JP5895468B2 - 積層フィルム及びそれを用いたゴム成形体 - Google Patents
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Description
1.フッ素系樹脂フィルムの一方の面に、加熱圧着手段によりゴム基材を接着させるための接着層を有する積層フィルムであって、該接着層は、有機珪素化合物を含む蒸着用ガス組成物を用いて、プラズマCVD法により前記フッ素系樹脂フィルム上に形成した蒸着膜であることを特徴とする、積層フィルム。
2.上記1に記載の積層フィルムとゴム基材とからなるゴム成形体であって、加硫成形したゴム基材を、該積層フィルムの接着層の面と重ね合せ、加熱圧着してなることを特徴とする、ゴム成形体。
3.上記1に記載の積層フィルムとゴム基材とからなるゴム成形体であって、未加硫または半加硫のゴム基材を、該積層フィルムの接着層の面と重ね合せ、加硫成形及び加熱圧着してなることを特徴とする、ゴム成形体。
4.ゴム成形体が注射器用滑栓であることを特徴とする、上記2または3に記載のゴム成形体。
5.ゴム成形体が医薬バイアル用栓であることを特徴とする、上記2または3に記載のゴム成形体。
なお、本発明において使用される樹脂名は、業界において慣用されるものが用いられる。また、本発明において、密度はJIS K7112に準拠して測定した。
図1及び図2は、本発明の積層フィルム及びゴム成形体のそれぞれの層構成について、一例を示す概略的断面図である。
本発明の積層フィルムを構成する基材フィルムとしては、低い摺動抵抗性、すなわち良好な表面滑性、及び種々の薬品との低反応性を示すことから、フッ素系樹脂フィルムが使用される。
表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理等の処理を用いることができる。
本発明の積層フィルムにおいて、加熱圧着手段によりゴム基材と接着させるための接着層は、表面にメチル(CH3)基及びエチル(C2H5)基の少なくとも一方が存在するように形成されたシリカ膜である。CH3基及びC2H5基の少なくとも一方を接着層の表面に形成することにより、ゴム基材との接着が良好となる。
ない。なお、接触角は、JIS K 6768に準じて、θ/2法にて液滴の左右端点と頂点を結ぶ直線の、固体表面に対する角度から求めることができる。本発明においては、協和界面科学(株)製の全自動接触角計Drop Master700により20℃、50%RHの条件下で測定された値である。
本発明の積層フィルムをゴム基材上にラミネートすることにより、ゴム基材の弾性を保持したまま、その表面の滑り性及び耐溶剤性を向上させることができる。
[実施例1]
厚さ50μmのフッ素系樹脂フィルム(ETFE、旭硝子(株)製アフレックス(R)、表面無処理)を使用し、これを平行平板型プラズマCVD装置のチャンバー内の下部電極(アース電極)上に装着した。次に、プラズマCVD装置のチャンバー内を0.1Paに減圧した。次いで、有機珪素化合物としてHMDSOを準備し、これを流量制御しながら100℃に加熱した気化器によって気化して蒸着用モノマーガスとし、20sccm(気体状態)の流量でチャンバーに供給した。また、酸素ガスを50sccmの流量で、及びキャリアガスとしてアルゴンガスを10sccmの流量で、チャンバーに供給した。
得られた積層フィルムの接着層の面を、未加硫のゴムシート(エクソン化学(株)製エッソブチル、厚さ1mm)と重ね合せ、150℃で10秒間加熱することにより加硫及び加熱圧着ラミネートを行い、本発明の複合ゴムシートを得た。
実施例1と同様にして蒸着膜を形成後、アルゴンガスのみをチャンバーに供給し、30秒間のプラズマ処理を行い、本発明の積層フィルムを得た。次いで、得られた積層フィルムを用いて、実施例1と同様にして、本発明の複合ゴムシートを得た。
実施例1で用いたものと同じフッ素系樹脂フィルムを使用し、その一方の面を未加硫のゴムシート(エクソン化学(株)製エッソブチル、厚さ1mm)と重ね合わせ、実施例1と同様にして複合ゴムシートを得た。
実施例1で用いたものと同じフッ素系樹脂フィルムを、プラズマ照射装置(ヤマト科学(株)製プラズマドライクリーナー PDC610/610G)に付し、窒素ガスを20sccmの流量でチャンバーに供給し、100W、13.56MHzの電力を電極間に印加することによりプラズマを生成し、チャンバー内の圧力を20Paに保って1分間のプラズマ処理を行った。この結果、片面にプラズマ処理を行ったフッ素系樹脂フィルムを得た。
得られたフィルムのプラズマ処理面を、未加硫のゴムシート(エクソン化学(株)製エッソブチル、厚さ1mm)と重ね合せ、実施例1と同様にして複合ゴムシートを得た。
(1)実施例1〜2で得られた積層フィルム、及び比較例1〜2で用いたフィルムについて、表面の接着性を評価するために、水の接触角及びジヨードメタンの接触角を、接触角試験機(協和界面科学(株)全自動接触角計Drop Master700)を用いて、20℃、50%RHの条件下で測定した。
剥離試験結果については、引張りにより試験片が伸び、その後破断するまでフィルムとゴム基材とが剥離しなかったものを○、試験片が伸び、破断する前にフィルムとゴム基材とが剥離したものを△、試験片が伸びる前にフィルムとゴム基材とが剥離したものを×とした。
2 チャンバー
3 下部電極
4 上部電極
5 真空ポンプ
6 供給ノズル
7 蒸着用ガス組成物供給装置
8 電源
S 被蒸着フィルム
P グロー放電プラズマ
10 フッ素系樹脂フィルム
20 接着層
30 ゴム基材
Claims (5)
- フッ素系樹脂フィルムの一方の面に、加熱圧着手段によりゴム基材を接着させるための接着層を有する積層フィルムであって、
該接着層は、有機珪素化合物を含む蒸着用ガス組成物を用いて、プラズマ気相化学蒸着法により前記フッ素系樹脂フィルム上に形成した蒸着膜であることを特徴とする、積層フィルム。 - 請求項1に記載の積層フィルムとゴム基材とからなるゴム成形体であって、
加硫成形したゴム基材を、該積層フィルムの接着層の面と重ね合せ、加熱圧着してなることを特徴とする、ゴム成形体。 - 請求項1に記載の積層フィルムとゴム基材とからなるゴム成形体であって、
未加硫または半加硫のゴム基材を、該積層フィルムの接着層の面と重ね合せ、加硫成形及び加熱圧着してなることを特徴とする、ゴム成形体。 - ゴム成形体が注射器用滑栓であることを特徴とする、請求項2または3に記載のゴム成形体。
- ゴム成形体が医薬バイアル用栓であることを特徴とする、請求項2または3に記載のゴム成形体。
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