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JP5843529B2 - 液化天然ガスの熱量測定方法及び液化天然ガスの熱量測定システム - Google Patents

液化天然ガスの熱量測定方法及び液化天然ガスの熱量測定システム Download PDF

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Description

本発明は、液化天然ガスの熱量測定方法及び液化天然ガスの熱量測定システムに関し、詳しくは、温度、圧力が夫々基準温度、基準圧力である基準状態の液化天然ガスにおける液密度とガス発熱量との関係を予め基準密度対発熱量関係情報として求めておき、測定対象の液化天然ガスの温度、圧力を測定すると共に、測定対象の液化天然ガスの液密度をコリオリ力を用いた密度測定手段により測定して、当該測定した液密度、温度、圧力及び前記基準密度対発熱量関係情報に基づいて、測定対象の液化天然ガスのガス発熱量を求める液化天然ガスの熱量測定方法に関し、又、測定対象の液化天然ガスの温度を測定する温度測定手段と、測定対象の液化天然ガスの圧力を測定する圧力測定手段と、測定対象の液化天然ガスの液密度をコリオリ力を用いて測定する密度測定手段と、温度、圧力が夫々基準温度、基準圧力である基準状態の液化天然ガスにおける液密度とガス発熱量との関係を基準密度対発熱量関係情報として記憶する発熱量演算情報記憶手段と、前記温度測定手段、前記圧力測定手段及び前記密度測定手段夫々の測定情報、並びに、前記発熱量演算情報記憶手段に記憶されている前記基準密度対発熱量関係情報に基づいて、測定対象の液化天然ガスのガス発熱量を求める発熱量演算手段とが設けられた液化天然ガスの熱量測定システムに関する。
かかる液化天然ガスの熱量測定方法及び熱量測定システムは、液化天然ガスのガス発熱量を測定するものであり、この液化天然ガスを原料として生成される都市ガスの発熱量を調整するために用いられる。
つまり、温度、圧力が夫々所定の基準温度、基準圧力である基準状態の液化天然ガスにおける液密度とガス発熱量との関係を、予め、基準密度対発熱量関係情報として求めておく。
又、測定対象の液化天然ガスの温度、圧力を測定すると共に、測定対象の液化天然ガスの液密度をコリオリ力を用いた密度測定手段により測定する。
そして、例えば、測定した温度及び圧力に基づいて、測定した液化天然ガスの密度を基準状態の液密度に変換して、その変換した液密度に基づいて、基準密度対発熱量関係情報から測定対象の液化天然ガスのガス発熱量を求める(例えば、特許文献1参照。)。
上記の特許文献1には、記載されていないが、コリオリ力を用いた密度測定手段では、以下のようにして測定対象の液化天然ガスの液密度が測定されると考えられる。
即ち、この密度測定手段は、加振器により振動させられるフローチューブに測定対象の液化天然ガスを流動させたときに生じるコリオリ力を利用して密度を測定するものであり、この密度測定手段には、フローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報を検出する振動数関連情報検出手段が備えられている。ちなみに、振動数関連情報検出手段にて検出する固有振動数関連情報としては、フローチューブの固有振動数そのものでも良いし、フローチューブの固有周期でも良い。
予め、液密度Dwが既知で所定の基準温度Twの第1基準流体をフローチューブに満たして、振動数関連情報検出手段によりフローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報Fwを測定し、又、液密度Daが既知で所定の基準温度Taの第2基準流体をフローチューブに満たして、振動数関連情報検出手段によりフローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報Faを測定しておく。
又、温度測定手段により、測定対象の液化天然ガスの温度Txを測定すると共に、測定対象の液化天然ガスをフローチューブに流動させて、振動数関連情報検出手段により、測定対象の液化天然ガスが流動するフローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報Fxを測定する。
そして、第1基準流体の液密度Dw、基準温度Tw及び固有振動数関連情報Fw、第2基準流体の液密度Da、基準温度Ta及び固有振動数関連情報Fa、測定対象の液化天然ガスの温度Tx及び固有振動数関連情報Fx、並びに、係数αに基づいて、下記の液密度導出関数により、測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを求める。
x=f〔Dw,Da,Fx 2×(1−α×Tx),Fa 2×(1−α×Ta),Fw 2×(1−α×Tw)〕
つまり、測定対象の液化天然ガスの液密度を求めるに当たって、第1基準流体の液密度、基準温度及び固有振動数関連情報、並びに、第2基準流体の液密度、基準温度及び固有振動数関連情報を用いて校正して求めることにより、測定対象の液化天然ガスの液密度の測定精度を向上しようとするものである。
このような液化天然ガスの熱量測定方法及び熱量測定システムにおいて、従来は、上記の特許文献1には記載されていないが、係数αは一定の値に一義的に設定されていた。
特許第4393302号公報
ところで、フローチューブに流体を流動させたときのフローチューブの振動状態は、そのフローチューブのバネ定数に依存し、一方、フローチューブのバネ定数は、そのフローチューブを流動する流体の温度により変動する。
そして、上記の液密度導出関数において、第1基準流体の固有振動数関連情報Fwは、温度が基準温度Twのときの値であり、又、第2基準流体の固有振動数関連情報Faも、温度が基準温度Taのときの値であるので、それら固有振動数関連情報Fw,Faは、測定対象の液化天然ガスの温度Txに対応したものでない場合がある。
しかしながら、従来の液化天然ガスの熱量測定方法及び熱量測定システムでは、固有振動数関連情報Fw,Faに乗じられる係数αは一定の値に設定されているので、上記の液密度導出関数により測定対象の液化天然ガスの液密度を求めるに当たって、測定対象の液化天然ガスの温度の変動が反映されない。つまり、第1基準流体の固有振動数関連情報Fwや第2基準流体の固有振動数関連情報Faが測定対象の液化天然ガスの温度Txのときの値からずれる場合があり、上記の液密度導出関数により液密度Dxを求めることにより液化天然ガスの液密度Dxを測定するに当たって、その測定精度が低下し易かった。
例えば、図4において白抜き状態で示すように、測定対象の液化天然ガス(本例の場合は、液化天然ガスにガス発熱量調整用の液化石油ガスが混合された液化混合ガス)の温度Txが−145℃程度から上昇するに伴って、液化天然ガスの液密度Dxの測定誤差が大きくなり、温度Txが−135℃では、液密度Dxの測定誤差が2.3kg/m3程度に大きくなる。
従って、従来では、液化天然ガスの液密度の測定精度が低下し易いことから、その液化天然ガスの液密度を用いて求める液化天然ガスのガス発熱量の測定精度が低下するという問題があった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液化天然ガスのガス発熱量の測定精度を向上し得る液化天然ガスの熱量測定方法及び液化天然ガスの熱量測定システムを提供することにある。
本発明に係る液化天然ガスの熱量測定方法は、温度、圧力が夫々基準温度、基準圧力である基準状態の液化天然ガスにおける液密度とガス発熱量との関係を予め基準密度対発熱量関係情報として求めておき、測定対象の液化天然ガスの温度、圧力を測定すると共に、測定対象の液化天然ガスの液密度をコリオリ力を用いた密度測定手段により測定して、当該測定した液密度、温度、圧力及び前記基準密度対発熱量関係情報に基づいて、測定対象の液化天然ガスのガス発熱量を求めるものであって、
その特徴構成は、前記密度測定手段による温度が変化することがある測定対象の液化天然ガスの液密度の測定においては、液密度Dwが既知で所定の基準温度Twの第1基準流体を前記密度測定手段のフローチューブに満たしたときの前記フローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報Fw、液密度Daが既知で所定の基準温度Taの第2基準流体を前記フローチューブに満たしたときの前記フローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報Faを予め測定しておき、測定対象の液化天然ガスの温度Txを測定すると共に、測定対象の液化天然ガスが流動する前記フローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報Fxを測定して、前記第1基準流体の液密度Dw、基準温度Tw及び固有振動数関連情報Fw、前記第2基準流体の液密度Da、基準温度Ta及び固有振動数関連情報Fa、測定対象の液化天然ガスの温度Tx及び固有振動数関連情報Fx、並びに、係数αに基づいて、その係数αを測定対象の液化天然ガスの温度Tx基づく下記の係数α導出式にて求める数値として、下記の液密度導出関数により、測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを求める点にある。
x=f〔Dw,Da,Fx 2×(1−α×Tx),Fa 2×(1−α×Ta),Fw 2×(1−α×Tw)〕
α=a 1 ×T x 3 +b 1 ×T x 2 +c 1 ×T x +d 1
但し、a 1 、b 1 、c 1 、d 1 :定数
即ち、予め、液密度Dwが既知で所定の基準温度Twの第1基準流体を密度測定手段のフローチューブに満たして固有振動させて、第1基準流体の固有振動数関連情報Fwを測定すると共に、液密度Daが既知で所定の基準温度Taの第2基準流体を密度測定手段のフローチューブに満たして固有振動させて、第2基準流体の固有振動数関連情報Faを測定する。又、測定対象の液化天然ガスの温度Txを測定すると共に、測定対象の液化天然ガスを密度測定手段のフローチューブに流動させて固有振動させて、測定対象の液化天然ガスの固有振動数関連情報Fxを測定する。尚、本願における液化天然ガスには、液化天然ガスを主成分とし、当該液化天然ガスのガス発熱量を調整するための発熱量調整用液化ガス(例えば、液化石油ガス)が混合された液化混合ガスを含む。
そして、第1基準流体の液密度Dw、基準温度Tw及び固有振動数関連情報Fw、第2基準流体の液密度Da、基準温度Ta及び固有振動数関連情報Fa、測定対象の液化天然ガスの温度Tx及び固有振動数関連情報Fx、並びに、測定対象の液化天然ガスの温度Txに応じた数値に設定した係数αに基づいて、上記の液密度導出関数により、測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを演算する。
すると、第1基準流体の固有振動数関連情報Fwや、第2基準流体の固有振動数関連情報Faは、測定対象の液化天然ガスの温度Txに対応したものではなくても、係数αは、測定対象の液化天然ガスの温度Txに応じて設定するので、「Fa 2」や「Fw 2」に係数αを乗じることにより、第1基準流体の固有振動数関連情報Fwや、第2基準流体の固有振動数関連情報Faを、測定対象の液化天然ガスの温度Txに応じた値に補正することが可能となり、測定対象の液化天然ガスの液密度の測定精度を向上することができる。
従って、液化天然ガスのガス発熱量の測定精度を向上し得る液化天然ガスの熱量測定方法を提供することができるようになった。
そして、係数α導出式を、測定対象の液化天然ガスの温度の三次の近似式に設定することにより、測定対象の液化天然ガスの液密度を、その温度の変動に拘わらず極力精度良く求めることが可能なように、係数αを測定対象の液化天然ガスの温度に応じて適切に設定することができる。
従って、液化天然ガスのガス発熱量の測定精度をより一層向上することができる。
本発明に係る液化天然ガスの熱量測定システムは、
測定対象の液化天然ガスの温度を測定する温度測定手段と、
測定対象の液化天然ガスの圧力を測定する圧力測定手段と、
測定対象の液化天然ガスの液密度をコリオリ力を用いて測定する密度測定手段と、
温度、圧力が夫々基準温度、基準圧力である基準状態の液化天然ガスにおける液密度とガス発熱量との関係を基準密度対発熱量関係情報として記憶する発熱量演算情報記憶手段と、
前記温度測定手段、前記圧力測定手段及び前記密度測定手段夫々の測定情報、並びに、前記発熱量演算情報記憶手段に記憶されている前記基準密度対発熱量関係情報に基づいて、測定対象の液化天然ガスのガス発熱量を求める発熱量演算手段とが設けられたものであって、
その特徴構成は、前記密度測定手段に、測定対象の液化天然ガスを流動させるフローチューブと、そのフローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報を検出する振動数関連情報検出手段と、その振動数関連情報検出手段の検出情報に基づいて測定対象の天然ガスの液密度を演算する密度演算手段と、その密度演算手段により液密度を演算するための情報を記憶する密度演算情報記憶手段とが備えられ、
前記密度演算情報記憶手段に、液密度Dwが既知で所定の基準温度Twの第1基準流体を前記フローチューブに満たしたときに前記振動数関連情報検出手段にて検出された固有振動数関連情報Fw、液密度Daが既知で所定の基準温度Taの第2基準流体を前記フローチューブに満たしたときに前記振動数関連情報検出手段にて検出された固有振動数関連情報Fa、前記第1基準流体の液密度Dw及び基準温度Tw、前記第2基準流体の液密度Da及び基準温度Ta、並びに、係数αが記憶され、
前記密度演算手段が、前記密度演算情報記憶手段の記憶情報、前記温度測定手段の測定情報、及び、測定対象の液化天然ガスを前記フローチューブに流動させたときの前記振動数関連情報検出手段の検出情報に基づいて、前記第1基準流体の液密度Dw、基準温度Tw及び固有振動数関連情報Fw、前記第2基準流体の液密度Da、基準温度Ta及び固有振動
数関連情報Fa、測定対象の液化天然ガスの温度Tx及び固有振動数関連情報Fx、並びに、前記係数αから、下記の液密度導出関数により、測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを求めるように構成され、
さらに前記密度演算手段が、前記密度演算情報記憶手段に記憶されている下記の測定対象の液化天然ガスの温度Tx基づく係数α導出式に基づいて、前記係数αを求めるように構成される点にある。
x=f〔Dw,Da,Fx 2×(1−α×Tx),Fa 2×(1−α×Ta),Fw 2×(1−α×Tw)〕
α=a 1 ×T x 3 +b 1 ×T x 2 +c 1 ×T x +d 1
但し、a 1 、b 1 、c 1 、d 1 :定数
即ち、液密度Dwが既知で所定の基準温度Twの第1基準流体を密度測定手段のフローチューブに満たして固有振動させたときに、振動数関連情報検出手段にて検出された固有振動数関連情報Fw、液密度Daが既知で所定の基準温度Taの第2基準流体を密度測定手段のフローチューブに満たして固有振動させたときに、振動数関連情報検出手段にて検出された固有振動数関連情報Fa、第1基準流体の液密度Dw及び基準温度Tw、第2基準流体の液密度Da及び基準温度Ta、並びに、係数αが、密度演算情報記憶手段に記憶されている。この係数αは、測定対象の液化天然ガスの温度Txに応じた数値となるように、密度演算情報記憶手段に記憶されている。
そして、密度演算手段は、密度演算情報記憶手段の記憶情報、温度測定手段の測定情報、及び、測定対象の液化天然ガスをフローチューブに流動させたときの振動数関連情報検出手段の検出情報に基づいて、第1基準流体の液密度Dw、基準温度Tw及び固有振動数関連情報Fw、第2基準流体の液密度Da、基準温度Ta及び固有振動数関連情報Fa、並びに、測定対象の液化天然ガスの温度Tx及び固有振動数関連情報Fx、並びに、測定対象の液化天然ガスの温度Txに応じた数値に設定された係数αから、上記の液密度導出関数により、測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを求める。
すると、第1基準流体の固有振動数関連情報Fwや、第2基準流体の固有振動数関連情報Faは、測定対象の液化天然ガスの温度Txに対応したものではなくても、係数αは、測定対象の液化天然ガスの温度Txに応じて設定されるので、「Fa 2」や「Fw 2」に係数αを乗じることにより、第1基準流体の固有振動数関連情報Fwや、第2基準流体の固有振動数関連情報Faを、測定対象の液化天然ガスの温度Txに応じた値に補正することが可能となり、測定対象の液化天然ガスの液密度の測定精度を向上することができる。
従って、液化天然ガスのガス発熱量の測定精度を向上し得る液化天然ガスの熱量測定システムを提供することができるようになった。
そして、係数α導出式が、測定対象の液化天然ガスの温度の三次の近似式に設定されているので、測定対象の液化天然ガスの液密度を、その温度の変動に拘わらず極力精度良く求めることが可能なように、係数αを測定対象の液化天然ガスの温度に応じて適切に設定することができる。
従って、液化天然ガスのガス発熱量の測定精度をより一層向上することができる
本発明に係る液化天然ガスの熱量測定システムの更なる特徴構成は、液化天然ガスが送出される液化天然ガス流路に、当該液化天然ガスのガス発熱量を調整するための発熱量調整用液化ガスが送出される発熱量調整用液化ガス流路が接続され、
前記液化天然ガス流路を流動する液化天然ガスに対する前記発熱量調整用液化ガスの混合比率を調整して、当該液化天然ガスのガス発熱量を調整する混合比率調整手段が設けられ、
前記混合比率調整手段により前記発熱量調整用液化ガスの混合比率が調整されたガス発熱量調整後の液化天然ガスが、測定対象の液化天然ガスとされる点にある。
即ち、本発明の液化天然ガスの熱量測定システムにより、発熱量調整用液化ガスが混合されたガス発熱量調整後の液化天然ガスのガス発熱量が測定される。
つまり、通常、消費先(工場や家庭等)に供給される都市ガスのガス発熱量を所定の範囲に調整するために、発熱量調整用液化ガスを液化天然ガスに混合させると共に、その発熱量調整用液化ガスの混合比率を調整する。一方、液化天然ガスと発熱量調整用液化ガスとは温度が違うので、液化天然ガスへの発熱量調整用液化ガスの混合比率を調整して、ガス発熱量を調整すると、そのガス発熱量調整後の液化天然ガスの温度は変動し易い。
そこで、ガス発熱量調整後の液化天然ガスの液密度を本発明に係る液化天然ガスの熱量測定システムにより測定することにより、液化天然ガスの温度の変動に拘わらず、液密度を精度良く測定することができ、そして、その測定値を用いて、発熱量調整用液化ガスの混合比率を調整することにより、液化天然ガスのガス発熱量を所定の範囲に的確に調整することができる。
従って、ガス発熱量が所定の範囲に的確に調整された液化天然ガスを供給することができる。
本発明に係る液化天然ガスの熱量測定システムの更なる特徴構成は、前記発熱量調整用液化ガスが液化石油ガスであり、
ガス発熱量調整後の液化天然ガスの温度Txが、−160〜−120℃の範囲で変動し、
当該液化天然ガスの温度Txの変動範囲において、前記定数a1、b1が0に設定されて、前記係数α導出式が、測定対象の液化天然ガスの温度Txを変数とする下記の一次式に設定されている点にある。
α=c1×Tx+d1
但し、c1、d1:定数
即ち、液化天然ガスの温度は、−160℃程度であり、一方、例えばプロパンが主成分である液化石油ガスの温度は、−42℃程度であり、液化天然ガスと液化石油ガスとの温度差は比較的大きい。
つまり、発熱量調整用液化ガスとして液化石油ガスを用いると、ガス発熱量調整後の液化天然ガスの温度の変動範囲が比較的大きくなる。
又、係数α導出式が、測定対象の液化天然ガスの温度を変数とする上記の如き一次式に設定されているので、測定対象の液化天然ガス温度の変動に拘わらず液密度を精度良く求めることが可能なように、係数αを測定対象の液化天然ガスの温度に応じて適正且つ簡単に設定することができる。
従って、発熱量調整用液化ガスとして液化石油ガスを用いることにより、測定対象の液化天然ガスの温度の変動範囲が比較的大きい場合でも、液密度を精度良く測定することができるので、液化天然ガスのガス発熱量を精度良く測定することができる。
液化天然ガスの熱量測定システムの全体構成を示すブロック図 密度測定装置の測定部の一部切り欠き斜視図 密度測定装置の測定部の縦断側面図 液化天然ガスの温度と液密度の測定誤差との関係を示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、液化天然ガス(以下、LNGと記載する場合がある)の熱量測定システムS(以下、単に熱量測定システムと記載する場合がある)は、液化天然ガスを貯留するLNGタンク1からLNGポンプ2により送出されてLNG送出路3を通流する液化天然ガスを測定対象として、その液化天然ガスのガス発熱量を測定するものである。
この実施形態では、液化天然ガスのガス発熱量を調整するための発熱量調整用液化ガスとして、液化石油ガス(以下、LPGと記載する場合がある)を用い、その液化石油ガスを貯留するLPGタンク4からLPGポンプ5により液化石油ガスが送出されるLPG送出路6がLNG送出路3に接続されている。
LNG送出路3には、そのLNG送出路3を通流する液化天然ガスの流量を調整するLNG用流量調整弁14が設けられ、LPG送出路6には、そのLPG送出路6を通流する液化石油ガスの流量を調整するLPG用流量調整弁15が設けられている。
LNGポンプ2及びLPGポンプ5は、夫々に応じて設定された一定の回転速度で作動され、LNG用流量調整弁14及びLPG用流量調整弁15は、夫々の開度が各別に調整されることにより、LNG送出路3を流動する液化天然ガスに対する液化石油ガスの混合比率が調整されることになる。つまり、これらLNG用流量調整弁14及びLPG用流量調整弁15により、混合比率調整手段Mが構成される。
この熱量測定システムSは、LNG送出路3におけるLPG送出路6の接続箇所よりも下流側を流動する液化天然ガス、即ち、混合比率調整手段Mにより液化石油ガスの混合比率が調整されたガス発熱量調整後の液化天然ガスのガス発熱量を測定するように設けられる。
以下、熱量測定システムSについて説明を加える。
図1に示すように、熱量測定システムSは、測定対象の液化天然ガスの温度を測定する温度測定手段としての温度センサ7、測定対象の液化天然ガスの圧力を測定する圧力測定手段としての圧力センサ8、測定対象の液化天然ガスの液密度をコリオリ力を用いて測定する密度測定手段としての密度測定装置E、測定対象の液化天然ガス中の窒素含有率を測定するガスクロマトグラフィ9、及び、この熱量測定システムSの運転を制御する制御部10等を備えて構成されている。
制御部10は、マイクロコンピュータを備えて構成され、HDDにより構成される記憶部11が内蔵されると共に、各種処理を実行するプログラムがインストールされている。
記憶部11には、温度、圧力が夫々基準温度、基準圧力である基準状態の液化天然ガスにおける液密度とガス発熱量との関係が基準密度対発熱量関係情報として記憶され、この記憶部11が発熱量演算情報記憶手段として機能する。
又、制御部10にインストールされるプログラムには、温度センサ7、圧力センサ8及び密度測定装置E夫々の測定情報、並びに、記憶部11に記憶されている基準密度対発熱量関係情報に基づいて、測定対象の液化天然ガスのガス発熱量を求める発熱量演算手段12が含まれる。
密度測定装置Eは、密度測定対象の流体を流動させて密度導出用の情報を得る測定部20を備えて構成されている。
この測定部20は、図2及び図3に示すように、密度測定対象の流体が流動する管路(この実施形態では、LNG送出路3)の途中に介装されて、密度測定対象の流体を流入させて流動させた後、再び、管路に戻す概略U字状のフローチューブ21、そのフローチューブ21を振動させる加振器22、そのフローチューブ21の固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報として固有振動周期(以下、固有周期と記載する場合がある)を検出する振動数関連情報検出手段としての検出器23等を備えて構成されている。
フローチューブ21は、互いに平行に配設された一対のフローチューブ21,21にて構成され、これら一対のフローチューブ21,21夫々の一端がマニフォールド24に連通接続されると共に、他端も別のマニフォールド24に連通接続され、又、一対のフローチューブ21,21夫々の一端側の部分、他端側の部分が夫々連結板25にて連結されている。
そして、一対のフローチューブ21,21が、一対のマニフォールド24,24を介して、LNG送出路3の途中に介装されている。
一対の検出器23が、一対のフローチューブ21,21の両端側に振り分けて配置され、加振器22は、一対のフローチューブ21,21夫々の軸心方向の略中央に相当する箇所に配置されている。
図3に示すように、各検出器23は、一方のフローチューブ21に固定されたコイル23cと、他方のフローチューブ21に固定された永久磁石23mとから構成されている。
図2に示すように、加振器22は、一方のフローチューブ21に固定された電磁駆動用コイル22cと、他方のフローチューブ21に固定された永久磁石22mとから構成されている。
そして、制御部10は、一対のフローチューブ21,21を固有振動数で振動させるべく、電磁駆動用コイル22cに交流電流を流すように構成されている。
図1に示すように、ガスクロマトグラフィ9は、LNG送出路3から測定用の液化天然ガスをサンプリングするサンプリング部9sを備えており、そのサンプリング部9sにてサンプリングされた液化天然ガス中の窒素含有率(mol%)を測定する。
制御部10にインストールされるプログラムには、検出部20の検出器23の検出情報に基づいて測定対象の液化天然ガスの液密度を演算する密度演算手段13も含まれている。又、制御部10の記憶部11には、密度演算手段13により液密度を演算するための情報が記憶されており、この制御部10の記憶部11が、密度演算情報記憶手段としても機能する。
制御部10記憶部11には、液密度Dwが既知で所定の基準温度Twの第1基準流体としての水をフローチューブ21に満たしたときに検出器23にて検出された固有周期Fw(固有振動数関連情報)、液密度Daが既知で所定の基準温度Taの第2基準流体としての空気をフローチューブ21に満たしたときに検出器23にて検出された固有周期Fa(固有振動数関連情報)、水の液密度Dw及び基準温度Tw、空気の液密度Da及び基準温度Ta、並びに、係数αが記憶されている。
本発明では、密度演算手段13が、制御部10の記憶部11の記憶情報、温度センサ7の測定情報、及び、測定対象の液化天然ガスをフローチューブ21に流動させたときの検出器23の検出情報に基づいて、水の液密度Dw、基準温度Tw及び固有周期Fw、空気の液密度Da、基準温度Ta及び固有周期Fa、測定対象の液化天然ガスの温度Tx及び固有周期Fx、並びに、係数αから、下記の液密度導出関数により、測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを求めるように構成され、係数αが、測定対象の液化天然ガスの温度Txに応じた数値とされる。
x=f〔Dw,Da,Fx 2×(1−α×Tx),Fa 2×(1−α×Ta),Fw 2×(1−α×Tw)〕
制御部10の発熱量演算手段12は、その記憶部11に記憶されている基準密度対発熱量関係情報、密度演算手段13が演算した測定対象の液化天然ガスの液密度Dx、温度センサ7にて検出された測定対象の液化天然ガスの温度Tx、及び、圧力センサ8にて検出された測定対象の液化天然ガスの圧力Pxに基づいて、測定対象の液化天然ガスのガス発熱量を演算するように構成されている。
そして、制御部10は、発熱量演算手段12にて演算されたガス発熱量が所定の設定ガス発熱量範囲に入るように、LNG流量調整弁14及びLPG流量調整弁15夫々の作動を制御して、LNG送出路3を流動する液化天然ガスに対する液化石油ガスの混合比率を調整するように構成されている。
次に、制御部10の発熱量演算手段12及び密度演算手段13について、説明を加える。
上記の液密度導出関数の具体例として、下記の式1が設定され、並びに、測定対象の液化天然ガスの温度Txに応じた係数αを求めるための式として、下記の式2が設定され、密度演算手段13は、温度センサ7にて検出された測定対象の液化天然ガスの温度Txに基づいて、下記の式2により、係数αを求めて、その求めた係数αにより、下記の式1により、測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを演算するように構成されている。
x=(Dw−Da)×〔[Fx 2(1−α×Tx)−Fa 2(1−α×Ta)]÷[Fw 2(1−α×Tw)−Fa 2(1−α×Ta)]〕+Da……………(式1)
但し、
x:測定対象の液化天然ガスの液密度(g/ml)
w:水の密度(g/ml)、記憶部11の記憶情報
a:空気の密度(g/ml)、記憶部11の記憶情報
x:測定対象の液化天然ガスの固有周期(μs)、検出器23にて検出された値
w:水の固有周期(μs)、記憶部11の記憶情報
a:空気の固有周期(μs)、記憶部11の記憶情報
x:測定対象の液化天然ガスの温度(℃)、温度センサ7にて検出された値
w:水の温度(℃)、記憶部11の記憶情報
a:空気の温度(℃)、記憶部11の記憶情報
α=a1×Tx 3+b1×Tx 2+c1×Tx+d1……………(式2)
但し、a1,b1,c1,d1は、実験により求められた定数である。
ちなみに、この実施形態では、
1=0
1=0
1=0.0042
1=4.24
に設定される。
上記の式1は、コリオリ力を用いて流体の密度を計測する密度測定装置において、測定対象の流体の密度を演算するための演算式として用いられている公知の演算式である。
上記の式2は、実験により取得したデータに基づいて設定した近似式である。
即ち、コリオリ力を利用したものとは別の密度測定手段を用いて、密度及び温度夫々が種々に異なる複数種の供試用液化天然ガスの密度を測定する。この別の密度測定手段は、液化天然ガスの密度を液化天然ガスの温度に影響されること無く精度良く計測可能なものとする。そして、同じ供試用液化天然ガスを本発明に係る密度測定装置Eに供試して、上記の式1により液密度Dxを演算するに当たって、その演算値と別の密度測定手段の測定値との差をなくす又は極力小さくするように、上記の式の如く、近似式を設定する。
上述のように、係数αを測定対象の液化天然ガスの温度Txに応じた数値に設定して、上記の式1により測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを求めることにより、図4において黒塗り状態で示すように、液化天然ガスの温度Txが−150〜−135℃の範囲で変動しても、その温度変動範囲の全域において、密度の測定誤差を小さくすることができる。例えば、液化天然ガスの温度Txが−150〜−145℃の範囲では、密度の測定誤差を、係数αを一定にして測定した場合(図4において白抜き状態で示す)と同等に小さくすることができ、液化天然ガスの温度Txが−145℃よりも高い範囲では、密度の測定誤差を、係数αを一定にして測定した場合(図4において白抜き状態で示す)に比べて大幅に小さくすることができる。
尚、図示を省略するが、本発明によれば、液化天然ガスの温度Txが−160〜−120℃の範囲で変動しても、その温度変動範囲の全域において、図4において−150〜−135℃の液化天然ガスの温度範囲で示すのと同等に、密度の測定誤差を小さくすることができる。
制御部10の発熱量演算手段12は、以下の4段階のステップにより、測定対象の液化天然ガスのガス発熱量を演算する。
〔ステップ1〕:
発熱量演算手段12は、密度演算手段13により演算された測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを、下記の式3により、圧力が所定の基準圧力P0であり、温度が所定の基準温度T0である基準状態での液密度D0に換算する。
0=Dx−a2×(T0−Tx)−b2×(P0−Px)……………(式3)
但し、
0:基準状態での液密度(g/ml)
0:基準温度(℃)
x:温度センサ7にて検出された測定対象の液化天然ガスの温度(℃)
0:基準圧力(MPa)
x:圧力センサ8にて検出された測定対象の液化天然ガスの圧力(MPa)
2,b2:実験により求められた定数。
ちなみに、この実施形態では、基準圧力P0=4.0MPaとし、基準温度T0=−160℃とすると、
2=−1.47
2=−0.87
に設定される。
上記の式3は、実験により取得したデータに基づいて設定した近似式である。
即ち、実験により、密度、温度及び圧力夫々が種々に異なる複数種の液化天然ガスにより、液化天然ガスの密度における温度及び圧力夫々に対する依存性を調べて、その依存性を近似式にしたものが上記の式3である。
〔ステップ2〕:
発熱量演算手段12は、上記の式3により求めた基準状態での液密度D0を、下記の式4により、標準状態(0℃、0.1013MPa)でのガス比重DGに換算する。
G=a3×D0 3+b3×D0 2+c3×D0+d3……………(式4)
但し、
G:標準状態(0℃、0.1013MPa)でのガス比重
3,b3,c3,d3:実験により求められた定数
ちなみに、この実施形態では、基準圧力P0=4.0MPaとし、基準温度T0=−160℃とすると、
3=0
3=0.0018
3=0.26
3=110
に設定される。
上記の式4は、実験により取得したデータに基づいて設定した近似式である。
即ち、実験により、基準状態での液密度D0が種々に異なる複数種の液化天然ガスを用いて、基準状態での液密度D0と標準状態でのガス比重DGとの関係を調べて、その関係を近似式にしたものが上記の式4である。
〔ステップ3〕:
発熱量演算手段12は、上記の式4により求めた標準状態でのガス比重DGを、下記の式5により、標準状態でのガス発熱量Q0に換算する。
0=a4×DG 3+b4×DG 2+c4×DG+d4……………(式5)
但し、
0:標準状態でのガス発熱量(MJ/m3(normal))
4,b4,c4,d4:実験により求められた定数
ちなみに、この実施形態では、
4=0
4=0
4=0.064
4=4.64
に設定される。
上記の式5は、実験により取得したデータに基づいて設定した近似式である。
即ち、実験により、標準状態でのガス比重DGが種々に異なる複数種の液化天然ガス(液化天然ガスに、当該液化天然ガスのガス発熱量を調整するための液化石油ガスが混合された液化混合ガス)を用いて、標準状態でのガス比重DGとガス発熱量との関係を調べて、その関係を近似式にしたものが上記の式4である。
〔ステップ4〕:
発熱量演算手段12は、上記の式5により求めたガス発熱量Q0とガスクロマトグラフィ9にて検出された測定対象の液化天然ガス中の窒素含有率(mol%)に基づいて、下記の式6により、窒素含有率の影響を除去した測定対象の液化天然ガスのガス発熱量Qを演算する。
Q=Q0−e×N……………(式6)
但し、
Q:窒素含有率の影響を除去した測定対象の液化天然ガスのガス発熱量(MJ/m3(normal))
N:ガスクロマトグラフィ9にて検出された窒素含有率(mol%)
e:実験により求められた定数
ちなみに、この実施形態では、
e=0.79
そして、制御部10は、上述のように求めた液化天然ガスの液密度Dx及びガス発熱量Q(窒素含有率の影響を除去したガス発熱量)を、LCDにて構成された表示部16に表示出力する。
つまり、この実施形態では、基準状態の液化天然ガスのガス発熱量を求めるに当たって、基準状態が標準状態に設定されて、基準温度、基準圧力は、夫々、標準温度(0℃)、標準圧力(0.1013MPa)に設定されている。
又、上記の式4は、基準状態での液密度D0と標準状態でのガス比重DGとの関係を示し、式5は、標準状態でのガス比重DGと基準状態(この実施形態では、標準状態)でのガス発熱量Q0との関係を示すものであり、式4と式6とにより、液化天然ガスの基準状態での液密度D0と基準状態(この実施形態では、標準状態)でのガス発熱量Q0との関係が示されることになり、式4と式5とが、基準密度対発熱量関係情報に相当する。
つまり、この実施形態では、制御部10の記憶部11に、基準密度対発熱量関係情報として、基準状態での液密度D0と標準状態でのガス比重DGとの関係を示す情報(式4)と、その標準状態でのガス比重DGと基準状態(この実施形態では、標準状態)でのガス発熱量Q0との関係を示す情報(式5)が記憶されている。
そして、制御部10の発熱量演算手段12は、記憶部11に記憶されている基準密度対発熱量関係情報に基づいて、密度測定装置Eにて測定された測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを、圧力が所定の基準圧力P0であり、温度が所定の基準温度T0である基準状態での液密度D0に換算し、更に、その基準状態での液密度D0を標準状態でのガス比重DGに換算して、その標準状態でのガス比重DGから測定対象の液化天然ガスの基準状態(この実施形態では、標準状態)でのガス発熱量Q0を求めるように構成されていることになる。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態では、密度測定装置Eにて測定された測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを、圧力が所定の基準圧力P0、温度が所定の基準温度T0である基準状態での液密度D0に換算し、更に、その基準状態での液密度D0を標準状態でのガス比重DGに換算して、その標準状態でのガス比重DGから測定対象の液化天然ガスの基準状態(この実施形態では、標準状態)でのガス発熱量Q0を求める場合について例示した。
これに代えて、密度測定装置Eにて測定された測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを、圧力が所定の基準圧力P0、温度が所定の基準温度T0である基準状態での液密度D0に換算して、その基準状態での液密度D0から、直接、測定対象の液化天然ガスの基準状態でのガス発熱量Q0を求めるように構成しても良い。
この場合は、基準状態での液密度D0が種々に異なる複数種の液化天然ガスを用いて、基準状態での液密度D0と基準状態でのガス発熱量Q0との関係を調べて、その関係の近似式を求めて、その近似式を用いて、基準状態での液密度D0から基準状態でのガス発熱量Q0求めるように構成する。
(ロ) 上記の実施形態では、係数αと測定対象の液化天然ガスの温度Txとの関係を、近似式にて制御部10の記憶部11に記憶させたが、マップデータにて制御部10の記憶部11に記憶させても良い。
(ハ) 上記実施形態では、本発明による測定対象の液化天然ガスの液密度の導出を密度演算手段13により自動的に実行させるように構成したが、手動操作で行うように構成しても良い。
(ニ) 上記の実施形態では、制御部10に密度演算手段13を設け、又、その密度演算手段13より液密度を演算するための情報は、制御部10の記憶部11に記憶させたが、制御部10とは別に、密度測定装置E用として、密度測定制御部を設けても良い。そして、その密度測定制御部に測定部20の作動を制御させると共に、その密度測定制御部に密度演算手段13を設け、更に、その密度測定制御部の記憶部に、密度演算手段13により液密度を演算するための情報を記憶させて、その密度測定制御部の記憶部を密度演算情報記憶手段として機能させるように構成しても良い。
(ホ) 上記の実施形態では、固有周期を固有振動数関連情報としたが、固有振動数を固有振動数関連情報としても良い。
(ヘ) 上記の実施形態では、熱量測定システムSを、LNG送出路3におけるLPG送出路6の接続箇所よりも下流側を流動する液化天然ガスのガス発熱量を測定するように設けたが、熱量測定システムSは、LNG送出路3におけるLPG送出路6の接続箇所よりも上流側を流動する液化天然ガスのガス発熱量を測定するように設けても良い。
(ト) 密度測定装置Eの具体構成は、上記の実施形態において例示した構成に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、フローチューブ21を一対設けたが1個だけ設けても良い。又、フローチューブ21の形状は、上記の実施形態において例示したU字状に限定されるものではなく、例えば、円弧状でも良い。
以上説明したように、液化天然ガスのガス発熱量の測定精度を向上し得る液化天然ガスの熱量測定方法及び液化天然ガスの熱量測定システムを提供することができる。
3 LNG送出路(液化天然ガス流路)
6 LPG送出路(発熱量調整用液化ガス流路)
7 温度センサ(温度測定手段)
8 圧力センサ(圧力測定手段)
11 記憶部(発熱量演算情報記憶手段、密度演算情報記憶手段)
12 発熱量演算手段
13 密度演算手段
21 フローチューブ
23 検出器(振動数関連情報検出手段)
E 密度測定装置(密度測定手段)
M 混合比率調整手段
S 液化天然ガスの熱量測定システム

Claims (4)

  1. 温度、圧力が夫々基準温度、基準圧力である基準状態の液化天然ガスにおける液密度とガス発熱量との関係を予め基準密度対発熱量関係情報として求めておき、測定対象の液化天然ガスの温度、圧力を測定すると共に、測定対象の液化天然ガスの液密度をコリオリ力を用いた密度測定手段により測定して、当該測定した液密度、温度、圧力及び前記基準密度対発熱量関係情報に基づいて、測定対象の液化天然ガスのガス発熱量を求める液化天然ガスの熱量測定方法であって、
    前記密度測定手段による温度が変化することがある測定対象の液化天然ガスの液密度の測定においては、液密度Dwが既知で所定の基準温度Twの第1基準流体を前記密度測定手段のフローチューブに満たしたときの前記フローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報Fw、液密度Daが既知で所定の基準温度Taの第2基準流体を前記フローチューブに満たしたときの前記フローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報Faを予め測定しておき、測定対象の液化天然ガスの温度Txを測定すると共に、測定対象の液化天然ガスが流動する前記フローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報Fxを測定して、前記第1基準流体の液密度Dw、基準温度Tw及び固有振動数関連情報Fw、前記第2基準流体の液密度Da、基準温度Ta及び固有振動数関連情報Fa、測定対象の液化天然ガスの温度Tx及び固有振動数関連情報Fx、並びに、係数αに基づいて、その係数αを測定対象の液化天然ガスの温度Tx基づく下記の係数α導出式にて求める数値として、下記の液密度導出関数により、測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを求める液化天然ガスの熱量測定方法。
    x=f〔Dw,Da,Fx 2×(1−α×Tx),Fa 2×(1−α×Ta),Fw 2×(1−α×Tw)〕
    α=a 1 ×T x 3 +b 1 ×T x 2 +c 1 ×T x +d 1
    但し、a 1 、b 1 、c 1 、d 1 :定数
  2. 測定対象の液化天然ガスの温度を測定する温度測定手段と、
    測定対象の液化天然ガスの圧力を測定する圧力測定手段と、
    測定対象の液化天然ガスの液密度をコリオリ力を用いて測定する密度測定手段と、
    温度、圧力が夫々基準温度、基準圧力である基準状態の液化天然ガスにおける液密度とガス発熱量との関係を基準密度対発熱量関係情報として記憶する発熱量演算情報記憶手段と、
    前記温度測定手段、前記圧力測定手段及び前記密度測定手段夫々の測定情報、並びに、前記発熱量演算情報記憶手段に記憶されている前記基準密度対発熱量関係情報に基づいて、測定対象の液化天然ガスのガス発熱量を求める発熱量演算手段とが設けられた液化天然ガスの熱量測定システムであって、
    前記密度測定手段に、測定対象の液化天然ガスを流動させるフローチューブと、そのフローチューブの固有振動数に関連する情報である固有振動数関連情報を検出する振動数関連情報検出手段と、その振動数関連情報検出手段の検出情報に基づいて測定対象の天然ガスの液密度を演算する密度演算手段と、その密度演算手段により液密度を演算するための情報を記憶する密度演算情報記憶手段とが備えられ、
    前記密度演算情報記憶手段に、液密度Dwが既知で所定の基準温度Twの第1基準流体を前記フローチューブに満たしたときに前記振動数関連情報検出手段にて検出された固有振動数関連情報Fw、液密度Daが既知で所定の基準温度Taの第2基準流体を前記フローチューブに満たしたときに前記振動数関連情報検出手段にて検出された固有振動数関連情報Fa、前記第1基準流体の液密度Dw及び基準温度Tw、前記第2基準流体の液密度Da及び基準温度Ta、並びに、係数αが記憶され、
    前記密度演算手段が、前記密度演算情報記憶手段の記憶情報、前記温度測定手段の測定情報、及び、測定対象の液化天然ガスを前記フローチューブに流動させたときの前記振動数関連情報検出手段の検出情報に基づいて、前記第1基準流体の液密度Dw、基準温度Tw及び固有振動数関連情報Fw、前記第2基準流体の液密度Da、基準温度Ta及び固有振動数関連情報Fa、測定対象の液化天然ガスの温度Tx及び固有振動数関連情報Fx、並びに、前記係数αから、下記の液密度導出関数により、測定対象の液化天然ガスの液密度Dxを求めるように構成され、
    さらに前記密度演算手段が、前記密度演算情報記憶手段に記憶されている下記の測定対象の液化天然ガスの温度Tx基づく係数α導出式に基づいて、前記係数αを求めるように構成されている液化天然ガスの熱量測定システム。
    x=f〔Dw,Da,Fx2×(1−α×Tx),Fa2×(1−α×Ta),Fw2×(1−α×Tw)〕
    α=a 1 ×T x 3 +b 1 ×T x 2 +c 1 ×T x +d 1
    但し、a 1 、b 1 、c 1 、d 1 :定数
  3. 液化天然ガスが送出される液化天然ガス流路に、当該液化天然ガスのガス発熱量を調整するための発熱量調整用液化ガスが送出される発熱量調整用液化ガス流路が接続され、
    前記液化天然ガス流路を流動する液化天然ガスに対する前記発熱量調整用液化ガスの混合比率を調整して、当該液化天然ガスのガス発熱量を調整する混合比率調整手段が設けられ、
    前記混合比率調整手段により前記発熱量調整用液化ガスの混合比率が調整されたガス発熱量調整後の液化天然ガスが、測定対象の液化天然ガスとされる請求項に記載の液化天然ガスの熱量測定システム。
  4. 前記発熱量調整用液化ガスが液化石油ガスであり、
    ガス発熱量調整後の液化天然ガスの温度Txが、−160〜−120℃の範囲で変動し、
    当該液化天然ガスの温度Txの変動範囲において、前記定数a1、b1が0に設定されて、前記係数α導出式が、測定対象の液化天然ガスの温度Txを変数とする下記の一次式に設定されている請求項2又は3に記載の液化天然ガスの熱量測定システム。
    α=c1×Tx+d1
    但し、c1、d1:定数
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