JP5899039B2 - 流体封入式防振装置 - Google Patents

Description

本発明は、受圧室と平衡室を連通するオリフィス通路を通じての流体の流動作用により防振効果を得るようにした流体封入式防振装置に係り、特に、オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域の振動入力時に受圧室の圧力変動を吸収する可動ゴム膜からなる圧力変動吸収機構を備えた流体封入式防振装置に関するものである。

従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装されて、それら振動伝達系を構成する部材を相互に防振連結乃至は防振支持する防振装置の一種として、内部に封入された非圧縮性流体の共振作用等の流動作用に基づき防振効果を得るようにした流体封入式防振装置が知られており、自動車用のエンジンマウントやボデーマウント、デフマウント、サスペンションメンバマウント等として広く用いられている。この流体封入式防振装置は、第１の取付部材と第２の取付部材を本体ゴム弾性体で弾性連結すると共に、第２の取付部材によって支持された仕切部材を挟んだ両側に非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室の各一方を形成し、更にそれら受圧室と平衡室を相互に連通する第１のオリフィス通路を形成した構造を備えている。そして、振動入力時には、受圧室と平衡室の間に惹起される相対的な圧力変動に伴うオリフィス通路を通じての流体の流動作用に基づいて、防振効果が発揮されるようになっている。

ところで、オリフィス通路を通じての流体の共振作用により発揮される防振効果は、予めオリフィス通路がチューニングされた比較的に狭い周波数域に限られる。そこで、近年では、オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域で問題となる振動が入力された際に、オリフィス通路の著しい流通抵抗の増大に伴う受圧室の圧力変動を吸収低減することにより防振特性の向上を図ることを目的として、圧力変動吸収機構を設けた構造の流体封入式防振装置が提案されている。この圧力変動吸収機構は、特開平０７−０３５１８９号公報（特許文献１）等に示されているように、受圧室と平衡室を仕切る仕切部材に可動ゴム膜が配設されており、かかる可動ゴム膜の一方の面に受圧室の圧力が及ぼされると共に他方の面に平衡室の圧力が及ぼされるようになっている。そして、受圧室と平衡室の相対的な圧力差に基づいて可動ゴム膜が弾性変形することで、オリフィス通路の実質的な閉塞化に伴って惹起される受圧室の圧力変動を吸収して、著しい高動ばね化を回避するようになっている。

ところが、このような圧力変動吸収機構を備えた流体封入式防振装置においても、更なる特性の改善が要求される場合がある。即ち、エンジンマウント等においては、衝撃的な振動荷重が第１の取付部材と第２の取付部材の間に入力される場合があり、その際に、受圧室に過大な負圧が発生する。その結果、受圧室の封入流体が液相分離を起こして気泡が発生し、この気泡が潰れることによって、異音や振動が生じる、所謂キャビテーションの問題が指摘されているのである。

この問題に対処するために、本出願人は先に特許第４８６１８４３号公報（特許文献２）において、可動ゴム膜の外周縁部を全周に亘って平衡室側から仕切部材の平衡室側支持部により当接保持すると共に、可動ゴム膜の中央部分と外周縁部の一部を受圧室側から仕切部材の受圧室側支持部により当接保持する構造を提案した。これによれば、衝撃的な荷重入力によって受圧室に過大な負圧が発生した際には、可動ゴム膜の外周縁部の周上の一部が当該負圧により受圧室側に弾性変形されて平衡室側支持部から離隔することにより、平衡室から受圧室に至る短絡流路が発現される。それ故、短絡流路を通じた平衡室から受圧室への流体流動により受圧室の負圧が速やかに解消されて、キャビテーションの発生を抑えることが出来る。また、可動ゴム膜の中央部分は、仕切部材に当接保持されることなく平衡室側への弾性変形が許容されていることから、可動ゴム膜の中央部分の弾性変形に基づいて、圧力変動吸収機能も発揮されるようになっている。

このように、特許文献２に記載の流体封入式防振装置は、可動ゴム膜を支持する仕切部材を特殊形状にすることにより、可動ゴム膜の外周縁部の一部に短絡流路発現用の弁機構としての機能を併せ備えることができたものであり、別途短絡流路や弁部材を形成する必要がなく、部品点数の増加や装置の大型化を伴うことなく、キャビテーションの発生を抑えることができる画期的な構造であった。

しかしながら、このような仕切部材の特殊形状に起因して、圧力変動吸収機能を十分に発現させるには限界があった。すなわち、可動ゴム膜の中央部分は、平衡室側への弾性変形は許容されるものの、受圧室側への弾性変形は仕切部材の受圧室側支持部との当接により阻止されており、可動ゴム膜による圧力変動吸収機能の十分な向上を図るためには、更なる改良の余地があったのである。

特開平０７−０３５１８９号公報 特許第４８６１８４３号公報

本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、部品点数の増加や装置の大型化を伴うことなく、衝撃的な振動荷重入力時のキャビテーション発生防止用の短絡流路の発現と、可動ゴム膜による受圧室の圧力変動吸収機能を何れも高度に達成することができる、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。

以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意な組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。

すなわち、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置の第一の態様は、本体ゴム弾性体で弾性連結された第１の取付部材および第２の取付部材と、前記第２の取付部材によって支持された仕切部材と、前記仕切部材を挟んだ一方の側に位置して壁部の一部が該本体ゴム弾性体によって構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室と、前記仕切部材を挟んだ他方の側に位置して壁部の一部が可撓性膜で構成されて前記非圧縮性流体が封入された平衡室と、前記受圧室と前記平衡室を相互に連通するオリフィス通路と、前記仕切部材の中央部分に配設されて前記受圧室と前記平衡室の圧力が両側面に及ぼされる可動ゴム膜と、を備えている流体封入式防振装置において、前記仕切部材に、前記可動ゴム膜の外周縁部を前記平衡室側から当接状態で保持する平衡室側支持部と、該可動ゴム膜の該外周縁部を受圧室側から覆う受圧室側支持部が設けられていると共に、前記可動ゴム膜の前記外周縁部は、前記受圧室側支持部に覆われている部分において該受圧室側支持部に形成された当接保持部と前記平衡室側支持部との間で当接保持されている一方、該受圧室側支持部に覆われていない非覆蓋領域において前記受圧室側への弾性変形が許容されていると共に該平衡室側支持部へ当接して前記平衡室側への弾性変形が制限されており、該非覆蓋領域の該受圧室側への弾性変形に基づいて該可動ゴム膜の該外周縁部が前記平衡室側支持部から離隔することにより前記平衡室から前記受圧室に至る短絡流路が発現されるようになっており、前記可動ゴム膜の中央部分が、前記受圧室と前記平衡室の圧力変動により前記受圧室側と前記平衡室側への弾性変形することに基づき、前記オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域の受圧室の圧力変動を吸収する圧力変動吸収機構が構成されているものである。

本態様によれば、可動ゴム膜の外周縁部のうち、受圧室側支持部に覆われている部分は、平衡室側支持部と受圧室側支持部の当接保持部との間で当接保持されていることから、可動ゴム膜を仕切部材に対して確実に位置決め保持することができ、所期の圧力変動吸収機能を安定して発揮することができる。

また、可動ゴム膜の外周縁部のうち、受圧室側支持部に覆われていない非覆蓋領域が、受圧室側へ弾性変形して前記平衡室側から離隔することにより平衡室から受圧室に至る短絡流路が安定して発現されるようになっていることから、衝撃的な荷重入力によって受圧室に過大な負圧が発生した際に、短絡流路を通じた流体流動により、受圧室の負圧を速やかに解消してキャビテーションの発生を抑えることが出来る。

しかも、可動ゴム膜の中央部分が、受圧室と平衡室の何れの側からも仕切部材に当接保持されておらず、受圧室と平衡室の圧力変動により受圧室側と平衡室側の両側に確実に弾性変形可能とされている。それ故、オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域で問題となる振動が入力された際に、オリフィス通路の著しい流通抵抗の増大に伴う受圧室の圧力変動を、可動ゴム膜の中央部分の受圧室側と平衡室側の両側へ十分な弾性変形に基づき吸収低減することができる。要するに、可動ゴム膜の中央部分により構成される圧力変動機構により、十分な圧力変動吸収機能が発揮されて、防振特性の向上を図ることができるのである。

なお、受圧室側支持部は、その全領域が可動ゴム膜の外周縁部を当接保持する当接保持部とされてもよいし、可動ゴム膜の外周縁部よりもさらに内周側に延出する延出部を含んで形成されていてもよい。そして、受圧室側支持部が延出部を有する場合には、延出部の内周側への延出量を調節することにより、可動ゴム膜による圧力吸収機構の防振特性をチューニングすることも可能となる。また、受圧室側支持部において、当接保持部は可動ゴム膜の外周縁部に当接している必要があるが、延出部など他の部位を含む場合には、それらの部位は、可動ゴム膜に対して必ずしも当接している必要はなく、隙間を隔てて対向配置されていてもよい。

また、可動ゴム膜の中央部分とは、平衡室側支持部と受圧室側支持部の当接保持部との間で当接保持されている可動ゴム膜の外周縁部よりも内周側に位置する領域のことをいう。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載の流体封入式防振装置において、前記可動ゴム膜は全体として板形状を有しており、前記可動ゴム膜の前記外周縁部が前記可動ゴム膜の中央部分よりも肉厚寸法が大きくされている一方、前記非覆蓋領域の前記受圧室側への弾性変形に基づいて該可動ゴム膜の該外周縁部が前記平衡室側支持部から離隔して、該可動ゴム膜の該外周縁部から肉厚寸法の小さい該可動ゴム膜の中央部分に至る領域が該受圧室側へ弾性変形することにより前記短絡流路が発現されるようになっているものである。

本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に記載の流体封入式防振装置において、前記可動ゴム膜の外周縁部の周方向で等間隔に離隔する複数箇所が、該周方向で等間隔に離隔配置された複数の前記受圧室側支持部により、前記受圧室側から覆われていると共に、それら受圧室側支持部の前記当接保持部と平衡室側支持部との間で該可動ゴム膜の該外周縁部の該複数箇所が当接保持されているものである。

本態様によれば、可動ゴム膜の外周縁部における周方向で等間隔に離隔する複数箇所が受圧室側支持部の当接保持部と平衡室側支持部との間で当接保持されていることから、可動ゴム膜の外周縁部を比較的均等な支持バランスにより仕切部材によって支持することができる。また、衝撃的な荷重入力時に短絡流路を発現させる非覆蓋領域が周方向で等間隔に配設されていることから、受圧室における過大な負圧の発生場所に関わらず速やかに負圧を解消して、キャビテーション防止効果を有利に得ることができる。なお、当接保持部の支持強度や非覆蓋領域の弾性変形量等を考慮して、受圧室側支持部は周方向の３箇所に設けられていることが望ましい。

本発明の第四の態様は、前記第一乃至第三の何れかの態様に記載の流体封入式防振装置において、前記仕切部材において、前記平衡室側支持部の内周側に前記可動ゴム膜に対して前記平衡室の圧力を及ぼす透孔が設けられている一方、前記受圧室側支持部の内周縁部が、該透孔の外周縁部よりも外周側に位置しているものである。

本態様によれば、受圧室側支持部の内周縁部が、透孔の外周縁部よりも外周側に位置していることから、透孔を通じて平衡室側に弾性変形可能な可動ゴム膜の中央部分の全領域が、受圧室側支持部に干渉することなく受圧室側にも弾性変形可能となる。従って、可動ゴム膜の中央部分において、仕切部材と干渉しない全領域が平衡室側と受圧室側の何れの側にも十分に弾性変形可能とされ、安定した圧力変動吸収機能が有利に発揮される。

本発明の第五の態様は、前記第一乃至第四の何れかの態様に記載の流体封入式防振装置において、前記可動ゴム膜の外周縁部において、前記非覆蓋領域の周方向長さが、前記受圧室側支持部の当接保持部に当接保持されている部分の周方向長さよりも大きくされているものである。

本態様によれば、可動ゴム膜の外周縁部において、仕切部材に拘束されている部分よりも拘束されていない部分が大きくされていることから、非覆蓋領域が短絡流路を発現させる程度まで十分に受圧室側に弾性変形することができ、短絡流路の発現が確実に行われ得る。

本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の何れかの態様に記載の流体封入式防振装置において、前記受圧室側支持部が、前記当接保持部よりも前記可動ゴム膜の内周側に延出する延出部を含んでいるものである。

本態様によれば、受圧室側支持部が、当接保持部と、当接保持部よりも可動ゴム膜の内周側に延出する延出部を含んでいることから、当接保持部にて可動ゴム膜の外周縁部を安定して保持すると共に、延出部の延出量を適当に調節することにより、可動ゴム膜による圧力吸収機構の防振特性をチューニングすることも可能となり、防振特性の設定自由度の向上を図ることができる。

本発明の流体封入式防振装置によれば、可動ゴム膜の外周縁部のうち、受圧室側支持部に覆われている部分は、平衡室側支持部と受圧室側支持部の当接保持部との間で当接保持されていることから、所期の圧力変動吸収機能を安定して発揮することができる。また、受圧室側支持部に覆われていない非覆蓋領域では、平衡室から受圧室に至る短絡流路が安定して発現されるようになっていることから、衝撃的な荷重入力による受圧室でのキャビテーションの発生を抑えることが出来る。しかも、可動ゴム膜の中央部分が、受圧室と平衡室の何れの側からも仕切部材に当接保持されておらず、受圧室と平衡室の圧力変動により受圧室側と平衡室側の両側に確実に弾性変形可能とされていることから、防振特性の向上を図ることができる。

本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウントの縦断面図であって、図２のＩＩＩ−ＩＩＩ断面に相当する図。 図１に示された自動車用エンジンマウントを構成する仕切部材の平面図。 図２におけるＩＩＩ−ＩＩＩ断面図。 図２に示された仕切部材を構成する本体仕切板の底面図。 図１に示された自動車用エンジンマウントにおいて短絡流路の発現状態を説明するための要部説明図。

以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。

先ず、図１には、本発明の流体封入式防振装置に係る一実施形態としての自動車用エンジンマウント１０が示されている。この自動車用エンジンマウント１０は、金属製の第１の取付部材１２と金属製の第２の取付部材１４が本体ゴム弾性体１６で連結された構造とされている。また、自動車用エンジンマウント１０は、第１の取付部材１２がパワーユニット側に取り付けられる一方、第２の取付部材１４がボデー側に取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して、他の図示しないエンジンマウント等と協働して防振支持せしめるようになっている。かかる装着状態下、自動車用エンジンマウント１０には、パワーユニットの分担荷重の入力により本体ゴム弾性体１６が弾性変形することに伴って、第１の取付部材１２と第２の取付部材１４が図１中の上下方向に所定量だけ接近して相対変位せしめられると共に、防振すべき主たる振動が、第１の取付部材１２と第２の取付部材１４の間に、図１中の略上下方向に入力されることとなる。なお、本実施形態の自動車用エンジンマウント１０は、その装着状態下で、図１に示すように、マウント中心軸（第１及び第２の取付部材１２，１４の中心軸）が略鉛直方向とされることから、以下の説明中において、特に断りのない限り、図１中の上下方向を、上下方向とする。

より詳細には、第１の取付部材１２は、略逆円錐台のブロック形状を有していると共に、大径側端面から中心軸上に穿設されたねじ穴１８を備えている。このねじ穴１８に螺着される図示しない固定ボルトにより、第１の取付部材１２が、図示しないパワーユニットに固定されるようになっている。

また、第２の取付部材１４は、大径の略円筒形状を有しており、軸方向中間部分には段差部２０が設けられている。この段差部２０を挟んで軸方向一方の側（図中の上側）が大径部２２とされていると共に、軸方向他方の側が小径部２４とされている。

そして、第２の取付部材１４の中心軸上で軸方向上方に離隔して、第１の取付部材１２が同軸上に配設されていると共に、それら第１の取付部材１２と第２の取付部材１４が本体ゴム弾性体１６で連結されている。

かかる本体ゴム弾性体１６は、略円錐台形状とされており、軸方向上方に向かって次第に小径化するテーパ状の外周面を有している。そして、本体ゴム弾性体１６に対して、その小径側端面から軸方向下方へ差し込まれた状態で、第１の取付部材１２が加硫接着されている。また、本体ゴム弾性体１６の大径側端部外周面には、第２の取付部材１４が、その大径部２２の内周面において重ね合わされて加硫接着されている。要するに、本実施形態では、本体ゴム弾性体１６が、第１の取付部材１２の外周面と第２の取付部材１４の内周面に対して、それぞれ加硫接着された一体加硫成形品とされている。

而して、かかる本体ゴム弾性体１６の一体加硫成形品においては、第２の取付部材１４の軸方向上側の開口部が本体ゴム弾性体１６で流体密に閉塞されており、軸方向下方に向かって開口する内部凹所３０が形成されている。また、第２の取付部材１４の小径部２４の内周面には、その略全面を覆うシールゴム層３２が、本体ゴム弾性体１６から一体的に延び出して形成されている。

さらに、この本体ゴム弾性体１６の一体加硫成形品における内部凹所３０には、軸方向下方の開口部から、仕切部材３６と、可撓性膜としてのダイヤフラム４０が嵌め入れられて組み付けられている。そして、内部凹所３０の開口（第２の取付部材１４の下側開口）がダイヤフラム４０で流体密に閉塞されて、本体ゴム弾性体１６とダイヤフラム４０の軸方向対向面間に流体室４２が画成されている。また、かかる流体室４２が仕切部材３６で仕切られて二分されており、仕切部材３６の上方には、壁部の一部が本体ゴム弾性体１６で構成された受圧室４４が形成されていると共に、仕切部材３６の下方には、壁部の一部がダイヤフラム４０で構成された平衡室４６が形成されている。

ここにおいて、ダイヤフラム４０は、変形容易なように弛みを持たせた薄肉円板形状のゴム膜で構成されており、その外周縁部には、略円環板形状を有するリング金具５０が加硫接着されている。そして、このリング金具５０が第２の取付部材１４の下端開口部に内挿されてかしめ固定されることにより、ダイヤフラム４０が第２の取付部材１４に固着されて、第２の取付部材１４の軸方向下方の開口部が流体密に閉塞されて流体室４２が形成されている。また、この流体室４２には、水やアルキレングリコール，ポリアルキレングリコール，シリコーン油等の非圧縮性流体が封入されている。なお、封入流体として、好適には、０．１Ｐａ・ｓ以下の低粘性流体が採用される。

また、仕切部材３６は、図２〜４に示されているように、薄肉円環板形状の本体仕切板５２に対して、上面側に薄肉円環板形状の保持板金具５４が重ね合わされて固定された複合構造を有している。なお、これら本体仕切板５２と保持板金具５４は、合成樹脂材料や金属材料等の硬質材で形成することが出来る。

また、本体仕切板５２の外周縁部には、外周面に開口して周方向に一周以下の長さで連続して延びる周溝５６が形成されている。この周溝５６の外周面への開口は、第２の取付部材１４への組付状態下において小径部２４で覆蓋されている。また、周溝５６の周方向一方の端部には、受圧室４４側に開口する連通孔５８が形成されていると共に、周溝５６の周方向他方の端部には、平衡室４６側に開口する連通孔６０が形成されている。これにより、仕切部材３６の外周部分を周方向に延びて受圧室４４と平衡室４６を相互に連通するオリフィス通路６２が形成されている。なお、オリフィス通路６２の通路長さや断面積等は、オリフィス通路６２の内部を流動せしめられる流体の共振周波数が、防振すべきエンジンシェイクに相当する低周波数域となるようにチューニングされている。

また、本体仕切板５２の中央部分には、受圧室４４側に開口する円形の収容凹所６４が形成されている。収容凹所６４の底面における外周縁部には、後述する可動ゴム膜７８の外周縁部を平衡室４６側から当接状態で保持する平衡室側支持部７０が全周に亘って連続して設けられている。平衡室側支持部７０の内周側には、円形の透孔７２が本体仕切板５２の中央部分を板厚方向に貫通して形成されている。さらに、平衡室側支持部７０の上面には、周方向の全周に亘って円弧状断面で連続して延びる係合周溝７４が形成されている。また、本体仕切板５２の収容凹所６４の上方には、受圧室４４側に開口する、収容凹所６４よりも大径の円形状の嵌合周壁部７６が形成されている。

さらに、本体仕切板５２の収容凹所６４には、可動ゴム膜７８が収容配置されている。かかる可動ゴム膜７８は、全体として円板形状を有しており、特に本実施形態では、外周縁部の全周に亘って円形断面で連続して延びる環状リブ８０が一体形成されている。この環状リブ８０の外径寸法は、可動ゴム膜７８の中央部分の厚さ寸法よりも大きくされており、その結果、可動ゴム膜７８は、環状リブ８０が形成された外周縁部において中央部分よりも肉厚寸法が大きくされている。

そして、可動ゴム膜７８は、軸直角方向に広がるようにして収容凹所６４に組み付けられており、可動ゴム膜７８の外周縁部の下面が、平衡室側支持部７０に対して全周に亘って当接状態で装着されている。なお、環状リブ８０の外周面の曲率半径が平衡室側支持部７０の係合周溝７４の曲率半径と略同一か僅かに大きくされており、上述の装着状態下において、可動ゴム膜７８の環状リブ８０は、平衡室側支持部７０に形成された係合周溝７４に嵌め入れられて係合されている。

一方、保持板金具５４は、略円環板形状とされており、その径方向中央部分に窓部８２が形成されている。保持板金具５４の外周縁部８３の周方向で等間隔に離隔した複数箇所（本実施形態では３箇所）には、可動ゴム膜７８の外周縁部を受圧室４４側から覆う受圧室側支持部８４が径方向内方に突出するように形成されている。このような構成とされた保持板金具５４は、図２および図３に示すように、外周縁部８３の外周面が本体仕切板５２の嵌合周壁部７６に嵌着されて、仕切部材３６を構成するようになっている。それらの間で可動ゴム膜７８を挟持した状態で組み付けられる。このような組み付け状態下、可動ゴム膜７８は、受圧室側支持部８４で受圧室４４側から覆われている領域と、かかる受圧室側支持部８４により覆われていない非覆蓋領域８６に分けられる。

図３に示すように、受圧室側支持部８４は、平衡室側支持部７０との間で可動ゴム膜７８の外周縁部に設けられた環状リブ８０を当接保持する当接保持部９０と、当接保持部９０よりも可動ゴム膜７８の内周側（径方向内方）に延出する延出部９２を含んで構成されている。そして、可動ゴム膜７８の外周縁部において、非覆蓋領域８６の周方向長さが、受圧室側支持部８４の当接保持部９０に当接保持されている部分の周方向長さよりも大きくされている。また、受圧室側支持部８４の内周縁部たる保持板金具５４の窓部８２の外周縁部は、本体仕切板５２の透孔７２の外周縁部よりも外周側に位置されている。

このように、保持板金具５４が本体仕切板５２の上面に重ね合わされた状態で、保持板金具５４の外周縁部が、本体仕切板５２の嵌合周壁部７６に嵌合されることにより、保持板金具５４と本体仕切板５２が、相互に位置決め固定されている。

また、保持板金具５４において、受圧室側支持部８４が、平衡室側支持部７０に対して軸方向で所定距離を隔てて対向位置せしめられている。さらに、受圧室側支持部８４の当接保持部９０の下面には、円弧状断面で周方向に延びる係合周溝９４が形成されている。なお、係合周溝９４の曲率半径は、環状リブ８０の外周面の曲率半径と略同一か僅かに小さくされており、可動ゴム膜７８の環状リブ８０が、受圧室側支持部８４の係合周溝９４に嵌め入れられて係合されるようになっている。

この保持板金具５４が本体仕切板５２に組み付けられた状態下で、可動ゴム膜７８の環状リブ８０が、本体仕切板５２側の係合周溝７４と受圧室側支持部８４側の係合周溝９４にそれぞれ嵌め入れられて係合保持されている。要するに、可動ゴム膜７８は、仕切部材３６への組付状態下、その環状リブ８０が、板厚方向の上下両側から、平衡室側支持部７０と受圧室側支持部８４の当接保持部９０との間で当接保持されることにより、可動ゴム膜７８の中央領域の受圧室４４側および平衡室４６側への弾性変形を許容しても、仕切部材３６に有利に保持できるのである。特に、本実施形態では、本体仕切板５２と保持板金具５４のそれぞれに形成された係合周溝７４，９４間で挟まれて、それら係合周溝７４，９４に係合されて挟持されていることにより、一層強固に仕切部材３６に保持できるのである。なお、本体仕切板５２の透孔７２の開口周縁部は、下方（可動ゴム膜７８から離隔する方向）に向けて湾曲した端縁部断面形状とされており、開口エッジ部による可動ゴム膜７８の損傷が防止されている。

そして、可動ゴム膜７８は、その上面が、保持板金具５４に形成された窓部８２を通じて受圧室４４に露呈されており、この窓部８２を通じての露呈面に対して受圧室４４の圧力が直接的に及ぼされるようになっている。また、可動ゴム膜７８の下面は、本体仕切板５２に形成された透孔７２を通じて平衡室４６に露呈されており、この透孔７２を通じての露呈面に対して平衡室４６の圧力が直接的に及ぼされるようになっている。

なお、このことから明らかなように、本実施形態では、保持板金具５４の受圧室側支持部８４の当接保持部９０によって、可動ゴム膜７８の外周部分を受圧室４４側から当接状態で保持すると共に、本体仕切板５２の平衡室側支持部７０の上面によって、可動ゴム膜７８の外周部分を平衡室４６側から当接状態で保持されている。

これにより、オリフィス通路６２のチューニング周波数よりも高周波数域の振動、例えばアイドリング振動や走行こもり音等の高周波小振幅振動が入力された場合に、オリフィス通路６２の実質的な閉塞化に伴って受圧室４４や平衡室４６に圧力が惹起された際、可動ゴム膜７８の上下面に及ぼされる圧力差に基づいて可動ゴム膜７８の中央部分が透孔７２内（平衡室４６側）および窓部８２内（受圧室４４側）で上下方向に対して弾性変形せしめられることで、受圧室４４の微小な正並びに負の圧力変動を平衡室４６に逃がすようになっている。その結果、高周波小振幅振動の入力時におけるオリフィス通路６２の実質的な閉塞化に伴う著しい高動ばね化が軽減乃至は回避されて、防振性能の向上が図られることとなる。要するに、本実施形態では、可動ゴム膜７８を外周縁部だけで保持可能とした平衡室側支持部７０と受圧室側支持部８４を含む仕切部材３６により圧力変動吸収機構が構成されているのである。

また一方、段差の乗り越え等に際して衝撃的で大きな振幅振動が入力されることに伴い、受圧室４４に過大で急激な負圧が生ぜしめられた際には、受圧室４４に発生する負圧と平衡室４６との圧力差に基づいて可動ゴム膜７８に対して受圧室４４側に膨らむ方向の変形力が及ぼされる。その結果、図５に示されているように、可動ゴム膜７８の外周縁部において、受圧室４４側への変位が許容されている非覆蓋領域８６が、上方にめくれ上がるような弾性変形が許容されて生ぜしめられる。その結果、可動ゴム膜７８の外周縁部は、窓部８２の形成部位において、平衡室側支持部７０から上方に離隔せしめられることとなり、それに伴って、可動ゴム膜７８と平衡室側支持部７０の隙間により、受圧室４４と平衡室４６を直接に連通せしめる短絡流路９６が発現せしめられる。

この短絡流路９６が発現すると、可動ゴム膜７８で制限されることなく、平衡室４６から受圧室４４への直接の流体流動が許容されることとなるから、受圧室４４に惹起される急激な負圧が可及的速やかに解消され、或いは過大な負圧の発生が回避されることとなる。それ故、衝撃的な荷重入力に際してのキャビテーションに起因する異音の発生が効果的に防止され得るのである。なお、図５は、短絡流路９６の発現を判り易くするために、可動ゴム膜７８の弾性変形量を誇張表現したものである。

以上述べてきたように、本実施形態によれば、可動ゴム膜７８の中央部分が、受圧室４４と平衡室４６の何れの側からも仕切部材３６に当接保持されておらず、受圧室４４と平衡室４６の圧力変動により受圧室４４側と平衡室４６側の両側に確実に弾性変形可能とされている。これにより、オリフィス通路６２のチューニング周波数よりも高周波数域で問題となる振動が入力された際に、オリフィス通路６２の著しい流通抵抗の増大に伴う受圧室４４の圧力変動を、可動ゴム膜７８の中央部分の受圧室４４側と平衡室４６側の両側へ十分な弾性変形に基づき吸収低減することができ、防振特性の向上を図ることができる。

しかも、可動ゴム膜７８の外周縁部は、平衡室側支持部７０と受圧室側支持部８４との間で当接保持されており、仕切部材３６に対して確実に位置決め保持されていることから、可動ゴム膜７８の弾性変形に伴う圧力変動吸収機能を安定して発揮することができる。そして、受圧室４４に過大な負圧が発生した場合には、非覆蓋領域８６が良好に弾性変形されて短絡流路９６が発現され、受圧室４４の負圧も速やかに解消することができる。このように、本実施形態では、短絡流路９６の発現と可動ゴム膜７８による受圧室４４の圧力変動吸収機能を、部品点数の増加や装置の大型化を伴うことなく、高度に実現できるのである。

特に、本実施形態では、可動ゴム膜７８の外周縁部における周方向で等間隔に離隔する複数箇所が受圧室側支持部８４の当接保持部９０と平衡室側支持部７０との間で当接保持されていることから、可動ゴム膜７８の外周縁部を比較的均等な支持バランスにより仕切部材３６によって支持することができる。また、衝撃的な荷重入力時に短絡流路９６を発現させる非覆蓋領域８６が周方向で等間隔に配設されていることから、受圧室４４における過大な負圧の発生場所に関わらず速やかに負圧を解消して、キャビテーション防止効果を有利に得ることができる。なお、当接保持部９０の支持強度や非覆蓋領域８６の弾性変形量等を考慮して、受圧室側支持部８４は周方向の３箇所に設けられていることが望ましいが、これに限定されない。

さらに、本実施形態では、受圧室側支持部８４の内周縁部が、透孔７２の外周縁部よりも外周側に位置していることから、透孔７２を通じて平衡室４６側に弾性変形可能な可動ゴム膜７８の中央部分の全領域が、受圧室４４側支持面に干渉することなく受圧室４４側にも弾性変形可能となる。従って、可動ゴム膜７８の中央部分において、仕切部材３６と干渉しない全領域が平衡室４６側と受圧室４４側の何れの側にも十分に弾性変形可能とされ、安定した圧力変動吸収機能が有利に発揮される。

特に、可動ゴム膜７８の外周縁部において、受圧室側支持部８４の当接保持部９０により平衡室側支持部７０との間で保持されている部分の周方向長さよりも、非覆蓋領域８６の周方向長さが大きくされていることから、非覆蓋領域８６が短絡流路９６を発現させる程度まで十分に受圧室４４側に弾性変形することができ、短絡流路９６の発現が確実に行われ得る。

また、受圧室側支持部８４が、当接保持部９０と、当接保持部９０よりも可動ゴム膜７８の内周側に延出する延出部９２を含んでいることから、当接保持部９０にて可動ゴム膜７８の外周縁部を安定して保持すると共に、延出部９２の延出量を適当に調節することにより、可動ゴム膜７８による圧力吸収機構の防振特性をチューニングすることも可能となり、防振特性の設定自由度の向上を図ることができる。

なお、出願人が先に提案した特許文献２に記載の構造の流体封入式防振装置と、本実施形態の流体封入式防振装置の防振特性を実測したところ、オリフィス通路６２による減衰効果は、特許文献２と同程度の効果が得られることがわかった。また、可動ゴム膜７８の弾性変形による圧力変動吸収機能については、６０〜２００Ｈｚの周波数域の入力振動に対して装置の低動ばね特性が略１０％程度向上されることが確認できた。

以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、これら実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。

例えば、上述の実施形態では、受圧室側支持部８４の当接保持部９０と延出部９２を含む全領域が可動ゴム膜７８に当接されていたが、必要に応じて、延出部９２と可動ゴム膜７８との間に隙間を設けるようにしてもよい。また、受圧室側支持部８４に延出部９２を必ずしも設ける必要はなく、受圧室側支持部８４の全体が当接保持部９０とされていてもよい。

また、平衡室側支持部７０において、係合周溝７４は、可動ゴム膜７８の外周縁部に当接している必要があるが、それ以外の部分例えば円環状の突部９８の先端部は、可動ゴム膜７８に対して必ずしも当接している必要はなく、隙間を隔てて対向配置されていてもよい。これにより、可動ゴム膜７８の上下方向での微小変形が許容されて、防振効果の向上が期待できる。

また、受圧室側支持部８４は、必ずしも周方向に等間隔に複数個設ける必要はなく、周方向に非等間隔で複数設けてもよく、また、周状の１か所に分断部分を有する周状に延びる１つの受圧室側支持部を設けてもよい。

その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更，修正，改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。

１０：自動車用エンジンマウント（流体封入式防振装置）、１２：第１の取付部材、１４：第２の取付部材、１６：本体ゴム弾性体、３６：仕切部材、４０：ダイヤフラム（可撓性膜）、４４：受圧室、４６：平衡室、６２：オリフィス通路、７０：平衡室側支持部、７２：透孔、７８：可動ゴム膜、８４：受圧室側支持部、８６：非覆蓋領域、９０：当接保持部、９２：延出部、９６：短絡流路

Claims (6)

1. 本体ゴム弾性体で弾性連結された第１の取付部材および第２の取付部材と、
   前記第２の取付部材によって支持された仕切部材と、
   前記仕切部材を挟んだ一方の側に位置して壁部の一部が該本体ゴム弾性体によって構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室と、
   前記仕切部材を挟んだ他方の側に位置して壁部の一部が可撓性膜で構成されて前記非圧縮性流体が封入された平衡室と、
   前記受圧室と前記平衡室を相互に連通するオリフィス通路と、
   前記仕切部材の中央部分に配設されて前記受圧室と前記平衡室の圧力が両側面に及ぼされる可動ゴム膜と、を備えている流体封入式防振装置において、
   前記仕切部材に、前記可動ゴム膜の外周縁部を前記平衡室側から当接状態で保持する平衡室側支持部と、該可動ゴム膜の該外周縁部を受圧室側から覆う受圧室側支持部が設けられていると共に、
   前記可動ゴム膜の前記外周縁部は、前記受圧室側支持部に覆われている部分において該受圧室側支持部に形成された当接保持部と前記平衡室側支持部との間で当接保持されている一方、該受圧室側支持部に覆われていない非覆蓋領域において前記受圧室側への弾性変形が許容されていると共に該平衡室側支持部へ当接して前記平衡室側への弾性変形が制限されており、該非覆蓋領域の該受圧室側への弾性変形に基づいて該可動ゴム膜の該外周縁部が前記平衡室側支持部から離隔することにより前記平衡室から前記受圧室に至る短絡流路が発現されるようになっており、
   前記可動ゴム膜の中央部分が、前記受圧室と前記平衡室の圧力変動により前記受圧室側と前記平衡室側への弾性変形することに基づき、前記オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域の受圧室の圧力変動を吸収する圧力変動吸収機構が構成されていること
   を特徴とする流体封入式防振装置。
2. 前記可動ゴム膜は全体として板形状を有しており、前記可動ゴム膜の前記外周縁部が前記可動ゴム膜の中央部分よりも肉厚寸法が大きくされている一方、前記非覆蓋領域の前記受圧室側への弾性変形に基づいて該可動ゴム膜の該外周縁部が前記平衡室側支持部から離隔して、該可動ゴム膜の該外周縁部から肉厚寸法の小さい該可動ゴム膜の中央部分に至る領域が該受圧室側へ弾性変形することにより前記短絡流路が発現されるようになっている請求項１に記載の流体封入式防振装置。
3. 前記可動ゴム膜の外周縁部の周方向で等間隔に離隔する複数箇所が、該周方向で等間隔に離隔配置された複数の前記受圧室側支持部により、前記受圧室側から覆われていると共に、それら受圧室側支持部の前記当接保持部と平衡室側支持部との間で該可動ゴム膜の該外周縁部の該複数箇所が当接保持されている請求項１又は２に記載の流体封入式防振装置。
4. 前記仕切部材において、前記平衡室側支持部の内周側に前記可動ゴム膜に対して前記平衡室の圧力を及ぼす透孔が設けられている一方、前記受圧室側支持部の内周縁部が、該透孔の外周縁部よりも外周側に位置している請求項１〜３の何れか１項に記載の流体封入式防振装置。
5. 前記可動ゴム膜の外周縁部において、前記非覆蓋領域の周方向長さが、前記受圧室側支持部の当接保持部に当接保持されている部分の周方向長さよりも大きくされている請求項１〜４の何れか１項に記載の流体封入式防振装置。
6. 前記受圧室側支持部が、前記当接保持部よりも前記可動ゴム膜の内周側に延出する延出部を含んでいる請求項１〜５の何れか１項に記載の流体封入式防振装置。

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