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JP5855668B2 - 結核に対して有用な3−アミノ−ピラゾール誘導体 - Google Patents

結核に対して有用な3−アミノ−ピラゾール誘導体 Download PDF

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JP5855668B2
JP5855668B2 JP2013533184A JP2013533184A JP5855668B2 JP 5855668 B2 JP5855668 B2 JP 5855668B2 JP 2013533184 A JP2013533184 A JP 2013533184A JP 2013533184 A JP2013533184 A JP 2013533184A JP 5855668 B2 JP5855668 B2 JP 5855668B2
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    • A61P31/06Antibacterial agents for tuberculosis
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Description

本発明は化合物、それらを含有する組成物、治療、例えば結核の治療におけるそれらの使用、およびこのような化合物の製造方法を提供する。
結核(TB)を治療するための合成薬剤は半世紀にわたって有効であったが、この疾患の罹患率は世界的に上昇し続けている。2004年には、24,500人が活動性疾患を発症し、毎日5,500人近くが結核から死に至ると推計される(World Health Organization, Global Tuberculosis Control: Surveillance, Planning, Financing. WHO Report 2006, Geneva, Switzerland, ISBN 92-4 156314-1)。HIVとの同時感染が罹患率の上昇に拍車をかけており(Williams, B. G.; Dye, C. Science, 2003, 301, 1535)、アフリカではAIDS患者の31%の死因をTBに帰することができる(Corbett, E. L.; Watt, C. J.; Catherine, J.; Walker, N.; Maher D.; Williams, B. G.; Raviglione, M. C.; Dye, C. Arch. Intl. Med., 2003, 163, 1009, Septkowitz, A.; Raffalli, J.; Riley, T.; Kiehn, T. E.; Armstrong, D. Clin. Microbiol. Rev. 1995, 8, 180)。結核菌(Mycobacterium tuberculosis)の多剤耐性株(MDR−TB)の出現と組み合わさると、問題の規模は増幅する。WHOがTBの「地球規模の健康の緊急事態」を宣言してから今や10年以上経つ(World Health Organization, Global Tuberculosis Control: Surveillance, Planning, Financing. WHO Report 2006, Geneva, Switzerland, ISBN 92-4 156314-1)。
結核治療および予防に限界があることは周知である。現在利用可能なワクチンであるBCGは1921年に導入されたが、小児期を過ぎたほとんどの人を保護することができない。まさに活動性疾患に冒される患者は、現行では、イソニアジド(INH)、リファンピン、ピラジンアミドおよびエタンブトールの併用療法に2ヶ月耐え、その後、イソニアジドおよびリファンピンの服用をさらに4ヶ月継続する。毎日の投与が必要であり、コンプライアンスの低さが治療の難しい多剤耐性株の出現および拡散を招く。最近刊行された詳細な総説は、病因、疫学、これまでの創薬およびワクチン開発などのTBの多くの側面を考察している(Nature Medicine, Vol 13(3), 263-312)。
服用頻度が少なくて済みかつ耐性出現に対して高い障害を示す、より活性の高い薬剤、すなわち、TBの多剤耐性株に有効な薬剤について、より短期的治療(shorter courses)が差し迫って必要とされている。よって、TBを治療するための新たな化学実体の発見および開発の必要がある。最近の合成の主流がBallell, L.; Field, R. A.; Duncan, K.; Young, R. J. Antimicrob. Agents Chemother. 2005, 49, 2153に総説されている。
脂質代謝はマイコバクテリア属にとって特に重要であり、選択性抗結核剤の開発の十分に検証された標的となる。「InhA」と呼ばれる酵素は、結核菌における2型脂肪酸合成(FASII)経路のNADH依存性(還元型ニコチン酸アミドアデニンジヌクレオチドに依存)2−トランスエノイル−ACP(アシル担体タンパク質)レダクターゼである。InhAが第一選択の抗結核薬イソニアジド(INH)の主要な標的であることを示す、実体としての有力な証拠がある。InhAを過剰発現する臨床単離株および実験的に改変したマイコバクテリアはINHに耐性を示す。この薬剤は飽和C24−C26脂肪酸の蓄積を誘導しているInhAの酵素活性を阻害し、ミコール酸を含むより長い分子の生産を遮断する。この阻害はマイコバクテリアの細胞死と相関している。
InhAが不可欠なことはまた、スメグマ菌(Mycobacterium smegmatis)のInhAの温度感受性突然変異体(許容されない温度への移行が急速な溶菌と細胞死を招く)の使用によっても証明されている。
INHは結核菌に特異的活性を示す殺菌薬であり、抗結核菌療法の第一選択薬組合せ投与計画の一部である。INHは、マイコバクテリア細胞内でKatGカタラーゼにより活性化される。その活性化型は、InhA活性部位内でNADHと共有結合的に反応して阻害性付加物を形成すると思われる。数種の阻害剤と結合したInhAのX線構造が利用可能であり、新規阻害剤の設計に使用される。
in vitroで活性化されたINHは、InhA、およびDHFR(デヒドロ葉酸レダクターゼ(dehydrofolate reductase))のような他の酵素と結合してそれを阻害するNAD(P)補因子と付加物を形成し;エノイル−レダクターゼの場合には、in vivoにおけるこれらの相互作用の生理学的関連は明らかであるが、DHFRの場合には、ほとんど無関連であることが示されており;この薬剤の抗結核活性におけるINHの考えられ得る他の標的の役割の可能性は最小であるか、または存在しない。
INHに対する耐性は少なくとも5つの異なる遺伝子(KatG、InhA、ahpC、kasAおよびndh)と関連づけられており;耐性単離株の60〜70%がKatG遺伝子の欠損と(多くの場合、他の遺伝子の代償突然変異を伴う)、また多くはないが、InhA構造遺伝子および上流プロモーター領域の欠損と直接関連づけることができる。
KatGによる活性化を必要とせずにInhAを標的とする薬剤は、複合体NAD−INHとは異なる方法でこの酵素と相互作用し、また、INHとは異なる薬理特性を有し、現在のINH(イソニアジド耐性)株の大部分を死滅させ、かつ、結核菌に対する既存の療法のINHの代替となると予想される。
PCT特許出願第PCT/EP2010/002265号は、InhAを標的とし、KatGの活性化を必要とせず、かつ、結核菌H37Rvに対して活性を示す化合物種を開示している。
発明の具体的説明
本発明は、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を提供する:
Figure 0005855668
[式中、
Hetは、5〜10員の複素芳香環であり;
XはNでありかつYはCRであるか;または、XはCでありかつYがSであるかのいずれかであり;
Zは、NおよびCHから選択され;
は、HおよびC1−2アルキルから選択され;
は、H、C1−2アルキル、OH、−CHOHおよびC1−2アルコキシから選択され;
各Rは、OH、C1−3アルキル、F、Cl、Br、NHおよびC1−3アルコキシから独立に選択され;
は、C1−3アルキルおよびハロC1−3アルキルから選択され;
は、H、C1−3アルキルおよびハロC1−3アルキルから選択され;
およびRは、
i)各々独立にH、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシから選択されるか、または
ii)RおよびRは、それらが結合している環と一緒に9員の二環式環(bicylic ring)を形成するか
のいずれかであり;
pは、0〜3であり;かつ
は、HおよびC1−3アルキルから選択される]。
本発明の一つの態様によれば、前記で定義される式(I)の化合物が提供される。
本発明はさらに、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩と1種以上の薬学上許容される担体、賦形剤または希釈剤とを含んでなる医薬組成物を提供する。
本発明の一つの態様によれば、式(I)の化合物と1種以上の薬学上許容される担体、賦形剤または希釈剤とを含んでなる医薬組成物が提供される。
本発明はまた、哺乳類、特にヒトにおいて結核を治療する方法であって、このような治療を必要とする哺乳類に有効量の式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を投与することを含んでなる方法を提供する。
本発明の一つの態様によれば、哺乳類、特にヒトにおいて結核を治療する方法であって、このような治療を必要とする哺乳類に有効量の式(I)の化合物を投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明はさらに、治療(therapy)に使用するための式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を提供する。
本発明の一つの態様によれば、治療に使用するための式(I)の化合物が提供される。
本発明はなおさらに、哺乳類、特にヒトにおいて結核の治療に使用するための式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を提供する。
本発明の一つの態様によれば、哺乳類、特にヒトにおいて結核の治療に使用するための式(I)の化合物が提供される。
本発明はなおさらに、哺乳類、特にヒトにおいて結核の治療に使用するための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の使用を提供する。
本発明の一つの態様によれば、哺乳類、特にヒトにおいて結核の治療に使用するための薬剤の製造における式(I)の化合物の使用が提供される。
本発明はまた、哺乳類、特にヒトにおいて結核の治療に使用するための、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩と1種以上の薬学上許容される担体、賦形剤または希釈剤とを含んでなる医薬組成物を提供する。
本発明の一つの態様によれば、哺乳類、特にヒトにおいて結核の治療に使用するための、式(I)の化合物と1種以上の薬学上許容される担体、賦形剤または希釈剤を含んでなる医薬組成物が提供される。
本発明の一つの態様によれば、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩の絶対立体化学は式(I)に示される通りである。
Figure 0005855668
本発明の一つの態様によれば、Hetは、ピリジル、チアゾリル、キノリニル、オキサゾリル、イミダゾピリジル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリルおよびイソチアゾリルから選択される。別の態様によれば、Hetは、ピリジル、チアゾリル、キノリニル、オキサゾリル、イミダゾピリジル、ピラゾリル、イソオキサゾリルおよびイミダゾリルから選択される。さらなる態様によれば、Hetは、ピリジル、チアゾリル、キノリニル、オキサゾリル、イミダゾピリジルおよびピラゾリルから選択される。なおさらなる態様によれば、Hetは、ピリジルおよびチアゾリルから選択され、例えば、ピリジルである。一つの態様によれば、Hetは、2−ピリジルまたは3−ピリジルである。別の態様によれば、Hetは、2−ピリジルである。一つの態様によれば、Hetは、4−チアゾリルである。
本発明の一つの態様によれば、XはNでありかつYはCRである。
本発明の一つの態様によれば、XはCでありかつYはSである。
本発明の一つの態様によれば、ZはNである。
本発明の一つの態様によれば、Rは、C1−2アルキル、例えば、CHである。
本発明の一つの態様によれば、Rは、H、C1−2アルキル、OHおよびC1−2アルコキシから選択される。別の態様によれば、Rは、HおよびOHから選択される。本発明の別の態様によれば、XがNであり、かつ、YがCRである場合、RはH、C1−2アルキルおよび−CHOHから選択される。さらに別の態様によれば、XがNであり、かつ、YがCRである場合、RはHである。
およびRが互いに異なる本発明の態様によれば、RおよびR基が結合している炭素原子(前記式(I)の「」)は、立体中心である。このような態様は、異性体の混合物(例えば、鏡像異性体のラセミ混合物)として存在してもよいし、または単一の異性体(例えば、鏡像体過剰率(e.e.)が少なくとも98%)として存在してもよい。一つの態様によれば、本発明は、RおよびRが互いに異なる、例えば、RがCHであり、かつ、RがHまたはOHである、本発明の化合物の異性体を提供する。さらなる態様によれば、本発明は、式(I)で示される絶対化学を有する式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を提供する。
一つの態様によれば、本発明は、下式(I−S)においてで示される立体中心が(S)配置にある、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を提供する。
Figure 0005855668
一つの態様によれば、本発明において有用な化合物としては、実施例で述べられているものおよびそれらの薬学上許容される塩を含む。
本発明の一つの態様によれば、各RはOH、CH、F、Cl、Br、NH、MeOおよびEtOから独立に選択される。本発明の一つの態様によれば、少なくとも1つのR基がCHまたはFである。本発明の一つの態様によれば、pは1または2である。別の態様によれば、pは1である。本発明の一つの態様によれば、Hetが2−ピリジルである場合、1つのR基がFであって、例えば3位にあり、他のR基は存在しない(pは1)。別の態様によれば、Hetが2−ピリジルである場合、1つのR基がFであって、例えば3位にあり、別のR基がFまたはCHであって、例えば4位にあり、かつ、他のR基は存在しない(pは2)。本発明の別の態様によれば、Hetが4−チアゾリルである場合、1つのR基が2位に結合し、例えばCHであり、他のR基は存在しない(pは1)。
本発明の一つの態様によれば、Rは、CH、CFおよびCHFから選択される。別の態様によれば、RはCHである。
本発明の一つの態様によれば、Rは、H、CH、CFおよびCHFから選択される。別の態様によれば、Rは、HおよびCHから選択される。
本発明の一つの態様によれば、RおよびRは各々独立にH、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシから選択される。別の態様によれば、RおよびRは各々独立にHおよびC1−3アルキル、例えば、HおよびCHから選択される。さらに別の態様によれば、RはCHであり、かつ、RはHである。
本発明の一つの態様によれば、RおよびRは、それらが結合している環と一緒に9員の二環式環(bicylic ring)を形成する。一つの態様によれば、この9員の二環式環はテトラヒドロインダゾール:
Figure 0005855668
である。
本発明の別の態様によれば、この9員の二環式環はインダゾール:
Figure 0005855668
である。
本発明の一つの態様によれば、Rは、HおよびCHから選択される。別の態様によれば、RはHである。
本発明の化合物は種々の互変異性形で存在し得ると考えられる。例えば、Hetがピリジル、例えば2−ピリジルであり、かつ、1つのRがOH、例えば4−OHである場合、式(I)の化合物は、下記のように、4−ピリジノール互変異性形(a)または4−ピリジノン(4−ピリドン)互変異性形(b)、またはそれらの混合物として存在し得る。
Figure 0005855668
式Iの化合物の、存在し得る総ての互変異性形は本発明の範囲内にあると期待される。本発明の一つの態様によれば、前記で定義される式Iの化合物が提供される(ただし、Hetが2−ピリジルであり、かつ、1つのRが4−OHであり、かつ、Hetが4−ピリジノン(4−ピリドン)互変異性形(b)である化合物以外)。
別の態様によれば、本発明において有用な化合物としては、
1: 5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−−{1−[(6−メチル−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
2: 5−[1−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)エチル]−−{1−[(3−フルオロ−4−メチル−2ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
3: N−{1−[(3−フルオロ−4−メチル−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−5−[1−(3−メチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
4: 5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−−[1−(3−ピリジニルメチル)−1−ピラゾール−3−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
5: 5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−−[1−(2−ピリジニルメチル)−1−ピラゾール−3−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
6: 5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−−{1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
7: 5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−−{1−[(2−フルオロ−3−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
8: −{1−[(5−クロロ−6−メチル−3−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
9: −{1−[(3,5−ジクロロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
10: −{1−[(2−フルオロ−3−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}−5−[1−(3−メチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
11: 5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−−(1−{[2−(エチルオキシ)−3−ピリジニル]メチル}−1−ピラゾール−3−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
12: 1−[5−({1−[(3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
13: −{1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−5−[1−(3−メチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
14: 1−[5−({1−[(3−メチル−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
15: 1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−(5−{[1−(2−キノリニルメチル)−1−ピラゾール−3−イル]アミノ}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)エタノール
16: 2−{[3−({5−[1−ヒドロキシ−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}アミノ)−1−ピラゾール−1−イル]メチル}−3−ピリジノール
17: 1−[5−({1−[(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
18: 1−[5−({1−[(6−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
19: 1−(5−{[1−(1−イソキノリニルメチル)−1−ピラゾール−3−イル]アミノ}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
20: 1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−(5−{[1−(8−キノリニルメチル)−1−ピラゾール−3−イル]アミノ}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)エタノール
21: 1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−[5−({1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]エタノール
22: 1−[5−({1−[(5−メチル−3−イソオキサゾリル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
23: 5−[1−(3−メチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−−{1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
24: 1−(5−{[1−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)−1−ピラゾール−3−イル]アミノ}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
25: 1−[5−({1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
26: 1−[5−({1−[(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
27: −{1−[(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−5−[1−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
28: 1−[5−({1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−5−メチル−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
29: −{1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−5−メチル−1−ピラゾール−3−イル}−5−[1−(3−メチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
30: 1−{5−[(1−{[5−(エチルオキシ)−3−フルオロ−2−ピリジニル]メチル}−1−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
31: 1−{5−[(1−{[3,5−ジメチル−4−(メチルオキシ)−2−ピリジニル]メチル}−1−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
32: 1−[5−({1−[(3,5−ジフルオロ−4−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
33: 3−フルオロ−2−{[3−({5−[1−ヒドロキシ−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}アミノ)−1−ピラゾール−1−イル]メチル}−4(1)−ピリジノン
34: −{1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−5−[1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
35: 5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−N−{1−[1−(3−フルオロ−2−ピリジニル)エチル]−1−ピラゾール−3−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
36: 5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−−(1−{[6−(エチルオキシ)−2−ピリジニル]メチル}−1−ピラゾール−3−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
37: 1−[5−({1−[(3−フルオロ−4−メチル−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
38: 1−[5−({1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
39: N−{1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}−5−[(1R)−1−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
40: N−{1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}−5−[(1S)−1−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
41: (1)−1−[5−({1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
42: (1)−1−[5−({1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
43: (1)−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−[5−({1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]エタノール
44: (1)−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−[5−({1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]エタノール
45: 1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−[5−({1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−インダゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]エタノール
46: N−{5−[1−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−インダゾール−3−アミン
47: 1−(4−エチルチアゾール−2−イル)−1−(5−((1−((2−メチルチアゾール−4−イル)メチル)−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)エタノール;
またはその薬学的に許容可能な塩が挙げられる。
一つの態様によれば、本発明は、
40: N−{1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}−5−[(1)−1−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
41: (1)−1−[5−({1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
43: (1)−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−[5−({1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]エタノール;
またはその薬学的に許容可能な塩から選択される化合物を提供する。
一つの態様によれば、本発明は、
41: (1)−1−[5−({1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
43: (1)−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−[5−({1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]エタノール
から選択される化合物を提供する。
別の態様によれば、本発明は、単一の鏡像異性体(例えば、鏡像体過剰率(e.e.)が少なくとも98%)としての実施例40、41または43の化合物を提供する。
一つの態様によれば、本発明は、式(Ia)
[式中、
Hetは、5〜10員の複素芳香環であり;
XはNでありかつYはCRであるか;または、XはCでありかつYはSであるかのいずれかであり;
Zは、Nであり;
は、HおよびC1−2アルキルから選択され;
は、H、C1−2アルキル、OH、−CHOHおよびC1−2アルコキシから選択され;
各Rは、OH、C1−3アルキル、F、Cl、Br、NHおよびC1−3アルコキシから独立に選択され;
は、C1−3アルキルおよびハロC1−3アルキルから選択され;
は、H、C1−3アルキルおよびハロC1−3アルキルから選択され;
およびRは、
i)各々独立にH、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシから選択されるか、または
ii)RおよびRはそれらが結合している環と一緒に9員の二環式環(bicylic ring)を形成するか
のいずれかであり;
pは、0〜3であり;かつ
は、HおよびC1−3アルキルから選択される]
の化合物の製造方法であって、式(II)の化合物を式(III)の化合物と反応させる工程:
Figure 0005855668
を含んでなる方法を提供する。
別の態様によれば、式(II)の化合物が、DCMまたはエタノールなどの好適な溶媒中で式(III)の化合物と反応される。別の態様によれば、式(Ia)の化合物の製造方法は、式(II)の化合物を式(III)の化合物と反応させることから製造されたヒドラジンカルボチオアミド中間体をHSOまたはPOClなどの脱水試薬と反応させる工程を含んでなる。
用語および定義
本明細書において「5〜10員の複素芳香環」とは、その単環式(monocylic)または二環式環は、酸素、窒素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、5〜10員の単環式芳香環または縮合8〜10員二環式芳香環を意味する。このような単環式芳香環の例としては、チエニル、フリル、フラザニル、ピロリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピラゾリル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリジル、トリアジニル、テトラジニルなどが含まれる。このような二環式芳香環の例としては、キノリニル、イソキノリニル、イミダゾピリジル、キナゾリニル、キノキサリニル、プテリジニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、インドリル、イソインドリル、アザインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、ピロロピリジニル、フロピリジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなどが含まれる。
本明細書において「9員の二環式環」とは縮合二環式環を意味し、一態様では、RおよびRにより、それらが結合しているピラゾリル環を伴って形成される。縮合二環式環は、i)完全芳香族であるか、またはii)ピラゾリル環が芳香族であって、それと縮合されている環が飽和または不飽和のいずれかである、部分飽和であるかのいずれであってもよい。完全芳香環の例としては、インダゾールが含まれる。部分飽和環の例としては、テトラヒドロインダゾールが含まれる。
本明細書において「C1−2アルキル」とは、1または2個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。C1−2アルキル基はメチル(Me)またはエチル(Et)である。
本明細書において「C1−3アルキル」とは、1〜3個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する。C1−3アルキル基の例としては、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル(nPr)およびイソプロピル(iPr)が含まれる。
本明細書において「C1−4アルキル」とは、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する。C1−4アルキル基の例としては、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(Pr)(例えば、n−プロピル、イソ−プロピル)、ブチル(Bu)(例えば、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル(t−Bu))が含まれる。
本明細書において「C1−2アルコキシ」とは、1〜2個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味する。C1−2アルコキシ基は、メトキシ(MeO)またはエトキシ(EtO)である。
本明細書において「C1−3アルコキシ」とは、1〜3個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルコキシ基を意味する。C1−3アルコキシ基の例としては、メトキシ(MeO)、エトキシ(EtO)、n−プロポキシ(nPrO)およびイソプロポキシ(iPrO)が挙げられる。
本明細書において「ハロC1−3アルキル」とは、少なくとも1つの水素原子がハロゲンで置換されている、本明細書で定義されるC1−3アルキル基を意味する。このような基の例としては、フルオロメチル(CHF)、トリフルオロメチル(CF)、フルオロエチル(CHCHF)、トリフルオロエチル(CHCF)などが挙げられる。
本明細書において「ハロ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード基を意味する。一つの態様によれば、本明細書の「ハロ」とは、フルオロ、クロロおよびブロモ基を意味する。別の態様によれば、本明細書の「ハロ」とは、クロロ、ブロモおよびヨード基を意味する。
本明細書において「本発明の化合物」とは、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を意味する。[本発明の化合物」とは、前記で定義される本発明の化合物のいずれか1つを意味する。
さらに、「式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩」または[本発明の化合物」などの語句は、式(I)の化合物、式(I)の化合物の薬学的に許容可能な塩または溶媒和物、またはこれらの任意の薬学的に許容可能な組合せを含むことを意図すると理解される。よって、例示目的で本明細書に用いられる限定されない例として、「式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩」は、溶媒和物として存在する式(I)の化合物の薬学的に許容可能な塩を含み、また、この語句は式(I)の化合物と式(I)の化合物の塩の混合物も含む。
当業者ならば、本発明の特定の化合物が酸または塩基を伴って薬学的に許容可能な塩を形成し得るが、本発明の特定の他の化合物はこのような塩を容易に形成できないことが分かるであろう。式(I)の化合物の存在し得る総ての薬学的に許容可能な塩が本発明の範囲内にあるものとされることが認識されるであろう。
さらに、本発明の化合物の結晶形、多形および鏡像異性体、またはそれらの混合物は総て本発明の範囲内にあるものとされることが認識されるであろう。特に断りのない限り(例えば、絶対立体化学が示されている場合など)、少なくとも1つの立体中心を有し、従って鏡像異性体を形成し得る(例えば、RおよびRが互いに異なる場合、例えば、Rが式(I)に関して定義される通りであって、Rがヒドロキシ(OH)を表す場合)本発明の化合物に関しては、この化合物は鏡像異性体の混合物、例えば、鏡像異性体の1:1混合物、すなわち、鏡像異性体のラセミ混合物を含み得る。これらはキラルHPLCなどの従来技術を用いて分けることができる。絶対立体化学が示されているか、またはそうでなければ単一の鏡像異性体として記載されている場合の本発明の化合物の異性体に関しては、この本発明の化合物の前記異性体は、一つの態様によれば、少なくとも80%e.e.を有する。別の態様によれば、この本発明の化合物の前記異性体は、少なくとも90%e.e.、例えば、少なくとも95%e.e.を有する。別の態様によれば、この本発明の化合物の前記異性体は、少なくとも98%e.e、例えば、少なくとも99%e.e.に相当する。
本発明のいくつかの化合物は、水性溶媒および有機溶媒などの溶媒から結晶化または再結晶化されうる。このような場合、溶媒和物が形成され得る。本発明はその範囲内に水和物を含む化学量論的溶媒和物ならびに凍結乾燥などの方法によって製造され得る種々の量の水を含有する化合物を含む。
式(I)の化合物は医薬組成物における使用が意図されるので、特定の態様においては、それらは実質的に純粋な形態、例えば、少なくとも60%純度、より好適に少なくとも75%純度、特には少なくとも85%、特に少なくとも98%純度(%は重量に対する重量である)で提供されることが容易に理解される。これらの化合物の不純な調製物は本医薬組成物に使用されるより純度の高い形態を製造するために使用することができ、これらの化合物のより純度の低い調製物は、少なくとも1%、より好適には少なくとも5%、より詳しくは10〜59%の式(I)の化合物または薬学的に許容可能な塩および/またはその溶媒和物を含有すべきである。
化合物の製造
式(I)の化合物を合成するために使用される一般法は反応スキーム1〜14に記載され、実施例に例示されている。
式(I)の化合物の製造
式(Ia)の化合物(ZがNである式(I)のチアジアゾール化合物)は、スキーム1aに従い、式(II)(式中、Het、p、R、R、RおよびRは式(I)と同様)のイソチアシアネートと式(III)(式中、R、RおよびRは式(I)と同様)のヒドラジドの、ヒドラジンカルボチオアミド中間体を経た反応によって製造され得、これを単離および精製するか、または精製せずにそのまま次の工程で使用にすることができる。
スキーム1a
Figure 0005855668
式(Ib)の化合物(ZがCHであり、XがNであり、かつ、YがCRである式(I)のチアゾール−ピラゾール合物)は、スキーム1bに従い、式(IIb)(式中、R、p、R、RおよびRは式(I)と同様)のアミンと式(IIIb)(式中、R、R、RおよびRはそれぞれ式(I)と同様)のハロゲン化チアゾール−ピラゾールの反応によって製造されうる。
スキーム1b
Figure 0005855668
式(Ic)の化合物(ZがCHであり、XがCであり、YがSであり、Rがメチルであり、かつ、RがOHである式(I)のチアゾール−チアゾール化合物)は、スキーム1c(スキーム中、R、p、R、R、R、HetおよびRは式(I)と同様)に従って製造されうる。
スキーム1c
Figure 0005855668
少なくとも1つのR基がNHである式(I)の化合物に関しては、NH基が例えばアミドまたはカルバメートなどの好適な保護基の形態で保護されているスキーム1a、1bまたは1cの反応を実施して、前記式(X)の化合物を得ることができる。保護基は後に標準的な条件下で除去して式(I)の化合物を得ることができる。
式(II)のイソチアシアネート中間体の合成
式(II)(式中、p、RおよびRは式(I)と同様)のイソチアシアネート中間体は、スキーム2に示されるように、式(IV)(化合物IIbと同様)(式中、p、R、R、RおよびRは式(I)と同様)の3−アミノピラゾール中間体から製造されうる。
スキーム2
Figure 0005855668
式(IV)の3−アミノピラゾール中間体は、それぞれスキーム3および4に示されるように、式(V)(式中、p、R、R、RおよびRは式(I)と同様)の保護中間体、または式(VI)(式中、p、R、R、RおよびRは式(I)と同様)の中間体から製造することができる。
スキーム3
Figure 0005855668
スキーム4
Figure 0005855668
式(V)の保護された3−アミノピラゾール化合物は、スキーム5に示されるように、式(VII)(式中、RおよびRは式(I)と同様)の3−アセチルアミノピラゾール化合物と市販の塩化ヘテロアリール化合物、ヘテロアリールメシラート(OMs)化合物または臭化ヘテロアリール化合物(式中、p、RおよびRは式(I)と同様)との反応から製造されうる。
スキーム5
Figure 0005855668
式(VI)の保護された3−アミノピラゾール中間体は、スキーム6に示されるように、式(VIII)(式中、RおよびRは式(I)と同様)のN−フタルイミド中間体と臭化ヘテロアリール、塩化ヘテロアリールまたはヘテロアリールメシラート化合物(式中、p、RおよびRは式(I)と同様)から製造されうる。
スキーム6
Figure 0005855668
非市販の臭化ヘテロアリール化合物およびヘテロアリールメシラート化合物は、それぞれスキーム7aおよび7bに示されるように、対応するヘテロアリールアルコール化合物から製造されうる。
スキーム7a
Figure 0005855668
スキーム7b
Figure 0005855668
1つのR基がBoc保護アミンなどの保護アミンである臭化ヘテロアリール化合物またはヘテロアリールメシラート化合物は、それぞれスキーム8aおよび8bに示されるように、THFなどの好適な溶媒中、トリエチルアミンなどの好適な塩基の存在下でBoc無水物を用いて製造し、その後、そのアルコール部分をブロミドまたはメシラートに変換することができる。このアミン保護基は式(I)の化合物の製造における好適な段階で除去し、1つのR基がNHである式(I)の化合物を得ることができる。
スキーム8a
Figure 0005855668
スキーム8b
Figure 0005855668
式(VII)および式(VIII)の保護された3−アミノピラゾール中間体は、スキーム9および10に示されるように、市販の3−アミノピラゾール(式中、Rは式(I)と同様)から製造されうる。
スキーム9
Figure 0005855668
スキーム10
Figure 0005855668
式(III)のヒドラジン中間体の合成
式(III)(式中、R、RおよびRは式(I)と同様)のヒドラジン中間体は、スキーム11に示されるように、式(IX)(式中、R、RおよびRは式(I)と同様であり、RはC1−4アルキルである)のN−アルキルピラゾール中間体から製造されうる。
スキーム11
Figure 0005855668
式(IXa)の化合物(XがNであって、YがCRであり、RおよびRが式(I)と同様であり、RがH、C1−2アルキルまた−CHOHであり、かつ、RがC1−4アルキルである式(IX)のN−アルキルピラゾール化合物)は、スキーム12に示されるように、RおよびRが式(I)と同様であり、かつ、RがC1−4アルキルである市販の臭化アルキルから製造することができる。式(IXb)の化合物(XがCであって、YがSであり、R、RおよびRが式(I)と同様であり、かつ、RがC1−4アルキルである式(IX)の2−アルキル1,3チアゾール化合物)は、スキーム13に示されるように、RおよびRが式(I)と同様であり、かつ、RがC1−4アルキルである市販のニトリル化合物から出発し、チオアミド中間体化合物を経て製造されうる

スキーム12
Figure 0005855668
スキーム13
Figure 0005855668
式(IXb(i))の化合物(RがMeであり、かつ、RがOHである式(IXb)の化合物)は、スキーム14に従い、式(IXb(ii))の化合物(RがMeであり、かつ、RがHである式(IXb)の化合物)から製造されうる。
スキーム14
Figure 0005855668
がMeであり、かつ、RがHである化合物(IXb(ii))に関しては、この化合物はゆっくり自己酸化を受けて、RがMeであり、かつ、RがOHである化合物(IXb(i))となることに述べておくべきであろう。よって、化合物(IXb(ii))は、自己酸化を最小限にするために、合成されてからすぐに次の反応工程(スキーム11)に使用するのが最もよい。
当業者ならば、式(I)の化合物の製造において、望まない副反応を防ぐために、その分子または適当な中間体の1以上の感受性基を保護することが必要かつ/または望ましい場合があることが分かるであろう。本発明に従って用いるのに好適な保護基は当業者に周知であり、従来の方法で使用可能である。例えば、“Protective groups in organic synthesis” T.W. Greene and P.G.M. Wuts (John Wiley & sons 1991)または“Protecting Groups” P.J. Kocienski (Georg Thieme Verlag 1994)参照。好適なアミノ保護基の例としては、アシル型保護基(例えば、ホルミル、トリフルオロアセチル、アセチル)、芳香族ウレタン型保護基(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および置換Cbz)、脂肪族ウレタン保護基(例えば、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、N−tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)、イソプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル)およびアルキルまたはアラルキル型保護基(例えば、ベンジル、トリチル、クロロトリチル)を含む。好適な酸素保護基の例としては、例えば、トリメチルシリルまたはtert−ブチルジメチルシリルなどのアルキル(alky)シリル基;テトラヒドロピラニルまたはtert−ブチルなどのアルキルエーテル;または酢酸エステルなどのエステルが挙げられる。
式(I)の他の化合物は前記で概略を示したものと類似の方法を用いて、または本明細書に示される実施例に詳細に示される実験手順を参照して製造可能であることが当業者には容易に明らかとなろう。式(I)の化合物の製造に関するさらなる詳細は実施例に示されている。
組成物および処方物
本発明の化合物は、抗菌薬処方物または他の抗結核薬処方物と同様に、ヒト医薬または獣医薬に使用するための任意の都合のよい方法で投与するために処方することができる。
本発明の化合物は、必ずしも必要ではないが通常、患者に投与する前に医薬組成物として処方される。一つの態様によれば、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬組成物を対象とする。別の態様によれば、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と1種以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含んでなる医薬組成物を対象とする。この担体、賦形剤または希釈剤は、その処方物の他の成分と適合し、かつ、そのレシピエントに害がないという意味において「薬学的に許容可能な」ものでなければならない。
本発明の化合物の治療上有効な量は、当技術分野で公知の方法によって決定することができる。治療上有効な量は、被験体の年齢および健康状態、投与経路ならびに使用する医薬製剤によって決まる。治療用量は一般に約1〜2000mg/日の間である。急性または慢性ヒト治療に使用する場合の一日用量は、0.01〜250mg/kg体重の範囲であり、例えば、投与経路および被験体の症状に応じて1〜4回の一日用量を投与することができる。組成物が投与単位を含んでなる場合、各単位は1mg〜2gの有効成分を含有する。
本発明はさらに、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる、結核の治療のための医薬組成物に関する。
本発明はなおさらに、a)1〜2000mgの式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、b)0.1〜2gの1種以上の薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる医薬組成物に関する。
本発明の医薬組成物は経口または非経口使用に適合した形態のものを含み、ヒトを含む哺乳類における結核の治療のために使用されうる。
本発明の医薬組成物は、ヒトを含む哺乳類における経口または非経口使用に適合した形態のものを含む。
本組成物は任意の都合のよい経路による投与のために処方することができる。結核の治療に関しては、本組成物は錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、トローチ剤、エアゾール、または経口もしくは無菌非経口溶液もしくは懸濁液などの液体製剤の形態であり得る。
経口投与用の錠剤およびカプセル剤は単位用量剤形の形態であってもよく、結合剤、例えば、シロップ、アカシアガム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカントガムまたはポリビニルピロリドン;増量剤、例えば、ラクトース、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトールまたはグリシン;錠剤滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコールまたはシリカ;崩壊剤、例えば、ジャガイモデンプン;またはラウリル硫酸ナトリウムなどの許容可能な湿潤剤などの従来の賦形剤を含有してよい。錠剤は、通常の製薬実務において周知の方法に従ってコーティングされうる。経口液体製剤は、例えば、水性または油性懸濁液、溶液、エマルション、シロップまたはエリキシル剤の形態であってもよいし、あるいは使用前に水または他の好適なビヒクルで再構成する乾燥製品として提供してもよい。このような液体製剤は、懸濁化剤、例えば、ソルビトール、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルまたは水素化可食油脂;乳化剤、例えば、レシチン、モノオレイン酸ソルビタンまたはアカシアガム;非水性ビヒクル(可食油を含み得る)、例えば、アーモンド油、油性エステル(グリセリン、プロピレングリコールまたはエチルアルコールなど);保存剤、例えば、−ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルまたはソルビン酸;ならびに所望により従来の着香剤または着色剤といった従来の添加物を含有しうる。
非経口投与については、流体単位投与形が本化合物および無菌ビヒクル(水が好ましい)を用いて調製される。本化合物は、使用するビヒクルおよび濃度に応じて、ビヒクル中に懸濁するかまたは溶解するかのいずれかが可能である。溶液を調製する場合には、化合物を注射水に溶解させ、好適なバイアルまたはアンプルに充填する前に濾過除菌し、密封することができる。
本発明の一態様によれば、局部麻酔剤、保存剤および緩衝剤などの薬剤をビヒクルに溶解させることができる。安定性を高めるために、本組成物はバイアルに充填した後に凍結させ、真空下で水を除去することができる。次に、この凍結乾燥粉末をバイアル内に密封し、使用前に液体を再構成するための注射水バイアルを添えて供給することができる。非経口用懸濁液は、化合物をビヒクルに溶解させる代わりに懸濁させ、また、滅菌が濾過により行えないこと以外は実質的に同様に調製される。この化合物は、無菌ビヒクル中に懸濁させる前にエチレンオキシドに曝すことによって滅菌することができる。化合物の均一な分布を促進するために、組成物に界面活性剤または湿潤剤を含めるのが有利である。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、本発明の組成物中の唯一の治療薬であってもよいし、またはその処方物中に1種以上の付加的治療薬と組み合わせて存在してもよい。
よって、本発明は、さらなる態様によれば、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を1種以上の付加的治療薬とともに含んでなる組合せを提供する。このような1種以上の付加的治療薬の例としては、限定されるものではないが、アミカシン、アミノサリチル酸、カプレオマイシン、サイクロセリン、エタンブトール、エチオナミド、イソニアジド、カナマイシン、ピラジナミド、リファマイシン(リファンピン、リファペンチンおよびリファブチンなど)、ストレプトマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシン、オキサゾリジノンおよびフルオロキノロン(オフロキサシン、シプロフロキサシン、モキシフロキサシンおよびガチフロキサシンなど)を含む抗結核薬がある。このような化学療法は、好ましい薬剤組合せを用い、治療する医師の判断によって決定される。薬剤耐性でない結核菌感染を治療するために用いられる「第一選択」化学療法薬としては、イソニアジド、リファンピン、エタンブトール、ストレプトマイシンおよびピラジンアミドが含まれる。1以上の「第一選択」薬に対する薬剤耐性が示された結核菌感染を治療するために用いられる「第二選択」化学療法薬としては、オフロキサシン、シプロフロキサシン、エチオナミド、アミノサリチル酸、サイクロセリン、アミカシン、カナマイシンおよびカプレオマイシンが含まれる。前記に加えて、臨床試験から出現する、限定されるものではないが、TMC−207、OPC−67683、PA−824、LL−3858およびSQ−109などの、式(I)の化合物と組み合わせて1種以上の付加的治療薬として使用することも可能な多くの新規抗結核治療薬がある。
別の態様によれば、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、抗結核薬、特に、イソニアジド(INH)、リファンピン、ピラジンアミドおよびエタンブトール、および/または抗菌薬または抗AIDS薬などの1種以上の付加的治療薬とともに含んでなる組合せを提供する。
さらなる態様によれば、1種以上の付加的治療薬は、例えば、哺乳類において結核の治療に有用な薬剤、治療用ワクチン、抗菌薬、抗ウイルス薬;抗生物質および/またはHIV/AIDSの治療のための薬剤である。このような治療薬の例としては、イソニアジド(INH)、エタンブトール、リファンピン、ピラジンアミド、ストレプトマイシン、カプレオマイシン、シプロフロキサシンおよびクロファジミンが挙げられる。
一つの態様によれば、1種以上の付加的治療薬は治療用ワクチンである。従って、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、マイコバクテリア感染に対するワクチン接種、特に、結核菌感染に対するワクチン接種とともに投与することができる。マイコバクテリア感染に対する既存のワクチンとしては、カルメット・ゲラン桿菌(Bacillus Calmette Guerin)(BCG)などを含む。マイコバクテリア感染の治療、予防または改善のために現在開発下にあるワクチンとしては、付加的抗原、サイトカインおよび有効性または安全性を改善することを意図した他の薬剤を組換え発現する改変BCG型;BCGよりも結核菌により似ている抗原のポートフォリオを発現する弱毒マイコバクテリア;およびサブユニットワクチンが挙げられる。サブユニットワクチンは、1以上の個々のタンパク質抗原、もしくは複数のタンパク質抗原の1つの融合物もしくは複数の融合物(そのいずれかが任意にアジュバントを含んでいてもよい)の形態で、あるいは1以上の個々のタンパク質抗原をコードするか、または複数のタンパク質抗原の1つの融合物もしくは複数の融合物をコードするポリヌクレオチドの形態で(ポリヌクレオチドが発現ベクターにおいて投与される場合など)投与されうる。サブユニットワクチンの例としては、限定されるものではないが、M72(抗原Mtb32aとMtb39に由来する融合タンパク質);HyVac−1(抗原85bとESAT−6に由来する融合タンパク質);HyVac−4(抗原85bとTb10.4に由来する融合タンパク質);MVA85a(抗原85aを発現する改変型ワクシニアウイルスアンカラ);およびAeras−402(抗原85a、抗原85bおよびTb10.4に由来する融合タンパク質を発現するアデノウイルス35)を含む。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、i)マイコバクテリア感染に対してそれまでにワクチン接種されている個体に投与されるか;ii)その後マイコバクテリア感染に対してワクチン接種される個体に投与されるか;またはiii)本発明の化合物とワクチンを同じ投与形で一緒に投与することか、もしくは本発明の化合物とワクチンを別個の投与形で同時に投与するかのいずれかにより、マイコバクテリア感染に対してワクチンと同時に投与されるかのいずれかであり得る。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が1種以上の付加的治療薬と併用される場合、化合物または薬剤の用量は、その化合物または薬剤が単独で使用される場合の用量とは異なり得る。適当な用量は当業者には容易に認識されるであろう。治療に使用するために必要とされる本発明の化合物および1種以上の付加的治療薬の量は、治療される症状の性質、ならびに患者の齢および症状によって異なると考えられ、最終的には担当の医師または獣医師の裁量にある。
本組合せは、医薬製剤の形態で使用するために提供されることが好都合である。本発明のさらなる態様によれば、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、1種以上の付加的治療薬および1種以上の薬学上許容される担体、賦形剤または希釈剤とともに含んでなる医薬組合せが提供される。このような組合せの個々の成分は、任意の都合のよい経路により、別個のまたは組み合わせた医薬製剤として逐次または同時に投与することができる。
投与が逐次である場合、本発明の化合物または1種以上の付加的治療薬のいずれを最初に投与してもよい。投与が同時である場合、その組合せは同じまたは異なる医薬組成物のいずれで投与してもよい。同じ処方物中に組合せる場合、それらの化合物および薬剤は安定であり、かつ、互いに、また、その処方物の他の成分と適合しなければならないことが分かるであろう。個別に処方される場合、それらはいずれの都合のよい処方物で、好都合には、当技術分野でこのような化合物に関して知られているような方法で提供してもよい。
省略形
本発明を記載する上で、化学元素は元素の周期表に従って特定される。本明細書で用いる省略形および記号は、化学分野の熟練者によるこのような省略形および記号の慣用例に従う。本明細書で以下の省略形を用いる。
EtOAc 酢酸エチル
Ac アセチル
AcOH 酢酸
AcO 無水酢酸
anh 無水
Boc N−tert−ブトキシカルボニル
(Boc)O 二炭酸ジ−tert−ブチル
Boc無水物 二炭酸ジ−tert−ブチル
セライト(商標) 酸洗浄珪藻シリカから構成される濾過助剤
(Manville Corp., Denver, Coloradoの商標)
DME ジメトキシエタン
DCM ジクロロメタン
DIBAL−H 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン(diisoproylethylamine)
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO−d6 重水素化ジメチルスルホキシド
DMSO ジメチルスルホキシド
ES MS エレクトロスプレー質量分析
Et エチル
EtOH エタノール
h 時間
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
Int. 中間体
LCMS 液体クロマトグラフィー質量分析
メシレート メタンスルホネート
Me メチル
MeOH メタノール
OMs メタンスルホネート
MsCl 塩化メシル、塩化メタンスルホニル
min(s) 分
NaBH(OAc) トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム
NMR 核磁気共鳴分光学
Rt 保持時間
t−BuOMe メチルt−ブチルエーテル
t−BuO tert−ブチルオキシ
TFA トリフルオロ酢酸
TEA トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
uv 紫外線
以下の実施例で本発明を説明する。これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の化合物、組成物および方法を製造および使用するために当業者に指針を与えるものである。本発明の特定の態様が記載されるが、当業者には、種々の変更および改変をなし得ることが分かるであろう。他の製法と同様にして、または他の製法の一般法によって実施される製法には、時間、温度、後処理条件、試薬量の若干の変更などの慣例のパラメーターの改変を含み得る。
プロトン核磁気共鳴(H NMR)スペクトルが記録され、化学シフトは内部標準テトラメチルシラン(TMS)から低磁場へのppm(parts per million)(δ)として報告される。NMRの省略形は次の通り:s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、dd=複合二重線(doublet of doublets)、dt=複合三重線(doublet of triplets)、app=見かけ(apparent)、br=幅広。質量スペクトルはエレクトロスプレー(ES)イオン化法を用いて得た。温度は総てセ氏度で報告する。
水素化リチウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジ−イソブチルアルミニウム、水素化ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムおよびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを含む水素化金属を含む反応は、特に断りのない限り、アルゴンまたは窒素下で行われる。
中間体
中間体1: N−1−ピラゾール−3−イルアセトアミド
Figure 0005855668
1H−ピラゾール−3−アミン(ALDRICH、11.32g、0.136mol)を100mLの蒸留水に溶解させた。NaHCO(34g、0.408mol)をゆっくり加えた。次に、無水酢酸を滴下し、得られた懸濁液を還流下で一晩加熱した。次に、この混合物を室温まで放冷し、得られた固体を濾別し、標題化合物として同定した(8.4g、0.067mol、収率49%)。濾液を濃縮した後、2回目の沈殿を得(2.7g、0.021mol、収率16%)、これも標題化合物として同定した。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 12.23 (br s, 1H), 10.30 (br s, 1H), 7.55 (br s, 1H), 6.45 (br s, 1H), 1.97 (s, 3H) [ES+MS] m/z 126 (MH+)
中間体2: N−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アセトアミド
Figure 0005855668
標題化合物は、中間体1に関して記載されているものと類似の方法により、1−ピラゾール−3−アミンを5−メチル−1H−ピラゾール−3−アミンに置き換えて製造された(ALDRICH、1.01g、7.25mmol、収率70.4%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 11.89 (s, 1H), 10.16 (s, 1H), 6.22 (s, 1H), 2.16 (s, 3H), 1.94 (s, 3H) [ES+MS] m/z 140 (MH+)
中間体3: 2−({[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル
Figure 0005855668
標題化合物は、Synlett, 1999(8), pg. 1239-1240に記載されている手順に従って製造された。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 8.20 (br s, 1H), 7.56 (s, 1H), 4.35 (q, 2H), 1.50 (m, 9H), 1.40 (t, 3H) [ES+ MS] m/z 273 (MH+)
中間体4: 1,1−ジメチルエチル[4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]カルバメート
Figure 0005855668
雰囲気下、0℃で、乾燥THF(40mL)中、中間体3(2−({[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(500mg、1.836mmol)の撹拌溶液に、トルエン中、水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(Red−Al)の65%溶液(ALDRICH、1.654mL、5.51mmol)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。この混合物にTHFが加えられた。混合物を水(20mL)に注ぎ、DCMで抽出し、NaCl飽和溶液(15mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて標題化合物(410mg、1.78mmol、収率97%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 11.33 (br s, 1H), 6.84 (s, 1H), 5.17 (t, 1H), 4.40 (d, 2H), 1.48 (s, 9H). [ES+ MS] m/z 231 (MH+)
中間体5: 3,4−ジフルオロ−2−ピリジンカルバルデヒド
Figure 0005855668
ジエチルエーテル(無水)(15mL)中、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(ALDRICH、0.521mL、3.48mmol)溶液に、−20℃(CCl/アセトン)で10分かけてブチルリチウム(ALDRICH、1.529mL、3.82mmol)を滴下して加えた。反応混合物を−20℃で1時間撹拌し、−78℃(アセトン/CO(s))に冷却した。ジエチルエーテル(1mL)中、3,4−ジフルオロピリジン(CHEMCOLLECT、400mg、3.48mmol)の溶液を−78℃で15分かけて滴下して加えた。混合物が−78℃の温度で1時間撹拌された。予めジエチルエーテル(1mL)に溶かしたN,N−ジメチルホルムアミド(300μl)が−78℃で10分かけて滴下して加えた。反応混合物を2時間撹拌し、急速撹拌中の氷/水混合物に注意深く注いだ。混合物を20分間撹拌し、酢酸エチル(15mL)で希釈した。水層をさらにDCM(4×15ml)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO(無水)で乾燥させ、濃縮した。残渣を、溶出剤としてヘキサン−AcOEt(1:3)を用いるシリカクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(148mg、1.034mmol、収率30%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 10.02-10.03 (m, 1H), 8.63-8.66 (m, 1H), 7.87-7.93 (m, 1H). [ES+MS] m/z 144 (MH+)
中間体6: (3−フルオロ−4−メチル−2−ピリジニル)メタノール
Figure 0005855668
3−フルオロ−4−メチル−2−ピリジンカルバルデヒド(ASYMCHEM、250mg、1.797mmol)をN雰囲気下で乾燥MeOH(5mL)に溶解させた。NaBH(ALDRICH、187mg、4.94mmol)を加えた。2時間後、反応が完了した。溶媒を蒸発させた。残渣を酢酸エチルに溶解させ、NaHCO飽和水溶液間で分離した。有機層をMgSO(無水)で乾燥させ、濾過および濃縮して標題化合物(200mg、1.42mmol、79%)を得た。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.21-8.22 (m, 1H), 7.27-7.31 (m, 1H), 5.23 (t, 1H), 4.56 (dd, 2H), 2.27-2.28 (m, 3H) [ES+MS] m/z 142 (MH+)
中間体7: (3,4−ジフルオロ−2−ピリジニル)メタノール
Figure 0005855668
中間体5(142mg、0.992mmol)をN(g)雰囲気下でエタノール(5mL)に溶解させた。水素化ホウ素ナトリウム(ALDRICH、113mg、2.98mmol)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。粗反応物をDCM(15mL)と蒸留水(15mL)とで分離した。水層をDCM(2×15mL)で抽出した。有機層をMgSO(無水)で乾燥させ、濾過および濃縮して標題化合物(3,4−ジフルオロ−2−ピリジニル)メタノール(140mg、0.965mmol、収率97%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.37-8.40 (m, 1H), 7.50-7.55 (m, 1H), 5.45 (t, 1H), 4.61-4.63 (m, 2H) [ES+MS] m/z 146 (MH+)
中間体8: (3,5−ジフルオロ−4−ピリジニル)メタノール
Figure 0005855668
標題化合物は、中間体7に関して記載されているものと類似の方法により、3,4−ジフルオロ−2−ピリジンカルバルデヒドを3,5−ジフルオロ−4−ピリジンカルバルデヒド(FRONTIER)に置き換え、溶媒としてMeOHを用いて製造した(200mg、1.398mmol、収率73%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.51 (s, 2H), 5.55 (t, 1H), 4.55-4.57 (m, 2H) [ES+MS] m/z 146 (MH+)
中間体9: (3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メタノール
Figure 0005855668
3,5−ジフルオロ−2−ピリジンカルボン酸(ALFAAESAR、300mg、1.886mmol)をテトラヒドロフラン(THF)(10mL)に溶解させた。N,N−ジエチルエタンアミン(FLUKA、0.549mL、3.96mmol)を加え、混合物を−10℃(アセトン中、氷)に冷却した。クロロギ酸イソブチル(0.269mL、2.074mmol、FLUKA)を滴下し加えた。反応物を−10℃で20分間撹拌した。混合物を、0℃にて、予め調製した2mLの水中、水素化ホウ素ナトリウム(ALDRICH、214mg、5.66mmol)の溶液に濾過し、0℃で45分間撹拌した。HCl(1N水溶液)を中性pHとなるまでゆっくり加えた。水性混合物をDCM(3×15ml)で分離した。有機層をNaSO(無水)で乾燥させ、濾過および濃縮した。残渣を、DCM/MeOHの直線勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メタノール(116mg、0.799mmol、収率42.4%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.44-8.45 (s, 1H), 7.88-7.93 (m, 1H), 5.35 (t, 1H), 4.56-4.58 (m, 2H) [ES+MS] m/z 146 (MH+)
中間体10: 2−(ブロモメチル)−3−フルオロ−4−メチルピリジン
Figure 0005855668
中間体6((3−フルオロ−4−メチル−2−ピリジニル)メタノール、246mg、1.743mmol)を10mLの無水THFに溶解させた。三臭化リン(ALDRICH、519mg、1.917mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOとNaHCO(飽和水溶液)とで分離した。有機層をMgSO(無水)で乾燥させ、濾過および濃縮し、標題化合物(372mg、定量的収率)を得た。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.23-8.24 (m, 1H), 7.34-7.37 (m, 1H), 4.66 (s, 2H), 2.28 (s, 3H) [ES+MS] m/z 204 (M)
中間体11: 2−(ブロモメチル)−6−メチルピリジン
Figure 0005855668
(6−メチル−2−ピリジニル)メタノール(ALDRICH、300mg、2.436mmol)を10mLの無水THFに溶解させた。三臭化リン(ALDRICH、0.252mL、2.68mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を、溶出剤としてヘキサン:EtOAcを用いるシリカカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色固体を得た。この固体をEtOAcと蒸留水(NH(32%水溶液)で塩基性とした)とで分離した。有機層をMgSO(無水)で乾燥させた。溶媒を蒸発させて標題化合物(152mg、0.817mmol、収率33.5%)を得た。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 7.68 (t, 1H), 7.33 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 4.62 (s, 2H), 2.44 (s, 3H) [ES+MS] m/z 186 (M)
中間体12: 1,1−ジメチルエチル[4−(ブロモメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]カルバメート
Figure 0005855668
中間体4(1,1−ジメチルエチル[4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]カルバメート、410mg、1.78mmol)を5mLの無水DCMに溶解させた。三臭化リン(ALDRICH、530mg、1.958mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を5mLの水で希釈し、DCM(3×5mL)で抽出した。有機層をMgSO(無水)で乾燥させ、濾過および濃縮して標題化合物(300mg、1.02mmol、収率58%)を得た。1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 11.56 (br s, 1H), 7.23 (s, 1H), 4.60 (s, 2H), 1.48 (s, 9H)
中間体13: 3−(ブロモメチル)−2−フルオロピリジン
Figure 0005855668
氷水浴中、N雰囲気下、乾燥DCM(15mL)中、(2−フルオロ−3−ピリジニル)メタノール(ASYNCHEM、505mg、3.97mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(triphenylphospine)(ALDRICH、1042mg、3.97mmol)および四臭化炭素(ALDRICH、1318mg、3.97mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。0.3当量の四臭化炭素(ALDRICH、409mg、1.19mmol)および0.3当量のトリフェニルホスフィン(triphenylphospine)(ALDRICH、323mg、1.19mmol)を加えた。反応混合物を出発材料が検出されなくなるまで撹拌した。溶媒を蒸発させて乾固させた。残渣を、ヘキサン−EtOAcの直線勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。回収した画分から標題化合物(812mg、4.27mmol、定量的収率)を黄色油状物として得た。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.20-8.21 (m, 1H), 8.06-8.12 (m, 1H), 735-7.39 (m, 1H), 4.69 (s, 2H) [ES+ MS] m/z 190 (M)
中間体14〜16は、アルコール((2−フルオロ−3−ピリジニル)メタノール)を表1に示されるものに置き換えること以外は中間体13に関して記載されているものと類似の方法により製造した。
Figure 0005855668
中間体17: 2−(1−ブロモエチル)−3−フルオロピリジン
Figure 0005855668
窒素雰囲気下、1−(3−フルオロ−2−ピリジニル)エタノール(ASYNCHEM、300mg、2.126mmol)およびトリフェニルホスフィン(ALDRICH、669mg、2.55mmol)を乾燥DCM(25mL)に溶解させ、溶液を−10℃に冷却した。N−ブロモスクシンイミド(ALDRICH、416mg、2.338mmol)を少量ずつ加え、反応物を3時間撹拌した。0.3当量のトリフェニルホスフィン(ALDRICH、168mg、0.642mmol)および0.3当量のN−ブロモスクシンイミド(ALDRICH、114mg、0.642mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させて3.7gの油性固体を得た。残渣を、ヘキサン/EtOAc(0%−50%−90%)の直線勾配を用いるシリカカラムクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(274mg、1.344mmol、収率63%)を得た。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.43-8.44 (m, 1H), 7.71-7.77 (m, 1H), 7.46-7.50 (m, 1H), 5.64 (q, 1H), 2.00 (d, 3H)
中間体18: (3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メチルメタンスルネート
Figure 0005855668
0℃にて、中間体9(3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メタノール(114mg、0.786mmol)をDCM(無水)(6mL)に溶解させた。−ジエチルエタンアミン(ALDRICH、0.131mL、0.943mmol)および塩化メタンスルホニル(ALDRICH、0.067mL、0.864mmol)を加えた。反応混合物を0℃で1時間30分撹拌した。粗反応物を水とDCMとで分離し、水層をDCM(2×10mL)で抽出した。有機層をMgSO(無水)で乾燥させ、濾過した。溶媒を除去して標題化合物(3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メチルメタンスルホネート(137mg、0.614mmol、収率78%)を得た。1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 1 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δppm: 8.58 (d, 1H), 8.06-8.11 (m, 1H), 5.36 (d, 2H), 3.27 (s, 3H) [ES+ MS] m/z 224 (MH+)
中間体19〜21は、アルコール((3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メタノール)を表2に示されているものに置き換えること以外は中間体18に関して記載されているものと同様の方法により製造した。反応時間は1時間〜4時間まで様々であった。
Figure 0005855668
中間体22−{1−[(6−メチル−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アセトアミド
Figure 0005855668
0℃にて、中間体1(97mg、0.774mmol)を8mLのTHF(無水)に溶解させた。NaH(ALDRICH、31mg、0.774mmol)を加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。この混合物に、2mL THF(無水)中、中間体11(144mg、0.774mmol)の溶液を加えた。反応物を75℃で一晩加熱した。反応混合物を蒸留水、EtOAc(×3)およびDCMで分離した。有機層をMgSO(無水)で乾燥させ、濾過した。溶媒を真空下で蒸発させた。残渣を、溶出剤としてDCM/MeOHの直線勾配を用いるシリカクロマトグラフィーカラムにより精製し、標題化合物(133mg、0.578mmol、収率75%)を得た。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 10.40 (br s, 1H), 7.72 (d, 1H), 7.60-7.66 (m, 1H), 7.17-7.16 (m, 1H), 6.74-6.77 (m, 1H), 6.49 (d, 1H), 5.24 (s, 2H), 2.44 (s, 3H), 1.95 (s, 3H) [ES+ MS] m/z 231 (MH+)
中間体23〜39は、ハロゲン化ベンジル(中間体11)を表3に示されているものに置き換えること以外は中間体22に関して記載されているものと同様の方法により製造した。変更点も示す。反応時間は2時間〜3時間まで様々であった。
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
中間体41−{1−[(3−ヒドロキシ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アセトアミド
Figure 0005855668
0℃にて、中間体1(200mg、1.598mmol)を2mLの無水DMFに溶解させた。水素化ナトリウム(ALDRICH、48.5mg、1.920mmol)を加え、反応混合物を0℃で20分間撹拌した。0℃にて、2−(ブロモメチル)−3−ピリジノール臭化水素酸塩(ALFAAESAR、301mg、1.598mmol)を2mLのDMF(無水)に溶解させた。水素化ナトリウム(ALDRICH、48.5mg、1.920mmol)を加え、この溶液を0℃で20分間撹拌した。反応混合物に2−(ブロモメチル)−3−ピリジノール溶液を滴下して加えた。反応物を80℃で24時間撹拌した。溶媒を蒸発させて乾固させた。残渣をEtOAcとNHClとで分離した。有機層をMgSO(無水)で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。残渣を、溶出剤としてDCM/MeOHの直線勾配を用いるシリカクロマトグラフィーを用いて精製し、標題化合物(48.5mg、0.207mmol、収率13%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 9.70 (br s, 1H), 8.04 (m, 1H), 7.46 (d, 1H), 7.33 (m, 1H), 7.24 (m, 1H), 6.53 (d, 1H), 5.42 (s, 2H), 2.27 (s, 3H). [ES+ MS] m/z 233 (MH+
中間体42−[1−(2−キノリニルメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]アセトアミド
Figure 0005855668
標題化合物は、中間体41に関して記載されているものと類似の方法により、中間体1(150mg、1.199mmol)用い、2−(ブロモメチル)−3−ピリジノール臭化水素酸塩を2−(クロロメチル)キノリン(ALDRICH)塩酸塩に置き換えて製造した。標題化合物が得られた(90mg、0.338mmol、収率28.2%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 8.10 (d, 1H), 8.07 (d, 1H), 7.79 (d, 1H), 7.74 (m, 1H), 7.55 (m, 1H), 7.46 (d, 1H), 7.07 (d, 1H), 6.76 (d, 1H), 5.49 (s, 2H), br s2.14 (s, 3H) [ES+ MS] m/z 267 (MH+)
中間体43−{1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アセトアミド
Figure 0005855668
標題化合物は、中間体41に関して記載されているものと類似の方法により、ハロゲン化ベンジルを4−(クロロメチル)−2−メチル−1,3−チアゾール塩酸塩(MAYBRIDGE)に置き換えて製造した。また、4−(クロロメチル)−2−メチル−1,3−チアゾール塩酸塩(MAYBRIDGE)は室温でNaOH(1N水溶液)を用いて遊離させた。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 10.37 (s, 1H), 7.62-7.63 (m, 1H), 7.25 (s, 1H), 6.43-6.44 (m, 1H), 5.20 (s, 2H), 2.59 (s, 3H), 1.93 (s, 3H) [ES+ MS] m/z 237 (MH+)
中間体44: 2−(1−ピラゾール−3−イル)−1−イソインドール−1,3(2)−ジオン
Figure 0005855668
500mLの丸底フラスコ内で、1,4−ジオキサン(150mL)中、3−アミノピラゾール(ALDRICH、10g、120mmol)と無水フタル酸(ALDRICH、24.96g、168mmol)の混合物を還流下で17時間撹拌した。溶媒を蒸発させて乾固させた。残渣を、EtOHを用いて摩砕し、(23.6g、111mmol、収率92%)の標題化合物を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δppm: 13.09 (br s, 1H), 7.89-7.98 (m, 4H), 7.86 (br s, 1H), 6.36 (d, 1H) [ES+ MS] m/z 214 (MH+)
中間体45: 2−{1−[(6−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
Figure 0005855668
中間体44(200mg、0.938mmol)、2−(クロロメチル)−6−フルオロピリジン(ALLICHEM、137mg、0.938mmol)と炭酸カリウム(ALDRICH、157mg、0.938mmol)の混合物をアセトニトリル(10mL)に溶解させ、80℃で6時間撹拌した。0.2当量の2−(クロロメチル)−6−フルオロピリジン(ALLICHEM、27.3mg、0.188mmol)および5mLの乾燥アセトニトリルを加えた。反応物を80℃で一晩撹拌した。反応物をDCMで希釈し、濾過した。溶媒を蒸発させて乾固させた。残渣を、ヘキサン/EtOAcの直線勾配を用いるシリカカラムクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(94mg、0.292mmol、収率31%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.02-7.88 (m, 6H), 7.11 (m, 2H), 6.43 (d, 1H), 5.45 (s, 2H) [ES+ MS] m/z 323 (MH+)
中間体46: 2−{1−[(2−フルオロ−3−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
Figure 0005855668
標題化合物は、中間体45に関して記載されているものと同様の方法により、2−(クロロメチル)−6−フルオロピリジンを中間体13(200mg、1.051mmol)に置き換えて製造し、標題化合物(211mg、0.655mmol、収率62.3%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.21 (m, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.95-7.88 (m, 4H), 7.78 (m, 1H), 7.38 (m, 1H), 6.41 (d, 1H), 5.46 (s, 2H) [ES+ MS] m/z 323 (MH+)
中間体47: 1−[(2−フルオロ−3−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−アミン
Figure 0005855668
エタノール(10mL)中、中間体46(180mg、0.558mmol)とヒドラジン一水和物(FLUKA、0.035mL、1.117mmol)の混合物を室温で4時間撹拌した。沈殿を濾過し、DCMで洗浄した。濾液を蒸発乾固させた。残渣を、溶出剤としてDCM/MeOHの直線勾配を用いるシリカカラムクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(102mg、0.53mmol、収率95%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.15 (m, 1H), 7.57-7.62 (m, 1H), 7.45 (d, 1H), 7.29-7.33 (m, 1H), 5.41 (d, 1H), 5.08 (s, 2H), 4.62 (br s, 2H) [ES+ MS] m/z 193 (MH+)
中間体48: 1−[(6−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−アミン
Figure 0005855668
標題化合物は、中間体47に関して記載されているものと類似の方法により、中間体46を中間体45(90mg、0.279mmol)に置き換えて製造し、標題化合物(48mg、0.250mmol、収率48%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 7.73 (q, 1H), 7.30 (d, 1H), 6.89 (dd, 1H), 6.83 (dd, 1H), 5.67 (d, 1H), 5.16 (s , 2H), 2.87 (br s, 2H) [ES+ MS] m/z 192 (MH+)
中間体49: 1−[(3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−アミン
Figure 0005855668
中間体37(94mg、0.373mmol)をジオキサン(2mL)に溶解させ、HCl(2M水溶液)(0.932mL)を加えた。この混合物を60℃で7時間30分加熱した。反応混合物をNaCO(飽和水溶液)で塩基性とし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。有機層をNaSO(無水)で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して標題化合物(68mg、0.324mmol、収率87%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.46 (d, 1H), 7.92-7.97 (m, 1H), 7.41 (d, 1H), 5.38 (d, 1H), 5.16 (d, 2H), 4.55 (br s, 2H) [ES+ MS] m/z 211 (MH+)
中間体50〜52は、アセチル中間体(中間体37)を表4に示されている中間体に置き換えること以外は中間体49に関して記載されているものと類似の方法により製造した。変更点も示す。反応時間は、5時間30分〜9時間30分まで様々であった。
Figure 0005855668
中間体53: 1−[(3−フルオロ−4−メチル−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−アミン
Figure 0005855668
中間体27(256mg、1.031mmol)をEtOH(15mL)に溶解させ、NaOH(25%水溶液)(15mL)を加えた。この混合物を75℃で7時間30分加熱した。エタノールを真空下で蒸発させた。水層をEtOAc(×2)で抽出し、有機層をMgSO(無水)で乾燥させ、濃縮乾固し、標題化合物(220mg、定量的収率)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 8.19-8.21 (m, 1H), 7.39 (d, 1H), 7.29-7.32 (m, 1H), 5.37 (d, 1H), 5.13 (d, 2H), 4.53 (br s, 2H), 2.27 (m, 3H) [ES+ MS] m/z 207 (MH+)
中間体54〜71は、アセチル中間体(中間体27)を表5に示されている中間体に置き換えること以外は中間体53に関して記載されているものと同様の方法により製造した。変更点も示す。反応時間は、1時間30分〜19時間まで様々であった。
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
中間体72: 2−フルオロ−6−[(3−イソチオシアナト−1−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン
Figure 0005855668
中間体48(48mg、0.250mmol)を2mLのDCMに溶解させた。この混合物に2mLの重炭酸ナトリウム溶液(飽和水溶液)を加え、最後に二塩化チオカルボニル(ALDRICH、0.019mL、0.250mmol)を滴下して加えた。反応物を15時間撹拌した。粗生成物を5mLのDCMに溶解させ、5mLの蒸留水で洗浄した。有機層をMgSO(無水)で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して標題化合物を褐色油状物として得た(45mg、0.192mmol、77%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 7.78 (q, 1H), 7.49 (d, 1H), 6.98 (dd, 1H), 6.89 (dd, 1H), 6.22 (d, 1H); 5.26 (s, 2H) [ES+ MS] m/z 235 (MH+)
中間体73〜100は、中間体48を表6に示されているものに置き換えること以外は中間体72に関して記載されているものと同様の方法により製造した。反応時間:20分〜6時間。他の変更点も示す。
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
中間体101: 2−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)プロパン酸エチル
Figure 0005855668
50mLの乾燥ACN中、3,5−ジメチル−1H−ピラゾール(ALDRICH、8g、0.083mol)、無水KCO(ALDRICH、11.50g、0.083mol)および2−ブロモプロパン酸エチル(ALDRICH、15g、0.083mol)の懸濁液を機械撹拌しながら24時間還流させた。反応をTLC(ヨウ素)で確認したところ、出発材料が検出された。この混合物に0.2当量のKCOを加え、週末にわたって還流させた。反応を確認したところ、なお出発材料が検出された。この混合物に0.2当量のKCOを加え、さらに24時間還流させた。反応混合物を濾過した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を50mlのDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、水性画分を70mLのDCMで3回抽出した。合わせた有機抽出液をブライン(brine)で洗浄し、NaSO(無水)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン/EtOAc 100/0〜20/80の直線勾配を用いる70gシリカゲルカートリッジを用いて精製し、標題化合物(11.6g、71%)を無色の油状物として得た。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 5.83 (s, 1H), 4.85 (q, 1H), 4.08-4.25 (m, 2H), 2.22-2.23 (m, 6H), 1.79 (d, 3H), 1.23 (t, 3H)
中間体102: 2−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)プロパノヒドラジド
Figure 0005855668
100mLの95%EtOH中、ヒドラジン水和物(FLUKA、0.397mol、17.25mL)の撹拌溶液に、予め60mLのEtOHに溶解させた中間体101(11.6g、0.066mol)を滴下して加えた。反応混合物を50℃で16時間加熱した。反応をTLC(ヨウ素)により追跡した。溶媒を真空条件で除去し、標題化合物として同定された白色固体を得た(10.7g、98%)。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 7.90 (br s, 1H), 5.85 (s, 1H), 4.80 (q, 1H), 3.82 (br s, 2H), 2.21-2.24 (m, 6H), 1.75 (d, 3H) [ES+ MS] m/z 183 (MH+)
中間体103: 3−アミノ−2−メチル−3−チオキソプロパン酸エチル
Figure 0005855668
イソプロパノール(350mL)中、ジフェニルホスフィノジチオ酸(ALFAAESAR、37.4g、149mmol)および2−シアノプロピオン酸エチルエステル(ABCR、9.90mL、74.7mmol)の混合物を、還流下で5時間加熱した。TLC(Hex:EtOAc 7:3)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を放冷し、一晩、冷蔵庫内に置いた。反応混合物を濾別し、イソプロパノールで洗浄した。残渣を酢酸エチル(250mL)と1N NaOH(250mL)とで分離した。相を分離し、有機相を水(300mL)、ブライン(brine)(300mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固した。粗生成物を、ヘキサン/EtOAc勾配を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製した。適当な画分を合わせ、蒸発させ、標題化合物を白色固体として得た(6.6g、40.9mmol、収率54.8%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 9.60 (s, 1H), 9.40 (s, 1H), 4.05 (q, 2H), 3.74 (q, 1H), 1.29 (d, 3H), 1.15 (t, 3H) [ES+ MS] m/z 162 (MH+)
中間体104: 2−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)プロパン酸エチル
Figure 0005855668
DMF(50mL)中、中間体103(6.6g、40.9mmol)およびクロロアセトン(FLUKA、3.27mL、40.9mmol)の混合物を、80℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、NaHCO(150mL)で処理し、エチルエーテル(2×200mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、蒸発させ、標題化合物(7.57g、38.0mmol、収率93%)を黄色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 7.19 (s, 1H), 4.23-4.06 (m, 3H), 2.31 (s, 3H), 1.48 (d, 3H), 1.16 (t, 3H) [ES+ MS] m/z 200 (MH+)。その後、この化合物が立体中心において自己酸化を受けて2−ヒドロキシ−2−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)プロパン酸エチルを形成することが認められた。この化合物の存在が認められた場合には、以下に中間体106として記載される化合物を積極的に合成した。
中間体105: 2−ブロモ−2−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)プロパン酸エチル
Figure 0005855668
トルエン(100mL)中、中間体104(7.57g、38.0mmol)の溶液に、塩酸(3.43mL、41.8mmol)を加えた。この混合物を10分間室温に維持した。この混合物を0℃まで冷却し、臭化カリウム(PANREAC、4.97g、41.8mmol)および過酸化水素(4.59mL、49.4mmol)を加えた。反応混合物を0℃で3時間撹拌した後、1N Na(150mL)および飽和NaHCO水溶液(150mL)で急冷した。有機相を分離し、水相をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、標題化合物(10.22g、36.7mmol、収率97%)を油状物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 7.43 (m, 1H), 4.21-4.28 (q, 2H), 2.30-2.35 (m, 6H), 1.19-1.24 (m, 3H)
中間体106: 2−ヒドロキシ−2−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)プロパン酸エチル
Figure 0005855668
アセトニトリル(112mL)および水(28mL)中、中間体105(10.2g、36.7mmol)および酸化銀(ALDRICH、4.25g、18.33mmol)の混合物室温で一晩撹拌した。反応混合物をセライトパッドで濾過して固体を除去し、このパッドを95:5 DCM−MeOH混合物(300mL)で洗浄した。濾液を濃縮して8gの褐色残渣を得た。このバッチを150gのシリカゲルカートリッジ上で精製し、勾配0〜30%のヘキサン−EtOAcで溶出させ、標題化合物(4.14g、19.23mmol、収率52.4%)を黄色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 7.19 (m, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.09 (q, 2H), 2.31-2.32 (m, 3H), 1.69 (s, 3H), 1.14 (t, 3H) [ES+ MS] m/z 216 (MH+)
中間体107: 2−ヒドロキシ−2−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)プロパノヒドラジド
Figure 0005855668
EtOH(60mL)中、中間体106(4.14g、19.23mmol)の溶液を、ヒドラジン一水和物(FLUKA、9.35mL、192mmol)で処理した。混合物を還流下で3時間加熱した。反応混合物を濃縮した。残渣をDCM/ヘキサンの混合物、最後にエーテルで粉砕し、濾過した。粗生成物を、溶出剤としてDCM/MeOH(0〜5%)の直線勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、白色固体として標題化合物(3g、14.91mmol、収率78%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 9.05 (br s, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.59 (s, 1H), 4.23-4.25 (m, 2H), 2.32 (s, 3H), 1.67 (s, 3H) [ES+ MS] m/z 202 (MH+)
中間体108: 2−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)プロパノヒドラジド
Figure 0005855668
中間体108の製造および同定についてはPB63555Pに記載されている。
中間体109: 1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1−インダゾール−3−アミン
Figure 0005855668
無水DMSO(40mL)中、水酸化カリウム(PANREAC、737mg、13.14mmol)の懸濁液に、無水DMSO(10ml)中の1H−インダゾール−3−アミン(ABCR、700mg、5.26mmol)の溶液を加え、この混合物を10分間撹拌した。この混合物に、無水DMSO(10mL)中の塩酸4−(クロロメチル)−2−メチル−1,3−チアゾール(BUTTPARK、776mg、5.26mmol)および水素化ナトリウム(ALDRICH、126mg、5.26mmol)の溶液を滴下して加えた。反応物を室温で32時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)に注ぎ、DCM(4×100mL)を用いて抽出した。合わせた有機液を水:ブライン(1:1)(100mL)で洗浄し、MgSO(無水)で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。残渣を、溶出剤としてDCM/MeOH(0%→5%)の直線勾配を用いるシリカクロマトグラフィーカラムを用いて精製し、標題化合物1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−インダゾール−3−アミン(988mg、4.04mmol、収率77%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm: 7.67-7.69 (m, 1H), 7.40-7.43 (m, 1H), 7.23-7.28 (m, 1H), 7.07 (s, 1H), 6.90-6.90 (m, 1H), 5.46 (br s, 2H), 5.31 (s, 2H), 2.57 (s, 3H) [ES+ MS] m/z 245 (MH+)
中間体110は、中間体48を表7に示されているものに置き換えること以外は中間体72に記載されているものと同様の方法により製造した。反応時間:20分〜6時間。他の変更点も示す。
Figure 0005855668
中間体1112−(4−エチル−1,3−チアゾール−2−イル)プロパン酸エチル
Figure 0005855668
クロロアセトンの代わりに1−クロロ−2−ブタノン(Ukrorg、198mg、1.861mmol)を使用すること、および80℃で5時間の代わりに還流下で加熱すること以外は、中間体104と同じ手順に従って製造した。標題化合物340mg(1.594mmol、収率86%)が黄色油状物として得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δppm: 6.86 (s, 1H), 4.27 (q, 1H), 4.21 (q, 2H), 2.82 (q, 2H), 1.66 (d, 3H), 1.30 (t, 3H), 1.27 (t, 3H)
中間体1122−ブロモ−2−(4−エチル−1,3−チアゾール−2−イル)プロパン酸エチル
Figure 0005855668
中間体111(330mg、1.547mmol)を使用すること以外は中間体105と同じ手順に従って製造した。標題化合物(410mg、1.103mmol、収率91%)が黄色油状物として得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δppm: 6.96 (s,1H), 4.30 (q, 2H), 2.79 (q,2H), 2.49 (s,3H), 1.31 (t,3H), 1.28 (t, 3H)
中間体1132−(4−エチル−1,3−チアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシプロパン酸エチル
Figure 0005855668
中間体112(400mg、1.369mmol)を使用すること以外は中間体106と同じ手順に従って製造した。24時間反応させた後、反応を完了させるためにさらに水1滴を追加し、室温で3日間反応を続けた。標題化合物(130mg、0.567mmol、収率41%)が得られた。1 H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm: 7.18 (s, 1H), 4.08 (q, 2H), 2.66 (q, 2H), 1.68 (s, 3H), 1.19-1.10 (m, 6H)
中間体1142−(4−エチル−1,3−チアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシプロパノヒドラジド
Figure 0005855668
中間体107と同様の手順に従って製造した。中間体113(120mg、0.523mmol)を用いた。ヒドラジン一水和物(0.127mL、2.62mmol)と60℃で一晩反応させた後には、反応は完了していなかった。このため、さらなる量のヒドラジン一水和物(0.127mL、2.62mmol)を追加し、60℃でさらに18時間置いた。反応混合物を濃縮すると、それ以上精製の必要のない標題化合物が得られた。標題化合物(110mg、0.511mmol、収率98%)が得られた。1 H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm: 9.04 (br s, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.58 (br s, 1H), 4.24 (br s, 2H), 2.67 (q, 2H), 1.67 (s, 3H), 1.19 (t, 3H)
実施例
方法A
実施例1: 5−[1−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−−{1−[(6−メチル−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
Figure 0005855668
中間体74 2−[(3−イソチオシアナト−1−ピラゾール−1−イル)メチル]−6−メチルピリジン(101mg、0.439mmol)を4mLのDCMに溶解させた後、中間体102 2−(3,5−ジメチル−1−ピラゾール−1−イル)プロパノヒドラジド(80mg、0.439mmol)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させ、2−[2−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)プロパノイル]−N−{1−[(6−メチル−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}ヒドラジンカルボチオアミド(181mg、0.439mmol、収率100%)を黄色固体として得た。[ES+ MS] m/z 413 (MH+)]。固体を5mLのPOClに溶解させ、この混合物を、出発材料が検出されなくなるまで(1時間30分)、100℃で撹拌した。粗反応物をDCMと蒸留水とで分離した。有機層をMgSO(無水)で乾燥させ、濾過および濃縮して淡黄色固体を得た。この固体を、中性条件でX−Terraクロマトグラフィーカラム(30mm×150mm)、勾配0%〜40%ACN/HOを用いる分取HPLCにより精製し、標題化合物を白色固体として得た(22mg、12.7%)。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δppm: 10.87 (br s, 1H), 7.77 (d, 1H), 7.59-7.65 (m, 1H), 7.15-7.17 (m, 1H), 6.77-6.80 (m, 1H), 6.01 (d, 1H), 5.83 (br s, 1H), 5.77 (q, 1H), 5.26 (s, 2H), 2.45 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 2.08 (s, 3H), 1.78 (d, 3H) [ES+ MS] m/z 395 (MH+)
実施例2〜5は、実施例1に関して記載されているものと類似の方法により、イソチオシアネートおよびヒドラジド中間体74および102を表1に示されているものに置き換えて製造した。精製工程の変更点も示す。
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
方法B
実施例12: 1−[5−({1−[(3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
Figure 0005855668
ジクロロメタン(無水)(3mL)中の中間体107、2−ヒドロキシ−2−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)プロパノヒドラジド(63mg、0.313mmol)および中間体96、3,5−ジフルオロ−2−[(3−イソチオシアナト−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]ピリジン(79mg、0.313mmol)の混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を硫酸(2mL、0.364mmol)で処理し、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を氷浴下、32%NH(水溶液)で、pHが塩基性となるまで中和した。混合物をDCM(3×15mL)と水(15mL)とで分離した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、SUNFIREカラム(C18、3.5μm、19×150mm)および直線勾配25%〜75%水(0.1%HCOOH)−(0.1%HCOOH)を用いる分取HPLCにより精製した。適当な画分を回収し、1−[5−({1−[(3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール(50mg、0.109mmol、収率30.0%)を白色固体として得た。1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 10.83 (s, 1H), 8.46 (d, 1H), 7.93-7.98 (m, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.21 (m, 1H), 5.96 (d, 1H), 5.37 (d, 2H), 2.29 (d, 3H), 1.97 (s, 1H) [ES+ MS] m/z 436 (MH+)
実施例13〜36は、実施例1に関して記載されているものと類似の方法により、イソチオシアネートおよびヒドラジド中間体96および107を表2に示されているものに置き換えて製造した。精製に用いた方法が実施例13とは異なった場合には、それを示す。
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
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Figure 0005855668
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Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
Figure 0005855668
方法C
実施例37: 1−[5−({1−[(3−フルオロ−4−メチル−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
Figure 0005855668
エタノール(6mL)中、中間体107、2−ヒドロキシ−2−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)プロパノヒドラジド(82mg、0.407mmol)および中間体79の3−フルオロ−2−[(3−イソチオシアナト−1−ピラゾール−1−イル)メチル]−4−メチルピリジン(84mg、0.340mmol)の混合物を、還流下で3時間加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣を0℃にて硫酸(2mL、37.5mmol)で処理し、得られた混合物を一晩かけて室温にした。反応混合物を氷浴中に置き、pHが塩基性となるまで、37%NH水溶液(10mL)でゆっくり滴下処理した。混合物を水および酢酸エチル(60mL)で希釈した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカカートリッジ上にのせ、0〜5%MeOH−DCMの直線勾配で溶出させ、100mg(収率68.3%)の標題化合物を得た。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 10.81 (s, 1H) ,8.19 (d, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.33-7.31 (m, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.19 (s, 1H), 5.93 (s, 1H), 5.33 (s, 2H), 2.28 (br s, 6H), 1.96 (s, 3H) [ES+ MS] m/z 432 (MH+)
実施例38: 1−[5−({1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
Figure 0005855668
標題化合物は、実施例37に記載されているものと類似の方法により、中間体79を中間体77(106mg、0.453mmol)に置き換えて製造し、標題化合物(45mg、0.109mmol、収率24%)を得た。実施例38はまた、還流下のEtOHの条件を室温のDCMに置き換えても製造され、(11.15g、25.6mmol、定量的収率)が得られた。1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 10.81 (s, 1H) ,8.36 (d, 1H), 7.74-7.68 (m, 2H), 7.47-7.41 (m, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.20 (s, 1H), 5.95 (s, 1H), 5.37 (s, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.96 (s, 3H) [ES+ MS] m/z 418 (MH+)
ラセミ体実施例13のキラル分割
Figure 0005855668
545mgの実施例13(ラセミ混合物)を、CHIRALPAK−IA 50×500mmカラム、F=50mL/分、254nmとともにヘキサン/エタノール80:20の無勾配混合物を用いて分割した。分割は1回の注入で達成され、適当な画分を回収して両鏡像異性体を得た。
実施例39: N−{1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}−5−[(1R)−1−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
Figure 0005855668
異性体1(HPLCにおける最初の溶出):199mg、淡橙色固体。1H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 10.83 (br s, 1H), 8.35-8.37 (m, 1H), 7.69-7.75 (m, 3H), 7.43-7.47 (m, 1H), 6.07 (d, 1H), 5.97 (d, 1H), 5.81 (q, 1H), 5.34-5.39 (m, 2H), 2.16 (s, 3H), 1.80 (d, 3H) [ES+MS] m/z 385 (MH+)。分析的キラルHPLC条件:CHIRALPAK−IA4.6×150mmカラム、方法:溶出剤としてヘキサン/エタノール80/20の無勾配混合物、流速:1mL/分。RT:18.66分。[α]=−11.18°(2.04、MeOH)。絶対配置は第一原理(ab initio)振動円偏光二色(VCD)により決定した。
実施例40−{1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}−5−[(1S)−1−(3−メチル−1−ピラゾール−1−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
Figure 0005855668
異性体2(HPLCにおける第2の溶出):262mg、淡クリーム色固体。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm: 10.83 (br s, 1H), 8.35-8.37 (m, 1H), 7.69-7.75 (m, 3H), 7.43-7.47 (m, 1H), 6.06 (d, 1H), 5.96 (d, 1H), 5.81 (q, 1H), 5.34-5.39 (m, 2H), 2.16 (s, 3H), 1.80 (d, 3H) [ES+MS] m/z 385 (MH+)。分析的キラルHPLC条件:CHIRALPAK−IA 4.6×150mmカラム、方法:溶出剤としてヘキサン/エタノール80/20の無勾配混合物、流速:1mL/分。RT:30.60分。[α]=+11.28°(2.04、MeOH)。絶対配置は第一原理(ab initio)振動円偏光二色(VCD)により決定した。
ラセミ体実施例38のキラル分割
Figure 0005855668
162mgの実施例38(ラセミ混合物)を、CHIRALPAK−AD 20×250mmカラム、F=17mL/分、254nmおよびACN、0.1%イソプロピルアミン−(MeOH−iPrOH 60:40)、0.1%イソプロピルアミン92:8の無勾配混合物を用いて分割した。生成物を8mLのメタノール/アセトニトリル1:1(HPLC級)に溶解させた。分割は5回の注入後に達成され、適当な画分を回収して両鏡像異性体を得た。
実施例41: (1S)−1−[5−({1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
Figure 0005855668
異性体1(HPLCにおける最初の溶出):70.5mg、白色固体。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δppm: 10.82 (br s, 1H), 8.36 (d, 1H), 7.68-7.75 (m, 2H), 7.41-7.47 (m, 1H), 7.17-7.31 (m, 2H), 5.96 (d, 1H), 5.34-5.39 (m, 2H), 2.29 (br s, 3H), 1.96 (d, 3H) [ES+MS] m/z 418 (MH+)。分析的キラルHPLC条件:キラルPAK−AD 4.6×150mmカラム、方法:溶出剤としてACN0.1%イソプロピルアミン(isopropylamine)/MeOH 0.1%イソプロピルアミン比90/10の無勾配混合物、流速:1mL/分。RT:4.83分。[α]=+86.3°(2.02、MeOH)。絶対配置は第一原理(ab initio)振動円偏光二色(VCD)により決定した。
実施例42: (1)−1−[5−({1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノール
Figure 0005855668
異性体2(HPLCにおける第2の溶出):71mg、白色固体。1H NMR (300 MHz, DMSO-d 6) δppm: 10.82 (br s, 1H), 8.36 (d, 1H), 7.68-7.75 (m, 2H), 7.41-7.47 (m, 1H), 7.17-7.31 (m, 2H), 5.96 (d, 1H), 5.34-5.39 (m, 2H), 2.28 (br s, 3H), 1.96 (d, 3H) [ES+MS] m/z 418 (MH+)。
分析的キラルHPLC条件:CHIRALPAK−AD 4.6×150mmカラム、方法:溶出剤としてACN0.1%イソプロピルアミン(isopropylamine)/MeOH0.1%イソプロピルアミン比90/10の無勾配混合物、流速:1mL/分。RT:8.08分。[α]=−60.9°(2.1、MeOH)。絶対配置は 最初から(ab initio)振動円偏光二色(VCD)により決定した。
ラセミ体実施例21のキラル分離
Figure 0005855668
3.15gの実施例21(ラセミ混合物)を、CHIRALPAK−IA 5×50cmカラム、粒径20ミクロン、F=50mL/分、254nmおよびACN:[(MeOH(60)/IPA(40)]95:5の無勾配混合物を用いて分割した。生成物を10mLのDCM/MeOH(HPLCグレード)混合物に溶解させた。分離は7回の注入後に達成され、適当な画分を回収して両鏡像異性体を得た。
実施例43: (1)−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−[5−({1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]エタノール
Figure 0005855668
異性体1(HPLCにおける最初の溶出):1.5g、白色固体。1H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 10.81 (br s, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.20 (m, 1H), 5.96 (d, 1H), 5.24 (s, 2H), 2.61 (s, 3H), 2.30 (d, 3H), 1.98 (s, 3H) [ES+MS] m/z 420 (MH+)。分析的キラルHPLC条件:CHIRALPAK−AD 4.6×150mmカラム、方法:溶出剤としてヘキサン:エタノール比80:20の無勾配混合物、流速:1mL/分。RT:22.10分。[α]=+119°(1、MeOH)。絶対配置は 最初に(ab initio)振動円偏光二色(VCD)により決定した。
実施例44: (1)−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−[5−({1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]エタノール
Figure 0005855668
異性体2(HPLCにおける第2の溶出):1.2g、白色固体。1H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δppm: 10.86 (br s, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.20 (m, 1H), 5.96 (d, 1H), 5.24 (s, 2H), 2.61 (s, 3H), 2.30 (d, 3H), 1.98 (s, 3H) [ES+MS] m/z 420 (MH+)。分析的キラルHPLC条件:CHIRALPAK−AD 4.6×150mmカラム、方法:溶出剤としてヘキサン:エタノール比80:20の無勾配混合物、流速:1mL/分。RT:28.95分。[α]=−147°(1、MeOH)。絶対配置は最初から(ab initio)振動円偏光二色(VCD)により決定した。
実施例45および46は、実施例13に記載されているものと同様の方法により、イソチオシアネートおよびヒドラジド中間体96および107を表2に示されているものに置き換えて製造した。精製に用いた方法が実施例13と異なった場合には、それを示す。
Figure 0005855668
実施例471−(4−エチルチアゾール−2−イル)−1−(5−((1−((2−メチルチアゾール−4−イル)メチル)−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)エタノール
Figure 0005855668
実施例37に記載されているものと類似の方法により、イソチオシアネート中間体85(71.4mg、0.302mmol)およびヒドラジド中間体114(65mg、0.302mmol)を用いて製造した。標題化合物(72.7mg、0.168mmol、収率56%)が得られた。
1H-NMR, (400MHz, DMSO-d6) δppm: 10.83 (s, 1H) 7.66 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.19 (s, 1H), 5.95 (d, 1H), 5.23 (s, 2H), 2.65 (q, 2H), 2.60 (s, 3H), 1.97 (s, 3H), 1.16 (t, 3H) [ES MS] m/z 434 (MH+)
生物活性
結核菌H37Rv阻害アッセイ(全細胞アッセイ)
各試験化合物の最小阻害濃度(MIC)の測定を、96ウェル平底ポリスチレンマイクロタイタープレートで行った。無希釈(neat)DMSOにて、400μMで始めて10点の2倍希釈を行った。これらの薬剤溶液5μlを95μlのMiddlebrook 7H9培地(プレートレイアウトのA〜H列、第1〜10行)に加えた。イソニアジドを陽性対照として用い、160μg/mlで始めて8点のイソニアジド2倍希釈溶液を調製し、この5μlの対照曲線を95μlのMiddlebrook 7H9培地(Difco カタログ参照番号271310)に加えた(第11行、A〜H列)。5μlの無希釈DMSOを第12行に加えた(増殖およびブランク対照)。
接種物をおよそ1×10cfu/mlに標準化し、Middlebrook 7H9培養液(Middlebrook ADC enrichment、Becton Dickinson カタログ参照番号211887から入手可能なマイコバクテリア種の増殖を促進する脱水培養培地)100に対して1の割合で希釈し、H37Rv株(ATCC25618)の最終接種物を作製した。この接種物100μlをG−12およびH−12ウェル(ブランク対照)以外の全プレートに加えた。端のウェルの乾燥を防ぐために全プレートを密閉ボックス内に入れ、振盪せずに6日間、37℃でインキュベートした。リザズリン溶液は、レサズリン(乳汁検査用レサズリン錠;Ref 330884Y VWR International Ltd)1錠を30mlの無菌PBS(リン酸緩衝生理食塩水)に溶解させることにより作製した。この溶液25μlを各ウェルに加えた。48時間後に蛍光を測定し(Spectramax M5 Molecular Devices、励起530nm、発光590nm)、MIC値を求めた。
結核菌H37Rv阻害アッセイ(全細胞アッセイ)の結果
総ての実施例を全細胞アッセイにて試験した。
前記の実施例14、18、21、38、41、43および47は、1μM以下のMIC値を有することが分かった。例えば、実施例43は、0.4μMのMIC値を有することが分かった。
前記の実施例2、6、12、13、15、20、28、29、34、37および40は、4μM以下で1μMより大きいMIC値を有することが分かった。.
前記の実施例7、19および22〜24は、10μM以下で4μMより大きいMIC値を有することが分かった。
前記の実施例1、3〜5、8〜11、16、17、25〜27、30〜33、35、36、39、42、44、45および46は、10μMより大きいMIC値を有することが分かった。
一つの態様によれば、本発明の化合物は、結核菌H37Rv阻害アッセイ(全細胞アッセイ)において4μM以下のMIC値を有する。
結核菌InhA阻害アッセイ(酵素アッセイ)
InhAは、NADHからNADへの酸化と並行して2−トランスエノイル−CoAエステルを還元することができる。このアッセイ形式は、NADH消費の速度論的定量に基づく。
InhA阻害に関するアッセイは、大腸菌から発現および精製されたマイコバクテリア組換えタンパク質を用いて行う。速度定数および阻害剤活性の決定のための標準的条件では、5nMのInhA、Quemard et alにより記載されているように合成および精製された50μMのドデセノイル−CoA(DDCoA)および基質としての50μMのNADHを用い、0.05%のBSAを含有する30mM PIPESバッファーpH6.8中で行う。供試化合物の溶液は100%DMSO中に調製し、用量応答曲線のため、25(または最も強力な化合物では1μM)で始まる8点の3分の1希釈液を作製した。総ての試験でトリクロサンを陽性対照として用いる。1μlの化合物を25μlのDDCoA+NADH混合物を含有するウェルに加え、50μlの酵素溶液を加えることにより反応を開始させる。NADHからの蛍光を蛍光プレートリーダー(340nMで励起;480nMで発光)で室温にて20分間追跡する。NADH消費の初速度を用いてIC50値を求める。
Quemard A, Sacchettini JC, Dessen A, et al. Enzymatic characterization of the target for isoniazid in Mycobacterium tuberculosis. Biochemistry 1995;34:8235-41
結核菌InhA阻害アッセイ(酵素アッセイ)の結果
実施例16以外の総ての実施例を酵素アッセイにて試験した。
前記の実施例1〜4、6〜9、14、13〜15、18〜21、28、29、34〜38、40、41、43および47は、0.05μg/ml以下のIC50値を有することが分かった。例えば、実施例14は0.004μg/mlのIC50値を有することが分かった。
前記の実施例10、12および22〜24は、0.10μg/ml未満で0.05μg/mlより大きいIC50値を有することが分かった。
前記の実施例5、17、25、30、31、39、42、44および45は、0.50μg/ml未満で0.10μg/mlより大きいIC50値を有することが分かった。
前記の実施例11、26、27、32、33および46は、0.50μg/mlを越えるIC50値を有することが分かった。
一態様によれば、本発明の化合物は、結核菌InhA阻害アッセイ(酵素アッセイ)において0.05g/ml未満のIC50値を有する。
限定されるものではないが、本明細書に引用される特許および特許出願を含む総ての刊行物は、それぞれ個々の刊行物が、全体が示されているかのように引用することにより具体的かつ個々に本明細書の一部とされることが示されているかのように、引用することにより本明細書の一部とされる。
本明細書および特許請求の範囲が一部をなす出願は、後の出願に対する優先権の基礎として用いることができる。このような後の出願の特許請求の範囲は、本明細書に記載される任意の特徴または特徴の組合せを対象とし得る。それらは生成物、組成物、方法または使用クレームの形態を採ってもよく、例として、限定されるものではないが、以下の特許請求の範囲を含み得る。

Claims (16)

  1. 式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩:
    Figure 0005855668
    [式中、
    Hetは、5〜10員の複素芳香環であり;
    XはNでありかつYはCRであるか、または、XはCでありかつYはSであるかのいずれかであり;
    Zは、NおよびCHから選択され;
    は、HおよびC1−2アルキルから選択され;
    は、H、C1−2アルキル、OH、−CHOHおよびC1−2アルコキシから選択され;
    各Rは、OH、C1−3アルキル、F、Cl、Br、NHおよびC1−3アルコキシから独立に選択され;
    は、C1−3アルキルおよびハロC1−3アルキルから選択され;
    は、H、C1−3アルキルおよびハロC1−3アルキルから選択され;
    およびRは、
    i)各々独立にH、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシから選択されるか、または
    ii)RおよびRはそれらが結合している環と一緒に9員の二環式環を形成するかのいずれかであり;
    pは、0〜3であり;かつ
    は、HおよびC1−3アルキルから選択される]。
  2. 絶対立体化学を有する請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩:
    Figure 0005855668
  3. Hetが、ピリジル、チアゾリル、キノリニル、オキサゾリル、イミダゾピリジル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イミダゾリルおよびイソチアゾリルから選択される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  4. ZがNである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  5. がCHである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  6. がHおよびOHから選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  7. がCHである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  8. がHおよびCHから選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  9. およびRが各々独立にHおよびCHから選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  10. がHおよびCHから選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  11. (1)−1−[5−({1−[(3−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]−1−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)エタノールおよび
    (1)−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−[5−({1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]エタノール
    から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  12. (1)−1−(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)−1−[5−({1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−イル}アミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]エタノールである化合物。
  13. 治療に使用するための、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬組成物。
  14. 結核の治療に使用するための、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬組成物。
  15. 結核の治療のための薬剤の製造における、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  16. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、1種以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含んでなる、医薬組成物。
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