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JP5847187B2 - 超疎水性フィルム - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は概して、共同出願し本願の権利者が所有し譲渡した特許出願公開「Superhydrophobic Film Constructions」(代理人整理番号66910US002)及び「Superhydrophobic Films」(代理人整理番号66911US002)に関し、そのそれぞれが、その全体が参照によって本願明細書に援用されている。
(発明の分野)
本明細書は、超疎水性フィルム及びこの種のフィルムの製造方法に関する。更に詳細には、本明細書は、離散的な平坦部分及び谷を含む表面を有する耐久性に優れた超疎水性フィルム及びこの種のフィルムの様々な生産方法に関する。
疎水性フィルム及びコーティング、より詳しくは超疎水性フィルム及びコーティングは、いくつかの魅力的な特性を備えるため、近年かなり注目の的になってきた。高疎水性の表面は、天然由来のものにおいて認められてきており、最も一般なものは、おそらくハスの葉であり、ほかにセミの羽も挙げられるであろう。ハスの葉は、疎水性の特性を備え、その表面から水滴が転がり落ちるときに塵粒子及び汚物を洗い落とすため、自己洗浄能力を有する。この自己洗浄能力は、いくつかの現代的な用途において望ましい。ただし、特定の環境において長期の使用に耐えることのできる自己洗浄式の超疎水性フィルムの生産は困難であり得る。
本明細書は、様々な条件(例えば、屋外)において耐久性及び耐候性に優れる表面を有し、研磨材に暴露された後も深刻な性能劣化が懸念されることなく極めて効率的な性能を発揮する、超疎水性フィルムを提供する。
一態様において本明細書は、第1の主表面と、第1の主表面に対向する第2の主表面と、を有する、超疎水性フィルムに関する。フィルムの第2の主表面は、第1の主表面に対して実質的に平行なアレイ状の離散的な平坦表面部分だけでなく、アレイ状の谷も備え、各谷は隣接する2つの離散的な平坦表面部分の間に位置している。離散的な平坦表面部分及び谷はそれぞれ複数のナノフィーチャを有し、超疎水性フィルムは少なくとも140度の水接触角及び10度未満の摺動角を呈する。
別の態様において本明細書は、第1の主表面と、第2の主表面と、低表面エネルギーコーティングと、を有する、超疎水性フィルムに関する。フィルムの第2の主表面は、第1の主表面に対して実質的に平行なアレイ状の離散的な平坦表面部分だけでなく、アレイ状の谷も備え、各谷は隣接する2つの離散的な平坦表面部分の間に位置している。低表面エネルギーコーティングはアレイ状の離散的な平坦表面部分及びアレイ状の谷に塗布されており、部分的にナノ粒子から製造されている。超疎水性フィルムは、少なくとも140度の水接触角及び10度未満の摺動角を呈する。
別の態様において本明細書は、超疎水性フィルムを製造するためのもう1つの方法に関する。本方法は、第1の主表面と第1の主表面に対向する第2の主表面とを有する構造化フィルムを提供するための工程を含む。第2の主表面は複数のミクロ構造を含み、ミクロ構造の少なくともいくつかはミクロ構造の上面に離散的な平坦表面部分を有し、離散的な平坦表面部分は第1の主表面に対して実質的に平行であり得る。本方法は、第2の主表面にフッ素性化学物質のコーティングを塗布する工程を更に含む。フッ素性化学物質のコーティングは、複数のナノ粒子を含む。フィルムは、少なくともいくつかの平坦基部を含む谷を有する型枠からの複製によって提供し得る。
最後の態様において本明細書は、超疎水性フィルムの製造方法に関する。本方法は、第1の主表面と第1の主表面に対向する第2の主表面とを有する構造化フィルムを提供するための工程を含む。第2の主表面は複数のミクロ構造を含み、ミクロ構造の少なくともいくつかはミクロ構造の上面に離散的な平坦表面部分を有し、離散的な平坦表面部分は第1の主表面に対して実質的に平行であり得る。本方法は、第2の主表面にナノ粒子の層を塗布する工程を更に含む。次に、ナノ粒子の層をエッチングマスクとして使用して、第2の主表面をエッチングする。結果として、離散的な平坦表面部分上及びミクロ構造の残部に複数のナノ構造が生じる。
ミクロ構造表面上の磨耗による超疎水性フィルムの経時的劣化を示すフローチャート。 ミクロ構造表面上の磨耗による超疎水性フィルムの経時的劣化を示すフローチャート。 本明細書による超疎水性フィルムの横断面図。 異なるミクロ構造同士が間隔を置いて離間されているフィルムの横断面図。 異なるミクロ構造同士が間隔を置いて離間されているフィルムの横断面図。 本明細書に従う超疎水性フィルムの横断面図。 異なる谷形状を備えるフィルムの横断面図。 異なる谷形状を備えるフィルムの横断面図。 異なる谷形状を備えるフィルムの横断面図。 水接触角、前進角、及び後退角の測定に関係する水の液滴を示す図。 水接触角、前進角、及び後退角の測定に関係する水の液滴を示す図。 水接触角、前進角、及び後退角の測定に関係する水の液滴を示す図。 水接触角、前進角、及び後退角の測定に関係する水の液滴を示す図。 フィルム耐久試験用の器具の図。 本明細書に従う超疎水性フィルムの製造方法を示す図。 本明細書に従う超疎水性フィルムの製造方法を示す図。 数種のミクロ構造形状を有する超疎水性フィルムの横断面図。 超疎水性フィルムの横断面の次元的態様を示す図。 超疎水性フィルムの様々なミクロ構造の分布の図。 超疎水性フィルムの様々なミクロ構造の分布の図。 超疎水性フィルムの様々なミクロ構造の分布の図。
超疎水性フィルム及び表面は、その自己洗浄能力による多くの用途において極めて望ましい。概して、水接触角が140度を超えるフィルムは「超疎水性」であると考えることができる。超疎水性フィルムは、水がフィルム表面に接触した時点で滴状になることから、概して非吸湿性であると更に理解し得る。この種のフィルムにとって更に望ましい品質は、低接触角ヒステリシス(即ち、水の液滴の前進接触角と後退接触角の小さな差異)であり得る。低接触角ヒステリシス、すなわち、「摺動角」は、フィルムの表面又は他の構造から水滴をより容易に転がらせる。構造の表面と接触する水を液滴化する能力と、液滴になった水を表面上に更に転がす能力とを組み合わせることによって、表面の「自己洗浄」が行われる。
この自己洗浄能力は、幾多の現代的な用途において望ましい。自己洗浄式の超疎水性表面は、例えば、太陽(感光発電)電池の日光直射表面上で、凍結防止用途、腐食防止、抗凝結用途、風刃、交通信号、縁シール、抗汚染用途、及び抗力低下、ならびに/又は自動車、航空機、ボート及びマイクロ流体素子のノイズ除去、その他多数の用途において役立ち得る。この種のフィルムはまた、有益な反射防止特性を有し得る。したがって、フィルム表面をハスの葉表面に類似する様式でミクロ構造化するか、フィルムに疎水性化学物質コーティングを塗布するか、又はそれらを組み合わせて、超疎水性フィルムを作製しようという試みがあった。これらの試みが幾度にもわたって行われたが、不都合にも結果として作製されたフィルムは、屋外又は他の苛酷な環境での耐久性が不十分なものであった。この耐久性という点で特に不利になる原因は、この種のフィルムが注目される典型的な用途において厳しい状況に曝されることにある。苛酷な適用環境において耐久性のあるフィルムを製造しようと試みても、最適な自己洗浄性能に必要とされる高度な超疎水性特性を呈し得ない。したがって、本明細書は苛酷な条件、例えば、屋外での長期使用下での耐久性及び耐候性に優れ、表面コーティングなしでも極めて効率的な性能を発揮する超疎水性フィルムを提供することによって、改良をもたらすものである。
加えて、応用例の増大に伴い、可視光又は近可視光に透過的な超疎水性フィルム構造に対する要望も挙げられている。本明細書に記載されているフィルムは、顕著な超疎水性能を有する半面、極めて低い反射率を呈し得るため、伝導度が高い。この特性は、フィルムを太陽電池に応用する場合、又は任意の種類のウインドウ若しくは光線伝導用途において、自己洗浄若しくは凍結防止特性を得るためにフィルムを使用する場合に、極めて有益である。本明細書に記載されているフィルムは、入射光の反射率が5%未満になる場合もあれば、2%未満になる場合もあり得る。用途によっては、フィルムに入射した光線のうち反射されるのはわずか約1%である。
いくつかの超疎水性フィルムは、ミクロ構造又はミクロ粒子がナノ構造又はナノ粒子で覆われているという事実から、超疎水性特性が備わっていることを演繹し得る。ただし、ナノ粒子又はナノ構造は、経時的な劣化のため、フィルムのミクロ構造の尖端上又はその近辺で保持する上で多くの難が生じる。この効果の例は、図1に図示されている。ここで、ナノ構造又はナノ空洞は、ミクロ構造103及び104に形成されている。ただし、フィルムに研摩による摩損が生じた後は、フローチャートに図示されているように、ミクロ構造103の尖端が欠損し得る。結果として得られる平坦部分110又は120は、ナノキャビティ及び/若しくはナノフィーチャ(又は、場合によっては粒子)が欠乏し、疎水性の低下を来たす。本明細書は、これらの問題に対する解決策を提供し、更には、高度な耐久性のある超疎水性フィルムを提供することを意図している。
この効果に関して優位性をもつために、本明細書は、ミクロ構造の欠損をプリエンプトし、結果的に、そのミクロ構造内若しくはミクロ構造上のナノフィーチャの、又はそのミクロ構造上のナノ粒子の欠損をもプリエンプトすることを意図している。よって、本明細書は、ミクロ構造化フィルムにおいてミクロ構造の少なくとも一部を切頂して平坦表面が得られるようにしている。これにより、ミクロ構造表面上のより広範な領域に外力(例えば、磨耗)が分散されるため、結果として面積あたりの力が軽減され、ミクロ構造の高さを維持できると共に、より長いナノ粒子及びナノフィーチャが保持できるようにもなるため、性能が向上する。
本明細書に従うフィルムの一実施形態は、図2に図示されている。図2に示されているように、超疎水性フィルム200は、第1の主表面202を有する。第1の主表面202は、図に示されているように平坦であり得る。他の実施形態において、表面はややマットなバリエーション又はミクロ構造を有し得るが、そのような例においてフィルムは概して、平坦平面に存在する平均高さを有するものとして理解され得る。超疎水性フィルム200はまた、第1の主表面202に対向する第2の主表面204も有する。第2の主表面は、少なくとも2つの別個のサブパーツから製造されるものとして理解され得る。第2の主表面の第1のサブパーツは、離散的な平坦表面部分206のアレイである。離散的な平坦表面部分206のそれぞれは、第1の主表面202に対して実質的に平行である。上述したように、前記第1の主表面202は概して平坦になる。ただし、表面には若干のバリエーションがあり、平坦離散部分は、第1の主表面202の平均高さである平坦平面に対して平行に配置される。
第2の主表面204の第2のサブパーツは、アレイ状の谷208である。アレイ状の谷内の谷208はそれぞれ、隣接する離散的な平坦表面部分206同士の間に位置する。図2において谷208は、共通点207で終端するファセットを有するものとして図示されている。一方、平坦又は平坦に近い谷底を有する谷、及び斜面に急な不連続部を有するミクロ構造の側部ファセットを有する谷も企図される。その上、図2に示すように、谷は平坦な側部壁212を有し得る。他の実施形態において、側部壁212は、マイクロレンズの部分におけるような彎曲状であり得る。本明細書に従って谷が取り得る異なる形状の2〜3例は、図5a〜5cに図示されている。具体的には、谷は図5aに例示したような平坦側部壁を有してもよいし、例えば図5bに示すような上に凸の彎曲状の側壁を有してもよい。側部壁はまた、図5cに図示されているような下に凸の彎曲状のものでもよい。他のいくつかの谷形状もまた企図される。
加えて、図3a〜図3bに図示されているように、離散的な平坦部分206は、周期的に一定の距離を置いて離間されていてもよいし(図3aを参照)、第2の主表面に沿って可変的な別々の距離を置いて離間されていてもよい(図3b中の平坦部分206の図を参照)。
図11及びフィルム1100を参照すれば、本明細書に従うミクロ構造の次元をより良く理解できよう。いくつかの実施形態において、構造化フィルムは、ミクロ構造1102と、フィルムを連結し、フィルムの構造を変えることなく安定させる強固なフィルム部分であるミクロ構造よりも下位の部分と、から製造されている。この部分は「ランド」1104として理解し得る。ランドは概して、フィルム全体の安定性をもたらすのに十分な厚さでなければならない。ランドは、例えば、少なくとも25マイクロメートルより大きく、多くの場合は100マイクロメートルより大きい、厚さ1150を有し得る。ミクロ構造の高さ1120は、ランド1104からプラトーまでの距離、又はミクロ構造1102の上部が終端する尖端までの距離のいずれかであり得る。ミクロ構造1102の高さ1120は、概して約0.150マイクロメートル〜約1000マイクロメートルの範囲であってよく、又は約1マイクロメートル〜約500マイクロメートルの範囲になる可能性もある。一般に、ミクロ構造の少なくとも一部は、ミクロ構造の尖端にプラトーを有するように切頂される。概してプラトーは、プラトー全体にわたって(又は離散的な平坦表面部分に)、約0.1マイクロメートル〜最大約20マイクロメートルの間の横方向距離1160を有する。加えて、フィルム1100は、隣接するミクロ構造1102同士の間の距離として画定されるピッチを有し得る。概して、本明細書に従うミクロ構造化フィルムのピッチは、約、0.15マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、又は約1〜約500マイクロメートルの間になる可能性もある。フィルム1100はまた、基部1190を有する谷からも製造される。谷基部1140全体の距離はもちろん最小0マイクロメートルであり得るが、最大100マイクロメートルまでの範囲であってもよい。事実上、一部の実施形態において、谷基部全体の距離は、ミクロ構造の高さの最大4倍であり得る。利用されるミクロ構造が、可変の勾配付きミクロ構造でなく寧ろプリズム(例えばレンズ)である場合、尖端角度θはいかなる数値であっても有用であると見なされる。例えば、尖端角度θは、一部の実施形態において、約30度〜約90度の範囲であり得る。多くの実施形態において、尖端角度は約50度〜約70度の範囲であり得る。
加えて、ミクロ構造の配置及び次元は、フィルムの表面全体で変化し得る。このことは、本明細書に例示するアレイ状のミクロ構造をまったく切頂しない状態で図示した図12a〜図12cを参照すれば、より良く理解できよう。例えば、アレイ状のミクロ構造(本明細書中には、まったく切頂しない状態が図示されている)は、1次元、2次元、又は3次元で変化し得る。図12aにおいてミクロ構造は、垂直方向1290に沿って同じ高さでフィルムと同様に長さ1280まで、いっさい区分化されずに延在する構造であり得る。ただし、フィルム1270の幅1270全体、又は第1の次元全体にわたって、フィルムは異なる離散的なミクロ構造に区分化されている。加えて、図12bに示すように、ミクロ構造は2つの方向に変化し得る。例えば、図12aに示すように、フィルムの幅1270に沿って構造を区分化し得るが、フィルムの長さ1280(即ち、第2の次元)に沿って区分化することもできる。このような場合、離散的なプリズムは両方の軸に沿って位置決めされる。ただし、ここで、垂直方向(即ち、第3の次元)1290においては構造の高さが全て同じである。最後に、図12cに示すように、構造はフィルムの幅及び長さの両方に沿って区分化し得る一方、垂直方向1290(即ち、第3の次元)のフィルム全体にわたってミクロ構造の高さも変化し得る。これらの3つのいずれのシナリオにおいても、ミクロ構造は、直接に相互に隣接していてもよいし、フィルムの平坦部分をいくつか介して離間されていてもよい。当然、様々なプリズムの実施形態に関しては、ここに例証してあるが、ミクロ構造はレンズ形状であってもよいし、他の任意の好適な構造であってもよい。
図2に戻ると、第2の主表面204は、離散的な平坦部分がない第2の主表面上にミクロ構造を含み得る。そのような構造の例は、図10中にフィルム1000にて例示されている。この構造においては、離散的な平坦表面部分1006が存在している。1つの観点において離散的な平坦表面部分1006は、切頂ミクロ構造1003aの上部である。2つの隣接した離散的な平坦表面部分1006a及び1006bは、単一の谷1008aを介して隔てられている。同じことは、谷1008bを介して隔てられている離散的な平坦表面部分1006c及び1006dにも当てはまる。ただし、それらは相互に最も近接する2つの離散的な平坦表面部分であるため、1006b及び1006c部分は、平坦表面部分に隣接していると考え得る。それらも谷(実際には複数の谷)を介して隔てられ、谷1008c及び1008dを参照のこと。一方、離散的な平坦表面部分もまた、より小さいミクロ構造1003bを介して隔てられ得る。これらのより小さいミクロ構造は、離散的な平坦表面部分1006同士が共通に配置されている平面1020の高さよりも概して短くなる。ミクロ構造1003bは、尖端1080にて終端してもよいし、レンズ形状又は他の任意の適切な形状であってもよい。谷及び平坦表面部分について後述するように、ミクロ構造1003bもまたナノフィーチャ又はナノ粒子コーティングを有し得る。一部の実施形態において、ミクロ構造1003a又は1003bはいずれも、離散的な平坦表面部分1006を有する。一方、他の実施形態においては、一部のミクロ構造だけが離散的な平坦表面部分を有する。一部の実施形態においては、大多数のミクロ構造が、離散的な平坦表面部分を有する。
図2に戻ると、離散的な平坦部分206のそれぞれもまた複数のナノフィーチャ210を含む。谷208もまた表面上に、複数のナノフィーチャ210を有する。ナノフィーチャの尺度は概して、谷208の深さに比べてはるかに短尺である。ナノフィーチャ210は、表面204から突出していてもよいし、表面204に突入する空洞であってもよい。ただし、いずれの場合もナノフィーチャは極めて薄く、必要に応じて寸法がかなり長い。例えば、ナノフィーチャは、少なくとも1対1、又は少なくとも2対1、又は少なくとも3対1、又は少なくとも4対1、又は少なくとも5対1、又は少なくとも6対1のアスペクト比を有し得る。
フィルム又はコーティングの超疎水性を判定する基準となる測定値としては、水接触角及び摺動角(又は接触角ヒステリシス)の2つが最も重要である。水接触角は、Video Contact Angle System:DSA100 Drop Shape Analysis System(供給元:Kruess GmbH(Hamburg,Germany))などの静的接触角測定装置で測定できる。この特定のシステムでは、デジタルカメラ、自動液体ディスペンサー、及びサンプルステージがマシンに具備されており、水滴の自動配置によって人手を介さずに接触角を測定できる(水滴のサイズは約5μLである)。滴形状が自動的に捕捉された後、コンピュータを用いDrop Shape Analysisで解析して、静的水接触角、前進水接触角、及び後退水接触角を定量した。静的水接触角は概して、本明細書中に記述、主張されている一般的な「水接触角」として理解し得る。
水接触角はごく単純には、液体が固体表面に触れる角度として理解できる。図6aに示すように、フィルム610aの表面は十分な疎水性でないため、水滴601aは表面上で平らに潰される。滴の界面点から滴の縁に沿って、接線ライン603aを描画し得る。接触角θC1は、この接線603aと、滴601a及びフィルム610aが連結する平面との間の角度である。図6aに示す水滴は、表面を伝って液滴化されないため、接触角θC1は90度をかなり下回る。逆に、図6bのフィルム610bは疎水性であるため、水滴601bは表面からのビーズ効果をより受けやすい。したがって、接線603bは滴の縁に沿って滴から外側へ向いた角度をなし、水接触角θC2が90度を超え、140又は150度を超える可能性もある。
「摺動角」又は「接触角ヒステリシス」は、前進水接触角と後退水接触角との間の差分として画定される前進水接触角と後退水接触角は、静的条件に関連するだけでなく動的な条件にも関連する。図6cを参照すると、滴601cに更なる水量611cを加えることによって、前進水接触角θCAを測定している。更に水を加えていくにつれ、液滴の体積が増加し、水接触角も増大する。臨界体積に達すると、液滴表面とフィルムとの交点が外向きに跳躍し、その結果として液滴601cが形状613cを有する液滴に再編成され、液滴とフィルム表面との交点が位置621cから位置623cまで移動するようになる。水接触角θCAは、交点が跳躍する直前の滴の角度である。同様に、水後退角を図6dに示す。ここで、体積を増した滴は、そこから徐々に水611dが除去されていく。初期の滴601dの表面は、位置621dにてフィルム610dと交差する。交点は所定の体積にて位置623dに跳躍する。この跳躍が行われる直前の滴の縁をトレースする接線603dによって、後退水接触角θCRが画定される。
再び図2に戻ると、超疎水性フィルム200は、顕著な疎水特性も呈している。少なくとも1つの実施形態において、超疎水性フィルム200の静的水接触角は、少なくとも140度、又は少なくとも145度になる可能性もあれば150度を超える可能性さえある。超疎水性フィルム200の摺動角は10度未満又は5度未満、また約3度未満になる可能性さえある。
第2の主表面204は、アレイ状の離散的な平坦部分206を有し、それらの各離散的な平坦部分はナノフィーチャ210内にカバーされている。離散的な平坦部分はフィルム上の表面域に付随的な力が広範に及ぶのを助ける。よって、表面204は劣化しづらく、少なくとも暴露時間を長引かせたとしてもナノフィーチャ210及び平坦部分206は無傷のままであり得る。このため、少なくともいくつかの実施形態において、離散的な平坦部分にわたって力を拡散させるという要望は、離散的な平坦部分を共通平面220上に位置決めする上で有益である。フィルム200は、任意の数の好適な材料から製造できると理解すべきである。一部の実施形態において、フィルム200はポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)などのシリコンポリマーの一部で製造し得る。フィルムはその大部分の重量がPDMSで占められる場合があり得、又は最大95重量%若しくは95重量%超のPDMSで占められる可能性さえある。一部の実施形態においてフィルム200は、ケイ素原子のいくつかが、アリール(例えばフェニル)、アルキル(例えばエチル、プロピル、ブチル若しくはオクチル)、フルオロアルキル(例えば3,3,3−トリフルオロプロピル)、又はアリールアルキル(例えば2−フェニルプロピル)であり得る他の基を有するシリコンポリマーから製造され得る。シリコンポリマーはまた、ビニル、シリコン水素化物(Si−H)、シラノール(Si−OH)、アクリレート、メタクリレート、エポキシ、イソシアネート、無水物、メルカプト及びクロロアルキルなどの反応性基を含有し得る。これらのシリコンは熱可塑性であってもよいし、又は、例えば、縮合硬化、ビニル基及びSi−H基の付加硬化、若しくはペンダントアクリレート基のフリーラジカル硬化によって硬化することもできる。また、過酸化物を用いて架橋結合することも可能である。そのような硬化は、加熱又は活性放射線にて達成し得る。他の有用なポリマーは、フルオロエラストマー、ポリアクリレート及びポリメタクリレートなどのポリウレタン(フルオロポリマー)を包含する。別の実施形態においては、ガラス転移温度が少なくとも25℃であるポリマーが有用である。少なくともいくつかの実施形態において、フィルムはエラストマーであってもよい。エラストマーは、粘弾性(又は弾性)特性を有し、概して他の材料と比較してヤング率が著しく低くかつ降伏ひずみが大きいポリマーとして理解され得る。この用語は多くの場合、「ゴム」という用語と置換可能に使用されているが、架橋ポリマーを指す場合には、後者の方が好ましい。
加えて、本明細書に従うフィルムは基質上に配置できる。フィルムは概して、第1の主表面が基質に隣接するように位置決めされる。基質は任意の数の好適な材料から製造され得る。例えば、一部の実施形態では、基質をフィルムと同じ材料から製造することも可能である。他の典型的な実施形態では、基質をポリイミドから製造してもよいし、より一般的に用いられる基質から製造することも可能である。具体的には、ガラス、金属、又はプラスチック基質だけでなく、シリコンウエハー等の他の適した代替も適切であり得る。
本明細書に従って想到される超疎水性フィルムの別の実施形態は、図4に図示されている。図4に提供されている超疎水性フィルム400は、第1の主表面402を有する。第1の主表面402は、図2の第1の主表面202と同じ方法で提供し得る。このフィルム400上で、第2の主表面404は、第1の主表面402に対向している。第2の主表面は、アレイ状の離散的な平坦表面部分406、及びアレイ状の谷408を含んで構成し得る。隣接する2つの離散的な平坦表面部分同士の間には、各谷が位置し得る。図2に記載されているフィルムと同様、少なくともいくつかの実施形態では、離散的な平坦表面部分406を共通平面420上に配置でき、それにより、第2の表面404の面に沿って力が均一に分散されるようになっている。また、図2に記載されるフィルムと同様、このフィルムは、ミクロ構造(例えば、図10中の1003b)を更に含んで構成することが可能であり、これらのミクロ構造はまた、離散的な平坦表面部分の間に位置しており、そのような部分の間には谷も存在する。
離散的な平坦表面部分406及び谷408上に、低表面エネルギーコーティング422を塗布する。低表面エネルギーコーティングは概して、水接触角が110度を超える平坦表面上のコーティングとして理解され得る。低表面エネルギーコーティングはまた、離散的な平坦表面部分で終端しない任意の非切頂ミクロ構造1003b上にもコーティングされ得る。低表面エネルギーコーティング422は疎水性特性を呈し、フィルム400の構造と共に、フィルムの強化型超疎水性に貢献する。低表面エネルギーコーティングは、ナノコンポジットコーティング等のような既知の何らかの疎水性のコーティングであり得る。場合によっては、ナノコンポジットコーティングは、少なくとも部分的フッ素性化学物質のコーティングであり得る。場合によっては、低表面エネルギーコーティングは、適切なシラン、例えば、フルオロアルキル置換シランから製造され得る。少なくともいくつかの実施形態において、低表面エネルギーコーティング422は部分的に、また大部分が、複数のナノ粒子424から製造される可能性もある。ナノ粒子424は、ポリマー(例えばフルオロポリマー)、誘電体(例えば二酸化ケイ素、ZrO、Al、TiO、CeO、ITO)、又は金属(例えば金)であってもよい。ナノ粒子は約5nm〜1マイクロメートルのサイズであり得る。一部の実施形態において、低表面エネルギーコーティングは部分的に定着剤を含有してもよく、これにより、耐久性を更に増強し、表面部分406及び谷408上にコーティングを保持しやすくなる。他の典型的な実施形態においては、低表面エネルギーコーティングとは別途に定着剤を塗布し得る。そのような定着剤の一例は、SILQUEST A−1106(供給元:Momentive Performance Materials,Inc.(Wilton,CT))等のシランである。本明細書に記載されている低表面エネルギーコーティングに特に役立ち得る典型的なフルオロポリマー及び定着剤は、本願の権利者が所有し譲渡した米国特許第7,323,514号の第5列5行目から始まり第10列42行目で終わる節に見ることができる。米国特許第7,323,514号は、その全体が本明細書に参照によって本願明細書に援用されている。
ナノ粒子をコーティングの一部として塗布する場合、それらのナノ粒子全体にも表面処理剤を塗布し得る。代表的な表面処理剤としては、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエトキシエチルカルバメート、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルトリエトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルメチルジメトキシシラン、3−(アクリロイルオキシプロピル)メチルジメトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルジメチルエトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルジメチルエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリ−t−ブトキシシラン、ビニルトリス−イソブトキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸、ステアリン酸、ドデカン酸、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]酢酸(MEEAA)、β−カルボキシエチルアクリレート(BCEA)、2−(2−メトキシエトキシ)酢酸、メトキシフェニル酢酸、及びこれらの混合物が挙げられる。
超疎水性フィルム400はまた、強力な疎水特性も呈する。少なくとも1つの実施形態において、超疎水性フィルム200の水接触角は、少なくとも140度、又は少なくとも145度になる可能性もあれば150度を超える可能性さえもある。超疎水性フィルム200の摺動角は10度未満又は5度未満、また約3度未満になる可能性さえある。
当該技術分野において本フィルムの主な改善点の1つは、フィルムが呈する耐久性である。要素への暴露に対するフィルムの耐久力を測定するためには、要素のシミュレーションを行う試験条件設定にフィルムを暴露することが役立つ。そのようなシミュレーション用の標準アプローチの1つは、落砂試験あるいは落砂暴露試験(ASTM標準D 968の場合)と呼ばれている。本明細書に従い、所定の時間にわたって所定量の砂をフィルムの表面からの所定の距離角度で落下させることによって、フィルムの耐久力を試験した。図7は、フィルムの落砂試験に用いられる器具700の一般的な図である。典型的な試験の1つにおいては、標準化された砂1キログラムを貯蔵槽731に格納する。貯蔵槽731を第1の接続手段741を介して支持体梁745に接続する。所定量の砂が絶えまなく貯蔵槽731から管733内に移動する。90cmの距離763にて管733の内部に落下する。その後、安定した砂の流れは、管出口735にて管733を出てから、フィルム751に向かって移動する。フィルム751は、フィルム支持体構造747を介して砂流の下部に確実に位置決めされる。また、フィルム支持体構造を、第2の接続手段749を介して支持体梁745に固着して、定位置に位置決めしてもよい。フィルム支持体構造747は、フィルムの平面が砂流の主方向と45度の角度をなすように、フィルムを位置決めする。したがって、図7を参照すると、角度θは45度である。フィルム751上の一次接触点を、直径2cmを有する管出口735から所定距離753に配置してもよい。この試験において距離753は25mmである。
「落砂」試験を上記に指定されているとおり実施することで、特に、ミクロ構造化かつ/又はナノフィーチャ化されたフィルムの表面上には、概ね多くの磨耗が生じた。したがって、当該技術分野の超疎水性フィルム構造のうち試験を経るべきもののほとんどは、フィルムの表面上の構造に深刻な劣化が見られることが予期され得る。これは必然的に、疎水性の劣化を招く(即ち、水接触角が狭小化し摺動角が広くなる)であろう。
上に記載されているフィルムは、本明細書に記載されている落砂試験の暴露された後でさえ超疎水性特性を呈する。例えば、落砂試験に暴露された後に、この種のフィルムの水接触角が140度を超過する場合もあれば145度を超過する場合さえあり得る。摺動角は、5度以下に維持することが可能であり、3度未満になる可能性さえある。
本明細書はまた、超疎水性フィルムの生成方法にも関連する。この種の超疎水性フィルムの生成方法の1つは、図8に従うフローチャート中に例証されている。一部の実施形態において、本方法は構造化フィルム800bを提供することから開始し得る。構造化フィルム800bは、第1の主表面802と、第1の主表面802に対向する第2の主表面804とを有し得る。第2の主表面804上には、複数のミクロ構造830が存在する。図8に例証されているように、また図3aに示すように、ミクロ構造は周期的に離間され得る。また、図3bに例証されているように、ミクロ構造は可変的に離間し得る。ミクロ構造形状(基部に最も近い)は図8に示すようにプリズム、マイクロレンズ、シャークスキンに類似するパターン、又は他の任意の好適なミクロ構造形状であり得る。複数のミクロ構造830の少なくともいくつかの上部は、離散的な平坦部分806である。大多数又は全てのミクロ構造830上には、離散的な平坦部分が位置し得る。離散的な平坦表面部分が位置する平面よりもミクロ構造の方が短い場合、ミクロ構造の上部は、依然として尖端若しくはレンズ形状、又は他の適切な形状で終端し得る。一例として、図10中のミクロ構造1003bが挙げられ、同図において、ミクロ構造の尖端若しくは上部1080は平面1020ほどは高くない。離散的な平坦部分806は概して、第1の主表面802に対して実質的に平行であると理解し得る。図2に関して記述されているように、若干のバリエーションがあり、平坦部分806は、第1の主表面802の平均平面に対して実質的に平行であると理解され得る。
別の工程は、構造化フィルムが存在する前に生じる本方法の一部として理解され得る。構造化フィルムは、ある種の複製方法によって形成し得る。これはまた、図8の第1の工程としても理解し得る。この工程においては型枠が提供される。型枠は、若干例を挙げると、金属(例えばニッケル)、又はポリマー等の任意の好適な材料から製造され得る。型枠は部分的に複数の谷855から製造される。これらの谷855の少なくともいくつかは、平坦基部860を有する。型枠850に組成物800aを塗布してもよい。組成物は、上記の構造化フィルム材料に関して記述した任意の材料(例えば、PDMS、ポリウレタン、ポリアクリレート等のシリコンポリマー、又は上述した他の多数の材料のいずれか)から製造され得る。次に、組成物を硬化して型枠から取り除き、谷855の平坦基部850が硬化フィルム800b上の離散的な平坦表面部分806に対応するように、型枠のネガを生成し得る。
図8に準じた方法の次の工程では、構造化フィルム800bを提供した後、第2の主表面804にナノ粒子834の層を塗布し得る。ナノ粒子の層は、平坦部分806、平坦部分806間のミクロ構造830の谷部分をカバーするだけでなく、ミクロ構造間の谷内、又は平坦部分間のミクロ構造上に位置するいずれの潜在的な平坦部分もカバーするように、第2の主表面804全体をカバーしていなければならない。概して、ナノ粒子は、フィルム用エッチングマスクとして供する助けになる任意の材料から製造され得る。例えば、ナノ粒子は、金等の低速エッチング金属、又はある種の金属酸化物、例えば、若干例を挙げるとインジウム酸化スズ、ZrO、CeO、Al、又はTiOであってもよい。表面804上に粒子を最も効果的に分散させるために、所望であれば、粒子を結合剤の一部又はコーティング懸濁液として塗布してもよい。浸漬コーティング、ロール塗工、しごき塗り、スプレーコーティング、スピンコーティング、及びこれらに類するもの等の任意の適切なコーティング方法で、ナノ粒子を第2の主表面に塗布してもよい。コーティング方法、器材、工程条件及び組成物は、表面804及び806上に実質的に均一にコーティングできるように選択し得る。
後続の工程では、ナノ粒子834をエッチングマスクとして使用して、第2の主表面804をエッチングする。エッチング工程に特に有効なエッチング方法の1つは、反応性イオンエッチングである。また、レーザーアブレーション又はイオンビームミリング等のドライエッチング技術も使用できる。エッチング工程の結果、離散的な平坦部分806、ミクロ構造830の残部及びそれらの間のいずれの表面部分にも複数のナノ構造844が配置される。本明細書中のナノ構造は、ミクロ構造830の表面から突出するナノフィーチャ、又はミクロ構造830の表面中にエッチングされる谷のいずれかとして広く理解され得る。使用されるナノ粒子が低速エッチングされている状況では、2対1、3対1、4対1、5対1、6対1、若しくはそれらを超えるなどの高いアスペクト比を有するナノ構造の谷又は突出部のいずれかを生じ得る。
本明細書による超疎水性フィルムの別の生成方法は、図9に提供されている。本方法は構造化フィルム900bを提供することから開始し得る。構造化フィルム900bは、第1の主表面902及び第2の主表面904を有し得る。第2の主表面は、第1の主表面902に対向し、複数のミクロ構造930を含む。図9に例証されているように、また図3aに示すように、ミクロ構造は周期的に離間され得る。また、図3bに例証されているように、ミクロ構造は可変的に離間され得る。ミクロ構造は図9に示すようにプリズム、マイクロレンズ、シャークスキンに類似するパターン、又は他の任意の好適なミクロ構造形状であり得る。複数のミクロ構造930の少なくともいくつかの上部は、離散的な平坦部分906である。大多数又は全てのミクロ構造上には、離散的な平坦部分が位置し得る。短尺化する可能性のあるミクロ構造が存在する状況では、そのミクロ構造の尖端又は上部1080は平坦化されない場合があり得る。離散的な平坦部分は概して、第1の主表面902に対して実質的に平行である。
別の工程は、構造化フィルムが存在する前に生じる本方法の一部として理解できる。構造化フィルムは、ある種の複製方法によって形成し得る。これはまた、図9の第1の工程としても理解できる。同図において型枠は、上の図8に関して記述されている形態で提供されている。型枠は部分的に複数の谷955から製造される。これらの谷955の少なくともいくつかは、平坦基部960を有する。型枠950に組成物900aを塗布してもよい。組成物は、図8の方法又は上記の物品に関して前述した任意の材料から製造し得る。次に、組成物を硬化して型枠から取り除き、谷955の平坦基部950が硬化フィルム900b上の離散的な平坦表面部分906に対応するように、型枠のネガを生成し得る。
最後に、図9に準じた方法の次の工程では、構造化フィルムを提供した後、第2の主表面904にフッ素性化学物質のコーティング922の層を塗布し得る。フッ素性化学物質のコーティングは、離散的な平坦部分906及びミクロ構造930の他の部分の両方、ならびに第2の主表面904のいずれの部分もカバーするように、第2の主表面904全体に塗布しなければならない。図4に関して上に記載したように、フッ素性化学物質のコーティングは概して、疎水性の低表面エネルギーコーティングであり得る。一部の実施形態においてフッ素性化学物質のコーティングは、少なくとも部分的には、複数のナノ粒子から製造される。図4に関して記載されている物品について述べるように、ナノ粒子は二酸化シリコン等の誘電体から製造できる可能性もある。他の実施形態においてナノ粒子は、フルオロポリマー粒子であってもよい。フッ素性化学物質のコーティングは、図4に関して述べられているシラン等の定着剤を更に含んでもよい。
図8及び9に示すいずれの方法においても、ミクロ構造の最も高い部分に離散的な平坦部分を有するプリズムの分量は異なるが、本明細書に従う各実施形態は、上部に離散的な平坦表面を有するような上部切頂型のプリズムを少なくともいくつか有する。例えば、図10及びフィルム1000、図8及び図9のいくつかのフィルム、図2及び図4に関して記載されている物品に記述されているフィルムを参照すると、フィルム1000にはミクロ構造1003aを設けることが可能であり、その場合は各ミクロ構造1003aの上部は離散的な平坦部分1006を有する。ただし、フィルム1000にはまた、フィルム上に離散的な平坦部分で終端せずに寧ろ尖端1080として又は一部の他の様式で終端するミクロ構造1003bも、設けることが可能である。本明細書に記載されている実施形態のそれぞれについて、共通平面220まで上昇する離散的な平坦部分(例えば、図2中の206)が少なくともいくつか存在する。一方、第2の主表面204上には、離散的な平坦部分が位置する平面よりも短い他のミクロ構造(例えば、図10中の構造1003b)が存在し得る。重力及び力は依然として離散的な平坦部分1080を有するミクロ構造1003a全体に分散され得るが、より短いミクロ構造1003bは加重に耐えない。
(実施例1):
シリカナノ粒子コーティング成分を調整した。凝縮器及び温度計付きの1Lフラスコ中で、300gのNalco 2329K(固形物の40重量%、IL)及び300gのイソプロパノールを高速撹拌で混合した。次に、7.96gのSILQUEST A−174を加え、この混合物を10分間撹拌した。この混合物を加熱マントルを用いて85℃で6時間加熱した。最後に、得られた反応混合物を代替の真空蒸留で溶媒交換し、2600gのメチルイソブチルケトンを加え、メチルイソブチルケトンを生成した。真空蒸留によって、バッチを更に濃縮した。最終的な混合物はやや半透明に分散した35.4重量%のA−174修飾98nmであった。
100gのDyneon(商標)FPO 3740及び400gのMEKを褐色瓶に添加した。ポリマーを超音波処置下で溶解し、MEK中に20重量%固体を有する透明なDYNEON FFO 3740溶液を得た。
実施例に用いられている「HFPO−」は、別段の断りがない限りは、メチルエステルF(CF(CF)CFO)aCF(CF)C(O)OCH(HFPO−C(O)CH)の末端基F(CF(CF)CFO)aCF(CF)−を指し、式中、「a」は平均すると約6.84であり、平均分子量は1314g/molである。本願明細書に参照によって援用されている米国特許番号3,250,808(Moore et al.)に記載の方法に従って調製し、分別蒸留で精製された。
HFPO−ウレタンアクリレート溶液(30重量%メチルエチルケトン中)は、本願明細書に参照によって援用されている米国特許出願第11/277162号明細書に記載されている方法に従って調整された。
表1に挙げられている全ての勾配を撹拌下で混合してコーティング溶液を調整し、均質の溶液を形成した。
Figure 0005847187
高速撹拌で全グラジエントを一緒に混合して、混合物を調製した。
混合の後、プリズムを44μmの周期的ピッチで離間した比較対照用のプリズムフィルム上に、二酸化ケイ素ナノ粒子コーティングを塗布した。窒素雰囲気下、85%ランプパワー、13.7メートル/分(2パス)のラインスピードで作動するHバルブ付きFusion Light−Hammer 6 UVプロセッサー(供給元:UV Systems Inc.(Gaithersburg,Maryland)を使用して硬化された。
次に、比較対照用フィルムと同じ次元で、上部切頂型のプリズムフィルムを用意した。第1のプリズムフィルムには、ミクロ構造の基部から延在する平均21.3μmの一連の尖端が存在した。第2のプリズムフィルムは、上部が平坦部分で終端する一連のミクロ構造を有した。ミクロ構造の基部から平坦部分までの距離は、平均16.5μmであった(平均4.8μm除去された)。次いで、上述の第1のプリズムフィルムと同様の方法で、第2のプリズムフィルム(切頂プリズムフィルム)に上述のシリカナノ粒子コーティングを塗布した。続いて、各フィルム(コーティング付きプリズムフィルム、及びコーティング付き切頂プリズム)の水接触角を測定した。
この性能測定の後、先に本明細書中で更に述べたように2つの各フィルムに対してASTM落砂試験を実施した。2つのフィルムの水接触角を再び試験した。性能結果は表2に掲載されているとおりである。
Figure 0005847187
表2に示すように、最初は2つのフィルムの超疎水特性がほとんど同一で、水接触角がそれぞれ148.7度及び148.6度であった。しかし、耐久試験の後は、尖端を切頭しない状態ではプリズムフィルムの水接触角が140度未満から138.4度に低下した。切頭プリズム試験の後も、構造は依然として顕著な超疎水性能を有し、水接触角が145.6度であった。実施例では、実世界における多くの用途において苛酷な環境条件及び磨耗を被る場合も関係なく、本明細書に係るフィルムの超疎水性を高度に維持する機能に関して参考になる例証を提供する。
以上、本明細書において特定の実施形態について図示及び説明してきたが、当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な代替的及び/又は同等の実施形態を、図示及び説明した特定の実施形態に置き換えることが可能である点は認識されるであろう。本出願は、本明細書において考察した特定の実施形態のあらゆる適合形態又は変形形態を網羅するものである。したがって、本開示は特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されるものとする。

Claims (2)

  1. 第1の主表面と、
    前記第1の主表面に対向する第2の主表面であって、前記第2の主表面がアレイ状のミクロ構造を含み、前記ミクロ構造の少なくともいくつかが、離散的な平坦表面部分及び隣接する平坦表面部分の間に位置する少なくとも一つの谷を与える切頭構造を有し、前記切頭構造が30度〜90度の尖端角度を有し、前記離散的な平坦部分のそれぞれが前記第1の主表面に対して平行である第2の主表面と、を含み、
    前記ミクロ構造の前記離散的な平坦表面部分及び谷のそれぞれが複数のナノフィーチャを含み、
    前記それぞれのナノフィーチャの少なくとも一部が前記第2の主表面と同じ材料を含有し、
    水接触角が少なくとも140度で、摺動角が10度未満である、超疎水性フィルム。
  2. 第1の主表面と、
    前記第1の主表面に対向する第2の主表面であって、前記第2の主表面がアレイ状のミクロ構造を含み、前記ミクロ構造の少なくともいくつかが、離散的な平坦表面部分及び隣接する平坦表面部分の間に位置する少なくとも一つの谷を与える切頭構造を有し、前記切頭構造が30度〜90度の尖端角度を有し、前記離散的な平坦部分のそれぞれが前記第1の主表面に対して平行である第2の主表面と、
    低表面エネルギーコーティングであって、前記低表面エネルギーコーティングが離散的な平坦表面部分及び谷に塗布され、誘電体粒子又はフルオロポリマー粒子を含むナノ粒子を含有する低表面エネルギーコーティングと、を含み、
    水接触角が少なくとも140度で、摺動角が10度未満である、超疎水性フィルム。
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