JP5898887B2 - 組成物、並びに、これを用いた透明膜、マイクロレンズ、固体撮像素子、透明膜の製造方法、マイクロレンズの製造方法、及び、固体撮像素子の製造方法 - Google Patents
組成物、並びに、これを用いた透明膜、マイクロレンズ、固体撮像素子、透明膜の製造方法、マイクロレンズの製造方法、及び、固体撮像素子の製造方法 Download PDFInfo
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Description
特に固体撮像素子に用いられるマイクロレンズは、固体撮像素子の微細化が進むとともに、より微細であることが求められるとともに、より効率的な集光を実現するために高屈折率が求められるようになってきた。例えば、シリカ被覆酸化チタン粒子を用いた高屈折率のパターン形成性光重合組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また粒子表面のケイ素原子の割合が20%以上である金属酸化物を用いた固体撮像素子用組成物が開示されており高屈折率でパターン形成性の優れることが示されている(例えば、特許文献2参照)。特に近年では高画素化に伴い1画素のサイズが極めて小さく、より効率よく光を集めることが必須となってきている。このため、より高屈折率のマイクロレンズが必要とされている。また、1回の製造でより多くのデバイスを作成するため、使用されるウエハーサイズも大きくなっている。
また酸化チタン粒子を使用した透明高屈折率被膜形成用組成物として、特許文献3の実施例3には、酸化チタン、界面活性剤及びバインダーポリマーを含有する組成物が開示されている。
また上記のような特許文献に記載の高屈折率材料形成用の組成物を用いて、マイクロレンズをエッチングにより作製しようとすると、次のような問題が生じることが本発明者らの検討により見出された。すなわち、マイクロレンズを形成するために、上記のような組成物から形成された高屈折材料の上にレジストを塗布した後、パターン露光し、現像すると、現像液によりレジストが除去された面(すなわち、下層の高屈折材料が現れた面)が現像液と接触することによって現像液の影響を受け、高屈折材料の屈折率が低下してしまい、要求性能である高屈折率なマイクロレンズが得られないという問題がある。
[1]
金属酸化物粒子(A)としての酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子と、ベンジル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位、エチレンオキサイド基を含有するアルキル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位及びイソブチル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位を含有するバインダーポリマー(F)と、界面活性剤(G)とを含有する組成物であって、前記界面活性剤(G)の含有量が前記組成物の全固形分に対して0.0010質量%〜3.0質量%である組成物。
[2]
金属酸化物粒子(A)としての酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子と、ベンジル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位を含有するバインダーポリマー(F)と、界面活性剤(G)と、pKa14以下の官能基を有する基Xを有する繰り返し単位と、側鎖に原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとを有し、かつ塩基性窒素原子を含有する樹脂である分散樹脂(B)とを含有する組成物であって、前記界面活性剤(G)の含有量が前記組成物の全固形分に対して0.0010質量%〜3.0質量%である組成物。
[3]
前記界面活性剤(G)がフッ素系界面活性剤又はノニオン系界面活性剤である[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]
前記界面活性剤(G)の含有量が前記組成物の全固形分に対して0.50質量%〜3.0質量%である[1]〜[3]のいずれか1項に記載の組成物。
[5]
前記金属酸化物粒子(A)として酸化チタン粒子を含有する[1]〜[4]のいずれか1項に記載の組成物。
[6]
前記バインダーポリマー(F)が更に(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位を含有する[1]〜[5]のいずれか1項に記載の組成物。
[7]
前記バインダーポリマー(F)がエチレンオキサイド基を有する[2]に記載の組成物。
[8]
前記バインダーポリマー(F)が更にエチレンオキサイド基を含有するアルキル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位及びイソブチル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位の両方を含有する[2]に記載の組成物。
[9]
マイクロレンズ形成用である[1]〜[8]のいずれか1項に記載の組成物。
[10]
[1]〜[9]のいずれか1項に記載の組成物を用いて形成された透明膜。
[11]
[10]に記載の透明膜を用いて形成されたマイクロレンズ。
[12]
前記透明膜をドライエッチングすることにより形成された[11]に記載のマイクロレンズ。
[13]
[11]又は[12]に記載のマイクロレンズを有する固体撮像素子。
[14]
[1]〜[9]のいずれか1項に記載の組成物をウエハ上に塗布する工程、
続く第一の加熱工程、及び
更に続いて前記第一の加熱工程における加熱温度より高い温度での第二の加熱工程を有する、透明膜の製造方法。
[15]
[10]に記載の透明膜をポストベーク処理し整形する工程、及び更にドライエッチング工程を有する、マイクロレンズの製造方法。
[16]
少なくともフォトダイオード、遮光膜、及びデバイス保護膜を有する固体撮像素子用基板に、赤色画素、青色画素、及び緑色画素を形成する工程、
[1]〜[9]のいずれか1項に記載の組成物を塗布し加熱する工程、
レジストパターンを形成する工程、
ポストベーク処理し、形成したレジストパターンをレンズ状の形状に整形する工程、及び
ドライエッチング工程、
を有する、固体撮像素子の製造方法。
本発明は上記[1]〜[16]に関するものであるが、その他の事項(たとえば下記<1>〜<15>に記載した事項など)についても参考のために記載した。
金属酸化物粒子(A)としての酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子と、ベンジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含有するバインダーポリマー(F)と、界面活性剤(G)とを含有する組成物であって、前記界面活性剤(G)の含有量が前記組成物の全固形分に対して0.0010質量%〜3.0質量%である組成物。
<2>
前記界面活性剤(G)がフッ素系界面活性剤又はノニオン系界面活性剤である上記<1>に記載の組成物。
<3>
前記界面活性剤(G)の含有量が前記組成物の全固形分に対して0.50質量%〜3.0質量%である上記<1>又は<2>に記載の組成物。
<4>
前記金属酸化物粒子(A)として酸化チタン粒子を含有する上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の組成物。
<5>
前記バインダーポリマー(F)が更に(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含有する上記<1>〜<4>のいずれか1項に記載の組成物。
<6>
前記バインダーポリマー(F)がエチレンオキサイド基を有する上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の組成物。
<7>
前記バインダーポリマー(F)が更にエチレンオキサイド基を含有するアルキル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位及びイソブチル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位の両方を含有する上記<1>〜<6>のいずれか1項に記載の組成物。
<8>
マイクロレンズ形成用である上記<1>〜<7>のいずれか1項に記載の組成物。
<9>
上記<1>〜<8>のいずれか1項に記載の組成物を用いて形成された透明膜。
<10>
上記<9>に記載の透明膜を用いて形成されたマイクロレンズ。
<11>
前記透明膜をドライエッチングすることにより形成された上記<10>に記載のマイクロレンズ。
<12>
上記<10>又は<11>に記載のマイクロレンズを有する固体撮像素子。
<13>
上記<1>〜<8>のいずれか1項に記載の組成物をウエハ上に塗布する工程、
続く第一の加熱工程、及び
更に続いて前記第一の加熱工程における加熱温度より高い温度での第二の加熱工程を有する、透明膜の製造方法。
<14>
上記<9>に記載の透明膜をポストベーク処理し整形する工程、及び更にドライエッチング工程を有する、マイクロレンズの製造方法。
<15>
少なくともフォトダイオード、遮光膜、及びデバイス保護膜を有する固体撮像素子用基板に、赤色画素、青色画素、及び緑色画素を形成する工程、
上記<1>〜<8>のいずれか1項に記載の組成物を塗布し加熱する工程、
レジストパターンを形成する工程、
ポストベーク処理し、形成したレジストパターンをレンズ状の形状に整形する工程、及びドライエッチング工程、
を有する、固体撮像素子の製造方法。
また、本発明の組成物を用いて、マイクロレンズをエッチングにより作製する際に、本発明の組成物から形成された高屈折材料の上にレジストを塗布し、パターン露光及び現像することによって、現像液によりレジストが除去された面(すなわち、下層の高屈折材料が現れた面)が現像液と接触した場合においても、本発明における組成物において特定の量の界面活性剤が存在しない時には、上記に述べたように金属酸化物粒子とバインダーポリマーだけでは表面に不均一部分が生じ、その隙間に現像液が入るために結果として屈折率の低下を招くことがあるが、特定の量の界面活性剤が存在する時には、そこに界面活性剤が入ることで潜在的にあった表面の不均一を防止し、結果として現像液の入り込みを防止することにより、屈折率の低下が小さい膜が提供されるものと推測される。
すなわち、本発明の組成物を使用することにより、屈折率が高く、組成物の塗布後の塗布面状の経時変化が小さく、かつ、現像処理後の屈折率の低下が小さい膜を得ることができる。
なお、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
なお、本明細書において、“(メタ)アクリレート”はアクリレート及びメタアクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリル及びメタアクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”は、アクリロイル及びメタクリロイルを表す。また、本明細書中において、“単量体”と“モノマー”とは同義である。本発明における単量体は、オリゴマー及びポリマーと区別され、質量平均分子量が2,000以下の化合物をいう。本明細書中において、重合性化合物とは、重合性基を有する化合物のことをいい、単量体であっても、ポリマーであってもよい。重合性基とは、重合反応に関与する基を言う。
また、本明細書において、「屈折率」とは、特に断らない限り、波長500nmの光に対する屈折率のことを言う。
本発明の組成物は、金属酸化物粒子(A)としての酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子と、ベンジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含有するバインダーポリマー(F)と、界面活性剤(G)とを含有する組成物であって、前記界面活性剤(G)の含有量が組成物の全固形分に対して0.0010質量%〜3.0質量%である。
本発明の組成物において、金属酸化物粒子(A)としての酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子は組成物中で分散されていることが好ましく、以下に説明する分散組成物として組成物中に含有され、分散されていることがより好ましい。
本発明の組成物に好ましく含有される分散組成物は、金属酸化物粒子(A)としての酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子と、分散樹脂(B)と、溶媒(C)とを含有する分散組成物である。
本発明における金属酸化物粒子(A)としては、少なくとも酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子が用いられる。酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子は、屈折率の高い無機粒子である。酸化チタン粒子としては二酸化チタン(TiO2)粒子が挙げられ、酸化ジルコニウム粒子としては二酸化ジルコニウム(ZrO2)粒子が挙げられる。本発明の組成物は、金属酸化物粒子(A)として、少なくとも酸化チタン粒子を含有することがより高い屈折率が得られることから好ましく、中でも二酸化チタン粒子(以下、単に「二酸化チタン」ということがある)を含有することがより好ましい。
本発明における酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子は、一次粒子径が1nmから100nmであることが好ましく、例えば、市販の酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子から適宜選択して用いることができる。
前記酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子の一次粒子径は好ましくは1nmから100nmであるが、1nmから80nmであることがより好ましく、1nmから50nmであることが特に好ましい。酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子の一次粒子径が100nm以下であることにより、屈折率及び透過率の低下が抑制されるので好ましい。また1nm以上であることにより、凝集による分散性や分散安定性の低下が抑制されるので好ましい。
また本発明において、酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子の一次粒子径は、酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子の平均粒子径として得られる。本発明における酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子の平均粒子径は、酸化チタン粒子及び/又は酸化ジルコニウム粒子を含む混合液又は分散液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで80倍に希釈し、得られた希釈液について動的光散乱法を用いて測定することにより得られた値のことを言う。
この測定は、日機装株式会社製マイクロトラックUPA−EX150を用いて行って得られた数平均粒子径のこととする。
また酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子の比表面積は、10m2/gから400m2/gであることが好ましく、20m2/gから200m2/gであることが更に好ましく、30m2/gから150m2/gであることが最も好ましい。
また酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子の形状には特に制限はない。例えば、米粒状、球形状、立方体状、紡錘形状あるいは不定形状であることができる。
表面処理は、1種単独の表面処理剤でも、2種類以上の表面処理剤を組み合わせて実施してもよい。
また酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子の表面が、アルミニウム、ケイ素、ジルコニアなどの酸化物により覆われていることもまた好ましい。これにより、より耐候性が向上する。
二酸化チタン粒子の市販物としては、例えば石原産業(株)製TTOシリーズ(TTO−51(A)、TTO−51(C)など)、TTO−S、Vシリーズ(TTO−S−1、TTO−S−2、TTO−V−3など)、テイカ(株)製MTシリーズ(MT−01、MT−05など)などを挙げることができる。
二酸化ジルコニウム粒子の市販物としては、例えば、UEP(第一稀元素化学工業(株)製)、PCS(日本電工(株)製)、JS−01、JS−03、JS−04(日本電工(株)製)、UEP−100(第一稀元素化学工業(株)製)などを挙げることができる。
金属酸化物粒子(A)として、金属酸化物粒子2種以上を組み合わせて用いる場合に、上述の酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子と共に併用可能な金属酸化物粒子としては本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、屈折率の高い無機粒子が好ましく、例えば酸化珪素粒子が挙げられ、酸化珪素粒子としては二酸化珪素(SiO2)粒子が挙げられる。該酸化珪素粒子の一次粒子径、屈折率、比表面積、形状及び表面処理の態様は、酸化チタン粒子及び酸化ジルコニウム粒子について上記した範囲と同様である。
酸化珪素粒子としては市販されているものを好ましく用いることができ、二酸化珪素粒子の市販物としては、例えば、OG502−31クラリアント社(Clariant Co.)製などを挙げることができる。
本発明において酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子は金属酸化物粒子(A)の全質量に対して30〜100質量%であることが好ましく、60〜100質量%であることがより好ましく、80〜100質量%であることが更に好ましく、100質量%であること(すなわち、金属酸化物粒子(A)が酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子のみから構成されること)が最も好ましい。
一方、特に、高屈折率のマイクロレンズ用としては、分散組成物又は本発明の組成物の全固形分に対して50〜90質量%であることが好ましく、52〜85質量%であることがより好ましく、55〜80質量%であることが最も好ましい。
本発明の組成物に好ましく含有される分散組成物は、分散樹脂を含む。分散樹脂としては、上記金属酸化物粒子(A)を分散させる限り特に制限はないが、グラフト鎖を有する共重合体が好ましく、以下に説明するグラフト共重合体(以下、「特定樹脂1」ともいう)がより好ましい。該グラフト共重合体は、水素原子を除いた原子数が40〜10000の範囲であるグラフト鎖を有している。この場合のグラフト鎖とは、共重合体の主鎖の根元(主鎖から枝分かれしている基において主鎖に結合する原子)から、主鎖から枝分かれしている基の末端までを示す。分散組成物において、この特定樹脂1は、金属酸化物粒子に分散性を付与する分散樹脂であり、グラフト鎖による溶媒との親和性を有するために、金属酸化物粒子の分散性、及び、経時後の分散安定性に優れる。また、分散組成物としたとき、グラフト鎖と溶媒とが良好な相互作用を示すことにより、塗布膜における膜厚の均一性が悪化することが抑制されるものと考えられる。
グラフト鎖1本あたりの水素原子を除いた原子数が40以上であることにより、グラフト鎖が長いため、立体反発効果が大きくなり分散性や分散安定性が向上するので好ましい。一方、グラフト鎖1本あたりの水素原子を除いた原子数が10000以下であることにより、グラフト鎖が長くなりすぎることがなく、金属酸化物粒子への吸着力の低下が抑制され、分散性や分散安定性の低下が抑制されるので好ましい。
なお、グラフト鎖1本あたりの水素原子を除いた原子数とは、主鎖を構成する高分子鎖に結合している根元の原子から、主鎖から枝分かれしている枝ポリマーの末端までに含まれる水素原子以外の原子の数である。またグラフト共重合体にグラフト鎖が2種以上含まれる場合、少なくとも1種のグラフト鎖の水素原子を除いた原子数が上記要件を満たしていればよい。
式(1)〜式(4)において、W1、W2、W3、及び、W4はそれぞれ独立に酸素原子或いはNHを表し、特に酸素原子が好ましい。
また、式(3)中のR’としては特定樹脂1中に構造の異なるR’を2種以上混合して用いても良い。
式(1)〜式(4)において、n、m、p、及び、qはそれぞれ1から500の整数である。
式(1)及び式(2)において、j及びkは、それぞれ独立に、2〜8の整数を表す。式(1)及び式(2)におけるj及びkは、分散安定性の観点から、4〜6の整数が好ましく、5が最も好ましい。
また、式(4)中のRとしては特定樹脂1中に構造の異なるRを2種以上混合して用いても良い。
式(2A)中、X2、Y2、Z2及びmは、式(2)におけるX2、Y2、Z2及びmと同義であり、好ましい範囲も同様である。
酸基を有する構造単位の含有量が、特定樹脂1の総質量に対し20質量%以上であると、特定樹脂1の金属酸化物粒子への吸着性が十分となって分散安定性が良好となり、本発明の組成物を大サイズ(例えば12インチ)のウエハーに塗布した場合に、ウエハーの中心部と周辺部での膜厚差が小さい膜を形成しやすくなる。
酸基を有する構造単位の含有量が、特定樹脂1の総質量に対し90質量%以下であると、上記グラフト鎖の特定樹脂1への導入量が十分となって分散安定性が良好となり、同様に、ウエハーの中心部と周辺部での膜厚差が小さい膜を形成しやすくなる。
また、酸基を有する構造単位の含有量が上記範囲内であることにより、特定樹脂1の酸価を下記の好ましい範囲内に好適に調整できる。
特定樹脂1は、塩基性基を有する構造単位(繰り返し単位)を含有してもしなくても良いが、含有する場合、塩基性基を有する構造単位の含有量は、特定樹脂1の総質量に対し0.1質量%以上50質量%以下であり、特に好ましくは、0.1質量%以上30質量%以下である。
特定樹脂1は、配位性基又は反応性を有する基を有する構造単位(繰り返し単位)を含有してもしなくても良いが、含有する場合、配位性基又は反応性を有する基を有する構造単位の含有量は、特定樹脂1の総質量に対し0.1質量%以上50質量%以下であり、特に好ましくは、0.1質量%以上30質量%以下である。
R1、R2、及びR3は、より好ましくは水素原子、又は炭素原子数が1〜3のアルキル基であり、最も好ましくは、水素原子又はメチル基である。R2、及びR3は、水素原子であることが特に好ましい。
Xは、酸素原子(−O−)又はイミノ基(−NH−)を表し、酸素原子であることが好ましい。
また、上記一般式(ii)で表される単量体として、R1が水素原子又はメチル基であって、Lがアルキレン基であって、Zがカルボン酸基であって、Yがメチン基である化合物が好ましい。また、上記一般式(iii)で表される単量体として、R4、R5、及びR6が水素原子又はメチル基であって、Zがカルボン酸基である化合物が好ましい。
本発明において塩基強度pKbとは、水温25℃でのpKbをいい、塩基の強さを定量的に表すための指標のひとつであり、塩基性度定数と同義である。塩基強度pKbと、後述の酸強度pKaとは、pKb=14−pKaの関係にある。
pKa14以下の官能基を有する基Xについては、特定樹脂2−1について後述する基Xと同義である。
特定樹脂2が側鎖に有する原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとしても、特定樹脂2−1について後述する原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yと同義である。
特定樹脂2としては、下記式で表されるpKa14以下の官能基を有する基Xを有する繰り返し単位、下記式で表される塩基性窒素原子を有する繰り返し単位、及び下記式で表される原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yを有する繰り返し単位(下記繰り返し単位の構造の左から順に対応する。)を含有する樹脂などが挙げられる。
前記特定樹脂2は、前記pKa14以下の官能基を有する基Xが結合する窒素原子を含有する繰り返し単位と、側鎖に原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとを有する樹脂であることが好ましい。
前記特定樹脂2は、(i)ポリ(低級アルキレンイミン)系繰り返し単位、ポリアリルアミン系繰り返し単位、ポリジアリルアミン系繰り返し単位、メタキシレンジアミン−エピクロルヒドリン重縮合物系繰り返し単位、及びポリビニルアミン系繰り返し単位から選択される少なくとも1種の、窒素原子を含有する繰り返し単位であって、前記窒素原子に結合し、かつpKa14以下の官能基を有する基Xを有する繰り返し単位と、側鎖に(ii)原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとを有する樹脂2−1(以下、適宜、「特定樹脂2−1」と称する)であることが特に好ましい。
本発明の特定樹脂2−1は、ポリ(低級アルキレンイミン)系繰り返し単位、ポリアリルアミン系繰り返し単位、ポリジアリルアミン系繰り返し単位、メタキシレンジアミン−エピクロルヒドリン重縮合物系繰り返し単位、及びポリビニルアミン系繰り返し単位から選択される少なくとも1種の窒素原子を含有する繰り返し単位(i)を有する。これにより、前記金属酸化物粒子(A)表面への吸着力が向上し、かつ前記金属酸化物粒子間の相互作用が低減できる。
ポリ(低級アルキレンイミン)は鎖状であっても網目状であってもよい。
ポリ(低級アルキレンイミン)系繰り返し単位、ポリアリルアミン系繰り返し単位、ポリジアリルアミン系繰り返し単位、メタキシレンジアミン−エピクロルヒドリン重縮合物系繰り返し単位、及びポリビニルアミン系繰り返し単位から選択される少なくとも1種の窒素原子を含有する繰り返し単位(i)を重合して得られる主鎖の数平均分子量、すなわち、特定樹脂2−1から側鎖の前記オリゴマー鎖又はポリマー鎖Y部分を除いた部分の数平均分子量は、100〜10,000が好ましく、200〜5,000が更に好ましく、300〜2,000が最も好ましい。主鎖部の数平均分子量は、核磁気共鳴分光法で測定した末端基と主鎖部の水素原子積分値の比率から求めるか、原料であるアミノ基を含有するオリゴマー又はポリマーの分子量の測定により求めることができる。
本発明の特定樹脂2−1の好ましい構成成分である一般式(I−1)で表される繰り返し単位及び一般式(I−2)で表される繰り返し単位について詳細に説明する。
R1及びR2は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。aは、各々独立に、1〜5の整数を表す。*は繰り返し単位間の連結部を表す。
XはpKa14以下の官能基を有する基を表す。
Yは原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖を表す。
*、R1、R2及びaは一般式(I−1)と同義である。
Y’はアニオン基を有する原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖を表す。
上記一般式(I−3)で表される繰り返し単位は、主鎖部に一級又は二級アミノ基を有する樹脂に、アミンと反応して塩を形成する基を有するオリゴマー又はポリマーを添加して反応させることで形成することが可能である。
一般式(I−2)で表される繰り返し単位は、原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖を有する繰り返し単位であり、このような繰り返し単位は、保存安定性の観点から、本発明の特定樹脂2−1の全繰り返し単位中、10〜90モル%含有することが好ましく、30〜70モル%含有することが最も好ましい。
両者の含有比について検討するに、分散安定性及び親疎水性のバランスの観点からは、繰り返し単位(I−1):(I−2)はモル比で10:1〜1:100の範囲であることが好ましく、1:1〜1:10の範囲であることがより好ましい。
なお、ポリマー鎖Yがイオン的に結合していることは、赤外分光法や塩基滴定により確認できる。
本発明の特定樹脂2−1の他の好ましい構成成分である一般式(II−1)で表される繰り返し単位及び一般式(II−2)で表される繰り返し単位について詳細に説明する。
R3、R4、R5及びR6は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基を表す。*、X及びYは一般式(I−1)及び(I−2)中の*、X及びYと同義である。
一般式(II−2)は原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yを有する繰り返し単位であり、このような繰り返し単位は、保存安定性の観点から、本発明の特定樹脂2−1の全繰り返し単位中、10〜90モル%含有することが好ましく、30〜70モル%含有することが最も好ましい。
所望により併用される一般式(II−3)で表される繰り返し単位は特定樹脂2−1の全繰り返し単位中、0.5〜20モル%含有することが好ましく、1〜10モル%含有することが最も好ましい。
本発明の特定樹脂2−1においては、分散性の観点から、特に一般式(I−1)で表される繰り返し単位と一般式(I−2)で表される繰り返し単位の双方を含むことが最も好ましい。
Xは水温25℃でのpKaが14以下の官能基を有する。ここでいう「pKa」とは、化学便覧(II)(改訂4版、1993年、日本化学会編、丸善株式会社)に記載されている定義のものである。
「pKa14以下の官能基」は、物性がこの条件を満たすものであれば、その構造などは特に限定されず、公知の官能基でpKaが上記範囲を満たすものが挙げられるが、特にpKaが12以下である官能基が好ましく、pKaが11以下である官能基が最も好ましい。具体的には、例えば、カルボン酸(pKa 3〜5程度)、スルホン酸(pKa −3〜−2程度)、−COCH2CO−(pKa 8〜10程度)、−COCH2CN(pKa 8〜11程度)、−CONHCO−、フェノール性水酸基、−RFCH2OH又は−(RF)2CHOH(RFはペルフルオロアルキル基を表す。pKa 9〜11程度)、スルホンアミド基(pKa 9〜11程度)等が挙げられ、特にカルボン酸(pKa 3〜5程度)、スルホン酸(pKa −3〜−2程度)、−COCH2CO−(pKa 8〜10程度)が好ましい。
前記基Xが有する官能基のpKaが14以下であることにより、前記金属酸化物粒子(A)との相互作用を達成することができる。
このpKa14以下の官能基を有する基Xは、前記窒素原子を含有する繰り返し単位における窒素原子に直接結合することが好ましいが、前記窒素原子を含有する繰り返し単位の窒素原子とXとは、共有結合のみならず、イオン結合して塩を形成する態様で連結していてもよい。
Uは単結合又は2価の連結基を表す。
d及びeは、それぞれ独立して0又は1を表す。
上記一般式(V−3)中、Qはアシル基又はアルコキシカルボニル基を表す。
Yとしては、特定樹脂2の主鎖部と連結できるポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ(メタ)アクリル酸エステル等の公知のポリマー鎖が挙げられる。Yの特定樹脂2との結合部位は、オリゴマー鎖又はポリマー鎖Yの末端であることが好ましい。
Yは、前記窒素原子を含有する繰り返し単位の前記窒素原子とアミド結合、又はカルボン酸塩としてイオン結合していることが好ましい。
前記オリゴマー鎖又はポリマー鎖Y1本あたりの原子数が40未満では、グラフト鎖が短いため、立体反発効果が小さくなり分散性が低下する場合がある。一方、前記オリゴマー鎖又はポリマー鎖Y1本あたりの原子数が10000を超えると、前記オリゴマー鎖又はポリマー鎖Yが長くなりすぎ、金属酸化物粒子への吸着力が低下して分散性が低下する場合がある。
また、Yの数平均分子量はGPC法によるポリスチレン換算値により測定することができる。Yの数平均分子量は、特に1,000〜50,000が好ましく、1,000〜30,000が分散性・分散安定性・現像性の観点から最も好ましい。
Yで示される側鎖構造は、主鎖連鎖に対し、樹脂1分子中に、2つ以上連結していることが好ましく、5つ以上連結していることが最も好ましい。
特定樹脂2−1が一般式(I−3)又は(II−3)で表される繰り返し単位を含有する場合、Y’が一般式(III−2)であることが好ましい。
これらラクトンは複数種を混合して用いても良い。
カルボン酸とラクトンの反応時の仕込みモル比率は、目的のポリエステル鎖の分子量によるため一義的に決定できないが、カルボン酸:ラクトン=1:1〜1:1,000が好ましく、1:3〜1:500が最も好ましい。
(IV−3)二価アルコールと二価カルボン酸(若しくは環状酸無水物)の重縮合反応における二価アルコールとしては、直鎖又は分岐の脂肪族ジオール(炭素数2〜30のジオールが好ましく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール等)が挙げられ、特に炭素数2〜20の脂肪族ジオールが好ましい。
二価カルボン酸としては、直鎖又は分岐の二価の脂肪族カルボン酸(炭素数1〜30の二価の脂肪族カルボン酸が好ましく、例えば、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、グルタル酸、スベリン酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸等)が挙げられ、特に炭素数3〜20の二価カルボン酸が好ましい。また、これら二価カルボン酸と等価な酸無水物(例えば、無水コハク酸、無水グルタル酸等)を用いてもよい。
二価カルボン酸と二価アルコールは、モル比で1:1で仕込むことが好ましい。これにより、末端にカルボン酸を導入することが可能となる。
一級又は二級アミノ基を有する樹脂としては、窒素原子を有する主鎖部を構成する1級又は2級アミノ基を含有するオリゴマー又はポリマーが挙げられ、例えば、ポリ(低級アルキレンイミン)、ポリアリルアミン、ポリジアリルアミン、メタキシレンジアミン−エピクロルヒドリン重縮合物、ポリビニルアミン等が挙げられる。これらのうち、ポリ(低級アルキレンイミン)、又は、ポリアリルアミンから構成されるオリゴマー又はポリマーが好ましい。
xの例としては、環状カルボン酸無水物(炭素数4〜30の環状カルボン酸無水物が好ましく、例えば、コハク酸無水物、グルタル酸無水物、イタコン酸無水物、マレイン酸無水物、アリルコハク酸無水物、ブチルコハク酸無水物、n−オクチルコハク酸無水物、n−デシルコハク酸無水物、n−ドデシルコハク酸無水物、n−テトラデシルコハク酸無水物、n−ドコセニルコハク酸無水物、(2−ヘキセン−1−イル)コハク酸無水物、(2−メチルプロペン−1−イル)コハク酸無水物、(2−ドデセン−1−イル)コハク酸無水物、n−オクテニルコハク酸無水物、(2,7−オクタンジエン−1−イル)コハク酸無水物、アセチルリンゴ酸無水物、ジアセチル酒石酸無水物、ヘット酸無水物、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、3又は4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、テトラフルオロコハク酸無水物、3又は4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、フタル酸無水物、テトラクロロフタル酸無水物、ナフタル酸無水物、ナフタル酸無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、meso−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンカルボン酸二無水物等)、ハロゲン原子含有カルボン酸(例えば、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、ヨード酢酸、4−クロロ−n−酪酸等)、スルトン(例えば、プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン等)、ジケテン、環状スルホカルボン酸無水物(例えば、2−スルホ安息香酸無水物等)、−COCH2COClを含有する化合物(例えば、エチルマロニルクロリド等)、又はシアノ酢酸クロリド等が挙げられ、特に環状カルボン酸無水物、スルトン、ジケテンが、生産性の観点から好ましい。
yは、特定樹脂2の窒素原子と共有結合又はイオン結合できる基を末端に有する原子数40〜10,000のオリゴマー又はポリマーが好ましく、特に、片末端に遊離のカルボキシル基を有する原子数40〜10,000のオリゴマー又はポリマーが最も好ましい。
yの例としては、一般式(IV)で表される片末端に遊離のカルボン酸を有するポリエステル、片末端に遊離のカルボン酸を有するポリアミド、片末端に遊離のカルボン酸を有するポリ(メタ)アクリル酸系樹脂等が挙げられるが、特に、一般式(IV)で表される片末端に遊離のカルボン酸を含有するポリエステルが最も好ましい。
溶媒を用いる場合、基質に対し、0.1〜100質量倍用いることが好ましく、0.5〜10質量倍用いることが最も好ましい。
本発明の特定樹脂2は、再沈法で精製してもよい。再沈法で、低分子量成分を除去することにより、得られた特定樹脂2を分散剤として使用した場合の分散性能が向上する。再沈には、ヘキサン等の炭化水素計溶媒、メタノールなどのアルコール系溶媒を用いることが好ましい。
本発明の組成物に好ましく含有される分散組成物には、金属酸化物粒子の分散性を調整する等の目的で、上記特定樹脂以外の分散樹脂(以下、「その他の分散樹脂」と称する場合がある)が含有されていてもよい。
本発明に用いることができるその他の分散樹脂としては、高分子分散剤〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン、顔料誘導体等を挙げることができる。
その他の分散樹脂は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
一方で、その他の分散樹脂は、金属酸化物粒子表面を改質することで、分散樹脂の吸着を促進させる効果を有する。
これらのその他の樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の組成物に好ましく含有される分散組成物は溶媒を含むが、該溶媒は種々の有機溶剤を用いて構成することができる。
ここで使用できる有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。
これらの有機溶剤は、単独あるいは混合して使用することができる。本発明の組成物に好ましく含有される分散組成物における固形分の濃度は、2〜60質量%であることが好ましい。
本発明の組成物は、上述の金属酸化物粒子(A)としての酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子に加え、ベンジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含有するバインダーポリマー(F)と、界面活性剤(G)とを含有する組成物であって、前記界面活性剤(G)の含有量が組成物の全固形分に対して0.0010質量%〜3.0質量%である。
かかる構成であることで、屈折率が高く、組成物の塗布後の塗布面状の経時変化が小さく、かつ、現像処理後の屈折率の低下が小さい膜(代表的には透明膜)を形成できる組成物とすることができる。
本発明の組成物は、硬化性組成物であることが好ましい。硬化性組成物の一形態としては、本発明の組成物が、更に重合性化合物(D)と、重合開始剤(E)とを含有し、必要に応じてその他の成分を含むことによって構成される硬化性組成物であることが好ましい。
このように、本発明において、「硬化性組成物」は、「組成物」の一形態であるため、上記したように、硬化性組成物の全固形分に対する金属酸化物粒子の含有量は、上記した組成物又は分散組成物における金属酸化物粒子の含有量の範囲と同様である。
本発明の組成物が、硬化性組成物とされることにより、屈折率が高く、組成物の塗布後の塗布面状の経時変化が小さく、かつ、現像処理後の屈折率の低下が小さい膜(代表的には透明膜)をより良好に形成できる。
また、本発明は、本発明の組成物又は硬化性組成物を用いて形成された透明膜にも関する。
膜又は硬化膜の屈折率が1.72〜2.60であるという物性は、本発明の組成物が、上記金属酸化物粒子(A)、ベンジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含有するバインダーポリマー(F)及び界面活性剤(G)(本発明の硬化性組成物においては更に重合性化合物(D)及び重合開始剤(E))を含有する限りにおいて、どのような手段によって達成されても良いが、例えば、重合性化合物(D)や、更に添加され得るバインダーポリマーの種類及び含有量の調整することや、組成物に金属酸化物粒子(A)を含有させるとともに、金属酸化物粒子の種類及び含有量の調整することにより、好適に、達成される。
特に、金属酸化物粒子を、上記した好ましい例にすることにより、より容易に、上記物性を達成できる。
すなわち、本発明の透明膜は、膜厚1.0μmにおいて、膜の厚み方向に対する光透過率が、400〜700nmの波長領域全域に渡って90%以上となるような膜を言う。
このような光透過率の物性は、本発明の組成物が、上記金属酸化物粒子(A)、ベンジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含有するバインダーポリマー(F)及び界面活性剤(G)(本発明の硬化性組成物においては更に重合性化合物(D)及び重合開始剤(E))を含有する限りにおいて、どのような手段によって達成されても良いが、例えば、重合性化合物(D)や、更に添加され得るバインダーポリマーの種類及び含有量の調整することにより、好適に達成される。また、金属酸化物粒子(A)の粒子径や、分散樹脂(B)の種類及び添加量を調整することによっても、上記光透過率の物性を好適に達成できる。
本発明の組成物及び透明膜に関し、上記光透過率が、400〜700nmの波長領域全域に渡って90%以上であることは、特にマイクロレンズが、その求められる特性を発現するために重要な要素である。
本発明の組成物は、ベンジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含有するバインダーポリマー(F)を含有する。バインダーポリマーがベンジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含有することにより、組成物中の金属酸化物粒子の分散状態が安定になり、本発明の効果の発現に寄与するものと推定される。
(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位(“繰り返し単位MAA”)は、典型的には(メタ)アクリル酸から誘導される繰り返し単位である。
アルキル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位における側鎖のアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜30であり、より好ましくは1〜20である。
アルキル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位としては、イソブチル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位(以下、“iBuMA”又は“繰り返し単位iBuMA”と表記することもある)、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位(以下、“HEMA”又は“繰り返し単位HEMA”と表記することもある)、及びエチレンオキサイド基を含有するアルキル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位(以下、“EOA”又は“繰り返し単位EOA”と表記することもある)等が挙げられ、これらのうち少なくとも一つの繰り返し単位が含有されることが好ましく、少なくとも二つの繰り返し単位が含有されることがより好ましい。
ここで、エチレンオキサイド基を含有するアルキル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位とは、アルキル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位において、側鎖のアルキル基中のアルキレン鎖の一部又は全部が、エチレンオキサイド基に置き換えられた構造を有する繰り返し単位を意味する。エチレンオキサイド基は−(C2H4O)n−で表されることが好ましい。ここでnは整数を表し、好ましくは2〜90の整数であり、より好ましくは4〜23の整数であり、特に好ましくは6〜15の整数である。
すなわち本発明のバインダーポリマー(F)としては、繰り返し単位BzMA、繰り返し単位MAA、繰り返し単位EOA及び繰り返し単位iBuMAのすべてを含有するバインダーポリマーが特に好ましく、これら4つの繰り返し単位のみからなるバインダーポリマーが最も好ましい。
バインダーポリマー(F)の繰り返し単位として、繰り返し単位BzMAに加えて繰り返し単位iBuMAと繰り返し単位EOAの両方を含むことが好ましい理由は不明だが、組成物におけるバインダーポリマー(F)の溶解性と、金属酸化物粒子との相溶性をバランスさせることで、溶液状態での均一性ひいては塗布膜にした時の膜の均一性がより高まるのではないかと推定している。
本発明のバインダーポリマー(F)は、繰り返し単位MAAを含有してもしなくてもよいが、含有する場合、繰り返し単位MAAの含有量は、バインダーポリマー(F)の全繰り返し単位に対して、好ましくは1〜50モル%の範囲であり、より好ましくは5〜40モル%の範囲であり、更に好ましくは10〜35モル%の範囲である。
本発明のバインダーポリマー(F)は、繰り返し単位iBuMAを含有してもしなくてもよいが、含有する場合、繰り返し単位iBuMAの含有量は、バインダーポリマー(F)の全繰り返し単位に対して、好ましくは1〜50モル%の範囲であり、より好ましくは10〜50モル%の範囲であり、更に好ましくは20〜45モル%の範囲である。
本発明のバインダーポリマー(F)は、繰り返し単位HEMAを含有してもしなくてもよいが、含有する場合、繰り返し単位HEMAの含有量は、バインダーポリマー(F)の全繰り返し単位に対して、好ましくは1〜40モル%の範囲であり、より好ましくは3〜30モル%の範囲であり、更に好ましくは5〜25モル%の範囲である。
本発明のバインダーポリマー(F)は、繰り返し単位EOAを含有してもしなくてもよいが、含有する場合、繰り返し単位EOAの含有量は、バインダーポリマー(F)の全繰り返し単位に対して、好ましくは0.5〜40モル%の範囲であり、より好ましくは1〜25モル%の範囲であり、更に好ましくは2〜15モル%の範囲である。
バインダーポリマー(F)は、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いずれでもよい。
本発明の組成物において用いるバインダーポリマー(F)を合成する際に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等公知の化合物が挙げられる。
(モル比)と共に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の組成物はバインダーポリマー(F)以外のバインダーポリマーを含有してもよい。バインダーポリマー(F)以外のバインダーポリマーとしては線状有機ポリマーを用いることが好ましい。このような線状有機ポリマーとしては、公知のものを任意に使用できる。好ましくは水現像あるいは弱アルカリ水現像を可能とするために、水あるいは弱アルカリ水に可溶性又は膨潤性である線状有機ポリマーが選択される。線状有機ポリマーは、皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水あるいは有機溶剤現像剤としての用途に応じて選択使用される。例えば、水可溶性有機ポリマーを用いると水現像が可能になる。このような線状有機ポリマーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するラジカル重合体、例えば特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭54−92723号公報公報、特開昭59−53836号公報、特開昭59−71048号公報に記載されているもの、すなわち、カルボキシル基を有するモノマーを単独あるいは共重合させた樹脂、酸無水物を有するモノマーを単独あるいは共重合させ酸無水物ユニットを加水分解若しくはハーフエステル化若しくはハーフアミド化させた樹脂、エポキシ樹脂を不飽和モノカルボン酸及び酸無水物で変性させたエポキシアクリレート等が挙げられる。カルボキシル基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、4−カルボキシルスチレン等があげられ、酸無水物を有するモノマーとしては、無水マレイン酸等が挙げられる。
また、同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体がある。この他に水酸基を有する重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、ビニルアクリレート、2−フェニルビニルアクリレート、1−プロペニルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリロキシエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタクリルアミド、アリルアクリルアミド、アリルメタクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレン等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(12)α位にヘテロ原子が結合したメタクリル酸系モノマー。例えば、特開2002−309057号、特開2002−311569号等の各公報に記載の化合物を挙げる事ができる。
また、欧州特許第993966号、欧州特許第1204000号、特開2001−318463号公報等に記載の酸基を有するアセタール変性ポリビニルアルコール系バインダーポリマーも、膜強度に優れており、好適である。
更にこの他に水溶性線状有機ポリマーとして、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。
これらのバインダーポリマーは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いずれでもよい。
本発明の組成物において用いうるバインダーポリマー(F)以外のバインダーポリマーを合成する際に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等公知の化合物が挙げられる。
本発明の組成物は、各種の界面活性剤を、組成物の全固形分に対して0.0010質量%〜3.0質量%の範囲で含有する。界面活性剤を0.0010質量%以上含有することにより、塗布膜となったときに金属酸化物粒子とバインダーポリマーとの間に均一に界面活性剤が存在することになり、その結果本願の課題である経時後の塗布面状悪化防止や、エッチング現像後の屈折率の低下が防止できる。また界面活性剤を、3.0質量%を超えて添加すると、界面活性剤自身のはじきによりかえって塗布面状が悪くなる。
界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
これらのなかでもフッ素系界面活性剤又はノニオン系界面活性剤が好ましく、フッ素系界面活性剤が最も好ましい。
即ち、フッ素系界面活性剤を含有する透明組成物を適用した塗布液を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
本発明の組成物が硬化性組成物であり、重合性化合物(D)を含有する場合、重合性化合物(D)は、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であることが好ましく、より好ましくは末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、更に好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物は当該技術分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。
これらは、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル類あるいは不飽和カルボン酸アミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類あるいはエポキシ類との付加反応物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルあるいは不飽和カルボン酸アミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物;更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルあるいは不飽和カルボン酸アミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726号公報記載のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができる。
下記式(V)中、R7及びR8はそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を示す。
多官能カルボン酸にグリシジル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させ得られる多官能(メタ)アクリレートなども挙げることができる。
また、その他の好ましい重合性化合物として、特開2010−160418、特開2010−129825、特許4364216等に記載される、フルオレン環を有し、エチレン性重合性基を2官能以上有する化合物、カルド樹脂も使用することが可能である。
上記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表されるラジカル重合性モノマーの各々において、複数のRの内の少なくとも1つは、−OC(=O)CH=CH2、又は、−OC(=O)C(CH3)=CH2で表される基を表す。
上記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される、ラジカル重合性モノマーの具体例としては、特開2007−269779号公報の段落番号0248〜段落番号0251に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
重合性化合物としては、多官能モノマーであって、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の酸基を有していても良い。従って、エチレン性化合物が、上記のように混合物である場合のように未反応のカルボキシル基を有するものであれば、これをそのまま利用することができるが、必要において、上述のエチレン性化合物のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を導入しても良い。この場合、使用される非芳香族カルボン酸無水物の具体例としては、無水テトラヒドロフタル酸、アルキル化無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アルキル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸が挙げられる。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。多官能モノマーの酸価が低すぎると現像溶解特性が落ち、高すぎると製造や取扱いが困難になり光重合性能が落ち、画素の表面平滑性等の硬化性が劣るものとなる。従って、異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸基が上記範囲に入るように調整することが必須である。
また、重合性モノマーとして、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体を含有することが好ましい。
カプロラクトン構造を有する多官能性単量体としては、その分子内にカプロラクトン構造を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸及びε−カプロラクトンをエステル化することにより得られる、ε−カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。なかでも下記式(1)で表されるカプロラクトン構造を有する多官能性単量体が好ましい。
このようなカプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、例えば、日本化薬(株)からKAYARAD DPCAシリーズとして市販されており、DPCA−20(上記式(1)〜(3)においてm=1、式(2)で表される基の数=2、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−30(同式、m=1、式(2)で表される基の数=3、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−60(同式、m=1、式(2)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−120(同式においてm=2、式(2)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)等を挙げることができる。
本発明において、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
前記一般式(i)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は3個又は4個であり、mは各々独立に0〜10の整数を表し、各mの合計は0〜40の整数である。但し、各mの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
前記一般式(ii)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は5個又は6個であり、nは各々独立に0〜10の整数を表し、各nの合計は0〜60の整数である。但し、各nの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
また、各mの合計は、2〜40の整数が好ましく、2〜16の整数がより好ましく、4〜8の整数が特に好ましい。
前記一般式(ii)中、nは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各nの合計は、3〜60の整数が好ましく、3〜24の整数がより好ましく、6〜12の整数が特に好ましい。
また、一般式(i)又は一般式(ii)中の−((CH2)yCH2O)−又は−((CH2)yCH(CH3)O)−は、酸素原子側の末端がXに結合する形態が好ましい。
具体的には、下記式(a)〜(f)で表される化合物(以下、「例示化合物(a)〜(f)」ともいう。)が挙げられ、中でも、例示化合物(a)、(b)、(e)、(f)が好ましい。
重合性化合物の市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ社製)、UA−7200」(新中村化学社製、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)などが挙げられる。
また、重合性化合物としては、酸基を有するエチレン性不飽和化合物類も好適である。酸基を有するエチレン性不飽和化合物類は、前記多官能アルコールの一部のヒドロキシ基を(メタ)アクリレート化し、残ったヒドロキシ基に酸無水物を付加反応させてカルボキシ基とするなどの方法で得られる。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、M−510、M−520などが挙げられる。
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。
また、硬化性組成物に含有される他の成分(例えば、重合開始剤、金属酸化物粒子等)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の他の成分の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板などの硬質表面との密着性を向上させる目的で特定の構造を選択することもあり得る。
この範囲内であると、屈折率を低下させることなく、硬化性が良好で好ましい。
本発明の組成物が硬化性組成物であり、重合性化合物(D)を含有する場合に用いられる重合開始剤(E)は、重合性化合物(D)の重合を開始、促進する化合物であり、後述するマイクロレンズの製造方法における、工程(ニ)、(b)などの加熱工程における硬化を良好にする観点などから、45℃までは安定であるが高温加熱時の重合開始能が良好であることが好ましい。
また、後述するマイクロレンズの製造方法における、工程(ロ)、(b)、(d)などの放射線照射による露光工程における硬化を良好にする観点などから、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。また、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記重合開始剤は、約300nm〜800nm(330nm〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。
また、重合開始剤は、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、例えば、特公昭45−37377号公報、特公昭44−86516号公報記載のロフィンダイマー類、特公平6−29285号公報、米国特許第3,479,185号、同第4,311,783号、同第4,622,286号等の各明細書に記載の種々の化合物、具体的には、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル))4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイジダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
オキシム化合物としては、J.C.S.Perkin II(1979)1653−1660)、J.C.S.Perkin II(1979)156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995)202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報記載の化合物等が挙げられる。
オキシム化合物は、365nm又は405nmにおけるモル吸光係数は、感度の観点から、1,000〜300,000であることが好ましく、2,000〜300,000であることがより好ましく、5,000〜200,000であることが特に好ましい。
化合物のモル吸光係数は、公知の方法を用いることができるが、具体的には、例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Carry−5 spctrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用い、0.01g/Lの濃度で測定することが好ましい。
また、その他の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン構造又はアントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。別の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩が、アリロキシ基、アリールチオ基を置換基に有する300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、重合開始剤(E)のラジカル発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、増感剤を含有していてもよい。
本発明に用いることができる増感剤としては、前記した重合開始剤(E)に対し、電子移動機構又はエネルギー移動機構で増感させるものが好ましい。
即ち、例えば、多核芳香族類(例えば、フェナントレン、アントラセン、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、9,10−ジアルコキシアントラセン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、チオキサントン類(イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、クロロチオキサントン)、シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、フタロシアニン類、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリリウム類(例えば、スクアリリウム)、アクリジンオレンジ、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)、ケトクマリン、フェノチアジン類、フェナジン類、スチリルベンゼン類、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン類、カルバゾール類、ポルフィリン、スピロ化合物、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、ミヒラーズケトンなどの芳香族ケトン化合物、N−アリールオキサゾリジノンなどのヘテロ環化合物などが挙げられる。
増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、本明細書においては、化学式は簡略構造式により記載することもあり、特に元素や置換基の明示がない実線等は、炭化水素基を表す。
本発明の硬化性組成物は、更に共増感剤を含有することも好ましい。
本発明において共増感剤は、重合開始剤(E)や増感剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、あるいは、酸素による重合性化合物(D)の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
本発明においては、硬化性組成物の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の不要な重合を阻止するために、重合禁止剤を添加することが好ましい。
本発明に用いうる重合禁止剤としては、フェノール系水酸基含有化合物、N−オキシド化合物類、ピペリジン1−オキシルフリーラジカル化合物類、ピロリジン1−オキシルフリーラジカル化合物類、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン類、ジアゾニウム化合物類、及びカチオン染料類、スルフィド基含有化合物類、ニトロ基含有化合物類、FeCl3、CuCl2等の遷移金属化合物類が挙げられる。
フェノール系水酸基含有化合物が、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、フェノール樹脂類、及びクレゾール樹脂類からなる群より選択される化合物であるのが好ましい。
上記範囲とすることで、非画像部における硬化反応抑制及び画像部における硬化反応促進が充分おこなわれ、画像形成性及び感度が良好となる。
更に、硬化性組成物に対しては、硬化皮膜の物性を改良するために可塑剤や感脂化剤等の公知の添加剤を加えてもよい。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等があり、バインダーポリマーを使用した場合、重合性化合物とバインダーポリマーとの合計質量に対し10質量%以下添加することができる。
本発明の硬化性組成物は、紫外線吸収剤を含有してもよい。紫外線吸収剤としては、共役ジエン系化合物である下記一般式(I)で表される化合物が特に好ましい。
R1及びR2で表されるアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基を有するアルキル基の置換基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、アシルアミノ基、アシル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置換カルバモイル基、置換スルファモイル基、ニトロ基、置換アミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等が挙げられる。
ハメット則は、ベンゼン誘導体の反応又は平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために、1935年にL. P. Hammettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則により求められた置換基定数には、σp値とσm値とがあり、これらの値は多くの一般的な成書に記載があるが、例えば、J.A. Dean編「Lange’s Handbook of Chemistry」第12版、1979年(Mc Graw−Hill)や「化学の領域増刊」、122号、96〜103頁、1979年(南江堂)、Chemical Reviews, 91巻、165頁〜195頁、1991年に詳しい。本発明では、これらの成書に記載の文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に含まれる限り包含されることは勿論である。
上記のうち、本発明においては、R3としては、シアノ基、−COOR5、−CONHR5、−COR5、−SO2R5より選択される基が好ましく、また、R4としては、シアノ基、−COOR6、−CONHR6、−COR6、−SO2R6より選択される基が好ましい。R5及びR6は、各々独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、又は炭素原子数6〜20のアリール基を表す。R5及びR6で表される炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基は、前記R1及びR2における場合と同義であり、好ましい態様も同様である。
また、R3及びR4は互いに結合して環を形成してもよい。
このうち特にアクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物が好ましい。
上記他のモノマー化合物の2種以上を一緒に併用することも出来る。例えば、n−ブチルアクリレートとジビニルベンゼン、スチレンとメチルメタアクリレート、メチルアクリレートとメタアクリレート酸等を併用できる。
これらの有機溶剤は、単独あるいは混合して使用することができる。本発明の組成物又は硬化性組成物における固形分の濃度は、2〜60質量%であることが好ましい。
本発明の透明膜の製造方法としては、前述の組成物又は硬化性組成物をウエハ上にスプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、バー塗布法等で塗布する工程、
続く第一の加熱工程、及び
更に続いて前記第一の加熱工程における加熱温度より高い温度での第二の加熱工程を有する。
第一の加熱工程における条件としては、マイクロレンズの製造方法における(イ)工程におけるプリベーク条件として後述する条件と同様である。
第二の加熱工程における条件としては、マイクロレンズの製造方法における(ニ)工程におけるポストベーク条件として後述する条件と同様である。
本発明の組成物又は硬化性組成物は、高屈折率で高透過率な透明膜を形成可能であるため、例えば、マイクロレンズ及びマイクロレンズアレイの形成に極めて好適に使用することができる。
すなわち、本発明の組成物又は硬化性組成物は、マイクロレンズ形成用であることが好ましい。
また、本発明は、本発明の組成物又は硬化性組成物を用いて形成された透明膜を用いて形成されたマイクロレンズにも関する。
本発明の組成物又は硬化性組成物を用いたマイクロレンズの製造方法には、特に制限はなく通常用いられる方法を適用することができ、例えば、前述の透明膜をポストベーク処理し整形する工程、及び更にドライエッチング工程を有する製造方法などが挙げられる。
透明膜をポストベーク処理し整形する工程としては、(f)工程として詳細に後述するものと同様である。
ドライエッチング工程としては、(g)工程として詳細に後述するものと同様である。
本発明の硬化性組成物を用いたマイクロレンズの製造方法の好ましい1つの態様として、少なくとも下記(イ)〜(ニ)の工程を含む製造方法が挙げられる。
(イ)本発明の硬化性組成物の塗膜を基板上に形成する工程。
(ロ)該塗膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程。
(ハ)照射後の塗膜を現像する工程。
(ニ)現像後の塗膜を加熱する工程。
(イ)工程
この工程においては、硬化性組成物を、好ましくは液状組成物として、基板表面に塗布し、プリベークを行うことにより溶媒を除去して、基板上に塗膜を形成する。
前記基板としては、例えば、ガラス基板、シリコンウエハーや、これらの表面に各種金属層が形成された基板、イメージセンサー用オンチップカラーフィルターが塗布された基板等を挙げることができる。
塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、バー塗布法等の適宜の方法を採用することができる。
プリベークの条件としては、各成分の種類や使用量等によっても異なるが、通常、60〜120℃で30秒〜15分間程度である。形成される塗膜の膜厚は、プリベーク後の値として、0.5〜20μm程度が好ましい。
この工程においては、形成された塗膜の少なくとも一部に放射線を照射する。
塗膜の一部のみに放射線を照射する際には、所定のパターンを有するマスクを介して照射する。
照射する放射線としては、例えば、g線、i線等の紫外線、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を使用することができるが、これらのうち紫外線が好ましい。
露光量は、硬化性組成物の構成等に応じて適宜選択できるが、50〜2,000J/m2程度が好ましい。
この工程においては、露光後の塗膜を現像液、好ましくはアルカリ現像液により現像して、放射線の未照射部分を除去することにより、所定形状のパターンを形成させる。
前記アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジエチルアミノエタノール、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ [4.3.0]−5−ノネン等の水溶液を挙げることができる。また、アルカリ現像液には、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒、界面活性剤や各種有機溶媒を添加して使用することができる。
現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、揺動浸漬法、シャワー法等の適宜の方法を採用することができる。なお、アルカリ現像液で現像したのちは、通常、例えば流水洗浄等により洗浄する。
現像時間は、硬化性組成物の構成、現像液の構成によって異なるが、通常、常温で30〜120秒間程度である。
この工程においては、現像後の塗膜を、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により加熱(ポストベーク)することにより、当該塗膜を硬化させる。
このポストベークにおいて、加熱温度は、通常、120〜250℃、好ましくは160〜230℃である。また加熱時間は、加熱手段により異なるが、ホットプレート上で加熱する場合、通常5〜30分間程度であり、オーブン中で加熱する場合、通常、30〜90分間程度である。
また、ポストベークに際しては、2回以上加熱するステップベーク法等を採用することもできる。
本発明の硬化性組成物を用いたマイクロレンズの製造方法の好ましい別の態様として、少なくとも下記(a)〜(g)の工程を含む形成方法が挙げられる。
(b)上記の塗布膜を加熱して、塗布膜の乾燥(又は、乾燥及び硬化)を行うか、上記の塗布膜を適切な波長の光源(g線、i線等)により露光し硬化させるかの少なくともいずれかを行うことにより、高屈折率膜(透明膜)を得る工程
(c)上記加熱後の高屈折率膜上にレジスト塗膜を形成する工程
(d)上記レジスト塗膜を、適切な波長の光源(g線、i線等)により露光する工程
(e)上記露光後のレジスト塗膜を現像し、レジストパターンを形成する工程
(f)後加熱により上記レジストをレンズ状に整形させる工程
(g)ドライエッチングにより、上記レジストパターンと、上記高屈折率膜の一部を除去することにより、高屈折率膜をレンズ状に整形する工程
−(a)工程−
この工程においては、本発明の硬化性組成物を、カラーフィルター等の基材上に塗布して、塗布膜を形成する。
塗布方法としては、前記工程(イ)と同様の方法が挙げられる。
この工程において、塗布膜の加熱の好ましい一実施形態としては、プリベークとポストベークの2段階の加熱処理が挙げられる。
プリベークの条件としては、各成分の種類や使用量等によっても異なるが、通常、60〜120℃で30秒〜15分間程度である。形成される塗膜の膜厚は、プリベーク後の値として、0.5〜20μm程度が好ましい。このプリベークの工程は省略されることもある。
次いで、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により加熱(ポストベーク)することにより、当該塗布膜を硬化させる。ポストベークの条件としては、通常、120℃〜300℃で30秒〜60分間程度である。なお、ポストベーク工程の前に露光を行うことにより、硬化を促進してもよい。
上記の塗布膜を適切な波長の光源(g線、i線等)により露光し硬化させる場合において、照射する放射線としては、前記工程(ロ)と同様な放射線種及び露光量が挙げられる。
この工程においては、高屈折率膜の上にレジスト塗膜を形成する。このレジストとしては、一般に市販されている、紫外線露光によりパターン形成可能なレジストが使用可能である。このレジスト塗膜に対し、(a)工程と同様にプリベークを実施する。
−(d)工程−
この工程においては、上記塗膜に対しマスクを使用してパターン状に露光する。照射する放射線としては、前記工程(ロ)と同様な放射線種及び露光量が挙げられる。
−(e)工程−
この工程においては、露光後のレジスト塗膜を現像液、好ましくはアルカリ現像液により現像して、放射線の未照射部分あるいは照射部分を除去することにより、所定形状のパターンを形成させる。
前記アルカリ現像液としては、前記工程(ハ)と同様なアルカリ現像液が挙げられる。
現像方法としては、工程(ハ)について前述した方法と同様の方法が挙げられる。
現像時間としては、工程(ハ)について前述したものと同様である。
この工程においては、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により後加熱(ポストベーク)することにより、上記パターン形成後のレジストをレンズ状に整形させる。ポストベークの条件としては、通常、120℃〜300℃で30秒〜60分間程度である。また、レンズ状に整形させるため、2回以上加熱するステップベーク法等を採用することもできる。
ドライエッチングは、公知の方法(たとえば特開2010−204154号公報)により実行することができる。
本発明のマイクロレンズの製造方法によると、優れた特性(例えば、高屈折率と高透過性)を有する高精細なマイクロレンズ及びマイクロレンズアレイを高い製品歩留りで簡便に形成することができる。
本発明の固体撮像素子は、既述の本発明の組成物又は硬化性組成物を用いて形成されたマイクロレンズを備えることを特徴とする。
本発明の固体撮像素子は、高屈折率で高透過性のマイクロレンズを備えているため、ノイズを低減でき、優れた色再現性を示す。
本発明の固体撮像素子は、本発明の組成物又は硬化性組成物を用いて形成されたマイクロレンズを備えた構成であり、固体撮像素子として機能する構成であれば、特に限定はなく、例えば、基板上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる受光素子を有し、カラーフィルター上に前記マイクロレンズが備えた構成等が挙げられる。
本発明の固体撮像素子の製造方法としては特に制限はないが、1つの好ましい態様としては、少なくともフォトダイオード、遮光膜、及びデバイス保護膜を有する固体撮像素子用基板に、赤色画素、青色画素、及び緑色画素を形成する工程、
前述の組成物又は硬化性組成物を塗布し加熱する工程、
レジストパターンを形成する工程、
ポストベーク処理し、形成したレジストパターンをレンズ状の形状に整形する工程、及び
ドライエッチング工程
を有する。
組成物又は硬化性組成物を塗布し加熱する工程としては、前述のマイクロレンズの製造方法における(a)工程及び(b)工程における基材上に塗布膜を形成する工程及び塗布膜を加熱して、塗布膜の乾燥(又は、乾燥及び硬化)を行う工程と同様である。
レジストパターンを形成する工程としては、前述のマイクロレンズの製造方法における(d)工程及び(e)工程と同様である。
ポストベーク処理し、形成したレジストパターンをレンズ状の形状に整形する工程としては、前述のマイクロレンズの製造方法における(f)工程と同様である。
ドライエッチング工程としては、前述のマイクロレンズの製造方法における(g)工程と同様である。
[二酸化チタン分散液1(分散組成物)の調製]
下記組成の混合液に対し、循環型分散装置(ビーズミル)として、寿工業株式会社製ウルトラアペックスミル(商品名)を用いて、以下のようにして分散処理を行い、分散組成物として二酸化チタン分散液1を得た。
〜組成〜
・二酸化チタン(石原産業(株)製、商品名:TTO−51(C)) : 180部
・「例示化合物33」の樹脂(分散樹脂(B)) : 48.6部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA): 300部
・ビーズ径:φ0.05mm
・ビーズ充填率:75体積%
・周速:8m/sec
・ポンプ供給量:10Kg/hour
・冷却水:水道水
・ビーズミル環状通路内容積:0.15L
・分散処理する混合液量:0.44Kg
平均粒子径は分散時間(パス回数)とともに減少していったが、次第にその変化量が少なくなっていった。分散時間を30分間延長したときの一次粒子径の変化が5nm以下となった時点で分散を終了した。なお、この分散液中の二酸化チタン粒子の一次粒子径は40nmであった。
この測定は、日機装株式会社製マイクロトラックUPA−EX150を用いて行って得られた数平均粒子径のこととする。
[酸化ジルコニウム分散液(分散組成物)の調製]
50g/Lの濃度のオキシ塩化ジルコニウム水溶液を48質量%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、水和ジルコニウム懸濁液を得た。この懸濁液をろ過した後、イオン交換水で洗浄し、水和ジルコニウムケーキを得た。このケーキを、イオン交換水を溶媒として酸化ジルコニウム換算で濃度15質量%に調整して、オートクレーブに入れ、圧力150気圧、150℃で24時間水熱処理して酸化ジルコニウム微粒子懸濁液とし、乾燥により水分をなくして、酸化ジルコニウムの微粒子を得た。(平均粒子径5nm)。
調製例1で調製した二酸化チタン分散液のうち二酸化チタンを上記酸化ジルコニウムに置きかえた以外は同様にして、酸化ジルコニウム分散液を調製した。調製例1と同様に測定して求めた酸化ジルコニウム分散液中の酸化ジルコニウム粒子の一次粒子径は10nmであった。
[二酸化チタン分散液2(分散組成物)の調製]
下記組成の混合液に対し、循環型分散装置(ビーズミル)として、寿工業株式会社製ウルトラアペックスミル(商品名)を用いて、以下のようにして分散処理を行い、分散組成物として二酸化チタン分散液2を得た。
〜組成〜
・二酸化チタン(石原産業(株)製、商品名:TTO−51(C)) : 180部
・下記分散樹脂(分散樹脂(B)) : 48.6部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA): 300部
[組成物の調製]
上記で得られた二酸化チタン分散液1(分散組成物)を用いて、以下の組成となるように各成分を混合して組成物(硬化性組成物)を得た。
〜硬化性組成物の組成〜
・上記で調製した二酸化チタン分散液1(分散組成物) … 52.86部
・バインダーポリマー(J−1) … 3.27部
(前掲のJ−1;重量平均分子量(Mw)及び共重合比(モル比)は前記の通りである)
・界面活性剤 … 0.30部
(メガファック F781 フッ素系界面活性剤(DIC(株)製)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート … 4.36部
(重合性化合物、下記T−1)
・オキシム重合開始剤 … 0.30部
(光重合開始剤、BASF社製 IRGACURE OXE−01(下記K−1))
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)… 40.0部
上記で得られた硬化性組成物を12インチシリコンウエハ上にスピンコート法で塗布し、その後ホットプレート上で100℃で2分間加熱して膜厚1.05μmの塗布膜を得た。更にこの塗布膜を、200℃で5分、ホットプレート上で加熱して、透明膜としての硬化膜(膜厚:1.0μm)を得た。
上記で得られた基板に対して、ジェー・エー・ウーラム・ジャパン社製エリプソメトリーを用いて、透明膜の波長500nmの光に対する屈折率を測定した。また、この透明膜に関して、大塚電子社製のMCPD Seriesを用いて、400nm〜700nmの波長領域全域に渡る光透過率を測定した。
透明膜の屈折率の結果を下記表1に示す。なお、この透明膜の光透過率を400nmから700nmまで測定したところ、塗布直後はこの測定範囲のいずれにおいても92%以上の光透過率を示した。
上記のように硬化性組成物を塗布したサンプルを室温にて24時間放置した後、透明度を目視にて5〜1で評価した。結果を下記表1に示す。
5:透明度に変化なく、全く問題ないレベル。
4:周辺部の透明度がわずかに変化しているが、中央部分に変化はなく、実用上問題ないレベル
3:周辺部、中央部にわずかに変化が認められるが、実用上は問題ないレベル
2:周辺部、中央部に不均一部分が認められ、実用上も問題となるレベル
1:全面に不均一部分があり、明らかに許容外レベル
上記のように形成した透明膜としての硬化膜の上に更に、ポジ型のフォトレジスト「FHi622BC」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)をスピンコーターにて塗布し、100℃で1分間の加熱処理を行ない、膜厚が0.8μmになるようにフォトレジスト層を形成した。次いで、i線ステッパー(FPA3000i5、キャノン(株)製)にて300mJ/cm2の全面露光を行ない、110℃で1分間の加熱処理を実施した後、現像液FHD−5(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)で1分間、現像処理し、透明膜(硬化膜)上のフォトレジスト層をすべて剥離した。処理後の透明膜(硬化膜)の屈折率を前記の方法に準じて測定した。
結果を、[現像処理後の屈折率]−[現像処理前の屈折率]から求めた現像処理後の屈折率変化の値とともに下記表1に示す。
硬化性組成物における分散液の種類、バインダーポリマーの種類、界面活性剤の種類、及び硬化性組成物中の全固形分に対する界面活性剤の含有量を下記表1のように変更する以外は、実施例1に準じて、実施例2〜43、比較例1〜9の硬化性組成物を調製し、評価した結果を表1に示す。ここで界面活性剤の含有量を変更する場合には、界面活性剤の添加量を増減するとともに、組成物中の全体の固形分量が一定(すなわち、固形分濃度が一定)となるように、前記界面活性剤の添加量の増減に従い、バインダーポリマー(F)の添加量を増減することにより変更した。なお、これら透明膜の光透過率を400nmから700nmまで測定したところ、塗布直後はこの測定範囲のいずれにおいても92%以上の光透過率を示した。
[組成物の調製]
上記で得られた二酸化チタン分散液2(分散組成物)を用いて、以下の組成となるように各成分を混合して実施例44の組成物(硬化性組成物)を得た。
〜硬化性組成物の組成〜
・上記で調製した二酸化チタン分散液2(分散組成物) … 52.86部
・バインダーポリマー(J−5) … 3.27部
(前掲のJ−5;重量平均分子量(Mw)及び共重合比(モル比)は前記の通りである)
・界面活性剤 … 0.30部
(メガファック F781 フッ素系界面活性剤(DIC(株)製)
・エポキシ化合物 … 4.36部
(重合性化合物、製品名:EHPE 3150 (ダイセル化学工業株式会社製))
・オキシム重合開始剤 … 0.30部
(光重合開始剤、BASF社製 IRGACURE OXE−01(前記K−1))
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)… 40.0部
・p−メトキシフェノール(重合禁止剤) … 0.001部
実施例44の硬化性組成物において、硬化性組成物中の全固形分に対する界面活性剤の含有量を下記表1のように変更する以外は、実施例44に準じて、実施例45及び46の硬化性組成物を調製した。ここで界面活性剤の含有量を変更する際には、界面活性剤の添加量を増減するとともに、組成物中の全体の固形分量が一定(すなわち、固形分濃度が一定)となるように、前記界面活性剤の添加量の増減に従い、バインダーポリマー(F)の添加量を増減することにより変更した。実施例44〜46の硬化性組成物を、実施例1に準じて評価した結果を表1に示す。
なお、これら透明膜の光透過率を400nmから700nmまで測定したところ、塗布直後はこの測定範囲のいずれにおいても92%以上の光透過率を示した。
バインダーポリマー(F)の欄におけるJ−2〜J−6は、前掲の構造、重量平均分子量(Mw)及び共重合比(モル比)を有するバインダーポリマーである。
また界面活性剤(G)の欄における「サーフィノール465」は、サーフィノール465(ノニオン系界面活性剤 日信化学製)、「KF−6001」はKF−6001(シリコン系界面活性剤 信越シリコーン製)を意味する。
また比較例9で使用されるバインダーポリマーのJ−7は、以下に記載する構造、重量平均分子量(Mw)及び共重合比(モル比)を有し、ベンジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含有しない比較用のバインダーポリマーである。
フォトダイオード及び転送電極が形成されたシリコンウエハー上に、フォトダイオードの受光部のみ開口したタングステンからなる遮光膜を形成し、形成された遮光膜全面及びフォトダイオード受光部(遮光膜中の開口部)を覆うようにして窒化シリコンからなるデバイス保護層を形成する。
この上に、上記のようにして調整した実施例の硬化性組成物を膜厚1.5μmとなるように塗布後、100℃で2分間、ホットプレートで加熱後、200℃で5分間、ホットプレートで加熱し、硬化させた。
更に、この上にHPR−204ESZ−9−5mPa・s(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製レジスト液)を塗布し、90℃で1分間、ホットプレートで加熱した。この塗布膜を、1辺1.4μmの正方パターンを多数有するマスクを介してi線ステッパー(製品名:FPA−3000i5+、キャノン(株)製)により100mJ/cm2で露光した。ここで、マスクは、マスクにおける多数の正方パターンが、それぞれ、上記カラーフィルタにおける赤色画素、青色画素、及び緑色画素に対応する位置となるように配置した。
・RFパワー:800W
・アンテナバイアス:100W
・ウエハバイアス:500W
・チャンバー内圧:0.5Pa
・基板温度:50℃
・混合ガス種及び流量:CF4/C4F6/O2/Ar = 175/25/50/200ml/分
・フォトレジストエッチングレート:140nm/分
Claims (16)
- 金属酸化物粒子(A)としての酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子と、ベンジル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位、エチレンオキサイド基を含有するアルキル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位及びイソブチル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位を含有するバインダーポリマー(F)と、界面活性剤(G)とを含有する組成物であって、前記界面活性剤(G)の含有量が前記組成物の全固形分に対して0.0010質量%〜3.0質量%である組成物。
- 金属酸化物粒子(A)としての酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子と、ベンジル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位を含有するバインダーポリマー(F)と、界面活性剤(G)と、pKa14以下の官能基を有する基Xを有する繰り返し単位と、側鎖に原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとを有し、かつ塩基性窒素原子を含有する樹脂である分散樹脂(B)とを含有する組成物であって、前記界面活性剤(G)の含有量が前記組成物の全固形分に対して0.0010質量%〜3.0質量%である組成物。
- 前記界面活性剤(G)がフッ素系界面活性剤又はノニオン系界面活性剤である請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記界面活性剤(G)の含有量が前記組成物の全固形分に対して0.50質量%〜3.0質量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記金属酸化物粒子(A)として酸化チタン粒子を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記バインダーポリマー(F)が更に(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記バインダーポリマー(F)がエチレンオキサイド基を有する請求項2に記載の組成物。
- 前記バインダーポリマー(F)が更にエチレンオキサイド基を含有するアルキル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位及びイソブチル(メタ)アクリレートを重合して得られる繰り返し単位の両方を含有する請求項2に記載の組成物。
- マイクロレンズ形成用である請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物を用いて形成された透明膜。
- 請求項10に記載の透明膜を用いて形成されたマイクロレンズ。
- 前記透明膜をドライエッチングすることにより形成された請求項11に記載のマイクロレンズ。
- 請求項11又は12に記載のマイクロレンズを有する固体撮像素子。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物をウエハ上に塗布する工程、
続く第一の加熱工程、及び
更に続いて前記第一の加熱工程における加熱温度より高い温度での第二の加熱工程を有する、透明膜の製造方法。 - 請求項10に記載の透明膜をポストベーク処理し整形する工程、及び更にドライエッチング工程を有する、マイクロレンズの製造方法。
- 少なくともフォトダイオード、遮光膜、及びデバイス保護膜を有する固体撮像素子用基板に、赤色画素、青色画素、及び緑色画素を形成する工程、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物を塗布し加熱する工程、
レジストパターンを形成する工程、
ポストベーク処理し、形成したレジストパターンをレンズ状の形状に整形する工程、及び
ドライエッチング工程、
を有する、固体撮像素子の製造方法。
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