X、第2空間Y、搬送筒15内にある原料等は上述のように加熱される。ここで以下のような反応が生じる。
まず、原料に含まれる粉砕された回路基板中の樹脂が溶融する。それにより、原料は、ガラス繊維、樹脂、金属に分離する。上述したように、原料には、アルカリ金属塩が含まれている。ガラス繊維は、アルカリ金属塩の存在下では融点が低下し溶融が促進されるという声質を持つ。したがって、原料に、アルカリ金属塩が含まれていると、ガラス繊維と、樹脂と、金属の分離がより促進される。
樹脂は、加熱されることで分解しその分子量が低下する。その過程で樹脂は液化し、その後ミスト状となり、気体となる。また、樹脂の一部は固体の炭化物を生成する。分子量が低下して行くに連れ、樹脂は、常温、常圧でタール分となる分子量を通過し、第1空間Xと第2空間Yとの間で循環させられながら、より小さな分子量にまで分解されていく。公転運動を行う搬送筒15の中で原料等は非常によく攪拌され、高温に熱せられた固形の炭化物、金属、溶融状態のガラス繊維等とよく接する。それらの温度は樹脂を分解するのに適した温度であるので、樹脂からは、常温、常圧でも気体となる炭化水素である気化成分を効率よく生じる。
樹脂が分解するとともに、樹脂に含まれていた臭素が臭化水素を生じる。上述したように、第1空間Xには、試剤が供給されている。この試剤は、原料とともに第1空間Xと第2空間Yとの間で循環し、やがて排出管14から排出される。試剤は上述のように、臭化水素と反応して臭化アルカリ金属塩を作るアルカリ金属である。したがって、樹脂から生じた臭化水素はその殆どが、揮散する前に、試剤と反応して、無害な臭化アルカリ金属塩となる。
上述したように、第1空間Xには水蒸気が供給されている。水蒸気は、固体の炭化物と反応し水性ガスを生じる。水性ガスは水素と一酸化炭素を主な成分とするものであり、可燃であり、上述した気化成分とともに燃焼させられるものである。
以上の反応を生じさせられるように、搬送筒15はその長さ、それに含まれるスクリュー15Cの長さ、ピッチ等が設計されている。
気化成分と水性ガスは、第2空間Yから排出管14を通って気固分離室50に導かれる。
また、原料等に含まれる金属、溶融したガラス繊維、アルカリ金属塩、試剤に由来する、一部アルカリ金属のままのものを含む臭化アルカリ金属塩は、第2空間Yに溜まった量が一定の範囲を超え、排出管14に届くと、上述したように排出管14内に押し出され気固分離室50に到達する。
気化成分と水性ガスは、気体排出管52から外部に排出される。気体排出管52は上述したバーナに接続されていてもよい。そうすることにより、気化成分と水性ガスをそのままバーナの燃料として用いることができる。これはもちろん、燃料にかかるコストの低減に繋がる。
気体排出管52は、所定の容器に気化成分と水性ガスとを封入する設備に繋がっていてもよい。容器に封入された気化成分と水性ガスは、バーナの燃料として用いることもできるし、他の用途にも用いることができるし、外部への販売の対象としてもよい。
原料等に含まれる金属、溶融したガラス繊維、アルカリ金属塩、試剤に由来する、一部アルカリ金属のままのものを含む臭化アルカリ金属塩は、気固分離室50で固体成分として回収される。ふるいや、比重分別などの周知の技術を用いることでここから金属を回収することができる。
なお、以上の実施形態においては、4つのスクリュー15Cの中にそのスパイラル面の向きが他のスクリュー15Cと異なるものが含まれていたため、原料等は第1空間Xと第2空間Yとの間で循環した。
これに対し、スクリュー15Cのスパイラル面の向きをすべてのスクリュー15Cについて一致させることも可能である。その場合、各搬送筒15は、胴部11が回転した場合に、第1空間Xから第2空間Yへ原料等を搬送するような能力を持つ。この場合原料等は第1空間Xから第2空間Yへ一方行に流れることになる。その場合でも、既に説明した反応を生じさせられるように、搬送筒15はその長さ、それに含まれるスクリュー15Cの長さ、ピッチ等が設計される。
なお、図示を省略するが、胴部11の第1空間Xにあたる部分の内面に、ロータリーキルン本体10が回転したときに原料等を搬送筒15の方へ押しだすスクリュー状の歯を設けておいても良い。そうすることで、搬送筒15の方へ原料等を強制的に押しだすことができる。そのような歯の設計次第で、原料等が胴部11内に滞留する時間を変更することも可能である。
10 ロータリーキルン本体
11 胴部
13 供給管
14 排出管
15 搬送筒
15A 内筒
15B 軸材
15C スクリュー
16 侵入防止ブロック
16A 長孔
16B 中心孔
20 加熱チャンバー
30 原料ホッパー
32 原料供給スクリュー
40 回転機構
41 第1歯車
42 第2歯車
50 気固分離室
52 気体排出管
60 試剤ホッパー
61 試剤管
62 試剤供給スクリュー
70 水蒸気発生装置
71 水蒸気供給管

Claims (8)

  1. 横置きされた、円筒形で外側から加熱されるようになっている胴部、その両端の側面を塞ぐ側面板、その板のそれぞれにその一端を接続され、その板のそれぞれから外側に伸びる、前記胴部の内部と連通する、前記胴部よりも小径で、前記胴部と同軸の、円筒形の供給管、及び排出管を有しており、前記胴部の軸周りに回転可能とされたロータリーキルン本体と、
    前記ロータリーキルン本体を回転させる回転手段と、
    前記供給管の他端に接続され、少なくとも樹脂と金属を含む回路基板を含む原料をその内部に貯留できるようになっている原料ホッパーと、
    前記供給管を介して前記原料ホッパーから前記胴部内へ前記原料を供給する原料供給手段と、
    前記排出管の他端に接続され、前記ロータリーキルン本体から前記排出管を介して導かれた気体と固体を、当該気体と固体とを分けて回収するために分離する気固分離室と、
    その一端が前記胴部の内部に位置し、その他端が前記気固分離室の外に設けられた、臭化水素と反応して臭化アルカリ金属塩を作るアルカリ金属からなる試剤をその内部に貯留する試剤ホッパーに接続されている、前記試剤ホッパーから前記気固分離室及び前記排出管の内部を通されている試剤管と、
    前記試剤管を介して前記試剤ホッパーから前記胴部内へ前記試剤を供給する試剤供給手段と、
    円筒形で前記胴部よりもその長さが短い同じ長さとされた、前記胴部の両端に対して隙間を空け且つその両端の前記胴部の長さ方向における位置を一致させて前記胴部の中に固定された内筒、前記内筒の内部に固定された、前記ロータリーキルン本体が回転することで前記原料を搬送する搬送力を持つスクリュー、を備えた少なくとも2つの搬送筒と、
    前記胴部内における前記搬送筒の外側の空間へ前記原料が入り込むのを防ぐための侵入防止手段と、
    を備えており、
    前記胴部内の前記搬送筒の前記供給管側の端部よりも前記供給管側の空間である第1空間に供給された前記原料を、前記ロータリーキルン本体を回転させることで前記搬送筒が持った搬送力により、前記内筒の内側を通して、前記胴部内の前記搬送筒の前記排出管側の端部よりも前記排出管側の空間である第2空間に搬送するようになっているとともに、
    その搬送の過程及び前記第2空間で加熱を行うことにより、前記原料を樹脂と金属に分離させ、更に、前記樹脂から生じた液化成分を常温になっても気体である低分子量の気化成分にまで分解し、また、前記樹脂から生じた臭化水素を前記胴部内に供給された前記試剤と接触させることで臭化アルカリ金属塩とするようになっており、
    前記気化成分と、前記第2空間に溜まった前記金属、前記臭化アルカリ金属塩、前記原料から生じた残渣のうち、前記排出管の高さに至ったものとが、前記排出管から前記気固分離室に導かれるようになっており、
    前記搬送筒の長さ及び前記搬送筒内の前記スクリューは、前記原料の前記胴部内の滞留時間が、前記原料を樹脂と金属に分離させ、更に、前記樹脂から生じた液化成分を常温になっても気体である低分子量の気化成分にまで分解する反応を行なわせるのに適切となるようにされている、
    金属回収装置。
  2. 前記搬送筒に含まれる前記スクリューのうちの少なくとも1つは、他のスクリューとそのスパイラル面の向きが逆向きとなるようになっている、
    請求項1記載の金属回収装置。
  3. 前記スクリューのうちの少なくとも1つは、前記内筒に対して着脱できるようになっており、前記内筒に対して前記搬送筒の長さ方向に沿う任意の向きで固定できるようになっている、
    請求項1記載の金属回収装置。
  4. 前記スクリューは前記搬送筒に固定されており、前記搬送筒の少なくとも1つは、前記胴部に対して着脱できるようになっており、前記胴部に対して前記胴部の長さ方向に沿う任意の向きで固定できるようになっている、
    請求項1記載の金属回収装置。
  5. 前記試剤管の前記一端は、前記胴部の前記第1空間に位置するようになっている、
    請求項1記載の金属回収装置。
  6. その一端が前記胴部の内部に位置し、その他端が前記気固分離室の外に設けられた、水蒸気発生装置に接続されている、前記水蒸気発生装置から前記気固分離室及び前記排出管の内部を通されている水蒸気管を備えている、
    請求項1記載の金属回収装置。
  7. 横置きされた、円筒形で外側から加熱されるようになっている胴部、その両端の側面を塞ぐ側面板、その板のそれぞれにその一端を接続され、その板のそれぞれから外側に伸びる、前記胴部の内部と連通する、前記胴部よりも小径で、前記胴部と同軸の、円筒形の供給管、及び排出管を有しており、前記胴部の軸周りに回転可能とされたロータリーキルン本体と、
    円筒形で前記胴部よりもその長さが短い同じ長さとされた、前記胴部の両端に対して隙間を空け且つその両端の前記胴部の長さ方向における位置を一致させて前記胴部の中に固定された内筒、前記内筒の内部に固定された、前記ロータリーキルン本体が回転することで原料を搬送する搬送力を持つスクリュー、を備えた少なくとも2つの搬送筒と、
    前記胴部内における前記搬送筒の外側の空間へ前記原料が入り込むのを防ぐための侵入防止手段と、
    前記排出管の他端に接続され、前記ロータリーキルン本体から前記排出管を介して導かれた気体と固体を、当該気体と固体とを分けて回収するために分離する気固分離室と、
    を備えた金属回収装置で実行される回路基板から金属を回収する方法であって、
    前記胴部内の前記搬送筒の前記供給管側の端部よりも前記供給管側の空間である第1空間に、前記供給管を介して、少なくとも樹脂と金属を含む回路基板を含む原料を供給するとともに、前記胴部内に、臭化水素と反応して臭化アルカリ金属塩を作るアルカリ金属からなる試剤を供給し、
    前記ロータリーキルン本体を回転させ、
    前記ロータリーキルン本体を回転させることで前記搬送筒が持った搬送力により、前記内筒の内側を通して、前記胴部内の前記搬送筒の前記排出管側の端部よりも前記排出管側の空間である第2空間に前記原料を搬送し、
    その搬送の過程及び前記第2空間で加熱を行うことにより、前記原料を樹脂と金属に分離させ、更に、前記樹脂から生じた液化成分を常温になっても気体である低分子量の気化成分にまで分解するとともに、前記樹脂から生じた臭化水素を前記胴部内に供給された前記試剤と接触させることで臭化アルカリ金属塩とし、
    前記気化成分と、前記第2空間に溜まった前記金属、前記臭化アルカリ金属塩、前記原料から生じた残渣のうち、前記排出管の高さに至ったものとを、前記排出管から前記気固分離室に導く、
    方法。
  8. 前記搬送筒に含まれる前記スクリューのうちの少なくとも1つを、他のスクリューとそのスパイラル面の向きが逆向きとなるようにし、
    前記ロータリーキルン本体を回転させることで、前記原料を前記第1空間と前記第2空間の間で循環させる、
    請求項7記載の方法。
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