JP5874437B2 - 亜鉛めっき鋼板の製造方法及び亜鉛めっき鋼板 - Google Patents
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Description
厚さ0.8mmの軟質鋼板に定法により目付け量が90g/m2の溶融亜鉛めっきを施しためっき鋼板を作製した。このめっき鋼板から2.5mm×30mmの試験片を切り出し、めっき鋼板を陰極、Ptワイヤーを陽極として0.1mol/lのK2CO3水溶液中で5分間の放電処理を行なった。このとき、放電電圧を90V、110V、120Vとした試験片をそれぞれ作製した。放電処理後の試験片を蒸留水でよく洗浄、乾燥したのち、それぞれ、メチレンブルー脱色反応試験を行なった。また、比較として、めっきの基材に用いた軟質鋼板(めっきなし)および放電処理を行なっていない溶融亜鉛めっき鋼板についても、同様のメチレンブルー脱色反応試験を実施した。評価結果を表1(発明例1〜3、比較例1、3)に示す。
厚さ0.8mmの軟質鋼板に定法により目付け量が20g/m2の電気亜鉛めっきを施しためっき鋼板を作製した。このめっき鋼板から2.5mm×30mmの試験片を切り出し、めっき鋼板を陰極、Ptワイヤーを陽極として0.1mol/lのK2CO3水溶液中で5分間の放電処理を行なった。このとき、放電電圧を90V、120Vとした試験片をそれぞれ作製した。放電処理後の試験片を蒸留水でよく洗浄、乾燥したのち、それぞれ、前述のメチレンブルー脱色反応試験を行なった。また、比較として、放電処理を行なっていない電気亜鉛めっき鋼板についても、同様のメチレンブルー脱色反応試験を実施した。評価結果を表1(発明例4,5、比較例2)に示す。
厚さ0.8mmの軟質鋼板から2.5mm×30mmの試験片を切り出し、鋼板を陰極、Ptワイヤーを陽極として0.1mol/lのK2CO3水溶液中で5分間の放電処理を行なった。このとき、放電電圧を120Vとした試験片を作製した。放電処理後の試験片を蒸留水でよく洗浄、乾燥したのち、前述のメチレンブルー脱色反応試験を行なった。評価結果を表1(比較例4)に示す。
厚さ0.8mmの軟質鋼板に定法により目付け量が90g/m2の溶融亜鉛めっきを施した。このめっき鋼板から2.5mm×30mmの試験片を切り出し、めっき鋼板を陰極、Ptワイヤーを陽極として0.1mol/lのK2CO3水溶液中で5分間の放電処理を行なった。このとき、放電電圧を90V、110V、120Vの3水準とした。3水準につきそれぞれ、処理後の試験片を蒸留水でよく洗浄して、乾燥後、蒸留水中で波長365nmの紫外光を6時間照射したのち取り出し乾燥させた。放電電圧を90Vとして処理しためっき鋼板(発明例6)の表面を走査電子顕微鏡で観察した結果を図4に示す。図4に示すように、鋼板表面にロット状の粒子が形成されていることがわかる。X線回折装置を利用してこの粒子の組成を確認したところ、この粒子はZnOであることが確認された。これら結果は、110V、120Vで処理した試料(発明例7、8)についても同様であった。上記3水準について、前述のメチレンブルー脱色反応試験を行なった結果を表2(発明例6〜8)に示す。発明例6〜8は、6時間でメチレンブルーの吸収が消失しており、放電のみおこなった試料(上記発明例1〜3)と比較して、高い脱色反応を示すことがわかる。
厚さ0.8mmの軟質鋼板に定法により目付け量が90g/m2の溶融亜鉛めっきを施した。このめっき鋼板から2.5mm×30mmの試験片を切り出し、めっき鋼板を陰極、Ptワイヤーを陽極として0.1mol/lのK2CO3水溶液中で5分間の放電処理を行なった。このとき、放電電圧を120Vとした。処理後の試験片を蒸留水でよく洗浄して、乾燥後、試験片を陽極、Ptワイヤーを陰極として0.1mol/lのK2CO3水溶液中で陽極酸化処理(印加電圧100V、印加時間0.1時間)を行った。この試料について、前述のメチレンブルー脱色反応試験を行なった。結果を表2(発明例9)に示す。発明例9は、6時間でメチレンブルーの吸収が消失しており、放電のみおこなった試料(上記発明例1〜3)と比較して、高い脱色反応を示すことがわかる。
厚さ0.8mmの軟質鋼板に定法により目付け量が90g/m2の溶融亜鉛めっきを施した。このめっき鋼板から2.5mm×30mmの試験片を切り出し、鋼板を陰極、Ptワイヤーを陽極として0.1mol/lのK2CO3水溶液中で5分間の放電処理を行なった。このとき、放電電圧を120Vとした。処理後の試験片を蒸留水でよく洗浄した。その後、この放電処理した試験片を陽極とし、Ptワイヤーを陰極として0.1mol/lのK2CO3水溶液に浸漬して印加電圧140Vで10分間、試験片の陽極酸化を実施した。この試験片の表面を走査電子顕微鏡で観察した結果を図5に示す。図5に示すように、鋼板表面に特異な形状が形成されていることがわかる。X線回折装置を利用してこの形状の組成を確認したところ、これはZnOであることが確認された。この試料について、前述と同様のメチレンブルー脱色反応試験を6時間行なったところ、約650nmの吸光度はほぼゼロとなり、陽極酸化を実施していない試料(上記発明例1〜3)と比較して、高い脱色反応を示した。また、前述と同様のメチレンブルー脱色反応試験を24時間行ない、終了後、試料を純水で洗い、再度メチレンブルー脱色反応試験を24時間行なうという手順で、さらに7回のメチレンブルー脱色反応試験を繰り返したところ、性能劣化は認められず、最後のメチレンブルー脱色反応試験においても約650nmの吸光度はほぼゼロとなり、高い脱色反応を示した。すなわち、本発明によるめっき鋼板の光触媒作用は非常に長い持続性を有することが確認された。
厚さ0.8mmの軟質鋼板に定法により目付け量が90g/m2の溶融亜鉛めっきを施した。このめっき鋼板から2.5mm×30mmの試験片を切り出し、表面を蒸留水でよく洗浄して、乾燥後、蒸留水中で波長365nmの紫外光を6時間照射したのち取り出し乾燥させた。その後、前述のメチレンブルー脱色反応試験を6時間行なった結果を表2(比較例5)に示す。発明例と比較して、脱色反応は低いことがわかる。また、実施例4〜7に関しては、得られた溶融亜鉛めっき鋼板の表面に観察されたロッド状あるいは星状粒子の形状、大きさ、存在密度を求め、表2に示した。平均粒子径は、得られた溶融めっき鋼板の表面を、図4に示したように走査型電子顕微鏡にて、ロッド状粒子の場合は、観察方向に垂直かそれに近い状態で存在する粒子を任意に20個選び、長軸と短軸の平均値として求めた。その際、平均長さ、平均直径(上から見た幅)を測定し、(平均長さ)/(平均直径)を求めた。また、形状が星状(三角形)のものは、三角形の高さと底辺の平均値として平均粒子径を求めた。ロッド状あるいは星状の粒子の個数は1000nm x 1000nmのエリアを5箇所選び、その中に含まれる(エリアにかかった全ての)粒子の数を数え平均値として求めた。
2 電解溶液
3 陽極電極
4 被処理材(陰極電極)
5 導線
6 電源
7 温度計
Claims (3)
- 鋼板の表面及び裏面の少なくとも一方に亜鉛めっき処理を施すステップと、
亜鉛めっき処理が施された鋼板を陰極として、電解溶液中で陰極と陽極との間に60V以上200V以下の電圧を印加するステップと、
前記電圧を印加した後の鋼板を、紫外線を照射しながら水溶液に浸漬し、平均粒子径が1μm以下の酸化亜鉛粒子を鋼板の表面に付与するステップと、
を含むことを特徴とする亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 鋼板の表面及び裏面の少なくとも一方に亜鉛めっき処理を施すステップと、
亜鉛めっき処理が施された鋼板を陰極として、電解溶液中で陰極と陽極との間に60V以上200V以下の電圧を印加するステップと、
前記電圧を印加した後の鋼板を陽極酸化することによって、平均粒子径が1μm以下の酸化亜鉛粒子を鋼板の表面に付与するステップと、
を含むことを特徴とする亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 鋼板の表面及び裏面の少なくとも一方に亜鉛めっき層を備え、平均長さ1000nm以下、平均直径400nm以下、平均長さを平均直径で除算した値が3以上であるロッド状の酸化亜鉛粒子を該亜鉛めっき層の表面の1000nm×1000nmの範囲内に5個以上有することを特徴とする亜鉛めっき鋼板。
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