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JP5880960B2 - 複合体からの不溶物の回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複合体を構成する処理液に不溶な不溶物を回収し再利用することができる不溶物の回収方法に関し、特に、再生品の特性を低下させることなく、かつ、経済性や生産性などを向上させることができる、複合体からの不溶物の回収方法に関する。
地球資源の有効活用等を促進する上で、少なくとも樹脂硬化物及び不溶物を含む複合体(適宜、複合体と略称する)の廃材等を再生利用することは極めて重要である。
上記の複合体として、例えば、エポキシ樹脂硬化物、充填材及びカーボン繊維を含むカーボン繊維強化プラスチック(適宜、CFRPと略称する)、不飽和ポリエステル樹脂硬化物、充填材及びガラス繊維を含むガラス繊維強化プラスチック(適宜、GFRPと略称する。)、エポキシ樹脂硬化物、充填材及び金属部品を含むモールドコイル(適宜、モールドコイルと略称する)、導電性コイル、充填材及び絶縁ワニスを含むモーターコイル(適宜、モーターコイルと略称する)、又は、ウレタン樹脂硬化物とポリプロピレン樹脂とを含む樹脂複合体(適宜、樹脂複合体と略称する)が挙げられる。上記の複合体の廃材は、その廃棄量が膨大であることから、再生利用を行うことを目的として、様々な技術が研究開発されている。
例えば、特許文献1には、エポキシ樹脂硬化物と不溶物からなる複合体のリサイクル方法として、分解触媒と有機溶媒とを含む処理液で処理し、エポキシ樹脂硬化物を分解及び溶解させたのち、不溶物を回収する方法が開示されている。
また、特許文献2には、不飽和ポリエステル樹脂硬化物と不溶物からなる複合体のリサイクル方法として、分解触媒と有機溶媒とを含む処理液で処理し、不飽和ポリエステル樹脂硬化物を分解及び溶解させたのち、不溶物を回収する方法が開示されている。
従来例にかかる複合体の溶解処理方法は、複合体の投入工程、溶解工程、取出工程、洗浄工程及び乾燥工程からなる。
複合体は、少なくとも樹脂硬化物及び不溶物からなる。
樹脂硬化物として、例えば、エポキシ樹脂硬化物、不飽和ポリエステル樹脂硬化物、ワニス及びウレタン樹脂硬化物の少なくとも一つが挙げられ、不溶物として、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、導電材料、導電金属加工部品及びポリプロピレン樹脂の少なくとも一つが挙げられる。
上記複合体を処理液が貯留された溶解槽に投入し、所定の時間加熱して樹脂硬化物を溶解した後に、溶解せずに残った不溶物を溶解槽から回収・洗浄し、乾燥することによって、再生品の原料としての不溶物を得ることができる。
洗浄工程は、残された不溶物の表面に付着した、処理液中に含まれる樹脂硬化物の分解物や触媒成分を洗浄除去する工程である。洗浄液は、処理液とほぼ同じものであり、かつ、溶解促進触媒を含まない有機溶媒が用いられる。洗浄液による洗浄の後には、水洗浄が行われる。
特開2001−172426号公報 特開2002−194137号公報
しかしながら、従来例の溶解処理方法では、洗浄工程に水洗浄が含まれており、これによって生じた洗浄廃水の処理に手間とコストを要していた。洗浄廃水は、洗浄対象物に付着した洗浄液等が持ち込まれて汚染されるため、未処理のまま破棄することはできない。
また、洗浄工程の過程において、洗浄液にも、処理液中に溶解した樹脂硬化物または触媒成分(適宜、不純物と略称)が混入するため、単純に工程を省略してしまうと、不純物が不溶物表面に残存し、再生品の特性を低下させる恐れがある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、洗浄工程に水洗浄を含まず、これによって生じていた洗浄廃水の処理に手間とコストを要せずに樹脂硬化物及び不溶物を含む複合体からの不溶物の回収方法において、再生品の特性を低下させることなく、かつ、経済性や生産性などを向上させることができる複合体からの不溶物の回収方法の提供を目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
(1)少なくとも処理液によって溶解する樹脂硬化物及び処理液によって溶解しない不溶物を含む複合体からの不溶物の回収方法であって、前記複合体を予め容器に収納して溶解槽に投入する投入工程と、前記樹脂硬化物を、溶解槽に貯留された有機溶媒と触媒からなる処理液によって溶解する溶解工程と、前記溶解工程において、溶解された前記樹脂硬化物が含まれる前記処理液と、溶解されない前記不溶物とを分離する固液分離工程と、前記不溶物を回収する回収工程と、前記不溶物を、水を用いることなく前記有機溶媒で洗浄する洗浄工程及び、洗浄した前記不溶物を乾燥する乾燥工程とを有し、前記洗浄工程の直前直後にて脱液を行うことを特徴とする複合体からの不溶物の回収方法。
(2)前記洗浄工程において、前記不溶物を前記有機溶媒で少なくとも1回以上、洗浄することを特徴とする項(1)に記載の複合体からの不溶物の回収方法。
(3)前記樹脂硬化物が、エポキシ樹脂硬化物、不飽和ポリエステル樹脂硬化物及びウレタン樹脂硬化物から選ばれる少なくとも1種以上で、前記不溶物が、ガラス繊維、カーボン繊維、導電材料、導電金属加工部品及びポリプロピレン樹脂から選ばれる少なくとも1種以上である項(1)又は(2)に記載の複合体からの不溶物の回収方法。
(4)前記有機溶媒がベンジルアルコールで、前記触媒がリン酸三カリウムである項(1)〜(3)のいずれか1項に記載の複合体からの不溶物の回収方法。


本発明の複合体からの不溶物の回収方法によれば、洗浄工程に水洗浄を含まず、これによって生じていた洗浄廃水の処理に手間とコストを要せずに不溶物の再生品の特性を低下させることなく、かつ、経済性や生産性などを向上させることができる。
図1は、本発明の実施形態にかかる複合体からの不溶物の回収方法を説明するための概略フローチャート図を示している。
(複合体)
本実施形態の複合体は、上述したように、少なくとも樹脂硬化物及び不溶物からなっており、例えば、CFRP、GFRP、モールドコイル、モーターコイル及び樹脂複合体の少なくとも一つが挙げられる。
樹脂硬化物として、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ワニス及びウレタン樹脂硬化物が挙げられる。
また、不溶物として、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、導電材料、導電金属加工部品及びポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂などの熱可塑性樹脂の少なくとも一つが挙げられる。
さらに、回収される不溶物は、再利用時の価値を維持・向上させるために、粉砕しない、或は、細かく粉砕しない方が望ましい場合が多い。したがって、本実施形態では、粉砕しない、あるいは、粗く粉砕された複合体を容器に収納し、この状態で溶解処理を行う構成としてある。これにより、粉砕に関するコストを削減することができる。
(処理液)
本実施形態の所定の処理液は、有機溶媒と触媒を少なくとも含み、好ましくは、溶媒としてのベンジルアルコールと、触媒としてのリン酸三カリウムを含んでおり、投入された複合体の樹脂硬化物を溶解する。また、溶解槽内の処理液の液温は所定の温度に制御される。制御温度は、複合体中の不溶物の軟化温度及び処理液の沸点より10℃程度低い温度である。
処理液の有機溶媒は、アルコール類、ケトン類、カーボネート化合物類、複素環化合物類、エステル類、二トリル類、非プロトン極性物質類、非極性溶媒類、塩素系類又は環状・鎖状エーテル類などが挙げられる。具体的には、アルコール類として、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ベンジルアルコール等が、ケトン類として、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、DIBK(ジイソブチルケトン)、シクロヘキサノン、DAA(ジアセトンアルコール)等が、カーボネート化合物類として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が、複素環化合物類として、3−メチル−2−オキサゾリジノン、N−メチルピロリドン等が、エステル類として、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ホスホン酸エステル等が、二トリル類として、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等が、非プロトン極性物質類として、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が、非極性溶媒類として、トルエン、キシレン等が、塩素系類として、メチレンクロリド、エチレンクロリド等が、環状・鎖状エーテル類として、環状エーテル類は、ジオキサン、テトラヒドロフラン等、鎖状エーテル類は、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等が挙げられる。
触媒としては、アルカリ金属の水酸化物、リン酸塩、又は炭酸塩を含んでいればよい。このようにすると、大気圧下であっても、短時間で樹脂硬化物を溶解することができる。したがって、耐圧構造などを必要としないので、設備費用のコストダウンを図ることができ、また、溶解するまでの時間が短縮でき、ランニング費用のコストダウンを図ることができる。
アルカリ金属の水酸化物、リン酸塩、又は炭酸塩として、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸ルビジウム、又は、炭酸カリウムが挙げられる。
なお、処理液による樹脂硬化物の溶解には、処理液による樹脂硬化物の膨潤、樹脂硬化物の分解、樹脂硬化物の複合体からの剥離、樹脂分解物の処理液への溶解などが含まれる。
(投入工程)
投入工程は、複合体を溶解槽に投入する工程である(ステップS1)。
投入手段として、予め複合体を収納した容器を、コンベアなどの移動手段及びクレーンなどの昇降手段により、溶解槽に投入する手段が挙げられる。容器は、フレームにパンチングメタル、エキスパンドメタル又は金網等が取り付けられた方体形状である。このような容器を用いることにより、溶解処理前の複合体及び溶解処理後の不溶物の形状や大きさが様々な場合であっても、効率よく投入、搬送及び取出等を行うことができる。なお、容器の形状は、上記に限定されるものではなく、また、網目寸法や開口率は、不溶物の形状や寸法などに応じて、適宜設定される。
また、溶解槽と連結されたホッパーから複合体を溶解槽に投入する手段が挙げられる。これは、複合物が粉砕された状況においては有効な手段である。
(溶解工程)
溶解工程は、溶解槽に貯留された処理液によって、投入された複合体中の樹脂硬化物を分解し、処理液中に溶解する工程である(ステップS2)。この際、溶解槽内の処理液の液温は所定の温度に制御されている。制御温度は、複合体中の不溶物の軟化温度及び処理液の沸点より10℃程度低い温度である。必要に応じて、樹脂硬化物の溶解効率を向上させるため、処理液を撹拌したり、不活性ガスを処理液内に導入してバブリングしたりする場合もある。
(固液分離工程)
固液分離工程は、複合体中の樹脂硬化物の分解物が溶解した処理液と、不溶物に分離する工程である(ステップS3)。
固液分離の手段として、複合体の収容されていた容器を、コンベアなどの移動手段及びクレーンなどの昇降手段により、溶解槽から引き上げ、容器内に残された不溶物を洗浄槽に空ける手段や、下部に液受け容器を有したネットコンベアに不溶物を排出し、洗浄槽まで搬送する手段が挙げられる。
固液分離工程で得られた、樹脂硬化物の分解物が溶解した処理液は、再度溶解槽に戻され、処理能力が著しく低下するまでは、新しい処理液の代わりとして使用することができる。
(洗浄工程)
洗浄工程は、洗浄液によって不純物を除去する工程である(ステップS4)。
洗浄液は、処理液とほぼ同じものであり、かつ、水と溶解促進触媒を含まない有機溶媒が用いられる。このことにより、洗浄廃水の処理に手間とコストを要せずに洗浄に用いた有機溶媒を蒸留等の手段により再生して、処理液の原料として利用することができ、原料コストを低減することができる。洗浄は、必要に応じて複数回行われる。
また、有機溶媒洗浄の後に、必要に応じて脱液を行う。脱液を行うことによって、不純物の混入した洗浄液を最大限除去することができ、不溶物の表面に不純物が残存することを防ぐことが可能になる。
不純物の洗浄液への混入を最小限にし、洗浄液のライフを伸ばすことを目的に、脱液工程(ステップS4’)を洗浄工程の直前に行うことも効果的である。脱液の手段としては、例えば、遠心脱液機、手動式バスケット型脱液機が挙げられる。電動装置を用いる場合には、安全のため、防爆型装置の使用や、モーター部を不活性ガスでパージする等の手段を要する。
(乾燥工程)
乾燥工程は、不溶物の表面に付着した有機溶媒及び不溶物内部に含浸した有機溶媒を乾燥する工程である(ステップS5)。乾燥は不溶物の軟化温度以下で行う。また、不活性ガスをパージすることにより、溶媒ガス濃度が爆発下限濃度以下になるように雰囲気を制御する。乾燥工程で得られた不溶物は、回収されて再生品の原料となる。
以下に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
試料、処理液及び溶解条件は、実施例1、比較例1共に共通とした。
(試料)
溶解処理対象の複合体として、樹脂硬化物としてのウレタン樹脂硬化物と、不溶物としてのポリプロピレン樹脂の樹脂複合体の、直径10mmスクリーンメッシュパス粉砕品100gを用いた。
(処理液)
溶媒成分としてのベンジルアルコール300gと、触媒成分としてのリン酸三カリウム22gからなる処理液を用いた。
(溶解条件)
上記複合体及び処理液を四口フラスコに収納し、フラスコに温度計、撹拌器具、還流用コンデンサ、窒素導入管を取り付け、オイルバスを用いて140℃から150℃の範囲で30分間加熱した。
(不溶物回収条件)
上記方法で樹脂複合体を溶解処理したら、処理液の温度が、ベンジルアルコールの引火点である100℃以下まで下がってから、フラスコの内容物を目開き2mm角のステンレス製水切りザルに空け、ウレタン樹脂硬化物が溶解した処理液と、溶解せずに残ったポリプロピレン樹脂とに分離した。
(比較例1)
溶解処理後に得られたポリプロピレン樹脂を、洗浄液としてのベンジルアルコール中に浸漬させ、撹拌することによって、10分間洗浄を行った。ベンジルアルコールを用いた洗浄は、計2回行った。
洗浄液とポリプロピレン樹脂とを目開き2mm角のステンレス製水切りザルで分離し、再度ポリプロピレン樹脂を回収し、水中に浸漬させ、撹拌することによって、10分間洗浄を行った。水を用いた洗浄は、1回行った。なお、20℃で100gの水には、ベンジルアルコール4.0gが溶解する。
洗浄水とポリプロピレン樹脂とを目開き2mm角のステンレス製水切りザルで分離し、回収したポリプロピレン樹脂を145℃に保った乾燥機内で180分間乾燥した。
乾燥したポリプロピレン樹脂のうち25gを純水100gに投入し、30分間撹拌し、ポリプロピレン樹脂表面に付着した洗浄残渣が抽出された濾液を得た。この濾液中の触媒成分の指標として、リン酸三カリウム由来のカリウムイオン濃度を原子吸光光度計(日立ハイテクフィールディング製 Z−5010)で、溶媒及び溶解樹脂由来の有機物の含有量をJIS K 0102 22(燃焼酸化−赤外線分析法)に従い、 TOC(全有機炭素)分析装置で定量した。結果を表1に示した。
(実施例1)
溶解処理後に得られたポリプロピレン樹脂を、洗浄液としてのベンジルアルコール中に浸漬させ、撹拌することによって、10分間洗浄を行った。ベンジルアルコールを用いた洗浄は、計3回行った。
ポリプロピレン樹脂は洗浄液が付着しやすく液切れしにくいため、洗浄後に脱液を行った。洗浄液とポリプロピレン樹脂とを目開き2mm角のステンレス製水切りザルで分離し、回収したポリプロピレン樹脂を、小型遠心分離機(コクサン製 H−112)を用いて脱液した。脱液は、4000rpmで3分間行った。
その後、小型遠心分離機からポリプロピレン樹脂を回収し、145℃に保った乾燥機内で180分間乾燥した。
洗浄残渣の定量方法は、比較例1と同様に行った。結果を表1に示した。
(比較例2)
比較例2として、ポリプロピレン樹脂のバージン材に対し、溶解処理を行わずに、実施例1、比較例1と同様の分析を行った。結果を表1に示した。
Figure 0005880960
実施例1及び比較例1に示したように、洗浄工程において、水洗浄を省略した場合においても、水洗浄を行った場合とほぼ同等の洗浄レベルとなることが分かった。触媒として用いたリン酸三カリウムは、アルコールには溶解するが、20℃の水100gに90g溶解するので比較例1の水洗浄では、カリウムイオンは、少し低くなるが、水洗浄しない実施例1では、全有機炭素量がより少なくなり、再生品として有効である。
ポリプロピレン樹脂の再生品の特性の指標として、シャルピー衝撃値やメルトフローレート等が挙げられるが、水洗浄まで行った再生品と溶媒のみで洗浄した再生品は、バージン材とほぼ同等の特性を維持した。

Claims (4)

  1. 少なくとも処理液によって溶解する樹脂硬化物及び処理液によって溶解しない不溶物を含む複合体からの不溶物の回収方法であって、前記複合体を予め容器に収納して溶解槽に投入する投入工程と、前記樹脂硬化物を、溶解槽に貯留された有機溶媒と触媒からなる処理液によって溶解する溶解工程と、前記溶解工程において、溶解された前記樹脂硬化物が含まれる前記処理液と、溶解されない前記不溶物とを分離する固液分離工程と、前記不溶物を回収する回収工程と、前記不溶物を、水を用いることなく前記有機溶媒で洗浄する洗浄工程及び、洗浄した前記不溶物を乾燥する乾燥工程とを有し、前記洗浄工程の直前直後にて脱液を行うことを特徴とする複合体からの不溶物の回収方法。
  2. 前記洗浄工程において、前記不溶物を前記有機溶媒で少なくとも1回以上、洗浄することを特徴とする請求項1に記載の複合体からの不溶物の回収方法。
  3. 前記樹脂硬化物が、エポキシ樹脂硬化物、不飽和ポリエステル樹脂硬化物及びウレタン樹脂硬化物から選ばれる少なくとも1種以上で、前記不溶物が、ガラス繊維、カーボン繊維、導電材料、導電金属加工部品及びポリプロピレン樹脂から選ばれる少なくとも1種以上である請求項1又は2に記載の複合体からの不溶物の回収方法。
  4. 前記有機溶媒がベンジルアルコールで、前記触媒がリン酸三カリウムである請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合体からの不溶物の回収方法。
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